(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063814
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20240507BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171913
(22)【出願日】2022-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】福田 優輝
(72)【発明者】
【氏名】吉田 真悟
(72)【発明者】
【氏名】寺島 芳洋
(72)【発明者】
【氏名】清水 一樹
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】対象機器の施錠を管理することが可能となる管理システムを提供すること。
【解決手段】解錠又は施錠される高所作業車4を管理するための管理システム100であって、管理システム100は、サーバ装置2と、サーバ装置2及び高所作業車4側と通信する端末装置1と、を備え、端末装置1は、高所作業車4側から出力される状態信号であって、高所作業車4が施錠状態であるか解錠状態であるかを示す状態信号に基づいて、高所作業車4が施錠された旨の報告である施錠報告を行うための施錠報告信号をサーバ装置2側に送信する処理を行う管理手段、を備え、管理手段は、サーバ装置2との通信状態を確認する第1確認処理と、状態信号が示す内容を確認する第2確認処理と、施錠報告信号をサーバ装置2側に送信する送信処理と、を行う。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
解錠又は施錠される対象機器を管理するための管理システムであって、
前記管理システムは、
サーバ装置と、
前記サーバ装置及び前記対象機器側と通信する端末装置と、を備え、
前記端末装置は、
前記対象機器側から出力される状態信号であって、前記対象機器が施錠状態であるか解錠状態であるかを示す前記状態信号に基づいて、前記対象機器が施錠された旨の報告である施錠報告を行うための施錠報告信号を前記サーバ装置側に送信する処理を行う管理手段、を備える、
管理システム。
【請求項2】
前記管理手段は、
前記サーバ装置と前記端末装置との間の通信状態を確認する第1確認処理と、
前記状態信号が示す内容を確認する第2確認処理と、
前記第1確認処理及び前記第2確認処理の処理結果に基づいて、前記施錠報告信号を前記サーバ装置側に送信する送信処理と、を行う、
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記管理手段は、
前記第1確認処理において、前記サーバ装置と前記端末装置との間で通信可能である状態を確認し、且つ、前記第2確認処理において、前記対象機器が施錠状態であることを前記状態信号が示すことを確認した場合、前記送信処理を行う、
請求項2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記管理手段は、
前記第1確認処理において、前記サーバ装置と前記端末装置との間で通信不可能である状態を確認し、且つ、前記第2確認処理において、前記対象機器が施錠状態であることを前記状態信号が示すことを確認した場合、前記サーバ装置と前記端末装置との間で通信可能となった後に前記送信処理を行うための送信準備処理、を行い、
前記送信準備処理は、
前記サーバ装置と前記端末装置との間での通信が可能となった場合に前記施錠報告信号を送信するための前記端末装置への操作を促す情報を出力する処理、を含む、
請求項2に記載の管理システム。
【請求項5】
前記サーバ装置は、
前記施錠報告信号に基づいて、前記施錠報告が行われたことを示す施錠報告情報を格納する格納手段と、
前記格納手段の前記施錠報告情報に基づいて、前記施錠報告が行われていない前記対象機器を示す情報を出力する処理を行う出力手段と、を備える、
請求項1から4の何れか一項に記載の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建設現場で用いられる高所作業車が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電子キーシステムの技術を適用して、高所作業車を解錠するシステムが提案されていた。このシステムにおいて、安全管理等の目的のために、高所作業車の施錠を管理する技術が要望されていた。
【0005】
本発明は上記事実に鑑みなされたもので、対象機器の施錠を管理することが可能となる管理システムを提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の管理システムは、解錠又は施錠される対象機器を管理するための管理システムであって、前記管理システムは、サーバ装置と、前記サーバ装置及び前記対象機器側と通信する端末装置と、を備え前記端末装置は、前記対象機器側から出力される状態信号であって、前記対象機器が施錠状態であるか解錠状態であるかを示す前記状態信号に基づいて、前記対象機器が施錠された旨の報告である施錠報告を行うための施錠報告信号を前記サーバ装置側に送信する処理を行う管理手段、を備える。
【0007】
請求項2に記載の管理システムは、請求項1に記載の管理システムにおいて、前記管理手段は、前記サーバ装置と前記端末装置との間の通信状態を確認する第1確認処理と、前記状態信号が示す内容を確認する第2確認処理と、前記第1確認処理及び前記第2確認処理の処理結果に基づいて、前記施錠報告信号を前記サーバ装置側に送信する送信処理と、を行う。
【0008】
請求項3に記載の管理システムは、請求項2に記載の管理システムにおいて、前記管理手段は、前記第1確認処理において、前記サーバ装置と前記端末装置との間で通信可能である状態を確認し、且つ、前記第2確認処理において、前記対象機器が施錠状態であることを前記状態信号が示すことを確認した場合、前記送信処理を行う。
【0009】
請求項4に記載の管理システムは、請求項2に記載の管理システムにおいて、前記管理手段は、前記第1確認処理において、前記サーバ装置と前記端末装置との間で通信不可能である状態を確認し、且つ、前記第2確認処理において、前記対象機器が施錠状態であることを前記状態信号が示すことを確認した場合、前記サーバ装置と前記端末装置との間で通信可能となった後に前記送信処理を行うための送信準備処理、を行い、前記送信準備処理は、前記サーバ装置と前記端末装置との間での通信が可能となった場合に前記施錠報告信号を送信するための前記端末装置への操作を促す情報を出力する処理、を含む。
【0010】
請求項5に記載の管理システムは請求項1から4の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記サーバ装置は、前記施錠報告信号に基づいて、前記施錠報告が行われたことを示す施錠報告情報を格納する格納手段と、前記格納手段の前記施錠報告情報に基づいて、前記施錠報告が行われていない前記対象機器を示す情報を出力する処理を行う出力手段と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の管理システムによれば、対象機器が施錠状態であるか解錠状態であるかを示す状態信号に基づいて、対象機器が施錠された旨の報告である施錠報告を行うための施錠報告信号をサーバ装置側に送信する処理を行うことにより、例えば、対象機器の施錠を管理することが可能となる。また、状態信号に基づいて施錠報告を行うために、ユーザの誤認等による誤報告の発生等を防止することができ、対象機器の施錠を適切に管理することが可能となる。
【0012】
請求項2に記載の管理システムによれば、通信状態を確認する第1確認処理と、状態信号が示す内容を確認する第2確認処理との処理結果に基づいて、施錠報告信号をサーバ装置側に送信する送信処理を行うことにより、例えば、適切な内容の施錠報告信号をサーバ装置に対して確実に送信することが可能となる。
【0013】
請求項3に記載の管理システムによれば、第1確認処理でサーバ装置と端末装置との間で通信可能である状態を確認し、且つ、第2確認処理において、対象機器が施錠状態であることを状態信号が示すことを確認した場合、送信処理を行うことにより、例えば、適切な内容の施錠報告信号をサーバ装置に対して確実に送信することが可能となる。
【0014】
請求項4に記載の管理システムによれば、送信準備処理は、サーバ装置と端末装置との間での通信が可能となった場合に施錠報告信号を送信するための端末装置への操作を促す情報を出力する処理を含むことにより、例えば、施錠報告信号のサーバ装置への送信漏れを防止し、確実に施錠報告を行わせることが可能となる。
【0015】
請求項5に記載の管理システムによれば、格納手段の施錠報告情報に基づいて、施錠報告が行われていない対象機器を示す情報を出力する処理を行うことにより、例えば、施錠報告を行わせるための対応(例えば、施錠報告を行っていない者(会社等の組織を含む)に対して、施錠報告を行う必要があることを通知又は連絡する対応等)をとることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本実施の形態に係る管理システムを示す図である。
【
図2】管理システムを機能概念的に示すブロック図である。
【
図18】報告関連現状表示情報等を特定する処理の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る管理システムの実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0018】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、管理システムに関する。本発明に係る管理システムは、解錠又は施錠される対象機器を管理するためのシステムである。
【0019】
「対象機器」とは、管理システムによって管理される対象となる機器であり、例えば、建設現場で使用される資材機材又は他の任意の物等を含む概念である。なお、「資機材」とは、例えば、高所作業車、フォークリフト、立馬、又はエレベータ等を含む概念である。
【0020】
そして、以下に示す実施の形態においては、「対象機器」が資機材としての高所作業車である場合について説明する。
【0021】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0022】
(構成)
まず、本実施の形態に係る管理システムについて説明する。
図1は、本実施の形態に係る管理システムを示す図であり、
図2は、管理システムを機能概念的に示すブロック図である。なお、管理システム100に含まれる各要素の個数は任意であるが、本実施の形態では、図示されている要素について説明する。また、
図1の鍵管理装置3の形状及び取付位置は、説明の便宜上の図示である。
【0023】
図1及び
図2の管理システム100は、高所作業車4を管理するためのシステムであり、例えば、端末装置1、サーバ装置2、及び鍵管理装置3を備える。
【0024】
(構成‐高所作業車)
高所作業車4は、前述の資機材(つまり、対象機器)であり、例えば、建設現場等で用いられる機器である。なお、本実施の形態では、例えば、元請会社が管理する高所作業車4について、実際の作業を行う協力会社(下請け会社であり、後述する「A建設」等)が使用するための予約である使用予約を行って使用する運用となっている場合について説明する。
【0025】
高所作業車4は、例えば、モーター及びバッテリ等を備えた公知の構成を適用することができるので、概略のみ説明する。高所作業車4は、例えば、
図1の作業床41、及び操作部42を備える。
【0026】
(構成‐高所作業車‐作業床)
作業床41は、例えば、作業員に対して比較的高所での作業を行わせるためのものであり、一例としては、作業員を載せた状態で上昇又は下降するように構成されている。
【0027】
(構成‐高所作業車‐操作部)
図3は、操作部の正面図である。
図1~
図3の操作部42は、高所作業車4の動作モードを切り替えるための操作手段であり、具体的な、上部操作モード、下部操作モード、又はOFFモードの切り替えを行うためにユーザによって操作されるものである。
【0028】
「動作モード」とは、高所作業車を動作させるためのモードであり、例えば、上部操作モード、下部操作モード、及びOFFモードを含む概念である。なお、各モードについては後述する。
【0029】
高所作業車4は、車輪の駆動により自己が水平方向に移動(以下、「水平移動」とも称する)したり、作業床41を垂直方向に移動(以下、「垂直移動」とも称する)させたりすることが可能となるように構成されている。そして、この「水平移動」は、高所作業車4に関する水平方向における動作であるので「水平動作」とも称する。また、「垂直移動」は、高所作業車4における垂直方向に関する動作であるので「垂直動作」とも称する。
【0030】
操作部42は、
図3に示すように例えば、つまみ部421を備える。つまみ部421は、ユーザからの回動力を受けて回動軸(
図3の各図でつまみ部421の中心に便宜上図示されている点で示される軸)を基準にして回動可能となっている部材であり、例えば、キーノブとも称する。つまみ部421は、高所作業車4を上部操作モードに設定する「上部操作」の位置(
図3の(a))、高所作業車4をOFFモードに設定する「OFF」の位置(
図3の(b))、又は高所作業車4を下部操作モードに設定する「下部操作」の位置(
図3の(c))に回動可能となっている。
【0031】
図4は、動作モードの説明図である。「上部操作モード」とは、
図4の「番号」=「1」に示すように、水平動作及び垂直動作が可能となるモードであり、例えば、高所作業車4を水平移動又は垂直移動の両方を可能にするモードである。上部操作モードに設定されている場合、水平移動ペダル(不図示)を操作することにより、高所作業車4は水平移動し、また、垂直移動レバー又は垂直移動ボタン(不図示)を操作することにより、高所作業車4の作業床41は垂直移動することになる。
【0032】
「下部操作モード」とは、
図4の「番号」=「2」に示すように、垂直動作が可能となるモードであり、例えば、高所作業車4を水平移動又は垂直移動の内の垂直移動のみを可能にするモードである。下部操作モードに設定されている場合、水平移動ペダル(不図示)を操作したとしても、高所作業車4は水平移動せず、垂直移動レバー又は垂直移動ボタン(不図示)を操作することにより、高所作業車4の作業床41は垂直移動することになる。
【0033】
「OFFモード」とは、
図4の「番号」=「3」に示すように、水平動作及び垂直動作の両方が不可能となるモードであり、例えば、高所作業車4を水平移動及び垂直移動の内の両方を不可能にするモードである。OFFモードに設定されている場合、水平移動ペダル(不図示)を操作したとしても、高所作業車4は水平移動せず、垂直移動レバー又は垂直移動ボタン(不図示)を操作したとしても、高所作業車4の作業床41は垂直移動しないことになる。
【0034】
(構成‐鍵管理装置)
図1及び
図2の鍵管理装置3は、高所作業車4に設けられている装置であり、具体的には、高所作業車4を施錠又は解錠するための装置である。鍵管理装置3は、
図2に示すように例えば、通信部31、記録部32、及び制御部33を備える。
【0035】
(構成‐鍵管理装置‐通信部)
図2の通信部31は、他の機器(端末装置1)との間で通信を行う通信手段である。
【0036】
(構成‐鍵管理装置‐記録部)
図2の記録部32は、鍵管理装置3の動作に必要なプログラム及び各種のデータを格納する格納手段であり、例えば、外部記録装置としてのフラッシュメモリ(図示省略)を用いて構成されている。ただし、フラッシュメモリに代えてあるいはフラッシュメモリと共に、ハードディスク、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる(他の装置の記録部も同様とする)。
【0037】
記録部32には、例えば、鍵管理装置3が実装されている高所作業車4を一意に識別する情報である資機材識別情報(以下、識別情報を「ID」とも称する)が格納されている。
【0038】
本実施の形態では、例えば、高所作業車401に実装されている鍵管理装置3の記録部32には、高所作業車401を示す「EID0001」が格納されている。また、
図2では不図示であるが、高所作業車402、403に実装されている鍵管理装置3の記録部32には「EID0002」、「EID0003」が格納されている。
【0039】
(構成‐鍵管理装置‐制御部)
図2の制御部33は、鍵管理装置3を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。このような制御部33によって行われる処理について後述する。
【0040】
(構成‐端末装置)
図1及び
図2の端末装置1は、ユーザによって携帯される装置であり、例えば、サーバ装置2及び高所作業車4側(具体的には、高所作業車4に設けられている鍵管理装置3)との間で通信する装置であり、一例としては、タブレット端末又はスマートフォンである。
【0041】
端末装置1は、
図2に示すように例えば、通信部11、タッチパッド12、ディスプレイ13、記録部14、及び制御部15を備える。
【0042】
(構成‐端末装置‐通信部)
図2の通信部11は、他の機器(サーバ装置2及び鍵管理装置3)との間で通信を行う通信手段である。この通信部11の具体的な構成は任意であるが、例えば、公知の無線通信回路等を備えて構成することができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、通信部11が、鍵管理装置3との間でブルートゥース(登録商標)に対応する通信規格に基づく無線通信(例えば、10m程度~15m程度等の所定距離内の有効範囲で通信可能な無線通信)を行うように構成されている場合について説明するが、この構成に限定されるものではない。
【0044】
(構成‐端末装置‐タッチパッド)
図2のタッチパッド12は、ユーザの指等で押圧されることにより、当該ユーザから各種操作入力を受け付ける操作手段である。このタッチパッド12の具体的な構成は任意であるが、例えば、抵抗膜方式や静電容量方式等による操作位置検出手段を備えた公知のものを用いることができる。
【0045】
(構成‐端末装置‐ディスプレイ)
図2のディスプレイ13は、制御部15の制御に基づいて各種の画像を表示する画像表示手段である。このディスプレイ13の具体的な構成は任意であるが、例えば、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイ等を用いることができる。なお、上記のタッチパッド12とディスプレイ13とをタッチパネルとして一体形成しても構わない。
【0046】
(構成‐端末装置‐記録部)
図2の記録部14は、端末装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。
【0047】
記録部14は、例えば、鍵情報(
図2)を格納する鍵情報格納手段である。なお、「鍵情報」とは、高所作業車4を解錠するための情報であり、具体的な内容については後述する。
【0048】
(構成‐端末装置‐制御部)
図2の制御部15は、端末装置1を制御する制御手段である。制御部15は、管理手段として機能する。
【0049】
「管理手段」は、高所作業車4(対象機器)側から出力される状態信号(本実施の形態では、高所作業車4に設けられている鍵管理装置3から出力される状態信号)であって、高所作業車4が施錠状態であるか解錠状態であるかを示す状態信号に基づいて、高所作業車4が施錠された旨の報告である施錠報告を行うための施錠報告信号をサーバ装置2側に送信する処理を行う手段である。また、「管理手段」は、例えば、サーバ装置2と端末装置1との間の通信状態を確認する第1確認処理と、状態信号が示す内容を確認する第2確認処理と、第1確認処理及び第2確認処理の処理結果に基づいて、施錠報告信号をサーバ装置側に送信する送信処理とを行う手段である。なお、このような制御部15によって行われる処理については後述する。
【0050】
(構成‐サーバ装置)
図1及び
図2のサーバ装置2は、例えば、端末装置1との間で通信する装置であり、一例としては、データセンター等の任意の場所に設けられるサーバコンピュータ又は複数台のコンピュータによって実現されるいわゆるクラウドコンピュータとして構成されるものである。
【0051】
サーバ装置2は、
図2に示すように例えば、通信部21、記録部22、及び制御部23を備える。
【0052】
(構成‐サーバ装置‐通信部)
図2の通信部21は、他の機器(端末装置1)との間で通信を行う通信手段である。この通信部21の具体的な構成は任意であるが、例えば、公知の無線通信回路等を備えて構成することができる。
【0053】
(構成‐サーバ装置‐記録部)
図2の記録部22は、サーバ装置2の動作に必要なプログラム及び各種のデータを格納する格納手段である。また、この記録部22は、例えば、ユーザ関連情報データベース221(以下、データベースを「DB」と称する)、資機材関連情報DB222、予約関連情報DB223、及び解錠施錠履歴情報DB224を備える。
【0054】
(構成‐サーバ装置‐記録部‐ユーザ関連情報DB)
図2のユーザ関連情報DB221とは、ユーザ関連情報を格納するユーザ関連情報格納手段である。
【0055】
図5は、ユーザ関連情報を例示した図である。「ユーザ関連情報」とは、高所作業車4を使用するユーザに関する情報であり、例えば、
図5に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0056】
項目「ユーザID」の情報は、ユーザを一意に識別するユーザIDである(
図5では、「UID0001」等)。項目「氏名情報」の情報は、ユーザの氏名を示す氏名情報である(
図5では、「AAA1」等)。なお、「AAA1」等は、説明の便宜上の記載であり、氏名を示しているものとする。項目「会社情報」は、ユーザが所属する会社(つまり、組織)を示す会社情報である(
図5では、協力会社の会社名である「A建設」等)。
【0057】
そして、例えば
図5の最上段の情報については、「UID0001」が識別するユーザの氏名が「AAA1」であり、当該ユーザが所属する会社が「A建設」であることが示されている。
【0058】
なお、このようなユーザ関連情報の格納手法は任意であるが、例えば、サーバ装置2に対して情報を入力することにより格納されることとしてもよい(後述の資機材関連情報も同様とする)。
【0059】
(構成‐サーバ装置‐記録部‐資機材関連情報DB)
図2の資機材関連情報DB222とは、資機材関連情報を格納する資機材関連情報格納手段である。
【0060】
図6は、資機材関連情報を例示した図である。「資機材関連情報」とは、資機材である高所作業車4に関する情報であり、例えば、
図6に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0061】
項目「資機材ID」の情報は、資機材である高所作業車4を一意に識別する資機材IDである(
図6では、
図1の高所作業車401~403を示す「EID0001」~「EID0003」等)。項目「名称情報」の情報は、高所作業車4の名称を示す名称情報である(
図6では、「1号機」等)。項目「種類情報」の情報は、高所作業車4の種類を示す種類情報である(
図6では、「9m高所作業車」等)。
【0062】
そして、例えば
図6の最上段の情報については、「EID0001」が識別する高所作業車401の名称が「1号機」であり、種類が「9m高所作業車」であることが示されている。
【0063】
(構成‐サーバ装置‐記録部‐予約関連情報DB)
図2の予約関連情報DB223とは、予約関連情報を格納する予約関連情報格納手段である。
【0064】
図7は、予約関連情報を例示した図である。「予約関連情報」とは、高所作業車4の使用予約の状況を示す情報であり、例えば、
図7に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0065】
図7の項目「資機材ID」の情報は、
図6の同一名称の情報と同様である。
図7の「予約日時情報」の情報は、高所作業車4の予約時間帯を示す予約時間帯情報であり、特に、予約日及び予約の時間帯を示す予約日時情報である。
図7では、1日を午前の時間帯及び午後の時間帯に分けて、時間帯として当該午前及び午後を用いることとし、3月1日の午前の時間帯を示す「0301-AM」、3月1日の午後の時間帯を示す「0301-PM」等を用いる場合について説明する。
図7の項目「予約会社情報」の情報は、高所作業車4を予約している会社を示す予約会社情報である(
図7では、協力会社である「A建設」等)。
【0066】
そして、例えば
図7の最上段の情報については、「EID0001」が識別する高所作業車401が、「0301-AM」が示す3月1日の午前の予約時間帯に、「A建設」によって予約されていることが示されている。
【0067】
なお、このような予約関連情報の格納手法は任意であるが、例えば、資機材IDについては、
図6の資機材関連情報に格納されている資機材IDと同じ情報が格納されることとしてもよい。また、予約日時情報については、カレンダーに基づく情報が格納されることとしてもよい。また、予約会社情報は、後述する予約処理によって格納される。
【0068】
(構成‐サーバ装置‐記録部‐解錠施錠履歴情報DB)
図2の解錠施錠履歴情報DB224とは、解錠施錠履歴情報を格納する解錠施錠履歴情報格納手段である。
【0069】
図8は、解錠施錠履歴情報を例示した図である。「解錠施錠履歴情報」とは、高所作業車4の解錠又は施錠(施錠報告)に関する履歴を示す情報であり、例えば、
図8に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0070】
図8の項目「資機材ID」の情報は、
図6の同一名称の情報と同様である。
図8の項目「日時情報」の情報は、施錠又は解錠に関する日時を示す日時情報である(
図8では、「3月1日9時00分」等)。
【0071】
図8の項目「履歴情報」の情報は、高所作業車4が解錠されたことを示す情報又は高所作業車4が施錠された旨の報告である施錠報告が行われたことを示す情報である。
図8の「解錠動作」は、高所作業車4が解錠されたことを示す解錠情報である。
図8の「施錠報告」は、施錠報告情報であり、本実施の形態では例えば、高所作業車4が施錠された旨の報告である施錠報告が使用予約を行っている協力会社に所属するユーザによって行われたことを示す情報である。
【0072】
そして、例えば
図8の最上段の情報については、「EID0001」が識別する高所作業車401が「3月1日9時00分」に解錠されたことが示されている。また、例えば
図8の2段目の情報については、「EID0001」が識別する高所作業車401に関して、「3月1日11時50分」に施錠報告が行われたことが示されている。
【0073】
なお、このような解錠施錠履歴情報の格納手法は任意であるが、例えば、後述する処理を行うことによって格納される。
【0074】
(構成‐サーバ装置‐制御部)
図2の制御部23は、サーバ装置2を制御する制御手段であり、例えば、出力手段として機能する。「出力手段」とは、格納手段の施錠報告情報に基づいて、施錠報告が行われていない対象機器を示す情報を出力する処理を行う手段である。なお、このような制御部23によって行われる処理については後述する。
【0075】
(鍵管理装置の動作及び処理)
次に、鍵管理装置3によって行われる動作及び処理について説明する。
図9は、鍵管理装置の動作及び処理の説明図である。
図9においては、鍵管理装置3によって行われる動作及び処理の内の本願の特徴に関連するものが「鍵管理装置の動作又は処理」の欄に例示されており、当該動作又は処理の概要が「概要」の欄に例示されている。
【0076】
鍵管理装置3は、
図9に示すように例えば、施錠動作、解錠動作、施錠処理、解錠処理、及び状態信号出力処理を行う。
【0077】
(鍵管理装置の動作及び処理‐施錠動作及び解錠動作)
「施錠動作」とは、高所作業車4を施錠する動作を示す概念である。「施錠」とは、ユーザによる
図1~
図3の操作部42の所定操作を不可能にすることを示す概念である。「施錠」とは、例えば、
図3のつまみ部421の一部の回動位置(本実施の形態では
図3(a)に示す「上部操作」の位置)への回動の規制を有効にして(つまり、ユーザによるつまみ部421の「上部操作」の位置への回動を不可能として)、高所作業車4を上部操作モードに設定することを不可能とすることを示す概念である。なお、「所定操作」とは、例えば、つまみ部421を「OFF」の位置(
図3の(b))又は「下部操作」の位置(
図3の(c))から、「上部操作」の位置(
図3の(a))に回動して上部操作モードに設定する操作に対応する概念である。
【0078】
「解錠動作」とは、高所作業車4を解錠する動作を示す概念である。「解錠」とは、ユーザによる
図1~
図3の操作部42の所定操作を可能にすることを示す概念である。「解錠」とは、例えば、
図3のつまみ部421の一部の回動位置(本実施の形態では
図3(a)に示す「上部操作」の位置)への回動の規制を解除して(規制を無効にして)(つまり、ユーザによるつまみ部421の「上部操作」の位置への回動を可能として)、高所作業車4を上部操作モードに設定することを可能とすることを示す概念である。
【0079】
なお、本実施の形態では、施錠されているか解錠されているかに関わらず、つまみ部421を「OFF」の位置(
図3の(b))又は「下部操作」の位置(
図3の(c))に回動させる操作は可能となっている。
【0080】
そして、例えば、鍵管理装置3が「施錠動作」を行った場合、高所作業車4が施錠されて
図3のつまみ部421を「上部操作」の位置へ回動不可能(つまり、
図4の「番号」=「1」)の上部操作モードへの設定が不可能)となるので、高所作業車4の水平動作が不可能となる。
【0081】
また、例えば、鍵管理装置3が「解錠動作」を行った場合、高所作業車4が解錠されて
図3のつまみ部421を「上部操作」の位置へ回動可能(つまり、
図4の「番号」=「1」)の上部操作モードへの設定が可能)となるので、高所作業車4の水平動作が可能となる。
【0082】
なお、操作部42の所定操作を不可能又は可能にするための鍵管理装置3の具体的な構成は任意であるが、例えば、施錠する場合に「上部操作」の位置(
図3の(a))へのつまみ部421の回動を規制し、解錠する場合に当該回動の規制を解除するストッパ機構を用いて構成してもよい。また、鍵管理装置3は、このストッパ機構が「上部操作」の位置への回動を規制しているか否か(つまり、高所作業車4を施錠しているか解錠しているか)を、例えば制御部33が特定可能となるように構成されていることとする。
【0083】
(鍵管理装置の動作及び処理‐施錠処理)
「施錠処理」とは、高所作業車4を施錠するための処理であり、例えば、施錠動作を行うための処理である。具体的には任意であるが、例えば、鍵管理装置3の制御部33が、任意の手法で高所作業車4に設定されている動作モードを監視し、解錠後にOFFモードに所定時間(例えば、30秒等)以上継続して設定され続けたか否かを判定し、OFFモードに所定時間以上継続して設定され続けたものと判定した場合に、施錠動作を行う。
【0084】
なお、高所作業車4に設定されている動作モードを監視する手法としては、例えば、
図3のつまみ部421の回動位置(
図3(a)~(c)の位置)に基づいて監視する手法、又は高所作業車4側から自己に現在設定されている動作モードを示す信号を所定時間間隔(例えば、0.5秒間隔等)で出力する機能が設けられていることとし当該出力される信号に基づいて監視する手法等を採用してもよい。
【0085】
すなわち、例えば、高所作業車4がOFFモードに設定された状態で解錠された後、他の動作モードに切り替えられずに30秒が経過した場合、施錠動作を行い、高所作業車4が施錠されることになる。また、例えば、高所作業車4が解錠された後、上部操作モード又は下部操作モードに切り替えられた状態で比較的長時間(例えば、3時間等)作業等に用いられ、この後に、OFFモードに切り替えられて設定された場合、当該OFFモードに所定時間以上継続して設定され続けた際に、施錠動作を行い、高所作業車4が施錠されることになる。
【0086】
(鍵管理装置の動作及び処理‐解錠処理)
「解錠処理」とは、高所作業車4を解錠するための処理であり、例えば、解錠動作を行うための処理である。具体的には任意であるが、例えば、鍵管理装置3の制御部33が、端末装置1から適正な解錠信号を受信した場合に、解錠動作を行う。なお、「適正な解錠信号」については後述する。
【0087】
(鍵管理装置の動作及び処理‐状態信号出力処理)
「状態信号出力処理」とは、状態信号を出力する処理である。「状態信号」とは、高所作業車4が施錠状態(施錠されている状態)であるか解錠状態(解錠されている状態)であるかを示す信号である。処理について具体的には任意であるが、例えば、鍵管理装置3の制御部33が、一定時間毎(例えば、1秒間毎等)に繰り返し、任意の手法で高所作業車4が施錠状態であるか解錠状態であるかを特定し、特定した状態を示し且つ自己の記録部32の資機材IDを含む状態信号を、通信部31を介して出力(送信)する。
【0088】
なお、高所作業車4の状態を特定する手法としては、例えば、前述のストッパ機構が
図3のつまみ部421の「上部操作」の位置への回動を規制している場合に、施錠状態を特定し、当該規制が行われていない場合(つまり、ストッパ機構が
図3のつまみ部421の「上部操作」の位置への回動を規制していない場合)に、解錠状態を特定する手法を用いてもよい。
【0089】
(処理‐予約処理処理)
次に、予約処理について説明する。なお、各処理の制御主体は、特記する場合を除いて、各装置の制御部であることとし、制御主体としての「制御部」の記載は適宜省略する。
【0090】
「予約処理」とは、高所作業車4を使用するための予約である使用予約を行う処理であり、例えば、
図7の予約関連情報における予約会社情報を格納するための処理であって、端末装置1及びサーバ装置2によって実行される処理である。
図10は、予約処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。
【0091】
この予約処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、使用予約を行うユーザが、自己の端末装置1のタッチパッド12を介して、自己のユーザIDをログイン情報として入力し、所定操作を行った場合に起動を開始することとし、起動を開始したところから説明する。
【0092】
ここでは、例えば、
図5の最上段の「UID0001」が示すユーザが、高所作業車401の使用予約を行う場合を例示して説明する。
【0093】
===SA1===
図10のSA1において端末装置1は、ログイン情報を送信する。具体的には、予約処理の起動時にユーザに入力されたユーザIDを含むログイン情報を、サーバ装置2に送信する。
【0094】
ここでは、例えば、「AAA1」のユーザが、予約処理の起動時に自己のユーザIDである「UID0001」を入力した場合、端末装置1は、「UID0001」を含むログイン情報を送信する。
【0095】
===SB1===
一方、
図10のSB1においてサーバ装置2は、SA1で送信されたログイン情報を受信する。ここでは、例えば、「UID0001」を含むログイン情報を受信する。
【0096】
===SB2===
図10のSB2においてサーバ装置2は、SB1で受信したログイン情報、
図5のユーザ関連情報、
図6の資機材情報、及び
図7の予約関連情報に基づいて、予約画面を表示するための画面情報を生成して端末装置1に送信することにより、端末装置1のディスプレイ13に予約画面を表示する。「予約画面」とは、高所作業車4の使用予約を行うための情報を入力したり、予約状況を表示したりする画面である。
【0097】
===SA2===
一方、
図7のSA2において端末装置1は、予約画面に対するタッチパッド12の操作を介してユーザによって入力された予約に関する情報である予約関連入力情報を、サーバ装置2に送信する。
【0098】
ここでは、例えば、ユーザが、高所作業車401について3月1日の午前に使用予約を行う操作を行った場合、端末装置1は、高所作業車401について3月1日の午前に使用予約を行う予約関連入力情報を、サーバ装置2に送信する。
【0099】
===SB3===
一方、
図10のSB3においてサーバ装置2は、SA2で送信された予約関連入力情報を受信する。
【0100】
===SB4===
図10のSB4においてサーバ装置2は、SB3で受信した予約関連入力情報に基づいて、
図7の予約会社情報を格納する。
【0101】
ここでは、例えば、SB3にて、高所作業車401について3月1日の午前に使用予約を行う予約関連入力情報を受信した場合、SB1で受信したログイン情報に含まれるユーザIDである「UID0001」と、
図5のユーザ関連情報とに基づいて、ログイン情報を入力したユーザが所属する会社として「A建設」を特定した上で、
図7の予約関連情報において、「資機材ID」=「EID0001」の「0301-AM」の予約会社情報として、
図7に図示されている通り、「A建設」を格納する。このようにして、高所作業車401が「A建設」によって予約されることなる。これにて、予約処理の説明を終了する。
【0102】
(処理‐鍵情報格納処理)
次に、鍵情報格納処理について説明する。「鍵情報格納処理」とは、端末装置1に鍵情報をダウンロードして格納する処理であり、例えば、端末装置1及びサーバ装置2によって実行される処理である。
【0103】
この鍵情報格納処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、鍵情報をダウンロードするユーザが、自己の端末装置1のタッチパッド12を介して、自己のユーザIDをログイン情報として入力し、所定操作を行い、当該ログイン情報(つまり、鍵情報のダウンロードを希望するユーザのユーザID)をサーバ装置2が受信した場合に起動を開始することとし、起動を開始したところから説明する。
【0104】
サーバ装置2は、
図5のユーザ関連情報及び
図7の予約関連情報を参照して、受信したログイン情報であるユーザIDが示すユーザが所属する会社によって予約されている高所作業車4と、当該高所作業車4が当該会社によって予約されている日時を示す情報を表示する鍵情報取得画面(鍵情報を取得する対象の高所作業車及び予約日時を選択して入力させるための画面)を表示するための画面情報を生成して端末装置1に送信することにより、端末装置1のディスプレイ13に鍵情報取得画面を表示する。
【0105】
一方、ユーザは、鍵情報取得画面を視認して自己の会社が予約している高所作業車4及び予約日時を確認した上で、例えば、高所作業車401について3月1日の午前の使用を希望する場合、タッチパッド12を介して、高所作業車401を3月1日の午前に解錠して使用するための鍵情報を要求するための操作を行う。当該操作を行った場合、端末装置1は、高所作業車401を3月1日の午前に解錠して使用するための鍵情報を要求する要求情報をサーバ装置2に送信する。
【0106】
一方、サーバ装置2は、端末装置1からの要求情報を受信し、受信した要求情報によって要求された鍵情報を生成して端末装置1に送信する。ここで生成する鍵情報の具体的な内容は任意であり、例えば、解錠対象となる高所作業車4の資機材ID、及び解錠可能とする日時を示す情報である解錠可能日時情報を含む場合について説明する。また、鍵情報に関しては、
図1及び
図2の鍵管理装置3にて解読可能な任意の暗号化方式の情報を採用してもよい。ここでは、例えば、サーバ装置2は、高所作業車401を3月1日の午前に解錠して使用するための鍵情報として、高所作業車401の資機材IDである「EID0001」及び解錠可能日時情報である「3月1日の午前」を含む鍵情報を生成して端末装置1に送信する。
【0107】
一方、端末装置1は、サーバ装置2から送信された鍵情報を受信し、受信した鍵情報を記録部14に格納する。ここでは、例えば、「EID0001」及び「3月1日の午前」を含む鍵情報を格納する。なお、上述の処理において、複数の鍵情報を要求した場合、端末装置1には複数の鍵情報が格納されることになる。これにて、鍵情報格納処理の説明を終了する。
【0108】
(処理‐施錠報告関連処理)
次に、施錠報告関連処理について説明する。「施錠報告関連処理」とは、高所作業車4が施錠された旨の報告である施錠報告に関連する処理であり、例えば、後述の各種画面に対するユーザからの各種操作入力等に基づいて、主に端末装置1にて行われる処理である。以下では、端末装置1のディスプレイ13に表示される各種画面について説明した後に、処理内容について説明する。
【0109】
===画面===
まず、各種画面について説明する。
図11は、メニュー画面の表示例であり、
図12~
図13は、第1画面の表示例であり、
図14~
図16は、第2画面の表示例である。
【0110】
==メニュー画面==
図11のメニュー画面は管理システム100によって実現される機能の内のユーザが使用する機能を選択させるための画面であり、例えば、第1ボタン61、及び第2ボタン62を含む。
【0111】
第1ボタン61は、解錠及び解錠後の施錠報告を行わせる機能等を選択させるためのボタンであり、主に、例えば、各協力会社(つまり、高所作業車4を使用予約している会社)の作業員が選択することを想定したボタンである。
【0112】
第2ボタン62は、施錠報告の確認及び施錠報告を行わせる機能等を選択させるためのボタンであり、主に、例えば、各協力会社の職長(つまり、複数の作業員を管理するリーダ等)が選択することを想定したボタンである。特に、第2ボタン62は、例えば、各協力会社の職長が、高所作業車4の施錠報告が行われていることを確認するタイミング等(午前中の作業終了後や午後の終了後等)に選択されることを想定したボタンである。
【0113】
==第1画面==
図12の第1画面は、解錠及び解錠後の施錠報告等を行わせるための画面であり、例えば、
図11の第1ボタン61を操作(例えば、押下する操作である「タップ」)して選択した場合に表示される画面である。第1画面は、
図12に示すように例えば、日時選択表示欄71、メッセージ表示欄72、個別情報表示欄73、及び送信ボタン74を有する。
【0114】
=日時選択表示欄=
図12の日時選択表示欄71は、解錠及び施錠報告を行う高所作業車4を予約日時に基づいて検索するための欄であり、例えば、検索条件となる日付及び時間(午前又は午後)を選択可能となっており、
図12では3月1日の午前(つまり「AM」)が選択された状態が図示されている。
【0115】
=メッセージ表示欄=
図12のメッセージ表示欄72は、各種メッセージが表示される欄である。
【0116】
=個別情報表示欄=
図12の個別情報表示欄73は、高所作業車4各々に関する情報が表示される欄であり、例えば、「高車名」の欄、「予約時間」の欄、「解錠」の欄、及び「施錠報告」の欄を有する。
【0117】
図12の「高車名」の欄は、処理対象となる高所作業車4の名称を示す情報が表示される欄であり、
図12では、高所作業車401の名称である「1号車」が図示されている。
【0118】
図12の「予約時間」の欄は、選択された予約日時の時間を示す情報が表示される欄であり、
図12では、午前を示す「0:00~11:59」が図示されている。
【0119】
図12の「解錠」の欄は、解錠ボタン731が表示される欄である。解錠ボタン731とは、高所作業車4を解錠する場合にタップされるボタンである。
【0120】
図12の「施錠報告」の欄は、施錠報告ボタン732が表示される欄である。施錠報告ボタン732とは、高所作業車4が施錠されたことを報告する場合にタップされるボタンである。この施錠報告ボタン732は、有効化されたり又は無効化されたりする。
【0121】
「有効化」とは、施錠報告ボタン732をタップする操作を行った場合に、当該タップされたことを示す操作入力情報が端末装置1に入力されるようにすることを示す概念である。また、施錠報告ボタン732が有効化されている場合、施錠報告ボタン732が有効化されていることを示すために、無効化されている場合に比べて目立つ表示態様(例えば目立つ表示色)で表示されることになる。
【0122】
「無効化」とは、施錠報告ボタン732をタップする操作を行った場合であっても、当該タップされたことを示す操作入力情報が端末装置1に入力されないようにすることを示す概念である。また、施錠報告ボタン732が無効化されている場合、施錠報告ボタン732が無効化されていることを示すために、有効化されている場合に比べて目立たない表示態様(例えば目立たない表示色)で表示される(本実施の形態では、グレーアウトして表示される)ことになる。
【0123】
すなわち、例えば、施錠報告ボタン732が有効化されている場合、ユーザがタッチパッド12を介して施錠報告ボタン732をタップする操作を行った場合に、当該施錠報告ボタン732がタップされたことを示す操作入力情報が端末装置1に入力されることになる。一方、例えば、施錠報告ボタン732が無効化されている場合、ユーザがタッチパッド12を介して施錠報告ボタン732をタップする操作を行ったとしても、当該施錠報告ボタン732がタップされたことを示す操作入力情報は端末装置1に入力されないことになる。よって、施錠報告ボタン732が有効化されている場合にのみ、施錠報告ボタン732をタップすることによる操作入力情報を、端末装置1に入力することが可能となる。
【0124】
また、本実施の形態では、有効されている場合の施錠報告ボタン732については、説明の便宜上、
図12に示すようにボタンの枠を実線で図示しハッチングが付された状態で図示されている。また、無効されている場合の施錠報告ボタン732については、
図13の(a)に示すようにボタンの枠を破線で図示した状態で図示されている。
【0125】
=送信ボタン=
図12の送信ボタン74は、施錠報告信号をサーバ装置2に対して送信する場合にタップされるボタンである。この送信ボタン74は、有効化されたり又は無効化されたりする。
【0126】
なお、ここでの有効化及び無効化の定義、及び、各図での有効化又は無効化された状態の図示は、
図12の施錠報告ボタン732で説明したものと同様である。また、以下に示す各ボタンの有効化及び無効化についても、特記する場合を除いて同様であるものとする。また、図面を含めて無効化しているものと特記されていないボタンについては、有効化されているものと解釈してもよい。
【0127】
==第2画面==
図14の第2画面は、施錠報告の確認及び施錠報告を行わせるための画面であり、例えば、
図11の第2ボタン62をタップして選択した場合に表示される画面である。第2画面は、
図14に示すように例えば、日時選択表示欄81、メッセージ表示欄82、個別情報表示欄83、及び送信ボタン84を有する。
【0128】
なお、日時選択表示欄81、メッセージ表示欄82、及び送信ボタン84は、
図12の第1画面の同一名称の各欄及びボタンと同様である。
【0129】
=個別情報表示欄=
図14の個別情報表示欄83は、高所作業車4各々に関する情報が表示される欄であり、例えば、「高車名」の欄、「予約時間」の欄、「現状」の欄、及び「施錠報告」の欄を有する。
【0130】
なお、「高車名」の欄及び「予約時間」の欄は、
図12の第1画面の同一名称の欄と同様である。
【0131】
図14の「現状」の欄は、報告関連現状表示情報831が表示される欄である。「報告関連現状表示情報」831とは、施錠された旨の報告である施錠報告が行われたか否かを示す情報であり、報告が行われていないことを示す「未報告」(
図14)及び報告が行われたことを示す「報告済」)(
図15の(a))である。なお、ここでの「報告が行われた」とは、施錠報告を示す施錠報告情報(
図8では「履歴情報」=「施錠報告」)が
図1の解錠施錠履歴情報DB224に格納されたことを示す概念であり、例えば、報告に関する操作を行ったにも関わらず、何等かの原因で施錠報告情報が格納されていない場合には、報告が行われていないこと(つまり、「未報告」)になる。
【0132】
図14の「施錠報告」の欄は、施錠報告ボタン832が表示される欄である。施錠報告ボタン832は、
図12の第1画面の同一名称のボタンと同様である。
【0133】
===処理===
次に、施錠報告関連処理の処理内容について説明する。ここでは、
図12の第1画面の操作に関して行われる処理(以下、「第1画面側処理」)、及び
図14の第2画面の操作に関して行われる処理(以下、「第2外面側処理」)について説明する。
【0134】
(処理‐施錠報告関連処理‐第1画面側処理)
第1画面側処理は、例えば、第1画面表示処理、解錠操作処理、及び第1画面側施錠報告処理を含む。
【0135】
(処理‐施錠報告関連処理‐第1画面側処理‐第1画面表示処理)
「第1画面表示処理」は、
図12等の第1画面を表示する処理である。ここでは、第1画面に含まれる主な情報又はボタンを表示する処理について説明する。ユーザ(例えば作業員)が、所定操作(自己のユーザIDをログイン情報して入力する操作を含む)を行うことによりディスプレイ13に表示された
図11のメニュー画面において、ユーザが第1ボタン61をタップした場合、端末装置1は、ディスプレイ13に
図12等の第1画面を表示する。
【0136】
具体的には、端末装置1は、最初に
図12の日時選択表示欄71への日付及び時間の入力(つまり、選択)をユーザに要求し、ユーザが日付及び時間を入力した場合に、前述の鍵情報格納処理で記録部14に格納した鍵情報(例えば、資機材IDである「EID0001」等及び解錠可能日時情報である「3月1日の午前」等を含む)に基づいて、ユーザが入力した日付及び時間に対応する鍵情報が端末装置1にダウンロードされて格納されている高所作業車4を特定し、特定した高所作業車4に関する
図12の個別情報表示欄73の情報を表示することにより、第1画面を表示する。
【0137】
ここでは、例えば、ユーザが日付及び時間として「3月1日」及び「午前」を入力した場合、記録部14に記録されている「EID0001」及び「3月1日の午前」を含む鍵情報等に基づいて、「3月1日」及び「午前」に対応する鍵情報がダウンロードされている高所作業車401等を特定し、特定した高所作業車401に関する
図12の個別情報表示欄73の情報を表示する。
【0138】
詳細には、例えば、
図6の資機材関連情報のように資機材IDに対応する名称情報を特定するための情報が記録部14に格納されていることとし、当該情報を参照して鍵情報に含まれる「EID0001」が示す高所作業車401の名称として「1号車」と特定し、特定した「1号車」を
図12の「高車名」の欄に表示し、また、ユーザに選択されて入力された時間である「午前」を示す「0:00~11:59」を「予約時間」の欄に表示し、また、高所作業車401に関する解錠ボタン731及び施錠報告ボタン732を表示することにより、
図12の第1画面を表示する。これにて、第1画面表示処理の説明を終了する。
【0139】
(処理‐施錠報告関連処理‐第1画面側処理‐解錠操作処理)
「解錠操作処理」は、高所作業車4を解錠するための処理である。ユーザが、
図12の第1画面において、解錠ボタン731をタップした場合に、端末装置1は解錠操作処理を行う。具体的には、以下の第1ステップ~第3ステップの処理を行う。
【0140】
=第1ステップ=
第1ステップでは、端末装置1は、記録部14を参照して、ユーザにタップされた解錠ボタン731に対応する鍵情報を特定し、特定した鍵情報を含む解錠信号を生成して、生成した解錠信号を通信部11を介して送信する。
【0141】
=第2ステップ=
鍵管理装置3は、第1ステップで送信された解錠信号を受信し、解錠するか否かを判定し、判定結果に基づいて処理を行う。具体的には、まず、鍵管理装置3の記録部32の資機材IDを取得し、また、任意の特定手法(例えば、鍵管理装置3にタイマ等の計時手段が設けられていることとし、この計時手段の計時結果に基づいて特定する手法等)で現在の日時を特定する。次に、前述の受信した解錠信号に含まれる鍵情報を取得する。次に、取得した鍵情報に含まれる資機材IDと前述の取得した資機材ID(つまり、記録部32の資機材ID)とを相互に比較し、また、取得した鍵情報に含まれる解錠可能日時情報が示す日時と前述の特定した現在の日時とを相互に比較する。
【0142】
そして、比較した資機材IDが相互に一致し、且つ、現在の日時が解錠可能日時情報が示す日時(日及び午前又は午後の時間帯)内である場合、鍵管理装置3が実装されている高所作業車4を現在の日時解錠するための適正な解錠信号を受信したものと判断した上で、解錠するものと判定し、解錠動作を行った上で、解錠が成功したことを示す解錠成功信号を端末装置1に送信する。
【0143】
また、比較した資機材IDが相互に一致せず異なっている場合、又は、現在の日時が解錠可能日時情報が示す日時外(つまり、現在の日時が解錠可能日時情報が示す日時に含まれない)である場合、鍵管理装置3が実装されている高所作業車4を現在の日時に解錠するための適正な解錠信号を受信したわけではないものと判断した上で、解錠しないものと判定し、解錠動作を行わずに、解錠が失敗したことを示す施錠失敗信号を端末装置1に送信する。
【0144】
=第3ステップ=
端末装置1は、第2ステップで送信された解錠成功信号を受信した場合に、前述の解錠信号に含まれる資機材IDと同じ資機材IDを含む解錠通知信号(解錠されたことをサーバ装置2側に通知するための信号)をサーバ装置2に送信する。そして、サーバ装置2は、解錠通知信号を受信した場合、受信した解錠通知信号に含まれている資機材IDを特定し、また、解錠通知信号を受信した日時を特定した上で、
図8の資機材ID及び日時情報として、当該特定した資機材ID及び日時を示す情報を格納し、また、
図8の履歴情報として「解錠動作」を格納する。
【0145】
また、端末装置1は、第2ステップで送信された解錠失敗信号を受信した場合、解錠通知信号を送信しないので、サーバ装置2による
図8の解錠施錠履歴情報を格納する処理は行われないことになる。
【0146】
=具体例=
第1ステップで、例えば、端末装置1を保持するユーザが、
図2の高所作業車401の周辺位置(例えば、1m~2m程度離れた位置であって、端末装置1及び高所作業車401の鍵管理装置3が通信可能な位置等)で、
図12の解錠ボタン731をタップした場合、端末装置1は、資機材IDである「EID0001」及び解錠可能日時情報である「3月1日の午前」を含む鍵情報を含む解錠信号を生成して送信し、当該解錠信号は、端末装置1の周辺に配置されている高所作業車401の鍵管理装置3に到達することになる。
【0147】
第2ステップでは、例えば、高所作業車401の鍵管理装置3は、「EID0001」及び「3月1日の午前」を含む鍵情報を含む解錠信号を受信して、解錠動作を行った上で、解錠成功信号を端末装置1に送信する。
【0148】
なお、この場合、高所作業車4は解錠されるので、
図3のつまみ部421を、
図3(a)に示す「上部操作」の位置を含む全ての位置に自由に回動させて動作モードに自由に設定することができることになる。
【0149】
第3ステップでは、例えば、端末装置1は、第2ステップで送信された解錠成功信号を受信し、「EID0001」を含む解錠通知信号をサーバ装置2に送信する。そして、サーバ装置2は、例えば
図8の最上段の情報を格納する。これにて、解錠操作処理の説明を終了する。
【0150】
(処理‐施錠報告関連処理‐第1画面側処理‐第1画面側施錠報告処理)
「第1画面側施錠報告処理」は、高所作業車4が施錠されたことを報告するための処理である。ユーザが、
図12の第1画面において、施錠報告ボタン732をタップした場合に、端末装置1は、第1画面側施錠報告処理を行う。具体的には、以下の第1ステップ~第2ステップの処理を行う。
【0151】
=第1ステップ=
第1ステップでは、端末装置1は、通信状態確認処理(第1確認処理)、及び解錠施錠状態確認処理(第2確認処理)を行う。
【0152】
「通信状態確認処理」とは、端末装置1とサーバ装置2との間の通信状態を確認する処理であり、具体的には、通信可能であるか通信不可能であるかを確認する処理である。なお、通信可能であることを「オンライン」とも称し、通信不可能であることを「オフライン」とも称する。具体的な処理は任意であるが、例えば、端末装置1が通信テスト信号をサーバ装置2に送信し、当該通信テスト信号を受信した場合に対応する応答信号をサーバ装置2が端末装置1に返信するように構成されていることとし、端末装置1が当該応答信号を受信した場合に通信可能であることを確認し、端末装置1が当該応答信号の受信しなかった場合に通信不可能であることを確認することとしてもよい。
【0153】
「解錠施錠状態確認処理」とは、高所作業車4が施錠状態であるか解錠状態であるかを確認する処理である。具体的な処理任意であるが、例えば、状態信号出力処理(
図9)によって鍵管理装置3が一定時間毎に繰り返し送信する状態信号の内容(つまり、状態信号が施錠状態を示しているか解錠状態を示しているかの内容)に基づいて確認する。詳細には、ユーザにタップされた
図12の施錠報告ボタン732に対応する高所作業車4を示す資機材IDを含む受信した状態信号が施錠状態を示す場合、施錠状態であることを確認し、当該状態信号が解錠状態を示す場合、解錠状態であることを確認する。
【0154】
=第2ステップ=
第2ステップでは、端末装置1は、第1ステップでの各確認処理の処理結果に基づいて、各種処理を行う。
図17は、各確認結果に関する処理の説明図である。
図17において、「通信状態確認処理」の欄及び「解錠施錠状態確認処理」の欄は、通信状態確認処理及び解錠施錠状態確認処理の処理結果を示しており、「サーバ装置との通信」の欄及び「メッセージ」の欄は、各処理結果となる場合の施錠報告信号の通信の有無及び
図12のメッセージ表示欄72に表示されるメッセージのフォーマットが例示されている。
【0155】
<オンライン且つ施錠状態を確認した場合>
例えば、第1ステップにおいて、
図17の「番号」=「1」に示すように、通信状態確認処理で「オンライン」を確認し、且つ、解錠施錠状態確認処理で「施錠状態」を確認した場合、端末装置1は、施錠されたことを報告するために、ユーザにタップされた
図12の施錠報告ボタン732に対応する高所作業車4を示す資機材IDを含む施錠報告信号をサーバ装置2に送信する(つまり、送信処理を行う)。そして、サーバ装置2は、施錠報告信号を受信した場合、受信した施錠報告信号に含まれている資機材IDを特定し、また、施錠報告信号を受信した日時を特定した上で、
図8の資機材ID及び日時情報として、当該特定した資機材ID及び日時を示す情報を格納し、また、
図8の履歴情報として「施錠報告」を格納する。
【0156】
この後、
図13の(a)に示すように、メッセージ表示欄72に施錠報告が行われたことを示すメッセージを表示し、また、施錠報告ボタン732を無効化する。
【0157】
なお、この後、再度解錠するために解錠ボタン731をタップすることも想定されるが、この場合、前述の解錠操作処理を行った後、
図12に示すように、施錠報告ボタン732有効化する。そして、更にこの後、再度施錠報告するために施錠報告ボタン732をタップした場合、第1画面側施錠報告処理が再度行われることになる。
【0158】
<オンライン且つ解錠状態を確認した場合>
例えば、第1ステップにおいて、
図17の「番号」=「2」に示すように、通信状態確認処理で「オンライン」を確認し、且つ、解錠施錠状態確認処理で「解錠状態」を確認した場合、端末装置1は、施錠状態を確認できず施錠されたことを報告できないので、施錠報告信号の送信は行わない。よって、
図8の解錠施錠履歴情報としては新たな情報は格納されないことになる。
【0159】
この後、
図13の(b)に示すように、メッセージ表示欄72に施錠が行われていないこと及び施錠に関して確認する事項を示すメッセージを表示する。なお、この場合、施錠報告ボタン732は有効化されたままであるので、ユーザは、施錠に関する確認後に再度、施錠報告ボタン732をタップして、第1画面側施錠報告処理を再度実施することが可能となる。
【0160】
<オフライン且つ施錠状態を確認した場合>
例えば、第1ステップにおいて、
図17の「番号」=「3」に示すように、通信状態確認処理で「オフライン」を確認し、且つ、解錠施錠状態確認処理で「施錠状態」を確認した場合、端末装置1は、施錠状態を確認できたもののサーバ装置2との通信が不可能であり施錠されたことを報告できないので、施錠報告信号の送信は行わない。よって、
図8の解錠施錠履歴情報としては新たな情報は格納されないことになる。
【0161】
この後、
図13の(c)に示すように、メッセージ表示欄72に、サーバ装置2と通信可能となった後に施錠を報告するための操作を促すためのメッセージを表示し、また、送信ボタン74を有効化し、また、送信待ち表示情報732Aを表示し、また、施錠状態が確認された高所作業車4を示す資機材ID(
図13の(c)の場合は「EID0001」)を、施錠状態の確認が行われたものの施錠報告が行われていない高所作業車4の資機材IDとして記録部14に記録する。なお、ここでの処理がサーバ装置2と端末装置1との間で通信可能となった後に送信処理を行うための「送信準備処理」に対応するものと解釈してもよい。
【0162】
なお、送信待ち表示情報732Aとは、施錠状態の確認が行われたものの施錠報告が行われていない高所作業車4を示す目印となる情報であり、例えば、当該高所作業車4に対応する施錠報告ボタン732の周囲に表示される情報である。
【0163】
この後、ユーザが、端末装置1とサーバ装置2との間の通信が可能な環境で、
図13の(c)の送信ボタン74をタップした場合、端末装置1は、記録部14に記録されている、施錠状態の確認が行われたものの施錠報告が行われていない高所作業車4を示す資機材IDを含む施錠報告信号をサーバ装置2に送信する。そして、サーバ装置2は、施錠報告信号を受信し、前述の「<オンライン且つ施錠状態を確認した場合>」で説明した処理と同様な処理を行うにより、
図8の解錠施錠履歴情報の履歴情報としての「施錠報告」等を格納する。なお、施錠状態の確認が行われたものの施錠報告が行われていない高所作業車4が複数存在する場合、複数の資機材IDを含む施錠報告信号がサーバ装置2に送信されることになるが、この場合、サーバ装置2は、複数の高所作業車4に関して、
図8の「履歴情報」として「施錠報告」を格納することになる。
【0164】
この後、
図13の(a)に示すように、送信待ち表示情報732A(
図13の(c))を消去した上で、メッセージ表示欄72に施錠報告が行われたことを示すメッセージを表示し、また、施錠報告ボタン732及び送信ボタン74を無効化する。
【0165】
<オフライン且つ解錠状態を確認した場合>
例えば、第1ステップにおいて、
図17の「番号」=「4」に示すように、通信状態確認処理で「オフライン」を確認し、且つ、解錠施錠状態確認処理で「解錠状態」を確認した場合、端末装置1は、施錠状態を確認できず施錠されたことを報告できないので、前述の「<オンライン且つ解錠状態を確認した場合>」で説明した処理と同様な処理を行う。これにて、第1画面側施錠報告処理の説明を終了する。
【0166】
(処理‐施錠報告関連処理‐第2画面側処理)
第2画面側処理は、例えば、第2画面表示処理、及び第2画面側施錠報告処理を含む。
【0167】
(処理‐施錠報告関連処理‐第2画面側処理‐第2画面表示処理)
「第2画面表示処理」は、
図14等の第2画面を表示する処理である。ここでは、第2画面に含まれる主な情報又はボタンを表示する処理について説明する。ユーザ(例えば職長)が、午前中の作業終了後や午後の終了後等の高所作業車4の施錠報告が行われていることを確認するタイミング等に、所定操作(自己のユーザIDをログイン情報して入力する操作を含む)を行うことによりディスプレイ13に表示された
図11のメニュー画面において、ユーザが第2ボタン62をタップした場合、端末装置1は、ディスプレイ13に
図14等の第2画面を表示する。具体的には、以下の第1ステップ~第4ステップの処理を行う。
【0168】
=第1ステップ=
第1ステップでは、端末装置1は、最初に
図14の日時選択表示欄81への日付及び時間の入力(つまり、選択)をユーザに要求し、ユーザが日付及び時間を入力した場合に、サーバ装置2に対して、端末装置1に入力された前述のログイン情報であるユーザID、及び入力された日付及び時間を示す情報を送信することにより、ユーザが所属する会社によって前述の入力された日付及び時間に対応する日時に使用予約されている高所作業車4に関する
図8の解錠施錠履歴情報の送信を要求する。
【0169】
ここでは、例えば、「UID0001」をログイン情報として入力したユーザが、日付及び時間として「3月1日」及び「午前」を入力した場合、端末装置1は、「UID0001」、「3月1日」及び「午前」をサーバ装置2に送信することにより、「UID0001」が識別するユーザが所属する会社によって「3月1日」の「午前」に使用予約されている高所作業車4に関する
図8の解錠施錠履歴情報の送信を要求する。
【0170】
=第2ステップ=
第2ステップでは、サーバ装置2は、第1ステップで端末装置1から送信された各情報を受信した上で、
図5のユーザ関連情報及び
図7の予約関連情報を参照して、入力された日付及び時間が示す日時に前述のユーザが所属する会社によって予約されている高所作業車4(「指定日時に所属会社にて使用予約されている高所作業車4」とも称する)を特定した上で、
図8の解錠施錠履歴情報において、当該特定した各高所作業車4に関する情報の内の最新の情報(最も現在に近い日時情報に関連付けられている情報)各々を特定し、特定した各高所作業車4に関する最新の情報各々を端末装置1に送信する。
【0171】
ここでは、例えば、各高所作業車4は過去に少なくとも1回は解錠されて
図8の履歴情報として「解錠動作」が少なくとも記録されていることとし、また、
図8の解錠施錠履歴情報としては、現在が3月1日の午前の作業終了後のタイミング(例えば、3月1日の11時55分等)であり、図示されている3段目の情報が未だ格納されていないこととして説明する。
【0172】
この場合、
図5のユーザ関連情報を参照して、「UID0001」のユーザが所属する会社として「A建設」を特定し、
図7の予約関連情報を参照して、「3月1日」の「午前」に「A建設」によって使用予約されている高所作業車4として「EID0001」が示す高所作業車401等を特定した上で、高所作業車401等に関する最新の情報として
図8の2段目の各情報等を特定して端末装置1に送信する。
【0173】
=第3ステップ=
第3ステップでは、端末装置1は、第2ステップで特定した高所作業車4(つまり、指定日時に所属会社にて使用予約されている高所作業車4)各々に関して、
図14の個別情報表示欄83に表示する報告関連現状表示情報831及び施錠報告ボタン832の有効化又は無効化を特定する。
【0174】
図18は、報告関連現状表示情報等を特定する処理の説明図である。
図18において、「最新の履歴情報」の欄は、各高所作業車4の最新の履歴情報を示しており、「状態信号の受信状態」の欄は、鍵管理装置3から送信される状態信号に関する端末装置1の受信状態(受信できているか否かの状態)を示している。また、
図18の「報告関連現状表示情報」の欄及び「施錠報告ボタン」の欄は、最新の履歴情報及び状態信号の受信状態に基いて特定される報告関連現状表示情報831及び施錠報告ボタン832の有効化又は無効化が例示されている。
【0175】
<最新の履歴情報が「解錠動作」であり且つ状態信号の受信状態が「受信」の場合>
例えば、第2ステップで送信されて端末装置1が受信した各高所作業車4の最新の履歴情報(
図8)が、「解錠動作」であり、且つ、端末装置1が鍵管理装置3からの状態信号を受信できている状態である場合、
図18の「番号」=「1」に示すように、報告関連現状表示情報831として「未報告」を特定し、また、施錠報告ボタン832を有効化することを特定する。
【0176】
なお、「端末装置1が鍵管理装置3からの状態信号を受信できている状態」とは、例えば、一定時間毎(例えば、1秒間毎等)に鍵管理装置3から無線送信される状態信号を、当該一定時間毎に受信できるいる状態等を示すものと解釈してもよい。
【0177】
<最新の履歴情報が「解錠動作」であり且つ状態信号の受信状態が「未受信」の場合>
例えば、第2ステップで送信されて端末装置1が受信した各高所作業車4の最新の履歴情報(
図8)が、「解錠動作」であり、且つ、端末装置1が鍵管理装置3からの状態信号を受信できていない状態である場合、
図18の「番号」=「2」に示すように、報告関連現状表示情報831として「未報告」を特定し、また、施錠報告ボタン832を無効化することを特定する。
【0178】
なお、「端末装置1が鍵管理装置3からの状態信号を受信できていない状態」とは、例えば、上述の、「端末装置1が鍵管理装置3からの状態信号を受信できている状態」以外の状態であり、例えば、一定時間毎(例えば、1秒間毎等)に鍵管理装置3から無線送信される状態信号を全く受信できていない状態等を示すものと解釈してもよい。
【0179】
<最新の履歴情報が「施錠報告」である場合>
例えば、第2ステップで送信されて端末装置1が受信した各高所作業車4の最新の履歴情報(
図8)が、「施錠報告」である場合、端末装置1が鍵管理装置3からの状態信号の受信状態に関わらず(つまり、「受信」であっても「未受信」であっても)、
図18の「番号」=「3」に示すように、報告関連現状表示情報831として「報告済」を特定し、また、施錠報告ボタン832を無効化することを特定する。
【0180】
=第4ステップ=
第4ステップでは、前述の各ステップでの処理結果に基づいて、
図14の個別情報表示欄83の情報を表示することにより、第2画面を表示する。
【0181】
ここでは、例えば、端末装置1は、第2ステップで特定した高所作業車401の名称として「1号車」等を特定し、特定した「1号車」等を
図14の個別情報表示欄83の「高車名」の欄に表示し、また、第1ステップにてユーザに選択されて入力された時間である「午前」を示す「0:00~11:59」を
図14の個別情報表示欄83の「予約時間」の欄に表示する。
【0182】
また、端末装置1は、第3ステップの処理結果等に基づいて、第2ステップで特定した高所作業車401等に関する
図14の個別情報表示欄83の報告関連現状表示情報831を表示し、施錠報告ボタン832を有効化又は無効化する。詳細には、以下の処理を行う。
【0183】
<未報告及び有効化を特定した場合>
例えば、第3ステップにおいて、
図18の「番号」=「1」に示すように、報告関連現状表示情報831として「未報告」を特定し、また、施錠報告ボタン832を有効化することを特定した場合、
図16の(a)に示すように、報告関連現状表示情報831として「未報告」を表示し、施錠報告ボタン832を有効化する。
【0184】
<未報告及び無効化を特定した場合>
例えば、第3ステップにおいて、
図18の「番号」=「2」に示すように、報告関連現状表示情報831として「未報告」を特定し、また、施錠報告ボタン832を無効化することを特定した場合、
図16の(b)に示すように、報告関連現状表示情報831として「未報告」を表示し、施錠報告ボタン832を無効化する。
【0185】
<報告済及び無効化を特定した場合>
例えば、第3ステップにおいて、
図18の「番号」=「3」に示すように、報告関連現状表示情報831として「報告済」を特定し、また、施錠報告ボタン832を無効化することを特定した場合、
図16の(c)に示すように、報告関連現状表示情報831として「報告済」を表示し、施錠報告ボタン832を無効化する。
【0186】
このようにして
図14等の第2画面が表示されることになるが、ここで説明した第2画面表示処理の第2ステップ~第4ステップは所定時間間隔(例えば、1秒~2秒間隔)で繰り返し実行されることとし、このように繰り返し実行されるので、以下の各処理の実行中に、
図8の履歴情報として新たな情報が格納されたり、あるいは、鍵管理装置3からの状態信号に関する端末装置1の受信状態が変化したりした場合に、これらの新たな情報又は受信状態の変化に対応して、報告関連現状表示情報831が変化したり、施錠報告ボタン832の有効化又は無効化が切り替わったりすることになる。これにて、第2画面表示処理の説明を終了する。
【0187】
(処理‐施錠報告関連処理‐第2画面側処理‐第2画面側施錠報告処理)
「第2画面側施錠報告処理」は、高所作業車4が施錠されたことを報告するための処理である。ユーザが、
図14の第2画面において、施錠報告ボタン832をタップした場合に、端末装置1は、第2画面側施錠報告処理を行う。具体的には、以下の第1ステップ~第2ステップの処理を行う。
【0188】
=第1ステップ=
第1ステップでは、端末装置1は、通信状態確認処理(第1確認処理)、及び解錠施錠状態確認処理(第2確認処理)を行う。なお、ここでの処理は、前述の第1画面側施錠報告処理の第1ステップで説明した同一名称の処理と同様であるので、概要のみ説明する。
【0189】
通信状態確認処理について端末装置1は、例えば、サーバ装置2との間で通信可能であるか又は通信不可能であるか確認する。
【0190】
解錠施錠状態確認処理について端末装置1は、例えば、ユーザにタップされた
図14の施錠報告ボタン832に対応する高所作業車4を示す資機材IDを含む受信した状態信号が施錠状態を示す場合、施錠状態であることを確認し、当該状態信号が解錠状態を示す場合、解錠状態であることを確認する。
【0191】
=第2ステップ=
第2ステップでは、端末装置1は、第1ステップでの各確認処理の処理結果に基づいて、各種処理を行う。なお、ここでの処理は、前述の第1画面側施錠報告処理の第2ステップで説明した処理と基本的には同様であり、主に異なる点について説明する。
【0192】
<オンライン且つ施錠状態を確認した場合>
例えば、第1ステップにおいて、
図17の「番号」=「1」に示すように、通信状態確認処理で「オンライン」を確認し、且つ、解錠施錠状態確認処理で「施錠状態」を確認した場合、端末装置1は、施錠されたことを報告するために、ユーザにタップされた
図14の施錠報告ボタン832に対応する高所作業車4を示す資機材IDを含む施錠報告信号をサーバ装置2に送信する(つまり、送信処理を行う)。そして、サーバ装置2は、施錠報告信号を受信した場合、受信した施錠報告信号に基づいて、前述の第1画面側施錠報告処理で説明した場合と同様にして、
図8の解錠施錠履歴情報を格納する(特に、履歴情報として「施錠報告」を格納する)。
【0193】
この後、
図15の(a)に示すように、メッセージ表示欄82に施錠報告が行われたことを示すメッセージを表示する。
【0194】
また、この場合、前述のユーザにタップされた
図14の施錠報告ボタン832に対応する高所作業車401に関しては、
図8の最新の履歴情報が「施錠報告」となるために、前述の繰り返し実施される第2画面表示処理の第2ステップ~第4ステップにおいて、
図18の「番号」=「3」に示す場合に該当することになり、
図15(a)に示すように、報告関連現状表示情報831として「報告済」が表示され、施錠報告ボタン832が無効化される。
【0195】
<オンライン且つ解錠状態を確認した場合>
例えば、第1ステップにおいて、
図17の「番号」=「2」に示すように、通信状態確認処理で「オンライン」を確認し、且つ、解錠施錠状態確認処理で「解錠状態」を確認した場合、端末装置1は、施錠状態を確認できず施錠されたことを報告できないので、施錠報告信号の送信は行わない。よって、
図8の解錠施錠履歴情報としては新たな情報は格納されないことになる。
【0196】
この後、
図15の(b)に示すように、メッセージ表示欄82に施錠が行われていないこと及び施錠に関して確認する事項を示すメッセージを表示する。
【0197】
また、この場合、
図8の最新の履歴情報が追加されるわけではないので、状態信号の通信状態が変化しない限り、
図18の「番号」=「1」に示す場合に該当することになり、施錠報告ボタン832は有効化されたままである。一方、端末装置1と鍵管理装置3との間に電波の遮蔽物が入り込んだり、あるいは、端末装置1が鍵管理装置3から遠ざけられたりして、状態信号を未受信の状態となった場合、
図18の「番号」=「2」に示す場合に該当することになり、施錠報告ボタン832は無効化される。
【0198】
<オフライン且つ施錠状態を確認した場合>
例えば、第1ステップにおいて、
図17の「番号」=「3」に示すように、通信状態確認処理で「オフライン」を確認し、且つ、解錠施錠状態確認処理で「施錠状態」を確認した場合、端末装置1は、施錠状態を確認できたもののサーバ装置2との通信が不可能であり施錠されたことを報告できないので、施錠報告信号の送信は行わない。よって、
図8の解錠施錠履歴情報としては新たな情報は格納されないことになる。
【0199】
この後、
図15の(c)に示すように、メッセージ表示欄82に、サーバ装置2と通信可能となった後に施錠を報告するための操作を促すためのメッセージを表示し、また、送信ボタン84を有効化し、また、送信待ち表示情報832Aを表示し、また、施錠状態が確認された高所作業車4を示す資機材ID(
図15の(c)の場合は「EID0001」)を、施錠状態の確認が行われたものの施錠報告が行われていない高所作業車4の資機材IDとして記録部14に記録する。なお、ここでの処理がサーバ装置2と端末装置1との間で通信可能となった後に送信処理を行うための「送信準備処理」に対応するものと解釈してもよい。
【0200】
なお、送信待ち表示情報832Aとは、前述の送信待ち表示情報732A(
図13(c))と同様であり、施錠状態の確認が行われたものの施錠報告が行われていない高所作業車4を示す目印となる情報であり、例えば、当該高所作業車4に対応する施錠報告ボタン832の周囲に表示される情報である。
【0201】
この後、ユーザが、端末装置1とサーバ装置2との間の通信が可能な環境で、
図15の(c)の送信ボタン84をタップした場合、端末装置1は、記録部14に記録されている、施錠状態の確認が行われたものの施錠報告が行われていない高所作業車4を示す資機材IDを含む施錠報告信号をサーバ装置2に送信する。そして、サーバ装置2は、施錠報告信号を受信し、前述の「<オンライン且つ施錠状態を確認した場合>」で説明した処理と同様な処理を行うことにより、
図8の解錠施錠履歴情報の履歴情報としての「施錠報告」等を格納する。
【0202】
この後、
図15の(a)に示すように、送信待ち表示情報832A(
図15の(c))を消去した上で、メッセージ表示欄82に施錠報告が行われたことを示すメッセージを表示し、また、送信ボタン84を無効化する。
【0203】
また、この場合、前述の
図15の(c)の送信ボタン84をタップして施錠報告が行われた高所作業車401に関しては、
図8の最新の履歴情報が「施錠報告」となるために、前述の繰り返し実施される第2画面表示処理の第2ステップ~第4ステップにおいて、
図18の「番号」=「3」に示す場合に該当することになり、
図15(a)に示すように、報告関連現状表示情報831として「報告済」が表示され、施錠報告ボタン832が無効化される。
【0204】
<オフライン且つ解錠状態を確認した場合>
例えば、第1ステップにおいて、
図17の「番号」=「4」に示すように、通信状態確認処理で「オフライン」を確認し、且つ、解錠施錠状態確認処理で「解錠状態」を確認した場合、端末装置1は、施錠状態を確認できず施錠されたことを報告できないので、前述の「<オンライン且つ解錠状態を確認した場合>」で説明した処理と同様な処理を行う。これにて、第2画面側施錠報告処理の説明を終了する。
【0205】
(処理‐未報告情報出力処理)
次に、未報告情報出力処理について説明する。
【0206】
「未報告情報出力処理」とは、施錠報告が行われていない高所作業車4に関する情報を出力する処理であり、例えば、サーバ装置2によって実行される処理である。
【0207】
未報告情報出力処理の実行タイミングは任意であるが、例えば、元請会社の職員であるユーザが、午後の作業終了後等のタイミングに、自己の端末装置1を介して、当該処理を起動するための所定操作を行った場合に起動を開始する。
【0208】
サーバ装置2は、
図8の解錠施錠履歴情報を参照して、各資機材IDが示す各高所作業車4に関して、最新の履歴情報(つまり、各高所作業車4に関して現在の日時に最も近い日情報が関連付けられている履歴情報)を取得し、取得した履歴情報として「解錠動作」が格納されている高所作業車4を「未報告高車」として特定する。次に、当該特定した「未報告高車」の台数を特定し、また、
図7の予約関連情報を参照して、本日(つまり、未報告情報出力処理を実行した日)「未報告高車」の使用予約を行っている協力会社(
図7の予約会社情報が示す会社)を特定した上で、前述の特定した「未報告高車」の台数、及び、前述の特定した「未報告高車」の使用予約している協力会社を示す情報を、ユーザの端末装置1のディスプレイ13に表示して出力する。
【0209】
この場合、ユーザは、ディスプレイに表示された情報を視認して確認した上で、協力会社に対して施錠報告を徹底させるための任意の対応を行うことが可能となる。
【0210】
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、対象機器である高所作業車4が施錠状態であるか解錠状態であるかを示す状態信号に基づいて、高所作業車4が施錠された旨の報告である施錠報告を行うための施錠報告信号をサーバ装置2側に送信する処理を行うことにより、例えば、高所作業車4の施錠を管理することが可能となる。また、状態信号に基づいて施錠報告を行うために、ユーザの誤認等による誤報告の発生等を防止することができ、高所作業車4の施錠を適切に管理することが可能となる。
【0211】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0212】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
【0213】
(分散や統合について)
また、上述した各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。例えば、端末装置1が行う処理の一部をサーバ装置2が行うように構成してもよい。また、例えば、鍵管理装置3については、高所作業車4に対して後付けして用いられる装置として構成してもよいし、あるいは、高所作業車4の一部の要素として予め設けられている装置して構成してもよい。
【0214】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0215】
(第2画面表示処理について)
図14等の第2画面を表示するための第2画面表示処理に関して、処理内容を任意に変更してもよい。例えば、高所作業車4の予約の時間単位(午前・午後の単位)又は日付単位(1日単位)で施錠報告を管理するために、以下のように構成してもよい。
【0216】
例えば、
図14の日時選択表示欄81に入力された日付及び時間が示す日時の内の最新の履歴情報(
図8)に基づいて、報告関連現状表示情報831の内容及び施錠報告ボタン832の有効化又は無効化を特定するように構成してもよい。この場合、例えば、第2画面表示処理の第2ステップにおいて、サーバ装置2は、第1ステップで端末装置1から送信された各情報を受信した上で、
図5のユーザ関連情報及び
図7の予約関連情報を参照して、指定日時に所属会社にて使用予約されている高所作業車4を特定した上で、
図8の解錠施錠履歴情報において、当該特定した各高所作業車4に関する情報の中から、日時情報(
図8)が
図14の日時選択表示欄81に入力された日付及び時間内の日時を示している情報を特定し、当該情報の内の最新の情報(最も現在に近い日時情報に関連付けられている情報)各々を特定し、特定した各高所作業車4に関する最新の情報各々を端末装置1に送信する。
【0217】
すなわち、例えば、
図14の日時選択表示欄81に「3月1日」及び「午前」が入力されている場合、
図8の解錠施錠履歴情報の中から「3月1日」の「午前」中の時間を日時情報が示している情報(例えば、
図8の1段目及び2段目の情報)を特定し、特定した情報の内の最新の情報である
図8の2段目の情報を送信する。
【0218】
また、例えば、
図14の日時選択表示欄81に入力された日付が示す日付の内の最新の履歴情報(
図8)に基づいて、報告関連現状表示情報831の内容及び施錠報告ボタン832の有効化又は無効化を特定するように構成してもよい。すなわち、例えば、
図14の日時選択表示欄81に「3月1日」及び「午前」が入力されている場合、
図8の解錠施錠履歴情報の中から「3月1日」を日時情報が示している情報(例えば、
図8の1段目~3段目の情報)を特定し、特定した情報の内の最新の情報である
図8の3段目の情報を送信する。
【0219】
(端末装置について)
端末装置1の各種機能に関して任意の手法で実現してもよい。例えば、高所作業車4の予約等に関する処理を行うためのアプリケーション(以下、「予約アプリ」とも称する)と、鍵情報に関する処理を行うためのアプリケーション(以下、「鍵アプリ」とも称する)とを組み合わせて実現されたアプリケーションを端末装置1にインストールし、インストールした当該アプリケーションを用いて実現してもよい。このように構成する場合、概略的には、鍵情報に関する処理以外の処理は予約アプリが実行し、鍵情報に関する処理は予約アプリが鍵アプリを呼出して、呼出した当該鍵アプリに実行させてもよい。
【0220】
なお、ここで説明した実現手法は一例であり、この実現手法に限らず、他の任意の実現手法を用いて端末装置1の各種機能を実現してもよい。
【0221】
(用語の解釈について)
また、
図1及び
図2の高所作業車4については、管理システム100の一部の構成要素であるものと解釈してもよいし、あるいは、管理システム100の構成要素ではないものと解釈してもよい。
【0222】
(施錠報告関連処理について(その1))
また、上記実施の形態では、施錠報告関連処理が、各種画面に対するユーザからの各種操作入力等に基づいて行われる処理(以下、「手動報告処理」)であるものと説明したが、これに限らず、例えば、当該操作入力等に基づかずに自動的に行われる処理(以下、「自動報告処理」)として構成してもよい。
【0223】
「自動報告処理」として構成する場合、
図2の端末装置1の制御部15(つまり、管理手段)は、以下の処理を所定時間間隔で繰り返し実行する。制御部15は、実施の形態で説明した通信状態確認処理(第1確認処理)及び解錠施錠状態確認処理(第2確認処理)を行い、各確認処理の処理結果に基づいて、以下の処理を行う。例えば、通信状態確認処理で「オンライン」を確認し、且つ、解錠施錠状態確認処理で「施錠状態」を確認した場合(
図17の「番号」=「1」参照)、制御部15は、施錠されたことを報告する処理を行う。詳細には、鍵管理装置3からの状態信号に含まれる資機材IDと同じ資機材IDを含む施錠報告信号をサーバ装置2に送信する(つまり、送信処理を行う)。一方、上記以外の場合(つまり、通信状態確認処理で「オフライン」を確認した場合(
図17の「番号」=「3」及び「4」参照)、又は、解錠施錠状態確認処理で「解錠状態」を確認した場合(
図17の「番号」=「2」及び「4」参照))、前述の送信処理を行わない。
【0224】
(施錠報告関連処理について(その2))
また、「(施錠報告関連処理について(その1))」で説明した「手動報告処理」及び「自動報告処理」については、ユーザによる端末装置1への切り替え操作(「手動報告処理」を実行するためのボタンをタップしたり、「自動報告処理」を実行するためのボタンをタップしたりする操作)により、制御部15が、ユーザによって切り替えられた処理を実行するように構成してもよい。なお、バリエーションとしては、予め定められた一方のみの処理を行うように構成してもよい。
【0225】
そして、「自動報告処理」が実行される場合、端末装置1を携帯したユーザ(例えば職長)が、高所作業車4が設けられている現場内を歩きまわるだけで、施錠中の高所作業車4に関して、施錠報告を行うことが可能となる。
【0226】
一方で、「手動報告処理」が実行される場合(特に、第1画面(
図12)を介する操作にて解錠した後に施錠報告する場合)、ユーザ(例えば作業員)は、
図3のつまみ部421を「OFF」の位置に戻し(ステップ1)、つまみ部421を「OFF」の位置であることを目視確認し(ステップ2)、施錠報告ボタン732をタップする(ステップ3)ことにより、施錠報告を行うことになる。このように、「手動報告処理」を実行する際には、「ステップ2」の目視確認を含む3個のステップにて施錠報告を行うことになるので、堅実に状態を確認して施錠報告を実施することが可能となる。
【符号の説明】
【0227】
1 端末装置
2 サーバ装置
3 鍵管理装置
4 高所作業車
11 通信部
12 タッチパッド
13 ディスプレイ
14 記録部
15 制御部
21 通信部
22 記録部
23 制御部
31 通信部
32 記録部
33 制御部
41 作業床
42 操作部
61 第1ボタン
62 第2ボタン
71 日時選択表示欄
72 メッセージ表示欄
73 個別情報表示欄
74 送信ボタン
81 日時選択表示欄
82 メッセージ表示欄
83 個別情報表示欄
84 送信ボタン
100 管理システム
221 ユーザ関連情報DB
222 資機材関連情報DB
223 予約関連情報DB
224 解錠施錠履歴情報DB
421 つまみ部
731 解錠ボタン
732 施錠報告ボタン
732A 送信待ち表示情報
831 報告関連現状表示情報
832 施錠報告ボタン
832A 送信待ち表示情報