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特開2024-64608シートバックのロック装置及び車両用シート
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064608
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】シートバックのロック装置及び車両用シート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/20 20060101AFI20240507BHJP
【FI】
B60N2/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022173328
(22)【出願日】2022-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】米持 光恭
(72)【発明者】
【氏名】中曽根 恵美
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087BD01
(57)【要約】
【課題】シートバックを前倒し及び後倒しすることが可能なロック装置を得る。
【解決手段】シートバックのロック装置20は、ロック機構24と、ロック解除機構56とを備えている。ロック機構24は、車両用シートのシートバックに設けられ、車体に固定されたストライカ22と係合することでシートバックの前倒し及び後倒しを規制する。ロック解除機構56は、シートバックに設けられ、操作部58が一方へ操作されることでロック機構24による上記前倒しの規制を解除し、操作部58が他方へ操作されることでロック機構24による上記後倒しの規制を解除する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用シートのシートバックに設けられ、車体に固定されたストライカと係合することで前記シートバックの前倒し及び後倒しを規制するロック機構と、
前記シートバックに設けられ、操作部が一方へ操作されることで前記ロック機構による前記前倒しの規制を解除し、前記操作部が他方へ操作されることで前記ロック機構による前記後倒しの規制を解除するロック解除機構と、
を備えたシートバックのロック装置。
【請求項2】
前記ストライカは、車両前後方向から見て車幅方向外側が開放された略U字状をなしており、
前記ロック機構は、
前記シートバックの上下方向に沿った軸回りに回転可能とされ、前記ストライカと係合することで前記シートバックの前倒しを規制する第1カムと、
前記シートバックの上下方向に沿った軸回りに回転可能とされ、前記ストライカと係合することで前記シートバックの後倒しを規制する第2カムと、
を有し、
前記ロック解除機構は、
前記操作部が前記一方へ操作されることで前記第1カムを回転させて前記第1カムと前記ストライカとの係合を解除する前側解除機構と、
前記操作部が前記他方へ操作されることで前記第2カムを回転させて前記第2カムと前記ストライカとの係合を解除する後側解除機構と、
を有する請求項1に記載のシートバックのロック装置。
【請求項3】
車両用シートのシートバックに設けられ、車体に固定されたストライカと係合することで前記シートバックの前倒し及び後倒しを規制するロック機構と、
前記シートバックに設けられ、操作部が操作されることで前記ロック機構による前記規制を解除するロック解除機構と、
を備え、
前記ストライカは、車両上下方向から見て車幅方向外側が開放された略U字状をなしており、
前記ロック機構は、各々が前記シートバックの上下方向に沿ってスライド可能とされ、前記ストライカに対して前記上下方向の両側から係合する上下一対のロックを有し、
前記ロック解除機構は、前記操作部が操作されることで前記一対のロックを前記上下方向に離間させて前記一対のロックと前記ストライカとの係合を解除するシートバックのロック装置。
【請求項4】
乗員が着座するシートクッションと、
車体に対して前倒し及び後倒し可能に連結され、前記乗員の背部を支持するシートバックと、
前記シートバックに前記ロック機構及びロック解除機構が設けられた請求項1~請求項3の何れか1項に記載のシートバックのロック装置と、
を備えた車両用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートに関し、特にシートバックのロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、車両用シートのシートバックに搭載されるロック装置が開示されている。このロック装置では、レバーが押圧操作されると、フックがロック解除方向に回動して、フックばねの係止端が係止されているフックばね係止穴が、フック回動軸とピンを通る直線を越えてロック解除方向付勢領域に移動する。これにより、フックに対する回動付勢方向が切り換えられ、フックがフックばねによりロック解除方向に回動付勢される。これにより、車体に固定されたストライカとフックとの係合が解除され、シートバックが前倒し可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5499492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の先行技術では、シートバックに搭載されたロック装置のフックが、車体側のストライカに対して車両前方側から係合する。このストライカに対するフックの係合を解除すると、シートバックを前倒しすることができるが、シートバックを後倒しすることはできない。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、シートバックを前倒し及び後倒しすることが可能なシートバックのロック装置及び該ロック装置を備えた車両用シートを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様のシートバックのロック装置は、車両用シートのシートバックに設けられ、車体に固定されたストライカと係合することで前記シートバックの前倒し及び後倒しを規制するロック機構と、前記シートバックに設けられ、操作部が一方へ操作されることで前記ロック機構による前記前倒しの規制を解除し、前記操作部が他方へ操作されることで前記ロック機構による前記後倒しの規制を解除するロック解除機構と、を備えている。
【0007】
第1の態様のシートバックのロック装置では、車両用シートのシートバックにロック機構及びロック解除機構が設けられる。ロック機構は、車体に固定されたストライカと係合することでシートバックの前倒し及び後倒しを規制する。ロック解除機構は、操作部が一方へ操作されることでロック機構による上記前倒しの規制を解除し、操作部が他方へ操作されることでロック機構による上記後倒しの規制を解除する。よって、シートバックを前倒し及び後倒しすることができる。
【0008】
第2の態様のシートバックのロック装置は、第1の態様において、前記ストライカは、車両前後方向から見て車幅方向外側が開放された略U字状をなしており、前記ロック機構は、前記シートバックの上下方向に沿った軸回りに回転可能とされ、前記ストライカと係合することで前記シートバックの前倒しを規制する第1カムと、前記シートバックの上下方向に沿った軸回りに回転可能とされ、前記ストライカと係合することで前記シートバックの後倒しを規制する第2カムと、を有し、前記ロック解除機構は、前記操作部が前記一方へ操作されることで前記第1カムを回転させて前記第1カムと前記ストライカとの係合を解除する前側解除機構と、前記操作部が前記他方へ操作されることで前記第2カムを回転させて前記第2カムと前記ストライカとの係合を解除する後側解除機構と、を有する。
【0009】
第2の態様のシートバックのロック装置では、ロック機構が有する第1カム及び第2カムが、車体に固定されたストライカと係合する。このストライカは、車両前後方向から見て車幅方向外側が開放された略U字状をなしている。第1カムは、シートバックの上下方向に沿った軸回りに回転可能とされ、ストライカと係合することでシートバックの前倒しを規制する。第2カムは、シートバックの上下方向に沿った軸回りに回転可能とされ、ストライカと係合することでシートバックの後倒しを規制する。ロック解除機構は、前側解除機構及び後側解除機構を有する。前側解除機構は、操作部が一方へ操作されることで第1カムを回転させて第1カムとストライカとの係合を解除する。これにより、シートバックの前倒しが可能となる。後側解除機構は、操作部が他方へ操作されることで第2カムを回転させて第2カムとストライカとの係合を解除する。これにより、シートバックの後倒しが可能となる。
【0010】
第3の態様のシートバックのロック装置は、車両用シートのシートバックに設けられ、車体に固定されたストライカと係合することで前記シートバックの前倒し及び後倒しを規制するロック機構と、前記シートバックに設けられ、操作部が操作されることで前記ロック機構による前記規制を解除するロック解除機構と、を備え、前記ストライカは、車両上下方向から見て車幅方向外側が開放された略U字状をなしており、前記ロック機構は、各々が前記シートバックの上下方向に沿ってスライド可能とされ、前記ストライカに対して前記上下方向の両側から係合する上下一対のロックを有し、前記ロック解除機構は、前記操作部が操作されることで前記一対のロックを前記上下方向に離間させて前記一対のロックと前記ストライカとの係合を解除する。
【0011】
第3の態様のシートバックのロック装置では、車両用シートのシートバックにロック機構及びロック解除機構が設けられる。ロック機構は、車体に固定されたストライカと係合することでシートバックの前倒し及び後倒しを規制する。ストライカは、車両上下方向から見て車幅方向外側が開放された略U字状をなしている。ロック機構は、各々がシートバックの上下方向に沿ってスライド可能とされ、ストライカに対してシートバックの上下方向の両側から係合する上下一対のロックを有する。ロック解除機構は、操作部が操作されることで一対のロックをシートバックの上下方向に離間させて一対のロックとストライカとの係合を解除する。これにより、ロック機構による上記規制が解除されるので、シートバックを前倒し及び後倒しすることが可能となる。
【0012】
第4の態様の車両用シートは、乗員が着座するシートクッションと、車体に対して前倒し及び後倒し可能に連結され、前記乗員の背部を支持するシートバックと、前記シートバックに前記ロック機構及びロック解除機構が設けられた第1の態様~第3の態様の何れか1つの態様のシートバックのロック装置と、を備えている。
【0013】
第4の態様の車両用シートでは、シートクッションに乗員が着座し、シートバックが乗員の背部を支持する。このシートバックは、車体に対して前倒し及び後倒し可能に連結されている。このシートバックには、シートバックのロック装置が備えるロック機構及びロック解除機構が設けられている。このロック装置は、第1の態様~第3の態様の何れか1つの態様のロック装置であるため、前述した作用及び効果が得られる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明に係るシートバックのロック装置及び車両用シートでは、シートバックを前倒し及び後倒しすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態に係る車両用シートを示す側面図である。
図2】同車両用シートが備えるシートバックの一部を示す斜視図である。
図3】第1実施形態に係るシートバックのロック装置を示す斜視図である。
図4】第1実施形態に係るシートバックのロック装置を示す斜視図である。
図5図3に示される構成において、シートバックの後倒しを規制するための部材及び当該規制を解除するための図示を省略した斜視図である。
図6図5に示される構成の一部を示す斜視図である。
図7図5に対応した斜視図であり、操作レバーが引張操作された状態を示す図である。
図8図7に示される構成の一部を示す斜視図である。
図9図8に示される構成をシートバックの上方側から見た状態で示す平面図である。
図10図3に示される構成において、シートバックの前倒しを規制するための部材及び当該規制を解除するための部材の図示を省略した斜視図である。
図11図10に示される構成の一部を示す斜視図である。
図12図10に対応した斜視図であり、操作レバーが押圧操作された状態を示す図である。
図13図12に示される構成の一部を示す斜視図である。
図14】第2実施形態に係るシートバックのロック装置の主要部の構成を示す斜視図であり、ロック状態を示す図である。
図15】第2実施形態に係るシートバックのロック装置のロック解除状態を示す図14に対応した斜視図である。
図16】第2実施形態に係るシートバックのロック装置の主要部の構成を示す分解斜視図である。
図17図14に示される構成の一部を示す斜視図である。
図18図14に示される構成の一部を示す斜視図である。
図19図15に示される構成の一部を示す斜視図である。
図20図15に示される構成の一部を示す斜視図である。
図21図15に示される構成の一部を示す斜視図であり、第2実施形態に係るシートバックのロック装置が備える第2カムがストライカと係合する直前の状態を示す図である。
図22図15に示される構成の一部を示す側面図である。
図23図14に示される構成の一部を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1の実施形態>
以下、図1図13を参照して本発明の第1の実施形態に係る車両用シート10及びシートバックのロック装置20について説明する。なお、各図中においては、図面を見易くする関係から一部の符号を省略している場合がある。また、各図中に適宜記載された矢印VFR及びVUPは、車両用シート10の前方及び上方をそれぞれ示している。
【0017】
(構成)
図1に示されるように、第1実施形態に係る車両用シート10は、乗員が着座するシートクッション12と、乗員の背部を支持するシートバック14とを備えている。シートクッション12は、図示しない車体の床部に固定されており、シートバック14は、車体の床部に対して前倒し及び後倒し可能に連結されている。このシートバック14は、分割可倒式とされており、左右に二分割されている。シートバック14の左側部分と右側部分(図示省略)とは、左右対称な以外は基本的に同様の構成とされているため、以下、シートバック14の右側部分について説明し、シートバック14の左側部分(図示省略)についての説明を省略する。また以下の説明では、シートバック14の右側部分を、単にシートバック14と称する。
【0018】
シートバック14は、車体の床部に対して左右一対のヒンジブラケット(図示省略)を介して連結され、車幅方向に沿った軸線回りに前倒し及び後倒し可能とされる。シートバック14の上部の右端部には、ロック装置20が設けられている。図2図4に示されるように、ロック装置20は、ストライカ22と係合することでシートバック14の前倒し及び後倒しを規制するロック機構24と、当該規制を解除するロック解除機構56とを備えている。ストライカ22は、車体の右側部に固定されており、ロック機構24は、シートバック14が図1に示される起立位置に位置する状態でストライカ22と係合する。なお、各図中に適宜記載された矢印FR、RH及びUPは、シートバック14の前方、右方及び上方をそれぞれ示している。シートバック14の左右方向は、車両の左右方向と一致している。
【0019】
ストライカ22は、車両上下方向に並ぶ一対の腕部22Aと、一対の腕部22Aの車幅方向内側端部を繋いだ連結部22Bとを有しており、車両前後方向から見て車幅方向外側(ここでは右方側)が開放された略U字状(略コの字状)をなしている。ストライカ22は、車幅方向外側の端部が車体の右側部に固定されている。ロック機構24は、シートバック14の上下方向に沿った第1軸28回りに回転可能とされ、ストライカ22と係合することでシートバック14の前倒しを規制する第1カム26と、シートバック14の上下方向に沿った第2軸32回りに回転可能とされ、ストライカ22と係合することでシートバック14の後倒しを規制する第2カム30と、を有している。第1軸28及び第2軸32は、ロック装置20が備えるブラケット34に固定されている。ブラケット34は、例えば金属製の板材がプレス成形されて製造された2枚の板材36、38が複数のピン状の締結具(符号省略)によって結合されて構成されており、シートバック14の図示しないフレームに固定されている。
【0020】
第1軸28と第2軸32とはシートバック14の上下方向に並んで同軸上に配置されている。第1軸28に支持された第1カム26は、ストライカ22の連結部22Bに対して車両後方側から係合可能なロック位置(図2図6に示される位置)と、ストライカ22に対する係合を解除されるロック解除位置(図7図9に示される位置)との間で回転可能とされている。第1カム26は、第1軸28と同軸的に設けられた第1捩りコイルスプリング40によってロック解除位置へと付勢されている。
【0021】
第2軸32に支持された第2カム30は、ストライカ22の連結部22Bに対して車両前方側から係合可能なロック位置(図10及び図11に示される位置)と、ストライカ22に対する係合を解除されるロック解除位置(図12及び図13に示される位置)との間で回転可能とされている。第1カム26は、第2軸32と同軸的に設けられた第2捩りコイルスプリング42によってロック解除位置へと付勢されている。
【0022】
ロック機構24は、第1カム26をロック位置又はロック解除位置に保持する第1パウル44と、第2カム30をロック位置又はロック解除位置に保持する第2パウル48とを有している。第1パウル44は、シートバック14の上下方向に沿った第3軸46を介してブラケット34に支持されており、第3軸46回りに回転可能とされている。第2パウル48は、シートバック14の上下方向に沿った第4軸50を介してブラケット34に支持されており、第4軸50回りに回転可能とされている。
【0023】
第1パウル44は、第3軸46と同軸的に設けられた第3捩りコイルスプリング52によって図5及び図6に示されるロック保持位置へと付勢されている。第1パウル44が第3捩りコイルスプリング52の付勢力に抗して図7図9に示されるロック解除保持位置へと回転されると、第1カム26が第1捩りコイルスプリング40の付勢力によってロック解除位置へと回転される。ロック解除位置へと回転した第1カム26は、ロック保持位置に位置する第1パウル44と係合し、ロック解除位置に保持される。第1カム26がロック解除位置に保持された状態では、シートバック14の前倒しが可能となる。
【0024】
第2パウル48は、第4軸50と同軸的に設けられた第4捩りコイルスプリング54によって図10及び図11に示されるロック保持位置へと付勢されている。第2パウル48が第4捩りコイルスプリング54の付勢力に抗して図12及び図13に示されるロック解除保持位置へと回転されると、第2カム30が第2捩りコイルスプリング42の付勢力によってロック解除位置へと回転される。ロック解除位置へと回転した第2カム30は、ロック保持位置に位置する第2パウル48と係合し、ロック解除位置に保持される。第2カム30がロック解除位置に保持された状態では、シートバック14の後倒しが可能となる。
【0025】
ロック解除機構56は、操作部58と、前側解除機構66と、後側解除機構68とを有している。操作部58は、ブラケット34に対してシートバック14の上方側に配置されており、操作ノブ60と、ブッシュ62と、ワイヤ64とを有している。操作ノブ60は、例えば樹脂によって略円柱状に形成されており、ブッシュ62は、例えば樹脂によって略円筒状に形成されている。ブッシュ62は、シートバック14の上端部に取り付けられており、操作ノブ60は、ブッシュ62の内側に同軸的に挿入されており、ブッシュ62に対して軸線方向に相対移動可能とされている。
【0026】
操作ノブ60の下端部には、ワイヤ64の上端部が固定されている。ワイヤ64の下端部には、車幅方向外側(ここでは右方側)へ屈曲した屈曲部64Aが形成されている。屈曲部64Aは、ブラケット34の板材36、38に形成された長孔37、39に挿入されている。板材36、38の間には、第1スライダ70及び第2スライダ74が配置されている。第1スライダ70及び第2スライダ74は、例えば金属製の板材がプレス成形されて製造されたものであり、長孔37、39に沿ってスライド可能にブラケット34に支持されている。
【0027】
第1スライダ70及び第2スライダ74には、長孔37、39と対向する箇所に長孔71、75が形成されており、長孔37、39、71、75に屈曲部64Aが挿入されている。図5図8に示されるように、第1スライダ70は、シートバック14の前方側へ延びた後にシートバック14の下方側へ延びる第1アーム部70Aを有している。第1アーム部70Aの下端部には、シートバック14の右方側へ突出したピン72が固定されている。このピン72は、ブラケット34に回転可能に支持された第1レバー78に係合している。第1レバー78は、例えば金属製の板材がプレス成形されて製造されたものであり、シートバック14の左右方向から見て略L字状をなしている。
【0028】
第1レバー78は、中間部がブラケット34に対してシートバック14の左右方向に沿った第5軸80回りに回転可能に支持されている。第1レバー78の一端部は、シートバック14の前方側へ延びており、ピン72に対してシートバック14の上方側から係合している。第1レバー78の他端部は、シートバック14の下方側へ延びており、第1リンク82に係合している。
【0029】
図6及び図8に示されるように、第1リンク82は、例えば金属製の板材がプレス成形されて製造されたものであり、長尺板状をなしている。第1リンク82の一端部は、第1パウル44に対してシートバック14の上下方向に沿った第6軸84回りに回転可能に連結されている。第1リンク82の他端部には、第1レバー78の他端部が差し込まれた貫通孔83が形成されている。
【0030】
図10図13に示されるように、第2スライダ74は、シートバック14の後方側へ延びた後にシートバック14の下方側へ延びる第2アーム部74Aを有している。第2アーム部74Aの下端部には、シートバック14の右方側へ突出したピン76が固定されている。このピン76は、ブラケット34に回転可能に支持された第2レバー86に係合している。第2レバー86は、例えば金属製の板材がプレス成形されて製造されたものであり、シートバック14の左右方向から見て略L字状をなしている。
【0031】
第2レバー86は、中間部がブラケット34に対してシートバック14の左右方向に沿った第7軸88回りに回転可能に支持されている。第2レバー86の一端部は、シートバック14の前方側へ延びており、ピン76に対してシートバック14の下方側から係合している。第2レバー86の他端部は、シートバック14の下方側へ延びており、第2リンク90に係合している。
【0032】
図11及び図13に示されるように、第2リンク90は、例えば金属製の板材がプレス成形されて製造されたものであり、長尺板状をなしている。第2リンク90の一端部は、第2パウル48に対してシートバック14の上下方向に沿った第8軸92回りに回転可能に連結されている。第2リンク90の他端部には、第2レバー86の他端部が差し込まれた貫通孔91が形成されている。
【0033】
上記の第1スライダ70、第1レバー78及び第1リンク82は、前側解除機構66を構成しており、上記の第2スライダ74、第2レバー86及び第2リンク90は、後側解除機構68を構成している。
【0034】
図7に示されるように、操作部58の操作ノブ60が車両上方側(図7の矢印A参照)へ引張操作されると、第1スライダ70がワイヤ64によって車両上方側へ引き上げられ、第1スライダ70のピン72に係合した第1レバー78が回転する。これにより、図8に示されるように、第1レバー78の他端部が貫通孔83に差し込まれた第1リンク82がシートバック14の前方側へ移動し、第1リンク82が連結された第1パウル44がロック解除保持位置へと回転する。これにより、第1カム26が第1捩りコイルスプリング40によってロック解除位置へと回転され、第1パウル44によってロック解除位置に保持される。これにより、シートバック14の前倒しが可能となる。シートバック14が前倒しされる際には、シートバック14の背面側に設けられたゴム製のカバー96(図1及び2参照)が弾性変形する。
【0035】
図12に示されるように、操作部58の操作ノブ60が車両下方側(図12の矢印C参照)へ押圧操作されると、第2スライダ74がワイヤ64によって車両下方側へ引き下げられ、第2スライダ74のピン76に係合した第2レバー86が回転する。これにより、図13に示されるように、第2レバー86の他端部が貫通孔91に差し込まれた第2リンク90がシートバック14の後方側へ移動し、第2リンク90が連結された第2パウル48がロック解除保持位置へと回転する。これにより、第2カム30が第2捩りコイルスプリング42によってロック解除位置へと回転され、第2パウル48によってロック解除位置に保持される。これにより、シートバック14の後倒しが可能となる。シートバック14が後倒しされる際には、シートバック14の前面側に設けられたゴム製のカバー94(図1及び2参照)が弾性変形する。
【0036】
つまり、本実施形態では、前側解除機構66は、操作部58が一方(ここでは車両上方側)へ操作されることで第1カム26を回転させて第1カム26とストライカ22との係合、すなわちロック機構24によるシートバック14の前倒し規制を解除する。後側解除機構68は、操作部58が他方(ここでは車両下方側)へ操作されることで第2カム30を回転させて第2カム30とストライカ22との係合、すなわちロック機構24によるシートバック14の後倒し規制を解除する。
【0037】
前倒しされたシートバック14が図1に示される起立位置に戻される際には、図9に示されるように、第1カム26の一部がストライカ22に対して車両前方側から当接し、第1カム26がロック位置へと回転される(図9の矢印B参照)。この際には、第1パウル44が第3捩りコイルスプリング52によってロック保持位置へと回転され、第1カム26をロック位置に保持する。これにより、シートバック14の前倒しが再び規制される。
【0038】
図示は省略するが、後倒しされたシートバック14が図1に示される起立位置に戻される際には、第2カム30の一部がストライカ22に対して車両後方側から当接し、第2カム30がロック位置へと回転される。この際には、第2パウル48が第4捩りコイルスプリング54によってロック保持位置へと回転され、第2カム30をロック位置に保持する。これにより、シートバック14の後倒しが再び規制される。
【0039】
(作用及び効果)
次に、第1実施形態の作用及び効果について説明する。
【0040】
上記構成の車両用シート10では、シートバック14にロック装置20のロック機構24及びロック解除機構56が設けられている。ロック機構24は、車体に固定されたストライカ22と係合することでシートバック14の前倒し及び後倒しを規制する。ロック解除機構56は、操作部58が車両上方側へ操作されることでロック機構24による上記前倒しの規制を解除し、操作部58が車両下方側へ操作されることでロック機構24による上記後倒しの規制を解除する。よって、シートバック14を前倒し及び後倒しすることができる。
【0041】
また、本実施形態では、ロック機構24が有する第1カム26及び第2カム30が、車体に固定されたストライカ22と係合する。このストライカ22は、車両前後方向から見て車幅方向外側が開放された略U字状をなしている。第1カム26は、シートバック14の上下方向に沿った軸回りに回転可能とされ、ストライカ22と係合することでシートバック14の前倒しを規制する。第2カム30は、シートバック14の上下方向に沿った軸回りに回転可能とされ、ストライカ22と係合することでシートバック14の後倒しを規制する。
【0042】
ロック解除機構は、前側解除機構66及び後側解除機構68を有している。前側解除機構66は、操作部58が車両上方側へ操作されることで第1カム26を回転させて第1カム26とストライカ22との係合を解除する。これにより、シートバック14の前倒しが可能となる。後側解除機構68は、操作部58が車両下方側へ操作されることで第2カム30を回転させて第2カム30とストライカ22との係合を解除する。これにより、シートバック14の後倒しが可能となる。このように、シートバック14の上下方向に沿った軸回りに回転する第1カム26及び第2カム30をストライカ22と係合及び係合解除させる構成であるため、簡単な構成でシートバック14を前倒し及び後倒しさせることができる。
【0043】
<第2の実施形態>
次に、図14図23を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
【0044】
図14図16に示されるように、第2実施形態に係るシートバックのロック装置100は、上下一対のロック104、106を有するロック機構102と、一対のロック104、106を互いに離間させて一対のロック104、106とストライカ22との係合を解除するロック解除機構108とを備えている。このロック装置100は、第1実施形態に係るロック装置20と同様に、シートバック14の上部の右端部に設けられている。
【0045】
ロック機構102が有する一対のロック104、106は、ストライカ22に対してシートバック14の上下方向の両側から係合することでシートバック14の前倒し及び後倒しを規制する。この実施形態では、ストライカ22は、車両前後方向に並ぶ一対の腕部22Aと、一対の腕部22Aの車幅方向内側端部を繋いだ連結部22Bとを有しており、車両上下方向から見て車幅方向外側(ここでは右方側)が開放された略U字状をなしている。ロック機構102は、第1実施形態における操作部58と同様の操作部58を含んで構成されており、操作部58が操作されることで一対のロック104、106をシートバック14の上下方向に離間させる。これにより、一対のロック104、106とストライカ22との係合が解除され、ロック機構102による上記の規制が解除される構成になっている。
【0046】
一対のロック104、106は、例えば金属製の板材がプレス成形されて製造されたものであり、シートバック14の上下方向に並んで配置されている。一対のロック104、106は、シートバック14の上下方向において対称な形状をなしており、ロック装置100が備えるベースプレート110によって取り付けられている。ベースプレート110は、例えば金属製の板材がプレス成形されて長尺状に製造されたものであり、シートバック14の上下方向を長手とする姿勢でシートバック14のフレームに固定されている。一対のロック104、106は、図14図17及び図18に示されるロック位置と、図15図19及び図20に示されるロック解除位置との間でスライド可能とされている。
【0047】
上側のロック104は、ベースプレート110の上部に形成された前後一対の長孔112に挿入された基端部104Aと、基端部104Aの下端から右方側へ延びる中間部104Bと、中間部104Bの先端からシートバック14の下方側へ延びる先端部104Cとを有している。前後の長孔112は、シートバック14の上下方向を長手としており、ベースプレート110に対してシートバック14の上下方向に沿ってスライド可能に支持されている。基端部104Aとベースプレート110の上端部との間には、引張コイルスプリングである前後2つのロック付勢ばね114が架け渡されており、上側のロック104がシートバック14の上方側へ付勢されている。中間部104Bには、シートバック14の上下方向から見てシートバック14の前後方向を長手とする長孔116が形成されている。先端部104Cは、シートバック14の左右方向から見て略逆台形状をなしている。
【0048】
下側のロック106は、ベースプレート110の下部に形成された前後一対の長孔118に挿入された基端部106Aと、基端部106Aの上端から右方側へ延びる中間部106Bと、中間部106Bの先端からシートバック14の上方側へ延びる先端部106Cとを有している。前後の長孔118は、シートバック14の上下方向を長手としており、ベースプレート110に対してシートバック14の上下方向にスライド可能に支持されている。基端部106Aとベースプレート110の下端部との間には、引張コイルスプリングである前後2つのロック付勢ばね120が架け渡されており、下側のロック106がシートバック14の下方側へ付勢されている。中間部106Bには、シートバック14の上下方向から見てシートバック14の前後方向を長手とする長孔122が形成されている。先端部106Cは、シートバック14の左右方向から見て略台形状をなしている。
【0049】
ロック解除機構108は、シャフト124と、シャフト付勢ばね128と、第1カム130と、第2カム132と、第2カム付勢ばね134とを有している。シャフト124は、金属又は樹脂により形成されたものであり、シートバック14の左右方向を軸線方向とする円柱状のシャフト本体124Aを有している。シャフト本体124Aは、ベースプレート110の上下方向中央部を貫通しており、ベースプレート110によって回転可能に支持されている。
【0050】
シャフト本体124Aの一端部(シートバック14の左右方向内側の端部)には、シートバック14の後方側へ延びるアーム部124Bが形成されており、アーム部124Bの先端部には、貫通孔126が形成されている。この貫通孔126には、操作部58(図14図16では図示省略)が有するワイヤ64の屈曲部64Aが挿入されている。これにより、操作部58の操作ノブ60が車両上方側へ引張操作されると、シャフト124が軸線回り一方へ回転される構成になっている。このシャフト124は、シャフト本体124Aと同軸的に設けられた捩りコイルスプリングであるシャフト付勢ばね128によって軸線回り他方へ付勢されている。
【0051】
シャフト本体124Aの他端部には、第1カム130が固定されている。第1カム130は、例えば金属製の板材がプレス成形されて長尺板状に製造されたものであり、シートバック14の略上下方向を長手として配置されている。シャフト本体124Aの他端部は、第1カム130の長手方向中央部に固定されており、第1カム130は、シャフト124と一体で回転する。この第1カム130は、一対のロック104、106に形成された長孔116、122に挿通されている。第1カム130の上部の後縁部には、上側切欠136が形成されており、第1カム130の下部の前縁部には、下側切欠138が形成されている。
【0052】
第1カム130は、図14図17及び図18に示されるロック保持位置と、図15図19及び図20に示されるロック解除保持位置との間で回転可能とされており、シャフト付勢ばね128の付勢力によってロック保持位置へと付勢されている。第1カム130がロック保持位置に位置する状態では、第1カム130の上側切欠136に上側のロック104が引っ掛かると共に、第1カム130の下側切欠138に下側のロック106が引っ掛かることにより、一対のロック104、106が図14図17及び図18に示されるロック位置に保持される。シートバック14が起立位置に位置する状態では、図14に示されるようにストライカ22が一対のロック104、106の間に挟まれることで、シートバック14の前倒し及び後倒しが規制される。
【0053】
第2カム132は、金属又は樹脂によって形成されたものであり、第1カム130の長手方向中央部に対してベースプレート110とは反対側に配置されている。第2カム132は、シートバック14の上下方向から見てシートバック14の左右方向内側が開放された略U字状(略コ字状)をなしている。第2カム132は、ベースプレート110の上下方向中央部に形成された前後一対の長孔140に挿入された前後一対の凸部132Aを有している。前後の長孔140は、シートバック14の左右方向を長手としており、第2カム132は、ベースプレート110に対してシートバック14の左右方向にスライド可能に支持されており、図17及び図18に示される退避位置と、図15図19及び図20に示される突出位置との間でスライド可能とされている。
【0054】
第2カム132は、第2カム付勢ばね134(図16図20参照)によってシートバック14の左右方向外側へ付勢されている。第2カム付勢ばね134は、板ばねであり、第2カム132とベースプレート110との間に配置されている。第2カム付勢ばね134は、シートバック14の上下方向から見てシートバック14の左右方向外側が開放された略U字状をなしている。第2カム付勢ばね134の中央部には、シャフト本体124Aが貫通した貫通孔142が形成されている。この第2カム付勢ばね134によって、第2カム132が上記の突出位置へ付勢されている。
【0055】
図17図20に示されるように、第2カム132の内側には、第1カム130の長手方向中央部が挿入されている。第2カム132の内側面には、前後一対のカム面132B(図20参照、前側の傾斜面は図示省略)が形成されている。前後のカム面132Bは、シートバック14の前後方向及び上下方向において対称な形状に形成されている。
【0056】
シートバック14が起立位置に位置する状態では、前述したようにストライカ22が一対のロック104、106の間に挟まれる。この状態では、ストライカ22が第2カム132に対してシートバック14の左右方向外側から接触することで、第2カム132が上記の退避位置に保持される。この状態では、第2カム132と前後のカム面132Bが第1カム130と非接触とされ、第1カム130は、シャフト付勢ばね128の付勢力によって上記のロック保持位置に保持される。これにより、一対のロック104、106が第1カム130によって上記のロック位置に保持される。
【0057】
一方、操作部58の操作ノブ60が車両上方側へ引張操作されると、第1カム130がシャフト124と一体で上記のロック解除保持位置へ回転される。これにより、第1カム130と一対のロック104、106との係合が解除され、一対のロック104、106がロック付勢ばね114、120の付勢力によって互いにシートバック14の上下方向に離間する。これにより、一対のロック104、106とストライカ22との係合が解除され、シートバック14の前倒し及び後倒しが可能となる。シートバック14が前倒し又は後倒しされると、第2カム132に対するストライカ22の係合が解除され、第2カム132が第2カム付勢ばね134の付勢力によって上記の突出位置へスライドする。これにより、第2カム132の前後のカム面132Bが第1カム130と接触し、第1カム130が上記のロック解除保持位置に保持される。
【0058】
前倒しされたシートバック14が起立位置に戻されると、ストライカ22が再び第2カム132と係合し、第2カム132が退避位置へとスライドされる(図21の矢印D、E参照)。後倒しされたシートバック14が起立位置に戻される際にも、ストライカ22が第2カム132と係合し、第2カム132が退避位置へとスライドされる。すると、第2カム132の前後のカム面132Bと第1カム130との係合が解除され、第1カム130がシャフト付勢ばね128の付勢力によってロック解除保持位置(図22参照)からロック保持位置(図23参照)へと回転される。この際には、第1カム130の上部の後面130Aが上側のロック104における長孔116の縁部と摺接し、第1カム130の下部の前面130Bが下側のロック106における長孔122の縁部と摺接する。これにより、一対のロック104、106がロック解除位置(図22参照)からロック位置(図23参照)へとスライドされ、ストライカ22と再び係合する(図23の矢印F、G参照)。第2実施形態では、上記以外の構成は第1実施形態と同様とされている。
【0059】
第2実施形態のロック装置100では、シートバック14にロック機構102及びロック解除機構108が設けられている。ロック機構102は、車体に固定されたストライカ22と係合することでシートバック14の前倒し及び後倒しを規制する。ストライカ22は、車両上下方向から見て車幅方向外側が開放された略U字状をなしている。ロック機構102は、各々がシートバック14の上下方向に沿ってスライド可能とされ、ストライカ22に対してシートバック14の上下方向の両側から係合する上下一対のロック104、106を有する。ロック解除機構108は、操作部58が操作されることで一対のロック104、106をシートバック14の上下方向に離間させて一対のロック104、106とストライカ22との係合を解除する。これにより、ロック機構102による上記規制が解除されるので、シートバック14を前倒し及び後倒しすることが可能となる。
【0060】
しかも、ストライカ22と係合する一対のロック104、106の先端部104C、106Cがシートバック14の左右方向から見て略逆台形状及び略台形状をなしており、ストライカ22の一対の腕部22Aに対して楔状に係合するため、一対のロック104、106とストライカ22とのガタ取りが容易である。また、シートバック14への入力を一対のロック104、106を介してストライカ22一対の腕部22Aで受けることができるため、強度を確保することが容易である。さらに、同一のロック装置100を、分割可倒式シートバック14の左側部分と右側部分とに適用することができるので、製造コストの低減に寄与する。
【0061】
以上、2つの実施形態を挙げて本発明について説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
【符号の説明】
【0062】
10 車両用シート
12 シートクッション
14 シートバック
20 ロック装置
22 ストライカ
24 ロック機構
26 第1カム
30 第2カム
56 ロック解除機構
58 操作部
66 前側解除機構
68 後側解除機構
100 ロック装置
102 ロック機構
104、106 ロック
108 ロック解除機構
図1
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図3
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