IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社エポック社の特許一覧

<>
  • 特開-人形遊び用走行玩具 図1
  • 特開-人形遊び用走行玩具 図2
  • 特開-人形遊び用走行玩具 図3
  • 特開-人形遊び用走行玩具 図4
  • 特開-人形遊び用走行玩具 図5
  • 特開-人形遊び用走行玩具 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063960
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】人形遊び用走行玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 17/00 20060101AFI20240507BHJP
   A63H 3/52 20220101ALI20240507BHJP
   A63H 33/00 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
A63H17/00 Z
A63H3/52 Z
A63H33/00 301B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022172177
(22)【出願日】2022-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】000128234
【氏名又は名称】株式会社エポック社
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神山 圭
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA05
2C150BC03
2C150CA08
2C150DC03
2C150EH08
2C150EH09
(57)【要約】
【課題】走行玩具自体の変化も楽しむことができる人形遊び用走行玩具を提供する。
【解決手段】人形遊び用走行玩具10は、第1走行輪110を備える第1部材100と、第1部材100と第1ヒンジ部210を介して接続し、第2走行輪250を有する第2部材200と、第2部材200と対向して設けられ、第1部材100と第2ヒンジ部320を介して接続し、第3走行輪350を有する第3部材300と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1走行輪を備える第1部材と、
前記第1部材と第1ヒンジ部を介して接続し、第2走行輪を有する第2部材と、
前記第2部材と対向して設けられ、前記第1部材と第2ヒンジ部を介して接続し、第3走行輪を有する第3部材と、
を備える人形遊び用走行玩具。
【請求項2】
前記第1走行輪は、2つの車輪と、各前記車輪を接続する車軸とを有することを特徴とする請求項1に記載の人形遊び用走行玩具。
【請求項3】
前記第1部材は、平面摺動受部を有し、
前記第2部材及び前記第3部材は、それぞれ平面摺動部を有し、
前記平面摺動部は、前記第1ヒンジ部又は前記第2ヒンジ部による前記第2部材又は前記第3部材の開閉動作の際に前記平面摺動受部に摺接可能に設けられることを特徴とする請求項1に記載の人形遊び用走行玩具。
【請求項4】
前記平面摺動受部及び前記平面摺動部は、対向する縁部が円弧状に形成されることを特徴とする請求項3に記載の人形遊び用走行玩具。
【請求項5】
前記第2部材又は前記第3部材は、独立して人形遊びを行うことができる独立人形遊び用玩具と凹凸係合して収納可能に形成され、
前記独立人形遊び用玩具は、一方側に膨出部を有するシーソー本体と、前記シーソー本体の一方側及び他方側に対して着脱自在に形成される複数のシートと、を有することを特徴とする請求項1に記載の人形遊び用走行玩具。
【請求項6】
前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部の回転軸は、前記第1走行輪、前記第2走行輪及び前記第3走行輪の各回転軸と直交することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の人形遊び用走行玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人形遊び用走行玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、人形と共に遊ぶことができる車両玩具等の人形遊び用走行玩具が提供されている。例えば、特許文献1には、複数の人形を載置可能な走行玩具であって、運転席に配置した人形によって走行方向を変化させることができる人形遊び用走行玩具が開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平2-35786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の人形遊び用走行玩具では、車両を模した走行玩具に人形を載せたり降ろしたりすることで、人形遊びを楽しく行うこともできるが、走行玩具自体も変化することで、より一層人形遊びを楽しく行うことができることもある。
【0005】
本発明は、走行玩具自体の変化も楽しむことができる人形遊び用走行玩具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの態様に係る人形遊び用走行玩具は、第1走行輪を有する第1部材と、前記第1部材と第1ヒンジ部を介して接続し、第2走行輪を備える第2部材と、前記第2部材と対向して設けられ、前記第1部材と第2ヒンジ部を介して接続し、第3走行輪を有する第3部材と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、走行玩具自体の変化も楽しむことができる人形遊び用走行玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る人形遊び用走行玩具を右前上方から見た斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る人形遊び用走行玩具を左後下方から見た斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る人形遊び用走行玩具の下面図である。
図4】本発明の実施形態に係る人形遊び用走行玩具の車輪に係る、図2のIV-IV拡大断面図である。
図5】本発明の実施形態に係る人形遊び用走行玩具の第2部材と第3部材を開いた状態を示す、後上方から見た斜視図である。
図6】本発明の実施形態に係る人形遊び用走行玩具に設けられる独立人形遊び用玩具を独立して使用している状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図に基づいて、本発明の実施形態を説明する。図1及び図2に示す人形遊び用走行玩具10は、バスの形状を模して形成される。人形遊び用走行玩具10は、バスの前側部分に相当する第1部材100と、第2部材200と、第2部材200に対向して設けられる第3部材300とを備える。第2部材200及び第3部材300は、バスの後側の客室部分に相当する。
【0010】
人形遊び用走行玩具10を用いて遊ぶ人形は、図示しないが、運転席120や外座席130、第2部材200及び第3部材300の内部に設けられる独立人形遊び用玩具500(図5参照)で遊ぶことができる程度の大きさの動物や人を模した人形である。
【0011】
なお、以下の説明においては、バスを模した人形遊び用走行玩具10の第1部材100側を前、その反対側を後とし、運転席120に着座したときの左側を左、右側を右とする。また、バスを模した人形遊び用走行玩具10の上側を上、下側を下として説明する。
【0012】
第1部材100は、室内中央に運転席120が設けられる。第1部材100の上面には、2つの外座席130が設けられる。運転席120や外座席130には、小型の人形(不図示)を載置させることができる。2つの外座席130には、それぞれ紐状のシートベルト131が設けられる。
【0013】
第1部材100の下面には、第1走行輪110が回転自在に設けられる。第1走行輪110は、人形遊び用走行玩具10の前輪とされている。図2及び図3に示すように、第1走行輪110は、2つの車輪(右車輪111、左車輪112)と、右車輪111及び左車輪112を接続する車軸113とを有する。車軸113は、第1部材100の下面に回転自在に設けられる。
【0014】
図3に示すように、第1部材100の底板101の下面には、凹溝102が設けられる。凹溝102には、凹溝102の左右それぞれに、対向する2つの突起102aが設けられる。車軸113には、車軸113の左右それぞれに、近接する3つのリング113aが設けられる。リング113aは、対向する2つの突起102aの間よりも若干大きい径で形成される。車軸113は、リング113aが突起102aを乗り越えて車軸113が凹溝102に設けられることで、凹溝102から離脱することなく、回転自在に設けられる。
【0015】
右車輪111、左車輪112と車軸113は固定される。従って、右車輪111、左車輪112は、車軸113回りに一体的に回転する。換言すれば、第1走行輪110は、車軸113の軸心である回転軸114周りに回転可能に設けられる。回転軸114は、第1部材100の左右方向に設けられる。
【0016】
第2部材200と第3部材300は、バスの客室を左右等分に分割したような形状とされている。右側の第2部材200は、図1及び図5に示す外側の側面板201と、図5に示す後側の後面板202と、底板203とを有する。第2部材200の内部には、底板203と略平行に略板状の2階板230が設けられる。2階板230により、第2部材200は、2階建てのバスのように形成される。2階板230には、テーブル状の仕切り部231や、後部座席232が設けられる。
【0017】
図1に示す第2部材200の側面板201には、角丸長矩形状や雲形の開口窓240が、1階部分及び2階部分に対応して設けられる。また、後面板202の上部には、略角丸四角形状に開口する後開口窓241が設けられる。
【0018】
図5に示すように、第2部材200の天井板204は、後面板202や底板203よりも幅狭に形成される。側面板201は、天井板204から突出して、上端部が連続する略円弧状とされて、雲のような形状とされている。天井板204の内側には、天井板204から突出する側面板201と対向するように壁状に立設する壁板204aが設けられる。
【0019】
図1に示すように、第2部材200の側面板201の前部には、第1ヒンジ部210が設けられる。第1ヒンジ部210は、上第1ヒンジ部211と、下第1ヒンジ部212とを有する。図5のA1囲み図に示すように、上第1ヒンジ部211は、側面板201から突出するように、板面が上下方向を向くヒンジベース部211aが設けられ、ヒンジベース部211aの上面に突起211bが設けられる。この突起211bは、突起211bと対向するよう第1部材100に設けられる凹部150に係合する。
【0020】
下第1ヒンジ部212は、上第1ヒンジ部211と同様に、図5のA2囲み図に示すように、側面板201から突出するヒンジベース部212aの下面に突出する突起212bが設けられる。突起212bは、突起212bと対向するよう第1部材100に設けられる凹部151に係合する。
【0021】
このようにして、第1ヒンジ部210の回転軸213(図1参照、突起211b,212bの軸心)は、上下方向に垂直に設けられ、第2部材200は、第1ヒンジ部210を介して第1部材100と接続する。
【0022】
第3部材300は、図2及び図5に示す外側の側面板301と、後面板302と、底板303と、図5に示す天井板304とを有する。側面板301は、天井板304から突出し、上端が雲形となるよう凸円弧状とされている。天井板304の内側には、側面板301が天井板304から突出する部分と対向するように、壁板304aが設けられる。なお、壁板204a,304a間は、所定間隔を有するので、使用者は、上方から客室部分の内部の様子を見て楽しむことができる。
【0023】
第3部材300の側面板301は、大きく略角丸四角形状に開口する開口窓340が設けられる。また、後面板302には、略四角形状に開口する開口窓341が設けられる。
【0024】
図2に示すように、第3部材300の側面板301の前側には、第2ヒンジ部320が設けられる。第2ヒンジ部320は、上第2ヒンジ部321と、下第2ヒンジ部322とを有し、第1ヒンジ部210と同様に構成される。上第2ヒンジ部321、下第2ヒンジ部322は、上第1ヒンジ部211、下第1ヒンジ部212と同様に、凹凸係合からなる。第3部材300は、第2ヒンジ部320の回転軸323周りに回動する。このようにして、第3部材300は、第2ヒンジ部320を介して第1部材100と接続する。
【0025】
第2部材200、第3部材300は、それぞれ、第2走行輪250、第3走行輪350を有する。第2走行輪250、第3走行輪350は、それぞれ回転自在に第2部材200、第3部材300に設けられる車輪251,351を有する。第2走行輪250、第3走行輪350は、同一構造のため、第3走行輪350を例にその構造を説明する。
【0026】
図4に示すように、車輪351には、ホイール部材352と、ホイール部材352に固定されるタイヤ部材353が設けられる。ホイール部材352には、内側(側面板301側)に向けて軸352aが突出する。また、タイヤ部材353には、内筒353aが形成される。一方、第3部材300からは、軸受354が突出する。軸受354は、軸352aを挟持するように所定間隔を有して2つの支持部354aが設けられる。タイヤ部材353に設けられる内筒353aは、軸受354周りに配置されている。このようにして、第3走行輪350は、車輪351、ホイール部材352、タイヤ部材353が一体的に軸352aの軸心(回転軸355、図3参照)周りに回転する。
【0027】
図3に示すように、第2走行輪250の車輪251及び第3走行輪350の車輪351は、それぞれ、回転軸255,355周りに回転可能に設けられる。なお、回転軸255,355は、同軸に配置されている。よって、人形遊び用走行玩具10は、一体回転する第1走行輪110と、独立して回転する第2走行輪250、第3走行輪350により、3点支持のように支持されるので、安定して走行することができる。
【0028】
更に、第2走行輪250と第3走行輪350は連結していないので、第2部材200と第3部材300を、それぞれ左右方向に開くことができる。よって、使用者は、変化する車体により、楽しく遊ぶことができる。
【0029】
また、図5に示すように、第2部材200の底板203、第3部材300の底板303の前端は、凸円弧状の先端縁部を有する平面摺動部203a,303aが形成される。第2部材200、第3部材300を閉じたとき、平面摺動部203a,303aは、第1部材100の底板101の下面側に配置される(図2及び図3参照)。なお、第2部材200、第3部材300を閉じたとき、底板101,203,303の上面は、略連続した面となる。
【0030】
図3及び図5に示すように、第1部材100の底板101には、平面摺動受部101a,101bが設けられる。平面摺動受部101a,101bは、第2部材200、第3部材300を閉じたときに平面摺動部203a,303aと対向する上側に配置される。平面摺動受部101a,101bの前側には、リブ状の凸円弧状であって、平面摺動部203a,303aと当接する当接壁部101a1,101b1が形成される。平面摺動受部101a,101bの後側の縁部は、平面摺動部203a,303aの先端縁部と同様に、凸円弧状に形成される。平面摺動部203a,303aの上面と、平面摺動受部101a,101bの下面は、第2部材200、第3部材300の開閉動作(第1ヒンジ部210又は第2ヒンジ部320による第2部材200又は第3部材300の開閉動作)の際に摺接する。
【0031】
平面摺動部203a,303a及び平面摺動受部101a,101bは、水平方向で略対向する縁部が凸円弧状に形成される。そのため、万が一、平面摺動部203a,303a及び平面摺動受部101a,101bの対向する縁部の間に指が入っても、第2部材200、第3部材300が閉じるときには指が押し出され易くされている。
【0032】
また、第2部材200の後面板202の上部には、テールランプを模した規制部202aが設けられる。規制部202aは、後面板202の縁よりも突出して設けられる。規制部202aにより、第2部材200と第3部材300が閉じたとき、規制部202aの内側面により第3部材300の後面板302の外側面がガイドされ、第2部材200と第3部材300の位置ずれが生じ難くされている。
【0033】
なお、第3部材300の後面板302には、回転自在にロック部材305が設けられる。ロック部材305は、第2部材200の後面板202に設けられる係合突起205と係合して、第2部材200と第3部材300の開操作をロックすることができる。
【0034】
更に、図5に示すように、第2部材200、第3部材300の内部には、人形遊び用走行玩具10とは別に、独立して人形遊びを行うことができる、3つの独立人形遊び用玩具500(独立人形遊び用玩具510,520,530)が収納されている。
【0035】
第2部材200の1階部分の底板203上に収納される独立人形遊び用玩具510は、図6に示すように、人形遊び用走行玩具10に取り付けられている状態と反対にして机上等に載置することで、シーソー遊びをすることができる。独立人形遊び用玩具510は、複数である2つのシート514と、シーソー本体501とを備える。シーソー本体501は、対向して設けられる前後方向に長い2枚の側板511が設けられる。
【0036】
側板511の略中央部は、シーソー本体501の一方側に略山形に膨出する膨出部511aが形成される。側板511の膨出部511aに対向する部位(シーソー本体501の他方側)には、凹溝511bが設けられ、第2部材200の底板203上に設けられる凸条203b(図5参照)と凹凸係合し移動規制される。凹溝511bと凸条203bの凹凸係合により、独立人形遊び用玩具510は、第2部材200に着脱自在に収納される。
【0037】
シーソー本体501の2枚の側板511の間には、板面を上下方向に向けた支持板513が設けられる。支持板513には、背凭れを有する2つのシート514が着脱自在に設けられる。シート514には、人形遊びに用いる人形を着座させることができる。
【0038】
独立人形遊び用玩具510は、図5のように人形遊び用走行玩具10に取り付けられているときには、側板511の膨出部511aを上側として、支持板513の一方側にシート514を取り付ける。シート514は、支持板513に、対応する2つ一組で前後2か所に設けられる貫通孔部513aに、シート514の下面に設けられる2つの突起514aを嵌め込み固定する。
【0039】
独立人形遊び用玩具510を人形遊び用走行玩具10から取り外して独立して遊ぶ際には、シーソー本体501からシート514を取り外し、膨出部511aを机上等に設置したシーソー本体501の支持板513の他方側にシート514を取り付ける。すなわち、シート514は、独立人形遊び用玩具510が人形遊び用走行玩具10に取り付けられたときと反対側の支持板513に取り付ける。
【0040】
シート514の支持板513への取り付けは、独立人形遊び用玩具510が人形遊び用走行玩具10に取り付けられた状態では、2つとも前側に向くように取り付けて、独立人形遊び用玩具510でシーソー遊びをする場合には、向かい合うように取り付けることができる。
【0041】
なお、シーソー本体501には、支持板513の両側の端部にそれぞれ、舌片状の係止部513bが設けられる。シーソー本体501は、第2部材200と第3部材300を開いた状態で、支持板513の他方側の面を上側にして、第2部材200の2階板230に一方の係止部513bと、支持板513の端部部分とで挟み込むように係止して、他方の係止部513b側の支持板513の端部を机上等に設置することで、滑り台として遊ぶこともできる。
【0042】
図5に示すように、第2部材200の2階部分には、2階板230に独立人形遊び用玩具520が着脱自在に取り付けられている。独立人形遊び用玩具520は、四葉のクローバー型の4つの座席部を有する回転体521と、回転体521の中心に回転軸として設けられる軸部522とを備える。軸部522には、下端に設けられ円盤状に形成される設置部522aと、設置部522aの上側に設けられる係止用円盤部(不図示)が設けられる。
【0043】
独立人形遊び用玩具520は、2階板230に設けられるU字状の溝(不図示)に係止用円盤部と設置部522aとの間の軸部522を差し込むことで2階板230に取り付けられる。独立人形遊び用玩具520用いて独立して人形遊びする場合には、使用者は、設置部522aを机上等に設置して、人形を載せた回転体を軸部522周りに回転させて遊ぶことができる。
【0044】
第3部材300には、独立人形遊び用玩具530が着脱自在に収納されている。独立人形遊び用玩具530は、前輪531と後輪532を有する4輪の車両玩具であり、内部に人形を載置することができる。独立人形遊び用玩具530の下面には凹溝(不図示)が設けられ、底板303の凸条303bと凹凸係合する。凹溝と、回転軸355と平行に設けられる凸条303bの凹凸係合により、独立人形遊び用玩具530は第3部材300に着脱自在とされている。この凹凸係合により、第2部材200と第3部材300を閉じた状態で、人形遊び用走行玩具10を走行させて遊んだ際に、独立人形遊び用玩具530が前後に動いて、独立人形遊び用玩具530に乗せた人形が脱落してしまうことが低減されている。
【0045】
また、第3部材300の天井板304の壁板304aには、内側方向(第3走行輪350が設けられる側と反対側の方向)に突出する2本の係止棒304a1が設けられている。ここで、第1部材100の外座席130は、着脱自在とされている。そして、紐状のシートベルト131を係止棒304a1に掛ければ、ブランコとして遊ばせることができる。第3部材300は、開口窓340が大きく開口されているので、使用者は、ブランコとして遊ぶ外座席130を第3部材300に干渉させずに遊ぶことができる。
【0046】
以上のような本発明の実施形態によれば、下記の態様の車両玩具を提供することができる。
【0047】
第1の態様に係る人形遊び用走行玩具は、第1走行輪を備える第1部材と、前記第1部材と第1ヒンジ部を介して接続し、第2走行輪を有する第2部材と、前記第2部材と対向して設けられ、前記第1部材と第2ヒンジ部を介して接続し、第3走行輪を有する第3部材と、を備える。
【0048】
この構成によれば、一体回転する第1走行輪と、第2走行輪及び第3走行輪により3点支持の状態で安定して走行させることができると共に、第1部材と第2部材とを開閉させることができるので、走行玩具自体の変化も楽しむことができる人形遊び用走行玩具を提供することができる。
【0049】
第2の態様に係る人形遊び用走行玩具は、前記第1走行輪は、2つの車輪と、各前記車輪を接続する車軸とを有する。
【0050】
この構成によれば、第2走行輪、第3走行輪と共に4輪の走行玩具とすることができ、従って、幼児にとって馴染み易いバスや自動車等の車両を模した人形遊び用走行玩具を提供することができる。
【0051】
第3の態様に係る人形遊び用走行玩具は、前記第1部材は、平面摺動受部を有し、前記第2部材及び前記第3部材は、それぞれ平面摺動部を有し、前記平面摺動部は、前記第1ヒンジ部又は前記第2ヒンジ部による前記第2部材又は前記第3部材の開閉動作の際に前記平面摺動受部に摺接可能に設けられる。
【0052】
この構成によれば、第2部材と第3部材の開閉動作が平面摺動部と平面摺動受部の面同士の摺接によりガイドされるので、繊細な操作が苦手な子供であっても容易に第2部材と第3部材の開閉動作を行うことができる。
【0053】
第4の態様に係る人形遊び用走行玩具は、前記平面摺動受部及び前記平面摺動部は、対向する縁部が円弧状に形成される。
【0054】
この構成によれば、平面摺動受部と平面摺動部との間に指が入った状態で、第2部材と第3部材を閉じる操作を行っても、徐々に狭まる円弧状の縁部により挟まった指が押し出されるようにすることができる。
【0055】
第5の態様に係る人形遊び用走行玩具は、前記第2部材又は前記第3部材は、独立して人形遊びを行うことができる独立人形遊び用玩具と凹凸係合して収納可能に形成され、前記独立人形遊び用玩具は、一方側に膨出部を有するシーソー本体と、前記シーソー本体の一方側及び他方側に対して着脱自在に形成される複数のシートと、を有する。
【0056】
この構成によれば、凹凸係合により簡単に着脱自在とされる独立人形遊び用玩具を人形遊び用走行玩具に収納することができ、この独立人形遊び用玩具は、人形遊び用走行玩具から取り外してひっくり返すことでシーソー遊びをすることができ、使用者は、このような変化の態様を楽しみながら独立人形遊び用玩具でも遊ぶことができる。
【0057】
第6の態様に係る人形遊び用走行玩具は、前記第1ヒンジ部及び前記第2ヒンジ部の回転軸は、前記第1走行輪、前記第2走行輪及び前記第3走行輪の各回転軸と直交する。
【0058】
この構成によれば、走行方向を前後方向として、第2部材と第3部材を左右に開くように設けることができ、小さな子供にとっても理解し易い変化をする人形遊び用走行玩具を提供することができる。
【0059】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0060】
10 人形遊び用走行玩具 100 第1部材
101 底板 101a 平面摺動受部
101a1 当接壁部 101b 平面摺動受部
101b1 当接壁部 102 凹溝
102a 突起 110 第1走行輪
111 右車輪 112 左車輪
113 車軸 113a リング
114 回転軸 120 運転席
130 外座席 131 シートベルト
150 凹部 151 凹部
200 第2部材 201 側面板
202 後面板 202a 規制部
203 底板 203a 平面摺動部
203b 凸条 204 天井板
204a 壁板 205 係合突起
210 第1ヒンジ部 211 上第1ヒンジ部
211a ヒンジベース部 211b 突起
212 下第1ヒンジ部 212a ヒンジベース部
212b 突起 213 回転軸
231 仕切り部 232 後部座席
240 開口窓 241 後開口窓
250 第2走行輪 251 車輪
255 回転軸 300 第3部材
301 側面板 302 後面板
303 底板 303a 平面摺動部
303b 凸条 304 天井板
304a 壁板 304a1 係止棒
305 ロック部材 320 第2ヒンジ部
321 上第2ヒンジ部 322 下第2ヒンジ部
323 回転軸 340 開口窓
341 開口窓 350 第3走行輪
351 車輪 352 ホイール部材
352a 軸 353 タイヤ部材
353a 内筒 354 軸受
354a 支持部 355 回転軸
500 独立人形遊び用玩具 501 シーソー本体
510 独立人形遊び用玩具 511 側板
511a 膨出部 511b 凹溝
513 支持板 513a 貫通孔部
513b 係止部
514 シート 514a 突起
520 独立人形遊び用玩具 521 回転体
522 軸部 522a 設置部
530 独立人形遊び用玩具 531 前輪
532 後輪
図1
図2
図3
図4
図5
図6