(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063842
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】第三者行為に伴う請求事務管理システム、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G16H 40/20 20180101AFI20240507BHJP
【FI】
G16H40/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171965
(22)【出願日】2022-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】500577518
【氏名又は名称】株式会社アジャスト
(74)【代理人】
【識別番号】100081271
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 芳春
(72)【発明者】
【氏名】横溝 宏昌
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】医療機関で作成されたレセプトデータに基づいて、第三者行為に伴う請求内容の仕分けを行い、請求書類の作成及び支払額の調整を行うための第三者行為に伴う請求事務管理システム、プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】第三者行為に伴う請求事務管理システム100において、処理手段40は、レセプトデータに基づいて、治療内容が第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容のいずれであるかを判定する判定手段42と、判定手段の判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容を抽出する抽出手段44と、抽出手段により抽出された第三者の行為による事故の治療内容に関する第三者行為に伴う請求額を計算する請求額計算手段45と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機関で作成されたレセプトデータに基づいて、第三者行為に伴う請求内容の確認及び第三者行為に伴う請求額の精算を行うための第三者行為に伴う請求事務管理システムであって、
前記レセプトデータに基づいて、治療内容が第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容のいずれであるかを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された第三者の行為による事故の治療内容に関する第三者行為に伴う請求額を計算する請求額計算手段とを備えていることを特徴とする第三者行為に伴う請求事務管理システム。
【請求項2】
前記レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に傷病名判断テーブルを生成する傷病名判断テーブル生成手段と、
前記レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に診療行為判断テーブルを生成する診療行為判断テーブル生成手段と、
前記レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に医薬品判断テーブルを生成する医薬品判断テーブル生成手段と、
前記レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に特定器材判断テーブルを生成する特定器材判断テーブル生成手段と、
通信ネットワークを介して外部データベースから取得した交通事故情報に基づいて事案管理テーブルを生成する事案管理テーブル生成手段と、
前記判定手段の判定結果を前記傷病名判断テーブル、前記診療行為判断テーブル、前記医薬品判断テーブル及び前記特定器材判断テーブルのいずれかに書き込み、記録する書き込み手段とをさらに備え、
前記判定手段は、前記傷病名判断テーブル、前記診療行為判断テーブル、前記医薬品判断テーブル及び前記特定器材判断テーブルのいずれか、及び前記事案管理テーブルに基づいて、前記治療内容が第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容のいずれであるかを判定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の第三者行為に伴う請求事務管理システム。
【請求項3】
前記請求額計算手段の計算結果に基づいて、第三者行為に伴う請求書類を作成する請求書類作成手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の第三者行為に伴う請求事務管理システム。
【請求項4】
前記抽出手段により抽出された事故外の治療内容に関する請求額を計算する事故外請求額計算手段と、
前記事故外請求額計算手段の計算結果に基づいて、事故外である根拠を記載した事故外リストを作成する事故外リスト作成手段と、
前記通信ネットワークを介して接続された請求側端末と被請求側端末に前記事故外請求額計算手段により計算された請求額及び前記事故外リストを共有する精算処理手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の第三者行為に伴う請求事務管理システム。
【請求項5】
前記判定手段は、前記傷病名判断テーブル及び予め用意された傷病名参照マスタを参照し、前記傷病が事故傷病名又は事故外傷病名のいずれであるかを判定する傷病名判定処理手段を備え、
前記傷病名判定処理手段は、
通信ネットワークを介して傷病名ナショナルマスタを参照して、前記傷病名判断テーブルの傷病名にICD-10コードを付与する傷病名コード付与手段と、
前記事案管理テーブル及び前記傷病名判断テーブルを参照し、既往症であるか否かを判定する診療開始日判定処理手段と、
予め用意された傷病名参照マスタ及び修飾語参照マスタを参照し、前記傷病が外傷性であるか否かを判定する外傷性判定処理手段と、
外部サーバのICD-10参照マスタを参照し、前記傷病が外因であるか否かを判定する外因判定処理手段と、
前記事案管理テーブル及び前記傷病名参照マスタを参照し、受傷機転から傷病の妥当性を判定する妥当性判定処理手段と、
前記事案管理テーブル、前記傷病名参照マスタ及び前記修飾語参照マスタを参照し、前記傷病が急性期であるか否かを判定する急性期判定処理手段と、
前記傷病名参照マスタ及び前記修飾語参照マスタを参照し、前記傷病が四肢であるか否かを判定する四肢判定処理手段と、
前記傷病名参照マスタ及び予め用意された続発症参照マスタと続発親傷病参照マスタを参照し、前記傷病が続発性であるか否かを判定する続発性判定処理手段と、
前記傷病名判断テーブルを参照し、前記傷病が交通事故との因果関係を有するか否かを判定する因果判定処理手段とを有し、
前記書き込み手段は、前記診療開始日判定処理手段、前記外傷性判定処理手段、前記外因判定処理手段、前記妥当性判定処理手段、前記急性期判定処理手段、前記四肢判定処理手段、前記続発性判定処理手段及び前記因果判定処理手段の判定結果を前記傷病名判断テーブルに書き込みむように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の第三者行為に伴う請求事務管理システム。
【請求項6】
前記判定手段は、前記診療行為判断テーブル及び予め用意された診療行為参照マスタを参照し、各診療行為が、前記傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って行われた行為であるかを判定する診療行為判定処理手段をさらに備え、
前記診療行為判定処理手段は、通信ネットワークを介して診療行為ナショナルマスタを参照して、前記診療行為判断テーブルの診療行為コードに診療行為の名称を付与する診療行為名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して実施しうる診療行為であるかを確認する第1の適応傷病名候補確認手段と、前記レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して実施されているかを確認する第1の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない診療行為における適応傷病名候補が既往症の可能性の有無を確認する第1の既往症可能性確認手段とを有し、
前記書き込み手段は、前記診療行為判定処理手段の判定結果を前記診療行為判断テーブルに書き込みむように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の第三者行為に伴う請求事務管理システム。
【請求項7】
前記判定手段は、前記医薬品判断テーブル及び予め用意された医薬品参照マスタを参照し、各医薬品が、傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って使用されたものであるかを判定する医薬品判定処理手段をさらに備え、
前記医薬品判定処理手段は、通信ネットワークを介して医薬品ナショナルマスタを参照して、前記医薬品判断テーブルの医薬品コードに医薬品の名称を付与する医薬品名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して使用しうる医薬品であるかを確認する第2の適応傷病名候補確認手段と、前記レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して使用されているかを確認する第2の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない医薬品における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無を確認する第2の既往症可能性確認手段とを有し、
前記書き込み手段は、前記医薬品判定処理手段の判定結果を前記医薬品判断テーブルに書き込みむように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の第三者行為に伴う請求事務管理システム。
【請求項8】
前記判定手段は、前記特定器材判断テーブル及び予め用意された特定器材参照マスタを参照し、各特定器材が、傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って使用されたものであるかを判定する特定器材判定処理手段をさらに備え、
前記特定器材判定処理手段は、通信ネットワークを介して特定器材ナショナルマスタを参照して、前記特定器材判断テーブルの特定器材コードに特定器材の名称を付与する特定器材名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して使用しうる特定器材であるかを確認する第3の適応傷病名候補確認手段と、前記レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して使用されているかを確認する第3の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない特定器材における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無かを確認する第3の既往症可能性確認手段とを有し、
前記書き込み手段は、前記特定器材判定処理手段の判定結果を前記特定器材判断テーブルに書き込みむように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の第三者行為に伴う請求事務管理システム。
【請求項9】
前記判定手段は、前記レセプトデータの画像診断情報、調剤料情報、処方料情報、検査判断料情報、通則加算及びその他の加算情報を用いて、どの診療行為又は傷病に伴い実施されている項目であるかを判断し、当該項目が事故分か事故外分かを判定するように構成され、前記書込み手段は、各判定結果を前記診療行為判断テーブル、前記医薬品判断テーブル、前記特定器材判断テーブルのいずれかに書き込むように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の第三者行為に伴う請求事務管理システム。
【請求項10】
コンピュータを、
医療機関で作成されたレセプトデータに基づいて、治療内容が第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容のいずれであるかを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された第三者の行為による事故の治療内容に関する第三者行為に伴う請求額を計算する請求額計算手段として機能させることを特徴とする第三者行為に伴う請求事務管理プログラム。
【請求項11】
コンピュータを、
前記レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に傷病名判断テーブルを生成する傷病名判断テーブル生成手段と、
前記レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に診療行為判断テーブルを生成する診療行為判断テーブル生成手段と、
前記レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に医薬品判断テーブルを生成する医薬品判断テーブル生成手段と、
前記レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に特定器材判断テーブルを生成する特定器材判断テーブル生成手段と、
通信ネットワークを介して外部データベースから取得した交通事故情報に基づいて事案管理テーブルを生成する事案管理テーブル生成手段と、
前記判定手段の判定結果を前記傷病名判断テーブル、前記診療行為判断テーブル、前記医薬品判断テーブル及び前記特定器材判断テーブルのいずれかに書き込み、記録する書き込み手段としても機能させ、
前記判定手段は、前記傷病名判断テーブル、前記診療行為判断テーブル、前記医薬品判断テーブル及び前記特定器材判断テーブルのいずれか、及び前記事案管理テーブルに基づいて、前記治療内容が第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容のいずれであるかを判定するように機能させることを特徴とする請求項10に記載の第三者行為に伴う請求事務管理プログラム。
【請求項12】
前記コンピュータを、
前記請求額計算手段の計算結果に基づいて、第三者行為に伴う請求書類を作成する請求書類作成手段としても機能させることを特徴とする請求項11に記載の第三者行為に伴う請求事務管理プログラム。
【請求項13】
前記コンピュータを、
前記抽出手段により抽出された事故外の治療内容に関する請求額を計算する事故外請求額計算手段と、
前記事故外請求額計算手段の計算結果に基づいて、事故外である根拠を記載したリストを作成する事故外リスト作成手段と、
前記通信ネットワークを介して接続された請求側端末と被請求側端末に前記事故外請求額計算手段により計算された請求額及び前記事故外リストを共有する精算処理手段としても機能させることを特徴とする請求項11に記載の第三者行為に伴う請求事務管理プログラム。
【請求項14】
コンピュータを、
前記傷病名判断テーブル及び予め用意された傷病名参照マスタを参照し、前記傷病が事故傷病名又は事故外傷病名のいずれであるかを判定する傷病名判定処理手段と、
通信ネットワークを介して傷病名ナショナルマスタを参照して、前記傷病名判断テーブルの傷病名にICD-10コードを付与する傷病名コード付与手段と、
前記事案管理テーブル及び前記傷病名判断テーブルを参照し、既往症であるか否かを判定する診療開始日判定処理手段と、
予め用意された傷病名参照マスタ及び修飾語参照マスタを参照し、前記傷病が外傷性であるか否かを判定する外傷性判定処理手段と、
外部サーバのICD-10参照マスタを参照し、前記傷病が外因であるか否かを判定する外因判定処理手段と、
前記事案管理テーブル及び前記傷病名参照マスタを参照し、受傷機転から傷病の妥当性を判定する妥当性判定処理手段と、
前記事案管理テーブル、前記傷病名参照マスタ及び前記修飾語参照マスタを参照し、前記傷病が急性期であるか否かを判定する急性期判定処理手段と、
前記傷病名参照マスタ及び前記修飾語参照マスタを参照し、前記傷病が四肢であるか否かを判定する四肢判定処理手段と、
前記傷病名参照マスタ及び予め用意された続発症参照マスタと続発親傷病参照マスタを参照し、前記傷病が続発性であるか否かを判定する続発性判定処理手段と、
前記傷病名判断テーブルを参照し、前記傷病が交通事故との因果関係を有するか否かを判定する因果判定処理手段として機能させ、
前記書き込み手段を、前記診療開始日判定処理手段、前記外傷性判定処理手段、前記外因判定処理手段、前記妥当性判定処理手段、前記急性期判定処理手段、前記四肢判定処理手段、前記続発性判定処理手段及び前記因果判定処理手段の判定結果を前記傷病名判断テーブルに書き込みむように機能させることを特徴とする請求項11に記載の第三者行為に伴う請求事務管理プログラム。
【請求項15】
コンピュータを、
前記診療行為判断テーブル及び予め用意された診療行為参照マスタを参照し、各診療行為が、傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って行われた行為であるかを判定する診療行為判定処理手段と、
通信ネットワークを介して診療行為ナショナルマスタを参照して、前記診療行為判断テーブルの診療行為コードに診療行為の名称を付与する診療行為名付与手段と、
一般的にどのような傷病名に対して実施しうる診療行為であるかを確認する第1の適応傷病名候補確認手段と、
前記レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して実施されているかを確認する第1の確定傷病名確認手段と、
確定傷病名が特定できない診療行為における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無を確認する第1の既往症可能性確認手段として機能させ、
前記書き込み手段を、前記診療行為判定処理手段の判定結果を前記診療行為判断テーブルに書き込みむように機能させることを特徴とする請求項14に記載の第三者行為に伴う請求事務管理プログラム。
【請求項16】
コンピュータを、
前記医薬品判断テーブル及び予め用意された医薬品参照マスタを参照し、各医薬品が、傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って使用されたものであるかを判定する医薬品判定処理手段と、
通信ネットワークを介して医薬品ナショナルマスタを参照して、前記医薬品判断テーブルの医薬品コードに医薬品の名称を付与する医薬品名付与手段と、
一般的にどのような傷病名に対して使用しうる医薬品であるかを確認する第2の適応傷病名候補確認手段と、
前記レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して使用されているかを確認する第2の確定傷病名確認手段と、
確定傷病名が特定できない医薬品における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無を確認する第2の既往症可能性確認手段として機能させ、
前記書き込み手段は、前記医薬品判定処理手段の判定結果を前記医薬品判断テーブルに書き込みむように機能させることを特徴とする請求項15に記載の第三者行為に伴う請求事務管理プログラム。
【請求項17】
コンピュータを、
前記特定器材判断テーブル及び予め用意された特定器材参照マスタを参照し、各特定器材が、傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って使用されたものであるかを判定する特定器材判定処理手段と、
通信ネットワークを介して特定器材ナショナルマスタを参照して、前記特定器材判断テーブルの特定器材コードに特定器材の名称を付与する特定器材名付与手段と、
一般的にどのような傷病名に対して使用しうる特定器材であるかを確認する第3の適応傷病名候補確認手段と、
前記レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して使用されているかを確認する第3の確定傷病名確認手段と、
確定傷病名が特定できない特定器材における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無かを確認する第3の既往症可能性確認手段として機能させ、
前記書き込み手段は、前記特定器材判定処理手段の判定結果を前記特定器材判断テーブルに書き込みむように機能させることを特徴とする請求項16に記載の第三者行為に伴う請求事務管理プログラム。
【請求項18】
前記判定手段を、前記レセプトデータの画像診断情報、調剤料情報、処方料情報、検査判断料情報、通則加算及びその他の加算情報を用いて、どの診療行為又は傷病に伴い実施されている項目であるかを判断し、当該項目が事故分か事故外分かを判定するように機能させ、前記書込み手段を、各判定結果を前記診療行為判断テーブル、前記医薬品判断テーブル、前記特定器材判断テーブルのいずれかに書き込むように機能させることを特徴とする請求項17に記載の第三者行為に伴う請求事務管理プログラム。
【請求項19】
請求項10から18のいずれか1項に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機関が治療費の請求を行う際に発行する「診療報酬明細書」や「治療費請求内訳書」等(以下、「レセプト」という。)を基に、第三者(加害者)行為(即ち、他人の加害行為)に伴う請求内容の仕分けを行い、請求書類の作成及び支払額の調整を行うための第三者行為に伴う請求事務管理システム、プログラム及び記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
医療機関は、自動車事故の場合、治療に伴う費用を自動車保険(会社)へ請求し、通勤途中の事故は主に労災保険、第三者の行為が原因で怪我等をした時は加害者又は加害者が加入している保険会社、患者本人が怪我をした場合は、患者(健康保険の被保険者)の加入している健康保険(以下、「保険者」という)等へ請求することになる。
【0003】
医療機関は、レセプトを用いて治療費を請求している。例えば交通事故の場合、医療機関は交通事故に伴う治療費部分(以下、「事故分」という)は、加害者(もしくは加害者の加入している保険会社、以下「保険会社」)へ、事故前からの既往症といった事故とは関わりのない治療費部分(以下、「事故外分」という)は保険者へ請求するため、治療費を仕分けし、それぞれ別なレセプトを作成することになる。
【0004】
仮に、医療機関で交通事故による事故分と事故外分を仕分けせず1通のレセプトとして保険者へ請求した場合、保険者は医療機関から送られたレセプトを点検の上、レセプトから事故分を抽出し、新たに作成した事故分の請求内容がわかる書類(請求書)により、保険会社へ請求(求償)を行うことになる。
【0005】
しかし、保険者で交通事故による事故分と交通事故と関わりのない請求内容を仕分けせず、そのまま保険会社へ請求(求償)する場合もある。
【0006】
また、医療機関が通勤時の事故として都道府県労働局へ請求した場合、都道府県労働局は医療機関から送られたレセプトを点検し、交通事故に関わる治療費については保険会社へ請求(求償)することになるが、保険者と同様、交通事故と関わりのない請求内容との仕分けをせず、そのまま交通事故による治療費として、保険会社へ請求(求償)する場合もある。
【0007】
このような場合、保険会社ではレセプトを点検し、交通事故と関わりのない請求内容である事故外分が含まれていた場合には、事故分と事故外分を仕分けし、判断根拠がわかるリスト(精算書)を作成の上、精算する内容について保険者や都道府県労働局と協議・調整することになる。
【0008】
また、様々の理由で被保険者から保険者へ「傷病届」が提出されない場合がある。また、医療機関では、被保険者から申告が無い場合には、レセプトの特記事項欄に第三者の行為による怪我の治療を表す「10.第三」を記入することができない。そのため、保険者は第三者の行為による怪我の治療費について、第三者への請求(求償)漏れが発生する。
【0009】
このような、請求(求償)漏れを防止するために、警察・消防等の交通事故出勤記録を翌月提出されるレセプト情報と突合し、自動車による保険事故であることを確認し、併せてレセプトに「10.第三」の表示の有無をチェックすることにより、交通事故に対して医療保険給付を行う第三者求償事務管理通信装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
第三者行為に伴う医療費請求の場合、医療機関において、事故分は加害者又は加害者が加入している保険会社へ、事故外分は保険者へ向けて、レセプトを2通作成の上、レセプトの特記事項欄に「10.第三」と記入することになる。
【0012】
しかしながら、医療機関が、交通事故に起因する治療費の請求であっても、「10.第三」と記入しないままレセプトを保険者へ請求する場合や、請求内容について、医療機関で事故分と事故外分を仕分けせず、1通のレセプトとして保険者もしくは保険会社等へ請求する場合がある。
【0013】
仮に、医療機関が、交通事故に起因する治療費の請求であっても、「10.第三」と記入しないまま、請求内容も仕分けされていない1通のレセプトとして保険者へ請求した場合、保険者は本来、保険会社へ請求(求償)する治療費(一次立替である治療費)を公的医療保険(国民健康保険等)から支払うこととなってしまう(求償漏れになってしまう)ため、レセプトを点検し、「10.第三」の記載が無いレセプトについても傷病名等から、交通事故に伴う治療である可能性が高いものについては、被保険者や医療機関へ受傷原因等を確認する必要がある。また、請求内容(治療内容)についても、「10.第三」に該当する場合は事故外分を除外し、事故分について、判断する根拠になる精算書類(請求書)を作成することになる。その際、保険者ではレセプトに記載されている内容から、医療的な専門性の高い知見をもって、薬の投与目的(薬効)や検査目的、(主傷病名への)管理費用等その他の記載内容における実施目的を考慮し、それぞれの治療行為ごとに事故外分と事故分に分ける必要がある。
【0014】
しかしながら、保険者に医療的な専門性の高い知見を有する人材が不足しているため、「10.第三」である可能性が高いレセプトであるかの判断や、事故外分と事故分に仕分けして第三者行為に伴う請求金額を計算することが難しい。
【0015】
その他、医療機関が交通事故に伴う治療費の請求として、事故分と事故外分を仕分けせず1通のレセプトとして保険会社へ請求し、保険会社がレセプトを受領した場合も同様に、事故外分について根拠がわかる精算書を作成の上、精算する内容について医療機関と協議・調整することになる。調整後、医療機関は事故外分については、レセプトを作成し直し、保険者へ請求することになる。
【0016】
特許文献1に記載の従来の第三者求償事務管理通信装置においては、自動車による保険事故であること自体を確認することで、求償漏れを指摘することが可能となるが、その求償請求の内容が適正であるかの確認(どの治療行為が求償に該当するものであるかの特定)は困難である。その為、被請求側である保険会社との協議・調整に係る負荷軽減には至っていない。
【0017】
また、保険者が自動車による保険事故であることを確認し、医療機関から受領したレセプトに「10.第三」の表示がない場合、医療機関に送り返すことになり、作業量が増え、点検コストが増大するという問題点があった。
【0018】
そこで、本発明は従来技術の上述した問題点を解消するものであり、本発明の目的は、医療機関で作成するレセプトデータに基づいて、請求者及び被請求者のそれぞれが必要に応じて第三者行為に伴う請求内容の仕分けを行い、事故分又は事故外分を抽出の上、請求書類を作成することができる第三者行為に伴う請求事務管理システム、プログラム及び記録媒体を提供することにある。
【0019】
本発明の他の目的は、医療機関で作成するレセプトデータに基づいて、第三者行為に伴う請求内容の仕分けを行い、事故分又は事故外分を抽出の上、精算書類及び請求書類をオンラインで共有し、調整を行うことを可能とする第三者行為に伴う請求事務管理システム、プログラム及び記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明によれば、医療機関で作成されたレセプトデータに基づいて、第三者行為に伴う請求内容の確認及び第三者行為に伴う請求額の精算を行うための第三者行為に伴う請求事務管理システムであって、レセプトデータに基づいて、治療内容が第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容のいずれであるかを判定する判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容を抽出する抽出手段と、抽出手段により抽出された第三者の行為による事故の治療内容に関する第三者行為に伴う請求額を計算する請求額計算手段とを備えている。
【0021】
これにより、医療機関で作成されたレセプトデータに基づいて、傷病が第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容のいずれであるかを判定し、この判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容を抽出し、第三者の行為による事故の治療内容に関する第三者行為に伴う請求額を計算することにより、請求側においては、第三者行為に伴う請求事務を自動的かつ正確に処理することにより適正請求が可能となる。また、被請求側においては、客観性をもったレセプト点検が行われることで適正かつ早期の支払いが実現する。また、第三者行為に伴う請求事務処理負担を軽減し、業務の効率化を図ることができる。また、レセプトデータに基づいて、傷病が第三者の行為による事故の傷病又は事故外の傷病のいずれであるかを判定し、その判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容を抽出することにより、レセプトに「10.第三」が記入されていなくても、第三者の行為による事故の治療内容を自動的に抽出することができ、その結果、求償漏れを防ぐこともできる。
【0022】
レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に傷病名判断テーブルを生成する傷病名判断テーブル生成手段と、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に診療行為判断テーブルを生成する診療行為判断テーブル生成手段と、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に医薬品判断テーブルを生成する医薬品判断テーブル生成手段と、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に特定器材判断テーブルを生成する特定器材判断テーブル生成手段と、通信ネットワークを介して外部データベースから取得した交通事故情報に基づいて事案管理テーブルを生成する事案管理テーブル生成手段と、判定手段の判定結果を前記傷病名判断テーブル、診療行為判断テーブル、医薬品判断テーブル及び特定器材判断テーブルのいずれかに書き込み、記録する書き込み手段とをさらに備え、判定手段は、傷病名判断テーブル、診療行為判断テーブル、医薬品判断テーブル及び特定器材判断テーブルのいずれか、及び事案管理テーブルに基づいて、治療内容が第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容のいずれであるかを判定するように構成されていることが好ましい。これにより、傷病が第三者の行為による事故に起因する傷病(以下、「事故傷病名」という)又は事故との因果関係の無い傷病(以下、「事故外傷病名」という)のいずれであるかを判定・記録の上、各診療行為等(診療行為、医薬品、特定器材などの請求内容)がどの傷病に対して実施されているかを判断することで、事故分と事故外分とに請求内容を分けることが可能となる。また、交通事故情報等により、事故と傷病との因果関係についての確認が可能となる。
【0023】
請求額計算手段の計算結果に基づいて、第三者行為に伴う請求書類を作成する請求書類作成手段とをさらに備えていることが好ましい。これにより、請求書類を正確に作成することができる。
【0024】
抽出手段により抽出された事故外の治療内容に関する請求額を計算する事故外請求額計算手段と、事故外請求額計算手段の計算結果に基づいて、事故外である根拠を記載した事故外リストを作成する事故外リスト作成手段と、通信ネットワークを介して接続された請求側端末と被請求側端末に事故外請求額計算手段により計算された請求額及び事故外リストを共有する精算処理手段とをさらに備えていることが好ましい。これにより、事故外分の請求内容及び判断根拠を請求側または被請求側へ提示し、協議・調整の上、精算することが可能である。
【0025】
判定手段は、傷病名判断テーブル及び予め用意された傷病名参照マスタを参照し、傷病が事故傷病名又は事故外傷病名のいずれであるかを判定する傷病名判定処理手段を備え、傷病名判定処理手段は、通信ネットワークを介して傷病名ナショナルマスタを参照して、傷病名判断テーブルの傷病名にICD-10等の公的コード(以下、「ICD-10」という)を付与する傷病名コード付与手段と、事案管理テーブル及び傷病名判断テーブルを参照し、既往症であるか否かを判定する診療開始日判定処理手段と、予め用意された傷病名参照マスタ及び修飾語参照マスタを参照し、傷病が外傷性であるか否かを判定する外傷性判定処理手段と、外部サーバのICD-10参照マスタを参照し、傷病が外因であるか否かを判定する外因判定処理手段と、事案管理テーブル及び傷病名参照マスタを参照し、受傷機転から傷病の妥当性を判定する妥当性判定処理手段と、事案管理テーブル、傷病名参照マスタ及び修飾語参照マスタを参照し、傷病が急性期であるか否かを判定する急性期判定処理手段と、傷病名参照マスタ及び前記修飾語参照マスタを参照し、傷病が四肢であるか否かを判定する四肢判定処理手段と、傷病名参照マスタ及び予め用意された続発症参照マスタと続発親傷病参照マスタを参照し、傷病が続発性であるか否かを判定する続発性判定処理手段と、傷病名判断テーブルを参照し、傷病が交通事故との因果関係を有するか否かを判定する因果判定処理手段とを備え、書き込み手段は、診療開始日判定処理手段、外傷性判定処理手段、外因判定処理手段、妥当性判定処理手段、急性期判定処理手段、四肢判定処理手段、続発性判定処理手段及び因果判定処理手段の判定結果を傷病名判断テーブルに書き込みむように構成されていることが好ましい。
【0026】
判定手段は、診療行為判断テーブル及び予め用意された診療行為参照マスタを参照し、各診療行為が、傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って行われた行為であるかを判定する診療行為判定処理手段をさらに備え、診療行為判定処理手段は、通信ネットワークを介して診療行為ナショナルマスタを参照して、診療行為判断テーブルの診療行為コードに診療行為の名称を付与する診療行為名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して実施しうる診療行為であるかを確認する第1の適応傷病名候補確認手段と、レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して実施されているかを確認する第1の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない診療行為における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無を確認する第1の既往症可能性確認手段とを有し、書き込み手段は、診療行為判定処理手段の判定結果を前記診療行為判断テーブルに書き込みむように構成されていることが好ましい。
【0027】
判定手段は、医薬品判断テーブル及び予め用意された医薬品参照マスタを参照し、各医薬品が、傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って使用されたものであるかを判定する医薬品判定処理手段をさらに備え、医薬品判定処理手段は、通信ネットワークを介して医薬品ナショナルマスタを参照して、医薬品判断テーブルの医薬品コードに医薬品の名称を付与する医薬品名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して使用しうる医薬品であるかを確認する第2の適応傷病名候補確認手段と、レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して使用されているかを確認する第2の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない医薬品における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無を確認する第2の既往症可能性確認手段とを有し、書き込み手段は、医薬品判定処理手段の判定結果を前記医薬品判断テーブルに書き込みむように構成されていることが好ましい。
【0028】
判定手段は、特定器材判断テーブル及び予め用意された特定器材参照マスタを参照し、各特定器材が、傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って使用されたものであるかを判定する特定器材判定処理手段をさらに備え、特定器材判定処理手段は、通信ネットワークを介して特定器材ナショナルマスタを参照して、特定器材判断テーブルの特定器材コードに特定器材の名称を付与する特定器材名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して使用しうる特定器材であるかを確認する第3の適応傷病名候補確認手段と、レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して使用されているかを確認する第3の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない特定器材における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無かを確認する第3の既往症可能性確認手段とを有し、書き込み手段は、特定器材判定処理手段の判定結果を前記特定器材判断テーブルに書き込みむように構成されていることが好ましい。
【0029】
判定手段は、レセプトデータの画像診断情報、調剤料情報、処方料情報、検査判断料情報、通則加算及びその他の加算情報を用いて、どの診療行為又は傷病に伴い実施されている項目であるかを判断し、当該項目が事故分か事故外分かを判定するように構成され、書込み手段は、各判定結果を診療行為判断テーブル、医薬品判断テーブル、特定器材判断テーブルのいずれかに書き込むように構成されていることが好ましい。
【0030】
本発明によれば、第三者行為に伴う請求事務管理プログラムは、コンピュータを、医療機関で作成されたレセプトデータに基づいて、治療内容が第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容のいずれであるかを判定する判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容を抽出する抽出手段と、抽出手段により抽出された第三者の行為による事故の治療内容に関する第三者行為に伴う請求額を計算する請求額計算手段として機能させることを特徴とする。
【0031】
また、コンピュータを、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に傷病名判断テーブルを生成する傷病名判断テーブル生成手段と、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に診療行為判断テーブルを生成する診療行為判断テーブル生成手段と、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に医薬品判断テーブルを生成する医薬品判断テーブル生成手段と、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に特定器材判断テーブルを生成する特定器材判断テーブル生成手段と、通信ネットワークを介して外部データベースから取得した交通事故情報に基づいて事案管理テーブルを生成する事案管理テーブル生成手段と、判定手段の判定結果を傷病名判断テーブル、診療行為判断テーブル、医薬品判断テーブル及び特定器材判断テーブルのいずれかに書き込み、記録する書き込み手段としても機能させ、判定手段は、傷病名判断テーブル、診療行為判断テーブル、医薬品判断テーブル及び特定器材判断テーブルのいずれか、及び事案管理テーブルに基づいて、治療内容が第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容のいずれであるかを判定するように機能させることが好ましい。
【0032】
また、コンピュータを、請求額計算手段の計算結果に基づいて、第三者行為に伴う請求書類を作成する請求書類作成手段としても機能させることが好ましい。
【0033】
また、コンピュータを、抽出手段により抽出された事故外の治療内容に関する請求額を計算する事故外請求額計算手段と、事故外請求額計算手段の計算結果に基づいて、事故外である根拠を記載したリストを作成する事故外リスト作成手段と、通信ネットワークを介して接続された請求側端末と被請求側端末に事故外請求額計算手段により計算された請求額及び事故外リストを共有する精算処理手段としても機能させることが好ましい。
【0034】
また、コンピュータを、傷病名判断テーブル及び予め用意された傷病名参照マスタを参照し、傷病が事故傷病名又は事故外傷病名のいずれであるかを判定する傷病名判定処理手段と、通信ネットワークを介して傷病名ナショナルマスタを参照して、傷病名判断テーブルの傷病名にICD-10コードを付与する傷病名コード付与手段と、事案管理テーブル及び傷病名判断テーブルを参照し、既往症であるか否かを判定する診療開始日判定処理手段と、予め用意された傷病名参照マスタ及び修飾語参照マスタを参照し、傷病が外傷性であるか否かを判定する外傷性判定処理手段と、外部サーバのICD-10参照マスタを参照し、傷病が外因であるか否かを判定する外因判定処理手段と、事案管理テーブル及び傷病名参照マスタを参照し、受傷機転から傷病の妥当性を判定する妥当性判定処理手段と、事案管理テーブル、傷病名参照マスタ及び修飾語参照マスタを参照し、傷病が急性期であるか否かを判定する急性期判定処理手段と、傷病名参照マスタ及び修飾語参照マスタを参照し、傷病が四肢であるか否かを判定する四肢判定処理手段と、傷病名参照マスタ及び予め用意された続発症参照マスタと続発親傷病参照マスタを参照し、傷病が続発性であるか否かを判定する続発性判定処理手段と、傷病名判断テーブルを参照し、傷病が交通事故との因果関係を有するか否かを判定する因果判定処理手段として機能させ、書き込み手段を、診療開始日判定処理手段、外傷性判定処理手段、外因判定処理手段、妥当性判定処理手段、急性期判定処理手段、四肢判定処理手段、続発性判定処理手段及び因果判定処理手段の判定結果を前記傷病名判断テーブルに書き込みむように機能させることが好ましい。
【0035】
また、コンピュータを、診療行為判断テーブル及び予め用意された診療行為参照マスタを参照し、各診療行為が、傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って行われた行為であるかを判定する診療行為判定処理手段と、通信ネットワークを介して診療行為ナショナルマスタを参照して、診療行為判断テーブルの診療行為コードに診療行為の名称を付与する診療行為名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して実施しうる診療行為であるかを確認する第1の適応傷病名候補確認手段と、レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して実施されているかを確認する第1の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない診療行為における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無を確認する第1の既往症可能性確認手段として機能させ、書き込み手段を、診療行為判定処理手段の判定結果を診療行為判断テーブルに書き込みむように機能させることが好ましい。
【0036】
また、コンピュータを、医薬品判断テーブル及び予め用意された医薬品参照マスタを参照し、各医薬品が、傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って使用されたものであるかを判定する医薬品判定処理手段と、通信ネットワークを介して医薬品ナショナルマスタを参照して、医薬品判断テーブルの医薬品コードに医薬品の名称を付与する医薬品名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して使用しうる医薬品であるかを確認する第2の適応傷病名候補確認手段と、レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して使用されているかを確認する第2の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない医薬品における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無を確認する第2の既往症可能性確認手段として機能させ、書き込み手段は、医薬品判定処理手段の判定結果を医薬品判断テーブルに書き込みむように機能させることが好ましい。
【0037】
また、コンピュータを、特定器材判断テーブル及び予め用意された特定器材参照マスタを参照し、各特定器材が、傷病名判定処理手段により判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って使用されたものであるかを判定する特定器材判定処理手段と、通信ネットワークを介して特定器材ナショナルマスタを参照して、特定器材判断テーブルの特定器材コードに特定器材の名称を付与する特定器材名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して使用しうる特定器材であるかを確認する第3の適応傷病名候補確認手段と、レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して使用されているかを確認する第3の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない特定器材における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無かを確認する第3の既往症可能性確認手段として機能させ、書き込み手段は、特定器材判定処理手段の判定結果を特定器材判断テーブルに書き込みむように機能させることが好ましい。
【0038】
さらに、判定手段を、レセプトデータの画像診断情報、調剤料情報、処方料情報、検査判断料情報、通則加算及びその他の加算情報を用いて、どの診療行為又は傷病に伴い実施されている項目であるかを判断し、当該項目が事故分か事故外分かを判定するように機能させ、書込み手段を、各判定結果を診療行為判断テーブル、医薬品判断テーブル、特定器材判断テーブルのいずれかに書き込むように機能させることが好ましい。
【0039】
本発明によれば、記録媒体は、第三者行為に伴う請求事務管理プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、医療機関で作成されたレセプトデータに基づいて、事故傷病名又は事故外傷病名のいずれであるかを判定・記録の上、各診療行為等(診療行為、医薬品、特定器材などの請求内容)がどの傷病に対して実施されているかを判断することで、事故分と事故外分とに請求内容を分けることができる。その結果、請求側においては、第三者行為に伴う請求事務を自動的かつ正確に処理することにより適正な請求が可能となる。また、被請求側においては、レセプト点検が効率化することで、適正かつ早期の支払いが実現する。また、請求事務処理負担を軽減し、業務の効率化を図ることができる。また、レセプトデータに基づいて、傷病名や診療行為等から治療内容が第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容のいずれであるかを判定し、その判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容を抽出することにより、レセプトに「10.第三」が記入されていなくても、第三者の行為による事故の治療内容を自動的に抽出することができ、その結果、求償漏れを防ぐこともできる。
【0041】
また、判定手段の判定結果に基づいて、事故分又は事故外分の治療内容を抽出し、抽出された事故分の治療内容に関する第三者行為に伴う請求額を計算し、計算結果に基づいて、第三者行為に伴う請求書類を作成することができる。
【0042】
さらに、抽出手段により抽出された事故外の治療内容に関する請求額を計算し、計算結果に基づいて、事故外である根拠を記載したリストを作成することにより、事故外の請求内容及び判断根拠を請求側へ提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本発明の一実施形態における求償事務管理システムの応用例を概略的に示す図である。
【
図2】
図1に示した求償事務管理システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【
図3】
図1に示した求償事務管理システムの処理過程を示すフローチャートである。
【
図4】傷病名の判断処理の手順を示すフローチャート(その1)である。
【
図5】傷病名の判断処理の手順を示すフローチャート(その2)である。
【
図6】傷病名の判断処理の手順を示すフローチャート(その3)である。
【
図7】傷病名の判断処理の手順を示すフローチャート(その4)である。
【
図8】診療行為、医薬品及び特定器材の判断処理の手順を示すフローチャートである。
【
図9】最終判断処理の手順を示すフローチャート(その1)である。
【
図10】最終判断処理の手順を示すフローチャート(その2)である。
【
図11】最終判断処理の手順を示すフローチャート(その3)である。
【
図12】最終判断処理の手順を示すフローチャート(その4)である。
【
図13】最終判断処理の手順を示すフローチャート(その5)である。
【
図14】最終判断処理の手順を示すフローチャート(その6)である。
【
図15】最終判断処理の手順を示すフローチャート(その7)である。
【
図16A】レセプトから読み込む情報(医療機関情報、レセプト共通)の例を概略的に示す図である。
【
図16B】レセプトから読み込む情報(傷病名、保険者)の例を概略的に示す図である。
【
図17】レセプトから読み込む情報(診療行為、医薬品)の例を概略的に示す図である。
【
図18】レセプトから読み込む情報(特定器材、コメント)の例を概略的に示す図である。
【
図19】傷病名判断テーブルのファイルレイオウトを概略的に示している。
【
図20A】診療行為判断テーブルのファイルレイオウト(その1)を概略的に示している。
【
図20B】診療行為判断テーブルのファイルレイオウト(その2)を概略的に示している。
【
図21】医薬品判断テーブルのファイルレイオウトを概略的に示している。
【
図22A】特定機材判断テーブルのファイルレイオウト(その1)を概略的に示している。
【
図22B】特定機材判断テーブルのファイルレイオウト(その2)を概略的に示している。
【
図23】第三者行為による傷病届、事故証明書、事故概況表から取り込む情報の例を概略的に示す図である。
【
図24A】事案管理テーブルのファイルレイオウト(その1)を概略的に示している。
【
図24B】事案管理テーブルのファイルレイオウト(その2)を概略的に示している。
【
図24C】事案管理テーブルのファイルレイオウト(その3)を概略的に示している。
【
図25】ナショナルマスタのファイルレイオウトを概略的に示しており、(A)傷病名ナショナルマスタのファイルレイオウト、(B)診療行為ナショナルマスタのファイルレイオウト、(C)医薬品ナショナルマスタのファイルレイオウトである。
【
図26A】傷病名参照マスタ及び修飾語参照マスタのファイルレイオウトを概略的に示している。
【
図26B】ICD-10-1コード参照マスタ、及びICD-10-2コード参照マスタのファイルレイオウトを概略的に示している。
【
図27】続発症参照マスタ及び続発症親傷病参照マスタのファイルレイオウトを概略的に示している。
【
図28】傷病名参照マスタのイメージを概略的に示している。
【
図29】続発症参照マスタのイメージを概略的に示している。
【
図30】続発症親傷病参照マスタのイメージを概略的に示している。
【
図31A】診療行為参照マスタのファイルレイオウトを概略的に示している。
【
図31B】医薬品参照マスタ及び特定機材参照マスタのファイルレイオウトを概略的に示している。
【
図32】第三者行為に伴う請求における事故分治療内容及び事故外分治療内容の点検結果を概略的に示している。
【
図33A】請求側が被請求側に対し、請求側の内容について承認を求める際の請求書類例を示している。
【
図33B】被請求側が、請求側の内容(仮請求書)について承認し、請求書として取り扱った旨の文書が作成され、請求側へ送付されることにより、請求行為が成立した(合意形成が成された)際の請求書類例を示している。
【
図33C】被請求側が、請求側の内容について非承認であり、請求側に対し協議・調整を依頼する際の請求書類例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明に係る第三者行為に伴う請求事務管理システム、プログラム及び記憶媒体の実施形態を、図を参照して説明する。
【0045】
図1は本発明の第三者行為に伴う請求事務管理システム100の応用例を示しており、
図2は本発明の第三者行為に伴う請求事務管理システム100の構成を概略的示している。
図3は第三者行為に伴う請求事務管理システム100の処理過程を示している。
図4~
図7は傷病名の判断処理の手順を示している。
図8は診療行為、医薬品及び特定器材の判断処理の手順を示している。
図9~
図15は最終判断処理の手順を示している。
【0046】
図1及び
図2に示すように、第三者行為に伴う請求事務管理システム100は、受信手段10と、入力手段20と、記録手段30と、処理手段40と、制御手段50と、表示手段60と、送信手段70と、出力手段80とを備えるコンピュータから構成され、医療機関からのレセプトデータ(例えば、健康保険レセプトデータ)に基づいて、傷病が第三者の行為による事故の傷病又は事故外の傷病のいずれであるかを判定し、判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容を抽出し、抽出された第三者の行為による事故の治療内容に関する請求額を計算し、第三者行為に伴う請求書類を作成することができると共に、抽出された事故外の治療内容に関する請求額を計算し、事故外である根拠を記載したリストを作成することができるものである。
【0047】
また、第三者行為に伴う請求事務管理システム100は、インターネット等の通信ネットワークNを介して医療機関、請求側端末(保険者等の第三者行為に伴う請求側端末)101、被請求側端末(保険会社等の第三者行為に伴う請求を受ける被請求側端末)102、レセプトデータベース103、交通事故情報データベース104、傷病名ナショナルマスタ105、診療行為ナショナルマスタ106、医薬品ナショナルマスタ107及び特定器材ナショナルマスタ108に接続されている。
【0048】
受信手段10は、病院等の医療機関の基本情報、医療機関により作成されたレセプト(診療報酬明細書)及び法改訂時における厚生省等が発行した診療報酬算定時に必要な情報を、インターネット等の通信ネットワークNを介して受信するように構成されている。この受信手段10により取得した情報は、記録手段30に記憶される。
【0049】
入力手段20は、キーボード又はタッチパネル等からなり、処理動作開始指令、必要な訂正情報等を入力するためのものである。なお、FD(フロッピー(登録商標)ディスク)、CDROM(コンパクトディスク)、MO(光磁気ディスク)、DVD(デジタルビデオディスク)などの媒体の読み取り装置を入力手段として格納した情報を読み取り、入力するように利用してもよい。
【0050】
記録手段30は、ハードデスクドライブ(HDD)、並びにRAM及びROMのメモリから主として構成される。記録手段30には、制御用プログラム以外に、求償事務管理を行うためのプログラム30a、傷病名参照マスタ31、修飾語参照マスタ32、続発症参照マスタ33、続発親病参照マスタ34、診療行為参照マスタ35、医薬品参照マスタ36、特定器材参照マスタ37、傷病名判断テーブル38a、診療行為判断テーブル38b、医薬品判断テーブル38c、特定器材判断テーブル38d、コメント判断テーブル38e、事案管理テーブル38f、請求書データ(第三者行為に伴う請求書データ)39a、点検結果データ(請求における点検結果データ)39b等の情報を記憶することができる。なお、保険会社名、住所等の情報を有する保険会社参照マスタ、審査支払機関名や住所等の情報を有する審査支払機関参照マスタ及び都道府県労働局名、住所等の情報を有する都道府県労働局参照マスタも有している。第三者行為に伴う請求に関連する保険会社、審査支払機関及び都道府県労働局の検索等を行う際に利用することができる。
【0051】
プログラム30aは、コンピュータを、表示手段60と、前述した入力手段20と、出力手段80としても機能させる。まだ、プログラム30aは、コンピュータを、送信手段70と、前述した受信手段10としても機能させる。この送信手段70は、作成した第三者行為に伴う請求書及び第三者行為に伴う請求における点検結果を、通信ネットワークNを介して請求側端末101、被請求側端末102へ送信するように構成されている。
【0052】
傷病名参照マスタ31dは、
図26A中の(A)に示すように、傷病名コード、傷病名称等の情報を有するデータベースである。修飾語参照マスタ32は、
図26A中の(B)に示すように、修飾語コード、修飾語名称等の情報を有するデータベースである。また、
図26B中の(C)は、ICD-10-1コード参照マスタのファイルレイオウトを概略的に示しており、同図中の(D)はICD-10-2コード参照マスタのファイルレイオウトを概略的に示している。続発症参照マスタ33は、
図27中の(A)に示すように、続発症グループコード、続発症グループ名称等の情報を有するデータベースである。続発親病参照マスタ34は、
図27中の(B)に示すように、続発親傷病グループコード、続発親傷病グループ名称等の情報を有するデータベースである。診療行為参照マスタ35は、
図31A中の(A)に示すように、診療行為コード、診療行為名称、適応傷病名コード等の情報を有するデータベースである。医薬品参照マスタ36は、
図31B中の(B)に示すように、医薬品コード、医薬品名称、適応傷病名コード等の情報を有するデータベースである。特定器材参照マスタ37は、
図31B中の(C)に示すように、特定器材コード、商品名・規格・サイズ、適応傷病名コード等の情報を有するデータベースである。
【0053】
また、傷病名判断テーブル38aは、
図19に示すように、レセプト管理番号、医療機関コード、医療機関名、傷病名コード、傷病名称等の情報が記録されている。これらの情報は医療機関単位で時系列に記録されている。診療行為判断テーブル38bは、
図20A中の(A)及び
図20B中の(B)に示すように、レセプト管理番号、医療機関コード、医療機関名、診療行為コード、診療行為名等の情報が記録されている。医薬品判断テーブル38cは、
図21中の(A)及び(B)に示すように、レセプト管理番号、医療機関コード、医療機関名、医薬品コード、医薬品名等の情報が記録されている。特定器材判断テーブル38dは、
図22A中の(A)及びに示すように、レセプト管理番号、医療機関コード、医療機関名、特定器材コード、商品名・規格・サイズ等の情報が記録されている。コメント判断テーブル38eは、
図22B中の(B)に示すように、レセプト管理番号、医療機関コード、医療機関名、コメントコード、文字データ等の情報が記録されている。事案管理テーブル38fは、
図24A~
図24Cに示すように、
図23の(A)に示す第三者行為による傷病届や
図23の(B)に示す事故証明書、
図23の(C)に示す事故概況表から取り込む情報と事案管理コード(「レセプト管理番号」の頭につく患者コードと事故発生日時の組み合わせたコード)と連携した情報が記録されている。
【0054】
請求書データ39aは、作成された求償請求書関連の情報が記録されている。点検結果データ39bは、抽出手段により抽出された事故外の治療内容に関する請求額を計算し、計算結果、事故外である根拠を記載したリスト(事故外リスト)、事故外の請求内容及び判断根拠等の点検結果が記録されている。
【0055】
処理手段40は、判断テーブル生成手段41、判定手段42、書き込み手段43、抽出手段44、第三者行為に伴う請求額計算手段45、第三者行為に伴う請求書類作成手段46、事故外請求額計算手段47、及び事故外リスト作成手段48、精算処理手段49を有している。
【0056】
判断テーブル生成手段41は、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に傷病名判断テーブル38aを生成する傷病名判断テーブル生成手段41aと、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に診療行為判断テーブル38bを生成する診療行為判断テーブル生成手段41bと、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に医薬品判断テーブル38cを生成する医薬品判断テーブル生成手段41cと、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に特定器材判断テーブル38dを生成する特定器材判断テーブル生成手段41dと、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎にコメント判断テーブル38eを生成するコメント判断テーブル生成手段41eと、通信ネットワークNを介して外部データベースから取得した交通事故情報に基づいて事案管理テーブル38fを生成する事案管理テーブル生成手段41fとを備えている。
【0057】
判定手段42は、傷病名判断テーブル38a及び予め用意された傷病名参照マスタ31を参照し、傷病が事故傷病名又は事故外傷病名のいずれであるかを判定する傷病名判定処理手段42aと、診療行為判断テーブル38b及び予め用意された診療行為参照マスタ35を参照し、各診療行為が、傷病名判定処理手段42aにより判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って行われた行為であるかを判定する診療行為判定処理手段42bと、医薬品判断テーブル38c及び予め用意された医薬品参照マスタ36を参照し、各医薬品が、傷病名判定処理手段42aにより判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って使用されたものであるかを判定する医薬品判定処理手段42cと、特定器材判断テーブル38d及び予め用意された特定器材参照マスタ37を参照し、各特定器材が、傷病名判定処理手段42aにより判定された各傷病名のうち、どの傷病名に伴って使用されたものであるかを判定する特定器材判定処理手段42dとを備えている。さらに、コメント判断テーブル38eを参照し、各コメントが、傷病名判定処理手段42aにより判定された各傷病名のうち、どの傷病名に関するものであるかを判定するコメント判定処理手段も有している。判定手段42は、レセプトデータの画像診断情報、調剤料情報、処方料情報、検査判断料情報、通則加算及びその他の加算情報を用いて、どの診療行為又は傷病に伴い実施されている項目であるかを判断し、当該項目が事故分か事故外分かを判定するように構成されている。従って、判定手段42は、レセプトデータに基づいて、第三者行為に伴う請求内容が第三者行為に伴う事故によるものであるか否か、又は事故外の可能性を判断する。
【0058】
傷病名判定処理手段42aは、通信ネットワークNを介して傷病名ナショナルマスタ105を参照して、傷病名判断テーブル38aの傷病名にICD-10コードを付与する傷病名コード付与手段と、事案管理テーブル38f及び傷病名判断テーブル38aを参照し、既往症であるか否かを判定する診療開始日判定処理手段と、予め用意された傷病名参照マスタ31及び修飾語参照マスタ32を参照し、傷病が外傷性であるか否かを判定する外傷性判定処理手段と、外部サーバのICD-10参照マスタを参照し、傷病が外因であるか否かを判定する外因判定処理手段と、事案管理テーブル38f及び傷病名参照マスタ31を参照し、受傷機転から傷病の妥当性を判定する妥当性判定処理手段と、事案管理テーブル38f、傷病名参照マスタ31及び修飾語参照マスタ32を参照し、傷病が急性期であるか否かを判定する急性期判定処理手段と、傷病名参照マスタ31及び修飾語参照マスタ32を参照し、傷病が四肢であるか否かを判定する四肢判定処理手段と、傷病名参照マスタ31及び予め用意された続発症参照マスタ33と続発親傷病参照マスタ34を参照し、傷病が続発性であるか否かを判定する続発性判定処理手段と、傷病名判断テーブル38aを参照し、傷病が交通事故との因果関係を有するか否かを判定する因果判定処理手段とを有している。
【0059】
診療行為判定処理手段42bは、通信ネットワークNを介して診療行為ナショナルマスタ106を参照して、診療行為判断テーブル38bの診療行為コードに診療行為の名称を付与する診療行為名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して実施しうる診療行為であるかを確認する第1の適応傷病名候補確認手段と、レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して実施されているかを確認する第1の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない診療行為における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無を確認する第1の既往症可能性確認手段とを有している。
【0060】
医薬品判断テーブル生成手段41cは、通信ネットワークNを介して医薬品ナショナルマスタ107を参照して、医薬品判断テーブル38cの医薬品コードに医薬品の名称を付与する医薬品名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して使用しうる医薬品であるかを確認する第2の適応傷病名候補確認手段と、レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して使用されているかを確認する第2の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない医薬品における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無を確認する第2の既往症可能性確認手段とを有している。
【0061】
特定器材判定処理手段42dは、通信ネットワークNを介して特定器材ナショナルマスタ108を参照して、特定器材判断テーブル38dの特定器材コードに特定器材の名称を付与する特定器材名付与手段と、一般的にどのような傷病名に対して使用しうる特定器材であるかを確認する第3の適応傷病名候補確認手段と、レセプトデータに記録されている傷病名のうち、どの傷病名に対して使用されているかを確認する第3の確定傷病名確認手段と、確定傷病名が特定できない特定器材における適応傷病名候補について、既往症の可能性の有無かを確認する第3の既往症可能性確認手段とを有している。
【0062】
書き込み手段43は、判定手段42の判定結果をそれぞれ傷病名判断テーブル38a、診療行為判断テーブル38b、医薬品判断テーブル38c、特定器材判断テーブル38d又はコメント判断テーブル38eに書き込むように構成されている。抽出手段44は、判定手段42の判定結果に基づいて、例えば、第三者行為による項目(治療内容)、又は事故外の可能性が高い項目(又は、「中」以上の項目)を抽出するように構成されている。請求額計算手段45は、抽出手段44により抽出された第三者行為による項目に関する請求額を計算するように構成されている。請求書類作成手段46は、請求額計算手段45で計算された請求額に基づいて、第三者行為に伴う請求書類を作成するように構成されている。事故外請求額計算手段47は、抽出手段44により抽出された事故外の可能性が高い項目(又は、「中」以上の項目)に関する請求額を計算するように構成されている。事故外リスト作成手段48は、抽出手段44により抽出された事故外の可能性が高い項目(又は、「中」以上の項目)のリストを作成するように構成されている。精算処理手段49は、請求側端末101と被請求側端末102に事故外請求額計算手段47により計算された請求額及び事故外リスト作成手段48により作成された事故外リストを共有し、事故外リストの内容を元に、請求側と被請求側で請求内容についての協議・調整の上承認された内容について精算できるように構成されている。
【0063】
制御手段50は、CPU(Central Processing Unit)を備え、求償事務管理システム100の全体動作を制御するためのものである。
【0064】
表示手段60は、CRT(Cathode-Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、ELディスプレイ(Electroluminescence Display)等からなり、レセプトデータ、文字又は画像から構成されたメッセージ、第三者行為に伴う請求書及び点検結果等を表示するように構成されている。出力手段80は、作成した第三者行為に伴う請求書及び第三者行為に伴う請求における点検結果を表示手段60、記録手段30、若しくは送信手段70、又はプリンタに出力し、紙等に印刷するように構成されている。
【0065】
図1に示すように、第三者行為に伴う請求事務管理システム100は、通信ネットワークNを介して医療機関、保険者等の請求側端末101及び保険会社等の被請求側端末102に接続されている。また、第三者行為に伴う請求事務管理システム100は、プリンタに有線又は無線の通信手段により接続されている。
【0066】
ここで、通信ネットワークNは、インターネット、又はLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)等、種々のネットワークによって実現可能である。また、通信回線はSSLやVPN等技術により暗号化されるので、漏洩・傍受の可能性が極めて低い。
【0067】
請求側端末101において、レセプト(例えば、健康保険レセプト)発行システムを使い、レセプトの入力作業を行う。作成したレセプトのデータを、通信ネットワークNを介して第三者行為に伴う請求事務管理システム100へ送信する。
【0068】
第三者行為に伴う請求事務管理システム100において、医療機関、保険者等の請求側端末101から送られてきたレセプトのデータを記録手段30に記録する。第三者行為に伴う請求に関する傷病が第三者の行為による事故の傷病又は事故外の傷病のいずれであるかを判定、又は第三者行為に伴う請求書類を作成する際に、例えば、表示手段に表示された処理開始ボタン、「判定」又は「第三者行為に伴う請求書類」等のようなボタンをクリックすることで、レセプトのデータを記録手段30から読み出し、処理対象レセプト情報を抽出する処理作業を開始させる。
【0069】
また、抽出手段44により抽出された事故外の治療内容に関する請求額を計算し、計算結果に基づいて、事故外である根拠を記載したリストを作成する。事故外の請求内容及び判断根拠を請求側へ提示することができる。
【0070】
以下、第三者行為に伴う請求事務管理システム100を用いて第三者行為に伴う請求に関する傷病が第三者の行為による事故の傷病又は事故外の傷病のいずれであるかを判定、及び第三者行為に伴う請求書類を作成する処理手順について、
図3~
図15を参照して説明する。
図3は第三者行為に伴う請求事務管理システム100の処理過程の一例を示すフローチャートである。
【0071】
図3に示すように、第三者行為に伴う請求事務管理システム100の処理は、まず、医療機関から取得して記録手段30に記憶されているレセプトデータ(例えば、健康保険レセプトデータ)をこの記録手段30から読み込む(S10)。
図16A~
図18は、一事案中の全ての医療機関(調剤薬局等を含む)のレセプトデータから読み込んだ情報を示している。
図16Aの(A)は医療機関情報レコード(IRから始まるレコード)より読み込んだ情報であり、同図(B)はレセプト共通レコード(REから始まるレコード)より読み込んだ情報である。
図16Bの(C)は傷病名レコード(SYから始まるレコード)より読み込んだ情報であり、同図(D)は保険者レコード(HOから始まるレコード)より読み込んだ情報である。
図17(A)は診療行為レコード(SIから始まるレコード)より読み込んだ情報であり、同図(B)は医薬品レコード(IYから始まるレコード)より読み込んだ情報である。
図18(A)は特定器材レコード(TOから始まるレコード)より読み込んだ情報であり、同図(B)はコメントレコード(COから始まるレコード)より読み込んだ情報である。なお、労災保険の場合、労災保険レセプトデータから各種情報を読み込むことになる。
【0072】
次いで、読み込んだレセプトデータを基に、判断テーブルを作成する(S20)。ここで、例えば、傷病名判断テーブル38a(
図19中の(1)~(9)の内容を書き込む)、診療行為判断テーブル38b(
図20A中の(1)~(15)の内容を書き込む)、医薬品判断テーブル38c(
図21中の(1)~(14)の内容を書き込む)、特定機材判断テーブル38d(
図22A中の(1)~(16)の内容を書き込む)、及びコメント判断テーブル38e(
図22B中の(1)~(8)の内容を書き込む)を作成する。
【0073】
次いで、交通事故情報データベース104から事故情報を読み込む(S30)。ここで、
図23の(A)に示すような被害者氏名、加害者氏名事故内容、事故発生日時、自賠責保険会社名、任意保険会社名等、
図23の(B)に示すような事故発生日時、被害者の車種、事故時の状態、事故類型等(追突等)、
図23の(C)に示すような物損状況、歩行の可否、意識障害の有無等を読み込む。
図23の(A)は第三者行為による傷病届から取り込む情報を示している。
図23の(B)は事故証明書から取り込む情報、
図23の(C)は事故概況表から取り込む情報を示している。
【0074】
次いで、交通事故情報データベース104から事故情報を基に、事案管理テーブル(
図24A~
図24C参照)を作成する(S40)。ここで、
図24Aに示すように、「レセプト管理番号」の頭につく患者コードと、事故発生日時を組み合わせた「事案管理コード」を付与する。
【0075】
次いで、ステップS50で、傷病名の判断処理を行う。傷病名の判断処理について、後述する
図4から
図7の説明を参照する。
【0076】
次いで、ステップS60で、診療行為の判断処理を行う。診療行為の判断処理について、後述する
図8の説明を参照する。
【0077】
次いで、ステップS70で、医薬品の判断処理を行う。医薬品の判断処理について、後述する
図8の説明を参照する。
【0078】
次いで、ステップS80で、特定機材の判断処理を行う。特定機材の判断処理について、後述する
図8の説明を参照する。
【0079】
次いで、ステップS90で、最終判断処理を行う。最終判断処理について、後述する
図9から
図15の説明を参照する。
【0080】
次いで、ステップS100で、第三者行為に伴う請求額及び/又は事故外請求額の計算を行う。
【0081】
次いで、ステップS110で、第三者行為に伴う請求書類及び/又は事故外リストを作成する。
【0082】
そして、ステップS120で、計算された請求額及び事故外リストを請求側端末101と被請求側端末102に共有し、精算処理を行う。ここで、精算処理の際に、通信ネットワークを介して接続された請求側端末101と被請求側端末102に計算された請求額及び事故外リストを共有し、オンラインにて協議・調整・精算を行うことができる。
【0083】
図4から
図7は、傷病名の判断処理の手順を示している。
図4から
図7に示すように、傷病名の判断処理は、まず、ステップS501で、交通事故情報データベース104及び傷病名判断テーブル38aを参照して、傷病名判断テーブル38aにICD-10コードを付与する(
図19中の(10)及び(11)参照)。次いで、ステップS502で、診療開始日の判定処理を行う。ここで、傷病名判断テーブル38a及び事案管理テーブル38fを参照して、ステップS503で診療開始日は事故日より前か否かを判断する。ここで、診療開始日は事故日より前であると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS504で事故外の可能性が高い「高」と判断し、ステップS505でその判断結果を傷病名判断テーブル38a(
図19中の(14))に書き込む。本実施の形態において、書き込む内容は、判断結果によって、例えば、「高」、「中」又は「低」とする。一方、診療開始日は事故日より前ではないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS506で、外傷性の判断処理を行う。ここで、傷病名参照マスタ31、修飾語参照マスタ32及び傷病名判断テーブル38aを参照して、ステップS507で、傷病に「外傷性」という用語があるか否かを判断する。ここで、傷病に「外傷性」という用語があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS508で事故外の可能性が低い「低」と判断し、ステップS509でその判断結果を傷病名判断テーブル38a(
図19中の(15))に書き込む。一方、傷病に「外傷性」という用語がないと判断される場合(Noの場合)は、
図5のステップS510へ進む。
【0084】
ステップS510で外因の判断処理を行う。ここで、傷病名判断テーブル38a及び外部サーバのICD-10参照マスタを参照して、ステップS511で、傷病が外因によるものか否かを判断する。ここで、傷病が外因によるものであると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS512で傷病名判断テーブル38aおよび事案管理テーブル38fを参照して妥当性判定処理を行い、ステップS513で受傷機転(車両対車両で追突等)や物損状況(軽微等)から傷病が妥当であるか否かを判断する。ここで、傷病が妥当と判断される場合(Yesの場合)は、ステップS514で傷病名判断テーブル38aを参照して追加傷病の判定処理を行い、ステップS515で当月追加病名であるか否かを判断する。ここで、傷病が当月追加病名ではないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS516で事故外の可能性が低い「低」と判断し、ステップS517でその判断結果を傷病名判断テーブル38a(
図19中の(16)及~(18)及び(26))に書き込む。一方、ステップS511で傷病が外因によるものではないと判断される場合(Noの場合)及びステップS513で傷病が妥当ではないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS518へ進む。
【0085】
ステップS518で、急性期の判断処理を行う。ここで、傷病名判断テーブル38a及び事案管理テーブル38fを参照して、ステップS519で傷病が急性期であるか否かを判断する。ここで、傷病が急性期であると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS520で傷病名参照マスタ31、修飾語参照マスタ32を参照の上、事故外の可能性を判断し、ステップS521でその判断結果を傷病名判断テーブル38a(
図19中の(19)、(26))に書き込む。一方、ステップS519で傷病が急性期ではないと判断される場合(Noの場合)は、
図6のステップS522へ進む。
【0086】
ステップS522で、四肢の判断処理を行う。ここで、傷病名参照マスタ31、修飾語参照マスタ32及び傷病名判断テーブル38aを参照して、ステップS523で、傷病が四肢に関連するものであるか否かを判断する。ここで、傷病が四肢に関連するものであると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS524で連続性の判定処理を行い、ステップS525で傷病に連続性があるか否かを判断する。ここで、傷病に連続性があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS526で事故外の可能性が低い「低」と判断し、ステップS527でその判断結果を傷病名判断テーブル38a(
図19中の(19)~(21)及び(26))に書き込む。一方、ステップS523で傷病が四肢に関連するものではない及びステップS525で傷病に連続性がないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS528へ進む。
【0087】
ステップS528で、続発性の判断処理を行う。ここで、傷病名参照マスタ31、続発性参照マスタ33、続発親病参照マスタ34及び傷病名判断テーブル38aを参照して、ステップS529で傷病が続発性であるか否かを判断する。ここで、傷病に続発性であると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS530で事故外の可能性が低い「低」と判断し、ステップS531でその判断結果を傷病名判断テーブル38a(
図19中の(22)~(24)及び(26))に書き込む。一方、ステップS529で傷病が続発性ではないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS532へ進む。
【0088】
ステップS532で、因果の判断処理を行う。ここで、傷病名判断テーブル38aを参照して、ステップS533で同一事案内に四肢傷病があるか否かを判断する。ここで、同一事案内に四肢傷病があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS534で事故外の可能性が「中」と判断し、ステップS535でその判断結果を傷病名判断テーブル38a(
図19中の(25)及び(26))に書き込む。一方、ステップS533で同一事案内に四肢傷病がないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS536で事故外の可能性が高い「高」と判断し、ステップS537でその判断結果を傷病名判断テーブル38a(
図19中の(25)及び(26))に書き込む。これにより、傷病名の判断が終了し、ステップS60の診療行為の判断処理へ進む。
【0089】
図8は、診療行為の判断処理、医薬品の判断処理及び特定機材の判断処理の手順を示している。
図8に示すように、まず、ステップS601で、名称付与処理を行う。ここで、診療行為ナショナルマスタ106、医薬品ナショナルマスタ107及び特定器材ナショナルマスタ108を参照し、
図20Aの診療行為判断テーブル38b中(9)に、
図21の医薬品判断テーブル38c中(8)に、及び
図22Aの特定器材判断テーブル38d中(8)にそれぞれ診療行為名称、医薬品名称及び特定器材名称を付与し、書き込む。次いで、ステップS602で、適応傷病候補の確認処理を行う。ここで、診療行為参照マスタ35、医薬品参照マスタ36及び特定器材参照マスタ37を参照して、ステップS603で適応傷病候補があるか否かを判断する。ここで、適応傷病候補がないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS901へ進む。一方、適応傷病候補があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS604で確定傷病名の確認処理を行い、ステップS605で確定傷病名があるか否かを判断する。ここで、確定傷病名があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS606でその判断結果を診療行為判断テーブル38b、医薬品判断テーブル38c、又は特定器材判断テーブル38dに書き込む。一方、ステップS605で確定傷病名がないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS607で適応傷病候補における既往症の可能性の確認処理を行い、ステップS608で既往症の疑いがあると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS609でその判断結果を診療行為判断テーブル38b、医薬品判断テーブル38c、又は特定器材判断テーブル38dに書き込む。一方、ステップS608で既往症の疑いがないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS610でその判断結果を診療行為判断テーブル38b、医薬品判断テーブル38c、又は特定器材判断テーブル38dに書き込む。これにより、診療行為の判断処理、医薬品の判断処理及び特定機材の判断処理が終了し、ステップS90の最終判断処理へ進む。
【0090】
図9から
図15は、最終判断処理の手順を示している。
図9から
図15に示すように、最終判断処理は、適応傷病候補がない項目に対して、まず、
図9に示すステップS901で、診療行為参照マスタ35、診療行為判断テーブル38b、医薬品判断テーブル38c、又は特定器材判断テーブル38dを参照し、画像診断の確認処理を行い、ステップS902で画像診断に該当するか否かを判断する。ここで、画像診断に該当すると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS903で撮影部位と病名の関連性の確認処理を行い、ステップS904で撮影部位情報が一致する傷病名があるか否かを判断する。ここで、撮影部位情報が一致する傷病名があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS905でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、撮影部位情報が一致する傷病名がないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS906で初診時スクリーニングの確認処理を行い、ステップS907で当該医療機関の初診であるか否かを判断する。ここで、当該医療機関の初診であると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS908でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、当該医療機関の初診ではないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS909で入院時スクリーニングの確認処理を行い、ステップS910(
図10参照)で入院月に該当するか否かを判断する。ここで、入院月に該当すると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS911でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、入院月に該当しないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS912で診断料の確認処理を行い、ステップS913で診断料に該当するか否かを判断する。ここで、診断料に該当すると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS914で算定対象の判定結果確認処理(1)を行い、ステップS915で算定対象全て事故外の可能性があるか否かを判断する。ここで、算定対象全て事故外の可能性があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS916でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、算定対象全てが事故外の可能性があるわけではない(事故外の可能性がない)と判断される場合(Noの場合)も、ステップS917でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、上述したステップS913で診断料に該当しないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS918でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。
【0091】
上述したステップS902で画像診断に該当しないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS919(
図10参照)で調剤料の確認処理を行い、ステップS920(
図11参照)で調剤料に該当するか否かを判断する。ここで、調剤料に該当すると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS921で対象医薬品の判定結果確認処理(1)を行い、ステップS922で対象医薬品全て事故外の可能性があるか否かを判断する。ここで、対象医薬品全て事故外の可能性があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS923でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、対象医薬品全てが事故外の可能性があるわけではないと判断される場合(Noの場合)も、ステップS924でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、上述したステップS920で調剤料に該当しないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS925で処方料の確認処理を行い、ステップS926で処方料に該当するか否かを判断する。ここで、処方料に該当すると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS927で対象医薬品の判定結果確認処理(2)を行い、ステップS929(
図12参照)で対象医薬品全て事故外の可能性があるか否かを判断する。ここで、対象医薬品全て事故外の可能性があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS930でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、対象医薬品全てが事故外の可能性があるわけではないと判断される場合(Noの場合)も、ステップS931でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、ステップS926で処方料に該当しないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS928で検査判断料の確認処理を行い、そして、ステップS932(
図12参照)で検査判断料に該当するか否かを判断する。ここで、検査判断料に該当すると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS933で算定対象の判定結果確認処理(2)を行い、ステップS934で算定対象全て事故外の可能性があるか否かを判断する。ここで、算定対象全て事故外の可能性があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS935でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、算定対象全てが事故外の可能性があるわけではないと判断される場合(Noの場合)も、ステップS936でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。
【0092】
上述したステップS932で検査判断料に該当しないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS937で通則加算の確認処理を行い、ステップS938(
図13参照)で通則加算に該当するか否かを判断する。ここで、通則加算に該当すると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS939で親項目確認処理(1)を行い、ステップS940で親項目があるか否かを確認する。ここで、親項目があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS941で加算対象の確認処理(1)を行い、そして、ステップS942でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、ステップS940で親項目がないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS943で加算対象の確認処理(2)を行い、そして、ステップS944でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。
【0093】
上述したステップS938で通則加算に該当しないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS945で加算(通則加算以外)の確認処理を行い、ステップS946で通則加算以外の加算に該当するか否かを判断する。ここで、通則加算以外の加算に該当すると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS947で親項目確認処理(2)を行い、ステップS948(
図14参照)で親項目があるか否かを確認する。ここで、親項目がないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS949で加算対象の確認処理(2)を行い、そして、ステップS950でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、ステップS948で親項目があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS951で加算対象の確認処理(3)を行い、そして、ステップS952でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。
【0094】
上述したステップS946で通則加算以外の加算に該当しないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS953(
図14参照)で診療行為に該当するか否かを判断する。ここで、診療行為に該当すると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS954でその判定結果を診療行為判断テーブル38bに書き込む。一方、ステップS953で診療行為に該当しないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS955で親項目確認処理(3)を行い、ステップS956で親項目があるか否かを確認する。ここで、親項目があると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS957で親項目の判定結果確認処理を行い、そして、ステップS958(
図15参照)で親項目があるか否かを確認する。ここで、親項目が事故外であると判断される場合(Yesの場合)は、ステップS959でその判定結果を医薬品判断テーブル38c、又は特定器材判断テーブル38dに書き込む。一方、ステップS958で親項目が事故外でないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS960でその判定結果を医薬品判断テーブル38c、又は特定器材判断テーブル38dに書き込む。
【0095】
上述したステップS956で親項目がないと判断される場合(Noの場合)は、ステップS961でその判定結果を医薬品判断テーブル38c、又は特定器材判断テーブル38dに書き込む。これにより、すべての内容に関する判断処理が終了する。
【0096】
上述した判断処理の結果として、「高」、「中」又は「低」がそれぞれの判断テーブルに記録されている。これらの判断結果の「高」、又は「高」及び「中」に関する内容を抽出し、金額を集計し、請求額及び/又は事故外請求額の計算を行うこと(ステップS100)及び請求書類及び/又は事故外リスト(
図32参照)を作成すること(ステップS110)ができる。そして、通信ネットワークNを介して接続された請求側端末101と被請求側端末102に計算された請求額及び事故外リストを共有し、精算処理を行う(ステップS120)。
【0097】
図32は第三者行為に伴う請求における事故分治療内容及び事故外分治療内容(即ち、事故外リスト)の点検結果を示している。
図33A~33Cは作成された請求書類の例を示しており、
図33Aは請求側が被請求側に対し、請求側の内容について承認を求める際の請求書類の一例であり、
図33Bは被請求側が、請求側の内容(仮請求書)について承認し、請求書として取り扱った旨の文書が作成され、請求側へ送付されることにより、請求行為が成立した(合意形成が成された)際の請求書類の一例であり、
図33Cは被請求側が、請求側の内容について非承認であり、請求側に対し協議・調整を依頼する際の請求書類の一例である。
【0098】
このように、本実施形態における第三者行為に伴う請求事務管理システム100は、受信手段10と、入力手段20と、記録手段30と、処理手段40と、制御手段50と、表示手段60と、送信手段70と、出力手段80とを備えるコンピュータから構成されている。処理手段40は、判断テーブル生成手段41、判定手段42、書き込み手段43、抽出手段44、第三者行為に伴う請求額計算手段45、第三者行為に伴う請求書類作成手段46、事故外請求額計算手段47、及び事故外リスト作成手段48、精算内容の協議・調整・精算手段49を有している。第三者行為に伴う請求事務管理システム100において、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に傷病名判断テーブルを生成し、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に診療行為判断テーブルを生成し、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に医薬品判断テーブルを生成し、レセプトデータに基づいて医療機関毎のレセプトデータ毎に特定器材判断テーブルを生成し、通信ネットワークを介して外部データベースから取得した交通事故情報に基づいて事案管理テーブルを生成し、生成された傷病名判断テーブル、診療行為判断テーブル、医薬品判断テーブル及び特定器材判断テーブルのいずれか、及び事案管理テーブルに基づいて、傷病が第三者の行為による事故の傷病又は事故外の傷病のいずれであるかを判定し、その判定結果を傷病名判断テーブル、診療行為判断テーブル、医薬品判断テーブル及び特定器材判断テーブルのいずれかに書き込み、記録する。そして、判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容を抽出し、抽出された第三者の行為による事故の治療内容に関する請求額を計算し、その計算結果に基づいて、請求書類を作成する。さらに、抽出された事故外の治療内容に関する請求額を計算し、その計算結果に基づいて、事故外である根拠を記載したリストを作成する。そして、通信ネットワークを介して接続された請求側端末101と被請求側端末102に事故外請求額計算手段47により計算された請求額及び事故外リストを共有し、オンラインにて協議・調整・精算を行う。オンラインでの協議・調整は、例えば、
図32に示すような画面で点検及び計算結果に同意する場合、請求側の画面上の「承認」ボタンをクリックすることで行うことができる。
【0099】
本発明の他の実施形態としての第三者行為に伴う請求事務管理システム100用のプログラムは、コンピュータを上述した処理機能を実現させるものである。また、本発明の他の実施形態としての記録媒体は、上記プログラムを記記録したコンピュータが読み取ることができる記録媒体である。
【0100】
即ち、本発明の記録媒体は、上記プログラムを記録したハードデスクドライブ(HDD)、フラッシュメモリ、FD(フロッピー(登録商標)ディスク)、CDROM(コンパクトディスク)、MO(光磁気ディスク)、又はDVD(デジタルビデオディスク)、ネットワークストレージ、オンラインストレージサービス用クラウドフォルダ等の媒体である。
【0101】
これにより、医療機関で作成されたレセプトデータに基づいて、傷病が第三者の行為による事故の傷病又は事故外の傷病のいずれであるかを判定し、記録するにより、第三者の行為による事故の請求内容と事故外の請求内容を分けることができ、第三者行為に伴う請求漏れを防ぐと共に、第三者行為に伴う請求事務を自動的にかつ正確に処理することができる。適正請求が可能となり、保険会社でのレセプト点検が効率化することで、保険金の適正かつ早期の支払いを実現することができる。また、請求事務処理負担を軽減し、業務の効率化を図ることができる。また、レセプトデータに基づいて、傷病名や診療行為等から傷病が第三者の行為による事故の傷病又は事故外の傷病のいずれであるかを判定し、その判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容を抽出することにより、レセプトに「10.第三」が記入されていなくても、第三者の行為による事故の治療内容を自動的に抽出することができ、その結果、求償漏れを防ぐこともできる。
【0102】
また、判定手段の判定結果に基づいて、第三者の行為による事故の治療内容又は事故外の治療内容を抽出し、抽出された第三者の行為による事故の治療内容に関する第三者行為に伴う請求額を計算し、計算結果に基づいて、第三者行為に伴う請求書類を作成することにより、第三者行為に伴う請求書類を正確に作成することができる。
【0103】
さらに、抽出手段により抽出された事故外の治療内容に関する請求額を計算し、計算結果に基づいて、事故外である根拠を記載したリストを作成することにより、事故外の請求内容及び判断根拠を請求側へ提示し、協議・調整・精算することができる。
【0104】
さらにまた、請求側は、仮請求書として請求側が判断する事故診療内容内訳(事故分と事故外分の内訳、根拠が明記された資料)を被請求側へ送付し、事故外分の内容について承認を求めること(協議依頼)もでき、被請求側は、当該内容について、承認・非承認を選択できる。
【0105】
さらにまた、被請求側が仮請求書の内容について承認を選択した場合は、仮請求書を承認し請求書として取り扱った旨の文書が作成され、請求側へ送付されることにより、請求行為が成立したことになる。
【0106】
さらにまた、被請求側が請求側の内容について非承認を選択した場合は、被請求側が判断する事故診療内容内訳(事故分と事故外分の内訳、根拠が明記された資料)と、双方の内容の間に差異がある旨及び被請求側の内容について確認・調整を依頼する旨が記載された文書が作成され、請求側へ送付されることにより、調整を行うことができる。
【0107】
さらにまた、請求側では、被請求側の内容について確認・調整を依頼する書類を受け、疑義がある場合は、その内容についてコメント等を付与したものを被請求側へ再送付することとなり、場合によっては、複数回の調整を経て協議(事故分点数の合意)が成され、合意形成の内容に基づいた請求書を作成することができる。
【0108】
なお、上述した実施形態において、第三者行為に伴う請求事務管理システム100においては、第三者行為に伴う請求側端末101及び第三者行為に伴う請求を受ける側端末102と独立して設けられた構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない。第三者行為に伴う請求事務管理システム100を医療機関、保険者等の第三者行為に伴う請求側端末101、又は保険会社等の第三者行為に伴う請求を受ける側端末102と一体に構成するようにしてもよい。
【0109】
また、上述した実施形態において、第三者行為に伴う請求事務管理システム100において、健康保険の場合、健康保険レセプトデータに基づいて、第三者の行為による傷病の事案を抽出し、請求書類の作成及び支払額の調整を行う例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。労災保険の場合、労災保険レセプトデータに基づいて、第三者の行為による傷病の事案を抽出し、請求書類の作成及び支払額の調整を行うようにしても良い。
【0110】
以上述べた実施形態は本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、医療機関で作成するレセプトデータに基づいて、交通事故等の第三者の行為による傷病の事案を抽出し、請求書類の作成及び支払額の調整を行う目的に利用できる。
【符号の説明】
【0112】
10 受信手段
20 入力手段
30 記録手段
30a プログラム
31 傷病名参照マスタ
32 修飾語参照マスタ
33 続発症参照マスタ
34 続発親病参照マスタ
35 診療行為参照マスタ
36 医薬品参照マスタ
37 特定器材参照マスタ
38a 傷病名判断テーブル
38b 診療行為判断テーブル
38c 医薬品判断テーブル
38d 特定器材判断テーブル
38e コメント判断テーブル
38f 事案管理テーブル
39a 請求書データ
39b 点検結果データ
40 処理手段
41 判断テーブル生成手段
41a 傷病名判断テーブル生成手段
41b 診療行為判断テーブル生成手段
41c 医薬品判断テーブル生成手段
41d 特定器材判断テーブル生成手段
41e コメント判断テーブル生成手段
41f 事案管理テーブル生成手段
42 判定手段
42a 傷病名判定処理手段
42b 診療行為判定処理手段
42c 医薬品判定処理手段
42d 特定器材判定処理手段
43 書き込み手段
44 抽出手段
45 請求額計算手段
46 請求書類作成手段
47 事故外請求額計算手段
48 事故外リスト作成手段
49 精算処理手段
50 制御手段
60 表示手段
70 送信手段
80 出力手段
100 第三者行為に伴う請求事務管理システム
101 請求側端末
102 被請求側端末
103 レセプトデータベース
104 交通事故情報データベース
105 傷病名ナショナルマスタ
106 診療行為ナショナルマスタ
107 医薬品ナショナルマスタ
108 特定器材ナショナルマスタ
N 通信ネットワーク