(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063558
(43)【公開日】2024-05-13
(54)【発明の名称】商品販売の支援装置及び支援システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240502BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171619
(22)【出願日】2022-10-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-09
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】522420339
【氏名又は名称】株式会社alpha
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(74)【代理人】
【識別番号】100225347
【弁理士】
【氏名又は名称】鬼澤 正徳
(72)【発明者】
【氏名】印南 智彦
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB22
5L049BB22
(57)【要約】
【課題】不特定多数への販売が禁じられた対面販売用の商品のオンライン販売を支援すること。
【解決手段】本発明の商品販売の支援装置1は、販売員識別情報を消費者に操作される第1端末2から受信可能な受信部111と、販売員識別情報が第2端末3から提供された被提供情報であるか判別可能な判別部112と、販売員識別情報が被提供情報であると判別された場合に、消費者が商品を購入可能な商品販売ページの表示を第1端末2に指令可能な販売ページ表示指令部113と、商品販売ページにおいて消費者に購入された被購入商品の売上情報を管理可能な売上管理部114と、売上情報に基づいて被購入商品の販売に関する販売員への報酬を算出可能な報酬算出部115と、を備え、上述の売上情報は、被購入商品の購入に用いられた商品販売ページの表示に関する販売員の情報と被購入商品の情報と被購入商品を購入した消費者の情報とを少なくとも含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売員を識別可能な販売員識別情報を消費者に操作される第1端末から受信可能な受信部と、
前記販売員識別情報が、前記消費者と対面した前記販売員に操作される第2端末から提供された被提供情報であるか判別可能な判別部と、
前記販売員識別情報が前記被提供情報であると判別された場合に、前記消費者が商品を購入可能な商品販売ページの表示を前記第1端末に指令可能な販売ページ表示指令部と、
前記商品販売ページにおいて前記消費者に購入された被購入商品の売上情報を管理可能な売上管理部と、
前記売上情報に基づいて前記被購入商品の販売に関する前記販売員への報酬を算出可能な報酬算出部と、
を備え、
前記売上情報は、前記被購入商品の購入に用いられた前記商品販売ページの表示に関する前記販売員の情報と前記被購入商品の情報と前記被購入商品を購入した前記消費者の情報とを少なくとも含む、
商品販売の支援装置。
【請求項2】
前記売上情報のうち、指定された販売員に関する指定販売員売上情報の表示を前記第2端末に指令可能な売上情報表示指令部をさらに備え、
前記売上情報は、前記被購入商品が購入されたタイミングをさらに含む、
前記売上情報表示指令部は、前記被購入商品と前記タイミングとを関連付けて表示可能である、
請求項1に記載の支援装置。
【請求項3】
前記売上情報に基づいて前記商品が前記消費者に購入される可能性を機械学習可能な機械学習部と、
前記機械学習に基づいて推定された前記可能性の表示を前記第2端末に指令可能な可能性表示指令部と、
をさらに備える、
請求項1に記載の支援装置。
【請求項4】
前記売上情報をブロックチェーン上に記録可能な記録部と、前記ブロックチェーン上から前記売上情報を読出し可能な読出部と、をさらに備える、請求項1に記載の支援装置。
【請求項5】
請求項1に記載の支援装置と、
販売員に操作される第2端末と、
を含んで構成され、
前記支援装置は、前記第2端末に前記販売員識別情報を送信可能な識別情報送信部をさらに備え、
前記第2端末は、
前記販売員識別情報を取得可能な取得部と、
前記販売員識別情報を前記第1端末に提供可能な提供部と、
を備える、商品販売の支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品販売の支援装置及び支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
美容院、ネイルサロン等のスタッフから、該スタッフに施術を受けた顧客への美容用品販売によって例示される各種の対面販売が行われている。対面販売では、販売員の売上に基づいて該販売員に報酬を支払うことが行われている。しかしながら、事業者のもとで対面販売が盛んに行われる場合、販売員それぞれについて、売上を把握し、適切に報酬を支払うことは、容易ではない。そこで、対面販売に関する報酬の支払いの支援が求められている。
【0003】
対面販売に関する報酬の支払いを支援することに関し、特許文献1は、商品が販売されたときにその販売情報をその消費者を紹介した取次者に関連付けて商品販売データベースに記録し、販売によって得られた利潤のうちキックバック率に定めた割合のキックバックを各取次者に割り当てる等する商品引き合いシステムを開示している。特許文献1の技術によれば、消費者は、取次者による紹介であることを確認して安心してインターネットショッピングを行えるとともに、取次者は、商品引き合いシステムを用いた販売から恩恵を受け得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、仕入先との契約等により、仕入れた商品を不特定多数に販売することが禁じられている場合がある。このような商品として、例えば、美容院専売品が挙げられる。特許文献1の技術は、あくまでインターネットショッピングという不特定多数へのオンライン販売を行うものであるため、不特定多数に販売することが禁じられた商品をオンライン販売する点において、さらなる改良の余地がある。
【0006】
本発明の目的は、不特定多数への販売が禁じられた対面販売用の商品のオンライン販売を支援することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、消費者と対面する販売員の第2端末から提供された情報を第1端末から受信した場合に該第1端末に商品の販売ページを表示し、対応する販売員への報酬を算出すること等によって、上記の目的を達成できることを見出した。そして、本発明者らは、本発明を完成させるに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
【0008】
第1の特徴に係る発明は、販売員を識別可能な販売員識別情報を消費者に操作される第1端末から受信可能な受信部と、前記販売員識別情報が、前記消費者と対面した前記販売員に操作される第2端末から提供された被提供情報であるか判別可能な判別部と、前記販売員識別情報が前記被提供情報であると判別された場合に、前記消費者が商品を購入可能な商品販売ページの表示を前記第1端末に指令可能な販売ページ表示指令部と、前記商品販売ページにおいて前記消費者に購入された被購入商品の売上情報を管理可能な売上管理部と、前記売上情報に基づいて前記被購入商品の販売に関する前記販売員への報酬を算出可能な報酬算出部と、を備え、前記売上情報は、前記被購入商品の購入に用いられた前記商品販売ページの表示に関する前記販売員の情報と前記被購入商品の情報と前記被購入商品を購入した前記消費者の情報とを少なくとも含む、商品販売の支援装置を提供する。
【0009】
第1の特徴に係る発明の判別部は、受信部により受信された販売員識別情報が消費者と対面した販売員に操作される第2端末から提供された被提供情報であるか判別できる。そして、販売ページ表示指令部は、判別部による判別結果に基づいて、消費者が商品を購入可能な商品販売ページを表示できる。これにより、第1の特徴に係る発明は、第2端末から販売員識別情報を提供されていない不特定多数に購入されないよう商品をオンライン販売することができる。
【0010】
第1の特徴に係る発明の報酬算出部は、売上管理部が管理する売上情報に基づいて被購入商品の販売に関する販売員への報酬を算出できる。不特定多数への販売が行われないようにする販売員識別情報を用いて販売員への報酬が算出されるため、第1の特徴に係る発明は、商品の販売に関わった販売員に適正な報酬が支払われるようにする支援を効率的に実現できる。
【0011】
したがって、第1の特徴に係る発明は、不特定多数への販売が禁じられた対面販売用の商品のオンライン販売を支援できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、不特定多数への販売が禁じられた対面販売用の商品のオンライン販売を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本実施形態の支援システムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、販売員リスト131の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、売上情報リスト132の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施形態の支援装置1で実行される支援処理の一例を示すメインフローチャートである。
【
図7】
図7は、本実施形態の第2端末3で実行される識別情報中継処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下は、本発明の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明するものである。
【0015】
<支援システムS>
図1は、本実施形態の支援システムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。以下、
図1を用いて本実施形態の支援システムSの好ましい態様の一例が説明される。
【0016】
本実施形態の支援システムSは、第1端末2等から販売員識別情報を受信可能な支援装置1と、支援装置1からネットワークNを介して販売員識別情報を受信可能な第2端末3と、を含んで構成される。
【0017】
〔支援装置1〕
支援装置1は、不特定多数への販売が禁じられた対面販売用の商品の販売を支援できる。支援装置1は、不特定多数への販売が禁じられた対面販売用の商品を販売するECサイトを提供すること等により該支援を実現する。支援装置1は、装置制御部11と装置記憶部12と装置通信部14とを少なくとも備える。
【0018】
[装置制御部11]
装置制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を備える。
【0019】
装置制御部11は、必要に応じて装置記憶部13及び/又は装置通信部14と協働する。そして、装置制御部11は、支援装置1で実行される本実施形態のプログラムのソフトウェア構成要素である、受信部111、判別部112、販売ページ表示指令部113、売上管理部114、報酬算出部115、売上情報表示指令部116、機械学習部117、可能性表示指令部118、記録部119、読出部120、識別情報送信部121等を実現する。本実施形態のプログラムのソフトウェア構成要素それぞれが提供する機能は、後述する支援処理の好ましい流れの説明において示される。
【0020】
[装置記憶部13]
装置記憶部13は、データ及び/又はファイルが記憶される装置であって、ハードディスク、半導体メモリ、記録媒体、及びメモリカード等によるデータのストレージ部を有する。
【0021】
装置記憶部13は、ネットワークNを介してNAS、SAN、クラウドストレージ、ファイルサーバ及び/又は分散ファイルシステム等の記憶装置又は記憶システムとの接続を可能にする仕組みを有してもよい。NASは、Network Attached Storageの略語である。SANは、Storage Area Networkの略語である。
【0022】
装置記憶部13には、マイクロコンピューターで実行されるプログラム、販売員リスト131、売上情報リスト132、機械学習のデータ等が記憶されている。
【0023】
(販売員リスト131)
販売員リスト131には、販売員識別情報を含む販売員情報等が格納される。これにより、支援装置1は、販売員識別情報の提供、受信した販売員識別情報の判別が可能となる。販売員情報は、販売員情報を識別可能な販売員IDと関連付けられて格納されることが好ましい。
【0024】
販売員識別情報は、販売員を識別可能であれば、特に限定されない。販売員識別情報が各種SNSを介して第1端末2から受信される場合、販売員識別情報は、該SNSにおける販売員のアカウントを識別可能な情報を含むことが好ましい。
【0025】
販売員情報は、販売員への報酬を含むことが好ましい。これにより、後述する報酬算出部115によって報酬が算出された後において、再度の算出を要することなく、報酬の表示を行える。
【0026】
販売員情報は、上述の報酬の算出に用いられた販売員の売上を含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、例えば、第2端末3に該売上の表示を指令することを介して該販売員のオンライン販売を支援できる。
【0027】
販売員情報は、上述の情報の他、販売員の名前、販売員が所属する部署等、販売員の役職、販売員が対面した消費者のリスト、等によって例示される販売員に関する各種情報を含んでも良い。
【0028】
図2は、販売員リスト131の一例を示す図である。この例において、販売員ID「S0001」と関連付けられた販売員情報は、販売員識別情報「@AH_Yamada」で識別される販売員に支払われる報酬が「10,000円」であり、該報酬が売上「40,000円」に基づいて算出されたものであることを示している。このように販売員情報が格納されていることにより、支援装置1は、商品のオンライン販売に関わった販売員に適正な報酬が支払われるよう支援することができる。
【0029】
(売上情報リスト132)
売上情報リスト132には、売上情報等が格納される。これにより、支援装置1の売上管理部114は、販売ページにおいて購入された商品の売上情報を管理できる。また、報酬算出部115は、格納された売上情報に基づいて報酬を算出できる。売上情報は、売上情報を識別可能な売上IDと関連付けられて格納されることが好ましい。
【0030】
売上情報は、少なくとも、販売員の情報(販売員特定情報)と、商品を購入した消費者の情報(消費者特定情報)と、売上額とを含む。これにより、支援装置1は、不特定多数に商品が販売されているか否かを判別できるとともに、売上額を販売員と関連付けて報酬を算出できる。また、売上情報は、商品が購入されたタイミングをさらに含むことが好ましい。これにより、売上情報表示指令部116は、被購入商品と購入されたタイミングとを関連付けて表示できる。
【0031】
売上情報は、ブロックチェーンB上に記録された態様で管理されても良い。ブロックチェーンBは、暗号技術によって管理対象となる情報の履歴を改ざん困難に保持するため、該情報の改ざんリスクを低減できる。よって、売上情報がブロックチェーンB上に記録された態様で管理されることにより、売上情報の改ざんが防がれる。これにより、商品のオンライン販売に関わった販売員への適正な報酬の支払いの算出が、信頼できる売上情報に基づいて行われる。
【0032】
図3は、売上情報リスト132の一例を示す図である。この例において、売上ID「I0001」と関連付けられた売上情報は、販売員特定情報「@AH_Yamada」で特定される販売員が消費者特定情報「斎藤様」で特定される消費者に「2022/4/1 11:00」のタイミングで売上額「2780円」に相当する商品を販売したことを示している。このように売上情報が格納されていることにより、支援装置1は、商品のオンライン販売に関わった販売員に適正な報酬が支払われるよう支援することができる。
【0033】
[装置通信部14]
装置通信部14は、支援装置1をネットワークNに接続して第1端末2、第2端末3等と通信可能にするものであれば特に限定されない。装置通信部14として、例えば、携帯電話ネットワークに対応した無線装置、IEEE802.11に準拠したWi-Fi(Wireless Fidelity)対応デバイス、Bluetooth(登録商標)規格等に対応した近距離無線装置、及びイーサネット規格に対応したネットワークカード等が挙げられる。
【0034】
〔第1端末2〕
第1端末2は、消費者に操作される端末であれば、特に限定されず、例えば、スマートフォン及びタブレット端末等の携帯端末、パーソナルコンピュータ等の据置型端末等によって例示される各種端末でよい。第1端末2は、販売員を識別可能な販売員識別情報を後述の第2端末3から取得する。そして、第1端末2は、該販売員識別情報を支援装置1に提供する。
【0035】
第1端末2が販売員識別情報を取得する手段は、特に限定されないが、各種SNSを介するものであることが好ましい。これにより、消費者は、第2端末3を用いる販売員が該消費者を対面した相手だと識別した場合に限り、販売員識別情報を取得し得る。よって、不特定多数がオンライン販売を介して商品を購入することがよりいっそう防がれ得る。
【0036】
各種SNSは、特に限定されないが、対面する相手を連絡先に登録する手段を備えたSNSであることが好ましい。これにより、販売員と対面したことがない不特定多数がオンライン販売を介して商品を購入することがよりいっそう防がれ得る。また、販売員は、SNSを介して消費者とつながりを持つことにより、商品をオンライン販売するよりいっそうの機会を得うる。対面する相手を連絡先に登録する手段として、例えば、対面する相手が用いる端末との近距離無線通信を介した手段、2次元コードの表示・読み取りを介した手段等が挙げられる。
【0037】
上述の特徴を備えるSNSとして、2次元コード(QRコード)の表示・読み取りを介して対面する相手を連絡先に登録すること(「友だち追加」とも称される。)が可能なLINE(登録商標)が挙げられる。LINEのLINE公式アカウントを用いるユーザは、テキストチャットを行うトーク画面にリンクを表示可能である。よって、LINE公式アカウントを用いる販売員は、消費者とのトーク画面に販売員識別情報を含むリンクであって、不特定多数への販売が禁じられた対面販売用の商品を販売するECサイトを提供する支援装置1へのリンクを表示可能である。これにより、消費者は、支援装置1へのアクセス手段を得るとともに、該リンクを用いたアクセスを介して販売員識別情報を取得し、支援装置1に提供できる。
【0038】
〔第2端末3〕
第2端末3は、販売員に操作される端末であれば、特に限定されず、例えば、スマートフォン及びタブレット端末等の携帯端末、パーソナルコンピュータ等の据置型端末等によって例示される各種端末でよい。第2端末3は、第2端末制御部31と、第2端末記憶部32と、第2端末通信部33と、第2端末入力部34と、第2端末表示部35とを備える。第2端末3は、支援装置1から販売員識別情報を取得し、該販売員識別情報を対面した消費者が用いる第1端末2に、提供できる。
【0039】
[第2端末制御部31]
第2端末制御部31のハードウェア構成は、装置制御部11と同様でよい。第2端末制御部31は、必要に応じて第2端末記憶部32、第2端末通信部33、第2端末入力部34、及び/又は第2端末表示部35と協働する。そして、第2端末制御部31は、第2端末3で実行される本実施形態の第2端末プログラムのソフトウェア構成要素である、取得部311、提供部312等を実現する。本実施形態の第2端末プログラムのソフトウェア構成要素それぞれが提供する機能は、後述する提供処理の好ましい流れの説明において示される。
【0040】
[第2端末記憶部32]
第2端末記憶部32のハードウェア構成は、装置記憶部13と同様でよい。第2端末記憶部32には、マイクロコンピューターで実行されるプログラム、販売員識別情報等が記憶されている。
【0041】
[第2端末通信部33]
第2端末通信部33は、装置通信部14と同様でよい。
【0042】
[第2端末入力部34]
第2端末入力部34の種類は、特に限定されない。第2端末入力部34は、例えば、タッチパネル、ソフトウェアキーボード、外部の装置から入力を受信する通信デバイス、キーボード、マウス等によって例示される入力デバイスの1以上を含んで構成される。
【0043】
第2端末入力部34がタッチパネル等の入力デバイスと表示デバイスとの両方の機能を有する場合、第2端末入力部34は、第2端末表示部35と一体に構成されてもよい。これにより、第2端末3は、より小型及び/又はより軽量に構成され得る。
【0044】
[第2端末表示部35]
第2端末表示部35の種類は、特に限定されない。第2端末表示部35は、例えば、タッチパネル、液晶ディスプレイ(LCDディスプレイ)、有機ELディスプレイ、モニタ、プロジェクタ、等によって例示される表示デバイスの1以上を含んで構成される。
【0045】
〔ネットワークN〕
ネットワークNの種類は、支援装置1、第1端末2、第2端末3等を相互に通信可能にするものであれば特に限定されない。ネットワークNは、例えば、ローカルエリアネットワーク、イントラネット、エクストラネット、インターネット、あるいはこれらネットワークを複数組み合わせたネットワーク等が挙げられる。
【0046】
〔ブロックチェーンB〕
支援システムSは、ブロックチェーンBを含んで構成されることが好ましい。これにより、支援装置1は、売上情報をブロックチェーンB上で管理できる。ブロックチェーンBは、暗号技術によって管理対象となる情報の履歴を改ざん困難に保持するため、売上情報等の改ざんリスクを低減できる。これにより、商品のオンライン販売に関わった販売員への適正な報酬の支払いの算出が、信頼できる売上情報に基づいて行われる。また、これにより、売上情報は、非代替性トークン(non-fungible token、NFT)としての価値を持ち得る。
【0047】
ブロックチェーンBは、売上情報を管理可能であれば特に限定されず、従来技術のブロックチェーンでよい。ブロックチェーンBとして、例えば、イーサリアム(登録商標)が提供するブロックチェーンが挙げられる。
【0048】
ブロックチェーンBは、スマートコントラクトと呼ばれるプログラムを記録可能である。売上情報がブロックチェーンB上で管理される場合、売上情報の記録・更新は、ブロックチェーンB上のスマートコントラクトを介して行われることが好ましい。これにより、売上情報だけでなく、売上情報を記録・更新するプログラムの改ざんもが防がれ得る。ブロックチェーンB上のスマートコントラクトを介した売上情報の記録・更新は、スマートコントラクトを含むよう後述の記録部119を構成することにより、実現可能である。
【0049】
〔商品〕
商品は、特に限定されない。商品は、美容院専売品、サロン専売品等によって例示される、不特定多数に販売することが禁止及び/又は制限されている商品を含む。これにより、不特定多数への販売が禁じられた対面販売用の商品のオンライン販売を支援可能との本発明の効果がよりいっそう発揮される。
【0050】
〔支援処理のメインフローチャート〕
図4は、本実施形態の支援装置1で実行される支援処理の一例を示すメインフローチャートである。
図5は、
図4に続く図である。
図6は、
図5に続く図である。以下、
図4乃至
図6を用いて、該支援処理の好ましい流れの一例が説明される。
【0051】
[ステップS1:販売員識別情報を受信したか判別]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して受信部111を実行し、販売員識別情報を受信したか判別する処理を行う(ステップS1、受信ステップ)。受信したと判別したならば、装置制御部11は、処理をステップS2に移す。受信したと判別しなかったならば、装置制御部11は、処理をステップS4に移す。
【0052】
[ステップS2:販売員識別情報が被提供情報であるか判別]
装置制御部11は、装置記憶部13と協働して判別部112を実行する。そして、装置制御部11は、販売員リスト131を参照して、販売員識別情報が消費者と対面した販売員に操作される第2端末3から提供された被提供情報であるか判別する処理を行う(ステップS2、判別ステップ)。被提供情報であると判別したならば、装置制御部11は、処理をステップS3に移す。被提供情報であると判別しなかったならば、装置制御部11は、処理をステップS4に移す。
【0053】
[ステップS3:商品販売ページの表示を指令]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して販売ページ表示指令部113を実行する。そして、装置制御部11は、ステップS1で販売員識別情報を提供した第1端末2に商品販売ページの表示を指令する処理を行う(ステップS3、販売ページ表示指令ステップ)。装置制御部11は、処理をステップS4に移す。商品販売ページは、例えば、不特定多数に販売することが禁止及び/又は制限されている商品を購入可能なECサイトである。商品販売ページは、中でも、美容院専売品及び/又はサロン専売品を購入可能なECサイトであることが好ましい。これにより、支援装置1は、美容院及び/又はネイルサロン等で行われている各種専売品のオンライン販売を支援できる。
【0054】
続いて、装置制御部11は、ステップS4からステップS5の売上管理ステップを実行する。
【0055】
[ステップS4:商品が購入されたか判別]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して売上管理部114を実行する。そして、装置制御部11は、ステップS4で表示を指令された商品販売ページにおいて商品が購入されたか判別する処理を行う(ステップS4、購入判別ステップ)。購入されたと判別したならば、装置制御部11は、処理をステップS5に移す。購入されたと判別しなかったならば、装置制御部11は、処理をステップS6に移す。
【0056】
[ステップS5:被購入商品の売上情報を格納]
装置制御部11は、装置記憶部13と協働して売上管理部114を実行する。そして、装置制御部11は、被購入商品の売上情報を、記録部119を介して売上情報リスト132に格納する処理を行う(ステップS5、記録ステップ)。装置制御部11は、処理をステップS4に移す。
【0057】
売上情報がブロックチェーンB上に記録された態様で管理される場合、記録部119は、売上情報をブロックチェーンB上に記録する。これにより、売上情報の改ざんが防がれる。よって、商品の販売に関わった販売員への適正な報酬の支払いの算出が、信頼できる売上情報に基づいて行われる。
【0058】
そして、装置制御部11は、ステップS6からステップS8の報酬算出ステップを実行する。
【0059】
[ステップS6:報酬算出を指示されたか判別]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して報酬算出部115を実行し、報酬算出を指示されたか判別する処理を行う(ステップS6、算出指示判別ステップ)。指示されたと判別したならば、装置制御部11は、処理をステップS7に移す。指示されたと判別しなかったならば、装置制御部11は、処理をステップS9に移す。
【0060】
[ステップS7:売上情報を読出し]
装置制御部11は、装置記憶部13と協働して報酬算出部115を実行し、被購入商品の売上情報を、読出部120を介して売上情報リスト132から読出す処理を行う(ステップS7、取得ステップ)。装置制御部11は、処理をステップS8に移す。
【0061】
売上情報がブロックチェーンB上に記録された態様で管理される場合、読出部120は、売上情報をブロックチェーンB上から読出す。これにより、ブロックチェーンBによって改ざんが防がれた売上情報を読出せる。よって、商品のオンライン販売に関わった販売員への適正な報酬の支払いの算出が、信頼できる売上情報に基づいて行われる。
【0062】
[ステップS8:販売員への報酬を算出]
装置制御部11は、装置記憶部13と協働して報酬算出部115を実行する。そして、装置制御部11は、売上情報に基づいて消費者に購入された被購入商品の販売に関する販売員への報酬を算出する処理を行う(ステップS8、報酬算出実行ステップ)。装置制御部11は、処理をステップS9に移す。
【0063】
売上情報に基づく報酬の算出は、特に限定されない。該算出は、例えば、売上総額に所定の歩合を乗じた歩合報酬を算出する手順、該歩合額と所定の下限額とを比較し、いずれか高い方を報酬として算出する手順、該歩合額と所定の上限額とを比較し、いずれか低い方を報酬として算出する手順、等の各種手順でよい。該算出は、機械学習を用いて行われても良い。
【0064】
ステップS1からステップS8の処理において、判別部112は、受信部111により受信された販売員識別情報が消費者と対面した販売員に操作される第2端末3から提供された被提供情報であるか判別できる。そして、販売ページ表示指令部113は、判別部112による判別結果に基づいて、消費者が商品を購入可能な商品販売ページを表示できる。これにより、支援装置1は、第2端末3から販売員識別情報を提供されていない不特定多数に購入されないよう商品をオンライン販売することができる。
【0065】
報酬算出部115は、売上管理部114が管理する売上情報に基づいて被購入商品の販売に関する販売員への報酬を算出できる。不特定多数への販売が行われないようにする販売員識別情報を用いて販売員への報酬が算出されるため、支援装置1は、商品のオンライン販売に関わった販売員に適正な報酬が支払われるようにする支援を効率的に実現できる。
【0066】
したがって、ステップS1からステップS8の処理を実行する支援装置1は、不特定多数への販売が禁じられた対面販売用の商品のオンライン販売を支援できる。
【0067】
商品が購入されたタイミングが売上情報に含まれる場合、支援処理は、ステップS9からステップS10までの指定された販売員の売上情報を表示する一連の処理を含むことが好ましい。
【0068】
[ステップS9:指定販売員売上情報の表示を指示されたか判別]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して売上情報表示指令部116を実行する。そして、装置制御部11は、指定された販売員の売上に関する指定販売員売上情報の表示を指示されたか判別する処理を行う(ステップS9、表示指示判別ステップ)。指示されたと判別したならば、装置制御部11は、処理をステップS10に移す。指示されたと判別しなかったならば、装置制御部11は、処理をステップS11に移す。
【0069】
[ステップS10:指定販売員売上情報の表示を指令]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して売上情報表示指令部116を実行する。そして、装置制御部11は、ステップS9で表示を指示した第2端末3に、指定販売員売上情報の表示を指令する処理を行う(ステップS10、売上情報表示指令ステップ)。装置制御部11は、処理をステップS11に移す。
【0070】
売上情報表示指令部116は、被購入商品と被購入商品が購入されたタイミングとを関連付けて表示できる。これにより、販売員は、例えば、消費者においてシャンプー・リンス等によって例示される消耗品の補充が必要となるタイミングを見計らって、当該消耗品の補充を提案する対面販売を行える。よって、支援装置1は、対面販売用の商品のオンライン販売をよりいっそう支援できる。
【0071】
支援処理は、ステップS11からステップS14までの機械学習に関する一連の処理を含むことが好ましい。
【0072】
[ステップS11:機械学習を行うか判別]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して機械学習部117を実行し、機械学習を行うか判別する処理を行う(ステップS11、機械学習判別ステップ)。行うと判別したならば、装置制御部11は、処理をステップS12に移す。行うと判別しなかったならば、装置制御部11は、処理をステップS13に移す。
【0073】
機械学習を行うか判別する処理は、特に限定されない。該処理は、例えば、現在日時が所定のタイミングである場合に機械学習を行うと判別する手順、機械学習にまだ用いられていない売上情報がある場合に機械学習を行うと判別する手順、等でよい。
【0074】
[ステップS12:購入される可能性を機械学習]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して機械学習部117を実行する。そして、装置制御部11は、売上情報リスト132に格納された売上情報に基づいて商品が消費者に購入される可能性を機械学習する処理を行う(ステップS12、機械学習ステップ)。装置制御部11は、処理をステップS13に移す。
【0075】
機械学習ステップにおける機械学習は、消費者が販売員等から受けた施術に基づいて商品が消費者に購入される可能性を機械学習してもよい。これにより、支援装置1は、売上情報だけでなく、施術にも基づいて該可能性を推定し得る。
【0076】
機械学習ステップにおける機械学習は、年齢、性別、髪質等によって例示される消費者の属性に基づいて商品が消費者に購入される可能性を機械学習してもよい。これにより、支援装置1は、売上情報だけでなく、消費者の属性にも基づいて該可能性を推定し得る。
【0077】
[ステップS13:可能性の表示を指示されたか判別]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して可能性表示指令部118を実行する。そして、装置制御部11は、商品が消費者に購入される可能性の表示を第2端末3から指示されたか判別する処理を行う(ステップS13、可能性表示指示判別ステップ)。指示されたと判別したならば、装置制御部11は、処理をステップS14に移す。指示されたと判別しなかったならば、装置制御部11は、処理をステップS15に移す。
【0078】
[ステップS14:可能性の表示を指令]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して売上情報表示指令部116を実行する。そして、装置制御部11は、ステップS9で表示を指示した第2端末3に、ステップS12で行われた機械学習に基づいて推定された商品が消費者に購入される可能性の表示を指令する処理を行う(ステップS14、可能性表示指令ステップ)。装置制御部11は、処理をステップS15に移す。
【0079】
ステップS11からステップS14までの機械学習に関する一連の処理により、支援装置1は、売上情報に基づいて商品が購入される可能性を機械学習し、この機械学習に基づいて推定された該可能性の表示を第2端末3に指令できる。これにより、販売員は、購入される可能性が高いと機械学習によって推定された商品の購入を消費者に提案する対面販売を行える。よって、支援装置1は、対面販売用の商品のオンライン販売をよりいっそう支援できる。
【0080】
支援処理は、ステップS15からステップS16までの販売員識別情報を送信する一連の処理を含むことが好ましい。
【0081】
[ステップS15:販売員識別情報の送信を指令されたか判別]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して識別情報送信部121を実行する。そして、装置制御部11は、第2端末3から販売員識別情報の送信を指令されたか判別する処理を行う(ステップS15、識別情報送信指示判別ステップ)。指示されたと判別したならば、装置制御部11は、処理をステップS16に移す。指示されたと判別しなかったならば、装置制御部11は、処理をステップS1に戻し、ステップS1からステップS16の処理を繰り返す。
【0082】
[ステップS16:販売員識別情報を送信]
装置制御部11は、装置記憶部13及び装置通信部14と協働して識別情報送信部121を実行する。そして、装置制御部11は、ステップS15で送信を指示した第2端末3に、販売員識別情報を送信する処理を行う(ステップS16、識別情報送信ステップ)。装置制御部11は、処理をステップS1に戻し、ステップS1からステップS16の処理を繰り返す。
【0083】
[その他の情報の受信]
支援装置1は、消費者が販売員等から受けた施術に関する情報を受信する処理を実行してもよい。また、支援装置1は、年齢、性別、髪質等によって例示される消費者の属性に関する情報を受信する処理を実行してもよい。これにより、支援装置1は、売上情報だけでなく、施術/消費者の属性にも基づく購入可能性の推定によって販売員を支援し得る。
【0084】
〔識別情報中継処理のフローチャート〕
図7は、本実施形態の第2端末3で実行される識別情報中継処理の一例を示すフローチャートである。支援処理がステップS15からステップS16までの販売員識別情報を送信する一連の処理を含む場合、第2端末3は、支援装置1から販売員識別情報を取得し、該販売員識別情報を第1端末2に提供する識別情報中継処理を実行可能であることが好ましい。以下、
図7を参照して、第2端末3において実行される識別情報中継処理の好ましい流れの一例が説明される。
【0085】
[ステップS21:販売員識別情報の取得を指示されたか判別]
第2端末制御部31は、第2端末記憶部32及び第2端末入力部34と協働して取得部311を実行し、販売員識別情報の取得を指示されたか判別されたか判別する処理を行う(ステップS21、取得指示判別ステップ)。指示されたと判別したならば、第2端末制御部31は、処理をステップS22に移す。指示されたと判別しなかったならば、第2端末制御部31は、処理をステップS23に移す。
【0086】
[ステップS22:販売員識別情報の送信を指令]
第2端末制御部31は、第2端末記憶部32及び第2端末通信部33と協働して取得部311を実行し、販売員識別情報の送信を支援装置1に指令する処理を行う(ステップS22、識別情報送信指令ステップ)。第2端末制御部31は、処理をステップS23に移す。
【0087】
[ステップS23:販売員識別情報を受信したか判別]
第2端末制御部31は、第2端末記憶部32及び第2端末通信部33と協働して取得部311を実行し、販売員識別情報を受信したか判別する処理を行う(ステップS23、受信判別ステップ)。受信したと判別したならば、第2端末制御部31は、処理をステップS23に移す。受信したと判別しなかったならば、第2端末制御部31は、処理をステップS24に移す。
【0088】
[ステップS24:販売員識別情報を格納]
第2端末制御部31は、第2端末記憶部32及び第2端末通信部33と協働して取得部311を実行し、ステップS23で受信したと判別された販売員識別情報を第2端末記憶部32に格納する処理を行う(ステップS24、識別情報格納ステップ)。第2端末制御部31は、処理をステップS25に移す。
【0089】
[ステップS25:販売員識別情報の提供を指示されたか判別]
第2端末制御部31は、第2端末記憶部32及び第2端末入力部34と協働して取得部311を実行し、販売員識別情報の送信を指示されたか判別されたか判別する処理を行う(ステップS25、提供指示判別ステップ)。指示されたと判別したならば、第2端末制御部31は、処理をステップS26に移す。指示されたと判別しなかったならば、第2端末制御部31は、処理をステップS21に戻し、ステップS21からステップS26の処理を繰り返す。
【0090】
[ステップS26:販売員識別情報を提供]
第2端末制御部31は、第2端末記憶部32及び第2端末通信部33と協働して提供部312を実行し、ステップS21で取得した販売員識別情報をステップS25で指示した第1端末2に提供する処理を行う(ステップS26、提供ステップ)。装置制御部11は、処理をステップS1に戻し、ステップS21からステップS26の処理を繰り返す。
【0091】
支援装置1においてステップS15からステップS16までの販売員識別情報を送信する一連の処理を含む支援処理が実行され、かつ、第2端末3において上述の識別情報中継処理が実行されることにより、第2端末3は、支援装置1から取得した販売員識別情報を第1端末2に提供できる。これにより、支援システムSは、支援装置1から取得された適切な販売員識別情報に基づいて、不特定多数に購入されないよう商品をオンライン販売することができる。
【0092】
<使用例>
続いて、本実施形態における支援システムSの使用例が説明される。
【0093】
〔販売員識別情報の取得〕
販売員は、第2端末3を介して、販売員識別情報の送信を支援装置1に指令する。支援装置1は、販売員識別情報を第2端末3に送信する。第2端末3は、該販売員識別情報を受信し、第2端末記憶部32に格納する。販売員識別情報は、販売員を識別可能な情報であり、例えば、SNSにおける販売員のアカウント(「LINE公式アカウント」等)を識別可能な情報等を含む。
【0094】
〔販売員識別情報の提供〕
販売員は、対面する消費者に販売員識別情報を提供する。この提供は、例えば、販売員が第2端末3にSNSのアカウントを識別可能な2次元コードを表示し、消費者が用いる第1端末2が該2次元コードの読み取りを介して上述のアカウントを識別し、販売員と消費者とが当該SNSにおいて互いを連絡先として登録する一連の手順によって実現される。
【0095】
〔売上情報の表示〕
販売員は、売上情報の表示を第2端末3に指示する。第2端末3は、支援装置1からの指令に応じて購入された商品を購入されたタイミングとともに表示する。販売員は、表示を用いて、消耗品の補充等を対面する消費者に提案する。
【0096】
〔購入可能性の表示〕
販売員は、購入可能性の表示を第2端末3に指示する。第2端末3は、支援装置1からの指令に応じて機械学習によって推定された購入可能性を表示する。販売員は、表示を用いて、購入可能性が高い商品の購入を対面する消費者に提案する。
【0097】
〔ECサイトの表示〕
消費者は、第1端末2を介して、販売員から提供された販売員識別情報を支援装置1に送信する。支援装置1は、第1端末2に商品販売ページの表示を指令する。これにより、第1端末2は、不特定多数への販売が禁じられた対面販売用の商品を購入可能なECサイトを表示できる。ECサイトは、例えば、LINE公式アカウントのトーク画面に表示されたリンクからのみアクセス可能な不特定多数に公開されていないECサイトである。
【0098】
〔商品の購入〕
消費者は、ECサイトで対面販売用の商品を購入する。支援装置1は、購入に係る売上情報を消費者及び販売員のそれぞれを特定可能な情報と共に格納する。そして、支援装置1は、売上情報に基づいて商品の販売に関する販売員への報酬を算出する。該算出は、例えば、該販売員に販売員識別情報を提供された消費者が購入した商品の総額(売上額)に25%を乗じた額を該販売員への報酬とする手順で行われる。
【0099】
〔報酬の支払い〕
販売員を雇用する事業者は、適宜のタイミングで支援装置1が算出した報酬を参照し、この報酬を販売員に支払う。
【0100】
以上、本発明の好ましい態様の一例が説明された。なお、本発明の思想の範疇において、当業者であれば各種の変更例及び修正例に想到し得るものである。よって、それら変更例及び修正例は、上述の一例と同様に、本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の実施の形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものは、本発明の要旨を備えている限り、上述の一例と同様に、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0101】
S 支援システム
1 支援装置
11 装置制御部
111 受信部
112 判別部
113 販売ページ表示指令部
114 売上管理部
115 報酬算出部
116 売上情報表示指令部
117 機械学習部
118 可能性表示指令部
119 記録部
120 読出部
121 識別情報送信部
13 装置記憶部
131 販売員リスト
132 売上情報リスト
14 装置通信部
2 第1端末
3 第2端末
31 第2端末制御部
311 取得部
312 提供部
32 第2端末記憶部
33 第2端末通信部
34 第2端末入力部
35 第2端末表示部
B ブロックチェーン
N ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2023-04-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売員を識別可能な販売員識別情報を消費者に操作される第1端末から受信可能な受信部と、
前記販売員識別情報が、前記消費者と対面した前記販売員に操作される第2端末から提供された被提供情報であるか判別可能な判別部と、
前記販売員識別情報が前記被提供情報であると判別された場合に、前記消費者が商品を購入可能な商品販売ページの表示を前記第1端末に指令可能な販売ページ表示指令部と、
前記商品販売ページにおいて前記消費者に購入された被購入商品の売上情報を管理可能な売上管理部と、
前記売上情報に基づいて前記被購入商品の販売に関する前記販売員への報酬を算出可能な報酬算出部と、
前記売上情報のうち、指定された販売員に関する指定販売員売上情報の表示を前記第2端末に指令可能な売上情報表示指令部と、
を備え、
前記売上情報は、前記被購入商品の購入に用いられた前記商品販売ページの表示に関する前記販売員の情報と前記被購入商品の情報と前記被購入商品を購入した前記消費者の情報と前記被購入商品が購入されたタイミングとを少なくとも含み、
前記売上情報表示指令部は、前記被購入商品と前記タイミングとを関連付けて表示可能である、
商品販売の支援装置。