(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063510
(43)【公開日】2024-05-13
(54)【発明の名称】コンテンツ提供装置、コンテンツ提供方法、およびコンテンツ提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 40/186 20200101AFI20240502BHJP
G06F 40/174 20200101ALI20240502BHJP
G06Q 10/10 20230101ALI20240502BHJP
【FI】
G06F40/186
G06F40/174
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171530
(22)【出願日】2022-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】511120369
【氏名又は名称】株式会社サルカン
(74)【代理人】
【識別番号】100166051
【弁理士】
【氏名又は名称】駒津 啓佑
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 慶臣
【テーマコード(参考)】
5B109
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5B109RB23
5B109SA13
5L010AA20
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】 既存のコンテンツが多重化して複製されることなく、複数のユーザーに向けたそれぞれのコンテンツを提供することができるコンテンツ提供装置、コンテンツ提供方法、およびコンテンツ提供プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】 ユーザーを識別するためのユーザー識別情報をユーザー識別情報受付手段110が受け付け、コンテンツと、ユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報とに関連された、コンテンツの雛形を表示するための雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な変更部分および変更内容の情報である雛形変更情報を雛形変更情報取得部142が取得し、雛形変更情報取得部142が取得した雛形変更情報に関連付けられた雛形情報を雛形情報参照部141が参照し、取得した雛形変更情報に基づいて、参照した雛形情報によるユーザーへの表示情報のみを雛形変更部143が変更する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを提供するコンテンツ提供装置において、
コンテンツを要求するユーザーを識別するためのユーザー識別情報を受け付けるユーザー識別情報受付手段と、
ユーザーが要求するコンテンツと、前記ユーザー識別情報受付手段が受け付けたユーザー識別情報とに関連された、コンテンツの雛形を表示するための雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な変更部分および変更内容の情報である雛形変更情報を取得する雛形変更情報取得部と、
前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に関連付けられた雛形情報を参照する雛形情報参照部と、
前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に基づいて、参照した雛形情報による前記ユーザーへの表示情報のみを変更する雛形変更部と、
を備えることを特徴とするコンテンツ提供装置。
【請求項2】
前記雛形情報は、
前記雛形のコンテンツの構造を決定するための情報である雛形構造情報を備え、
前記雛形変更情報は、
前記雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な前記構造の変更部分および内容の情報である雛形構造変更情報を備え、
前記雛形変更部は、
前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報における雛形構造変更情報に基づいて、参照した雛形情報における前記雛形構造情報による前記ユーザーへの表示情報のみを変更する雛形構造変更部、
を備えることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ提供装置。
【請求項3】
前記雛形情報は、
前記雛形のコンテンツで前記ユーザーが情報を入出力または入出力した情報を表示する機能を決定するための情報である雛形機能情報を備え、
前記雛形変更情報は、
前記雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な前記機能の変更部分および内容の情報である雛形機能変更情報を備え、
前記雛形変更部は、
前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報における雛形機能変更情報に基づいて、参照した雛形情報における前記雛形機能情報による前記ユーザーへの表示情報のみを変更する雛形機能変更部、
を備えることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ提供装置。
【請求項4】
前記雛形情報は、
前記雛形のコンテンツで表示値を決定するための情報である雛形表示値情報を備え、
前記雛形変更情報は、
前記雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な前記表示値の変更部分および内容の情報である雛形表示値変更情報を備え、
前記雛形変更部は、
前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報における雛形表示値変更情報に基づいて、参照した雛形情報における前記雛形表示値情報による前記ユーザーへの表示情報のみを変更する雛形表示値変更部、
を備えることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ提供装置。
【請求項5】
前記雛形情報を更新するための雛形更新手段、
を備えることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ提供装置。
【請求項6】
複製した前記雛形変更情報を編集する雛形変更情報編集手段、
を備えることを特徴とする請求項1記載のコンテンツ提供装置。
【請求項7】
コンテンツを提供するコンテンツ提供方法において、
コンテンツを要求するユーザーを識別するためのユーザー識別情報をユーザー識別情報受付手段が受け付けるステップと、
ユーザーが要求するコンテンツと、前記ユーザー識別情報受付手段が受け付けたユーザー識別情報とに関連された、コンテンツの雛形を表示するための雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な変更部分および変更内容の情報である雛形変更情報を雛形変更情報取得部が取得するステップと、
前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に関連付けられた雛形情報を雛形情報参照部が参照するステップと、
前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に基づいて、参照した雛形情報による前記ユーザーへの表示情報のみを雛形変更部が変更するステップと、
を備えることを特徴とするコンテンツ提供方法。
【請求項8】
コンテンツを提供するコンテンツ提供プログラムにおいて、
コンピューターを、
コンテンツを要求するユーザーを識別するためのユーザー識別情報を受け付けるユーザー識別情報受付手段、
ユーザーが要求するコンテンツと、前記ユーザー識別情報受付手段が受け付けたユーザー識別情報とに関連された、コンテンツの雛形を表示するための雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な変更部分および変更内容の情報である雛形変更情報を取得する雛形変更情報取得部、
前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に関連付けられた雛形情報を参照する雛形情報参照部、
前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に基づいて、参照した雛形情報による前記ユーザーへの表示情報のみを変更する雛形変更部、
として機能させることを特徴とするコンテンツ提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ提供装置、コンテンツ提供方法、およびコンテンツ提供プログラムに関し、特にコンテンツを提供するコンテンツ提供装置、コンテンツ提供方法、およびコンテンツ提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、業務マニュアルやプレゼンテーションなどのコンテンツを電子データで作成する技術としてコンピューターが使われている。これらのコンテンツは、既存のコンテンツを複製し、その複製したコンテンツを編集することで新たなコンテンツを作成することがよく行われている。
【0003】
たとえばコンピューターで作成した業務マニュアルを改訂する際に、新たに一から作成するには多くの時間を要してしまうため、既存の業務マニュアルを複製し、その複製した業務マニュアルに対して改訂に必要な部分だけ編集することで、多くの時間と手間を省くことができる。
【0004】
具体的には、1つの業務工程を示す業務マニュアルのコンテンツがA社向けに作成してあり、この業務工程とほぼ同一の業務マニュアルをB社向けに新たに作成する場合、A社向けの業務マニュアルを複製することで、複製されたA社向けの業務マニュアルに対してB社向けに必要な部分だけ編集することで、新たに一からB社向けの業務マニュアルを作成するよりも遥かに短時間でB社向けの業務マニュアルを作成することができる。
【0005】
このように、コンピューターで作成されたコンテンツは、既存のコンテンツを複製して編集することで、効率よく多くのユーザーに適したコンテンツを提供することができる。また複製したコンテンツを編集した際に生じる不整合を解消することができる情報処理装置が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記のように既存のコンテンツを複製・編集して新たなコンテンツを作成する場合、同じ内容を含むコンテンツが複数作成されてしい情報が二重三重と多重化してしまう問題があった。
【0008】
このためコンテンツに共通する情報を変更する場合、多重化したコンテンツすべてをそれぞれ編集しなければならず多くの時間と手間がかかる。またコンテンツに共通する情報が多重化されることで情報量が膨大になる。
【0009】
具体的なコンテンツとして業務マニュアルを例に挙げると、A社向けの業務マニュアルとB社向けの業務マニュアルとでは、それぞれの業務マニュアル記載する住所と会社名とが異なるだけで、他の内容である業務工程は同一だった場合、まずA社向けの業務マニュアルをB社向けの業務マニュアルとして複製する。
【0010】
次に、A社向けの業務マニュアルを複製して作成されたB社向けの業務マニュアルに記載された住所と会社名をB社用に変更することで、新たなB社向けの業務マニュアルが完成する。
【0011】
ここでA社とB社とのマニュアルに記載された共通する業務工程の一部を変更する場合を考える。B社の業務マニュアルはA社の業務マニュアルを複製・編集して作成されたものであり、それぞれ別々のコンテンツとして作成されている。
【0012】
このため、共通する業務工程の一部を更新する場合でもA社とB社との業務マニュアルをそれぞれ編集しなければならない。このように複数のユーザーに向けたコンテンツが、既存のコンテンツを複製・編集して作成されれば作成されるほど、共通する情報の更新には多くの時間がかかってしまうことになる。
【0013】
また、上記のA社向けの業務マニュアルとB社向けの業務マニュアルとのように、同じ内容を含むコンテンツが複数作成されてしまうことで、A社とB社とで共通する情報も別々のコンテンツとして情報が重複して保存される。このため、コンテンツを複製すればするほど多くの保存領域が必要となってしまうことになる。
【0014】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、既存のコンテンツが多重化して複製されることなく、複数のユーザーに向けたそれぞれのコンテンツを提供することができるコンテンツ提供装置、コンテンツ提供方法、およびコンテンツ提供プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明では上記問題を解決するために、コンテンツを提供するコンテンツ提供装置において、コンテンツを要求するユーザーを識別するためのユーザー識別情報を受け付けるユーザー識別情報受付手段と、ユーザーが要求するコンテンツと、前記ユーザー識別情報受付手段が受け付けたユーザー識別情報とに関連された、コンテンツの雛形を表示するための雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な変更部分および変更内容の情報である雛形変更情報を取得する雛形変更情報取得部と、前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に関連付けられた雛形情報を参照する雛形情報参照部と、前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に基づいて、参照した雛形情報による前記ユーザーへの表示情報のみを変更する雛形変更部とを備えることを特徴とするコンテンツ提供装置が提供される。
【0016】
これにより、コンテンツを要求するユーザーを識別するためのユーザー識別情報をユーザー識別情報受付手段が受け付け、ユーザーが要求するコンテンツと、ユーザー識別情報受付手段が受け付けたユーザー識別情報とに関連された、コンテンツの雛形を表示するための雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な変更部分および変更内容の情報である雛形変更情報を雛形変更情報取得部が取得し、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に関連付けられた雛形情報を雛形情報参照部が参照し、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に基づいて、参照した雛形情報によるユーザーへの表示情報のみを雛形変更部が変更する。
【0017】
また、本発明では、コンテンツを提供するコンテンツ提供方法において、コンテンツを要求するユーザーを識別するためのユーザー識別情報をユーザー識別情報受付手段が受け付けるステップと、ユーザーが要求するコンテンツと、前記ユーザー識別情報受付手段が受け付けたユーザー識別情報とに関連された、コンテンツの雛形を表示するための雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な変更部分および変更内容の情報である雛形変更情報を雛形変更情報取得部が取得するステップと、前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に関連付けられた雛形情報を雛形情報参照部が参照するステップと、前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に基づいて、参照した雛形情報による前記ユーザーへの表示情報のみを雛形変更部が変更するステップとを備えることを特徴とするコンテンツ提供方法が提供される。
【0018】
これにより、コンテンツを要求するユーザーを識別するためのユーザー識別情報をユーザー識別情報受付手段が受け付け、ユーザーが要求するコンテンツと、ユーザー識別情報受付手段が受け付けたユーザー識別情報とに関連された、コンテンツの雛形を表示するための雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な変更部分および変更内容の情報である雛形変更情報を雛形変更情報取得部が取得し、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に関連付けられた雛形情報を雛形情報参照部が参照し、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に基づいて、参照した雛形情報によるユーザーへの表示情報のみを雛形変更部が変更する。
【0019】
また、本発明では、コンテンツを提供するコンテンツ提供プログラムにおいて、コンピューターを、コンテンツを要求するユーザーを識別するためのユーザー識別情報を受け付けるユーザー識別情報受付手段、ユーザーが要求するコンテンツと、前記ユーザー識別情報受付手段が受け付けたユーザー識別情報とに関連された、コンテンツの雛形を表示するための雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な変更部分および変更内容の情報である雛形変更情報を取得する雛形変更情報取得部、前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に関連付けられた雛形情報を参照する雛形情報参照部、前記雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に基づいて、参照した雛形情報による前記ユーザーへの表示情報のみを変更する雛形変更部として機能させることを特徴とするコンテンツ提供プログラムが提供される。
【0020】
これにより、コンテンツを要求するユーザーを識別するためのユーザー識別情報をユーザー識別情報受付手段が受け付け、ユーザーが要求するコンテンツと、ユーザー識別情報受付手段が受け付けたユーザー識別情報とに関連された、コンテンツの雛形を表示するための雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な変更部分および変更内容の情報である雛形変更情報を雛形変更情報取得部が取得し、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に関連付けられた雛形情報を雛形情報参照部が参照し、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に基づいて、参照した雛形情報によるユーザーへの表示情報のみを雛形変更部が変更する。
【発明の効果】
【0021】
本発明のコンテンツ提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムによれば、コンテンツを要求するユーザーを識別するためのユーザー識別情報をユーザー識別情報受付手段が受け付け、ユーザーが要求するコンテンツと、ユーザー識別情報受付手段が受け付けたユーザー識別情報とに関連された、コンテンツの雛形を表示するための雛形情報からユーザーが要求するコンテンツを提供するために必要な変更部分および変更内容の情報である雛形変更情報を雛形変更情報取得部が取得し、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に関連付けられた雛形情報を雛形情報参照部が参照し、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報に基づいて、参照した雛形情報によるユーザーへの表示情報のみを雛形変更部が変更するので、既存のコンテンツが多重化して複製されることなく、複数のユーザーに向けたそれぞれのコンテンツを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本実施の形態に係るコンテンツ提供システム全体の構成を示すブロック図である。
【
図2】コンテンツ提供手段の詳細を示すブロック図である。
【
図3】コンテンツ提供装置が雛形の表示を変更する過程を示すイメージ図である。
【
図4】雛形情報の詳細、雛形を雛形変更情報で雛形表示値を変更する過程、および雛形を雛形変更情報で雛形機能情報を変更する過程を示すイメージ図である。
【
図5】雛形情報の詳細、雛形の雛形構造、雛形機能、および雛形表示値を更新する過程を示すイメージ図である。
【
図6】雛形作成手段の構成例を示すブロック図である。
【
図7】情報記憶手段の詳細を示すブロック図である。
【
図8】ユーザー識別情報記憶部が記憶するユーザー識別情報の情報構造例を示す図である。
【
図9】雛形変更情報記憶部が記憶する雛形変更情報の情報構造例を示す図である。
【
図10】コンテンツ提供手段がユーザー識別情報を受け付けてから、コンテンツを提供するまでの処理を示すフローチャートである。
【
図11】閲覧端末機器または管理端末機器で雛形情報によって表示されA社用のコンテンツの見出し表示欄に複数の中見出しが表示された状態の一例を示す図である。
【
図12】閲覧端末機器または管理端末機器で表示されるコンテンツの見出し表示領域で、任意の中見出しから展開された小見出しおよび詳細見出しが表示された状態の一例を示す図である。
【
図13】閲覧端末機器または管理端末機器で雛形情報によって表示されA社用のコンテンツを雛形とし、その雛形であるA社用のコンテンツを参照して必要な変更部分を変更したB社用のコンテンツの見出し表示欄に複数の中見出しが表示された状態の一例を示す図である。
【
図14】閲覧端末機器または管理端末機器で表示されるA社用のコンテンツを雛形とし、その雛形であるA社用のコンテンツを参照して必要な変更部分を変更したB社用のコンテンツの見出し表示領域で、任意の中見出しから展開された小見出しおよび詳細見出しが表示された状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るコンテンツ提供システム全体の構成を示すブロック図である。
【0024】
図1に示すように、コンテンツ提供システム1000は、閲覧者200が閲覧する情報であるコンテンツを提供するコンテンツ提供装置100と、閲覧者200が操作することでコンテンツ提供装置100が提供したコンテンツを閲覧する閲覧端末機器210と、管理者300が操作することでコンテンツ提供装置100が提供するコンテンツを管理する管理端末機器310と、これらが接続される例えばインターネットやイントラネットなどのネットワーク400とを備えており、コンテンツ提供装置100、閲覧端末機器210、および管理端末機器310が互いにネットワーク400を介して情報通信が行われる。
【0025】
閲覧端末機器210および管理端末機器310の例としては、ネットワーク400に接続することで互いに情報の通信が可能な携帯電話やスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューターなどの情報端末装置が挙げられる。
【0026】
コンテンツ提供装置100は、例えばネットワーク400を介して閲覧端末機器210や管理端末機器310から入力されたコンテンツを要求するための要求情報に対して、処理した情報であるコンテンツを提供することができるサーバーやコンピューターなどの情報処理装置であって、ユーザー識別情報受付手段110、雛形作成手段120、要求情報受付手段130、コンテンツ提供手段140、および情報記憶手段150を備えている。
【0027】
ユーザー識別情報受付手段110は、ネットワーク400を介して接続された閲覧端末機器210や管理端末機器310によってコンテンツ提供装置100に入力された要求情報から、例えば閲覧者200や管理者300が操作する閲覧端末機器210や管理端末機器310を識別するためのユーザー識別情報を受け付けるためのものであって、雛形作成手段120、および要求情報受付手段130が接続されている。
【0028】
具体的に、コンテンツ提供装置100に閲覧端末機器210や管理端末機器310からコンテンツを要求するための要求情報が入力されると、コンテンツ提供装置100に入力された要求情報に含まれるユーザー識別情報をユーザー識別情報受付手段110が受け付ける。
【0029】
コンテンツ提供装置100に入力された要求情報は、ユーザー識別情報受付手段110を介して入力され、ユーザー識別情報受付手段110に接続された雛形作成手段120、および要求情報受付手段130が、ユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報に基づいて各処理を行う。
【0030】
ユーザー識別情報の例としては、例えばコンテンツ提供装置100が提供するコンテンツで構成された情報サイトにアクセスするためのログイン情報の他、コンテンツ提供装置100に接続する閲覧端末機器210や管理端末機器310にあらかじめ記憶されたMACアドレス(Media ACCess Control address)、IMEI(International Mobile Equipment Identifier)などの端末識別情報や、コンテンツ提供装置100に接続する閲覧端末機器210や管理端末機器310に割り振られたIPアドレス(Internet ProtoCol address)などが挙げられる。
【0031】
雛形作成手段120は、ネットワーク400を介して接続された管理端末機器310によって、コンテンツ提供装置100に入力されたコンテンツ提供装置100が提供するコンテンツの雛形を作成するための手段であって、ユーザー識別情報受付手段110および情報記憶手段150が接続されている。
【0032】
具体的に、雛形作成手段120は、接続されたユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報に基づいて処理が行われ、ユーザー識別情報によってユーザーが管理者300である、つまりユーザー識別情報が管理端末機器310によるものである場合に、雛形作成手段120は管理端末機器310からの雛形作成情報を受け付ける。
【0033】
雛形作成情報の例としては、管理者300がコンテンツ提供装置100を介して提供するコンテンツの雛形であって、コンテンツを表示するための構造、レイアウト、あるいはデザインなどを決定するための雛形構造情報や、タスク管理、スケジュール管理、入力フォームなどの機能を決定するための雛形機能情報や、雛形構造情報あるいは雛形機能情報による雛形にあらかじめ表示される表示値である雛形表示値情報などが挙げられる。
【0034】
また雛形作成手段120は、雛形情報を新たに作成するだけでなく、既存の雛形情報の編集、削除などを行うこともできる。雛形作成手段120が受け付けた雛形情報は、接続された情報記憶手段150に記憶される。
【0035】
要求情報受付手段130は、閲覧端末機器210または管理端末機器310によってコンテンツ提供装置100が提供する情報を要求する要求情報を受け付けるためのものであって、ユーザー識別情報受付手段110およびコンテンツ提供手段140に接続されている。
【0036】
要求情報受付手段130が受け付けた要求情報は、ユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報に関連付けられて、接続されたコンテンツ提供手段140に通知される。
【0037】
コンテンツ提供手段140は、ネットワーク400を介して接続された閲覧端末機器210または管理端末機器310にコンテンツを提供するためのものであって、要求情報受付手段130および情報記憶手段150に接続されている。
【0038】
またコンテンツ提供手段140は、情報記憶手段150に記憶された雛形情報を参照するための雛形情報参照部141、情報記憶手段150に記憶された雛形変更情報を取得するための雛形変更情報取得部142、および情報記憶手段150に記憶された雛形情報と雛形変更情報とから雛形の表示を変更する処理を行う雛形変更部143を備えている。
【0039】
雛形情報参照部141は、ユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報、および要求情報受付手段130が受け付けた要求情報に基づいて、要求されたコンテンツの雛形情報を、情報記憶手段150から参照するためのものである。
【0040】
雛形変更情報取得部142は、ユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報に基づいて、雛形情報参照部141が参照した雛形情報の表示や機能の変更が必要な部分が記憶された情報である雛形変更情報を取得するためのものである。
【0041】
雛形変更部143は、雛形情報参照部141が参照した雛形情報と、雛形変更情報取得部142が取得した雛形変更情報とから、雛形情報参照部141が雛形情報を参照しながら雛形変更情報取得部142が取得した雛形変更情報に基づいて閲覧端末機器210または管理端末機器310に表示されるコンテンツの変更をする処理を行うためのものである。
【0042】
情報記憶手段150は、ユーザー識別情報受付手段110、雛形作成手段120、要求情報受付手段130、およびコンテンツ提供手段140に必要な様々な情報を記憶するための記憶媒体である。
【0043】
また情報記憶手段150には、コンピューターをユーザー識別情報受付手段110、雛形作成手段120、要求情報受付手段130、およびコンテンツ提供手段140として機能させるためのプログラムを記憶することができる。
【0044】
以上のように、本実施の形態のコンテンツ提供装置100では、閲覧者200や管理者300がコンテンツを要求する際に、その要求した情報の雛形となる雛形情報を参照して、表示の変更が必要な部分の情報が記憶された雛形変更情報に基づき、雛形変更部143が雛形の表示を変更したコンテンツを提供するので、雛形情報が1に対して、提供するコンテンツに雛形情報から変更が必要な雛形変更情報がユーザー毎に作成すればよい。これにより、ユーザー毎に複数のコンテンツを記憶するために必要なデータ容量の増大を抑制することができる。
【0045】
また管理者300は、雛形作成手段120によって情報記憶手段150に記憶された雛形情報を変更するだけで、その雛形情報の表示を変更して表示する情報全体を反映することができる。すなわち複数のコンテンツに共通する情報を容易に更新することができる。
【0046】
図2は、コンテンツ提供手段の詳細を示すブロック図である。
図2に示すように、コンテンツ提供手段140は、雛形情報参照部141、雛形変更情報取得部142、および雛形変更部143を備えている。
【0047】
雛形情報参照部141は、雛形構造情報参照部141A、雛形機能情報参照部141B、および雛形表示値情報参照部141Cを備えている。
雛形構造情報参照部141Aは、閲覧端末機器210または管理端末機器310に表示するコンテンツの雛形の構造、レイアウト、あるいはデザインなどを決定するための雛形構造情報を、情報記憶手段150から参照するためのものである。
【0048】
雛形構造情報参照部141Aは、ユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報と、要求情報受付手段130が受け付けた要求情報とに関連した雛形構造情報を情報記憶手段150から参照する。
【0049】
雛形機能情報参照部141Bは、閲覧端末機器210または管理端末機器310で機能させるタスク管理、スケジュール管理、入力フォームなどの機能を決定するための雛形機能情報を、情報記憶手段150から参照するためのものである。
【0050】
雛形機能情報参照部141Bは、ユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報と、要求情報受付手段130が受け付けた要求情報とに関連した雛形機能情報を情報記憶手段150から参照する。
【0051】
雛形表示値情報参照部141Cは、雛形構造情報参照部141Aが参照した雛形構造情報、あるいは雛形機能情報参照部141Bが参照した雛形機能情報による雛形に、あらかじめ表示される表示値である雛形表示値情報を、情報記憶手段150から参照するためのものである。
【0052】
雛形表示値情報参照部141Cは、ユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報と、要求情報受付手段130が受け付けた要求情報とに関連した雛形表示値情報を情報記憶手段150から参照する。
【0053】
雛形情報参照部141は、雛形構造情報参照部141Aが雛形構造情報を参照し、雛形機能情報参照部141Bが雛形機能情報を参照し、また雛形表示値情報参照部141Cが雛形表示値情報を参照することで、コンテンツの雛形を表示する情報がすべて揃う。つまり雛形情報参照部141の処理により要求されたコンテンツの雛形を表示することができる。
【0054】
雛形変更情報取得部142は、雛形構造変更情報取得部142A、雛形機能変更情報取得部142B、および雛形表示値変更情報取得部142Cを備えている。
雛形構造変更情報取得部142Aは、閲覧端末機器210または管理端末機器310に表示するコンテンツの雛形によって表示されるコンテンツの構造、レイアウト、あるいはデザインなどを変更するための雛形構造変更情報を、情報記憶手段150から取得するためのものである。
【0055】
雛形構造変更情報取得部142Aは、ユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報と、要求情報受付手段130が受け付けた要求情報とに関連した雛形の構造を変更する雛形構造変更情報を情報記憶手段150から取得する。
【0056】
雛形機能変更情報取得部142Bは、閲覧端末機器210または管理端末機器310で機能させるコンテンツの雛形によるタスク管理、スケジュール管理、入力フォームなどの機能を変更するための雛形機能変更情報を、情報記憶手段150から取得するためのものである。
【0057】
雛形機能変更情報取得部142Bは、ユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報と、また要求情報受付手段130が受け付けた要求情報とに関連した雛形機能変更情報を情報記憶手段150から取得する。
【0058】
雛形表示値変更情報取得部142Cは、雛形構造情報参照部141Aが参照した雛形構造情報、あるいは雛形機能情報参照部141Bが参照した雛形機能情報による雛形に、あらかじめ表示される表示値から表示を変更する雛形変更情報を、情報記憶手段150から取得するためのものである。
【0059】
雛形表示値変更情報取得部142Cは、ユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報と、また要求情報受付手段130が受け付けた要求情報とに関連した雛形変更情報を情報記憶手段150から取得する。
【0060】
雛形変更部143は、雛形構造変更部143A、雛形機能変更部143B、および雛形表示値変更部143Cを備えている。
雛形構造変更部143Aは、雛形構造情報参照部141Aが参照した雛形構造情報と、雛形構造変更情報取得部142Aが取得した雛形構造変更情報とに基づいて、雛形を参照しながら閲覧端末機器210または管理端末機器310に表示するコンテンツの表示を変更するためのものである。
【0061】
雛形機能変更部143Bは、雛形機能情報参照部141Bが参照した雛形機能情報と、雛形機能変更情報取得部142Bが取得した雛形機能変更情報とに基づいて、雛形を参照しながら閲覧端末機器210または管理端末機器310に表示するコンテンツの機能を変更するためのものである。
【0062】
雛形表示値変更部143Cは、雛形表示値情報参照部141Cが参照した雛形表示値情報と、雛形表示値変更情報取得部142Cが取得した雛形変更情報とに基づいて、雛形を参照しながら閲覧端末機器210または管理端末機器310に表示するコンテンツの表示情報を変更するためのものである。
【0063】
雛形変更部143は、雛形構造情報を参照しながら雛形構造変更情報に基づいて雛形構造を雛形構造変更部143Aが変更し、雛形機能情報を参照しながら雛形機能変更情報に基づいて雛形機能を雛形機能変更部143Bが変更し、雛形表示値情報を参照しながら雛形変更情報に基づいて雛形表示を雛形表示値変更部143Cが変更することで、コンテンツの雛形を複製することなく、ユーザーによって表示を変更する情報を適宜変更したコンテンツを提供することができる。
【0064】
これにより、コンテンツの雛形が参照されたコンテンツが提供されるので、コンテンツの雛形を更新するだけで複数のコンテンツに共通する情報を容易に更新することができる。また共通の情報や機能を有する複数のコンテンツを記憶するために必要なデータ容量の増大を抑制することができる。
【0065】
図3は、コンテンツ提供装置が雛形の表示を変更する過程を示すイメージ図である。
図3に示すように、雛形には「AAA、BBB、CCC」が表示されており、この雛形をコンテンツ提供装置100が処理をすることでユーザーであるA社~D社用のコンテンツに変更することができる。
【0066】
まずはコンテンツ提供装置100がA社用のコンテンツを提供する流れを説明する。A社用のコンテンツでは、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142が「BをDに変更して表示」という雛形変更情報を取得する。
【0067】
次に雛形情報参照部141が参照した雛形情報「AAA、BBB、CCC」と、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報「BをDに変更して表示」とに基づいて、雛形変更部143がユーザーであるA社用コンテンツとして雛形情報を参照して必要な変更処理をした「AAA、DDD、CCC」がA社に提供される。
【0068】
次にコンテンツ提供装置100がB社用のコンテンツを提供する流れを説明する。B社用のコンテンツでは、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142が「変更なし」という雛形変更情報を取得する。あるいは雛形を変更する雛形変更情報が情報記憶手段150に存在しない場合も同じ処理を行うことができる。
【0069】
次に雛形情報参照部141が参照した雛形情報「AAA、BBB、CCC」と、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報「変更なし」、あるいは雛形変更情報が存在しないことに基づいて、雛形変更部143がユーザーであるB社用コンテンツとして雛形を参照し、雛形から変更することがないコンテンツである「AAA、BBB、CCC」がA社に提供される。
【0070】
次にコンテンツ提供装置100がC社用のコンテンツを提供する流れを説明する。C社用のコンテンツでは、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142が「Cの中央をEに変更して表示」という雛形変更情報を取得する。
【0071】
次に雛形情報参照部141が参照した雛形情報「AAA、BBB、CCC」と、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報「Cの中央をEに変更して表示」とに基づいて、雛形変更部143がユーザーであるA社用コンテンツとして雛形情報を参照して必要な変更処理をした「AAA、BBB、CEC」がC社に提供される。
【0072】
次にコンテンツ提供装置100がD社用のコンテンツを提供する流れを説明する。D社用のコンテンツでは、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142がC社向けの雛形変更情報である「Cの中央をEに変更して表示」という雛形変更情報を図示しない雛形変更情報編集手段が複製し、さらに新たな雛形変更情報として「Bの右側をFに変更して表示」を雛形変更情報編集手段が追加した新たなD社用の雛形変更情報「Cの中央をEに変更して表示、Bの右側をFに変更して表示」を取得する。
【0073】
次に雛形情報参照部141が参照した雛形情報「AAA、BBB、CCC」と、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報「Cの中央をEに変更して表示、Bの右側をFに変更して表示」に基づいて、雛形変更部143がユーザーであるD社用コンテンツとして雛形情報を参照して必要な変更処理をした「AAA、BBF、CEC」がD社に提供される。
【0074】
以上のように、コンテンツ提供装置100では、コンテンツの雛形が参照されたコンテンツが提供されるので、雛形を複製してから編集する場合とは異なり、共通の情報や機能を有する複数のコンテンツを記憶するために必要なデータ容量の増大を抑制することができる。
【0075】
図4は、雛形情報の詳細、雛形を雛形変更情報で雛形表示値を変更する過程、および雛形を雛形変更情報で雛形機能情報を変更する過程を示すイメージ図である。
図4(A)に示すように、雛形情報は、コンテンツを表示するための構造、レイアウト、あるいはデザインなどを決定するための雛形構造情報、タスク管理、スケジュール管理、入力フォームなどの機能を決定するための雛形機能情報、および雛形構造情報あるいは雛形機能情報による雛形にあらかじめ表示される表示値である雛形表示値情報によって構成されている。
【0076】
コンテンツの雛形「AAA、BBB、CCC」は、雛形構造情報である「aaa」と、雛形機能情報である「bbb、ccc」と、雛形表示値である「AAA、BBB、CCC」とによって、コンテンツ「AAA、BBB、CCC」が閲覧端末機器210または管理端末機器310に提供される。
【0077】
図4(B)に示すように、
図4(A)の雛形「AAA、BBB、CCC」に対して、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142が「BをDに変更して表示」という雛形変更情報を取得し、雛形変更部143が雛形を参照しながら雛形の必要な部分を変更して表示することで、閲覧端末機器210または管理端末機器310にA社用のコンテンツが提供される。
【0078】
また
図4(C)に示すように、
図4(A)の雛形「AAA、BBB、CCC」に対して、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142が「機能bbbをdddに変更」という雛形変更情報を取得し、雛形変更部143が雛形を参照しながら雛形の必要な機能を変更して表示することで、閲覧端末機器210または管理端末機器310にE社用のコンテンツが提供される。
【0079】
以上のように、コンテンツ提供装置100では、コンテンツの雛形が参照されたコンテンツが提供されるので、雛形を複製してから編集する場合とは異なり、共通の情報や機能を有する複数のコンテンツを記憶するために必要なデータ容量の増大を抑制することができる。
【0080】
なお、本実施の形態では、雛形変更情報取得部142が雛形変更情報を取得し、雛形変更部143が雛形を参照しながら必要な構造や機能や表示を変更して表示する例で説明したが、ここでいう変更とは既存の構造や機能や表示を変化させるだけでなく、構造や機能や表示を新たに追加したり、構造や表示や機能の順序を入れ替えたり、構造や機能や表示を削除、非表示あるいは非機能にすることを含んでいる。
【0081】
例えば、
図4の雛形情報「AAA、BBB、CCC」に対して、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142が「機能fffを追加」という雛形変更情報を取得し、雛形変更部143が雛形を参照しながら雛形の必要な機能を追加して表示することで、閲覧端末機器210または管理端末機器310に「機能fff」を備えた新たなコンテンツを提供することができる。
【0082】
また、
図4の雛形情報「AAA、BBB、CCC」に対して、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142が「AAAとCCCを入れ替えて表示」という雛形変更情報を取得し、雛形変更部143が雛形を参照しながら雛形の表示を入れ替えて表示することで、閲覧端末機器210または管理端末機器310に「CCC、BBB、AAA」という新たなコンテンツを提供することができる。
【0083】
また、
図4の雛形情報「AAA、BBB、CCC、機能bbb、機能ccc」に対して、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142が「AAAを非表示にし、機能cccを非機能にする」という雛形変更情報を取得し、雛形変更部143が雛形を参照しながら雛形の表示を入れ替えて表示することで、閲覧端末機器210または管理端末機器310に「BBB、CCC、機能bbb」という新たなコンテンツを提供することができる。
【0084】
図5は、雛形情報の詳細、雛形の雛形構造、雛形機能、および雛形表示値を更新する過程を示すイメージ図である。
図5に示すように、雛形情報は、コンテンツを表示するための構造、レイアウト、あるいはデザインなどを決定するための雛形構造情報である「aaa」と、タスク管理、スケジュール管理、入力フォームなどの機能を決定するための雛形機能情報である「bbb」および「ccc」、および雛形構造情報あるいは雛形機能情報によるコンテンツの雛形にあらかじめ表示される表示値である雛形表示値情報である「AAA、BBB、CCC」によって構成されている。
【0085】
ここで雛形情報における雛形構造情報「aaa」を雛形構造情報「ggg」に図示しない雛形更新手段によって更新し、雛形機能情報「ccc」を雛形機能情報「fff」に更新し、雛形表示値情報「AAA、BBB、CCC」を雛形表示値情報「AAA、BXB、CCC」に更新することで、雛形情報を(新)雛形情報として雛形を新たなバージョンに更新する。これにより、A社~C社用のコンテンツを容易に更新することができる。
【0086】
まずはコンテンツ提供装置100がA社用のコンテンツを提供する流れを説明する。A社用のコンテンツでは、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142が「BをDに変更して表示」という雛形変更情報を取得する。
【0087】
次に雛形情報参照部141が参照した(新)雛形情報の雛形表示値情報である「AAA、BXB、CCC」と、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報「BをDに変更して表示」とに基づいて、雛形変更部143がユーザーであるA社用コンテンツとして(新)雛形情報を参照して必要な変更処理をした「AAA、DXD、CCC」がA社に提供される。また雛形情報から(新)雛形情報に更新されたことでA社用コンテンツは、雛形構造情報「ggg」、雛形機能情報「bbb」および「fff」が提供される。
【0088】
次にコンテンツ提供装置100がB社用のコンテンツを提供する流れを説明する。B社用のコンテンツでは、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142が「変更なし」という雛形変更情報を取得する。あるいは雛形を変更する雛形変更情報が情報記憶手段150に存在しない場合も同じ処理を行うことができる。
【0089】
次に雛形情報参照部141が参照した(新)雛形情報の雛形表示値情報である「AAA、BXB、CCC」と、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報「変更なし」、あるいは雛形変更情報が存在しないことに基づいて、(新)雛形情報から変更することがないコンテンツである「AAA、BXB、CCC」がB社に提供される。また雛形情報から(新)雛形情報に更新されたことでB社用コンテンツは、雛形構造情報「ggg」、雛形機能情報「bbb」および「fff」が提供される。
【0090】
次にコンテンツ提供装置100がC社用のコンテンツを提供する流れを説明する。C社用のコンテンツでは、コンテンツ提供装置100が有する雛形変更情報取得部142が「Cの中央をEに変更して表示」という雛形変更情報を取得する。
【0091】
次に雛形情報参照部141が参照した(新)雛形情報の雛形表示値情報である「AAA、BXB、CCC」と、雛形変更情報取得部が取得した雛形変更情報「Cの中央をEに変更して表示」とに基づいて、雛形変更部143がユーザーであるA社用コンテンツとして(新)雛形情報を参照して必要な変更処理をした「AAA、BXB、CEC」がA社に提供される。また雛形情報から(新)雛形情報に更新されたことでA社用コンテンツは、雛形構造情報「ggg」、雛形機能情報「bbb」および「fff」が提供される。
【0092】
以上のように、コンテンツ提供装置100では、コンテンツの雛形が参照されたコンテンツが提供されるので、雛形を複製してから編集する場合とは異なり、共通の情報や機能を有する複数のコンテンツを記憶するために必要なデータ容量の増大を抑制することができる。
【0093】
また、各ユーザーに提供されるコンテンツの雛形情報を更新するだけで、複数のユーザーに提供されるコンテンツに共通する情報や機能を、参照される雛形情報を更新するだけで、各ユーザーに提供されるコンテンツを同時に更新することができる。これにより更新の利便性が向上する
図6は、雛形作成手段の構成例を示すブロック図である。
図6に示すように雛形作成手段120は、雛形構造作成部121、雛形機能作成部122、および雛形表示値作成部123を備えている。
【0094】
雛形構造作成部121は、提供されるコンテンツの雛形構造情報を作成するためのものであって、例えば見出し階層表示欄作成部121A、詳細表示欄作成部121B、メモ表示欄作成部121C、およびチャプター表示欄作成部121Dを備えている。
【0095】
見出し階層表示欄作成部121Aは、ユーザーに提供されるコンテンツの内容を把握しやすいように、大見出し、中見出し、小見出しなどのように見出しを分けて複数の階層で表示する見出し階層表示欄を作成するためのものである。
【0096】
詳細表示欄作成部121Bは、見出し階層表示欄作成部121Aが作成する各見出し、または小見出しに関連させた詳細情報を表示する詳細表示欄を作成するためのものである。
【0097】
メモ表示欄作成部121Cは、たとえばユーザーがコンテンツを閲覧する際に、コンテンツ提供装置100を介して入力されたコンテンツに対する間違いの気づきや、気になる所、分かりづらい所、発見した新しいやり方など、様々なメモ情報を表示するメモ表示欄を作成するためのものである。
【0098】
チャプター表示欄作成部121Dは、たとえばコンテンツ内に表示された動画の特定の再生位置に対して、コンテンツ提供装置100を介して入力された動画に対する様々なメモ情報を表示する動画のチャプター表示欄を作成するためのものである。
【0099】
雛形機能作成部122は、提供されるコンテンツの雛形機能情報を作成するためのものであって、例えばタスク管理機能作成部122A、スケジュール管理機能作成部122B、およびフォーム機能作成部122Cを備えている。
【0100】
タスク管理機能作成部122Aは、たとえばコンテンツ提供装置100が提供するコンテンツが業務マニュアルの場合、その業務の計画、業務の検査、業務の追跡、業務の報告などを行う機能を作成するためのものである。
【0101】
スケジュール管理機能作成部122Bは、たとえばコンテンツ提供装置100が提供するコンテンツが業務マニュアルの場合、期間内に処理すべき業務や、手掛ける業務の順番、業務に必要な時間などを管理する機能を作成するためのものである。
【0102】
フォーム機能作成部122Cは、コンテンツ提供装置100が提供するコンテンツで情報を表示するだけでなく、そのコンテンツ上で情報を修正または入力を新たに入力送信するための機能を作成するためのものである。
【0103】
雛形表示値作成部123は、雛形構造作成部121が作成した雛形構造情報や雛形機能作成部122が作成した雛形機能情報によって構成されるコンテンツに表示値として表示する値である雛形表示値を設定するためのものである。
【0104】
雛形作成手段120では、雛形構造作成部121が雛形構造情報を作成し、雛形機能作成部122が雛形機能情報を作成し、その雛形構造情報と雛形機能情報とで構成されるコンテンツで表示される雛形表示値を雛形表示値作成部123が設定することで、提供されるコンテンツの雛形のひとつである雛形情報が作成される。
【0105】
図7は、情報記憶手段の詳細を示すブロック図である。
図7に示すように、情報記憶手段150は、雛形情報記憶部151、ユーザー識別情報記憶部152、雛形変更情報記憶部153、およびプログラム情報記憶部154を備えている。
【0106】
また、雛形情報記憶部151は、雛形構造情報記憶部151A、雛形機能情報記憶部151B、および雛形表示値情報記憶部151Cを備えている。
雛形情報記憶部151に記憶される雛形情報は、管理端末機器310を管理者300が操作してコンテンツ提供装置100に雛形作成手段120を介して入力されるコンテンツを表示するための雛形の情報である。
【0107】
雛形構造情報記憶部151Aに記憶される雛形構造情報は、管理端末機器310を管理者300が操作してコンテンツ提供装置100に雛形作成手段120を介して入力されるコンテンツを表示するための構造、レイアウト、あるいはデザインなどを決定するための情報である。
【0108】
雛形機能情報記憶部151Bに記憶される雛形機能情報は、管理端末機器310を管理者300が操作してコンテンツ提供装置100に雛形作成手段120を介して入力されるタスク管理、スケジュール管理、入力フォームなどの機能を決定するための情報である。
【0109】
雛形表示値情報記憶部151Cに記憶される雛形表示値情報は、管理端末機器310を管理者300が操作してコンテンツ提供装置100に雛形作成手段120を介して入力される雛形構造情報あるいは雛形機能情報によるコンテンツの雛形にあらかじめ表示される表示値情報である。
【0110】
ユーザー識別情報記憶部152に記憶されるユーザー識別情報は、閲覧端末機器210を閲覧者200が操作してコンテンツ提供装置100に入力される、または管理端末機器310を管理者300が操作してコンテンツ提供装置100に入力される要求情報に含まれるユーザー識別情報をユーザー識別情報受付手段110が受け付けた情報である。
【0111】
雛形変更情報記憶部153に記憶される雛形変更情報は、管理端末機器310を管理者300が操作してコンテンツ提供装置100に雛形作成手段120を介して入力される参照した雛形情報の表示や機能の変更が必要な部分や変更後の表示や機能が記憶された情報である。
【0112】
プログラム情報記憶部154は、コンテンツ提供装置100を機能させるために必要なプログラムを記憶するためのものである。この他、情報記憶手段150は、必要に応じて画像や動画、その他、任意の情報も記憶することができる。
【0113】
図8は、ユーザー識別情報記憶部が記憶するユーザー識別情報の情報構造例を示す図である。
図7に示すように、ユーザー識別情報記憶部152が記憶するユーザー識別情報には、ユーザーID(identifiCation)欄、ユーザー名欄、パスワード欄、識別情報欄、ユーザー種別欄、グループID欄、およびグループ名欄の各欄が設けられている。
【0114】
「ユーザーID」の欄には、ユーザー識別情報を識別するための識別情報であるユーザー識別情報固有の文字情報が設定されている。
「ユーザー名」の欄には、ユーザーを識別するために、ユーザーである閲覧者200または管理者300が任意に設定した、またはコンテンツ提供装置100が適宜設定したユーザー固有の文字情報が設定されている。
【0115】
「パスワード」の欄には、ユーザーである閲覧者200または管理者300が、コンテンツ提供装置100によって提供されるサービスにログインするために必要なパスワードの文字列が設定されている。
【0116】
「識別情報」の欄には、ユーザーである閲覧者200が操作する閲覧端末機器210または管理端末機器310を識別するための識別情報である閲覧端末機器210または管理端末機器310に割り振られた閲覧端末機器210または管理端末機器310固有の文字情報が設定されている。識別情報の例としては、MACアドレス、IMEI、IPアドレスなどが挙げられる。
【0117】
「ユーザー種別」の欄には、ユーザーがコンテンツ提供装置100によって提供される閲覧情報の編集を許可された管理者300であるか、あるいは情報の閲覧が許可された閲覧者200であるかを識別するための文字列が設定されている。ユーザー種別の例としては「管理者」または「閲覧者」が設定される。
【0118】
「グループID」の欄には、ユーザーである閲覧者200が所属するグループを識別するための識別情報であるグループ識別情報固有の文字情報が設定されている。
「グループ名」の欄には、グループを識別するために、ユーザーである閲覧者200が所属するグループが任意に設定したグループ固有の文字情報が設定されている。
【0119】
ユーザー識別情報記憶部152が記憶するユーザー識別情報は具体的に、ユーザーIDが「U001」であり、ユーザー名が「AAA」であり、パスワードが「*****」であり、識別情報が「AA:AA:AA:AA:AA:AA」であり、ユーザー種別が「閲覧者」であり、グループIDが「G001」であり、グループ名が「A社」であるという情報が記憶されている。
【0120】
図9は、雛形変更情報記憶部が記憶する雛形変更情報の情報構造例を示す図である。
図9に示すように、雛形変更情報記憶部153が記憶する雛形変更情報には、雛形変更情報ID欄、グループID欄、雛形情報ID欄、変更場所欄、および変更内容欄の各欄が設けられている。
【0121】
「雛形変更情報ID」の欄には、雛形変更情報を識別するための識別情報である雛形変更情報固有の文字情報が設定されている。ユーザーが要求する要求情報は、この雛形変更情報IDに関連付けることができる。
「グループID」の欄には、ユーザーである閲覧者200が所属するグループを識別するための識別情報であるグループ識別情報固有の文字情報が設定されている。
【0122】
また雛形変更情報記憶部153に記憶された雛形変更情報の「グループID」は、ユーザー識別情報記憶部152に記憶されたユーザー識別情報の「グループID」に関連づけられている。
【0123】
なお、ここでは雛形変更情報記憶部153に記憶された雛形変更情報の「グループID」は、ユーザー識別情報記憶部152に記憶されたユーザー識別情報の「グループID」に関連づけられた例で説明するが、雛形変更情報記憶部153に記憶された雛形変更情報にユーザー識別情報を識別するための識別情報である「ユーザーID」の欄を設け、雛形変更情報記憶部153に記憶された雛形変更情報の「ユーザーID」と、ユーザー識別情報記憶部152に記憶されたユーザー識別情報の「ユーザーID」とを関連付けることもできる。
【0124】
「雛形情報ID」の欄には、雛形を変更する際に参照する雛形情報を識別するための識別情報である雛形情報固有の文字情報が設定されている。
また雛形変更情報記憶部153に記憶された雛形変更情報の「雛形情報ID」は、雛形情報記憶部151に記憶された雛形情報を識別するための識別情報である雛形情報固有の文字情報である「雛形情報ID」に関連づけられている。
【0125】
「変更場所」の欄には、雛形を変更する際に参照する雛形情報内における変更する場所を識別するための識別情報の文字列が設定されている。
「変更内容」の欄には、雛形を変更する際に参照する雛形情報内で変更して表示する内容が設定されている。
【0126】
雛形変更情報記憶部153が記憶する雛形変更情報は具体的に、雛形変更情報が「HH001」であり、グループIDが「G001」であり、雛形情報IDが「H001」であり、変更場所が「W123」であり、変更内容が「1月→3月」である、という情報が記憶されている。
【0127】
図10は、コンテンツ提供手段がユーザー識別情報を受け付けてから、コンテンツを提供するまでの処理を示すフローチャートである。以下、
図10に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0128】
〔ステップS11〕
コンテンツ提供装置100はユーザー識別情報を受け付ける。具体的には、コンテンツ提供装置100が受け付けた情報に含まれるユーザー識別情報をユーザー識別情報受付手段110が受け付ける。
【0129】
〔ステップS12〕
コンテンツ提供装置100は要求情報を受け付ける。具体的には、閲覧者200が操作する閲覧端末機器210、または管理者300が操作する管理端末機器310から送信された要求情報を要求情報受付手段130が受け付ける。
【0130】
〔ステップS13〕
コンテンツ提供装置100は雛形情報を参照する。具体的には、ステップS12で要求情報受付手段130が受け付けた要求情報に関連されたコンテンツの雛形情報を雛形情報参照部141が参照する。
【0131】
〔ステップS14〕
コンテンツ提供装置100は雛形変更情報を取得する。具体的には、ステップS11でユーザー識別情報受付手段110が受け付けたユーザー識別情報と、ステップS13で雛形情報参照部141が取得した雛形情報と、に関連する雛形変更情報を雛形変更情報取得部142が取得する。
【0132】
〔ステップS15〕
コンテンツ提供装置100は雛形情報を変更するかどうかを判断する。具体的には、ステップS14で雛形変更情報取得部142が取得する雛形変更情報が存在の有無、あるいはステップS14で雛形変更情報取得部142が取得した雛形変更情報の内容に基づいて、雛形変更部143が雛形情報を変更するかどうかを判断する。
【0133】
雛形変更情報が存在しない、あるいは雛形変更情報に「雛形の変更がない」という旨の情報があったと雛形変更部143が判断したときは、処理をステップS17に進め、雛形変更情報が存在する、あるいは雛形変更情報に雛形を変更する情報があったと雛形変更部143が判断したときは、処理をステップS16に進める。
【0134】
〔ステップS16〕
コンテンツ提供装置100は雛形情報を変更する。具体的には、ステップS13で雛形情報参照部141が参照する雛形情報と、ステップS14で雛形変更情報取得部142が取得した雛形変更情報と、に基づいて、参照した雛形情報のうち必要な部分の表示や機能を雛形変更部143が変更する。
【0135】
〔ステップS17〕
コンテンツ提供装置100はコンテンツを提供する。具体的には、ステップS16で雛形変更部143が雛形情報を参照しながら必要な部分の表示や機能を変更したコンテンツ、あるいはステップS13で参照した雛形情報によるコンテンツをユーザーに提供する。
【0136】
図11は、閲覧端末機器または管理端末機器で雛形情報によって表示されA社用のコンテンツの見出し表示欄に複数の中見出しが表示された状態の一例を示す図である。
以下、閲覧端末機器210または管理端末機器310で表示される表示画面の説明をするが、閲覧端末機器210に表示された表示画面を例として説明する。
【0137】
図11に示すように、閲覧端末機器210に表示される表示画面500には、コンテンツ提供装置100によって提供されたコンテンツに含まれる大見出し、中見出し、小見出し、詳細見出し等が表示される見出し表示領域520、および詳細表示欄が表示される詳細表示領域530が表示されている。
【0138】
見出し表示領域520の最上段には、閲覧者200が要求したコンテンツの大見出し521として「A社:経理作業プロジェクト」が表示されている。また大見出し521の下側には「1月」から始まる複数の中見出しが表示されている。
【0139】
また大見出し521と中見出しとの間には、見出し表示領域520に表示された中見出し、小見出し、および詳細見出しの表示状態を示すインジケーター522が表示されている。
【0140】
具体的にインジケーター522は、見出し表示領域520に中見出しのみが表示された状態と、見出し表示領域520に中見出しから展開された小見出しが表示された状態と、小見出しから詳細見出しが展開された状態と、を示すことができる。
【0141】
さらに具体的には、インジケーター522の3段階で表示される左側の1段目が点灯している状態では、見出し表示領域520に中見出しのみが表示された状態を示している。
また、インジケーター522の3段階で表示される中央の2段目が点灯している状態では、見出し表示領域520に中見出しから展開された小見出しが表示された状態を示している。
【0142】
さらに、インジケーター522の3段階で表示される右側の3段目が点灯している状態では、見出し表示領域520に小見出しから展開された詳細見出しが表示された状態を示している。
【0143】
なお、閲覧者200がインジケーター522の任意の場所を選択することで、見出し表示領域520の状態を変化させることができる。例えば、インジケーター522の左側の1段目を選択することで中見出しのみが表示された状態、中央の2段目を選択することですべての中見出しから小見出しが展開された状態、右側の3段目を選択することですべての小見出しから詳細見出しが展開された状態にすることができる。
【0144】
図16の状態では、インジケーター522の3段階で表示される左側の1段目が点灯しているため、インジケーター522の下には、コンテンツ提供装置100によって提供された情報の書類に含まれる中見出しのみが複数表示されている。
【0145】
見出し表示領域520に表示されるコンテンツは、コンテンツ提供手段140が備える雛形情報参照部141が参照する雛形情報の一部であり、雛形構造情報参照部141A、雛形機能情報参照部141B、および雛形表示値情報参照部141Cによって参照された雛形情報によって表示されるコンテンツの一部である。
【0146】
見出し表示領域520に表示された複数の中見出し523を閲覧者200が閲覧し、任意の中見出し523を閲覧者200が選択することで中見出し523から小見出しが展開される。
【0147】
図12は、閲覧端末機器または管理端末機器で表示されるコンテンツの見出し表示領域で、任意の中見出しから展開された小見出しおよび詳細見出しが表示された状態の一例を示す図である。
【0148】
図12に示すように、インジケーター522の3段階で表示される右側の3段目が点灯しているため、インジケーター522の下には、コンテンツ提供装置100によって提供されたコンテンツに含まれる任意の小見出し524から展開された詳細見出し525が複数表示されている。
【0149】
詳細見出し525は、コンテンツ提供手段140が備える雛形情報参照部141が参照する雛形情報の一部であり、雛形構造情報参照部141A、雛形機能情報参照部141B、および雛形表示値情報参照部141Cによって参照された雛形情報によって表示されるコンテンツの一部である。
【0150】
見出し表示領域520に表示された任意の小見出し524から展開された詳細見出し525を閲覧者200が閲覧し、任意の詳細見出し525を閲覧者200が選択することで詳細表示領域530に詳細表示欄が表示される。
【0151】
閲覧者200が任意に選択した見出し表示領域520における詳細見出し525と同じ内容の、詳細見出し531が詳細表示領域530に表示されている。詳細見出し531の下には、コンテンツの詳細である詳細内容532が表示されている。この詳細内容532には、雛形構造情報や雛形機能情報としての画像情報532Aやメモ入力ボタン532Bを含むことができる。
【0152】
閲覧者200がメモ入力ボタン532Bを選択することで、メモ表示情報の入力状態となり、閲覧者200が一般には公開されないメモ表示情報を入力することができる。入力された説明メモ情報はコンテンツ提供装置100が受け付ける。ここで入力された説明メモ情報は、入力した閲覧者200だけが閲覧できるようにすることもできる。
具体的に、詳細表示領域530には、領収書の回収場所としてA社の事務所の図面が表示され、A社における領収書回収箱の設置場所の具体的な説明が表示されている。
【0153】
図13は、閲覧端末機器または管理端末機器で雛形情報によって表示されA社用のコンテンツを雛形とし、その雛形であるA社用のコンテンツを参照して必要な変更部分を変更したB社用のコンテンツの見出し表示欄に複数の中見出しが表示された状態の一例を示す図である。
【0154】
図13に示すように、閲覧端末機器210に表示される表示画面500には、コンテンツ提供装置100によって提供されたコンテンツに含まれる大見出し、中見出し、小見出し、詳細見出し等が表示される見出し表示領域520、および詳細表示欄が表示される詳細表示領域530が表示されている。
【0155】
見出し表示領域520の最上段には、閲覧者200が要求したB社用のコンテンツの大見出し521として「B社:経理作業プロジェクト」が表示されている。また大見出し521の下側には「4月」から始まる複数の中見出しが表示されている。
【0156】
すなわち、B社用のコンテンツは、A社用のコンテンツを雛形として参照し、「A社をB社に変更する」という雛形変更情報と、「1月を4月に変更する」、「2月を5月に変更する」…という雛形変更情報とに基づいて、大見出しと中見出しとの表示が変更されて表示されたものである。
一方で、変更された大見出しと中見出し以外の部分においては、雛形であるA社用のコンテンツを参照して表示している。
【0157】
このように閲覧者200や管理者300がB社用のコンテンツを要求した際に、その要求したコンテンツの雛形となるA社用のコンテンツである雛形情報を参照して、雛形変更情報に基づき、雛形変更部143が雛形の表示を変更したコンテンツを提供するので、A社とB社とで共通するコンテンツの一部を雛形であるA社用のコンテンツを参照してB社用として表示することで、A社用のコンテンツとB社用のコンテンツとをそれぞれ記憶する場合と比較して、データの記憶容量を大幅に抑制することができる。
【0158】
また、雛形であるA社用のコンテンツの機能や表示を更新することで、雛形であるA社用のコンテンツを参照したB社用のコンテンツにもその更新が反映される。これにより、A社用のコンテンツとB社用のコンテンツとの機能や表示をそれぞれ更新する場合と比較して、更新の手間や作業時間を大幅に削減することができる。
【0159】
図14は、閲覧端末機器または管理端末機器で表示されるA社用のコンテンツを雛形とし、その雛形であるA社用のコンテンツを参照して必要な変更部分を変更したB社用のコンテンツの見出し表示領域で、任意の中見出しから展開された小見出しおよび詳細見出しが表示された状態の一例を示す図である。
【0160】
図14に示すように、詳細表示領域530には、領収書の回収場所としてB社の事務所の図面が表示され、B社における領収書回収箱の設置場所の具体的な説明が表示されている。
【0161】
すなわち、B社用のコンテンツは、A社用のコンテンツを雛形として参照し、「A社の事務所の図面をB社用に変更する(具体的な内容は省略)」という内容の雛形変更情報と、「領収書回収箱の設置場所の説明をB社用に変更する(具体的な内容は省略)」という内容の雛形変更情報とに基づいて、領収書の回収場所の図面と、その設置場所の説明欄の表示が変更されて表示されたものである。
【0162】
また、表示領域520に表示された大見出し、中見出し、および小見出しには、それぞれのタスクの完了または未完了を示すチェックマーク526が表示され、たとえば完了したタスクはチェックマーク526が濃く表示され、未完了のタスクはチェックマーク526淡く表示されるタスク管理機能が追加されている。
【0163】
すなわち、B社用のコンテンツは、A社用のコンテンツを雛形として参照し、「タスク管理機能を追加する(具体的な内容は省略)」という内容の雛形変更情報に基づいて、タスクの完了または未完了を示すチェックマーク526を表示したタスク管理機能が追加されて表示されたものである。
【0164】
一方で、変更された大見出しと中見出し、詳細表示欄の一部、および追加されたタスク管理機能以外の部分においては、雛形であるA社用のコンテンツを参照して表示している。
【0165】
このように閲覧者200や管理者300がB社用のコンテンツを要求した際に、その要求したコンテンツの雛形となるA社用のコンテンツである雛形情報を参照して、雛形変更情報に基づき、雛形変更部143が雛形の表示を変更したコンテンツを提供するので、A社とB社とで共通するコンテンツの一部を雛形であるA社用のコンテンツを参照してB社用として表示することで、A社用のコンテンツとB社用のコンテンツとをそれぞれ記憶する場合と比較して、データの記憶容量を大幅に抑制することができる。
【0166】
また、雛形であるA社用のコンテンツの機能や表示を更新することで、雛形であるA社用のコンテンツを参照したB社用のコンテンツにもその更新が反映される。これにより、A社用のコンテンツとB社用のコンテンツとの機能や表示をそれぞれ更新する場合と比較して、更新の手間や作業時間を大幅に削減することができる。
【符号の説明】
【0167】
100 コンテンツ提供装置
110 ユーザー識別情報受付手段
120 雛形作成手段
130 要求情報受付手段
140 コンテンツ提供手段
141 雛形情報参照部
142 雛形変更情報取得部
143 雛形変更部
150 情報記憶手段
200 閲覧者
210 閲覧端末機器
300 管理者
310 管理端末機器
400 ネットワーク