特開 2024-64740 整髪料組成物

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024064740

(43)【公開日】2024-05-14

(54)【発明の名称】整髪料組成物

(51)【国際特許分類】

   A61K 8/86 20060101AFI20240507BHJP

   A61Q 5/06 20060101ALI20240507BHJP

   A61K 8/81 20060101ALI20240507BHJP

   A61K 8/73 20060101ALI20240507BHJP

【ＦＩ】

A61K8/86

A61Q5/06

A61K8/81

A61K8/73

【審査請求】未請求

【請求項の数】1

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2022173550

(22)【出願日】2022-10-28

(71)【出願人】

【識別番号】502439647

【氏名又は名称】株式会社ダリヤ

(72)【発明者】

【氏名】品川 直基

【テーマコード（参考）】

4C083

【Ｆターム（参考）】

4C083AA122

4C083AC102

4C083AC122

4C083AC182

4C083AC482

4C083AC532

4C083AC542

4C083AC582

4C083AD041

4C083AD042

4C083AD072

4C083AD091

4C083AD092

4C083AD131

4C083AD281

4C083AD282

4C083AD432

4C083CC32

4C083DD47

4C083EE03

4C083EE06

4C083EE07

4C083EE28

(57)【要約】

【課題】本発明は、高いセット力およびツヤを有し、べたつきがなく、塗布具で塗布しても毛髪へのなじみが良好である整髪料組成物を提供する。
【解決手段】塗布具付き容器に充填された整髪料組成物であって、（Ａ）２５℃で液状のポリエチレングリコール、（Ｂ）カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、（アクロイルジメチルタウリンアンモニウム／ＶＰ）コポリマーまたは（アクリル酸ヒドロキシエチル／アクリロイルジメチルタウリンＮａ）コポリマーから選ばれる１種以上、（Ｃ）ヒドロキシプロピルセルロース、（Ｄ）ポリビニルピロリドン、（Ｅ）（アクリレーツ／ジアセトンアクリルアミド）コポリマーＡＭＰを含有し、前記（Ａ）成分の含有量が１０～３５質量％、前記（Ｂ）成分の含有量が０．１～１質量％、前記（Ｄ）成分の含有量が１～１０質量％、前記（Ｅ）成分の含有量が０．５～５質量％であることを特徴とする整髪料組成物。
【選択図】なし

【特許請求の範囲】

【請求項1】

塗布具付き容器に充填された整髪料組成物であって、
（Ａ）２５℃で液状のポリエチレングリコール
（Ｂ）カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、（アクロイルジメチルタウリンアンモニウム／ＶＰ）コポリマーまたは（アクリル酸ヒドロキシエチル／アクリロイルジメチルタウリンＮａ）コポリマーから選ばれる１種以上
（Ｃ）ヒドロキシプロピルセルロース
（Ｄ）ポリビニルピロリドン
（Ｅ）（アクリレーツ／ジアセトンアクリルアミド）コポリマーＡＭＰ
を含有し、前記（Ａ）成分の含有量が１０～３５質量％、前記（Ｂ）成分の含有量が０．１～１質量％、前記（Ｄ）成分の含有量が１～１０質量％、前記（Ｅ）成分の含有量が０．５～５質量％であることを特徴とする整髪料組成物。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は塗布具付き容器に充填された整髪料組成物に関する。特に高いセット力およびツヤを有し、べたつきがなく、毛髪へのなじみが良好である整髪料組成物に関する。

【背景技術】

【0002】

髪型を形成できる特徴を有する化粧料組成物の一つに、一般にヘアジェルといわれる、水溶性増粘剤で粘度を付与した水と硬い被膜を形成する水溶性の樹脂を配合したゲル状の整髪料組成物があり、広く用いられている。ヘアジェルは、油性成分で整髪するポマードや、チックと異なり、掌で伸ばしやすいこと、シャンプーでの洗い落としが容易なこと、みずみずしいツヤを付与できることから、近年でも根強い需要がある。

【0003】

しかし、より高いセット力を付与するために水溶性の樹脂の含有量を大きくすると、毛髪へのなじみが悪くなることや、べたつきや発生してしまう問題がある。

【0004】

特許文献１には、毛髪への伸び、なじみが良く、高いツヤや滑らかさを与えるジェル状の整髪料組成物が開示されている。特許文献２には、べたつきがなく整髪性が良好なジェル状の整髪料組成物が開示されている。

【0005】

ところで、生え際などの塗布し難い部分に顔料を塗布し着色する毛髪着色料組成物としてヘアマスカラがある。ヘアマスカラの機構としては毛髪着色料組成物を内包する容器と塗布軸の一端に塗布体を備え且つ他端に容器蓋部を備えた塗布具で構成されており、毛髪着色料組成物を直接毛髪に塗布できる機構等が挙げられる（特許文献３）。

【0006】

近年では、ジェル状の整髪料組成物をヘアマスカラの容器に充填することで、ブラシでスタイリングしながら整髪料組成物を塗布することができ且つ手が汚れないことからヘアマスカラ容器に内包された整髪料組成物の需要が高まってきている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0007】

【特許文献1】特開２００１－３３５４３６号公報

【特許文献2】特開２００９－６７７３５号公報

【特許文献3】特開２００５－３１９００４号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0008】

しかしながら、ジェル状整髪料組成物をヘアマスカラ容器に適用すると、手で伸ばしてから使用する従来の使用方法と異なるため、均一に塗布することが困難であり、毛髪へのなじみが悪く感じられてしまう問題があった。この問題を解決するために、水溶性の樹脂の含有量を減らすとセット力が低下してしまうだけでなく、かえって毛髪へのなじみが悪くなってしまうことがあった。

【0009】

本発明は上記課題を解決するものである。即ち本発明は、高いセット力およびツヤを有し、べたつきがなく、塗布具で塗布しても毛髪へのなじみが良好である整髪料組成物を提供することを課題とする。

【課題を解決するための手段】

【0010】

本発明者は鋭意検討した結果、塗布具付き容器に充填された整髪料組成物であって、（Ａ）２５℃で液状のポリエチレングリコール、（Ｂ）カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、（アクロイルジメチルタウリンアンモニウム／ＶＰ）コポリマーまたは（アクリル酸ヒドロキシエチル／アクリロイルジメチルタウリンＮａ）コポリマーから選ばれる１種以上、（Ｃ）ヒドロキシプロピルセルロース、（Ｄ）ポリビニルピロリドン、（Ｅ）（アクリレーツ／ジアセトンアクリルアミド）コポリマーＡＭＰを含有し、前記（Ａ）成分の含有量が１０～３５質量％、前記（Ｂ）成分の含有量が０．１～１質量％、前記（Ｄ）成分の含有量が１～１０質量％、前記（Ｅ）成分の含有量が０．５～５質量％であることを特徴とする整髪料組成物に高いセット力およびツヤを有し、べたつきがなく、塗布具で塗布しても毛髪へのなじみが良好である整髪料組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。

【発明の効果】

【0011】

本発明により、高いセット力およびツヤを有し、べたつきがなく、塗布具で塗布しても毛髪へのなじみが良好である整髪料組成物を提供する。

【発明を実施するための形態】

【0012】

以下、本発明を詳細に説明する。

【0013】

本発明は、塗布具付き容器に充填された整髪料組成物であって、（Ａ）２５℃で液状のポリエチレングリコール、（Ｂ）カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、（アクロイルジメチルタウリンアンモニウム／ＶＰ）コポリマーまたは（アクリル酸ヒドロキシエチル／アクリロイルジメチルタウリンＮａ）コポリマーから選ばれる１種以上、（Ｃ）ヒドロキシプロピルセルロース、（Ｄ）ポリビニルピロリドン、（Ｅ）（アクリレーツ／ジアセトンアクリルアミド）コポリマーＡＭＰを含有し、前記（Ａ）成分の含有量が１０～３５質量％、前記（Ｂ）成分の含有量が０．１～１質量％、前記（Ｄ）成分の含有量が１～１０質量％、前記（Ｅ）成分の含有量が０．５～５質量％であることを特徴とする整髪料組成物である。

【0014】

本発明は、ツヤの観点から、（Ａ）２５℃で液状のポリエチレングリコールを含有する。

【0015】

本発明で用いられる前記（Ａ）成分の含有量は１０～３５質量％であり、好ましくは１２．５～３０質量％であり、より好ましくは１５～２５質量％がよい。前記（Ａ）成分が１０質量％未満の場合、ツヤが低下する。前記（Ａ）成分が３５質量％を超える場合、べたつきが生じる。

【0016】

本発明に用いられる前記（Ａ）成分は、例えば、数平均分子量が２００のポリエチレングリコール、数平均分子量が４００のポリエチレングリコール、数平均分子量が６００のポリエチレングリコールが挙げられる。前記（Ａ）成分は１種以上を含有することができる。

【0017】

本発明に用いられる前記（Ａ）成分のうち、べたつきのなさおよびなじみのよさを向上させる観点から、好ましくは数平均分子量が２００のポリエチレングリコール、数平均分子量が４００のポリエチレングリコールがよく、さらになじみのよさを向上させる観点から、より好ましくは数平均分子量が２００のポリエチレングリコールがよい。

【0018】

本発明は、セット力の観点から、（Ｂ）カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、（アクロイルジメチルタウリンアンモニウム／ＶＰ）コポリマーまたは（アクリル酸ヒドロキシエチル／アクリロイルジメチルタウリンＮａ）コポリマーから選ばれる１種以上を含有する。

【0019】

本発明で用いられる前記（Ｂ）成分の含有量は０．１～１質量％であり、好ましくは０．２～０．９質量％であり、より好ましくは０．３～０．８質量％がよい。前記（Ｂ）成分が０．１質量％未満の場合、セット力が低下する。前記（Ｂ）成分が１質量％を超える場合、ツヤが低下する。

【0020】

本発明に用いられる前記（Ｂ）成分のうち、セット力を向上させる観点から、好ましくはカルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体がよく、さらにべたつきのなさを向上させる観点から、より好ましくはカルボキシビニルポリマーがよい。

【0021】

本発明は、なじみのよさの観点から、（Ｃ）ヒドロキシプロピルセルロースを含有する。

【0022】

本発明で用いられる前記（Ｃ）成分の含有量は好ましくは０．０３～１質量％であり、より好ましくは０．０６～０．７質量％であり、さらに好ましくは０．１～０．４質量％がよい。前記（Ｃ）成分が０．０３質量％未満の場合、なじみが悪くなる恐れがある。前記（Ｃ）成分が１質量％を超える場合、セット力が低下する恐れやべたつきが生じる恐れがある。

【0023】

本発明は、セット力の観点から、（Ｄ）ポリビニルピロリドンを含有する。

【0024】

本発明で用いられる前記（Ｄ）成分の含有量は１～１０質量％であり、好ましくは２～８質量％であり、より好ましくは２．５～６質量％がよい。前記（Ｄ）成分が１質量％未満の場合、セット力が低下する。前記（Ｄ）成分が１０質量％を超える場合、べたつきが生じる。

【0025】

本発明に用いられる前記（Ｄ）成分のＫ値は、セット力を向上させる観点から、好ましくは３０以上であり、より好ましくは６０以上であり、さらに好ましくは９０以上がよい。

【0026】

なお、前記Ｋ値とは、分子量と相関する粘性特性値であり、２５℃において毛細管粘度計によって測定された粘度を用いて、次のＦｉｋｅｎｔｓｃｈｅｒの式から計算される値である。
（ｌｏｇη_rel）／Ｃ＝〔（７５Ｋ₀ ²）／（１＋１．５Ｋ₀ Ｃ）〕＋Ｋ₀
Ｋ＝１０００Ｋ₀
ここで、Ｃは、前記（Ｄ）水溶液中の前記（Ｄ）成分の質量％であり、η_relは、水の粘度に対する前記（Ｄ）水溶液の粘度である。Ｋ値が１９以下の場合、前記（Ｄ）水溶液中の前記（Ｄ）成分は２質量％で測定し、Ｋ値が１９を超える場合、前記（Ｄ）水溶液中の前記（Ｄ）成分は１質量％で測定する。

【0027】

本発明は、セット力およびなじみのよさの観点から、（Ｅ）（アクリレーツ／ジアセトンアクリルアミド）コポリマーＡＭＰを含有する。

【0028】

本発明で用いられる前記（Ｅ）成分は、（アクリレーツ／ジアセトンアクリルアミド）コポリマーと２－アミノ－２－メチル－１－プロパノールの塩であるアニオン性被膜形成剤である。なお、ＡＭＰは、２－アミノ－２－メチル－１－プロパノールの略である。

【0029】

本発明で用いられる前記（Ｅ）成分の含有量は０．５～５質量％であり、好ましくは１～４質量％であり、より好ましくは１．５～３質量％がよい。前記（Ｅ）成分が０．５質量％未満の場合、セット力およびなじみのよさが低下する。前記（Ｅ）成分が５質量％を超える場合、ツヤおよびなじみのよさが低下する。

【0030】

本発明の整髪料組成物に両性被膜形成剤およびカチオン性被膜形成剤を含有する場合、好ましくは１質量％以下であり、より好ましくは含有しないことがよい。両性被膜形成剤およびカチオン性被膜形成剤が１質量％を超える場合、凝集物が発生し、整髪料組成物が分離する恐れがある。

【0031】

前記両性被膜形成剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリイミド－１、ポリクオタニウム－２２等が挙げられる。

【0032】

前記カチオン性被膜形成剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリクオタニウム－６９、ポリクオタニウム－１１、ポリクオタニウム－５５、ポリクオタニウム－６等が挙げられる。

【0033】

本発明の整髪料組成物は前記必須成分の他に、発明の効果を損なわない範囲であれば、前記成分の他に通常化粧品に用いられる成分として、例えば、前記（Ａ）成分以外の多価アルコール、前記（Ｂ）から前記（Ｅ）成分以外の水溶性高分子、１価アルコール、ビタミン類、キレート剤、ｐＨ調整剤、保湿剤、薬効成分、蛋白誘導体、加水分解蛋白、酸化防止剤、還元剤、植物性抽出物、生薬抽出物、香料、防腐剤、色素、紫外線吸収剤、界面活性剤等から選ばれる少なくとも１種以上を含有することができる。ただし、これら例示に限定されるものでない。

【0034】

本発明による整髪料組成物の２０℃条件下におけるｐＨは、好ましくは５～８がよい。

【0035】

本発明による２０℃条件下におけるｐＨは、常法にて調製して得られた整髪料組成物をサンプル瓶（食品１４０：第一硝子株式会社製）に１２０ｇ充填し、２０℃で４８時間静置し、ガラス電極式水素イオン濃度指示計（Ｆ－７１、株式会社堀場製作所製）にて測定したものである。

【0036】

本発明による整髪料組成物の２０℃条件下における粘度は、好ましくは３，０００～１００，０００ｍＰａ・ｓであり、より好ましくは５，０００～５０，０００ｍＰａ・ｓがよい。

【0037】

本発明による２０℃の条件下における粘度は、常法にて調製して得られた整髪料組成物をサンプル瓶（食品１４０：第一硝子株式会社製）に１２０ｇ充填し、２０℃条件下で４８時間静置した後に、Ｂ型粘度計（モデル：デジタル粘度計ＴＶＢ－１０Ｍ、東機産業株式会社製）により、粘度が５，０００ｍＰａ・ｓ未満の場合はＭ３号ローターを用いて２０℃条件下で１２ｒｐｍで１分間、粘度が５，０００～５０，０００ｍＰａ・ｓの場合はＭ４号ローターを用いて２０℃条件下で１２ｒｐｍで１分間、粘度が５０，０００～１００，０００ｍＰａ・ｓの場合はＭ４号ローターを用いて２０℃条件下で６ｒｐｍで２分間、粘度が１００，０００～２００，０００ｍＰａ・ｓの場合はＭ４号ローターを用いて２０℃条件下で３ｒｐｍで３分間回転させた後に測定したものである。

【0038】

本発明による整髪料組成物の性状は、塗布具への付きやすさの観点から、好ましくはジェル状であることがよい。

【0039】

前記ジェル状とは２０℃条件下における粘度が３，０００～１００，０００ｍＰａ・ｓのものを指す。

【0040】

本発明による整髪料組成物を充填する容器は、塗布具付き容器であり、使用時まで保存される。

【0041】

本発明における前記塗布具付き容器とは、整髪料組成物が内部に収容された容器と、塗布軸の一端に塗布具を備え且つ他端に容器蓋部を備えた容器で構成されたものが挙げられる。

【0042】

前記整髪料組成物が内部に収容された容器の形状は、特に限定されないが、好ましくは開口部を有するボトル形状であることがよい。

【0043】

前記整髪料組成物が内部に収容された容器の材質は、特に限定されないが、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレンであることがよい。前記材質は１種以上を用いることができる。

【0044】

前記整髪料組成物が内部に収容された容器の開口部は、特に限定されないが、好ましくは中栓があることがよい。

【0045】

前記中栓の形状は、特に限定されないが、好ましくは略円筒状であることがよい。

【0046】

前記中栓の材質は、特に限定されないが、好ましくはポリエチレン、ニトリルゴムであり、より好ましくはニトリルゴムであることがよい。

【0047】

塗布軸の一端に塗布具を備え且つ他端に容器蓋部を備えた容器とは、塗布軸と、塗布具と、容器蓋部で構成される。

【0048】

前記塗布軸の形状は、特に限定されないが、好ましくは略円柱状であることがよい。

【0049】

前記塗布軸の材質は、特に限定されないが、好ましくはポリプロピレンであることがよい。

【0050】

前記塗布具の形状は、特に限定されないが、整髪のし易さの観点から、好ましくはブラシ状、櫛状であり、より好ましくはブラシ状であることがよい。

【0051】

前記塗布具の材質は、特に限定されないが、好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリブチレンテレフタレートであり、より好ましくはナイロン、ポリブチレンテレフタレートであり、更に好ましくはポリブチレンテレフタレートであることがよい。

【0052】

前記容器蓋の形状は、特に限定されないが、好ましくは略円柱状であることがよい。

【0053】

前記容器蓋の材質は、特に限定されないが、好ましくはポリプロピレンであることがよい。

【実施例0054】

以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。

【0055】

本明細書に示す評価試験において、整髪料組成物に含まれる成分、およびその含有量を種々変更しながら実施した。各成分の含有量を示す単位は全て質量％であり、これを常法にて調製し、塗布具付き容器（戎屋化学工業株式会社製：ＥＸ－ＬＬ（内部に収容された容器：ポリプロピレン、中栓：ニトリルゴム、塗布軸：ポリプロピレン、塗布具：ポリブチレンテレフタレート、容器蓋部：ポリプロピレン））に１０ｇ充填した。

【0056】

本明細書に示す評価試験において、「セット力」、「ツヤ」、「べたつきのなさ」および「なじみのよさ」について下記の方法で評価した。

【0057】

パネラー１０名が、室温２５℃、湿度５０％の条件下で、整髪料組成物を塗布具を用いて、毛髪半頭に塗布して、「セット力」、「ツヤ」、「べたつきのなさ」および「なじみのよさ」に関して官能評価を行った。

【0058】

（評価方法）
パネラー１０名が、「セット力」、「ツヤ」、「べたつきのなさ」および「なじみのよさ」について５点（非常に良好）、４点（良好）、３点（やや良好）、２点（やや不良）、１点（不良）の５段階で評価して全員の平均点を算出した後、下記判定基準に従って判定した。

【0059】

（平均点の判定基準）
４．０点以上 ： ５
３．５点以上４．０点未満 ： ４
３．０点以上３．５点未満 ： ３
２．０点以上３．０点未満 ： ２
２．０点未満 ： １

【0060】

【表1】

【0061】

【表2】

【0062】

【表3】

【0063】

【表4】

【0064】

【表5】

【0065】

表１および表５に示す実施例１～３８から、「セット力」、「ツヤ」、「べたつきのなさ」および「なじみのよさ」について良好な結果を得ることが確認された。

【0066】

実施例３９を使用して各種試験を行っても、「セット力」、「ツヤ」、「べたつきのなさ」および「なじみのよさ」について良好な結果を得ることが確認された。

【0067】

実施例３９
成分 含有量（質量％）
（Ａ）ポリエチレングリコール（数平均分子量２００） １８．００
（Ｂ）カルボキシビニルポリマー ０．４７
（Ｃ）ヒドロキシプロピルセルロース ０．１８
（Ｄ）ポリビニルピロリドン（Ｋ値：９０） ３．８０
（Ｅ）（アクリレーツ／ジアセトンアクリルアミド）コポリマーＡＭＰ ２．２８
エタノール ２２．００
２－アミノ－２－メチル－１，３－プロパンジオール ０．０４
１，３－ブチレングリコール ５．００
パラオキシ安息香酸メチル ０．２０
エデト酸二ナトリウム ０．１０
ポリオキシエチレン（２４）ポリオキシプロピレン（１３）
デシルテトラデシルエーテル １．１７
アルモンド油 ０．０１
アルガニアスピノサ核油 ０．０１
水溶性コラーゲン（３） ０．０１
ジヒドロキシプロピルアルギニンＨＣｌ ０．０１
香料 ０．３５
精製水 ４６．３７
合計 １００．００
粘度（２０℃）：１０，０００ｍＰａ・ｓ
ｐＨ（２０℃）：６．８

【産業上の利用可能性】

【0068】

本発明は、高いセット力およびツヤを有し、べたつきがなく、塗布具で塗布しても毛髪へのなじみが良好である整髪料組成物を得ることができる。