(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063318
(43)【公開日】2024-05-13
(54)【発明の名称】ウエストバッグ
(51)【国際特許分類】
A45F 3/02 20060101AFI20240502BHJP
【FI】
A45F3/02 420
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171150
(22)【出願日】2022-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】594137960
【氏名又は名称】株式会社ゴールドウイン
(74)【代理人】
【識別番号】100095430
【弁理士】
【氏名又は名称】廣澤 勲
(72)【発明者】
【氏名】近藤 祐平
(72)【発明者】
【氏名】東 達郎
(72)【発明者】
【氏名】久田 涼平
(72)【発明者】
【氏名】岩田 真明
(72)【発明者】
【氏名】島 公嗣
(72)【発明者】
【氏名】西山 瑞歩
(72)【発明者】
【氏名】田嶌 一徳
(72)【発明者】
【氏名】李 弘宰
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA55
3B045CE09
3B045DA00
3B045EA03
3B045FC08
3B045GA04
3B045GB02
3B045GC02
3B045GD01
3B045LA10
(57)【要約】
【課題】ランニング等の運動の際に収容物を携帯することができ、運動時の収容物の揺れを確実に抑制して運動の支障とならず、着用感が良好なウエストバッグを提供する。
【解決手段】着用者のウエストに巻き回す本体部12と、本体部12の両端の連結端12e,12fに各々設けられ互いに着脱可能な連結具14,16を備える。本体部12の表面12cにカバー部材20を有する。カバー部材20の一対の側縁部20a,20bが本体部12に固定され、一対の側縁部20a,20bに交差する端縁部20c,20dの一部は開口している。カバー部材20と本体部12の表面との間の空間は、収容物32を収納可能な収納部22となる。端縁部20c,20dには、本体部12の長手方向に沿って端縁部20c,20dから離れるように張力を付加して収納部22を押圧するベルト26,28を備える。ベルト26,28は、本体部12の長手方向の張力を調節可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向を着用者のウエストに巻き回す本体部と、前記本体部の前記長手方向の両端の連結端に各々設けられ互いに着脱可能な連結具を備え、
前記本体部の前記着用者とは反対側となる表面に、カバー部材が取り付けられ、前記カバー部材の、前記本体部の長手方向に沿う一対の側縁部が、前記本体部に固定され、前記一対の側縁部に交差する端縁部の少なくとも一部は、前記本体部に取り付けられず開口し、前記カバー部材と、前記本体部の前記表面との間の空間は、収容物を収納可能な収納部となり、
前記端縁部には、前記本体部の長手方向に沿って前記端縁部から離れるように張力を付加して前記収納部を押圧する固定部材が設けられ、前記固定部材は前記本体部の長手方向の張力を調節可能に設けられ、
前記本体部を長手方向に沿って前記着用者のウエストに巻き回し、前記連結具で装着した装着状態で、前記固定部材の張力を調節して前記カバー部材を前記本体部の長手方向に引張り、前記収容物を前記本体部に押さえ込んで固定可能に設けられたことを特徴とするウエストバッグ。
【請求項2】
前記固定部材は、伸縮性を持たない細い帯体であるベルトであり、前記ベルトは前記着用者のウエスト周りに沿うように設けられ、前記ベルトの一方の端部は、前記カバー部材の前記端縁部に長さ調節可能な環部材を介して取り付けられ、他方の端部は、前記カバー部材から前記本体部の長手方向に離れた位置に取り付けられている請求項1記載のウエストバッグ。
【請求項3】
前記カバー部材は、台形状にカットされた伸縮性を有する生地で作られ、上底である側縁部と下底である側縁部は前記本体部に取り付けられ、前記側縁部に交差する傾斜した一対の前記端縁部は前記本体部に縫い合わされず一対の前記取出口となり、一対の前記端縁部に、各々前記ベルトが設けられ、前記一対のベルトは、前記本体部の長手方向に沿って、前記カバー部材から互いに反対方向に延出し、前記着用者のウエスト周りに合わせて長さが調整可能に設けられた請求項2記載のウエストバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、収容物を入れてウエストに着用するウエストバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、収容物を入れてウエストに巻き回して着用するウエストバッグには色々な用途があり、例えばランニングの際に飲料や貴重品、補給食等を入れて装着するものがある。このようなウエストバッグは、運動時の揺れを抑制する種々の工夫がされている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されている容積可変ウエストバッグは、横楕円形の裏面材と、同形の横楕円形の包被体とからなり、裏面材の中央に裏面材よりも剛性のある長方形の形状保持板が設けられている。形状保持板の上下には半月形の余白部が設けられ、上方の余白部には、スライドファスナーで開閉する開閉部が設けられている。被包体の正面には、収容物の形状に沿って伸縮自在の蛇腹部が設けられ、蛇腹部の上下縁と裏面材の外周縁及び包装体の外周縁とを一体的に縫合して形成されている。
【0004】
また、特許文献2に開示されているウエストバッグは、長手方向を有する本体部と、本体部の長手方向の両側に設けられた固定具と、本体部に設けられ開口部を有し容器を収納可能な容器収納部と、容器収納部の長手方向の両側に設けられ着用者の骨盤に沿うように設けられた第1と第2の固定部とを備えている。容器収納部は、容器の外周を支持可能な支持部と、容器を内部に受け入れ可能なカバーを含み、カバーは収容物の形状に沿う伸縮性を有する伸縮部と、伸縮部より伸縮性の低い2つの低伸縮部とを有している。2つの低伸縮部は、長手方向に垂直な方向において伸縮部を挟むとともに、垂直な方向における各一端が本体部に接続され、他端が伸縮部に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭63―117314号公報
【特許文献2】特許第5947037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記背景技術の構造の場合、運動時における収容物の揺れを十分に抑制するものではなく、より確実に収容物を着用者の身体に抑え込んで揺れを小さくするウエストバッグが求められている。
【0007】
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ランニング等の運動の際に収容物を携帯することができ、運動時の収容物の揺れを確実に抑制して運動の支障とならず、着用感が良好なウエストバッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、長手方向を着用者のウエストに巻き回す本体部と、前記本体部の前記長手方向の両端の連結端に各々設けられ互いに着脱可能な連結具を備え、前記本体部の前記着用者とは反対側となる表面に、布地等で作られたカバー部材が取り付けられ、前記カバー部材の、前記本体部の長手方向に沿う一対の側縁部が、前記本体部に固定され、前記一対の側縁部に交差する端縁部の少なくとも一部は、前記本体部に取り付けられず開口し、前記カバー部材と、前記本体部の前記表面との間の空間は、収容物を収納可能な収納部となり、前記端縁部には、前記本体部の長手方向に沿って前記端縁部から離れるように張力を付加して前記収納部を押圧する固定部材が設けられ、前記固定部材は前記本体部の長手方向の張力が調節可能に設けられ、前記本体部を長手方向に沿って前記着用者のウエストに巻き回し、前記連結具で装着した装着状態で、前記固定部材の張力を調節して前記カバー部材を前記本体部の長手方向に引張り、前記収容物を前記本体部に押さえ込んで固定可能に設けられたウエストバッグである。
【0009】
前記固定部材は、伸縮性を持たない細い帯体であるベルトであり、前記ベルトは前記着用者のウエスト周りに沿うように設けられ、前記ベルトの一方の端部は、前記カバー部材の前記端縁部に長さ調節可能な環部材を介して取り付けられ、他方の端部は、前記カバー部材から前記本体部の長手方向に離れた位置に取り付けられている。
【0010】
前記カバー部材は、台形状にカットされた伸縮性を有する生地で作られ、上底である側縁部と下底である側縁部は前記本体部に取り付けられ、前記側縁部に交差する傾斜した一対の前記端縁部は前記本体部に縫い合わされず、一対の前記取出口となり、一対の前記端縁部に、各々前記ベルトが設けられ、前記一対のベルトは、前記本体部の長手方向に沿って、前記カバー部材から互いに反対方向に延出し、前記着用者のウエスト周りに合わせて長さが調整可能である。
【発明の効果】
【0011】
本発明のウエストバッグは、運動の際に収容物を確実に携帯することができ、運動時の収容物の揺れを確実に抑制して運動の妨げにならず、着用感が良好で快適に運動することができる。例えばランニングの際に貴重品や、飲料、補給食等を収容して装着し、ランニングの妨げとならずに携帯し、貴重品を安全に身に着け、必要な時に飲料や補給食を摂取することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】この発明の一実施形態のウエストバッグの正面図(a)と背面図(b)である。
【
図2】この実施形態のウエストバッグの装着状態を示す着用者の背中側の図(a)と脇側の図(b)である。
【
図3】この実施形態のウエストバッグの揺れ感の試験結果を示すグラフ(a)と、官能試験スケール(b)である。
【
図4】この実施形態のウエストバッグの揺れ量の試験結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態のウエストバッグ10は、一方向に長い長手方向を有する本体部12からなり、長手方向の長さは、着用者30のウエストに一周して巻き回すものであり、完全に一周するよりも少し短い。
【0014】
本体部12は、長手方向が長径となる変形した長丸形の帯体であり、着用者30が装着した時に上方に位置する側縁部12aと、反対の下方に位置する側縁部12bは、互いに平行で、いずれも中間部分が僅かに下方へ凸となる円弧形であり、本体部12全体が略三日月状になっている。
図1(a)は、ウエストバッグ10を表面12cから見た正面図であり、表面12cは着用者30の身体とは反対側の面であり、適度な伸縮性を有し耐久性のある布地の生地等で作られている。
図1(b)は、ウエストバッグ10を裏面12dから見た正面図であり、裏面12dは着用者30の身体側の面であり、肌触りが良好で身体にフィットするメッシュ生地で作られている。本体部12は、表面12c側の生地と、裏面12d側のメッシュ生地が重ねて縫い合わされて形成されている。
【0015】
本体部12の長手方向の両端に位置する一対の連結端12e、12fには、互いに着脱可能な一対の連結具14,16が各々取り付けられている。連結具14,16は、例えば合成樹脂製のバックルである。一方の連結具16は、長さの調節が可能なベルト18を介して連結端12fに取り付けられている。
【0016】
本体部12の表面12cの、略中心にはカバー部材20が取り付けられている。カバー部材20は、台形状にカットされた伸縮性を有する布地の生地等で作られ、収容物を外側から押さえながら収容するものである。カバー部材20の生地は、表面12cを形成する生地が適度な伸縮性を有する場合は、表面12cと同じ生地を使用しても良い。カバー部材20は、表面12cに重ねられ、台形状のカバー部材20の上底である側縁部20aは本体部12の側縁部12aに縫い合わされ、下底である側縁部20bは本体部12の側縁部12bに縫い合わされている。
【0017】
側縁部20a,20bに交差する傾斜した一対の端縁部20c,20dは、本体部12に縫い合わされず、本体部12の表面12cとの間が開口している。カバー部材20と、本体部12の表面12cの間の空間は、収容物を収納可能な収納部22となり、収納部22は端縁部20c,20dが外側に開口する筒状となり、一対の端縁部20c,20dの開口は、収容物を収納部22に出し入れする取出口23となる。カバー部材20は、平坦な本体部12表面12cから少し隙間を形成して膨らむようにダーツが設けられていてもよい。端縁部20c,20dに沿って、収容物を保持しやすいようにゴム紐が縫い付けられていてもよい。
【0018】
カバー部材20の一対の端縁部20c,20dには、後述する固定部材が挿通して係止される環部材24が各々取り付けられ、各環部材24は、端縁部20c,20dの各長さの中心付近に取り付けられている。
【0019】
端縁部20cは、連結端12eに近い方に設けられ、端縁部20cの環部材24には、カバー部材20を固定する固定部材であるベルト26が係止されている。ベルト26は伸縮性を持たない細い帯体であり、一方の端部26aは環部材24に挿通されて係止され、反対側の端部26bは、本体部12の表面12cで、カバー部材20から、本体部12の長手方向に離れた端部12e近傍に位置する縫い合わせ部13に縫い付けられている。ベルト26は、端部26aを引いたり緩めたりして環部材24に係止される位置を変えることで、長さ及び張力の調節が可能である。
【0020】
反対側の縁部20dの環部材24にも、ベルト26と同様の伸縮性を持たない細い帯体のベルト28が係止されている。一方の端部28aは環部材24に挿通されて係止され、反対側の端部28bは、本体部12の表面12cで、カバー部材20から、本体部12の長手方向に離れた連結端12f近傍に位置する縫い合わせ部13に縫い付けられている。ベルト28も、端部28aを引いたり緩めたりして環部材24に係止される位置を変えることで、長さ及び張力の調節が可能である。
【0021】
よって、一対のベルト26,28は、収納部22の本体部12の長手方向に沿って、カバー部材20から互いに反対方向に延出し、ウエストバッグ10を着用者30が着用した時、着用者30のウエスト周りに沿うように位置し、環部材24によりウエスト周りに合わせて長さ及び張力を調整可能に設けられている。
【0022】
次に、この実施形態のウエストバッグ10の使用方法について説明する。まず、本体部12の長手方向を着用者30のウエストに巻き回して一対の連結具14と連結具16を係合し、長さ調節が可能な連結具16のベルト18で装着強度を調節して装着する。この時、本体部12の表面12cが、着用者30の身体とは反対側となり、裏面12dが身体に接する。そしてカバー部材20が、着用者30の背中30aに位置し、連結具14と連結具16は、着用者30の腹部30bに位置する。
【0023】
この後、カバー部材20の端縁部20c,端縁部20dに位置する取出口23から、収容物を収納部22に入れる。収容物は、例えば飲料を入れたボトル32である。カバー部材20は伸縮性を有するため、ボトル32の外径に沿って引き伸ばされてボトル32に密着する。なお、本体部12の収納部22にボトル32を入れてから、着用者30のウエストに巻き回して装着してもよい。
【0024】
ウエストバッグ10を腰に装着した状態で、一対のベルト26,28の長さを調節する。調節は、カバー部材20の端縁部20c,20dを本体部12の長手方向に沿って互いに離れる方向に、ベルト26,28の端部26a,28aを手で前方引いて調節する。これにより、カバー部材20を本体部12の長手方向に引っ張り、ボトル32を着用者30側である本体部12側に押さえ込んで固定し、
図2に示す装着状態となる。そして着用者30はウエストバッグ10を装着した状態で、ランニング等の運動を行う。
【0025】
端縁部20c,20dに位置する取出口23は、一対のベルト26,28に引っ張られて表面12cに押さえ込まれて、閉じられ、ボトル32が取出口23から不用意に落下することが無い。収納部22からボトル32を取り出す時は、取出口23から手を入れてボトル32を掴んで引き出す。カバー部材20は伸縮性があるため、手を入れたりボトル32を引き出したりすることができる。一対のベルト26,28の長さを緩めずに、ボトル32を収納部22に取出口23から戻すこともできる。
【0026】
この実施形態のウエストバッグ10によれば、運動の際にボトル32を携帯することができ、ランニング等の運動時のボトル32の揺れを確実に抑制して運動の妨げにならず、着用感が良好で快適に運動することができる。
【0027】
例えばランニングの際に貴重品や、飲料、補給食等を収容して装着し、ランニングの妨げとならずに携帯し、貴重品を安全に身に着け、必要な時に飲料や補給食を摂取することができる。カバー部材20は台形状にカットされた伸縮性を有する生地で作られ、ボトル32の下部分を広い面積で受けて、確実に収納することができる。傾斜した端縁部20c,20dが取出口23であり、斜め上方から手を入れてボトル32を出し入れすることができ、走行中に立ち止まらずに水分の補給を行うことができる。
【0028】
一対のベルト26,28は、着用者30の腰の脇に設けられているため、装着した状態で、端部26a,28aを手で前方へ引くと、ベルト26,28を、環部材24を通して短くすることができ、カバー部材20を強い力で背中30a側に引き付けて調節することができる。走行中でも、簡単にボトル32を押さえ込む力を調節することができる。例えばボトル32を出し入れしたり、運動の振動を受けたりして緩くなったカバー部材20を直すこともできる。
【0029】
一対のベルト26,28は各々着用者30の脇付近に設けられているため、ベルト26,28を短くしてボトル32をより強く背中30aに押さえた状態でも、着用者30の腹部30bが苦しくならず、走行の支障とならない。
【0030】
なお、この発明のウエストバッグは、上記実施の形態に限定されず、本体部やカバー部材の形状や、ベルトの取り付け位置は適宜変更可能である。連結具も、バックル以外に確実に係止されるものであれば良い。生地の素材は自由に選択可能であり、表面や裏面の生地は伸縮性が無くても良く、裏面はメッシュ生地以外でも良い。本体部の表面や裏面には、貴重品やスマートフォン、補給食等を入れるポケットを設けることができる。例えば、
図1に示すように、本体部12の表面12cに、スライドファスナー21により開閉可能なポケット25を設けてもよい。また、本体部の表面と裏面、カバー部材は縫い合わされているが、縫い合わせ以外に接着等で取り付けてもよい。
【実施例0031】
本願発明品であるウエストバッグ10について、走行時の上下の移動量を測定し、揺れ量として評価する試験を行った。また、試験の際の、着用者30の官能としての揺れ感を体感により評価した。試験の対象者は、成人男性3名(M寸体型)である。試験方法は、収容物を収容したウエストバッグ10を装着し、ランニングマシーンで走行する。走速度は1km/6min、走行時間は5分、分析区間は、右足接地-右足接地×5サイクルである。評価指標は、体感による揺れ感と、
図2(a)に示すように着用者30の背中30aの下方に位置し本体部12の側縁部12aの中心付近に取り付けたマーカーAの上下方向の揺れ量を測定した。比較のために、特許文献1のウエストバックに類似した比較品で同じ試験を行った。
【0032】
揺れ感の試験の結果を、
図3のグラフに示す。
図3(a)のグラフは、
図3(b)に示すスケールで官能試験を実施したもので、
図3(a)の縦軸が
図3(b)に示すスケールの数値である。官能試験の結果の揺れ感の平均値について、比較品は約2.8であるのに対し、本願発明品であるウエストバッグ10は約1.8であり、官能試験の結果としての揺れ感が小さかった。また、揺れ量の試験の結果を、
図4のグラフに示す。揺れ量について、比較品は約29cmであるのに対し、ウエストバッグ10は約16cmであった。この2つの試験の結果から、本願発明品であるウエストバッグ10は、比較品に対して、官能としての揺れ感が小さく、実際の揺れ量も小さかった。これにより、本願発明品であるウエストバッグ10は、ランニング等の運動時の揺れを確実に抑制し、運動の妨げにならず、快適に運動することができるものである。