(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063608
(43)【公開日】2024-05-13
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、情報処理装置及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20240502BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171694
(22)【出願日】2022-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】並松 治
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】電子ペーパーを好適に利用することができる情報処理方法等を提供する。
【解決手段】情報処理方法は、日時情報を取得し、現在の日時が特定の時間帯になったか否かを判定し、特定の時間帯になったと判定した場合、屋外に設置した電子ペーパーの表示を変更する処理をコンピュータが実行する。好適には、現在の日付に応じて前記特定の時間帯を変更する。より好適には、前記電子ペーパーが設置された地域に応じて前記特定の時間帯を変更する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
日時情報を取得し、
現在の日時が特定の時間帯になったか否かを判定し、
特定の時間帯になったと判定した場合、屋外に設置した電子ペーパーの表示を変更する
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項2】
現在の日付に応じて前記特定の時間帯を変更する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記電子ペーパーが設置された地域に応じて前記特定の時間帯を変更する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記電子ペーパーは、屋外に展示された車両内に設置されている
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記車両に関する車両情報を前記電子ペーパーに表示する
請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記車両情報は前記車両の価格を含み、
前記電子ペーパーの表示を変更する時間帯に応じて、車両価格を市場価格と連動して変更する第1モードと、車両価格を一括で変更する第2モードとを切り換える
請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記電子ペーパーは光センサを備え、
前記光センサによる日光の検出状況に応じて、前記特定の時間帯を変更する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項8】
管理者から前記電子ペーパーの表示内容の即時変更要求を取得し、
前記即時変更要求を取得した時間帯が前記特定の時間帯以外の時間帯である場合、所定のアラートを出力する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項9】
日時情報を取得し、
現在の日時が特定の時間帯になったか否かを判定し、
特定の時間帯になったと判定した場合、屋外に設置した電子ペーパーの表示を変更する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項10】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部が、
日時情報を取得し、
現在の日時が特定の時間帯になったか否かを判定し、
特定の時間帯になったと判定した場合、屋外に設置した電子ペーパーの表示を変更する
情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置と、屋外に展示された複数の車両それぞれに設置された複数の電子ペーパーとを有する情報処理システムであって、
前記情報処理装置は制御部を備え、
前記制御部が、
日時情報を取得し、
現在の日時が特定の時間帯になったか否かを判定し、
特定の時間帯になったと判定した場合、前記電子ペーパーの表示を変更する
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム、情報処理装置及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子ペーパーと呼ばれる表示装置の普及が進んでおり、これを利用した種々の手法が提案されている。例えば特許文献1では、電子ペーパーを電子値札装置として利用した電子値札システムであって、冷蔵商品用の陳列ケースに電子値札装置を用いる場合に、電子ペーパーの周囲を電子ペーパーの動作保証温度に維持するように、ヒータ及びヒータによるヒートエアを循環させるファンを設けた電子値札システム等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に係る発明では、電子ペーパーの動作保証温度を維持すべくヒータ等が必要であり、経済的とは言えない。
【0005】
一つの側面では、電子ペーパーを好適に利用することができる情報処理方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの側面では、情報処理方法は、日時情報を取得し、現在の日時が特定の時間帯になったか否かを判定し、特定の時間帯になったと判定した場合、屋外に設置した電子ペーパーの表示を変更する処理をコンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0007】
一つの側面では、電子ペーパーを好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】電子ペーパーシステムの構成例を示す説明図である。
【
図3】施設DB、車両DB、時間帯変更テーブルのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
【
図4】電子ペーパーの構成例を示すブロック図である。
【
図5】実施の形態1の概要を説明するための説明図である。
【
図6】サーバが実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図7】変形例に係るサーバが実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図8】実施の形態2の概要を説明するための説明図である。
【
図9】実施の形態2に係るサーバが実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図10】実施の形態3に係る電子ペーパーシステムの構成例を示す模式図である。
【
図11】実施の形態3に係るサーバが実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、電子ペーパーシステムの構成例を示す説明図である。本実施の形態では、車両の中古車販売店で各中古車の値段等を電子ペーパーにより表示する電子ペーパーシステムについて説明する。当該システムは、情報処理装置1、電子ペーパー2、及び中継装置3を含む。情報処理装置1及び中継装置3は、インターネット等のネットワークNに接続されている。また、
図1では電子ペーパー2及び中継装置3を一つずつのみ図示しているが、実際は複数の電子ペーパー2及び中継装置3が存在している。
【0010】
情報処理装置1は、種々の情報処理、情報の送受信が可能な情報処理装置であり、例えばサーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ等である。本実施の形態では情報処理装置1がサーバコンピュータであるものとし、以下では簡潔のためサーバ1と読み替える。サーバ1は、中継装置3を介して電子ペーパー2に指示を送り、電子ペーパー2の表示を制御する。
【0011】
電子ペーパー2は薄型の表示装置であり、例えば車両のダッシュボード付近に設置される。なお、電子ペーパー2は車両内に設置されていればよく、その設置個所はダッシュボードに限定されない。
【0012】
中継装置3は、サーバ1と電子ペーパー2との間の通信を中継する装置である。中継装置3は、中古車販売店の施設内に設置され、サーバ1からの指示を電子ペーパー2に中継する。
【0013】
本実施の形態では電子ペーパー2を車両(中古車)のプライスボードとして活用する。電子ペーパー2は、当該車両に関する車両情報(車両の販売価格、車種、オプション等)を表示し、車両の販売価格等を顧客に提示する。本実施の形態では更に、販売価格の表示を市場価格と連動して変更することで、いわゆるダイナミックプライシングを実現する。
【0014】
ところで、電子ペーパー2の適正動作温度範囲は0~40℃程度であるが、屋外に展示されている車両内の温度は夏場には70℃程度にまで上昇する。また、寒冷地では車両内の温度が冬場は0℃を下回ることもある。
【0015】
そこで本実施の形態では、適正動作温度範囲となる特定の時間帯にのみ電子ペーパー2の表示を変更するよう制御する。これにより、電子ペーパー2の故障等を回避する。
【0016】
図2は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。サーバ1は、制御部11、主記憶部12、通信部13、及び補助記憶部14を備える。
制御部11は、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置を有し、補助記憶部14に記憶されたプログラムP1を読み出して実行することにより、種々の情報処理、制御処理等を行う。主記憶部12は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の一時記憶領域であり、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。通信部13は、通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、外部と情報の送受信を行う。
【0017】
補助記憶部14は、大容量メモリ、ハードディスク等の不揮発性記憶領域であり、制御部11が処理を実行するために必要なプログラムP1(プログラム製品)、その他のデータを記憶している。また、補助記憶部14は、施設DB141、車両DB142、時間帯変更テーブル143を記憶している。施設DB141は、車両が展示されている施設に関する施設情報を格納するデータベースである。車両DB142は、施設内に展示されている車両に関する情報を格納するデータベースである。時間帯変更テーブル143は、電子ペーパー2の表示を変更する時間帯を特定する際に参照するテーブルである。
【0018】
なお、補助記憶部14はサーバ1に接続された外部記憶装置であってもよい。また、サーバ1は複数のコンピュータからなるマルチコンピュータであっても良く、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよい。
【0019】
また、本実施の形態においてサーバ1は上記の構成に限られず、例えば操作入力を受け付ける入力部、画像を表示する表示部等を含んでもよい。また、サーバ1は、CD(Compact Disk)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の可搬型記憶媒体1aを読み取る読取部を備え、可搬型記憶媒体1aからプログラムP1を読み取って実行するようにしても良い。
【0020】
図3は、施設DB141、車両DB142、時間帯変更テーブル143のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
施設DB141は、施設ID列、施設名列、住所列を含む。施設ID列は、各施設(中古車販売店)を識別するための施設IDを記憶している。施設名列、及び住所列はそれぞれ、施設IDと対応付けて、施設名、及び施設の住所を記憶している。
【0021】
車両DB142は、車両ID列、車両情報列を含む。車両ID列は、施設で販売される車両を識別するための車両IDを記憶している。車両情報列は、車両IDと対応付けて、当該車両に関する車両情報(基本価格、車種、オプション等)を記憶している。
【0022】
時間帯変更テーブル143は、都道府県列、月列を含む。都道府県列は、施設が所在する都道府県を記憶している。月列は、都道府県と対応付けて、月別の電子ペーパー2の表示変更可能な時間帯を記憶している。
【0023】
図4は、電子ペーパー2の構成例を示すブロック図である。電子ペーパー2は、制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24を有する。
制御部21は、CPU等の演算処理装置であり、電子ペーパー2の動作を制御する。記憶部22は、ROM、RAM等の記憶領域であり、制御部21が処理を行うためのデータを記憶する。通信部23は外部と通信を行うための通信モジュールであり、中継装置3と情報の送受信を行う。表示部24は透明な液体中に分散している帯電粒子やマイクロカプセル中の帯電粒子に電圧を印加して泳動させることによって情報を表示するデバイスであり、制御部21からの指示に従って表示を行う。
【0024】
図5は、実施の形態1の概要を説明するための説明図である。
図5に基づき、本実施の形態の概要を説明する。
【0025】
上述の如く、本実施の形態に係る電子ペーパー2は、車両の販売価格等を表示するプライスボードとして機能する。例えば電子ペーパー2は、屋外に展示された車両のダッシュボード付近に設置され、車両の販売価格を含む車両情報を表示する。具体的には、車両価格のほかに、車種、オプション、ローン、商談状況等の情報を表示する。サーバ1は、これらの情報を車両DB142から読み出し、電子ペーパー2に表示させる。
【0026】
更にサーバ1は、電子ペーパー2に表示する車両価格を動的に制御することで、ダイナミックプライシングを実現する。具体的には、サーバ1は、車両が展示されている施設(中古車販売店)の営業時間内では、外部のAPI(Application Programmable Interface)等から車両の市場価格を示す市場情報を取得し、当該市場価格と連動して電子ペーパー2が表示する車両価格をリアルタイムで変更する。一方で、営業時間外の場合、サーバ1は、電子ペーパー2に表示する車両価格を一括で変更し、所定の基本価格に設定する(戻す)。
【0027】
以下の説明では、電子ペーパー2が表示する価格をリアルタイムで変更する場合を第1モードと呼び、車両価格を一括で変更する場合を第2モードと呼ぶ。
【0028】
ここで、電子ペーパー2の表示を変更する時間帯と、車両内の気温との関係を考える。上述の如く、電子ペーパー2には適正動作温度があり、夏場の猛暑日や冬場の寒冷地では適正動作温度を外れる恐れがある。そこで本実施の形態では、適正動作温度となる特定の時間帯にのみ表示を変更するよう、電子ペーパー2を制御する。
【0029】
図5では、東京都における8月の平均気温の日内変動と、2月の平均気温の日内変動とを図示している。横軸は時間を、縦軸は気温を表す。8月の気温を見るとわかるように、日中は30℃近くまで気温が上昇し、車両内の気温はそれ以上に上昇する。そこで本実施の形態では、深夜0時から朝方7時までの時間帯を、電子ペーパー2の表示変更を許可する時間帯に設定する。逆に2月の気温を見るとわかるように、深夜から朝方の時間帯は0℃近くまで気温が下降し、車両内の気温はそれ以上に下降する。そこで、日中12時から夕方18時までの時間帯を、電子ペーパー2の表示変更を許可する時間帯に設定する。このように、サーバ1は、月毎に電子ペーパー2の表示変更を許可する時間帯を設定する。
【0030】
図5の例では東京都の場合を例示したが、例えばサーバ1は、都道府県毎に、各月において表示変更を許可する時間帯を設定する。具体的には
図3に例示したように、サーバ1は、都道府県と、月とを対応付けて、電子ペーパー2の表示変更を許可する時間帯を時間帯変更テーブル143に設定しておく。このように、サーバ1は、日付(月)に応じて、かつ、電子ペーパー2(車両)が設置された地域(都道府県)に応じて、電子ペーパー2の表示変更を許可する時間帯を変更する。
【0031】
なお、本実施の形態では月単位で電子ペーパー2の表示変更を許可する時間帯を設定したが、例えば週、日などの単位で時間帯を設定してもよい。また、本実施の形態では都道府県単位で電子ペーパー2の表示変更を許可する時間帯を設定したが、例えば市町村、地方などの単位で時間帯を設定してもよい。
【0032】
サーバ1は、第1モードにおいて市場価格と連動して車両価格を変更する場合に、あるいは第2モードにおいて車両価格を一括して変更する場合に、時間帯変更テーブル143を参照して、現時点が、電子ペーパー2の表示変更が許可される特定の時間帯であるか否かを判定する。特定の時間帯であると判定した場合に、サーバ1は、電子ペーパー2が表示する車両価格等を変更する。これにより、適正動作温度の範囲内で電子ペーパー2を動作させることができ、故障等を回避することができる。
【0033】
図6は、サーバ1が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6に基づき、サーバ1が実行する処理内容について説明する。
サーバ1の制御部11は、現時点の日時を表す日時情報を取得する(ステップS11)。次に制御部11は、該当施設の所在地域(住所)を含む施設情報を施設DB141から取得する(ステップS12)。
【0034】
制御部11は、現時点が施設の営業時間内であるか否かを判定する(ステップS13)。営業時間内であると判定した場合(S13:YES)、制御部11は第1モードとなり、車両の市場情報を外部から取得する(ステップS14)。制御部11は、取得した市場情報に基づき、車両の価格変動があったか否かを判定する(ステップS15)。価格変動が無いと判定した場合(S15:NO)、制御部11は処理をステップS11に戻す。
【0035】
価格変動があったと判定した場合(S15:YES)、制御部11は、電子ペーパー2の表示の変更が許可される特定の時間帯であるか否かを判定する(ステップS16)。具体的には、制御部11は、該当施設の所在地域(都道府県)と、現在の日付(月)とに基づき、時間帯変更テーブル143を参照して当該特定の時間帯を変更する。そして制御部11は、変更した時間帯に現時点が該当するか否かを判定する。特定の時間帯でないと判定した場合(S16:NO)、制御部11は処理をステップS11に戻す。特定の時間帯であると判定した場合(S16:YES)、制御部11は、電子ペーパー2に表示する車両価格を市場価格に連動して変更し(ステップS17)、一連の処理を終了する。
【0036】
営業時間外であると判定した場合(S13:NO)、制御部11は第2モードとなり、現時点が特定の時間帯であるか否かを判定する(ステップS18)。特定の時間帯でないと判定した場合(S18:NO)、制御部11は処理をステップS11に戻す。特定の時間帯であると判定した場合(S18:YES)、制御部11は、電子ペーパー2の表示価格を基本価格に一括変更し(ステップS19)、一連の処理を終了する。
【0037】
なお、上記では、電子ペーパー2が車両内に設置されているものとしたが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、電子ペーパー2はその他の屋外の所定箇所に設置されていてもよい。このようなケースとしては、例えば駐車場の料金表示に電子ペーパー2を適用するようなケースが考えられる。すなわち、電子ペーパー2は屋外に設置されていればよく、その設置個所は屋外に展示された車両内に限定されない。
【0038】
以上より、本実施の形態1によれば、電子ペーパー2を適正動作温度の範囲内で動作させることができ、故障等を回避することができる。
【0039】
(変形例)
実施の形態1において
図6のフローチャートで説明したフローは一例であって、本実施の形態はこのフローに限定されるものではない。例えばサーバ1は、以下で説明するフローに従って電子ペーパー2の表示を変更してもよい。
【0040】
図7は、変形例に係るサーバ1が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
図7に基づき、本変形例におけるサーバ1の処理内容について説明する。
サーバ1の制御部11は、現時点の日時を表す日時情報を取得する(ステップS111)。更に制御部11は、該当施設の所在地域(住所)を含む施設情報を施設DB141から取得する(ステップS112)。
【0041】
制御部11は、現時点が施設の営業時間内であるか否かを判定する(ステップS113)。営業時間内であると判定した場合(S113:YES)、制御部11は、車両情報の設定入力を受け付ける(ステップS114)。車両情報は、上述の如く車両に関連する情報であり、例えば車両の販売価格、車種、オプション等の情報を含む。制御部11は、設定された車両情報を補助記憶部14に記憶し(ステップS115)、処理をステップS111に戻す。
【0042】
現時点が施設の営業時間内でないと判定した場合(S113:NO)、制御部11は、電子ペーパー2の表示の変更が許可される特定の時間帯であるか否かを判定する(ステップS116)。特定の時間帯でないと判定した場合(S116:NO)、制御部11は処理をステップS111に戻す。特定の時間帯であると判定した場合(S116:YES)、制御部11は、ステップS115で記憶した車両情報を読み出し、当該車両情報に電子ペーパー2の表示を変更する(ステップS117)。制御部11は一連の処理を終了する。
【0043】
このように、サーバ1は、営業時間内に車両情報の設定入力を受け付け、営業時間外において特定の時間帯になった場合、すなわち気温が適正温度となった場合に車両情報の表示を変更するような運用を行ってもよい。
【0044】
(実施の形態2)
本実施の形態では、直射日光の有無に応じて電子ペーパー2の表示変更を許可する時間帯を設定する形態について述べる。なお、実施の形態1と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。
【0045】
図8は、実施の形態2の概要を説明するための説明図である。
図8に基づき、本実施の形態の概要を説明する。
【0046】
図8では、直射日光がある場合の車両内の気温変化と、直射日光がない場合の車両内の気温変化とを図示している。
図8に示すように、直射日光がある場合は直射日光がない場合と比較して気温が高いことがわかる。そのため、直射日光がある場合において適正動作温度となる時間帯は、直射日光がない場合の時間帯よりも短い。このように、直射日光の有無に応じて車内温度は大きく異なる。そこで本実施の形態では、直射日光の有無に応じて、電子ペーパー2に表示変更を許可する時間帯を変更する。
【0047】
例えば電子ペーパー2に光センサ(不図示)を設けておく。サーバ1は、中継装置3を介して電子ペーパー2から光センサによる日光の検出結果を取得する。サーバ1は、光センサによる日光の検出状況に応じて、電子ペーパー2の表示変更を許可する時間帯を変更する。
【0048】
例えばサーバ1は、直射日光の有無に応じて、2パターンの時間帯を時間帯変更テーブル143に設定しておく(データベース不図示)。サーバ1は、光センサによる検出状況に応じていずれか一方の時間帯を選択する。サーバ1は、選択した時間帯に現時点が該当するか否かに応じて、電子ペーパー2の表示変更を許可する。これにより、直射日光の影響を考慮して電子ペーパー2を動作させることができる。
【0049】
図9は、実施の形態2に係るサーバ1が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。車両の市場価格の変動があったと判定した場合(S15:YES)、サーバ1は以下の処理を実行する。
サーバ1の制御部11は、電子ペーパー2の光センサにより、電子ペーパー2付近の日光を検出する(ステップS201)。制御部11は、光センサによる日光の検出状況に応じて、電子ペーパー2の表示変更が許可される特定の時間帯であるか否かを判定する(ステップS202)。例えば制御部11は、時間帯変更テーブル143に、直射日光の有無に応じて2パターンの時間帯を設定しておく。制御部11は、光センサにより検出した日光の有無に応じていずれか1パターンの時間帯を読み出し、当該時間帯であるか否かを判定する。特定の時間帯でないと判定した場合(S202:NO)、制御部11は処理をステップS11に戻す。特定の時間帯であると判定した場合(S202:YES)、制御部11は、電子ペーパー2に表示する車両価格を変更し(ステップS203)、一連の処理を終了する。
【0050】
営業時間内でないと判定した場合(S13:NO)、制御部11は、光センサにより日光を検出する(ステップS204)。制御部11は、日光の検出状況に応じて、特定の時間帯であるか否かを判定する(ステップS205)。特定の時間帯でないと判定した場合(S205:NO)、制御部11は処理をステップS11に戻す。特定の時間帯であると判定した場合(S205:YES)、制御部11は、電子ペーパー2に表示する車両価格を変更し(ステップS206)、一連の処理を終了する。
【0051】
以上より、本実施の形態2によれば、直射日光の有無に応じて適正動作温度であるか好適に判定し、電子ペーパー2を制御することができる。
【0052】
(実施の形態3)
本実施の形態では、特定の時間帯以外の時間帯において管理者から即時変更要求を受け付けた場合に、アラートを出力する形態について説明する。
【0053】
図10は、実施の形態3に係る電子ペーパーシステムの構成例を示す模式図である。
図10に基づき、本実施の形態の概要を説明する。
【0054】
本実施の形態に係る電子ペーパーシステムは、管理者端末4を含む。管理者端末4は、施設管理者(従業員)が操作する端末装置である。管理者は電子ペーパー2の表示を変更する権限を有し、管理者端末4を介して電子ペーパー2の表示を変更する。
【0055】
サーバ1は、管理者端末4を介して管理者から電子ペーパー2の表示内容(例えば表示価格)の即時変更要求を受け付ける。即時変更要求を受け付けた場合、サーバ1は時間帯変更テーブル143を参照して、即時変更要求を受け付けた時点が、電子ペーパー2の表示変更を許可する特定の時間帯に該当するか否かを判定する。
【0056】
特定の時間帯に該当しないと判定した場合、サーバ1は、即時変更要求に従って電子ペーパー2の表示を変更する。一方で、特定の時間帯に該当すると判定した場合、サーバ1は、電子ペーパー2の適正動作温度の範囲外である旨のアラートを管理者端末4に出力する。これにより、電子ペーパー2の表示変更が許可されない旨を管理者に報知する。
【0057】
図11は、実施の形態3に係るサーバ1が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
サーバ1の制御部11は、管理者から電子ペーパー2の表示の即時変更要求を受け付ける(ステップS301)。即時変更要求を受け付けた場合、制御部11は、日時情報、施設情報を取得する(ステップS302)。制御部11は、即時変更要求を受け付けた時点が特定の時間帯であるか否かを判定する(ステップS303)。特定時間帯でないと判定した場合(S303:NO)、制御部11は、電子ペーパー2の表示内容を変更する(ステップS304)。特定の時間帯であると判定した場合(S303:YES)、制御部11は、所定のアラートを出力する(ステップS305)。ステップS304又はS305の処理を実行後、制御部11は一連の処理を終了する。
【0058】
以上より、本実施の形態3によれば、電子ペーパー2の表示を即時に変更できると共に、適正動作温度の範囲内にない場合、管理者にアラートを提示することができる。
【0059】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0060】
1 サーバ(情報処理装置)
11 制御部
12 主記憶部
13 通信部
14 補助記憶部
P1 プログラム
141 施設DB
142 車両DB
143 時間帯変更テーブル
2 電子ペーパー
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 表示部
3 中継装置