(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064914
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】ダブルクリップ
(51)【国際特許分類】
B42F 1/02 20060101AFI20240507BHJP
【FI】
B42F1/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022182928
(22)【出願日】2022-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】593166004
【氏名又は名称】鷹尾 信博
(72)【発明者】
【氏名】鷹尾 信博
【テーマコード(参考)】
2C017
【Fターム(参考)】
2C017BA02
2C017DA01
(57)【要約】
【課題】一対のレバーを掴む力を小さくできるダブルクリップを提供する。
【解決手段】ダブルクリップ1は、ばね材2の長手方向の中心から等しい間隔で折り曲げられた一対の折曲部31(32)と、ばね材の両端に設けられ且つ書類などを挟んで留める一対の挟口部41(42)と、一対の挟口部を開く一対のレバー51(52)と、一対の挟口部の両側のばね材に設けられ且つ一対のレバーを回動させる一対の支持部61(62)と、一対の挟口部から一対の折曲部までの間のばね材の湾曲を防止し且つ一対の挟口部を一対のレバーで開く際に一対の支点91(92)及び93(94)となる一対の湾曲防止部71(72)及び73(74)を備えている。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ばね材の長手方向の中心から等しい間隔で折り曲げられた一対の折曲部と、前記ばね材の両端に設けられ且つ書類などを挟んで留める一対の挟口部と、前記一対の挟口部を開く一対のレバーと、前記一対の挟口部の両側の前記ばね材に設けられ且つ前記一対のレバーを回動させる一対の支持部と、前記一対の挟口部から前記一対の折曲部までの間の前記ばね材の湾曲を防止し且つ前記一対の挟口部を前記一対のレバーで開く際に支点となる一対の湾曲防止部と、を備えたダブルクリップ。
【請求項2】
前記一対のレバーを前記一対の折曲部の側に回動させた際の前記一対のレバーの各部と隣り合う前記一対の湾曲防止部の各部が、互いに近くになるように形成されている請求項1に記載のダブルクリップ。
【請求項3】
前記一対の湾曲防止部は、前記一対の挟口部から前記一対の折曲部までの間の前記ばね材の外側の表面に、それぞれ一つ設けられ且つ凸状に形成されている請求項1に記載のダブルクリップ。
【請求項4】
前記一対の湾曲防止部は、前記一対の挟口部から前記一対の折曲部までの間の前記ばね材の外側の表面に、それぞれ二つ設けられ且つ凸状に形成されている請求項1に記載のダブルクリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダブルクリップに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示のダブルクリップは、ばね材の長手方向の中心から等しい間隔で折り曲げられた一対の折曲部と、ばね材の両端に設けられ且つ書類などを挟んで留める一対の挟口部と、一対の挟口部を開く一対のレバーと、一対の挟口部の両側のばね材に設けられ且つ一対のレバーを回動させる一対の支持部と、一対の挟口部から一対の折曲部までの間のばね材の外側の表面に設けられ且つ一対の挟口部を一対のレバーで開いた際に支点となる凸状に形成された一対の支点部を備えている。
【0003】
特許文献2の請求項8に開示のダブルクリップは、ばね材の長手方向の中心から等しい間隔で折り曲げられた一対の折曲部と、ばね材の両端に設けられ且つ書類などを挟んで留める一対の挟口部と、一対の挟口部を開く一対のレバーと、一対の挟口部の両側のばね材に設けられ且つ一対のレバーを回動させる一対の支持部と、一対の挟口部から一対の折曲部までの間のばね材の外側の表面の一対の折曲部よりに設けられ且つ一対の挟口部を一対のレバーで開く際に支点となる凸状に形成された一対の支点部と、一対の挟口部を一対のレバーで大きく開いた際に、支点が一対の支点部から一対の折曲部に移動しないように一対の折曲部に開かれた一対の支点凹部を備えている。
【0004】
特許文献3に開示のダブルクリップは、ばね材の長手方向の中心から等しい間隔で折り曲げられた一対の折曲部と、ばね材の両端に設けられ且つ書類などを挟んで留める一対の挟口部と、一対の挟口部を開く一対のレバーと、一対の挟口部の両側のばね材に設けられ且つ一対のレバーを回動させる一対の支持部と、一対の挟口部から一対の折曲部までの間のばね材の外側の表面に設けられ且つ一対の挟口部を一対のレバーで開いた際に支点となる凸状に形成された一対の支点部と、一対の挟口部から一対の折曲部までの間のばね材の湾曲を防止する一対の湾曲防止部を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭52-15918号公報
【特許文献2】特開2019-18551号公報(請求項8)
【特許文献3】特開2020-75468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のダブルクリップでは、書類などを挟んで留める場合に、一対のレバーを二つの指で掴み一対の挟口部を開くと、一対のレバーが一対の支点部に当接してばね材が湾曲する。そのため、更に挟口部を大きく開くと、一対のレバーが一対の支点部から一対の折曲部に当接して支点が移動し、一対のレバーを二つの指で掴む力が大きくなるという問題がある。
【0007】
特許文献2のダブルクリップでは、一対の挟口部を一対のレバーで大きく開いた際に一対のレバーが一対の折曲部に当接しないように、一対の支点凹部を一対の折曲部に備えているため、一対の折曲部の実質的な長さが短くなり、一対の挟口部が書類などを挟んで留める力が小さくなるという問題がある。また、支点凹部を設けているため、製作費用が高くなるという問題もある。
【0008】
特許文献3のダブルクリップでは、書類などを挟んで留める場合に、一対のレバーを二つの指で掴み一対の挟口部を開くと、一対の支点部が押圧され一対の湾曲防止部近傍の板ばねは、ほとんど湾曲しないが、一対の湾曲防止部と、一対の支点部の間には距離があるため、一対の支点部近傍のばね材が湾曲する。そのため、更に挟口部を大きく開くと、一対のレバーが一対の支点部から一対の折曲部に当接して支点が移動し、一対のレバーを二つの指で掴む力が大きくなるという問題がある。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、一対の挟口部の書類などを挟んで留める力を変化させず且つ一対の挟口部を大きく開いた際に、一対のレバーを二つの指で掴む力を小さくできるダブルクリップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は前述の課題を解決するため、請求項1に記載のダブルクリップは、ばね材の長手方向の中心から等しい間隔で折り曲げられた一対の折曲部と、ばね材の両端に設けられ且つ書類などを挟んで留める一対の挟口部と、一対の挟口部を開く一対のレバーと、一対の挟口部の両側のばね材に設けられ且つ一対のレバーを回動させる一対の支持部と、一対の挟口部から一対の折曲部までの間のばね材の湾曲を防止し且つ一対の挟口部を一対のレバーで開く際に支点となる一対の湾曲防止部を備えている。
【0011】
また、請求項2に記載のダブルクリップは、一対のレバーを一対の折曲部の側に回動させた際の一対のレバーの各部と隣り合う一対の湾曲防止部の各部が、互いに近くになるように形成されている。
【0012】
また、請求項3に記載のダブルクリップは、一対の湾曲防止部が、一対の挟口部から一対の折曲部までの間のばね材の外側の表面に、それぞれ一つ設けられ且つ凸状に形成されている。
【0013】
また、請求項4に記載のダブルクリップは、一対の湾曲防止部が、一対の挟口部から一対の折曲部までの間のばね材の外側の表面に、それぞれ二つ設けられ且つ凸状に形成されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、請求項1に記載のダブルクリップは、書類などを挟んで留めるために一対の挟口部を大きく開いた際に、一対のレバーが一対の折曲部に当接せず且つ支点凹部を設けていないため、一対の挟口部が書類などを挟んで留める力を変化させず且つ一対のレバーを二つの指で掴む力を小さくできる。
【0015】
また、請求項2に記載のダブルクリップは、一対のレバーを一対の折曲部の側に回動させた際の一対のレバーの各部と隣り合う一対の湾曲防止部の各部が、互いに近くになるように形成されていて、一対の挟口部から一対の折曲部までの間の湾曲防止部の近傍のばね材が、ほとんど湾曲しないため、書類などを挟んで留めるために一対の挟口部を大きく開いた際に、一対のレバーが一対の折曲部に当接しないようにすることができる。
【0016】
また、請求項3に記載のダブルクリップは、一対の湾曲防止部の数を少なくすることができる。
【0017】
また、請求項4に記載のダブルクリップは、一対の湾曲防止部の大きさ(面積)が小さいため簡単に製作できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るダブルクリップの構成を示す上面図である。
【
図2】
図1におけるダブルクリップの構成を示す正面図である。
【
図3】
図1におけるダブルクリップの作用を示す正面図である。
【
図4】
図1におけるダブルクリップの作用を数値で示す説明図である。
【
図5】本発明の第2実施形態に係るダブルクリップの構成を示す上面図である。
【
図6】本発明の第3実施形態に係るダブルクリップの構成を示す上面図である。
【
図7】本発明の第4実施形態に係るダブルクリップの構成を示す上面図である。
【
図8】本発明の第5実施形態に係るダブルクリップの構成を示す上面図である。
【
図9】本発明の第6実施形態に係るダブルクリップの構成を示す上面図である。
【
図10】本発明の第7実施形態に係るダブルクリップの構成を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
先行技術の説明で使用した同一または同等の構成要素、部材などには同一の部品名を付し、以下、本発明の最良の実施形態を図に基づいて説明する。また、括弧付きの番号を付した部品は、図面を上から見た場合の隠れた位置に設けられていることとする。
【0020】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、
図1~
図4を参照して説明する。
図1と
図2に示すように、ダブルクリップ1は、薄い肉厚のばね材2の長手方向の中心から等しい間隔で折り曲げられた一対の折曲部31,32と、ばね材2の両端に設けられ且つ書類など(不図示)を挟んで留めるための一対の挟口部41,42と、一対の挟口部41,42を開く一対のレバー51,52と、一対の挟口部41,42の両側のばね材2に設けられ且つ一対のレバー51,52を回動させる一対の支持部61,62と、一対の挟口部41,42から一対の折曲部31,32までの間のばね材2の湾曲を防止し且つ一対の挟口部41,42を一対のレバー51,52で開く際に一対の支点91,92及び一対の支点93,94となる一対の湾曲防止部71,72から構成されている。
【0021】
一対の湾曲防止部71,72は、一対のばね材21,22の中心線C(以下、中心線Cという)上に設けられ且つ一対のばね材21,22の外側面から突出し且つ中心線Cを対称として、一対の湾曲防止部71,72の側面711,721及び側面712,722の間隔が一対の挟口部41,42に近づくほど大きくなるように形成されている。
【0022】
一対のレバー51,52の主要部511,521及び主要部512,522は、一対のレバー51,52を一対の折曲部31,32の側に回動させた際に、一対の湾曲防止部71,72の側面711,721及び側面712,722の外側に沿って設けられ且つ一対の挟口部41,42を開く際に一対の支点91,92及び一対の支点93,94となる部分が、一対の挟口部41,42よりの位置で一対の湾曲防止部71,72の方向に屈曲するように形成されている。
【0023】
前述のように構成することで、
図3に示すように、一対のレバー51,52を二つの指(不図示)で掴んで、一対の湾曲防止部71,72に当接させると、一対の湾曲防止部71,72が一対のレバー51,52の一対の支点93,94及び一対の支点91,92となるため、一対の挟口部41,42を大きく開いても、一対の湾曲防止部71,72の作用で一対の挟口部41,42と一対の折曲部31,32の間の一対のばね材21,22はほとんど湾曲しないため、一対のレバー51,52は一対の支点93,94及び一対の支点91,92に当接するだけで、一対の折曲部31,32に当接しないため、一対のレバー51,52を二つの指(不図示)で掴む力は、小さいまま変化しないようにすることができる。
【0024】
図4を参照して一対の挟口部41,42を開く力が小さくなる理由を説明する。説明の都合上、ダブルクリップ1の側面は正三角形(辺の長さ=4/単位なし)に形成されているとする。破線は一対のレバー51,52が一対の折曲部31,32に当接せず、一対の支点93,94及び一対の支点91,92に当接して平行に開いた状態と仮定する。一対のレバー51,52の先端53,54の移動量は、a=2に加えて一対の支点93,94及び一対の支点91,92の移動量がb=1のため、a+b=3となる。そのため、一対の挟口部41,42を開く力は一対の折曲部31,32を支点として開く場合の2/3になって小さくなる。ここでbが0.5、1.0、1.5の場合を比較すると、b=0.5の場合は2/2.5、b=1.0の場合は2/3、b=1.5の場合は2/3.5となって、一対の支点93,94及び一対の支点91,92が一対の挟口部41,42に近いほど、一対の挟口部41,42を開く力が小さくなることが分かる。
【0025】
(第2実施形態)
第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材などには同一の部品名や同一の番号を付し、適宜重複した説明は省略する。以下、第2実施形態の特徴部分を中心に説明する。
【0026】
本発明の第2実施形態について、
図5を参照して説明する。
図5に示すように、ダブルクリップ1は、一対の湾曲防止部71,72が、一対のばね材21,22の中心線C上に設けられ且つ一対のばね材21,22の外側面から突出し且つ中心線Cを対称として、一対の湾曲防止部71,72の側面711,721及び側面712,722の間隔が一対の挟口部41,42に近づくほど、一対の挟口部41,42よりの一部を除いて大きくなるように形成されている。さらに、一対の湾曲防止部71,72の一部は、一対のレバー51,52を一対の折曲部31,32の側に回動させた際に、一対の支点91,92及び一対の支点93,94となる部分が、一対の挟口部41,42よりの位置で、一対の湾曲防止部71,72と反対の方向に突出するように形成されている。
【0027】
一対のレバー51,52の主要部511,521及び主要部512,522は、一対のレバー51,52を一対の折曲部31,32の側に回動させた際に、一対の湾曲防止部71,72の一対の挟口部41,42よりの一部を除いて側面711,721及び側面712,722の外側に沿って直線状に設けられている。
【0028】
前述のように構成することで、
図5に示すように、一対のレバー51,52の主要部511,521及び主要部512,522の形状が直線状であるため、第1実施形態と比較して、一対のレバー51,52を簡単に製作することができる。
【0029】
(第3実施形態)
第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材などには同一の部品名や同一の番号を付し、適宜重複した説明は省略する。以下、第3実施形態の特徴部分を中心に説明する。
【0030】
本発明の第3実施形態について、
図6を参照して説明する。
図6に示すように、ダブルクリップ1は、一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74が、中心線Cの対称な位置に中心線Cと略平行で二つ設けられ且つ一対のばね材21,22の外側面から中心線Cと略平行で細長く突出している。
【0031】
一対のレバー51,52の主要部511,521及び主要部512,522は、一対のレバー51,52を一対の折曲部31,32の側に回動させた際に、一対の支点91,92及び一対の支点93,94となる近傍が一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74と略直角になるように形成され、一対の支点91,92及び一対の支点93,94となる近傍を除いて一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74の内側に沿って直線状に形成されている。
【0032】
前述のように構成することで、第1実施形態や第2実施形態と比較して、一対の挟口部41,42を開く際に、一対の挟口部41,42の開口度に応じて一対の支点91,92及び一対の支点93,94の位置が移動しにくいようにすることができる。
【0033】
(第4実施形態)
第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材などには同一の部品名や同一の番号を付し、適宜重複した説明は省略する。以下、第4実施形態の特徴部分を中心に説明する。
【0034】
本発明の第4実施形態について、
図7を参照して説明する。
図7に示すように、ダブルクリップ1は、一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74が、中心線Cの対称な位置に中心線Cと略平行で二つ設けられ且つ一対のばね材21,22の外側面から中心線Cと略平行で細長く突出している。
【0035】
一対のレバー51,52の主要部511,521及び主要部512,522は、一対のレバー51,52を一対の折曲部31,32の側に回動させた際に、一対の支点91,92及び一対の支点93,94となる近傍を除いて一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74の内側に沿って直線状に形成されている。
【0036】
前述のように構成することで、第3実施形態と比較して、一対のレバー51,52の製作を簡単にすることができる。
【0037】
(第5実施形態)
第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材などには同一の部品名や同一の番号を付し、適宜重複した説明は省略する。以下、第5実施形態の特徴部分を中心に説明する。
【0038】
本発明の第5実施形態について、
図8を参照して説明する。
図8に示すように、ダブルクリップ1は、一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74が、中心線Cの対称な位置に二つ設けられ且つ一対のばね材21,22の外側面から「く」字状に突出している。
【0039】
一対のレバー51,52を一対の折曲部31,32の側に回動させた際に、一対の支点91,92及び一対の支点93,94となる近傍の一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74の間隔は、一対の挟口部41,42に近づくほど小さくなるように形成されている。
【0040】
前述以外の一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74の間隔は、一対の折曲部31,32に近づくほど小さくなるように形成されている。
【0041】
一対のレバー51,52を一対の折曲部31,32の側に回動させた際に、一対のレバー51,52の主要部511,521及び主要部512,522の一部は、一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74の間の内側で、中心線Cと対称で中心線Cに近づくような曲線状に形成されている。
【0042】
前述のように構成することで、第4実施形態と比較して、一対の挟口部41,42を開く際に、一対の挟口部41,42の開口度に応じて一対の支点91,92及び一対の支点93,94の位置が移動しにくいようにすることができる。
【0043】
(第6実施形態)
第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材などには同一の部品名や同一の番号を付し、適宜重複した説明は省略する。以下、第6実施形態の特徴部分を中心に説明する。
【0044】
本発明の第6実施形態について、
図9を参照して説明する。
図9に示すように、ダブルクリップ1は、一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74が、中心線Cの対称な位置に二つ設けられ且つ細長く突出し且つ一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74の間隔が、一対の挟口部41,42に近づくほど、小さくなるように形成されている。
【0045】
一対のレバー51,52を一対の折曲部31,32の側に回動させた際に、一対の支点91,92及び一対の支点93,94となる一対のレバー51,52の主要部511,521及び主要部512,522の一部は、一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74の内側で、中心線Cと対称で中心線Cの方向に近づくような曲線状に形成されている。
【0046】
前述のように構成することで、第5実施形態と比較して、一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74の製作を簡単にすることができる。
【0047】
(第7実施形態)
第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材などには同一の部品名や同一の番号を付し、適宜重複した説明は省略する。以下、第7実施形態の特徴部分を中心に説明する。
【0048】
本発明の第7実施形態について、
図10を参照して説明する。
図10に示すように、ダブルクリップ1は、一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74が、中心線Cの対称な位置に二つ設けられ且つ細長く突出し且つ一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74の間隔が、一対の挟口部41,42に近づくほど、大きくなるように形成されている。
【0049】
一対のレバー51,52を一対の折曲部31,32の側に回動させた際に、一対のレバー51,52の主要部511,521及び主要部512,522の一部は一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74の外側で、中心線Cと対称で中心線Cの方向に近づくような直線状に形成されている。
【0050】
前述のように構成することで、第6実施形態と比較して、一対のレバー51,52の製作を簡単にすることができる。
【0051】
本発明の範囲内で任意に変形や応用が可能である。例えば、一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74は一対の支点91,92及び一対の支点93,94の近傍のみ、他の一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74の部分より高く形成しても良い。また、一対の湾曲防止部71,72及び一対の湾曲防止部73,74は、必ずしも中心線Cの対称な位置に設けなくても良い。
【番号の説明】
【0052】
1 ダブルクリップ
2 ばね材
21,22 一対のばね材
31,32 一対の折曲部
41,42 一対の挟口部
51,52 一対のレバー
61,62 一対の支持部
71,72 一対の湾曲防止部
81,82 一対の回動部
91,92 一対の支点
93,94 一対の支点
511,512 レバー51の主要部
521,522 レバー52の主要部
711,712 湾曲防止部71の側面
721,722 湾曲防止部72の側面