IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソーシャル知財株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-展示具 図1
  • 特開-展示具 図2
  • 特開-展示具 図3
  • 特開-展示具 図4
  • 特開-展示具 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064510
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】展示具
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/07 20060101AFI20240507BHJP
【FI】
B65D81/07 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022173145
(22)【出願日】2022-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】518072287
【氏名又は名称】ソーシャル知財株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菅 喜嗣
【テーマコード(参考)】
3E066
【Fターム(参考)】
3E066AA21
3E066CA03
3E066HA01
3E066JA03
3E066JA23
3E066KA20
(57)【要約】
【課題】組立て易い展示具を提供する。
【解決手段】展示具10Aは、山折り線12の山折り時に重なるよう山折り線12を挟んで対向して配置される第1開口部13及び第2開口部14を有するシート部材11と、第1開口部13に重なって設けられ、山折り線12の山折り時に張力が発生するよう一端側は第1開口部13の外周に固定され、他端側は第2開口部14の外周に固定される透明な第1保持フィルム20と、第1保持フィルム20に対向するよう第1開口部13に重なって設けられる第2保持フィルムと、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
山折り線の山折り時に重なるよう前記山折り線を挟んで対向して配置される第1開口部及び第2開口部を有するシート部材と、
前記第1開口部に重なって設けられ、前記山折り線の山折り時に張力が発生するよう一端側は前記第1開口部の外周に固定され、他端側は前記第2開口部の外周に固定される透明な第1保持フィルムと、
前記第1保持フィルムに対向するよう前記第1開口部に重なって設けられる第2保持フィルムと、
を有する展示具。
【請求項2】
前記第2保持フィルムを廃し、前記第1保持フィルムを前記第1開口部から前記第2開口部に亘って設けた、
請求項1に記載の展示具。
【請求項3】
前記第1保持フィルムの前記他端側は、前記第2開口部と前記山折り線との間における前記第2開口部の外周に固定される、請求項1に記載の展示具。
【請求項4】
前記第2保持フィルムは、前記第1保持フィルムが固定される面と反対側の前記シート部材の面に固定される、請求項1に記載の展示具。
【請求項5】
前記第2保持フィルムは、前記第1保持フィルムが固定される前記シート部材の面に固定される、請求項1に記載の展示具。
【請求項6】
前記第2保持フィルムは透明である、請求項1に記載の展示具。
【請求項7】
前記シート部材は、外周に谷折り可能な折り曲げ保持部を有する、請求項1に記載の展示具。
【請求項8】
前記シート部材は、紙材料からなる、
請求項1乃至請求項7の何れかに記載の展示具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、展示具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、透明フィルムで展示物を挟んで保持する展示具が開示されている。例えば、特許文献1に開示される展示具は、窓孔を覆うフィルムを備える支持枠をヒンジ部を介して左右一対に設けた内部ケースと、ヒンジ部で折り曲げた内部ケースを折り曲げ姿勢を拘束し、窓孔に対応する切欠部を備え、箱形を2分割して設けられる外部ケースとを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-288442号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の展示具では、内部ケースに外部ケースを取り付けることで展示物が固定されるため、内部ケースで展示物を挟んだだけの状態では、外部ケースの取付の際に内部ケースが若干開いてしまい、展示物が移動してしまうことがある。従って、内部ケースに外部ケースを取り付けるまでの間に展示物が移動してしまわないように手指で展示物を保持したり、内部ケースが開かないようにしっかりと内部ケースを保持する等の作業が必要となり、展示具の組立作業が煩雑になってしまうことがある。
【0005】
本発明は、組立て易い展示具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る展示具は、山折り線の山折り時に重なるよう前記山折り線を挟んで対向して配置される第1開口部及び第2開口部を有するシート部材と、前記第1開口部に重なって設けられ、前記山折り線の山折り時に張力が発生するよう一端側は前記第1開口部の外周に固定され、他端側は前記第2開口部の外周に固定される透明な第1保持フィルムと、前記第1保持フィルムに対向するよう前記第1開口部に重なって設けられる第2保持フィルムと、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、組立て易い展示具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態に係る展示具を外箱に収納するよう組み立てる様子を示す正面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る展示具を展開して示す平面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る展示具で展示物を挟持している状態を示す斜視図である。
図4】本発明の第2実施形態に係る展示具を展開して示す平面図である。
図5】本発明の第3実施形態に係る展示具を展開して示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
図1図3に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。図1に示す展示具10Aは、外箱50の内部に収納して展示することができる。外箱50は、直方体状の箱形とされ、側面側の側板よりも正面及び背面が十分に広く形成されている。正面及び背面には、角丸略正四角形状の開口部51が設けられ、展示具10Aに保持された展示物60を開口部51から視認することができる。なお、本実施形態においては、展示物60は、琥珀等の宝石である。
【0010】
外箱50は、紙材料から形成された公知の蓋付きの箱を用いることができる。外箱50は、外箱50の背面板(不図示)と接続する天面蓋52、天面蓋52と接続する差込53、外箱50の側板55と接続する2箇所のフラップ54を備えている。天面蓋52を開けることで、展示具10Aを外箱50に収納することができる。
【0011】
図2は、展示具10Aを展開して示した平面図である。なお、A1-A1断面、A2-A2断面、A3-A3断面は、拡大して模式的に示しており、シート部材11、第1保持フィルム20、第2保持フィルム30、両面テープ21,22,31,33(以上後述)の厚みを実際よりも厚く示している。
【0012】
展示具10Aは、略長矩形状の紙材料からなるシート部材11を備える。シート部材11は、紙材料の他、樹脂材料からなるシートや金属材料からなるシート等、他の材料からなるシート材を用いることもできる。シート部材11は、長手方向略中央部に、短手方向に直線状に延在する山折り線12が設けられている。山折り線12は、図2では一点鎖線で示される。シート部材11は、山折り線12に沿って山折りすることができる。以下、シート部材11(展示具10A)において、長手方向を山折り方向ともいう。
【0013】
シート部材11は、山折り線12を挟んで対向して配置される第1開口部13及び第2開口部14を有する。第1開口部13及び第2開口部14は、山折り線12の山折り時に重なるよう配置されている。本実施形態においては、第1開口部13及び第2開口部14は、角丸略正四角形に開口する同サイズの開口として形成され、図3に示すように山折り線12の山折り時には、第1開口部13及び第2開口部14は合致して重なる。なお、第1開口部13及び第2開口部14は、外箱50に設けられる開口部51と同サイズ又は若干大きいサイズで形成されている。
【0014】
図2に示すように、シート部材11の外周には、長手方向に沿った谷折り線15b1,15c1,16b1,16c1及び短手方向に沿った15a1,16a1により谷折り可能な折り曲げ保持部15a,15b,15c,16a,16b,16cを有する。谷折り線15a1,15b1,15c1,16a1,16b1,16c1は、破線で示している。折り曲げ保持部15a,15b,15c,16a,16b,16cのうち、折り曲げ保持部15b,16bと折り曲げ保持部15c,16cは、シート部材11の山折り方向に沿って配置される。折り曲げ保持部15b,16bと折り曲げ保持部15c,16cは対向して配置される。折り曲げ保持部15b,16b及び折り曲げ保持部15c,16cは、山折り線12にて間欠的に連続して設けられる。折り曲げ保持部15a,16aは、山折り方向と直交する方向に配置される。折り曲げ保持部15a,16aは対向して配置される。各折り曲げ保持部15a,15b,15c,16a,16b,16cは、角丸略台形状に形成されている。
【0015】
図3に示すように、各折り曲げ保持部15a,15b,15c,16a,16b,16cは、略90度に谷折り線15a1,15b1,15c1,16a1,16b1,16c1で谷折りする。これにより、外箱50に展示具10Aを収納した際に、各折り曲げ保持部15a,15b,15c,16a,16b,16cの縁部が外箱50の内面と当接し、シート部材11(展示具10A)を山折り線12で山折りした状態を維持することができる。
【0016】
図2に示すように、展示具10Aは、第1保持フィルム20と、第2保持フィルム30とを有する。第1保持フィルム20及び第2保持フィルム30は、それぞれ樹脂材料からなる透明フィルム材により形成され、シート部材11よりも伸縮性が高く、引っ張ることで伸長されるものである。換言すれば、第1保持フィルム20、第2保持フィルム30は、軽い力で引っ張っても伸びるが、シート部材11はほとんど伸びない。なお、ここでいう透明とは、展示物60を視認できる程度に透明であれば良く、色付き透明や半透明も含むものである。
【0017】
第1保持フィルム20は、略長矩形状に形成されて、長手方向を山折り方向に合わせて配置されている。第1保持フィルム20は、シート部材11の外側面11a(山折り線12で山折りしたときに外側となる面、図3も参照)に設けられている。第1保持フィルム20の一端側である折り曲げ保持部15a側の端部は、シート部材11における第1開口部13の外側(折り曲げ保持部15a側)の外周であって、折り曲げ保持部15a(谷折り線15a1)と第1開口部13との間の第1開口部13の外周に固定されている。図2のハッチング部分及び図2のA2-A2断面に示すように、第1保持フィルム20の一端側は、接着層である両面テープ21によりシート部材11の外側面11aに固定されている。
【0018】
第1保持フィルム20の他端側である折り曲げ保持部16a側の端部は、第2開口部14と山折り線12との間における第2開口部14の外周に固定されている。第1保持フィルム20の他端側も同様に、図2のハッチング及びA1-A1断面に示すように、接着層である両面テープ22によりシート部材11の外側面11aに固定されている。
【0019】
A3-A3断面に示すように、第1保持フィルム20は、折り曲げ保持部15b,15c側(山折り方向と直交する方向)はシート部材11に固定されずに開放される非固定領域とされている。より詳細には、第1保持フィルム20は、山折り方向と直交する方向における、第1開口部13に対応する部位が開放されている。ここで、A3-A3断面は、第1開口部13の上側のみ示しているが、第1開口部13の下側も同様に開放されている。シート部材11に固定されず開放されている第1保持フィルム20の部位は、展示物60を挿入する挿入部17とされている。
【0020】
このようにして、第1保持フィルム20は、山折り線12に重なって設けられている。また、第1保持フィルム20は、第1開口部13に重なって設けられている。本実施形態においては、第1保持フィルム20は、第1開口部13を完全に覆うように設けられている。
【0021】
第2保持フィルム30は、シート部材11の内側面11b(山折り線12で山折りしたときに内側となる面、第1保持フィルム20が固定されるシート部材11の面と反対側のシート部材11の面)に設けられている。第2保持フィルム30は、山折り方向が第1保持フィルム20の山折り方向よりも短く、短手方向が第1保持フィルム20の短手方向と同一とされ、略正四角形状に形成される。第2保持フィルム30は、第1開口部13を完全に覆うように第1開口部13に亘って設けられている。第2保持フィルム30は、第1保持フィルム20に対向するよう第1開口部13に重なって設けられている。
【0022】
第2保持フィルム30は、第1開口部13の外周に固定されている。第2保持フィルム30は、A1-A1断面、A2-A3断面、A3-A3断面も参照して、4辺を両面テープ31,32,33,34で固定している。なお、第2保持フィルム30は、4辺を固定しているが、これに換えて、山折り方向における一端側と他端側、又は、山折り方向と直交する方向における対向する縁部をシート部材11と固定しても良い。
【0023】
展示具10Aによる展示方法は、先ず、図2のように展開した状態で、挿入部17から展示物60を挿入し、第1開口部13の領域内における第1保持フィルム20と第2保持フィルム30の間に展示物60を配置する。このとき、展示物60の厚みが大きい場合には、山折り線12に沿って若干谷折りして第1保持フィルム20の緊張を緩めることができる。
【0024】
第1保持フィルム20と第2保持フィルム30の間に展示物60を配置したら、図3に示すように、シート部材11の山折り線12でシート部材11を山折りする。すると、第1保持フィルム20の山折り方向に張力が生じる。第1保持フィルム20に張力が生じることで、第1保持フィルム20の面の法線方向の弾発力が高められる。よって、展示物60は、第1保持フィルム20に対向して配置される第2保持フィルム30に押し付けられるようにして、第1保持フィルム20と第2保持フィルム30との間で保持される。
【0025】
なお、第1保持フィルム20は、シート部材11の山折り線12の山折り時に張力が発生するように設けられていればよく、第1保持フィルム20がシート部材11に固定される部位は本実施形態に限定されることはない。例えば、第1保持フィルム20の一端側を折り曲げ保持部15b,15c側の第1開口部13の外周に固定することができ、他端側も同様に折り曲げ保持部16b,16c側の第2開口部14の外周に固定することができる。又は、他端側は、折り曲げ保持部16a側の第2開口部14の外周に固定することもできる。
【0026】
なお、第1保持フィルム20を、シート部材11の山折り時に張力が発生するよう設けるには、第1保持フィルム20とシート部材11が固定されていない非固定領域が設けられることとなる。本実施形態においては、非固定領域は、挿入部17を含む領域とされる。
【0027】
また、第1保持フィルム20及び第2保持フィルム30は、第1開口部13に重なって設けられていれば、本実施形態のように完全に第1開口部13を覆う形態に限らず、第1開口部13の一部を覆うように設けても良い。例えば、第1保持フィルム20が第1開口部13の半分を覆い、第2保持フィルム30が第1開口部13を完全に覆うようにして、第1保持フィルム20と第2保持フィルム30がズレた状態で重ねて配置することもできる。
【0028】
展示具10Aに展示物60を配置して山折りした後、シート部材11の折り曲げ保持部15a,15b,15c,16a,16b,16cを谷折り線15a1,15b1,15c1,16a1,16b1,16c1で谷折りし、このシート部材11を外箱50に挿入して外箱50の天面蓋52で蓋をすれば、外箱50の開口部51から展示物60を視認することができる。
【0029】
また、シート部材11の短辺方向の折り曲げ保持部15a,16aの内側面を両面テープ等で固定すれば、外箱50を用いずに、展示具10Aのみで展示させることもできる。
【0030】
展示具10Aによれば、山折りするだけで展示物60を保持することができるので、外箱50に収納する際に展示物60がズレてしまうことが低減され、作業性が向上する。そして、シート部材11や外箱50を紙材料から形成することで、環境にも配慮してSDGsにも即した展示具10Aを提供することができる。
【0031】
(第2実施形態)
図4に本発明の第2実施形態に係る展示具10Bを示す。展示具10Bは、第1実施形態に係る展示具10Aにおいて、シート部材11の内側面11bに配置していた第2保持フィルム30を、第1保持フィルム20とシート部材11の外側面11aとの間に配置したものである。以下の説明においては、第1実施形態と同じ部材、箇所には同じ符号を付して、その説明は省略又は簡略化する。
【0032】
第2保持フィルム30は、第1保持フィルム20が固定されるシート部材11の面(外側面11a)に固定されている。図4のB2-B2断面に示すように、第2保持フィルム30の一端側である折り曲げ保持部15a側の端部は、第1開口部13の外側(折り曲げ保持部15a側)の外周に両面テープ31により固定されている。第1保持フィルム20は、第2保持フィルム30の一端側に、両面テープ21により固定されている。なお、第1保持フィルム20の一端側は、シート部材11の外側面11aに固定されていても良い。
【0033】
B1-B1断面に示すように、第2保持フィルム30の他端側である折り曲げ保持部16aの端部は、第1開口部13と山折り線12の間における第1開口部13の外周に両面テープ32により固定されている。なお、第2保持フィルム30は、山折り方向における一端側と他端側を固定しているが、これに加えて、又はこれに換えて、山折り方向と直交する方向における縁部をシート部材11と固定しても良い。
【0034】
第1保持フィルム20の他端側(折り曲げ保持部16aの端部)は、第2開口部14と山折り線12の間における第2開口部14の外周に両面テープ21により固定されている。
【0035】
本実施形態においても、第1保持フィルム20と第2保持フィルム30との間に展示物60を挿入し、山折り線12でシート部材11を折り曲げることにより第1保持フィルム20に張力が生じて、展示物60を保持することができる。
【0036】
(第3実施形態)
図5に本発明の第3実施形態に係る展示具10Cを示す。展示具10Cは、第1実施形態に係る展示具10Aにおける第2保持フィルム30を廃し、第1保持フィルム20を第1開口部13から第2開口部14に亘って設けたものである。以下の説明においては、第1実施形態と同じ部材、箇所には同じ符号を付して、その説明は省略又は簡略化する。
【0037】
第1保持フィルム20は、第1実施形態、第2実施形態における第1保持フィルム20、第2保持フィルム30と同様に、シート部材11よりも伸縮性が高いものとされている。第1保持フィルム20の一端側(折り曲げ保持部15a側)は、第1開口部13の外側(折り曲げ保持部15a側)の外周に固定される。第1保持フィルム20の他端側(折り曲げ保持部16a側)は、第2開口部14の外側(折り曲げ保持部16a側)の外周に固定される。第1保持フィルム20は、両面テープ23,24によりシート部材11の外側面11aに固定されている。なお、C2-C2断面は、第1保持フィルム20の一端側が両面テープ23により固定されている様子を示すが、他端側も同様に固定される。
【0038】
第1保持フィルム20は、第1開口部13及び第2開口部14に亘って設けられている。本実施形態においては、第1保持フィルム20は、第1開口部13及び第2開口部14を完全に覆うように設けられている。
【0039】
本実施形態における展示具10Cの展示方法は、先ず、内側面11bにおける第1開口部13又は第2開口部14に対応する第1保持フィルム20に展示物60を載置して、山折り線12でシート部材11を山折りする。すると、第1保持フィルム20に張力が生じ、第1保持フィルム20の面の法線方向の弾発力が強まり、展示物60を第1保持フィルム20が互いに対向する方向に強く押し付けることができる。このようにして、展示具10Cにより展示物60を保持することができる。
【0040】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は本実施形態によって限定されることはなく、種々の変更を加えて実施することができる。例えば、第1実施形態の展示具10Aにおいて、第2保持フィルム30は、第1開口部13の内側面11bの外周に固定して設けたが、第2開口部14の内側面11b又は外側面11aの外周に固定して設けることもできる。
【0041】
また、折り曲げ保持部15a,15b,15c,16a,16b,16cの形状や取付位置は、本実施形態に限定されることはなく、例えば、自動機を用いて展示具10A~10Cを組み立てる場合には、その自動機の使用に合わせて、折り曲げ保持部15a,15b,15c,16a,16b,16cのうち一部を省略したり、一部を大きく設けたりすることもできる。
【符号の説明】
【0042】
10A~10C 展示具
11 シート部材 11a 外側面
11b 内側面 12 山折り線
13 第1開口部 14 第2開口部
15a~15c,16a~16c 折り曲げ保持部
15a1~15c1,16a1~16c1 谷折り線
17 挿入部 20 第1保持フィルム
30 第2保持フィルム
21~24,31~34 両面テープ
50 外箱 51 開口部
52 天面蓋 53 差込
54 フラップ 55 側板
60 展示物
図1
図2
図3
図4
図5