(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064888
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】鳥害防止具
(51)【国際特許分類】
A01M 29/32 20110101AFI20240507BHJP
H02G 7/00 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
A01M29/32
H02G7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022173839
(22)【出願日】2022-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】505328270
【氏名又は名称】株式会社 電洋社
(71)【出願人】
【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100184767
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100098556
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々 紘造
(74)【代理人】
【識別番号】100137501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々 百合子
(72)【発明者】
【氏名】柏谷 誠
(72)【発明者】
【氏名】山下 学
(72)【発明者】
【氏名】石井 功
(72)【発明者】
【氏名】原島 宏一
(72)【発明者】
【氏名】越村 克仁
(72)【発明者】
【氏名】鹿股 信一
【テーマコード(参考)】
2B121
5G367
【Fターム(参考)】
2B121AA07
2B121BB26
2B121BB27
2B121BB32
2B121EA21
2B121FA01
2B121FA12
5G367BB11
(57)【要約】
【課題】使用時に立体的な形状でありながら、持ち運ぶ際には、嵩張らない、可搬性の高い鳥害防止具を提供すること。
【解決手段】
複数の鳥害防止体が取り付けられた芯線を備える、鳥害防止具であって、該鳥害防止体は、芯線に固定された鳥害防止体と、芯線に沿って移動可能な鳥害防止体とからなり、該鳥害防止具は、隣同士の鳥害防止体を近づけることにより、隣同士の一方の鳥害防止体を他方の鳥害防止体に対し回転起立させる、誘導具を備え、該誘導具により、鳥害防止体を回転起立させて、平板状の鳥害防止具を立体化できる、鳥害防止具。
本発明によれば、使用時は立体的な形状なので鳥害防止効果が高い。運搬時には平板状なので可搬性が高く、すなわち電線などの高所へ一度に多くを運ぶことができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の鳥害防止体が取り付けられた芯線を備える、鳥害防止具であって、
該鳥害防止体は、芯線に固定された鳥害防止体と、芯線に沿って移動可能な鳥害防止体とからなり、該鳥害防止具は、隣同士の鳥害防止体を近づけることにより、隣同士の一方の鳥害防止体を他方の鳥害防止体に対し回転起立させる、誘導具を備え、
該誘導具により、鳥害防止体を回転起立させて、平板状の鳥害防止具を立体化できる、鳥害防止具。
【請求項2】
芯線と接近した状態で並行する引っ張り線を備え、芯線に沿って移動可能な鳥害防止体が、該引っ張り線に固定され、
芯線と該引っ張り線を、逆方向にずらすことで、芯線に固定された鳥害防止体と芯線に沿って移動可能な鳥害防止体を近づけることができる、請求項1の鳥害防止具。
【請求項3】
鳥害防止体の一部または全部が枠状である請求項2の鳥害防止具。
【請求項4】
鳥害防止体の一部分が、誘導具を兼ねる、請求項3の鳥害防止具。
【請求項5】
近づいた両鳥害防止体が元の位置に戻ることを防ぐストッパーを有する、請求項1、2、3、4のいずれか1の鳥害防止具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鳥害防止効果が高く、電線など高所へ持ち運ぶ際の可搬性にも優れた鳥害防止具に関する。
【背景技術】
【0002】
発電所で発電された電気は、送電線や配電線を経て各家庭に送られるが、電線は様々な場所に張り巡らされており、場所によっては鳥が電線に止まり、鳥の糞による電線劣化、周辺環境悪化、鳥が感電することによる停電が問題となっている。
【0003】
これら問題を解決するために様々な方法が考えられている。その中のひとつとして、所要間隔でリング体を配設した芯線(特許文献1では巻き線に相当)を、電線に巻くことで、外側に配されたリング体が邪魔をして、鳥が電線に近づいたり止まったりを防ぐ鳥害防止具がある(特許文献1)。この鳥害防止具は平面状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
鳥害防止具は、鳥が侵入してくる空白スペースをより少なくするために、立体的な形状であることが好ましい。しかし、立体化すると電線などの高所へ持ち運ぶ際の可搬性が低下する。本発明の目的は、電線に巻くときなど使用時に立体的な形状でありながら、可搬性の高い鳥害防止具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記目的を達成するために種々検討の結果、持ち運ぶときは平板状で、使用時に、隣同士に配された鳥害防止体を互いに近づけるという簡単な方法で、鳥害防止体を起立させ、鳥害防止具を立体化する仕組みを見出し、本発明に達した。すなわち本発明は以下のとおりである。
1.複数の鳥害防止体が取り付けられた芯線を備える、鳥害防止具であって、
該鳥害防止体は、芯線に固定された鳥害防止体と、芯線に沿って移動可能な鳥害防止体とからなり、該鳥害防止具は、隣同士の鳥害防止体を近づけることにより、隣同士の一方の鳥害防止体を他方の鳥害防止体に対し回転起立させる、誘導具を備え、
該誘導具により、鳥害防止体を回転起立させて、平板状の鳥害防止具を立体化できる、鳥害防止具。
2.芯線と接近した状態で並行する引っ張り線を備え、芯線に沿って移動可能な鳥害防止体が、該引っ張り線に固定され、
芯線と該引っ張り線を、逆方向にずらすことで、芯線に固定された鳥害防止体と芯線に沿って移動可能な鳥害防止体を近づけることができる、前記1の鳥害防止具。
3.鳥害防止体の一部または全部が枠状である前記2の鳥害防止具。
4.鳥害防止体の一部分が、誘導具を兼ねる、前記3の鳥害防止具。
5.近づいた両鳥害防止体が元の位置に戻ることを防ぐストッパーを有する、前記1、2、3、4のいずれか1の鳥害防止具。
【発明の効果】
【0007】
本発明の鳥害防止具は、使用時は立体的な形状になるので鳥害防止効果が高い。運搬時には平板状なので可搬性が高く、すなわち電線などの高所へ一度に多くを運ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】鳥害防止体を起立させた状態の本発明の鳥害防止具を示した。
【
図3】本発明の鳥害防止具を線状体に巻き付けたときの様子を示した。
【
図4】鳥害防止体が起立する様子を示した。リング状の鳥害防止体4が、リング状の鳥害防止体3に対して矢印の方向へ進み、(A)⇒(B)⇒(C)とリング状の鳥害防止体4が起立する。
【
図5】[
図4]を異なる方向からみたときの図を示した。
【
図6】近づいた鳥害防止体が元に戻って鳥害防止具が平板化することを防止するストッパー部分を拡大して示した。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されない。
【0010】
1.本発明の鳥害防止具21の構成について
本発明の鳥害防止具21(
図1)は、鳥害防止体(3、4)が回転起立することにより立体化する鳥害防止具で(
図2)、鳥害防止体が取り付けられた芯線1を、電線などの線状体5に巻き付けることで(
図3)、線状体5に鳥が接近したり止まったりするのを防いで、鳥害を防止する。
鳥害防止体3、4(
図1)は、鳥が止まりにくい形状であればその形状に特に制限はないが、例えば、柔軟性のある素材を枠状、例えばリング状にしたもの(以下、枠体、リング体と記載することもある)でもよいし、突起のような形状としてもよい。枠状であれば、鳥の接近を防ぎつつ、鳥が止まろうとすれば、鳥の重みにより枠体が曲がるので、止まるのを防ぐことが出来る。突起状であればこれに阻まれて、鳥が近づいたり、止まったりを防ぐことができる。
また、枠体には、鳥がひっかかったときに脱出しやすいよう、切れ目が入っていてもよく、例えばリング状の鳥害防止体の切れ目6(
図4)が入っていてもよい。
【0011】
本発明の鳥害防止具21は、複数の鳥害防止体を備え、該複数の鳥害防止体は、芯線1(
図4)に固定された鳥害防止体3と、芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4とからなる。両者の取り付け方で、より好ましいのは、前者1に対し後者1又は2の割合で、交互に芯線1に取り付けることで、さらに好ましいのは、両者1:1の割合で交互に芯線1に取り付けることである。鳥害防止体が回転起立して鳥害防止具が立体化したときに、芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4の割合が多い方が、立体的に密に鳥害防止体が配置されることになるが、鳥害防止体の数が多くなり、やや嵩張ることになる。そのバランスを考えると、両者1:1の割合で交互に芯線1に取り付けるのがさらに好ましい。
芯線1に固定された鳥害防止体3は、固定具7を使って芯線1に取り付けられてもよいし、鳥害防止体と固定具7が一体化されていて、この一体化された固定具7で芯線1に固定されてもよいし(固定具7もそのような固定具である)、さらには鳥害防止体が芯線1と一体化されていてもよい。例えば、鳥害防止体が固定具7と一体化されている場合、鳥害防止体3の垂直方向を軸としたときの上下、に分かれた固定具が結合して、芯線1より直径が小さい孔を形成する固定具7とし、この上下に分かれた固定具それぞれを、芯線1の左右の鳥害防止体とそれぞれ一体化させる。芯線1を挟み込むように、上下に分かれた固定具を結合させることで、左右の鳥害防止体を結合させるとともに芯線1より直径が小さい孔を形成させ、鳥害防止体を芯線1に固定する。
芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4は、芯線方向、すなわち
図4の矢印の方向とその逆方向へ移動できるように芯線1に取り付けられる。例えば、固定具7と同様に芯線1を挟み込む構造としながら、芯線1を挟み込む際に形成される孔を芯線1より太くして芯線方向に移動可能とし、芯線取付具(取付具兼引っ張り線固定具8の芯線1を挟む部分がこれに相当する)とすればよい。
芯線1の材質に特に制限はなく、例えば金属、樹脂、又は樹脂で被覆した金属を使用してもよい。
【0012】
さらに、本発明の鳥害防止具21は、隣同士の鳥害防止体が互いに近づいたときに、隣同士の一方の鳥害防止体を他方の鳥害防止体に対し回転起立させる誘導具を備える。誘導具は、鳥害防止体を導く誘導路を有する。例えば、誘導具は、溝や外縁を有し、鳥害防止体は、これに沿って導かれるうちに回転起立する。誘導具は、鳥害防止体を近づける力を鳥害防止体が回転起立する力に変換する。また、誘導具は、独立して存在してもよいが、他の部品が役割を兼ねていてもよい。
例えば
図4では、その一部分が誘導具の役割を果たす芯線1に固定された鳥害防止体3は、8の字のクロス部分に近づくにつれ、間隔が狭くなり、かつ厚さが厚くなっている(厚さの変化がわかりやすい
図5も参照)。間隔が狭いほど厚さが厚いほど、鳥害防止体3の外縁に誘導されて、鳥害防止体4は傾く。そうすると、芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4は、芯線1に固定された鳥害防止体3に近づくにつれて、固定された鳥害防止体3の外縁に導かれながら、傾きが大きくなって行き(
図4(A)⇒(B))、さらには芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4の取付具兼引っ張り線固定具8が、芯線1に固定された鳥害防止体3の8の字のクロス部分に嵌まるようにして、起立する(
図4(B)⇒(C))。
図4をさらに詳細に説明すると、鳥害防止体の隣同士を、8の字の両リングの上下を互い違いに重ね合わせておき(
図4(A))、隣同士のリングを近づける。そうすると、上記の理屈で、一方のリング体の一部を誘導具として他方のリング体が起立しつつ近づいていき(
図4(B))、最後には、互いのリング体の8の字のクロス部分が嵌まるようにして、他方のリングがほぼ垂直に起立し、鳥害防止具は立体化する(
図4(C))。クロス部分は、リング体、固定具7、取付具兼引っ張り固定具8がそれぞれクロス部分であっても、そのうちのいくつかが一体となってクロス部分を構成していてもよい。例えば
図4の鳥害防止体3では、リング体と固定具7が一体となってクロス部分を形成している。なお、起立するというのは、一方の鳥害防止体に対し、他方の鳥害防止体が相対的に起立することで、一方の鳥害防止体が静止し、他方の鳥害防止体のみが回転起立することのみを意味するものではない。
また、芯線1に、傾斜を緩くしたネジ溝を設けて誘導路とし、これに、芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4の8の字のクロス部分がかみ合う構造として、鳥害防止体同士を近づけることで、芯線1のネジ溝に沿って移動可能な鳥害防止体4が回転起立するようにしてもよい。
芯線1に取り付けられた移動可能な鳥害防止体4は、持ち運ぶときには起立していないので、鳥害防止具は平板状に収まっていて運搬しやすい。使用時は、鳥害防止体が誘導具により起立するので、鳥害防止具を電線などの線状体5に巻き付けたときに、鳥害防止体が立体的により密に配置され、鳥害をより防止することができる。
【0013】
誘導具が他の部品を兼ねる場合、上記例のように鳥害防止体の一部分が誘導具の役割を果たしてもよいし、例えば、芯線1や、後に説明する引っ張り線2、固定具7、取付具兼引っ張り線固定具8が誘導具を兼ねていてもよい。またそれら複数の部品が一体で誘導具を形成していてもよい。
【0014】
本発明において、隣同士の鳥害防止体を近づける仕組みは特に限定されないが、例えば次のように、引っ張り線2(
図4)を設けることで対応してもよい。
【0015】
引っ張り線2は、芯線1(
図1、
図4)と、互いに接近した状態で並行している。
この引っ張り線に、芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4が固定されている。より好ましいのは、全ての、芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4が、引っ張り線2に固定されていることである。固定は、例えば引っ張り線2の直径より小さい孔を形成して挟み込む引っ張り線固定具を使用すればよい。
図4では、取付具兼引っ張り線固定具8の引っ張り線2を挟む部分がこれに相当し、取付具兼引っ張り線固定具8は、芯線1へ移動可能に取り付ける取付具と、引っ張り線2への固定具が、一体化した、取付具兼引っ張り線固定具8である。
引っ張り線2を、引っ張ったり、押したりすることで、移動可能な鳥害防止体4を動かし、逆に、芯線1を引っ張ったり、押したりすることで芯線1に固定された鳥害防止体3を動かしたりして、両者を近づけ、鳥害防止体を起立させることができる。
【0016】
図1~3のように1:1の割合で交互に固定された鳥害防止体と移動可能な鳥害防止体を芯線に取り付けるときは、引っ張り線2は1本で、1:2の割合であれば、引っ張り線2は2本になる。
【0017】
引っ張り線2を通して、芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4がつながっている場合、1つの鳥害防止体が誘導具により回転起立すれば、同じ引っ張り線2に固定されている別の鳥害防止体も回転起立するので、誘導具は、つかながった鳥害防止体群ごとにあればよいといえる。ただし、より好ましくは、鳥害防止体をスムーズに回転起立させるため、誘導具を複数設ける、例えば、全ての、芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体に対応するように、誘導具を設ける。
【0018】
隣同士の鳥害防止体を近づける仕組みは、筒状の梱包資材から長尺方向に本発明の鳥害防止具21を引っ張り出すときに、芯線1に固定された鳥害防止体3と芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4の、どちらかのみが動くようにして両者を近づけることで、実現してもよい。
すなわち、芯線1に固定された鳥害防止体3を、梱包資材の内側に仮固定する。梱包資材から鳥害防止具を取り出すときに、引っ張り線2を引っ張れば、引っ張り線2に固定された芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4のみが開口部に向かって動く。梱包資材に仮固定された、芯線1に固定された鳥害防止体3は動かないので、両者は近づく。両者はさらに近づいて接合しつつ移動可能な鳥害防止体4が回転起立する。さらに引っ張れば、芯線1に固定された鳥害防止体3も一緒に動き出して、仮固定がはずれ、立体化した鳥害防止具が梱包資材から引っ張り出されることになる。
逆に芯線1に沿って移動可能な鳥害防止体4を仮固定し、芯線1を引っ張ってもよい。
【0019】
鳥害防止体同士が近づいて起立した後は、誘導具などとの摩擦力で、その状態を維持しうるが、鳥害防止体がふたたび元にもどって鳥害防止具が平板化する可能性を取り除くべく、近づいた鳥害防止体同士が、再び離れることを防ぐストッパーを有しているとより好ましい。ストッパーは、鳥害防止体が芯線1に接続している部分に形成するのがより好ましい。例えば、固定具7(
図6)に徐々に浅くなる切り欠き11とこれに続く溝12を設け、これに対応する他方の鳥害防止体が芯線1に接続している部分に爪13を設けて、取付具兼引っ張り線固定具8と固定具7が近づくにつれ、取付具兼引っ張り線固定具8が固定具7に対して起立し、切り欠き11に誘導されつつ爪13がへこんでいき、爪が溝12に到達すると、爪13が飛び出て溝12にはまるようにすればよい。
【0020】
2.製造方法
(1)芯線1は、引っ張ったり、線状体5に巻いて長期間使用したりするので、強度と耐久性が必要である。例えば、芯となるひも状の金属に樹脂を被覆するなどして製造する。
(2)引っ張り線2は、鳥害防止体を引っ張ることが必要なので、一定程度の強度が必要である。例えば、芯となるひも状の金属に樹脂を被覆するなどして製造する。
(3)鳥害防止体や固定具7は、樹脂製の場合、金型を使った射出成形で製造してもよいし、1次成形加工後、切削加工などの二次加工を行って製造してもよい。また、鳥害防止体と固定具7が一体成形されている場合も、同様に製造できる。
(4)各部品を製造後、芯線1に、固定具7を使って鳥害防止体を取り付けるなどして、鳥害防止具21を組み立てる。
このようにして製造できる。
【0021】
3.使用方法
本発明の鳥害防止具21は、平板状のまま高所へ持ち運び、高所で芯線1と引っ張り線2を逆方向にずらして立体化し、それから、電線などの線状体5へ巻き付けて使用する。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明の鳥害防止具21は、鳥害防止効果が高く、電線などの高所へ運ぶ際もかさばらず扱いやすいので、鳥害に悩む、電力業界、通信業界に有用である。
【符号の説明】
【0023】
1 芯線
2 引っ張り線
3 固定された鳥害防止体
4 移動可能な鳥害防止体
5 線状体
6 リング状の鳥害防止体の切れ目
7 固定具
8 取付具兼引っ張り線固定具
11 切り欠き
12 溝
13 爪
21 鳥害防止具