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特開2024-64005通信システム、サーバ、制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064005
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】通信システム、サーバ、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/60 20180101AFI20240507BHJP
   G06F 9/445 20180101ALI20240507BHJP
【FI】
G06F8/60
G06F9/445 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022172266
(22)【出願日】2022-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】今泉 正明
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AA25
5B376AA32
5B376AB11
5B376AC11
(57)【要約】
【課題】設置されている場所に応じたソフトウェアを機器に容易に設定すること。
【解決手段】機器とサーバとがゲートウェイを介して通信接続される通信システムにおいて、ゲートウェイは、機器から送信された機器の識別情報にゲートウェイの識別情報を関連付けてサーバへ送信する。サーバは、ゲートウェイから送信された機器の識別情報とゲートウェイの識別情報とを受信する受信部と、受信部が受信した機器の識別情報とゲートウェイの識別情報とに基づいて、機器に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、ゲートウェイを介して機器へ送信する送信部とを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器とサーバとがゲートウェイを介して通信接続される通信システムであって、
前記ゲートウェイは、前記機器から送信された前記機器の識別情報に前記ゲートウェイの識別情報を関連付けて前記サーバへ送信し、
前記サーバは、
前記ゲートウェイから送信された前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とを受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とに基づいて、前記機器に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、前記ゲートウェイを介して前記機器へ送信する送信部と、
を備える通信システム。
【請求項2】
前記サーバは、
複数の前記ゲートウェイの識別情報ごとに、前記機器の識別情報と前記ソフトウェア情報とが予め関連付けられたデータベースを有し、
前記受信部が受信した前記機器の識別情報及び前記ゲートウェイの識別情報と、前記データベースとに基づいて、前記機器へ送信する前記ソフトウェア情報を判別する判別部を備え、
前記送信部は、前記判別部により判別された前記ソフトウェア情報を、前記ゲートウェイを介して前記機器へ送信する、
請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記機器は、
前記サーバから送信された前記ソフトウェア情報を前記ゲートウェイを介して受信すると、受信した前記ソフトウェア情報に基づいて実行可能なソフトウェアに基づく処理を実行する、
請求項1または請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記ソフトウェア情報は、前記機器に実行させるソフトウェアの検証用の電子証明書であり、
前記機器は、
前記サーバから送信された電子証明書を前記ゲートウェイを介して受信すると、受信した電子証明書を用いて検証可能なソフトウェアを前記機器が有するソフトウェアの中から検索し、検索されたソフトウェアを検証した後に、当該ソフトウェアに基づく処理を実行する、
請求項3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記ソフトウェア情報は、前記機器に実行させるソフトウェアであり、
前記機器は、
前記サーバから前記ゲートウェイを介して送信されたソフトウェアをダウンロードした後に、当該ソフトウェアに基づく処理を実行する、
請求項3に記載の通信システム。
【請求項6】
ゲートウェイを介して機器と通信接続されるサーバであって、
前記機器から前記ゲートウェイへ送信された前記機器の識別情報に前記ゲートウェイの識別情報が関連付けられた情報を前記ゲートウェイから受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とに基づいて、前記機器に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、前記ゲートウェイを介して前記機器へ送信する送信部と、
を備えるサーバ。
【請求項7】
機器とサーバとがゲートウェイを介して通信接続される通信システムにおける制御方法であって、
前記ゲートウェイが、
前記機器から送信された前記機器の識別情報に前記ゲートウェイの識別情報を関連付けて前記サーバへ送信するステップと、
前記サーバが、
前記ゲートウェイから送信された前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とを受信するステップと、
受信した前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とに基づいて、前記機器に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、前記ゲートウェイを介して前記機器へ送信するステップと、
を含む制御方法。
【請求項8】
ゲートウェイを介して機器と通信接続されるサーバにおける制御方法であって、
受信部が、前記機器から前記ゲートウェイへ送信された前記機器の識別情報に前記ゲートウェイの識別情報が関連付けられた情報を前記ゲートウェイから受信するステップと、
送信部が、前記受信部が受信した前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とに基づいて、前記機器に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、前記ゲートウェイを介して前記機器へ送信するステップと、
を含む制御方法。
【請求項9】
ゲートウェイを介して機器と通信接続されるサーバとしてのコンピュータに、
前記機器から前記ゲートウェイへ送信された前記機器の識別情報に前記ゲートウェイの識別情報が関連付けられた情報を前記ゲートウェイから受信するステップと、
受信した前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とに基づいて、前記機器に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、前記ゲートウェイを介して前記機器へ送信するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、サーバ、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信を経由して遠隔でソフトウェアの更新を行う技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-34844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ビルや工場といった施設で動作する機器の自動制御では、各場所に設置されている機器ごとに、割り当てられた作業を実施するためのソフトウェア(作業用プログラム)を実行するよう設定されていることが多い。しかしながら、例えば工場でいえば、ラインの繁忙期と閑散期とによって、或いは製造種類の変更などによって機器の配置換えが発生することがある。機器の配置換えによって、機器の設置場所が変わり作業自体が変わってしまう場合には、機器に実行させるソフトウェア自体を場所に応じたソフトウェアに変更する必要がある。もしくは、予め機器自体にそのソフトウェアが搭載されていても、実行させるソフトウェアの選択を場所に応じて変更する必要がある。
【0005】
例えば、上述したような無線通信を経由して遠隔でソフトウェアの更新を行う技術を適用する場合、GPS(Global Positioning System)を用いて機器の位置を検出して場所に応じたソフトウェアに変更する方法が考えられるが、GPSを持たない機器の場合や、屋内環境などのようにGPSを用いた測位が困難な場合には適用することができない。
【0006】
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたもので、設置されている場所に応じたソフトウェアを機器に容易に設定することができる通信システム、サーバ、制御方法、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る通信システムは、機器とサーバとがゲートウェイを介して通信接続される通信システムであって、前記ゲートウェイは、前記機器から送信された前記機器の識別情報に前記ゲートウェイの識別情報を関連付けて前記サーバへ送信し、前記サーバは、前記ゲートウェイから送信された前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とを受信する受信部と、前記受信部が受信した前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とに基づいて、前記機器に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、前記ゲートウェイを介して前記機器へ送信する送信部と、を備える。
【0008】
また、本発明の一態様に係るサーバは、ゲートウェイを介して機器と通信接続されるサーバであって、前記機器から前記ゲートウェイへ送信された前記機器の識別情報に前記ゲートウェイの識別情報が関連付けられた情報を前記ゲートウェイから受信する受信部と、前記受信部が受信した前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とに基づいて、前記機器に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、前記ゲートウェイを介して前記機器へ送信する送信部と、を備える。
【0009】
また、本発明の一態様に係る制御方法は、機器とサーバとがゲートウェイを介して通信接続される通信システムにおける制御方法であって、前記ゲートウェイが、前記機器から送信された前記機器の識別情報に前記ゲートウェイの識別情報を関連付けて前記サーバへ送信するステップと、前記サーバが、前記ゲートウェイから送信された前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とを受信するステップと、 受信した前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とに基づいて、前記機器に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、前記ゲートウェイを介して前記機器へ送信するステップと、を含む。
【0010】
また、本発明の一態様に係る制御方法は、ゲートウェイを介して機器と通信接続されるサーバにおける制御方法であって、受信部が、前記機器から前記ゲートウェイへ送信された前記機器の識別情報に前記ゲートウェイの識別情報が関連付けられた情報を前記ゲートウェイから受信するステップと、送信部が、前記受信部が受信した前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とに基づいて、前記機器に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、前記ゲートウェイを介して前記機器へ送信するステップと、を含む。
【0011】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、ゲートウェイを介して機器と通信接続されるサーバとしてのコンピュータに、前記機器から前記ゲートウェイへ送信された前記機器の識別情報に前記ゲートウェイの識別情報が関連付けられた情報を前記ゲートウェイから受信するステップと、受信した前記機器の識別情報と前記ゲートウェイの識別情報とに基づいて、前記機器に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、前記ゲートウェイを介して前記機器へ送信するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の上記態様によれば、設置されている場所に応じたソフトウェアを機器に容易に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1の実施形態に係る通信システムの一例を示すシステム図。
図2】第1の実施形態に係るコンピュータの概略構成の一例を示すブロック図。
図3】第1の実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示すブロック図。
図4】第1の実施形態に係るソフトウェア設定処理の一例を示すフローチャート。
図5】第2の実施形態に係るソフトウェア情報記憶部に記憶されているデータベースの一例を示す図。
図6】第2の実施形態に係るソフトウェア設定処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0015】
[システム構成]
図1は、本実施形態に係る通信システムの一例を示すシステム図である。図示する通信システムSYSは、複数の機器10と、(10-1a、10-1b、10-2a、10-2bなど)複数のゲートウェイ20(20-1、20-2など)と、サーバ30とを含んで構成されている。機器10は、ゲートウェイ20を介してネットワークNTに接続され、ネットワークNTを介してサーバ30と通信可能に接続されている。
【0016】
図示する例では、機器10-1a、10-1b、・・・は、ゲートウェイ20-1を介してネットワークNT及びサーバ30に接続されている。機器10-2a、10-2b、・・・は、ゲートウェイ20-2を介してネットワークNT及びサーバ30に接続されている。
【0017】
ネットワークNTは、例えば、インターネットや、携帯電話網、VPN(Virtual Private Network)網、専用通信回線網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)などのいずれか、またはこれらの組み合わせによって構成される通信ネットワークである。
【0018】
ここでは一例として、通信システムSYSが工場内に設置されているものとする。複数のゲートウェイ20のそれぞれは、例えば工場内の製造ラインごと又は製造エリアごとに設置されている。各ゲートウェイ20には、自身が設置されている製造ライン又は製造エリア内の作業を実施する機器10が接続されている。例えば、ラインAの作業を実行する機器10-1a、10-1b、・・・は、ラインAに設置されているゲートウェイ20-1に接続されている。ラインBの作業を実施する機器10-2a、10-1b、・・・は、ラインBに設置されているゲートウェイ20-2に接続されている。
【0019】
ラインAに設置されている機器10-1a、10-1b、・・・は、ラインAにおいて必要な作業を実施するためのソフトウェアを実行する。一方、ラインBに設置されている機器10-2a、10-1b、・・・は、ラインBにおいて必要な作業を実施するためのソフトウェアを実行する。また、ラインAに設置されている機器10-1a、10-1b、・・・のそれぞれは、ラインAとして予め設定された同一のソフトウェアを実行してもよいし、ラインAとしてそれぞれの機器ごとに予め設定された異なる処理を実行してもよい。同様に、ラインBに設置されている機器10-2a、10-2b、・・・のそれぞれは、ラインBとして予め設定された同一のソフトウェアを実行してもよいし、ラインBとしてそれぞれの機器ごとに予め設定された異なる処理を実行してもよい。
【0020】
ゲートウェイ20は、機器10から送信された機器10の識別情報(以下、「機器識別情報」と称する)にゲートウェイ20の識別情報(以下、「ゲートウェイ識別情報」と称する)を関連付けてサーバ30へ送信する。
【0021】
機器識別情報は、機器10を識別するための情報であり、製品名、型番、製造地、バージョン情報、シリアルナンバーなどのいずれか1つまたは複数を含む。例えば、1つのゲートウェイ20に複数の種類の機器10が接続される場合には、製品名、型番、製造地、バージョン情報などのいずれか1つまたは複数を機器識別情報として機器10の種類を識別可能とする。また、例えば、1つのゲートウェイ20に接続される機器10に同一種類の機器が含まれ、その同一種類の機器10を識別する必要がある場合には、シリアルナンバーなどを機器識別情報として同一種類の機器10を識別可能としてもよい。
【0022】
ゲートウェイ識別情報は、ゲートウェイ20の個々を識別するための情報であり、シリアルナンバーであってもよいし、ゲートウェイ20を設置する際にゲートウェイ20の設置場所ごとに固有に設定された情報であってもよい。
【0023】
サーバ30は、ゲートウェイ20から送信された機器識別情報とゲートウェイ識別情報とを受信すると、受信した機器識別情報とゲートウェイ識別情報とに基づいて、機器10に実行させるソフトウェアに関する情報(以下、「ソフトウェア情報」と称する)を、ゲートウェイ20を介して機器10へ送信する。例えば、サーバ30は、ゲートウェイ識別情報を位置情報として利用して機器10が設置されている場所(ラインAまたはラインBなど)を判別する。また、サーバ30は、機器識別情報に基づいて機器10の種類を判別する。そして、サーバ30は、機器10が設置されている場所と機器10の種類とに応じたソフトウェア情報をゲートウェイ20を介して機器10へ送信する。
【0024】
ソフトウェア情報としては、例えば、ソフトウェアの検証用の電子証明書を用いることができる。ソフトウェアの検証用の電子証明書とは、例えば、コードサイニング証明書である。コードサイニング証明書は、ソフトウェアに電子署名を行う証明書であり、ソフトウェアの配布元を認証し、なりすましや内容の改ざんなどがされていないことを保証することができる。
【0025】
ここでは、機器10には、工場内で必要な作業を実施するためのソフトウェアとして、電子署名されたソフトウェアが予め複数インストールされているものとする。また、サーバ30は、上記の電子署名を検証するための電子証明書を複数のソフトウェアの分、有している。
【0026】
サーバ30は、機器10が設置されている場所と機器10の種類とに応じた電子証明書をソフトウェア情報として送信する。機器10は、サーバ30から取得した電子証明書を用いて、機器10が有する複数のソフトウェアの中から検証可能なソフトウェアを検索して検証する。そして、機器10は、検証できたソフトウェアに基づいて処理を実行する。これにより、設置されている場所に応じたソフトウェアを機器10に容易に設定することができる。
【0027】
以下、本実施形態の構成について詳しく説明する。
[ハードウェア構成]
図2は、本実施形態に係るコンピュータの概略構成の一例を示すブロック図である。
例えば、機器10と、ゲートウェイ20と、サーバ30とのそれぞれは、図示するコンピュータ100が備える各構成の一部又は全部を備えている。
【0028】
コンピュータ100は、ハードウェア構成として、CPU(Central Processing Unit)101と、RAM(Random Access Memory)102と、ROM(Resad Only Memory)103と、記憶装置104と、通信部105と、入力部106と、出力部107とを備えている。
【0029】
CPU101は、ROM103または記憶装置104に記憶されているプログラムを実行することにより各種の処理を実行するプロセッサである。
【0030】
RAM102は、CPU101が実行するプログラムの読み込み領域として、又は、当該プログラムによる処理に使用するデータを書き込む作業領域として利用される。
【0031】
ROM103は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュROMなどの電気的に書き換え可能な不揮発性メモリで構成される。例えば、ROM103には、システムプログラム、各種処理を実行するプログラムなどの少なくとも一部が記憶されている。
【0032】
記憶装置104は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、などを含んで構成される。例えば、記憶装置104には、システムプログラム、各種処理を実行するプログラムなどの少なくとも一部が記憶されてもよい。また、記憶装置104には、各種のデータや前述の電子証明書などが記憶される。
【0033】
通信部105は、無線LAN(Local Area Network)または有線LANによりネットワークNTに接続して、他の電子機器とデータ通信を行う。また、通信部105は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信、USB(Universal Serial Bus)などのインターフェースを備えて周辺機器類とデータ通信を行ってもよい。
【0034】
入力部106は、例えば、キーボード、タッチパッド、タッチパネル、マイクロフォンなどの入力デバイスを備えている。出力部107は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの表示部やスピーカなどの出力デバイスなどを備えている。
【0035】
なお、ゲートウェイ20は、ハードウェアとソフトウェアとのいずれか又は両方で構成されてもよい。例えば、ゲートウェイ20は、ルーター等の機器にソフトウェアとして組み込まれても良い。
【0036】
[サーバ30の機能構成]
次に、機器識別情報とゲートウェイ識別情報とに基づいて、設置されている場所に応じた電子証明書を機器10へ送信するサーバ30の機能構成について説明する。
【0037】
図3は、本実施形態に係るサーバ30の機能構成の一例を示すブロック図である。
サーバ30は、受信部31と、ソフトウェア情報記憶部32と、ソフトウェア情報判別部33と、送信部34とを備えている。ここで、受信部31及び送信部34は、図2に示す通信部105に対応する構成である。また、ソフトウェア情報判別部33は、例えば図2に示すCPU101が所定のプログラムを実行することにより実現される機能構成である。また、ソフトウェア情報記憶部32は、図2に示す記憶装置104に含まれる構成である。
【0038】
受信部31は、ゲートウェイ20から送信された機器10の機器識別情報とゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報とを受信する。
【0039】
ソフトウェア情報記憶部32は、複数のゲートウェイ識別情報ごとに、機器識別情報とソフトウェア情報とが予め関連付けられたデータベースを記憶している。例えば、ラインAに設置されているゲートウェイ20(20-1)のゲートウェイ識別情報(G00001)には、ゲートウェイ20(20-1)に接続されている機器10(10-1a、10-1b、・・・)それぞれの機器識別情報(D0001、D0002、・・・)と、ゲートウェイ20(20-1)に接続されている機器10(10-1a、10-1b、・・・)それぞれの作業を実施するためのソフトウェアの電子証明書(電子証明書A、電子証明書B、・・・)とが関連付けられている。
【0040】
また、例えば、ラインBに設置されているゲートウェイ20(20-2)のゲートウェイ識別情報(G00002)には、ゲートウェイ20(20-2)に接続されている機器10(10-2a、10-2b、・・・)それぞれの機器識別情報(D0001、D0002、・・・)と、ゲートウェイ20(20-1)に接続されている機器10(10-2a、10-2b、・・・)それぞれの作業を実施するためのソフトウェアの電子証明書(電子証明書J、電子証明書K、・・・)とが関連付けられている。
【0041】
なお、ここでは、ラインAの機器10-1aとラインBの機器10-2aとが同じ種類の機器(同一の機器識別情報)である例を示しているが、異なる種類の機器であってもよい。また同様に、ラインAの機器10-1bとラインBの機器10-2bとが同じ種類の機器(同一の機器識別情報)である例を示しているが、異なる種類の機器であってもよい。
【0042】
ソフトウェア情報判別部33は、受信部31がゲートウェイ20から送信された機器識別情報とゲートウェイ識別情報とを受信すると、受信した機器識別情報とゲートウェイ識別情報とに基づいて、機器10が設置されている場所と機器10の種類を判別し、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報(機器10へ送信するソフトウェア情報)を判別する。例えば、機器10が設置されている場所は、機器10が接続されているゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報を位置情報として利用する。即ち、機器10が接続されているゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報が、機器10が設置されている場所に対応する。機器10の種類は、機器識別情報によって判別される。
【0043】
例えば、ソフトウェア情報判別部33は、受信部31が受信した機器識別情報と、ゲートウェイ識別情報と、ソフトウェア情報記憶部32に記憶されているデータベースとに基づいて、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報(機器10へ送信するソフトウェア情報)を判別する。ここでは、ソフトウェア情報判別部33は、受信部31が受信した機器識別情報とゲートウェイ識別情報とに基づいて、機器10に実行させるソフトウェアの検証用の電子証明書を判別する。
【0044】
送信部34は、ソフトウェア情報判別部33により判別されたソフトウェア情報(ここでは、電子証明書)を、ゲートウェイ20(ゲートウェイ識別情報により識別されるゲートウェイ20)を介して機器10(機器識別情報により識別される機器10)へ送信する。
【0045】
例えば、サーバ30は、機器10-1aの機器識別情報(D0001)とゲートウェイ20-1のゲートウェイ識別情報(G00001)とを受信した場合には、ソフトウェア情報記憶部32に記憶されているデータベースを参照して、ゲートウェイ識別情報(G00001)と機器識別情報(D0001)とに関連付けられている電子証明書Aを、ゲートウェイ20-1を介して機器10-1aへ送信する。これにより、機器10-1aは、電子証明書Aで検証可能なソフトウェア(ラインAの作業を実施するためのソフトウェア)を検索して検証した後に、当該ソフトウェアに基づく処理を実行する。
【0046】
また、ラインAのみが稼働していて新たにラインBを増設する場合について説明する。新たにラインBを増設する際に、例えば、ラインAの機器10-1aをラインBに配置換えして、機器10-1aをゲートウェイ20―2に接続したとする。この場合、サーバ30は、機器10-1aの機器識別情報(D0001)とゲートウェイ20-2のゲートウェイ識別情報(G00002)とを受信する。サーバ30は、ソフトウェア情報記憶部32に記憶されているデータベースを参照して、ゲートウェイ識別情報(G00002)と機器識別情報(D0001)とに関連付けられている電子証明書Jを、ゲートウェイ20-2を介して機器10-1a(ラインAからラインBへ配置換えされた機器10-1a)へ送信する。これにより、機器10-1aは、電子証明書Jで検証可能なソフトウェア(ラインBの作業を実施するためのソフトウェア)を検索して検証した後に、当該ソフトウェアに基づく処理を実行する。
【0047】
なお、ラインAの機器10-1aをラインBに配置換えするのに代えて、機器10-1aと同じ種類の新たな機器10をラインBに接続した場合も同様であり、ラインBに接続した機器10は、サーバ30から送信された電子証明書Jで検証可能なソフトウェア(ラインBの作業を実施するためのソフトウェア)を検索して検証した後に、当該ソフトウェアに基づく処理を実行する。
【0048】
また、新たにラインBを増設する場合に代えて、元々稼働していたラインBの機器10-2aが故障した場合に、機器10-2aと同じ種類のラインAの機器10-1aをラインBに配置換えした場合や、機器10-2aと同じ種類の新たな機器10をラインBに接続した場合も同様である。故障した機器10-2aと交換してラインBに接続した機器10-1a又は機器10は、サーバ30から送信された電子証明書Jで検証可能なソフトウェア(ラインBの作業を実施するためのソフトウェア)を検索して検証した後に、当該ソフトウェアに基づく処理を実行する。
【0049】
[処理の動作]
次に、通信システムSYSにおいて、設置されている場所に応じたソフトウェアを機器10で実行するように設定するソフトウェア設定処理の動作について説明する。
図4は、本実施形態に係るソフトウェア設定処理の一例を示すフローチャートである。
【0050】
機器10は、電源オン(ON)されたことに応じて起動し(ステップS101)、機器10自身の機器識別情報をゲートウェイ20へ送信する(ステップS103)。
【0051】
ゲートウェイ20は、機器10から送信された機器識別情報を受信して取得すると、取得した機器識別情報とゲートウェイ20自身のゲートウェイ識別情報とを関連付けて、ネットワークNTを介してサーバ30へ送信する(ステップS105)。
【0052】
サーバ30は、ゲートウェイ20から送信された機器識別情報とゲートウェイ識別情報とを受信すると、受信した機器識別情報とゲートウェイ識別情報とソフトウェア情報記憶部32に記憶されているデータベース(図3参照)とに基づいて、機器10の場所に応じた電子証明書をゲートウェイ識別情報により識別されるゲートウェイ20を介して機器識別情報により識別される機器10へ送信する(ステップS107)。
【0053】
機器10は、サーバ30から送信された電子証明書をゲートウェイ20を介して受信して取得すると、取得した電子証明書で検証可能なソフトウェアを検索して検証する(ステップS109)。そして、機器10は、検証できたソフトウェアに基づく処理を実行し、目的とする作業(例えば、設置されているラインにおいて実施すべき作業)を実施する(ステップS111)。
【0054】
以上説明したように、本実施形態に係る通信システムSYSは、機器10とサーバ30とがゲートウェイ20を介して通信接続される。ゲートウェイ20は、機器10から送信された機器10の機器識別情報にゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報を関連付けて30サーバへ送信する。サーバ30は、ゲートウェイ20から送信された機器識別情報とゲートウェイ識別情報とを受信し、受信した機器識別情報とゲートウェイ識別情報とに基づいて、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、ゲートウェイ20を介して機器10へ送信する。
【0055】
これにより、通信システムSYSは、機器10に接続されているゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報を位置情報として利用することにより機器10の設置場所を判別し、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を機器10へ送信することができるため、設置されている場所に応じたソフトウェアを機器に容易に設定することができる。例えば、機器10の配置換えなどによって、機器10の設置場所が変わり作業自体が変わってしまう場合であっても、機器10に実行させるソフトウェアを設置場所に応じたソフトウェアに変更することができる。
【0056】
例えば、サーバ30は、複数のゲートウェイ識別情報ごとに、機器識別情報とソフトウェア情報とが予め関連付けられたデータベースを有する。そして、サーバ30は、ゲートウェイ20から受信した機器識別情報及びゲートウェイ識別情報と、上記データベースとに基づいて、機器10へ送信するソフトウェア情報を判別し、判別されたソフトウェア情報を、ゲートウェイ20を介して機器10へ送信する。
【0057】
これにより、通信システムSYSは、機器10に接続されているゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報を位置情報として利用することにより、機器10の設置場所に対応するソフトウェアに関するソフトウェア情報を機器10へ送信することができるため、設置されている場所に応じたソフトウェアを機器に容易に設定することができる。
【0058】
また、機器10は、サーバ30から送信された前記ソフトウェア情報をゲートウェイ20を介して受信すると、受信したソフトウェア情報に基づいて実行可能なソフトウェアに基づく処理を実行する。
【0059】
これにより、機器10は、設置されている場所に応じたソフトウェアに基づく処理を実行することにより、目的とする作業(例えば、設置されているラインにおいて実施すべき作業)を実施することができる。
【0060】
例えば、サーバ30が機器10へ送信するソフトウェア情報は、機器10に実行させるソフトウェアの検証用の電子証明書である。機器10は、サーバ30から送信された電子証明書をゲートウェイ20を介して受信すると、受信した電子証明書を用いて検証可能なソフトウェアを機器10が有するソフトウェアの中から検索し、検索されたソフトウェアを検証した後に、当該ソフトウェアに基づく処理を実行する。
【0061】
これにより、通信システムSYSは、機器10に実行させるソフトウェアを、電子証明書を用いて検証可能なソフトウェアに特定することができるとともに、機器10に実行させるソフトウェアの安全性を確認できる。
【0062】
また、本実施形態に係るサーバ30は、ゲートウェイ20を介して機器10と通信接続される。サーバ30は、機器10からゲートウェイ20へ送信された機器10の機器識別情報にゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報が関連付けられた情報をゲートウェイ20から受信し、受信した機器識別情報とゲートウェイ識別情報とに基づいて、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、ゲートウェイ20を介して機器10へ送信する。
【0063】
これにより、サーバ30は、機器10に接続されているゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報を位置情報として利用することにより機器10の設置場所を判別し、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を機器10へ送信することができるため、設置されている場所に応じたソフトウェアを機器に容易に設定することができる。例えば、機器10の配置換えなどによって、機器10の設置場所が変わり作業自体が変わってしまう場合であっても、機器10に実行させるソフトウェアを設置場所に応じたソフトウェアに変更することができる。
【0064】
また、本実施形態に係る通信システムSYSにおける制御方法は、ゲートウェイ20が、機器10から送信された機器10の機器識別情報にゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報を関連付けてサーバ30へ送信するステップと、サーバ30が、ゲートウェイ20から送信された機器識別情報とゲートウェイ識別情報とを受信するステップと、受信した機器識別情報とゲートウェイ識別情報とに基づいて、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、ゲートウェイ20を介して機器10へ送信するステップと、を含む。
【0065】
これにより、通信システムSYSにおける制御方法は、機器10に接続されているゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報を位置情報として利用することにより機器10の設置場所を判別し、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を機器10へ送信することができるため、設置されている場所に応じたソフトウェアを機器に容易に設定することができる。例えば、機器10の配置換えなどによって、機器10の設置場所が変わり作業自体が変わってしまう場合であっても、機器10に実行させるソフトウェアを設置場所に応じたソフトウェアに変更することができる。
【0066】
また、本実施形態に係るサーバ30における制御方法は、サーバ30が、機器10からゲートウェイ20へ送信された機器10の機器識別情報にゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報が関連付けられた情報をゲートウェイ20から受信するステップと、受信した機器識別情報とゲートウェイ識別情報とに基づいて、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、ゲートウェイ20を介して機器10へ送信するステップと、を含む。
【0067】
これにより、サーバ30における制御方法は、機器10に接続されているゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報を位置情報として利用することにより機器10の設置場所を判別し、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を機器10へ送信することができるため、設置されている場所に応じたソフトウェアを機器に容易に設定することができる。例えば、機器10の配置換えなどによって、機器10の設置場所が変わり作業自体が変わってしまう場合であっても、機器10に実行させるソフトウェアを設置場所に応じたソフトウェアに変更することができる。
【0068】
また、本実施形態に係るプログラムは、ゲートウェイ20を介して機器10と通信接続されるサーバ30としてのコンピュータに、機器10からゲートウェイ20へ送信された機器10の機器識別情報にゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報が関連付けられた情報をゲートウェイ20から受信するステップと、受信した機器識別情報とゲートウェイ識別情報とに基づいて、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を、ゲートウェイ20を介して機器10へ送信するステップと、を実行させる。
【0069】
これにより、サーバ30で実行されるプログラムは、機器10に接続されているゲートウェイ20のゲートウェイ識別情報を位置情報として利用することにより機器10の設置場所を判別し、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報を機器10へ送信することができるため、設置されている場所に応じたソフトウェアを機器に容易に設定することができる。例えば、機器10の配置換えなどによって、機器10の設置場所が変わり作業自体が変わってしまう場合であっても、機器10に実行させるソフトウェアを設置場所に応じたソフトウェアに変更することができる。
【0070】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、機器10に実行させるソフトウェアの検証用の電子証明書をサーバ30がソフトウェア情報として機器10へ送信する構成を説明した。この場合、前述したように、機器10は、予め複数のソフトウェアを有する必要があるが、ソフトウェアを記憶しておく容量を十分に確保できない場合もある。そこで、本実施形態では、機器10に実行させるソフトウェア自体をサーバ30がソフトウェア情報として機器10へ送信する構成について説明する。
【0071】
本実施形態に係る基本的な構成は、図1~3に示す構成と同様であるが、図3に示すソフトウェア情報記憶部32に記憶されているソフトウェア情報が電子証明書に代えてソフトウェアである点が図3と異なる。
【0072】
図5は、本実施形態に係るソフトウェア情報記憶部32に記憶されているデータベースの一例を示す図である。ソフトウェア情報記憶部32は、図3に示す例と同様に、複数のゲートウェイ識別情報ごとに、機器識別情報とソフトウェア情報とが予め関連付けられたデータベースを記憶している。図5に示す例では、ソフトウェア情報として、機器10に実行させるソフトウェア(機器10に送信するソフトウェア)が機器識別情報とゲートウェイ識別情報とに関連付けられている点が図3に示す例と異なる。
【0073】
例えば、ラインAに設置されているゲートウェイ20(20-1)のゲートウェイ識別情報(G00001)には、ゲートウェイ20(20-1)に接続されている機器10(10-1a、10-1b、・・・)それぞれの機器識別情報(D0001、D0002、・・・)と、ゲートウェイ20(20-1)に接続されている機器10(10-1a、10-1b、・・・)それぞれの作業を実施するためのソフトウェア(ソフトウェアA、ソフトウェアB、・・・)とが関連付けられている。
【0074】
また、例えば、ラインBに設置されているゲートウェイ20(20-2)のゲートウェイ識別情報(G00002)には、ゲートウェイ20(20-2)に接続されている機器10(10-2a、10-2b、・・・)それぞれの機器識別情報(D0001、D0002、・・・)と、ゲートウェイ20(20-1)に接続されている機器10(10-2a、10-2b、・・・)それぞれの作業を実施するためのソフトウェア(ソフトウェアJ、ソフトウェアK、・・・)とが関連付けられている。
【0075】
例えば、ソフトウェア情報判別部33は、受信部31が受信した機器識別情報と、ゲートウェイ識別情報と、ソフトウェア情報記憶部32に記憶されているデータベースとに基づいて、機器10に実行させるソフトウェアに関するソフトウェア情報(機器10へ送信するソフトウェア情報)として、機器10に実行させるソフトウェアを判別する。
【0076】
送信部34は、ソフトウェア情報判別部33により判別されたソフトウェア情報(ここでは、ソフトウェア)を、ゲートウェイ20(ゲートウェイ識別情報により識別されるゲートウェイ20)を介して機器10(機器識別情報により識別される機器10)へ送信する。これにより、機器10は、サーバ30からソフトウェアをダウンロードしてインストールした後に、当該ソフトウェアに基づく処理を実行する。
【0077】
図6は、本実施形態に係るソフトウェア設定処理の一例を示すフローチャートである。この図6のステップS201~S205の処理は、図4のS101~S105の処理と同様であり、その説明を省略する。
【0078】
サーバ30は、ゲートウェイ20から送信された機器識別情報とゲートウェイ識別情報とを受信すると、受信した機器識別情報とゲートウェイ識別情報とソフトウェア情報記憶部32に記憶されているデータベース(図5参照)とに基づいて、機器10の場所に応じたソフトウェアをゲートウェイ識別情報により識別されるゲートウェイ20を介して機器識別情報により識別される機器10へ送信する(ステップS207)。
【0079】
機器10は、サーバ30から送信されたソフトウェアをゲートウェイ20を介してダウンロードしてインストールする(ステップS209)。そして、機器10は、インストールしたソフトウェアに基づく処理を実行し、目的とする作業(例えば、設置されているラインにおいて実施すべき作業)を実施する(ステップS211)。
【0080】
以上説明したように、本実施形態に係る通信システムSYSにおいて、サーバ30が機器10へ送信するソフトウェア情報は、機器10に実行させるソフトウェアそのものである。機器10は、サーバ30からゲートウェイ20を介して送信されたソフトウェアをダウンロードした後に、当該ソフトウェアに基づく処理を実行する。
【0081】
これにより、通信システムSYSは、機器10に実行させるソフトウェアを、サーバ30から機器10へ送信することにより特定することができる。また、この実施形態では、機器10が予め複数のソフトウェアを有する必要がないため、ソフトウェアを記憶しておく容量が比較的に少ない機器10にも適用できる。
【0082】
なお、サーバ30は、ソフトウェア情報として、電子署名されたソフトウェアと、その電子署名を検証するための電子証明書とを、ゲートウェイ20を介して機器10へ送信してもよい。この場合、機器10は、サーバ30からソフトウェアをダウンロードする際に電子証明書を用いて検証してからインストールした後に、当該ソフトウェアに基づく処理を実行してもよい。
【0083】
以上、この発明の各実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の各実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
【0084】
なお、ゲートウェイ20ごとに接続されている機器10が1台の場合或いは複数であってもゲートウェイ20ごとに実行させるソフトウェアが同一の場合には、ソフトウェア情報は、機器10の種類にかかわらずゲートウェイ20ごとに一意に決まるため、図3及び図5に示すデータベースにおいて、ゲートウェイ識別情報とソフトウェア情報とのみを関連付けても良い。
【0085】
なお、上述した機器10、ゲートウェイ20、及びサーバ30の各機器の一部又は全部は、内部にコンピュータシステム(例えば、コンピュータ100)を有している。そして、上述した各機器が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した各機器が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0086】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に各機器が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0087】
また、上述した実施形態におけるゲートウェイ20、及びサーバ30の各機器が備える各機能の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0088】
10 機器、20 ゲートウェイ、30 サーバ、31 受信部、32 ソフトウェア情報記憶部、33 ソフトウェア情報判別部、34 送信部、100 コンピュータ、101 CPU、102 RAM、103 ROM、104 記憶装置、105 通信部、106 入力部、107 出力部、SYS 通信システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6