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特開2024-64447印刷物生産システム、印刷物生産方法および印刷物生産プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064447
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】印刷物生産システム、印刷物生産方法および印刷物生産プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240507BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALI20240507BHJP
   B41J 5/30 20060101ALN20240507BHJP
【FI】
G06F3/12 356
G06F3/12 308
G06F3/12 378
G06Q50/04
B41J5/30 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022173036
(22)【出願日】2022-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小林 夕華
(72)【発明者】
【氏名】小林 綾子
(72)【発明者】
【氏名】福地 悠人
(72)【発明者】
【氏名】石風呂 裕子
(72)【発明者】
【氏名】坂井 俊文
【テーマコード(参考)】
2C187
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2C187AC05
2C187AG15
2C187CD05
2C187DB26
5L049CC03
5L050CC03
(57)【要約】
【課題】立体の媒体に画像が形成される場合において、完成された印刷物をユーザーが容易にイメージできる技術の提供。
【解決手段】印刷設定を受け付ける受付部と、前記印刷設定に基づいて、立体の媒体に画像を形成して印刷物を生産させる生産部と、前記媒体に前記画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を実寸大で平面化したテスト画像をテスト用紙に印刷させるテスト部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷設定を受け付ける受付部と、
前記印刷設定に基づいて、立体の媒体に画像を形成して印刷物を生産させる生産部と、
前記媒体に前記画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を実寸大で平面化したテスト画像をテスト用紙に印刷させるテスト部と、
を備える印刷物生産システム。
【請求項2】
前記テスト画像が印刷された前記テスト用紙を、前記媒体又は前記媒体に対応するテスト媒体に当てた状態を撮影させる撮影部と、
撮影された撮影結果から前記媒体に対する前記画像の形成位置を設定させる設定部と、
をさらに備える、
請求項1に記載の印刷物生産システム。
【請求項3】
前記テスト部は、前記媒体の色を前記テスト画像の周囲に印刷させる、
請求項1または請求項2に記載の印刷物生産システム。
【請求項4】
印刷設定を受け付け、
前記印刷設定に基づく印刷により、立体の媒体に画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を実寸大で平面化したテスト画像をテスト用紙に印刷させ、
前記テスト画像が印刷された前記テスト用紙を前記媒体又は前記媒体に対応するテスト媒体に当てることで、前記印刷設定の適否を判断させ、
前記印刷設定が適切であったことに応じて、前記印刷設定に基づいて、前記媒体に前記画像を形成して印刷物を生産する、
印刷物生産方法。
【請求項5】
コンピューターを、
印刷設定を受け付ける受付部、
前記印刷設定に基づく印刷により、立体の媒体に画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を実寸大で平面化したテスト画像をテスト用紙に印刷させるテスト部、
前記テスト画像が印刷された前記テスト用紙を前記媒体又は前記媒体に対応するテスト媒体に当てることで、前記印刷設定の適否を判断させる判断部、
前記印刷設定が適切であったことに応じて、前記印刷設定に基づいて、前記媒体に前記画像を形成して印刷物を生産させる生産部、
として機能させる印刷物生産プログラム。
【請求項6】
印刷設定を受け付ける受付部と、
前記印刷設定に基づいて、立体の媒体に画像を形成して印刷物を生産させる生産部と、
前記媒体に前記画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を前記媒体又は前記媒体に対応するテスト媒体に投影させる投影部と、
を備える印刷物生産システム。
【請求項7】
前記投影部は、位置と姿勢の少なくとも一方を変化させることが可能な前記媒体又は前記テスト媒体に対して前記画像を投影し、
前記画像が投影された前記媒体を撮影させる撮影部と、
撮影された撮影結果から前記媒体に対する前記画像の形成位置を設定する設定部と、
さらに備える、
請求項6に記載の印刷物生産システム。
【請求項8】
印刷設定を受け付け、
前記印刷設定に基づく印刷により、立体の媒体に画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を前記媒体又は前記媒体に対応するテスト媒体に投影させ、
投影結果に基づいて前記印刷設定の適否を判断させ、
前記印刷設定が適切であったことに応じて、前記印刷設定に基づいて、前記媒体に前記画像を形成して印刷物を生産する、
印刷物生産方法。
【請求項9】
コンピューターを、
印刷設定を受け付ける受付部、
前記印刷設定に基づく印刷により、立体の媒体に画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を前記媒体又は前記媒体に対応するテスト媒体に投影させる投影部、
投影結果に基づいて前記印刷設定の適否を判断させる判断部、
前記印刷設定が適切であったことに応じて、前記印刷設定に基づいて、前記媒体に前記画像を形成して印刷物を生産させる生産部、
として機能させる印刷物生産プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷物生産システム、印刷物生産方法および印刷物生産プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種の媒体に印刷を行う技術が知られている。例えば、特許文献1には、缶体に画像を印刷する印刷装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-39737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
立体の媒体に画像が形成される場合において、完成された印刷物をユーザーが容易にイメージできる技術が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するための印刷物生産システムは、印刷設定を受け付ける受付部と、前記印刷設定に基づいて、立体の媒体に画像を形成して印刷物を生産させる生産部と、前記媒体に前記画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を実寸大で平面化したテスト画像をテスト用紙に印刷させるテスト部と、を備える。
【0006】
上記の課題を解決するための印刷物生産方法は、印刷設定を受け付け、前記印刷設定に基づく印刷により、立体の媒体に画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を実寸大で平面化したテスト画像をテスト用紙に印刷させ、前記テスト画像が印刷された前記テスト用紙を前記媒体に当てることで、前記印刷設定の適否を判断させ、前記印刷設定が適切であったことに応じて、前記印刷設定に基づいて、前記媒体に画像を形成して印刷物を生産する。
【0007】
上記の課題を解決するための印刷物生産プログラムは、コンピューターを、印刷設定を受け付ける受付部、前記印刷設定に基づく印刷により、立体の媒体に画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を実寸大で平面化したテスト画像をテスト用紙に印刷させるテスト部、前記テスト画像が印刷された前記テスト用紙を前記媒体に当てることで、前記印刷設定の適否を判断させる判断部、前記印刷設定が適切であったことに応じて、前記印刷設定に基づいて、前記媒体に画像を形成して印刷物を生産させる生産部、として機能させる。
【0008】
上記の課題を解決するための印刷物生産システムは、印刷設定を受け付ける受付部と、前記印刷設定に基づいて、立体の媒体に画像を形成して印刷物を生産させる生産部と、前記媒体に前記画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を前記媒体に投影させる投影部と、を備える。
【0009】
上記の課題を解決するための印刷物生産方法は、印刷設定を受け付け、前記印刷設定に基づく印刷により、立体の媒体に画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を前記媒体に投影させ、投影結果に基づいて前記印刷設定の適否を判断させ、前記印刷設定が適切であったことに応じて、前記印刷設定に基づいて、前記媒体に前記画像を形成して印刷物を生産する。
【0010】
上記の課題を解決するための印刷物生産プログラムは、コンピューターを、印刷設定を受け付ける受付部、前記印刷設定に基づく印刷により、立体の媒体に画像を形成する前に、前記印刷設定に基づいて、前記画像を前記媒体に投影させる投影部、投影結果に基づいて前記印刷設定の適否を判断させる判断部、前記印刷設定が適切であったことに応じて、前記印刷設定に基づいて、前記媒体に前記画像を形成して印刷物を生産させる生産部、として機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】印刷物生産システムのブロック図。
図2】顧客端末のブロック図。
図3】スタッフ端末のブロック図。
図4】サーバーのブロック図。
図5】印刷制御端末のブロック図。
図6】印刷物生産処理のシーケンス図。
図7】印刷物生産処理のシーケンス図。
図8】注文受付画面の例を示す図。
図9】テスト印刷を行う画面の例を示す図。
図10】撮影を行う画面の例を示す図。
図11】他の実施形態に係る顧客端末のブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)印刷物生産システムの構成:
(1-1)顧客端末の構成:
(1-2)スタッフ端末の構成:
(1-3)サーバーの構成:
(1-4)印刷制御端末の構成:
(2)印刷物生産処理:
(3)他の実施形態:
【0013】
(1)印刷物生産システムの構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷物生産システムの一例を模式的に示す図である。印刷物生産システム1は、顧客端末10,スタッフ端末20,サーバー30,印刷制御端末40を備える。また、顧客端末10,スタッフ端末20,印刷制御端末40のそれぞれには、各端末から印刷を指示して印刷を実行可能なプリンター51,52,50a,50bが接続されている。図示された装置の数は一例であり、数は限定されない。例えば、複数台表記されたプリンター50a,50bの数は、より多くても良いし、少なくても良い。1台表記された顧客端末10,スタッフ端末20,プリンター51,52等は複数であっても良い。
【0014】
これらの装置は、ネットワークを介して互いに通信することができる。ネットワークの態様は種々の態様であって良い。例えば、本実施形態において、顧客端末10は、スタッフ端末20やプリンター51と無線通信し、スタッフ端末20は、顧客端末やプリンター52と無線通信し、サーバー30と有線通信することが想定されているが、この態様に限定されない。
【0015】
本実施形態において、印刷物生産システムは、顧客からの注文によって印刷物を生産する際に用いられる。本実施形態において、顧客端末10,スタッフ端末20,プリンター51,52は、注文の受け付け等が行われる店頭に設置される。一方、サーバー30,印刷制御端末40,プリンター50a,50bは、店頭とは異なるバックヤードに設置される。バックヤードは店頭に繋がっている場所であっても良いし、印刷工場などの離れた場所であっても良い。
【0016】
本実施形態において、顧客は、店頭に設置された顧客端末10を用いて注文を行う。店頭のスタッフはスタッフ端末20を用いて注文の確定や決済を行う。注文に応じて生成された印刷データはサーバー30に送られる。サーバー30には印刷データが保存され、サーバー30は、印刷データに関する印刷の進捗管理等を実行する。バックヤードにおいては、印刷作業者が印刷制御端末40を用いて、顧客の注文に応じた印刷を実行する。
【0017】
注文によって生産される印刷物の種類は限定されず、本実施形態においては、立体の媒体(マグカップやスマートフォンケース等)および平面の媒体に印刷を行って印刷物が生産される例が想定されている。このため、プリンター50a,50bとしては、立体の媒体および平面の媒体を生産できる設備が用意される。プリンター50a,50bの態様は限定されないが、ここでは、プリンター50aが、昇華転写式のプリンターと、昇華転写紙に印刷した画像を昇華転写するためのプレス機(例えば、マグカップ等の円筒形の物体の表面に転写するためのマグプレス機、スマートフォンカバーに転写するためのプレス機等)を含む例が想定されている。立体の媒体への画像の形成は、本実施形態のように転写によって実現されても良いし、ロボットアーム等を用いて直接的に印刷されても良い。
【0018】
プリンター50bは平面の印刷用紙に印刷を行うプリンターである例が想定されている。本実施形態においては、プリンター51,52も平面の印刷用紙に印刷を行うプリンターである。プリンター51は、例えば、顧客による注文を識別するための注文番号等を示すレシートや、後述するテスト画像等を印刷するドキュメントプリンターである。プリンター52は、例えば、顧客に対して注文内容を示す注文票を印刷するドキュメントプリンターである。
【0019】
以下、上述の印刷物生産システム1を構成する各装置を説明する。
(1-1)顧客端末の構成:
図2は、顧客端末10の構成を示すブロック図である。顧客端末10は、プロセッサー10aと、通信部10bと、不揮発性メモリー10cと、ディスプレイ10dと、入力部10eとを備える。プロセッサー10aは、図示しないCPUやROMやRAM等を備え、不揮発性メモリー10cに記録された種々のプログラムを実行し顧客端末10の各部やプリンター51を制御することができる。
【0020】
なお、プロセッサー10aは、単一のチップで構成されても良いし、複数のチップで構成されても良いし、様々な機能ブロックとともにSoCとして構成されていても良い。また、例えばCPUに替えてASICが採用されても良いし、CPUとASICとが協働する構成であっても良い。本実施形態における各装置がプロセッサーを備える場合、そのプロセッサーは、プロセッサー10aと同様に種々の態様で実現可能である。
【0021】
通信部10bは、外部機器と各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。顧客端末10は、当該通信部10bを介して他の装置と通信することが可能である。また、通信部10bは、顧客端末10に装着された各種のリムーバブルメモリーと通信するためのインターフェースを含む。
【0022】
ディスプレイ10dは、任意の画像を表示する表示装置である。入力部10eは、ユーザーが入力操作を行う装置であり、例えば、タッチパネル等で構成される。本実施形態において、顧客端末10は、タブレット端末であることが想定されているため、入力部10eは、主にタッチパネルが想定されるが、むろん、キーボードやマウス等が用いられても良い。いずれにしても、顧客としてのユーザーは、ディスプレイ10dに表示される画像や文字を視認しながら、入力部10eを操作してユーザーの意図を入力することができる。
【0023】
プロセッサー10aは、図示しない印刷物生産プログラムを実行する。印刷物生産プログラムが実行されると、プロセッサー10aは、受付部10a1,テスト部10a2,判断部10a3として機能する。受付部10a1は、印刷設定を受け付ける機能である。顧客は、注文に際して、ディスプレイ10dを視認しながら入力部10eを操作し、立体の媒体に形成される画像の指定や画像のサイズの指定等を行う。受付部10a1は、指定された態様で媒体の画像を形成するための印刷データ10c1を生成する。印刷データ10c1には、注文の識別情報および印刷設定が対応付けられて不揮発性メモリー10cに記録される。当該処理の詳細は後述する。印刷設定には、少なくとも画像のサイズを示す情報が含まれる。
【0024】
本実施形態において、顧客は顧客端末10を用いて画像の指定等を行うため、顧客は2次元のディスプレイ10d上に表示された画像によって、画像が形成された立体の媒体、すなわち、完成された印刷物をイメージする。しかし、立体の媒体に形成される画像をイメージすることは困難な場合もある。そこで、本実施形態においては、画像を形成する対象の媒体にテスト画像が印刷されたテスト用紙を当てることができるように構成されている。この結果、立体の媒体に形成される画像をイメージし易くなる。
【0025】
テスト部10a2は、このようなテストを実行するための機能である。すなわち、テスト部10a2は、立体の媒体に画像を形成する前に、印刷設定に基づいて、画像を実寸大で平面化したテスト画像をテスト用紙に印刷させる機能である。顧客としてのユーザーは、印刷されたテスト用紙を、必要に応じて切断し、テスト用紙を立体の形状に沿うように当てることができる。この結果、顧客は、立体の媒体に画像が形成された状態をイメージしやすくなる。なお、この切断は、カッターを備えている場合には自動で切断を行うようにしてもよし、ユーザーに切断を行わせるようにしてもよい。
【0026】
判断部10a3は、テスト画像が印刷されたテスト用紙を媒体に当てることで、印刷設定の適否を判断させる機能である。すなわち、判断部10a3は、入力部10eを制御し、テスト用紙の印刷後に、当該テスト用紙を媒体に当てた結果、顧客の所望する印刷物となっているか否かの入力を受け付ける。本実施形態において判断部10a3は、顧客によって決済実行の意志が示された場合に、顧客の所望する印刷物となっているとみなす。顧客の所望する印刷物となっていると判断された場合、印刷データ10c1がスタッフ端末20に送信され、決済が行われる。
【0027】
(1-2)スタッフ端末の構成:
図3は、スタッフ端末20の構成を示すブロック図である。スタッフ端末20は、プロセッサー20aと、通信部20bと、不揮発性メモリー20cと、ディスプレイ20dと、入力部20eと、カメラ20fを備える。プロセッサー20aは、図示しないCPUやROMやRAM等を備え、不揮発性メモリー20cに記録された種々のプログラムを実行しスタッフ端末20の各部やプリンター52を制御することができる。不揮発性メモリー20cには、顧客端末10から送信された印刷データ10c1が保存される。
【0028】
通信部20bは、外部機器と各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。スタッフ端末20は、当該通信部20bを介して他の装置と通信することが可能である。また、通信部20bは、スタッフ端末20に装着された各種のリムーバブルメモリーと通信するためのインターフェースを含む。
【0029】
ディスプレイ20dは、任意の画像を表示する表示装置である。入力部20eは、ユーザーが入力操作を行う装置であり、例えば、タッチパネル等で構成される。本実施形態において、スタッフ端末20は、タブレット端末であることが想定されているため、入力部20eは、主にタッチパネルが想定されるが、むろん、キーボードやマウス、10キー等が用いられても良い。いずれにしても、店頭のスタッフとしてのユーザーは、ディスプレイ20dに表示される画像や文字を視認しながら、入力部20eを操作してユーザーの意図を入力することができる。
【0030】
カメラ20fは、図示しない撮像素子および撮影光学系を備えており、スタッフによる操作により、撮影光学系の視野内に存在する撮影対象の画像を撮影することができる。本実施形態において、スタッフ端末20は、タブレット端末であり、店頭のスタッフは、スタッフ端末20を持ち上げて姿勢を調整しながら、カメラ20fによって撮影対象を撮影することができる。
【0031】
本実施形態においてはタブレット端末によって構成されるスタッフ端末20が、図示しないPOS(Point Of Sales)システムに接続されている。プロセッサー20aは、注文の受け付けや決済のための処理を行うことができ、顧客による購入意思が確定した場合に、プロセッサー20aはPOSシステムに決済処理を行わせる。
【0032】
決済に先立ち、プロセッサー20aは、注文された印刷物の生産に関する処理を行う。このため、プロセッサー20aは、図示しない印刷物生産プログラムを実行する。印刷物生産プログラムが実行されると、プロセッサー20aは、撮影部20a1として機能する。撮影部20a1は、テスト画像が印刷されたテスト用紙を、媒体に当てた状態を撮影させる機能である。上述のように、顧客はテスト用紙にテスト画像を印刷し、所望の印刷物が得られるか否かを確認することができる。所望の印刷物が得られることが確認できた場合、顧客は、テスト用紙を媒体に当てた状態でスタッフに購入意思を伝えることができる。スタッフは、顧客による購入意思の表明に応じてカメラ20fを操作し、テスト用紙が当てられた媒体を撮影する。プロセッサー20aは、撮影された画像を示す撮影データ20c1と、当該画像の形成によって生産される注文の識別情報とを対応付けて不揮発性メモリー20cに記録する。以上の処理や作業の詳細は後述する。
【0033】
スタッフ端末20において、決済処理の実行が指示されると、プロセッサー20aは、不揮発性メモリー20cに記録された印刷データ10c1と、撮影データ20c1と、をサーバー30に送信する。
【0034】
(1-3)サーバーの構成:
図4は、サーバー30の構成を示すブロック図である。サーバー30は、プロセッサー30aと、通信部30bと、不揮発性メモリー30cとを備える。プロセッサー30aは、図示しないCPUやROMやRAM等を備え、不揮発性メモリー30cに記録された種々のプログラムを実行しサーバー30の各部やネットワークに接続された各装置を制御することができる。
【0035】
通信部30bは、外部機器と有線または無線の各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。サーバー30は、当該通信部30bを介して他の装置と通信することが可能である。なお、通信部30bは、サーバー30に装着された各種のリムーバブルメモリーと通信するためのインターフェースを含んでいてもよい。
【0036】
サーバー30の不揮発性メモリー30cには、各種の情報が蓄積される。例えば、スタッフ端末20から送信される印刷データ10c1と、当該印刷データ10c1に対応付けられた撮影データ20c1と、が不揮発性メモリー30cに記録される。また、不揮発性メモリー30cには、管理データ30c1が記録される。
【0037】
管理データ30c1は、注文の進捗を示す情報であり、本実施形態においては、注文の識別情報毎に、印刷前、印刷中、印刷済等の進捗を示す情報が生成され、管理データ30c1として記録される。プロセッサー30aは、スタッフ端末20から印刷データ10c1が送信されると、当該印刷データ10c1についての注文の識別情報に対して、ステータスが印刷前であることを示す情報を対応付けた管理データ30c1を生成する。
【0038】
後述する印刷作業者の操作により、当該印刷データ10c1の印刷が開始されると、印刷制御端末40から印刷の開始を示す情報が送信され、プロセッサー30aは、当該注文の識別情報に対して対応付けられたステータスを印刷前から印刷中に更新する。当該印刷が終了すると、印刷制御端末40から印刷の終了を示す情報が送信され、プロセッサー30aは、当該注文の識別情報に対して対応付けられたステータスを印刷中から印刷済に更新する。当該管理データ30c1は、スタッフ端末20や印刷制御端末40から任意のタイミングで参照可能である。
【0039】
(1-4)印刷制御端末の構成:
図5は、印刷制御端末40の構成を示すブロック図である。印刷制御端末40は、プロセッサー40aと、通信部40bと、不揮発性メモリー40cと、ディスプレイ40dと、入力部40eとを備える。プロセッサー40aは、図示しないCPUやROMやRAM等を備え、不揮発性メモリー40cに記録された種々のプログラムを実行し印刷制御端末40の各部やプリンター50a,50bを制御することができる。不揮発性メモリー40cには、印刷作業者が指示した注文についての印刷データ10c1と、当該印刷データに対応する撮影データ20c1とが保存される。
【0040】
通信部40bは、外部機器と各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。印刷制御端末40は、当該通信部40bを介して他の装置と通信することが可能である。また、通信部40bは、印刷制御端末40に装着された各種のリムーバブルメモリーと通信するためのインターフェースを含む。
【0041】
ディスプレイ40dは、任意の画像を表示する表示装置である。入力部40eは、ユーザーが入力操作を行う装置であり、例えば、キーボードやマウス等で構成される。本実施形態において、印刷制御端末40は、据置型のコンピューターであることが想定されているため、入力部40eは、主にキーボードやマウスが想定されるが、むろん、タッチパネル等が用いられても良い。いずれにしても、印刷作業者としてのユーザーは、ディスプレイ40dに表示される画像や文字を視認しながら、入力部40eを操作してユーザーの意図を入力することができる。
【0042】
本実施形態において、立体の媒体に画像を形成するためのプリンター50aは、上述のように、昇華転写式のプリンターと、昇華転写紙に印刷した画像を立体の媒体に昇華転写するためのプレス機によって構成される。そして、本実施形態において、昇華転写紙を立体の媒体に転写する際の転写位置は、印刷作業者によって調整される。すなわち、立体の媒体上に形成される画像の位置は、印刷作業者の調整によって変動し得る。このため、立体の媒体の印刷データ10c1に含まれる印刷設定には立体の媒体上の画像の形成位置は含まれていない。むろん、昇華転写紙に対する画像の印刷位置は印刷設定に含まれていても良い。
【0043】
一方、顧客は、印刷物において媒体上に形成される画像の位置等をイメージした上で注文を行う。従って、印刷作業者が顧客の意図を把握することなく立体の媒体に画像を形成すると、顧客の注文と異なる印刷物が生産され得る。そこで、本実施形態においては、撮影データ20c1によって顧客のイメージを印刷作業者に伝えることができるように構成されている。
【0044】
具体的には、本実施形態において、印刷作業者は、撮影データ20c1をディスプレイ40dに表示させ、撮影された画像を視認しながら画像の形成位置を設定することができる。このような処理を行うため、プロセッサー40aは、図示しない印刷物生産プログラムを実行する。印刷物生産プログラムが実行されると、プロセッサー40aは、生産部40a1,設定部40a2として機能する。
【0045】
生産部40a1は、印刷設定に基づいて、立体の媒体に画像を形成して印刷物を生産させる機能である。生産部40a1は、入力部40eを用いて印刷作業者が指示した注文の印刷データ10c1を参照し、印刷設定に基づいて、プリンター50a,50bに印刷指示を行う。プリンター50a,50bにおいては、当該印刷指示に応じて印刷データ10c1が示す画像を印刷する。
【0046】
立体の媒体に画像を形成して印刷物を生産する場合、プリンター50aによって昇華転写紙に画像が印刷される。印刷作業者は、当該昇華転写紙を立体の媒体に当ててプレス機によって画像を立体の媒体に昇華転写させる。この際、媒体の位置、向き、姿勢や昇華転写紙を当てる位置、昇華転写紙上に画像が印刷された位置、等に任意性がある。そこで、設定部40a2は、撮影された撮影結果から媒体に対する画像の形成位置を設定させる。すなわち、設定部40a2は、ディスプレイ40dを制御し、撮影データ20c1が示す画像を表示させる。
【0047】
当該撮影データ20c1が示す画像は、顧客が印刷したテスト用紙を立体の媒体に当てた状態でスタッフが撮影した画像である。このため、印刷作業者が当該画像を視認すれば、印刷作業者としてのユーザーは、立体の媒体に画像が形成された状態をイメージすることができ、顧客が意図している画像の形成位置を容易に把握することができる。印刷作業者は、当該画像に基づいて媒体の位置、向き、姿勢や昇華転写紙を当てる位置等を調整し、画像の形成位置を設定する。そして、当該形成位置に画像が形成されるように、プレス機によるプレスを実行する。以上の作業により、立体の媒体に画像が形成された印刷物が生産される。
【0048】
(2)印刷物生産処理:
図6図7は、印刷物生産処理のシーケンス図である。顧客が店頭で印刷物の注文を開始することで当該注文に関する印刷物生産処理が開始される。顧客が注文作業を開始すると、プロセッサー10aは、受付部10a1の機能により、印刷設定を受け付ける(ステップS100)。具体的には、顧客は、店頭においてある媒体のサンプルやディスプレイ10dに表示される媒体の画像等を参照しながら、所望の画像を形成させる媒体を選択する。また、顧客は、リムーバブルメモリー等に保存された画像を選択し、顧客端末10に転送する。
【0049】
媒体には、立体の媒体、平面の媒体が含まれ、一人の顧客によって複数の媒体への画像の形成が注文される場合もある。平面の媒体に画像が形成される場合、顧客は、媒体の種類、印刷対象の画像(ファイル名等)、画像のサイズ、印刷部数を印刷設定として入力する。立体の媒体に画像が形成される場合、顧客は、媒体の種類、形成対象の画像(ファイル名等)、画像のサイズ、印刷物の個数を印刷設定として入力する。
【0050】
受付部10a1は、顧客が入力した印刷設定に画像を対応付け、印刷データ10c1として不揮発性メモリー10cに保存する。図8は、立体の媒体に形成する画像のサイズを決定する際に、顧客端末10のディスプレイ10dに表示される注文受付画面である。注文受付画面には、媒体Mを平面に展開した画像が表示される。なお、図8に示す例において、媒体Mはマグカップである。
【0051】
顧客は、入力部10eを操作し、自身が選択した画像IMに対してトリミング、拡大、縮小等を行ってサイズを決定し、媒体Mに画像IMを重ねる。このような処理により、顧客は、立体の媒体に対してどのように画像を重ねるのか、考えながら注文内容を検討することができ、画像IMのサイズを決定することができる。顧客は、図8の画面以外の画面で、上述の印刷設定も入力する。受付部10a1は、顧客が入力した印刷設定に画像を対応付け、印刷データ10c1として不揮発性メモリー10cに保存する。
【0052】
次に、プロセッサー10aは、テスト部10a2の機能により、テスト印刷の実行が指示されたか否かを判定する(ステップS105)。立体の媒体の注文受付画面には、例えば、図8のボタンB1のように、テスト印刷の実行を指示する指示部が表示されている。テスト部10a2は、当該指示部に対する操作が行われると、テスト印刷の実行が指示されたと判定する。
【0053】
ステップS105において、テスト印刷の実行が指示されたと判定された場合、テスト部10a2は、テスト画像を生成し、表示する(ステップS110)。テスト画像は、立体の媒体に形成される画像を実寸大で平面化した画像である。図8の例は、マグカップの側面である曲面に画像が形成され、当該画像は昇華転写紙によって当該曲面に転写される。従って、図8に示す注文受付画面で選択された画像は平面の画像である。このため、この例であれば、テスト画像は、昇華転写紙に印刷される画像と同一である。すなわち、テスト部10a2は、印刷データ10c1が示す画像のサイズで当該画像を印刷するためのテスト画像を生成する。
【0054】
一方、より複雑な形状や複数の面に画像が形成される場合においては、立体の媒体にテスト印刷された画像を当てることによって完成品をイメージしやすくなるように、テスト画像が生成されれば良い。例えば、立体の媒体の各面の画像をある面に投影した画像や、各面のそれぞれの画像を一枚の印刷用紙に並べて印刷するための展開図状の画像等をテスト画像とすることができる。いずれにしても、テスト用紙は、当該テスト用紙を立体の媒体に当てて印刷物の完成品をイメージするために用いられる。このため、テスト部10a2は、立体の媒体に形成される画像と同一のサイズ(同一の印刷領域および解像度)となるようにテスト画像を生成する。
【0055】
テスト画像が生成されると、テスト部10a2は、ディスプレイ10dを制御して、テスト画像を表示させる。また、テスト部10a2は、ディスプレイ10dを制御して、テスト画像を印刷させるか否かを指示するためのボタンを表示させる。図9は、テスト印刷を行うための画面の例である。図9に示す画面においては、図8で印刷対象とされた画像IMをテスト用紙PMに配置した状態でテスト画像ITが示されている。また、図9に示す例においては、テスト印刷の実行を指示するためのボタンB3、キャンセルを指示するためのボタンB4が表示されている。
【0056】
次に、プロセッサー10aは、テスト部10a2の機能により、印刷指示が行われたか否か判定する(ステップS115)。図9に示す例であれば、テスト部10a2は、顧客がボタンB3に対する操作を行った場合に、印刷指示が行われたと判定する。顧客がボタンB4に対する操作を行った場合、テスト部10a2は、印刷指示が行われたと判定しない。
【0057】
ステップS115において、印刷指示が行われたと判定された場合、テスト部10a2は、テスト画像の印刷処理を行う(ステップS120)。すなわち、テスト部10a2は、印刷データ10c1が示す画像のサイズでテスト用紙にテスト画像を印刷させるためのデータを生成し、プリンター51に送信する。プリンター51が当該データを受け取ると、プリンター51はテスト用紙にテスト画像を印刷する(ステップS510)。なお、テスト用紙は、立体の媒体に当てられる用紙であれば良く、任意の印刷用紙をテスト用紙とすることができる。ステップS120における印刷が行われた場合、または、ステップS115において印刷指示が行われたと判定されなかった場合、プロセッサー10aは、図8に示す画面に戻し、処理を続ける。
【0058】
ステップS120が実行されると、図9に表示されたテスト用紙PMのようなテスト用紙が得られる。テスト用紙が得られると、顧客が店舗のスタッフに依頼するなどして、テスト画像が残るようにテスト用紙が切断される。顧客は、切断されたテスト用紙を立体の媒体に当てて、自身のイメージ通りであるか否かを確認する。顧客は、自身のイメージ通りでない場合、テスト用紙の位置を調整してイメージ通りになるか確認するが、イメージ通りにならない場合、再度印刷設定が行われる。
【0059】
ステップS105においてテスト印刷の実行が指示されたと判定されなかった場合、または、ステップS115において印刷指示が行われなかった場合、または、ステップS120が行われた場合、プロセッサー10aは、判断部10a3の機能により、顧客が注文を確定したか否か判定する(ステップS125)。すなわち、テスト画像が印刷されて注文が確定された場合、判断部10a3は、テスト用紙を立体の媒体に当てるテストが行われた結果、印刷設定が顧客のイメージ通りの適切な設定であったと判断する。なお、図8に示す画面においては、カートに入れると記されたボタンB2が注文確定指示のためのボタンである。テスト画像が印刷されていない状態で注文が確定された場合、後述するテスト画像の撮影や撮影結果に基づく画像形成位置の調整等は行われない。例えば、平面の媒体に印刷が行われる場合には、テスト画像が印刷されていない状態で注文が確定される。また、立体の媒体に画像が形成される場合に、顧客の意志によってテスト画像の印刷が省略されてもよい。この場合、印刷データ10c1から立体の媒体に対する画像形成位置が確定されることが好ましい。例えば、立体の媒体に転写を行う昇華転写紙として既定の大きさの用紙が用いられ、かつ、既定の領域に印刷が行われるように、印刷データ10c1において設定される。この構成であれば、印刷作業者は、立体の媒体の既定の位置に昇華転写紙を配置して転写の作業をすることで、顧客が注文した立体の媒体の印刷物を生産することができる。
【0060】
ステップS125において、顧客が注文を確定したと判定されない場合、プロセッサー10aは、ステップS100以降の処理を繰り返す。一方、ステップS125において、顧客が注文を確定したと判定された場合、判断部10a3は、ステップS100で生成された印刷データ10c1をスタッフ端末20に送信する(ステップS130)。
【0061】
注文が確定され、印刷データ10c1がスタッフ端末20に送信されると、プロセッサー20aは、当該印刷データ10c1を受信し、決済処理を行う(ステップS200)。すなわち、プロセッサー20aは、通信部20bを介して印刷データ10c1を受信し、不揮発性メモリー20cに保存する。また、通信部20bを介して図示しないPOSシステムと通信を行い、顧客の注文についての決済を行う。
【0062】
次に、プロセッサー20aは、撮影部20a1の機能により、撮影の実行が指示されたか否かを判定する(ステップS205)。具体的には、撮影部20a1は、ディスプレイ20dを制御して撮影の実行を指示するための指示部を表示させる。スタッフが入力部20eを用いて当該指示部による指示を行うと、撮影部20a1は、撮影の実行が指示されたと判定する。ステップS205において、撮影の実行が指示されたと判定された場合、プロセッサー20aは、撮影部20a1の機能により、撮影処理を行う(ステップS210)。すなわち、撮影部20a1は、カメラ20fを起動し、テスト用紙を立体の媒体に当てた状態の画像を、スタッフに撮影させる。図10は、撮影の様子を説明するための図である。図10においては、立体の媒体3DMに対してテスト用紙PMを当てた状態を示しており、さらに、当該媒体3DMおよびテスト用紙PMをスタッフ端末20のカメラ20fの視野に入れた状態を示している。スタッフ端末20のディスプレイ20dには、テスト用紙PMが当てられた媒体3DMを示す画像3DIMが表示されている。
【0063】
また、当該ディスプレイ20dには、撮影ボタンB5が表示されており、スタッフが当該撮影ボタンB5に対して操作して撮影指示を行うと、テスト用紙PMが当てられた媒体3DMが撮影される。撮影処理が行われると、撮影された画像を示す撮影データ20c1が生成され、決済された注文の識別情報が対応付けられて不揮発性メモリー20cに保存される。また、プロセッサー20aは、撮影部20a1の機能により、撮影データ20c1をサーバー30に対して送信する(ステップS215)。サーバー30のプロセッサー30aは、通信部30bを介して当該撮影データ20c1を受信し、不揮発性メモリー30cに保存する(ステップS300)。撮影が行われた場合、図8に示す媒体Mの画像に代えて、または、媒体Mの画像とともに、撮影された画像が表示されても良い。
【0064】
ステップS205において、撮影の実行が指示されたと判定されない場合、または、ステップS215が実行された場合、プロセッサー20aは、撮影部20a1の機能により、印刷データ10c1をサーバー30に対して送信する(ステップS220)。サーバー30のプロセッサー30aは、通信部30bを介して当該印刷データ10c1を受信し、不揮発性メモリー30cに保存する(ステップS305)。
【0065】
注文が確定されると、バックヤードにおいて、印刷作業者は、注文された印刷物の生産を行う。この際、印刷作業者は、印刷制御端末40を操作し、印刷の開始を指示する。印刷の開始が指示されると、印刷制御端末40のプロセッサー40aは、印刷対象の指定を受け付ける(ステップS400)。すなわち、プロセッサー40aは、印刷作業者に処理対象となる注文を指定させる。具体的には、プロセッサー40aは、サーバー30に対して、印刷前の注文の問合せを行う。サーバー30のプロセッサー30aは、不揮発性メモリー30cの管理データ30c1を参照し、印刷前の注文の印刷データ10c1を特定し、印刷制御端末40に送信する(ステップS310)。プロセッサー40aは、当該印刷データ10c1を受信し、印刷前の注文を選択可能にディスプレイ40d上に表示させる。表示態様は限定されず、例えば、注文の識別情報が一覧表示されても良いし、印刷対象の画像が一覧表示されても良い。いずれにしても、印刷作業者は、入力部40eを操作して、印刷対象を指定する。
【0066】
印刷対象が指定されると、プロセッサー40aは、設定部40a2の機能により、印刷対象の印刷データ10c1に対応する撮影データ20c1が存在するか否か判定する(ステップS405)。具体的には、設定部40a2は、ステップS400で受け付けた印刷対象の印刷データ10c1に対応付けられた識別情報と同一の識別情報が対応付けられた撮影データ20c1が存在するか否かサーバー30に問い合わせる。サーバー30は当該問合せに応じて識別情報に基づいて不揮発性メモリー30cを参照し、当該識別情報が対応付けられた撮影データ20c1が存在するか否か判定する(ステップS315)。ステップS315において、当該識別情報が対応付けられた撮影データ20c1が存在すると判定された場合、プロセッサー30aは、当該撮影データ20c1を印刷制御端末40に送信する(ステップS320)。そして、設定部40a2は、ステップS315で送信された撮影データ20c1を受信し、設定部40a2は、当該撮影データ20c1を表示させる(ステップS410)。具体的には、設定部40a2は、印刷作業者が、立体の媒体3DMに対する画像の転写位置を設定できるように、ディスプレイ20dを制御して撮影データ20c1が示す画像を表示させる。ここでは、撮影データ20c1が示す画像が表示されれば良く、画像の表示態様は種々の態様であってよい。例えば、図10のスタッフ端末20のディスプレイ20dに表示されているような画像が表示される例が想定される。なお、印刷対象に立体の媒体である印刷物が含まれない場合、ステップS405の判定により撮影データの表示はスキップされるが、撮影データ20c1の代わりに印刷データ10c1が示す画像がプレビュー表示されても良い。
【0067】
ステップS315において、印刷対象の印刷データ10c1に対応する撮影データ20c1が不揮発性メモリー30cに存在しないと判定された場合、サーバー30は、ステップS320をスキップする。この場合、プロセッサー40aは、ステップS405において、印刷対象の印刷データ10c1に対応する撮影データ20c1が存在すると判定せず、ステップS410をスキップする。
次に、プロセッサー40aは、生産部40a1の機能により、印刷処理を行う(ステップS415)。すなわち、生産部40a1は、ステップS400で受け付けた印刷対象の印刷データ10c1を参照し、印刷設定を特定する。そして、生産部40a1は、当該印刷設定によって印刷データ10c1に含まれる画像を印刷するためのデータを生成し、プリンター50a,50bに送信する。プリンター50a,50bが当該データを受け取ると、印刷を実行する(ステップS500)。
【0068】
印刷対象が立体の媒体の印刷物を含む場合、画像は昇華転写紙に印刷される。印刷対象の印刷データ10c1に対応した撮影データ20c1が存在する場合、撮影データ20c1が示す画像がディスプレイ40dに表示されている。そこで、印刷作業者は、ディスプレイ40d上に表示された画像を参照して、転写位置の設定を行う。すなわち、印刷作業者は、プレス機に対して立体の媒体をセットし、ディスプレイ40d上に表示された画像を参照して、昇華転写紙の転写位置を調整する。転写位置が当該画像と同等になるように調整されると、印刷作業者は、プレス機を操作して、画像を転写し、立体の媒体に画像を形成させる(ステップS505)。印刷対象の印刷データ10c1に対応した撮影データ20c1が存在しない場合、印刷作業者は、プレス機に対して立体の媒体をセットし、昇華転写紙の既定の位置を立体の媒体の既定の位置に当てた状態で画像を転写し、立体の媒体に画像を形成させる。印刷対象に立体の媒体である印刷物が含まれない場合、ステップS505はスキップされて良い。
【0069】
(3)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、上記実施形態で示したプリンターの種類は、一例に過ぎず、他にも立体の媒体に画像を形成するための各種のプリンターが採用されてもよい。平面の媒体に画像を形成するためのプリンターの種類も限定されない。
【0070】
また、印刷物生産システムの装置構成は、図1に示す構成に限定されない。例えば、店舗、バックヤードのそれぞれに存在する装置は、図1に示す構成と異なっていてもよい。また、図1に示す各端末は、機能を共有するより少数の端末であっても良いし、より多数の端末であっても良い。例えば、顧客端末10とスタッフ端末20とは同一の端末であっても良いし、サーバー30と印刷制御端末40とは同一の端末であっても良い。さらに、サーバー30がクラウドサーバーであるなど、各端末がより多数の端末で構成されても良い。
【0071】
さらに、テスト用紙に対するテスト画像の印刷の際に、テスト画像の周囲が着色されても良い。例えば、プロセッサー10aのテスト部10a2がテスト画像を印刷する際に、立体の媒体の色をテスト画像の周囲に印刷させてもよい。すなわち、テスト画像の周囲を立体の媒体の地色と同一に着色することにより、実際の印刷物により近い状態をイメージさせることが可能になる。以上の構成によれば、テスト用紙の切断の際にテスト画像の境界ぎりぎりで切断しなくても、テスト画像の周囲に媒体の色と異なる色が存在しないため、実際の印刷物に近い状態をイメージしやすくなる。なお、媒体の色は、種々の手法で特定されて良い。例えば、媒体の種類やカラーバリエーション毎に、予め画素値が定義され、媒体の色とされてもよいし、スキャンや測色などによって特定されても良いし、ユーザーに指定されても良い。
【0072】
さらに、テスト用紙を用いることなくテストが行われる構成であっても良い。すなわち、テスト画像を立体の媒体に重ねることができれば、テストを行うことができるため、テスト画像を立体の媒体に重ねられる各種の装置がテストにも用いられて良い。図11は、プロジェクター100によってテスト画像を立体の媒体に投影することによってテストを行う構成を示す図である。この実施形態は、上述の実施形態における顧客端末10にプロジェクター100を接続することによって実現可能である。
【0073】
但し、この構成の場合、テスト用紙への印刷は行われず、代わりに、プロジェクター100による投影が行われる。すなわち、立体の媒体に画像を形成する前に、プロセッサー10aは、投影部10a4の機能により、印刷設定に基づいて、画像を媒体に投影させる。具体的には、投影部10a4は、印刷データ10c1に含まれる印刷設定が示す画像のサイズと同一のサイズで投影される画像を生成する。すなわち、画像のピクセル数と当該ピクセル数の画像が立体の媒体に投影されるサイズは、予め測定され、当該測定結果と同等の大きさで投影が行われるように、プロジェクター100の光学系が調整され、固定されている。
【0074】
投影部10a4は、プロジェクター100を制御し、生成した画像を立体の媒体に投影させる。なお、画像は立体の媒体に投影されるため、投影された画像が立体の媒体に形成された画像と同等に見えるように、テスト画像が生成され、投影される。このような処理は、種々の手法で実現可能であり、例えば、立体の媒体を特定の面から見た場合の画像の見え方と同等になるようにテスト画像が生成される。このため、プロジェクター100と、投影対象の媒体を置く位置と、は予め決められており、媒体の姿勢を変化させることによって媒体上の画像の投影位置を変化させることができるように構成されている。
【0075】
例えば、図10に示すようなマグカップであれば、プロジェクター100の投影対象となる特定の位置にマグカップが載置され、位置を変化させることなく回転させることによって媒体上の画像の投影位置を変化させる様に構成される。さらに、図10に示すようなマグカップを側面から見た場合、画像は歪んだ状態で視認され、歪みの程度は位置によって異なる。例えば、側面の中央部分において画像の歪みは小さいが、側面が中央部分から離れて左右の縁に近づくほど画像の歪みは大きくなる。そこで、プロジェクター100は、プロジェクター100と媒体との相対位置関係に基づいて、予め画像の歪みの程度を特定しておき、歪んだ状態の画像をテスト画像として生成する。
【0076】
このようなテスト画像がプロジェクター100によって媒体に投影されることにより、顧客は、マグカップの側面に画像が形成された状態と同様の状態を視認することができる。このため、顧客は、媒体の姿勢を変化させたり、画像のサイズ等を修正したりすることによって、自身のイメージと一致するような印刷設定を入力することができる。以上の構成であっても、顧客のイメージと一致した投影結果は、スタッフ等によって撮影され、印刷作業者が印刷を行う前に参照される。以上の構成によれば、完成された印刷物をユーザーが容易にイメージすることが可能である。
【0077】
なお、上述の実施形態においては、立体の媒体の姿勢を変化させるが、立体の媒体の位置を変化させる構成であっても良い。例えば、プロジェクター100によって投影が行われた状態で、立体の媒体の位置を調整し、投影された画像が立体の媒体に重なるようにセットするように構成されていても良い。むろん、プロジェクター100による光学系の調整に伴って、立体の媒体の位置と姿勢の少なくとも一方を変化させる構成であっても良い。
【0078】
受付部は、印刷設定を受け付けることができればよい。すなわち、立体の印刷物に画像を形成するために必要な設定に関する情報を受け付けることができればよい。印刷設定には、画像の形成に必要な各種の情報が含まれて良く、上述の実施形態以外にも、種々の設定が可能であって良い。例えば、印刷画質や印刷速度、使用するインクの種類、画像形成の方法など、種々の情報が印刷設定として受け付けられて良い。
【0079】
生産部は、印刷設定に基づいて、立体の媒体に画像を形成して印刷物を生産させることができればよい。媒体に形成される画像は、プリンターによって媒体に対して直接的に印刷させても良いし、プリンターによって印刷媒体に印刷させて、印刷された画像を印刷業者であるユーザーに転写させるなどして形成されても良い。すなわち、任意の態様で媒体に画像が形成されて良い。一方、媒体に対して画像を形成するための態様は任意であるが、その工程のいずれかの段階で印刷が用いられる。このため、媒体に画像を形成するための設定を印刷設定と呼んでいる。また、画像の形成によって生産された媒体を印刷物と呼んでいる。
【0080】
媒体は、画像を形成可能な物体であればよく、上述の実施形態における例に限定されない。例えば、缶体、看板、フォトフレーム、3Dプリンターで製造された物体など、各種の物体を媒体としてよい。むろん、媒体の材質は、限定されない。また、立体の媒体は、1次元方向または2次元方向に存在する物体ではなく、3次元方向に有限の大きさを有する物体である。画像は媒体の任意の面に形成されて良いが、曲面や段差を含む領域、すなわち、平面的な領域以外の領域に画像が形成される媒体においては、テスト部によるテストが特に有用となる。
【0081】
テスト部は、媒体に画像を形成する前に、印刷設定に基づいて、画像を実寸大で平面化したテスト画像をテスト用紙に印刷させることができればよい。すなわち、立体の媒体に実際に画像を形成する前に、画像が形成された状態の媒体をイメージできるようにテストを実行可能であれば良い。また、テストは、画像が実寸大でテスト用紙に印刷されることによって実現される。
【0082】
テスト用紙は2次元方向に面を持つ印刷媒体であり、平面の状態で印刷されるため、立体の媒体に形成される画像が平面化されたテスト画像が印刷される。テスト画像は、平面であれば良く、立体の媒体に形成される画像と同一であっても良いし、変換された画像でも良い。前者としては、2次元平面内で定義された画像が媒体上の曲面に印刷されるなどして画像が形成される態様が挙げられる。後者としては、2次元平面内で定義された画像が、変換や加工等を経て段差や複雑な形状を有する媒体の面に印刷、転写されるなどして画像が形成される態様が挙げられる。
【0083】
テスト画像は、媒体に形成される画像の実寸大の画像である。すなわちテスト画像がテスト用紙に印刷される場合は、テスト画像がテスト用紙に印刷されたときの大きさと、媒体に形成されたときの画像の大きさが同一またはほぼ同一であれば良い。或いはテスト画像が媒体に投影される場合は、テスト画像が投影された媒体上での大きさと、媒体に形成されたときの画像の大きさが同一またはほぼ同一であれば良い。この結果、ユーザーが、テスト用紙を媒体の当てることで、立体に画像が形成された後の状態をイメージすることができればよい。
最終的に生産部で画像が形成される媒体とテスト画像を使って立体に画像が形成された後の状態をイメージするようにしてもよいし、最終的に生産部で画像が形成される媒体とは別のテスト媒体とテスト画像を使って立体に画像が形成された後の状態をイメージするようにしてもよい。この場合、テスト媒体はテスト用に用意されている媒体でもよいし、店頭で顧客が媒体を選択する助けになるように用意されている見本であってもよい。
【0084】
撮影部は、テスト画像が印刷されたテスト用紙を、媒体に当てた状態を撮影させることができればよい。例えば、撮影部は顧客に撮影を行わせてもよいし、スタッフに撮影を行わせてもよい。テスト用紙を媒体に当てるための態様は、種々の態様であって良い。上述のように、媒体の外周が円柱と同等の曲面であれば、テスト用紙が曲面に沿うように当てれば良い。媒体がより複雑な形状であれば、媒体の形状に合わせてテスト用紙が切断され、例えば、媒体上の複数の面に複数のテスト用紙が当てられても良い。むろん、テスト用紙を媒体に当てるために、粘着剤等が使用されても良い。
【0085】
設定部は、撮影された撮影結果から媒体に対する画像の形成位置を設定することができればよい。画像の形成位置の設定は、上述の実施形態のように、媒体の印刷を行う印刷作業者であるユーザーに実施させても良いし、他の者に実施させてもよいし、プロセッサーに実施させてもよい。プロセッサーによって実施される場合、プロセッサーは、撮影結果から媒体と画像の位置を特定し、撮影結果における画像の位置が印刷位置となるように印刷設定を行う。これによって、ユーザーが少なくとも一部の印刷設定を行わなくてもすむが、プロセッサーによる印刷設定でよいかどうかをユーザーに判断させて、必要に応じて修正のうえ、印刷設定をユーザーに確定させるようにしてもよい。その後、生産部は、撮影された撮影結果から読み取れる位置に画像が形成されるように昇華転写紙に画像を印刷したり、撮影された撮影結果から読み取れる位置に直接画像を形成したりする。
【0086】
判断部は、テスト画像が印刷されたテスト用紙を媒体に当てることで、印刷設定の適否を判断させることができればよい。すなわち、テスト用紙を媒体に当てると、ユーザーは、テスト用紙と媒体との関係から、媒体に形成される画像を容易にイメージすることができ、ユーザーの想定した印刷物を生産できるか否か判断することができる。ユーザーが判断を行うと、判断部は、媒体の適否を受け付ける。
上述の実施形態のように、テスト画像の印刷と撮影とを行って画像の形成位置を設定するか否か選択可能であっても良いし、立体の媒体の印刷物を生産する場合には、テスト画像の印刷と撮影とが行われるように構成されていても良い。ユーザーが立体の媒体への画像の形成に慣れている場合などで、テスト画像の印刷を不要だと判断したときには、テスト画像の印刷の省略を印刷物生産システムが受け付けて、テスト画像を印刷しないで立体の媒体に画像を形成してもよい。また、ユーザーがテスト画像を媒体に当てたところで形成位置が既定の位置で良く、変更不要だと判断したときには、テスト画像の印刷の省略を印刷物生産システムが受け付けて、撮影が省略されても良い。この場合、既定の形成位置の設定のままで、立体の媒体に画像が形成される。
また、最終的に印刷を行う対象として、立体の媒体の他に平面の媒体も選択できる場合には、ユーザーが立体の媒体を最終的な生産物として選択した場合にテスト画像の印刷や撮影を可能にするが、ユーザーが平面の媒体を最終的な生産物として選択した場合にはテスト画像の印刷や撮影を不可能にするようにしてもよい。
【0087】
さらに、本発明は、コンピューターが実行するプログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、複数の装置が備える部品を利用して実現される場合もあり、各要素が上述した装置とは異なる装置に設けられる場合もあり、各種の態様を含むものである。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし半導体メモリーであってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
【符号の説明】
【0088】
1…印刷物生産システム、3DIM…画像、3DM…媒体、10…顧客端末、10a…プロセッサー、10a1…受付部、10a2…テスト部、10a3…判断部、10a4…投影部、10b…通信部、10c…不揮発性メモリー、10c1…印刷データ、10d…ディスプレイ、10e…入力部、20…スタッフ端末、20a…プロセッサー、20a1…撮影部、20b…通信部、20c…不揮発性メモリー、20c1…撮影データ、20d…ディスプレイ、20e…入力部、20f…カメラ、30…サーバー、30a…プロセッサー、30b…通信部、30c…不揮発性メモリー、30c1…管理データ、40…印刷制御端末、40a…プロセッサー、40a1…生産部、40a2…設定部、40b…通信部、40c…不揮発性メモリー、40d…ディスプレイ、40e…入力部、50a、50b、51、52…プリンター、100…プロジェクター
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11