(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063375
(43)【公開日】2024-05-13
(54)【発明の名称】切削加工装置
(51)【国際特許分類】
B23B 1/00 20060101AFI20240502BHJP
B23K 26/364 20140101ALI20240502BHJP
B23P 23/04 20060101ALI20240502BHJP
【FI】
B23B1/00 Z
B23K26/364
B23P23/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171269
(22)【出願日】2022-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】504149959
【氏名又は名称】エイベックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002424
【氏名又は名称】ケー・ティー・アンド・エス弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】二村 友也
(72)【発明者】
【氏名】加藤 丈典
(72)【発明者】
【氏名】城山 慎也
【テーマコード(参考)】
3C045
4E168
【Fターム(参考)】
3C045AA10
4E168AD01
4E168CB02
4E168DA32
4E168DA43
4E168EA19
4E168KA04
(57)【要約】
【課題】切削加工装置において、従来よりも加工抵抗を安定して低下させるための技術を提供する。
【解決手段】所定の第1方向に延びる角部が形成された工具を、加工対象物の表面に沿って前記第1方向へと相対的に変位させることによって、前記加工対象物の表面において加工対象となる領域に前記角部を接触させる第1変位手段と、前記工具を、前記加工対象物の表面に沿って前記第1方向と交差する第2方向へと相対的に変位させることによって、前記角部にこれと接触する前記加工対象物の表面を切削させて加工面を形成する第2変位手段と、前記加工対象物の表面のうち、前記工具よりも前記第1方向の下流側となる領域にレーザを照射可能な位置関係で配置され、この領域へと前記第1方向に沿ってレーザを照射することによって、前記第1方向に配置された1以上の孔からなる溝部を形成する溝形成手段と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の第1方向に延びる角部が形成された工具を、加工対象物の表面に沿って前記第1方向へと相対的に変位させることによって、前記加工対象物の表面において加工対象となる領域に前記角部を接触させる第1変位手段と、
前記工具を、前記加工対象物の表面に沿って前記第1方向と交差する第2方向へと相対的に変位させることによって、前記角部にこれと接触する前記加工対象物の表面を切削させて加工面を形成する第2変位手段と、
前記加工対象物の表面のうち、前記工具よりも前記第1方向の下流側となる領域にレーザを照射可能な位置関係で配置され、この領域へと前記第1方向に沿ってレーザを照射することによって、前記第1方向に配置された1以上の孔からなる溝部を形成する溝形成手段と、を備え、
前記溝形成手段は、前記第2変位手段が、前記工具を前記加工対象物の表面に沿って前記第2方向へと相対的に変位させる過程で繰返しレーザを照射することによって、複数の前記溝部を前記第2方向に間隔を空けて形成する、
切削加工装置。
【請求項2】
前記加工対象物が、前記第1方向に沿って円柱状に延びる棒材である場合において、
前記第1変位手段は、前記工具に向けて前記加工対象物を前記第1方向に変位させることによって、前記加工対象物の外周面のうち、加工対象となる領域に前記角部を接触させて、
前記第2変位手段は、前記加工対象物の軸線周りを前記第2方向として前記加工対象物を回転させ、その外周面を前記角部に対して変位させることによって加工面を形成する、
請求項1に記載の切削加工装置。
【請求項3】
前記工具よりも所定距離だけ前記第1方向の下流側となる位置関係で配置され、この位置において、前記第1方向と交差する面に沿って拡がる隔壁、を備え、
前記第1変位手段は、前記工具および前記隔壁を、両者の位置関係を維持したままで前記加工対象物に対して前記第1方向へと相対的に変位させて、
前記溝形成手段は、前記加工対象物の表面のうち、前記隔壁よりも前記第1方向の下流側となる領域にレーザを照射可能な位置関係で配置されている、
請求項1または請求項2に記載の切削加工装置。
【請求項4】
前記隔壁に前記加工対象物を通してその前記第1方向への変位をガイドするガイド部材、を備える、
請求項3に記載の切削加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工対象物の表面を切削して加工面を形成する切削加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
加工対象物を切削加工する際には、工具を加工対象物に接触させて変位させるにあたり、この変位に伴う加工抵抗が工具の摩耗や部分的な欠損といった不具合の原因となる。この不具合は加工の難しい難切削材であるほど顕著となる。
【0003】
そのため、切削加工時の加工抵抗を低下させるための技術が種々提案されている。例えば、加工対象物において工具が接触する領域に先行してレーザを照射することによって、工具が接触する領域の強度を低下させる、といった技術である(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9-155602号公報
【特許文献2】特開昭61-152345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ただ、上述した切削加工装置では、工具による加工対象物の切削箇所を中心として切削油や切りくずなどが存在するため、これらがレーザを妨げたり散乱させたりといった不具合が発生し、レーザによる十分な強度低下を生じさせられない結果、安定して加工抵抗を低下させられない懸念がある。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、切削加工装置において、従来よりも加工抵抗を安定して低下させるための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため第1局面は、所定の第1方向に延びる角部が形成された工具を、加工対象物の表面に沿って前記第1方向へと相対的に変位させることによって、前記加工対象物の表面において加工対象となる領域に前記角部を接触させる第1変位手段と、前記工具を、前記加工対象物の表面に沿って前記第1方向と交差する第2方向へと相対的に変位させることによって、前記角部にこれと接触する前記加工対象物の表面を切削させて加工面を形成する第2変位手段と、前記加工対象物の表面のうち、前記工具よりも前記第1方向の下流側となる領域にレーザを照射可能な位置関係で配置され、この領域へと前記第1方向に沿ってレーザを照射することによって、前記第1方向に配置された1以上の孔からなる溝部を形成する溝形成手段と、を備え、前記溝形成手段は、前記第2変位手段が、前記工具を前記加工対象物の表面に沿って前記第2方向へと相対的に変位させる過程で繰返しレーザを照射することによって、複数の前記溝部を前記第2方向に間隔を空けて形成する、切削加工装置である。
【0008】
この局面では、加工対象物の表面のうち、工具よりも第1方向(つまり工具を加工対象となる領域に到達させる方向)の下流側となる領域にレーザを照射して溝部を形成する。これにより、加工対象となる領域に工具が到達するのに先行して、この領域に溝部が形成される。
【0009】
切削加工時に使用する切削油や発生する切りくずなどは、工具により加工対象物を切削する箇所を中心として存在し、工具から第1方向それぞれの下流側となる領域であれば、その存在が少なくなるため、これらがレーザを妨げたり散乱させるといった不具合の発生を抑制できる。こうして、上記局面では、安定的にレーザによる十分な強度低下を生じさせ、加工抵抗を低下させることができる。
【0010】
また、上記各局面は以下に示す第2局面のようにしてもよい。第2局面の切削加工装置は、前記加工対象物が、前記第1方向に沿って円柱状に延びる棒材である場合において、前記第1変位手段は、前記工具に向けて前記加工対象物を前記第1方向に変位させることによって、前記加工対象物の外周面のうち、加工対象となる領域に前記角部を接触させて、前記第2変位手段は、前記加工対象物の軸線周りを前記第2方向として前記加工対象物を回転させ、その外周面を前記角部に対して変位させることによって加工面を形成する。
【0011】
この局面では、棒材である加工対象物の外周面のうち、その軸線に沿った第1方向の下流側となる領域にレーザを照射して溝部を形成することができる。
【0012】
また、上記各局面は以下に示す第3局面のようにしてもよい。第3局面の切削加工装置は、前記工具よりも所定距離だけ前記第1方向の下流側となる位置関係で配置され、この位置において、前記第1方向と交差する面に沿って拡がる隔壁、を備え、前記第1変位手段は、前記工具および前記隔壁を、両者の位置関係を維持したままで前記加工対象物に対して前記第1方向へと相対的に変位させて、前記溝形成手段は、前記加工対象物の表面のうち、前記隔壁よりも前記第1方向の下流側となる領域にレーザを照射可能な位置関係で配置されている。
【0013】
この局面では、工具よりも第1方向の下流側となる位置に隔壁が配置され、この隔壁よりもさらに第1方向の下流側となる領域に溝部が形成される。この隔壁が、溝部の形成される領域に切削油や切りくずなどが到来することを防止できるため、より安定的にレーザによる十分な強度低下を生じさせ、加工抵抗を低下させることができる。
【0014】
また、この局面は以下に示す第4局面のようにしてもよい。第4局面の切削加工装置は、前記隔壁に前記加工対象物を通してその前記第1方向への変位をガイドするガイド部材、を備える。
【0015】
この局面では、ガイド部において上流側の端部を隔壁の一部として機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示の切削加工装置の全体構成を示す斜視図
【
図2】本開示の切削加工装置の構成を示すブロック図
【
図3】本開示における加工対象物の加工過程を示す要部の拡大側面断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。
(1)全体構成
切削加工装置1は、加工対象物100の表面を工具200で切削して加工面を形成するものであり、
図1、
図2に示すように、工具200が取り付けられる工具台10、工具200を加工対象物100に対して相対的に変位させる変位機構20、加工対象物100の表面に溝部110を形成する溝形成部30、加工対象物100の表面のうちの加工対象となる領域に向けて切削油を噴射する噴射ノズル40、工具200と変位機構20との間に配置された隔壁50、切削加工装置1全体の動作を制御する制御部60を備える。
【0018】
本実施形態では、加工対象物100として円柱状に延びる棒材が用いられ、その延びる方向を第1方向として加工対象物100が切削加工装置1にセットされる場合を例示する。
【0019】
工具200は、
図3に示すように、すくい面211および逃げ面213により所定方向(同図における紙面の奥手前方向)に延びる角部210が形成されており、この角部210の延びる方向を第1方向に向けた状態で工具台10に取り付けられる。なお、この工具200は、すくい角0~20°の工具である。
【0020】
変位機構20は、工具200を加工対象物100の表面に沿って第1方向へと相対的に変位させるためのアクチュエータとして、第1変位部21を備えている。この第1変位部21が本発明における第1変位手段である。
【0021】
この第1変位部21は、制御部60からの指令を受けて動作し、工具200を第1方向へと相対的に変位させることによって、加工対象物100の表面のうち、加工対象となる領域にまで工具200を到達させ、この領域に工具200の角部210を接触させる。
【0022】
本実施形態では、変位機構20に加工対象物100を保持する保持部23が備えられ、この保持部23とともに加工対象物100が第1方向(
図1における矢印A)に変位させられるように構成されている。なお、保持部23は、棒状の加工対象物100を第1方向に貫通した状態で保持するチャックである。
【0023】
また、変位機構20は、工具200を加工対象物100の表面に沿って第1方向と交差する第2方向へと相対的に変位させるためのアクチュエータとして、第2変位部25を備えている。この第2変位部25が本発明における第2変位手段である。
【0024】
この第2変位部25は、制御部60からの指令を受けて動作し、工具200を第2方向へと相対的に変位させることによって、工具200の角部210にこれと接触する加工対象物100の表面を切削させて加工面を形成する。本実施形態では、変位の速度を50~300m/minの範囲から選択可能に構成されている。
【0025】
本実施形態では、保持部23とともに加工対象物100をその軸線周りに回転させるものであり、この回転方向(
図1における矢印B)を第2方向として加工対象物100を変位させるように構成されている。こうして、加工対象物100の外周面に接触した工具200の角部210が、この外周面に沿って相対的に変位することで加工面が形成される。
【0026】
なお、本実施形態では、加工対象物100側を変位させているものの、加工対象物100ではなく、工具200を基準として第1方向および第2方向を説明している(
図3の矢印参照)。つまり、第1方向および第2方向に沿った上流側とは、工具200に近い領域のことを指し、同下流側とは、工具200から遠い領域のことを指す。
【0027】
溝形成部30は、レーザを照射可能なレーザ照射部31を備える。この溝形成部30が本発明における溝形成手段である。
【0028】
これらのうち、レーザ照射部31は、制御部60からの指令を受けてパルスレーザを出力する発振器、レーザの振動数の次数を調整する振動調整器、レーザの出力を調整するアッテネータ、レーザの径を調整するためのビームエキスパンダーなどを備え、これらを経たレーザが光学レンズおよびスリット33を介して出力される。
【0029】
また、レーザ照射部31は、加工対象物100の表面のうち、工具200よりも第1方向の下流側、かつ、第2方向の下流側となる領域に対してレーザを照射可能な位置関係で配置されている。具体的にいえば、レーザ照射部31は、工具200と変位機構20との間(より具体的には隔壁50と変位機構20との間)にレーザを照射可能である。
【0030】
また、スリット33は、第1方向に沿って延びており、ここを通じて加工対象物100の表面に照射されるレーザの照射領域を、第1方向に沿って延びる線状のものとする。
【0031】
本実施形態では、第2変位部25が工具200を加工対象物100の表面に沿って第2方向へと相対的に変位させる過程で、レーザ照射部31にレーザを繰返し照射させることによって、複数の溝部110が第2方向に間隔を空けて形成される。レーザは、第2変位部25による変位速度と、溝部110を形成すべき間隔と、に応じて定められる周期(例えば0.1~2ms)で照射される。
【0032】
隔壁50は、工具200よりも所定距離だけ第1方向の下流側となる位置関係で配置され、この位置において第1方向と交差する面に沿って拡がる板状部材であり、この位置を境に上流側の空間と下流側の空間とを分けることのできるサイズおよび形状となっている。
【0033】
本実施形態では、工具200と、加工対象物100においてレーザが照射される領域との間に隔壁50が配置されている。
【0034】
また、隔壁50は、その表裏方向に加工対象物100を通す貫通孔が形成されたものであり、この貫通孔を介した加工対象物100の第1方向への変位をガイドするためのガイド部材としてガイドブッシュ51が取り付けられている。
【0035】
(2)変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0036】
例えば、上記実施形態では、加工対象物100として円柱状に延びる棒材が用いられ、その軸線方向を第1方向、軸線周りの回転方向を第2方向として外周面に加工面を形成するように構成されたものを例示した。しかし、加工対象物100として板材を用い、その表面において規定される第1方向、第2方向を基準として加工面を形成するように構成されていてもよい。
【0037】
また、上記実施形態においては、隔壁50が、工具200よりも第1方向の下流側となる位置を境として、その上流側の空間と下流側の空間とを分けるサイズおよび形状の板状部材である構成を例示した。しかし、この隔壁50は、溝部110の形成される領域に切削油41や切りくず120などが到来することを防止できれば、必ずしも空間を分けるようなサイズおよび形状となっていなくてもよい。
【0038】
また、上記実施形態では、変位機構20が、第1変位部21および第2変位部25それぞれにより加工対象物100側を変位させるように構成されたものを例示した。しかし、変位機構20は、第1変位部21および第2変位部25のいずれか一方または両方が、工具200側を変位させるように構成されたものであってもよい。
【0039】
例えば、第1変位部21によって工具200側を変位させるように構成した場合には、この第1変位部21は、工具200および隔壁50を、その両者の位置関係を維持したままで第1方向へと変位させるように構成してもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、レーザ照射部31が、加工対象物100の表面のうち、工具200よりも第1方向の下流側、かつ、第2方向の下流側となる領域に対してレーザを照射可能な位置関係で配置されている構成を例示した。しかし、このレーザ照射部31は、加工対象物100の表面のうち、工具200よりも第1方向の下流側となる領域に対してレーザを照射可能であればよく、第2方向に工具200と同じ位置となる領域または第2方向の上流側となる領域に対してレーザを照射可能な位置関係で配置されていてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、レーザ照射部31が、スリット33を通じて加工対象物100の表面にレーザを照射することによって、第1方向に延びる溝が形成されるように構成されたものを例示した。しかし、スリット33の代わりに、第1方向に沿ってレーザを線状に拡げられるレンズを用いてもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、レーザ照射部31が、スリット33を通じて加工対象物100の表面にレーザを照射することによって、第1方向に延びる溝が形成されるように構成されたものを例示した。しかし、第1方向に延びる溝を形成するための構成はこれに限られない。例えば、加工対象物100の表面に対し、第1方向に沿ってレーザを繰返し走査させることにより、第1方向に延びる溝が形成されるように構成してもよい。この場合には、レーザ照射部31を第1方向に変位可能とするための変位機構を備えたものにするとよい。
【0043】
(3)作用,効果
上記実施形態の切削加工装置1は、加工対象物100の表面のうち、工具200よりも第1方向(つまり工具200を加工対象となる領域に到達させる方向)の下流側となる領域にレーザを照射して溝部110を形成する。これにより、加工対象となる領域に工具200が到達するのに先行して、この領域に溝部110が形成される。
【0044】
切削加工時に使用する切削油41や発生する切りくず120などは、工具200により加工対象物100を切削する箇所を中心として存在し、工具200から第1方向の下流側となる領域であれば、その存在が少なくなるため、これらがレーザを妨げたり散乱させるといった不具合の発生を抑制できる。こうして、上記実施形態では、安定的にレーザによる十分な強度低下を生じさせ、加工抵抗を低下させることができる。
【0045】
また、上記実施形態では、工具200よりも第1方向の下流側となる位置に隔壁50が配置され、この隔壁50よりもさらに第1方向の下流側となる領域に溝部110が形成される。この隔壁50が、溝部110の形成される領域に切削油41や切りくず120などが到来することを防止できるため、より安定的にレーザによる十分な強度低下を生じさせ、加工抵抗を低下させることができる。
【0046】
また、上記実施形態では、棒材である加工対象物100の外周面のうち、その軸線に沿った第1方向の下流側となる領域にレーザを照射して溝部110を形成することができる。
【0047】
また、上記実施形態では、ガイドブッシュ51における上流側の端部を隔壁50の一部として機能させることができる。
【符号の説明】
【0048】
1…切削加工装置、10…工具台、20…変位機構、23…保持部、30…溝形成部、31…レーザ照射部、33…スリット、40…噴射ノズル、41…切削油、50…隔壁、51…ガイドブッシュ、60…制御部、100…加工対象物、110…溝部、120…切りくず、200…工具、210…角部、211…逃げ面、213…すくい面。