(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064020
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240507BHJP
A63F 13/80 20140101ALI20240507BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240507BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240507BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/80 B
A63F13/79
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022172297
(22)【出願日】2022-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】廣部 圭太
(72)【発明者】
【氏名】橋本 拓也
(72)【発明者】
【氏名】中村 聡希
(72)【発明者】
【氏名】高木 俊輔
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】デジタル資産を収集する興趣性を向上させる。
【解決手段】 プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムは、プロセッサに、デジタル資産に含まれるデジタルアイテムを管理するステップと、デジタルアイテムの所有状況に応じて特典を付与するサービスが存在しており、ユーザからの要求に応じ、ユーザが所有しているデジタルアイテムを表す、特典の付与を受けるためにサービスへ譲渡する情報を生成するステップとを実行させる。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
デジタル資産に含まれるデジタルアイテムを管理するステップと、
デジタルアイテムの所有状況に応じて特典を付与するサービスが存在しており、ユーザからの要求に応じ、前記ユーザが所有している前記デジタルアイテムを表す、前記特典の付与を受けるために前記サービスへ譲渡する情報を生成するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記生成するステップにおいて、前記ユーザから、所有状況を確認するデジタルアイテムの指定を受け付け、指定された前記デジタルアイテムを所有していることを表す前記情報を生成する請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記生成するステップにおいて、所定の関連情報が付されたデジタルアイテムを所有していることを表す前記情報を生成する請求項1記載のプログラム。
【請求項4】
前記生成するステップにおいて、前記情報を生成しても、管理する前記デジタルアイテムには影響を与えない請求項1記載のプログラム。
【請求項5】
前記情報において、前記情報に係るデジタルアイテムのデータ構造は維持されない請求項1記載のプログラム。
【請求項6】
前記管理するステップにおいて、前記デジタルアイテムは、所定の主体が提供するゲームで使用可能であり、
前記生成するステップにおいて、前記サービスは、前記ゲームから切り離されたサービスである請求項1記載のプログラム。
【請求項7】
前記管理するステップにおいて、ユーザが発生させた事象を管理し、
前記生成するステップにおいて、事象の発生状況に応じて特典を付与するサービスが存在しており、ユーザからの要求に応じ、前記ユーザが発生させた前記事象を表す、前記特典の付与を受けるために前記サービスへ譲渡する情報を生成する請求項1記載のプログラム。
【請求項8】
前記生成するステップにおいて、所定の情報が紐づけられている事象を発生させていることを表す前記情報を生成する請求項7記載のプログラム。
【請求項9】
前記管理するステップにおいて、前記デジタルアイテムを、コンピュータネットワークにより形成される分散型台帳で管理する請求項1記載のプログラム。
【請求項10】
前記生成するステップにおいて、前記生成した情報をコンピュータネットワークにより形成される分散型台帳で管理する請求項1記載のプログラム。
【請求項11】
前記管理するステップにおいて、前記ユーザが発生させた事象を、コンピュータネットワークにより形成される分散型台帳で管理する請求項7記載のプログラム。
【請求項12】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
所定のユーザが所有しているデジタルアイテムを表す情報を譲受するステップであって、前記デジタルアイテムは、所定のゲームサービスによって発行され、前記ゲームサービスで利用可能であり、デジタル資産に含まれる、前記情報を譲渡するステップと、
譲受した前記所定のユーザが所有しているデジタルアイテム表す情報に基づいて、前記ゲームサービスから切り離されたサービスに係る特典を前記ユーザに付与するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項13】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、
デジタル資産に含まれるデジタルアイテムを管理するステップと、
デジタルアイテムの所有状況に応じて特典を付与するサービスが存在しており、ユーザからの要求に応じ、前記ユーザが所有している前記デジタルアイテムを表す、前記特典の付与を受けるために前記サービスへ譲渡する情報を生成するステップと
を実行する方法。
【請求項14】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記制御部が、
デジタル資産に含まれるデジタルアイテムを管理するステップと、
デジタルアイテムの所有状況に応じて特典を付与するサービスが存在しており、ユーザからの要求に応じ、前記ユーザが所有している前記デジタルアイテムを表す、前記特典の付与を受けるために前記サービスへ譲渡する情報を生成するステップと
を実行する情報処理装置。
【請求項15】
デジタル資産に含まれるデジタルアイテムを管理する手段と、
デジタルアイテムの所有状況に応じ、特典を付与する条件を設定する手段と、
ユーザからの要求に応じ、前記ユーザが所有している前記デジタルアイテムを表す情報を生成する手段と、
前記情報の所有者を、前記ユーザから、前記特典の提供主体へ変更する手段と、
所有者が変更された前記情報に基づき、前記ユーザの前記デジタルアイテムの所有状況が前記条件を満たす場合、前記特典を付与する手段と
を具備するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカードを用いてプレイするデジタルTCG(Trading Card Game)が注目されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デジタルTCGでは、プレイをするために、所有するデジタルカードを組み合わせてデッキを構築する。デッキを構築するには、複数種類のデジタルカードが必要となる。他のデッキに対して優位なデッキを構築しようとする場合、デッキに組み込まれ得ないデジタルカードが存在する。デジタルカードの取得には、抽選によりデジタルカードを取得することがあるが、デッキに構築に必要なデジタルカードが当たらなかった場合、抽選に外れたような感覚に陥ってしまう。
【0005】
特許文献1においても、希少性の高いアイテムやキャラクタ等がオークション対象となることが想定されている。
【0006】
本開示の目的は、デジタル資産を収集する興趣性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムは、プロセッサに、デジタル資産に含まれるデジタルアイテムを管理するステップと、デジタルアイテムの所有状況に応じて特典を付与するサービスが存在しており、ユーザからの要求に応じ、ユーザが所有しているデジタルアイテムを表す、特典の付与を受けるためにサービスへ譲渡する情報を生成するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、デジタル資産を収集する興趣性を向上させることである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
【
図2】
図1に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。
【
図3】第1サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
【
図4】第2サーバ30の機能的な構成の例を示す図である。
【
図5】カード情報182のデータ構造を示す図である。
【
図6】デッキ情報183のデータ構造を示す図である。
【
図7】ユーザ情報テーブル2021のデータ構造を示す図である。
【
図8】カードマスタテーブル2022のデータ構造を示す図である。
【
図9】デッキ情報テーブル2023のデータ構造を示す図である。
【
図10】対戦情報テーブル2024のデータ構造を示す図である。
【
図11】カード管理テーブル2026のデータ構造を示す図である。
【
図12】第2サーバ30が記憶する、特典情報テーブル3021のデータ構造を示す図である。
【
図13】ユーザがカードを購入する際の端末装置10と第1サーバ20との動作の例を説明する図である。
【
図14】ユーザが対戦で使用したカードを管理する際の端末装置10と第1サーバ20との動作の例を説明する図である。
【
図15】ユーザの応援に基づくカードを管理する際の端末装置10と第1サーバ20との動作の例を説明する図である。
【
図16】第2サーバ30がユーザにデジタルカードに基づく特典を付与する際の端末装置10、第1サーバ20、第2サーバ30の動作の例を説明する図である。
【
図17】端末装置10のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
【
図18】ディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
【
図19】ディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
【
図20】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<概略>
本実施形態では、デジタル資産を提供するサーバは、ユーザが所有するデジタル資産を管理している。ユーザは、自身のデジタル資産の所有状況を表す情報をサーバへ要求する。サーバは、ユーザからの要求に応じ、ユーザのデジタル資産の所有状況を表す情報を生成し、ユーザへ送信する。ユーザは、生成された情報を、所定のサービスを提供するサービス提供者へ譲渡することで、所有するデジタル資産に応じた特典を受け取る。
【0012】
本実施形態では、デジタル資産に含まれるデジタルアイテムとしてTCGに係るデジタルカードを管理する場合を説明する。
【0013】
<1 システム全体の構成図>
図1は、システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
図1に示すシステム1は、例えば、端末装置10、第1サーバ20、及び第2サーバ30を含む。端末装置10、第1サーバ20、及び第2サーバ30は、例えば、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0014】
図1において、システム1が端末装置10を2台含む例を示しているが、システム1に含まれる端末装置10の数は、2台に限定されない。システム1に含まれる端末装置10は、1台であってもよいし、3台以上であってもよい。
【0015】
図1において、システム1が第1サーバ20、第2サーバ30をそれぞれ1台含む例を示しているが、システム1に含まれる第1サーバ20、第2サーバ30の数は、それぞれ1台に限定されない。第1サーバ20、第2サーバ30は、有する機能に応じ、複数のサーバから構成されていてもよい。また、第1サーバ20、第2サーバ30は、例えば、複数の装置の集合体を1つのサーバとしてもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係る第1サーバ20、第2サーバ30を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又は第1サーバ20、第2サーバ30に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0016】
図1に示す端末装置10は、例えば、デジタルTCGをプレイするユーザが操作する情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯端末により実現される。また、端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現されてもよいし、HMD(Head Mount Display)等のウェアラブル端末により実現されてもよい。
【0017】
端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド等)である。出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0018】
第1サーバ20は、例えば、カードに関する情報及びデッキに関する情報を管理する情報処理装置である。第1サーバ20は、例えば、ユーザが利用するサービスに関するデジタル資産を管理する情報処理装置と換言可能である。
【0019】
第1サーバ20は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータにより実現される。
図1に示すように、第1サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対して情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0020】
第2サーバ30は、例えば、所定のサービスに係る情報を管理する情報処理装置である。第2サーバ30により提供されるサービスは、第1サーバ20により提供されるサービスから独立している。ただし、第2サーバ30は、第1サーバ20で管理されるユーザのデジタル資産に基づき、ユーザに対して所定の特典を付与する。第1サーバ20を管理する者と、第2サーバ30を管理する者とは所定の関係があってもよいし、なくてもよい。
【0021】
第2サーバ30は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータにより実現される。第2サーバ30は、通信IF32と、入出力IF33と、メモリ35と、ストレージ36と、プロセッサ39とを備える。入出力IF33は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対して情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0022】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成及び、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。端末装置10、第1サーバ20、第2サーバ30のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成及びコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0023】
<1.1 端末装置の構成>
図2は、
図1に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。
図2に示すように、端末装置10は、通信部120と、入力装置13と、出力装置14と、音声処理部17と、マイク171と、スピーカー172と、カメラ160と、位置情報センサ150と、記憶部180と、制御部190とを備える。端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0024】
通信部120は、端末装置10が他の装置と通信するための変復調処理等の処理を行う。通信部120は、制御部190で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、第1サーバ20)へ送信する。通信部120は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部190へ出力する。
【0025】
入力装置13は、端末装置10を操作するユーザが指示、又は情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチ・センシティブ・デバイス131等により実現される。端末装置10がPC等である場合には、入力装置13は、リーダー、キーボード、マウス等により実現されてもよい。入力装置13は、ユーザから入力される指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御部190へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0026】
出力装置14は、端末装置10を操作するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部190の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0027】
音声処理部17は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部17は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部17は、音声信号をスピーカー172へ与える。音声処理部17は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部17へ与える。スピーカー172は、音声処理部17から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0028】
カメラ160は、受光素子により光を受光し、撮影信号として出力するためのデバイスである。
【0029】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。位置情報センサ150は、端末装置10が接続する無線基地局の位置から、端末装置10の現在の位置を検出してもよい。
【0030】
記憶部180は、例えば、メモリ15、及びストレージ16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。記憶部180は、例えば、ユーザ情報181、カード情報182、デッキ情報183を記憶する。
【0031】
ユーザ情報181は、例えば、TCGをプレイするユーザに関する情報を含む。ユーザに関する情報には、例えば、ユーザID、ユーザの氏名、年齢、住所、生年月日、登録年月日等が含まれる。
【0032】
カード情報182は、例えば、カードに関する情報を含む。カード情報182は、ユーザが所有するカードに関する情報を含んでいてもよい。詳細は後述する。
【0033】
デッキ情報183は、例えば、ユーザが構築したデッキに関する情報を含む。詳細は後述する。
【0034】
制御部190は、プロセッサ19が記憶部180に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部190は、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部191、送受信部192、管理部193、表示制御部194、対戦処理部195としての機能を発揮する。
【0035】
操作受付部191は、入力装置13から入力される指示、又は情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等から入力される指示、又は情報を受け付ける。
【0036】
また、操作受付部191は、カメラ160から入力される画像を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、カメラ160により撮影された撮影データを受信する。
【0037】
また、操作受付部191は、マイク171から入力される音声情報を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、マイク171から入力され、音声処理部17でデジタルデータに変換された音声データを受信する。
【0038】
送受信部192は、端末装置10が、第1サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、ユーザから入力された指示、又は取得した種々の情報を第1サーバ20へ送信する。また、送受信部192は、第1サーバ20から提供される情報を受信する。第1サーバ20から提供される情報は、例えば、新たにユーザが入手したカードに関する情報、第1サーバ20に登録されているデッキに関する情報、第1サーバ20で管理されているカード(デジタル資産)に基づいて作成される情報等を含む。また、送受信部192は、所定の情報を第2サーバ30へ送信する。
【0039】
管理部193は、記憶部180に記憶される、ユーザ情報181、カード情報182、デッキ情報183を管理する。例えば、管理部193は、ユーザに関する情報が編集されると、編集された情報をユーザ情報181に記憶する。また、管理部193は、カードに関する情報を受信すると、カード情報182を更新する。具体的には、管理部193は、例えば、カードを用いた対戦が実施されると、カード情報182を更新する。また、管理部193は、例えば、カードを介した応援がなされると、カード情報182を更新する。また、管理部193は、デッキが編成されると、デッキ情報183を更新する。
【0040】
表示制御部194は、ユーザに対して所定の画像を表示するため、出力装置14を制御する。例えば、表示制御部194は、カード情報182で管理される情報と、デッキ情報183で管理される情報とに基づき、ユーザが所有しているカードの管理画面を表示するように、ディスプレイ141を制御する。表示制御部194は、第1サーバ20で管理されている情報に基づき、ユーザが所有しているカードの管理画面を表示するように、ディスプレイ141を制御してもよい。また、表示制御部194は、ユーザにより選択されたカードに関連づいている、当該カードを用いて実施した対戦に関する情報を表示するように、ディスプレイ141を制御する。また、表示制御部194は、ユーザにより選択されたカードに関連づいている、当該カードを介した応援に関する情報を表示するように、ディスプレイ141を制御する。また、表示制御部194は、第1サーバ20で管理されているカード(デジタル資産)に基づいて第1サーバ20で作成される情報を表示するように、ディスプレイ141を制御する。
【0041】
対戦処理部195は、他ユーザとの対戦処理を制御する。対戦は、例えば、以下の態様が想定される。
・デジタルカードで構築したデッキを用いたCPUとの対戦
・デジタルカードで構築したデッキを用いた他プレイヤとの対戦
・大会での対戦
【0042】
<1.2 第1サーバの機能的な構成>
図3は、第1サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
図3に示すように、第1サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0043】
通信部201は、第1サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0044】
記憶部202は、例えば、ユーザ情報テーブル2021、カードマスタテーブル2022、デッキ情報テーブル2023、対戦情報テーブル2024、カード管理テーブル2026を有する。
【0045】
ユーザ情報テーブル2021は、例えば、TCGに関するサービスに登録しているユーザに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0046】
カードマスタテーブル2022は、例えば、ユーザが入手可能なカードに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0047】
デッキ情報テーブル2023は、例えば、ユーザにより登録されたデッキに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0048】
対戦情報テーブル2024は、例えば、過去に実施された対戦に関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0049】
カード管理テーブル2026は、例えば、ユーザが取得しているカードを管理する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0050】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、管理モジュール2033、生成モジュール2034、対戦処理モジュール2035としての機能を発揮する。
【0051】
受信制御モジュール2031は、第1サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0052】
送信制御モジュール2032は、第1サーバ20が外部の装置に対して通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。具体的には、例えば、送信制御モジュール2032は、第1サーバ20で生成された、所有するデジタル資産に基づく情報を端末装置10へ送信する。
【0053】
管理モジュール2033は、記憶部202に記憶されるテーブルを管理する。管理モジュール2033は、第1サーバ20で記憶されるデジタル資産を管理すると換言可能である。具体的には、例えば、管理モジュール2033は、カードに関する操作に応じ、カード管理テーブル2026を更新する。また、管理モジュール2033は、デッキに関する操作に応じ、デッキ情報テーブル2023を更新する。また、管理モジュール2033は、対戦に関する情報を受信すると、対戦情報テーブル2024、カード管理テーブル2026を更新する。また、管理モジュール2033は、応援に関する情報を受信すると、カード管理テーブル2026を更新する。
【0054】
生成モジュール2034は、第1サーバ20で管理されるデジタル資産に応じた情報を生成する。例えば、生成モジュール2034は、所定の条件を満たすデジタル資産を有することを表す情報がユーザから要求されると、要求された情報を生成する。具体的には、例えば、生成モジュール2034は、所定の2以上のデジタルカードを有することを表す情報がユーザから要求されると、要求された情報を生成する。ユーザにより所望されるデジタルカードは、カードのレアリティに必ずしも基づくものではない。ユーザにより所望されるデジタルカードは、例えば、第2サーバ30により設定される。また、例えば、生成モジュール2034は、所定の記録が残されているデジタルカードを有することを表す情報がユーザから要求されると、要求された情報を生成してもよい。所定の記録が残されているデジタルカードとは、例えば、所定の対戦に関する情報が記憶されているデジタルカード、所定の応援に関する情報が記憶されているデジタルカード、又は、所定の取り引きが経られているデジタルカード等を表す。
【0055】
また、例えば、生成モジュール2034は、所定のデッキを有することを表す情報がユーザから要求されると、要求された情報を生成する。ユーザにより所望されるデッキは、例えば、第2サーバ30により設定される。また、例えば、生成モジュール2034は、所定の記録が残されているデッキを有することを表す情報がユーザから要求されると、要求された情報を生成してもよい。所定の記録が残されているデッキとは、例えば、所定の対戦に関する情報が記憶されているデッキ等を表す。
【0056】
対戦処理モジュール2035は、ユーザ同士の対戦処理を制御する。例えば、対戦処理モジュール2035は、デジタルカードで構築したデッキを用いたプレイヤ同士の対戦を制御する。
【0057】
<1.3 第2サーバの機能的な構成>
図4は、第2サーバ30の機能的な構成の例を示す図である。
図4に示すように、第2サーバ30は、通信部301と、記憶部302と、制御部303としての機能を発揮する。
【0058】
通信部301は、第2サーバ30が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0059】
記憶部302は、例えば、特典情報テーブル3021を有する。特典情報テーブル3021は、例えば、ユーザに付与する特典に関する情報(特典情報)を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0060】
制御部303は、プロセッサ39が記憶部302に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部303は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール3031、送信制御モジュール3032、付与モジュール3033としての機能を発揮する。
【0061】
受信制御モジュール3031は、第2サーバ30が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。具体的には、例えば、受信制御モジュール3031は、ユーザが所定のデジタル資産を所有することを表す情報を端末装置10から受信する。
【0062】
送信制御モジュール3032は、第2サーバ30が外部の装置に対して通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。具体的には、例えば、送信制御モジュール3032は、特典に関する情報を端末装置10へ送信する。
【0063】
付与モジュール3033は、ユーザに対し、特典を付与する。例えば、付与モジュール3033は、特典情報テーブル3021を参照し、ユーザの所有するデジタル資産が、特典を付与するための条件を満たすか否かを判断する。付与モジュール3033は、条件を満たす場合、ユーザに特典を付与する。ユーザへの特典の付与は、例えば、送信制御モジュール3032により、特典がユーザへ送信されることで実現してもよい。また、ユーザへの特典の付与は、付与モジュール3033が特典を付与するための条件を満たすことを確認した後に、例えば、店頭にてユーザに手渡されることで実現してもよい。
【0064】
<2 データ構造>
図5、
図6は、端末装置10が記憶する情報のデータ構造を示す図である。なお、
図5、
図6は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0065】
図5は、カード情報182のデータ構造を示す図である。
図5に示すカード情報182は、カード管理IDをキーとして、カードID、名称、種別、属性、カード情報、対戦情報、応援情報、画像データ等のカラムを有するテーブルである。カード情報182は、これらの他に、レギュレーション、又はレアリティに関する情報等を有していてもよい。
【0066】
カード管理IDは、カードを一意に特定するための識別子を記憶する項目である。本実施形態において、同一名称、同一効果、同一レアリティ、同一レギュレーションのカード、つまり、全く同じカードに対しても異なるカード管理IDが割り当てられている。カードIDは、カードの種類を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。本実施形態において、全く同じカードに対しては同一のカードIDが割り当てられている。名称は、カードの名称を記憶する項目である。種別は、カードの種類を記憶する項目である。本実施形態において、カードの種類は、例えば、対戦中に戦いを行い得るキャラクタカードと、キャラクタに関連付けて使用する行動力カード(エネルギーカード)、対戦中に特定の効果を発揮させる効果カード(サポートカード、グッズカード、スタジアムカード等)を含む。
【0067】
属性は、キャラクタが属する性質を記憶する項目である。本実施形態において、属性は、例えば、炎、水、雷、草、超、鋼、悪、闘等を含む。属性には、相対すると有利になる属性、及び不利になる属性が存在する。カード情報は、カードの内容を説明する情報を記憶する項目である。カードの種別がキャラクタである場合、カード情報は、例えば、キャラクタの攻撃力、体力、技を出すのに必要なエネルギー量、逃げるのに必要なエネルギー量、弱点、抵抗力、キャラクタが有する特殊な特性等を含む。カードの種別がサポート、グッズ、スタジアムである場合、カード情報は、例えば、カードの使用要件、カード使用時に発生する効果等を含む。
【0068】
対戦情報は、該当するカードをデッキに組み込んで実施したTCG対戦に関する情報を記憶する項目である。本実施形態では、対戦を識別可能な対戦IDが、対戦情報として記憶される場合を示している。第1サーバ20は、例えば、ユーザが該当するカードを組み込んだデッキを利用して実施した対戦を特定する情報を、対戦情報として登録する。項目「対戦情報」は、例えば、第1サーバ20で登録された対戦情報が端末装置10へ送信されて記憶されたものである。
【0069】
応援情報は、該当するカードに関連付けて応援したTCG対戦に関する情報を記憶する項目である。本実施形態では、応援した対戦を識別可能な対戦IDが、応援情報として記憶される場合を示している。第1サーバ20は、例えば、ユーザが該当するカードに関連付けてした応援を、カード管理IDと紐づけて管理している。項目「応援情報」は、第1サーバ20で管理されている応援情報が端末装置10へ送信されて記憶されたものである。
【0070】
画像データは、画像を記憶する項目である。画像データは、他の場所に配置された画像データファイルに対する参照情報(パス)を記憶するものとしてもよい。
【0071】
図6は、デッキ情報183のデータ構造を示す図である。
図6に示すデッキ情報183は、デッキIDをキーとして、名称、編成カード、完成、更新日、登録情報等のカラムを有するテーブルである。デッキ情報183は、これらの他に、デッキの通称名称に関する情報、デッキの使用履歴等を有していてもよい。デッキの通称名称は、例えば、デッキに用いられている特徴的なカードに基づいて付けられる、デッキの特徴を端的に表す、複数のユーザ間で共通の認識のもと付けられる名称である。
【0072】
デッキIDは、デッキを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。名称は、デッキの名称を記憶する項目である。名称は、例えば、ユーザにより付けられる。編成カードは、デッキを編成するカードを記憶する項目である。編成カードでは、例えば、デッキを編成するカードのカード管理IDが記憶される。
【0073】
完成は、デッキが完成しているか否かを記憶する項目である。本実施形態において、丸は、デッキが完成していることを表し、ばつは、デッキが完成していないことを表す。本実施形態において、デッキが完成しているとは、例えば、規定枚数のカードによりデッキを組み上げ、対戦に使用可能な状態となったことを表す。更新日は、デッキの構成を変更した日を記憶する項目である。更新日の算定において、一のデッキに採用されるカードを他のデッキで採用することも変更と扱ってもよい。登録情報は、第1サーバ20に登録されているデッキとの係りを記憶する項目である。登録情報には、例えば、デッキが第1サーバ20に登録されたときに発行されるデッキコードが記憶される。
【0074】
デッキについてのレコードは、ユーザからの指示により、端末装置10において新たなデッキが作成されたときに追加される。
【0075】
図7~
図11は、第1サーバ20が記憶する情報のデータ構造を示す図である。なお、
図7~
図11は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0076】
図7は、ユーザ情報テーブル2021のデータ構造を示す図である。
図7に示すユーザ情報テーブル2021は、ユーザIDをキーとして、氏名、年齢、住所、生年月日、登録年月日等のカラムを有するテーブルである。ユーザ情報テーブル2021は、上記に限らず、熟練度をカラムとして有してもよい。
【0077】
ユーザIDは、ユーザを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。氏名は、ユーザの氏名を記憶する項目である。年齢は、ユーザの年齢を記憶する項目である。住所は、ユーザが住んでいる場所を記憶する項目である。生年月日は、ユーザが生まれた日付を記憶する項目である。登録年月日は、ユーザがTCGに係るサービスの利用を開始した日付を記憶する項目である。
【0078】
ユーザ情報テーブル2021におけるレコードは、ユーザが新たに登録されると追加される。
【0079】
図8は、カードマスタテーブル2022のデータ構造を示す図である。
図8に示すカードマスタテーブル2022は、カードIDをキーとして、名称、種別、属性、カード情報、画像データ等のカラムを有するテーブルである。
【0080】
カードIDは、カードの種類を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。名称は、カードの名称を記憶する項目である。種別は、カードの種類を記憶する項目である。属性は、キャラクタが属する性質を記憶する項目である。カード情報は、カードの内容を説明する情報を記憶する項目である。画像データは、画像を記憶する項目である。
【0081】
カードマスタテーブル2022におけるレコードは、例えば、カードが新たに発行されると追加される。
【0082】
図9は、デッキ情報テーブル2023のデータ構造を示す図である。
図9に示すデッキ情報テーブル2023は、デッキコードをキーとして、名称、ユーザID、登録日、第1編成カード、第2編成カード、公開等のカラムを有するテーブルである。デッキ情報テーブル2023は、これらの他に、デッキの通称名称に関する情報等を有していてもよい。
【0083】
デッキコードは、登録されているデッキを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。デッキコードは、ユーザから新たなデッキが登録されると、管理モジュール2033により発行される。
図9に示すデッキコードは、例えば、
図6に示すデッキIDとは異なる識別子となっている。
図9に示すデッキコードは、公開されているデッキを管理するものであり、
図6に示すデッキIDは、自身のデッキを管理するためのものであるからである。名称は、デッキの名称を記憶する項目である。名称はユーザにより付けられる。ユーザIDは、デッキを登録したユーザのユーザIDを記憶する項目である。登録日は、デッキが登録された日付を記憶する項目である。
【0084】
第1編成カード、第2編成カードは、デッキを編成するカードを記憶する項目である。第1編成カードでは、例えば、デッキを編成するカードのカードIDが記憶される。第2編成カードでは、例えば、デッキを編成するカードのカード管理IDが記憶される。公開は、デッキが他ユーザに公開されているか否かを記憶する項目である。本実施形態において、丸は、デッキが他ユーザに公開されていることを表し、ばつは、デッキが他ユーザに公開されていないことを表す。本実施形態において、デッキが公開されていないとは、自身のみが確認可能なことを意味する。
【0085】
デッキ情報テーブル2023におけるレコードは、デッキが新たに登録されると追加される。
【0086】
図10は、対戦情報テーブル2024のデータ構造を示す図である。
図10に示す対戦情報テーブル2024は、対戦IDをキーとして、日時、対戦者、デッキコード、勝者、対戦ログ情報、大会情報等のカラムを有するテーブルである。
【0087】
対戦IDは、対戦を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。対戦IDは、対戦に関する新たな情報が登録されると、管理モジュール2033により発行される。日時は、対戦が行われた日時を記憶する項目である。対戦者は、対戦を行ったプレイヤに関する情報を記憶する項目である。本実施形態では、例えば、対戦者には、対戦を行ったプレイヤ同士のユーザIDが記憶されている。
【0088】
デッキコードは、対戦に用いられたデッキを識別するコードを記憶する項目である。本実施形態では、例えば、対戦を行ったプレイヤと、そのプレイヤが使用したデッキのデッキコードとが関連付けられている。なお、デッキコードは必ずしも記憶されていなくてもよい。つまり、デッキコードが登録されていなくてもよい。
【0089】
勝者は、対戦の勝者を記憶する項目である。対戦ログ情報は、対戦中にプレイヤが採用した手を記憶する項目である。具体的には、例えば、対戦ログ情報には、プレイヤが所定の配置部(山札又は勝敗条件カード等)からカードを引くこと、プレイヤが所定の配置部にカードを配置すること、プレイヤが所定のカードの効果を使用すること等が記憶される。対戦中にプレイヤが採用した手は、対戦中のデッキ回しと称してもよい。大会情報は、対戦に関する情報を記憶する項目である。例えば、大会情報には、対戦が行われた大会名、大会における対戦のラウンド数が含まれる。大会情報は、公式に開催された大会に関わらず、プライベートで開催された大会での対戦情報を含んでもよい。また、大会情報は、大会に限定されず、プライベートの対戦での対戦情報を含んでもよい。
【0090】
対戦情報テーブル2024におけるレコードは、対戦が新たに登録されると追加される。
【0091】
図11は、カード管理テーブル2026のデータ構造を示す図である。
図11に示すカード管理テーブル2026は、カード管理IDをキーとして、カードID、対戦情報、応援情報、所有者、譲受者、譲渡者、取引日、対価等のカラムを有するテーブルである。
【0092】
所有者は、カードを所有しているユーザに関する情報を記憶する項目である。本実施形態では、所有者には、カードを所有しているユーザのユーザIDが記憶されている。
【0093】
譲受者、譲渡者、取引日、対価は、カード管理IDにより特定されるカードの取引に関する情報を記憶する項目である。譲受者、譲渡者、取引日、対価は、取引毎に追加される。譲受者は、取引においてカードを受け取った者を表す。譲渡者は、取引においてカードを譲り渡した者を表す。取引日は、取引が実施された日を表す。対価は、カードを取引する際に、譲受者から譲渡者へ支払われた費用を表す。
【0094】
図12は、第2サーバ30が記憶する、特典情報テーブル3021のデータ構造を示す図である。なお、
図12は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
図12に示す特典情報テーブル3021は、特典IDをキーとして、特典内容、条件等のカラムを有するテーブルである。
【0095】
特典IDは、特典を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。特典内容は、特典の内容を記憶する項目である。条件は、特典が付与される条件を記憶する項目である。特典内容は、例えば、クーポン、所定の商品、ポイント等である。例えば、第2サーバ30の管理元が水族館である場合、条件を、水に関するデジタルカードの所有とし、特典内容を、料金の割引としてよい。
【0096】
<3 動作>
第1サーバ20で管理されるデジタル資産に基づき、ユーザが第2サーバ30から特典を受ける際の端末装置10、第1サーバ20、第2サーバ30の動作について説明する。
【0097】
(カード管理テーブルの更新処理 デジタル資産の購入)
第1サーバ20は、例えば、デジタルカードを販売している。第1サーバ20は、例えば、カードの内容をユーザが把握可能な態様で、カードを販売している。また、第1サーバ20は、カードの内容をユーザが把握不可能な態様で、カードを販売してもよい。第1サーバ20は、カード一枚を販売単位として販売している。また、第1サーバ20は、複数枚のカードを販売単位として販売してもよい。
【0098】
また、第1サーバ20は、ユーザが他ユーザへカードを販売するプラットフォームとして機能してもよい。第1サーバ20は、ユーザにより値段等の販売条件が設定されたカードを、他ユーザが購入可能に他ユーザに公開する。ユーザは、他ユーザが設定する販売条件に同意する場合、当該カードを選択して、カードを購入可能である。
【0099】
図13は、ユーザがカードを購入する際の端末装置10と第1サーバ20との動作の例を説明する図である。
【0100】
ユーザは、カードを購入する際、端末装置10を用いて、第1サーバ20にアクセスする。端末装置10は、第1サーバ20で販売されているカードに関する情報を取得し、ディスプレイ141に表示する。ユーザは、ディスプレイ141に表示されるカードを参照し、所望のカードを選択する。ユーザは、選択したカードを購入する要求を端末装置10に入力する。
【0101】
ステップS11において、端末装置10は、操作受付部191により、ユーザから入力されたカードの購入要求を受け付ける。端末装置10は、送受信部192により、受け付けた購入要求を第1サーバ20へ送信する。
【0102】
ステップS12において、第1サーバ20は、ユーザからのカードの購入要求に基づき、カードを取得する。具体的には、例えば、第1サーバ20は、管理モジュール2033により、ユーザに関連付けられている所定の資産を消費することで、ユーザにより選択されたカードを取得する。所定の資産は、例えば、以下である。
・ゲームで利用されるゲーム媒体
・暗号資産
・トークン
・通貨に関する情報
【0103】
カード内容を把握可能な態様で販売されているカードをユーザが選択した場合、管理モジュール2033は、ユーザにより選択されたカードのカードIDを取得する。カード内容を把握不可能な態様で販売されているカードをユーザが選択した場合、管理モジュール2033は、カードの抽選を実行し、抽選により選ばれたカードのカードIDを取得する。他ユーザから販売されているカードをユーザが選択した場合、管理モジュール2033は、ユーザにより選択されたカードのカード管理IDを、カード管理テーブル2026から取得する。
【0104】
ステップS13において、管理モジュール2033は、取得したカードIDに基づいてカード管理テーブル2026を更新する。具体的には、例えば、カード内容を把握可能な態様で販売されているカードのカードIDを取得した場合、及び、抽選により選ばれたカードのカードIDを取得した場合、管理モジュール2033は、該当するカードについてカード管理IDを発行する。管理モジュール2033は、カード管理テーブル2026において、カード管理IDをキーとするレコードを発行し、レコードにおけるカードID及び所有者に情報を記憶する。
【0105】
また、例えば、他ユーザにより販売されているカードのカード管理IDを取得した場合、管理モジュール2033は、カード管理テーブル2026において、カードの所有者を変更する。また、管理モジュール2033は、取得したカード管理IDをキーとするレコードに、取引に関する情報を記憶する。具体的には、例えば、管理モジュール2033は、取得したカード管理IDをキーとするレコードに、譲受者、譲渡者、取引日、対価を記憶する。
【0106】
ステップS14において、第1サーバ20は、ユーザが購入したカードに関する情報を端末装置10へ送信する。具体的には、例えば、管理モジュール2033は、ユーザが購入したカードに関する情報を、カードIDに基づき、カードマスタテーブル2022から読み出す。管理モジュール2033は、例えば、カードに関する情報として、名称、種別、属性、カード情報、画像データを、カードマスタテーブル2022から読み出す。送信制御モジュール2032は、カードID、読み出した情報、及びカード管理IDを端末装置10へ送信する。
【0107】
ステップS15において、端末装置10は、第1サーバ20から送信される情報を受信し、受信した情報に基づき、カード情報182を更新する。具体的には、例えば、端末装置10は、管理部193により、カード情報182に新たなレコードを作成し、カード管理ID、カードID、名称、種別、属性、カード情報、画像データを記憶する。
【0108】
(カード管理テーブルの更新処理 対戦情報の記憶)
第1サーバ20の制御部203は、管理モジュール2033により、カードが対戦で使用された情報をカード毎に管理する。
【0109】
ユーザは、カード情報182で管理されているカードを組み合わせることでデッキを構築する。管理部193は、ユーザが構築したデッキに関する情報をデッキ情報183で管理している。
【0110】
また、ユーザは、自身が構築したデッキを第1サーバ20に登録する。具体的には、ユーザは、端末装置10を用いて、第1サーバ20にアクセスする。端末装置10は、第1サーバ20で設定されている、デッキの登録フォームをディスプレイ141に表示する。ユーザは、ディスプレイ141に表示されるフォームを利用し、デッキを構築するカードを選択する。ユーザは、選択したカードにより構築されるデッキと、デッキの名称とを登録する要求を端末装置10に入力する。ユーザは、登録したデッキを他ユーザへ公開するか否かを設定してもよい。
【0111】
管理モジュール2033は、デッキの登録要求がユーザから入力されると、新たなデッキコードを発行し、デッキ情報テーブル2023に、発行したデッキコードをキーとするレコードを作成する。管理モジュール2033は、例えば、作成したレコードの名称、ユーザID、登録日、第1編成カード、第2編成カード、公開を、ユーザから入力される情報に基づいて記憶する。
【0112】
図14は、ユーザが対戦で使用したカードを管理する際の端末装置10と第1サーバ20との動作の例を説明する図である。
【0113】
ユーザは、対戦を開始する際に、端末装置10を用いて、第1サーバ20にアクセスする。端末装置10は、第1サーバ20で設定されている、対戦情報の登録フォームをディスプレイ141に表示する。ユーザは、ディスプレイ141に表示されるフォームを利用し、対戦に関する情報を入力する。対戦に関する情報は、例えば、対戦を実施する日時、対戦者、対戦で使用するデッキに関する情報、大会情報等である。ユーザは、対戦に関する情報を入力すると、対戦情報を登録する要求を端末装置10に入力する。
【0114】
ステップS21において、端末装置10は、操作受付部191により、ユーザから入力された対戦情報の登録要求を受け付ける。端末装置10は、送受信部192により、入力された対戦情報と、登録要求とを第1サーバ20へ送信する。
【0115】
ステップS22において、第1サーバ20は、ユーザから入力された対戦情報に基づいてカード管理テーブル2026を更新する。具体的には、例えば、管理モジュール2033は、対戦情報の登録要求がユーザから入力されると、対戦IDを発行し、対戦情報テーブル2024に、発行した対戦IDをキーとするレコードを作成する。管理モジュール2033は、作成したレコードの日時、対戦者、デッキコード、大会情報を、ユーザから入力される情報に基づいて記憶する。
【0116】
日時、対戦者、大会情報は、大会の運営者により事前に入力されていてもよい。この場合、すでに対戦IDは発行されており、対戦情報テーブル2024にレコードが作成されている。また、対戦で使用するデッキに関する情報は、ユーザにより事前に登録されてもよい。例えば、大会で利用する予定の複数のデッキが対戦の前に登録されており、ユーザは、対戦の開始時に、登録されているデッキのうちいずれかを選択してもよい。
【0117】
管理モジュール2033は、対戦情報テーブル2024に情報を記憶すると、カード管理テーブル2026を更新する。管理モジュール2033は、デッキに含まれるカードのカード管理IDに基づき、カード管理テーブル2026における該当するレコードの項目「対戦情報」に、デッキが使用される対戦に関する情報、例えば、対戦IDを記憶する。対戦情報は、対戦回数が増えると、記憶する情報が増える。これにより、カードがどの対戦で利用されたかを把握することが可能となる。
【0118】
ステップS23において、第1サーバ20は、カード管理テーブル2026で管理される情報を端末装置10へ送信する。具体的には、例えば、カード管理テーブル2026の項目「対戦情報」に新たに対戦IDが記憶された場合、管理モジュール2033は、新たに記憶された対戦IDと、カード管理IDと、所有者としてのユーザIDとを読み出す。送信制御モジュール2032は、読み出した対戦IDと、カード管理IDとを、ユーザIDにより識別されるユーザが所有する端末装置10へ送信する。
【0119】
ステップS24において、端末装置10は、第1サーバ20から送信される情報を受信し、受信した情報に基づき、カード情報182を更新する。具体的には、例えば、端末装置10は、管理部193により、カード管理IDにより特定されるレコードの項目「対戦情報」に、第1サーバ20から受信した対戦情報、例えば、対戦IDを記憶する。
【0120】
対戦が開始されると、制御部203は、対戦処理モジュール2035により、プレイヤ同士の対戦処理を制御する。対戦処理モジュール2035は、対戦中にプレイヤが採用した手に関する情報を記憶部202に記憶する。管理モジュール2033は、対戦中にプレイヤが採用した手に関する情報を、対戦情報テーブル2024に対戦ログ情報として記憶する。対戦処理モジュール2035は、対戦が終了すると、対戦に勝ったプレイヤを勝者として認定する。管理モジュール2033は、勝者を対戦情報テーブル2024に記憶する。
【0121】
(カード管理テーブルの更新処理 応援情報の記憶)
第1サーバ20の制御部203は、管理モジュール2033により、カードと関連するデッキを応援した情報をカード毎に管理する。
【0122】
ユーザは、思い入れのあるカードが編成されているデッキを使うプレイヤを応援することがある。本実施形態では、カードと関連するデッキの応援を、カード情報と紐づけて管理する。
【0123】
図15は、ユーザの応援に基づくカードを管理する際の端末装置10と第1サーバ20との動作の例を説明する図である。
【0124】
例えば、大会が開催される前において、大会参加者と、大会参加者が使用するデッキに関する情報が公開されているとする。ユーザは、大会参加者とデッキとを参照し、自身が応援するプレイヤを選択する。ユーザは、大会が開催される前、又は、大会当日の所定の時間前に、端末装置10を用いて、第1サーバ20にアクセスする。端末装置10は、第1サーバ20で設定されている応援フォームをディスプレイ141に表示する。ユーザは、ディスプレイ141に表示されるフォームを利用し、応援の基礎となるカードを選択し、選択したカードと関連付けて応援するデッキを使用する他プレイヤを入力する。ユーザは、応援に関する情報を入力すると、応援情報を登録する要求を端末装置10に入力する。応援に関する情報は、例えば、選択したカードのカード管理ID、及び応援するプレイヤのユーザIDを含む。応援するプレイヤのユーザIDは、大会に出場する際の参加者IDであってもよい。応援に関する情報は、例えば、大会を特定する情報、大会での対戦を特定する情報を含んでもよい。
【0125】
応援の基礎となるカードは、例えば、応援するデッキを構成するカードと同一の効果を有するカードである。ユーザは、所定のカードに思い入れがある場合、このカードと同一の効果を有するカードが編成されたデッキを使用するプレイヤを応援したいという要望が湧く。ユーザは、所有しているカードに基づき、そのカードが編成されたデッキを使用するプレイヤを応援する。なお、応援対象となるカードは、レアリティが異なっても構わない。所有するカードと同一の効果を有するカードがデッキに含まれていない場合、そのデッキを使用するプレイヤを応援することができないようにしてもよい。
【0126】
一枚のカードを基礎として応援できるプレイヤは、例えば、一人だけである。なお、カードの枚数に関わらず、応援できるプレイヤは一人と限定してもよい。また、大会を通じて一人のプレイヤを応援するようにしてもよいし、対戦毎に応援するプレイヤを変更してもよい。
【0127】
また、応援の対象はプレイヤでなく、デッキとしてもよい。
【0128】
制御部190は、管理部193により、デッキを応援している期間、応援の基礎となるカードを、ユーザがデッキで使用できないように設定してもよい。これにより、デッキを応援している間は、選択したデッキを使用できないため、応援するデッキをより真剣に選択することになる。
【0129】
ステップS31において、端末装置10は、操作受付部191により、ユーザから入力された応援情報の登録要求を受け付ける。端末装置10は、送受信部192により、入力された応援に関する情報と、登録要求とを第1サーバ20へ送信する。
【0130】
ステップS32において、第1サーバ20は、ユーザから入力された応援に関する情報に基づいてカード管理テーブル2026を更新する。具体的には、例えば、管理モジュール2033は、応援情報の登録要求がユーザから入力されると、対戦情報テーブル2024から対戦に関する情報を読み出す。管理モジュール2033は、ユーザから入力された応援に関する情報に含まれるカード管理IDに基づき、カード管理テーブル2026における該当するレコードの項目「応援情報」に、対戦に関する情報に基づく情報を記憶する。項目「応援情報」に記憶する所定の情報は、例えば、対戦IDと、応援するプレイヤのユーザIDとを含む。応援情報は、応援回数が増えると、記憶する情報が増える。これにより、カードに基づいて応援したことを把握することが可能となる。
【0131】
ステップS33において、第1サーバ20は、カード管理テーブル2026で管理される情報を端末装置10へ送信する。具体的には、例えば、カード管理テーブル2026の項目「応援情報」に新たに対戦ID及びユーザIDが記憶された場合、管理モジュール2033は、新たに記憶された対戦ID及びユーザIDと、カード管理IDと、所有者としてのユーザIDとを読み出す。送信制御モジュール2032は、読み出した対戦ID及びユーザIDと、カード管理IDとを、ユーザIDにより識別されるユーザが所有する端末装置10へ送信する。
【0132】
ステップS34において、端末装置10は、第1サーバ20から送信される情報を受信し、受信した情報に基づき、カード情報182を更新する。具体的には、例えば、端末装置10は、管理部193により、カード管理IDにより特定されるレコードの項目「応援情報」に、第1サーバ20から受信した応援情報、例えば、対戦ID及びユーザIDを記憶する。
【0133】
対戦が開始されると、制御部203は、対戦処理モジュール2035により、プレイヤ同士の対戦処理を制御する。対戦処理モジュール2035は、対戦中にプレイヤが採用した手に関する情報を記憶部202に記憶する。管理モジュール2033は、対戦中にプレイヤが採用した手に関する情報を、対戦情報テーブル2024に対戦ログ情報として記憶する。対戦処理モジュール2035は、対戦が終了すると、対戦に勝ったプレイヤを勝者として認定する。管理モジュール2033は、勝者を対戦情報テーブル2024に記憶する。管理モジュール2033は、勝敗に関する情報をカード管理テーブル2026の項目「応援情報」に記憶してもよい。管理モジュール2033は、大会の結果を対戦情報テーブル2024に記憶してもよい。例えば、プレイヤが大会の決勝で勝利した場合、勝者を対戦情報テーブル2024に記憶すると共に、大会の結果として、優勝したことを対戦情報テーブル2024に記憶してもよい。
【0134】
(特典付与処理)
第2サーバ30は、TCGに関するサービスとは独立したサービスを提供している。つまり、第2サーバ30は、TCGに関するサービスと切り離されたサービスを提供している。具体的には、第2サーバ30は、例えば、水族館、博物館、小売店、飲食店である。
【0135】
第2サーバ30が提供するサービスは、第1サーバ20が提供するサービスから独立しているが、第1サーバ20が提供するサービスと所定の関係を有している。所定の関係とは、例えば、第1サーバ20で提供されるサービスについてユーザが所有するデジタル資産に応じ、第2サーバ30で提供されるサービスの一部をユーザに提供することである。具体的には、第2サーバ30が、例えば、水族館、博物館、小売店、飲食店をサービスとして提供する場合、第2サーバ30は、第1サーバ20に係るデジタル資産に応じ、当該店舗で利用できるクーポン券(割引券や商品引換券)を配布する。
【0136】
第2サーバ30のサービスが、第1サーバ20のサービスと所定の関係を有することには、例えば、所定の期間が設定されてもよい。所定の関係を有することに係る所定の期間は、予め設定されていてもよいし、所定の要件に応じて変動してもよい。予め設定される期間は、例えば、キャンペーン期間として設定され得る。つまり、キャンペーン期間においては、第2サーバ30は、例えば、第1サーバ20で提供されるサービスについてユーザが所有するデジタル資産に応じ、第2サーバ30で提供されるサービスの一部をユーザに提供する。
【0137】
所定の期間が変動する所定の要件とは、例えば、所定の関係において提供される商品の数、又は所定の関係に係るユーザ数等を意味する。具体的には、例えば、特典が数に限りがあるキャンペーン商品である場合、当該商品がなくなると期間が終了する。つまり、第2サーバ30は、例えば、キャンペーン商品がなくなるまで、第1サーバ20で提供されるサービスについてユーザが所有するデジタル資産に応じ、キャンペーン商品をユーザに提供する。また、特典が人数に限りがあるキャンペーン体験である場合、当該人数に達すると期間が終了する。つまり、第2サーバ30は、例えば、応募人数が所定人数に達するまで、第1サーバ20で提供されるサービスについてユーザが所有するデジタル資産に応じ、キャンペーン体験をユーザに提供する。
【0138】
以下の説明では、ユーザが有するデジタルカードに応じ、第2サーバ30がユーザに特典を付与する場合を例に説明する。
【0139】
図16は、第2サーバ30がユーザにデジタルカードに基づく特典を付与する際の端末装置10、第1サーバ20、第2サーバ30の動作の例を説明する図である。
【0140】
ステップS41において、第2サーバ30は、特典情報を設定する。例えば、第2サーバ30の制御部303は、付与モジュール3033により、特典内容と、その条件を設定する。付与モジュール3033は、デジタル資産の所有に関し、条件を任意に設定してよい。
【0141】
例えば、付与モジュール3033は、デジタルカードの総枚数を条件としてよい。また、付与モジュール3033は、所定のカードIDのデジタルカードの枚数を条件としてよい。また、付与モジュール3033は、所定のカードIDの組み合わせ等を条件としてよい。また、付与モジュール3033は、デジタルカードと紐づけられている情報も条件に含めてもよい。例えば、付与モジュール3033は、対戦に関する情報を条件としてよい。また、付与モジュール3033は、応援に関する情報を条件としてよい。また、付与モジュール3033は、取引に関する情報を条件としてよい。また、付与モジュール3033は、所定のデッキを所有することを条件としてよい。
【0142】
具体的には、例えば、付与モジュール3033は、カードID:C0001、C0002、C0003のデジタルカードを所有することを条件とし、商品AAAAを付与することを設定する。
【0143】
ステップS42において、第2サーバ30は、設定した特典情報を所定の手法により公開する。公開の手法は既存のいかなる手法を用いてもよい。
【0144】
ステップS43において、端末装置10は、第2サーバ30に係る特典情報を取得する。端末装置10の制御部190は、表示制御部194により、特典情報の一覧をディスプレイ141に表示する。
【0145】
図17は、端末装置10のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
図17において、表示制御部194は、領域1411を表示する。領域1411は、特典に関する情報を表示する領域である。領域1411には、検索ウィンドウ14111が表示されている。ユーザは、所望の特典、又は条件を満たしていそうなデジタル資産がある場合、検索ウィンドウ14111にキーワード等を入力する。
【0146】
表示制御部194は、例えば、領域1411において、特典情報をリスト状に表示する。表示順序は、商品の名称順、識別番号順、商品の価値順、デジタル資産を収集する難易度順等、任意に設定可能である。デジタル資産を収集する難易度は、例えば、デジタルカードのレアリティ等に基づいて算出され得る。
図17において、表示制御部194は、1つの特典に関する情報をオブジェクト14112で表示する。オブジェクト14112において、表示制御部194は、商品名と、条件として要するデジタル資産を表示する。
【0147】
表示制御部194は、デジタル資産についての条件を満たしている特典に関する情報のみを領域1411に表示してもよい。具体的には、例えば、管理部193は、特典の条件と、ユーザが所有しているデジタル資産とを照らし合わせる。管理部193は、条件を満たす特典の情報を抽出する。表示制御部194は、抽出した特典に関する情報をディスプレイ141に表示する。これにより、ディスプレイ141に表示される特典は、ユーザが取得可能であるため、ユーザは、表示されている特典のうち、どの特典を取得可能かを確認する必要がなくなる。
【0148】
図17において、ユーザは、所望の特典を選択し、選択した特典を表示するオブジェクトに接触する操作を行う。
【0149】
端末装置10は、ユーザがオブジェクトに接触すると、表示制御部194により、選択した特典を取得することを確認するための画面を表示する。
【0150】
図18は、ディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
図18に示す例では、表示制御部194は、選択した特典を取得することを確認するためのウィンドウ14113を表示する。ウィンドウ14113には、ユーザの意思を入力するためのボタン141131、141132が表示されている。特典を取得することに間違いがない場合、ユーザは、Yesボタン141131を押下する。本実施形態において、ボタン141131の押下が、オブジェクトに表示されるデジタル資産に関する情報の生成要求と、特典の付与要求の入力とを意味する。
【0151】
ステップS44において、端末装置10は、操作受付部191により、ユーザから入力された、生成要求と付与要求とを受け付ける。端末装置10は、送受信部192により、生成要求を第1サーバ20へ送信する。生成要求には、例えば、ユーザの識別情報(例えば、ユーザID、ユーザに対して設定されている所定のアドレス)と、条件に関する情報(例えば、カードID)とが含まれる。
【0152】
ステップS45において、第1サーバ20は、ユーザからの要求に基づき、ユーザが所有するデジタル資産を確認する。具体的には、例えば、第1サーバ20の制御部203は、管理モジュール2033により、受信した生成要求から、ユーザの識別情報と、条件に関する情報とを取得する。管理モジュール2033は、取得した情報に基づいてカード管理テーブル2026を参照し、条件として提示されているデジタルカードをユーザが所有しているか否かを確認する。
【0153】
ステップS46において、第1サーバ20は、デジタル資産に関する情報を生成する。具体的には、条件として提示されているデジタルカードをユーザが有している場合、例えば、第1サーバ20の制御部203は、生成モジュール2034により、デジタルカードを所有していることを証明する証明情報を、デジタル資産に関する情報として生成する。
【0154】
証明情報は、例えば、対象とするカードIDのカードを、必要枚数有していることを表す情報である。また、証明情報は、例えば、要件となる付加情報が付されたデジタルカードを、必要枚数有していることを表す情報である。また、証明情報は、例えば、対象となるデッキを有していることを表す情報である。生成モジュール2034は、証明情報に生成日時を含めてもよい。
【0155】
デジタル資産に関する情報は、デジタル資産に含まれるデジタルアイテムそのものではない。つまり、デジタル資産に関する情報は、当該情報に係るデジタルアイテムのデータ構造を維持していない。そのため、デジタル資産に関する情報が他サービスへ譲渡されても、対応するデジタルアイテムを譲受人が使用できない。また、デジタル資産に関する情報が他サービスへ譲渡されても、対応するデジタルアイテムの所有者が変わるものではない。つまり、第1サーバ20で管理されるデジタルアイテムのデータ構造に変化はない。
【0156】
生成モジュール2034は、生成したデジタル資産に関する情報の所有者を、生成要求を入力したユーザであるとする。第1サーバ20の制御部203は、送信制御モジュール2032により、生成したデジタル資産に関する情報を端末装置10へ送信する。
【0157】
ステップS47において、端末装置10は、第1サーバ20で生成された、デジタル資産に関する情報を第2サーバ30へ譲渡する。具体的には、例えば、端末装置10の制御部190は、送受信部192により、デジタル資産に関する情報を受信する。送受信部192は、デジタル資産に関する情報と、付与要求とを第2サーバ30へ送信する。送受信部192は、デジタル資産に関する情報の所有者を第2サーバ30(サービスの提供主体とも換言可能である)へ変更する旨の指示を第1サーバ20へ送信する。第1サーバ20は、デジタル資産に関する情報の所有者を第2サーバ30へ変更する。付与要求には、例えば、ユーザの識別情報(例えば、ユーザID、ユーザに対して設定されている所定のアドレス)と、ユーザにより選択された特典を識別する情報が含まれる。
【0158】
ステップS48において、第2サーバ30は、端末装置10に特典を付与する。具体的には、例えば、第2サーバ30の制御部303は、付与モジュール3033により、デジタル資産に関する情報と、付与要求とを受信する。付与モジュール3033は、付与要求から、ユーザの識別情報と、選択された特典の識別情報とを取得する。付与モジュール3033は、ユーザにより選択された特典についての条件を特典情報テーブル3021から読み出す。付与モジュール3033は、デジタル資産に関する情報と、特典についての条件とを照合する。付与モジュール3033は、デジタル資産に関する情報が、特典についての条件と一致する場合、ユーザに特典を付与する。
【0159】
端末装置10は、第2サーバ30から特典が付与されると、表示制御部194により、特典が付与されたことを通知するための画面を表示する。
【0160】
図19は、ディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
図19に示す例では、表示制御部194は、特典が付与されたことを通知するためのウィンドウ14114を表示する。ウィンドウ14114には、ユーザの意思を入力するためのボタン141141が表示されている。特典が付与されたことを確認した場合、ユーザは、Yesボタン141141を押下する。
【0161】
以上のように、上記実施形態では、デジタルアイテムの所有状況に応じて特典を付与するサービスが存在している。第1サーバ20の制御部203は、管理モジュール2033により、デジタル資産に含まれるデジタルアイテムを管理する。制御部203は、生成モジュール2034により、ユーザからの要求に応じ、ユーザが所有しているデジタルアイテムを表す、特典の付与を受けるためにサービスへ譲渡する情報を生成する。これにより、ユーザは、所有しているデジタルアイテムに基づき、特典を受け取ることが可能となる。
【0162】
したがって、本実施形態によれば、デジタル資産を収集する興趣性を向上させることができる。
【0163】
また、上記実施形態では、生成モジュール2034は、ユーザから、所有状況を確認するデジタルアイテムの指定を受け付け、指定されたデジタルアイテムを所有していることを表す情報を生成する。これにより、情報を生成する際に所有していることを確認するデジタルアイテムの数が減ることになり、生成モジュール2034の処理を軽減させることが可能となる。
【0164】
また、上記実施形態では、生成モジュール2034は、所定の関連情報が付されたデジタルアイテムを所有していることを表す情報を生成する。これにより、デジタルアイテムの数のみでなく、デジタルアイテムを用いて何をしたかを条件として、特典情報を設定することが可能となる。このため、デジタルアイテムを使用する興趣性を向上させることが可能となる。
【0165】
また、上記実施形態では、生成モジュール2034は、デジタル資産に関する情報を生成しても、管理するデジタルアイテムには影響を与えない。これにより、情報を生成してもデジタルアイテムが減ることはないため、気兼ねなく特典を受け取ることが可能となる。
【0166】
また、上記実施形態では、デジタル資産に関する情報において、当該情報に係るデジタルアイテムのデータ構造は維持されない。これにより、情報を譲渡されたとしても、譲受人はデジタルアイテムとして使用することができない。このため、デジタルアイテムが増加するのを抑えることが可能となる。
【0167】
また、上記実施形態では、デジタルアイテムは、所定の主体が提供するゲームで使用可能である。また、デジタルアイテムの所有状況に応じて特典を付与するサービスは、ゲームから切り離されたサービスである。これにより、ゲームに係るデジタルアイテムを取得したことと、ゲームから切り離されたサービスとを関連付けることが容易になり、ゲームをプレイする動機を与えることが可能となる。また、サービスの提供者においては、ゲームと連動させる際の負担を軽減させることが可能となる。
【0168】
<変形例>
上記実施形態では、ユーザ情報テーブル2021、カードマスタテーブル2022、デッキ情報テーブル2023、対戦情報テーブル2024、カード管理テーブル2026が第1サーバ20に記憶される場合を説明した。しかしながら、これらのテーブルで記憶される情報は、第1サーバ20に記憶されていなくてもよい。例えば、少なくともカード管理テーブル2026で記憶されるカード情報は、P2Pのコンピュータネットワークにより形成されるブロックチェーン(分散型台帳)に記憶されてもよい。
【0169】
このとき、デジタルカードのそれぞれは、ノンファンジブルトークン(NFT)としてブロックチェーンにおいて取引される。上記実施形態におけるカード管理IDは、例えば、NFTを識別するための固有の識別子(NFT-ID)に対応する。また、デジタル資産に関する情報は、NFTとしてブロックチェーンにおいて取り引きされる。例えば、生成モジュール2034は、ブロックチェーンに実装されるスマートコントラクトにより実現されてもよい。スマートコントラクトは、生成要求を受信すると、生成要求に含まれる条件に関する情報に基づいてNFTとしての証明情報を生成する。
【0170】
NFTに対する取引は、例えば、ブロックチェーンに実装されるスマートコントラクトにより実行される。NFTについての取引履歴はトランザクションとしてブロックチェーンに記憶される。これにより、NFTの所有者の履歴がブロックチェーンに記憶される。
【0171】
また、NFTの使用に関する管理は、例えば、ブロックチェーンに実装されるスマートコントラクトにより実行される。NFTの使用履歴は、トランザクションとしてブロックチェーンに記憶される。これにより、NFTを対戦で使用した履歴、NFTに基づいて他プレイヤを応援した履歴がブロックチェーンに記憶される。
【0172】
また、NFTの使用履歴に関する特典の付与は、例えば、ブロックチェーンに実装されるスマートコントラクトにより実行される。これにより、NFTを対戦で使用した履歴が所定の要件を満たすと、そのときのNFTの所有者に所定の特典が付与される。また、NFTに基づいて他プレイヤを応援した履歴が所定の要件を満たすと、そのときのNFTの所有者に所定の特典が付与される。
【0173】
付与モジュール3033は、例えば、ブロックチェーンに実装されるスマートコントラクトにより実現されてもよい。スマートコントラクトは、付与要求と、デジタル資産に関する情報とを受信すると、デジタル資産に関する情報と、特典についての条件とを照合する。スマートコントラクトは、デジタル資産に関する情報が、特典についての条件と一致する場合、ユーザに特典を付与する。
【0174】
このように、第1サーバ20の制御部203は、管理モジュール2033により、複数のデジタルカードに関する情報を、コンピュータネットワークにより形成される分散型台帳に記憶する。なお、端末装置10の制御部190が、管理部193により、複数のデジタルカードに関する情報を、コンピュータネットワークにより形成される分散型台帳に記憶してもよい。これにより、デジタルカードをNFTとして扱うことが可能となる。また、デジタルカードについて公明な記録を残すことが可能となる。
【0175】
また、管理モジュール2033は、カードの使用に関する情報を、対応するデジタルカードのトランザクションとして分散型台帳に記憶する。なお、管理部193が、カードの使用に関する情報を、対応するデジタルカードのトランザクションとして分散型台帳に記憶してもよい。これにより、デジタルカードの使用履歴について公明な記録を残すことが可能となる。
【0176】
また、管理モジュール2033、又は管理部193は、対戦に関する情報を、対応するデジタルカードのトランザクションとして分散型台帳に記憶する。これにより、デジタルカードの対戦に関する情報について公明な記録を残すことが可能となる。
【0177】
また、管理モジュール2033、又は管理部193は、応援に関する情報を、対応するデジタルカードのトランザクションとして分散型台帳に記憶する。これにより、デジタルカードに基づく応援に関する情報について公明な記録を残すことが可能となる。
【0178】
また、管理モジュール2033、又は管理部193は、取引に関する情報を、取引されたデジタルカードのトランザクションとして分散型台帳に記憶する。これにより、デジタルカードの取引について公明な記録を残すことが可能となる。
【0179】
上記実施形態では、第1サーバ20が対戦情報テーブル2024を記憶している場合を説明した。ユーザ自身の対戦情報は、端末装置10の記憶部180に記憶されてもよい。管理部193は、記憶部180に記憶される対戦情報に基づき、カード情報182における対戦情報を更新してもよい。送受信部192は、カード情報182が更新されると、カードに関する情報を第1サーバ20へ送信する。第1サーバ20の管理モジュール2033は、端末装置10から送信された情報に基づき、カードマスタテーブル2022を更新する。これにより、端末装置10において、対戦情報を把握することが可能となる。
【0180】
また、上記実施形態では、カードの使用として、カードを編成したデッキによる対戦、カードに基づく応援を例に説明した。しかしながら、カードの使用はこれらに限定されない。例えば、カードの展示等をカードの使用に含めてもよい。
【0181】
また、上記実施形態では、デジタル資産に含まれるデジタルアイテムがデジタルカードである場合を説明した。しかしながら、デジタルアイテムは、デジタルカードに限定されない。デジタルアイテムは、デジタルキャラクタ等であってもよい。
【0182】
また、上記実施形態では、ユーザが所有しているデジタル資産に応じて第2サーバ30から特典が付与される場合を説明した。しかしながら、第2サーバ30からの特典の付与は、所有するデジタル資産に基づくものに限定されない。例えば、所定の規則で事象が発生するシステムがある。このとき、システムの管理手段は、ユーザが発生させた事象を記憶する。システムの生成手段は、ユーザからの要求により、事象の発生に関する情報を生成する。
【0183】
具体的には、例えば、所定の規則でイベントが発生するゲームがある。このとき、ゲームを提供する第1サーバ20の管理モジュール2033は、プレイヤが発生させたイベント(ゲームの進捗)を管理する。生成モジュール2034は、ユーザからの要求により、事象の発生(ゲームの進捗、デジタルアイテムの獲得状況)に関する情報を生成する。
【0184】
第2サーバ30は、事象の発生状況を、特典についての条件として設定する。このとき、付与モジュール3033は、例えば、事象をどこまで発生させたかを条件としてよい。また、付与モジュール3033は、所定の事象の発生回数を条件としてよい。また、付与モジュール3033は、所定の事象の組み合わせ等を条件としてよい。また、付与モジュール3033は、所定の事象と紐づけられている情報も条件に含めてもよい。例えば、付与モジュール3033は、事象が発生した際のプレイヤの状態を条件としてよい。また、付与モジュール3033は、事象が発生した際の他プレイヤの状態、数を条件としてよい。第2サーバ30は、ユーザが提示する、事象の発生に関する情報に基づき、特典をユーザに付与する。
【0185】
所定の規則で事象が発生するシステムにおいて、ユーザが発生させた事象に関する情報は、NFTとしてブロックチェーンに記憶されてもよい。
【0186】
このように、システムにおいて発生した事象のログに基づき、当該システムから独立した他のシステムから特典を受けられるため、ユーザは、事象を発生させる意欲が高まる。つまり、所定のゲームの進捗に基づき、ゲームとは異なるサービスの提供元から特典を受けられるため、プレイヤは、ゲームを進める意欲が高まる。
【0187】
また、第2サーバ30は、ユーザが発生させた事象に関する情報に基づいて特典を付与する。そのため、第2サーバ30は、特典を付与する際、対象とするゲームを逐次起動させてゲーム内の進捗状況を確認する必要がない。第2サーバ30は、進捗を証明する情報(例えば、NFTを含む)が存在していることを確認すればよいため、運用の手間が省ける。また、手間を掛けずに複雑な条件設定が可能になる。
【0188】
また、上記実施形態では、全てのデジタルカードをカード管理テーブル2026で管理する例を説明した。しかしながら、カード管理テーブル2026で管理されるデジタルカードは、ユーザにより選択されてもよい。例えば、管理モジュール2033は、カード管理テーブル2026のレコード枠をユーザからの要求に応じてユーザに割り当て可能となっている。管理モジュール2033は、ユーザにより要求された数のレコード枠をユーザに割り当てる。管理モジュール2033は、レコード枠を割り当てた数に応じ、ユーザから所定の資産を要求してもよい。
【0189】
ユーザは、割り当てられたレコード枠に対し、所望のデジタルカードを格納する。すなわち、ユーザは、割り当てられたレコード枠のいずれかに、所定のデジタルカードのデータを記憶するように第1サーバ20に指示を出す。
【0190】
管理モジュール2033は、ユーザにより指定されたデジタルカードの情報をレコード枠に記憶する。管理モジュール2033は、レコード枠に記憶したデジタルカードが使用された場合、使用に関する情報をレコード枠における所定の項目に記憶する。一方で、レコード枠に記憶されていないデジタルカードが使用された場合には、使用に関する情報が記憶されない、または、レコード枠に記憶したデジタルカードに比べて少ない情報が記憶される。管理モジュール2033は、レコード枠に記憶されているデジタルカードのみを、他ユーザから閲覧可能としてもよい。なお、レコード枠はユーザごとに所定の数が割り当てられるが、ユーザが対価を支払うことや、ユーザがゲームを進行させるにより、当該ユーザに割り当てられるレコード枠が増加してもよい。
【0191】
これにより、ユーザにより指定されたデジタルカードについて、種々の情報が管理されることになる。このため、デジタルカードゲーム全体としての管理コストを下げつつ、ユーザが必要と感じたデジタルカードについては正確に情報を管理することが可能となる。
【0192】
また、上記実施形態では、ユーザが所望の特典を選択する場合を説明している。しかしながら、ユーザによる特典の選択は必須ではない。ユーザがデジタル資産に関する情報を要求すると、第1サーバ20は、ユーザが所有しているデジタル資産に関する情報を、カード管理テーブル2026を参照して生成してもよい。つまり、第1サーバ20は、ユーザからデジタル資産についての条件の指定を受けずに、デジタル資産に関する情報を生成してもよい。生成されたデジタル資産に関する情報は第2サーバ30へ送信される。第2サーバ30は、受信したデジタル資産に関する情報と、特典情報テーブル3021で記憶される条件とを比較し、ユーザに付与可能な特典を決定する。
【0193】
これにより、ユーザは、特典を選択せずに、特典を取得することが可能となる。また、ユーザは、デジタル資産に関する指定をせずに、特典を取得することが可能となる。
【0194】
また、上記実施形態では、ユーザは、デジタルカードを購入等することで、デジタルカードを取得する場合を説明した。しかしながら、デジタルカードは、アナログカードを読み取ることで取得してもよい。
【0195】
<4 コンピュータの基本ハードウェア構成>
図20は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、通信IF99(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらはバスにより相互に電気的に接続される。
【0196】
プロセッサ91とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ91は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0197】
主記憶装置92とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0198】
補助記憶装置93とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0199】
通信IF99とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
【0200】
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えば、Wi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0201】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0202】
<コンピュータ90の基本機能構成>
図20に示すコンピュータ90の基本ハードウェア構成により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0203】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0204】
制御部は、プロセッサ91が補助記憶装置93に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置92に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0205】
記憶部は、主記憶装置92、補助記憶装置93により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ91は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置92または補助記憶装置93に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0206】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブルと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル同士の関係を設定し、関連づけることができる。
【0207】
通常、各テーブルにはレコードを一意に特定するためのキーとなるカラムが設定されるが、カラムへのキーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、記憶部に記憶された特定のテーブルにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0208】
通信部は、通信IF99により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0209】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0210】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、デジタル資産に含まれるデジタルアイテムを管理するステップと、デジタルアイテムの所有状況に応じて特典を付与するサービスが存在しており、ユーザからの要求に応じ、ユーザが所有しているデジタルアイテムを表す、特典の付与を受けるためにサービスへ譲渡する情報を生成するステップとを実行させるプログラム。
(付記2)
生成するステップにおいて、ユーザから、所有状況を確認するデジタルアイテムの指定を受け付け、指定されたデジタルアイテムを所有していることを表す情報を生成する(付記1)に記載のプログラム。
(付記3)
生成するステップにおいて、所定の関連情報が付されたデジタルアイテムを所有していることを表す情報を生成する(付記1)又は(付記2)に記載のプログラム。
(付記4)
生成するステップにおいて、情報を生成しても、管理するデジタルアイテムには影響を与えない(付記1)乃至(付記3)のいずれかに記載のプログラム。
(付記5)
情報において、情報に係るデジタルアイテムのデータ構造は維持されない(付記1)乃至(付記4)のいずれかに記載のプログラム。
(付記6)
管理するステップにおいて、デジタルアイテムは、所定の主体が提供するゲームで使用可能であり、生成するステップにおいて、サービスは、ゲームから切り離されたサービスである(付記1)乃至(付記5)のいずれかに記載のプログラム。
(付記7)
管理するステップにおいて、ユーザが発生させた事象を管理し、生成するステップにおいて、事象の発生状況に応じて特典を付与するサービスが存在しており、ユーザからの要求に応じ、ユーザが発生させた事象を表す、特典の付与を受けるためにサービスへ譲渡する情報を生成する(付記1)乃至(付記6)のいずれかに記載のプログラム。
(付記8)
生成するステップにおいて、所定の情報が紐づけられている事象を発生させていることを表す情報を生成する(付記7)に記載のプログラム。
(付記9)
管理するステップにおいて、デジタルアイテムを、コンピュータネットワークにより形成される分散型台帳で管理する(付記1)乃至(付記8)に記載のプログラム。
(付記10)
生成するステップにおいて、生成した情報をコンピュータネットワークにより形成される分散型台帳で管理する(付記1)乃至(付記9)のいずれかに記載のプログラム。
(付記11)
管理するステップにおいて、ユーザが発生させた事象を、コンピュータネットワークにより形成される分散型台帳で管理する(付記7)に記載のプログラム。
(付記12)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、所定のユーザが所有しているデジタルアイテムを表す情報を譲受するステップであって、デジタルアイテムは、所定のゲームサービスによって発行され、ゲームサービスで利用可能であり、デジタル資産に含まれる、情報を譲渡するステップと、譲受した所定のユーザが所有しているデジタルアイテム表す情報に基づいて、ゲームサービスから切り離されたサービスに係る特典をユーザに付与するステップとを実行させるプログラム。
(付記13)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、プロセッサが、デジタル資産に含まれるデジタルアイテムを管理するステップと、デジタルアイテムの所有状況に応じて特典を付与するサービスが存在しており、ユーザからの要求に応じ、ユーザが所有しているデジタルアイテムを表す、特典の付与を受けるためにサービスへ譲渡する情報を生成するステップとを実行する方法。
(付記14)
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、制御部が、デジタル資産に含まれるデジタルアイテムを管理するステップと、デジタルアイテムの所有状況に応じて特典を付与するサービスが存在しており、ユーザからの要求に応じ、ユーザが所有しているデジタルアイテムを表す、特典の付与を受けるためにサービスへ譲渡する情報を生成するステップとを実行する情報処理装置。
(付記15)
デジタル資産に含まれるデジタルアイテムを管理する手段と、デジタルアイテムの所有状況に応じ、特典を付与する条件を設定する手段と、ユーザからの要求に応じ、ユーザが所有しているデジタルアイテムを表す情報を生成する手段と、情報の所有者を、ユーザから、特典の提供主体へ変更する手段と、所有者が変更された情報に基づき、ユーザのデジタルアイテムの所有状況が条件を満たす場合、特典を付与する手段とを具備するシステム。
【符号の説明】
【0211】
1…システム
10…端末装置
12…通信IF
120…通信部
13…入力装置
131…タッチ・センシティブ・デバイス
14…出力装置
141…ディスプレイ
15…メモリ
150…位置情報センサ
16…ストレージ
160…カメラ
17…音声処理部
171…マイク
172…スピーカー
180…記憶部
19…プロセッサ
190…制御部
20…サーバ