(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063504
(43)【公開日】2024-05-13
(54)【発明の名称】ペダル式入力装置
(51)【国際特許分類】
G10H 1/32 20060101AFI20240502BHJP
A63F 13/245 20140101ALI20240502BHJP
G10H 1/053 20060101ALI20240502BHJP
G05G 1/44 20080401ALI20240502BHJP
G05G 1/38 20080401ALI20240502BHJP
G06F 3/0338 20130101ALI20240502BHJP
【FI】
G10H1/32 A
A63F13/245
G10H1/053 C
G05G1/44
G05G1/38
G06F3/0338
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171519
(22)【出願日】2022-10-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】598056711
【氏名又は名称】アルス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131428
【弁理士】
【氏名又は名称】若山 剛
(72)【発明者】
【氏名】大内 勉
(72)【発明者】
【氏名】大内 淳平
(72)【発明者】
【氏名】藤田 徳陽
(72)【発明者】
【氏名】龍野 久実
(72)【発明者】
【氏名】樋口 勤
(72)【発明者】
【氏名】木村 公彦
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 孝訓
(72)【発明者】
【氏名】木田 知克
【テーマコード(参考)】
3J070
5B087
5D478
【Fターム(参考)】
3J070AA33
3J070BA51
3J070CB03
3J070CB37
3J070CC71
5B087AB03
5D478CC04
5D478CC06
5D478CC33
5D478DF00
(57)【要約】
【課題】足により容易に操作可能であるとともに、バランスを崩すことを抑制可能なペダル式入力装置を提供すること。
【解決手段】ペダル式入力装置1は、足による載置面の操作に応じた信号を生成する。ペダル式入力装置1は、基体と第1回動体と第2回動体と第3回動体とを備える。第1回動体は、基体に対して固定された第1軸回りに回動可能に基体によって支持される。第2回動体は、第1回動体に対して固定された第2軸回りに回動可能に第1回動体によって支持される。第3回動体は、第2回動体に対して固定された第3軸回りに回動可能に第2回動体によって支持され、延在方向にて延びる長手方向を有する形状の載置面を有する。第2軸は、第1軸と異なる方向にて延びる。第3軸は、第1軸及び第2軸と異なる方向のうちの、延在方向が主成分である方向にて延びる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
足が載置される載置面を有するとともに、前記足による前記載置面の操作に応じた信号を生成するペダル式入力装置であって、
基体と、
第1支持位置にて、前記基体に対して固定された第1軸回りに回動可能に前記基体によって支持される第1回動体と、
前記第1支持位置よりも鉛直上方の第2支持位置にて、前記第1回動体に対して固定された第2軸回りに回動可能に前記第1回動体によって支持される第2回動体と、
前記第2支持位置よりも鉛直上方の第3支持位置にて、前記第2回動体に対して固定された第3軸回りに回動可能に前記第2回動体によって支持されるとともに、所定の延在方向にて延びる長手方向を有する形状を有する前記載置面を有する第3回動体と、
前記第1回動体の前記第1軸回りの回転角度に応じた第1信号を生成する第1信号生成部と、
前記第2回動体の前記第2軸回りの回転角度に応じた第2信号を生成する第2信号生成部と、
前記第3回動体の前記第3軸回りの回転角度に応じた第3信号を生成する第3信号生成部と、
を備え、
前記第2軸は、前記第1軸と異なる方向にて延び、
前記第3軸は、前記第1軸及び前記第2軸と異なる方向のうちの、前記延在方向が主成分である方向にて延びる、ペダル式入力装置。
【請求項2】
請求項1に記載のペダル式入力装置であって、
前記第2軸は、鉛直方向が主成分である方向にて延びる、ペダル式入力装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のペダル式入力装置であって、
前記第3信号生成部は、
前記第3回動体から鉛直下方へ延出する延出体と、
前記第2回動体に固定される回転角度検出器と、
を備えるとともに、前記延出体のうちの、前記回転角度検出器と対向する部分の変化に応じて、前記第3回動体の前記第3軸回りの回転角度を検出することにより前記第3信号を生成し、
前記第1回動体及び前記第2回動体は、前記第3回動体の回動に伴って前記延出体が通過可能であるように穴又は切り欠きを有する、ペダル式入力装置。
【請求項4】
請求項1に記載のペダル式入力装置であって、
前記第1軸は、鉛直方向が主成分である方向にて延び、
前記第1軸は、鉛直上方から前記ペダル式入力装置を見た場合において、前記第1回動体のうちの、前記延在方向における前記足の踵側の端部に位置し、
前記第2回動体、及び、前記第3回動体は、鉛直上方から前記ペダル式入力装置を見た場合において、前記延在方向における前記足の爪先側へ前記第1軸から隔てられる、ペダル式入力装置。
【請求項5】
請求項4に記載のペダル式入力装置であって、
前記基体は、中心軸が前記第1軸に沿って延びる中空の円柱体を備え、
前記円柱体は、前記第1回動体を前記第1軸回りに回動可能に支持し、
前記ペダル式入力装置は、前記円柱体の内部空間を通って前記円柱体から鉛直上方へ突出するように前記第1軸に沿って延びる柱体状であるとともに、前記第1軸に沿った方向にて押し込み可能なスイッチを備える、ペダル式入力装置。
【請求項6】
請求項1、請求項2、又は、請求項4に記載のペダル式入力装置であって、
音を表す音信号が入力される音信号入力部と、
前記入力された音信号を、前記生成された第1信号と、前記生成された第2信号と、前記生成された第3信号と、に基づいて変化させる音信号変化部と、
前記変化させられた音信号を出力する音信号出力部と、
を備える、ペダル式入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペダル式入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
足が載置される載置面を有するとともに、足による載置面の操作に応じた信号を生成するペダル式入力装置が知られている。この種のペダル式入力装置の一つとして、特許文献1に記載のペダル式入力装置は、基体と、第1回動体と、第2回動体と、第3回動体と、を備える。
【0003】
第1回動体は、第1支持位置にて、基体に対して固定された第1軸回りに回動可能に基体によって支持される。第1軸は、足の左右方向にて延びる。
第2回動体は、第1支持位置よりも鉛直上方の第2支持位置にて、第1回動体に対して固定された第2軸回りに回動可能に第1回動体によって支持される。第2軸は、足の前後方向にて延びる。
【0004】
第3回動体は、第2支持位置よりも鉛直上方の第3支持位置にて、第2回動体に対して固定された第3軸回りに回動可能に第2回動体によって支持される。第3軸は、鉛直方向にて延びる。第3回動体は、載置面を有する。
【0005】
このような構成により、足首の背屈運動、及び、底屈運動に伴う、足による載置面の操作に応じて、第1回動体が回動する。更に、足首の回外運動、及び、回内運動に伴う、足による載置面の操作に応じて、第2回動体が回動する。加えて、足首の外転運動、及び、内転運動に伴う、足による載置面の操作に応じて、第3回動体が回動する。
【0006】
従って、ペダル式入力装置は、足による載置面の操作に応じて、第1回動体の回転角度に応じた第1信号と、第2回動体の回転角度に応じた第2信号と、第3回動体の回転角度に応じた第3信号と、を生成できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記ペダル式入力装置においては、第2軸が足の前後方向にて延びる。また、載置面を有する第3回動体は、第2回動体よりも鉛直上方にて支持される。従って、足首の回外運動、及び、回内運動に伴う、足による載置面の操作に対応する回動の軸である第2軸と、足の載置面と、の間の距離が比較的長い。この結果、載置面を第2軸回りに回動させる際に、載置面を足の左右方向にて移動させる距離が比較的長い。
【0009】
しかしながら、足の前後方向における足の移動に比べて、足の左右方向における足の移動は困難である。このため、上記ペダル式入力装置においては、足首の回外運動、及び、回内運動に伴う、足による載置面の操作を容易に行うことができない虞があった。
【0010】
また、足首の回外運動、及び、回内運動に伴う、足による載置面の操作に対応する回動の軸と、足の載置面と、の間の距離が長くなるほど、当該回動に伴う、ペダル式入力装置の重心の位置の変動が大きくなりやすい。従って、上記ペダル式入力装置においては、足による載置面の操作に際して、ペダル式入力装置がバランスを崩す虞があった。
【0011】
本発明の目的の一つは、足により容易に操作可能であるとともに、バランスを崩すことを抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
一つの側面では、ペダル式入力装置は、足が載置される載置面を有するとともに、足による載置面の操作に応じた信号を生成する。
ペダル式入力装置は、基体と、第1回動体と、第2回動体と、第3回動体と、第1信号生成部と、第2信号生成部と、第3信号生成部と、を備える。
【0013】
第1回動体は、第1支持位置にて、基体に対して固定された第1軸回りに回動可能に基体によって支持される。
第2回動体は、第1支持位置よりも鉛直上方の第2支持位置にて、第1回動体に対して固定された第2軸回りに回動可能に第1回動体によって支持される。
第3回動体は、第2支持位置よりも鉛直上方の第3支持位置にて、第2回動体に対して固定された第3軸回りに回動可能に第2回動体によって支持されるとともに、所定の延在方向にて延びる長手方向を有する形状を有する載置面を有する。
【0014】
第1信号生成部は、第1回動体の第1軸回りの回転角度に応じた第1信号を生成する。
第2信号生成部は、第2回動体の第2軸回りの回転角度に応じた第2信号を生成する。
第3信号生成部は、第3回動体の第3軸回りの回転角度に応じた第3信号を生成する。
【0015】
第2軸は、第1軸と異なる方向にて延びる。
第3軸は、第1軸及び第2軸と異なる方向のうちの、延在方向が主成分である方向にて延びる。
【発明の効果】
【0016】
足により容易に操作可能であるとともに、バランスを崩すことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】第1実施形態のペダル式入力装置の斜視図である。
【
図2】第1実施形態のペダル式入力装置の斜視図である。
【
図3】第1実施形態のペダル式入力装置の背面図である。
【
図4】第1実施形態のペダル式入力装置の正面図である。
【
図5】第1実施形態のペダル式入力装置の側面図である。
【
図6】第1実施形態のペダル式入力装置の平面図である。
【
図7】第1実施形態のペダル式入力装置の断面図である。
【
図8】第1実施形態のペダル式入力装置の断面図である。
【
図9】第1実施形態のペダル式入力装置の断面図である。
【
図10】第1実施形態のペダル式入力装置の断面図である。
【
図11】第1実施形態のペダル式入力装置の断面図である。
【
図12】第1実施形態のペダル式入力装置の断面図である。
【
図13】第1実施形態のペダル式入力装置の分解斜視図である。
【
図14】第1実施形態のペダル式入力装置の分解斜視図である。
【
図15】第1実施形態のペダル式入力装置の斜視図である。
【
図16】第1実施形態のペダル式入力装置の側面図である。
【
図17】第1実施形態のペダル式入力装置の斜視図である。
【
図18】第1実施形態のペダル式入力装置の平面図である。
【
図19】第1実施形態のペダル式入力装置の斜視図である。
【
図20】第1実施形態のペダル式入力装置の正面図である。
【
図21】第1実施形態のペダル式入力装置の斜視図である。
【
図22】第1実施形態のペダル式入力装置の側面図である。
【
図23】第1実施形態のペダル式入力装置の正面図である。
【
図24】第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置の斜視図である。
【
図25】第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置の背面図である。
【
図26】第2実施形態のペダル式入力装置の斜視図である。
【
図27】第2実施形態のペダル式入力装置の斜視図である。
【
図28】第2実施形態のペダル式入力装置の平面図である。
【
図29】第2実施形態のペダル式入力装置の断面図である。
【
図30】第2実施形態のペダル式入力装置の分解斜視図である。
【
図31】第2実施形態のペダル式入力装置の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明のペダル式入力装置に関する各実施形態について
図1乃至
図31を参照しながら説明する。
【0019】
<第1実施形態>
(概要)
第1実施形態のペダル式入力装置は、足が載置される載置面を有するとともに、足による載置面の操作に応じた信号を生成する。
更に、ペダル式入力装置は、基体と、第1回動体と、第2回動体と、第3回動体と、第1信号生成部と、第2信号生成部と、第3信号生成部と、を備える。
【0020】
第1回動体は、第1支持位置にて、基体に対して固定された第1軸回りに回動可能に基体によって支持される。
第2回動体は、第1支持位置よりも鉛直上方の第2支持位置にて、第1回動体に対して固定された第2軸回りに回動可能に第1回動体によって支持される。
第3回動体は、第2支持位置よりも鉛直上方の第3支持位置にて、第2回動体に対して固定された第3軸回りに回動可能に第2回動体によって支持されるとともに、所定の延在方向にて延びる長手方向を有する形状を有する載置面を有する。
【0021】
第1信号生成部は、第1回動体の第1軸回りの回転角度に応じた第1信号を生成する。
第2信号生成部は、第2回動体の第2軸回りの回転角度に応じた第2信号を生成する。
第3信号生成部は、第3回動体の第3軸回りの回転角度に応じた第3信号を生成する。
【0022】
第2軸は、第1軸と異なる方向にて延びる。
第3軸は、第1軸及び第2軸と異なる方向のうちの、延在方向が主成分である方向にて延びる。
【0023】
これによれば、足首の回外運動、及び、回内運動に伴う、足による載置面の操作に対応する回動の軸である第3軸と、足の載置面と、の間の距離を短くすることができる。これにより、載置面を第3軸回りに回動させる際に、載置面を足の左右方向にて移動させる距離を短くすることができる。この結果、足首の回外運動、及び、回内運動に伴う、足による載置面の操作を容易に行うことができる。また、ペダル式入力装置の重心の位置の変動を抑制できるので、足による載置面の操作に際して、ペダル式入力装置がバランスを崩すことを抑制できる。
【0024】
(構成)
以下、
図1乃至
図23に表されるように、x軸、y軸、及び、z軸を有する右手系の直交座標系を用いて、第1実施形態のペダル式入力装置1を説明する。なお、本明細書において、後述の
図24乃至
図31においても同様の座標系が用いられる。
【0025】
ペダル式入力装置1は、足が載置される載置面を有するとともに、足による載置面の操作に応じた信号を生成する。本例では、ペダル式入力装置1は、右足で操作される。なお、ペダル式入力装置1は、左足で操作されてもよい。
【0026】
ペダル式入力装置1は、外部装置に接続される。本例では、外部装置は、マルチエフェクターである。マルチエフェクターは、電子楽器(例えば、エレクトリック・ギター等)により生成された、音を表す音信号が入力されるとともに、入力された音信号を変化させ、変化させられた音信号を、アンプ、スピーカー、又は、録音装置等に出力する。
【0027】
本例では、マルチエフェクターは、ペダル式入力装置1により生成された、後述の第1信号、第2信号、及び、第3信号に基づいて、音信号に対して種類が互いに異なる3つの音響効果をそれぞれ付与するように音信号を変化させる。
【0028】
本例では、x軸方向、y軸方向、及び、z軸方向は、ペダル式入力装置1の左右方向、ペダル式入力装置1の前後方向、及び、ペダル式入力装置1の上下方向とそれぞれ表されてもよい。また、本例では、x軸の正方向、x軸の負方向、y軸の正方向、y軸の負方向、z軸の正方向、及び、z軸の負方向は、ペダル式入力装置1の左方向、ペダル式入力装置1の右方向、ペダル式入力装置1の後方向、ペダル式入力装置1の前方向、ペダル式入力装置1の上方向、及び、ペダル式入力装置1の下方向とそれぞれ表されてもよい。
本例では、z軸の正方向、及び、z軸の負方向は、鉛直上方向、及び、鉛直下方向にそれぞれ一致する。
【0029】
図1乃至
図14に表されるように、ペダル式入力装置1は、基体部10と、第1回動体部20と、第2回動体部30と、第3回動体部40と、を備える。
【0030】
図1は、ペダル式入力装置1の左方であり、ペダル式入力装置1の前方であり、且つ、ペダル式入力装置1の上方である位置から、ペダル式入力装置1を見た図(換言すると、左前上方斜視図)である。
図2は、ペダル式入力装置1の右方であり、ペダル式入力装置1の前方であり、且つ、ペダル式入力装置1の下方である位置から、ペダル式入力装置1を見た図(換言すると、右前下方斜視図)である。
【0031】
図3は、ペダル式入力装置1の後方からペダル式入力装置1を見た図(換言すると、背面図)である。
図4は、ペダル式入力装置1の前方からペダル式入力装置1を見た図(換言すると、正面図)である。
図5は、ペダル式入力装置1の右方へペダル式入力装置1を見た図(換言すると、右側面図)である。
図6は、ペダル式入力装置1の上方からペダル式入力装置1を見た図(換言すると、平面図)である。
【0032】
図7は、
図5のVII-VII線により表される平面により切断されたペダル式入力装置1の断面をz軸の負方向にて見た図である。
図8は、
図6のVIII-VIII線により表される平面により切断されたペダル式入力装置1の断面をx軸の正方向にて見た図である。
図9は、
図6のIX-IX線により表される平面により切断されたペダル式入力装置1の断面をx軸の負方向にて見た図である。
【0033】
図10は、
図5のX-X線により表される平面により切断されたペダル式入力装置1の断面をz軸の負方向にて見た図である。
図11は、
図4のXI-XI線により表される平面により切断されたペダル式入力装置1の断面をz軸の負方向にて見た図である。
図12は、
図5のXII-XII線により表される平面により切断されたペダル式入力装置1の断面をy軸の正方向にて見た図である。
【0034】
図13は、ペダル式入力装置1が分解された状態におけるペダル式入力装置1の左前上方斜視図である。
図14は、ペダル式入力装置1が分解された状態におけるペダル式入力装置1の左前下方斜視図である。
【0035】
図1乃至
図6に表されるように、本例では、ペダル式入力装置1は、z軸方向にて延びる四角柱体状である。ペダル式入力装置1をxy平面(換言すると、z軸に直交する平面)により切断した断面の外縁は、x軸方向にて延びる短辺と、y軸方向にて延びる長辺と、を有する長方形状である。
【0036】
ペダル式入力装置1は、z軸の正方向(換言すると、鉛直上方向)へ向かって順に、基体部10、第1回動体部20、第2回動体部30、及び、第3回動体部40が積層される。換言すると、基体部10は、ペダル式入力装置1のうちの下端部(換言すると、z軸の負方向における端部)を構成する。第1回動体部20は、ペダル式入力装置1のうちの、基体部10と第2回動体部30との間の部分を構成する。第2回動体部30は、ペダル式入力装置1のうちの、第1回動体部20と第3回動体部40との間の部分を構成する。第3回動体部40は、ペダル式入力装置1のうちの上端部(換言すると、z軸の正方向における端部)を構成する。本例では、基体部10は、床等の平面に載置される。
【0037】
図7、
図8、
図13、及び、
図14に表されるように、基体部10は、基体11と、第1回転角度検出器13と、3個の信号出力部14と、を備える。
基体11は、基板111と、後板112と、一対の側板113と、第1軸棒114と、を備える。
【0038】
基板111は、xy平面に沿って延びる平板状である。基板111は、x軸方向にて延びる短辺と、y軸方向にて延びる長辺と、を有する長方形状である。基板111は、4個の脚部111aと、凹部111bと、を備える。なお、基板111が備える脚部111aの数は、2個、3個、又は、5個以上であってもよい。
【0039】
各脚部111aは、z軸方向にて延びる円錐台状である。なお、各脚部111aは、柱体状であってもよい。各脚部111aは、基板111の下端面(換言すると、z軸の負方向における端面)から、z軸の負方向へ延出する。換言すると、各脚部111aは、ペダル式入力装置1が載置される平面から、z軸の正方向へ隔てられた位置にて、基板111を支持する。4個の脚部111aは、基板111の4個の隅部にそれぞれ位置する。
【0040】
凹部111bは、基板111の上端面(換言すると、z軸の正方向における端面)にて開口する穴を形成する。本例では、凹部111bにより形成される穴は、有底である。なお、凹部111bにより形成される穴は、z軸方向にて基板111を貫通していてもよい。凹部111bにより形成される穴は、z軸方向にてペダル式入力装置1を見た場合において、後述の第1延出体25を包含する領域に広がる。凹部111bにより形成される穴は、第1回動体部20の回動に伴って第1延出体25が基体11に接触しないように構成される。
【0041】
後板112は、zx平面(換言すると、y軸に直交する平面)に沿って延びる平板状である。後板112は、基板111のうちの、y軸の正方向における端辺に沿って延びる。後板112は、基板111の上端面から、z軸の正方向へ延出する。
【0042】
各側板113は、yz平面(換言すると、x軸に直交する平面)に沿って延びる平板状である。一対の側板113は、基板111のうちの、x軸方向における一対の端辺に沿ってそれぞれ延びる。各側板113は、基板111の上端面から、z軸の正方向へ延出する。
【0043】
第1軸棒114は、x軸方向にて延びる円柱状である。第1軸棒114は、第1軸棒114の中心軸が基体11に対して固定される(換言すると、移動不能である)ように、第1軸棒114の両端部が一対の側板113によりそれぞれ支持される。本例では、第1軸棒114の両端部は、一対の側板113に固定される。なお、第1軸棒114は、一対の側板113により回動可能に支持されていてもよい。
【0044】
第1軸棒114は、基板111の上端面からz軸の正方向へ隔てられた位置にて支持される。本例では、第1軸棒114の中心軸は、基体11に対して固定された第1軸に対応する。
【0045】
本例では、第1軸棒114は、基体11のうちのy軸方向における中央よりも、y軸の負方向の位置を有する。なお、第1軸棒114は、基体11のうちのy軸方向における中央の位置、又は、基体11のうちのy軸方向における中央よりも、y軸の正方向の位置を有してもよい。
【0046】
また、第1軸棒114が延びる方向は、x軸方向と異なる方向のうちの、x軸方向が主成分である方向であってもよい。例えば、第1軸棒114が延びる方向は、x軸方向をz軸回りに僅かに回転させた方向であってもよい。
【0047】
第1回転角度検出器13は、基体11に固定される。第1回転角度検出器13は、後述の第1回動体21の第1軸回りの回転角度を検出する。第1回転角度検出器13の詳細は、後述される。
【0048】
ペダル式入力装置1は、図示されない電気回路部及び電力供給部を備える。電気回路部は、第1回転角度検出器13により検出された回転角度に応じた第1信号と、後述の第2回転角度検出器24により検出された回転角度に応じた第2信号と、後述の第3回転角度検出器33により検出された回転角度に応じた第3信号と、を生成する。本例では、電気回路部は、回転角度が大きくなるほど大きくなる信号を出力する。なお、電気回路部は、回転角度が大きくなるほど小さくなる信号を出力してもよい。
電力供給部は、電気回路部に電力を供給する。例えば、電力供給部は、ペダル式入力装置1の外部の電源に接続されてよい。
本例では、第1回転角度検出器13、及び、電気回路部は、第1信号生成部の一部に対応する。
【0049】
各信号出力部14は、外部装置に接続するための接続端子を備える。本例では、各信号出力部14は、外部装置が備えるオス型の接続端子(例えば、プラグ)が取外し可能に接続されるメス型の接続端子(例えば、ジャック)を備える。
【0050】
本例では、各信号出力部14は、後板112にて接続端子が露出するように基体11に固定される。3個の信号出力部14は、電気回路部により生成された、第1信号、第2信号、及び、第3信号を、接続端子を介して接続された外部装置へそれぞれ出力する。
【0051】
図8、
図9、
図10、
図13、及び、
図14に表されるように、第1回動体部20は、第1回動体21と、ピン23と、第2回転角度検出器24と、第1延出体25と、を備える。
【0052】
図14に表されるように、第1回動体21は、基板211と、一対の側板212と、第2軸棒213と、を備える。
基板211は、xy平面に沿って延びる平板状である。基板211は、x軸方向にて延びる短辺と、y軸方向にて延びる長辺と、を有する長方形状である。基板211は、穴部211aを備える。
【0053】
穴部211aは、z軸方向にて基板211を貫通する穴を形成する。なお、穴部211aにより形成される穴は、基板211の上端面にて開口する有底の穴であってもよい。穴部211aにより形成される穴は、z軸方向にてペダル式入力装置1を見た場合において、後述の第2延出体42を包含する領域に広がる。穴部211aにより形成される穴は、後述の第3回動体41の回動に伴って第2延出体42が第1回動体21に接触しないように構成される。換言すると、穴部211aにより形成される穴は、第3回動体41の回動に伴って第2延出体42が第1回動体21を通過可能であるように構成される。
【0054】
図13、及び、
図14に表されるように、各側板212は、yz平面に沿って延びる平板状である。一対の側板212は、基板211のうちの、x軸方向における一対の端辺に沿ってそれぞれ延びる。各側板212は、基板211の下端面から、z軸の負方向へ延出する。各側板212は、孔部212aを備える。孔部212aは、x軸方向にて側板212を貫通する孔を形成する。
【0055】
図7、
図9、
図12、
図13、及び、
図14に表されるように、第1回動体21は、一対の孔部212aによりそれぞれ形成される一対の孔に、第1軸棒114が挿通されることにより、第1支持位置にて、基体11に対して固定された第1軸回りに回動可能に基体11によって支持される。本例では、第1軸棒114の位置は、第1支持位置に対応する。
【0056】
なお、基体部10は、第1軸棒114に代えて、各側板113からx軸方向にて突出する円柱状の突出部を備えてもよい。この場合、第1回動体21は、突出部が、孔部212aにより形成される孔に挿通されることにより、第1軸回りに回動可能に基体11によって支持されてよい。
また、第1軸棒114が基体11に対して回動可能である場合、第1軸棒114は、第1回動体21に固定されていてもよい。
【0057】
本例では、第1回動体21の基体11に対する回動は、第1回動体21が基体11に当接することにより規制される。例えば、x軸の正方向にてペダル式入力装置1を見た場合における、第1回動体21の基体11に対する時計方向への回転(換言すると、背屈方向回転)は、第1回動体21のうちの前端部(換言すると、y軸の負方向における端部)が基体11に当接することにより規制される。例えば、x軸の正方向にてペダル式入力装置1を見た場合における、反時計方向への回転(換言すると、底屈方向回転)は、基板211の下端面が、後板112及び側板113の上端面に当接することにより規制される。なお、基体部10及び第1回動体部20の少なくとも一方は、回動を規制する部材を備えていてもよい。
【0058】
第1回動体21が基体11に対して回動する範囲における、背屈方向回転における回転角度の最大値は、第1上限回転角度と表されてよい。第1回動体21が基体11に対して回動する範囲における、背屈方向回転における回転角度の最小値は、第1下限回転角度と表されてよい。
例えば、第1上限回転角度と第1下限回転角度との差は、10度乃至20度の回転角度である。本例では、第1上限回転角度と第1下限回転角度との差は、15度である。
本例では、
図1乃至
図14は、背屈方向回転における回転角度が第1下限回転角度である場合を表す。
【0059】
図9、
図10、
図13、及び、
図14に表されるように、第2軸棒213は、z軸方向にて延びる円柱状である。第2軸棒213の上端部は、第2軸棒213の他の部分よりも大きい直径を有する。第2軸棒213は、第2軸棒213の中心軸が第1回動体21に対して固定される(換言すると、移動不能である)ように、第2軸棒213の下端部が基板211に固定される。
【0060】
従って、第2軸棒213は、第1回動体21の基体11に対する第1軸回りの回動に伴って、第1回動体21と一体となって第1軸回りに回動する。
なお、第2軸棒213は、基板211により回動可能に支持されていてもよい。
【0061】
第2軸棒213は、基板211の上端面からz軸の正方向へ突出する。第2軸棒213は、第1軸棒114よりもz軸の正方向の位置を有する。本例では、第2軸棒213の中心軸は、第1回動体21に対して固定された第2軸に対応する。
上述のように、本例では、第1軸は、x軸方向にて延び、且つ、第2軸は、z軸方向にて延びる。従って、第2軸は、第1軸と異なる方向にて延びる。
【0062】
本例では、第2軸棒213は、第1回動体21のy軸方向における中央よりも、y軸の負方向の位置を有する。本例では、第2軸棒213は、第1軸棒114よりも、y軸の負方向の位置を有する。なお、第2軸棒213は、第1回動体21のy軸方向における中央の位置、又は、第1回動体21のy軸方向における中央よりも、y軸の正方向の位置を有してもよい。
【0063】
本例では、第2軸棒213は、第1回動体21のx軸方向における中央の位置を有する。なお、第2軸棒213は、第1回動体21のx軸方向における中央の位置よりも、x軸の負方向の位置、又は、第1回動体21のx軸方向における中央よりも、x軸の正方向の位置を有してもよい。
【0064】
また、第2軸棒213が延びる方向は、z軸方向と異なる方向のうちの、z軸方向が主成分である方向であってもよい。例えば、第2軸棒213が延びる方向は、z軸方向を僅かに傾斜させた方向であってもよい。
【0065】
ピン23は、z軸方向にて延びる円柱状である。ピン23の上端部は、ピン23の他の部分よりも大きい直径を有する。ピン23は、基板211の上端面からz軸の正方向へ突出するように、ピン23の下端部が基板211に固定される。例えば、ピン23は、位置決めピン、又は、ブッシュピンであってよい。本例では、ピン23は、第2軸棒213よりも、y軸の正方向の位置を有する。
【0066】
第2回転角度検出器24は、第1回動体21に固定される。第2回転角度検出器24は、後述の第2回動体31の第2軸回りの回転角度を検出する。第2回転角度検出器24の詳細は、後述される。
本例では、第2回転角度検出器24、及び、電気回路部は、第2信号生成部の一部に対応する。
【0067】
図8、及び、
図14に表されるように、第1延出体25は、基板211の下端面からz軸の負方向へ延出する板状である。第1延出体25は、x軸方向にてペダル式入力装置1を見た場合において、第1軸が中心である円弧に沿って湾曲する円弧状部を備える。
本例では、第1延出体25は、第1軸棒114よりも、y軸の正方向の位置を有する。
【0068】
図14に表されるように、第1延出体25は、第1孔部251と、第2孔部252と、を備える。第1孔部251、及び、第2孔部252のそれぞれは、第1延出体25の厚さ方向にて第1延出体25を貫通する孔を形成する。第1孔部251は、円弧状部の上端部に位置する。第2孔部252は、円弧状部の下端部に位置する。
【0069】
ここで、第1回転角度検出器13について説明が加えられる。
本例では、第1回転角度検出器13は、接触型のローターリーポテンショメーターである。なお、第1回転角度検出器13は、非接触型(例えば、光学型等)のローターリーポテンショメーターであってもよい。
【0070】
図7、及び、
図8に表されるように、第1回転角度検出器13は、検出棒131を備える。検出棒131は、第1軸棒114と平行に延びる棒状である。第1回転角度検出器13は、検出棒131のうちの少なくとも一部が、第1延出体25の一部と対向する位置を有する。本例では、検出棒131は、z軸方向において、第1軸棒114と略同じ位置を有する。
【0071】
第1回転角度検出器13は、第1延出体25のうちの、検出棒131と対向する部分の変化に応じて、第1回動体21の第1軸回りの回転角度を検出する。
本例では、ペダル式入力装置1は、図示されない糸状体を備える。本例では、糸状体は、糸である。なお、糸状体は、紐であってもよい。糸状体は、検出棒131に巻回された状態にて張架されるように、両端部が第1延出体25に固定される。糸状体の一方の端部は、第1孔部251により形成される孔に挿通されることにより、第1孔部251の近傍にて第1延出体25に固定される。糸状体の他方の端部は、第2孔部252により形成される孔に挿通されることにより、第2孔部252の近傍にて第1延出体25に固定される。
【0072】
このような構成により、第1回転角度検出器13は、第1回動体21の第1軸回りの回動に伴って、第1延出体25のうちの、検出棒131と対向する部分が変化することにより、検出棒131が回動する。これにより、第1回転角度検出器13は、第1回動体21の第1軸回りの回転角度を検出する。
【0073】
なお、ペダル式入力装置1は、糸状体に代えて、検出棒131の外周面、及び、第1延出体25の表面に互いに噛み合う一対の歯形をそれぞれ有する一対の歯形部を備えていてもよい。また、第1回転角度検出器13は、第1軸棒114と係合することにより第1軸棒114の回転角度を直接に検出するように構成されていてもよい。
本例では、第1回転角度検出器13、第1延出体25、糸状体、及び、電気回路部は、第1信号生成部に対応する。
【0074】
図13、及び、
図14に表されるように、第2回動体部30は、第2回動体31と、第3回転角度検出器33と、を備える。
第2回動体31は、基板311と、一対の側板312と、一対の立板313と、第3軸棒314と、を備える。
【0075】
基板311は、xy平面に沿って延びる平板状である。基板311は、x軸方向にて延びる短辺と、y軸方向にて延びる長辺と、を有する長方形状である。基板311は、第1孔部311aと、第1長穴部311bと、第2長穴部311cと、切欠部311dと、を備える。
【0076】
図9、及び、
図10に表されるように、第1孔部311aは、z軸方向にて基板311を貫通する孔を形成する。第2回動体31は、第1孔部311aにより形成される孔に、第2軸棒213が挿通されることにより、第1支持位置よりも鉛直上方の第2支持位置にて、第1回動体21に対して固定された第2軸回りに回動可能に第1回動体21によって支持される。本例では、第2軸棒213の位置は、第2支持位置に対応する。
【0077】
なお、第1回動体部20は、第2軸棒213に代えて、基板211からz軸方向にて突出する円柱状の突出部を備えてもよい。この場合、第2回動体31は、突出部が、第1孔部311aにより形成される孔に挿通されることにより、第2軸回りに回動可能に第1回動体21によって支持されてよい。
また、第2軸棒213が基板211に対して回動可能である場合、第2軸棒213は、第1回動体21に固定されていてもよい。
【0078】
第1長穴部311bは、z軸方向にて基板311を貫通する長穴を形成する。第1長穴部311bにより形成される長穴は、z軸方向にてペダル式入力装置1を見た場合において、第2軸が中心である円弧に沿うように、ピン23からx軸の負方向へ延びる。第1長穴部311bにより形成される長穴の幅は、ピン23の上端部以外の部分の直径よりも僅かに大きい。
【0079】
本例では、
図9、及び、
図10に表されるように、第2回動体31は、第1長穴部311bにより形成される長穴に、ピン23が挿通される。これにより、第2回動体31の第1回動体21に対する回動は、ピン23が第1長穴部311bに当接することにより規制される。
【0080】
例えば、z軸の負方向にてペダル式入力装置1を見た場合における、第2回動体31の第1回動体21に対する時計方向への回転(換言すると、外転方向回転)は、ピン23が第1長穴部311bのうちの、x軸の負方向における端部に当接することにより規制される。例えば、z軸の負方向にてペダル式入力装置1を見た場合における、反時計方向への回転(換言すると、内転方向回転)は、ピン23が第1長穴部311bのうちの、x軸の正方向における端部に当接することにより規制される。
【0081】
第2回動体31が第1回動体21に対して回動する範囲における、外転方向回転における回転角度の最大値は、第2上限回転角度と表されてよい。第2回動体31が第1回動体21に対して回動する範囲における、外転方向回転における回転角度の最小値は、第2下限回転角度と表されてよい。
例えば、第2上限回転角度と第2下限回転角度との差は、10度乃至20度の回転角度である。本例では、第2上限回転角度と第2下限回転角度との差は、15度である。
本例では、
図1乃至
図14は、外転方向回転における回転角度が第2下限回転角度である場合を表す。
【0082】
第2長穴部311cは、z軸方向にて基板311を貫通する長穴を形成する。第2長穴部311cにより形成される長穴は、z軸方向にてペダル式入力装置1を見た場合において、第2軸が中心である円弧に沿うように、後述の第2回転角度検出器24の検出棒241からx軸の負方向へ延びる。第2長穴部311cにより形成される長穴は、第2回動体31の第1回動体21に対する回動に伴って検出棒241が第2回動体31に接触しないように構成される。
【0083】
図10、
図13、及び、
図14に表されるように、切欠部311dは、基板311のうちの、x軸の負方向における端部であり、且つ、y軸の負方向における端部である隅部に切り欠きを形成する。切欠部311dにより形成される切り欠きは、z軸方向にてペダル式入力装置1を見た場合において、後述の第2延出体42を包含する領域に広がる。切欠部311dにより形成される切り欠きは、後述の第3回動体41の回動に伴って第2延出体42が第2回動体31に接触しないように構成される。換言すると、切欠部311dにより形成される切り欠きは、第3回動体41の回動に伴って第2延出体42が第2回動体31を通過可能であるように構成される。
【0084】
図13、及び、
図14に表されるように、各側板312は、yz平面に沿って延びる平板状である。一対の側板312は、基板311のうちの、x軸方向における一対の端辺に沿ってそれぞれ延びる。各側板312は、基板311の上端面から、z軸の正方向へ延出する。
図10、及び、
図13に表されるように、各側板312は、孔部312aを備える。各孔部312aは、x軸方向にて側板312を貫通する孔を形成する。各孔部312aは、y軸方向において、検出棒241の近傍に位置する。
【0085】
図8、
図11、及び、
図13に表されるように、各立板313は、zx平面に沿って延びる平板状である。各立板313は、基板311の上端面から、z軸の正方向へ延出する。一対の立板313は、y軸方向にて互いに隔てられるとともに、互いに対向する位置を有する。本例では、一対の立板313のうちの一方は、第2回動体31のy軸方向における中央よりも、y軸の負方向の位置を有する。更に、一対の立板313のうちの他方は、第2回動体31のy軸方向における中央よりも、y軸の正方向の位置を有する。本例では、一対の立板313は、第2回動体31のx軸方向における中央よりも、x軸の正方向の位置を有する。なお、一対の立板313は、第2回動体31のx軸方向における中央の位置、又は、第2回動体31のx軸方向における中央よりも、x軸の負方向の位置を有していてもよい。
【0086】
図8、
図11、及び、
図13に表されるように、第3軸棒314は、y軸方向にて延びる円柱状である。第3軸棒314は、第3軸棒314の中心軸が第2回動体31に対して固定される(換言すると、移動不能である)ように、第3軸棒314の両端部が一対の立板313によりそれぞれ支持される。本例では、第3軸棒314の両端部は、一対の立板313に固定される。
【0087】
従って、第3軸棒314は、第1回動体21の基体11に対する第1軸回りの回動に伴って、第1回動体21及び第2回動体31と一体となって第1軸回りに回動するとともに、第2回動体31の第1回動体21に対する第2軸回りの回動に伴って、第2回動体31と一体となって第2軸回りに回動する。
なお、第3軸棒314は、一対の立板313により回動可能に支持されていてもよい。
【0088】
第3軸棒314は、基板311の上端面からz軸の正方向へ隔てられた位置にて支持される。本例では、第3軸棒314の中心軸は、第2回動体31に対して固定された第3軸に対応する。第3軸棒314は、第2軸棒213よりもz軸の正方向の位置を有する。
上述のように、本例では、第1軸は、x軸方向にて延び、且つ、第2軸は、z軸方向にて延び、且つ、第3軸は、y軸方向にて延びる。従って、第3軸は、第1軸及び第2軸と異なる方向にて延びる。
【0089】
本例では、第3軸棒314は、第2回動体31のうちのx軸方向における中央よりも、x軸の正方向の位置を有する。なお、第3軸棒314は、第2回動体31のうちのx軸方向における中央の位置、又は、第2回動体31のうちのx軸方向における中央よりも、x軸の負方向の位置を有してもよい。
【0090】
また、第3軸棒314が延びる方向は、y軸方向と異なる方向のうちの、y軸方向が主成分である方向であってもよい。例えば、第3軸棒314が延びる方向は、y軸方向をz軸回りに僅かに回転させた方向であってもよい。
【0091】
第3回転角度検出器33は、第2回動体31に固定される。第3回転角度検出器33は、後述の第3回動体41の第3軸回りの回転角度を検出する。第3回転角度検出器33の詳細は、後述される。
本例では、第3回転角度検出器33、及び、電気回路部は、第3信号生成部の一部に対応する。
【0092】
ここで、第2回転角度検出器24について説明が加えられる。
本例では、第2回転角度検出器24は、接触型のローターリーポテンショメーターである。なお、第2回転角度検出器24は、非接触型(例えば、光学型等)のローターリーポテンショメーターであってもよい。
【0093】
図9、
図10、及び、
図13に表されるように、第2回転角度検出器24は、検出棒241を備える。検出棒241は、第2軸棒213と平行に延びる棒状である。検出棒241は、第2長穴部311cにより形成される長穴を通って、基板311をz軸方向にて貫通することにより、基板311の上端面からz軸の正方向へ突出する。第2回転角度検出器24は、検出棒241のうちの少なくとも一部が、一対の孔部312aを結ぶ直線の一部と対向する位置を有する。
【0094】
第2回転角度検出器24は、検出棒241と一対の孔部312aとの間の距離の変化に応じて、第2回動体31の第2軸回りの回転角度を検出する。
本例では、ペダル式入力装置1は、図示されない糸状体を備える。本例では、糸状体は、糸である。なお、糸状体は、紐であってもよい。糸状体は、検出棒241に巻回された状態にて張架されるように、両端部が一対の側板312にそれぞれ固定される。糸状体の両端部は、一対の孔部312aによりそれぞれ形成される一対の孔にそれぞれ挿通されることにより、一対の孔部312aの近傍にて一対の側板312にそれぞれ固定される。
【0095】
このような構成により、第2回転角度検出器24は、第2回動体31の第2軸回りの回動に伴って、検出棒241と一対の孔部312aとの間の距離が変化することにより、検出棒241が回動する。これにより、第2回転角度検出器24は、第2回動体31の第2軸回りの回転角度を検出する。
【0096】
なお、ペダル式入力装置1は、糸状体に代えて、検出棒241の外周面に歯形を有する第1歯形部を備えるとともに、第2回動体31に固定され且つ第1歯形部の歯形に噛み合う歯形を有する第2歯形部を備えていてもよい。また、第2回転角度検出器24は、第2軸棒213と係合することにより第2軸棒213の回転角度を直接に検出するように構成されていてもよい。
本例では、第2回転角度検出器24、一対の孔部312a、糸状体、及び、電気回路部は、第2信号生成部に対応する。
【0097】
図13、及び、
図14に表されるように、第3回動体部40は、第3回動体41と、第2延出体42と、を備える。
第3回動体41は、基板411と、一対の立板412と、載置板413と、を備える。
【0098】
基板411は、xy平面に沿って延びる平板状である。基板411は、x軸方向にて延びる短辺と、y軸方向にて延びる長辺と、を有する長方形状である。
【0099】
図11、
図12、及び、
図14に表されるように、各立板412は、zx平面に沿って延びる平板状である。各立板412は、基板411の下端面から、z軸の負方向へ延出する。一対の立板412は、y軸方向にて互いに隔てられるとともに、一対の立板313にそれぞれ対向する位置を有する。
各立板412は、孔部412aを備える。孔部412aは、y軸方向にて立板412を貫通する孔を形成する。
【0100】
図11、
図12、
図13、及び、
図14に表されるように、第3回動体41は、一対の孔部412aによりそれぞれ形成される一対の孔に、第3軸棒314が挿通されることにより、第2支持位置よりも鉛直上方の第3支持位置にて、第2回動体31に対して固定された第3軸回りに回動可能に第2回動体31によって支持される。本例では、第3軸棒314の位置は、第3支持位置に対応する。
【0101】
なお、第2回動体部30は、第3軸棒314に代えて、各立板313からy軸方向にて突出する円柱状の突出部を備えてもよい。この場合、第3回動体41は、突出部が、孔部412aにより形成される孔に挿通されることにより、第3軸回りに回動可能に第2回動体31によって支持されてよい。
また、第3軸棒314が第2回動体31に対して回動可能である場合、第3軸棒314は、第3回動体41に固定されていてもよい。
【0102】
本例では、第3回動体41の第2回動体31に対する回動は、第3回動体41が第2回動体31に当接することにより規制される。例えば、y軸の正方向にてペダル式入力装置1を見た場合における、第3回動体41の第2回動体31に対する時計方向への回転(換言すると、回外方向回転)は、第3回動体41のうちの、x軸の正方向における端部が側板312に当接することにより規制される。例えば、y軸の正方向にてペダル式入力装置1を見た場合における、反時計方向への回転(換言すると、回内方向回転)は、基板411の下端面が、側板312の上端面に当接することにより規制される。なお、第2回動体部30及び第3回動体部40の少なくとも一方は、回動を規制する部材を備えていてもよい。
【0103】
第3回動体41が第2回動体31に対して回動する範囲における、回外方向回転における回転角度の最大値は、第3上限回転角度と表されてよい。第3回動体41が第2回動体31に対して回動する範囲における、回外方向回転における回転角度の最小値は、第3下限回転角度と表されてよい。
例えば、第3上限回転角度と第3下限回転角度との差は、20度乃至40度の回転角度である。本例では、第3上限回転角度と第3下限回転角度との差は、30度である。
本例では、
図1乃至
図14は、回外方向回転における回転角度が第3下限回転角度である場合を表す。
【0104】
載置板413は、基板411の上端面を被覆する平板状である。載置板413は、基板411の上端面に固定される。載置板413は、所定の延在方向にて延びる長手方向を有する形状を有する。本例では、延在方向は、y軸方向に対応する。本例では、載置板413は、x軸方向にて延びる短辺と、y軸方向にて延びる長辺と、を有する長方形状である。本例では、載置板413の上端面は、載置面に対応する。
【0105】
なお、ペダル式入力装置1をz軸方向にて見た場合における載置板413の形状は、長方形状以外の形状(例えば、楕円状、又は、多角形状等)であってもよい。例えば、当該形状の少なくとも一部は、足の外形に沿った形状であってもよい。また、載置面の少なくとも一部は、xy平面に対して傾斜していてもよい。
本例では、載置板413は、ゴムからなる。本例では、載置板413の上端面は、波形状又は鋸歯状である。なお、載置板413の上端面は、平面であってもよい。
【0106】
本例では、載置面(換言すると、載置板413の上端面)には、足の踵から爪先へ向かう方向が、y軸の正方向が主成分である方向に一致する状態にて足が載置される。
【0107】
図8、
図9、
図12、及び、
図14に表されるように、第2延出体42は、基板411の下端面からz軸の負方向へ延出する板状である。第2延出体42は、y軸方向にてペダル式入力装置1を見た場合において、第3軸が中心である円弧に沿って湾曲する円弧状部を備える。
本例では、第2延出体42は、第3軸棒314よりも、x軸の負方向の位置を有する。
【0108】
図8に表されるように、第2延出体42は、第1孔部421と、第2孔部422と、を備える。第1孔部421、及び、第2孔部422のそれぞれは、第2延出体42の厚さ方向にて第2延出体42を貫通する孔を形成する。第1孔部421は、円弧状部の上端部に位置する。第2孔部422は、円弧状部の下端部に位置する。
【0109】
ここで、第3回転角度検出器33について説明が加えられる。
本例では、第3回転角度検出器33は、接触型のローターリーポテンショメーターである。なお、第3回転角度検出器33は、非接触型(例えば、光学型等)のローターリーポテンショメーターであってもよい。
【0110】
図11、
図12、及び、
図13に表されるように、第3回転角度検出器33は、検出棒331を備える。検出棒331は、第3軸棒314と平行に延びる棒状である。第3回転角度検出器33は、検出棒331のうちの少なくとも一部が、第2延出体42の一部と対向する位置を有する。本例では、検出棒331は、z軸方向において、第3軸棒314と略同じ位置を有する。
【0111】
第3回転角度検出器33は、第2延出体42のうちの、検出棒331と対向する部分の変化に応じて、第3回動体41の第3軸回りの回転角度を検出する。
本例では、ペダル式入力装置1は、図示されない糸状体を備える。本例では、糸状体は、糸である。なお、糸状体は、紐であってもよい。糸状体は、検出棒331に巻回された状態にて張架されるように、両端部が第2延出体42に固定される。糸状体の一方の端部は、第1孔部421により形成される孔に挿通されることにより、第1孔部421の近傍にて第2延出体42に固定される。糸状体の他方の端部は、第2孔部422により形成される孔に挿通されることにより、第2孔部422の近傍にて第2延出体42に固定される。
【0112】
このような構成により、第3回転角度検出器33は、第3回動体41の第3軸回りの回動に伴って、第2延出体42のうちの、検出棒331と対向する部分が変化することにより、検出棒331が回動する。これにより、第3回転角度検出器33は、第3回動体41の第3軸回りの回転角度を検出する。
【0113】
なお、ペダル式入力装置1は、糸状体に代えて、検出棒331の外周面、及び、第2延出体42の表面に互いに噛み合う一対の歯形をそれぞれ有する一対の歯形部を備えていてもよい。また、第3回転角度検出器33は、第3軸棒314と係合することにより第3軸棒314の回転角度を直接に検出するように構成されていてもよい。
本例では、第3回転角度検出器33、第2延出体42、糸状体、及び、電気回路部は、第3信号生成部に対応する。
(動作)
次に、第1実施形態のペダル式入力装置1の動作について説明する。
先ず、ペダル式入力装置1のユーザーの右足が載置面に載置される。この時点では、右足は、踵から爪先へ向かう方向が、y軸の正方向が主成分である方向に一致する。
【0114】
この時点では、ペダル式入力装置1は、
図1乃至
図14に表される状態である。従って、第1回転角度検出器13は、第1回動体21の第1軸回りの回転角度が第1下限回転角度であることを検出する。更に、第2回転角度検出器24は、第2回動体31の第2軸回りの回転角度が第2下限回転角度であることを検出する。更に、第3回転角度検出器33は、第3回動体41の第3軸回りの回転角度が第3下限回転角度であることを検出する。
【0115】
これにより、ペダル式入力装置1は、第1回転角度検出器13により検出された第1下限回転角度に応じた第1信号と、第2回転角度検出器24により検出された第2下限回転角度に応じた第2信号と、第3回転角度検出器33により検出された第3下限回転角度に応じた第3信号と、を生成する。そして、ペダル式入力装置1は、生成された、第1信号、第2信号、及び、第3信号を、3個の信号出力部14を介して接続された外部装置へそれぞれ出力する。
【0116】
その後、ユーザーの右足によって載置面が操作されるまでの間、ペダル式入力装置1は、第1信号、第2信号、及び、第3信号として、それぞれ同一の信号の生成及び出力を継続する。
【0117】
次いで、ユーザーが足首の背屈運動を行うことにより、第1回動体21の第1軸回りの背屈方向回転が行われ、その結果、第1回動体21の第1軸回りの回転角度が第1上限回転角度に到達した場合を想定する。
【0118】
この場合、
図15、及び、
図16に表されるように、ペダル式入力装置1は、第1回動体21が基体11に対して第1軸回りに回動することにより、第1回動体21、第2回動体31、及び、第3回動体41が一体となって、基体11に対して第1軸回りに回動する。
図15は、ペダル式入力装置1の左前上方斜視図である。
図16は、ペダル式入力装置1の右側面図である。
【0119】
この時点では、第1回転角度検出器13は、第1回動体21の第1軸回りの回転角度が第1上限回転角度であることを検出する。更に、第2回転角度検出器24は、第2回動体31の第2軸回りの回転角度が第2下限回転角度であることを検出する。更に、第3回転角度検出器33は、第3回動体41の第3軸回りの回転角度が第3下限回転角度であることを検出する。
【0120】
これにより、ペダル式入力装置1は、第1回転角度検出器13により検出された第1上限回転角度に応じた第1信号と、第2回転角度検出器24により検出された第2下限回転角度に応じた第2信号と、第3回転角度検出器33により検出された第3下限回転角度に応じた第3信号と、を生成する。そして、ペダル式入力装置1は、生成された、第1信号、第2信号、及び、第3信号を、3個の信号出力部14を介して接続された外部装置へそれぞれ出力する。
【0121】
その後、ユーザーの右足によって載置面が操作されるまでの間、ペダル式入力装置1は、第1信号、第2信号、及び、第3信号として、それぞれ同一の信号の生成及び出力を継続する。
【0122】
なお、第1回動体21の第1軸回りの回転角度が、第1下限回転角度と第1上限回転角度との間の回転角度である場合、ペダル式入力装置1は、第1回転角度検出器13により検出された回転角度に応じた第1信号を生成する。
【0123】
次いで、ユーザーが足首の底屈運動を行うことにより、第1回動体21の第1軸回りの底屈方向回転が行われ、その結果、第1回動体21の第1軸回りの回転角度が第1下限回転角度に到達し、その後、ユーザーが足首の外転運動を行うことにより、第2回動体31の第2軸回りの外転方向回転が行われ、その結果、第2回動体31の第2軸回りの回転角度が第2上限回転角度に到達した場合を想定する。
【0124】
この場合、
図17、及び、
図18に表されるように、ペダル式入力装置1は、第2回動体31が第1回動体21に対して第2軸回りに回動することにより、第2回動体31、及び、第3回動体41が一体となって、第1回動体21に対して第2軸回りに回動する。
【0125】
図17は、ペダル式入力装置1の左前上方斜視図である。
図18は、ペダル式入力装置1の平面図である。
この時点では、第1回転角度検出器13は、第1回動体21の第1軸回りの回転角度が第1下限回転角度であることを検出する。更に、第2回転角度検出器24は、第2回動体31の第2軸回りの回転角度が第2上限回転角度であることを検出する。更に、第3回転角度検出器33は、第3回動体41の第3軸回りの回転角度が第3下限回転角度であることを検出する。
【0126】
これにより、ペダル式入力装置1は、第1回転角度検出器13により検出された第1下限回転角度に応じた第1信号と、第2回転角度検出器24により検出された第2上限回転角度に応じた第2信号と、第3回転角度検出器33により検出された第3下限回転角度に応じた第3信号と、を生成する。そして、ペダル式入力装置1は、生成された、第1信号、第2信号、及び、第3信号を、3個の信号出力部14を介して接続された外部装置へそれぞれ出力する。
【0127】
その後、ユーザーの右足によって載置面が操作されるまでの間、ペダル式入力装置1は、第1信号、第2信号、及び、第3信号として、それぞれ同一の信号の生成及び出力を継続する。
【0128】
なお、第2回動体31の第2軸回りの回転角度が、第2下限回転角度と第2上限回転角度との間の回転角度である場合、ペダル式入力装置1は、第2回転角度検出器24により検出された回転角度に応じた第2信号を生成する。
【0129】
次いで、ユーザーが足首の内転運動を行うことにより、第2回動体31の第2軸回りの内転方向回転が行われ、その結果、第2回動体31の第2軸回りの回転角度が第2下限回転角度に到達し、その後、ユーザーが足首の回外運動を行うことにより、第3回動体41の第3軸回りの回外方向回転が行われ、その結果、第3回動体41の第3軸回りの回転角度が第3上限回転角度に到達した場合を想定する。
【0130】
この場合、
図19、及び、
図20に表されるように、ペダル式入力装置1は、第3回動体41が第2回動体31に対して第3軸回りに回動することにより、第3回動体41が、第2回動体31に対して第3軸回りに回動する。
【0131】
図19は、ペダル式入力装置1の左前上方斜視図である。
図20は、ペダル式入力装置1の正面図である。
この時点では、第1回転角度検出器13は、第1回動体21の第1軸回りの回転角度が第1下限回転角度であることを検出する。更に、第2回転角度検出器24は、第2回動体31の第2軸回りの回転角度が第2下限回転角度であることを検出する。更に、第3回転角度検出器33は、第3回動体41の第3軸回りの回転角度が第3上限回転角度であることを検出する。
【0132】
これにより、ペダル式入力装置1は、第1回転角度検出器13により検出された第1下限回転角度に応じた第1信号と、第2回転角度検出器24により検出された第2下限回転角度に応じた第2信号と、第3回転角度検出器33により検出された第3上限回転角度に応じた第3信号と、を生成する。そして、ペダル式入力装置1は、生成された、第1信号、第2信号、及び、第3信号を、3個の信号出力部14を介して接続された外部装置へそれぞれ出力する。
【0133】
その後、ユーザーの右足によって載置面が操作されるまでの間、ペダル式入力装置1は、第1信号、第2信号、及び、第3信号として、それぞれ同一の信号の生成及び出力を継続する。
【0134】
なお、第3回動体41の第3軸回りの回転角度が、第3下限回転角度と第3上限回転角度との間の回転角度である場合、ペダル式入力装置1は、第3回転角度検出器33により検出された回転角度に応じた第3信号を生成する。
【0135】
次いで、ユーザーが足首の背屈運動を行うことにより、第1回動体21の第1軸回りの背屈方向回転が行われ、その結果、第1回動体21の第1軸回りの回転角度が第1上限回転角度に到達し、その後、ユーザーが足首の外転運動を行うことにより、第2回動体31の第2軸回りの外転方向回転が行われ、その結果、第2回動体31の第2軸回りの回転角度が第2上限回転角度に到達した場合を想定する。
【0136】
この場合、
図21乃至
図23に表されるように、ペダル式入力装置1は、第1回動体21が基体11に対して第1軸回りに回動することにより、第1回動体21、第2回動体31、及び、第3回動体41が一体となって、基体11に対して第1軸回りに回動し、且つ、第2回動体31が第1回動体21に対して第2軸回りに回動することにより、第2回動体31、及び、第3回動体41が一体となって、第1回動体21に対して第2軸回りに回動し、且つ、第3回動体41が第2回動体31に対して第3軸回りに回動することにより、第3回動体41が、第2回動体31に対して第3軸回りに回動する。
【0137】
図21は、ペダル式入力装置1の左前上方斜視図である。
図22は、ペダル式入力装置1の右側面図である。
図23は、ペダル式入力装置1の正面図である。
【0138】
この時点では、第1回転角度検出器13は、第1回動体21の第1軸回りの回転角度が第1上限回転角度であることを検出する。更に、第2回転角度検出器24は、第2回動体31の第2軸回りの回転角度が第2上限回転角度であることを検出する。更に、第3回転角度検出器33は、第3回動体41の第3軸回りの回転角度が第3上限回転角度であることを検出する。
【0139】
これにより、ペダル式入力装置1は、第1回転角度検出器13により検出された第1上限回転角度に応じた第1信号と、第2回転角度検出器24により検出された第2上限回転角度に応じた第2信号と、第3回転角度検出器33により検出された第3上限回転角度に応じた第3信号と、を生成する。そして、ペダル式入力装置1は、生成された、第1信号、第2信号、及び、第3信号を、3個の信号出力部14を介して接続された外部装置へそれぞれ出力する。
【0140】
その後、ユーザーの右足によって載置面が操作されるまでの間、ペダル式入力装置1は、第1信号、第2信号、及び、第3信号として、それぞれ同一の信号の生成及び出力を継続する。
【0141】
以上、説明したように、第1実施形態のペダル式入力装置1は、足が載置される載置面を有するとともに、足による載置面の操作に応じた信号を生成する。
ペダル式入力装置1は、基体11と、第1回動体21と、第2回動体31と、第3回動体41と、第1信号生成部と、第2信号生成部と、第3信号生成部と、を備える。
【0142】
第1回動体21は、第1支持位置にて、基体11に対して固定された第1軸回りに回動可能に基体11によって支持される。第2回動体31は、第1支持位置よりも鉛直上方の第2支持位置にて、第1回動体21に対して固定された第2軸回りに回動可能に第1回動体21によって支持される。第3回動体41は、第2支持位置よりも鉛直上方の第3支持位置にて、第2回動体31に対して固定された第3軸回りに回動可能に第2回動体31によって支持されるとともに、所定の延在方向にて延びる長手方向を有する形状を有する載置面を有する。
【0143】
第1信号生成部は、第1回動体21の第1軸回りの回転角度に応じた第1信号を生成する。第2信号生成部は、第2回動体31の第2軸回りの回転角度に応じた第2信号を生成する。第3信号生成部は、第3回動体41の第3軸回りの回転角度に応じた第3信号を生成する。
【0144】
第2軸は、第1軸と異なる方向にて延びる。
第3軸は、第1軸及び第2軸と異なる方向のうちの、延在方向が主成分である方向にて延びる。
【0145】
これによれば、足首の回外運動、及び、回内運動に伴う、足による載置面の操作に対応する回動の軸である第3軸と、足の載置面と、の間の距離を短くすることができる。これにより、載置面を第3軸回りに回動させる際に、載置面を足の左右方向にて移動させる距離を短くすることができる。この結果、足首の回外運動、及び、回内運動に伴う、足による載置面の操作を容易に行うことができる。また、ペダル式入力装置1の重心の位置の変動を抑制できるので、足による載置面の操作に際して、ペダル式入力装置1がバランスを崩すことを抑制できる。
【0146】
更に、第1実施形態のペダル式入力装置1において、第2軸は、鉛直方向が主成分である方向にて延びる。
【0147】
鉛直方向にて延びる軸回りの回動は、水平方向にて延びる軸回りの回動に比べて、ペダル式入力装置の重心の位置を変化させやすい。ペダル式入力装置の重心の位置の変動が過大になると、足による載置面の操作に際して、ペダル式入力装置がバランスを崩す虞がある。
【0148】
ところで、仮に、第1軸が、鉛直方向が主成分である方向にて延びる場合、第1回動体の回動に伴って、第2回動体、及び、第3回動体も、第1軸回りに回動する。従って、ペダル式入力装置の重心の位置の変動が過大になりやすい。
【0149】
これに対し、ペダル式入力装置1によれば、第2軸が、鉛直方向が主成分である方向にて延びる。これにより、第2回動体31の回動に伴って、第1回動体21が第2軸回りに回動することなく、第3回動体41が第2軸回りに回動する。従って、第1軸が、鉛直方向が主成分である方向にて延びる場合に比べて、ペダル式入力装置1の重心の位置の変動を抑制できる。この結果、足による載置面の操作に際して、ペダル式入力装置1がバランスを崩すことを抑制できる。
【0150】
更に、第1実施形態のペダル式入力装置1において、第3信号生成部は、第3回動体41から鉛直下方へ延出する第2延出体42と、第2回動体31に固定される第3回転角度検出器33と、を備えるとともに、第2延出体42のうちの、第3回転角度検出器33と対向する部分の変化に応じて、第3回動体41の第3軸回りの回転角度を検出することにより第3信号を生成する。
第1回動体21、及び、第2回動体31は、第3回動体41の回動に伴って第2延出体42が通過可能であるように穴又は切り欠きを有する。
【0151】
載置面が鉛直方向において高くなるほど、足によって載置面を操作しにくくなる。また、載置面が鉛直方向において高くなるほど、ペダル式入力装置の重心の位置が高くなるので、足による載置面の操作に際して、ペダル式入力装置がバランスを崩しやすい。
【0152】
これに対し、ペダル式入力装置1によれば、ペダル式入力装置1の高さを低くすることができる。従って、足による載置面の操作を容易に行うことができる。また、足による載置面の操作に際して、ペダル式入力装置1がバランスを崩すことを抑制できる。
【0153】
なお、ペダル式入力装置1は、マルチエフェクター以外の外部装置と接続されていてもよい。例えば、ペダル式入力装置1は、車両又は航空機等の移動体、産業用ロボット、医療用ロボット、又は、建設機械を制御又は操作するための外部装置に接続されていてもよい。また、ペダル式入力装置1は、コンピュータ、又は、ゲーム機等に情報を入力するために、コンピュータ、又は、ゲーム機等に接続されていてもよい。
【0154】
<第1実施形態の第1変形例>
次に、第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置について説明する。第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置は、第1実施形態のペダル式入力装置に対して、マルチエフェクターを備える点が相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第1実施形態の第1変形例の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
【0155】
図24、及び、
図25に表されるように、第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置1Aは、第1実施形態のペダル式入力装置1と同様に、基体部10と、第1回動体部20と、第2回動体部30と、第3回動体部40と、を備える。
【0156】
図24は、ペダル式入力装置1Aの右方であり、ペダル式入力装置1Aの前方であり、且つ、ペダル式入力装置1Aの上方である位置から、ペダル式入力装置1Aを見た図(換言すると、右前上方斜視図)である。
図25は、ペダル式入力装置1Aの背面図である。
【0157】
更に、ペダル式入力装置1Aは、マルチエフェクター50を備える。
マルチエフェクター50は、6個の調節ノブ51と、2個の表示灯52と、スイッチ53と、電力供給部54と、音信号入力部55と、音信号出力部56と、を備える。なお、マルチエフェクター50が備える調節ノブ51の数は、5個以下、又は、7個以上の数であってもよい。また、マルチエフェクター50が備える表示灯52の数は、1個、又は、3個以上の数であってもよい。
【0158】
電力供給部54は、マルチエフェクター50の外部の電源に接続されることにより、マルチエフェクター50に電力を供給する。
音信号入力部55は、電子楽器(例えば、エレクトリック・ギター等)により生成された、音を表す音信号が入力される。
【0159】
マルチエフェクター50は、音信号入力部55によって入力された音信号を変化させる、図示されない音信号変化部を備える。
音信号出力部56は、アンプ、スピーカー、又は、録音装置等の出力先装置に接続されることにより、変化させられた音信号を当該出力先装置に出力する。
【0160】
音信号変化部は、第1回動体21の第1軸回りの回転角度に応じて生成された第1信号と、第2回動体31の第2軸回りの回転角度に応じて生成された第2信号と、第3回動体41の第3軸回りの回転角度に応じて生成された第3信号と、6個の調節ノブ51の回転角度に応じてそれぞれ生成された、第4乃至第9信号と、に基づいて、音信号に対して種類が互いに異なる9つの音響効果をそれぞれ付与するように音信号を変化させる。
【0161】
本例では、マルチエフェクター50は、スイッチ53がオン状態である場合、音信号に対する上記音響効果の付与を禁止する(換言すると、マルチエフェクター50は、入力された音信号を変化させることなく、音信号を出力する)。一方、マルチエフェクター50は、スイッチ53がオフ状態である場合、音信号に対する上記音響効果の付与を許可する。
【0162】
2個の表示灯52の一方は、音信号が入力されている場合にのみ点灯する。2個の表示灯52の他方は、出力される音信号の状態を表す。本例では、2個の表示灯52の他方は、特定の音響効果が付与されている状態を表す。
【0163】
以上、説明したように、第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置1Aによれば、第1実施形態のペダル式入力装置1と同様の作用及び効果が奏される。
更に、第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置1Aは、音を表す音信号が入力される音信号入力部55と、入力された音信号を、生成された第1信号と、生成された第2信号と、生成された第3信号と、に基づいて変化させる音信号変化部と、変化させられた音信号を出力する音信号出力部56と、を備える。
【0164】
これによれば、例えば、電子楽器(例えば、エレクトリック・ギター等)を手で操作しながら、種類が互いに異なる3つの音響効果の所望の組み合わせを、足によって容易に設定することができる。
【0165】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のペダル式入力装置について説明する。第2実施形態のペダル式入力装置は、第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置に対して、第1軸が、鉛直方向が主成分である方向にて延びる点が相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態の第1変形例にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
【0166】
図26乃至
図31に表されるように、第2実施形態のペダル式入力装置1Bは、第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置1Aと同様に、基体部10Bと、第1回動体部20Bと、第2回動体部30Bと、第3回動体部40と、マルチエフェクター50と、を備える。
【0167】
図26は、ペダル式入力装置1Bの右前上方斜視図である。
図27は、ペダル式入力装置1Bの左前下方斜視図である。
図28は、ペダル式入力装置1Bの平面図である。
図29は、
図28のXXIX-XXIX線により表される平面により切断されたペダル式入力装置1Bの断面をx軸の正方向にて見た図である。
【0168】
図30は、ペダル式入力装置1Bが分解された状態におけるペダル式入力装置1Bの左前上方斜視図である。
図31は、ペダル式入力装置1Bが分解された状態におけるペダル式入力装置1Bの左前下方斜視図である。
【0169】
図29、及び、
図30に表されるように、基体部10Bが備える第1軸棒114Bは、z軸方向にて延びる円柱状である。本例では、第1軸棒114Bは、中心軸がz軸方向にて延びる中空の円柱体である。第1軸棒114Bの上端部は、第1軸棒114Bの他の部分よりも大きい直径を有する。第1軸棒114Bは、第1軸棒114Bの中心軸が、基体部10Bの基体11Bに対して固定される(換言すると、移動不能である)ように、第1軸棒114Bの下端部が基体11Bの上端面に固定される。なお、第1軸棒114Bは、基体11Bの上端面により回動可能に支持されていてもよい。
【0170】
第1軸棒114Bは、基体11Bの上端面からz軸の正方向へ突出する。本例では、第1軸棒114Bの中心軸は、基体11Bに対して固定された第1軸に対応する。
【0171】
本例では、第1軸棒114Bは、基体11Bのy軸方向における中央よりも、y軸の負方向の位置を有する。
図28に表されるように、第1軸棒114Bは、z軸の負方向にてペダル式入力装置1Bを見た場合において、第1回動体21Bのうちの、y軸の負方向における端部(換言すると、延在方向における足の踵側の端部)に位置する。
なお、第1軸棒114Bは、基体11Bのy軸方向における中央の位置、又は、基体11Bのy軸方向における中央よりも、y軸の正方向の位置を有してもよい。
【0172】
本例では、第1軸棒114Bは、基体11Bのx軸方向における中央の位置を有する。なお、第1軸棒114Bは、基体11Bのx軸方向における中央の位置よりも、x軸の負方向の位置、又は、基体11Bのx軸方向における中央よりも、x軸の正方向の位置を有してもよい。
【0173】
また、第1軸棒114Bが延びる方向は、z軸方向と異なる方向のうちの、z軸方向が主成分である方向であってもよい。例えば、第1軸棒114Bが延びる方向は、z軸方向を僅かに傾斜させた方向であってもよい。
【0174】
第1回動体部20Bの第1回動体21Bは、第1回動体21Bが有する孔に、第1軸棒114Bが挿通されることにより、第1支持位置にて、基体11Bに対して固定された第1軸回りに回動可能に基体11Bによって支持される。本例では、第1軸棒114Bの位置は、第1支持位置に対応する。
【0175】
第1回動体部20Bが備える第2軸棒213Bは、x軸方向にて延びる円柱状である。第2軸棒213Bは、第2軸棒213Bの中心軸が、第1回動体部20Bの第1回動体21Bに対して固定される(換言すると、移動不能である)ように、第1回動体21Bが有する一対の立板により支持される。本例では、第2軸棒213Bの両端部は、第1回動体21Bが有する一対の立板に固定される。
【0176】
従って、第2軸棒213Bは、第1回動体21Bの基体11Bに対する第1軸回りの回動に伴って、第1回動体21Bと一体となって第1軸回りに回動する。
なお、第2軸棒213Bは、第1回動体21Bが有する一対の立板により回動可能に支持されていてもよい。
【0177】
第2軸棒213Bは、第1軸棒114Bよりもz軸の正方向の位置を有する。従って、第2軸棒213Bは、第1支持位置よりもz軸の正方向の位置にて支持される。本例では、第2軸棒213Bの中心軸は、第1回動体21Bに対して固定された第2軸に対応する。
上述のように、本例では、第1軸は、z軸方向にて延び、且つ、第2軸は、x軸方向にて延びる。従って、第2軸は、第1軸と異なる方向にて延びる。
【0178】
本例では、第2軸棒213Bは、第1回動体21Bのうちのy軸方向における中央よりも、y軸の正方向の位置を有する。なお、第2軸棒213Bは、第1回動体21Bのうちのy軸方向における中央の位置、又は、第1回動体21Bのうちのy軸方向における中央よりも、y軸の負方向の位置を有してもよい。
【0179】
また、第2軸棒213Bが延びる方向は、x軸方向と異なる方向のうちの、x軸方向が主成分である方向であってもよい。例えば、第2軸棒213Bが延びる方向は、x軸方向をz軸回りに僅かに回転させた方向であってもよい。
【0180】
第2回動体部30Bの第2回動体31Bは、第2回動体31Bが有する孔に、第2軸棒213Bが挿通されることにより、第1支持位置よりも鉛直上方の第2支持位置にて、第1回動体21Bに対して固定された第2軸回りに回動可能に第1回動体21Bによって支持される。本例では、第2軸棒213Bの位置は、第2支持位置に対応する。
【0181】
図26乃至
図29に表されるように、第2回動体31Bは、z軸の負方向にてペダル式入力装置1Bを見た場合において、第1軸棒114Bからy軸の正方向へ(換言すると、延在方向における足の爪先側へ)隔てられるように、第2回動体31Bのうちの、y軸の負方向における端が、第1軸棒114Bよりもy軸の正方向の位置を有する。
【0182】
第2回動体部30Bが備える第3軸棒314は、第1実施形態の第1変形例の第3軸棒314と同様に構成される。
第2実施形態の第3回動体部40が備える第3回動体41は、第1実施形態の第1変形例の第3回動体41と同様に、第3回動体41が有する一対の孔に、第3軸棒314が挿通されることにより、第2支持位置よりも鉛直上方の第3支持位置にて、第2回動体31Bに対して固定された第3軸回りに回動可能に第2回動体31Bによって支持される。本例では、第3軸棒314の位置は、第3支持位置に対応する。
【0183】
図26乃至
図29に表されるように、第3回動体41は、z軸の負方向にてペダル式入力装置1Bを見た場合において、第1軸棒114Bからy軸の正方向へ(換言すると、延在方向における足の爪先側へ)隔てられるように、第3回動体41のうちの、y軸の負方向における端が、第1軸棒114Bよりもy軸の正方向の位置を有する。
【0184】
第2実施形態のペダル式入力装置1Bにおける回動の規制は、第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置1Aと同様の構成により実現される。
第2実施形態のペダル式入力装置1Bにおける回転角度の検出は、第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置1Aと同様の構成により実現される。
【0185】
更に、基体部10Bは、スイッチ15Bを備える。スイッチ15Bは、第1軸棒114Bの内部空間を通って、第1軸棒114Bからz軸の正方向へ突出するように第1軸に沿って延びる柱体状である。スイッチ15Bは、第1軸に沿った方向にて押し込み可能である。
【0186】
本例では、マルチエフェクター50は、スイッチ15Bがオン状態である場合、第1乃至第3信号と異なる第10信号を生成し、当該生成した第10信号に基づいて、音信号に対して、ディストーションと呼ばれる音響効果を付与するとともに、スイッチ15Bがオフ状態である場合、音信号に対して、ディストーションと呼ばれる音響効果を付与しない。
【0187】
以上、説明したように、第2実施形態のペダル式入力装置1Bによれば、第1実施形態の第1変形例のペダル式入力装置1Aと同様の作用及び効果が奏される。
【0188】
更に、第2実施形態のペダル式入力装置1Bにおいて、第1軸は、鉛直方向が主成分である方向(本例では、z軸方向)にて延びる。加えて、第1軸は、鉛直上方からペダル式入力装置1Bを見た場合において、第1回動体21Bのうちの、延在方向(本例では、y軸方向)における足の踵側の端部に位置する。第2回動体31B、及び、第3回動体41は、鉛直上方からペダル式入力装置1Bを見た場合において、延在方向における足の爪先側へ第1軸から隔てられる。
【0189】
これによれば、第2回動体31B、及び、第3回動体41の、延在方向における長さを短くすることができる。これにより、第2回動体31B、及び、第3回動体41の回動に伴って載置面が到達する最高の位置の高さを低くすることができる。これにより、足による載置面の操作に際して、ペダル式入力装置1Bがバランスを崩すことを抑制できる。
【0190】
更に、第2実施形態のペダル式入力装置1Bにおいて、基体11Bは、中心軸が第1軸に沿って延びる中空の円柱体(本例では、第1軸棒114B)を備える。円柱体は、第1回動体21Bを第1軸回りに回動可能に支持する。ペダル式入力装置1Bは、円柱体の内部空間を通って円柱体から鉛直上方へ突出するように第1軸に沿って延びる柱体状であるとともに、第1軸に沿った方向にて押し込み可能なスイッチ15Bを備える。
【0191】
これによれば、足によって載置面の操作を行いながら、踵によってスイッチを容易に操作できる。これにより、例えば、ペダル式入力装置1Bは、第1信号、第2信号、及び、第3信号に加えて、スイッチに対応する他の信号(本例では、第10信号)を生成できる。
なお、第2実施形態のペダル式入力装置1Bは、マルチエフェクター50を備えなくてもよい。
【0192】
また、本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、上述した実施形態に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において当業者が理解し得る様々な変更が加えられてよい。
【符号の説明】
【0193】
1,1A,1B ペダル式入力装置
10,10B 基体部
11,11B 基体
111 基板
111a 脚部
111b 凹部
112 後板
113 側板
114,114B 第1軸棒
13 第1回転角度検出器
131 検出棒
14 信号出力部
15B スイッチ
20,20B 第1回動体部
21,21B 第1回動体
211 基板
211a 穴部
212 側板
212a 孔部
213,213B 第2軸棒
23 ピン
24 第2回転角度検出器
241 検出棒
25 第1延出体
251 第1孔部
252 第2孔部
30,30B 第2回動体部
31,31B 第2回動体
311 基板
311a 第1孔部
311b 第1長穴部
311c 第2長穴部
311d 切欠部
312 側板
312a 孔部
313 立板
314 第3軸棒
33 第3回転角度検出器
331 検出棒
40 第3回動体部
41 第3回動体
411 基板
412 立板
412a 孔部
413 載置板
42 第2延出体
421 第1孔部
422 第2孔部
50 マルチエフェクター
51 調節ノブ
52 表示灯
53 スイッチ
54 電力供給部
55 音信号入力部
56 音信号出力部