(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063435
(43)【公開日】2024-05-13
(54)【発明の名称】判定装置
(51)【国際特許分類】
G06T 7/00 20170101AFI20240502BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20240502BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20240502BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20240502BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20240502BHJP
【FI】
G06T7/00 650B
G08G1/16 A
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171378
(22)【出願日】2022-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【弁理士】
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】今井 悠介
(72)【発明者】
【氏名】冨永 慎
(72)【発明者】
【氏名】鷺 和俊
(72)【発明者】
【氏名】松田 侑真
(72)【発明者】
【氏名】高橋 尚武
【テーマコード(参考)】
5H181
5L096
【Fターム(参考)】
5H181AA00
5H181BB04
5H181BB13
5H181CC04
5H181CC05
5H181DD07
5H181DD10
5H181EE02
5H181FF13
5H181FF27
5H181FF33
5H181LL01
5H181LL04
5L096BA04
5L096DA03
5L096FA52
5L096FA66
5L096JA11
(57)【要約】
【課題】危険運転の判定を精度よく行うことが難しい場合がある。
【解決手段】判定装置400は、撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得する取得部421と、複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて取得部421が取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する判定部422と、を有する。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得する取得部と、
複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて前記取得部が取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する判定部と、
を有する
判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の判定装置であって、
前記判定部は、前記取得部が取得した特徴量に基づいて、複数の撮像装置が取得した画像データにおいて同様の車両の組み合わせで事象が検出されていると判断される場合に、危険運転が起きている旨を判定する
判定装置。
【請求項3】
請求項1に記載の判定装置であって、
撮像装置から取得した画像データに基づいて危険運転の可能性のある事象を検出する検出部と、
前記検出部が検出した事象と関連する車両の組み合わせを対象とした車両の特徴量算出処理を行う算出部と、
を有し、
前記判定部は、複数の撮像装置から取得した画像データそれぞれを用いて前記算出部が算出した、車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する
判定装置。
【請求項4】
請求項3に記載の判定装置であって、
前記算出部は、車間距離に基づいて事象と関連する車両の組み合わせを判断して、判断した車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を算出する
判定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の判定装置であって、
前記判定部は、同様の車両の組み合わせで事象を検出した画像データを取得した撮像装置の数に基づいて、所定の優先度を制御する
判定装置。
【請求項6】
請求項5に記載の判定装置であって、
前記判定部は、同様の車両の組み合わせで事象を検出した撮像装置の数に基づいて、危険運転が起きている旨を報知する際の優先度を制御する
判定装置。
【請求項7】
請求項5に記載の判定装置であって、
前記判定部は、同様の車両の組み合わせで事象を検出した撮像装置の数が多くなるほど優先度が高くなるように、優先度を制御する
判定装置。
【請求項8】
請求項5に記載の判定装置であって、
前記判定部による判定結果を出力する出力部を有し、
前記判定部は、前記出力部が判定結果を出力する際の優先度を制御する
判定装置。
【請求項9】
情報処理装置が、
撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得し、
複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する
判定方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得し、
複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する
処理を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、判定装置、判定方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
あおり運転などの危険運転を検出する際に用いられる技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、静止画像を参照して移動または変化しているオブジェクトを特定する画像認識部と、特定されたオブジェクトの動作態様に基づいて異常条件の可否を判定する以上判定部と、異常条件が成立したとき、外部装置に対して異常の発生を報知する報知部と、を備える異常判定装置が記載されている。具体的に、特許文献1には、ある特定のカメラが取得した画像に基づいて危険運転の判定を行う旨が開示されているとともに、複数のカメラによる動画像に基づいてある特定の自動車(オブジェクト)が危険運転を続けているか否かを判定してもよい旨が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
単に特定のカメラが取得した画像に基づいて危険運転などを検出する場合、たまたま車間距離が不足した場合などにおいて誤判定を行ってしまうことがある。また、複数のカメラが取得した画像に基づく判定を行う場合でも、ある特定のオブジェクトにだけ着目してしまうと、危険運転が続いているか否かをうまく判別できない場合や似た特徴量を持つ車両を誤って同じ車両と判定してしまう場合など、必ずしも適切な判断を行うことができない場合があった。このように、精度よく危険運転を判定することが難しい場合がある、という課題が生じていた。
【0006】
そこで、本発明は、上述した課題を解決することが可能な判定装置、判定方法、プログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため本開示の一形態である判定装置は、
撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得する取得部と、
複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて前記取得部が取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する判定部と、
を有する
という構成をとる。
【0008】
また、本開示の他の形態である判定方法は、
情報処理装置が、
撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得し、
複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する
という構成をとる。
【0009】
また、本開示の他の形態であるプログラムは、
情報処理装置に、
撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得し、
複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する
処理を実現するためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
上述したような各構成によると、上述したような課題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】判定システムの全体の構成例を示す図である。
【
図8】特徴量算出時の動作例を示すフローチャートである。
【
図9】判定時の動作例を示すフローチャートである。
【
図10】本開示の第2の実施形態における判定装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図11】判定装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
本開示の第1の実施形態について、
図1から
図9までを参照して説明する。
図1は、判定システム100全体の構成例を示す図である。
図2は、判定装置300の構成例を示すブロック図である。
図3は、検出情報343の一例を示す図である。
図4は、判定結果情報344の一例を示す図である。
図5は、判定処理の一例を説明するための図である。
図6、
図7は、優先度の一例を説明するための図である。
図8、
図9は、判定装置300の動作例を示すフローチャートである。
【0013】
本開示の第1の実施形態においては、撮像装置200が取得した画像データに基づいて、あおり運転などの危険運転が起きている旨を判定する判定システム100について説明する。後述するように、判定システム100は、画像データに対する所定の画像処理を行うことで、車間距離不足などの危険運転の候補となる事象を検出する。また、判定システム100は、危険運転の候補となる事象を検出すると、検出した事象と関連する車両の組み合わせを対象とした車両の特徴量算出処理を行う。例えば、判定システム100は、上記のような事象の検出と特徴量の算出処理を複数の撮像装置200が取得した画像データそれぞれに対して行う。そして、判定システム100は、算出した特徴量に基づいて危険運転が起きているか旨を判定する。例えば、判定システム100は、算出した特徴量に基づいて、複数の撮像装置200が取得した画像データにおいて同様の車両の組み合わせで事象が検出されていると判断される場合に、危険運転が起きている旨を判定する。また、判定システム100は、同様の車両の組み合わせで事象を検出した撮像装置200の数に基づいて、危険運転が起きている旨を報知する際の優先度を制御することができる。
【0014】
なお、本実施形態において、危険運転の候補となる事象とは、例えば、ある車両と別の車両との間の車間距離が所定値以下であると画像データに基づいて判断可能な状態など、危険運転の可能性がある状態のことをいう。ここで、危険運転の候補となる事象は、1枚の画像データに基づいて判断可能な状態であってもよいし、時系列の画像データに基づいて判断可能な状態であってもよい。また、車間距離には、前後方向の車間距離のほか左右方向の車間距離が含まれてよい。例えば、危険運転の候補となる事象には、ある車両の速度が低速状態にあり別の車両との間の車間距離が閾値以下である状態、ある車両の前方にある車両が蛇行運転していると判断される状態、ある車両の後方から別の車両が所定速度以上で近づいている状態、並走状態での車両左右方向の車間距離不足(幅寄せ)の状態、そのほか画像データに基づいて判断可能な危険な可能性のある状態などが含まれてよい。
【0015】
また、危険運転の候補となる事象と関連する車両の組み合わせとは、例えば、あおり運転を行っていると判断される車両とあおり運転をされていると判断される車両など、画像データに基づいて事象に関連していると判断可能な車両の組み合わせのことをいう。例えば、危険運転の候補となる事象と関連するか否かは、車両間の距離などに基づいて判断してよい。一例として、車間距離が所定値以下であるために危険運転の候補となる事象を検出した場合、判定システム100は、車間距離が所定値以下となる車両の組み合わせを事象と関連する車両の組み合わせとして検出することができる。なお、事象と関連するか否かは、例えば、関連する車両の組み合わせを示す情報を含む画像データを教師データとして予め学習したモデルに対して画像データを入力することなどに応じて判断されてもよい。また、車両の組み合わせは、2台の車両からなってもよいし、3台以上の車両からなってもよい。
【0016】
図1は、判定システム100の全体の構成例を示している。
図1を参照すると、判定システム100は、例えば、複数の撮像装置200と、判定装置300と、を有している。
図1で示すように、撮像装置200と判定装置300とは、有線または無線により、互いに通信可能なよう接続されている。
【0017】
撮像装置200は、車両を含む道路などの画像データを取得する。例えば、撮像装置200は、道路脇などの所定の場所に道路の方向を向いた状態で予め設置されており、所定の間隔で画像データを取得する。一例として、撮像装置200は、高速道路や自動車専用道路などの道路脇に所定の間隔で複数設置されており、それぞれの撮像装置200が時系列の画像データを取得する。なお、撮像装置200の設置場所は上記例示した場合に限定されず、一般道路などであってもよい。
【0018】
また、撮像装置200は、取得した画像データを判定装置300に対して送信する。撮像装置200は、画像データを取得した判定装置300の識別情報や画像データを取得した日時を示す情報などとともに、画像データを判定装置300に対して送信してもよい。
【0019】
判定装置300は、複数の撮像装置200が取得したそれぞれの画像データから危険運転の候補となる事象を検出した結果に基づいて、あおり運転などの危険運転が起きている旨を判定する情報処理装置である。例えば、判定システム100は、2つ以上の撮像装置200が取得した画像データから、同様の車両の組み合わせについて事象が検出された場合に、危険運転が起きている旨を判定する。判定システム100は、同様の車両の組み合わせについて同様の事象が検出された場合に危険運転が起きている旨を判定してもよい。また、判定システム100は、同様の組み合わせで同様の事象を検出した撮像装置200の数に基づいて、危険運転が起きている旨を報知する際の優先度を制御するよう構成してもよい。
【0020】
図2は、判定装置300の構成例を示している。
図2を参照すると、判定装置300は、主な構成要素として、例えば、操作入力部310と、画面表示部320と、通信I/F部330と、記憶部340と、演算処理部350と、を有している。
【0021】
なお、
図2では、1台の情報処理装置を用いて判定装置300としての機能を実現する場合について例示している。しかしながら、判定装置300は、例えば、クラウド上に実現されるなど、複数台の情報処理装置を用いて実現されてもよい。また、判定装置300は、操作入力部310や画面表示部320を有さないなど上記例示した構成の一部を含まなくてもよいし、上記例示した以外の構成を有してもよい。
【0022】
操作入力部310は、キーボード、マウスなどの操作入力装置からなる。操作入力部310は、判定装置300を操作する操作者の操作を検出して演算処理部350に出力する。
【0023】
画面表示部320は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)などの画面表示装置からなる。画面表示部320は、演算処理部350からの指示に応じて、記憶部340に格納されている各種情報などを画面表示することができる。
【0024】
通信I/F部330は、データ通信回路などからなる。通信I/F部330は、通信回線を介して接続された撮像装置200や他の外部装置との間でデータ通信を行う。
【0025】
記憶部340は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置である。記憶部340は、演算処理部350における各種処理に必要な処理情報やプログラム345を記憶する。プログラム345は、演算処理部350に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現する。プログラム345は、通信I/F部330などのデータ入出力機能を介して外部装置や記録媒体から予め読み込まれ、記憶部340に保存されている。記憶部340で記憶される主な情報としては、例えば、カメラ情報341、画像データ情報342、検出情報343、判定結果情報344などがある。
【0026】
カメラ情報341は、撮像装置200についての情報を含んでいる。例えば、カメラ情報341は、通信I/F部330を介して外部装置から取得すること、操作入力部310を用いて入力すること、などの方法を用いて予め取得されており、記憶部340に格納されている。
【0027】
本実施形態の場合、カメラ情報341には、撮像装置200を設置した位置を示す情報などが含まれる。例えば、カメラ情報341では、撮像装置200の識別情報と撮像装置200を設置した位置を示す情報などとが関連付けられている。カメラ情報341には、撮像装置200の向きを示す情報など上記例示した以外の情報が含まれてもよい。
【0028】
画像データ情報342は、撮像装置200が取得した画像データについての情報を含んでいる。例えば、画像データ情報342は、画像取得部351が撮像装置200から画像データを取得することなどに応じて更新される。本実施形態の場合、判定装置300は、複数の撮像装置200から画像データを取得する。そのため、画像データ情報342には、複数の撮像装置200から取得した画像データが含まれる。
【0029】
例えば、画像データ情報342では、撮像装置200ごとに時系列の画像データが格納される。画像データ情報342では、画像データと、画像データを取得した日時を示す情報と、画像データを取得した撮像装置200の識別情報などとが関連づけられていてもよい。
【0030】
検出情報343は、後述する事象検出部352が危険運転の候補となる事象を検出した結果に応じた情報などを含んでいる。例えば、検出情報343は、事象検出部352が危険運転の候補となる事象を検出することや後述する車両特徴量算出部353が車両の特徴量を算出することなどに応じて更新される。
【0031】
図3は、検出情報343の一例を示している。
図3を参照すると、検出情報343では、例えば、カメラ情報と、事象情報と、特徴量情報と、が関連づけられている。ここで、カメラ情報は、画像データを取得した撮像装置200を示す情報を含む。例えば、カメラ情報は、撮像装置200の識別情報などを含んでよい。また、事象情報は、事象検出部352が検出した危険運転の候補となる事象の具体的な内容などを示す。例えば、事象情報は、車間距離不足などの事象の具体的な内容を示す情報を含んでよい。また、特徴量情報は、事象に関連する車両の組み合わせに含まれるそれぞれの車両についての特徴量を示す情報を含む。例えば、特徴量情報は、進行方向に対する車両の並び順を示す情報などとともに、それぞれの車両の特徴量を示す情報を含んでよい。
【0032】
なお、
図3は検出情報343の一例を示しており、検出情報343に含まれる情報は、
図3で例示したものに限定されない。例えば、検出情報343には、事象情報などが含まれなくてもよい。また、検出情報343には、撮像装置200が画像データを取得した日時を示す情報などが含まれてもよい。
【0033】
判定結果情報344は、後述する判定部354による判定の結果に応じた情報などを含んでいる。例えば、判定結果情報344は、危険運転が起きている旨を判定部354が判定することなどに応じて更新される。
【0034】
例えば、判定結果情報344には、判定結果に応じた情報が含まれる。
図4は、判定結果情報344の一例を示している。
図4を参照すると、判定結果情報344では、例えば、事象情報と、関連車両情報と、位置情報と、が関連づけられている。ここで、事象情報は、危険運転の内容を示す。例えば、事象情報は、事象検出部352が検出した危険運転の候補となる事象の具体的な内容などに応じた情報であってよい。また、関連車両情報は、事象と関連する車両についての情報を含む。関連車両情報には、車両の特徴量のほか、関連する画像データから判別可能な事象に関連する各車両の色、大きさ、形などを示す情報が含まれてもよい。また、位置情報は、事象に関連する位置を示す情報である。例えば、位置情報は、事象を検出した画像データを取得した撮像装置200の設置位置を示す情報などであってもよい。
【0035】
なお、
図4は判定結果情報344の一例を示しており、判定結果情報344に含まれる情報は、
図4で例示したものに限定されない。例えば、判定結果情報344には、位置情報などが含まれなくてもよい。また、判定結果情報344には、撮像装置200が画像データを取得した日時を示す情報や同様の組み合わせで同様の事象を検出した撮像装置200の数を示す情報などが含まれてもよい。
【0036】
演算処理部350は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置とその周辺回路を有する。演算処理部350は、記憶部340からプログラム345を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム345とを協働させて各種処理部を実現する。演算処理部350で実現される主な処理部としては、例えば、画像取得部351、事象検出部352、車両特徴量算出部353、判定部354、出力部355などがある。
【0037】
なお、演算処理部350は、上述したCPUの代わりに、GPU(Graphic Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、MPU(Micro Processing Unit)、FPU(Floating point number Processing Unit)、PPU(Physics Processing Unit)、TPU(Tensor Processing Unit)、量子プロセッサ、マイクロコントローラ、又は、これらの組み合わせなどを有してもよい。
【0038】
画像取得部351は、撮像装置200から画像データを取得する。例えば、画像取得部351は、判定システム100に含まれる各撮像装置200から画像データを取得する。画像取得部351は、画像データとともに、当該画像データを取得した撮像装置200の識別情報や画像データを取得した日時を示す情報などを取得してもよい。また、画像取得部351は、取得した画像データなどを、撮像装置200ごとに画像データ情報342として記憶部340に格納する。
【0039】
事象検出部352は、画像データ情報342に含まれる画像データに基づいて、危険運転の可能性のある事象を検出する。例えば、事象検出部352は、1枚の画像データに基づいて危険運転の可能性のある事象を検出してもよいし、複数の画像データに基づいて危険運転の可能性のある事象を検出してもよい。
【0040】
例えば、事象検出部352は、予め学習したモデルを用いる方法やパターン認識などの既知の方法を用いて画像データから車両を検出する。そして、事象検出部352は、1枚の画像データから複数の車両を検出した場合に、検出した車両間の距離を算出することで、車間距離を算出する。例えば、事象検出部352は、算出した車間距離に基づいて、危険運転の可能性のある事象を検出することができる。一例として、事象検出部352は、算出した車間距離が予め定められた判断閾値以下である場合に、車間距離不足である旨に応じた危険運転の候補となる事象を検出することができる。なお、事象検出部352は、算出した車間距離を道路までの距離など撮像装置200の設置環境に応じた値で補正した上で、上記検出を行ってもよい。
【0041】
事象検出部352は、上記例示した以外の方法で危険運転の候補となる事象を検出してもよい。例えば、事象検出部352は、複数の画像データに基づいて、ある車両の速度が低速状態にあり別の車両との間の車間距離が閾値以下となったと判断される場合や、ある車両の後方から別の車両が所定速度以上で近づいており車間距離が閾値以下となったと判断される場合などに、危険運転の候補となる事象を検出してもよい。事象検出部352は、画像データから検出した車両が上記例示した以外の予め定められた条件を満たす場合に、危険運転の候補となる事象を検出してもよい。
【0042】
また、事象検出部352は、危険運転の候補となる事象を検出すると、検出結果に応じた情報を検出情報343として記憶部340に格納することができる。例えば、事象検出部352は、検出した事象の内容を示す情報や事象を検出した画像データを取得した撮像装置200の識別情報などを、検出情報343として記憶部340に格納することができる。事象検出部352は、画像データを取得した日時を示す情報などを検出情報343に含めてもよい。
【0043】
車両特徴量算出部353は、事象検出部352が危険運転の候補となる事象を検出すると、検出した事象と関連する車両の組み合わせを対象とした車両の特徴量算出処理を行う。換言すると、車両特徴量算出部353は、画像データに基づいて車両の特徴量を取得する取得部として機能する。例えば、車両特徴量算出部353は、車間距離などに基づいて、危険運転の候補となる事象と関連する車両の組み合わせを判断する。そして、車両特徴量算出部353は、判断した車両の組み合わせに含まれるそれぞれの車両について、特徴量を算出する。
【0044】
例えば、車両特徴量算出部353は、DNN(Deep Neural Network)モデルなどのモデルを予め学習しておき、学習したモデルを用いて特徴量を算出することができる。一例として、車両特徴量算出部353は、事象検出部352と同様の方法を用いて車両を検出する。そして、車両特徴量算出部353は、検出した車両画像を学習済みのモデルに入力することで特徴量を算出することができる。
【0045】
なお、車両特徴量算出部353は、上記例示した以外の方法で車両の特徴量を算出してもよい。例えば、車両特徴量算出部353は、ナンバープレートの認識結果に応じた値などを車両の特徴量として算出してもよい。車両特徴量算出部353は、その他、車両の色や形状などに応じた特徴量を算出するよう構成してもよい。
【0046】
また、車両特徴量算出部353は、特徴量を算出すると、算出した特徴量を検出情報343として記憶部340に格納することができる。
【0047】
判定部354は、検出情報343に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する。例えば、判定部354は、検出情報343に基づいて、複数の撮像装置200が取得した画像データにおいて同様の車両の組み合わせで事象が検出されていると判断される場合に、危険運転が起きている旨を判定する。判定部354は、検出情報343に基づいて、複数の撮像装置200が取得した画像データにおいて同様の車両の組み合わせで同様の事象が検出されていると判断される場合に、危険運転が起きている旨を判定してもよい。
【0048】
例えば、判定部354は、異なる撮像装置200が取得した画像データに対応するそれぞれの特徴量情報に含まれる各車両の特徴量を比較した結果に基づいて、同様の車両の組み合わせであるか否か判断することができる。例えば、判定部354は、ある撮像装置200が取得した画像データに対応する特徴量情報に含まれる車両の特徴量と、別の撮像装置200が取得した画像データに対応する特徴量情報に含まれる車両の特徴量と、に基づいて、特徴量の比較結果に応じた類似度を示すスコアを算出する。そして、判定部354は、算出したスコアが所定値以上となる場合に、ある撮像装置200が取得した画像データと別の撮像装置200が取得した画像データに同一の車両が含まれると判断する。例えば、判定部354は、上記のようなスコアに基づく判断を特徴量情報に含まれる各車両について行うことで、同様の車両の組み合わせであるか否か判断することができる。一例として、判定部354は、特徴量情報に含まれる各車両の特徴量それぞれについて同一であると判断できた場合に、ある撮像装置200が取得した画像データと別の撮像装置200が取得した画像データに同一の車両が含まれると判断する。なお、判定部354は、車両の並び順を考慮の上で同様の車両の組み合わせであるか否かを判断するよう構成してもよいし、車両の並び順は考慮せずに同様の車両の組み合わせであるか否かを判断するよう構成してもよい。
【0049】
また、判定部354は、異なる撮像装置200が取得した画像データに対応するそれぞれの事象情報に含まれる情報の比較結果に基づいて、同様の事象であるか否か判断することができる。例えば、判定部354は、異なる撮像装置200が取得した画像データに対応するそれぞれの事象情報に含まれる情報が同一である場合に、複数の撮像装置200が取得した画像データに基づいて同様の事象が検出されていると判断することができる。判定部354は、異なる撮像装置200が取得した画像データに対応するそれぞれの事象情報に含まれる情報が類似すると判断可能な場合に複数の撮像装置200が取得した画像データに基づいて同様の事象が検出されていると判断するよう構成してもよい。なお、事象が類似するか否かは任意の条件に基づいて判断してよい。また、判定部354は、複数の撮像装置200が取得した画像データそれぞれについて、それぞれ危険運転の候補となる事象が検出されている場合に、事象の内容に依らずに同様の事象が検出されていると判断してもよい。
【0050】
例えば、上記のような処理により、複数の撮像装置200が取得した画像データにおいて同様の車両の組み合わせで事象が検出されていると判断される場合に、判定部354は、危険運転が起きている旨を判定することができる。つまり、
図5で例示するように、判定部354は、検出情報343に基づいて、複数の撮像装置200が取得した画像データにおいて同様の車両の組み合わせで車間距離不足などの事象が検出されていると判断される場合に、危険運転が起きている旨を判定することができる。
【0051】
また、判定部354は、危険運転が起きている旨を判定すると、判定結果に応じた情報を判定結果情報344として記憶部340に格納することができる。例えば、判定部354は、判定した危険運転の内容を示す情報のほか、関連する画像データから事象に関連する車両の色、大きさ、形などを示す情報を抽出して抽出した情報を記憶部340に格納してもよい。また、判定部354は、事象に関連する位置を示す情報として、事象を検出した画像データを取得した撮像装置200の設置位置を示す情報などを判定結果情報344として記憶部340に格納してもよい。なお、判定部354は、カメラ情報341などを参照することで撮像装置200の設置位置を特定してよい。判定部354は、2つの撮像装置200の設置位置関係と事象検出した時刻情報から車両の移動速度などを推定してもよい。
【0052】
また、判定部354は、危険運転が起きている旨を報知する際の優先度を制御するよう構成することができる。換言すると、判定部354は、後述する出力部355が判定結果などを出力する際の優先度を制御する。例えば、判定部354は、危険運転が起きている旨を判定するとともに、同様の組み合わせで事象を検出した撮像装置200の数を計測する。そして、判定部354は、計測した数に基づいて、危険運転が起きている旨を報知する際の優先度を制御することができる。例えば、判定部354は、
図6で例示するように、同様の組み合わせで事象を検出した撮像装置200が多くなるほど優先度が高くなるように、優先度を制御することができる。ここで、優先度は、例えば、検出結果を表示する際に影響する値である。例えば、優先度が高くなるほどより優先的に確認可能なよう、判定部354は、表示順や文字の大きさ、色などを制御することができる。例えば、
図7で例示するように、優先度が高いほど判定結果をより上位に表示するよう構成してもよい。
【0053】
なお、判定部354は、時刻情報などに基づいて、検出情報343に含まれる情報のうち比較対象となる情報と特定するよう構成してもよい。例えば、カメラ情報341が示す撮像装置200の位置や車両の速度などの情報に基づいて、ある撮像装置200が取得した画像データに含まれる車両が他の撮像装置200が取得した画像データに含まれる可能性のある時間帯をおおよそ推定することができる。判定部354は、検出情報343に含まれる情報のうち推定した時間帯に含まれる情報を対象として、同様の組み合わせで同様の事象を検出したか否か判断するよう構成してもよい。
【0054】
出力部355は、判定結果情報344などを出力する。例えば、出力部355は、通信I/F部330を介して外部装置に対して判定結果情報344などを送信したり、判定結果情報344などを画面表示部320上に表示させたりしてよい。出力部355は、判定部354が制御する優先度に応じた態様で、判定結果情報344などを出力することができる。出力部355による出力先は、例えば、デジタルサイネージや管理者端末などの予め定められた情報処理装置のほか、危険運転が起きている旨を判定した車両やその周辺の車両が有する車載ナビなどの情報処理装置や携帯情報端末などであってもよい。
【0055】
以上が、判定装置300の構成例である。続いて、
図8、
図9を参照して判定装置300の動作例について説明する。
【0056】
図8は、判定装置300が危険運転の可能性のある事象を検出して車両の特徴量を算出する際の動作例を示している。
図8を参照すると、事象検出部352は、画像データ情報342に含まれる画像データに基づいて、危険運転の可能性のある事象を検出する(ステップS101)。例えば、事象検出部352は、予め学習したモデルを用いる方法やパターン認識などの既知の方法を用いて画像データから車両を検出する。そして、事象検出部352は、1枚の画像データから複数の車両を検出した場合に、検出した車両間の距離を算出することで、車間距離を算出する。例えば、事象検出部352は、算出した車間距離に基づいて、危険運転の可能性のある事象を検出することができる。
【0057】
車両特徴量算出部353は、事象検出部352が危険運転の候補となる事象を検出すると、検出した事象と関連する車両の組み合わせを対象とした車両の特徴量算出処理を行う。例えば、車両特徴量算出部353は、車両の組み合わせに含まれるそれぞれの車両について、特徴量を算出する(ステップS102)。なお、車両特徴量算出部353は、予め学習したモデルを用いて特徴量を算出するなど、既知の手段を用いて特徴量を算出してよい。
【0058】
以上が、危険運転の可能性のある事象を検出して車両の特徴量を算出する際の動作例である。判定装置300は、各撮像装置200から取得したそれぞれの画像データについて、
図8で例示する処理を行うことができる。
【0059】
続いて、
図9を参照して、判定処理を行う際の動作例について説明する。
図9は危険運転が起きている旨を判定装置300が判定する際の動作例を示している。
図9参照すると、判定部354は、
図8を参照して説明した処理の結果に基づいて、複数の撮像装置200が取得した画像データから同様の車両の組み合わせで事象を検出したか否か確認する(ステップS201)。
【0060】
複数の撮像装置200が取得した画像データから同様の車両の組み合わせで事象を検出した場合(ステップS201、Yes)、判定部354は、危険運転が起きている旨を判定する(ステップS202)。一方、複数の撮像装置200が取得した画像データから同様の車両の組み合わせで事象を検出していない場合、判定部354は、判定を行わない。
【0061】
以上が、判定時の動作例である。
【0062】
このように、判定装置300は、事象検出部352と車両特徴量算出部353と判定部354とを有している。このような構成によると、判定部354は、事象検出部352による検出結果と車両特徴量算出部353による算出結果とに基づいて、複数の撮像装置200が取得した画像データから同様の車両の組み合わせで事象を検出できた場合に、危険運転が起きている旨の判定を行うことができる。その結果、上記のような組み合わせに基づく判定を行うことで、同じ組み合わせで続いている危険運転を的確に把握することができ、精度よく危険運転を判定することができる。
【0063】
例えば、単にある特定の車両にだけ着目してしまうと、似た車両は無数に存在するため、複数カメラ間で追跡を行うことが難しい場合ある。一方、本開示で説明した判定装置300は、上述したように車両の組み合わせに基づいて判定を行う。そのため、本開示で説明した判定装置300によると、より的確に車両を追跡することができ、より的確な危険運転の把握を行うことができる。
【0064】
なお、本実施形態では、撮像装置200が画像データを取得する機能を有し、判定装置300が画像データに基づく処理を行う場合について例示した。しかしながら、判定システム100の構成は、本実施形態で例示した以外であってもよい。例えば、判定システム100に含まれる撮像装置200のうちの少なくとも一部は、本実施形態で説明した判定装置300が有する構成のうちの少なくとも一部を有することができる。例えば、撮像装置200は、事象検出部352や車両特徴量算出部353としての機能を有してもよい。この場合、判定装置300は、事象検出部352や車両特徴量算出部353の代わりに、撮像装置200による検出結果や撮像装置200が算出した特徴量を取得する取得部を有してもよい。
【0065】
また、判定装置300は、危険運転が起きている旨とともに、その他の判定を行うよう構成してもよい。例えば、危険運転の候補となる事象と関連する車両の組み合わせに複数の車両が含まれる場合、危険運転ではなく渋滞が生じていると想定することもできる。そのため、判定装置300は、危険運転の候補となる事象と関連する車両の組み合わせに含まれる車両の数に基づいて、危険運転ではなく渋滞が生じている旨を判定するよう構成してもよい。また、判定装置300は、外部装置などから渋滞が生じている旨の情報を取得してもよい。この場合、判定装置300は、渋滞が生じている区間内において危険運転が起きている旨の判定を行った際に、危険運転が起きている旨を報知する際の優先度を低くするよう構成してもよい。
【0066】
[第2の実施形態]
次に、本開示の第2の実施形態について、
図10、
図11を参照して説明する。
図10は、判定装置400のハードウェア構成例を示す図である。
図11は、判定装置400の構成例を示すブロック図である。
【0067】
本開示の第2の実施形態においては、複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて危険運転が起きている旨を判定する情報処理装置である判定装置400の構成例について説明する。
図10は、判定装置400のハードウェア構成例を示している。
図10を参照すると、判定装置400は、一例として、以下のようなハードウェア構成を有している。
・CPU(Central Processing Unit)401(演算装置)
・ROM(Read Only Memory)402(記憶装置)
・RAM(Random Access Memory)403(記憶装置)
・RAM403にロードされるプログラム群404
・プログラム群404を格納する記憶装置405
・情報処理装置外部の記録媒体410の読み書きを行うドライブ装置406
・情報処理装置外部の通信ネットワーク411と接続する通信インタフェース407
・データの入出力を行う入出力インタフェース408
・各構成要素を接続するバス409
【0068】
また、判定装置400は、プログラム群404をCPU401が取得して当該CPU401が実行することで、
図11に示す取得部421、判定部422としての機能を実現することができる。なお、プログラム群404は、例えば、予め記憶装置405やROM402に格納されており、必要に応じてCPU401がRAM403などにロードして実行する。また、プログラム群404は、通信ネットワーク411を介してCPU401に供給されてもよいし、予め記録媒体410に格納されており、ドライブ装置406が該プログラムを読み出してCPU401に供給してもよい。
【0069】
なお、
図10は、判定装置400のハードウェア構成例を示している。判定装置400のハードウェア構成は上述した場合に限定されない。例えば、判定装置400は、ドライブ装置406を有さないなど、上述した構成の一部から構成されてもよい。
【0070】
取得部421は、撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得する。
【0071】
判定部422は、複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて取得部421が取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する。
【0072】
このように、判定装置400は、取得部421と判定部422とを有している。このような構成によると、判定部422は、複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて取得部421が取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定することができる。その結果、精度よく危険運転を判定することができる。
【0073】
なお、上述した判定装置400は、当該判定装置400などの情報処理装置に所定のプログラムが組み込まれることで実現できる。具体的に、本発明の他の形態であるプログラムは、判定装置400などの情報処理装置に、撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得し、複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する、処理を実現するためのプログラムである。
【0074】
また、上述した判定装置400などの情報処理装置により実行される判定方法は、判定装置400などの情報処理装置が、撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得し、複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する、という方法である。
【0075】
上述した構成を有する、プログラム、又は、プログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体、又は、判定方法、の発明であっても、上述した判定装置400と同様の作用・効果を奏するために、上述した本開示の目的を達成することができる。
【0076】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における判定装置などの概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0077】
(付記1)
撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得する取得部と、
複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて前記取得部が取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する判定部と、
を有する
判定装置。
(付記2)
付記1に記載の判定装置であって、
前記判定部は、前記取得部が取得した特徴量に基づいて、複数の撮像装置が取得した画像データにおいて同様の車両の組み合わせで事象が検出されていると判断される場合に、危険運転が起きている旨を判定する
判定装置。
(付記3)
付記1に記載の判定装置であって、
撮像装置から取得した画像データに基づいて危険運転の可能性のある事象を検出する検出部と、
前記検出部が検出した事象と関連する車両の組み合わせを対象とした車両の特徴量算出処理を行う算出部と、
を有し、
前記判定部は、複数の撮像装置から取得した画像データそれぞれを用いて前記算出部が算出した、車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する
判定装置。
(付記4)
付記3に記載の判定装置であって、
前記算出部は、車間距離に基づいて事象と関連する車両の組み合わせを判断して、判断した車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を算出する
判定装置。
(付記5)
付記1に記載の判定装置であって、
前記判定部は、同様の車両の組み合わせで事象を検出した撮像装置の数に基づいて、所定の優先度を制御する
判定装置。
(付記6)
付記5に記載の判定装置であって、
前記判定部は、同様の車両の組み合わせで事象を検出した撮像装置の数に基づいて、危険運転が起きている旨を報知する際の優先度を制御する
判定装置。
(付記7)
付記5に記載の判定装置であって、
前記判定部は、同様の車両の組み合わせで事象を検出した撮像装置の数が多くなるほど優先度が高くなるように、優先度を制御する
判定装置。
(付記8)
付記5に記載の判定装置であって、
前記判定部による判定結果を出力する出力部を有し、
前記判定部は、前記出力部が判定結果を出力する際の優先度を制御する
判定装置。
(付記9)
情報処理装置が、
撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得し、
複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する
判定方法。
(付記10)
情報処理装置に、
撮像装置から取得した画像データに基づいて検出された、危険運転の可能性のある事象と関連する車両の組み合わせに含まれる各車両の特徴量を取得し、
複数の撮像装置から取得した画像データに基づいて取得した各車両の特徴量に基づいて、危険運転が起きている旨を判定する
処理を実現するためのプログラム。
【0078】
なお、上記各実施形態及び付記において記載したプログラムは、記憶装置に記憶されていたり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていたりする。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0079】
以上、上記各実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0080】
100 判定システム
200 撮像装置
300 判定装置
310 操作入力部
320 画面表示部
330 通信I/F部
340 記憶部
341 カメラ情報
342 画像データ情報
343 検出情報
344 判定結果情報
345 プログラム
350 演算処理部
351 画像取得部
352 事象検出部
353 車両特徴量算出部
354 判定部
355 出力部
400 判定装置
401 CPU
402 ROM
403 RAM
404 プログラム群
405 記憶装置
406 ドライブ装置
407 通信インタフェース
408 入出力インタフェース
409 バス
410 記録媒体
411 通信ネットワーク
421 取得部
422 判定部