IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 学校法人西日本工業学園の特許一覧

特開2024-63984ICT教育カード及びICT教育カードの使用方法
<>
  • 特開-ICT教育カード及びICT教育カードの使用方法 図1
  • 特開-ICT教育カード及びICT教育カードの使用方法 図2
  • 特開-ICT教育カード及びICT教育カードの使用方法 図3
  • 特開-ICT教育カード及びICT教育カードの使用方法 図4
  • 特開-ICT教育カード及びICT教育カードの使用方法 図5
  • 特開-ICT教育カード及びICT教育カードの使用方法 図6
  • 特開-ICT教育カード及びICT教育カードの使用方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063984
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】ICT教育カード及びICT教育カードの使用方法
(51)【国際特許分類】
   G09B 19/00 20060101AFI20240507BHJP
   B42D 15/00 20060101ALI20240507BHJP
   A63F 1/02 20060101ALN20240507BHJP
【FI】
G09B19/00 Z
B42D15/00 331Z
A63F1/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022172219
(22)【出願日】2022-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】509181046
【氏名又は名称】学校法人西日本工業学園
(74)【代理人】
【識別番号】100172225
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 宏行
(72)【発明者】
【氏名】井上 翼
(72)【発明者】
【氏名】中島 浩二
(57)【要約】
【課題】ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用について学習、議論することを推進できるICT教育カード及びICT教育カードの使用方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ICT教育カード1は、ICTを活用して実現したい目的が示されたテーマカード100と、ICTに使用される機器を示す機器カード210を含むICTカード200と、を備える。これにより、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用について学習、議論することを推進できる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICTを活用して実現したい目的が示されたテーマカードと、
ICTに使用される機器を示す機器カードを含むICTカードと、
を備える、ICT教育カード。
【請求項2】
前記機器カードは、前記ICTに使用される機器を表す名称、図、説明文、接続可能なインターフェースまたは通信方法のアイコンを示す、
請求項1に記載のICT教育カード。
【請求項3】
前記ICTカードは、さらに、ICTに使用されるインターフェースを表すインターフェースカードを含み、
前記インターフェースカードは、前記ICTに使用されるインターフェースを示す名称、図、説明文を示す、
請求項1または2に記載のICT教育カード。
【請求項4】
前記インターフェースカードにおける前記ICTに使用されるインターフェースを示す図は、インターフェースを表す図と、インターフェースが接続されるポートを表す図と、を含む、
請求項1または2に記載のICT教育カード。
【請求項5】
前記ICTカードは、複数の前記インターフェースカードを含み、
複数の前記インターフェースカードそれぞれの枠色は、異なる色である、
請求項1または2に記載のICT教育カード。
【請求項6】
前記機器カードに示される接続可能なインターフェースのアイコンの色は、複数の前記インターフェースカードのうち、対応する前記インターフェースカードの枠色と同じ色である、
請求項5に記載のICT教育カード。
【請求項7】
前記ICTカードは、さらに、ICTに使用されるアプリケーションを表すアプリカードを含み、
前記アプリカードは、前記ICTに使用されるアプリケーションを示す名称、図、説明文を示す、
請求項1または2に記載のICT教育カード。
【請求項8】
前記ICTカードは、さらに、ICTに使用される通信方法を表す通信方法カードを含み、
前記通信方法カードは、前記ICTに使用される通信方法を示す名称、図、説明文を示す、
請求項1または2に記載のICT教育カード。
【請求項9】
前記テーマカードは、前記目的を表す図及び目的文を示す、
請求項1または2に記載のICT教育カード。
【請求項10】
前記テーマカードに示されたICTを活用して実現したい目的を達成するために必要な前記ICTカードがいずれであるかは、いずれの前記ICTカードにも示されていない、
請求項1または2に記載のICT教育カード。
【請求項11】
ICTを活用して実現したい目的が示された複数のテーマカードと、
ICTに使用される機器を示す機器カードを含む複数のICTカードと、を備える、ICT教育カードの使用方法であって、
複数の参加者のうち少なくとも1人が、前記複数のテーマカードから少なくとも1枚を選定して提示し、
前記複数の参加者のうち少なくとも1人が、選定された前記テーマカードの目的を達成するために必要だと考えられる機器を示すICTカードを少なくとも1枚を選定し、
前記複数の参加者のうち少なくとも1人が、前記複数の参加者で議論を行えるように、選定された前記テーマカードと、選定された前記ICTカードとを、同時に視認可能に提示する、ICT教育カードの使用方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICT教育カード及びICT教育カードの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大学の授業や企業などの業務プロセスにおいて、ICTが頻繁に活用されている。しかしながら、実際には、ICT活用には知識やノウハウが必要であり、ICTを活用したいと思っている人全員が思うようにICTを活用できているわけではない。そこで、特許文献1には、ICT活用と同様の上記課題を有するDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するために必要な技術知識の学習及びDX事業モデル開発を支援するカードゲーム式事業デジタル化学習支援システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-123366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、利用者端末に通信ネットワークを介して接続された管理サーバを備える学習支援システムであり、ICTを思うように活用できていない人が、そのICT活用の学習のためにICT機器を使うことになる。すなわち、このような学習方法は、本当にICT活用を望んでいる人にとっては難しい。従って、ICT活用を苦手とする学習者が学習できる手段が必要である。
【0005】
そこで本発明は、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用について学習、議論することを推進できるICT教育カード及びICT教育カードの使用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のICT教育カードは、ICTを活用して実現したい目的が示されたテーマカードと、ICTに使用される機器を示す機器カードを含むICTカードと、を備える。
【0007】
本発明のICT教育カードの使用方法は、ICTを活用して実現したい目的が示された複数のテーマカードと、ICTに使用される機器を示す機器カードを含む複数のICTカードと、を備える、ICT教育カードの使用方法であって、複数の参加者のうち少なくとも1人が、前記複数のテーマカードから少なくとも1枚を選定して提示し、前記複数の参加者のうち少なくとも1人が、選定された前記テーマカードの目的を達成するために必要だと考えられる機器を示すICTカードを少なくとも1枚を選定し、前記複数の参加者のうち少なくとも1人が、前記複数の参加者で議論を行えるように、選定された前記テーマカードと、選定された前記ICTカードとを、同時に視認可能に提示する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用について学習、議論することを推進できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施の形態のICT教育カードの概念図
図2】本発明の一実施の形態のテーマカードの一例を表す図
図3】本発明の一実施の形態の機器カードの一例を表す図
図4】本発明の一実施の形態のインターフェースカードの一例を表す図
図5】本発明の一実施の形態の通信方法カードの一例を表す図
図6】本発明の一実施の形態のアプリカードの一例を表す図
図7】本発明の一実施の形態のICT教育カードの使用方法の一例を示す概念図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を用いて、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。以下で述べる構成、形状等は説明のための例示であって、ICT教育カードなどの仕様に応じ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において対応する要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
<ICT教育カードについて>
図1は、本発明の一実施の形態のICT教育カードの概念図である。ICT教育カード1はカードの集合体であり、複数のテーマカード100と複数のICTカード200とを含む。ICT教育カード1はICTを使用しないICT活用の教育、学習用のカードの集合体である。
【0012】
ICTカード200は、1枚または複数の機器カード210、1枚または複数のインターフェースカード220、1枚または複数の通信方法カード230、1枚または複数のアプリカード240を備える。ICT教育カード1のそれぞれのカードは、すべて同じ形状、サイズであっても良いし、異なっても良い。例えば、複数のテーマカード100は、複数の機器カード210よりも大きい、または小さいサイズであってもよい。
【0013】
ICT教育カード1のそれぞれのカードは、表面と裏面とを有し、表面はそれぞれ異なる内容が示される。裏面は、ICT教育カード1の全てのカードで共通であっても良いし、異なっても良い。例えば、複数のテーマカード100の裏面と、複数の機器カード210の裏面と、は異なるデザインや色であっても良い。また、ICT教育カード1の中に、表面が全く同様の内容のカードを複数枚含んでも良い。
【0014】
<テーマカードについて>
これより、ICT教育カード1に含まれる各カードの種類について順に説明する。図2は、本発明の一実施の形態のテーマカードの一例を表す図である。
【0015】
テーマカード100は、ICTを活用して実現したい目的を示し、ICTを活用して実現したい目的を表現した図101と、テーマカードであることを色やデザインなどで示す枠102と、目的を文章で表現する目的文103と、を含む。
【0016】
目的は、課題、願望、達成したいことなどを含む。複数のテーマカード100は、枠102の色を共通の色または色味とすると良い。それによって、ICT教育カード1のうちどのカードがテーマカード100であるかを視認しやすくなる。
【0017】
テーマカード100は例えば20枚以上あるとよく、目的の目的文103の例としては、図2の「生徒の文章を即座に投影し、教員にも送信したい」の他に、「飽きさせず、かつ理解が進むような授業やプレゼンテーションがしたい」、「見本と自分の動きを見比べさせたい」、「生徒一人一人のレベル・ペースに合わせた学習をしたい」「大量の情報を提示したい」、「グローバルな授業やミーティングをしたい」などがある。
【0018】
このように、テーマカード100に示される目的の目的文103は、必ずしも明確な答えをだせるものとは限らない。もちろん、「実験データを入力し保存したい」というような、明確な答えを出せるものも存在しても良い。その場合も、答えは複数あっても良い。
【0019】
このように、少なくとも一部のテーマカード100に記載される目的の目的文103が、明確に答えを出すことが難しい目的、問いであったり、答えを複数出せるものであったりする理由は、どのような目的に対してもICT活用の手段は複数パターンあることが多いことと、ICT教育カード1の目的が「答えを出す」ことだけでなく「複数の参加者でディスカッションする」ことであるからである。
【0020】
あとで詳細に説明するが、ICT教育カード1は、複数の参加者でディスカッションしながら使用することができ、ディスカッションを通してICTへの理解を深めることを促すことができる。それは、1人で答えを探すよりも、答えのない問いに対して他の参加者とディスカッションをすることで、より理解を深めることがあるからである。したがって、テーマカード100は、敢えて明確に答えの出ない目的を含むものがある。なお、テーマカード100は、図101または目的文103の少なくとも一方が示されていればよく、特に目的文103が示されていれば良い。
【0021】
<ICTカードについて>
次に、ICTカード200について説明する。ICTカード200は、1枚または複数の機器カード210、1枚または複数のインターフェースカード220、1枚または複数の通信方法カード230、1枚または複数のアプリカード240を含む。機器カード210、インターフェースカード220、通信方法カード230、アプリカード240それぞれについて順に説明する。
【0022】
<機器カードについて>
図3は、本発明の一実施の形態の機器カードの一例を表す図である。機器カード210は、ICTを活用する際に使用される機器(ハードウェア)を示し、機器を表現した図211と、機器カードであることを色やデザインなどで示す枠212と、機器の説明を文章で表現する説明文213と、機器の名称を表す名称214と、機器と接続可能なインターフェース、通信方法、アプリを示すアイコン215と、を含む。
【0023】
ICT教育カード1が複数の機器カード210を含む場合、機器カード210は、枠212の色を共通の色または色味とすると良い。また、テーマカード100の枠102の色とは異なる色であると良い。それによって、ICT教育カード1のうちどのカードが機器カード210であるかを視認しやすくなる。
【0024】
例えば機器カード210は、図3の電子黒板だけでなく、ノートPC(パーソナルコンピュータ)、デスクトップPC、プロジェクター、タブレット、デジタルカメラ、スマートフォン、デジタルビデオカメラ、ICレコーダー、書画カメラ、電子ペン、Webカメラ、スマートスピーカー、無線LANアクセスポイント、Blu-ray(登録商標)/DVDプレイヤーなどを示すカードを少なくとも1枚含むと良い。1枚の機器カード210は、ICTに使用される機器のいずれかについての表示が示される。
【0025】
機器を表現した図211は、機器の一般的なイメージや、写真、イラスト、概略図などであると良い。機器の説明を文章で表現する説明文213は、機器の一般的な説明をした文章であると良い。また、説明文213には、その機器が、どのテーマカード100に関連した機器であるか、などとは記載されていないと良い。機器の名称を表す名称214は、機器の一般的な名称であれと良く、一般的な名称が複数存在する場合は、少なくとも1つを記載すると良い。
【0026】
機器と接続可能なインターフェース、通信方法、アプリを示すアイコン215は、インターフェースが接続されるポートまたはインターフェース、通信方法、アプリを示す図、イメージ、イラスト、概略図などが示される。特に機器と接続可能なインターフェースを示すアイコン215は、一般的にその機器が有するポートを表すと良い。通信方法、アプリを示すアイコン215は、一般的なイメージで表すと良い。なお、機器カード210は、図211、説明文213、名称214の少なくとも1つが示されていればよい。
【0027】
<インターフェースカードについて>
図4は、本発明の一実施の形態のインターフェースカードの一例を表す図である。インターフェースカード220は、ICTを活用する際に使用されるインターフェース(例えばケーブルおよびケーブル端子など)を示し、インターフェースを表現した図221と、インターフェースカードであることを色で示す枠222と、インターフェースの説明を文章で表現する説明文223、インターフェースの名称224と、を含む。
【0028】
また、ICT教育カード1が複数のインターフェースカード220を備える場合、インターフェースカード220それぞれの枠222の色は、お互いに異なる色であると良い。さらに、インターフェースカード220それぞれの枠222の色は、テーマカード100および機器カード210の枠102、212の色とは異なる色であると良い。それによって、ICT教育カード1のうちどのカードがインターフェースカード220であるかを視認しやすくなる。
【0029】
また、機器カード210に示される機器と接続可能なインターフェースを示すアイコン215の色が、対応するインターフェースカード220の枠222の色と同一であると良い。機器カード210に示される機器と接続可能なインターフェースを示すアイコン215の色とは、線や描写の色、背景の色などのいずれか一部の色であれば良い。例えば、図4のLAN(Local Area Network)ケーブルのインターフェースカード220が黄土色だと仮定する。その時、一般的にLANケーブルと接続可能である機器、例えば電子黒板の機器カード210には、LANケーブルを示すアイコン215が示される。
【0030】
このアイコン215の線や描写、または背景の少なくとも一部が黄土色であると良い。これによって、機器カード210に示される機器と接続可能なインターフェースを示すアイコン215と、対応するインターフェースカード220の対応が視認しやすい。
【0031】
例えばインターフェースカード220は、図4のLANケーブルだけでなく、DVI(Digital Visual Interface)、USB(登録商標)メモリ(Universal Serial Bus)、USBケーブル、thunderbolt(登録商標)、Displayport(登録商標)、D-sub(D-subminiature)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)、micrSDカード(登録商標)といったSDカードに関わるものなどを示すカードを少なくとも1枚含むと良い。1枚のインターフェースカード220には、上記のようにICTに使用されるインターフェースのいずれかについての表示がある。
【0032】
インターフェースを表現した図221は、インターフェースの主に端子と対応するポートの形状の一般的なイメージや、写真、イラスト、概略図などであると良い。インターフェースカード220に示されるポートを示す図は、対応する機器カード210に示される機器と接続可能なインターフェースを示すアイコン215との対応が目視できるよう、同じ形状か、似た形状であると良い。
【0033】
インターフェースの説明を文章で表現する説明文223は、インターフェースの一般的な説明をした文章であると良い。また、説明文223には、そのインターフェースが、どのテーマカード100に関連したインターフェースであるか、などとは記載されていない方が良い。インターフェースの名称を表す名称224は、インターフェースの一般的な名称であれと良く、一般的な名称が複数存在する場合は、少なくとも1つを記載すると良い。なお、インターフェースカード220は、図221、説明文233、名称224の少なくとも1つが示されていればよい。
【0034】
<通信方法カードについて>
図5は、本発明の一実施の形態の通信方法カードの一例を表す図である。通信方法カード230は、ICTに使用される通信方法を示し、通信方法を表現した図231と、通信方法であることを色で示す枠232と、通信方法の説明を文章で表現する説明文233と、通信方法を表す名称234と、を含む。
【0035】
また、ICT教育カード1が複数の通信方法カード230を備える場合、通信方法カード230それぞれの枠232の色は、お互いに異なる色であると良い。さらに、通信方法カード230それぞれの枠232の色は、テーマカード100、機器カード210、各インターフェースカード220の枠102、212、222のいずれの色とも異なる色であると良い。それによって、ICT教育カード1のうちどのカードが通信方法カード230であるかを視認しやすくなる。
【0036】
また、各機器カード210に示される機器と接続可能な通信方法を示すアイコン215の色が、対応する通信方法カード230の枠232の色と同一であると良い。機器カード210に示される機器と接続可能な通信方法を示すアイコン215の色とは、線や描写の色、背景の色などのいずれか一部の色であれば良い。
【0037】
すなわち、図5のインターネットを表す通信方法カード230が藍色だと仮定する。その時、一般的にインターネットと接続可能である機器、例えばデスクトップPCの機器カード210には、インターネットを示すアイコン215が示される。このアイコン215の線や描写、または背景の少なくとも一部が藍色であると良い。これによって、機器カード210に示される機器と接続可能な通信方法を示すアイコン215と、対応する通信方法カード230の対応が視認しやすい。
【0038】
例えば通信方法カード230は、図4のインターネットだけでなく、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などであっても良い。1枚の通信方法カード230には、上記のようにICTに使用される通信方法のいずれかについての表示がある。
【0039】
通信方法を表現した図231は、その通信方法の一般的なイメージや、写真、イラスト、概略図などであると良い。通信方法の説明を文章で表現する説明文233は、通信方法の一般的な説明をした文章であると良い。また、説明文233には、その通信方法が、どのテーマカード100に関連した通信方法であるか、などとは記載されていない方が良い。
【0040】
通信方法の名称を表す名称234は、通信方法の一般的な名称であれと良く、一般的な名称が複数存在する場合は、少なくとも1つを記載すると良い。なお、通信方法カード230は、図231、説明文233、名称234の少なくとも1つが示されていればよい。
【0041】
<アプリカードについて>
図6は、本発明の一実施の形態のアプリカードの一例を表す図である。アプリカード240は、ICTに使用されるアプリを示し、アプリを表現した図241と、アプリであることを色で示す枠242と、アプリケーションの説明を文章で表現する説明文243と、アプリケーションを表す名称244と、を含む。アプリカード240は、1枚で1つのアプリケーションを表現しても良いし、1枚でアプリケーション全体を表現しても良い。図6のアプリカード240は、1枚で、さまざまな種類のアプリケーションを表現している。
【0042】
ICT教育カード1が複数のアプリカード240を含む場合、各アプリカード240それぞれの枠242の色は異なっていると良く、さらに、テーマカード100、機器カード210、それぞれのインターフェースカード220及び通信方法カード230の枠102、212、222、232の色とは異なる色であると良い。それによって、ICT教育カード1のうちどのカードがアプリカード240であるかを視認しやすくなる。
【0043】
また、各機器カード210に示される機器において使用可能なアプリを示すアイコン215の色が、対応するアプリカード240の枠242の色と同一であると良い。機器カード210に示される機器で使用可能なアプリを示すアイコン215の色とは、線や描写の色、背景の色などのいずれか一部の色であれば良い。
【0044】
すなわち、図6のアプリカード240が紺色だと仮定する。その時、一般的にアプリを使用可能である機器、例えばタブレットの機器カード210には、アプリを示すアイコン215が示されても良い。このアイコン215の線や描写、または背景の少なくとも一部が紺色であると良い。これによって、機器カード210に示される機器が使用可能なアプリを示すアイコン215と、対応する通信方法カード230の対応が視認しやすい。
【0045】
例えばアプリカード240は、メール、音楽、写真、カメラ、時刻、天気予報などのアプリを表現するなどを表すと良い。
【0046】
アプリケーションを表現した図241は、そのアプリケーションの一般的なイメージや、アイコン、写真、イラスト、概略図などであると良い。アプリケーションの説明を文章で表現する説明文243は、通信方法の一般的な説明をした文章であると良い。また、説明文243には、そのアプリケーションが、どのテーマカード100に関連したアプリケーションであるか、などとは記載されていない方が良い。アプリケーションの名称を表す名称234は、そのアプリケーションの種類の一般的な名称であれと良く、一般的な名称が複数存在する場合は、少なくとも1つを記載すると良い。
【0047】
また、図6のように1枚で多様なアプリケーションを表現するアプリカード240の場合、名称234は「アプリケーション」としても良い。なお、アプリカード240は、図241、説明文243、名称244の少なくとも1つが示されていればよい。
【0048】
<ICT教育カードの使用方法について>
次に、ICT教育カード1の使用方法について説明する。図7は、本発明の一実施の形態のICT教育カードの使用方法の一例を示す概念図である。
【0049】
テーブル10の周りには複数の参加者(学習者)A、B、C、Dが存在する。参加者は、1人以上であれば良いが、好ましくは2人以上であると良い。例えば、参加者Aが複数のテーマカード100の中から1枚のテーマカードを選んだ場合、参加者A、B、C、D全員が選ばれたテーマカード100を見えるようにテーブル10上に提示する。
【0050】
次に、参加者A、B、C、Dのうちの少なくとも1人が、そのテーマカード100に書かれているICTを活用して実現したい目的を達成するために必要な機器、インターフェース、通信方法、アプリケーションについて、複数のICTカード200から少なくとも1枚選ぶ。複数のICTカード200からの選出は、参加者全員で行っても良いし、参加者Dが行っても良いし、参加者D以外の参加者の少なくとも1人が行っても良い。
【0051】
図7では、ICTカード200から、2枚の機器カード210a、210bと2枚のインターフェースカード220a、220bが選ばれている。これらの選ばれたカードは、選ばれたテーマカード100と共にテーブル10上に提示されると良い。提示するカードが複数の場合、複数のカードを同じ参加者が1人で提示する必要はない。
【0052】
もちろん、テーマカード100に記載されている目的によっては、通信方法カード230やアプリカード240が選ばれても良い。そして、選ばれたテーマカード100、機器カード210a、210b、インターフェースカード220a、220bに基づいて、参加者A、B、C、Dでディスカッションを行う。
【0053】
前述したように、ICTカード200のいずれにも、テーマカード100の目的に対する明確な答えは記載されていない。したがって、答えを出すことだけでなく、テーマカード100に基づき、ICTカード200を使って参加者A、B、C、Dがともに考えることができる。
【0054】
さらに、ICT教育カード1を使って、参加者A、B、C、DがICTの活用について学びながら、かつ、参加者A、B、C、Dでコミュニケーションをとってディスカッションすることができる。その結果、参加者は、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用について学習、議論することができる。
【0055】
<まとめ>
ICT教育カード1は、ICTを活用して実現したい目的が示されたテーマカード100と、ICTに使用される機器を示す機器カード210を含むICTカード200と、を備える。これによって、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用について学習、議論することができる。
【0056】
機器カード210は、ICTに使用される機器を表す名称214、図211、説明文213、接続可能なインターフェースまたは通信方法のアイコン215を示す。これによって、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用についてより知識を深めながら学習、議論することができる。
【0057】
ICTカード200は、さらに、ICTに使用されるインターフェースを表すインターフェースカード220を含み、インターフェースカード220は、ICTに使用されるインターフェースを示す名称224、図221、説明文223を示す。これによって、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用についてより知識を深めながら学習、議論することができる。
【0058】
インターフェースカード220におけるICTに使用されるインターフェースを示す図221は、インターフェースを表す図と、インターフェースが接続されるポートを表す図と、を含む。これによって、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がインターフェースについてより知識を深めながら学習、議論することができる。
【0059】
ICTカード200は、複数のインターフェースカード220を含み、複数のインターフェースカード220それぞれの枠色は、異なる色である。これによって、各インターフェースカード220を見分けることが容易となり、ICTを利用せずに、効率的にICT活用の学習者が学習、議論することができる。
【0060】
さらに、機器カード210に示される接続可能なインターフェースのアイコン215の色は、複数のインターフェースカード220のうち、対応するインターフェースカード220の枠222の色と同じ色である。これによって、各インターフェースカード220と機器カード210に示される接続可能なインターフェースのアイコン215との対応を見分けることが容易となり、ICTを利用せずに、効率的にICT活用の学習者が学習、議論することができる。
【0061】
ICTカード200は、さらに、ICTに使用されるアプリケーションを表すアプリカード240を含み、アプリカード240は、ICTに使用されるアプリケーションを示す名称244、図241、説明文243を示す。これによって、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がアプリケーションについてより知識を深めながら学習、議論することができる。
【0062】
ICTカード200は、さらに、ICTに使用される通信方法を表す通信方法カード230を含み、通信方法カード230は、ICTに使用される通信方法を示す名称234、図231、説明文233を示す。これによって、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者が通信方法についてより知識を深めながら学習、議論することができる。
【0063】
テーマカード100は、目的を表す図101及び目的文103を示す。これによって、テーマカード100の目的を認識しやすくなり、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用について学習、議論することができる。
【0064】
テーマカード100に示されたICTを活用して実現したい目的を達成するために必要なICTカード200がいずれであるかは、いずれのICTカード200にも示されていない。これによって、テーマカード100の目的に対して、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用について学習、議論を深めることができる。
【0065】
ICTを活用して実現したい目的が示された複数のテーマカード100と、ICTに使用される機器を示す機器カード210を含む複数のICTカード200と、を備える、ICT教育カード1の使用方法であって、複数の参加者のうち少なくとも1人が、複数のテーマカード100から少なくとも1枚を選定して提示し、複数の参加者のうち少なくとも1人が、選定されたテーマカード100の目的を達成するために必要だと考えられる機器を示すICTカード200を少なくとも1枚を選定し、複数の参加者のうち少なくとも1人が、複数の参加者で議論を行えるように、選定されたテーマカード100と、選定されたICTカード200とを、同時に視認可能に提示する。これによって、ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用について学習、議論することができる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
ICTを利用せずに、ICT活用の学習者がICT活用について学習、議論することを推進できるICT教育カード及びICT教育カードの使用方法を提供する。
【符号の説明】
【0067】
1 ICT教育カード
100 テーマカード
200 ICTカード
210 機器カード
220 インターフェースカード
230 通信方法カード
240 アプリカード

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7