(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064595
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法
(51)【国際特許分類】
B32B 27/04 20060101AFI20240507BHJP
B32B 5/18 20060101ALI20240507BHJP
D06N 7/00 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
B32B27/04 A
B32B5/18
D06N7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022173292
(22)【出願日】2022-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】橋本 彩加
(72)【発明者】
【氏名】塩田 歩
(72)【発明者】
【氏名】吉田 健太郎
【テーマコード(参考)】
4F055
4F100
【Fターム(参考)】
4F055AA17
4F055BA12
4F055BA13
4F055CA05
4F055DA12
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4F055GA26
4F055HA06
4F100AA20C
4F100AA20H
4F100AK11C
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4F100GB08
4F100HB31D
4F100JK14
(57)【要約】
【課題】絵柄層に硬化不良が発生する可能性を低減させることが可能な、発泡壁紙と、発泡壁紙の製造方法を提供する。
【解決手段】非発泡の層である基材層2と、発泡剤を含有し、且つ基材層2に積層した発泡剤含有樹脂層3と、発泡剤含有樹脂層3の基材層2と対向する面と反対側の面に積層した絵柄層5とを備える発泡壁紙1であって、絵柄層5が、水性インクジェットインクを用いて形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非発泡の層である基材層と、発泡剤を含有し、且つ前記基材層に積層した発泡剤含有樹脂層と、前記発泡剤含有樹脂層の前記基材層と対向する面と反対側の面に積層した絵柄層と、を備え、
前記絵柄層は、水性インクジェットインクを用いて形成されている発泡壁紙。
【請求項2】
前記基材層の厚さと、前記発泡剤含有樹脂層の厚さとの合計値は、100μm以上520μm以下の範囲内である請求項1に記載した発泡壁紙。
【請求項3】
前記発泡剤含有樹脂層と前記絵柄層との間に配置したプライマー層をさらに備える請求項1に記載した発泡壁紙。
【請求項4】
前記プライマー層の厚さは、1μm以上30μm以下の範囲内である請求項3に記載した発泡壁紙。
【請求項5】
前記プライマー層は、シリカを含んだポリウレタンと、ビニル系樹脂、エステル系樹脂及びアクリル系樹脂のうち少なくとも一つの樹脂と、を含んで形成されている請求項3に記載した発泡壁紙。
【請求項6】
前記絵柄層の前記発泡剤含有樹脂層と対向する面と反対側の面に積層した表面保護層をさらに備える請求項1に記載した発泡壁紙。
【請求項7】
前記表面保護層の厚さは、1μm以上50μm以下の範囲内である請求項6に記載した発泡壁紙。
【請求項8】
前記表面保護層は、アクリル系樹脂又は塩酢ビ系樹脂を用いて形成されている請求項6に記載した発泡壁紙。
【請求項9】
前記絵柄層は、インクジェット印刷により形成されている請求項1に記載した発泡壁紙。
【請求項10】
前記発泡剤含有樹脂層は、塩化ビニル系樹脂を用いて形成されている請求項1に記載した発泡壁紙。
【請求項11】
前記発泡剤含有樹脂層は、可塑剤、減粘剤、安定剤、発泡剤、充填剤、酸化チタンのうち少なくとも一つを含む請求項1に記載した発泡壁紙。
【請求項12】
非発泡の層である基材層と、発泡剤を含有し、且つ前記基材層に積層した発泡剤含有樹脂層と、前記発泡剤含有樹脂層の前記基材層と対向する面と反対側の面に積層した絵柄層と、を備える発泡壁紙の製造方法であって、
前記絵柄層を、水性インクジェットインクを用いて形成する発泡壁紙の製造方法。
【請求項13】
前記絵柄層を、前記発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後に形成する請求項12に記載した発泡壁紙の製造方法。
【請求項14】
前記発泡剤含有樹脂層と前記絵柄層との間に、プライマー層を形成する請求項12に記載した発泡壁紙の製造方法。
【請求項15】
前記プライマー層を、前記発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後に形成する請求項14に記載した発泡壁紙の製造方法。
【請求項16】
前記プライマー層を、厚さが1μm以上30μm以下の範囲内となるように形成する請求項14に記載した発泡壁紙の製造方法。
【請求項17】
前記絵柄層の前記プライマー層と対向する面と反対側の面に、表面保護層を積層して形成する請求項14に記載した発泡壁紙の製造方法。
【請求項18】
前記表面保護層を、前記発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後に形成する請求項17に記載した発泡壁紙の製造方法。
【請求項19】
前記表面保護層を、厚さが1μm以上50μm以下の範囲内となるように形成する請求項17に記載した発泡壁紙の製造方法。
【請求項20】
前記絵柄層を、インクジェット印刷により形成する請求項12に記載した発泡壁紙の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡壁紙と、発泡壁紙の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット印刷を用いて形成する壁紙としては、例えば、特許文献1に開示されている壁紙が提案されている。特許文献1に開示されている壁紙は、基材層(支持補強部材)と、発泡剤含有樹脂層(加熱発泡剤を分散させた材料から作成した熱可塑性樹脂層)と、絵柄層(インクジェットインク受容層)を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている壁紙を含め、従来、インクジェット印刷を用いて形成する壁紙では、絵柄層を、紫外線硬化型のインクを用いて形成する場合がある。この場合、発泡剤含有樹脂層が含有する発泡剤を発泡させる前に、紫外線硬化型のインクを塗布し、その後、発泡剤含有樹脂層が含有する発泡剤を発泡させ、絵柄層を形成する紫外線硬化型のインクへ紫外線を照射する。しかしながら、紫外線硬化型のインクを用いて絵柄層を形成する構成では、発泡剤含有樹脂層が含有する発泡剤を発泡させた後に絵柄層を形成する際に、紫外線が絵柄層へ均一に照射されず、硬化不良が発生する可能性がある。
本発明は、上述した問題点を鑑み、絵柄層に硬化不良が発生する可能性を低減させることが可能な発泡壁紙と、発泡壁紙の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、非発泡の層である基材層と、発泡剤を含有し、且つ基材層に積層した発泡剤含有樹脂層と、発泡剤含有樹脂層の基材層と対向する面と反対側の面に積層した絵柄層と、を備える発泡壁紙である。また、絵柄層は、水性インクジェットインクを用いて形成されている。
【0006】
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様は、非発泡の層である基材層と、発泡剤を含有し、且つ基材層に積層した発泡剤含有樹脂層と、発泡剤含有樹脂層の基材層と対向する面と反対側の面に積層した絵柄層と、を備える発泡壁紙の製造方法である。そして、発泡壁紙の製造方法では、絵柄層を、水性インクジェットインクを用いて形成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、絵柄層に硬化不良が発生する可能性を低減させることが可能な、発泡壁紙と発泡壁紙の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第一実施形態における発泡壁紙の構成を示す断面図である。
【
図2】発泡剤を発泡させた後に絵柄層を形成したサンプルをマイクロスコープで観察した斜視図である。
【
図3】発泡剤を発泡させた後に絵柄層を形成したサンプルをマイクロスコープで観察した平面図である。
【
図4】発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後に絵柄層を形成したサンプルの厚さを示す図である。
【
図5】発泡剤を発泡させる前に絵柄層を形成したサンプルをマイクロスコープで観察した斜視図である。
【
図6】発泡剤を発泡させる前に絵柄層を形成したサンプルをマイクロスコープで観察した平面図である。
【
図7】発泡剤を発泡させる前に絵柄層を形成したサンプルの厚さを示す図である。
【
図8】発泡剤を発泡させた後に絵柄層を形成したサンプルが形成される流れを示す断面図である。
【
図9】発泡剤を発泡させる前に絵柄層を形成したサンプルが形成される流れを示す断面図である。
【
図10】発泡剤を発泡させる前に絵柄層を形成したサンプルにおいて、小さい発泡剤が発泡する流れを示す断面図である。
【
図11】第一実施形態の変形例における発泡壁紙の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本技術の実施形態を説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面は模式的なものであり、現実のものとは異なる場合が含まれる。以下に示す実施形態は、本技術の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本技術の技術的思想は、下記の実施形態に例示した装置や方法に特定するものでない。本技術の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。また、以下の説明における「左右」や「上下」の方向は、単に説明の便宜上の定義であって、本発明の技術的思想を限定するものではない。よって、例えば、紙面を90度回転すれば「左右」と「上下」とは交換して読まれ、紙面を180度回転すれば「左」が「右」になり、「右」が「左」になることは勿論である。
【0010】
(第一実施形態)
以下、
図1を参照して、第一実施形態における発泡壁紙1の構成について説明する。
【0011】
発泡壁紙1は、
図1に示すように、基材層2と、発泡剤含有樹脂層3と、プライマー層4と、絵柄層5と、表面保護層6を備える。
発泡壁紙1の厚さは、例えば、100[μm]以上600[μm]以下の範囲内である。
【0012】
<基材層>
基材層2は、非発泡の層であり、壁紙用の裏打紙等、基材層として通常使用されている材料を用いて形成されている。
第一実施形態では、基材層2が、一例として、坪量が50[g/m2]以上100[g/m2]以下の範囲内であり、厚さが70[μm]以上100[μm]以下の範囲内である紙(普通紙)を用いて形成されている場合について説明する。
【0013】
<発泡剤含有樹脂層>
発泡剤含有樹脂層3は、基材層2の一方の面(
図1では、基材層2の上側の面)に積層されている。
また、発泡剤含有樹脂層3は、塩化ビニル系樹脂を用いて形成された樹脂層であり、発泡剤を含有している。
【0014】
さらに、発泡剤含有樹脂層3は、可塑剤、減粘剤、安定剤、発泡剤、充填剤、酸化チタンのうち少なくとも一つを含む。
基材層2の厚さと、発泡剤含有樹脂層3の厚さとの合計値は、100[μm]以上520[μm]以下の範囲内、より好ましくは220[μm]以上450[μm]以下の範囲内、さらに好ましくは250[μm]以上300[μm]以下の範囲内である。
【0015】
発泡剤含有樹脂層3が含有する発泡剤としては、例えば、熱膨張性マイクロカプセル発泡剤、アゾ系、ヒドラジッド系、ニトロソ系、ADCA(アゾジカルボンアミド発泡剤)、炭酸水素ナトリウム等を用いることが可能である。
なお、発泡剤としては、熱膨張性マイクロカプセル発泡剤が、性能(発泡倍率、強度)の観点から好ましい。
【0016】
また、発泡剤として、ADCAと炭酸水素ナトリウムを用いる場合、例えば、ADCAと炭酸水素ナトリウムとの混合比を3:1~1:3の割合とするとともに、二種類の合計が塩化ビニル系樹脂100部に対して1部以上4部以下の範囲内となるように混合する。これにより、発泡倍率の確保と、発泡表面の荒れ防止が可能となる。
発泡剤の添加量としては、発泡剤含有樹脂層3の厚さと発泡倍率にもよるが、樹脂100重量部に対して、1重量部以上20重量部以下の範囲内、特に、5重量部以上15重量部以下の範囲内程度が好適である。
【0017】
<プライマー層>
プライマー層4は、発泡剤含有樹脂層3の一方の面(
図1では、上側の面)に積層されている。これにより、プライマー層4は、発泡剤含有樹脂層3と絵柄層5との間に配置されている。
また、プライマー層4は、ポリウレタンと、ビニル系樹脂、エステル系樹脂及びアクリル系樹脂のうち少なくとも一つの樹脂とを含んで形成されている。
さらに、プライマー層4が含むポリウレタンと、プライマー層4が含むビニル系樹脂、エステル系樹脂及びアクリル系樹脂のうち少なくとも一つの樹脂は、非晶質二酸化ケイ素を含む。
【0018】
プライマー層4の厚さは、1[μm]以上30[μm]以下の範囲内である。これは、プライマー層4の厚さが1[μm]未満である場合、インクの密着性が低下することに起因する。また、プライマー層4の厚さが30[μm]を超えている場合、不燃性が低下することに起因する。
【0019】
<絵柄層>
絵柄層5は、プライマー層4の一方の面(
図1では、上側の面)に積層されており、意匠性を付与するための絵柄を付加するための層である。すなわち、絵柄層5は、発泡剤含有樹脂層3の基材層2と対向する面と反対側の面に積層した層である。
また、絵柄層5は、水性インクジェットインクを用いて形成されている。
【0020】
絵柄層5を形成する水性インクジェットインクは、例えば、インクジェット印刷を用いて塗布される。すなわち、絵柄層5は、例えば、インクジェット印刷により形成されている。
絵柄層5の絵柄としては、任意の絵柄を用いることが可能であり、例えば、木目柄、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学模様、文字、記号、単色無地等、又はそれらの組み合わせ等を用いることが可能である。また、発泡壁紙1の隠蔽性を向上するために、絵柄層5と発泡剤含有樹脂層3との間に、隠蔽層を設けてもよい。隠蔽層は、例えば、二酸化チタンや酸化鉄等の不透明顔料を多く含む不透明な印刷インクや塗料を用いて形成する。
【0021】
また、絵柄層5は、例えば、発泡壁紙1が貼りつけられる下地の色・模様を隠蔽するために、ベタ塗りされた着色基材層と、意匠性を付与するための絵柄を付加するための絵柄模様層とを有する構成としてもよい。
絵柄層5の厚さは、1[μm]以上10[μm]以下の範囲内、好ましくは0.1[μm]以上10[μm]以下の範囲内、より好ましくは0.5[μm]以上5[μm]以下の範囲内、さらに好ましくは0.7[μm]以上3[μm]以下の範囲内に設定する。これは、絵柄層5の厚さが1[μm]以上である場合、印刷を明瞭にすることが可能であることに起因する。また、絵柄層5の厚さが10[μm]以下である場合、発泡壁紙1を製造する際の印刷作業性が向上し、且つ製造コストを抑制することが可能であることに起因する。
【0022】
また、絵柄層5には、各種機能を付与するために、例えば、体質顔料、可塑剤、分散剤、界面活性剤、粘着付与剤、接着助剤、乾燥剤、硬化剤、硬化促進剤及び硬化遅延剤等の機能性添加剤を添加してもよい。
【0023】
<表面保護層>
表面保護層6は、絵柄層5の一方の面(
図1では、上側の面)に積層されており、発泡壁紙1に対して、耐候性、耐傷性、耐汚染性、意匠性等の機能を付与するために設けられた層である。すなわち、表面保護層6は、絵柄層5の発泡剤含有樹脂層3と対向する面と反対側の面に積層した層である。
なお、表面保護層6は、アクリル系樹脂又は塩酢ビ系樹脂を用いて形成されている。
【0024】
表面保護層6の厚さは、1[μm]以上50[μm]以下の範囲内である。これは、表面保護層6の厚さが1[μm]未満である場合、表面保護層6に割れが発生する可能性が向上するためと、表面保護層6の耐傷性が低下することに起因する。また、表面保護層6の厚さが50[μm]を超えている場合、不燃性が低下することに起因する。
また、表面保護層6には、必要に応じて、耐候剤、可塑剤、安定剤、充填剤、分散剤、染料、顔料等の着色剤、溶剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光安定剤、ブロッキング防止剤、触媒捕捉剤、着色剤、光散乱剤及び艶調整剤等の各種添加剤等を含有させてもよい。また、表面保護層6には、必要に応じて、抗菌剤、防カビ剤等の機能性添加剤等を含有させてもよい。
【0025】
<発泡壁紙の製造方法>
以下、
図1を参照して、発泡壁紙1の製造方法について説明する。
【0026】
発泡壁紙1の製造方法では、絵柄層5を、インクジェット印刷により、水性インクジェットインクを用いて形成する。
さらに、絵柄層5を、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に形成する。
【0027】
また、発泡壁紙1の製造方法では、発泡剤含有樹脂層3と絵柄層5との間に、プライマー層4を形成する。さらに、プライマー層4を、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に形成する。これに加え、プライマー層4を、厚さが1[μm]以上30[μm]以下の範囲内となるように形成する。
さらに、発泡壁紙1の製造方法では、絵柄層5のプライマー層4と対向する面と反対側の面に、表面保護層6を積層して形成する。さらに、表面保護層6を、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に形成する。これに加え、表面保護層6を、厚さが1[μm]以上50[μm]以下の範囲内となるように形成する。
【0028】
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この第一実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0029】
(第一実施形態の効果)
第一実施形態の発泡壁紙1であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)非発泡の層である基材層2と、発泡剤を含有し、且つ基材層2に積層した発泡剤含有樹脂層3と、発泡剤含有樹脂層3の基材層2と対向する面と反対側の面に積層した絵柄層5とを備える。そして、絵柄層5が、水性インクジェットインクを用いて形成されている。
その結果、水性インクジェットインクを用いて絵柄層5を形成することで、絵柄層5に硬化不良が発生する可能性を低減させることが可能な、発泡壁紙1を提供することが可能となる。
【0030】
また、溶剤インクを用いて絵柄層5を形成した構成と比較して、絵柄層5に硬化不良が発生する可能性を低減させることで、溶剤により発泡壁紙1の表面性状が悪化することを抑制することが可能となる。さらに、溶剤インクを用いて絵柄層5を形成した構成と比較して、揮発性有機化合物(VOC)の使用量を低減させることが可能となるため、環境負荷を低減させることが可能となる。
また、紫外線硬化型のインクを用いて絵柄層5を形成した構成と比較して、表面保護層6の密着性を向上させることが可能となる。
【0031】
(2)絵柄層5が、インクジェット印刷により形成されている。
その結果、例えば、有版印刷に特有のリピート柄と比較して、インクジェット印刷により柄の制限が緩和されるため、意匠性を向上させることが可能となる。
【0032】
また、第一実施形態の発泡壁紙1の製造方法であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(3)絵柄層5を、水性インクジェットインクを用いて形成する。
その結果、水性インクジェットインクを用いて絵柄層5を形成することで、絵柄層5に硬化不良が発生する可能性を低減させることが可能な、発泡壁紙1を提供することが可能となる。
【0033】
(4)絵柄層5を、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に形成する。
その結果、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に、絵柄層5をインクジェット印刷等により形成するため、発泡剤含有樹脂層3に形成された凹部へインクを効率的に付着させることが可能となる。これに対し、グラビア印刷等の有版印刷では、発泡剤含有樹脂層3に形成された凹部にインクが付着しにくい状態が発生する場合がある。
【0034】
また、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させる前に、絵柄層5を形成するインクを塗布し、その後、発泡剤含有樹脂層3が含有する発泡剤を発泡させる場合、発泡剤の発泡時にインクが伸ばされて割れてしまうため、意匠性が低下する。
これに対し、第一実施形態の発泡壁紙1の製造方法であれば、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に、絵柄層5をインクジェット印刷等により形成する。このため、絵柄層5を形成するインクに発生する伸びや割れを抑制することが可能となり、意匠性の低下を抑制することが可能となる。
【0035】
以下、
図1を参照しつつ、
図2から
図10を用いて、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に絵柄層5を形成する場合と、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させる前に絵柄層5を形成する場合とを比較する。
図2は、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に絵柄層5を形成したサンプル7を、マイクロスコープで観察した斜視図である。
図3は、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に絵柄層5を形成したサンプル7を、マイクロスコープで観察した平面図である。
図4は、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に絵柄層5を形成したサンプル7のうち、
図2及び
図3に断面線CL1で示す位置の厚さを示す図である。
【0036】
また、
図5は、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させる前に絵柄層5を形成したサンプル7を、マイクロスコープで観察した斜視図である。
図6は、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させる前に絵柄層5を形成したサンプル7を、マイクロスコープで観察した平面図である。
図7は、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させる前に絵柄層5を形成したサンプル7のうち、
図5及び
図6に断面線CL2で示す位置の厚さを示す図である。
図2から
図7に示されるように、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に絵柄層5を形成した場合、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させる前に絵柄層5を形成した場合と比較して、表面状態が粗くなる。
具体的に、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に絵柄層5を形成した場合、サンプル7の厚さの変化度合いが、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた前に絵柄層5を形成した場合と比較して粗い。
【0037】
表面状態の違いは、以下のように考察される。
発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させた後に絵柄層5を形成する場合、サンプル7は、
図8に示すように形成される。なお、
図8は、
図8(a)、
図8(b)、
図8(c)、
図8(d)の順に、サンプル7が形成される流れを示す断面図である。
図8に示すように、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤8を発泡させた後に絵柄層5を形成する場合には、発泡剤含有樹脂層3の上面にプライマー層4や絵柄層5が形成されていないため、発泡剤8が自由に発泡する。また、小さい発泡剤8Sも個々に発泡することで、発泡剤含有樹脂層3の上面に小さな凸部9が形成される。
【0038】
一方、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させる前に絵柄層5を形成する場合、サンプル7は、
図9に示すように形成される。なお、
図9は、
図9(a)、
図9(b)、
図9(c)、
図9(d)の順に、サンプル7が形成される流れを示す断面図である。
図9に示すように、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤8を発泡させる前に絵柄層5を形成する場合には、発泡剤含有樹脂層3の上面にプライマー層4や絵柄層5が形成されており、発泡剤含有樹脂層3の上面が固い。このため、発泡剤8が、自由に発泡することが困難となる。
【0039】
また、例えば、
図10に領域Eで示すように、小さい発泡剤8Sが個々に発泡することが困難となり、一つの大きな塊となって発泡することとなる。なお、
図10は、
図10(a)、
図10(b)、
図10(c)の順に、小さい発泡剤8Sが発泡する流れを示す断面図である。また、
図10では、発泡剤8Sよりも大きい発泡剤8を、符号「8L」を付して示す。
また、小さい発泡剤8Sが
図10における縦方向へ発泡する場合、発泡剤含有樹脂層3により縦方向へ発泡しにくいため、
図10(b)に示すように、
図10における横方向に広がって発泡する。そして、近くに存在する小さい発泡剤8Sと組み合わさって、
図10(c)に示すように、一つの大きな発泡体8Lになると考えられる。
【0040】
その結果、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤8を発泡させた後に絵柄層5を形成する場合、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させる前に絵柄層5を形成する場合と比較して、表面の凸凹が大きい状態となり、表面状態が粗くなると考察される。
また、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤を発泡させる前に絵柄層5を形成する場合、発泡剤含有樹脂層3が含有している発泡剤8を発泡させた後に絵柄層5を形成する場合と比較して、表面がなだらかな状態になると考察される。
【0041】
(5)絵柄層5を、インクジェット印刷により形成する。
その結果、例えば、有版印刷に特有のリピート柄と比較して、インクジェット印刷により柄の制限が緩和されるため、意匠性を向上させることが可能となる。
【0042】
<第一実施形態の変形例>
(1)第一実施形態では、発泡壁紙1の構成を、基材層2と、発泡剤含有樹脂層3と、プライマー層4と、絵柄層5と、表面保護層6を備える構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、発泡壁紙1の構成を、
図11に示すように、基材層2と、発泡剤含有樹脂層3と、プライマー層4と、絵柄層5を備える構成、すなわち、表面保護層6を備えていない構成としてもよい。
【実施例0043】
第一実施形態を参照しつつ、以下、実施例1から5の発泡壁紙と、比較例1及び2の発泡壁紙について説明する。
【0044】
(実施例1)
基材層は、坪量が65[g/cm2]であり、厚さが110[μm]である普通紙(日本製紙(株)製)を用いて形成した。
発泡剤含有樹脂層は、塩化ビニル系樹脂(東ソー(株)製)を用いて、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ(発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させる前の、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ)を、220[μm]として形成した。
【0045】
その後、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体を、熱風オーブンに入れて、210[℃]の温度で25秒間加熱することで、発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた。さらに、エンボス版によるメカニカルエンボスを行うことで、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ(発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後の、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ)を、230[μm]として形成した。
次に、プライマー層を、アクリル酸・エステル系共重合体樹脂(日信化学(株)社製)を用いてプライマー層を形成した後、熱風オーブンに入れて、140[℃]の温度で10分間乾燥させることで、厚さが5[μm]のプライマー層を形成した。
【0046】
絵柄層は、プライマー層の一方の面に、水性インクジェットインクである「LIOJET」(東洋インキ(株)社製)を、インクジェット印刷により塗布した後、熱風オーブンに入れて、180[℃]の温度で30秒間乾燥させて形成した。
表面保護層は、アクリル系樹脂(東洋インキ(株)社製)を用いて表面保護層を形成した後、熱風オーブンに入れて、140[℃]の温度で10分間乾燥させることで、厚さが10[μm]の表面保護層を形成した。
以上により、実施例1の発泡壁紙を形成した。
【0047】
(実施例2)
基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ(発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後の、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ)を300[μm]とした点と、プライマー層の厚さを10[μm]とした点と、表面保護層の厚さを10[μm]とした点を除き、実施例1と同様に形成して、実施例2の発泡壁紙を形成した。
【0048】
(実施例3)
基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ(発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後の、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ)を450[μm]とした点と、プライマー層の厚さを15[μm]とした点と、表面保護層の厚さを20[μm]とした点を除き、実施例1と同様に形成して、実施例3の発泡壁紙を形成した。
【0049】
(実施例4)
基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ(発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後の、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ)を120[μm]とした点と、プライマー層の厚さを1[μm]とした点と、表面保護層の厚さを1[μm]とした点を除き、実施例1と同様に形成して、実施例4の発泡壁紙を形成した。
【0050】
(実施例5)
基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ(発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後の、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ)を520[μm]とした点と、プライマー層の厚さを30[μm]とした点と、表面保護層の厚さを50[μm]とした点を除き、実施例1と同様に形成して、実施例5の発泡壁紙を形成した。
【0051】
(比較例1)
基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ(発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後の、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ)を80[μm]とした点と、プライマー層の厚さを0.5[μm]とした点と、表面保護層の厚さを0.5[μm]とした点を除き、実施例1と同様に形成して、比較例1の発泡壁紙を形成した。
【0052】
(比較例2)
基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ(発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後の、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さ)を540[μm]とした点と、プライマー層の厚さを40[μm]とした点と、表面保護層の厚さを60[μm]とした点を除き、実施例1と同様に形成して、比較例2の発泡壁紙を形成した。
【0053】
(性能評価、評価結果)
実施例1から5の発泡壁紙と、比較例1及び2の発泡壁紙に対し、それぞれ、意匠性、インク密着性、不燃性を評価した。評価方法としては、以下に記載した方法を用いた。
【0054】
<意匠性>
発泡壁紙に対し、絵柄層による柄の印刷を行った際の状態を目視で確認して、意匠性を評価した。そして、絵柄層がはっきりとよれることなく印刷されている場合を「○」と評価し、絵柄層は欠けなく印刷できているものの、ぼやけてしまった場合を「△」と評価し、絵柄層が欠けたように印刷されている場合を「×」と評価した。
【0055】
<インク密着性>
発泡壁紙に対し、実施例と比較例のサンプルをテープで貼って密着テストを行い、インク密着性を評価した。そして、テープを貼った箇所の絵柄にインクの抜けが無いものを「〇」と評価し、テープを貼った箇所の絵柄にインクの抜けが有るものを「×」と評価した。
【0056】
<不燃性>
発泡壁紙に対し、ISO5660-1に準拠し、建築基準法第二条第9号及び建築基準法施工令第108条の2に基づく防耐火試験方法と、性能評価規格に従うコーンカロリーメーター試験機による発熱性試験を実施して、不燃性を評価した。そして、加熱を開始して10分間が経過した時点の総発熱量(MJ/m
2)が8[MJ/m
2]以下であり、加熱を開始して10分間が経過した時点の最大発熱速度として、10秒間以上継続して200[kW/m
2]を超えなければ合格(「〇」)と評価した。ただし、基材層の亀裂も評価し、基材層に亀裂や穴のないことも条件とした。
なお、表1では、発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後の、基材層と発泡剤含有樹脂層との積層体の厚さを、「発泡剤を発泡させた後の厚さの合計値」と記載している。
【表1】
【0057】
上述した方法を用いて、各種の性能を評価した結果、実施例1から5の発泡壁紙は、全ての評価試験に対して、優れた性能を示した。一方、比較例1及び2の発泡壁紙は、全ての評価試験に対しては、優れた性能を示すことが不可能であった。
【0058】
なお、本技術は、以下のような構成を取ることが可能である。
(1)
非発泡の層である基材層と、発泡剤を含有し、且つ前記基材層に積層した発泡剤含有樹脂層と、前記発泡剤含有樹脂層の前記基材層と対向する面と反対側の面に積層した絵柄層と、を備え、
前記絵柄層は、水性インクジェットインクを用いて形成されている発泡壁紙。
(2)
前記基材層の厚さと、前記発泡剤含有樹脂層の厚さとの合計値は、100μm以上520μm以下の範囲内である前記(1)に記載した発泡壁紙。
(3)
前記発泡剤含有樹脂層と前記絵柄層との間に配置したプライマー層をさらに備える前記(1)又は(2)に記載した発泡壁紙。
(4)
前記プライマー層の厚さは、1μm以上30μm以下の範囲内である前記(3)に記載した発泡壁紙。
(5)
前記プライマー層は、シリカを含んだポリウレタンと、ビニル系樹脂、エステル系樹脂及びアクリル系樹脂のうち少なくとも一つの樹脂と、を含んで形成されている前記(3)又は(4)に記載した発泡壁紙。
(6)
前記絵柄層の前記発泡剤含有樹脂層と対向する面と反対側の面に積層した表面保護層をさらに備える前記(1)~(5)のいずれかに記載した発泡壁紙。
(7)
前記表面保護層の厚さは、1μm以上50μm以下の範囲内である前記(6)に記載した発泡壁紙。
(8)
前記表面保護層は、アクリル系樹脂又は塩酢ビ系樹脂を用いて形成されている前記(6)又は(7)に記載した発泡壁紙。
(9)
前記絵柄層は、インクジェット印刷により形成されている前記(1)~(8)のいずれかに記載した発泡壁紙。
(10)
前記発泡剤含有樹脂層は、塩化ビニル系樹脂を用いて形成されている前記(1)~(9)のいずれかに記載した発泡壁紙。
(11)
前記発泡剤含有樹脂層は、可塑剤、減粘剤、安定剤、発泡剤、充填剤、酸化チタンのうち少なくとも一つを含む前記(1)~(10)のいずれかに記載した発泡壁紙。
(12)
非発泡の層である基材層と、発泡剤を含有し、且つ前記基材層に積層した発泡剤含有樹脂層と、前記発泡剤含有樹脂層の前記基材層と対向する面と反対側の面に積層した絵柄層と、を備える発泡壁紙の製造方法であって、
前記絵柄層を、水性インクジェットインクを用いて形成する発泡壁紙の製造方法。
(13)
前記絵柄層を、前記発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後に形成する前記(1)に記載した発泡壁紙の製造方法。
(14)
前記発泡剤含有樹脂層と前記絵柄層との間に、プライマー層を形成する前記(12)又は(13)に記載した発泡壁紙の製造方法。
(15)
前記プライマー層を、前記発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後に形成する前記(14)に記載した発泡壁紙の製造方法。
(16)
前記プライマー層を、厚さが1μm以上30μm以下の範囲内となるように形成する前記(14)又は(15)に記載した発泡壁紙の製造方法。
(17)
前記絵柄層の前記プライマー層と対向する面と反対側の面に、表面保護層を積層して形成する前記(14)~(16)のいずれかに記載した発泡壁紙の製造方法。
(18)
前記表面保護層を、前記発泡剤含有樹脂層が含有している発泡剤を発泡させた後に形成する前記(17)に記載した発泡壁紙の製造方法。
(19)
前記表面保護層を、厚さが1μm以上50μm以下の範囲内となるように形成する前記(17)又は(18)に記載した発泡壁紙の製造方法。
(20)
前記絵柄層を、インクジェット印刷により形成する前記(12)~(19)のいずれかに記載した発泡壁紙の製造方法。
1…発泡壁紙、2…基材層、3…発泡剤含有樹脂層、4…プライマー層、5…絵柄層、6…表面保護層、7…サンプル片、8…発泡剤、8S…小さい発泡剤、8L…大きい発泡剤、9…凸部、CL1…断面線、CL2…断面線、E…領域