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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063948
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】顕微鏡装置用反射鏡及び顕微鏡装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/00 20060101AFI20240507BHJP
   G02B 21/24 20060101ALI20240507BHJP
   G01N 21/84 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
G02B21/00
G02B21/24
G01N21/84 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022172153
(22)【出願日】2022-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】514125891
【氏名又は名称】マイクロネット株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000121
【氏名又は名称】IAT弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】吉峰 貴司
(72)【発明者】
【氏名】神長 遼平
【テーマコード(参考)】
2G051
2H052
【Fターム(参考)】
2G051AA65
2G051AB14
2G051CC11
2H052AD13
2H052AD31
2H052AF02
(57)【要約】
【課題】被検査物に発生した欠陥を確実に検出することで、被検査物に対する検査効率を向上させる。
【解決手段】本発明の顕微鏡装置用反射鏡は、顕微鏡装置の試料台に取り付けられるとともに、前記試料台に載置される被検査物の背面側を観察可能なものである。また、前記顕微鏡装置の前記試料台は、当該試料台に載置される被検査物を試料台との間で挟持して保持する保持ホルダを取り付ける取付孔を有し、前記保持ホルダの代わりに前記試料台の前記取付孔に取り付けられるものである。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顕微鏡装置の試料台に取り付けられるとともに、前記試料台に載置される被検査物の背面側を観察可能な顕微鏡装置用反射鏡。
【請求項2】
前記顕微鏡装置の前記試料台は、当該試料台に載置される被検査物を前記試料台との間で挟持して保持する保持ホルダを取り付ける取付孔を有し、
前記保持ホルダの代わりに前記試料台の前記取付孔に取り付けられる、請求項1に記載の顕微鏡装置用反射鏡。
【請求項3】
前記顕微鏡装置の前記試料台の上面に直交する方向を回転軸方向として回転可能に取り付けられる、請求項1に記載の顕微鏡装置用反射鏡。
【請求項4】
前記顕微鏡装置の前記試料台に取り付けられた状態で前傾又は後傾可能である、請求項1に記載の顕微鏡装置用反射鏡。
【請求項5】
複数並置した状態で前記顕微鏡装置の前記試料台に取り付けられる、請求項1に記載の顕微鏡装置用反射鏡。
【請求項6】
複数並置した状態で、個別に前傾又は後傾させることが可能である、請求項5に記載の顕微鏡装置用反射鏡。
【請求項7】
反射する前記被検査物の像を拡大する拡大鏡を裏面に有する、請求項1に記載の顕微鏡装置用反射鏡。
【請求項8】
前記被検査物の像を拡大する拡大鏡である、請求項1に記載の顕微鏡装置用反射鏡。
【請求項9】
裏面にコーディング層が形成されたガラス板と、
当該ガラス板が取り付けられるとともに、前記試料台に取り付ける取付部を備える枠体と、
を有する、請求項1に記載の顕微鏡装置用反射鏡。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の顕微鏡装置用反射鏡と、
前記試料台及び当該試料台から突出する支柱とから構成されるスタンドと、
前記支柱に取り付けられるとともに、接眼レンズを有する鏡筒と、
を有し、
前記試料台に載置される被検査物の上面の像は、前記鏡筒に設けた接眼レンズを介して観察することが可能であり、
前記試料台に載置される前記被検査物の背面の像は、前記顕微鏡装置用反射鏡を介して観察することが可能である顕微鏡装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顕微鏡装置用反射鏡及び顕微鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
製品の外観検査を行う検査装置(以下、外観検査装置とも称する)として、例えば1枚のミラーにより反射した被検査物の上面及び側面の像を一度に撮像するもの(特許文献1参照)や、例えば製品の側方の複数の位置に配置した反射鏡にて反射した製品の側面の像を一度に撮像するもの(特許文献2参照)が提案されている。これら外観検査装置によれば、複数の撮像装置(カメラ)を用いなくとも、被検査物の複数方向から欠陥(キズ)の有無を検出することができるという利点がある。
【0003】
外観検査装置の一つとして、例えば実体顕微鏡などの顕微鏡装置が使用されている。実体顕微鏡は、左右の独立した2つの光学系を備えており、これら2つの光学系は、例えば対物レンズにより取り込まれた被検査物の像光を接眼レンズに導光し、接眼レンズを覗いたユーザの左右の眼のそれぞれに結像させる。接眼レンズを覗くことで左右の眼の各々に結像される像は互いに視差の異なる像となることから、ユーザは、被検査物の立体視を観察することができる。実体顕微鏡は、生物顕微鏡の観察倍率(例えば400から800倍)とは異なり、観察倍率は数倍から数十倍程度と低いことから、例えば工業分野における製品の外観検査などで利用されることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-96557号公報
【特許文献2】特許第4365156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば半導体素子が実装されている基板の実体顕微鏡を用いた外観検査では、半導体が実装されている側の面(以下、顕微鏡検査面と称する)を実体顕微鏡で検査し、基板の側面(以下、裸眼検査面と称する)を裸眼で検査する場合がある。その場合、顕微鏡検査面を上に向けてステージに載置して接眼レンズを介して検査した後、基板をステージから取り外して裸眼検査面を裸眼で検査することになる。すなわち、先に裸眼検査面を検査する場合も同様であるが、被検査物をステージに載置したまま、顕微鏡検査面、裸眼検査面を検査することができない。
【0006】
本発明は、係る問題に鑑みてなされたものであり、被検査物の複数面を効率よく検査することで、被検査物に対する検査効率を向上させることができるようにした顕微鏡装置用反射鏡及び顕微鏡装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の顕微鏡装置用反射鏡は、顕微鏡装置の試料台に取り付けられるとともに、前記試料台に載置される被検査物の背面側を観察可能なものである。
【0008】
また、前記顕微鏡装置の前記試料台は、当該試料台に載置される被検査物を前記試料台との間で挟持して保持する保持ホルダを取り付ける取付孔を有し、前記保持ホルダの代わりに前記試料台の前記取付孔に取り付けられるものである。
【0009】
また、前記顕微鏡装置の前記試料台の上面に直交する方向を回転軸方向として回転可能に取り付けられるものである。
【0010】
また、前記顕微鏡装置の前記試料台に取り付けられた状態で前傾又は後傾可能である。
【0011】
また、複数並置した状態で前記顕微鏡装置の前記試料台に取り付けられるものである。
【0012】
また、複数並置した状態で、個別に前傾又は後傾させることが可能であることが好ましい。
【0013】
また、反射する前記被検査物の像を拡大する拡大鏡を裏面に有するものである。
【0014】
また、前記被検査物の像を拡大する拡大鏡であることが好ましい。
【0015】
また、裏面にコーディング層が形成されたガラス板と、当該ガラス板が取り付けられるとともに、前記試料台に取り付ける取付部を備える枠体と、を有するものである。
【0016】
また、本発明の顕微鏡装置は、上記に記載の顕微鏡装置用反射鏡と、前記試料台及び当該試料台から突出する支柱とから構成されるスタンドと、前記支柱に取り付けられるとともに、接眼レンズを有する鏡筒と、を有し、前記試料台に載置される被検査物の上面の像は、前記鏡筒に設けた前記接眼レンズを介して観察することが可能であり、前記試料台に載置される前記被検査物の背面の像は、前記顕微鏡装置用反射鏡を介して観察することが可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、被検査物の複数面を効率よく検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、第1の実施の形態に示す実体顕微鏡の一例を示す外観図である。
図2図2は、実体顕微鏡の試料台に取り付けられる反射鏡を取り外した状態を示す図である。
図3図3は、反射鏡及び鏡ホルダの構成の一例を示す図である。
図4図4は、試料台に試料ホルダを設けた実体顕微鏡の一例を示斜視図である。
図5図5は、試料台に被検査物を載置した状態を示す図である。
図6図6は、上下に配置した2枚の反射鏡を有する反射鏡ユニットの一例を示す図である。
図7図7は、第2の実施の形態に示す実体顕微鏡の一例を示す外観図である。
図8図8は、反射鏡の六面図である。
図9図9は、被検査物を観察する場合の位置関係を示す斜視図である。
図10図10は、双眼鏡筒を介して観察される像の一例を示す図である。
図11図11は、その他の実施の形態を示す実体顕微鏡の一例を示す外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本実施の形態に係る実体顕微鏡について、図面を用いて説明する。なお、本発明を説明するにあたり、顕微鏡装置の一例として実体顕微鏡を例に挙げて説明する。なお、顕微鏡装置としては、実体顕微鏡の他に、生物顕微鏡であってもよい。以下、実体顕微鏡の左右方向をX軸方向、実体顕微鏡の前後方向をY軸方向、実体顕微鏡の上下方向をZ軸方向と称する。
【0020】
<第1の実施の形態>
図1に示すように、実体顕微鏡10は、試料台21と、支柱22と、調節装置23と、レンズ鏡筒24と、双眼鏡筒25とを有している。なお、試料台21と支柱22とがスタンドとして機能する。
【0021】
試料台21には、実体顕微鏡10で観察する物体(以下、被検査物と称する)が載置される。試料台21には、絞り61(図7参照)が形成されている。試料台21には、絞り61の上方に、当該絞り61に連なるように凹部62(図7参照)が形成されている。凹部62には、ステージ板26が取り付けられている。なお、ステージ板26は、ガラス板やプラスチックなどの合成樹脂などの透明な部材であってもよいし、半透明又は不透明の合成樹脂材であってもよい。なお、図示は省略するが、絞り61の外周縁に、被検査物を下方から照明する照明装置を配置し、照明装置及び絞り61の上部にステージ板26を配置した試料台としてもよい。
【0022】
試料台21の上面21aには、ステージ板26から後端側(Y軸方向において、ステージ板26と支柱22との間)となる位置に、反射鏡(ミラー)41,42が設けられている。反射鏡41,42は、試料台21に載置された被検査物の背面側の像を実体顕微鏡10の前方に向けて反射する。反射鏡41,42の構成は同一であることから、以下では、反射鏡41について説明し、反射鏡42の説明については省略する。
【0023】
図2及び図3に示すように、反射鏡41は、例えば裏面側に、銀、銅及び特殊膜(保護塗装部)の各層から構成されたコーディング層(不図示)が設けられたガラス板45と、ガラス板45が取り付けられる枠体46とから構成され、枠体46の表面にガラス板45が貼着されている。反射鏡41は、例えば鏡ホルダ51を介して試料台21に取り付けられている。なお、本実施の形態では、反射鏡41と鏡ホルダ51とを別体としているが、反射鏡41の枠体46と鏡ホルダ51とを1つの部材としてもよい。なお、鏡ホルダ51は、請求項に記載の取付部として機能する。
【0024】
鏡ホルダ51は、試料台21に取り付けられるホルダ本体52と、ホルダ本体52に回動可能に保持される保持部53とを有する。ホルダ本体52は、下端部から下方に延出される取付ピン55を有している。取付ピン55は、円柱形状をしており、例えば試料台21に設けられた取付孔63に挿入される。なお、取付ピン55が試料台21に設けられた取付孔63に挿入されると、ホルダ本体52は、取付ピン55を回転中心として(図3中Z1方向を回転中心として)回転可能となる。すなわち、反射鏡41を保持した鏡ホルダ51を試料台21に取り付けると、鏡ホルダ51及び鏡ホルダ51に保持された反射鏡41は、図3中A1方向又はA2方向に回転可能となる。
【0025】
なお、取付ピン55が試料台21から抜けやすくすることを防止するために、図3に示すように、例えば取付ピン55の先端部に切れ込み55aを設け、切れ込み55aにより生成される2つの弾性片を、試料台21に設けられた取付孔63の内周面に圧接させるようにしてもよい。
【0026】
また、この他に、取付ピン55を試料台21の取付孔63に挿入したときに、試料台21の下面側から、取付ピン55の先端部を保持する部材を設けることで、ホルダ本体52が試料台21から取り外せないようにしてもよい。
【0027】
また、取付ピン55を鉄などの金属材料から生成し、取付ピン55を試料台21に設けられた取付孔63に挿入したときに、試料台21の底面側に設けた永久磁石により吸着させてもよい。この場合、取付ピン55全体を金属材料とするのではなく、取付ピン55の先端又は内部に鉄などの金属片や永久磁石を内蔵することも可能である。さらに、取付ピン55の先端に鉄などの金属片や永久磁石を取り付け、取付ピン55を試料台21に設けられた取付孔63に挿入したときに、試料台21の底面側に設けた永久磁石により吸着させてもよい。
【0028】
保持部53は、反射鏡41,42の下端部、詳細には、反射鏡41,42の枠体46の下端部を保持する。反射鏡41,42の下端部を保持する構造としては、例えば、保持部53に2つの挟持片53a,53bを設け、これら挟持片53a,53bの間に挿入された反射鏡41の枠体46の下端部を保持する構造が挙げられる。
【0029】
保持部53は、例えばホルダ本体52の上部に例えばピン56を介して取り付けられる。したがって、保持部53は、ホルダ本体52に対して、ピン56を回動中心として(例えば図3ではY1方向を回動中心として)回動可能となる。したがって、鏡ホルダ51に保持された反射鏡41は、保持部53とともに、例えば反射鏡41をガラス板45側に(図3中B1方向に)回動させる、又は反射鏡41を枠体46側に(図3中B2方向に)回動する。なお、反射鏡41を図3中B1方向に回動させると、反射鏡41は前傾姿勢となる。また、反射鏡41を図3中B2方向に回動させると、反射鏡41は後傾姿勢となる。すなわち、鏡ホルダ51は、保持した反射鏡41,42を前傾又は後傾可能で、前傾又は後傾した姿勢で保持することが可能である。
【0030】
図1に戻って説明すると、支柱22は、試料台21の上面21aにおいて、試料台21の前後方向(図1中Y軸方向)における後端側に設けられている。なお、支柱22を試料台21に固定した状態では、例えば、支柱22は、当該支柱22の中心軸線方向(図1中Z軸方向)は、試料台21の上面21aに対して直交した状態で保持されている。支柱22には、調節装置23が取り付けられている。
【0031】
調節装置23は、支柱22の中心軸線方向に対して移動可能に取り付けられる。調節装置23は、支柱22に取り付けられる装置本体23aと、レンズ鏡筒24を保持する鏡筒保持部23bとを有している。
【0032】
装置本体23aは、装置本体23aの後面に設けた粗動ねじ27の締め付けにより支柱22に固定される。また、調節装置23は、粗動ねじ27を緩めることで、支柱22の中心軸線方向(図1中Z軸方向)に移動可能となる。
【0033】
装置本体23aは、例えばラックアンドピニオンなどの移動機構(図示省略)を内蔵している。移動機構は、装置本体23aの左右側面に設けた微動ねじ28の回転に伴なって、鏡筒保持部23bを装置本体23aに対して上方又は下方に移動させる。なお、図1においては、微動ねじ28が装置本体23aの左側面のみに設けられているが、実際には、装置本体23aの左側面の他、右側面にも設けられている。
【0034】
レンズ鏡筒24には、対物レンズ31が下部に設けられている。なお、レンズ鏡筒24の下部に設けられる対物レンズ31は、1つの対物レンズであってもよいし、複数の対物レンズから1つの対物レンズを選択して切り替えるものであってもよい。また、図示は省略するが、レンズ鏡筒24の下端部には、試料台21の上面に向けて照明光を照射する光源装置が設けられていてもよい。
【0035】
また、図示は省略するが、レンズ鏡筒24には、対物レンズ31から接眼レンズ33Lへと観察光(以下、検査光とも称する)を導光する左眼用の変倍光学系と、対物レンズ31から接眼レンズ33Rへと検査光を導光する右眼用の変倍光学系との2つの光学系が内蔵されている。
【0036】
なお、レンズ鏡筒24の左側面及び右側面には、各々の変倍光学系における観察倍率を個別に変更する変倍ノブ32L、32Rが設けられている。なお、レンズ鏡筒24に内蔵される左眼用及び右眼用の変倍光学系は、例えばガリレオ式平行光学系またはグリノー式光学系のいずれかの光学系を用いることができる。なお、ガリレオ式平行光学系は、1つの対物レンズにより作られた互いに平行な2つの光軸上に左右二対の光学系を配置した平行光路型の光学系である。一方、グリノー式光学系は、例えば12°程度の一定の内向角をもった2つの光軸上に左右二対の光学系を配置した内斜型の光学系である。
【0037】
レンズ鏡筒24の上部には、双眼鏡筒25が設けられている。双眼鏡筒25の左眼用鏡筒25Lの内部には接眼レンズ33Lが、右眼用鏡筒25Rの内部には接眼レンズ33Rが、各々、内蔵されている。
【0038】
上述した実体顕微鏡10において、調節装置23に固定されたレンズ鏡筒24の対物レンズ31の光軸L1は、試料台21に取り付けられたステージ板26(不図示の絞り)の中心を通り、且つ試料台21の上面21aに直交した状態となる。また、上述した反射鏡41の光軸L2や、反射鏡42の光軸L3は、各々光軸L1に交差した状態で保持されている。
【0039】
上述したように、反射鏡41,42は、各々が有する枠体46の下端部を鏡ホルダ51に保持された状態で、試料台21に各々取り付けられる。すなわち、鏡ホルダ51の取付ピン55を試料台21の取付孔63に挿入する。鏡ホルダ51の取付ピン55を、試料台21の取付孔63に挿入すると、反射鏡41又は反射鏡42は、試料台21に対して回転自在となる。
【0040】
ところで、上述した試料台21の取付孔63は、図4に示すように、実体顕微鏡10の試料台21に、例えば試料ホルダ(クリップ、クレンメルなどとも呼ばれる)65を取り付ける際に用いる取付孔63である。ここで、試料ホルダ65は、試料台21に載置されるプレパラート(標本)などを試料台21との間で保持するものである。したがって、鏡ホルダ51用の取付孔を新たに設けなくとも、試料ホルダ65を取り付けるための取付孔63に反射鏡41,42を保持した鏡ホルダ51を取り付ければ済む。また、使用頻度の低い試料ホルダ65ではなく、反射鏡41,42を保持した鏡ホルダ51を取付孔63に取り付けることで、試料台21の取付孔63を有効活用することができる。
【0041】
なお、試料台21の取付孔63には、使用用途に応じて、反射鏡41,42と、試料ホルダ65といずれか一方を選択的に取り付けるようにしてもよい。なお、取付孔63に、反射鏡41,42と、試料ホルダ65とのいずれか一方を選択的に取り付ける場合、ユーザが反射鏡41,42から試料ホルダ65に付け替える(又はその逆)ことができるようにしてもよい。なお、図4においては、実体顕微鏡10の主要構成については、図1と同一の符号を付してある。
【0042】
また、例えば試料ホルダ65を取り付ける取付孔63に、反射鏡41,42を保持した鏡ホルダ51を取り付けるのではなく、反射鏡41,42を保持した鏡ホルダ51を取り付けるための取付孔を、取付孔63とは異なる位置に、試料台21に新たに設けてもよい。
【0043】
(検査手順)
次に、被検査物を検査する手順について説明する。以下、被検査物に対して、符号150を付して説明する。まず、ユーザは、被検査物71を目視にて確認した後、図5に示すように、被検査物71を実体顕微鏡10の試料台21に載置する。被検査物71を試料台21に載置した後、ユーザは、反射鏡41,42を介して、試料台21に載置した被検査物71の背面側を観察しながら検査する。このとき、ユーザは、試料台21に載置した被検査物71の背面側が、反射鏡41,42を用いて観察できるように、反射鏡41,42の姿勢を調整する。反射鏡41,42の姿勢の調整としては、上述したように、鏡ホルダ51の取付ピン55を回転中心として反射鏡41,42を回転させる、又は、鏡ホルダ51のピン56を回動中心として反射鏡41,42を回動させることが挙げられる。
【0044】
反射鏡41,42の姿勢の調整において、反射鏡41の光軸L2、反射鏡42の光軸L3の各々が、対物レンズ31の光軸L1に交差する姿勢で保持される。例えば、図1に示すように、反射鏡41の光軸L2や反射鏡42の光軸L3が対物レンズ31の光軸L1に交差する姿勢とした場合には、ユーザは、双眼鏡筒25により観察される部位の背面右側の像を、反射鏡41を介して観察することができる。また、ユーザは、双眼鏡筒25により観察される部位の背面左側の像を、反射鏡42を介して観察することができる。すなわち、被検査物71を試料台21に載置したまま実体顕微鏡10での観察とともに、その観察で死角となる部分を確認することができる。
【0045】
なお、反射鏡41の光軸L2、反射鏡42の光軸L3の各々が、対物レンズ31の光軸L1に交差する姿勢で保持する必要はなく、適宜の姿勢としてもよい。例えば、反射鏡41の光軸L2や反射鏡42の光軸L3が対物レンズ31の光軸L1に交差しない姿勢とした場合には、双眼鏡筒25により観察される部位の背面側をそれぞれ観察することができる。
【0046】
例えば、ユーザが反射鏡41,42を用いて、試料台21に載置した被検査物71の背面側を観察した後、ユーザは双眼鏡筒25を覗いて、実体顕微鏡10による被検査物71の観察を行う。なお、実体顕微鏡10のレンズ鏡筒24に内蔵されている光学系の観察倍率は、数倍から40倍となる。したがって、ユーザによる目視による被検査物71の観察をマクロ観察とした場合、実体顕微鏡10を用いた被検査物71の観察は、ミクロ観察となる。実体顕微鏡10を用いた被検査物71の観察では、実体顕微鏡10の試料台21に載置した被検査物71の位置をずらしながら被検査物71の表面全体を検査する。
【0047】
これによれば、実体顕微鏡10を用いて被検査物71を検査する前に、試料台21に載置された被検査物71の背面側の像を、反射鏡41,42を介して確認することができるので、目視による検査時間を短縮することができる。また、ユーザは、反射鏡41,42により被検査物71の背面側を確認できるので、被検査物71の検査において死角になる部位が減り、被検査物71の表面の欠陥(キズや不良個所)を検出しやすくなる。
【0048】
また、反射鏡41,42を回転させる、又は反射鏡41,42を前傾又は後傾させるなど、反射鏡41,42の姿勢を変えて被検査物71の背面側を観察することで、実体顕微鏡10を用いた被検査物71の検査部位とは異なる部位の背面側の像を予め目視にて検査することができる。したがって、実体顕微鏡10を用いた被検査物71の検査では、被検査物71の表面を全体的に検査する必要があるが、予め目視にて検出した被検査物71の欠陥部位、又はその近傍をさらに注目して検査することができる。
【0049】
本実施の形態では、試料台21の上面21aの2か所に、反射鏡41,42を取り付けた場合を説明しているが、試料台21の上面21aに1枚の反射鏡41を取り付けた場合であってもよい。
【0050】
本実施の形態では、鏡ホルダ51を介して、反射鏡41,42を試料台21に取り付けることで、反射鏡41,42を図3中A1方向又はA2方向に回転させるとともに、図3中B1方向又はB2方向に回動させることが可能となっている。しかしながら、反射鏡41,42を、図3中A1方向又はA2方向に回転させるだけの鏡ホルダや、反射鏡41,42を図3中B1方向又はB2方向に回動させるだけの鏡ホルダを用いて反射鏡41,42を試料台21に取り付けることも可能である。
【0051】
本実施の形態では、鏡ホルダ51を介して試料台21に取り付けられる反射鏡41,42の位置(高さ)については特に限定していないが、試料台21に取り付けられる反射鏡41,42の下端部の位置は、試料台21の上面21aと一致させることが最適である。しかしながら、反射鏡41,42を保持する鏡ホルダ51の構成によっては、反射鏡41,42の下端部の位置を試料台21の上面21aに一致させることが難しい場合もある。したがって、反射鏡41,42の下端部の位置は、試料台21の上面21aに近ければ近いほど好ましい。これによれば、反射鏡41,42を試料台21に取り付けたとき、試料台21に載置される被検査物71が高さのない製品の場合であっても、被検査物71の背面側を確実に観察することが可能となる。
【0052】
なお、反射鏡41,42の下端部の位置を、試料台21の上面21aに近ければ近いほど好ましいとしたが、反射鏡41,42の下端部の位置を、試料台21の上面21aに近づけて設けた場合には、高さがある被検査物を検査する場合には、反射鏡41,42では、被検査物の一部しか観察できない場合もある。したがって、鏡ホルダとして、反射鏡41,42の高さを調節する調節機構を備えた鏡ホルダを用いることも可能である。
【0053】
本実施の形態では、反射鏡41,42を用いて試料台21に載置される被検査物の背面側を観察する場合を説明している。しかしながら、反射鏡41,42の代わりに拡大鏡(ルーペ)を試料台21に取り付けることも可能である。
【0054】
また、図示は省略するが、反射鏡41,42の枠体46の裏面側に拡大鏡を貼り付けて、ユーザの用途に応じて反射鏡又は拡大鏡を選択的に使用できるようにしてもよい。これによれば、鏡ホルダ51から反射鏡41,42を取り外して拡大鏡を取り付けるのではなく、反射鏡41,42を回転させて、拡大鏡を被検査物の背面側に対面させるだけで済むので、反射鏡から拡大鏡への交換(又はその逆)の手間を省くことができる。
【0055】
また、反射鏡41,42の代わりに拡大鏡を用いてもよい。これによれば、例えば回路基板など、目視では確認しづらい被検査物の目視検査を確実に行うことができる。なお、反射鏡41,42の代わりに拡大鏡を用いる場合には、拡大鏡の枠体の表面及び裏面の各々に、異なる拡大倍率の拡大鏡を貼り付けて、選択的に使用できるようにしてもよい。
【0056】
本実施の形態では、ホルダ本体52と保持部53とを有する鏡ホルダ51を例に挙げているが、例えば反射鏡を保持する保持部をフレキシブルアームを介してホルダ本体に接続した鏡ホルダ(図示省略)を用いることも可能である。このような鏡ホルダを用いることで、鏡ホルダに保持される反射鏡を試料台の上面に直交する方向を回転軸方向として回転できるほか、フレキシブルアームの屈曲により鏡ホルダに保持した反射鏡の姿勢や位置をユーザの意図する状態に調整することができる。
【0057】
第1の実施の形態では、試料台21の2か所に反射鏡41,42を取り付けた場合を説明している。なお、反射鏡41,42の代わりに、図6に示すように、2枚の反射鏡82,83を上下に配置した反射鏡ユニット81を試料台21に取り付けることも可能である。この場合、反射鏡82は、軸Y2を回動中心として、C1方向又はC2方向に回動する。また、反射鏡83は、軸Y2を回動中心として、D1方向又はD2方向に回動する。これによれば、2枚の反射鏡82,83の姿勢(前傾又は後傾したときの傾斜角度)を異なる角度にできるので、同一部位を異なる角度で検査することができる。なお、反射鏡82、反射鏡83の各々を回動させるようにしているが、反射鏡82、反射鏡83のいずれか一方の反射鏡を、所定の姿勢で保持してもよい。
【0058】
また、反射鏡82、反射鏡83の2枚の反射鏡は回動せずに、所定の姿勢で固定であってもよい。反射鏡82、反射鏡83の2枚の反射鏡を所定の姿勢で固定とする場合、各反射鏡の光軸方向と、試料台21の上面を含む平面とがなす角度を異なる角度となるように、各々の反射鏡を配置する必要がある。
【0059】
さらに、図6においては、反射鏡82及び反射鏡83は、同一の軸Y2を回動中心として回動させているが、反射鏡82及び反射鏡83の回動中心は、同一でなくてもよい。また、上下に配置した2枚の反射鏡82,83を有する反射鏡ユニット81を実体顕微鏡10の試料台21に取り付ける構成は、2枚の反射鏡82,83の少なくとも一方を回動させることができれば、適宜の構成を用いることができる。
【0060】
また、図示は省略するが、2枚の反射鏡82,83を上下に配置する他、2枚の反射鏡82,83を左右に配置した反射鏡ユニットや、上下に配置した2枚の反射鏡82,83と、これら反射鏡82,83の左右に配置した反射鏡からなる反射鏡ユニットとしてもよい。なお、反射鏡を左右に配置する場合の反射鏡の枚数は、2枚に限定されるものではなく、3枚以上であってもよい。
【0061】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、試料台21に反射鏡41,42を取り付けた実体顕微鏡10について説明している。第2の実施の形態では、試料台21に取り付けられるステージ板26の代わりに、反射鏡(以下、背面鏡と称する)を取り付けた実体顕微鏡100について説明する。以下では、第1の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明する。
【0062】
図7に示すように、実体顕微鏡100は、試料台21の凹部62に取り付けられたステージ板26を取り外し、背面鏡101を試料台21の凹部62に取り付けられる。なお、背面鏡101を試料台21の凹部62に取り付ける方法は省略するが、背面鏡101を試料台21の凹部62に載置するだけでもよいし、背面鏡101の外周面に雄ねじ部を、凹部62の内周面に雌ねじ部を設けて、背面鏡101を凹部62に締め付け固定するようにしてもよい。
【0063】
図8に示すように、背面鏡101は、略円板状で、上面101aが底面101bに対して所定の角度θ傾斜している。ここで、所定の角度θは、実体顕微鏡10の双眼鏡筒25を覗いたときに、被検査物の上面の像だけでなく、背面鏡101を反射した被検査物の底面の像を観察できる角度であれば、適宜設定することが可能である。
【0064】
図9に示すように、実体顕微鏡100を用いた被検査物の検査では、ユーザが手で被検査物を把持しながら、被検査物111を実体顕微鏡100の試料台21に取り付けられた背面鏡101と対物レンズ31との間に挿入する。そして、ユーザは、その状態(被検査物が上面101aから離れた状態)で、双眼鏡筒25を覗いて、被検査物の表面の検査を行う。
【0065】
上述したように、背面鏡101は上面101aが底面101bに対して所定の角度傾斜している。したがって、背面鏡101を試料台21の凹部62に取り付けた状態では、背面鏡101の上面101aは、試料台21の上面21aに対して所定の角度傾斜した状態である。また、背面鏡101の上面101aは、対物レンズ31の光軸L1に対して所定の角度傾斜している。
【0066】
その結果、図10に示すように、ユーザが双眼鏡筒25を覗くと、被検査物111の上面111aの像だけでなく、背面鏡101により反射した被検査物111の背面111bの像が同時に観察できる。なお、図10は、回路基板を被検査物111とした場合である。この場合、回路基板が、例えば組み立て途中で裏返しができない、すなわち、半田付けを行う前の回路基板を被検査物とした場合には、回路基板を裏返すことなく、回路基板の上面及び下面を観察することが可能となる。また、例えば液体が入った容器を被検査物とした場合には、液体が入った容器を下から観察できる。
【0067】
<その他の実施の形態>
なお、第2の実施の形態において、試料台21に背面鏡101を配置した場合を説明したが、図11に示すように、第1の実施の形態に示した実体顕微鏡10、すなわち、反射鏡を試料台21に設けた実体顕微鏡10に対しても、試料台21のステージ板26を取り外して、第2の実施の形態に示す背面鏡101を取り付けることも可能である。
【0068】
<効果のまとめ>
【0069】
本発明の顕微鏡装置用反射鏡は、実体顕微鏡10の試料台21に取り付けられ、試料台21に載置される被検査物71の背面側を観察可能なものである。
【0070】
これによれば、被検査物71を試料台21に載置したまま実体顕微鏡10での観察とともに、顕微鏡装置用反射鏡に写る被検査物71の背面側を観察することができ、背面側を検査するために、被検査物をステージから取り外すことが不要となり、例えば作業時間を短縮することができる。また作業が簡素化できるため、検査漏れなどの検査ミス抑制も期待できる。
【0071】
また、実体顕微鏡10の試料台21は、試料台21に載置される被検査物を試料台21との間で挟持して保持する試料ホルダ65を取り付ける取付孔60を有し、試料ホルダ65の代わりに試料台21の取付孔60に取り付けられるものである。
【0072】
これによれば、鏡ホルダ51用の取付孔を新たに設けなくとも、試料ホルダ65を取り付けるための取付孔63に反射鏡41,42を保持した鏡ホルダ51を取り付けることができる。また、反射鏡41,42を保持した鏡ホルダ51を取付孔63に取り付けることで、試料台21の取付孔63を有効活用することができる。
【0073】
また、実体顕微鏡10の試料台21の上面21aに直交する方向を回転軸方向として回転可能に取り付けられるものである。
【0074】
また、実体顕微鏡10の試料台21に取り付けられた状態で前傾又は後傾可能である。
【0075】
これらによれば、反射鏡41,42を回転させる、又は反射鏡41,42を前傾又は後傾させるなど、反射鏡41,42の姿勢を変えて被検査物71の背面側を観察することで、実体顕微鏡10を用いた被検査物71の検査部位とは異なる部位の背面側を予め目視にて検査することができる。したがって、実体顕微鏡10を用いた被検査物71の検査では、被検査物71の表面を全体的に検査する必要があるが、予め目視にて検出した被検査物71の欠陥部位、又はその近傍をさらに注目して検査することができる。
【0076】
また、複数並置した状態で実体顕微鏡10の試料台21に取り付けられるものである。
【0077】
これによれば、反射鏡82,83によって、試料台21に載置される被検査物71の同一部位を異なる角度で検査することができる。
【0078】
また、複数並置した状態で実体顕微鏡10の試料台21に取り付けられるとともに、個別に前傾又は後傾させることが可能である。
【0079】
これによれば、反射鏡82,83によって、試料台21に載置される被検査物71の同一部位を異なる角度で検査する他、それぞれの反射鏡により、異なる部位を検査することができる。
【0080】
また、反射する被検査物の像を拡大する拡大鏡を裏面に有するものである。
【0081】
これによれば、例えば回路基板など、目視では確認しづらい被検査物の場合には、拡大鏡を用いた目視検査を行うなど、被検査物によって、反射鏡と拡大鏡とを切り替えることができるので、鏡ホルダから反射鏡を取り外して拡大鏡を取り付ける手間が省かれるので、被検査物に対する目視検査に係る検査時間を短縮することができる。
【0082】
また、被検査物の像を拡大する拡大鏡である。
【0083】
これによれば、例えば回路基板など、目視では確認しづらい被検査物の目視検査を確実に行うことができる。
【0084】
また、裏面にコーディング層が形成されたガラス板45と、当該ガラス板45が取り付けられるとともに、試料台21に取り付ける鏡ホルダ51を備える枠体46と、を有するものである。
【0085】
これによれば、反射鏡41又は反射鏡42を保持した鏡ホルダ51を試料台21に容易に取り付けることができる。
【0086】
また、本発明の顕微鏡装置は、反射鏡41,42と、試料台21及び試料台21から突出する支柱22とから構成されるスタンドと、支柱22に取り付けられるとともに、接眼レンズ33L,33Rを有するレンズ鏡筒24と、を有し、試料台21に載置される被検査物の上面の像は、レンズ鏡筒24に設けた接眼レンズ33L,33Rを介して観察することが可能であり、試料台21に載置される被検査物の背面の像は、反射鏡41,42を介して観察することが可能である。
【0087】
これによれば、実体顕微鏡10を用いて被検査物71を検査する前に、試料台21に載置された被検査物71の背面側を反射鏡41,42を介して確認することができるので、目視による検査時間を短縮することができる。また、ユーザは、反射鏡41,42により被検査物71の背面側を確認できるので、被検査物71の検査において死角になる部位が減り、被検査物71の表面の欠陥(キズや不良個所)を検出しやすくなる。
【符号の説明】
【0088】
10・・・実体顕微鏡
21・・・試料台
41,42・・・反射鏡
51・・・鏡ホルダ
52・・・ホルダ本体
53・・・保持部
55・・・取付ピン
63・・・取付孔
71・・・被検査物
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
図11