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特開2024-64478生産管理プログラム、情報処理装置、および生産管理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064478
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】生産管理プログラム、情報処理装置、および生産管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/04 20120101AFI20240507BHJP
   G06Q 10/087 20230101ALI20240507BHJP
【FI】
G06Q50/04
G06Q10/08 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022173087
(22)【出願日】2022-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】522327393
【氏名又は名称】Sotas株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100185719
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 悠樹
(74)【代理人】
【識別番号】100150072
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 賢司
(72)【発明者】
【氏名】吉元 裕樹
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
5L049CC04
5L050CC04
(57)【要約】
【課題】製品の生産工程の管理と製品の在庫管理とを行うことが可能な技術を提供する。
【解決手段】生産管理プログラムは、情報処理装置に、生産工程を表わす複数の第1エリアと、生産対象の製品を表わす第1オブジェクトとをディスプレイに表示するステップと、複数の第1エリアの間で第1オブジェクトを移動させる操作を受け付けるステップとを実行させる。複数の第1エリアは、製品の完成を表わす完成エリアを含む。生産管理プログラムは、情報処理装置にさらに、第1オブジェクトが完成エリアに移動された場合に、製品の在庫数を増加するステップを実行させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産管理プログラムであって、
前記生産管理プログラムは、情報処理装置に、
生産工程を表わす複数の第1エリアと、生産対象の製品を表わす第1オブジェクトとをディスプレイに表示するステップと、
前記複数の第1エリアの間で前記第1オブジェクトを移動させる操作を受け付けるステップとを実行させ、
前記複数の第1エリアは、前記製品の完成を表わす完成エリアを含み、
前記生産管理プログラムは、前記情報処理装置にさらに、
前記第1オブジェクトが前記完成エリアに移動された場合に、前記製品の在庫数を増加するステップを実行させる、生産管理プログラム。
【請求項2】
前記生産管理プログラムは、前記情報処理装置にさらに、
前記製品の受注数と当該製品の在庫数とを取得するステップと、
前記受注数と、前記在庫数とに基づいて、前記製品の生産数を出力するステップとを実行させる、請求項1に記載の生産管理プログラム。
【請求項3】
前記生産管理プログラムは、前記情報処理装置にさらに、
前記製品の生産数を取得するステップと、
前記製品の材料の在庫数を取得するステップと、
前記材料の在庫数と前記製品の生産数とに基づいて、当該材料が不足しているか否かを判断するステップと、
前記材料が不足しているか否かを示す情報を前記第1オブジェクトに関連付けて前記ディスプレイに表示するステップとを実行させる、請求項1または2に記載の生産管理プログラム。
【請求項4】
前記複数の第1エリアは、さらに、前記製品の生産の開始を待っていることを表わす生産待ちエリアを含み、
前記生産管理プログラムは、前記情報処理装置にさらに、
前記第1オブジェクトを前記生産待ちエリアに移動する操作が行われた場合において、前記材料が不足しているときには、当該第1オブジェクトの移動を制限する処理を実行させる、請求項3に記載の生産管理プログラム。
【請求項5】
前記生産管理プログラムは、前記情報処理装置にさらに、
前記製品の材料の発注工程を表わす複数の第2エリアと、当該材料を表わす第2オブジェクトとを前記ディスプレイに表示するステップと、
前記複数の第2エリアの間で前記第2オブジェクトを移動させる操作を受け付けるステップとを実行させ、
前記複数の第2エリアは、前記材料が届いたことを表わす到着エリアを含み、
前記生産管理プログラムは、前記情報処理装置にさらに、
前記第2オブジェクトが前記到着エリアに移動された場合に、前記材料の在庫数を増加するステップを実行させる、請求項3に記載の生産管理プログラム。
【請求項6】
前記生産管理プログラムは、前記情報処理装置にさらに、
前記製品の担当者を示す情報を前記第1オブジェクトに関連付けて前記ディスプレイに表示するステップを実行させる、請求項1または2に記載の生産管理プログラム。
【請求項7】
前記生産管理プログラムは、前記情報処理装置にさらに、
前記第1オブジェクトが前記複数の第1エリアの間で移動されたことに基づいて、予め定められた通知処理を実行させる、請求項1または2に記載の生産管理プログラム。
【請求項8】
前記生産管理プログラムは、前記情報処理装置にさらに、
前記製品の生産が遅延しているか否かに応じて前記第1オブジェクトの表示態様を変更するステップを実行させる、請求項1または2に記載の生産管理プログラム。
【請求項9】
ユーザ端末と通信することが可能な情報処理装置であって、
前記情報処理装置を制御するための制御装置を備え、
前記制御装置は、
生産工程を表わす複数の第1エリアと、生産対象の製品を表わす第1オブジェクトとを前記ユーザ端末に表示する処理と、
前記複数の第1エリアの間で前記第1オブジェクトを移動させる操作を受け付ける処理とを実行し、
前記複数の第1エリアは、前記製品の完成を表わす完成エリアを含み、
前記制御装置は、さらに、
前記第1オブジェクトが前記完成エリアに移動された場合に、前記製品の在庫数を増加する処理を実行する、情報処理装置。
【請求項10】
生産管理方法であって、
生産工程を表わす複数の第1エリアと、生産対象の製品を表わす第1オブジェクトとをディスプレイに表示するステップと、
前記複数の第1エリアの間で前記第1オブジェクトを移動させる操作を受け付けるステップとを備え、
前記複数の第1エリアは、前記製品の完成を表わす完成エリアを含み、
前記生産管理方法は、さらに、前記第1オブジェクトが前記完成エリアに移動された場合に、前記製品の在庫数を増加するステップを備える、生産管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、生産管理プログラム、情報処理装置、および生産管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
受注生産を採用している企業は、顧客への納品が完了するまで生産工程を管理する必要がある。この生産管理を昔ながらの方法で行っている中小企業も多い。当該中小企業は、たとえば、受注情報をFAXで受け取り、エクセル表に入力して受注情報を管理する。そして、当該中小企業は、受注情報に基づいて受注製品を表わすカードを作成し、当該カードを生産工程に応じてホワイトボード上で動かすことで、受注製品の生産工程を管理している。この場合、受注製品の数が増えるほど、生産工程の管理が煩雑になる。
【0003】
この問題を解決するための技術に関し、特開2022-80971号公報(特許文献1)は、受注した印刷製品の生産工程を進捗画面上で管理するための情報処理装置を開示している。当該進捗画面は、ワークフローの各工程を示す表示領域を有し、製品を示すカードを各表示領域間で移動できるように構成される。これにより、上記情報処理装置は、受注製品の生産工程を管理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-80971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
受注生産であっても、不足の事態に備えて製品を多めに生産したり、注文のキャンセルが発生したりすることがある。その結果、製品の在庫が発生する。利益を最大化するためには、製品の在庫を管理することが重要となる。特許文献1は、製品の在庫を管理することに関して何ら開示していない。
【0006】
上記の点に鑑み、製品の生産工程の管理と当該製品の在庫管理とを行うことが可能な技術が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一例では、生産管理プログラムが提供される。上記生産管理プログラムは、情報処理装置に、生産工程を表わす複数の第1エリアと、生産対象の製品を表わす第1オブジェクトとをディスプレイに表示するステップと、上記複数の第1エリアの間で上記第1オブジェクトを移動させる操作を受け付けるステップとを実行させる。上記複数の第1エリアは、上記製品の完成を表わす完成エリアを含む。上記生産管理プログラムは、上記情報処理装置にさらに、上記第1オブジェクトが上記完成エリアに移動された場合に、上記製品の在庫数を増加するステップを実行させる。
【0008】
本開示の一例では、上記生産管理プログラムは、上記情報処理装置にさらに、上記製品の受注数と当該製品の在庫数とを取得するステップと、上記受注数と、上記在庫数とに基づいて、上記製品の生産数を出力するステップとを実行させる。
【0009】
本開示の一例では、上記生産管理プログラムは、上記情報処理装置にさらに、上記製品の生産数を取得するステップと、上記製品の材料の在庫数を取得するステップと、上記材料の在庫数と上記製品の生産数とに基づいて、当該材料が不足しているか否かを判断するステップと、上記材料が不足しているか否かを示す情報を上記第1オブジェクトに関連付けて上記ディスプレイに表示するステップとを実行させる。
【0010】
本開示の一例では、上記複数の第1エリアは、さらに、上記製品の生産の開始を待っていることを表わす生産待ちエリアを含む。上記生産管理プログラムは、上記情報処理装置にさらに、上記第1オブジェクトを上記生産待ちエリアに移動する操作が行われた場合において、上記材料が不足しているときには、当該第1オブジェクトの移動を制限する処理を実行させる。
【0011】
本開示の一例では、上記生産管理プログラムは、上記情報処理装置にさらに、上記製品の材料の発注工程を表わす複数の第2エリアと、当該材料を表わす第2オブジェクトとを上記ディスプレイに表示するステップと、上記複数の第2エリアの間で上記第2オブジェクトを移動させる操作を受け付けるステップとを実行させる。上記複数の第2エリアは、上記材料が届いたことを表わす到着エリアを含む。上記生産管理プログラムは、上記情報処理装置にさらに、上記第2オブジェクトが上記到着エリアに移動された場合に、上記材料の在庫数を増加するステップを実行させる。
【0012】
本開示の一例では、上記生産管理プログラムは、上記情報処理装置にさらに、上記製品の担当者を示す情報を上記第1オブジェクトに関連付けて上記ディスプレイに表示するステップを実行させる。
【0013】
本開示の一例では、上記生産管理プログラムは、上記情報処理装置にさらに、上記第1オブジェクトが上記複数の第1エリアの間で移動されたことに基づいて、予め定められた通知処理を実行させる。
【0014】
本開示の一例では、上記生産管理プログラムは、上記情報処理装置にさらに、上記製品の生産が遅延しているか否かに応じて上記第1オブジェクトの表示態様を変更するステップを実行させる。
【0015】
本開示の他の例では、ユーザ端末と通信することが可能な情報処理装置が提供される。上記情報処理装置は、上記情報処理装置を制御するための制御装置を備える。上記制御装置は、生産工程を表わす複数の第1エリアと、生産対象の製品を表わす第1オブジェクトとを上記ユーザ端末に表示する処理と、上記複数の第1エリアの間で上記第1オブジェクトを移動させる操作を受け付ける処理とを実行する。上記複数の第1エリアは、上記製品の完成を表わす完成エリアを含む。上記制御装置は、さらに、上記第1オブジェクトが上記完成エリアに移動された場合に、上記製品の在庫数を増加する処理を実行する。
【0016】
本開示の他の例では、生産管理方法は、生産工程を表わす複数の第1エリアと、生産対象の製品を表わす第1オブジェクトとをディスプレイに表示するステップと、上記複数の第1エリアの間で上記第1オブジェクトを移動させる操作を受け付けるステップとを備える。上記複数の第1エリアは、上記製品の完成を表わす完成エリアを含む。上記生産管理方法は、さらに、上記第1オブジェクトが上記完成エリアに移動された場合に、上記製品の在庫数を増加するステップを備える。
【0017】
本発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】生産管理システムの装置構成の一例を示す図である。
図2】製品の生産工程の管理画面の一例を示す図である。
図3】情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図4】ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図5】製品情報の一例を示す図である。
図6】材料情報の一例を示す図である。
図7】顧客情報の一例を示す図である。
図8】受注情報の一例を示す図である。
図9】発注情報の一例を示す図である。
図10】受注検索画面の一例を示す図である。
図11】受注登録画面の一例を示す図である。
図12】生産管理画面の一例を示す図である。
図13】在庫追加画面の一例を示す図である。
図14】生産登録画面の一例を示す図である。
図15】製品検索画面の一例を示す図である。
図16】製品登録画面の一例を示す図である。
図17】材料検索画面の一例を示す図である。
図18】材料登録画面の一例を示す図である。
図19】発注管理画面の一例を示す図である。
図20】生産管理画面に係る処理を表わすフローチャートである。
図21】発注管理画面に係る処理を表わすフローチャートである。
図22】変形例に従う製品検索画面を示す図である。
図23】変形例に従う製品登録画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明に従う各実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下で説明される各実施の形態および各変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
【0020】
<A.生産管理システム10>
まず、図1を参照して、生産管理システム10の装置構成について説明する。図1は、生産管理システム10の装置構成の一例を示す図である。
【0021】
図1に示されるように、生産管理システム10は、情報処理装置100と、ユーザ端末200とを含む。情報処理装置100とユーザ端末200とは、ネットワークNW(たとえば、インターネット)を通じて通信可能に構成される。
【0022】
情報処理装置100は、たとえば、ノート型またはデスクトップ型のPC(Personal Computer)、タブレット端末、または、通信機能を備えたその他のコンピュータである。生産管理システム10を構成する情報処理装置100の数は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
【0023】
ユーザ端末200は、たとえば、ノート型またはデスクトップ型のPC、タブレット端末、スマートフォン、ウェラブル端末、または、通信機能を備えたその他のコンピュータである。図1の例では、2つのユーザ端末200A,200Bが示されているが、生産管理システム10を構成するユーザ端末200の数は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。以下では、ユーザ端末200A,200Bを特に区別しない場合には、ユーザ端末200A,200Bをユーザ端末200ともいう。
【0024】
ユーザ端末200は、たとえば、企業などの団体によって所有されていてもよいし、個人によって所有されてもよい。図1の例では、ユーザ端末200Aは、企業Aによって所有されている。ユーザ端末200Bは、企業Bによって所有されている。
【0025】
なお、本明細書に記載されている各種処理は、情報処理装置100に実装されてもよいし、ユーザ端末200に実装されてもよいし、その他の装置に実装されてもよい。
【0026】
<B.生産工程の管理機能の概要>
次に、図2を参照して、製品の生産工程の管理機能の概要について説明する。図2は、製品の生産工程の管理画面の一例を示す図である。
【0027】
情報処理装置100は、顧客からの受注製品の生産工程を管理する機能と、当該受注製品の在庫を管理する機能とをユーザ端末200に提供する。
【0028】
より具体的には、情報処理装置100は、ユーザ端末200からの表示指示に応じて、図2に示される生産管理画面300Aをユーザ端末200のディスプレイに表示する。生産管理画面300Aは、製品の生産工程302を表わす表示エリア304と、生産対象の製品を表わすオブジェクト306(第1オブジェクト)とを含む。また、生産管理画面300Aは、生産工程の表示エリア304の間でオブジェクト306を移動する操作を受け付ける。ユーザは、表示エリア304上でオブジェクト306を移動させることで、製品の生産工程を管理することができる。
【0029】
生産工程の表示エリア304は、受注製品の完成を表わす完成エリア305を少なくとも含む。そして、オブジェクト306が完成エリア305に移動された場合には、情報処理装置100は、オブジェクト306によって示される製品の在庫数を更新する。このとき、情報処理装置100は、当該製品の生産数に応じた数を現在の在庫数に加算する。これにより、製品の生産工程だけでなく、製品の在庫数が自動的に管理される。
【0030】
このような管理機能は、ホワイトボードなどを使用して昔ながらの方法で生産工程を管理している中小企業に特に有効である。当該中小企業は、たとえば、受注製品を示すカードを生産工程に応じてホワイトボード上で動かすことで、受注製品の生産工程を管理している。生産管理画面300Aのユーザインターフェイスは、このようなホワイトボード上での生産管理方法と類似しており、IT(Information Technology)に不慣れな人であっても抵抗なく導入することができる。
【0031】
また、製品の在庫管理を紙上で行っている中小企業も存在する。このような中小企業は、製品の在庫数を正確に把握できていないことも多い。しかしながら、生産管理システム10においては、ユーザは、オブジェクト306を完成エリア305に移動するという直感的な操作で製品の在庫を管理することができる。
【0032】
さらに、ホワイトボードや紙を用いた管理では、異なる場所にいる人物同士で情報を共有することができない。しかしながら、ユーザは、生産管理システム10を利用することで、ユーザ端末200を通じて任意の場所から、製品の生産工程や製品の在庫を確認することができる。
【0033】
<C.ハードウェア構成>
次に、図3および図4を参照して、上述の図1に示される情報処理装置100とユーザ端末200とのハードウェア構成について順に説明する。
【0034】
(C1.情報処理装置100)
まず、図3を参照して、図1に示される情報処理装置100のハードウェア構成について順に説明する。図3は、情報処理装置100のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
【0035】
情報処理装置100は、制御装置101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、通信インターフェイス104と、表示インターフェイス105と、入力インターフェイス107と、補助記憶装置120とを含む。これらのコンポーネントは、バス110に接続される。
【0036】
制御装置101は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのGPU(Graphics Processing Unit)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはそれらの組み合わせなどによって構成され得る。
【0037】
制御装置101は、生産管理プログラム122やオペレーティングシステムなどの各種プログラムを実行することで情報処理装置100の動作を制御する。制御装置101は、各種プログラムの実行命令を受け付けたことに基づいて、補助記憶装置120またはROM102からRAM103に当該プログラムを読み出す。RAM103は、ワーキングメモリとして機能し、各種プログラムの実行に必要な各種データを一時的に格納する。
【0038】
通信インターフェイス104には、LAN(Local Area Network)やアンテナなどが接続される。情報処理装置100は、通信インターフェイス104を介して、外部機器との間でデータをやり取りする。当該外部機器は、たとえば、ユーザ端末200などを含む。
【0039】
表示インターフェイス105には、ディスプレイ106が接続される。表示インターフェイス105は、制御装置101などからの指令に従って、ディスプレイ106に対して、画像を表示するための画像信号を送出する。ディスプレイ106は、たとえば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、またはその他の表示機器である。なお、ディスプレイ106は、情報処理装置100と一体的に構成されてもよいし、情報処理装置100とは別に構成されてもよい。
【0040】
入力インターフェイス107には、入力デバイス108が接続される。入力デバイス108は、たとえば、マウス、キーボード、タッチパネル、またはユーザの操作を受け付けることが可能なその他の装置である。なお、入力デバイス108は、情報処理装置100と一体的に構成されてもよいし、情報処理装置100とは別に構成されてもよい。
【0041】
補助記憶装置120は、たとえば、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体である。補助記憶装置120は、生産管理プログラム122、後述の製品情報124、後述の材料情報126、後述の顧客情報128、後述の受注情報130、および後述の発注情報132などを格納する。これらの格納場所は、補助記憶装置120に限定されず、制御装置101の記憶領域(たとえば、キャッシュメモリなど)、ROM102、RAM103、外部機器などに格納されていてもよい。
【0042】
なお、生産管理プログラム122は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、生産管理プログラム122に規定される各種処理は、後述の生産管理プログラム222などの任意のプログラムと協働して実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従う生産管理プログラム122の趣旨を逸脱するものではない。さらに、生産管理プログラム122によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。さらに、少なくとも1つのサーバが生産管理プログラム122の処理の一部を実行する所謂クラウドサービスのような形態で情報処理装置100が構成されてもよい。
【0043】
(C2.ユーザ端末200)
次に、図4を参照して、図1に示されるユーザ端末200のハードウェア構成について順に説明する。図4は、ユーザ端末200のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
【0044】
ユーザ端末200は、制御装置201と、ROM202と、RAM203と、通信インターフェイス204と、表示インターフェイス205と、入力インターフェイス207と、補助記憶装置220とを含む。これらのコンポーネントは、バス210に接続される。
【0045】
制御装置201は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのGPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはそれらの組み合わせなどによって構成され得る。
【0046】
制御装置201は、生産管理プログラム222やオペレーティングシステムなどの各種プログラムを実行することでユーザ端末200の動作を制御する。制御装置201は、各種プログラムの実行命令を受け付けたことに基づいて、補助記憶装置220またはROM202からRAM203に当該プログラムを読み出す。RAM203は、ワーキングメモリとして機能し、当該プログラムの実行に必要な各種データを一時的に格納する。
【0047】
通信インターフェイス204には、LANやアンテナなどが接続される。ユーザ端末200は、通信インターフェイス204を介して、外部機器との間でデータをやり取りする。当該外部機器は、たとえば、情報処理装置100やサーバなどを含む。ユーザ端末200は、情報処理装置100から生産管理プログラム222をダウンロード可能に構成されてもよい。
【0048】
表示インターフェイス205には、ディスプレイ206が接続される。表示インターフェイス205は、制御装置201などからの指令に従って、ディスプレイ206に対して、画像を表示するための画像信号を送出する。ディスプレイ206は、たとえば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、またはその他の表示機器である。なお、ディスプレイ206は、ユーザ端末200と一体的に構成されてもよいし、ユーザ端末200とは別に構成されてもよい。
【0049】
入力インターフェイス207には、入力デバイス208が接続される。入力デバイス208は、たとえば、マウス、キーボード、タッチパネル、またはユーザの操作を受け付けることが可能なその他の装置である。なお、入力デバイス208は、ユーザ端末200と一体的に構成されてもよいし、ユーザ端末200とは別に構成されてもよい。
【0050】
補助記憶装置220は、たとえば、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体である。補助記憶装置220は、生産管理プログラム222などを格納する。生産管理プログラム222の格納場所は、補助記憶装置220に限定されず、制御装置201の記憶領域(たとえば、キャッシュメモリなど)、ROM202、RAM203、外部機器(たとえば、サーバー)などに格納されていてもよい。
【0051】
なお、生産管理プログラム222は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、生産管理プログラム222に規定される各種処理は、上述の生産管理プログラム122などの任意のプログラムと協働して実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従う生産管理プログラム222の趣旨を逸脱するものではない。さらに、生産管理プログラム222によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。さらに、少なくとも1つのサーバが生産管理プログラム222の処理の一部を実行する所謂クラウドサービスのような形態でユーザ端末200が構成されてもよい。
【0052】
<D.データ構造>
【0053】
(D1.製品情報124)
次に、図5を参照して、図3に示される製品情報124について説明する。図5は、製品情報124の一例を示す図である。
【0054】
製品情報124は、製品に関する各種情報を規定している。製品情報124は、たとえば、製品ID(Identification)の別に、製品名と、在庫数と、生産中個数と、材料IDと、生産時必要数とを関連付けている。
【0055】
製品情報124に規定されている製品IDは、製品を識別するための情報である。当該製品IDは、たとえば、数字列、文字列、または記号列で規定されてもよいし、数字、文字および記号の少なくとも1つの組み合わせで規定されてもよい。
【0056】
製品情報124に規定されている製品名は、ユーザが製品を判別しやすいように付される識別子である。当該製品名は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0057】
製品情報124に規定されている在庫数は、製品の余剰数に相当する。
【0058】
製品情報124に規定されている生産中個数は、製品の生産中の数を示す。
【0059】
製品情報124に規定されている材料IDは、関連付けられている製品を生産するために必要な材料を識別するための情報である。当該材料IDは、たとえば、数字列、文字列、または記号列で規定されてもよいし、数字、文字および記号の少なくとも1つの組み合わせで規定されてもよい。当該材料IDは、たとえば、1つの製品IDに対して1つ以上関連付けられている。当該材料IDは、後述の材料情報126(図6参照)に規定される材料IDと対応している。
【0060】
製品情報124に規定されている生産時必要数は、関連付けられている製品を1つ生産するために必要な材料の数を示す。
【0061】
(D2.材料情報126)
次に、図6を参照して、図3に示される材料情報126について説明する。図6は、材料情報126の一例を示す図である。
【0062】
材料情報126は、製品の生産に用いられる材料に関する各種情報を規定している。材料情報126は、たとえば、材料IDの別に、材料名と、法規情報と、在庫数と、発注中個数と、置き場所とを関連付けている。
【0063】
材料情報126に規定されている材料IDは、材料を識別するための情報である。当該材料IDは、たとえば、数字列、文字列、または記号列で規定されてもよいし、数字、文字および記号の少なくとも1つの組み合わせで規定されてもよい。
【0064】
材料情報126に規定されている材料名は、ユーザが材料を判別しやすいように付される識別子である。当該材料名は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0065】
材料情報126に規定されている法規情報は、関連付けられている材料に課されている法規範を示す情報である。当該法規情報としては、たとえば、REACH(Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of Chemicals)、RoHS(Restriction of the use of certain Hazardous Substances in electrical and electronic equipment)、毒物であるか否かを示す情報、劇物であるか否かを示す情報、chemSHERPA(登録商標)、および化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律などが挙げられる。当該法規情報は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0066】
材料情報126に規定されている在庫数は、材料の余剰数に相当する。当該在庫数を表す単位は、任意である。一例として、当該在庫数を表す単位は、重さで示されてもよいし、個数で示されてもよい。
【0067】
材料情報126に規定されている発注中個数は、発注後でかつ受け取り前の材料の数を示す。
【0068】
材料情報126に規定されている置き場所は、関連付けられている材料が収納されている場所を示す情報である。当該置き場所は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0069】
(D3.顧客情報128)
次に、図7を参照して、図3に示される顧客情報128について説明する。図7は、顧客情報128の一例を示す図である。
【0070】
顧客情報128は、顧客に関する各種情報を規定している。顧客情報128は、たとえば、顧客IDの別に、顧客名と、住所と、顧客に関するその他の情報とを関連付けている。
【0071】
顧客情報128に規定されている顧客IDは、顧客を識別するための情報である。当該顧客IDは、たとえば、数字列、文字列、または記号列で規定されてもよいし、数字、文字および記号の少なくとも1つの組み合わせで規定されてもよい。
【0072】
顧客情報128に規定されている顧客名は、ユーザが顧客を判別しやすいように付される識別子である。当該顧客名は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0073】
顧客情報128に規定されている住所は、顧客企業などの所在地を示す情報である。当該住所は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0074】
(D4.受注情報130)
次に、図8を参照して、図3に示される受注情報130について説明する。図8は、受注情報130の一例を示す図である。
【0075】
受注情報130は、顧客からの受注に関する各種情報を規定している。受注情報130は、たとえば、受注IDの別に、受注日と、納期と、顧客IDと、製品IDと、受注数と、生産数と、納品の完了を示す情報と、担当者とを関連付けている。
【0076】
受注情報130に規定されている受注IDは、顧客からの受注を識別するための情報である。当該受注IDは、たとえば、数字列、文字列、または記号列で規定されてもよいし、数字、文字および記号の少なくとも1つの組み合わせで規定されてもよい。
【0077】
受注情報130に規定されている受注日は、製品の受注を顧客から受けた日を示す。当該受注日は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0078】
受注情報130に規定されている納期は、受注した製品を納品する期限を示す。当該納期は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0079】
受注情報130に規定されている顧客IDは、発注元の顧客を識別するための情報である。当該顧客IDは、上述の顧客情報128に規定される顧客IDと対応している。
【0080】
受注情報130に規定されている製品IDは、顧客から受注した製品の種類を識別するための情報である。当該製品IDは、上述の製品情報124に規定される製品IDと対応している。
【0081】
受注情報130に規定されている受注数は、顧客から注文を受けた製品数に相当する。当該受注数は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0082】
受注情報130に規定されている生産数は、生産すべき製品の数に相当する。当該生産数は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0083】
受注情報130に規定されている納品の完了を示す情報は、受注製品が顧客に納品済みであるか否かを示す情報である。
【0084】
受注情報130に規定されている担当者は、受注製品の生産を管理する責任者を示す情報である。当該担当者は、一人であってもよいし、複数人であってもよい。
【0085】
(D5.発注情報132)
次に、図9を参照して、図3に示される発注情報132について説明する。図9は、発注情報132の一例を示す図である。
【0086】
発注情報132は、材料の発注に関する各種情報を規定している。発注情報132は、たとえば、発注IDの別に、発注日と、受け取り予定日と、発注先と、材料IDと、発注数と、受け取り完了を示す情報と、担当者とを関連付けている。
【0087】
発注情報132に規定されている発注IDは、材料の発注を識別するための情報である。当該発注IDは、たとえば、数字列、文字列、または記号列で規定されてもよいし、数字、文字および記号の少なくとも1つの組み合わせで規定されてもよい。
【0088】
発注情報132に規定されている発注日は、材料を注文した日を示す。当該発注日は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0089】
発注情報132に規定されている受け取り予定日は、発注した材料が届く予定の日を示す。当該受け取り予定日は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0090】
発注情報132に規定されている発注先は、材料の購入先を識別するための情報である。当該発注先は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0091】
発注情報132に規定されている材料IDは、発注した材料の種類を識別するための情報である。当該材料IDは、上述の材料情報126に規定される材料IDと対応している。
【0092】
発注情報132に規定されている発注数は、材料の購入数を示す。当該発注数は、たとえば、ユーザによって任意に入力され得る。
【0093】
発注情報132に規定されている受け取りの完了を示す情報は、発注した材料が受け取り済みであるか否かを示す情報である。
【0094】
発注情報132に規定されている担当者は、材料の発注を管理する責任者を示す情報である。当該担当者は、一人であってもよいし、複数人であってもよい。
【0095】
<E.各種画面>
次に、図10図19を参照して、生産管理システム10によって提供される各種画面について説明する。
【0096】
(E1.受注検索画面)
まず、図10を参照して、上述の受注情報130(図8参照)内の情報を検索することが可能な受注検索画面について説明する。図10は、受注検索画面300Bの一例を示す図である。
【0097】
図10に示される画面選択ボタン290は、画面の表示を切り換えるためのボタンである。情報処理装置100は、画面選択ボタン290中の「受注」ボタンが押されたことに基づいて、ユーザ端末200のディスプレイ206に受注検索画面300Bを表示する。
【0098】
受注検索画面300Bは、検索条件の入力欄314と、検索結果の表示欄316と、登録ボタン318とを含む。
【0099】
入力欄314は、検索条件の入力を受け付ける。入力可能な検索条件としては、たとえば、受注番号、顧客名、製品名、製品在庫の有無、納品済みであるか否かなどが挙げられる。
【0100】
また、入力欄314は、検索結果の並び順の指定も受け付ける。図10の例では、並び順として、受注日順が指定されている。
【0101】
情報処理装置100は、検索実行ボタン(たとえば、図10中の虫眼鏡型のアイコン)が押されたことに基づいて、受注情報130に含まれている情報の内から、入力された検索条件に合致する情報を検索する。検索結果は、入力欄314で指定された並び順に従って表示欄316に表示される。
【0102】
表示欄316における表示項目は、任意に指定され得る。図10の例では、表示項目として、受注番号(受注ID)、製品の受注日、製品の納期、製品の在庫の有無を示す情報、製品が納品済みであるか否かを示す情報、製品の発注元である顧客、および製品名が指定されている。
【0103】
ユーザは、顧客からの新たな受注を登録する際には、登録ボタン318を押す。登録ボタン318が押されると、後述の受注登録画面300C(図11参照)が表示される。
【0104】
(E2.受注登録画面)
次に、図11を参照して、受注に関する情報を登録するための画面について説明する。図11は、受注登録画面300Cの一例を示す図である。
【0105】
情報処理装置100は、上述の登録ボタン318(図10参照)が押されたことに基づいて、ユーザ端末200のディスプレイ206に受注登録画面300Cを表示する。
【0106】
受注登録画面300Cは、顧客からの受注に関する各種情報の入力を受け付ける。一例として、受注登録画面300Cは、表示欄320と、入力欄322,324,326,328,330と、保存ボタン346と、キャンセルボタン348とを含む。
【0107】
表示欄320には、受注IDが表示される。受注IDは、たとえば、番号が重複しないように情報処理装置100によって自動で割り振られる。
【0108】
入力欄322には、顧客から製品を受注した日が入力される。入力欄324には、受注製品の金額が入力される。入力欄326には、製品の生産を依頼した顧客名が入力される。入力欄326に入力される顧客名は、上述の顧客情報128から選択されてもよい。入力欄328には、製品の受注に関する備考が入力される。
【0109】
入力欄330には、受注製品に関する各種情報が入力される。入力欄330は、たとえば、入力欄332,334,336,338と、表示欄340,342と、追加ボタン344とを含む。
【0110】
入力欄332には、受注製品の名前が入力される。入力欄332に入力される製品名は、上述の製品情報124から選択されてもよいし、ユーザにより任意に入力されてもよい。
【0111】
入力欄334には、製品の受注数が入力される。入力欄336には、受注製品の納期が入力される。入力欄328には、受注製品に関する備考が入力される。
【0112】
表示欄340には、受注製品の在庫数と、生産中である受注製品の個数と、受注製品の生産に要する予測日数と、受注製品に関する過去の受注実績とが表示される。表示欄340に表示される各種情報は、たとえば、上述の製品情報124から取得される。
【0113】
表示欄342には、受注製品の不足数が表示される。当該不足数は、新たに生産すべき受注製品の数(以下、「生産予定数」ともいう。)に相当する。
【0114】
生産予定数は、情報処理装置100によって自動で推定される。より具体的には、まず、情報処理装置100は、入力欄334を参照して製品の受注数を取得するとともに、上述の製品情報124を参照して当該製品の在庫数を取得する。次に、情報処理装置100は、取得した受注数と、取得した在庫数とに基づいて、製品の生産予定数を推定し、当該生産予定数を表示欄342に出力する。典型的には、当該生産予定数は、取得した受注数から取得した在庫数を差分することで算出される。推奨の生産予定数が表示されることで、ユーザは、新たにいくつの製品を生産する必要があるのかを容易に把握することができる。
【0115】
なお、表示欄342に表示される在庫の不足数は、ユーザによって任意に変更され得る。
【0116】
追加ボタン344が押された場合、情報処理装置100は、不足分の製品を生産予定に追加する。生産予定に追加された製品は、後述の生産管理画面300Dの生産予定エリア304A(図12参照)に表示される。これにより、ユーザは、受注登録と生産予定への追加とを容易に行うことができる。
【0117】
他の例として、追加ボタン344が押された場合、情報処理装置100は、生産登録画面300F(図14参照)を表示してもよい。この場合、情報処理装置100は、受注登録画面300Cに入力された受注登録情報を製品生産情報に反映する。これにより、ユーザは、受注情報の登録と製品生産情報の登録とを一連の流れで行うことができる。
【0118】
保存ボタン346が押された場合、情報処理装置100は、受注登録画面300Cに入力された各種情報を上述の受注情報130に追加する。
【0119】
キャンセルボタン348が押された場合、情報処理装置100は、受注登録画面300Cに入力された各種情報を破棄して、受注登録画面300Cを閉じる。
【0120】
(E3.生産管理画面)
次に、図12を参照して、製品の生産工程を管理するための画面について説明する。図12は、生産管理画面300Dの一例を示す図である。
【0121】
情報処理装置100は、画面選択ボタン290中の「製品生産」ボタンが押されたことに基づいて、ユーザ端末200のディスプレイ206に生産管理画面300Dを表示する。図12に示される生産管理画面300Dは、上述の生産管理画面300A(図2参照)をより具体化した画面である。
【0122】
生産管理画面300Dは、製品の生産工程302を表わす表示エリア304と、生産対象の製品を表わすオブジェクト306とを含む。
【0123】
表示エリア304の各々は、生産工程の順に並べて表示される。図12の例では、生産管理画面300Dの左側に位置する表示エリア304ほど上流の生産工程を表わし、生産管理画面300Dの右側に位置する表示エリア304ほど下流の生産工程を表わす。
【0124】
一例として、表示エリア304は、製品が生産予定であることを表わす生産予定エリア304Aと、製品の生産に必要な材料が入荷待ちであることを表わす材料待ちエリア304Bと、製品の生産開始を待っていることを表わす生産待ちエリア304Cと、製品が生産中であることを表わす生産中エリア304Dと、生産された製品が検品中であることを表わす検品中エリア304Eと、製品が完成したことを表わす完成エリア304Fとを含む。
【0125】
生産管理画面300Dは、生産工程302を表わす表示エリア304の間でオブジェクト306を移動する操作を受け付け可能に構成される。当該移動操作は、マウス操作により実現されてもよいし、タッチ操作で実現されてもよい。ユーザは、オブジェクト306がどの表示エリア304に位置しているかを確認することにより、生産対象の各製品について現在の生産工程を把握することができる。
【0126】
情報処理装置100は、製品に関する各種情報をオブジェクト306に関連付けて表示する。「関連付けて表示する」ことは、たとえば、各種情報がオブジェクト306内に表示される態様と、各種情報がオブジェクト306と並べて表示される態様とを含む。図12の例では、各種情報がオブジェクト306内に表示されている。
【0127】
オブジェクト306に関連付けて表示される情報は、たとえば、受注IDを含む。当該受注IDは、たとえば、上述の受注情報130から特定される。
【0128】
他の例として、オブジェクト306に関連付けて表示される情報は、生産対象の製品名を含む。当該製品名は、たとえば、上述の製品情報124と上述の受注情報130とに基づいて特定される。
【0129】
さらに他の例として、オブジェクト306に関連付けて表示される情報は、製品の生産数を含む。当該生産数は、たとえば、上述の受注情報130から特定される。
【0130】
さらに他の例として、オブジェクト306に関連付けて表示される情報は、受注製品の納品先である顧客名を含む。当該顧客名は、たとえば、上述の顧客情報128と上述の受注情報130とに基づいて特定される。
【0131】
さらに他の例として、オブジェクト306に関連付けて表示される情報は、製品の生産に必要な材料(以下、「必要材料」ともいう。)が不足しているか否かを示す情報を含む。このとき、情報処理装置100は、上述の材料情報126を参照して必要材料の在庫数を特定し、当該在庫数に基づいて、必要材料が不足しているか否かを判断する。
【0132】
より具体的な処理として、まず、情報処理装置100は、上述の受注情報130を参照して、製品の生産数を特定する。次に、情報処理装置100は、上述の製品情報124に規定される「生産時必要数」を参照して、当該生産数の分の製品を生産するために必要な材料の総数(以下、「必要総数」ともいう。)を算出する。その後、情報処理装置100は、上述の材料情報126を参照して、材料の必要総数と当該材料の在庫数とを比較する。材料の必要総数が当該材料の在庫数以下である場合、情報処理装置100は、必要材料が足りていると判断する。一方で、材料の必要総数が当該材料の在庫数よりも多い場合、情報処理装置100は、必要材料が不足していると判断する。
【0133】
この判断結果は、オブジェクト306に関連付けて表示される。これにより、ユーザは、必要材料を新たに発注すべきか否かを容易に判断することができる。
【0134】
材料が不足しているか否かは、オブジェクト306の表示態様により表わされる。典型的には、材料が不足していることを示すオブジェクト306は、材料が足りていることを示すオブジェクト306よりも強調表示される。
【0135】
一例として、材料が不足していることを示すオブジェクト306については、特定の文字(たとえば、「材料」)がオブジェクト306内において赤色で表示されるとともに、特定のマーク(たとえば、バツマーク)が付される。一方で、材料が足りていることを示すオブジェクト306については、特定の文字(たとえば、「材料」)がオブジェクト306内において緑色で表示されるとともに、特定のマーク(たとえば、チェックマーク)が付される。
【0136】
さらに他の例として、オブジェクト306に関連付けて表示される情報は、製品の担当者を示す情報を含む。当該担当者は、たとえば、上述の受注情報130から特定される。担当者がオブジェクト306に関連付けて表示されることで、ユーザは、各製品の生産責任者を容易に把握することができる。
【0137】
好ましくは、情報処理装置100は、製品の生産が遅延しているか否かに応じてオブジェクト306の表示態様を変える。一例として、情報処理装置100は、現在から所定日以内に納期が到来する製品を表わすオブジェクト306Aを他のオブジェクト306よりも強調表示する。強調表示の方法は、任意である。強調表示は、たとえば、特定の色(たとえば、赤色)でオブジェクト306Aを表示することで実現される。他の例として、強調表示は、オブジェクト306Aを点滅させることで実現される。さらに他の例として、強調表示は、オブジェクト306Aの表示サイズを他のオブジェクト306よりも大きくすることで実現される。
【0138】
また、情報処理装置100は、後述の入力欄384(図14参照)に入力された生産マイルストンに対して生産が遅延している場合にオブジェクト306を強調表示してもよい。一例として、情報処理装置100は、着手予定に入力された日付までにオブジェクト306が生産待ちエリア304Bに移動されていない場合に、当該オブジェクト306を強調表示する。このように、生産マイルストンに対して生産が遅延した場合にオブジェクト306が強調表示されることで、ユーザは、納期に対してだけでなく、入力された生産マイルストンに対する遅れを容易に区別することができる。なお、情報処理装置100は、納期に対する遅延と生産マイルストンによる遅延とを異なる強調表示態様で表わしてもよい。
【0139】
他の例として、情報処理装置100は、生産を急ぐ製品を表わすオブジェクト306Bを強調表示してもよい。生産を急ぐか否かは、たとえば、ユーザ入力により指定される。これにより、ユーザは、生産を急ぐ製品を容易に区別することができる。
【0140】
情報処理装置100は、オブジェクト306が完成エリア304Fに移動された場合に、製品情報124に規定されている在庫数を更新する。当該在庫数は、製品の生産数に応じて増やされる。なお、在庫数の増加処理は、オブジェクト306が完成エリア304Fに移動された直後に実行される必要はなく、何らかのユーザ操作が行われた後に実行されてもよい。
【0141】
一例として、完成エリア304Fに移動されたオブジェクト306については、追加ボタン350が表示される。追加ボタン350が押されると、情報処理装置100は、後述の在庫追加画面300E(図13参照)をユーザ端末200に表示する。その後、情報処理装置100は、在庫追加画面300Eに入力された数の分だけ製品在庫数を増加する。
【0142】
好ましくは、矛盾が生じるようなオブジェクト306の移動操作は、制限される。ある局面において、情報処理装置100は、オブジェクト306を生産待ちエリア304Cに移動する操作が行われた場合において、製品の生産に必要な材料が不足しているときには、当該オブジェクト306の移動を制限するための予め定められた処理(以下、「制限処理」ともいう。)を実行する。これにより、情報処理装置100は、必要材料が不足している製品について生産待ちエリア304Cへのオブジェクト306の移動を制限することができ、オブジェクト306の誤操作を防止することができる。
【0143】
上記制限処理は、たとえば、メッセージや音声による警告を出力する処理を含む。他の例として、当該制限処理は、生産待ちエリア304Cへのオブジェクト306の移動を禁止する処理を含む。当該制限処理は、管理者権限を有していないユーザに対してのみ適用されてもよい。
【0144】
なお、必要材料が不足している製品を示すオブジェクト306については、生産待ちエリア304Cへの移動操作だけでなく、生産中エリア304D、検品中エリア304E、および完成エリア304Fへの移動操作も制限されてもよい。
【0145】
他の局面において、情報処理装置100は、生産工程302の下流側の工程から生産工程302の上流側の工程に移動する操作がオブジェクト306に対して行われた場合、当該オブジェクト306の移動を制限するための予め定められた処理(すなわち、制限処理)を実行する。これにより、情報処理装置100は、生産工程を遡るようなオブジェクト306の移動を制限することができ、オブジェクト306に対する誤操作を防止することができる。
【0146】
上記制限処理は、たとえば、メッセージや音声による警告を出力する処理を含む。他の例として、当該制限処理は、下流工程から上流工程へのオブジェクト306の移動を禁止する処理を含む。当該制限処理は、管理者権限を有していないユーザに対してのみ適用されてもよい。
【0147】
さらに他の例として、上記制限処理は、下流側の隣接する表示エリア304以外へのオブジェクト306の移動を禁止する処理を含む。但し、オブジェクト306が生産予定エリア304Aにある場合で、当該オブジェクト306に関連付けられている材料がそろっているときには、材料待ちエリア304Bを介すること無く生産予定エリア304Aから生産待ちエリア304Cにオブジェクト306を移動する操作が許可されてもよい。
【0148】
また、情報処理装置100は、オブジェクト306が表示エリア304の間で移動されたことに基づいて、予め定められた通知処理を実行してもよい。当該通知は、たとえば、予め登録されているユーザ端末200に送信される。当該通知に含まれる情報は、移動操作を行ったユーザを示す情報と、移動されたオブジェクト306を示す情報と、オブジェクト306の移動前後の表示エリア304を示す情報とを含む。これにより、ユーザは、オブジェクト306が移動されたことをすぐに把握することができる。なお、上記通知は、クライアントのユーザ端末200に送信されてもよい。これにより、クライアントは、製品の生産工程が現在どの工程にあるのかを把握することができる。また、クライアントへの状況報告の手間が省かれる。
【0149】
また、オブジェクト306は、分割操作を受け付け可能に構成されてもよい。一例として、オブジェクト306は、当該分割操作により、オブジェクト「A」とオブジェクト「B」とに分割されたとする。このとき、オブジェクト「A」に示される製品の生産数とオブジェクト「B」に示される製品の生産数との合計が分割前のオブジェクト306に示される製品の生産数と等しくなるように、オブジェクト306は分割される。これにより、ユーザは、材料が足りている分だけ生産を先に進めることが可能になる。また、分割後のオブジェクト「A」,「B」は、ユーザ操作により再度統合され得る。
【0150】
(E4.在庫追加画面)
次に、図13を参照して、製品在庫を追加するための画面について説明する。図13は、在庫追加画面300Eの一例を示す図である。
【0151】
情報処理装置100は、オブジェクト306内の追加ボタン350(図12参照)が押されたことに基づいて、ユーザ端末200のディスプレイ206に在庫追加画面300Eを表示する。
【0152】
実際に生産される製品数は、作業ミスなどに起因して、生産予定数と相違することがある。そこで、在庫追加画面300Eは、実際に生産された製品数の入力を受け付ける。
【0153】
一例として、在庫追加画面300Eは、入力欄354と、追加ボタン356と、キャンセルボタン358とを含む。
【0154】
入力欄354は、実際に生産された製品数の入力を受け付ける。入力欄354の初期値としては、オブジェクト306に示される生産数が表示される。好ましくは、入力欄354に、当該生産数以下の数の入力を受け付けるように構成される。
【0155】
ユーザが追加ボタン356を押した場合、情報処理装置100は、上述の製品情報124から追加対象の製品を特定し、当該製品に関連付けられている在庫数に、入力欄354に入力された追加数を加算する。その後、情報処理装置100は、在庫追加画面300Eを閉じる。
【0156】
一方で、ユーザがキャンセルボタン358を押した場合、情報処理装置100は、入力欄354に入力された追加数を製品情報124に反映せずに在庫追加画面300Eを閉じる。
【0157】
なお、情報処理装置100は、当初の生産予定数と、入力欄354に入力された実際の生産数とに基づいて、ロス率を算出してもよい。当該ロス率は、データベースに蓄積される。ユーザが次回に同種の製品を生産予定に追加する場合には、情報処理装置100は、当該ロス率を表示する。あるいは、情報処理装置100は、当該ロス率に基づいて、実際の製品受注数よりも生産予定数を多く提示してもよい。
【0158】
(E5.生産登録画面)
次に、図14を参照して、生産に関する情報を登録するための画面について説明する。図14は、生産登録画面300Fの一例を示す図である。
【0159】
情報処理装置100は、たとえば、上述の生産管理画面300Dのオブジェクト306(図12参照)が押された場合に、ユーザ端末200に生産登録画面300Fを表示する。ユーザは、生産管理画面300Dに各種情報を入力することで、オブジェクト306に関連付けられている情報を更新したり、オブジェクト306に新たに情報を関連付けたりすることができる。一例として、上述の受注登録画面300Cの追加ボタン344が押されたことに基づいて、生産予定に追加されたオブジェクト306に対し、入力欄384の生産マイルストンの情報が新たに関連付けられる。なお、オブジェクト306に既に関連付けられている情報(たとえば、商品名など)は、生産管理画面300D内に初期値として表示される。
【0160】
また、情報処理装置100は、上述の生産管理画面300Dの登録ボタン352(図12参照)が押された場合にも、ユーザ端末200に生産登録画面300Fを表示する。これにより表示される生産登録画面300Fは、顧客から製品を受注した場合とは別に、生産予定の製品を登録するための画面である。情報処理装置100は、登録ボタン352が押された場合、生産管理画面300Dに入力された各種情報に基づいて、新たなオブジェクト306を生産管理画面300Dに追加する。これにより、ユーザは、突発的に生産が必要になった製品や受注前の製品などを生産予定に追加することができる。
【0161】
一例として、生産登録画面300Fは、選択ボタン370,372と、入力欄374,376,382,384と、プルダウンメニュー378,380と、表示欄386,388と、保存ボタン392と、キャンセルボタン394とを含む。
【0162】
選択ボタン370は、製品を急ぎで生産すべきか否かを選択するためのボタンである。
【0163】
選択ボタン372は、担当者を指定するためのボタンである。ユーザが選択ボタン372を押したことに基づいて、情報処理装置100は、担当者のリストをユーザ端末200に表示する。ユーザは、表示されたリストの中から、一人以上の担当者を選択することができる。
【0164】
入力欄374には、製品名が入力される。入力欄374に入力される製品名は、上述の製品情報124から選択されてもよいし、ユーザにより任意に入力されてもよい。
【0165】
入力欄376には、生産数が入力される。このとき、推奨の生産数が入力欄376に表示されてもよい。より具体的には、まず、情報処理装置100は、製品の受注数と製品の在庫数とを取得する。次に、情報処理装置100は、当該受注数と当該在庫数とに基づいて、当該製品の推奨の生産数を出力する。一例として、情報処理装置100は、当該受注数から当該在庫数を差分した結果を推奨の生産数として出力する。推奨の生産数が表示されることで、ユーザは、製品の生産数を決定しやすくなる。
【0166】
なお、情報処理装置100は、過去の実績に基づく製品の歩留まり率を参照して、推奨の生産数を表示してもよい。より具体的には、情報処理装置100は、データベースに蓄積されている歩留まり率に基づいて、当該受注数と当該在庫数との差分値よりも多い数を推奨の生産数として出力する。一例として、情報処理装置100は、当該差分値を当該歩留まり率で除算した結果を推奨の生産数として出力する。あるいは、情報処理装置100は、当該差分値とは別に当該歩留まり率を表示してもよい。これにより、ユーザは、製品の歩留まり率を考慮して、製品の生産数を決定することができる。
【0167】
プルダウンメニュー378は、押されたことに基づいて、生産工程の候補をリスト表示する。ユーザは、当該リストの中から一の生産工程を選択することができる。選択された生産工程に応じて、上述の生産管理画面300D内でのオブジェクト306の初期表示位置が決まる。
【0168】
プルダウンメニュー378は、押されたことに基づいて、製品の生産時に使用する機械の候補をリスト表示する。ユーザは、当該リストの中から一の機械を選択することができる。
【0169】
入力欄384には、製品の生産スケジュールを示す生産マイルストンが入力される。一例として、入力欄384には、製品の生産を開始する予定日と、製品の生産が完了する予定日と、製品の納品予定日とが入力される。
【0170】
表示欄386には、製品の在庫数と、生産中である製品の個数と、製品の生産に要する日数と、製品に関する過去の受注実績とが表示される。生産に要する日数は、たとえば、登録対象の製品と同種の製品を過去に生産した際に要した実時間に基づいて推定される。
【0171】
一例として、情報処理装置100は、上述のオブジェクト306が生産中エリア304Dに移動されてから他のエリア(たとえば、検品中エリア304E)に移動されるまでの時間を製品の種別に監視する。当該時間は、生産に要した実時間としてみなされる。そして、情報処理装置100は、当該実時間を参照して、製品の生産に要する時間を推定する。推定された時間は、たとえば、表示欄386に出力される。これにより、ユーザは、製品の生産に要する時間を把握することができ、生産スケジュールを組み立てやすくなる。
【0172】
表示欄388には、製品の不足数が表示される。当該不足数は、新たに生産すべき製品の数(以下、「生産予定数」ともいう。)に相当する。
【0173】
生産予定数は、情報処理装置100によって自動で推定される。より具体的には、まず、情報処理装置100は、入力欄376を参照して製品の必要数を取得するとともに、上述の製品情報124を参照して当該製品の在庫数を取得する。次に、情報処理装置100は、取得した必要数と、取得した在庫数とに基づいて、製品の生産予定数を推定し、当該生産予定数を表示欄388に出力する。典型的には、当該生産予定数は、上記必要数から上記在庫数を差分することで算出される。推奨の生産予定数が表示されることで、ユーザは、新たにいくつの製品を生産する必要があるのかを容易に把握することができる。
【0174】
また、表示欄388は、製品を生産するために必要な各材料に関連付けて、当該材料の名前と、当該材料の必要数と、当該材料の在庫数と、発注中の当該材料の数と、追加ボタン390とを表示する。
【0175】
追加ボタン390が押された場合、情報処理装置100は、不足分の材料を生産予定に追加する。生産予定として追加された材料は、後述の発注管理画面300Kの発注予定エリア604A(図19参照)に表示される。
【0176】
保存ボタン392が押された場合、情報処理装置100は、生産登録画面300Fに入力された各種情報を保存する。当該各種情報の保存先は、上述の受注情報130でもよいし、受注情報130とは別のデータベースであってもよい。これにより、生産登録画面300Fに入力された各種情報が上述の生産管理画面300D上のオブジェクト306に反映される。
【0177】
以上のように、オブジェクト306は、製品の受注に関する受注登録画面300Cにおいて生成操作が受け付けられた場合だけでなく、製品の生産に関する生産登録画面300Fにおいて生成操作が受け付けられた場合においても生成される。これにより、ユーザは、突発的に要求された製品や受注前の製品などを生産予定に追加することができる。
【0178】
キャンセルボタン394が押された場合、情報処理装置100は、生産登録画面300Fに入力された各種情報を破棄して、生産登録画面300Fを閉じる。
【0179】
(E6.製品検索画面)
次に、図15を参照して、上述の製品情報124(図5参照)内の情報を検索することが可能な検索画面について説明する。図15は、製品検索画面300Gの一例を示す図である。
【0180】
情報処理装置100は、画面選択ボタン290中の「製品在庫」ボタンが押されたことに基づいて、ユーザ端末200のディスプレイ206に製品検索画面300Gを表示する。
【0181】
製品検索画面300Gは、検索条件の入力欄414と、検索結果の表示欄416と、登録ボタン418とを含む。
【0182】
入力欄414は、検索条件の入力を受け付ける。入力可能な検索条件としては、たとえば、製品ID、製品名、顧客名、製品在庫の有無、納品済みであるか否かなどが挙げられる。
【0183】
また、入力欄414は、検索結果の並び順の指定も受け付ける。図15の例では、並び順として、製品名順が指定されている。
【0184】
情報処理装置100は、検索実行ボタン(たとえば、図15中の虫眼鏡型のアイコン)が押されたことに基づいて、製品情報124に含まれている情報の内から、入力された検索条件に合致する情報を検索する。検索結果は、入力欄414で指定された並び順に従って表示欄416に表示される。
【0185】
表示欄416における表示項目は、任意に指定され得る。図15の例では、表示項目として、製品名、製品の在庫数、および生産中の製品の数が指定されている。
【0186】
ユーザは、製品に関する情報を新たに登録する際には、登録ボタン418を押す。登録ボタン418が押されると、後述の製品登録画面300Hが表示される。
【0187】
(E7.製品登録画面)
次に、図16を参照して、製品に関する情報を登録するための画面について説明する。図16は、製品登録画面300Hの一例を示す図である。
【0188】
情報処理装置100は、上述の登録ボタン418(図15参照)が押されたことに基づいて、ユーザ端末200のディスプレイ206に製品登録画面300Hを表示する。
【0189】
製品登録画面300Hは、製品に関する各種情報の入力を受け付ける。一例として、製品登録画面300Hは、入力欄422,424,426,428と、保存ボタン436と、キャンセルボタン438とを含む。
【0190】
入力欄422には、製品IDが入力される。入力欄424には、登録対象の製品の名前が入力される。入力欄428には、登録対象の製品に関する備考が入力される。
【0191】
入力欄426には、登録対象の製品の生産に必要な材料に関する情報が入力される。一例として、入力欄426は、材料名と、材料の必要数との入力を受け付ける。入力欄426に入力される材料名は、上述の材料情報126から選択されてもよいし、ユーザにより任意に入力されてもよい。材料情報の入力行は、ユーザ操作により任意に増減可能に構成される。
【0192】
保存ボタン436が押された場合、情報処理装置100は、製品登録画面300Hに入力された各種情報を上述の製品情報124に反映する。
【0193】
キャンセルボタン438が押された場合、情報処理装置100は、製品登録画面300Hに入力された各種情報を破棄して、製品登録画面300Hを閉じる。
【0194】
(E8.材料在庫の検索画面)
次に、図17を参照して、上述の材料情報126(図5参照)内の情報を検索することが可能な検索画面について説明する。図17は、材料検索画面300Iの一例を示す図である。
【0195】
情報処理装置100は、画面選択ボタン290中の「材料在庫」ボタンが押されたことに基づいて、ユーザ端末200のディスプレイ206に材料検索画面300Iを表示する。
【0196】
材料検索画面300Iは、検索条件の入力欄514と、検索結果の表示欄516と、登録ボタン518とを含む。
【0197】
入力欄514は、検索条件の入力を受け付ける。入力可能な検索条件としては、たとえば、材料ID、材料名、法規情報、および置き場所などが挙げられる。また、入力欄514は、検索結果の並び順の指定も受け付ける。
【0198】
情報処理装置100は、検索実行ボタン(たとえば、図17中の虫眼鏡型のアイコン)が押されたことに基づいて、材料情報126に含まれている情報の内から、入力された検索条件に合致する情報を検索する。検索結果は、入力欄514で指定された並び順に従って表示欄516に表示される。
【0199】
表示欄516における表示項目は、任意に指定され得る。図17の例では、表示項目として、材料名、材料の在庫数、法規情報、および置き場所が指定されている。
【0200】
ユーザは、材料に関する情報を新たに登録する際には、登録ボタン518を押す。登録ボタン518が押されると、後述の材料登録画面300Jが表示される。
【0201】
(E9.材料登録画面)
次に、図18を参照して、材料に関する情報を登録するための画面について説明する。図18は、材料登録画面300Jの一例を示す図である。
【0202】
情報処理装置100は、上述の登録ボタン518(図17参照)が押されたことに基づいて、ユーザ端末200のディスプレイ206に材料登録画面300Jを表示する。
【0203】
材料登録画面300Jは、材料に関する各種情報の入力を受け付ける。一例として、材料登録画面300Jは、入力欄522,524,526,528,530と、保存ボタン536と、キャンセルボタン538とを含む。
【0204】
入力欄522には、登録対象の材料の名前が入力される。入力欄524には、登録対象の材料の在庫数が入力される。在庫数は、重さなどの量で指定されてもよいし、個数で指定されてもよい。
【0205】
入力欄526には、登録対象の材料に課されている法規範に関する情報が入力される。一例として、入力欄526は、予め規定されている法規範の内から特定の法規範を選択可能に構成される。
【0206】
入力欄528には、登録対象の材料の置き場所が入力される。入力欄530には、登録対象の材料に関する備考が入力される。
【0207】
保存ボタン536が押された場合、情報処理装置100は、材料登録画面300Jに入力された各種情報を上述の材料情報126に反映する。
【0208】
キャンセルボタン538が押された場合、情報処理装置100は、材料登録画面300Jに入力された各種情報を破棄して、材料登録画面300Jを閉じる。
【0209】
(E10.発注管理画面)
次に、図19を参照して、製品の生産工程を管理するための画面について説明する。図19は、発注管理画面300Kの一例を示す図である。
【0210】
情報処理装置100は、画面選択ボタン290中の「発注管理」ボタンが押されたことに基づいて、ユーザ端末200のディスプレイ206に発注管理画面300Kを表示する。発注管理画面300Kは、製品の生産に必要な材料の発注工程を管理するための画面である。
【0211】
発注管理画面300Kは、材料の発注工程602を表わす表示エリア604と、発注対象の材料を表わすオブジェクト606(第2オブジェクト)とを含む。
【0212】
表示エリア604の各々は、発注工程の順に並べて表示される。図19の例では、発注管理画面300Kの左側に位置する表示エリア604ほど上流の発注工程を表わし、発注管理画面300Kの右側に位置する表示エリア604ほど下流の発注工程を表わす。
【0213】
一例として、表示エリア604は、材料の発注が済んでいないことを表わす発注予定エリア604Aと、材料の発注については済んでいるが材料が未だ届いていないことを表わす発注済みエリア604Bと、発注した材料が届いたことを表わす到着エリア604Cとを含む。
【0214】
発注管理画面300Kは、発注工程602を表わす表示エリア604の間でオブジェクト606を移動する操作を受け付け可能に構成される。当該移動操作は、マウス操作により実現されてもよいし、タッチ操作で実現されてもよい。ユーザは、オブジェクト606がどの表示エリア604に位置しているかを確認することより、各材料について現在の発注工程を把握することができる。これにより、製品の生産管理と、材料の発注管理とが同様のオブジェクト操作により実現される。これらの管理が連携することで、ユーザは、製品の生産管理と材料の発注管理とを正確かつ容易に行うことができる。
【0215】
情報処理装置100は、材料に関する各種情報をオブジェクト606に関連付けて表示する。「関連付けて表示する」ことは、たとえば、各種情報がオブジェクト606内に表示される態様と、各種情報がオブジェクト606に並べて表示される態様とを含む。図19の例では、各種情報がオブジェクト606内に表示されている。
【0216】
一例として、オブジェクト606に関連付けて表示される情報は、発注IDを含む。当該発注IDは、たとえば、上述の発注情報132から特定される。
【0217】
他の例として、オブジェクト606に関連付けて表示される情報は、材料名を含む。当該材料名は、たとえば、上述の材料情報126から特定される。
【0218】
さらに他の例として、オブジェクト606に関連付けて表示される情報は、材料の発注数を含む。当該発注数は、たとえば、上述の発注情報132から特定される。
【0219】
さらに他の例として、オブジェクト606に関連付けて表示される情報は、材料の発注先の名前を含む。当該名前は、たとえば、上述の発注情報132とから特定される。
【0220】
さらに他の例として、オブジェクト606に関連付けて表示される情報は、材料発注の担当者を示す情報を含む。当該担当者は、たとえば、上述の発注情報132から特定される。担当者がオブジェクト606に関連付けて表示されることで、ユーザは、各材料の発注責任者を容易に把握することができる。
【0221】
情報処理装置100は、オブジェクト606が到着エリア604Cに移動された場合に、材料情報126に規定されている在庫数を更新する。当該在庫数は、材料の到着数に応じて増やされる。これにより、製品の在庫管理と、材料の在庫管理とが同様のオブジェクト操作により実現される。これらの管理が連携することで、ユーザは、製品の在庫管理と材料の在庫管理とを正確かつ容易に行うことができる。なお、在庫数の増加処理は、オブジェクト606が到着エリア604Cに移動された直後に実行される必要はなく、何らかのユーザ操作が行われた後に実行されてもよい。
【0222】
一例として、到着エリア604Cに移動されたオブジェクト606については、追加ボタン650が表示される。追加ボタン650が押されると、情報処理装置100は、上述の材料登録画面300Jをユーザ端末200に表示する。その後、情報処理装置100は、材料登録画面300Jに入力された数の分だけ材料在庫数を増加する。
【0223】
好ましくは、矛盾が生じるようなオブジェクト606の移動操作は、制限される。一例として、情報処理装置100は、発注工程602の下流側の工程から発注工程602の上流側の工程に移動する操作がオブジェクト606に対して行われた場合、当該オブジェクト606の移動を制限するための予め定められた処理(すなわち、制限処理)を実行する。これにより、情報処理装置100は、発注工程を遡るようなオブジェクト606の移動を制限することができ、オブジェクト606に対する誤操作を防止することができる。
【0224】
当該制限処理は、メッセージや音声による警告を出力する処理を含む。他の例として、当該制限処理は、たとえば、オブジェクト606の移動を禁止する処理を含む。当該制限処理は、管理者権限を有していないユーザに対してのみ適用されてもよい。
【0225】
また、情報処理装置100は、オブジェクト606が表示エリア604の間で移動されたことに基づいて、予め定められた通知処理を実行してもよい。当該通知は、たとえば、予め登録されているユーザ端末200に送信される。当該通知に含まれる情報は、移動操作を行ったユーザを示す情報と、移動されたオブジェクト606を示す情報と、オブジェクト606の移動前後の表示エリア604を示す情報とを含む。これにより、ユーザは、オブジェクト606が移動されたことをすぐに把握することができる。
【0226】
さらに、情報処理装置100は、同じ材料を必要とする複数の製品において、材料の在庫不足が生じた場合には、優先度のより高い製品に届いた材料を割り当ててもよい。一例として、納期が早い製品ほど優先度は高くなる。他の例として、生産に時間がかかる製品ほど優先度は高くなる。
【0227】
<F.フローチャート>
次に、図20および図21を参照して、情報処理装置100の制御フローの一例について説明する。
【0228】
図20および図21に示される処理は、情報処理装置100の制御装置101が上述の生産管理プログラム122を実行することにより実現される。他の局面において、処理の一部または全部が、回路素子またはその他のハードウェアによって実行されてもよい。
【0229】
(F1.生産管理フロー)
まず、図20に示されるフローチャートについて説明する。図20は、上述の生産管理画面300D(図12参照)に係る処理を表わすフローチャートである。
【0230】
ステップS110において、制御装置101は、生産管理画面300Dの表示操作をユーザ端末200で受け付けたか否かを判断する。制御装置101は、生産管理画面300Dの表示操作を受け付けたと判断した場合(ステップS110においてYES)、制御をステップS112に切り替える。そうでない場合には(ステップS110においてNO)、制御装置101は、ステップS110の処理を再び実行する。
【0231】
ステップS112において、制御装置101は、上述の生産管理画面300Dをユーザ端末200に表示する。生産管理画面300Dについては上述の通りであるので、その説明については繰り返さない。
【0232】
ステップS120において、制御装置101は、オブジェクト306が表示エリア304間で移動されたか否かを判断する。制御装置101は、オブジェクト306が表示エリア304間で移動されたと判断した場合(ステップS120においてYES)、制御をステップS122に切り替える。そうでない場合には(ステップS120においてNO)、制御装置101は、制御をステップS140に切り替える。
【0233】
ステップS122において、制御装置101は、予め定められた通知処理を実行する。当該通知は、たとえば、予め登録されているユーザ端末200に送信される。なお、当該通知は、予め登録されている禁止操作が行われた場合だけユーザ端末200に送信されてもよい。
【0234】
ステップS130において、制御装置101は、オブジェクト306の移動先が表示エリア304中の完成エリア304Fであるか否かを判断する。制御装置101は、オブジェクト306の移動先が表示エリア304中の完成エリア304Fであると判断した場合(ステップS130においてYES)、制御をステップS132に切り替える。そうでない場合には(ステップS130においてNO)、制御装置101は、制御をステップS140に切り替える。
【0235】
ステップS132において、制御装置101は、製品情報124に規定されている在庫数に対して製品の生産数に応じた数を増加する。また、制御装置101は、材料情報126に規定されている在庫数から、製品の生産に使用した分の材料を減算する。
【0236】
ステップS140において、制御装置101は、生産管理画面300Dから他の画面に切り換えられたか否かを判断する。制御装置101は、生産管理画面300Dから他の画面に切り換えられたと判断した場合(ステップS140においてYES)、図20に示される処理を終了する。そうでない場合には(ステップS140においてNO)、制御装置101は、制御をステップS120に戻す。
【0237】
(F2.発注管理フロー)
次に、図21に示されるフローチャートについて説明する。図21は、上述の発注管理画面300K(図19参照)に係る処理を表わすフローチャートである。
【0238】
ステップS210において、制御装置101は、発注管理画面300Kの表示操作をユーザ端末200で受け付けたか否かを判断する。制御装置101は、発注管理画面300Kの表示操作を受け付けたと判断した場合(ステップS210においてYES)、制御をステップS212に切り替える。そうでない場合には(ステップS210においてNO)、制御装置101は、ステップS210の処理を再び実行する。
【0239】
ステップS212において、制御装置101は、上述の発注管理画面300Kをユーザ端末200に表示する。発注管理画面300Kについては上述の通りであるので、その説明については繰り返さない。
【0240】
ステップS220において、制御装置101は、オブジェクト606が表示エリア604間で移動されたか否かを判断する。制御装置101は、オブジェクト606が表示エリア604間で移動されたと判断した場合(ステップS220においてYES)、制御をステップS222に切り替える。そうでない場合には(ステップS220においてNO)、制御装置101は、制御をステップS240に切り替える。
【0241】
ステップS222において、制御装置101は、予め定められた通知処理を実行する。当該通知は、たとえば、予め登録されているユーザ端末200に送信される。なお、当該通知は、予め登録されている禁止操作が行われた場合だけユーザ端末200に送信されてもよい。
【0242】
ステップS230において、制御装置101は、オブジェクト606の移動先が表示エリア604中の到着エリア604Cであるか否かを判断する。制御装置101は、オブジェクト606の移動先が表示エリア604中の到着エリア604Cであると判断した場合(ステップS230においてYES)、制御をステップS232に切り替える。そうでない場合には(ステップS230においてNO)、制御装置101は、制御をステップS240に切り替える。
【0243】
ステップS232において、制御装置101は、製品情報124に規定されている在庫数に対して製品の生産数に応じた数を増加する。
【0244】
ステップS240において、制御装置101は、発注管理画面300Kから他の画面に切り換えられたか否かを判断する。制御装置101は、発注管理画面300Kから他の画面に切り換えられたと判断した場合(ステップS240においてYES)、図21に示される処理を終了する。そうでない場合には(ステップS240においてNO)、制御装置101は、制御をステップS220に戻す。
【0245】
<G.変形例>
次に、図22および図23を参照して、上述の実施の形態の変形例について説明する。
【0246】
(G1.製品検索画面300Gの変形例)
まず、図22を参照して、上述の図15で説明した製品検索画面300Gの変形例について説明する。図22は、変形例に従う製品検索画面300G1を示す図である。
【0247】
図22に示される製品検索画面300G1は、製品材料に関する法規情報に基づいて製品情報を検索できる機能を有する点で上述の製品検索画面300Gとは異なる。その他の点については上述の通りであるので、それらの説明については繰り返さない。
【0248】
製品検索画面300G1は、検索条件の入力欄414と、検索結果の表示欄416と、登録ボタン418とを含む。
【0249】
入力欄414は、検索条件の入力を受け付ける。本変形例では、入力欄414は、検索条件として法規情報をさらに受け付ける。
【0250】
また、入力欄414は、検索結果の並び順の指定も受け付ける。本変形例では、ユーザは、入力欄414において法規情報に基づく並び順を指定できる。
【0251】
情報処理装置100は、検索実行ボタン(たとえば、図22中の虫眼鏡型のアイコン)が押されたことに基づいて、製品情報124に含まれている情報の内から、入力された検索条件に合致する情報を検索する。また、情報処理装置100は、材料情報126を参照して、製品に含まれている材料に関して登録されている法規情報(以下、「製品材料に関する法規情報」ともいう。)を検索する。検索結果は、入力欄414で指定された並び順に従って表示欄416に表示される。
【0252】
表示欄416における表示項目は、任意に指定され得る。本変形例では、表示項目として、製品名、製品番号(製品ID)、製品の在庫数、生産中の製品の数、
および、製品材料に関する法規情報が指定されている。
【0253】
(G2.製品登録画面の変形例)
まず、図23を参照して、上述の図16で説明した製品登録画面300Hの変形例について説明する。図23は、変形例に従う製品登録画面300H1を示す図である。
【0254】
図23に示される製品登録画面300H1は、入力欄425A~425Cと、表示欄429とをさらに有する点で上述の製品登録画面300Hとは異なる。その他の点については上述の通りであるので、それらの説明については繰り返さない。
【0255】
入力欄425Aには、登録対象の製品の在庫数が入力される。入力欄425Bには、生産中の製品数が入力される。なお、生産中製品の数は、上述の生産中エリア304D(図12参照)に位置するオブジェクト306に基づいて推定されてもよい。この場合、当該推定結果が入力欄425Bに表示され、入力欄425Bへのユーザ入力は禁止される。入力欄425Aには、製品番号(製品ID)が入力される。
【0256】
表示欄429には、入力欄426で追加された材料に関して登録されている法規情報を表示する。すなわち、表示欄429における表示内容は、入力欄426への入力内容と連動して変わる。各材料に関して登録されている法規情報は、たとえば、上述の材料情報126から特定される。
【0257】
保存ボタン436が押された場合、情報処理装置100は、製品登録画面300H1に入力された各種情報を上述の製品情報124に反映する。
【0258】
キャンセルボタン438が押された場合、情報処理装置100は、製品登録画面300H1に入力された各種情報を破棄して、製品登録画面300Hを閉じる。
【0259】
<H.まとめ>
以上のように、ユーザは、上述の受注登録画面300Cで受注情報を入力し、当該受注情報から生成されたオブジェクト306を上述の生産管理画面300D上で動かすことで製品の生産工程を管理することができる。昔ながらの方法では、生産者は、受注情報をFAXで受け取り、受注情報をエクセル表に入力し、受注製品を表わすカードをホワイトボード上で管理する。ユーザは、生産管理システム10を利用することで、このような昔ながらの方法を用いずに受注情報から生産管理情報を自動で作成することができる。
【0260】
また、ユーザは、上述の生産管理画面300Dの表示エリア304間でオブジェクト306を動かすことで製品の生産工程を管理することができ、上述の発注管理画面300Kの表示エリア604間でオブジェクト606を動かすことで材料の発注工程を管理することができる。このように、ユーザは、同じようなオブジェクト操作で製品の生産と材料の発注との両方を管理することができる。
【0261】
さらに、材料の在庫状況が製品を表わすオブジェクト306に反映される(図12参照)。また、ユーザは、オブジェクト306の押下で表示される生産登録画面300F(図14参照)において材料の発注を行うこともできる。これにより、ユーザは、製品の生産と材料の発注とを連携させて管理することができる。
【0262】
さらに、情報処理装置100は、上述の受注登録画面300C、上述の生産管理画面300D、上述の在庫追加画面300E、上述の生産登録画面300F、上述の製品登録画面300H、および、上述の材料登録画面300Jなどの各種画面をユーザ端末200に表示する。ユーザは、各種画面を利用することで、ホワイトボード上での操作感をそのままに、受注、生産管理、材料発注、および在庫管理を一気通貫で対応することができる。
【0263】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0264】
10 生産管理システム、100 情報処理装置、101 制御装置、102 ROM、103 RAM、104 通信インターフェイス、105 表示インターフェイス、106 ディスプレイ、107 入力インターフェイス、108 入力デバイス、110 バス、120 補助記憶装置、122 生産管理プログラム、124 製品情報、126 材料情報、128 顧客情報、130 受注情報、132 発注情報、200 ユーザ端末、200A ユーザ端末、200B ユーザ端末、201 制御装置、202 ROM、203 RAM、204 通信インターフェイス、205 表示インターフェイス、206 ディスプレイ、207 入力インターフェイス、208 入力デバイス、210 バス、220 補助記憶装置、222 生産管理プログラム、290 画面選択ボタン、300A 生産管理画面、300B 受注検索画面、300C 受注登録画面、300D 生産管理画面、300E 在庫追加画面、300F 生産登録画面、300G 製品検索画面、300G1 製品検索画面、300H 製品登録画面、300H1 製品登録画面、300I 材料検索画面、300J 材料登録画面、300K 発注管理画面、302 生産工程、304 表示エリア、304A 生産予定エリア、304B 材料待ちエリア、304C 生産待ちエリア、304D 生産中エリア、304E 検品中エリア、304F 完成エリア、305 完成エリア、306 オブジェクト、306A オブジェクト、306B オブジェクト、314 入力欄、316 表示欄、318 登録ボタン、320 表示欄、322 入力欄、324 入力欄、326 入力欄、328 入力欄、330 入力欄、332 入力欄、334 入力欄、336 入力欄、338 入力欄、340 表示欄、342 表示欄、344 追加ボタン、346 保存ボタン、348 キャンセルボタン、350 追加ボタン、352 登録ボタン、354 入力欄、356 追加ボタン、358 キャンセルボタン、370 選択ボタン、372 選択ボタン、374 入力欄、376 入力欄、378 プルダウンメニュー、380 プルダウンメニュー、382 入力欄、384 入力欄、386 表示欄、388 表示欄、390 追加ボタン、392 保存ボタン、394 キャンセルボタン、414 入力欄、416 表示欄、418 登録ボタン、422 入力欄、424 入力欄、425A 入力欄、425B 入力欄、425C 入力欄、426 入力欄、428 入力欄、429 表示欄、436 保存ボタン、438 キャンセルボタン、514 入力欄、516 表示欄、518 登録ボタン、522 入力欄、524 入力欄、526 入力欄、528 入力欄、530 入力欄、536 保存ボタン、538 キャンセルボタン、602 発注工程、604 表示エリア、604A 発注予定エリア、604B 発注済みエリア、604C 到着エリア、606 オブジェクト、650 追加ボタン。
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