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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064668
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】排気フード
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/04 20060101AFI20240507BHJP
   F24F 7/06 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
F24F7/04 B
F24F7/06 101B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022173427
(22)【出願日】2022-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】000113779
【氏名又は名称】マツ六株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141586
【弁理士】
【氏名又は名称】沖中 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治
(72)【発明者】
【氏名】坂井 康英
【テーマコード(参考)】
3L058
【Fターム(参考)】
3L058BB04
3L058BC06
3L058BJ02
3L058BJ05
(57)【要約】
【課題】排気フードを換気ダクトの開口端に装着する際に、換気ダクトの壁面から突出している部分を切除することなく、ベースを壁面に密着させて安定して固定することができるようにした排気フードを提供すること。
【解決手段】換気ダクトと連通させる孔11aが形成されたベース1と、このベース1をベース1の下部を除いて覆う箱形のカバー2とを備え、ベース1は、換気ダクトと連通させる孔11aが形成された背板11と、背板11の両側部から壁面側にそれぞれ折り曲げられた2つの側部折曲片12と、背板11の上部から壁面側、上側及びカバー2側に順に折り曲げられることで壁面接地部13aを形成するようにした上部折曲片13と、背板11の下部から壁面側、下側及びカバー2側に向かって斜め下方に張り出すように順に折り曲げられることで壁面接地部14aを形成するようにした水切り片14とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に臨んで開口する換気ダクトの開口端に装着される排気フードであって、
前記換気ダクトと連通させる孔が形成されたベースと、
前記ベースをベースの下部を除いて覆う箱形のカバーとを備え、
前記ベースは、
前記換気ダクトと連通させる孔が形成された背板と、
前記背板の両側部から前記壁面側にそれぞれ折り曲げられた2つの側部折曲片と、
前記背板の上部から前記壁面側、上側及び前記カバー側に順に折り曲げられることで壁面接地部を形成するようにした上部折曲片と、
前記背板の下部から前記壁面側、下側及び前記カバー側に向かって斜め下方に張り出すように順に折り曲げられることで壁面接地部を形成するようにした水切り片と
を備え、
前記カバーは、
前面板と、
前記前面板の両側部から前記壁面側にそれぞれ折り曲げられた2つの側部折曲片と、
前記前面板の上部から前記壁面側に折り曲げられた上部折曲片を含む上面板部と、
を備え、
前記ベースの2つの側部折曲片及び上部折曲片の外面と、前記カバーの2つの側部折曲片及び上面板部の内面とは、前記カバーが前記ベースに装着された状態で、互いに面接触するようにした
ことを特徴とする排気フード。
【請求項2】
前記ベースの前記上部折曲片に形成した、該上部折曲片を折り曲げて形成したばね性を備えた抜け止め片を備えた係止孔に、前記カバーに形成した上部係止片を挿入するようにして上部固定部を構成し、
前記ベースの前記水切り片に、前記カバーに形成した下部係止片をねじ止めするようにして下部固定部を構成した
ことを特徴とする請求項1に記載の排気フード。
【請求項3】
前記ベースの前記背板の下部から前記壁面側に折り曲げる折曲位置を、中央部が両側部側より下方になるようにずらし、折曲位置の境界部にドレン孔を形成するようにした
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気フード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁面に臨んで開口する換気ダクトの開口端に装着される排気フードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、壁面に臨んで開口する換気ダクトの開口端に装着される排気フードとして、換気ダクトと連通させる孔が形成された、板金で一体成形したベースと、ベースをベースの下部を除いて覆う、板金で成形した箱形のカバーとを備えた排気フードが用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-180781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、壁面に臨んで開口する換気ダクトは、施工上の理由から、その先端が壁面から少し突出して設けられている。
このため、特許文献1に記載された排気フードを換気ダクトの開口端に装着する際に、ベースの壁面固定板を壁面に密着させて固定するためには、換気ダクトの壁面から突出している部分を切除する必要があり、施工に手数を要するという問題があった。
また、換気ダクトの壁面から突出している部分を切除しない場合は、ベースの壁面固定板を壁面に密着させずに固定することとなるため、隙間をコーキング処理する必要があり、施工に手数を要するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記従来の排気フードの有する問題点に鑑み、排気フードを換気ダクトの開口端に装着する際に、換気ダクトの壁面から突出している部分を切除することなく、ベースを壁面に密着させて安定して固定することができるようにした排気フードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の排気フードは、
壁面に臨んで開口する換気ダクトの開口端に装着される排気フードであって、
前記換気ダクトと連通させる孔が形成されたベースと、
前記ベースをベースの下部を除いて覆う箱形のカバーとを備え、
前記ベースは、
前記換気ダクトと連通させる孔が形成された背板と、
前記背板の両側部から前記壁面側にそれぞれ折り曲げられた2つの側部折曲片と、
前記背板の上部から前記壁面側、上側及び前記カバー側に順に折り曲げられることで壁面接地部を形成するようにした上部折曲片と、
前記背板の下部から前記壁面側、下側及び前記カバー側に向かって斜め下方に張り出すように順に折り曲げられることで壁面接地部を形成するようにした水切り片と
を備え、
前記カバーは、
前面板と、
前記前面板の両側部から前記壁面側にそれぞれ折り曲げられた2つの側部折曲片と、
前記前面板の上部から前記壁面側に折り曲げられた上部折曲片を含む上面板部と、
を備え、
前記ベースの2つの側部折曲片及び上部折曲片の外面と、前記カバーの2つの側部折曲片及び上部板部の内面とは、前記カバーが前記ベースに装着された状態で、互いに面接触するようにした
ことを特徴とする。
【0007】
この場合において、前記ベースの前記上部折曲片に形成した、該上部折曲片を折り曲げて形成したばね性を備えた抜け止め片を備えた係止孔に、前記カバーに形成した上部係止片を挿入するようにして上部固定部を構成し、
前記ベースの前記水切り片に、前記カバーに形成した下部係止片をねじ止めするようにして下部固定部を構成することができる。
【0008】
また、前記ベースの前記背板の下部から前記壁面側に折り曲げる折曲位置を、中央部が両側部側より下方になるようにずらし、折曲位置の境界部にドレン孔を形成するようにすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の排気フードによれば、排気フードを換気ダクトの開口端に装着する際に、換気ダクトの壁面から突出している部分を切除することなく、ベースを壁面に密着させて安定して固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の排気フードの一実施例を示し、(a)は側面断面図、(b)は底面図である。
図2】同排気フードを示す正面図である。
図3】同排気フードを示し、(a)は底面図、(b)は背面図である。
図4】同排気フードのベース及び筒状部材を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は側面断面図である。
図5】同排気フードのベース及び筒状部材を示し、(a)は底面図、(b)は背面図である。
図6】同排気フードのベースを示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は側面断面図である。
図7】同排気フードのベースを示す平面図である。
図8】同排気フードの筒状部材を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は側面断面図である。
図9】同排気フードのカバーを示し、(a)は側面断面図、(b)は背面図である。
図10】同排気フードのカバーを示す平面図である。
図11】同排気フードのカバー本体を示し、(a)は平面図、(b)は背面図である。
図12】同排気フードのカバー天板及び制振材を示し、(a)は平面図、(b)は背面図、(c)は底面図である。
図13】同排気フードの雨音防止用天板を示し、(a)は平面図、(b)は背面図である。
図14】同排気フードのガラリを示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は側面断面図、(d)は整流片を折り曲げる前の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の排気フードの実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1図14に、本発明の排気フードの一実施例を示す。
この排気フードは、壁面に臨んで開口する換気ダクトの開口端に装着されるもので、換気ダクトと連通させる孔が形成されたベース1と、このベース1をベース1の下部を除いて覆う箱形のカバー2と、カバー2(ベース1)の下部を覆うガラリ4とを備えている。
ベース1及びカバー2は、板厚0.5mm程度のSUS304等のステンレススチール製の板材を板金加工及び/又はプレス加工することによって製作することができる。
【0013】
ベース1は、換気ダクトと連通させる孔11aが形成された背板11と、背板11の両側部から壁面側にそれぞれ折り曲げられた2つの側部折曲片12と、背板11の上部から壁面側、上側及びカバー2側に順に折り曲げられることで壁面接地部13aを形成するようにした上部折曲片13と、背板11の下部から壁面側、下側及びカバー2側に向かって斜め下方に張り出すように順に折り曲げられることで壁面接地部14aを形成するようにした水切り片14とを備えるようにしている。
【0014】
カバー2は、前面板21と、前面板21の両側部から壁面側にそれぞれ折り曲げられた2つの側部折曲片22と、前面板21の上部から壁面側に折り曲げられた上部折曲片23aを含む上面板部23とを備えるようにしている。
【0015】
そして、ベース1の2つの側部折曲片12及び上部折曲片13の外面と、カバー2の2つの側部折曲片22及び上面板部23の内面とは、カバー2がベース1に装着された状態で、互いに面接触するようにされている。
ここで、ベース1の上部折曲片13の外面(上面)には、発泡EPDM製等の防水テープ13dを貼着し、面接触するベース1の上部折曲片13の外面とカバー2の上面板部23の内面の隙間から排気フード内に雨水が浸入することを防止するようにしている。
【0016】
ベース1の背板11に形成された換気ダクトと連通させる孔の位置には、換気ダクトに挿入する筒状部材3を、筒状部材3のフランジ部31をベース1の背板11の壁面側の面に溶接することによって一体的に取り付けるようにする。
筒状部材3は、板厚0.5mm程度のSUS304等のステンレススチール製の板材をプレス成形することによって製作することができる。
筒状部材3には、換気ダクトに挿入することで、換気ダクトに排気フードを仮固定できるようにするばね性を備えた仮保持片32を、120°間隔で形成するようにする。
筒状部材3には、換気ダクトの端面を受ける発泡ウレタン製等の防水シール33を環状に貼着することにより配設するようにする。
ここで、筒状部材3の防水シール33を配設する部分は、ベース1の壁面接地部13a及び壁面接地部14aより、数mm~10mm程度(本実施例においては、6mm程度。)後退した位置(壁面から離れた位置)にあるため、換気ダクトの壁面から突出している部分を切除することなく受け入れることができる。
【0017】
ベース1に対するカバー2の固定構造として、ベース1の上部折曲片13に形成した、上部折曲片13を折り曲げて形成したばね性を備えた抜け止め片13cを備えた係止孔13bに、カバー2に形成した(本実施例においては、カバー天板23cの縁部を折り曲げて形成するようにしている。)上部係止片24aを挿入するようにして上部固定部を構成し、ベース1の水切り片14に、カバー2の側部折曲片22から延出形成した下部係止片24bを、ねじ14bを用いて固定するようにして下部固定部を構成する。
上部折曲片13に、抜け止め片13cを備えた係止孔13bを形成する場合、抜け止め片13cの周囲を打ち抜いた後、抜け止め片13cを折り曲げるようにする。
上部固定部は、係止孔13bにカバー2に形成した上部係止片24aを挿入することで、ばね性を備えた抜け止め片13cが上部係止片24aに形成した孔に当接し、抜け止め作用とカバー2を壁面に向けて付勢する作用を奏する。これにより、カバー2と壁面との
間に隙間が生じないようにすることができる。
下部固定部は、ベース1の水切り片14に、カバー2に形成した下部係止片24bをねじ止めしたねじ14bの先端部のねじ山を潰すことにより、ねじ14bの離脱を防止するようにする。
【0018】
ベース1の背板11の下部から壁面側に折り曲げる折曲位置を、中央部が両側部側より下方になるようにずらし、折曲位置の境界部にドレン孔11bを形成するようにする。
これにより、ベース1の背板11と壁面との間を伝わる雨水をドレン孔11bを通して、排気フード内に導入し、カバー2の下部の開口から排出することができる。
【0019】
ベース1の水切り片14の幅方向の両側には、整流片14cを形成するようにする。
これにより、排気フードから排出された空気(や雨水)を、壁面から遠ざかる方向に流れるようにすることができる。
【0020】
カバー2の上面板部23は、前面板21の上部から壁面側に折り曲げられた上部折曲片23aと、前面板21の両側部から壁面側にそれぞれ折り曲げられた2つの側部折曲片22の上部を内側に折り曲げられた側方上部折曲片23bと、上部折曲片23aと側方上部折曲片23bとに支持され、スポット溶接することによって一体的に取り付けるようにしたカバー天板23cと、カバー天板23cの下面に貼着したブチルゴム製の制振材23dと、カバー天板23cの上面にスポット溶接することによって一体的に取り付けるようにした板厚2.0mm程度のSUS304等のステンレススチール製の板材からなる雨音防止用天板23eとで構成されている。
【0021】
カバー2の側部折曲片22の外面の下部壁面側には、カバー2の側部折曲片22の外面を伝わる雨水が、壁面から遠ざかる方向に流れるようにする整流片22aを形成するようにする。
これにより、カバー2の側部折曲片22の外面を伝わる雨水を、壁面から離れて落下するようにし、落下する雨水が壁面に降りかかることを防止することができる。
【0022】
ガラリ4は、周縁41を立ち上げることで剛性を有する受け皿形状をし、壁面と平行に延びる、スリット形状の複数の空気流通孔42a、42b、42c、42dと、空気流通孔42a、42b、42cの反壁面側の縁部に沿って延び、空気流通孔42a、42b、42c、42dから排出される空気が壁面から遠ざかる方向に流れるように、上端側が壁面側を、下端側が反壁面側を指向するように、傾斜して設けた複数の整流片43a、43b、43cとを備えるようにする。
ガラリ4は、板厚0.5mm程度のSUS304等のステンレススチール製の板材をプレス成形することによって製作することができ、具体的には、空気流通孔42a、42b、42cは、整流片43a、43b、43cの両端の支持部44を除いて、整流片43a、43b、43cの四周を打ち抜くことで形成し、整流片43a、43b、43cは、両端の支持部44で折り曲げることで所定の傾斜角度θ1(本実施例においては、θ1:39°。)になるようにする。
【0023】
複数の空気流通孔42a、42b、42cの内、空気が壁面から遠ざかる方向に流れるようにする整流片の作用を受けない壁面側の空気流通孔42aのスリット幅Wa(本実施例においては、Wa:約10mm。)を、他の空気流通孔42b、42cのスリット幅Wb、Wc(本実施例においては、Wb:約16mm、Wc:約12mm。)より小さくし、空気流量が少なくなるようにしている。
【0024】
ガラリ4は、ガラリ4の壁面側を、ベース1の水切り片14に形成された段部14dに載置するようにするとともに、反壁面側を、カバー2の前面板21の下端縁を折り曲げて
形成した取付片21aに、空気流通孔42dの中間位置に突出するように残存させた被取付片45をねじ21bを用いて取り付けるようにしている。
ここで、取付片21aには、バーリング加工した後、タップ加工により雌ねじを形成するようにしている。
取付片21aは、カバー2の前面板21の下端縁を折り曲げて形成しているため、離脱等のおそれがない。
ガラリ4は、ガラリ4の壁面側が、反壁面側より若干高くなるように傾斜させて(傾斜角:約6°。)取り付けることで、ガラリ4に付着した雨水が、ガラリ4の壁面側から反壁面側に流れるようにしている。
また、これにより、ガラリ4の整流片43a、43b、43cは、壁面に対して所定の傾斜角度θ2(本実施例においては、θ2:45°。)になるようにしている。
【0025】
このように、ガラリ4をプレス成形により製作することにより、排気フードから排出される空気が壁面から遠ざかる方向に流れるようにするガラリ4の製作を簡易かつ精度よく行うことができる。
そして、複数の空気流通孔42a、42b、42cの内、壁面側の空気流通孔42aのスリット幅Waを、他の空気流通孔42bのスリット幅Wb、Wcより小さくなるようにすることで、空気流通孔42aから排出される空気が水切り片14を指向するようにし、併せて、ガラリ4の反壁面側(前面板21側)の整流片43cより反壁面側(前面板21側)に、空気流通孔42dを形成することで、カバー2の前面板21に沿って流れる空気が滞留することを防止し、排気フードから排出される空気が壁面から遠ざかる方向に円滑に流れるようにすることができる。
【0026】
次に、この排気フードを換気ダクトの開口端に装着する方法について説明する。
まず、ベース1の筒状部材3を、換気ダクトに挿入することで、換気ダクトに排気フードを仮固定するようにする。
次に、仮固定したベース1を、ベース1の壁面接地部13a及び壁面接地部14aに形成したねじ孔51(本実施例において、ねじ孔51、52は、取付ねじ5の取付位置の自由度を持たせるため、長孔形状に形成している。)を介して、取付ねじ5を壁面にねじ込むことで、ベース1の壁面接地部13a及び壁面接地部14aを壁面に密着した状態で固定するようにする。
そして、壁面に固定したベース1に、カバー2を、上部固定部及び下部固定部を介して、取り付けるようにする。
最後に、ガラリ4を、ガラリ4の壁面側を、ベース1の水切り片14に形成された段部14dに載置し、反壁面側を、カバー2の前面板21の下端縁を折り曲げて形成した取付片21aに、空気流通孔42dの中間位置に突出するように残存させた被取付片45をねじ21bを用いて取り付ける。
【0027】
この排気フードは、排気フードを換気ダクトの開口端に装着する際に、換気ダクトの壁面から突出している部分を切除することなく、ベース1の壁面接地部13a及び壁面接地部14aを壁面に密着させて安定して固定することができる。
また、壁面に固定したベース1に対するカバー2の取付やガラリ4の取付を含む排気フードの組立を、簡易に行うことができる。
【0028】
以上、本発明の排気フードについて、その実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明の排気フードは、排気フードを換気ダクトの開口端に装着する際に、換気ダクト
の壁面から突出している部分を切除することなく、ベースを壁面に密着させて安定して固定することができることから、壁面に臨んで開口する換気ダクトの開口端に装着される排気フードの用途に広く用いることができる。
【符号の説明】
【0030】
1 ベース
11 背板
11a 孔
11b ドレン孔
12 側部折曲片
13 上部折曲片
13a 壁面接地部
13b 係止孔
13c 抜け止め片
13d 防水テープ
14 水切り片
14a 壁面接地部
14b ねじ
14c 整流片
14d 段部
2 カバー
21 前面板
21a 取付片
21b ねじ
22 側部折曲片
22a 整流片
23 上面板部
23a 上部折曲片
23b 側方上部折曲片
23c カバー天板
23d 制振材
23e 雨音防止用天板
24a 上部係止片
24b 下部係止片
3 筒状部材
31 フランジ部
32 仮保持片
33 防水シール
4 ガラリ
41 周縁
42a、42b、42c、42d 空気流通孔
43a、43b、43c 整流片
44 支持部
45 被取付片
5 取付ねじ
51、52 ねじ孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14