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特開2024-64239開閉体装置及び開閉体装置の電力供給方法
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  • 特開-開閉体装置及び開閉体装置の電力供給方法 図1
  • 特開-開閉体装置及び開閉体装置の電力供給方法 図2
  • 特開-開閉体装置及び開閉体装置の電力供給方法 図3
  • 特開-開閉体装置及び開閉体装置の電力供給方法 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064239
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】開閉体装置及び開閉体装置の電力供給方法
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/82 20060101AFI20240507BHJP
【FI】
E06B9/82 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022172682
(22)【出願日】2022-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】000239714
【氏名又は名称】文化シヤッター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114166
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 浩三
(72)【発明者】
【氏名】高橋 大助
【テーマコード(参考)】
2E042
【Fターム(参考)】
2E042AA01
2E042CA01
2E042CA11
2E042CB01
2E042CB04
(57)【要約】
【課題】設備費用やメンテナンス作業を大幅に増大させることなく、停電時など商用電源の電力の供給が無いときでも、シャッターカーテンの動作を行う。
【解決手段】開閉体装置10は、建物などの構造物の開閉用空間部を昇降開閉するためのシャッターカーテン12を、構造物の天井裏またはシャッターケース11に配置されたモータ17を用いて上昇駆動し、下降時にはシャッターカーテン自体が自重降下して全閉状態とする。開閉体装置のシャッターケース内及び/又はガイドレール13,14内に電気二重層キャパシタ20を配置し、シャッターカーテンの下降時にモータで発生する回生電力を電気二重層キャパシタ20に蓄電し、シャッターカーテンの上昇時には電気二重層キャパシタ20からの電力を制御装置18に供給して上昇動作を実行する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部の周縁部に設けられ自重で下降して前記開口部を閉鎖する開閉手段と、
前記開閉手段を電動で上昇動作させるための開閉機と、
前記開閉機を駆動して前記開閉手段の上昇動作を制御する制御手段と、
前記制御手段へ電力を供給する電力供給手段とを備えた開閉体装置において、
前記電力供給手段を電気二重層キャパシタで構成し、前記開閉手段の下降時に前記開閉機で発生する回生電力を前記電気二重層キャパシタに蓄電し、前記開閉手段の上昇時には前記電気二重層キャパシタからの電力を前記制御手段に供給することを特徴とする開閉体装置。
【請求項2】
開口部の周縁部に設けられ自重で下降して前記開口部を閉鎖する開閉手段と、
前記開閉手段を電動で上昇動作させるための開閉機と、
前記開閉機を駆動して前記開閉手段の上昇動作を制御する制御手段と、
前記制御手段へ電力を供給する電力供給手段とを備えた開閉体装置の電力供給方法であって、
前記電力供給手段を電気二重層キャパシタで構成し、前記開閉手段の下降時に前記開閉機で発生する回生電力を前記電気二重層キャパシタに蓄電し、前記開閉手段の上昇時には前記電気二重層キャパシタからの電力を前記制御手段に供給することを特徴とする開閉体装置の電力供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅、ビル、工場、倉庫、車庫などの建物を含む構造物躯体の開口部などをシャッターなどの開閉体を用いて仕切るように構成された開閉体装置及び開閉体装置の電力供給方法に係り、特に、停電時など商用電源の電力の供給が無い場合でも電動式の開閉機(モータ等)で開閉体の開動作を行うのに好適な開閉体装置及び開閉体装置の電力供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シャッターカーテンなどのような開閉体装置は、住宅、ビル、工場、倉庫、車庫などの建物を含む構造物躯体の出入口や窓部、あるいは内部の通路や空間などの開口部に設置され、その開閉体を移動させることによってその開口部を開放、閉鎖するものである。この開閉体装置は、多数の短冊状のスラット材からなるスラットカーテン、多数のパイプ材をリンク材などで連結させてなるパイプグリルカーテン、一枚状あるいは多数連結されたパネル材からなるパネルカーテン、ネット材からなるネットカーテン、合成樹脂あるいは布繊維製のシート材からなるシートカーテン、あるいはこれらの複合部材などからなる複合カーテンなどの開閉体を、開口部の上部から繰り出し下降させて開口部全体を閉鎖するように構成されている。このような開閉体装置は、開閉体の開閉動作を電動で行なう場合が多い。電動の開閉体装置としては、電動シャッター装置、電動ドア装置、電動オーニング装置などがある。
【0003】
一般に電動の開閉体装置は、建物などの構造物の開閉用空間部を昇降開閉するための開閉体を、構造物の天井裏またはシャッターケースに配置された開閉機(モータ等)によって昇降駆動するものがある。また、下降時には開閉体自体が自重降下して全閉状態となり、上昇時には電動で開放したり、又は手動操作用ハンドルで回転させて手動により開閉体を巻き上げて開放するものがある。
【0004】
このような電動で開放動作を行う開閉体装置の中には、非常電源装置を備えたものがある。非常電源装置は、バッテリからなる予備電源及びインバータ機器などの電子部品を搭載して構成されている。非常電源装置を備えた開閉体装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009-79457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
手動操作用ハンドルを用いて操作を行う場合、作業者が脚立や作業台などに上って上部に設けられた点検口を開放しながら、開閉体の開閉操作を行う必要があり、操作が大変面倒であった。一方、特許文献1に記載のような非常電源装置を設ける場合、設備費用が増大し、かつ予備電源のバッテリ交換を定期的に行なう必要があり、メンテナンスが必要であった。
【0007】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、設備費用やメンテナンス作業を大幅に増大させることなく、停電時など商用電源の電力の供給が無いときでも、開閉体の動作を容易に行うことができる開閉体装置及び開閉体装置の電力供給方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の開閉体装置の第1の特徴は、開口部の周縁部に設けられ自重で下降して前記開口部を閉鎖する開閉手段と、前記開閉手段を電動で上昇動作させるための開閉機と、前記開閉機を駆動して前記開閉手段の上昇動作を制御する制御手段と、前記制御手段へ電力を供給する電力供給手段とを備えた開閉体装置において、前記電力供給手段を電気二重層キャパシタで構成し、前記開閉手段の下降時に前記開閉機で発生する回生電力を前記電気二重層キャパシタに蓄電し、前記開閉手段の上昇時には前記電気二重層キャパシタからの電力を前記制御手段に供給することにある。
【0009】
開閉体装置は、建物などの構造物の開閉用空間部を昇降開閉するための開閉手段を、構造物の天井裏またはシャッターケースに配置された開閉機(モータ等)を用いて上昇駆動し、下降時には開閉体自体が自重降下して全閉状態とする。なお、上昇時に電動以外に手動操作用ハンドルで回転させて手動により開閉手段を巻き上げて開放するものでもよい。開閉体装置のシャッターケース内及び/又はガイドレール内に電気二重層キャパシタを配置し、開閉手段の下降時に開閉機で発生する回生電力を電気二重層キャパシタに蓄電し、開閉手段の上昇時には電気二重層キャパシタからの電力を制御手段に供給して上昇動作を実行する。これによって設備費用やメンテナンス作業を大幅に増大させることなく、停電時など商用電源の電力の供給が無いときでも、開閉手段の動作を容易に行うことができる。
【0010】
本発明の開閉体装置の電力供給方法の第1の特徴は、開口部の周縁部に設けられ自重で下降して前記開口部を閉鎖する開閉手段と、前記開閉手段を電動で上昇動作させるための開閉機と、前記開閉機を駆動して前記開閉手段の上昇動作を制御する制御手段と、前記制御手段へ電力を供給する電力供給手段とを備えた開閉体装置の電力供給方法であって、前記電力供給手段を電気二重層キャパシタで構成し、前記開閉手段の下降時に前記開閉機で発生する回生電力を前記電気二重層キャパシタに蓄電し、前記開閉手段の上昇時には前記電気二重層キャパシタからの電力を前記制御手段に供給することにある。
これは、前記開閉体装置の第1の特徴に対応した開閉体装置の電力供給方法の発明である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の開閉体装置及び開閉体装置の電力供給方法によれば、設備費用やメンテナンス作業を大幅に増大させることなく、停電時など商用電源の電力の供給が無いときでも、開閉体の動作を容易に行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施の形態による開閉体装置であるシャッター装置の概略構成を示す図である。
図2】実施の形態に係る開閉体装置が下限位置で停止中に実行する下限停止動作の一例を示すフローチャート図である。
図3】実施の形態に係る開閉体装置が上限位置で停止中に実行する上限停止動作の一例を示すフローチャート図である。
図4】外部電源の携帯型の予備電源(モバイルバッテリ)から電力供給装置(電気二重層キャパシタ)に充電する場合のシステム構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面に従って、本発明に係る開閉体装置の好ましい実施の形態について説明する。この実施の形態では、開閉手段として上下に開閉動作されるシャッターカーテンを備えたシャッター装置を例に説明する。図1は、本発明の一実施の形態による開閉体装置であるシャッター装置の概略構成を示す図である。図1において、開閉体装置10は、出入口の開口部を上下に開閉するシャッター装置である。
【0014】
開閉体装置10は、建物の開口部に設けられるものであり、基本的にシャッターケース11、シャッターカーテン12、ガイドレール13,14、巻取シャフト15、チェーン16、モータ17、制御装置18、障害物感知器185、操作スイッチ19、及び電力供給装置20などを含んで構成される。この開閉体装置10は、通常時には、操作スイッチ19の操作に応じて、開閉機であるモータ17を駆動して開閉制御するようになっている。さらに、この開閉体装置10では、シャッターカーテン12が巻取シャフト15に巻き取られている開放状態を機械的な保持機構(図示せず)によって保持しており、この開放状態で外部から火災の発生などを示す非常信号BS又は操作スイッチ19の下降(閉)ボタン19Cが操作され、その閉鎖信号が制御装置18に入力された場合には、その保持機構による開放状態の保持が解除されて、シャッターカーテン12は、その自重で自然降下して開口部を自動閉鎖する。
【0015】
ガイドレール13,14は、シャッターカーテン12の両端部に接するように建物の開口部の両端側に設けられ、まぐさ部から床面まで掛け渡された断面形状がコの字型の案内溝を有する金属製部材又はこれと同等の部材で構成されている。シャッターカーテン12は、このガイドレール13,14の各案内溝に沿って上昇下降し、開口部の開閉動作を行う。
【0016】
巻取シャフト15は、シャッターケース11の両端側に回動可能に設けられ、シャッターカーテン12を巻き取ったり巻き戻したりする。チェーン16は、モータ17の回転軸に設けられた主動スプロケットと巻取シャフト15の回転軸に設けられた従動スプロケットとを連結している。従って、モータ17の回転駆動力は、チェーン16を介して巻取シャフト15側に伝達され、モータ17が回転すると、チェーン16を介して巻取シャフト15が回転し、シャッターカーテン12の開閉動作が制御されるようになっている。
【0017】
モータ17には、その回転位置、すなわちシャッターカーテン12の開閉位置と開閉状態を検出するための位置検出装置(図示せず)が設けられている。この位置検出装置は、パルス発生型のロータリーエンコーダ等で構成される。モータ17の回転に応じたパルス信号が制御装置18に出力されるので、モータ17の回転位置やシャッターカーテン12の閉鎖側先端部の開口部における位置などは、このパルスの発生状況に基づいて制御装置18が演算にて求めることになる。
また、位置検出装置は、シャッターカーテン12の下端部が巻取りの上端限界位置に達したことを検出し、また、シャッターカーテン12の下端部が巻き戻しの下端限界位置に達したことを検出する、上下限リミットスイッチの役割も果たしている。
【0018】
制御装置18は、マイクロコンピューター構成になっており、商用電源となる電源ラインACによって充電された電力供給装置20から電力が供給されている。制御装置18は、操作スイッチ19上の各操作ボタンの操作状態に対応した制御信号やモータ17に設けられた位置検出装置172からの信号やプロテクタからの信号などに基づいて、モータ17の回転を制御したり、非常信号BSに基づいて保持機構を解除したりする。
【0019】
操作スイッチ19は、開閉停の各動作に対応した制御スイッチとして、上昇(開)ボタン19A、停止(停)ボタン19B、下降(閉)ボタン19Cをそれぞれ有し、これら各ボタンの操作状態に応じた制御信号を制御装置18に出力する。なお、図1では示していないが、制御装置18は無線型リモコン装置によっても操作可能となっている。
【0020】
非常信号BSは、火災発生などの非常時に外部の制御室などから供給される電圧24[V]の信号であり、制御装置18内の図示しない危害防止用連動中継器に入力される。なお、外部からの非常信号BSの入力と併せて、又は代わりに、シャッターケース11の内側であって、まぐさ部の開口部近傍、すなわちシャッターカーテン12が昇降する部分に温度感知器などを設けてもよい。この温度感知器としては、常時接点がオン状態にあり、接点が所定温度(摂氏100~300度の範囲の任意温度)に達した時点で接点を開きオフ状態となるB接点の自動復帰型の高温度用バイメタル式サーモスタットなどで構成され、接点が開いた場合には火災などが発生したことを示す信号を非常信号BSに相当する信号として出力するようにしてもよい。
【0021】
障害物感知器185は、送信機がシャッターカーテン12の下端部(座板)に設けられたもので、障害物感知時には、内蔵された座板スイッチの移動に対応した感知信号を制御装置18に送信し、また、その後の障害物の除去により座板スイッチの復帰移動時には、復帰信号を送信する構成となっている。障害物感知器185の送信機から制御装置18への信号の送信は、図のような有線方式に限らず、電池を電源として作動する無線方式のものでもよい。また、シャッターカーテン12の下端部に障害物の接触で移動する座板スイッチを設け、障害物接触時の座板の移動力でガイドレール13,14の高さ方向に沿って設けられたテープスイッチを押圧する構成や、テープスイッチから制御装置18に対し感知信号を有線出力する構成としてもよい。この他、開口部に光電管やLED等の投受光センサを設け、画像認識等により障害物を非接触で感知する構成としてもよい。
【0022】
電力供給装置20は、円筒型積層形状又は箱型積層形状の電気二重層キャパシタで構成される。電気二重層キャパシタは、電気二重層を用いたファラッドオーダーの超大容量コンデンサーである。円筒型積層形状の電気二重層キャパシタの場合は、シャッターケース11内に配置される。箱型積層形状の電気二重層キャパシタの場合は、シャッターケース内及び/又はガイドレール13,14内に配置される。電気二重層キャパシタは、構造・形状からチップ型、コイン型、モールド型、パウチ型、ラミネート型、円筒型、角形、円筒型・角形などを多数接続したモジャールなどが存在するので、これらを適宜シャッターケース内及び/又はガイドレール13,14内に配置することが望ましい。
【0023】
一般のコンデンサーは対向する2つの電極間に誘電体をはさむことによって電気が蓄えられるが、電気二重層キャパシタは、固体と液体のような異なる2つの層が接するときに、その界面に正負の電荷が対向して配列される状態をを応用している。電気二重層キャパシタは、充放電時に化学反応を伴わないので急速充放電が可能である。また、電気二重層キャパシタは、省エネであり、1次側の送電線の太さを細くできるため、コストダウンが可能である。
電気二重層キャパシタからなる電力供給装置20には、商用電源の電源ラインACから交流100V又は交流200Vの電力が供給され、また停電時など商用電源の電力の供給が無いときには、携帯型の予備電源(モバイルバッテリ)などの外部電源30から電力を供給することができる。
【0024】
図2は、実施の形態に係る開閉体装置が下限位置で停止中に実行する下限停止動作の一例を示すフローチャート図である。以下、このフローチャート図を用いて開閉体装置が実行する下限停止動作の一例を説明する。
この下限停止動作は、シャッターカーテン12が下限位置で停止中に一定の間隔で実行する割り込み処理である。
【0025】
ステップS21では、電力供給装置20すなわち電気二重層キャパシタのバッテリ容量が95%よりも少ないか否かの判定を行い、少ない(yes)場合は次のステップS22に進み、95%以上(no)の場合はステップS23に進む。
ステップS22では、バッテリ容量が95%よりも低いと判定されたので、商用電源の電源ラインACからの電力によって充電処理を実行する。
【0026】
ステップS23では、上昇(開)ボタン19Aの操作に対応した上昇信号の入力有りか無しかの判定を行い、上昇信号有り(yes)の場合は、ステップS24に進み、上昇信号無し(no)の場合はステップS21にリターンする。
ステップS24では、上昇信号の入力に応じてシャッターカーテン12の上昇処理を実行し、シャッターカーテン12が上限位置で停止した時点で処理を終了する。
【0027】
図3は、実施の形態に係る開閉体装置が上限位置で停止中に実行する上限停止動作の一例を示すフローチャート図である。以下、このフローチャート図を用いて開閉体装置が実行する上限停止動作の一例を説明する。
この上限停止動作は、シャッターカーテン12が下限位置で停止中に一定の間隔で実行する割り込み処理である。
【0028】
ステップS31では、電力供給装置20すなわち電気二重層キャパシタのバッテリ容量が50%よりも少ないか否かの判定を行い、少ない(yes)場合は次のステップS32に進み、50%以上(no)の場合はステップS33に進む。
ステップS32では、バッテリ容量が50%よりも低いと判定されたので、商用電源の電源ラインACからの電力によって充電処理を実行する。
【0029】
ステップS33では、下降(閉)ボタン19Cの操作に対応した下降信号の入力有りか無しかの判定を行い、下降信号有り(yes)の場合は、ステップS34に進み、上昇信号無し(no)の場合はステップS31にリターンする。
ステップS34では、下降信号の入力に応じてシャッターカーテン12の自重下降処理を実行する。
【0030】
ステップS35では、シャッターカーテン12の自重下降によってモータ17から回生電力が発生するので、その回生電力を用いて電力供給装置20(電気二重層キャパシタ)への充電を実行し、シャッターカーテン12が下限位置で停止した時点で処理を終了する。
商用電源を用いて100%の満充電にすると下降動作時に発生する回生電力を捨てることになり省エネ効果が期待できない。そこで、上述の実施例のように商用電源を用いて50%以上は充電しないで、残りの50%分の充電容量を回生電力用として空けておくことで、回生電力を有効に活用することができ、省エネ効果を上げることができる。
【0031】
図4は、外部電源の携帯型の予備電源(モバイルバッテリ)から電力供給装置(電気二重層キャパシタ)に充電する場合のシステム構成を示す図である。停電時などには商用電源からの電力の供給ができないので、その場合は、図4に示すように携帯型の予備電源(モバイルバッテリ)などの外部電源30を用いて電力供給装置20(電気二重層キャパシタ充電制御器)に電力を供給することができる。
【0032】
図4に示すように、通常時は商用電源の電源ラインACからの電力によって小電流で長時間を掛けて商用電源充電を実行する。停電時には、携帯型の予備電源(モバイルバッテリ)30aを用いて小電流で長時間を掛けてモバイルバッテリ充電を実行する。これによって、モータ駆動時には大電流で開動作を実行し、閉動作時には回生電力を用いて電力供給装置20(電気二重層キャパシタ充電制御器)に電力を供給し電気二重層キャパシタに充電を行う。
上述の実施の形態では、電力供給装置20として電気二重層キャパシタを例に説明したが、電気二重層キャパシタとリチウムイオン電池等の2次電池とを適宜組み合わせて回生電力を回収できるようにしてもよい。シャッターの開閉が高速な程、回生電力も大きくなる。従って、開口部に設置される高速開閉動作の開閉体装置である程、効果的に電気二重層キャパシタが作用する。
上述の実施の形態における95%充電、50%充電は一例であり、これ以上又は以下の充電容量でもよい。
【符号の説明】
【0033】
10…開閉体装置
11…シャッターケース
12…シャッターカーテン
13,14…ガイドレール
15…巻取シャフト
16…チェーン
17…モータ
18…制御装置
185…障害物感知器
19…操作スイッチ
19A…上昇(開)ボタン
19B…停止(停)ボタン
19C…下降(閉)ボタン
20…電力供給装置(電気二重層キャパシタ)
30…外部電源(モバイルバッテリ)
図1
図2
図3
図4