(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064152
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】油性毛髪化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/891 20060101AFI20240507BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20240507BHJP
A61K 8/58 20060101ALI20240507BHJP
A61Q 5/00 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
A61K8/891
A61K8/37
A61K8/58
A61Q5/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022172525
(22)【出願日】2022-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】502439647
【氏名又は名称】株式会社ダリヤ
(72)【発明者】
【氏名】山元 博明
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA112
4C083AA122
4C083AC112
4C083AC182
4C083AC351
4C083AC352
4C083AC371
4C083AC372
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC582
4C083AC842
4C083AD151
4C083AD152
4C083AD162
4C083AD571
4C083AD572
4C083BB13
4C083CC31
4C083CC32
4C083DD30
4C083EE06
(57)【要約】
【課題】さらさら感、やわらかさおよびまとまりを付与し、塗布感およびのびが良好である油性毛髪化粧料を提供する。
【解決手段】(A)25℃における動粘度が100,000~1,000,000mm2/sであるメチルポリシロキサン、(B)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマーまたはジメチコンクロスポリマーから選ばれる1種以上、(C)25℃で液状のエステル油、(D)リン脂質を含有し、前記(A)成分の含有量が2~30質量%である油性毛髪化粧料を提供することにより、さらさら感、やわらかさおよびまとまりを付与し、塗布感およびのびが良好である油性毛髪化粧料を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)25℃における動粘度が100,000~1,000,000mm2/sであるメチルポリシロキサン
(B)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマーまたはジメチコンクロスポリマーから選ばれる1種以上
(C)25℃で液状のエステル油
(D)リン脂質
を含有し、前記(A)成分の含有量が2~30質量%である油性毛髪化粧料。
【請求項2】
前記(B)成分の含有量が0.001~1質量%である請求項1に記載の油性毛髪化粧料。
【請求項3】
前記(C)成分がミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリルまたはミリスチン酸オクチルドデシルから選ばれる1種以上である請求項1に記載の油性毛髪化粧料。
【請求項4】
前記(C)成分の含有量が0.5~15質量%である請求項1に記載の油性毛髪化粧料。
【請求項5】
前記(D)成分の含有量が0.00001~1質量%である請求項1に記載の油性毛髪化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は油性毛髪化粧料に関し、特にさらさら感、やわらかさおよびまとまりを付与し、塗布感およびのびが良好である油性毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、消費者はカラーリング処理やパーマネント処理による毛髪のダメージが重なり、毛髪のまとまりが悪い、パサついて手ざわりが悪い等の毛髪に関する様々な悩みを抱えている。消費者はこれらの悩みを解消するためにヘアオイル、ヘアクリーム、ヘアミルク等の様々な毛髪化粧料を使用している。これらの毛髪化粧料の中でも、ヘアオイルは適度なまとまりや手ざわりの良さを付与することから消費者に需要がある。また、近年ではやわらかい自然な風合いのヘアスタイルが流行であることから、これらのヘアスタイルを作ることができるヘアオイルの開発が求められている。
【0003】
従来、ヘアオイルにはまとまりや手ざわりの良さを付与する目的でシリコーン油、エステル油、炭化水素油や植物油等の油性成分が配合されている。これらの油性成分の中でも、重合度が高いメチルポリシロキサンやジメチコノールは優れたまとまり、さらさら感や良好な塗布感を付与することから汎用されている。しかしながら、重合度が高いメチルポリシロキサンやジメチコノールは配合量を増やすと塗布時ののびが悪くなるという課題がある。
【0004】
このような課題に対して、特許文献1では(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、ジメチコノール、メチルポリシロキサンを含有し、環状シリコーンを含有しないことを特徴とする洗い流さない油性毛髪化粧料により、さらさら感、塗布感、のびを改善することができることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1ではさらさら感、塗布感、のびの検討はなされているが、やわらかさやまとまりについての検討はなされていない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、鋭意検討した結果、(A)25℃における動粘度が100,000~1,000,000mm2/sであるメチルポリシロキサン、(B)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマーまたはジメチコンクロスポリマーから選ばれる1種以上、(C)25℃で液状のエステル油、(D)リン脂質を含有し、前記(A)成分の含有量が2~30質量%である油性毛髪化粧料を提供することにより、さらさら感、やわらかさおよびまとまりを付与し、塗布感およびのびが良好である油性毛髪化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、さらさら感、やわらかさおよびまとまりを付与し、塗布感およびのびが良好である油性毛髪化粧料を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。なお、含有量を示す単位は、特に明記しない限り全て質量%である。
【0010】
本発明における「塗布感」とは、油性毛髪化粧料を毛髪に塗り広げているときに、油性毛髪化粧料が毛髪に存在しているという存在感のことを指す。この塗布感が小さい場合、油性毛髪化粧料を使用しているという実感が乏しくなり、満足感が得られない。
【0011】
本発明は、さらさら感、まとまりおよび塗布感の観点から、(A)25℃における動粘度が100,000~1,000,000mm2/sであるメチルポリシロキサンを含有する。
【0012】
本発明で用いられる前記(A)成分の含有量は、2~30%、好ましくは5~25%、より好ましくは10~20%がよい。前記(A)成分が2%未満の場合、さらさら感および塗布感が得られず、まとまりが悪くなる。前記(A)成分が30%を超える場合、やわらかさおよびのびが悪くなる。
【0013】
本発明は、塗布感およびのびの良さの観点から、(B)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマーまたはジメチコンクロスポリマーから選ばれる1種以上を含有する。
【0014】
本発明に用いられる前記(B)成分は、市販品として入手が可能であり、これらのシリコーンポリマーは、市販のものを使用することができる。市販のシリコーンポリマーは、シリコーンポリマーそのものを用いても、あらかじめシリコーン油や炭化水素油等の分散媒に分散または溶解させたものを用いてもよい。
【0015】
本発明に用いられる(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、DOWSIL 3901 Liquid Satin Blend(ダウ・東レ株式会社製)、KSG-15(信越化学工業株式会社製)、KSG-1510(信越化学工業株式会社製)、KSG-16(信越化学工業株式会社製)、KSG-1610(信越化学工業株式会社製)、KSG-19(信越化学工業株式会社製)、KSG-016F(信越化学工業株式会社製)、SFE839(モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ合同会社製)、DOWSIL 9546 Silicone Elastomer Blend(ダウ・東レ株式会社製)、DOWSIL 9576 Smooth Away Elastomer(ダウ・東レ株式会社製)等が挙げられる。
【0016】
本発明に用いられる(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、KSG-18A(信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。
【0017】
本発明に用いられるジメチコンクロスポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、DOWSIL EL9240 Silicone Elastomer Blend(ダウ・東レ株式会社製)、DOWSIL 9040 Silicone Elastomer Blend(ダウ・東レ株式会社製)、DOWSIL 9041 Silicone Elastomer Blend(ダウ・東レ株式会社製)、DOWSIL 9045 Silicone Elastomer Blend(ダウ・東レ株式会社製)等が挙げられる。
【0018】
本発明に用いられる前記(B)成分のうち、塗布感を向上させる観点から、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーが好ましい。
【0019】
本発明で用いられる前記(B)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001~1%、より好ましくは0.005~0.5%、さらに好ましくは0.01~0.3%がよい。前記(B)成分が0.001%未満の場合、塗布感が得られない恐れや、のびが悪くなる恐れがある。前記(B)成分が1%を超える場合、さらさら感が得られない恐れや、のびが悪くなる恐れがある。
【0020】
本発明は、さらさら感およびやわらかさの観点から、(C)25℃で液状のエステル油を含有する。
【0021】
本発明で用いられる前記(C)成分としては、特に限定されないが、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、エチルヘキサン酸セチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルドデシル、乳酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ピバリン酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン等が挙げられ、これら1種以上を含有することができる。
【0022】
本発明に用いられる前記(C)成分のうち、さらさら感およびやわらかさを向上させる観点から、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリルまたはミリスチン酸オクチルドデシルが好ましく、中でもミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシルがより好ましい。
【0023】
本発明で用いられる前記(C)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.5~15%、より好ましくは1~10%、さらに好ましくは3~8%がよい。前記(C)成分が0.5%未満の場合、さらさら感が得られない恐れや、やわらかさが悪くなる恐れがある。前記(C)成分が15%を超える場合、さらさら感が得られない恐れや、のびが悪くなる恐れがある。
【0024】
本発明は、やわらかさおよびまとまりの観点から、(D)リン脂質を含有する。
【0025】
本発明で用いられる前記(D)成分は、リン酸残基を含む複合脂質であって、天然リン脂質、合成リン脂質、天然由来のリン脂質の不飽和炭素鎖を水素により飽和した水素添加リン脂質等が挙げられる。具体的なリン脂質としては、特に限定されないが、例えば、大豆レシチン、卵黄レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン等の天然リン脂質、ジラウロイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、パルミトイル・オレオイルホスファチジルコリン等の合成リン脂質、水素添加大豆レシチン、水素添加卵黄レシチン、水素添加ホスファチジルコリン、水素添加ホスファチジルセリン等の水素添加リン脂質等が挙げられ、これら1種以上を含有することができる。
【0026】
本発明に用いられる前記(D)成分のうち、やわらかさおよびまとまりを向上させる観点から、大豆レシチンおよび水素添加大豆レシチンが好ましく、中でも大豆レシチンがより好ましい。
【0027】
本発明で用いられる前記(D)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.00001~1%、より好ましくは0.00005~0.1%、さらに好ましくは0.0001~0.01%がよい。前記(D)成分が0.00001%未満の場合、やわらかさおよびまとまりが悪くなる恐れがある。前記(D)成分が1%を超える場合、さらさら感が得られない恐れや、のびが悪くなる恐れがある。
【0028】
本発明の油性毛髪化粧料は、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分および前記(D)成分以外の油性成分を効果を損なわない範囲で含有することができる。
【0029】
本発明で用いられる前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分および前記(D)成分以外の油性成分としては、特に限定されないが、例えば、メチルポリシロキサン、ジメチコノール、メチルフェニルポリシロキサン、アミノプロピルジメチコン、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリグリセリル-3ジシロキサンジメチコン、ポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ステアロキシメチルポリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、α-オレフィンオリゴマー、流動パラフィン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、イソドデカン、ドデカン、スクワラン、スクワレン、オリーブ油、米ヌカ油、マカデミアナッツ油、マカデミア油、アボガド油、サフラワー油、ホホバ油、大豆油、ヒマワリ種子油、ブドウ種子油、コーン油、菜種油、レモン油、オレンジ油、茶実油、ツバキ油、落花生油、アルガン油、シア脂油、アーモンド油、ヒマシ油、ヤシ油、パーム油、ゴマ油、ヒマワリ油、モモ核油、コムギ胚芽油、月見草油、ローズヒップ油等が挙げられ、これら1種以上を含有することができる。
【0030】
本発明で用いられる前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分および前記(D)成分以外の油性成分のうち、低重合のメチルポリシロキサンが好ましく、中でも25℃における動粘度が2~5mm2/sであるメチルポリシロキサンがより好ましい。
【0031】
本発明の油性毛髪化粧料は、前記必須成分の他に、通常の化粧料、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種成分、例えば、高分子、保湿剤、界面活性剤、キレート剤、蛋白誘導体、加水分解蛋白、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、ビタミン類、防腐剤、色素、顔料、粉体、紫外線吸収剤、香料等から選ばれる少なくとも1種以上を効果を損なわない範囲で含有することができる。ただし、これら例示に限定されるものではない。
【0032】
本発明における油性毛髪化粧料は、連続相が油性成分であり、実質的に水を含有しないものである。実質的に水を含有しないとは、水の含有量が好ましくは3%未満、より好ましくは1%未満であることを指す。
【0033】
本発明における油性毛髪化粧料の20℃の条件下における粘度は、10~1,000mPa・sであることが好ましい。
【0034】
本発明における油性毛髪化粧料の20℃の条件下における粘度は、常法にて調製して得られた油性毛髪化粧料を140g容量のサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、20℃で1日間静置し調温した後に、B型粘度計(モデル:デジタル粘度計TVB-10M、東機産業株式会社製)により、2号ローターにて1分間、回転速度30rpmの条件下で測定したものである。
【0035】
本発明の油性毛髪化粧料は、ポンプ式容器、ワンタッチキャップ式容器、スポイト付き容器やエアゾール容器等の容器に充填して使用することができる。
【実施例0036】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0037】
本明細書に示す評価試験において、油性毛髪化粧料に含まれる成分およびその含有量を種々変更しながら実施した。各成分の含有量を示す単位は全て質量%であり、これを常法にて調製した。
【0038】
本明細書に示す評価試験方法において、「さらさら感」、「やわらかさ」、「まとまり」、「塗布感」および「のびの良さ」について下記の方法で評価した。
【0039】
「さらさら感」
実施例および比較例で得られた油性毛髪化粧料に関し、専門のパネラー15人でさらさら感の評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例で得られた油性毛髪化粧料0.5gを室温20℃、湿度60%の条件下で毛髪全体に均一に塗布し、塗布後にさらさら感を官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上がさらさら感があると感じた。
4:15人中10人以上12人以下がさらさら感があると感じた。
3:15人中7人以上9人以下がさらさら感があると感じた。
2:15人中4人以上6人以下がさらさら感があると感じた。
1:15人中3人以下がさらさら感があると感じた。
【0040】
「やわらかさ」
実施例および比較例で得られた油性毛髪化粧料に関し、専門のパネラー15人でやわらかさの評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例で得られた油性毛髪化粧料0.5gを室温20℃、湿度60%の条件下で毛髪全体に均一に塗布し、塗布後にやわらかさを官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上がやわらかさがあると感じた。
4:15人中10人以上12人以下がやわらかさがあると感じた。
3:15人中7人以上9人以下がやわらかさがあると感じた。
2:15人中4人以上6人以下がやわらかさがあると感じた。
1:15人中3人以下がやわらかさがあると感じた。
【0041】
「まとまり」
実施例および比較例で得られた油性毛髪化粧料に関し、専門のパネラー15人でまとまりの評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例で得られた油性毛髪化粧料0.5gを室温20℃、湿度60%の条件下で毛髪全体に均一に塗布し、塗布後にまとまりを官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上がまとまりがあると感じた。
4:15人中10人以上12人以下がまとまりがあると感じた。
3:15人中7人以上9人以下がまとまりがあると感じた。
2:15人中4人以上6人以下がまとまりがあると感じた。
1:15人中3人以下がまとまりがあると感じた。
【0042】
「塗布感」
実施例および比較例で得られた油性毛髪化粧料に関し、専門のパネラー15人で塗布感の評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例で得られた油性毛髪化粧料0.5gを室温20℃、湿度60%の条件下で毛髪全体に均一に塗布し、塗布感を官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上が塗布感があると感じた。
4:15人中10人以上12人以下が塗布感があると感じた。
3:15人中7人以上9人以下が塗布感があると感じた。
2:15人中4人以上6人以下が塗布感があると感じた。
1:15人中3人以下が塗布感があると感じた。
【0043】
「のびの良さ」
実施例および比較例で得られた油性毛髪化粧料に関し、専門のパネラー15人でのびの良さの評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例で得られた油性毛髪化粧料0.5gを室温20℃、湿度60%の条件下で毛髪全体に均一に塗布し、のびの良さを官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上がのびが良いと感じた。
4:15人中10人以上12人以下がのびが良いと感じた。
3:15人中7人以上9人以下がのびが良いと感じた。
2:15人中4人以上6人以下がのびが良いと感じた。
1:15人中3人以下がのびが良いと感じた。
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
表1~4に示す実施例1~33より、さらさら感、やわらかさ、まとまり、塗布感およびのびの良さに関して良好な結果が得られた。
【0049】
以下に油性毛髪化粧料の実施例34~36を記載する。
【0050】
実施例34~36により得られた油性毛髪化粧料は、さらさら感、やわらかさ、まとまり、塗布感およびのびの良さに関して良好な結果が得られた。
【0051】
<実施例34>
成 分 含有量(質量%)
(A)メチルポリシロキサン(1,000,000mm2/s)※1 10.000
(A)メチルポリシロキサン(100,000mm2/s)※2 5.000
(B)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー※3 0.050
(C)ミリスチン酸イソプロピル※4 4.800
(C)トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル※10 0.010
(D)大豆レシチン※5 0.001
ジメチコノール 2.000
γ-ドコサラクトン 0.001
アルガニアスピノサ核油 0.001
ポリオキシエチレンアルキル(12~14)エーテル(3E.O.) 0.010
ジヒドロキシプロピルアルギニンHCl 0.001
ワサビノキ種子エキス 0.001
ペンチレングリコール 0.001
香料 1.400
メチルポリシロキサン(2mm2/s) 40.000
メチルポリシロキサン(5mm2/s) 36.723
精製水 0.001
合計 100.000
【0052】
<実施例35>
成 分 含有量(質量%)
(A)メチルポリシロキサン(1,000,000mm2/s)※1 10.000
(A)メチルポリシロキサン(100,000mm2/s)※2 5.000
(B)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー※3 0.050
(C)ミリスチン酸イソプロピル※4 4.800
(C)トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル※10 0.010
(D)大豆レシチン※5 0.001
ジメチコノール 2.000
γ-ドコサラクトン 0.001
アルガニアスピノサ核油 0.001
ポリオキシエチレンアルキル(12~14)エーテル(3E.O.) 0.010
ジヒドロキシプロピルアルギニンHCl 0.001
ワサビノキ種子エキス 0.001
ペンチレングリコール 0.001
香料 1.400
メチルポリシロキサン(2mm2/s) 10.000
メチルポリシロキサン(5mm2/s) 66.723
精製水 0.001
合計 100.000
【0053】
<実施例36>
成 分 含有量(質量%)
(A)メチルポリシロキサン(1,000,000mm2/s)※1 10.000
(A)メチルポリシロキサン(100,000mm2/s)※2 5.000
(B)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー※3 0.050
(C)ミリスチン酸イソプロピル※4 4.800
(C)トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル※10 0.010
(D)大豆レシチン※5 0.001
ジメチコノール 2.000
γ-ドコサラクトン 0.001
アルガニアスピノサ核油 0.001
ポリオキシエチレンアルキル(12~14)エーテル(3E.O.) 0.010
ジヒドロキシプロピルアルギニンHCl 0.001
ワサビノキ種子エキス 0.001
ペンチレングリコール 0.001
香料 1.400
メチルポリシロキサン(2mm2/s) 65.000
メチルポリシロキサン(5mm2/s) 11.723
精製水 0.001
合計 100.000
【0054】
実施例34~36で用いられる(A)成分※1、(A)成分※2、(B)成分※3、(C)成分※4、(C)成分※10および(D)成分※5の市販原料を以下に示す。
※1:KF-96H-100万CS(信越化学工業株式会社製)
※2:KF-96H-10万CS(信越化学工業株式会社製)
※3:DOWSIL 3901 Liquid Satin Blend(ダウ・東レ株式会社製)
※4:IPM-R(高級アルコール工業株式会社製)
※5:PHYTEXT(LUCASMEYER COSMETICS製)
※10:O.D.O(日清オイリオグループ株式会社製)