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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063486
(43)【公開日】2024-05-13
(54)【発明の名称】物品収容容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/43 20060101AFI20240502BHJP
   B65D 5/02 20060101ALI20240502BHJP
【FI】
B65D5/43
B65D5/02 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171485
(22)【出願日】2022-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】391018743
【氏名又は名称】トーイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108442
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義孝
(72)【発明者】
【氏名】土室 佳明
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB05
3E060BA08
3E060BC02
3E060BC04
3E060DA01
3E060DA15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】不正に開封されたとしても、未開封に見える状態に戻すことが困難な改ざん防止機能を備えた物品収容容器を提供する。
【解決手段】物品収容容器10は、折込フラップ19を上下方向下方へ旋回させたときに前後方向前方へ凸となる係入凸部50と差込フラップ20を挿入する挿入スリット49とが折込フラップの下端縁の中央に形成され、差込フラップを上下方向下方へ旋回させたときに係入凸部が係入する第1係入開口59が差込フラップの下端縁の中央に形成され、蓋パネル15と差込フラップとを上下方向下方へ旋回させて差込フラップを挿入スリットに挿入したときに、第1係入開口に対する係入凸部の係入を強制的に解除するように頂部開口を開放すると、蓋パネルの上端縁に対する差込フラップの連接が分断され、蓋パネルと差込フラップとが分離されて開封されたことの痕跡(証拠)が残る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向へ離間対向する所定面積の正面パネル及び背面パネルと、横方向へ離間対向する所定面積の第1側面パネル及び第2側面パネルと、上下方向へ離間対向して頂部開口を塞ぐ蓋パネル及び底部開口を塞ぐ底フラップとを有する六面体の物品収容容器において、
前記物品収容容器が、前記正面パネルの上端縁に上下方向へ旋回可能に連接された折込フラップと、前記蓋パネルの上端縁に上下方向へ旋回可能に連接された差込フラップとを含み、
前記折込フラップの下端縁の中央には、該折込フラップを上下方向下方へ旋回させたときに前後方向前方へ凸となる係入凸部と、前記差込フラップを挿入する挿入スリットとが形成され、前記差込フラップの下端縁の中央には、前記差込フラップを上下方向下方へ旋回させたときに係入凸部が係入する第1係入開口が形成され、
前記物品収容容器は、前記蓋パネルと前記差込フラップとを上下方向下方へ旋回させて該差込フラップを前記挿入スリットに挿入したときに、前記係入凸部が前記第1係入開口に解除困難に係入して前記蓋パネルが前記頂部開口を塞ぎ、前記第1係入開口に対する前記係入凸部の係入を解除するように前記頂部開口を開放すると、前記蓋パネルの上端縁に対する前記差込フラップの連接が分断され、前記蓋パネルと前記差込フラップとが分離されることを特徴とする物品収容容器。
【請求項2】
前記折込フラップの下端縁の前記係入凸部の両側には、該折込フラップを上下方向下方へ旋回させたときに前後方向後方へ凸となる第2係入開口及び第3係入開口が形成され、前記蓋パネルの上端縁の前記係入凸部の両側には、前記蓋パネルと前記差込フラップとを連接する分断容易な第1係入連接部及び第2係入連接部が形成され、前記物品収容容器では、前記蓋パネルと前記差込フラップとを上下方向下方へ旋回させて該差込フラップを前記挿入スリットに挿入したときに、前記第1係入連接部が前記第1係入開口に係入するとともに、前記第2係入連接部が前記第2係入開口に係入し、前記第1係入開口に対する前記係入凸部の係入を解除するように前記頂部開口を開放すると、前記第2及び第3係入開口において前記第1及び第2係入連接部が破断し、前記蓋パネルと前記差込フラップとが分離される請求項1に記載の物品収容容器。
【請求項3】
前記折込フラップの一方の側縁の側の下端縁には、該折込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第1縦切込線と、前記第1縦切込線の上端から前記折込フラップの横方向中央に向かって横方向へ延びる第1横切込線と、前記第1横切込線の内端から前記正面パネルの上端縁に向かって上下方向へ延びる第2縦切込線とが形成され、前記折込フラップの他方の側縁の側の下端縁には、該折込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第3縦切込線と、前記第3縦切込線の上端から前記折込フラップの横方向中央に向かって横方向へ延びる第2横切込線と、前記第2横切込線の内端から前記正面パネルの上端縁に向かって上下方向へ延びる第4縦切込線とが形成され、前記第2縦切込線の下端と前記4縦切込線の下端との間には、横方向へ延びる前記挿入スリットが形成され、前記係入凸部が、前記第2縦切込線と前記第4縦切込線と前記挿入スリットとに囲繞されて前後方向前方へ凸となる横長コ字状に成形され、前記第2係入開口が、前記第1縦切込線と前記第1横切込線と前記第2縦切込線とに囲繞されて前後方向後方へ凸となる横長コ字状に成形され、前記第3係入開口が、前記第3縦切込線と前記第2横切込線と前記第4縦切込線とに囲繞されて前後方向後方へ凸となる横長コ字状に成形されている請求項1又は請求項2に記載の物品収容容器。
【請求項4】
前記蓋パネルの一方の側縁の側の上端縁には、前記差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第5縦切込線が形成され、前記蓋パネルの他方の側縁の側の上端縁には、前記差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第6縦切込線が形成され、前記第5縦切込線の上端と前記第6縦切込線の上端との間には、横方向へ延びる第3横切込線が形成され、前記第1係入開口が、前記第5縦切込線と前記第3横切込線と前記第6縦切込線とに囲繞されて前後方向前方へ開口する横長コ字状に成形されている請求項1ないし請求項3いずれかに記載の物品収容容器。
【請求項5】
前記第1係入連接部の横方向外側には、前記差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第7縦切込線と、前記第7縦切込線の上端から横方向外方へ延びる第4横切込線とが形成され、前記第1係入連接部が、前記第5縦切込線と前記第7縦切込線とに囲繞されて上下方向へ延びる帯状に成形され、前記第2係入連接部の横方向外側には、前記差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第8縦切込線と、前記第8縦切込線の上端から横方向外方へ延びる第5横切込線とが形成され、前記第2係入連接部が、前記第6縦切込線と前記第8縦切込線とに囲繞されて上下方向へ延びる帯状に成形されている請求項4に記載の物品収容容器。
【請求項6】
前記第5縦切込線と前記第7縦切込線とに間に延びる前記第1係入連接部の下端には、横方向へ延びる破断容易な第1ミシン目が形成され、前記第6縦切込線と前記第8縦切込線とに間に延びる前記第2係入連接部の下端には、横方向へ延びる破断容易な第2ミシン目が形成され、前記物品収容容器では、前記第1係入開口に対する前記係入凸部の係入を解除するように前記頂部開口を開放すると、前記第1係入連接部の下端に形成された第1ミシン目において該第1係入連接部が破断し、前記第2係入連接部の下端に形成された第2ミシン目において該第2係入連接部が破断し、前記蓋パネルと前記差込フラップとが分離される請求項5に記載の物品収容容器。
【請求項7】
前記第5縦切込線と前記第3横切込線とが交差する第1交差部には、前記差込フラップの一方の側縁と上端縁とが交差する第1角部に向かって斜め方向へ延びる第1斜め切込線が形成され、前記第6縦切込線と前記第3横切込線とが交差する第2交差部には、前記差込フラップの他方の側縁と上端縁とが交差する第2角部に向かって斜め方向へ延びる第2斜め切込線が形成されている請求項6に記載の物品収容容器。
【請求項8】
前記折込フラップには、前記第1縦切込線の下端から横方向外方へ延びた後、前記正面パネルの下端縁に向かって上下方向へ延びる前記挿入スリットが形成されているとともに、前記第3縦切込線の下端から横方向外方へ延びた後、前記正面パネルの下端縁に向かって上下方向へ延びる前記挿入スリットが形成されている請求項7に記載の物品収容容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品収容スペースに所定の物品を収納する改ざん防止機能付きの物品収容容器に関する。
【背景技術】
【0002】
前後方向へ離間対向する所定面積の正面パネル及び背面パネルと、横方向へ離間対向する所定面積の第1側面パネル及び第2側面パネルと、上下方向へ離間対向して頂部開口を塞ぐ蓋パネル及び底部開口を塞ぐ底フラップとを有する六面体の物品収容容器が不正に開封された場合、開封の痕跡を残す改ざん防止用の工夫がされた各種の改ざん防止機能付き物品収容容器が使用されている。
【0003】
改ざん防止用の工夫がされた容器の一例として、複数の側面板で形成された筒体の一端部に蓋部材が延設され、前記筒体の蓋部材と同じ側の端部に開封用破断線で囲まれた開封部が設けられ、蓋部材が開封部に連続し又は蓋部材の特定部位が開封部に固定された状態で、筒体の一端部が閉鎖され、開封用破断線が、開封部の輪郭と交差する角度に形成された複数の切れ目が所定のピッチで並設された第1破断部と、開封部の輪郭に沿う角度に形成された切れ目が設けられた第2破断部とを有し、第1破断部と第2破断部とが交互に配置されて開封部を囲んでいる改ざん防止機能付き物品収容容器が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-164217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
改ざん防止機能付き物品収容容器は、不正に開封されたことを視認することができる必要があるが、不正開封された後、未開封に見えるように巧妙に戻されてしまう可能性がある。近年では、商品管理や品質管理等の理由から、開封されたことが確実に視認可能な物品収容容器が求められている。
【0006】
本発明の目的は、不正に開封されたとしても、その痕跡(証拠)を確実に残すことができ、未開封に見える状態に戻すことが困難な改ざん防止機能を備えた物品収容容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための本発明の前提は、前後方向へ離間対向する所定面積の正面パネル及び背面パネルと、横方向へ離間対向する所定面積の第1側面パネル及び第2側面パネルと、上下方向へ離間対向して頂部開口を塞ぐ蓋パネル及び底部開口を塞ぐ底フラップとを備え、それらパネルと底フラップとに囲繞された物品収容スペースを有する六面体の物品収容容器である。
【0008】
前記前提における本発明の特徴は、物品収容容器が、正面パネルの上端縁に上下方向へ旋回可能に連接された折込フラップと、蓋パネルの上端縁に上下方向へ旋回可能に連接された差込フラップとを含み、折込フラップの下端縁の中央には、折込フラップを上下方向下方へ旋回させたときに前後方向前方へ凸となる係入凸部と、差込フラップを挿入する挿入スリットとが形成され、差込フラップの下端縁の中央には、差込フラップを上下方向下方へ旋回させたときに係入凸部が係入する第1係入開口が形成され、物品収容容器は、蓋パネルと差込フラップとを上下方向下方へ旋回させて差込フラップを挿入スリットに挿入したときに、係入凸部が第1係入開口に解除困難に係入して蓋パネルが頂部開口を塞ぎ、第1係入開口に対する係入凸部の係入を解除するように頂部開口を開放すると、蓋パネルの上端縁に対する差込フラップの連接が分断され、蓋パネルと差込フラップとが分離されることにある。
【0009】
本発明の一例として、折込フラップの下端縁の係入凸部の両側には、折込フラップを上下方向下方へ旋回させたときに前後方向後方へ凸となる第2係入開口及び第3係入開口が形成され、蓋パネルの上端縁の係入凸部の両側には、蓋パネルと差込フラップとを連接する分断容易な第1係入連接部及び第2係入連接部が形成され、物品収容容器では、蓋パネルと差込フラップとを上下方向下方へ旋回させて差込フラップを挿入スリットに挿入したときに、第1係入連接部が第1係入開口に係入するとともに、第2係入連接部が第2係入開口に係入し、第1係入開口に対する係入凸部の係入を解除するように頂部開口を開放すると、第2及び第3係入開口において第1及び第2係入連接部が破断し、蓋パネルと差込フラップとが分離される。
【0010】
本発明の他の一例として、折込フラップの一方の側縁の側の下端縁には、折込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第1縦切込線と、第1縦切込線の上端から折込フラップの横方向中央に向かって横方向へ延びる第1横切込線と、第1横切込線の内端から正面パネルの上端縁に向かって上下方向へ延びる第2縦切込線とが形成され、折込フラップの他方の側縁の側の下端縁には、折込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第3縦切込線と、第3縦切込線の上端から折込フラップの横方向中央に向かって横方向へ延びる第2横切込線と、第2横切込線の内端から正面パネルの上端縁に向かって上下方向へ延びる第4縦切込線とが形成され、第2縦切込線の下端と4縦切込線の下端との間には、横方向へ延びる挿入スリットが形成され、係入凸部が、第2縦切込線と第4縦切込線と挿入スリットとに囲繞されて前後方向前方へ凸となる横長コ字状に成形され、第2係入開口が、第1縦切込線と第1横切込線と第2縦切込線とに囲繞されて前後方向後方へ凸となる横長コ字状に成形され、第3係入開口が、第3縦切込線と第2横切込線と第4縦切込線とに囲繞されて前後方向後方へ凸となる横長コ字状に成形されている。
【0011】
本発明の他の一例として、蓋パネルの一方の側縁の側の上端縁には、差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第5縦切込線が形成され、蓋パネルの他方の側縁の側の上端縁には、差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第6縦切込線が形成され、第5縦切込線の上端と第6縦切込線の上端との間には、横方向へ延びる第3横切込線が形成され、第1係入開口が、第5縦切込線と第3横切込線と第6縦切込線とに囲繞されて前後方向前方へ開口する横長コ字状に成形されている。
【0012】
本発明の他の一例として、第1係入連接部の横方向外側には、差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第7縦切込線と、第7縦切込線の上端から横方向外方へ延びる第4横切込線とが形成され、第1係入連接部が、第5縦切込線と第7縦切込線とに囲繞されて上下方向へ延びる帯状に成形され、第2係入連接部の横方向外側には、差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第8縦切込線と、第8縦切込線の上端から横方向外方へ延びる第5横切込線とが形成され、第2係入連接部が、第6縦切込線と第8縦切込線とに囲繞されて上下方向へ延びる帯状に成形されている。
【0013】
本発明の他の一例として、第5縦切込線と第7縦切込線とに間に延びる第1係入連接部の下端には、横方向へ延びる破断容易な第1ミシン目が形成され、第6縦切込線と第8縦切込線とに間に延びる第2係入連接部の下端には、横方向へ延びる破断容易な第2ミシン目が形成され、物品収容容器では、第1係入開口に対する係入凸部の係入を解除するように頂部開口を開放すると、第1係入連接部の下端に形成された第1ミシン目において第1係入連接部が破断し、第2係入連接部の下端に形成された第2ミシン目において第2係入連接部が破断し、蓋パネルと差込フラップとが分離される。
【0014】
本発明の他の一例として、第5縦切込線と第3横切込線とが交差する第1交差部には、差込フラップの一方の側縁と上端縁とが交差する第1角部に向かって斜め方向へ延びる第1斜め切込線が形成され、第6縦切込線と第3横切込線とが交差する第2交差部には、差込フラップの他方の側縁と上端縁とが交差する第2角部に向かって斜め方向へ延びる第2斜め切込線が形成されている。
【0015】
本発明の他の一例として、折込フラップには、第1縦切込線の下端から横方向外方へ延びた後、正面パネルの下端縁に向かって上下方向へ延びる挿入スリットが形成されているとともに、第3縦切込線の下端から横方向外方へ延びた後、正面パネルの下端縁に向かって上下方向へ延びる挿入スリットが形成されている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の物品収容容器によれば、蓋パネルと差込フラップとを上下方向下方へ旋回させて差込フラップを挿入スリットに挿入したときに、係入凸部が第1係入開口に解除困難に係入して蓋パネルが頂部開口を塞ぎ、第1係入開口に対する係入凸部の係入を解除するように頂部開口を開放すると、蓋パネルの上端縁に対する差込フラップの連接が分断され、蓋パネルと差込フラップとが分離されるから、頂部開口を塞いだ容器の蓋パネルが開封されると、蓋パネルの上端縁に連接された差込フラップが挿入スリットに残り、差込フラップが分離した蓋パネルのみが上下方向上方へ旋回する。従って、物品収容容器が不正に開封されたとしても、蓋パネルと差込フラップとが分離して蓋パネルから差込フラップが喪失され、開封されたことの痕跡(証拠)を残すことができ、更に、未開封に見える状態に戻すことができず、開封された後の物品収容容器を見ることで、開封されたことが容易に分かるから、優れた改ざん防止効果を有し、商品管理や品質管理の質を向上させることができる。物品収容容器は、係入凸部が第1係入開口に解除困難に係入して蓋パネルが頂部開口を塞ぐから、物品収容容器の頂部開口を容易に開けることができず、収容スペースに収容された物品の物品収容容器からの露出や不用意な抜脱を防ぐことができるとともに、収容スペースからの物品の抜き取りを防ぐことができる。
【0017】
折込フラップを上下方向下方へ旋回させたときに前後方向後方へ凸となる第2係入開口及び第3係入開口が折込フラップの下端縁の係入凸部の両側に形成され、蓋パネルと差込フラップとを連接する分断容易な第1係入連接部及び第2係入連接部が蓋パネルの上端縁の係入凸部の両側に形成され、蓋パネルと差込フラップとを上下方向下方へ旋回させて差込フラップを挿入スリットに挿入したときに、第1係入連接部が第1係入開口に係入するとともに、第2係入連接部が第2係入開口に係入し、第1係入開口に対する係入凸部の係入を解除するように頂部開口を開放すると、第2及び第3係入開口において第1及び第2係入連接部が破断し、蓋パネルと差込フラップとが分離される物品収容容器は、第1係入開口に対する係入凸部の係入を解除するように頂部開口を開放したときに、第2係入開口において第1係入連接部が破断するとともに、第3係入開口において第2係入連接部が破断し、第1及び第2係入連接部において蓋パネルと差込フラップとが分離されるから、頂部開口を塞いだ容器の蓋パネルが開封されると、蓋パネルの上端縁に連接された差込フラップが挿入スリットに残り、差込フラップが分離した蓋パネルのみが上下方向上方へ旋回する。従って、物品収容容器が不正に開封されたとしても、第1及び第2係入連接部において蓋パネルと差込フラップとが分離して蓋パネルから差込フラップが喪失され、開封されたことの痕跡(証拠)を確実に残すことができる。物品収容容器は、未開封に見える状態に戻すことができず、開封された後の物品収容容器を見ることで、開封されたことが容易に分かるから、優れた改ざん防止効果を有し、商品管理や品質管理の質を向上させることができる。
【0018】
折込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第1縦切込線と第1縦切込線の上端から折込フラップの横方向中央に向かって横方向へ延びる第1横切込線と第1横切込線の内端から正面パネルの上端縁に向かって上下方向へ延びる第2縦切込線とが折込フラップの一方の側縁の側の下端縁に形成され、折込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第3縦切込線と第3縦切込線の上端から折込フラップの横方向中央に向かって横方向へ延びる第2横切込線と第2横切込線の内端から正面パネルの上端縁に向かって上下方向へ延びる第4縦切込線とが折込フラップの他方の側縁の側の下端縁に形成され、横方向へ延びる挿入スリットが第2縦切込線の下端と第4縦切込線L4の下端との間に形成され、係入凸部が第2縦切込線と第4縦切込線と挿入スリットとに囲繞されて前後方向前方へ凸となる横長コ字状に成形され、第2係入開口が第1縦切込線と第1横切込線と第2縦切込線とに囲繞されて前後方向後方へ凸となる横長コ字状に成形され、第3係入開口が第3縦切込線と第2横切込線と第4縦切込線とに囲繞されて前後方向後方へ凸となる横長コ字状に成形された物品収容容器は、差込フラップを挿入スリットに挿入したときに、横長コ字状に成形された第2係入開口に第1係入連接部が係入し、横長コ字状に成形された第3係入開口に第2係入連接部が係入するとともに、横長コ字状に成形された係入凸部が第1係入開口に解除困難に係入して蓋パネルが頂部開口を塞ぎ、第1係入開口に対する係入凸部の係入を解除するように頂部開口を開放したときに、第2係入開口において第1係入連接部が破断するとともに、第3係入開口において第2係入連接部が破断し、第1及び第2係入連接部において蓋パネルと差込フラップとが分離されるから、頂部開口を塞いだ容器の蓋パネルが開封されると、蓋パネルの上端縁に連接された差込フラップが挿入スリットに残り、差込フラップが分離した蓋パネルのみが上下方向上方へ旋回する。従って、物品収容容器が不正に開封されたとしても、第1及び第2係入連接部において蓋パネルと差込フラップとが分離して蓋パネルから差込フラップが喪失され、開封されたことの痕跡(証拠)を確実に残すことができる。物品収容容器は、未開封に見える状態に戻すことができず、開封された後の物品収容容器を見ることで、開封されたことが容易に分かるから、優れた改ざん防止効果を有し、商品管理や品質管理の質を向上させることができる。
【0019】
差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第5縦切込線が蓋パネルの一方の側縁の側の上端縁に形成され、差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第6縦切込線が蓋パネルの他方の側縁の側の上端縁に形成され、横方向へ延びる第3横切込線が第5縦切込線の上端と第6縦切込線の上端との間に形成され、第1係入開口が第5縦切込線と第3横切込線と第6縦切込線とに囲繞されて前後方向前方へ開口する横長コ字状に成形されている物品収容容器は、差込フラップを挿入スリットに挿入したときに、横長コ字状に成形された第2係入開口に第1係入連接部が係入し、横長コ字状に成形された第3係入開口に第2係入連接部が係入するとともに、横長コ字状に成形された係入凸部が横長コ字状に成形された第1係入開口に解除困難に係入して蓋パネルが頂部開口を塞ぎ、第1係入開口に対する係入凸部の係入を解除するように頂部開口を開放したときに、第2係入開口において第1係入連接部が破断するとともに、第3係入開口において第2係入連接部が破断し、第1及び第2係入連接部において蓋パネルと差込フラップとが分離されるから、頂部開口を塞いだ容器の蓋パネルが開封されると、蓋パネルの上端縁に連接された差込フラップが挿入スリットに残り、差込フラップが分離した蓋パネルのみが上下方向上方へ旋回する。従って、物品収容容器が不正に開封されたとしても、第1及び第2係入連接部において蓋パネルと差込フラップとが分離して蓋パネルから差込フラップが喪失され、開封されたことの痕跡(証拠)を確実に残すことができる。物品収容容器は、未開封に見える状態に戻すことができず、開封された後の物品収容容器を見ることで、開封されたことが容易に分かるから、優れた改ざん防止効果を有し、商品管理や品質管理の質を向上させることができる。物品収容容器は、横長コ字状に成形された係入凸部が横長コ字状に成形された第1係入開口に解除困難に係入して蓋パネルが頂部開口を塞ぐから、物品収容容器の頂部開口を容易に開けることができず、収容スペースに収容された物品の物品収容容器からの露出や不用意な抜脱を防ぐことができるとともに、収容スペースからの物品の抜き取りを防ぐことができる。
【0020】
差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第7縦切込線と第7縦切込線の上端から横方向外方へ延びる第4横切込線とが第1係入連接部の横方向外側に形成され、第1係入連接部が第5縦切込線と第7縦切込線とに囲繞されて上下方向へ延びる帯状に成形され、差込フラップの上端縁に向かって上下方向へ延びる第8縦切込線と第8縦切込線の上端から横方向外方へ延びる第5横切込線とが第2係入連接部の横方向外側に形成され、第2係入連接部が第6縦切込線と第8縦切込線とに囲繞されて上下方向へ延びる帯状に成形された物品収容容器は、差込フラップを挿入スリットに挿入したときに、横長コ字状に成形された第2係入開口に帯状に成形された第1係入連接部が係入し、横長コ字状に成形された第3係入開口に帯状に成形された第2係入連接部が係入するとともに、横長コ字状に成形された係入凸部が横長コ字状に成形された第1係入開口に解除困難に係入して蓋パネルが頂部開口を塞ぎ、第1係入開口に対する係入凸部の係入を解除して頂部開口を開放したときに、第2係入開口において帯状の第1係入連接部が破断するとともに、第3係入開口において帯状の第2係入連接部が破断し、第1及び第2係入連接部において蓋パネルと差込フラップとが分離されるから、頂部開口を塞いだ容器の蓋パネルが開封されると、蓋パネルの上端縁に連接された差込フラップが挿入スリットに残り、差込フラップが分離した蓋パネルのみが上下方向上方へ旋回する。従って、物品収容容器が不正に開封されたとしても、第1及び第2係入連接部において蓋パネルと差込フラップとが分離して蓋パネルから差込フラップが喪失され、開封されたことの痕跡(証拠)を確実に残すことができる。物品収容容器は、未開封に見える状態に戻すことができず、開封された後の物品収容容器を見ることで、開封されたことが容易に分かるから、優れた改ざん防止効果を有し、商品管理や品質管理の質を向上させることができる。
【0021】
横方向へ延びる破断容易な第1ミシン目が第5縦切込線と第7縦切込線とに間に延びる第1係入連接部の下端に形成され、横方向へ延びる破断容易な第2ミシン目が第6縦切込線と第8縦切込線とに間に延びる第2係入連接部の下端に形成され、第1係入開口に対する係入凸部の係入を解除して頂部開口を開放すると、第1係入連接部の下端に形成された第1ミシン目において第1係入連接部が破断し、第2係入連接部の下端に形成された第2ミシン目において第2係入連接部が破断し、蓋パネルと差込フラップとが分離される物品収容容器は、第1係入開口に対する係入凸部の係入を解除して頂部開口を開放したときに、第1ミシン目において帯状の第1係入連接部が破断するとともに、第1ミシン目において帯状の第2係入連接部が破断し、第1及び第2係入連接部において蓋パネルと差込フラップとが分離されるから、頂部開口を塞いだ容器の蓋パネルが開封されると、蓋パネルの上端縁に連接された差込フラップが挿入スリットに残り、差込フラップが分離した蓋パネルのみが上下方向上方へ旋回する。従って、物品収容容器が不正に開封されたとしても、第1及び第2係入連接部において蓋パネルと差込フラップとが分離して蓋パネルから差込フラップが喪失され、開封されたことの痕跡(証拠)を確実に残すことができる。物品収容容器は、未開封に見える状態に戻すことができず、開封された後の物品収容容器を見ることで、開封されたことが容易に分かるから、優れた改ざん防止効果を有し、商品管理や品質管理の質を向上させることができる。
【0022】
差込フラップの一方の側縁と上端縁とが交差する第1角部に向かって斜め方向へ延びる第1斜め切込線が第5縦切込線と第3横切込線とが交差する第1交差部に形成され、差込フラップの他方の側縁と上端縁とが交差する第2角部に向かって斜め方向へ延びる第2斜め切込線が第6縦切込線と第3横切込線とが交差する第2交差部に形成されている物品収容容器は、差込フラップに第1及び第2斜め切込線を形成することで、第1及び第2斜め切込線の間に延びる差込フラップの部分が前後方向前方へ移動するから、横長コ字状に成形された係入凸部を横長コ字状に成形された第1係入開口に容易に係入させることができ、蓋パネルによって頂部開口を容易に塞ぐことができる。
【0023】
第1縦切込線の下端から横方向外方へ延びた後、正面パネルの下端縁に向かって上下方向へ延びる挿入スリットが折込フラップに形成されているとともに、第3縦切込線の下端から横方向外方へ延びた後、正面パネルの下端縁に向かって上下方向へ延びる挿入スリットが折込フラップに形成された物品収容容器は、挿入スリットが第2縦切込線の下端と4縦切込線L4の下端との間において横方向へ延び、挿入スリットが第1縦切込線の下端から横方向外方へ延びた後、正面パネルの下端縁に向かって上下方向へ延びているとともに、挿入スリットが第3縦切込線の下端から横方向外方へ延びた後、正面パネルの下端縁に向かって上下方向へ延びているから、蓋パネルと差込フラップとを上下方向下方へ旋回させて差込フラップを挿入スリットに容易に挿入することができ、蓋パネルによって頂部開口を容易に塞ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】正面パネルの側から示す物品収容容器の正面斜視図。
図2】背面パネルの側から示す物品収容容器の背面斜視図。
図3】組み立てる以前の状態の物品収容容器の展開平面図。
図4】正面パネル及び折込フラップの部分拡大図。
図5】蓋パネル及び差込フラップの部分拡大図。
図6】蓋パネルによって頂部開口を塞いだ状態の物品収容容器の正面斜視図。
図7図6のA-A線矢視断面図。
図8】頂部開口を開放した状態の物品収容容器の正面斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
正面パネル11の側から示す物品収容容器10の正面斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る物品収容容器の詳細を説明すると、以下のとおりである。尚、図2は、背面パネル12の側から示す物品収容容器10の背面斜視図であり、図3は、組み立てる以前の状態の物品収容容器10の展開平面図である。図4は、正面パネル11及び折込フラップ19の部分拡大図であり、図5は、蓋パネル15及び差込フラップ20の部分拡大図である。図1,2の物品収容容器10は、差込フラップ20を挿入スリット49に挿入する以前の頂部開口17を閉鎖する前の状態を示す。図1,3では、上下方向を矢印X、横方向を矢印Yで示し、前後方向を矢印Zで示す。
【0026】
物品収容容器10は、原反から箱用ブランク(ブランクシート)を切り離し、図3に示す箱用ブランク(展開平面図)を組み立てることから作られる。物品収容容器10は、正四角柱状の六面体の容器(箱)である。尚、物品収容容器10が上下方向へ長い四角柱状の六面体の容器(箱)であってもよく、横方向へ長い四角柱状の六面体の容器(箱)であってもよい。
【0027】
物品収容容器10は、所定面積の矩形(四角形)に成形された正面パネル11(正面板)と、所定面積の矩形(四角形)に成形された背面パネル12(背面板)と、所定面積の矩形(四角形)に成形された第1側面パネル13(第1側面板)と、所定面積の矩形(四角形)に成形された第2側面パネル14(第2側面板)と、頂部開口17を塞ぐ蓋パネル15(蓋板)と、底部開口18を塞ぐ底フラップ16と、折込フラップ19及び差込フラップ20と、糊代フラップ21及び第1頂フラップ22並びに第2頂フラップ23(サイドフラップ)とから形成されている。
【0028】
図3の展開平面図では、横方向左方から右方に向かって糊代フラップ21→正面パネル11→第2側面パネル14→背面パネル12→第1側面パネル13の順で並んでいる。底フラップ16は、第1主底フラップ16a及び第1補助底フラップ16cと、第2主底フラップ16b及び第2補助底フラップ16dとから形成されている。第1主底フラップ16aには、第1主底フラップ16aと第1補助底フラップ16cとを連接(接合)する略三角形の糊代部24が作られている。第2主底フラップ16bには、第2主底フラップ16bと第2補助底フラップ16dとを連接(接合)する略三角形の糊代部25が作られている。第1主底フラップ16aと第2主底フラップ16bとは、同形同大であり、その平面形状が略三角形に成形されている。第1補助底フラップ16cと第2補助底フラップ16dとは、同形同大であり、その平面形状が略三角形に成形されている。
【0029】
物品収容容器10では、正面パネル11と背面パネル12とが前後方向へ離間対向し、第1側面パネル13と第2側面パネル14とが横方向へ離間対向しているとともに、蓋パネル15と底フラップ16とが上下方向へ離間対向している。物品収容容器10には、それらパネル11~15と底フラップ16とに囲繞された所定容積の物品収容スペース26が画成されている。物品収容容器10は、物品収容スペース26に所定の物品(商品)を収容し、物品陳列棚や物品陳列ケース等の所定の箇所に載置される。
【0030】
物品収容容器10(それらパネル11~15及び底フラップ16(第1主底フラップ16a、第1補助底フラップ16c、第2主底フラップ16b、第2補助底フラップ16d)、折込フラップ19、差込フラップ20、糊代フラップ21、第1及び第2頂フラップ22,23の材質としては、紙(板紙)や合成樹脂シート(プラスチックシート)、複合シートが使用される。
【0031】
紙(板紙)には、チップボールやクラフトボール、コートボール、ノーコートボール、コートアイボリー、段ボール、高級板紙、特殊板紙、非木材紙、間伐材紙等が使用される。合成樹脂シートには、PPシートやPETシート等が使用される。合成樹脂シートは、有色透明や有色半透明、無色透明、無色半透明のいずれであってもよい。複合シートには、紙と合成樹脂シートとのラミネートシート、アルミ蒸着紙、ホイル紙、ファンシーペーパー、耐水・耐油紙、耐熱紙、抗菌板紙等が使用される。物品収容容器には、各種表面加工(プレスコートやUVコート、フィルムコート)が施される場合がある。尚、物品収容容器10の材質に特に限定はなく、物品収容容器10の材質には現在使用されているもののみならず、将来使用されるあらゆる材質が含まれる。
【0032】
図3の展開平面図に示すように、糊代フラップ21は、正面パネル11の側方に位置し、上下方向へ延びる側縁27(正面パネル11に対して糊代フラップ21が略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して正面パネル11に連接されている。折込フラップ19は、正面パネル11の上方に位置し、横方向へ延びる上端縁28(正面パネル11に対して折込フラップ19が略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して正面パネル11に連接されている。折込フラップ19は、上端縁28を中心に上下方向へ旋回可能である。第1主底フラップ16aは、正面パネル11の下方に位置し、横方向へ延びる下端縁29(正面パネル11に対して第1主底フラップ16aが略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して正面パネル11に連接されている。
【0033】
正面パネル11は、第2側面パネル14の側方に位置し、上下方向へ延びる側縁30(第2側面パネル14に対して正面パネル11が略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して第2側面パネル14に連接されている。第1頂フラップ22(第1サイドフラップ)は、第2側面パネル14の上方に位置し、横方向へ延びる上端縁31(第2側面パネル14に対して第1頂フラップ22が略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して第2側面パネル14に連接されている。第1補助底フラップ16cは、第2側面パネル14の下方に位置し、横方向へ延びる下端縁32(第2側面パネル14に対して第1補助底フラップ16cが略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して第2側面パネル14に連接されている。
【0034】
第2側面パネル14は、背面パネル12の側方に位置し、上下方向へ延びる側縁33(背面パネル12に対して第2側面パネル14が略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して背面パネル12に連接されている。蓋パネル15は、背面パネル12の上方に位置し、横方向へ延びる上端縁34(背面パネル12に対して蓋パネル15が略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して背面パネル12に連接されている。第2主底フラップ16bは、背面パネル12の下方に位置し、横方向へ延びる下端縁35(背面パネル12に対して第2主底フラップ16bが略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して背面パネル12に連接されている。差込フラップ20は、蓋パネル15の上方に位置し、横方向へ延びる上端縁36(蓋パネル15に対して差込フラップ20が略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して蓋パネル15に連接されている。差込フラップ20は、上端縁36を中心に上下方向へ旋回可能である。
【0035】
背面パネル12は、第1側面パネル13の側方に位置し、上下方向へ延びる側縁37(第1側面パネル13に対して背面パネル12が略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して第1側面パネル13に連接されている。第2頂フラップ23(第2サイドフラップ)は、第1側面パネル13の上方に位置し、横方向へ延びる上端縁38(第1側面パネル13に対して第2頂フラップ23が略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して第1側面パネル13に連接されている。第2補助底フラップ16dは、第1側面パネル13の下方に位置し、横方向へ延びる下端縁39(第1側面パネル13に対して第2補助底フラップ16dが略直角に折り曲がる折曲罫線)を介して第1側面パネル13に連接されている。
【0036】
正面パネル11の側縁27の側(折込フラップ19の一方の側縁40の側)に延びる正面パネル11の上端縁28(折込フラップ19の下端縁28)には、折込フラップ19の上端縁41に向かって上下方向へ延びる第1縦切込線42と、第1縦切込線42の上端から正面パネル11(折込フラップ19)の横方向中央に向かって横方向へ延びる第1横切込線43と、第1横切込線43の内端から正面パネル11の上端縁28(折込フラップ19の下端縁28)に向かって上下方向へ延びる第2縦切込線44とが形成されている。第1縦切込線42は、その下端から上端に向かって第2縦切込線44に次第に近づくように斜め上下方向へ延びている。尚、第1縦切込線42と第2縦切込線44とがその下端から上端に向かって互いの離間寸法が次第に小さくなるように斜め上下方向へ延びていてもよい。
【0037】
正面パネル11の側縁30の側(折込フラップ19の他方の側縁45の側)に延びる正面パネル11の上端縁28(折込フラップ19の下端縁28)には、折込フラップ19の上端縁41に向かって上下方向へ延びる第3縦切込線46と、第3縦切込線46の上端から正面パネル11(折込フラップ19)の横方向中央に向かって横方向へ延びる第2横切込線47と、第2横切込線47の内端から正面パネル11の上端縁28(折込フラップ19の下端縁28)に向かって上下方向へ延びる第4縦切込線48とが形成されている。第3縦切込線46は、その下端から上端に向かって第4縦切込線48に次第に近づくように斜め上下方向へ延びている。尚、第3縦切込線46と第4縦切込線48とがその下端から上端に向かって互いの離間寸法が次第に小さくなるように斜め上下方向へ延びていてもよい。
【0038】
第2縦切込線44の下端と第4縦切込線48の下端との間には、横方向へ延びる挿入スリット49が形成されている。折込フラップ19には、第1縦切込線42の下端から横方向外方へ延びた後、正面パネル11の下端縁29に向かって上下方向へ延びる挿入スリット49が形成されているとともに、第3縦切込線46の下端から横方向外方へ延びた後、正面パネル11の下端縁29に向かって上下方向へ延びる挿入スリット49が形成されている。挿入スリット49は、横方向へ開口し、差込フラップ20が挿入される。
【0039】
折込フラップ19の下端縁28(正面パネル11の上端縁28)の中央には、第2縦切込線44と第4縦切込線48と挿入スリット49とに囲繞された係入凸部50が形成されている。係入凸部50は、折込フラップ19を上下方向下方へ旋回させたときに前後方向前方へ凸となる横長コ字状に成形されている。尚、係入凸部50が折込フラップ19の下端縁28(正面パネル11の上端縁28)に向かって先細りに形成されていてもよい。
【0040】
折込フラップ19の下端縁28(正面パネル11の上端縁28)の係入凸部50の横方向の一方の外側(係入凸部50の両側のうちの一方)には、第1縦切込線42と第1横切込線43と第2縦切込線44とに囲繞された第2係入開口51が形成されている。第2係入開口51は、折込フラップ19を上下方向下方へ旋回させたときに前後方向後方へ凸となる横長コ字状に成形されている。尚、第2係入開口51が折込フラップ19の上端縁41に向かって先細りに形成されていてもよい。
【0041】
折込フラップ19の下端縁28(正面パネル11の上端縁28)の係入凸部50の横方向の他方の外側(係入凸部50の両側のうちの他方)には、第3縦切込線46と第2横切込線47と第4縦切込線48とに囲繞された第3係入開口52が形成されている。第3係入開口52は、折込フラップ19を上下方向下方へ旋回させたときに前後方向後方へ凸となる横長コ字状に成形されている。尚、第3係入開口52が折込フラップ19の上端縁41に向かって先細りに形成されていてもよい。
【0042】
蓋パネル15の一方の側縁53の側の上端縁36には、差込フラップ20の上端縁54に向かって上下方向へ延びる第5縦切込線55が形成されている。蓋パネル15の他方の側縁56の側の上端縁36には、差込フラップ20の上端縁54に向かって上下方向へ延びる第6縦切込線57が形成されている。第5縦切込線55の上端と第6縦切込線57の上端との間には、横方向へ延びる第3横切込線58が形成されている。
【0043】
差込フラップ20の下端縁36(蓋パネル15の上端縁36)の中央には、第5縦切込線55と第3横切込線58と第6縦切込線57とに囲繞された第1係入開口59が形成されている。第1係入開口59は、前後方向前方へ開口する横長コ字状に成形されている。尚、第1係入開口59が差込フラップ20の上端縁54に向かって先細りに形成されていてもよい。第1係入開口59には、差込フラップ20を上下方向下方へ旋回させて差込フラップ20を挿入スリット49に挿入したときに係入凸部50が係入する。
【0044】
蓋パネル15の上端縁36(差込フラップ20の下端縁36)の係入凸部50の両側には、蓋パネル15と差込フラップ20とを連接する分断容易な第1係入連接部60と分断容易な第2係入連接部61とが形成されている。第1係入連接部60の横方向外側には、差込フラップ20の上端縁54に向かって上下方向へ延びる第7縦切込線62と、第7縦切込線62の上端から横方向外方へ延びる第4横切込線63とが形成されている。第2係入連接部61の横方向外側には、差込フラップ20の上端縁54に向かって上下方向へ延びる第8縦切込線64と、第8縦切込線64の上端から横方向外方へ延びる第5横切込線65とが形成されている。
【0045】
第1係入連接部60は、第5縦切込線55と第7縦切込線62とに囲繞され、上下方向へ延びる帯状に成形されている。尚、第1係入連接部60が差込フラップ20の下端縁36(蓋パネル15の上端縁36)に向かって先細りに形成されていてもよい。第2係入連接部61は、第6縦切込線57と第8縦切込線64とに囲繞され、上下方向へ延びる帯状に成形されている。尚、第2係入連接部61が差込フラップ20の下端縁36(蓋パネル15の上端縁36)に向かって先細りに形成されていてもよい。
【0046】
第5縦切込線55と第7縦切込線62とに間に延びる第1係入連接部60の下端には、横方向へ延びる破断容易な第1ミシン目66(第1ミシン線)が形成されている。第6縦切込線57と第8縦切込線64とに間に延びる第2係入連接部61の下端には、横方向へ延びる破断容易な第2ミシン目67(第2ミシン線)が形成されている。第5縦切込線55と第3横切込線58とが交差する第1交差部には、差込フラップ20の一方の側縁68と上端縁54とが交差する第1角部に向かって斜め方向へ延びる第1斜め切込線70が形成されている。第6縦切込線57と第3横切込線58とが交差する第2交差部には、差込フラップ20の他方の側縁69と上端縁54とが交差する第2角部に向かって斜め方向へ延びる第2斜め切込線71が形成されている。
【0047】
図6は、蓋パネル15によって頂部開口17を塞いだ状態の物品収容容器10の正面斜視図であり、図7は、A-A線断面図である。図8は、頂部開口17を開放した状態の物品収容容器10の正面斜視図である。
【0048】
図3に示す箱用ブランク(展開平面図)から物品収容容器10を組み立てる手順の一例は、以下のとおりである。糊代フラップ21が正面パネル11に対して略直交するように、糊代フラップ21を側縁27(正面パネル11に対して糊代フラップ21を略直角に折り曲げる折曲罫線)において折曲し(折り曲げ)、正面パネル11が第2側面パネル14に対して略直交するように、正面パネル11を側縁30(第2側面パネル14に対して正面パネル11を略直角に折り曲げる折曲罫線)において折曲する(折り曲げる)。
【0049】
第2側面パネル14が背面パネル12に対して略直交するように、第2側面パネル14を側縁33(背面パネル12に対して第2側面パネル14を略直角に折り曲げる折曲罫線)において折曲し(折り曲げ)、背面パネル12が第1側面パネル13に対して略直交するように、背面パネル12を側縁37(第1側面パネル13に対して背面パネル12を略直角に折り曲げる折曲罫線)において折曲する(折り曲げる)。
【0050】
第1主底フラップ16aが正面パネル11に対して略直交するように、第1主底フラップ16aを下端縁29(正面パネル11に対して第1主底フラップ16aを略直角に折り曲げる折曲罫線)において折曲し(折り曲げ)、第1補助底フラップ16cが第2側面パネル14に対して略直交するように、第1補助底フラップ16cを下端縁32(第2側面パネル14に対して第1補助底フラップ16cを略直角に折り曲げる折曲罫線)において折曲する(折り曲げる)。
【0051】
第2主底フラップ16bが背面パネル12に対して略直交するように、第2主底フラップ16bを下端縁35(背面パネル12に対して第2主底フラップ16bを略直角に折り曲げる折曲罫線)において折曲し(折り曲げ)、第2補助底フラップ16dが第1側面パネル13に対して略直交するように、第2補助底フラップ16dを下端縁39(第1側面パネル13に対して第2補助底フラップ16dを略直角に折り曲げる折曲罫線)において折曲する(折り曲げる)。
【0052】
糊代フラップ21、正面パネル11、第2側面パネル14、背面パネル12、第1主底フラップ16a、第1補助底フラップ16c、第2主底フラップ16b、第2補助底フラップ16dを順に折り曲げた後、糊代フラップ21の外面を第1側面パネル13の内面に重ね合わせ、糊代フラップ21の外面を第1側面パネル13の内面に糊や接着剤によって接合する。第1主底フラップ16aの糊代部24の内面を第1補助底フラップ16cの外面に重ね合わせ、第1主底フラップ16aの糊代部24の内面を第1補助底フラップ16cの外面に糊や接着剤によって接合する。第2主底フラップ16bの糊代部25の内面を第2補助底フラップ16dの外面に重ね合わせ、第2主底フラップ16bの糊代部25の内面を第2補助底フラップ16dの外面に糊や接着剤によって接合する。
【0053】
糊代フラップ21や第1主底フラップ16aの糊代部24、第2主底フラップ16bの糊代部25を接合すると、物品収容容器10には、正面パネル11、第2側面パネル14、背面パネル12、第2側面パネル14、第1側面パネル13、底フラップ16(第1主底フラップ16a、第2主底フラップ16b、第1補助底フラップ16c、第2補助底フラップ16d)に囲繞された物品収容スペース26が形成される。底部開口は、底フラップ16(第1主底フラップ16a、第2主底フラップ16b、第1補助底フラップ16c、第2補助底フラップ16d)によって塞がれる。尚、頂部開口17は開放された状態にある。頂部開口17から所定の物品を物品収容スペース26に収容する。
【0054】
物品を物品収容スペース26に収容した後、第2頂フラップ23が第2側面パネル14に対して略直交するように、第2頂フラップ23を上端縁31(第2側面パネル14に対して第2頂フラップ23を略直角に折り曲げる折曲罫線)において折曲し(折り曲げ)、第1頂フラップ22が第1側面パネル13に対して略直交するように、第1頂フラップ22を上端縁38(第1側面パネル13に対して第1頂フラップ22を略直角に折り曲げる折曲罫線)において折曲する(折り曲げる)。
【0055】
折込フラップ19が正面パネル11に対して略直交するように、折込フラップ19を上端縁28(正面パネル11に対して折込フラップ19を略直角に折り曲げる折曲罫線)において背面パネル12の側に向かって折曲する(折り曲げる)。折込フラップ19の内面が第1及び第2頂フラップ22,23の外面に重なる。折込フラップ19を背面パネル12の側に折曲すると、横長コ字状を有する係入凸部50が前後方向前方へ向かって凸となる。更に、係入凸部50の横方向外方の一方には、前後方向後方へ(背面パネル12の側に向かって)凸となる横長コ字状の第2係入開口51が開口する。係入凸部50の横方向外方の他方には、前後方向後方へ(背面パネル12の側に向かって)凸となる横長コ字状の第3係入開口52が開口する。
【0056】
次に、差込フラップ20が蓋パネル15に対して略直交するように、差込フラップ20を上端縁36(蓋パネル15に対して差込フラップ20を略直角に折り曲げる折曲罫線)において上下方向下方へ折曲する(折り曲げる)。蓋パネル15に対して差込フラップ20を折曲すると、横長コ字状を有する第1係入開口59が前後方向前方へ向かって開口する。第1係入開口59の横方向外側の一方には、帯状の第1係入連接部60が上下方向へ延在し、第1係入開口59の横方向外側の一方には、帯状の第2係入連接部61が上下方向へ延在する。
【0057】
蓋パネル15に対して差込フラップ20を折曲した後、蓋パネル15が背面パネル12に対して略直交するように、蓋パネル15を上端縁34(背面パネル12に対して蓋パネル15を略直角に折り曲げる折曲罫線)において折曲し(折り曲げ)、蓋パネル15を正面パネル11に向かって上下方向下方へ旋回させるとともに、差込フラップ20が正面パネル11の内側に位置するように、差込フラップ20を挿入スリット49に次第に挿入する。差込フラップ20を挿入スリット49に次第に挿入すると、差込フラップ20の外面(係入凸部50の先端縁)が正面パネル11の内面に摺動しつつ差込フラップ20が物品収容スペース26に次第に進入する。
【0058】
差込フラップ20の全体が物品収容スペース26に進入すると、差込フラップ20の第1係入連接部60が折込フラップ19の第2係入開口51に位置するとともに、差込フラップ20の第2係入連接部61が折込フラップ19の第3係入開口52に位置する。更に、係入凸部50の先端縁が第3横切込線58を乗り越えて係入凸部50が第1係入開口59に係入(係合)する。尚、差込フラップ20に第1及び第2斜め切込線70,71が形成されているから、係入凸部50の先端縁が正面パネル11の内面に摺動したときに、第1及び第2斜め切込線70,71の間に延びる差込フラップ20の部分が前後方向前方へ移動し、係入凸部50が第1係入開口59に容易に係入する。
【0059】
係入凸部50が第1係入開口59に係入した後は、第1係入開口59に対する係入凸部50の係入(係合)を解除することが困難になる。差込フラップ20の全体を挿入スリット49に差し込むと、図6及び図7の状態になり、蓋パネル15の内面が折込フラップ19の外面に当接して頂部開口17が閉鎖される。物品収容容器10は、図6の状態で物品陳列棚や物品陳列ケース等の所定の箇所に載置される。
【0060】
物品収容容器10は、差込フラップ20を挿入スリット49に差し込み、係入凸部50が第1係入開口59に係入(係合)することで、頂部開口17を閉鎖することができるのみならず、第1係入開口59に対する係入凸部50の係入(係合)を解除することが困難であるから、物品収容容器10の頂部開口17を容易に開けることができず、物品収容スペース26に収容された物品の物品収容容器10からの露出や不用意な抜脱を防ぐことができるとともに、物品収容スペース26からの物品の抜き取りを防ぐことができる。
【0061】
第1係入開口59に対して係入凸部50が係入(係合)状態にある物品収容容器10において、蓋パネル15を上下方向上方へ旋回させようとした場合、第1係入開口59に係入(係合)した係入凸部50によって蓋パネル15の上下方向上方への旋回が阻止され、スムースに蓋パネル15を開ける(旋回させる)ことができない。係入凸部50が第1係入開口59に係入(係合)した状態で、蓋パネル15を力任せに無理矢理に上下方向上方へ旋回させ、第1係入開口59に対する係入凸部50の係入を強制的に解除しようとすると、その旋回力が係入凸部50(第1係入開口59)の横方向両側に位置する第1係入連接部60及び第2係入連接部61に作用する。
【0062】
第1係入連接部60に作用した旋回力が第1係入連接部60の下端に形成された第1ミシン目66(ミシン線)を破断するほどになると、第1ミシン目66において第1係入連接部60が破断して第1係入連接部60が分断され、第2係入連接部61に作用した旋回力が第2係入連接部61の下端に形成された第2ミシン目67(ミシン線)を破断するほどになると、第2ミシン目67において第2係入連接部61が破断して第2係入連接部61が分断される。第1係入連接部60と第2係入連接部61とが分断されると、蓋パネル15と差込フラップ20とが第1及び第2係入連接部60,61において上下方向へ分離され、蓋パネル15のみが上下方向上方へ旋回する。蓋パネル15のみを上下方向上方へ旋回させた後、折込フラップ19を上下方向上方へ旋回させるとともに、第1及び第2頂フラップ22,23を上下方向上方へ旋回させることで、頂部開口17が開放される(図8参照)。
【0063】
物品収容容器10では、第1係入開口59に対する係入凸部50の係入を強制的に解除するように頂部開口17を開放すると、第1係入連接部60の下端に形成された第1ミシン目66において第1係入連接部60が破断して第1係入連接部60が分断され、第2係入連接部61の下端に形成された第2ミシン目67において第2係入連接部61が破断して第2係入連接部61が分断され、蓋パネル15と差込フラップ20とが分離される。差込フラップ20が物品収容容器10の物品収容スペース26に残存し、蓋パネル15のみが上下方向上方へ旋回する。蓋パネル15と差込フラップ20とが分離して頂部開口17が開放された物品収容容器10は、再び係入凸部50を第1係入開口59に係入させることができず、蓋パネル15によって頂部開口17を塞ぐことはできない。
【0064】
物品収容容器10は、差込フラップ20を挿入スリット49に挿入したときに、横長コ字状に成形された第2係入開口51に第1係入連接部60が進入(係入)し、横長コ字状に成形された第3係入開口52に第2係入連接部61が進入(係入)するとともに、横長コ字状に成形された係入凸部50が第1係入開口59に解除困難に係入して蓋パネル15が頂部開口17を塞ぎ、第1係入開口59に対する係入凸部50の係入を強制的に解除するように頂部開口17を開放したときに、第2係入開口51において第1係入連接部60の第1ミシン目66が破断して第1係入連接部60が分断するとともに、第3係入開口52において第2係入連接部61の第2ミシン目67が破断して第2係入連接部61が分断し、第1及び第2係入連接部60,61において蓋パネル15と差込フラップ20とが分離されるから、頂部開口17を塞いだ容器10の蓋パネル15が開封されると、蓋パネル15の上端縁36に連接された差込フラップ20が物品収容スペース(挿入スリット49内)に残り、差込フラップ20が分離した蓋パネル15のみが上下方向上方へ旋回する。従って、物品収容容器10が不正に開封されたとしても、第1及び第2係入連接部60,61において蓋パネル15と差込フラップ20とが分離して蓋パネル15から差込フラップ20が喪失され、開封されたことの痕跡(証拠)を確実に残すことができる。物品収容容器10は、未開封に見える状態に戻すことができず、開封された後の物品収容容器10を見ることで、容器10が開封されたことが容易に分かるから、優れた改ざん防止効果を有し、商品管理や品質管理の質を向上させることができる。
【0065】
物品収容容器10は、差込フラップ20に第1及び第2斜め切込線70,71を形成することで、第1及び第2斜め切込線70,71の間に延びる差込フラップ20の部分が前後方向前方へ移動するから、横長コ字状に成形された係入凸部50を横長コ字状に成形された第1係入開口59に容易に係入させることができ、蓋パネル15によって頂部開口17を容易に塞ぐことができる。
【符号の説明】
【0066】
10 物品収容容器
11 正面パネル
12 背面パネル
13 第1側面パネル
14 第2側面パネル
15 蓋パネル
16 底フラップ
16a 第1主底フラップ
16b 第2主底フラップ
16c 第1補助底フラップ
16d 第2補助底フラップ
17 頂部開口
18 底部開口
19 折込フラップ
20 差込フラップ
21 糊代フラップ
22 第1頂フラップ
23 第2頂フラップ
24 糊代部
25 糊代部
26 物品収容スペース
27 側縁
28 上端縁
29 下端縁
30 側縁
31 上端縁
32 下端縁
33 側縁
34 上端縁
35 下端縁
36 上端縁
37 側縁
38 上端縁
39 下端縁
40 一方の側縁
41 上端縁
42 第1縦切込線
43 第1横切込線
44 第2縦切込線
45 他方の側縁
46 第3縦切込線
47 第2横切込線
48 第4縦切込線
49 挿入スリット
50 係入凸部
51 第2係入開口
52 第3係入開口
53 側縁
54 上端縁
55 第5縦切込線
56 側縁
57 第6縦切込線
58 第3横切込線
59 第1係入開口
60 第1係入連結部
61 第2係入連結部
62 第7縦切込線
63 第4横切込線
64 第8縦切込線
65 第5横切込線
66 第1ミシン目
67 第2ミシン目
68 一方の側縁
69 他方の側縁
70 第1斜め切込線
71 第2斜め切込線


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8