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特開2024-64647ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064647
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/0806 20220101AFI20240507BHJP
【FI】
H04L41/0806
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022173401
(22)【出願日】2022-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 裕司
(57)【要約】
【課題】ホームゲートウェイ装置を使用するユーザー側での環境構築を不要とし、及び最適な無線環境を提供することを可能とすることに貢献する、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムを提供する。
【解決手段】ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムは、データベースと、ホームゲートウェイ装置に関連する情報を前記データベースに登録するデータセンターと、データベースに登録されたホームゲートウェイ装置に関連する情報に応じて、新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行う設定部を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データベースと、
ホームゲートウェイ装置に関連する情報を前記データベースに登録するデータセンターと、
前記データベースに登録された前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報に応じて、新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行う設定部を含む、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム。
【請求項2】
前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報は、メーカー推奨機器情報とユーザー推奨機器情報を含み、
前記データセンターは、
予めメーカー側でホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記メーカー推奨機器情報として構築し、前記データベースに登録し、
ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の情報と前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の周辺機器情報を収集し、収集した前記周辺機器情報に従って、前記ユーザー推奨機器情報を生成して前記データベースに登録し、
収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報に応じた、ホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記データベースに登録した、前記メーカー推奨機器情報と前記ユーザー推奨機器情報から抽出して、周辺機器の構成情報として前記ユーザーに提示し、
前記設定部は、
前記データセンターが前記ユーザーに提示した前記周辺機器の構成情報が前記ユーザーにより確認された後に、前記新たなホームゲートウェイ装置と前記新たなホームゲートウェイ装置の無線子機の出荷指示を受信した場合には、前記メーカー側において、前記ユーザーにより確認された前記周辺機器の構成情報に従って、前記新たなホームゲートウェイ装置の接続設定と、前記新たなホームゲートウェイ装置の前記無線子機の接続設定を行い、前記接続設定の確認を行う、請求項1に記載のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム。
【請求項3】
前記データセンターは、収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報と、前記メーカー推奨機器情報との比較照合を行い、前記ユーザー推奨機器情報を生成する、請求項2に記載のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム。
【請求項4】
前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報は、ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の出荷情報と設定ファイルであり、
前記設定部は、前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置と同型番の前記新たなホームゲートウェイ装置を前記ユーザーに配送する出荷指示を受信した場合には、前記データベースに登録された前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記出荷情報と前記設定ファイルと同一の出荷情報と設定ファイルにより、前記新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行う、請求項1に記載のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム。
【請求項5】
コンピュータが実行する、
ホームゲートウェイ装置に関連する情報をデータベースに登録するステップと、
前記データベースに登録された前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報に応じて、新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行うステップを含む、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法。
【請求項6】
前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報は、メーカー推奨機器情報とユーザー推奨機器情報を含み、
前記コンピュータが実行する、
予めメーカー側でホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記メーカー推奨機器情報として構築し、前記データベースに登録するステップと、
ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の情報と前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の周辺機器情報を収集し、収集した前記周辺機器情報に従って、前記ユーザー推奨機器情報を生成して前記データベースに登録するステップと、
収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報に応じた、ホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記データベースに登録した、前記メーカー推奨機器情報と前記ユーザー推奨機器情報から抽出して、周辺機器の構成情報として前記ユーザーに提示するステップと、
前記ユーザーに提示した前記周辺機器の構成情報が前記ユーザーにより確認された後に、前記新たなホームゲートウェイ装置と前記新たなホームゲートウェイ装置の無線子機の出荷指示を受信した場合には、前記メーカー側において、前記ユーザーにより確認された前記周辺機器の構成情報に従って、前記新たなホームゲートウェイ装置の接続設定と、前記新たなホームゲートウェイ装置の前記無線子機の接続設定を行い、前記接続設定の確認を行うステップを含む、請求項5に記載のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法。
【請求項7】
前記コンピュータが実行する、収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報と、前記メーカー推奨機器情報との比較照合を行い、前記ユーザー推奨機器情報を生成するステップを含む、請求項6に記載のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法。
【請求項8】
コンピュータに、
ホームゲートウェイ装置に関連する情報をデータベースに登録する処理と、
前記データベースに登録された前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報に応じて、新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行う処理を実行させるプログラム。
【請求項9】
前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報は、メーカー推奨機器情報とユーザー推奨機器情報を含み、
前記コンピュータに、
予めメーカー側でホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記メーカー推奨機器情報として構築し、前記データベースに登録する処理と、
ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の情報と前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の周辺機器情報を収集し、収集した前記周辺機器情報に従って、前記ユーザー推奨機器情報を生成して前記データベースに登録する処理と、
収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報に応じた、ホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記データベースに登録した、前記メーカー推奨機器情報と前記ユーザー推奨機器情報から抽出して、周辺機器の構成情報として前記ユーザーに提示する処理と、
前記ユーザーに提示した前記周辺機器の構成情報が前記ユーザーにより確認された後に、前記新たなホームゲートウェイ装置と前記新たなホームゲートウェイ装置の無線子機の出荷指示を受信した場合には、前記メーカー側において、前記ユーザーにより確認された前記周辺機器の構成情報に従って、前記新たなホームゲートウェイ装置の接続設定と、前記新たなホームゲートウェイ装置の前記無線子機の接続設定を行い、前記接続設定の確認を行う処理を実行させる、請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータに、収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報と、前記メーカー推奨機器情報との比較照合を行い、前記ユーザー推奨機器情報を生成する処理を実行させる、請求項9に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームゲートウェイ(HGW)装置の無線環境の構築システム、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ホームゲートウェイ装置を設定する方法に関連する文献は、以下のようなものが挙げられる。
【0003】
特許文献1は、宅内ネットワークに新たな機器を接続するための接続設定する宅内ネットワーク設定方法に関するものである。
【0004】
特許文献2は、固定電話を呼び出して子機の接続の可否を確認し、不正利用のリスクを低減可能なホームゲートウェイ装置に関するものである。
【0005】
特許文献3は、接続設定を簡便にしつつセキュリティを向上させることが可能な中継装置に関するものである。
【0006】
特許文献4は、ホームネットワーク内の家電機器で共通の設定情報を共有することができるソフトウェア管理装置に関するものである。
【0007】
特許文献5は、ユーザー側の利便性を高めることのできるゲートウェイサービスシステムに関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】再公表特許第2005/122492号
【特許文献2】特開2022-092171号公報
【特許文献3】特開2021-057662号公報
【特許文献4】特開2007-157072号公報
【特許文献5】特開2002-149960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以下の分析は、本発明者によって与えられたものである。
【0010】
現在、インターネットサービスにおいて、無線通信は3年毎位に新規格に適用した製品が市場投入されている。昨今ではWiFi規格のEasyMesh新機能によりユーザー宅の電波カバレッジを改善し、常につながりやすい環境となるサービスも開始されている。但し、ユーザーにおいては、常に無線規格の最新状況を把握・追従する事や、使用中の機器がどの規格・機能に対応しているのか把握しておくのは、困難であり、ユーザー宅の通信環境は旧規格対応の装置のまま使用されている事が多々あり、通信速度が不満の状態となることがある。
【0011】
例えば、ホームゲートウェイ装置のスペックに対して、ホームゲートウェイ装置に接続する無線子機のスペックが対応していないため、ホームゲートウェイ装置の最大通信速度を利用する事が出来ていない状態となる場合もある。
【0012】
また、ホームゲートウェイ装置に接続するスマートフォンの無線のスペックに対して、ホームゲートウェイ装置の無線のスペックが対応していないために、干渉しやすい無線帯域の環境での使用に限定されてしまっている場合もある。
【0013】
さらに、ホームゲートウェイ装置のスペックに対して、ホームゲートウェイ装置に接続する無線子機のスペックは、無線旧機種・旧規格での環境のため、通信速度は最新のスピードには対応できていない場合がある。通信関連の知識のないユーザーにおいては、ハイスペックなホームゲートウェイ装置を導入したのに速度が十分にでないというように、通信速度を不満に受け取ることもある。
【0014】
また、ユーザー宅にてホームゲートウェイ装置の故障が発生した際に、ユーザーが代替のホームゲートウェイ装置を入手した場合には、ユーザーは、使用している無線子機の数だけ、代替のホームゲートウェイ装置との無線接続の設定を再度行う必要があり、非常に手間がかかることとなる。
【0015】
本発明は、ホームゲートウェイ装置を使用するユーザー側での環境構築を不要とし、及び最適な無線環境を提供することを可能とすることに貢献する、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の第1の視点によれば、データベースと、
ホームゲートウェイ装置に関連する情報を前記データベースに登録するデータセンターと、
前記データベースに登録された前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報に応じて、新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行う設定部を含む、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムを、提供できる。
【0017】
本発明の第2の視点によれば、コンピュータが実行する、
ホームゲートウェイ装置に関連する情報をデータベースに登録するステップと、
前記データベースに登録された前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報に応じて、新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行うステップを含む、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法を、提供できる。本方法は、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法を実行するコンピュータという、特定の機械に結びつけられている。
【0018】
本発明の第3の視点によれば、コンピュータに、
ホームゲートウェイ装置に関連する情報をデータベースに登録する処理と、
前記データベースに登録された前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報に応じて、新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行う処理を実行させるプログラム、を提供できる。
【0019】
なお、これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ホームゲートウェイ装置を使用するユーザー側での環境構築を不要とし、及び最適な無線環境を提供することを可能とすることに貢献する、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法、及び、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの構成の一例を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーA宅100のホームゲートウェイ装置と周辺機器の構成の一例を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーA宅100のホームゲートウェイ装置110のスペックの一例を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーA宅100のPC(パーソナルコンピュータ)1のスペックの一例を示す図である。
図5】本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーA宅100の無線子機1のスペックの一例を示す図である。
図6】本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーA宅100のスマートフォン140のスペックの一例を示す図である。
図7】本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーB宅200のホームゲートウェイ装置210のスペックの一例を示す図である。
図8】本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーB宅200の無線子機2のスペックの一例を示す図である。
図9】本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーB宅200の無線子機3のスペックの一例を示す図である。
図10】本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーA宅100のホームゲートウェイ装置110を交換する場合の動作シーケンスの一例を示す図である。
図11】本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの構成の一例を示す図である。
図12】本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの動作シーケンスの一例を示す図である。
図13】本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムのデータベースの登録情報の一例を示す図である。
図14】本発明の第2の実施形態の従来例のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの構成の一例を示す図である。
図15】本発明の第2の実施形態の従来例のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの動作シーケンスの一例を示す図である。
図16】本発明の第2の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの構成の一例を示す図である。
図17】本発明の第2の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの動作シーケンスの一例を示す図である。
図18】本発明のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムを構成するコンピュータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
はじめに、本発明の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの構成の一例を示す図である。図1を参照すると、本発明のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムは、データベース1001と、データセンター1002と、設定部1003を含む。
【0024】
データセンター1002は、ホームゲートウェイ装置に関連する情報をデータベース1001に登録する。設定部1003は、データベース1001に登録されたホームゲートウェイ装置に関連する情報に応じて、新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行う。接続設定が行われた新たなホームゲートウェイ装置は、ユーザーに出荷される。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、データセンター1002により、データベース1001に登録されたホームゲートウェイ装置に関連する情報に応じて、設定部1003は、データベース1001に登録されたホームゲートウェイ装置に関連する情報に応じて、新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行い、接続設定が行われた新たなホームゲートウェイ装置をユーザーに出荷することにより、新たなホームゲートウェイ装置を使用するユーザー側での環境構築を不要とし、及び最適な無線環境を提供することを可能とすることに貢献する、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法、及び、プログラムを提供することができる。
【0026】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムについて、図面を参照して説明する。
【0027】
図2は、本発明の第1の実施形態の従来例のユーザー宅のホームゲートウェイ装置と周辺機器の構成の一例を示す図である。図2を参照すると、ユーザーA150のユーザーA宅100内のホームゲートウェイ装置110は、LAN1(111)、WAN1(112)、WAN2(113)、及びインターネット10に接続されたWAN114を含み、各々が内部で接続されている。LAN1は、PC(パーソナルコンピュータ)1(120)に、WAN1は無線子機1(130)に、WAN2はスマートフォン140に接続されている。無線子機1には、PC(パーソナルコンピュータ)2(131)が接続されている。
【0028】
ユーザーB250のユーザーB宅200内のホームゲートウェイ装置210は、WAN3(212)、WAN4(213)、及びインターネットに10に接続されたWAN214を含む。WAN2は無線子機2(230)に、WAN3は無線子機3(240)に、それぞれ接続されている。無線子機2には、PC(パーソナルコンピュータ)3(231)が、無線子機3には、PC(パーソナルコンピュータ)4(241)が、それぞれ接続されている。
【0029】
更に、インターネット10には、キャリア/インターネットサービスプロバイダ(ISP)事業者A300が接続され、キャリア/インターネットサービスプロバイダ事業者A300は、HGW装置メーカー・工場400に接続されている。一方、ネット通販/量販店350が、無線子機を販売している。
【0030】
また、図3は、本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーA宅100のホームゲートウェイ装置110のスペックの一例を示す図である。図4は、本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーA宅100のPC1のスペックの一例を示す図である。図5は、本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーA宅100の無線子機1のスペックの一例を示す図である。図6は、本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーA宅100のスマートフォン140のスペックの一例を示す図である。
【0031】
さらに、図7は、本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーB宅200のホームゲートウェイ装置210のスペックの一例を示す図である。図8は、本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーB宅200の無線子機2のスペックの一例を示す図である。図9は、本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーB宅200の無線子機3のスペックの一例を示す図である。
【0032】
図3図5を参照すると、ユーザーA宅100において、ホームゲートウェイ装置110のスペックに対して、ホームゲートウェイ装置110に接続する無線子機1のスペックはIEEE11ax非対応の為、ホームゲートウェイ装置110の最大通信速度を利用する事が出来ていない状態である。
【0033】
図3図6を参照すると、ホームゲートウェイ装置110に接続するスマートフォン140の無線のスペックに対して、ホームゲートウェイ装置110の無線のスペックが無線6GHz非対応の為に、2.4GHz帯/5GHz帯での干渉しやすい環境での使用に限定されてしまう。
【0034】
図7図8を参照すると、ユーザーB宅200において、ホームゲートウェイ装置210のスペックに対して、ホームゲートウェイ装置210に接続する無線子機2のスペックは無線旧機種・旧規格での環境の為、通信速度は最新のスピードには対応できていない。通信関連の知識のないユーザーにおいては、ハイスペックなホームゲートウェイ装置を導入したのに速度がでないというように、通信速度を不満に受け取ることもある。
【0035】
図10は、本発明の第1の実施形態の従来例のユーザーA宅100のホームゲートウェイ装置110を交換する場合の動作シーケンスの一例を示す図である。図10を参照すると、ユーザーA宅100にてホームゲートウェイ装置110の故障が発生した際は、ステップS1003において、キャリア/ISP事業者A300に希望交換を通知して、ユーザーA150は、機器の交換をキャリア/ISP事業者A300に依頼する。キャリア/ISP事業者A300は、HGW装置メーカー・工場400に、ユーザーA宅へ代替のホームゲートウェイ装置110Bの出荷を指示し、HGW装置メーカー・工場400より代替のホームゲートウェイ装置110Bが送られ、また、ユーザーA150がネット通販/量販店350から無線子機を購入すると、ユーザーA150は使用している無線子機の数だけ、ホームゲートウェイ装置110Bとの無線接続の設定を再度行う(ステップS1007)必要があり、非常に手間がかかっている。
【0036】
図11は、本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム1000の構成の一例を示す図である。図11において、図2と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。
【0037】
図11を参照すると、本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム1000は、一例として、ホームゲートウェイ装置110、HGW装置メーカー・工場400のデータセンター/サーバ410(以下、データセンター410と称する)とデータベース420、HGW装置メーカー・工場400の設定部430と出荷部440、及びキャリア/インターネットサービスプロバイダ(ISP)事業者A300を含む。キャリア/インターネットサービスプロバイダ(ISP)事業者A300は、受注システム交換受付301を含む。なお、データベース420は、データセンター410の外部に配置され、データセンター410に接続される構成でもよい。
【0038】
また、ホームゲートウェイ装置110は、ホームゲートウェイ装置110の無線設定値と、周辺機器情報を記憶する記憶部115を含み、記憶部115に記憶された情報を、装置シリアルNo.と紐づけてデータセンター410へアップロードする機能を有する。
【0039】
データセンター410は、データベース420にアップロードされてくる情報を保存/管理する。また登録された推奨接続機器とユーザー使用の周辺機器情報との比較照合を行い、ユーザーに推奨機器をWebGUI表示2000に表示する機能を持つ。これは、ユーザーからアクセスされて、ユーザーA150に情報が提示される。HGW装置メーカー・工場400では、キャリア/ISP事業者A300からの交換指示を受け取り、データセンターで提示した、ユーザーA150が選択(確認)した周辺機器と代替品セットの無線子機接続を行う設定部(設定工程)430を含み、出荷部440が、無線接続完了したホームゲートウェイ装置と無線子機のセット品をユーザーA宅へ出荷し、代替品セットがユーザーA宅へ配送される。
【0040】
図12は、本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム1000の動作シーケンスの一例を示す図である。図12のシーケンス図を用いて本発明の第1の実施形態の動作について説明する。
【0041】
ユーザーA150により、ホームゲートウェイ(HGW)装置110と所有の無線子機の接続設定を行う(ステップS1201)。設定完了を契機に、ホームゲートウェイ装置110は使用接続機器の情報、接続設定ファイルをホームゲートウェイ装置110の記憶部115に保存し、保存した情報をデータベース420にアップロードする。ユーザーA150は本操作を無線子機の数だけ行う。HGW装置メーカー・工場400では最新の無線規格状況を踏まえ、推奨となる周辺機器情報をデータベースに登録する。すなわち、HGW装置メーカー・工場400のデータセンター410が、予めメーカー側でホームゲートウェイ装置110の周辺機器の最適構成を、メーカー推奨機器情報として構築し、データベース420に登録する(S12011)。
【0042】
また、データセンター410が、ユーザーA150の使用するホームゲートウェイ装置110の情報とユーザーA150の使用するホームゲートウェイ装置110の周辺機器情報を収集し、収集した周辺機器情報に従って、ユーザー推奨機器情報を生成してデータベース420に登録する(S12012)。すなわち、データセンター410は、収集したユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の周辺機器情報と、データベース420に登録されたメーカー推奨機器情報との比較照合を行い、ユーザー推奨機器情報を生成して、データベース420に登録する。
【0043】
稼働中、ホームゲートウェイ装置110の故障が発生した時や交換を必要とした場合、ユーザーA150は、データセンター410を介して、データベース420にアクセスする(ステップS1203)。データセンター410は、推奨周辺機器の情報を提示/ダウンロードし、ユーザーA150に提示する。すなわち、収集したユーザーA150の使用するホームゲートウェイ装置110の周辺機器情報に応じた、ホームゲートウェイ装置110の周辺機器の最適構成を、データベース420に登録した、メーカー推奨機器情報とユーザー推奨機器情報から抽出して、周辺機器の構成情報としてユーザーA150に提示する。ユーザーA150に提示される情報は、一例として、図11に示すWebGUI表示2000のような形式でユーザーA150に提示されてもよい。WebGUI表示2000は、WebGUI P1に、メーカー推奨機器情報に対応する最新HGW装置の無線機器構成情報を表示し、WebGUI P1に、ユーザー推奨機器情報に対応する、お使いのHGW装置110に対応する最適な無線子機情報を表示する、一例を示したものである。
【0044】
次に、ユーザーA150は、提示された、最新の無線環境構築の情報と推奨となる接続機器情報を確認する(ステップS1204)。
【0045】
次に、ユーザーA150側により、WebGUIから、キャリア/ISP事業者A300に対して、希望する代替品セット(新たなホームゲートウェイ装置110Bと新たなホームゲートウェイ装置110Bの無線子機)による交換を依頼する(ステッS12041)。すなわち、ユーザーA150から、データセンター410がユーザーA150に提示した周辺機器の構成情報を確認した後に、交換希望をキャリア/ISP事業者A300へ通知する。次に、キャリア/ISP事業者A300は、ユーザーA宅100への代替品セットの出荷指示を、HGW装置メーカー・工場400へ通知する(ステップS12042)。
【0046】
次に、HGW装置メーカー・工場400は、指定のあった代替品セットの、新たなホームゲートウェイ装置110Bとその無線子機の無線接続を実施する(ステップS12043)。すなわち、HGW装置メーカー・工場400は、データベース420に登録された、ユーザーA150が確認した接続機器情報に基づいて、新たなホームゲートウェイ装置110Bと新たなホームゲートウェイ装置110Bの無線子機(指定の代替品セット)に、ユーザー設定ファイルを書き込み(接続設定する)、指定セット品での無線接続を実施する。図13は、本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムのデータベース420の登録情報の一例を示す図であり、使用ホームゲートウェイ装置と、接続無線子機と、ユーザー設定ファイルの一例を示したものである。
【0047】
すなわち、HGW装置メーカー・工場400の設定部430が、データセンター410がユーザーA150に提示した周辺機器の構成情報がユーザーA150により確認された後に、新たなホームゲートウェイ装置110Bと新たなホームゲートウェイ装置110Bの無線子機の出荷指示を受信した場合には、メーカー(HGW装置メーカー・工場400)側において、ユーザーA150により確認された周辺機器の構成情報に従って、新たなホームゲートウェイ装置110Bの接続設定と、新たなホームゲートウェイ装置110Bの無線子機の接続設定を行い、接続設定の確認を行う。なお、接続設定は、指定の代替品セットでの無線接続を実施することにより、確認できる。
【0048】
次に、HGW装置メーカー・工場400は、代替品の新たなホームゲートウェイ装置110Bと代替品の新たなホームゲートウェイ装置110Bの無線子機(指定セット品)を、ユーザーA150へ発送する(ステップS12044)。すなわち、図11に記載の出荷部440が、指定セット品をユーザーA150へ発送する。
【0049】
ユーザーA150に送られた、代替品の新たなホームゲートウェイ装置110Bと代替品の新たなホームゲートウェイ装置110Bの無線子機(指定の代替品セット)は、一度、HGW装置メーカー・工場400にて無線接続を完了(確認)しているため、ユーザーA150にて、代替品の新たなホームゲートウェイ装置110Bと無線子機の電源をオンすると、代替品の新たなホームゲートウェイ装置110Bとその無線子機は自動で再接続を開始する。
【0050】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、無線規格・無線機器が増える中で、規格の追従が難しい場合であっても、無線接続設定の煩わしさを解消し、通信規格も最新のものに追従する事が可能となり、最適な無線環境の提供を可能となる。
【0051】
従って、本発明の第1の実施形態により、ホームゲートウェイ装置を使用するユーザー側での環境構築を不要とし、及び最適な無線環境を提供することを可能とすることに貢献する、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法、及び、プログラムを提供することができる。
【0052】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図14は、本発明の第2の実施形態の従来例のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの構成の一例を示す図である。また、図15は、本発明の第2の実施形態の従来例のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの動作シーケンスの一例を示す図である。
【0053】
図14を参照すると、ユーザーA宅/Office500内のホームゲートウェイ装置510は、LAN51(511)、WAN51(512)、WAN52(513)、及びインターネット10に接続されたWAN514、センサーI/F516を含み、各々が内部で接続されている。LAN51は、PC(パーソナルコンピュータ)51(520)に、WAN51はPC52(531)に、WAN52はスマートフォン540に接続されている。センサーI/F516には、家電551、センサー552、ウェアラブル553が接続されている。
【0054】
更に、インターネット10には、キャリア/インターネットサービスプロバイダ(ISP)事業者A300が接続され、キャリア/インターネットサービスプロバイダ(ISP)事業者A300は、HGW装置メーカー・工場400に接続されている。キャリア/インターネットサービスプロバイダ(ISP)事業者A300は、受注システム交換受付301を含み、HGW装置メーカー・工場400は、出荷部440を含む。
【0055】
図15を参照すると、ユーザーA550が、ホームゲートウェイ装置をユーザーA宅/Office500に設置する場合には、キャリア/ISP事業者A300へインターネット契約を行い、キャリア/ISP事業者A300がHGW装置メーカー・工場400へ、ユーザーA宅/Office500へのホームゲートウェイ装置の出荷指示を行い、HGW装置メーカー・工場400が、ユーザーA宅/Office500へ、ホームゲートウェイ装置を発送する。ユーザーA550は、キャリア/ISP事業者A300とのユーザー認証設定を行い(ステップS1501)、使用スマートフォンとの無線接続設定し(ステップS1502)、使用PCとの無線接続設定し(ステップS1503)、接続を完了する(ステップS1504)。
【0056】
従来、例えば、設置されたホームゲートウェイ装置510のWAN51が故障したことにより、ホームゲートウェイ装置510の故障を検知した場合(S1505)には、ユーザーA550からキャリア/ISP事業者A300へホームゲートウェイ装置の交換希望を通知し、キャリア/ISP事業者A300がHGW装置メーカー・工場400に対して、ユーザーA宅/Office500への代替のホームゲートウェイ装置510Bの出荷指示を行い、HGW装置メーカー・工場400が、ユーザーA宅/Office500へ、代替のホームゲートウェイ装置510Bを発送する。
【0057】
しかしながら、ホームゲートウェイ装置の交換の際は、代替のホームゲートウェイ装置110Bを発送するだけであり、製造情報(装置シリアル、MACアドレスなど)は、交換対象のホームゲートウェイ装置510とは別のものとして発送している。すなわち、別のホームゲートウェイ装置110Bが発送されるので、ユーザーA550においては、送られたホームゲートウェイ装置の電源をオンした後に、インターネット接続の認証設定、使用中の無線子機との無線接続を行うことが、再度必要な状態となっている。すなわち、ステップS1501からS1503の処理と同様な、ステップS1506からS1508の処理を再度行う必要がある。
【0058】
図16は、本発明の第2の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの構成の一例を示す図である。図16において、図14と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。図16を参照すると、HGW装置メーカー・工場400は、データセンター410、データベース420、設定部430及び、出荷部440を含む。
【0059】
本発明の第2の実施形態は、ユーザーA550が、ホームゲートウェイ装置510本体のみの交換を希望した場合(即ちHGW装置メーカー・工場400側にて、同型番の新たなホームゲートウェイ装置510Bを代替品として発送する場合)に、交換希望のホームゲートウェイ装置(例えば、故障したホームゲートウェイ装置)と同じ製造情報(装置シリアル、MACアドレス)を書き込むようにする一例の実施形態である。
【0060】
図17は、上記の本発明の第2の実施形態のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムの動作シーケンスの一例を示す図である。ユーザーA550により、キャリア/ISP事業者A300とインターネットの新規契約をすると、キャリア/ISP事業者A300からユーザーA宅/Office500への出荷指示がHGW装置メーカー/工場400へ通知され、HGW装置メーカー/工場400から代替のホームゲートウェイ装置510Bが送られてくる。なお、図17において、ユーザーA550が、ホームゲートウェイ装置510BをユーザーA宅/Office500に設置する場合のシーケンスについては、キャリア/ISP事業者A300に対してインターネット契約を行う操作から、HGW装置メーカー・工場400が、ユーザーA宅/Office500へ、ホームゲートウェイ装置510が発送されるシーケンスまでは、図15に記載のシーケンスと同一である。
【0061】
ユーザーA550による、キャリア/ISP事業者A300とのユーザー認証設定(ステップS1701)の手続きを契機に、ホームゲートウェイ装置510は設定値を記憶部515に保存し、保存した情報をデータベース420にアップロードする。
【0062】
次に、ユーザーA550により、ホームゲートウェイ装置510とユーザー所有の無線子機(例えばスマートフォン540)の接続設定を行う(ステップS1702)。設定完了を契機にホームゲートウェイ装置510は、無線接続設定ファイルを記憶部515に保存し、保存した情報をデータベース420にアップロードする。ユーザーは本操作を無線子機の数だけ行う。例えば、ユーザーA550により、ホームゲートウェイ装置510とユーザー所有のPC52に対しても、接続設定を行い(ステップS1703)、設定完了を契機にホームゲートウェイ装置510は、無線接続設定ファイルを記憶部515に保存し、保存した情報をデータベース420にアップロードする。
【0063】
HGW装置メーカー・工場400側ではデータベース420上に出荷データ(装置シリアル、MACアドレス)を保存している。
【0064】
ホームゲートウェイ装置510の故障が発生して検知された際に(ステップS1705)、交換依頼をキャリア/ISP事業者A300へ通知すると(ステップS17051)、キャリア/ISP事業者A300がユーザーA宅/Office500への代替の新たなホームゲートウェイ装置510Bの出荷指示を、HGW装置メーカー・工場400に通知し(ステップS17052)、HGW装置メーカー・工場400で、データベース420に保存されている、出荷データ(出荷情報)(装置シリアル、MACアドレス)とアップロードされた設定ファイルを、代替の新たなホームゲートウェイ装置510Bに書き込み(ステップS17053)、接続設定を行ってユーザーA550へ発送する(ステップS17054)。
【0065】
すなわち、ホームゲートウェイ装置510に関連する情報として、ユーザーA550の使用するホームゲートウェイ装置510の出荷情報と設定ファイルがデータベース420に保存され、出荷部440は、ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置510と同型番の代替の新たなホームゲートウェイ装置510BをユーザーA550に配送する出荷指示を受信した場合には、データベース420に登録されたユーザーA550の使用するホームゲートウェイ装置510の出荷情報と設定ファイルと同一の出荷情報と設定ファイルにより、大体の新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行う(ステップS17051からS17053)。そして、新たな代替の新たなホームゲートウェイ装置510Bは、ユーザーA550へ発送される(ステップS17054)。
【0066】
代替の新たなホームゲートウェイ装置510Bを受け取ったユーザーA550は、代替の新たなホームゲートウェイ装置510Bの電源をオンした場合には、交換していない無線子機側から見ると、新たに配送されてきた代替の新たなホームゲートウェイ装置510Bは、交換前のホームゲートウェイ装置510と同じホームゲートウェイ装置に見えるので(即ち、交換前のホームゲートウェイ装置510が再起動した時と同じに見えるので)、代替の新たなホームゲートウェイ装置510Bの電源オン後、代替の新たなホームゲートウェイ装置510Bと接続していない無線子機は、自動で再接続を開始する。
【0067】
本発明の第2の実施形態によれば、ホームゲートウェイ装置を使用するユーザー側での環境構築を不要とし、及び最適な無線環境を提供することを可能とすることに貢献する、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法、及び、プログラムを提供することができる。
【0068】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示したネットワーク構成、各要素の構成、メッセージの表現形態は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。また、「A及び/又はB」は、A又はBの少なくともいずれかという意味で用いる。
【0069】
また、上記した第1から第2の実施形態に示した手順は、本発明のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム又はデータセンターとして機能するコンピュータ(図18の9000)に、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム又はデータセンターとしての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、図18のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インタフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、図18のCPU9010にて、ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム又はデータセンターの制御プログラムを実行し、その補助記憶装置9040等に保持された各計算パラメータの更新処理を実施させればよい。
【0070】
メモリ9030は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0071】
即ち、上記した第1から第2の実施形態に示したホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム又はデータセンターの各部(処理手段、機能)は、上記コンピュータのプロセッサに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0072】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[第1の形態]
(上記第1の視点によるホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムを参照)
[第2の形態]
第1の形態に記載のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムは、前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報は、メーカー推奨機器情報とユーザー推奨機器情報を含み、
前記データセンターは、
予めメーカー側でホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記メーカー推奨機器情報として構築し、前記データベースに登録し、
ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の情報と前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の周辺機器情報を収集し、収集した前記周辺機器情報に従って、前記ユーザー推奨機器情報を生成して前記データベースに登録し、
収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報に応じた、ホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記データベースに登録した、前記メーカー推奨機器情報と前記ユーザー推奨機器情報から抽出して、周辺機器の構成情報として前記ユーザーに提示し、
前記設定部は、
前記データセンターが前記ユーザーに提示した前記周辺機器の構成情報が前記ユーザーにより確認された後に、前記新たなホームゲートウェイ装置と前記新たなホームゲートウェイ装置の無線子機の出荷指示を受信した場合には、前記メーカー側において、前記ユーザーにより確認された前記周辺機器の構成情報に従って、前記新たなホームゲートウェイ装置の接続設定と、前記新たなホームゲートウェイ装置の前記無線子機の接続設定を行い、前記接続設定の確認を行う、ことが好ましい。
[第3の形態]
第2の形態に記載のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムは、前記データセンターは、収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報と、前記メーカー推奨機器情報との比較照合を行い、前記ユーザー推奨機器情報を生成する、ことが好ましい。
[第4の形態]
第1の形態に記載のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システムは、前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報は、ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の出荷情報であり、
前記設定部は、前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置と同型番の前記新たなホームゲートウェイ装置を前記ユーザーに配送する出荷指示を受信した場合には、前記データベースに登録された前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記出荷情報に含まれる製造情報と同一の製造情報により、前記新たなホームゲートウェイ装置の接続設定を行う、ことが好ましい。
[第5の形態]
(上記第2の視点によるホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法を参照)
[第6の形態]
第5の形態に記載のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法は、前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報は、メーカー推奨機器情報とユーザー推奨機器情報を含み、
前記コンピュータが実行する、
予めメーカー側でホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記メーカー推奨機器情報として構築し、前記データベースに登録するステップと、
ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の情報と前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の周辺機器情報を収集し、収集した前記周辺機器情報に従って、前記ユーザー推奨機器情報を生成して前記データベースに登録するステップと、
収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報に応じた、ホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記データベースに登録した、前記メーカー推奨機器情報と前記ユーザー推奨機器情報から抽出して、周辺機器の構成情報として前記ユーザーに提示するステップと、
前記ユーザーに提示した前記周辺機器の構成情報が前記ユーザーにより確認された後に、前記新たなホームゲートウェイ装置と前記新たなホームゲートウェイ装置の無線子機の出荷指示を受信した場合には、前記メーカー側において、前記ユーザーにより確認された前記周辺機器の構成情報に従って、前記新たなホームゲートウェイ装置の接続設定と、前記新たなホームゲートウェイ装置の前記無線子機の接続設定を行い、前記接続設定の確認を行うステップを含む、ことが好ましい。
[第7の形態]
第6の形態に記載のホームゲートウェイ装置の無線環境の構築方法は、前記コンピュータが実行する、収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報と、前記メーカー推奨機器情報との比較照合を行い、前記ユーザー推奨機器情報を生成するステップを含む、ことが好ましい。
[第8の形態]
(上記第3の視点によるプログラムを参照)
なお、上記第5と第8の形態は、第1の形態と同様に、第4の形態に展開することが可能である。
[第9の形態]
第8の形態に記載のプログラムは、前記ホームゲートウェイ装置に関連する情報は、メーカー推奨機器情報とユーザー推奨機器情報を含み、
前記コンピュータに、
予めメーカー側でホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記メーカー推奨機器情報として構築し、前記データベースに登録する処理と、
ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の情報と前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の周辺機器情報を収集し、収集した前記周辺機器情報に従って、前記ユーザー推奨機器情報を生成して前記データベースに登録する処理と、
収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報に応じた、ホームゲートウェイ装置の周辺機器の最適構成を、前記データベースに登録した、前記メーカー推奨機器情報と前記ユーザー推奨機器情報から抽出して、周辺機器の構成情報として前記ユーザーに提示する処理と、
前記ユーザーに提示した前記周辺機器の構成情報が前記ユーザーにより確認された後に、前記新たなホームゲートウェイ装置と前記新たなホームゲートウェイ装置の無線子機の出荷指示を受信した場合には、前記メーカー側において、前記ユーザーにより確認された前記周辺機器の構成情報に従って、前記新たなホームゲートウェイ装置の接続設定と、前記新たなホームゲートウェイ装置の前記無線子機の接続設定を行い、前記接続設定の確認を行う処理を実行させる、ことが好ましい。
[第10の形態]
第9の形態に記載のプログラムは、前記コンピュータに、収集した前記ユーザーの使用するホームゲートウェイ装置の前記周辺機器情報と、前記メーカー推奨機器情報との比較照合を行い、前記ユーザー推奨機器情報を生成する処理を実行させる、ことが好ましい。
【0073】
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本発明の趣旨に則り、本発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0074】
10 インターネット
100 ユーザーA宅
110、210 ホームゲートウェイ装置
111 LAN1
112 WAN1
113 WAN2
114 WAN
115 記憶部
120 PC(パーソナルコンピュータ)1
130 無線子機1
131 PC(パーソナルコンピュータ)2
140 スマートフォン
150 ユーザーA
200 ユーザーB宅
212 WAN3
213 WAN3
230 無線子機2
231 PC(パーソナルコンピュータ)3
240 無線子機3
241 PC(パーソナルコンピュータ)4
250 ユーザーB
300 キャリア/インターネットサービスプロバイダ(ISP)事業者A
301 受注システム交換受付
350 ネット通販/量販店
400 HGW装置メーカー・工場
410 データセンター
420 データべ―ス
430 設定部
440 設定部(設定工程)430を含み、出荷部
500 ユーザーA宅/Office
510 ホームゲートウェイ装置
511 LAN51
512 WAN51
513 WAN52
514 WAN
515 記憶部
516 センサーI/F
520 PC(パーソナルコンピュータ)51
531 PC52
540 スマートフォン
550 ユーザーA
551 家電
552 センサー
553 ウェアラブル
1000 ホームゲートウェイ装置の無線環境の構築システム
1001 データベース
1002 データセンター
1003 設定部
2000 WebGUI表示
9000 コンピュータ
9010 CPU
9020 通信インタフェース
9030 メモリ
9040 補助記憶装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18