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特開2024-64704計測方法、計測システムおよび情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064704
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】計測方法、計測システムおよび情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20240507BHJP
   H04N 23/45 20230101ALI20240507BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20240507BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
H04N5/232
H04N5/225 800
G03B21/00 D
G03B21/14 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022173484
(22)【出願日】2022-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】仙敷 大樹
【テーマコード(参考)】
2K203
5C122
【Fターム(参考)】
2K203FA63
2K203FA94
2K203GB35
2K203GB47
2K203GB48
2K203KA36
2K203KA44
2K203KA56
5C122EA55
5C122FA04
5C122FA18
5C122FH04
5C122FH11
5C122FH14
5C122GE25
5C122GE26
5C122HA85
5C122HA88
5C122HB01
5C122HB05
5C122HB10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】内部パラメーターを把握するための校正作業を省略する計測方法、計測システム及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】非平面スクリーンに投影されたパターン画像に基づいて、カメラの内部パラメータを取得する計測方法であって、内部パラメーターが既知である第1の装置に入力又は出力される第1の画像と、内部パラメーターが既知である第2の装置に入力又は出力される第2の画像とに基づいて、非平面スクリーンにおける第1領域の第1復元情報を生成し、内部パラメーターが未知である第3の装置に入力又は出力される第3の画像と第1の画像とに基づいて生成された第2復元情報と、第1復元情報とに基づいて、三次元射影変換行列を生成し、第2復元情報と三次元射影変換行列とに基づいて、第3復元情報を生成する。第1、第2、第3の装置は、スクリーンを撮像する撮像装置であり、第1領域一部と、第2領域の一部は、第3領域において重畳する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1レンズを備え、前記第1レンズに関する内部パラメーターが既知である第1の装置に入力された画像および前記第1の装置から出力される画像のいずれか一方である第1の画像と、第2レンズを備え、前記第2レンズに関する内部パラメーターが既知である第2の装置に入力された画像および前記第2の装置から出力される画像のいずれか一方である第2の画像と、に基づいて、非平面であるスクリーンにおける第1領域のユークリッド復元結果を表す第1復元情報を生成することと、
第3レンズを備え、前記第3レンズに関する内部パラメーターが未知である第3の装置に入力された画像および前記第3の装置から出力される画像のいずれか一方である第3の画像と、前記第1の画像と、に基づいて、前記スクリーンにおける第2領域の射影復元結果を表す第2復元情報を生成することと、
前記第1復元情報と、前記第2復元情報と、に基づいて、前記第2復元情報の示す複数の点の座標を前記第1復元情報の示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列を生成することと、
前記第2復元情報と、前記三次元射影変換行列と、に基づいて、前記第2領域のユークリッド復元結果を表す第3復元情報を生成することと、
を含み、
前記第1の装置、前記第2の装置および前記第3の装置のうちの少なくとも一つは、前記スクリーンを撮像する撮像装置であり、
前記第1領域の少なくとも一部と、前記第2領域の少なくとも一部とは、第3領域において重畳する、
計測方法。
【請求項2】
前記第1の装置および前記第3の装置の一方は、前記撮像装置であり、
前記第1の装置および前記第3の装置の他方は、前記スクリーンに画像を投射する投射装置であり、
前記第2復元情報を生成することは、
前記投射装置から、複数の第1の点を含む第1のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第1投射画像を表示させることと、
前記撮像装置を制御することで、前記第1投射画像に含まれ、前記複数の第1の点と一対一で対応する複数の第2の点を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、
前記第1のパターン画像と、前記第1撮像画像と、に基づいて、前記第2復元情報を生成することと、
を含み、
前記複数の第2の点は、前記第3領域に表示され、
前記第1の装置が前記撮像装置である場合、
前記第1の画像は、前記第1撮像画像であり、
前記第3の画像は、前記第1のパターン画像であり、
前記第1の装置が前記投射装置である場合、
前記第1の画像は、前記第1のパターン画像であり、
前記第3の画像は、前記第1撮像画像である、
請求項1に記載の計測方法。
【請求項3】
前記第1の装置および前記第3の装置は、前記撮像装置であり、
前記第3領域は、複数の第3の点を含み、
前記第2復元情報を生成することは、
前記第1の装置を制御することで、前記複数の第3の点を撮像した結果を表す第2撮像画像を取得することと、
前記第3の装置を制御することで、前記複数の第3の点を撮像した結果を表す第3撮像画像を取得することと、
前記第2撮像画像と、前記第3撮像画像と、に基づいて、前記第2復元情報を生成することと、
を含み、
前記第1の画像は、前記第2撮像画像であり、
前記第3の画像は、前記第3撮像画像である、
請求項1に記載の計測方法。
【請求項4】
前記第1の装置および前記第3の装置は、前記スクリーンに画像を投射する投射装置であり、
前記第2の装置は、前記撮像装置であり、
前記第1の装置は、光源から発せられた光を、前記スクリーン上に投射画像を表示するための投射光に変調する第1の光変調器を備え、
前記第2の装置は、前記第2レンズにより集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する第1の撮像素子を備え、
前記第3の装置は、光源から発せられた光を、前記スクリーン上に投射画像を表示するための投射光に変調する第2の光変調器を備え、
前記第2復元情報を生成することは、
前記第1の装置から、複数の第4の点を含む第2のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第2投射画像を表示させることと、
前記第3の装置から、複数の第5の点を含む第3のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第3投射画像を表示させることと、
前記第2の装置を制御することで、前記第2投射画像に含まれ、前記複数の第4の点と一対一で対応する複数の第6の点を撮像した結果を表す第4撮像画像を取得することと、
前記第2の装置を制御することで、前記第3投射画像に含まれ、前記複数の第5の点と一対一で対応する複数の第7の点を撮像した結果を表す第5撮像画像を取得することと、
前記第2のパターン画像と、前記第4撮像画像と、に基づいて、前記第1の光変調器の備える複数の画素と、前記第1の撮像素子の備える複数の画素と、の対応関係を示す第1関係情報を生成することと、
前記第3のパターン画像と、前記第5撮像画像と、に基づいて、前記第2の光変調器の備える複数の画素と、前記第1の撮像素子の備える複数の画素と、の対応関係を示す第2関係情報を生成することと、
前記第1関係情報と、前記第2関係情報と、前記第4撮像画像と、前記第5撮像画像と、に基づいて、前記第2の光変調器における、前記複数の第4の点と一対一で対応する複数の第8の点の座標を示す第1座標情報を生成することと、
前記第2のパターン画像と、前記第1座標情報とに基づいて、前記第2復元情報を生成することと、
を含み、
前記複数の第6の点は、前記第3領域に表示され、
前記第1の画像は、前記第2のパターン画像であり、
前記第2の画像は、前記第4撮像画像であり、
前記第3の画像は、前記第3のパターン画像である、
請求項1に記載の計測方法。
【請求項5】
前記第1の装置および前記第2の装置の一方は、前記撮像装置であり、
前記第1の装置および前記第2の装置の他方は、前記スクリーンに画像を投射する投射装置であり、
前記第1復元情報を生成することは、
前記投射装置から、複数の第1の点を含む第1のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第1投射画像を表示させることと、
前記撮像装置を制御することで、前記第1投射画像に含まれ、前記複数の第1の点と一対一で対応する複数の第2の点を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、
前記第1のパターン画像と、前記第1撮像画像と、に基づいて、前記第1復元情報を生成することと、
を含み、
前記複数の第2の点は、前記第3領域に表示され、
前記第1の装置が前記撮像装置である場合、
前記第1の画像は、前記第1撮像画像であり、
前記第2の画像は、前記第1のパターン画像であり、
前記第1の装置が前記投射装置である場合、
前記第1の画像は、前記第1のパターン画像であり、
前記第2の画像は、前記第1撮像画像である、
請求項1に記載の計測方法。
【請求項6】
前記第1の装置および前記第2の装置は、前記撮像装置であり、
前記第3領域は、複数の第3の点を含み、
前記第1復元情報を生成することは、
前記第1の装置を制御することで、前記複数の第3の点を撮像した結果を表す第2撮像画像を取得することと、
前記第2の装置を制御することで、前記複数の第3の点を撮像した結果を表す第6撮像画像を取得することと、
前記第2撮像画像と、前記第6撮像画像と、に基づいて、前記第1復元情報を生成することと、
を含み、
前記第1の画像は、前記第2撮像画像であり、
前記第2の画像は、前記第6撮像画像である、
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の計測方法。
【請求項7】
前記第1の装置および前記第2の装置は、前記スクリーンに画像を投射する投射装置であり、
前記第3の装置は、前記撮像装置であり、
前記第1の装置は、光源から発せられた光を、前記スクリーン上に投射画像を表示するための投射光に変調する第1の光変調器を備え、
前記第2の装置は、光源から発せられた光を、前記スクリーン上に投射画像を表示するための投射光に変調する第3の光変調器を備え、
前記第3の装置は、前記第3レンズにより集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する第2の撮像素子を備え、
前記第1復元情報を生成することは、
前記第1の装置から、複数の第4の点を含む第2のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第2投射画像を表示させることと、
前記第2の装置から、複数の第9の点を含む第4のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第4投射画像を表示させることと、
前記第3の装置を制御することで、前記第2投射画像に含まれ、前記複数の第4の点と一対一で対応する複数の第6の点を撮像した結果を表す第7撮像画像を取得することと、
前記第3の装置を制御することで、前記第4投射画像に含まれ、前記複数の第9の点と一対一で対応する複数の第10の点を撮像した結果を表す第8撮像画像を取得することと、
前記第2のパターン画像と、前記第7撮像画像と、に基づいて、前記第1の光変調器の備える複数の画素と、前記第2の撮像素子の備える複数の画素と、の対応関係を示す第3関係情報を生成することと、
前記第4のパターン画像と、前記第8撮像画像と、に基づいて、前記第3の光変調器の備える複数の画素と、前記第2の撮像素子の備える複数の画素と、の対応関係を示す第4関係情報を生成することと、
前記第3関係情報と、前記第4関係情報と、前記第7撮像画像と、前記第8撮像画像と、に基づいて、前記第3の光変調器における、前記複数の第4の点と一対一で対応する複数の第11の点の座標を示す第2座標情報を生成することと、
前記第2のパターン画像と、前記第2座標情報とに基づいて、前記第1復元情報を生成することと、
を含み、
前記複数の第6の点は、前記第3領域に表示され、
前記第1の画像は、前記第2のパターン画像であり、
前記第2の画像は、前記第4のパターン画像であり、
前記第3の画像は、前記第7撮像画像である、
請求項1に記載の計測方法。
【請求項8】
第1レンズを備え、前記第1レンズに関する内部パラメーターが既知である第1の装置と、
第2レンズを備え、前記第2レンズに関する内部パラメーターが既知である第2の装置と、
第3レンズを備え、前記第3レンズに関する内部パラメーターが未知である第3の装置と、
前記第1の装置に入力された画像および前記第1の装置から出力される画像のいずれか一方である第1の画像と、前記第2の装置に入力された画像および前記第2の装置から出力される画像のいずれか一方である第2の画像と、に基づいて、非平面であるスクリーンにおける第1領域のユークリッド復元結果を表す第1復元情報を生成することと、
前記第3の装置に入力された画像および前記第3の装置から出力される画像のいずれか一方である第3の画像と、前記第1の画像と、に基づいて、前記スクリーンにおける第2領域の射影復元結果を表す第2復元情報を生成することと、
前記第1復元情報と、前記第2復元情報と、に基づいて、前記第2復元情報の示す複数の点の座標を前記第1復元情報の示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列を生成することと、
前記第2復元情報と、前記三次元射影変換行列と、に基づいて、前記第2領域のユークリッド復元結果を表す第3復元情報を生成することと、
を実行する処理装置と、を含み、
前記第1の装置、前記第2の装置および前記第3の装置のうちの少なくとも一つは、前記スクリーンを撮像する撮像装置であり、
前記第1領域の少なくとも一部と、前記第2領域の少なくとも一部とは、第3領域において重畳する、
計測システム。
【請求項9】
第1レンズを備え、前記第1レンズに関する内部パラメーターが既知である第1の装置に入力された画像および前記第1の装置から出力される画像のいずれか一方である第1の画像と、第2レンズを備え、前記第2レンズに関する内部パラメーターが既知である第2の装置に入力された画像および前記第2の装置から出力される画像のいずれか一方である第2の画像と、に基づいて、非平面であるスクリーンにおける第1領域のユークリッド復元結果を表す第1復元情報を生成することと、
第3レンズを備え、前記第3レンズに関する内部パラメーターが未知である第3の装置に入力された画像および前記第3の装置から出力される画像のいずれか一方である第3の画像と、前記第1の画像と、に基づいて、前記スクリーンにおける第2領域の射影復元結果を表す第2復元情報を生成することと、
前記第1復元情報と、前記第2復元情報と、に基づいて、前記第2復元情報の示す複数の点の座標を前記第1復元情報の示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列を生成することと、
前記第2復元情報と、前記三次元射影変換行列と、に基づいて、前記第2領域のユークリッド復元結果を表す第3復元情報を生成することと、
を実行する処理装置を備え、
前記第1の装置、前記第2の装置および前記第3の装置のうちの少なくとも一つは、前記スクリーンを撮像する撮像装置であり、
前記第1領域の少なくとも一部と、前記第2領域の少なくとも一部とは、第3領域において重畳する、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計測方法、計測システムおよび情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
立体的な物体の三次元形状を、当該物体を撮像することで得られる撮像画像等の二次元の画像を用いて計測する技術、換言すれば、物体の三次元形状を二次元の画像から「復元」する技術が知られている。例えば、特許文献1には、二つのレンズを有するステレオカメラを備え、当該ステレオカメラによって取得された複数の撮像画像を用いて、所定パターンが投影されたスクリーン上の点の三次元座標を取得するプロジェクター装置が開示されている。このように、物体の表面上に位置する点の三次元座標を複数取得することで、当該物体の三次元形状を計測することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-134611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
二次元の画像を用いて物体の表面上に位置する点の三次元座標を取得する場合、当該点の三次元座標を取得するために用いられる装置に由来するパラメーター(以下、「内部パラメーター」と称する)と、当該装置の位置や姿勢に由来するパラメーター(以下、「外部パラメーター」と称する)とが必要となる。例えば、ステレオカメラを用いて物体の表面上に位置する点の三次元座標を取得する場合、内部パラメーターは、当該ステレオカメラの焦点距離等を含む。
【0005】
物体の形状を計測するために用いられる装置の内部パラメーターが未知の場合、取得された点の三次元座標には射影変換の不定性が含まれることから、計測によって得られた物体の形状が実物と異なる場合がある。他方、物体の形状を計測するために用いられる装置の内部パラメーターが既知の場合、計測によって得られた物体の形状は、実物と相似な形状となる。すなわち、物体の三次元形状を正確に計測するためには、計測に用いられる装置の内部パラメーターを把握する必要がある。このため、内部パラメーターが未知の装置を用いて物体の形状を計測する場合、当該物体の形状を計測する前に、内部パラメーターを把握するための校正作業が必要となり、手間がかかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る計測方法の一態様は、第1レンズを備え、第1レンズに関する内部パラメーターが既知である第1の装置に入力された画像および第1の装置から出力される画像のいずれか一方である第1の画像と、第2レンズを備え、第2レンズに関する内部パラメーターが既知である第2の装置に入力された画像および第2の装置から出力される画像のいずれか一方である第2の画像と、に基づいて、非平面であるスクリーンにおける第1領域のユークリッド復元結果を表す第1復元情報を生成することと、第3レンズを備え、第3レンズに関する内部パラメーターが未知である第3の装置に入力された画像および第3の装置から出力される画像のいずれか一方である第3の画像と、第1の画像と、に基づいて、スクリーンにおける第2領域の射影復元結果を表す第2復元情報を生成することと、第1復元情報と、第2復元情報と、に基づいて、第2復元情報の示す複数の点の座標を第1復元情報の示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列を生成することと、第2復元情報と、三次元射影変換行列と、に基づいて、第2領域のユークリッド復元結果を表す第3復元情報を生成することと、を含み、第1の装置、第2の装置および第3の装置のうちの少なくとも一つは、スクリーンを撮像する撮像装置であり、第1領域の少なくとも一部と、第2領域の少なくとも一部とは、第3領域において重畳する。
【0007】
本発明に係る計測システムの一態様は、第1レンズを備え、第1レンズに関する内部パラメーターが既知である第1の装置と、第2レンズを備え、第2レンズに関する内部パラメーターが既知である第2の装置と、第3レンズを備え、第3レンズに関する内部パラメーターが未知である第3の装置と、第1の装置に入力された画像および第1の装置から出力される画像のいずれか一方である第1の画像と、第2の装置に入力された画像および第2の装置から出力される画像のいずれか一方である第2の画像と、に基づいて、非平面であるスクリーンにおける第1領域のユークリッド復元結果を表す第1復元情報を生成することと、第3の装置に入力された画像および第3の装置から出力される画像のいずれか一方である第3の画像と、第1の画像と、に基づいて、スクリーンにおける第2領域の射影復元結果を表す第2復元情報を生成することと、第1復元情報と、第2復元情報と、に基づいて、第2復元情報の示す複数の点の座標を第1復元情報の示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列を生成することと、第2復元情報と、三次元射影変換行列と、に基づいて、第2領域のユークリッド復元結果を表す第3復元情報を生成することと、を実行する処理装置と、を含み、第1の装置、第2の装置および第3の装置のうちの少なくとも一つは、スクリーンを撮像する撮像装置であり、第1領域の少なくとも一部と、第2領域の少なくとも一部とは、第3領域において重畳する。
【0008】
本発明に係る情報処理装置の一態様は、第1レンズを備え、第1レンズに関する内部パラメーターが既知である第1の装置に入力された画像および第1の装置から出力される画像のいずれか一方である第1の画像と、第2レンズを備え、第2レンズに関する内部パラメーターが既知である第2の装置に入力された画像および第2の装置から出力される画像のいずれか一方である第2の画像と、に基づいて、非平面であるスクリーンにおける第1領域のユークリッド復元結果を表す第1復元情報を生成することと、第3レンズを備え、第3レンズに関する内部パラメーターが未知である第3の装置に入力された画像および第3の装置から出力される画像のいずれか一方である第3の画像と、第1の画像と、に基づいて、スクリーンにおける第2領域の射影復元結果を表す第2復元情報を生成することと、第1復元情報と、第2復元情報と、に基づいて、第2復元情報の示す複数の点の座標を第1復元情報の示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列を生成することと、第2復元情報と、三次元射影変換行列と、に基づいて、第2領域のユークリッド復元結果を表す第3復元情報を生成することと、を実行する処理装置を備え、第1の装置、第2の装置および第3の装置のうちの少なくとも一つは、スクリーンを撮像する撮像装置であり、第1領域の少なくとも一部と、第2領域の少なくとも一部とは、第3領域において重畳する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態に係る計測システムSysの概要について説明するための模式図である。
図2】第1実施形態に係る計測システムSysの構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態に係る記憶装置10の構成を示すブロック図である。
図4】第1投射画像情報103の示す画像の一例を図示した模式図である。
図5】第1撮像画像情報106の示す画像の一例を図示した模式図である。
図6】第2撮像画像情報107の示す画像の一例を図示した模式図である。
図7】第1実施形態に係る計測システムSysの動作について説明するためのフローチャートである。
図8】第2実施形態に係る計測システムSysAの概要について説明するための模式図である。
図9】第2実施形態に係る計測システムSysAの構成を示すブロック図である。
図10】第2実施形態に係る記憶装置10Aの構成を示すブロック図である。
図11】第1撮像画像情報106Aの示す画像の一例を図示した模式図である。
図12】第2撮像画像情報107Aの示す画像の一例を図示した模式図である。
図13】第3撮像画像情報108Aの示す画像の一例を図示した模式図である。
図14】第2実施形態に係る計測システムSysAの動作について説明するためのフローチャートである。
図15】第3実施形態において、投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。
図16】第3実施形態において、投射画像GP3が表示される様子を図示した模式図である。
図17】第3実施形態に係る計測システムSysBの構成を示すブロック図である。
図18】第3実施形態に係る記憶装置10Bの構成を示すブロック図である。
図19】第1投射画像情報103Bの示す画像の一例を図示した模式図である。
図20】第1撮像画像情報106Bの示す画像の一例を図示した模式図である。
図21】第2投射画像情報104Bの示す画像の一例を図示した模式図である。
図22】第2撮像画像情報107Bの示す画像の一例を図示した模式図である。
図23】撮像画像GS6に撮像画像GS7を重畳させた様子を図示した説明図である。
図24】光変調器260Bにおける、複数の点DF2と一対一で対応する複数の点DF2xを説明するための模式図である。
図25】第3実施形態に係る計測システムSysBの動作について説明するためのフローチャートである。
図26】変形例1に係る計測システムSysCの概要について説明するための模式図である。
図27】変形例1に係る記憶装置10Cの構成を示すブロック図である。
図28】変形例2において、投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。
図29】変形例2において、投射画像GP3が表示される様子を図示した模式図である。
図30】変形例2に係る記憶装置10Dの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際と異なる場合があり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0011】
本明細書において、二次元の画像を用いた物体の三次元形状の計測に用いられる装置の中に、内部パラメーターが未知の装置が含まれる場合、当該計測の方法を「射影復元」と称する。
【0012】
また、二次元の画像を用いた物体の三次元形状の計測に用いられる装置の中に、内部パラメーターが未知の装置が含まれない場合、換言すれば、当該計測に用いられるすべての装置の内部パラメーターが既知の場合、当該計測の方法を「ユークリッド復元」と称する。
【0013】
また、射影復元による物体の三次元形状の計測結果、換言すれば、射影復元によって取得された物体の表面上に位置する点の三次元座標を「射影復元結果」と称する。「射影復元結果」の示す点の三次元座標は、射影変換の不定性が含まれる。
【0014】
また、ユークリッド復元による物体の三次元形状の計測結果、換言すれば、ユークリッド復元によって取得された物体の表面上に位置する点の三次元座標を「ユークリッド復元結果」と称する。「ユークリッド復元結果」の示す点の三次元座標は、射影変換の不定性がない、もしくは、射影変換の不定性を無視できる。また、物体の三次元形状の計測によって取得された点の三次元座標において、射影変換の不定性がない、もしくは、射影変換の不定性を無視できる場合、当該点の三次元座標は「ユークリッド復元結果」であると見做す。
【0015】
1.第1実施形態
第1実施形態では、内部パラメーターが既知である二つの撮像装置と、内部パラメーターが未知である投射装置とを含む計測システムを例示して、本発明に係る計測方法、計測システムおよび情報処理装置について説明する。具体的には、内部パラメーターが未知である投射装置の校正作業を実施することなく、当該投射装置を用いて非平面であるスクリーンのユークリッド復元結果を取得する方法について説明する。
【0016】
1.1.計測システムの概要
図1は、第1実施形態に係る計測システムSysの概要について説明するための模式図である。計測システムSysは、プロジェクター1と、プロジェクター2とを含む。プロジェクター1は、プロジェクター2と通信可能に接続され、各種情報の送受信を行う。プロジェクター1は、撮像装置14と、投射装置16とを備える。プロジェクター2は、撮像装置24と、投射装置26とを備える。
【0017】
投射装置16および投射装置26は、非平面であるスクリーンSCに画像を投射することで、スクリーンSC上に投射画像を表示する。また、投射装置16および投射装置26は、内部パラメーターが未知である。
【0018】
撮像装置14は、投射装置16によってスクリーンSC上に表示された投射画像の少なくとも一部を撮像する。また、撮像装置14は、投射装置26によってスクリーンSC上に表示された投射画像の少なくとも一部を撮像する。また、撮像装置14は、内部パラメーターが既知である。
【0019】
撮像装置24は、スクリーンSCの領域R2を含む範囲を撮像する。また、撮像装置24は、投射装置16によってスクリーンSC上に表示された投射画像の少なくとも一部を撮像する。また、撮像装置24は、投射装置26によってスクリーンSC上に表示された投射画像の少なくとも一部を撮像する。また、撮像装置24は、内部パラメーターが既知である。なお、撮像装置14の撮像範囲と、撮像装置24の撮像範囲とは、少なくとも一部が重畳する。
【0020】
投射装置16は、スクリーンSCに後述する画像GF1を投射することで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示する。撮像装置14は、投射画像GP1が表示されたスクリーンSCの領域R1を含む範囲を撮像する。なお、領域R1の一部と、領域R2の一部とは、領域R3において重畳する。換言すれば、領域R1および領域R2は、領域R3を含む。すなわち、領域R3には、投射画像GP1の一部が表示される。撮像装置24は、投射画像GP1の一部が表示されたスクリーンSCの領域R2を含む範囲を撮像する。投射画像GP1は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DP1を含む。複数の点DP1は、領域R3に含まれる。
【0021】
プロジェクター1は、内部パラメーターが既知である撮像装置14によって取得された撮像画像と、内部パラメーターが既知である撮像装置24によって取得された撮像画像とに基づいて、領域R3のユークリッド復元結果を取得する。また、プロジェクター1は、撮像装置14によって取得された撮像画像と、内部パラメーターが未知である投射装置16から投射される画像GF1とに基づいて、領域R1の射影復元結果を取得する。領域R1の射影復元結果は、領域R3の射影復元結果を含む。また、プロジェクター1は、領域R3のユークリッド復元結果と、領域R1の射影復元結果とに基づいて、領域R3の射影復元結果を領域R3のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列を生成する。また、プロジェクター1は、当該三次元射影変換行列を用いて領域R1の射影復元結果を変換することで、領域R1のユークリッド復元結果を生成する。
【0022】
すなわち、計測システムSysは、内部パラメーターが既知である撮像装置14と、内部パラメーターが既知である撮像装置24と、内部パラメーターが未知である投射装置16とを用いて、投射装置16の校正作業を実施することなく、スクリーンSCにおける領域R1のユークリッド復元結果を取得することができる。換言すれば、計測システムSysは、内部パラメーターが既知である撮像装置14と、内部パラメーターが既知である撮像装置24と、内部パラメーターが未知である投射装置16とを用いることで、撮像装置14の撮像範囲と、撮像装置24の撮像範囲との両方に含まれる領域R3のユークリッド復元結果に加えて、撮像装置24の撮像範囲外である、領域R3を除いた領域R1のユークリッド復元結果を取得することができる。
【0023】
1.2.計測システムの構成および機能
以下、図2図6を参照しつつ、第1実施形態に係る計測システムSysの構成および機能について説明する。
【0024】
図2は、第1実施形態に係る計測システムSysの構成を示すブロック図である。計測システムSysは、前述の通り、プロジェクター1と、プロジェクター2とを含む。
【0025】
プロジェクター1は、各種情報を記憶する記憶装置10と、計測システムSysの動作を制御する処理装置12と、物体の三次元形状を計測するために用いられる撮像画像を取得する撮像装置14と、投射面に画像を投射する投射装置16と、プロジェクター2との間で各種情報の送受信を行う通信装置18とを備える。処理装置12は、投射制御部120と、撮像制御部121と、画像解析部122と、復元情報生成部123としての機能を有する。撮像装置14は、集光のための撮像レンズ142と、撮像レンズ142によって集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する撮像素子140とを備える。投射装置16は、不図示の光源と、当該光源から発せられた光を、投射面上に投射画像を表示するための投射光に変調する光変調器160と、光変調器160によって変調された投射光を投射面に投射する投射レンズ162とを備える。
【0026】
プロジェクター2は、物体の三次元形状を計測するために用いられる撮像画像を取得する撮像装置24と、投射面に画像を投射する投射装置26とを備える。撮像装置24は、集光のための撮像レンズ242と、撮像レンズ242によって集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する撮像素子240とを備える。投射装置26は、不図示の光源と、当該光源から発せられた光を、投射面上に投射画像を表示するための投射光に変調する光変調器260と、光変調器260によって変調された投射光を投射面に投射する投射レンズ262とを備える。
【0027】
記憶装置10は、例えば、RAM等の揮発性メモリーおよびROM等の不揮発性メモリーを含んで構成される。ここで、RAMとは、Random Access Memoryの略称である。また、ROMとは、Read Only Memoryの略称である。
【0028】
図3は、第1実施形態に係る記憶装置10の構成を示すブロック図である。記憶装置10の有する不揮発性メモリーは、プロジェクター1の動作を規定するプログラム100と、領域R3の射影復元結果を領域R3のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列101と、投射面上に投射される画像を表す第1投射画像情報103と、三次元形状の計測対象となる物体を撮像した結果を表す撮像画像情報105と、撮像画像情報105の示す撮像画像を用いて物体の三次元形状を計測した結果を表す復元情報110と、各種画像に含まれる点の座標を表す座標情報130とを記憶する。
【0029】
撮像画像情報105は、撮像装置14によって取得された撮像画像を表す第1撮像画像情報106と、撮像装置24によって取得された撮像画像を表す第2撮像画像情報107とを含む。
【0030】
復元情報110は、領域R3のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111と、領域R1の射影復元結果を表す第2復元情報112と、領域R1のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113とを含む。
【0031】
座標情報130は、第1撮像画像情報106の示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131と、第2撮像画像情報107の示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132と、第1投射画像情報103の示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134とを含む。
【0032】
記憶装置10の有する揮発性メモリーは、プログラム100を実行する際のワークエリアとして処理装置12によって利用される。
【0033】
なお、記憶装置10の一部または全部は、外部記憶装置または外部サーバー等に設けられてもよい。また、記憶装置10に記憶される各種情報の一部または全部は、予め記憶装置10に記憶されてもよいし、外部記憶装置または外部サーバー等から取得されてもよい。
【0034】
図4は、第1投射画像情報103の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第1投射画像情報103は、画像GF1を表す。プロジェクター1は、第1投射画像情報103に基づく投射光を投射装置16に投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示させる。換言すれば、プロジェクター1は、投射装置16から画像GF1を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示させる。
【0035】
画像GF1は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DF1を含む。複数の点DF1は、投射画像GP1に含まれる複数の点DP1と一対一で対応する。図4において、複数の点DF1は、破線で囲われた範囲内に含まれる点である。
【0036】
図5は、第1撮像画像情報106の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第1撮像画像情報106は、撮像画像GS1を表す。撮像装置14は、投射画像GP1が表示されたスクリーンSCの領域R1を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS1を取得する。換言すれば、撮像装置14は、投射画像GP1が表示されたスクリーンSCの領域R1を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS1を表す第1撮像画像情報106を生成する。
【0037】
撮像画像GS1は、画像GS11を含む。画像GS11は、スクリーンSCの一部を示す画像である。画像GS11は、画像GV1を含む。画像GV1は、投射画像GP1を示す画像である。画像GV1は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DV1を含む。複数の点DV1は、投射画像GP1に含まれる複数の点DP1と一対一で対応する。また、複数の点DV1は、画像GF1に含まれる複数の点DF1と一対一で対応する。図5において、複数の点DV1は、破線で囲われた範囲内に含まれる点である。
【0038】
図6は、第2撮像画像情報107の示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第2撮像画像情報107は、撮像画像GS2を表す。撮像装置24は、投射画像GP1の一部が表示されたスクリーンSCの領域R2を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS2を取得する。換言すれば、撮像装置24は、投射画像GP1の一部が表示されたスクリーンSCの領域R2を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS2を表す第2撮像画像情報107を生成する。
【0039】
撮像画像GS2は、画像GS21を含む。画像GS21は、スクリーンSCの一部を示す画像である。画像GS21は、画像GV2を含む。画像GV2は、領域R3に表示された投射画像GP1の一部を示す画像である。画像GV2は、複数の点DV2を含む。複数の点DV2は、投射画像GP1に含まれる複数の点DP1と一対一で対応する。また、複数の点DV2は、画像GF1に含まれる複数の点DF1と一対一で対応する。また、複数の点DV2は、撮像画像GS1に含まれる複数の点DV1と一対一で対応する。図6において、複数の点DV2は、破線で囲われた範囲内に含まれる点である。
【0040】
図2に戻り、処理装置12は、1または複数のCPUを含んで構成される。但し、処理装置12は、CPUの代わりに、または、CPUに加えて、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを備えるものでもよい。ここで、CPUとはCentral Processing Unitの略称であり、FPGAとはField-Programmable Gate Arrayの略称である。
【0041】
処理装置12は、処理装置12が有するCPU等がプログラム100を実行することで、図2に示す投射制御部120、撮像制御部121、画像解析部122および復元情報生成部123として機能する。
【0042】
投射制御部120は、投射装置を制御することで、三次元形状の計測対象となる物体の有する投射面に対して、投射画像を表示するための投射光を投射させる。具体的には、投射制御部120は、投射画像情報に基づく投射光を投射装置に投射させることで、当該投射面上に投射画像を表示させる。
【0043】
本実施形態において、投射制御部120は、投射装置16を制御することで、スクリーンSCに対して投射画像を表示するための投射光を投射させる。具体的には、投射制御部120は、第1投射画像情報103に基づく投射光を投射装置16に投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示させる。換言すれば、投射制御部120は、投射装置16から、第1投射画像情報103の示す画像GF1を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示させる。
【0044】
撮像制御部121は、撮像装置を制御することで、三次元形状の計測対象となる物体を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像装置から、当該物体の三次元形状を計測するために用いられる撮像画像を取得する。また、撮像制御部121は、取得した撮像画像を表す撮像画像情報105を記憶装置10に記憶させる。
【0045】
本実施形態において、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1が表示されたスクリーンSCの領域R1を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1の一部が表示されたスクリーンSCの領域R3を含む範囲を撮像させる。換言すれば、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1に含まれる複数の点DP1を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS1を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS1を表す第1撮像画像情報106を記憶装置10に記憶させる。
【0046】
また、撮像制御部121は、撮像装置24を制御することで、投射画像GP1の一部が表示されたスクリーンSCの領域R2を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置24を制御することで、投射画像GP1の一部が表示されたスクリーンSCの領域R3を含む範囲を撮像させる。換言すれば、撮像制御部121は、撮像装置24を制御することで、投射画像GP1に含まれる複数の点DP1を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS2を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS2を表す第2撮像画像情報107を記憶装置10に記憶させる。
【0047】
画像解析部122は、各種画像情報の示す画像に対して画像処理を実行することで、当該画像に含まれる点を検出する。すなわち、画像解析部122は、検出された点の座標を表す座標情報130を取得する。また、画像解析部122は、取得した座標情報130を記憶装置10に記憶させる。
【0048】
本実施形態において、画像解析部122は、第1撮像画像情報106の示す撮像画像GS1に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS1に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、撮像画像GS1に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131を取得する。また、画像解析部122は、取得した第1座標情報131を記憶装置10に記憶させる。第1座標情報131は、複数の点DV1の座標を示す。
【0049】
また、画像解析部122は、第2撮像画像情報107の示す撮像画像GS2に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS2に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、撮像画像GS2に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132を取得する。また、画像解析部122は、取得した第2座標情報132を記憶装置10に記憶させる。第2座標情報132は、複数の点DV2の座標を示す。
【0050】
また、画像解析部122は、第1投射画像情報103の示す画像GF1に対して画像処理を実行することで、画像GF1に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、画像GF1に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134を取得する。また、画像解析部122は、取得した第3座標情報134を記憶装置10に記憶させる。第3座標情報134は、複数の点DF1の座標を示す。
【0051】
点の検出に係る機能において、公知の画像処理技術が用いられてもよい。点の検出に係る公知の画像処理技術として、例えば、テンプレートマッチング、重心検出、および、「AKAZE」と呼ばれるアルゴリズム等が挙げられる。本明細書において、点の検出に係る詳細な技術的説明は省略する。
【0052】
復元情報生成部123は、各種画像情報の示す画像に基づいて、物体の三次元形状を計測した結果を表す復元情報110を生成する。また、復元情報生成部123は、生成した復元情報110を記憶装置10に記憶させる。
【0053】
本実施形態において、復元情報生成部123は、内部パラメーターが既知である撮像装置14によって取得された撮像画像GS1と、内部パラメーターが既知である撮像装置24によって取得された撮像画像GS2とに基づいて、領域R3のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111を生成する。具体的には、復元情報生成部123は、撮像画像GS1に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131と、撮像画像GS2に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132とに基づいて、第1復元情報111を生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第1復元情報111を記憶装置10に記憶させる。
【0054】
また、復元情報生成部123は、内部パラメーターが既知である撮像装置14によって取得された撮像画像GS1と、内部パラメーターが未知である投射装置16から投射される画像GF1とに基づいて、領域R1の射影復元結果を表す第2復元情報112を生成する。具体的には、復元情報生成部123は、撮像画像GS1に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131と、画像GF1に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134とに基づいて、第2復元情報112を生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第2復元情報112を記憶装置10に記憶させる。
【0055】
なお、ユークリッド復元結果および射影復元結果を生成する方法として、例えば、エピポーラ幾何を活用した公知の三角測量法を用いてもよい。また、三角測量を実施する場合、Essential行列の分解による公知の外部パラメーターの推定を行ってもよい。また、ユークリッド復元結果および射影復元結果を生成する方法として、公知のステレオマッチングを用いてもよい。また、ステレオマッチングを実施する場合、事前に公知のステレオ平行化処理を行ってもよい。
【0056】
また、復元情報生成部123は、或る領域のユークリッド復元結果と、当該或る領域の射影復元結果とに基づいて、射影復元結果をユークリッド復元結果へ変換するための三次元射影変換行列を生成する。以下、或る領域を、「被包含領域」と呼称する。また、復元情報生成部123は、当該三次元射影変換行列を用いて、被包含領域を含む領域の射影復元結果を変換することで、当該被包含領域を含む領域のユークリッド復元結果を生成する。以下、被包含領域を含む領域を、「包含領域」と呼称する。なお、包含領域は、被包含領域と一致してもよい。
【0057】
本実施形態において、復元情報生成部123は、領域R3のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111と、領域R1の射影復元結果を表す第2復元情報112とに基づいて、領域R3の射影復元結果を領域R3のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列101を生成する。すなわち、三次元射影変換行列101は、第2復元情報112の示す複数の点の座標を、第1復元情報111の示す複数の点の座標へ変換する。また、復元情報生成部123は、生成した三次元射影変換行列101を記憶装置10に記憶させる。また、復元情報生成部123は、三次元射影変換行列101を用いて領域R1の射影復元結果を変換することで、領域R1のユークリッド復元結果を生成する。換言すれば、復元情報生成部123は、第2復元情報112と、三次元射影変換行列101とに基づいて、領域R1のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113を生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第3復元情報113を記憶装置10に記憶させる。
【0058】
射影復元結果をユークリッド復元結果へ変換するための三次元射影変換行列は、4行4列の行列である。例えば、射影復元結果の示す点Sの座標を(x,y,z)、ユークリッド復元結果の示す点の座標であって、点Sと対応する点Eの座標を(x,y,z)、4行4列の三次元射影変換行列を行列Hとする場合、点Sの座標を点Eの座標へ変換する三次元射影変換は、同次座標を用いることで、次に示す(1)式で表される。
【数1】
対応関係にある複数の点の組に対して(1)式を適用することで、行列Hの成分が導かれる。行列Hの成分を求める場合、(1)式を適用する点の組の数は、5組以上であることが好ましい。
【0059】
撮像素子140および撮像素子240は、例えば、CCDまたはCMOS等を一例とするイメージセンサーである。ここで、CCDとはCharge Coupled Deviceの略称であり、CMOSとはComplementary Metal Oxide Semiconductorの略称である。撮像素子140および撮像素子240は、各々、複数の画素を備える。撮像装置14は、撮像制御部121の制御により、投射画像GP1が表示されたスクリーンSCの領域R1を含む範囲を撮像する。撮像素子140は、投射画像GP1が表示されたスクリーンSCの領域R1を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像情報106を処理装置12へ出力する。換言すれば、撮像素子140は、第1撮像画像情報106の示す撮像画像GS1を処理装置12へ出力する。撮像装置24は、撮像制御部121の制御により、投射画像GP1の一部が表示されたスクリーンSCの領域R2を含む範囲を撮像する。撮像素子240は、投射画像GP1の一部が表示されたスクリーンSCの領域R2を含む範囲を撮像した結果を表す第2撮像画像情報107を処理装置12へ出力する。換言すれば、撮像素子240は、第2撮像画像情報107の示す撮像画像GS2を処理装置12へ出力する。
【0060】
光変調器160および光変調器260は、例えば、1または複数のDMDまたは液晶パネル等を含む。光変調器160および光変調器260は、各々、複数の画素を備える。光変調器160および光変調器260は、処理装置12から入力される信号に基づいて、光源から発せられた光を、投射面上に投射画像を表示するための投射光に変調する。光源は、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、LEDまたはレーザー光源等を含む。ここで、LEDとはLight Emitting Diodeの略称であり、DMDとはDigital Mirror Deviceの略称である。
【0061】
投射装置16は、投射制御部120の制御により、投射面上に投射画像を表示するための投射光を投射する。換言すれば、投射装置16は、処理装置12から入力された画像を投射面へ投射する。本実施形態において、投射装置16は、投射制御部120の制御により、スクリーンSC上に投射画像を表示するための投射光を投射する。具体的には、投射装置16は、処理装置12から入力された画像GF1をスクリーンSCに投射することで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示する。
【0062】
内部パラメーターは、具体的には、物体の形状を計測するために用いられる装置の光学系に関するパラメーターである。より具体的には、内部パラメーターは、物体の形状を計測するために用いられる装置の備えるレンズに関するパラメーターを含む。例えば、撮像装置14において、内部パラメーターは、撮像レンズ142に関するパラメーターと、撮像素子140に関するパラメーターとを含む。また、撮像装置24において、内部パラメーターは、撮像レンズ242に関するパラメーターと、撮像素子240に関するパラメーターとを含む。また、投射装置16において、内部パラメーターは、投射レンズ162に関するパラメーターと、光変調器160に関するパラメーターとを含む。また、投射装置26において、内部パラメーターは、投射レンズ262に関するパラメーターと、光変調器260に関するパラメーターとを含む。
【0063】
通信装置18は、例えば、コネクターおよびインターフェース回路を有するインターフェース基板を含み、外部端末、外部記憶装置または外部サーバー等から各種情報を受信する機能と、外部端末、外部記憶装置または外部サーバー等へ各種情報を送信する機能とを有する。通信装置18は、有線通信を利用して各種情報を送受信してもよいし、無線通信を利用して各種情報を送受信してもよい。無線通信が利用される場合、通信装置18は、所定の通信規格に準拠した無線通信に対応するアンテナを含んで構成される。本実施形態において、通信装置18は、プロジェクター2と通信可能に接続され、プロジェクター2との間で各種情報を送受信する。
【0064】
1.3.計測システムの動作
図7は、第1実施形態に係る計測システムSysの動作について説明するためのフローチャートである。当該フローチャートに示す一連の動作は、例えば、プロジェクター1およびプロジェクター2の電源がONになり、プロジェクター1がユーザーから動作開始に関する入力操作を受け付けた際に開始される。
【0065】
ステップS101において、投射制御部120は、第1投射画像情報103に基づく投射光を投射装置16に投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示させる。換言すれば、投射制御部120は、投射装置16から、第1投射画像情報103の示す画像GF1を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示させる。
【0066】
ステップS102において、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1が表示されたスクリーンSCの領域R1を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1に含まれる複数の点DP1を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS1を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS1を表す第1撮像画像情報106を記憶装置10に記憶させる。
【0067】
ステップS103において、撮像制御部121は、撮像装置24を制御することで、投射画像GP1の一部が表示されたスクリーンSCの領域R2を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置24を制御することで、投射画像GP1に含まれる複数の点DP1を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS2を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS2を表す第2撮像画像情報107を記憶装置10に記憶させる。
【0068】
ステップS104において、画像解析部122は、第1撮像画像情報106の示す撮像画像GS1に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS1に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、撮像画像GS1に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131を取得する。また、画像解析部122は、取得した第1座標情報131を記憶装置10に記憶させる。
【0069】
また、画像解析部122は、第2撮像画像情報107の示す撮像画像GS2に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS2に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、撮像画像GS2に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132を取得する。また、画像解析部122は、取得した第2座標情報132を記憶装置10に記憶させる。
【0070】
また、画像解析部122は、第1投射画像情報103の示す画像GF1に対して画像処理を実行することで、画像GF1に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、画像GF1に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134を取得する。また、画像解析部122は、取得した第3座標情報134を記憶装置10に記憶させる。
【0071】
ステップS105において、復元情報生成部123は、内部パラメーターが既知である撮像装置14によって取得された撮像画像GS1と、内部パラメーターが既知である撮像装置24によって取得された撮像画像GS2とに基づいて、領域R3のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111を生成する。具体的には、復元情報生成部123は、第1座標情報131と、第2座標情報132とに基づいて、第1復元情報111を生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第1復元情報111を記憶装置10に記憶させる。
【0072】
ステップS106において、復元情報生成部123は、内部パラメーターが既知である撮像装置14によって取得された撮像画像GS1と、内部パラメーターが未知である投射装置16から投射される画像GF1とに基づいて、領域R1の射影復元結果を表す第2復元情報112を生成する。具体的には、復元情報生成部123は、第1座標情報131と、第3座標情報134とに基づいて、第2復元情報112を生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第2復元情報112を記憶装置10に記憶させる。
【0073】
ステップS107において、復元情報生成部123は、領域R3のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111と、領域R1の射影復元結果を表す第2復元情報112とに基づいて、領域R3の射影復元結果を領域R3のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列101を生成する。また、復元情報生成部123は、生成した三次元射影変換行列101を記憶装置10に記憶させる。
【0074】
ステップS108において、復元情報生成部123は、三次元射影変換行列101を用いて領域R1の射影復元結果を変換することで、領域R1のユークリッド復元結果を生成する。換言すれば、復元情報生成部123は、第2復元情報112と、三次元射影変換行列101とに基づいて、領域R1のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113を生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第3復元情報113を記憶装置10に記憶させる。
【0075】
ステップS108における処理が実行された後、処理装置12は、図7のフローチャートに示す一連の動作を終了させる。
【0076】
以上より、第1実施形態によれば、計測システムSysは、内部パラメーターが既知である撮像装置14と、内部パラメーターが既知である撮像装置24と、内部パラメーターが未知である投射装置16とを用いて、スクリーンSCにおける領域R1のユークリッド復元結果を取得することができる。すなわち、計測システムSysは、投射装置16の校正作業を実施することなく、撮像装置24の撮像範囲外である、領域R3を除いた領域R1のユークリッド復元結果を取得することができる。換言すれば、計測システムSysは、領域R1全域のユークリッド復元結果を取得する場合であっても、投射装置16の校正作業を省略することができる。
【0077】
以上に説明したように、第1実施形態に係る計測方法は、撮像レンズ142を備え、撮像レンズ142に関する内部パラメーターが既知である撮像装置14に入力された画像および撮像装置14から出力される画像のいずれか一方である撮像画像GS1と、撮像レンズ242を備え、撮像レンズ242に関する内部パラメーターが既知である撮像装置24に入力された画像および撮像装置24から出力される画像のいずれか一方である撮像画像GS2と、に基づいて、非平面であるスクリーンSCにおける領域R3のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111を生成することと、投射レンズ162を備え、投射レンズ162に関する内部パラメーターが未知である投射装置16に入力された画像および投射装置16から出力される画像のいずれか一方である画像GF1と、撮像画像GS1と、に基づいて、スクリーンSCにおける領域R1の射影復元結果を表す第2復元情報112を生成することと、第1復元情報111と、第2復元情報112と、に基づいて、第2復元情報112の示す複数の点の座標を第1復元情報111の示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列101を生成することと、第2復元情報112と、三次元射影変換行列101と、に基づいて、領域R1のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113を生成することと、を含み、撮像装置14、撮像装置24および投射装置16のうちの少なくとも一つは、スクリーンSCを撮像する撮像装置であり、領域R3の少なくとも一部と、領域R1の少なくとも一部とは、領域R3において重畳する。
【0078】
また、第1実施形態に係る計測システムSysは、撮像レンズ142を備え、撮像レンズ142に関する内部パラメーターが既知である撮像装置14と、撮像レンズ242を備え、撮像レンズ242に関する内部パラメーターが既知である撮像装置24と、投射レンズ162を備え、投射レンズ162に関する内部パラメーターが未知である投射装置16と、撮像装置14に入力された画像および撮像装置14から出力される画像のいずれか一方である撮像画像GS1と、撮像装置24に入力された画像および撮像装置24から出力される画像のいずれか一方である撮像画像GS2と、に基づいて、非平面であるスクリーンSCにおける領域R3のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111を生成することと、投射装置16に入力された画像および投射装置16から出力される画像のいずれか一方である画像GF1と、撮像画像GS1と、に基づいて、スクリーンSCにおける領域R1の射影復元結果を表す第2復元情報112を生成することと、第1復元情報111と、第2復元情報112と、に基づいて、第2復元情報112の示す複数の点の座標を第1復元情報111の示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列101を生成することと、第2復元情報112と、三次元射影変換行列101と、に基づいて、領域R1のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113を生成することと、を実行する処理装置12と、を含み、撮像装置14、撮像装置24および投射装置16のうちの少なくとも一つは、スクリーンSCを撮像する撮像装置であり、領域R3の少なくとも一部と、領域R1の少なくとも一部とは、領域R3において重畳する。
【0079】
すなわち、計測システムSysは、内部パラメーターが既知である装置を用いて取得された領域R3のユークリッド復元結果を用いることで、内部パラメーターが未知である装置を用いて取得された領域R1の射影復元結果を、領域R1のユークリッド復元結果に変換することができる。これにより、計測システムSysは、領域R1のユークリッド復元結果を取得する場合であっても、内部パラメーターが未知である装置の校正作業を省略することができる。
【0080】
なお、第1実施形態において、計測システムSysは「計測システム」の一例であり、撮像レンズ142は「第1レンズ」の一例であり、撮像装置14は「第1の装置」の一例であり、撮像画像GS1は「第1の画像」の一例であり、撮像レンズ242は「第2レンズ」の一例であり、撮像装置24は「第2の装置」の一例であり、撮像画像GS2は「第2の画像」の一例であり、スクリーンSCは「スクリーン」の一例であり、領域R3は「第1領域」および「第3領域」の一例であり、第1復元情報111は「第1復元情報」の一例であり、投射レンズ162は「第3レンズ」の一例であり、投射装置16は「第3の装置」の一例であり、画像GF1は「第3の画像」の一例であり、領域R1は「第2領域」の一例であり、第2復元情報112は「第2復元情報」の一例であり、三次元射影変換行列101は「三次元射影変換行列」の一例であり、第3復元情報113は「第3復元情報」の一例であり、処理装置12は「処理装置」の一例である。また、「撮像装置」は撮像装置14および撮像装置24を一例とする。
【0081】
また、第1実施形態に係る計測方法において、撮像装置14および投射装置16の一方は、撮像装置であり、撮像装置14および投射装置16の他方は、スクリーンSCに画像を投射する投射装置であり、第2復元情報112を生成することは、当該投射装置から、複数の点DF1を含む第1のパターン画像を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示させることと、当該撮像装置を制御することで、投射画像GP1に含まれ、複数の点DF1と一対一で対応する複数の点DP1を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、当該第1のパターン画像と、当該第1撮像画像と、に基づいて、第2復元情報112を生成することと、を含み、複数の点DP1は、領域R3に表示され、撮像装置14が当該撮像装置である場合、撮像画像GS1は、当該第1撮像画像であり、画像GF1は、当該第1のパターン画像であり、撮像装置14が当該投射装置である場合、撮像画像GS1は、当該第1のパターン画像であり、画像GF1は、当該第1撮像画像である。
【0082】
すなわち、計測システムSysは、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが未知である投射装置との組み合わせ、または、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが未知である撮像装置との組み合わせによって、射影復元結果を取得することができる。これにより、計測システムSysは、撮像装置と、投射装置とのうちのいずれか一方の内部パラメーターが未知であっても、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0083】
なお、第1実施形態において、複数の点DF1は「複数の第1の点」の一例であり、投射画像GP1は「第1投射画像」の一例であり、複数の点DP1は「複数の第2の点」の一例である。また、「投射装置」は投射装置16を一例とする。また、「第1のパターン画像」は画像GF1を一例とする。また、「第1撮像画像」は撮像画像GS1を一例とする。
【0084】
2.第2実施形態
以下において、本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において、作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜省略する。
【0085】
第2実施形態では、内部パラメーターが既知である二つの撮像装置と、内部パラメーターが未知である撮像装置とを含む計測システムを例示して、本発明に係る計測方法、計測システムおよび情報処理装置について説明する。具体的には、内部パラメーターが未知である撮像装置の校正作業を実施することなく、当該内部パラメーターが未知である撮像装置を用いて非平面であるスクリーンのユークリッド復元結果を取得する方法について説明する。
【0086】
図8は、第2実施形態に係る計測システムSysAの概要について説明するための模式図である。計測システムSysAは、コンピューター1Aと、カメラ3と、カメラ4と、カメラ5とを含む。コンピューター1Aは、カメラ3、カメラ4およびカメラ5と通信可能に接続され、各種情報の送受信を行う。カメラ3は、撮像装置34を備える。カメラ4は、撮像装置44を備える。カメラ5は、撮像装置54を備える。
【0087】
撮像装置34は、複数の点を含むスクリーンSCAの領域R4を含む範囲を撮像する。また、撮像装置34は、内部パラメーターが既知である。
【0088】
撮像装置44は、複数の点を含むスクリーンSCAの領域R5を含む範囲を撮像する。なお、領域R4の一部と、領域R5の一部とは、領域R7において重畳する。換言すれば、領域R4および領域R5は、領域R7を含む。すなわち、領域R7は、撮像装置34の撮像範囲と、撮像装置44の撮像範囲との両方に含まれる。また、撮像装置44は、内部パラメーターが既知である。
【0089】
撮像装置54は、複数の点を含むスクリーンSCAの領域R6を含む範囲を撮像する。なお、領域R4の一部と、領域R6の一部とは、領域R8において重畳する。換言すれば、領域R4および領域R6は、領域R8を含む。すなわち、領域R8は、撮像装置34の撮像範囲と、撮像装置54の撮像範囲との両方に含まれる。また、領域R7の一部と、領域R8の一部とは、領域R9において重畳する。換言すれば、領域R7および領域R8は、領域R9を含む。また、撮像装置54は、内部パラメーターが未知である。
【0090】
スクリーンSCAに含まれる複数の点は、複数の点DP2を含む。複数の点DP2は、領域R9に含まれる。なお、当該複数の点は、例えば、スクリーンSCAに描かれた模様、または、スクリーンSCA上の傷もしくは継ぎ目等に含まれる。
【0091】
コンピューター1Aは、内部パラメーターが既知である撮像装置34によって取得された撮像画像と、内部パラメーターが既知である撮像装置44によって取得された撮像画像とに基づいて、領域R7のユークリッド復元結果を取得する。領域R7のユークリッド復元結果は、領域R9のユークリッド復元結果を含む。また、コンピューター1Aは、撮像装置34によって取得された撮像画像と、内部パラメーターが未知である撮像装置54によって取得された撮像画像とに基づいて、領域R8の射影復元結果を取得する。領域R8の射影復元結果は、領域R9の射影復元結果を含む。また、コンピューター1Aは、領域R7のユークリッド復元結果と、領域R8の射影復元結果とに基づいて、領域R9の射影復元結果を領域R9のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列を生成する。また、コンピューター1Aは、当該三次元射影変換行列を用いて領域R8の射影復元結果を変換することで、領域R8のユークリッド復元結果を生成する。
【0092】
すなわち、計測システムSysAは、内部パラメーターが既知である撮像装置34と、内部パラメーターが既知である撮像装置44と、内部パラメーターが未知である撮像装置54とを用いて、撮像装置54の校正作業を実施することなく、スクリーンSCAにおける領域R8のユークリッド復元結果を取得することができる。換言すれば、計測システムSysAは、内部パラメーターが既知である撮像装置34と、内部パラメーターが既知である撮像装置44と、内部パラメーターが未知である撮像装置54とを用いることで、撮像装置34の撮像範囲と、撮像装置44の撮像範囲との両方に含まれる領域R7のユークリッド復元結果に加えて、撮像装置44の撮像範囲外である、領域R8のユークリッド復元結果を取得することができる。
【0093】
図9は、第2実施形態に係る計測システムSysAの構成を示すブロック図である。計測システムSysAは、前述の通り、コンピューター1Aと、カメラ3と、カメラ4と、カメラ5とを含む。また、カメラ3は、撮像装置34を備える。また、カメラ4は、撮像装置44を備える。また、カメラ5は、撮像装置54を備える。
【0094】
コンピューター1Aは、記憶装置10の代わりに記憶装置10Aを備える点と、処理装置12の代わりに処理装置12Aを備える点と、撮像装置14および投射装置16を備えない点とにおいて、第1実施形態に係るプロジェクター1と相違する。処理装置12Aは、投射制御部120としての機能を有していない点において、処理装置12と相違する。
【0095】
撮像装置34は、集光のための撮像レンズ342と、撮像レンズ342によって集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する撮像素子340とを備える。なお、撮像装置34において、内部パラメーターは、撮像レンズ342に関するパラメーターと、撮像素子340に関するパラメーターとを含む。
【0096】
撮像装置44は、集光のための撮像レンズ442と、撮像レンズ442によって集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する撮像素子440とを備える。なお、撮像装置44において、内部パラメーターは、撮像レンズ442に関するパラメーターと、撮像素子440に関するパラメーターとを含む。
【0097】
撮像装置54は、集光のための撮像レンズ542と、撮像レンズ542によって集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する撮像素子540とを備える。なお、撮像装置54において、内部パラメーターは、撮像レンズ542に関するパラメーターと、撮像素子540に関するパラメーターとを含む。
【0098】
図10は、第2実施形態に係る記憶装置10Aの構成を示すブロック図である。記憶装置10Aは、プログラム100の代わりにプログラム100Aを記憶する点と、三次元射影変換行列101の代わりに三次元射影変換行列101Aを記憶する点と、第1投射画像情報103を記憶しない点と、撮像画像情報105の代わりに撮像画像情報105Aを記憶する点と、復元情報110の代わりに復元情報110Aを記憶する点と、座標情報130の代わりに座標情報130Aを記憶する点とにおいて、記憶装置10と相違する。三次元射影変換行列101Aは、領域R9の射影復元結果を領域R9のユークリッド復元結果へ変換する4行4列の行列である。
【0099】
撮像画像情報105Aは、撮像装置34によって取得された撮像画像を表す第1撮像画像情報106Aと、撮像装置44によって取得された撮像画像を表す第2撮像画像情報107Aと、撮像装置54によって取得された撮像画像を表す第3撮像画像情報108Aとを含む。
【0100】
復元情報110Aは、領域R7のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Aと、領域R8の射影復元結果を表す第2復元情報112Aと、領域R8のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113Aとを含む。
【0101】
座標情報130Aは、第1撮像画像情報106Aの示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Aと、第2撮像画像情報107Aの示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132Aと、第3撮像画像情報108Aの示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報133Aとを含む。
【0102】
図11は、第1撮像画像情報106Aの示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第1撮像画像情報106Aは、撮像画像GS3を表す。撮像装置34は、スクリーンSCAの領域R4を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS3を取得する。換言すれば、撮像装置34は、スクリーンSCAの領域R4を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS3を表す第1撮像画像情報106Aを生成する。
【0103】
撮像画像GS3は、画像GS31を含む。画像GS31は、スクリーンSCAの一部を示す画像である。画像GS31は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DV3を含む。複数の点DV3は、スクリーンSCAの領域R9に含まれる複数の点DP2と一対一で対応する。図11において、複数の点DV3は、破線で囲われた範囲内に含まれる点である。
【0104】
図12は、第2撮像画像情報107Aの示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第2撮像画像情報107Aは、撮像画像GS4を表す。撮像装置44は、スクリーンSCAの領域R5を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS4を取得する。換言すれば、撮像装置44は、スクリーンSCAの領域R5を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS4を表す第2撮像画像情報107Aを生成する。
【0105】
撮像画像GS4は、画像GS41を含む。画像GS41は、スクリーンSCAの一部を示す画像である。画像GS41は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DV4を含む。複数の点DV4は、スクリーンSCAの領域R9に含まれる複数の点DP2と一対一で対応する。また、複数の点DV4は、撮像画像GS3に含まれる複数の点DV3と一対一で対応する。図12において、複数の点DV4は、破線で囲われた範囲内に含まれる点である。
【0106】
図13は、第3撮像画像情報108Aの示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第3撮像画像情報108Aは、撮像画像GS5を表す。撮像装置54は、スクリーンSCAの領域R6を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS5を取得する。換言すれば、撮像装置54は、スクリーンSCAの領域R6を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS5を表す第3撮像画像情報108Aを生成する。
【0107】
撮像画像GS5は、画像GS51を含む。画像GS51は、スクリーンSCAの一部を示す画像である。画像GS51は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DV5を含む。複数の点DV5は、スクリーンSCAの領域R9に含まれる複数の点DP2と一対一で対応する。また、複数の点DV5は、撮像画像GS3に含まれる複数の点DV3と一対一で対応する。また、複数の点DV5は、撮像画像GS4に含まれる複数の点DV4と一対一で対応する。図13において、複数の点DV5は、破線で囲われた範囲内に含まれる点である。
【0108】
図9に戻り、処理装置12Aは、処理装置12Aが有するCPU等がプログラム100Aを実行することで、図9に示す撮像制御部121、画像解析部122および復元情報生成部123として機能する。
【0109】
本実施形態において、撮像制御部121は、撮像装置34を制御することで、スクリーンSCAの領域R4を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置34を制御することで、スクリーンSCAの領域R9を含む範囲を撮像させる。換言すれば、撮像制御部121は、撮像装置34を制御することで、スクリーンSCAの領域R9に含まれる複数の点DP2を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS3を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS3を表す第1撮像画像情報106Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0110】
また、撮像制御部121は、撮像装置44を制御することで、スクリーンSCAの領域R5を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置44を制御することで、スクリーンSCAの領域R9を含む範囲を撮像させる。換言すれば、撮像制御部121は、撮像装置44を制御することで、スクリーンSCAの領域R9に含まれる複数の点DP2を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS4を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS4を表す第2撮像画像情報107Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0111】
また、撮像制御部121は、撮像装置54を制御することで、スクリーンSCAの領域R6を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置54を制御することで、スクリーンSCAの領域R9を含む範囲を撮像させる。換言すれば、撮像制御部121は、撮像装置54を制御することで、スクリーンSCAの領域R9に含まれる複数の点DP2を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS5を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS5を表す第3撮像画像情報108Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0112】
本実施形態において、画像解析部122は、第1撮像画像情報106Aの示す撮像画像GS3に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS3に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、撮像画像GS3に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Aを取得する。また、画像解析部122は、取得した第1座標情報131Aを記憶装置10Aに記憶させる。第1座標情報131Aは、複数の点DV3の座標を示す。
【0113】
また、画像解析部122は、第2撮像画像情報107Aの示す撮像画像GS4に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS4に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、撮像画像GS4に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132Aを取得する。また、画像解析部122は、取得した第2座標情報132Aを記憶装置10Aに記憶させる。第2座標情報132Aは、複数の点DV4の座標を示す。
【0114】
また、画像解析部122は、第3撮像画像情報108Aの示す撮像画像GS5に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS5に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、撮像画像GS5に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報133Aを取得する。また、画像解析部122は、取得した第3座標情報133Aを記憶装置10Aに記憶させる。第3座標情報133Aは、複数の点DV5の座標を示す。
【0115】
本実施形態において、復元情報生成部123は、内部パラメーターが既知である撮像装置34によって取得された撮像画像GS3と、内部パラメーターが既知である撮像装置44によって取得された撮像画像GS4とに基づいて、領域R7のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Aを生成する。具体的には、復元情報生成部123は、撮像画像GS3に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Aと、撮像画像GS4に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132Aとに基づいて、第1復元情報111Aを生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第1復元情報111Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0116】
また、復元情報生成部123は、内部パラメーターが既知である撮像装置34によって取得された撮像画像GS3と、内部パラメーターが未知である撮像装置54によって取得された撮像画像GS5とに基づいて、領域R8の射影復元結果を表す第2復元情報112Aを生成する。具体的には、復元情報生成部123は、撮像画像GS3に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Aと、撮像画像GS5に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報133Aとに基づいて、第2復元情報112Aを生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第2復元情報112Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0117】
また、復元情報生成部123は、領域R7のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Aと、領域R8の射影復元結果を表す第2復元情報112Aとに基づいて、領域R9の射影復元結果を領域R9のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列101Aを生成する。すなわち、三次元射影変換行列101Aは、第2復元情報112Aの示す複数の点の座標を、第1復元情報111Aの示す複数の点の座標へ変換する。また、復元情報生成部123は、生成した三次元射影変換行列101Aを記憶装置10Aに記憶させる。また、復元情報生成部123は、三次元射影変換行列101Aを用いて領域R8の射影復元結果を変換することで、領域R8のユークリッド復元結果を生成する。換言すれば、復元情報生成部123は、第2復元情報112Aと、三次元射影変換行列101Aとに基づいて、領域R8のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113Aを生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第3復元情報113Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0118】
撮像素子340、撮像素子440および撮像素子540は、例えば、CCDまたはCMOS等を一例とするイメージセンサーである。撮像装置34は、撮像制御部121の制御により、スクリーンSCの領域R4を含む範囲を撮像する。撮像素子340は、スクリーンSCの領域R4を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像情報106Aを処理装置12Aへ出力する。換言すれば、撮像素子340は、第1撮像画像情報106Aの示す撮像画像GS3を処理装置12Aへ出力する。撮像装置44は、撮像制御部121の制御により、スクリーンSCの領域R5を含む範囲を撮像する。撮像素子440は、スクリーンSCの領域R5を含む範囲を撮像した結果を表す第2撮像画像情報107Aを処理装置12Aへ出力する。換言すれば、撮像素子440は、第2撮像画像情報107Aの示す撮像画像GS4を処理装置12Aへ出力する。撮像装置54は、撮像制御部121の制御により、スクリーンSCの領域R6を含む範囲を撮像する。撮像素子540は、スクリーンSCの領域R6を含む範囲を撮像した結果を表す第3撮像画像情報108Aを処理装置12Aへ出力する。換言すれば、撮像素子540は、第3撮像画像情報108Aの示す撮像画像GS5を処理装置12Aへ出力する。
【0119】
図14は、第2実施形態に係る計測システムSysAの動作について説明するためのフローチャートである。当該フローチャートに示す一連の動作は、例えば、コンピューター1A、カメラ3、カメラ4およびカメラ5の電源がONになり、コンピューター1Aがユーザーから動作開始に関する入力操作を受け付けた際に開始される。
【0120】
ステップS201において、撮像制御部121は、撮像装置34を制御することで、スクリーンSCAの領域R4を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置34を制御することで、スクリーンSCAの領域R9に含まれる複数の点DP2を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS3を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS3を表す第1撮像画像情報106Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0121】
ステップS202において、撮像制御部121は、撮像装置44を制御することで、スクリーンSCAの領域R5を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置44を制御することで、スクリーンSCAの領域R9に含まれる複数の点DP2を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS4を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS4を表す第2撮像画像情報107Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0122】
ステップS203において、撮像制御部121は、撮像装置54を制御することで、スクリーンSCAの領域R6を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置54を制御することで、スクリーンSCAの領域R9に含まれる複数の点DP2を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS5を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS5を表す第3撮像画像情報108Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0123】
ステップS204において、画像解析部122は、第1撮像画像情報106Aの示す撮像画像GS3に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS3に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、撮像画像GS3に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Aを取得する。また、画像解析部122は、取得した第1座標情報131Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0124】
また、画像解析部122は、第2撮像画像情報107Aの示す撮像画像GS4に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS4に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、撮像画像GS4に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132Aを取得する。また、画像解析部122は、取得した第2座標情報132Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0125】
また、画像解析部122は、第3撮像画像情報108Aの示す撮像画像GS5に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS5に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122は、撮像画像GS5に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報133Aを取得する。また、画像解析部122は、取得した第3座標情報133Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0126】
ステップS205において、復元情報生成部123は、内部パラメーターが既知である撮像装置34によって取得された撮像画像GS3と、内部パラメーターが既知である撮像装置44によって取得された撮像画像GS4とに基づいて、領域R7のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Aを生成する。具体的には、復元情報生成部123は、第1座標情報131Aと、第2座標情報132Aとに基づいて、第1復元情報111Aを生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第1復元情報111Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0127】
ステップS206において、復元情報生成部123は、内部パラメーターが既知である撮像装置34によって取得された撮像画像GS3と、内部パラメーターが未知である撮像装置54によって取得された撮像画像GS5とに基づいて、領域R8の射影復元結果を表す第2復元情報112Aを生成する。具体的には、復元情報生成部123は、第1座標情報131Aと、第3座標情報133Aとに基づいて、第2復元情報112Aを生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第2復元情報112Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0128】
ステップS207において、復元情報生成部123は、領域R7のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Aと、領域R8の射影復元結果を表す第2復元情報112Aとに基づいて、領域R9の射影復元結果を領域R9のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列101Aを生成する。また、復元情報生成部123は、生成した三次元射影変換行列101Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0129】
ステップS208において、復元情報生成部123は、三次元射影変換行列101Aを用いて領域R8の射影復元結果を変換することで、領域R8のユークリッド復元結果を生成する。換言すれば、復元情報生成部123は、第2復元情報112Aと、三次元射影変換行列101Aとに基づいて、領域R8のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113Aを生成する。また、復元情報生成部123は、生成した第3復元情報113Aを記憶装置10Aに記憶させる。
【0130】
ステップS208における処理が実行された後、処理装置12Aは、図14のフローチャートに示す一連の動作を終了させる。
【0131】
以上より、第2実施形態によれば、計測システムSysAは、内部パラメーターが既知である撮像装置34と、内部パラメーターが既知である撮像装置44と、内部パラメーターが未知である撮像装置54とを用いて、スクリーンSCAにおける領域R8のユークリッド復元結果を取得することができる。すなわち、計測システムSysAは、撮像装置54の校正作業を実施することなく、撮像装置44の撮像範囲外である、領域R9を除いた領域R8のユークリッド復元結果を取得することができる。換言すれば、計測システムSysAは、領域R8全域のユークリッド復元結果を取得する場合であっても、撮像装置54の校正作業を省略することができる。
【0132】
以上に説明したように、第2実施形態に係るコンピューター1Aは、撮像レンズ342を備え、撮像レンズ342に関する内部パラメーターが既知である撮像装置34に入力された画像および撮像装置34から出力される画像のいずれか一方である撮像画像GS3と、撮像レンズ442を備え、撮像レンズ442に関する内部パラメーターが既知である撮像装置44に入力された画像および撮像装置44から出力される画像のいずれか一方である撮像画像GS4と、に基づいて、非平面であるスクリーンSCAにおける領域R7のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Aを生成することと、撮像レンズ542を備え、撮像レンズ542に関する内部パラメーターが未知である撮像装置54に入力された画像および撮像装置54から出力される画像のいずれか一方である撮像画像GS5と、撮像画像GS3と、に基づいて、スクリーンSCAにおける領域R8の射影復元結果を表す第2復元情報112Aを生成することと、第1復元情報111Aと、第2復元情報112Aと、に基づいて、第2復元情報112Aの示す複数の点の座標を第1復元情報111Aの示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列101Aを生成することと、第2復元情報112Aと、三次元射影変換行列101Aと、に基づいて、領域R8のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113Aを生成することと、を実行する処理装置12Aを備え、撮像装置34、撮像装置44および撮像装置54のうちの少なくとも一つは、スクリーンSCAを撮像する撮像装置であり、領域R7の少なくとも一部と、領域R8の少なくとも一部とは、領域R9において重畳する。
【0133】
すなわち、計測システムSysAは、内部パラメーターが既知である装置を用いて取得された領域R7のユークリッド復元結果を用いることで、内部パラメーターが未知である装置を用いて取得された領域R8の射影復元結果を、領域R8のユークリッド復元結果に変換することができる。これにより、計測システムSysAは、領域R8のユークリッド復元結果を取得する場合であっても、内部パラメーターが未知である装置の校正作業を省略することができる。
【0134】
なお、第2実施形態において、コンピューター1Aは「情報処理装置」の一例であり、処理装置12Aは「処理装置」の一例であり、計測システムSysAは「計測システム」の一例であり、撮像レンズ342は「第1レンズ」の一例であり、撮像装置34は「第1の装置」の一例であり、撮像画像GS3は「第1の画像」の一例であり、撮像レンズ442は「第2レンズ」の一例であり、撮像装置44は「第2の装置」の一例であり、撮像画像GS4は「第2の画像」の一例であり、スクリーンSCAは「スクリーン」の一例であり、領域R7は「第1領域」の一例であり、第1復元情報111Aは「第1復元情報」の一例であり、撮像レンズ542は「第3レンズ」の一例であり、撮像装置54は「第3の装置」の一例であり、撮像画像GS5は「第3の画像」の一例であり、領域R8は「第2領域」の一例であり、第2復元情報112Aは「第2復元情報」の一例であり、三次元射影変換行列101Aは「三次元射影変換行列」の一例であり、第3復元情報113Aは「第3復元情報」の一例であり、領域R9は「第3領域」の一例である。また、「撮像装置」は撮像装置34、撮像装置44および撮像装置54を一例とする。
【0135】
また、第2実施形態に係る計測方法において、撮像装置34および撮像装置54は、撮像装置であり、領域R9は、複数の点DP2を含み、第2復元情報112Aを生成することは、撮像装置34を制御することで、複数の点DP2を撮像した結果を表す第2撮像画像を取得することと、撮像装置54を制御することで、複数の点DP2を撮像した結果を表す第3撮像画像を取得することと、当該第2撮像画像と、当該第3撮像画像と、に基づいて、第2復元情報112Aを生成することと、を含み、撮像画像GS3は、当該第2撮像画像であり、撮像画像GS5は、当該第3撮像画像である。
【0136】
すなわち、計測システムSysAは、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが未知である撮像装置との組み合わせによって、射影復元結果を取得することができる。これにより、計測システムSysAは、複数の撮像装置のうちのいずれか一つの内部パラメーターが未知であっても、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0137】
なお、第2実施形態において、複数の点DP2は「複数の第3の点」の一例である。また、「第2撮像画像」は撮像画像GS3を一例とする。また、「第3撮像画像」は撮像画像GS5を一例とする。
【0138】
また、第2実施形態に係る計測方法において、撮像装置34および撮像装置44は、撮像装置であり、領域R9は、複数の点DP2を含み、第1復元情報111Aを生成することは、撮像装置34を制御することで、複数の点DP2を撮像した結果を表す第2撮像画像を取得することと、撮像装置44を制御することで、複数の点DP2を撮像した結果を表す第6撮像画像を取得することと、当該第2撮像画像と、当該第6撮像画像と、に基づいて、第1復元情報111Aを生成することと、を含み、撮像画像GS3は、当該第2撮像画像であり、撮像画像GS4は、当該第6撮像画像である。
【0139】
すなわち、計測システムSysAは、内部パラメーターが既知である二つの撮像装置を組み合わせることによって、ユークリッド復元結果を取得することができる。これにより、計測システムSysAは、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0140】
なお、第2実施形態において、「第6撮像画像」は撮像画像GS4を一例とする。
【0141】
3.第3実施形態
以下において、本発明の第3実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において、作用や機能が第2実施形態と同様である要素については、第2実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜省略する。
【0142】
第3実施形態では、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが未知である投射装置とを含む計測システムを例示して、本発明に係る計測方法、計測システムおよび情報処理装置について説明する。具体的には、内部パラメーターが未知である投射装置の校正作業を実施することなく、当該内部パラメーターが未知である投射装置を用いて非平面であるスクリーンのユークリッド復元結果を取得する方法について説明する。
【0143】
以下、図15および図16を参照しつつ、第3実施形態に係る計測システムSysBの概要について説明する。図15は、第3実施形態において、投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。図16は、第3実施形態において、投射画像GP3が表示される様子を図示した模式図である。計測システムSysBは、プロジェクター1Bと、プロジェクター2Bとを含む。プロジェクター1Bは、プロジェクター2Bと通信可能に接続され、各種情報の送受信を行う。プロジェクター1Bは、撮像装置14Bと、投射装置16Bとを備える。プロジェクター2Bは、撮像装置24Bと、投射装置26Bとを備える。
【0144】
投射装置16Bは、非平面であるスクリーンSCに画像を投射することで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示する。投射画像GP2は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DP3を含む。また、投射装置16Bは、内部パラメーターが既知である。
【0145】
投射装置26Bは、非平面であるスクリーンSCに画像を投射することで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示する。投射画像GP3は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DP4を含む。また、投射装置26Bは、内部パラメーターが未知である。なお、投射画像GP2および投射画像GP3は、スクリーンSCの領域R10に表示される。
【0146】
撮像装置14Bは、スクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像する。また、撮像装置14Bは、投射装置16BによってスクリーンSC上に表示された投射画像GP2の少なくとも一部を撮像する。また、撮像装置14Bは、投射装置26BによってスクリーンSC上に表示された投射画像GP3の少なくとも一部を撮像する。また、撮像装置14Bは、内部パラメーターが既知である。
【0147】
領域R10の一部と、領域R11の一部とは、領域R12において重畳する。換言すれば、領域R10および領域R11は、領域R12を含む。すなわち、投射装置16BがスクリーンSCに画像を投射する場合、領域R12には、投射画像GP2の一部が表示される。複数の点DP3は、領域R12に含まれる。また、投射装置26BがスクリーンSCに画像を投射する場合、領域R12には、投射画像GP3の一部が表示される。複数の点DP4は、領域R12に含まれる。
【0148】
投射装置16Bは、具体的には、スクリーンSCに後述する画像GF2を投射することで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示する。撮像装置14Bは、投射画像GP2の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像する。投射装置26Bは、具体的には、スクリーンSCに後述する画像GF3を投射することで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示する。撮像装置14Bは、投射画像GP3の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像する。
【0149】
プロジェクター1Bは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bから投射される画像GF2と、画像GF2が投射されることでスクリーンSC上に表示された投射画像GP2の一部を撮像した結果を表す撮像画像と、内部パラメーターが未知である投射装置26Bから投射される画像GF3と、画像GF3が投射されることでスクリーンSC上に表示された投射画像GP3の一部を撮像した結果を表す撮像画像とに基づいて、領域R12の射影復元結果を取得する。また、プロジェクター1Bは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bから投射される画像GF2と、内部パラメーターが既知である撮像装置14Bによって取得された撮像画像であって、画像GF2が投射されることでスクリーンSC上に表示された投射画像GP2の一部を撮像した結果を表す撮像画像とに基づいて、領域R12のユークリッド復元結果を取得する。また、プロジェクター1Bは、領域R12のユークリッド復元結果と、領域R12の射影復元結果とに基づいて、領域R12の射影復元結果を領域R12のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列を生成する。また、プロジェクター1Bは、当該三次元射影変換行列を用いて領域R12の射影復元結果を変換することで、領域R12のユークリッド復元結果を生成する。
【0150】
すなわち、計測システムSysBは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bと、内部パラメーターが既知である撮像装置14Bと、内部パラメーターが未知である投射装置26Bとを用いて、投射装置26Bの校正作業を実施することなく、スクリーンSCにおける領域R12のユークリッド復元結果を取得することができる。換言すれば、計測システムSysBは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bと、内部パラメーターが既知である撮像装置14Bと、内部パラメーターが未知である投射装置26Bとを用いることで、撮像装置14Bの撮像範囲に含まれる領域R12のユークリッド復元結果を取得することができる。
【0151】
図17は、第3実施形態に係る計測システムSysBの構成を示すブロック図である。計測システムSysBは、前述の通り、プロジェクター1Bと、プロジェクター2Bとを含む。
【0152】
プロジェクター1Bは、記憶装置10の代わりに記憶装置10Bを備える点と、処理装置12の代わりに処理装置12Bを備える点と、撮像装置14の代わりに撮像装置14Bを備える点と、投射装置16の代わりに投射装置16Bを備える点とを除き、プロジェクター1と同様に構成される。
【0153】
処理装置12Bは、画像解析部122の代わりに画像解析部122Bとしての機能を有する点と、復元情報生成部123の代わりに復元情報生成部123Bとしての機能を有する点とを除き、処理装置12と同様に構成される。
【0154】
撮像装置14Bは、撮像素子140の代わりに撮像素子140Bを備える点と、撮像レンズ142の代わりに撮像レンズ142Bを備える点とを除き、撮像装置14と同様に構成される。撮像素子140Bは、撮像レンズ142Bによって集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する。撮像装置14Bは、撮像制御部121の制御により、投射画像GP2の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像する。撮像素子140Bは、投射画像GP2の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像した結果を表す第1撮像画像情報106Bを処理装置12Bへ出力する。換言すれば、撮像素子140Bは、第1撮像画像情報106Bの示す撮像画像GS6を処理装置12Bへ出力する。また、撮像装置14Bは、撮像制御部121の制御により、投射画像GP3の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像する。撮像素子140Bは、投射画像GP3の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像した結果を表す第2撮像画像情報107Bを処理装置12Bへ出力する。換言すれば、撮像素子140Bは、第2撮像画像情報107Bの示す撮像画像GS7を処理装置12Bへ出力する。撮像装置14Bにおいて、内部パラメーターは、撮像レンズ142Bに関するパラメーターと、撮像素子140Bに関するパラメーターとを含む。なお、第1撮像画像情報106B、撮像画像GS6、第2撮像画像情報107Bおよび撮像画像GS7に関する説明は後述する。
【0155】
投射装置16Bは、光変調器160の代わりに光変調器160Bを備える点と、投射レンズ162の代わりに投射レンズ162Bを備える点とを除き、投射装置16と同様に構成される。光変調器160Bは、光源から発せられた光を、投射面上に投射画像を表示するための投射光に変調する。投射装置16Bは、投射制御部120の制御により、スクリーンSC上に投射画像を表示するための投射光を投射する。具体的には、投射装置16Bは、処理装置12Bから入力された画像GF2をスクリーンSCに投射することで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示する。投射装置16Bにおいて、内部パラメーターは、投射レンズ162Bに関するパラメーターと、光変調器160Bに関するパラメーターとを含む。なお、光変調器160Bは、説明の便宜上、1または複数の液晶パネルを含む場合を想定する。
【0156】
プロジェクター2Bは、撮像装置24の代わりに撮像装置24Bを備える点と、投射装置26の代わりに投射装置26Bを備える点とを除き、プロジェクター2と同様に構成される。
【0157】
投射装置26Bは、光変調器260の代わりに光変調器260Bを備える点と、投射レンズ262の代わりに投射レンズ262Bを備える点とを除き、投射装置26と同様に構成される。光変調器260Bは、光源から発せられた光を、投射面上に投射画像を表示するための投射光に変調する。投射装置26Bは、投射制御部120の制御により、スクリーンSC上に投射画像を表示するための投射光を投射する。具体的には、投射装置26Bは、処理装置12Bから入力された画像GF3をスクリーンSCに投射することで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示する。投射装置26Bにおいて、内部パラメーターは、投射レンズ262Bに関するパラメーターと、光変調器260Bに関するパラメーターとを含む。なお、光変調器260Bは、説明の便宜上、1または複数の液晶パネルを含む場合を想定する。
【0158】
図18は、第3実施形態に係る記憶装置10Bの構成を示すブロック図である。記憶装置10Bは、プログラム100の代わりにプログラム100Bを記憶する点と、三次元射影変換行列101の代わりに三次元射影変換行列101Bを記憶する点と、第1投射画像情報103の代わりに投射画像情報102Bを記憶する点と、撮像画像情報105の代わりに撮像画像情報105Bを記憶する点と、復元情報110の代わりに復元情報110Bを記憶する点と、光変調器の備える複数の画素および撮像素子の備える複数の素子の対応関係を示す関係情報114Bを記憶する点と、座標情報130の代わりに座標情報130Bを記憶する点と、光変調器260Bにおける複数の点の座標を示すパネル座標情報136Bを記憶する点とにおいて、記憶装置10と相違する。三次元射影変換行列101Bは、領域R12の射影復元結果を領域R12のユークリッド復元結果へ変換する4行4列の行列である。なお、パネル座標情報136Bに関する詳細な説明は後述する。
【0159】
投射画像情報102Bは、投射装置16Bから投射面上に投射される画像を表す第1投射画像情報103Bと、投射装置26Bから投射面上に投射される画像を表す第2投射画像情報104Bとを含む。
【0160】
撮像画像情報105Bは、撮像装置14Bによって生成された撮像画像情報であって、第1投射画像情報103Bの示す画像が投射されることで投射面上に表示された投射画像の少なくとも一部を撮像した結果を表す第1撮像画像情報106Bと、撮像装置14Bによって生成された撮像画像情報であって、第2投射画像情報104Bの示す画像が投射されることで投射面上に表示された投射画像の少なくとも一部を撮像した結果を表す第2撮像画像情報107Bとを含む。
【0161】
復元情報110Bは、領域R12のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Bと、領域R12の射影復元結果を表す第2復元情報112Bと、領域R12のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113Bとを含む。
【0162】
関係情報114Bは、光変調器160Bの備える複数の画素と、撮像素子140Bの備える複数の画素との対応関係を示す第1関係情報115B、および、光変調器260Bの備える複数の画素と、撮像素子140Bの備える複数の画素との対応関係を示す第2関係情報116Bを含む。
【0163】
座標情報130Bは、第1撮像画像情報106Bの示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Bと、第2撮像画像情報107Bの示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132Bと、第1投射画像情報103Bの示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bと、第2投射画像情報104Bの示す画像に含まれる複数の点の座標を表す第4座標情報135Bとを含む。
【0164】
図19は、第1投射画像情報103Bの示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第1投射画像情報103Bは、画像GF2を表す。処理装置12Bは、第1投射画像情報103Bに基づく投射光を投射装置16Bに投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示させる。換言すれば、処理装置12Bは、投射装置16Bから画像GF2を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示させる。
【0165】
画像GF2は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DF2を含む。複数の点DF2は、投射画像GP2に含まれる複数の点DP3と一対一で対応する。図19において、複数の点DF2は、破線で囲われた範囲内に含まれる点である。
【0166】
図20は、第1撮像画像情報106Bの示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第1撮像画像情報106Bは、撮像画像GS6を表す。撮像装置14Bは、投射画像GP2の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS6を取得する。換言すれば、撮像装置14Bは、投射画像GP2の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS6を表す第1撮像画像情報106Bを生成する。
【0167】
撮像画像GS6は、画像GS61を含む。画像GS61は、スクリーンSCの一部を示す画像である。画像GS61は、画像GV6を含む。画像GV6は、領域R12に表示された投射画像GP2の一部を示す画像である。画像GV6は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DV6を含む。複数の点DV6は、投射画像GP2に含まれる複数の点DP3と一対一で対応する。また、複数の点DV6は、画像GF2に含まれる複数の点DF2と一対一で対応する。図20において、複数の点DV6は、破線で囲われた範囲内に含まれる点である。
【0168】
図21は、第2投射画像情報104Bの示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第2投射画像情報104Bは、画像GF3を表す。処理装置12Bは、第2投射画像情報104Bに基づく投射光を投射装置26Bに投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示させる。換言すれば、処理装置12Bは、投射装置26Bから画像GF3を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示させる。
【0169】
画像GF3は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DF3を含む。複数の点DF3は、投射画像GP3に含まれる複数の点DP4と一対一で対応する。図21において、複数の点DF3は、破線で囲われた範囲内に含まれる点である。
【0170】
図22は、第2撮像画像情報107Bの示す画像の一例を図示した模式図である。本実施形態において、第2撮像画像情報107Bは、撮像画像GS7を表す。撮像装置14Bは、投射画像GP3の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS7を取得する。換言すれば、撮像装置14Bは、投射画像GP3の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像することで、撮像画像GS7を表す第2撮像画像情報107Bを生成する。
【0171】
撮像画像GS7は、画像GS71を含む。画像GS71は、スクリーンSCの一部を示す画像である。画像GS71は、画像GV7を含む。画像GV7は、領域R12に表示された投射画像GP3の一部を示す画像である。画像GV7は、複数の点を含む。また、当該複数の点は、複数の点DV7を含む。複数の点DV7は、投射画像GP3に含まれる複数の点DP4と一対一で対応する。また、複数の点DV7は、画像GF3に含まれる複数の点DF3と一対一で対応する。図22において、複数の点DV7は、破線で囲われた範囲内に含まれる点である。
【0172】
図17に戻り、処理装置12Bは、処理装置12Bが有するCPU等がプログラム100Bを実行することで、図17に示す投射制御部120、撮像制御部121、画像解析部122Bおよび復元情報生成部123Bとして機能する。
【0173】
本実施形態において、投射制御部120は、投射装置16Bを制御することで、スクリーンSCに対して投射画像を表示するための投射光を投射させる。具体的には、投射制御部120は、第1投射画像情報103Bに基づく投射光を投射装置16Bに投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示させる。換言すれば、投射制御部120は、投射装置16Bから、第1投射画像情報103Bの示す画像GF2を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示させる。
【0174】
また、投射制御部120は、第2投射画像情報104Bに基づく投射光を投射装置26Bに投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示させる。換言すれば、投射制御部120は、投射装置26Bから、第2投射画像情報104Bの示す画像GF3を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示させる。
【0175】
本実施形態において、撮像制御部121は、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP2の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP2の一部が表示されたスクリーンSCの領域R12を含む範囲を撮像させる。換言すれば、撮像制御部121は、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP2に含まれる複数の点DP3を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS6を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS6を表す第1撮像画像情報106Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0176】
また、撮像制御部121は、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP3の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP3の一部が表示されたスクリーンSCの領域R12を含む範囲を撮像させる。換言すれば、撮像制御部121は、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP3に含まれる複数の点DP4を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS7を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS7を表す第2撮像画像情報107Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0177】
画像解析部122Bは、各種画像情報の示す画像に対して画像処理を実行することで、当該画像に含まれる点を検出する。すなわち、画像解析部122Bは、検出された点の座標を表す座標情報130Bを取得する。また、画像解析部122Bは、取得した座標情報130Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0178】
本実施形態において、画像解析部122Bは、第1撮像画像情報106Bの示す撮像画像GS6に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS6に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122Bは、撮像画像GS6に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Bを取得する。また、画像解析部122Bは、取得した第1座標情報131Bを記憶装置10Bに記憶させる。第1座標情報131Bは、複数の点DV6の座標を示す。
【0179】
また、画像解析部122Bは、第2撮像画像情報107Bの示す撮像画像GS7に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS7に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122Bは、撮像画像GS7に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132Bを取得する。また、画像解析部122Bは、取得した第2座標情報132Bを記憶装置10Bに記憶させる。第2座標情報132Bは、複数の点DV7の座標を示す。
【0180】
また、画像解析部122Bは、第1投射画像情報103Bの示す画像GF2に対して画像処理を実行することで、画像GF2に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122Bは、画像GF2に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bを取得する。また、画像解析部122Bは、取得した第3座標情報134Bを記憶装置10Bに記憶させる。第3座標情報134Bは、複数の点DF2の座標を示す。
【0181】
また、画像解析部122Bは、第2投射画像情報104Bの示す画像GF3に対して画像処理を実行することで、画像GF3に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122Bは、画像GF3に含まれる複数の点の座標を表す第4座標情報135Bを取得する。また、画像解析部122Bは、取得した第4座標情報135Bを記憶装置10Bに記憶させる。第4座標情報135Bは、複数の点DF3の座標を示す。
【0182】
また、画像解析部122Bは、投射画像情報102Bと、撮像画像情報105Bとに基づいて、投射画像情報102Bの示す画像を投射する投射装置が有する光変調器の備える複数の画素と、撮像画像情報105Bを生成する撮像装置が有する撮像素子の備える複数の画素との対応関係を示す関係情報114Bを生成する。換言すれば、画像解析部122Bは、投射画像情報102Bの示す画像と、撮像画像情報105Bの示す画像とに基づいて、関係情報114Bを生成する。また、画像解析部122Bは、生成した関係情報114Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0183】
本実施形態において、画像解析部122Bは、第1投射画像情報103Bと、第1撮像画像情報106Bとに基づいて、第1投射画像情報103Bの示す画像GF2を投射する投射装置16Bが有する光変調器160Bの備える複数の画素と、第1撮像画像情報106Bを生成する撮像装置14Bが有する撮像素子140Bの備える複数の画素との対応関係を示す第1関係情報115Bを生成する。換言すれば、画像解析部122Bは、第1投射画像情報103Bの示す画像GF2と、第1撮像画像情報106Bの示す撮像画像GS6とに基づいて、第1関係情報115Bを生成する。具体的には、画像解析部122Bは、画像GF2に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bと、撮像画像GS6に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Bとに基づいて、第1関係情報115Bを生成する。また、画像解析部122Bは、生成した第1関係情報115Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0184】
また、画像解析部122Bは、第2投射画像情報104Bと、第2撮像画像情報107Bとに基づいて、第2投射画像情報104Bの示す画像GF3を投射する投射装置26Bが有する光変調器260Bの備える複数の画素と、第2撮像画像情報107Bを生成する撮像装置14Bが有する撮像素子140Bの備える複数の画素との対応関係を示す第2関係情報116Bを生成する。換言すれば、画像解析部122Bは、第2投射画像情報104Bの示す画像GF3と、第2撮像画像情報107Bの示す撮像画像GS7とに基づいて、第2関係情報116Bを生成する。具体的には、画像解析部122Bは、画像GF3に含まれる複数の点の座標を表す第4座標情報135Bと、撮像画像GS7に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132Bとに基づいて、第2関係情報116Bを生成する。また、画像解析部122Bは、生成した第2関係情報116Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0185】
また、画像解析部122Bは、第1関係情報115Bと、第2関係情報116Bと、撮像画像GS6と、撮像画像GS7とに基づいて、光変調器260Bにおける、複数の点DF2と一対一で対応する複数の点の座標を示すパネル座標情報136Bを生成する。また、画像解析部122Bは、生成したパネル座標情報136Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0186】
以下、図23および図24を参照しつつ、パネル座標情報136Bについて詳細に説明する。図23は、撮像画像GS6に撮像画像GS7を重畳させた様子を図示した説明図である。なお、説明の便宜上、図23において、画像GS61および画像GS71の図示は省略する。
【0187】
図23から分かるように、撮像画像GS6と、撮像画像GS7とから、複数の点DV6と、複数の点DV7との相対的な位置関係が把握される。複数の点DV6は、投射装置16Bから、複数の点DF2を含む画像GF2を投射することでスクリーンSC上に表示された投射画像GP2に含まれる複数の点DP3と一対一で対応する。また、複数の点DV7は、投射装置26Bから、複数の点DF3を含む画像GF3を投射することでスクリーンSC上に表示された投射画像GP3に含まれる複数の点DP4と一対一で対応する。すなわち、第1関係情報115Bと、第2関係情報116Bと、撮像画像GS6と、撮像画像GS7とから、画像GF2を投射することでスクリーンSC上に投射画像GP2を表示する投射装置16Bが有する光変調器160Bの備える複数の画素と、画像GF3を投射することでスクリーンSC上に投射画像GP3を表示する投射装置26Bが有する光変調器260Bの備える複数の画素との対応関係が把握される。これにより、例えば、投射装置26Bから画像を投射することで、複数の点DP3と同じ位置にドットパターンを表示する場合であっても、計測システムSysBは、光変調器260Bの備える複数の画素を適切に制御することができる。
【0188】
図24は、光変調器260Bにおける、複数の点DF2と一対一で対応する複数の点DF2xを説明するための模式図である。図24では、光変調器260Bにおける複数の点DF2xの位置が図示される。複数の点DF2xの各々は、円形の破線で示される。また、複数の点DF2xは、一点鎖線で囲われた範囲内に含まれる点である。なお、比較のため、図24には複数の点DF3が併せて図示される。例えば、スクリーンSC上に投射画像GP3が表示される場合、光変調器260Bは、複数の点DF3を含む画像GF3を表示する。
【0189】
前述の通り、第1関係情報115Bと、第2関係情報116Bと、撮像画像GS6と、撮像画像GS7とから、光変調器160Bの備える複数の画素と、光変調器260Bの備える複数の画素との対応関係が把握されることから、光変調器160Bに表示される画像GF2に含まれる複数の点DF2と一対一で対応する、光変調器260Bにおける複数の点DF2xの座標が把握される。すなわち、画像解析部122Bは、第1関係情報115Bと、第2関係情報116Bと、撮像画像GS6と、撮像画像GS7とに基づいて、複数の点DF2xの座標を示すパネル座標情報136Bを生成することができる。
【0190】
図17に戻り、復元情報生成部123Bは、各種画像情報の示す画像に基づいて、物体の三次元形状を計測した結果を表す復元情報110Bを生成する。また、復元情報生成部123Bは、生成した復元情報110Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0191】
本実施形態において、復元情報生成部123Bは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bから投射される画像GF2と、内部パラメーターが既知である撮像装置14Bによって取得された撮像画像GS6とに基づいて、領域R12のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Bを生成する。具体的には、復元情報生成部123Bは、撮像画像GS6に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Bと、画像GF2に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bとに基づいて、第1復元情報111Bを生成する。また、復元情報生成部123Bは、生成した第1復元情報111Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0192】
また、復元情報生成部123Bは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bから投射される画像GF2と、内部パラメーターが未知である投射装置26Bから投射される画像GF3とに基づいて、領域R12の射影復元結果を表す第2復元情報112Bを生成する。具体的には、復元情報生成部123Bは、画像GF2に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bと、画像GF3に基づく第2関係情報116Bに基づくパネル座標情報136Bとに基づいて、第2復元情報112Bを生成する。また、復元情報生成部123Bは、生成した第2復元情報112Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0193】
また、復元情報生成部123Bは、被包含領域のユークリッド復元結果と、被包含領域の射影復元結果とに基づいて、射影復元結果をユークリッド復元結果へ変換するための三次元射影変換行列を生成する。また、復元情報生成部123Bは、当該三次元射影変換行列を用いて、包含領域の射影復元結果を変換することで、包含領域のユークリッド復元結果を生成する。
【0194】
本実施形態において、復元情報生成部123Bは、領域R12のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Bと、領域R12の射影復元結果を表す第2復元情報112Bとに基づいて、領域R12の射影復元結果を領域R12のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列101Bを生成する。すなわち、三次元射影変換行列101Bは、第2復元情報112Bの示す複数の点の座標を、第1復元情報111Bの示す複数の点の座標へ変換する。また、復元情報生成部123Bは、生成した三次元射影変換行列101Bを記憶装置10Bに記憶させる。また、復元情報生成部123Bは、三次元射影変換行列101Bを用いて領域R12の射影復元結果を変換することで、領域R12のユークリッド復元結果を生成する。換言すれば、復元情報生成部123Bは、第2復元情報112Bと、三次元射影変換行列101Bとに基づいて、領域R12のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113Bを生成する。また、復元情報生成部123Bは、生成した第3復元情報113Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0195】
図25は、第3実施形態に係る計測システムSysBの動作について説明するためのフローチャートである。当該フローチャートに示す一連の動作は、例えば、プロジェクター1Bおよびプロジェクター2Bの電源がONになり、プロジェクター1Bがユーザーから動作開始に関する入力操作を受け付けた際に開始される。
【0196】
ステップS301において、投射制御部120は、第1投射画像情報103Bに基づく投射光を投射装置16Bに投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示させる。換言すれば、投射制御部120は、投射装置16Bから、第1投射画像情報103Bの示す画像GF2を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示させる。
【0197】
ステップS302において、撮像制御部121は、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP2の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP2に含まれる複数の点DP3を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS6を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS6を表す第1撮像画像情報106Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0198】
ステップS303において、投射制御部120は、第2投射画像情報104Bに基づく投射光を投射装置26Bに投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示させる。換言すれば、投射制御部120は、投射装置26Bから、第2投射画像情報104Bの示す画像GF3を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示させる。
【0199】
ステップS304において、撮像制御部121は、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP3の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像させる。すなわち、撮像制御部121は、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP3に含まれる複数の点DP4を撮像させる。また、撮像制御部121は、当該撮像の結果を表す撮像画像GS7を取得する。また、撮像制御部121は、撮像画像GS7を表す第2撮像画像情報107Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0200】
ステップS305において、画像解析部122Bは、第1撮像画像情報106Bの示す撮像画像GS6に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS6に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122Bは、撮像画像GS6に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Bを取得する。また、画像解析部122Bは、取得した第1座標情報131Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0201】
また、画像解析部122Bは、第2撮像画像情報107Bの示す撮像画像GS7に対して画像処理を実行することで、撮像画像GS7に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122Bは、撮像画像GS7に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132Bを取得する。また、画像解析部122Bは、取得した第2座標情報132Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0202】
また、画像解析部122Bは、第1投射画像情報103Bの示す画像GF2に対して画像処理を実行することで、画像GF2に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122Bは、画像GF2に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bを取得する。また、画像解析部122Bは、取得した第3座標情報134Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0203】
また、画像解析部122Bは、第2投射画像情報104Bの示す画像GF3に対して画像処理を実行することで、画像GF3に含まれる複数の点を検出する。すなわち、画像解析部122Bは、画像GF3に含まれる複数の点の座標を表す第4座標情報135Bを取得する。また、画像解析部122Bは、取得した第4座標情報135Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0204】
ステップS306において、画像解析部122Bは、第1投射画像情報103Bと、第1撮像画像情報106Bとに基づいて、第1投射画像情報103Bの示す画像GF2を投射する投射装置16Bが有する光変調器160Bの備える複数の画素と、第1撮像画像情報106Bを生成する撮像装置14Bが有する撮像素子140Bの備える複数の画素との対応関係を示す第1関係情報115Bを生成する。換言すれば、画像解析部122Bは、第1投射画像情報103Bの示す画像GF2と、第1撮像画像情報106Bの示す撮像画像GS6とに基づいて、第1関係情報115Bを生成する。具体的には、画像解析部122Bは、画像GF2に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bと、撮像画像GS6に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Bとに基づいて、第1関係情報115Bを生成する。また、画像解析部122Bは、生成した第1関係情報115Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0205】
ステップS307において、画像解析部122Bは、第2投射画像情報104Bと、第2撮像画像情報107Bとに基づいて、第2投射画像情報104Bの示す画像GF3を投射する投射装置26Bが有する光変調器260Bの備える複数の画素と、第2撮像画像情報107Bを生成する撮像装置14Bが有する撮像素子140Bの備える複数の画素との対応関係を示す第2関係情報116Bを生成する。換言すれば、画像解析部122Bは、第2投射画像情報104Bの示す画像GF3と、第2撮像画像情報107Bの示す撮像画像GS7とに基づいて、第2関係情報116Bを生成する。具体的には、画像解析部122Bは、画像GF3に含まれる複数の点の座標を表す第4座標情報135Bと、撮像画像GS7に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132Bとに基づいて、第2関係情報116Bを生成する。また、画像解析部122Bは、生成した第2関係情報116Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0206】
ステップS308において、画像解析部122Bは、第1関係情報115Bと、第2関係情報116Bと、撮像画像GS6と、撮像画像GS7とに基づいて、光変調器260Bにおける、複数の点DF2と一対一で対応する複数の点DF2xの座標を示すパネル座標情報136Bを生成する。また、画像解析部122Bは、生成したパネル座標情報136Bを記憶装置に記憶させる。
【0207】
ステップS309において、復元情報生成部123Bは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bから投射される画像GF2と、内部パラメーターが既知である撮像装置14Bによって取得された撮像画像GS6とに基づいて、領域R12のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Bを生成する。具体的には、復元情報生成部123Bは、撮像画像GS6に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Bと、画像GF2に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bとに基づいて、第1復元情報111Bを生成する。また、復元情報生成部123Bは、生成した第1復元情報111Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0208】
ステップS310において、復元情報生成部123Bは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bから投射される画像GF2と、内部パラメーターが未知である投射装置26Bから投射される画像GF3とに基づいて、領域R12の射影復元結果を表す第2復元情報112Bを生成する。具体的には、復元情報生成部123Bは、画像GF2に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bと、画像GF3に基づく第2関係情報116Bに基づくパネル座標情報136Bとに基づいて、第2復元情報112Bを生成する。また、復元情報生成部123Bは、生成した第2復元情報112Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0209】
ステップS311において、復元情報生成部123Bは、領域R12のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Bと、領域R12の射影復元結果を表す第2復元情報112Bとに基づいて、領域R12の射影復元結果を領域R12のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列101Bを生成する。また、復元情報生成部123Bは、生成した三次元射影変換行列101Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0210】
ステップS312において、復元情報生成部123Bは、三次元射影変換行列101Bを用いて領域R12の射影復元結果を変換することで、領域R12のユークリッド復元結果を生成する。換言すれば、復元情報生成部123Bは、第2復元情報112Bと、三次元射影変換行列101Bとに基づいて、領域R12のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113Bを生成する。また、復元情報生成部123Bは、生成した第3復元情報113Bを記憶装置10Bに記憶させる。
【0211】
ステップS312における処理が実行された後、処理装置12Bは、図25のフローチャートに示す一連の動作を終了させる。
【0212】
以上より、第3実施形態によれば、計測システムSysBは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bと、内部パラメーターが既知である撮像装置14Bと、内部パラメーターが未知である投射装置26Bとを用いて、スクリーンSCにおける領域R12のユークリッド復元結果を取得することができる。
【0213】
以上に説明したように、第3実施形態に係る計測方法において、投射装置16Bおよび投射装置26Bは、スクリーンSCに画像を投射する投射装置であり、撮像装置14Bは、撮像装置であり、投射装置16Bは、光源から発せられた光を、スクリーンSC上に投射画像を表示するための投射光に変調する光変調器160Bを備え、撮像装置14Bは、撮像レンズ142Bにより集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する撮像素子140Bを備え、投射装置26Bは、光源から発せられた光を、スクリーンSC上に投射画像を表示するための投射光に変調する光変調器260Bを備え、第2復元情報112Bを生成することは、投射装置16Bから、複数の点DF2を含む第2のパターン画像を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示させることと、投射装置26Bから、複数の点DF3を含む第3のパターン画像を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示させることと、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP2に含まれ、複数の点DF2と一対一で対応する複数の点DP3を撮像した結果を表す第4撮像画像を取得することと、撮像装置14Bを制御することで、投射画像GP3に含まれ、複数の点DF3と一対一で対応する複数の点DP4を撮像した結果を表す第5撮像画像を取得することと、当該第2のパターン画像と、当該第4撮像画像と、に基づいて、光変調器160Bの備える複数の画素と、撮像素子140Bの備える複数の画素と、の対応関係を示す第1関係情報115Bを生成することと、当該第3のパターン画像と、当該第5撮像画像と、に基づいて、光変調器260Bの備える複数の画素と、撮像素子140Bの備える複数の画素と、の対応関係を示す第2関係情報116Bを生成することと、第1関係情報115Bと、第2関係情報116Bと、当該第4撮像画像と、当該第5撮像画像と、に基づいて、光変調器260Bにおける、複数の点DF2と一対一で対応する複数の点DF2xの座標を示すパネル座標情報136Bを生成することと、当該第2のパターン画像と、パネル座標情報136Bとに基づいて、第2復元情報112Bを生成することと、を含み、複数の点DP3は、領域R12に表示され、画像GF2は、当該第2のパターン画像であり、撮像画像GS6は、当該第4撮像画像であり、画像GF3は、当該第3のパターン画像である。
【0214】
すなわち、計測システムSysBは、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが未知である投射装置との組み合わせによって、射影復元結果を取得することができる。これにより、計測システムSysBは、複数の投射装置のうちのいずれか一つの内部パラメーターが未知であっても、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0215】
なお、第3実施形態において、投射装置16Bは「第1の装置」の一例であり、撮像装置14Bは「第2の装置」の一例であり、投射装置26Bは「第3の装置」の一例であり、スクリーンSCは「スクリーン」の一例であり、光変調器160Bは「第1の光変調器」の一例であり、撮像レンズ142Bは「第2レンズ」の一例であり、撮像素子140Bは「第1の撮像素子」の一例であり、光変調器260Bは「第2の光変調器」の一例であり、第2復元情報112Bは「第2復元情報」の一例であり、複数の点DF2は「複数の第4の点」の一例であり、投射画像GP2は「第2投射画像」の一例であり、複数の点DF3は「複数の第5の点」の一例であり、投射画像GP3は「第3投射画像」の一例であり、複数の点DP3は「複数の第6の点」の一例であり、複数の点DP4は「複数の第7の点」の一例であり、第1関係情報115Bは「第1関係情報」の一例であり、第2関係情報116Bは「第2関係情報」の一例であり、複数の点DF2xは「複数の第8の点」の一例であり、パネル座標情報136Bは「第1座標情報」の一例であり、領域R12は「第3領域」の一例であり、画像GF2は「第1の画像」の一例であり、撮像画像GS6は「第2の画像」の一例であり、画像GF3は「第3の画像」の一例である。また、「投射装置」は投射装置16Bおよび投射装置26Bを一例とする。また、「撮像装置」は撮像装置14Bを一例とする。また、「第2のパターン画像」は画像GF2を一例とする。また、「第3のパターン画像」は画像GF3を一例とする。また、「第4撮像画像」は撮像画像GS6を一例とする。また、「第5撮像画像」は撮像画像GS7を一例とする。
【0216】
4.変形例
以上の実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。また、以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が前述の実施形態と同等である要素については、以上の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜省略する。
【0217】
4.1.変形例1
前述の実施形態では、内部パラメーターが既知である二つの撮像装置と、内部パラメーターが未知である投射装置とを含む計測システムにおいて、当該内部パラメーターが未知である投射装置の校正作業を実施することなく、当該内部パラメーターが未知である投射装置を用いてユークリッド復元結果を取得する場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが未知である撮像装置とを含む計測システムにおいて、当該内部パラメーターが未知である撮像装置の校正作業を実施することなく、当該内部パラメーターが未知である撮像装置を用いてユークリッド復元結果を取得することができる。
【0218】
図26は、変形例1に係る計測システムSysCの概要について説明するための模式図である。計測システムSysCは、プロジェクター1Cと、プロジェクター2Cとを含む。プロジェクター1Cは、投射装置16の代わりに投射装置16Cを備える点において、プロジェクター1と相違する。投射装置16Cは、内部パラメーターが既知である。プロジェクター2Cは、撮像装置24の代わりに撮像装置24Cを備える点において、プロジェクター2と相違する。撮像装置24Cは、内部パラメーターが未知である。
【0219】
説明の便宜上、投射装置16Cおよび投射装置16は同一の構成を有するものとし、内部パラメーターが既知であるか未知であるかという点においてのみ相違する。すなわち、投射装置16Cは、光変調器160と、投射レンズ162とを備える。投射装置16Cは、複数の点DF1を含む画像GF1を投射することで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示する。換言すれば、プロジェクター1Cの備える不図示の処理装置は、投射装置16Cから、複数の点DF1を含む画像GF1を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示させる。投射画像GP1に含まれる複数の点DP1は、領域R3に表示される。
【0220】
また、撮像装置24Cおよび撮像装置24は同一の構成を有するものとし、内部パラメーターが既知であるか未知であるかという点においてのみ相違する。すなわち、撮像装置24Cは、撮像素子240と、撮像レンズ242とを備える。撮像装置24Cは、投射装置16CによってスクリーンSC上に表示された投射画像GP1の一部を撮像する。換言すれば、撮像装置24Cは、投射画像GP1の一部が表示されたスクリーンSCの領域R2を含む範囲を撮像する。すなわち、プロジェクター1Cの備える不図示の処理装置は、撮像装置24Cを制御することで、投射画像GP1に含まれる複数の点DP1を撮像した結果を表す撮像画像GS2を取得する。
【0221】
撮像装置14は、投射装置16CによってスクリーンSC上に表示された投射画像GP1を撮像する。換言すれば、撮像装置14は、投射画像GP1が表示されたスクリーンSCの領域R1を含む範囲を撮像する。すなわち、プロジェクター1Cの備える不図示の処理装置は、撮像装置14を制御することで、投射画像GP1に含まれる複数の点DP1を撮像した結果を表す撮像画像GS1を取得する。
【0222】
プロジェクター1Cは、内部パラメーターが既知である投射装置16Cから投射される画像GF1と、内部パラメーターが既知である撮像装置14によって取得された撮像画像GS1とに基づいて、領域R4のユークリッド復元結果を取得する。領域R4のユークリッド復元結果は、領域R5のユークリッド復元結果を含む。また、プロジェクター1Cは、内部パラメーターが既知である投射装置16Cから投射される画像GF1と、内部パラメーターが未知である撮像装置24Cによって取得された撮像画像GS2とに基づいて、領域R6の射影復元結果を取得する。領域R6は領域R5を含む。また、プロジェクター1Cは、領域R4のユークリッド復元結果と、領域R6の射影復元結果とに基づいて、領域R5の射影復元結果を領域R5のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列101を生成する。また、プロジェクター1Cは、三次元射影変換行列101を用いて領域R3の射影復元結果を変換することで、領域R6のユークリッド復元結果を生成する。
【0223】
すなわち、内部パラメーターが既知である投射装置16Cと、内部パラメーターが既知である撮像装置14と、内部パラメーターが未知である撮像装置24Cとを含む計測システムSysCは、撮像装置24Cの校正作業を実施することなく、撮像装置24Cを用いて領域R6のユークリッド復元結果を取得することができる。
【0224】
図27は、変形例1に係る記憶装置10Cの構成を示すブロック図である。プロジェクター1Cは、記憶装置10の代わりに記憶装置10Cを備える点において、プロジェクター1と相違する。記憶装置10Cは、プログラム100の代わりにプログラム100Cを記憶する点と、復元情報110の代わりに復元情報110Cを記憶する点とにおいて、記憶装置10と相違する。プログラム100Cは、プロジェクター1Cの動作を規定する。復元情報110Cは、領域R4のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Cと、領域R6の射影復元結果を表す第2復元情報112Cと、領域R6のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113Cとを含む。
【0225】
本変形例において、プロジェクター1Cは、内部パラメーターが既知である投射装置16Cから投射される画像GF1と、内部パラメーターが既知である撮像装置14によって取得された撮像画像GS1とに基づいて、領域R4のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Cを生成する。具体的には、プロジェクター1Cは、画像GF1に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134と、撮像画像GS1に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131とに基づいて、第1復元情報111Cを生成する。また、プロジェクター1Cは、生成した第1復元情報111Cを記憶装置10Cに記憶させる。
【0226】
また、プロジェクター1Cは、内部パラメーターが既知である投射装置16Cから投射される画像GF1と、内部パラメーターが未知である撮像装置24Cによって取得された撮像画像GS2とに基づいて、領域R6の射影復元結果を表す第2復元情報112Cを生成する。具体的には、プロジェクター1Cは、画像GF1に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134と、撮像画像GS2に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132とに基づいて、第2復元情報112Cを生成する。また、プロジェクター1Cは、生成した第2復元情報112Cを記憶装置10Cに記憶させる。
【0227】
また、プロジェクター1Cは、領域R4のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Cと、領域R6の射影復元結果を表す第2復元情報112Cとに基づいて、領域R5の射影復元結果を領域R5のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列101を生成する。すなわち、三次元射影変換行列101は、第2復元情報112Cの示す複数の点の座標を、第1復元情報111Cの示す複数の点の座標へ変換する。また、プロジェクター1Cは、生成した三次元射影変換行列101を記憶装置10Cに記憶させる。また、プロジェクター1Cは、三次元射影変換行列101を用いて領域R6の射影復元結果を変換することで、領域R6のユークリッド復元結果を生成する。換言すれば、プロジェクター1Cは、第2復元情報112Cと、三次元射影変換行列101とに基づいて、領域R6のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113Cを生成する。また、プロジェクター1Cは、生成した第3復元情報113Cを記憶装置10Cに記憶させる。
【0228】
以上より、変形例1によれば、内部パラメーターが既知である投射装置16Cと、内部パラメーターが既知である撮像装置14と、内部パラメーターが未知である撮像装置24Cとを含む計測システムSysCは、撮像装置24Cを用いて領域R6のユークリッド復元結果を取得することができる。すなわち、計測システムSysCは、撮像装置24Cを用いてユークリッド復元結果を取得する場合であっても、撮像装置24Cの校正作業を省略することができる。
【0229】
以上に説明したように、変形例1に係る計測方法において、投射装置16Cおよび撮像装置14の一方は、撮像装置であり、投射装置16Cおよび撮像装置14の他方は、スクリーンSCに画像を投射する投射装置であり、第1復元情報111Cを生成することは、当該投射装置から、複数の点DF1を含む第1のパターン画像を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP1を表示させることと、当該撮像装置を制御することで、投射画像GP1に含まれ、複数の点DF1と一対一で対応する複数の点DP1を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、当該第1のパターン画像と、当該第1撮像画像と、に基づいて、第1復元情報111Cを生成することと、を含み、複数の点DP1は、領域R5に表示され、投射装置16Cが当該撮像装置である場合、画像GF1は、当該第1撮像画像であり、撮像画像GS1は、当該第1のパターン画像であり、投射装置16Cが当該投射装置である場合、画像GF1は、当該第1のパターン画像であり、撮像画像GS1は、当該第1撮像画像である。
【0230】
すなわち、計測システムSysCは、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが既知である撮像装置とを組み合わせることによって、ユークリッド復元結果を取得することができる。これにより、計測システムSysCは、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0231】
なお、変形例1において、投射装置16Cは「第1の装置」の一例であり、撮像装置14は「第2の装置」の一例であり、スクリーンSCは「スクリーン」の一例であり、第1復元情報111Cは「第1復元情報」の一例であり、複数の点DF1は「複数の第1の点」の一例であり、投射画像GP1は「第1投射画像」の一例であり、複数の点DP1は「複数の第2の点」の一例であり、領域R5は「第3領域」の一例であり、画像GF1は「第1の画像」の一例であり、撮像画像GS1は「第2の画像」の一例である。また、「撮像装置」は撮像装置14を一例とする。また、「投射装置」は投射装置16Cを一例とする。また、「第1のパターン画像」は画像GF1を一例とする。また、「第1撮像画像」は撮像画像GS1を一例とする。
【0232】
4.2.変形例2
前述の実施形態および変形例では、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが未知である投射装置とを含む計測システムにおいて、当該内部パラメーターが未知である投射装置の校正作業を実施することなく、当該内部パラメーターが未知である投射装置を用いてユークリッド復元結果を取得する場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、内部パラメーターが既知である二つの投射装置と、内部パラメーターが未知である撮像装置とを含む計測システムにおいて、当該内部パラメーターが未知である撮像装置の校正作業を実施することなく、当該内部パラメーターが未知である撮像装置を用いてユークリッド復元結果を取得することができる。
【0233】
以下、図28および図29を参照しつつ、変形例2に係る計測システムSysDの概要について説明する。図28は、変形例2において、投射画像GP2が表示される様子を図示した模式図である。図29は、変形例2において、投射画像GP3が表示される様子を図示した模式図である。計測システムSysDは、プロジェクター1Dと、プロジェクター2Dとを含む。プロジェクター1Dは、撮像装置14Bの代わりに撮像装置14Dを備える点において、プロジェクター1Bと相違する。撮像装置14Dは、内部パラメーターが未知である。プロジェクター2Dは、投射装置26Bの代わりに投射装置26Dを備える点において、プロジェクター2Bと相違する。投射装置26Dは、内部パラメーターが既知である。
【0234】
投射装置16Bは、複数の点DF2を含む画像GF2を投射することで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示する。換言すれば、プロジェクター1Dの備える不図示の処理装置は、投射装置16Bから、複数の点DF2を含む画像GF2を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示させる。投射画像GP2に含まれる複数の点DP3は、領域R12に表示される。
【0235】
説明の便宜上、投射装置26Dおよび投射装置26Bは同一の構成を有するものとし、内部パラメーターが既知であるか未知であるかという点においてのみ相違する。すなわち、投射装置26Dは、光変調器260Bと、投射レンズ262Bとを備える。投射装置26Dは、複数の点DF3を含む画像GF3を投射することで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示する。換言すれば、プロジェクター1Dの備える不図示の処理装置は、投射装置26Dから、複数の点DF3を含む画像GF3を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示させる。投射画像GP3に含まれる複数の点DP4は、領域R12に表示される。
【0236】
また、撮像装置14Dおよび撮像装置14Bは同一の構成を有するものとし、内部パラメーターが既知であるか未知であるかという点においてのみ相違する。すなわち、撮像装置14Dは、撮像素子140Bと、撮像レンズ142Bとを備える。撮像装置14Dは、投射装置16BによってスクリーンSC上に表示された投射画像GP2の一部を撮像する。換言すれば、撮像装置14Dは、投射画像GP2の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像する。すなわち、プロジェクター1Dの備える不図示の処理装置は、撮像装置14Dを制御することで、投射画像GP2に含まれる複数の点DP3を撮像した結果を表す撮像画像GS6を取得する。また、撮像装置14Dは、投射装置26DによってスクリーンSC上に表示された投射画像GP3の一部を撮像する。換言すれば、撮像装置14Dは、投射画像GP3の一部が表示されたスクリーンSCの領域R11を含む範囲を撮像する。すなわち、プロジェクター1Dの備える不図示の処理装置は、撮像装置14Dを制御することで、投射画像GP3に含まれる複数の点DP4を撮像した結果を表す撮像画像GS7を取得する。
【0237】
プロジェクター1Dは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bから投射される画像GF2と、画像GF2が投射されることでスクリーンSC上に表示された投射画像GP2の一部を撮像した結果を表す撮像画像GS6と、内部パラメーターが既知である投射装置26Dから投射される画像GF3と、画像GF3が投射されることでスクリーンSC上に表示された投射画像GP3の一部を撮像した結果を表す撮像画像GS7とに基づいて、領域R10のユークリッド復元結果を取得する。領域R10のユークリッド復元結果は、領域R12のユークリッド復元結果を含む。また、プロジェクター1Dは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bから投射される画像GF2と、内部パラメーターが未知である撮像装置14Dによって取得された撮像画像であって、画像GF2が投射されることでスクリーンSC上に表示された投射画像GP2の一部を撮像した結果を表す撮像画像GS6とに基づいて、領域R12の射影復元結果を取得する。また、プロジェクター1Dは、領域R10のユークリッド復元結果と、領域R12の射影復元結果とに基づいて、領域R12の射影復元結果を領域R12のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列101Bを生成する。また、プロジェクター1Dは、三次元射影変換行列101Bを用いて領域R12の射影復元結果を変換することで、領域R12のユークリッド復元結果を生成する。
【0238】
すなわち、内部パラメーターが既知である投射装置16Bと、内部パラメーターが既知である投射装置26Dと、内部パラメーターが未知である撮像装置14Dとを含む計測システムSysDは、撮像装置14Dの校正作業を実施することなく、撮像装置14Dを用いて領域R12のユークリッド復元結果を取得することができる。
【0239】
図30は、変形例2に係る記憶装置10Dの構成を示すブロック図である。プロジェクター1Dは、記憶装置10Bの代わりに記憶装置10Dを備える点において、プロジェクター1Bと相違する。記憶装置10Dは、プログラム100Bの代わりにプログラム100Dを記憶する点と、復元情報110Bの代わりに復元情報110Dを記憶する点とにおいて、記憶装置10Bと相違する。プログラム100Dは、プロジェクター1Dの動作を規定する。復元情報110Dは、領域R10のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Dと、領域R12の射影復元結果を表す第2復元情報112Dと、領域R12のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113Dとを含む。
【0240】
本変形例において、プロジェクター1Dは、第1投射画像情報103Bと、第1撮像画像情報106Bとに基づいて、第1投射画像情報103Bの示す画像GF2を投射する投射装置16Bが有する光変調器160Bの備える複数の画素と、第1撮像画像情報106Bを生成する撮像装置14Dが有する撮像素子140Bの備える複数の画素との対応関係を示す第1関係情報115Bを生成する。換言すれば、プロジェクター1Dは、第1投射画像情報103Bの示す画像GF2と、第1撮像画像情報106Bの示す撮像画像GS6とに基づいて、第1関係情報115Bを生成する。具体的には、プロジェクター1Dは、画像GF2に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bと、撮像画像GS6に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Bとに基づいて、第1関係情報115Bを生成する。また、プロジェクター1Dは、生成した第1関係情報115Bを記憶装置10Dに記憶させる。
【0241】
また、プロジェクター1Dは、第2投射画像情報104Bと、第2撮像画像情報107Bとに基づいて、第2投射画像情報104Bの示す画像GF3を投射する投射装置26Dが有する光変調器260Bの備える複数の画素と、第2撮像画像情報107Bを生成する撮像装置14Dが有する撮像素子140Bの備える複数の画素との対応関係を示す第2関係情報116Bを生成する。換言すれば、プロジェクター1Dは、第2投射画像情報104Bの示す画像GF3と、第2撮像画像情報107Bの示す撮像画像GS7とに基づいて、第2関係情報116Bを生成する。具体的には、プロジェクター1Dは、画像GF3に含まれる複数の点の座標を表す第4座標情報135Bと、撮像画像GS7に含まれる複数の点の座標を表す第2座標情報132Bとに基づいて、第2関係情報116Bを生成する。また、プロジェクター1Dは、生成した第2関係情報116Bを記憶装置10Dに記憶させる。
【0242】
また、プロジェクター1Dは、第1関係情報115Bと、第2関係情報116Bと、撮像画像GS6と、撮像画像GS7とに基づいて、光変調器260Bにおける、複数の点DF2と一対一で対応する複数の点DF2xの座標を示すパネル座標情報136Bを生成する。また、プロジェクター1Dは、生成したパネル座標情報136Bを記憶装置10Dに記憶させる。
【0243】
本変形例において、プロジェクター1Dは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bから投射される画像GF2と、内部パラメーターが既知である投射装置26Dから投射される画像GF3とに基づいて、領域R10のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Dを生成する。具体的には、プロジェクター1Dは、画像GF2に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bと、画像GF3に基づく第2関係情報116Bに基づくパネル座標情報136Bとに基づいて、第1復元情報111Dを生成する。また、プロジェクター1Dは、生成した第1復元情報111Dを記憶装置10Dに記憶させる。
【0244】
また、プロジェクター1Dは、内部パラメーターが既知である投射装置16Bから投射される画像GF2と、内部パラメーターが未知である撮像装置14Dによって取得された撮像画像GS6とに基づいて、領域R12の射影復元結果を表す第2復元情報112Dを生成する。具体的には、プロジェクター1Dは、撮像画像GS6に含まれる複数の点の座標を表す第1座標情報131Bと、画像GF2に含まれる複数の点の座標を表す第3座標情報134Bとに基づいて、第2復元情報112Dを生成する。また、プロジェクター1Dは、生成した第2復元情報112Dを記憶装置10Dに記憶させる。
【0245】
また、プロジェクター1Dは、領域R10のユークリッド復元結果を表す第1復元情報111Dと、領域R12の射影復元結果を表す第2復元情報112Dとに基づいて、領域R12の射影復元結果を領域R12のユークリッド復元結果へ変換する三次元射影変換行列101Bを生成する。すなわち、三次元射影変換行列101Bは、第2復元情報112Dの示す複数の点の座標を、第1復元情報111Dの示す複数の点の座標へ変換する。また、プロジェクター1Dは、生成した三次元射影変換行列101Bを記憶装置10Dに記憶させる。また、プロジェクター1Dは、三次元射影変換行列101Bを用いて領域R12の射影復元結果を変換することで、領域R12のユークリッド復元結果を生成する。換言すれば、プロジェクター1Dは、第2復元情報112Dと、三次元射影変換行列101Bとに基づいて、領域R12のユークリッド復元結果を表す第3復元情報113Dを生成する。また、プロジェクター1Dは、生成した第3復元情報113Dを記憶装置10Dに記憶させる。
【0246】
以上より、変形例2によれば、内部パラメーターが既知である投射装置16Bと、内部パラメーターが既知である投射装置26Dと、内部パラメーターが未知である撮像装置14Dとを含む計測システムSysDは、撮像装置14Dを用いて領域R12のユークリッド復元結果を取得することができる。すなわち、計測システムSysDは、撮像装置14Dを用いてユークリッド復元結果を取得する場合であっても、撮像装置14Dの校正作業を省略することができる。
【0247】
以上に説明したように、変形例2に係る計測方法において、投射装置16Bおよび投射装置26Dは、スクリーンSCに画像を投射する投射装置であり、撮像装置14Dは、撮像装置であり、投射装置16Bは、光源から発せられた光を、スクリーンSC上に投射画像を表示するための投射光に変調する光変調器160Bを備え、投射装置26Dは、光源から発せられた光を、スクリーンSC上に投射画像を表示するための投射光に変調する光変調器260Bを備え、撮像装置14Dは、撮像レンズ142Bにより集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する撮像素子140Bを備え、第1復元情報111Dを生成することは、投射装置16Bから、複数の点DF2を含む第2のパターン画像を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP2を表示させることと、投射装置26Dから、複数の点DF3を含む第4のパターン画像を投射させることで、スクリーンSC上に投射画像GP3を表示させることと、撮像装置14Dを制御することで、投射画像GP2に含まれ、複数の点DF2と一対一で対応する複数の点DP3を撮像した結果を表す第7撮像画像を取得することと、撮像装置14Dを制御することで、投射画像GP3に含まれ、複数の点DF3と一対一で対応する複数の点DP4を撮像した結果を表す第8撮像画像を取得することと、当該第2のパターン画像と、当該第7撮像画像と、に基づいて、光変調器160Bの備える複数の画素と、撮像素子140Bの備える複数の画素と、の対応関係を示す第1関係情報115Bを生成することと、当該第4のパターン画像と、当該第8撮像画像と、に基づいて、光変調器260Bの備える複数の画素と、撮像素子140Bの備える複数の画素と、の対応関係を示す第2関係情報116Bを生成することと、第1関係情報115Bと、第2関係情報116Bと、当該第7撮像画像と、当該第8撮像画像と、に基づいて、光変調器260Bにおける、複数の点DF2と一対一で対応する複数の点DF2xの座標を示すパネル座標情報136Bを生成することと、当該第2のパターン画像と、パネル座標情報136Bとに基づいて、第1復元情報111Dを生成することと、を含み、複数の点DP3は、領域R12に表示され、画像GF2は、当該第2のパターン画像であり、画像GF3は、当該第4のパターン画像であり、撮像画像GS6は、当該第7撮像画像である。
【0248】
すなわち、計測システムSysDは、内部パラメーターが既知である二つの投射装置と、内部パラメーターが未知である撮像装置とを組み合わせることによって、ユークリッド復元結果を取得することができる。これにより、計測システムSysDは、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0249】
なお、変形例2において、投射装置16Bは「第1の装置」の一例であり、投射装置26Dは「第2の装置」の一例であり、撮像装置14Dは「第3の装置」の一例であり、スクリーンSCは「スクリーン」の一例であり、光変調器160Bは「第1の光変調器」の一例であり、光変調器260Bは「第3の光変調器」の一例であり、撮像レンズ142Bは「第3レンズ」の一例であり、撮像素子140Bは「第2の撮像素子」の一例であり、第1復元情報111Dは「第1復元情報」の一例であり、複数の点DF2は「複数の第4の点」の一例であり、投射画像GP2は「第2投射画像」の一例であり、複数の点DF3は「複数の第9の点」の一例であり、投射画像GP3は「第4投射画像」の一例であり、複数の点DP3は「複数の第6の点」の一例であり、複数の点DP4は「複数の第10の点」の一例であり、第1関係情報115Bは「第3関係情報」の一例であり、第2関係情報116Bは「第4関係情報」の一例であり、点DF2xは「複数の第11の点」の一例であり、パネル座標情報136Bは「第2座標情報」の一例であり、領域R12は「第3領域」の一例であり、画像GF2は「第1の画像」の一例であり、画像GF3は「第2の画像」の一例であり、撮像画像GS6は「第3の画像」の一例である。また、「投射装置」は投射装置16Bおよび投射装置26Dを一例とする。また、「撮像装置」は撮像装置14Dを一例とする。また、「第2のパターン画像」は画像GF2を一例とする。また、「第4のパターン画像」は画像GF3を一例とする。また、「第7撮像画像」は撮像画像GS6を一例とする。また、「第8撮像画像」は撮像画像GS7を一例とする。
【0250】
4.3.変形例3
前述の実施形態および変形例では、内部パラメーターが既知である二つの撮像装置と、内部パラメーターが未知である投射装置とを含む計測システムにおいて、当該内部パラメーターが未知である投射装置の校正作業を実施することなく、当該内部パラメーターが未知である投射装置を用いてユークリッド復元結果を取得する場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、計測システムは、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが未知である撮像装置とを含むものであってもよい。内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが未知である撮像装置とを含む計測システムにおいて、当該内部パラメーターが未知である撮像装置の校正作業を実施することなく、当該内部パラメーターが未知である撮像装置を用いてユークリッド復元結果を取得することができる。
【0251】
4.4.変形例4
前述の実施形態および変形例では、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが未知である投射装置とを含む計測システムにおいて、当該内部パラメーターが未知である投射装置の校正作業を実施することなく、当該内部パラメーターが未知である投射装置を用いてユークリッド復元結果を取得する場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、計測システムは、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが未知である投射装置とを含むものであってもよい。内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが未知である投射装置とを含む計測システムにおいて、当該内部パラメーターが未知である投射装置の校正作業を実施することなく、当該内部パラメーターが未知である投射装置を用いてユークリッド復元結果を取得することができる。
【0252】
4.5.変形例5
前述の実施形態および変形例において、投射装置から投射される画像が、所謂水玉模様を有する画像である場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。投射装置から投射される画像は、例えば、画像の長手方向と平行な複数の直線と、画像の短手方向と平行な複数の直線とが描かれた、所謂格子状のパターンを有する画像であってもよい。また、投射装置から投射される画像は、所謂チェッカーパターンを有する画像であってもよい。
【0253】
投射装置から投射される画像は、位相シフト法に用いられる、正弦波縞パターンを有する画像であってもよい。正弦波縞パターンを有する画像が用いられる場合、投射装置は、三次元形状の計測対象となる物体に対して、各々が位相の異なる縞パターンを有する複数の画像を逐次投射する。また、撮像装置は、当該物体上に表示される複数の投射画像を逐次撮像する。
【0254】
4.6.変形例6
前述の実施形態および変形例では、計測システムの動作を制御する処理装置が一つである場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。本発明に係る計測システムにおいて、計測システムの動作を制御する処理装置は、二つ以上含まれてもよい。例えば、計測システムが二つの処理装置を含む場合、当該二つの処理装置の各々は、異なる装置に設けられてもよい。
【0255】
4.7.変形例7
前述の実施形態および変形例では、二つの投射装置から、異なるタイミングで画像を投射し、スクリーンSC上に表示される2種類の投射画像を別々に撮像する場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されてものではない。二つの投射装置は、スクリーンSC上に投射画像を同時に表示してもよい。二つの投射装置がスクリーンSC上に投射画像を同時に表示する場合、撮像装置は、二つの投射装置によって表示された投射画像が重畳する領域の少なくとも一部を含む範囲を撮像する。なお、二つの投射装置がスクリーンSC上に投射画像を同時に表示する場合、二つの投射装置の各々は、異なる画像を投射することが好ましい。これにより、スクリーンSC上に表示された投射画像が、二つの投射装置のうちのどちらの投射装置によって表示されたものなのかを区別することができる。
【0256】
5.付記
以下、付記として本発明のまとめを記載する。
【0257】
5.1.付記1
第1レンズを備え、前記第1レンズに関する内部パラメーターが既知である第1の装置に入力された画像および前記第1の装置から出力される画像のいずれか一方である第1の画像と、第2レンズを備え、前記第2レンズに関する内部パラメーターが既知である第2の装置に入力された画像および前記第2の装置から出力される画像のいずれか一方である第2の画像と、に基づいて、非平面であるスクリーンにおける第1領域のユークリッド復元結果を表す第1復元情報を生成することと、第3レンズを備え、前記第3レンズに関する内部パラメーターが未知である第3の装置に入力された画像および前記第3の装置から出力される画像のいずれか一方である第3の画像と、前記第1の画像と、に基づいて、前記スクリーンにおける第2領域の射影復元結果を表す第2復元情報を生成することと、前記第1復元情報と、前記第2復元情報と、に基づいて、前記第2復元情報の示す複数の点の座標を前記第1復元情報の示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列を生成することと、前記第2復元情報と、前記三次元射影変換行列と、に基づいて、前記第2領域のユークリッド復元結果を表す第3復元情報を生成することと、を含み、前記第1の装置、前記第2の装置および前記第3の装置のうちの少なくとも一つは、前記スクリーンを撮像する撮像装置であり、前記第1領域の少なくとも一部と、前記第2領域の少なくとも一部とは、第3領域において重畳する、計測方法。
【0258】
すなわち、付記1に記載の計測方法を実現する計測システムは、内部パラメーターが既知である装置を用いて取得された第1領域のユークリッド復元結果を用いることで、内部パラメーターが未知である装置を用いて取得された第2領域の射影復元結果を、第2領域のユークリッド復元結果に変換することができる。これにより、付記1に記載の計測方法を実現する計測システムは、第2領域のユークリッド復元結果を取得する場合であっても、内部パラメーターが未知である装置の校正作業を省略することができる。
【0259】
5.2.付記2
前記第1の装置および前記第3の装置の一方は、前記撮像装置であり、前記第1の装置および前記第3の装置の他方は、前記スクリーンに画像を投射する投射装置であり、前記第2復元情報を生成することは、前記投射装置から、複数の第1の点を含む第1のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第1投射画像を表示させることと、前記撮像装置を制御することで、前記第1投射画像に含まれ、前記複数の第1の点と一対一で対応する複数の第2の点を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、前記第1のパターン画像と、前記第1撮像画像と、に基づいて、前記第2復元情報を生成することと、を含み、前記複数の第2の点は、前記第3領域に表示され、前記第1の装置が前記撮像装置である場合、前記第1の画像は、前記第1撮像画像であり、前記第3の画像は、前記第1のパターン画像であり、前記第1の装置が前記投射装置である場合、前記第1の画像は、前記第1のパターン画像であり、前記第3の画像は、前記第1撮像画像である、付記1に記載の計測方法。
【0260】
すなわち、付記2に記載の計測方法を実現する計測システムは、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが未知である投射装置との組み合わせ、または、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが未知である撮像装置との組み合わせによって、射影復元結果を取得することができる。これにより、付記2に記載の計測方法を実現する計測システムは、撮像装置と、投射装置とのうちのいずれか一方の内部パラメーターが未知であっても、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0261】
5.3.付記3
前記第1の装置および前記第3の装置は、前記撮像装置であり、前記第3領域は、複数の第3の点を含み、前記第2復元情報を生成することは、前記第1の装置を制御することで、前記複数の第3の点を撮像した結果を表す第2撮像画像を取得することと、前記第3の装置を制御することで、前記複数の第3の点を撮像した結果を表す第3撮像画像を取得することと、前記第2撮像画像と、前記第3撮像画像と、に基づいて、前記第2復元情報を生成することと、を含み、前記第1の画像は、前記第2撮像画像であり、前記第3の画像は、前記第3撮像画像である、付記1に記載の計測方法。
【0262】
すなわち、付記3に記載の計測方法を実現する計測システムは、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが未知である撮像装置との組み合わせによって、射影復元結果を取得することができる。これにより、付記3に記載の計測方法を実現する計測システムは、複数の撮像装置のうちのいずれか一つの内部パラメーターが未知であっても、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0263】
5.4.付記4
前記第1の装置および前記第3の装置は、前記スクリーンに画像を投射する投射装置であり、前記第2の装置は、前記撮像装置であり、前記第1の装置は、光源から発せられた光を、前記スクリーン上に投射画像を表示するための投射光に変調する第1の光変調器を備え、前記第2の装置は、前記第2レンズにより集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する第1の撮像素子を備え、前記第3の装置は、光源から発せられた光を、前記スクリーン上に投射画像を表示するための投射光に変調する第2の光変調器を備え、前記第2復元情報を生成することは、前記第1の装置から、複数の第4の点を含む第2のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第2投射画像を表示させることと、前記第3の装置から、複数の第5の点を含む第3のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第3投射画像を表示させることと、前記第2の装置を制御することで、前記第2投射画像に含まれ、前記複数の第4の点と一対一で対応する複数の第6の点を撮像した結果を表す第4撮像画像を取得することと、前記第2の装置を制御することで、前記第3投射画像に含まれ、前記複数の第5の点と一対一で対応する複数の第7の点を撮像した結果を表す第5撮像画像を取得することと、前記第2のパターン画像と、前記第4撮像画像と、に基づいて、前記第1の光変調器の備える複数の画素と、前記第1の撮像素子の備える複数の画素と、の対応関係を示す第1関係情報を生成することと、前記第3のパターン画像と、前記第5撮像画像と、に基づいて、前記第2の光変調器の備える複数の画素と、前記第1の撮像素子の備える複数の画素と、の対応関係を示す第2関係情報を生成することと、前記第1関係情報と、前記第2関係情報と、前記第4撮像画像と、前記第5撮像画像と、に基づいて、前記第2の光変調器における、前記複数の第4の点と一対一で対応する複数の第8の点の座標を示す第1座標情報を生成することと、前記第2のパターン画像と、前記第1座標情報とに基づいて、前記第2復元情報を生成することと、を含み、前記複数の第6の点は、前記第3領域に表示され、前記第1の画像は、前記第2のパターン画像であり、前記第2の画像は、前記第4撮像画像であり、前記第3の画像は、前記第3のパターン画像である、付記1に記載の計測方法。
【0264】
すなわち、付記4に記載の計測方法を実現する計測システムは、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが既知である撮像装置と、内部パラメーターが未知である投射装置との組み合わせによって、射影復元結果を取得することができる。これにより、付記4に記載の計測方法を実現する計測システムは、複数の投射装置のうちのいずれか一つの内部パラメーターが未知であっても、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0265】
5.5.付記5
前記第1の装置および前記第2の装置の一方は、前記撮像装置であり、前記第1の装置および前記第2の装置の他方は、前記スクリーンに画像を投射する投射装置であり、前記第1復元情報を生成することは、前記投射装置から、複数の第1の点を含む第1のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第1投射画像を表示させることと、前記撮像装置を制御することで、前記第1投射画像に含まれ、前記複数の第1の点と一対一で対応する複数の第2の点を撮像した結果を表す第1撮像画像を取得することと、前記第1のパターン画像と、前記第1撮像画像と、に基づいて、前記第1復元情報を生成することと、を含み、前記複数の第2の点は、前記第3領域に表示され、前記第1の装置が前記撮像装置である場合、前記第1の画像は、前記第1撮像画像であり、前記第2の画像は、前記第1のパターン画像であり、前記第1の装置が前記投射装置である場合、前記第1の画像は、前記第1のパターン画像であり、前記第2の画像は、前記第1撮像画像である、付記1から付記3のうちのいずれか一つに記載の計測方法。
【0266】
すなわち、付記5に記載の計測方法を実現する計測システムは、内部パラメーターが既知である投射装置と、内部パラメーターが既知である撮像装置とを組み合わせることによって、ユークリッド復元結果を取得することができる。これにより、付記5に記載の計測方法を実現する計測システムは、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0267】
5.6.付記6
前記第1の装置および前記第2の装置は、前記撮像装置であり、前記第3領域は、複数の第3の点を含み、前記第1復元情報を生成することは、前記第1の装置を制御することで、前記複数の第3の点を撮像した結果を表す第2撮像画像を取得することと、前記第2の装置を制御することで、前記複数の第3の点を撮像した結果を表す第6撮像画像を取得することと、前記第2撮像画像と、前記第6撮像画像と、に基づいて、前記第1復元情報を生成することと、を含み、前記第1の画像は、前記第2撮像画像であり、前記第2の画像は、前記第6撮像画像である、付記1から付記3のうちのいずれか一つに記載の計測方法。
【0268】
すなわち、付記6に記載の計測方法を実現する計測システムは、内部パラメーターが既知である二つの撮像装置を組み合わせることによって、ユークリッド復元結果を取得することができる。これにより、付記6に記載の計測方法を実現する計測システムは、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0269】
5.7.付記7
前記第1の装置および前記第2の装置は、前記スクリーンに画像を投射する投射装置であり、前記第3の装置は、前記撮像装置であり、前記第1の装置は、光源から発せられた光を、前記スクリーン上に投射画像を表示するための投射光に変調する第1の光変調器を備え、前記第2の装置は、光源から発せられた光を、前記スクリーン上に投射画像を表示するための投射光に変調する第3の光変調器を備え、前記第3の装置は、前記第3レンズにより集光された光を電気信号に変換することで撮像画像を生成する第2の撮像素子を備え、前記第1復元情報を生成することは、前記第1の装置から、複数の第4の点を含む第2のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第2投射画像を表示させることと、前記第2の装置から、複数の第9の点を含む第4のパターン画像を投射させることで、前記スクリーン上に第4投射画像を表示させることと、前記第3の装置を制御することで、前記第2投射画像に含まれ、前記複数の第4の点と一対一で対応する複数の第6の点を撮像した結果を表す第7撮像画像を取得することと、前記第3の装置を制御することで、前記第4投射画像に含まれ、前記複数の第9の点と一対一で対応する複数の第10の点を撮像した結果を表す第8撮像画像を取得することと、前記第2のパターン画像と、前記第7撮像画像と、に基づいて、前記第1の光変調器の備える複数の画素と、前記第2の撮像素子の備える複数の画素と、の対応関係を示す第3関係情報を生成することと、前記第4のパターン画像と、前記第8撮像画像と、に基づいて、前記第3の光変調器の備える複数の画素と、前記第2の撮像素子の備える複数の画素と、の対応関係を示す第4関係情報を生成することと、前記第3関係情報と、前記第4関係情報と、前記第7撮像画像と、前記第8撮像画像と、に基づいて、前記第3の光変調器における、前記複数の第4の点と一対一で対応する複数の第11の点の座標を示す第2座標情報を生成することと、前記第2のパターン画像と、前記第2座標情報とに基づいて、前記第1復元情報を生成することと、を含み、前記複数の第6の点は、前記第3領域に表示され、前記第1の画像は、前記第2のパターン画像であり、前記第2の画像は、前記第4のパターン画像であり、前記第3の画像は、前記第7撮像画像である、付記1に記載の計測方法。
【0270】
すなわち、付記7に記載の計測方法を実現する計測システムは、内部パラメーターが既知である二つの投射装置と、内部パラメーターが未知である撮像装置とを組み合わせることによって、ユークリッド復元結果を取得することができる。これにより、付記7に記載の計測方法を実現する計測システムは、物体の三次元形状を正確に計測することができる。
【0271】
5.8.付記8
第1レンズを備え、前記第1レンズに関する内部パラメーターが既知である第1の装置と、第2レンズを備え、前記第2レンズに関する内部パラメーターが既知である第2の装置と、第3レンズを備え、前記第3レンズに関する内部パラメーターが未知である第3の装置と、前記第1の装置に入力された画像および前記第1の装置から出力される画像のいずれか一方である第1の画像と、前記第2の装置に入力された画像および前記第2の装置から出力される画像のいずれか一方である第2の画像と、に基づいて、非平面であるスクリーンにおける第1領域のユークリッド復元結果を表す第1復元情報を生成することと、前記第3の装置に入力された画像および前記第3の装置から出力される画像のいずれか一方である第3の画像と、前記第1の画像と、に基づいて、前記スクリーンにおける第2領域の射影復元結果を表す第2復元情報を生成することと、前記第1復元情報と、前記第2復元情報と、に基づいて、前記第2復元情報の示す複数の点の座標を前記第1復元情報の示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列を生成することと、前記第2復元情報と、前記三次元射影変換行列と、に基づいて、前記第2領域のユークリッド復元結果を表す第3復元情報を生成することと、を実行する処理装置と、を含み、前記第1の装置、前記第2の装置および前記第3の装置のうちの少なくとも一つは、前記スクリーンを撮像する撮像装置であり、前記第1領域の少なくとも一部と、前記第2領域の少なくとも一部とは、第3領域において重畳する、計測システム。
【0272】
すなわち、付記8に記載の計測システムは、内部パラメーターが既知である装置を用いて取得された第1領域のユークリッド復元結果を用いることで、内部パラメーターが未知である装置を用いて取得された第2領域の射影復元結果を、第2領域のユークリッド復元結果に変換することができる。これにより、付記8に記載の計測システムは、第2領域のユークリッド復元結果を取得する場合であっても、内部パラメーターが未知である装置の校正作業を省略することができる。
【0273】
5.9.付記9
第1レンズを備え、前記第1レンズに関する内部パラメーターが既知である第1の装置に入力された画像および前記第1の装置から出力される画像のいずれか一方である第1の画像と、第2レンズを備え、前記第2レンズに関する内部パラメーターが既知である第2の装置に入力された画像および前記第2の装置から出力される画像のいずれか一方である第2の画像と、に基づいて、非平面であるスクリーンにおける第1領域のユークリッド復元結果を表す第1復元情報を生成することと、第3レンズを備え、前記第3レンズに関する内部パラメーターが未知である第3の装置に入力された画像および前記第3の装置から出力される画像のいずれか一方である第3の画像と、前記第1の画像と、に基づいて、前記スクリーンにおける第2領域の射影復元結果を表す第2復元情報を生成することと、前記第1復元情報と、前記第2復元情報と、に基づいて、前記第2復元情報の示す複数の点の座標を前記第1復元情報の示す複数の点の座標へ変換するための三次元射影変換行列を生成することと、前記第2復元情報と、前記三次元射影変換行列と、に基づいて、前記第2領域のユークリッド復元結果を表す第3復元情報を生成することと、を実行する処理装置を備え、前記第1の装置、前記第2の装置および前記第3の装置のうちの少なくとも一つは、前記スクリーンを撮像する撮像装置であり、前記第1領域の少なくとも一部と、前記第2領域の少なくとも一部とは、第3領域において重畳する、情報処理装置。
【0274】
すなわち、付記9に記載の情報処理装置を備える計測システムは、内部パラメーターが既知である装置を用いて取得された第1領域のユークリッド復元結果を用いることで、内部パラメーターが未知である装置を用いて取得された第2領域の射影復元結果を、第2領域のユークリッド復元結果に変換することができる。これにより、付記9に記載の情報処理装置を備える計測システムは、第2領域のユークリッド復元結果を取得する場合であっても、内部パラメーターが未知である装置の校正作業を省略することができる。
【符号の説明】
【0275】
1…プロジェクター、1A…コンピューター、2…プロジェクター、3…カメラ、10…記憶装置、12…処理装置、14…撮像装置、16…投射装置、18…通信装置、100…プログラム、101…三次元射影変換行列、102…投射画像情報、105…撮像画像情報、110…復元情報、114…関係情報、130…座標情報、120…投射制御部、121…撮像制御部、122…画像解析部、123…復元情報生成部、140…撮像素子、142…撮像レンズ、160…光変調器、162…投射レンズ、GP1…投射画像、GF1…画像、GS1…撮像画像、DP1…点、R1…領域、SC…スクリーン、Sys…計測システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30