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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064926
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】車両用ランプ
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/33 20180101AFI20240507BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20240507BHJP
   F21S 43/20 20180101ALI20240507BHJP
   F21V 9/30 20180101ALI20240507BHJP
   F21S 43/16 20180101ALI20240507BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20240507BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240507BHJP
【FI】
F21S43/33
F21S43/14
F21S43/20
F21V9/30
F21S43/16
F21W103:00
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208531
(22)【出願日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】10-2022-0140602
(32)【優先日】2022-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】507098483
【氏名又は名称】ヒュンダイ・モービス・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン ソク ホ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン スン ウォン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】別の工程を追加することなく反射部に蛍光体を蒸着して製造性を向上させる車両用ランプを提供する。
【解決手段】車両用ランプ10は、基板部30と、前記基板部30の上面に配置され、光を照射する複数の光源41を含む光源部40と、前記光源部40を覆うように設置され、前記基板部30の上側に配置されるレンズ部50と、前記基板部30の上側に設置され、前記光源部40から照射される光を反射させる反射面61を備えて光の移動経路を転換させるように備えられる反射部60とを含み、前記反射面61は、前記レンズ部50と接するように設けられ、蛍光体63が蒸着される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板部と、
前記基板部の上面に配置され、光を照射する複数の光源を含む光源部と、
前記光源部を覆うように設置され、前記基板部の上側に配置されるレンズ部と、
前記基板部の上側に設置され、前記光源部から照射される光を反射させる反射面を備えて光の移動経路を転換させるように備えられる反射部とを含み、
前記反射面は、前記レンズ部と接するように設けられ、蛍光体が蒸着されている、車両用ランプ。
【請求項2】
前記反射部によって反射された光が出射される方向を出射方向としたときに、
前記レンズ部の出射方向側に配置され、前記反射部によって反射された光を外部に出射させるインナーレンズをさらに含む、請求項1に記載の車両用ランプ。
【請求項3】
前記反射部の下部に設置されるハウジングをさらに含み、
前記基板部と前記光源部と前記レンズ部および前記インナーレンズは、前記反射部と前記ハウジングとの間に設置される、請求項2に記載の車両用ランプ。
【請求項4】
前記反射面の全領域に前記蛍光体が蒸着される、請求項1に記載の車両用ランプ。
【請求項5】
前記レンズ部には、前記反射部に接する面に突出する光学部分が形成され、
前記反射面には、前記光学部分に対応する凹部が形成される、請求項1に記載の車両用ランプ。
【請求項6】
前記光学部分と前記凹部は、上方向に沿って繰り返して形成され、
前記光学部分は、上方向に向かって緩やかに形成される、請求項5に記載の車両用ランプ。
【請求項7】
前記反射面は、凹状に形成された複数の反射凹部を含み、
複数の前記反射凹部は、
前記反射面の上下方向と左右方向に連続して繰り返して形成される、請求項1に記載の車両用ランプ。
【請求項8】
前記反射凹部は、三角錐形状に形成される、請求項7に記載の車両用ランプ。
【請求項9】
前記反射凹部は、六角錐形状に形成される、請求項7に記載の車両用ランプ。
【請求項10】
前記反射面は、
前記蛍光体が蒸着された領域である蒸着領域と、
前記蒸着領域以外の残りの領域である非蒸着領域とを含む、請求項1に記載の車両用ランプ。
【請求項11】
前記蒸着領域は、円形に形成された複数の単位パターンを含む、請求項10に記載の車両用ランプ。
【請求項12】
前記蒸着領域は、複数のパターングループを含み、
複数の前記パターングループのそれぞれは、同じサイズに形成される複数の前記単位パターンを含み、
前記光源の中心から離れた位置に位置する前記パターングループの単位パターンであるほど前記単位パターンのサイズが大きく形成される、請求項11に記載の車両用ランプ。
【請求項13】
前記蒸着領域は、線形状に形成され、互いに交差して格子形状をなす複数の単位パターンを含み、
前記非蒸着領域は、複数の前記単位パターンによって複数の格子領域を含む、請求項10に記載の車両用ランプ。
【請求項14】
複数の前記単位パターンのうち互いに隣り合う単位パターン間の間隔は、
前記光源から離れた位置に位置するほど広く形成される、請求項13に記載の車両用ランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高解像度LEDモジュールは、様々な色相を実現するために、LEDモジュールの表面に蛍光体(Phosphor)を射出コーティングする必要があった。そのため、LEDモジュールを製造する時に、蛍光体を射出するための工程が追加されなければならず、LEDモジュールが様々に区分されていた。これによって、LEDモジュールを製造する時に作業性が低下する問題があった。
【0003】
また、従来、LEDモジュールによると、光源から生成された光が前方以外の方向に拡散し、光量損失が発生する問題があった。
【0004】
したがって、光学効率も向上し、且つ蛍光体の形成時に製造性が向上する光学系技術開発が必要な状況である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述の問題点を解決するために導き出されたものであり、別の工程を追加することなく反射部に蛍光体を蒸着して製造性を向上させる車両用ランプを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、反射面に蛍光体を蒸着して光均一度を向上させ、イメージの差別化を実現する車両用ランプを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、様々な波長と色相を有するイメージパターンを実現する車両用ランプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明による車両用ランプは、基板部と、前記基板部の上面に配置され、光を照射する複数の光源を含む光源部と、前記光源部を覆うように設置され、前記基板部の上側に配置されるレンズ部と、前記基板部の上側に設置され、前記光源部から照射される光を反射させる反射面を備えて光の移動経路を転換させるように備えられる反射部とを含み、前記反射面は、前記レンズ部と接するように設けられ、蛍光体が蒸着される。
【0009】
前記反射部によって反射された光が出射される方向を出射方向としたときに、本発明は、前記レンズ部の出射方向側に配置され、前記反射部によって反射された光を外部に出射させるインナーレンズをさらに含むことができる。
【0010】
前記反射部の下部に設置されるハウジングをさらに含み、前記基板部と前記光源部と前記レンズ部および前記インナーレンズは、前記反射部と前記ハウジングとの間に設置されることができる。
【0011】
前記反射面の全領域に前記蛍光体が蒸着されることができる。
【0012】
前記レンズ部には、前記反射部に接する面に突出する光学部分が形成され、前記反射面には、前記光学部分に対応する凹部が形成されることができる。
【0013】
前記光学部分と前記凹部は、上方向に沿って繰り返して形成され、前記光学部分は、上方向に向かって緩やかに形成されることができる。
【0014】
前記反射面は、凹状に形成された複数の反射凹部を含み、複数の前記反射凹部は、前記反射面の上下方向と左右方向に連続して繰り返して形成されることができる。
【0015】
前記反射凹部は、三角錐形状に形成されることができる。
【0016】
前記反射凹部は、六角錐形状に形成されることができる。
【0017】
前記反射面は、前記蛍光体が蒸着された領域である蒸着領域と、前記蒸着領域以外の残りの領域である非蒸着領域とを含むことができる。
【0018】
前記蒸着領域は、円形に形成された複数の単位パターンを含むことができる。
【0019】
前記蒸着領域は、複数のパターングループを含み、複数の前記パターングループのそれぞれは、同じサイズに形成される複数の前記単位パターンを含み、前記光源の中心から離れた位置に位置する前記パターングループの単位パターンであるほど前記単位パターンのサイズが大きく形成されることができる。
【0020】
前記蒸着領域は、線形状に形成され、互いに交差して格子形状をなす複数の単位パターンを含み、前記非蒸着領域は、複数の前記単位パターンによって複数の格子領域を含むことができる。
【0021】
複数の前記単位パターンのうち互いに隣り合う単位パターン間の間隔は、前記光源から離れた位置に位置するほど広く形成されることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の実施形態によると、反射部の射出成形時に反射面に蛍光体を蒸着することで、別の工程を追加することなく効率的に反射部に蛍光体を実現することができる。
【0023】
また、本発明の実施形態によると、反射面に蛍光体を蒸着することで、光均一度を向上させることができ、イメージの差別化を実現することができる。
【0024】
また、本発明の実施形態によると、反射部の製造時に反射面に蒸着される蛍光体の色相を多様にすることで、様々な波長と色相を有するイメージパターンを実現することができる。
【0025】
また、本発明の実施形態によると、光源から照射された光が反射部によって移動経路が転換されて出射される光学構造が適用されることから、光源部と反射面との間隔または反射面とインナーレンズとの間隔であるエアギャップ(air gap)を長く確保することができる。これにより、本発明は、光源から放出された光を設定された方向に屈折/反射させることができ、これにより、光の拡散が最小化し、光効率を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1実施形態による車両用ランプを図示した断面図である。
図2】本発明の第2実施形態による車両用ランプを図示した断面図である。
図3】本発明の第2実施形態による反射部を下部から見た図である。
図4】本発明の第2実施形態による車両用ランプを正面から見た正面図である。
図5】本発明の第3実施形態による車両用ランプを図示した断面図である。
図6】本発明の第3実施形態による反射部を下部から見た図である。
図7】本発明の第3実施形態による車両用ランプを正面から見た正面図である。
図8】本発明の第4実施形態による車両用ランプを図示した断面図である。
図9】本発明の第4実施形態による反射部を下部から見た図である。
図10】本発明の第4実施形態による車両用ランプを正面から見た正面図である。
図11】本発明の第5実施形態による車両用ランプを図示した断面図である。
図12】本発明の第5実施形態による反射部を下部から見た図である。
図13】本発明の第5実施形態による車両用ランプを正面から見た正面図である。
図14】本発明の第5実施形態による車両用ランプを図示したものでり、図13の一部を拡大した拡大図である。
図15】本発明の第6実施形態による車両用ランプを図示した断面図である。
図16】本発明の第6実施形態による反射部を下部から見た図である。
図17】本発明の第6実施形態による車両用ランプを正面から見た正面図である。
図18】本発明の第5実施形態による車両用ランプを図示したものであり、図17の一部を拡大した拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0028】
先ず、以下で説明される実施形態は、本発明である車両用ランプの技術的な特徴を理解させるのに適する実施形態である。ただし、本発明が以下で説明される実施形態に限定して適用されるか説明される実施形態によって本発明の技術的特徴が制限されるものではなく、本発明の技術範囲内で様々な変形実施が可能である。
【0029】
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態による車両用ランプを図示した断面図である。
【0030】
図1を参照すると、本発明の第1実施形態による車両用ランプ10は、基板部30と、光源部40と、レンズ部50と、反射部60とを含む。また、本発明の第1実施形態による車両用ランプ10は、インナーレンズ70とハウジング20とをさらに含むことができる。
【0031】
基板部30は、PCB(Printed Circuit Board、プリント回路基板)であることができる。
【0032】
光源部40は、基板部30の上面に配置され、光を照射する複数の光源41を含む。光源部40としては、発光可能な様々な素子や装置が使用されることができる。例えば、光源41は、発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下、LEDとする)として提供されることができる。
【0033】
レンズ部50は、光源部40を覆うように設置され、基板部30の上側に配置される。レンズ部50は、基板部30と反射部60の反射面61との間に埋め込まれるように形成されることができる。すなわち、レンズ部50は、下面が基板部30と接し、一面が反射部60の反射面61と接するように備えられることができる。レンズ部50の形状は、基板部30と反射部60の形状に応じて異なり得る。
【0034】
反射部60は、基板部30の上側に設置され、光源部40から照射される光を反射させる反射面61を備えて、光の移動経路を転換させるように備えられる。
【0035】
また、反射面61は、レンズ部50と接するように設けられ、蛍光体(Phosphor)63が蒸着される。
【0036】
具体的には、反射部60は、レンズ部50と接する反射面61に蛍光体63層が形成されることができる。反射部60に蛍光体63を蒸着させる方法は、制限されない。例えば、蛍光体63層を製造し、反射部60を射出成形した後、反射部60の後面に製造された蛍光体63層を付着することで形成することができる。または、例えば、反射部60を射出した後、蛍光体63を反射面61にコーティングなどで塗布することで蒸着することができる。例えば、反射部60は、ポリカーボネート(polycarbonate)素材からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0037】
これにより、本発明の実施形態によると、反射部60の射出成形時に反射面61に蛍光体63を蒸着することで、別の工程を追加することなく効率的に反射部60に蛍光体63を実現することができる。
【0038】
また、本発明の実施形態によると、反射面61に蛍光体63を蒸着することで、光均一度を向上させることができ、イメージの差別化を実現することができる。
【0039】
また、本発明の実施形態によると、反射部60の製造時に反射面61に蒸着される蛍光体63の色相を多様にすることで、様々な波長と色相を有する光パターンを実現することができる。
【0040】
また、本発明の実施形態によると、光源41から照射された光が反射部60によって移動経路が転換されて出射される光学構造が適用されることから、光源部40と反射面61との間隔または反射面61とインナーレンズ70との間隔であるエアギャップ(air gap)を長く確保することができる。これにより、本発明は、光源41から放出された光を設定された方向に屈折/反射させることができ、これにより、光の拡散が最小化し、光効率を増大することができる。
【0041】
一方、本発明の第1実施形態は、インナーレンズ70をさらに含むことができる。インナーレンズ70は、反射部60によって反射された光が出射される方向を出射方向D1としたときに、レンズ部50の出射方向D1側に配置され、反射部60によって反射された光を外部に出射させることができる。
【0042】
具体的には、出射方向D1は、反射部60によって反射された光が外部に出射される方向であることができ、一例として、車両用ランプ10がリアランプである場合、出射方向D1は、車両の前後方向を基準に後方であることができる。ただし、出射方向D1は、車両用ランプ10の装着位置に応じて、前方、側方などに変更されることができる。
【0043】
インナーレンズ70は、レンズ部50の出射方向D1側に配置され、反射部60で反射されてレンズ部50を通過した光を外部に出射させることができる。図示されてはいないが、本発明の第1実施形態は、インナーレンズ70から離隔して配置されるアウターレンズをさらに含むことができる。
【0044】
一方、本発明は、反射部60の下部に設置されるハウジング20をさらに含むことができる。また、基板部30と光源部40とレンズ部50およびインナーレンズ70は、反射部60とハウジング20との間に設置されることができる。
【0045】
例えば、インナーレンズ70は、ハウジング20と反射部60との間に固定されることができる。ハウジング20は、反射部60とともに、基板部30と光源部40とレンズ部50およびインナーレンズ70を覆うことで、これらを保護する役割を果たすことができる。
【0046】
一方、図1を参照すると、反射面61の全領域に蛍光体63が蒸着されることができる。すなわち、本発明の第1実施形態は、反射部60のレンズ部50に向かう面である反射面61の全体に蛍光体63を蒸着して蛍光体63層を実現することができる。
【0047】
これにより、反射部60は、反射面61に至るすべての光を出射方向D1に反射させることができる。
【0048】
以下では、図2図18を参照して、本発明の第2実施形態~第6実施形態について説明する。本発明の第2実施形態~第6実施形態は、上述の本発明の第1実施形態と比較して、レンズ部50または反射面61において差がある。したがって、本発明の第2実施形態~第6実施形態は、このような相違点以外は、上述の第1実施形態の構成を全て含むことができる。例えば、本発明の第2実施形態~第6実施形態も、基板部30a、30b、30c、30d、30e、光源部40a、40b、40c、40d、40e、レンズ部50a、50b、50c、50d、50e、反射部60a、60b、60c、60d、60eおよびその構成を全て含むことができ、インナーレンズ70とハウジング20a、20b、20c、20d、20eを全て含むことができる。
【0049】
以下では、上述の構成と同じ構成に関する重複する説明は省略する。
【0050】
第2実施形態
図2は、本発明の第2実施形態による車両用ランプを図示した断面図であり、図3は、本発明の第2実施形態による反射部を下部から見た図であり、図4は、本発明の第2実施形態による車両用ランプを正面から見た正面図である。
【0051】
図2図4を参照すると、本発明の第2実施形態による車両用ランプ10aは、基板部30aと、複数の光源41aを含む光源部40aと、レンズ部50aと、反射面61aを含む反射部60aとを含むことができる。
【0052】
また、レンズ部50aは、反射部60aに接する面に突出する光学部分51aが形成されることができる。また、反射面61aには、光学部分51aに対応する凹部(溝)64aが形成されることができる。
【0053】
光学部分51aの形状は、適用される光学系の光学パターンの設計仕様に応じて多様に変更されることができる。例えば、光学部分51aは、左右方向に延びる形状に形成されることができ、反射面61aの上下方向に沿って複数個が連続して形成されることができる。
【0054】
ここで、光学部分51aの延長方向に垂直な断面上の光学部分51aの形状(垂直断面)は、反射面61aの凹部64aと噛み合った鋸歯形状に形成されることができる。凹部64aが光学部分51aに対応して形成されるとは、光学部分51aが凹部64aに収容されるか噛み合うように、類似する形状に形成されることを意味する。
【0055】
また、例えば、光学部分51aと凹部64aは、上方向に沿って繰り返して形成され、光学部分51aは、上方向に向かって緩やかに形成されることができる。また、反射面61aの凹部64aも上方向に向かって緩やかに形成されることができる。このような凹部64aと光学部分51aの形状によって、光源41aから照射された光が移動経路を制御することができる。
【0056】
したがって、光学部分51aと凹部64aの形状設計により、光源41aで生成された光が反射部60aで反射された後、出射方向D1に均一に出射されるようにすることができ、光の拡散を最小化して光効率を増大することができる。ただし、光学部分51aと凹部64aの形状は、図示されている実施形態に限定されるものではない。
【0057】
第3実施形態
図5は、本発明の第3実施形態による車両用ランプを図示した断面図であり、図6は、本発明の第3実施形態による反射部を下部から見た図であり、図7は、本発明の第3実施形態による車両用ランプを正面から見た正面図である。
【0058】
図5図7を参照すると、本発明の第3実施形態による車両用ランプ10bは、基板部30bと、複数の光源41bを含む光源部40bと、レンズ部50bと、反射面61bを含む反射部60bとを含むことができる。
【0059】
また、反射面61bは、凹状に形成された複数の反射凹部62bを含むことができる。また、複数の反射凹部62bは、反射面61bの上下方向と左右方向に連続して繰り返して形成されることができる。
【0060】
具体的には、第3実施形態による反射部60bは、蒸着領域である反射面61bに様々な形状に凹凸のパターンを形成して、配光パターンのイメージを多様にすることができる。例えば、反射面61bに、上下、左右方向に連続する多角形状の反射凹62bを形成することができる。
【0061】
例えば、反射凹部62bは、三角錐形状に形成されることができる。三角錐形状の反射凹部62bを形成し、蛍光体63bが蒸着されることで、配光パターンイメージを差別化することができる。ただし、反射凹部62bの形状は、これに限定されるものではない。
【0062】
第4実施形態
図8は、本発明の第4実施形態による車両用ランプを図示した断面図であり、図9は、本発明の第4実施形態による反射部を下部から見た図であり、図10は、本発明の第4実施形態による車両用ランプを正面から見た正面図である。
【0063】
図8図10を参照すると、本発明の第4実施形態による車両用ランプ10cは、基板部30cと、複数の光源41cを含む光源部40cと、レンズ部50cと、反射面61cを含む反射部60cとを含むことができる。
【0064】
また、反射面61cは、凹状に形成された複数の反射凹部62cを含むことができる。また、複数の反射凹部62cは、反射面61cの上下方向と左右方向に連続して繰り返して形成されることができる。
【0065】
具体的には、第4実施形態による反射部60cは、蒸着領域である反射面61cに様々な形状に凹凸のパターンを形成して、配光パターンのイメージを多様にすることができる。例えば、反射面61cに、上下、左右方向に連続する多角形状の反射凹部62cを形成することができる。
【0066】
例えば、反射凹部62cは、六角錐形状に形成されることができる。六角錐形状の反射凹部62cを形成し、蛍光体63cが蒸着されることで、配光パターンイメージを差別化することができる。ただし、反射凹部62cの形状は、これに限定されるものではない。
【0067】
第5実施形態
図11は、本発明の第5実施形態による車両用ランプを図示した断面図であり、図12は、本発明の第5実施形態による反射部を下部から見た図であり、図13は、本発明の第5実施形態による車両用ランプを正面から見た正面図であり、図14は、本発明の第5実施形態による車両用ランプを図示したものであり、図13の一部を拡大した拡大図である。
【0068】
図11図14を参照すると、本発明の第5実施形態による車両用ランプ10dは、基板部30dと、複数の光源41dを含む光源部40dと、レンズ部50dと、反射面61dを含む反射部60dとを含むことができる。
【0069】
また、反射面61dは、蛍光体63dが蒸着された領域である蒸着領域65dと、蒸着領域65d以外の残りの領域である非蒸着領域とを含むことができる。
【0070】
具体的には、蒸着領域は、反射面61dのレンズ部50dに向かう面の一部に形成されることができ、所定の形状に蛍光体63dが蒸着されることができる。光源部40dから発光されて反射面61dに至った光のうち、蒸着領域65dに至った光は、出射方向D1に向かって反射することができる。ここで、蒸着領域65dに至った光は、蛍光体63dにより、非蒸着領域に至った光に比べて反射率が高いか、非蒸着領域に至った光と互いに異なる色相を実現することができる。
【0071】
これにより、蒸着領域65dの形状に応じて、出射方向D1に照射されるランプのイメージと色相が多様になることができる。したがって、蒸着領域65dを定型化したパターンまたは非定型形状に形成することで、デザインが差別化したランプイメージを実現することができる。
【0072】
例えば、蒸着領域65dは、円形に形成された複数の単位パターンを含むことができる。ただし、これに限定されず、蒸着領域65dは、楕円または多角型の形状に形成されることもできる。
【0073】
また、例えば、蒸着領域65dは、複数のパターングループを含むことができ、複数のパターングループのそれぞれは、同じサイズに形成される複数の単位パターンを含むことができる。
【0074】
また、光源41dの中心から離れた位置に位置するパターングループの単位パターンであるほど、単位パターンのサイズが大きく形成されることができる。
【0075】
具体的には、本明細書では、蒸着領域65dを形成する複数の単位パターンのうち、光源41dから所定の距離範囲に配置される単位パターンを一つのパターングループと定義する。ここで、一つのパターングループに含まれる単位パターンは、同じサイズに形成されることができる。
【0076】
例えば、図14を参照すると、図面符号65d-1、65d-2、65d-3、65d-4、65d-5、65d-6の順に、光源41dから離れた位置に位置するパターングループに属する単位パターンである。単位パターンのサイズを比較すると、光源部40dから離れた位置に位置する単位パターンであるほど、単位パターンのサイズが大きくなることを確認することができる(65d-1<65d-2<65d-3<65d-4<65d-5<65d-6)。
【0077】
このように、光源41dに近い単位パターンの蒸着を小さくすることで、反射する光量を少なくし、光源41dから遠い単位パターンの蒸着を大きくすることで、反射する光量を増大することができる。これにより、光源41dからの距離に関係なく、全体的に均一な光度を有するランプイメージを実現することができる。
【0078】
図14において単位パターンの形状の一部が円形ではなく、楕円に見えることは、曲面に形成された反射面61dを下部から見た図であるためである。
【0079】
第6実施形態
図15は、本発明の第6実施形態による車両用ランプを図示した断面図であり、図16は、本発明の第6実施形態による反射部を下部から見た図であり、図17は、本発明の第6実施形態による車両用ランプを正面から見た正面図であり、図18は、本発明の第5実施形態による車両用ランプを図示したものであり、図17の一部を拡大した拡大図である。
【0080】
図15図18を参照すると、本発明の第6実施形態による車両用ランプ10eは、基板部30eと、複数の光源41eを含む光源部40eと、レンズ部50eと、反射面61eを含む反射部60eとを含むことができる。
【0081】
また、反射面61eは、蛍光体63eが蒸着された領域である蒸着領域66eと、蒸着領域66e以外の残りの領域である非蒸着領域67eとを含むことができる。
【0082】
具体的には、蒸着領域は、反射面61eのレンズ部50eに向かう面の一部に形成されることができ、所定の形状に蛍光体63eが蒸着されることができる。これにより、蒸着領域66eの形状に応じて出射方向D1に照射されるランプのイメージと色相が多様になることができる。したがって、蒸着領域66eを定型化したパターンまたは非定型形状に形成することで、デザインが差別化したランプイメージを実現することができる。
【0083】
例えば、蒸着領域66eは、線形状に形成され、互いに交差して格子形状をなす複数の単位パターンを含むことができる。また、非蒸着領域67eは、複数の単位パターンによって複数の格子領域を含むことができる。
【0084】
複数の単位パターンのうち互いに隣り合う単位パターン間の間隔は、光源41eから離れた位置に位置するほど広く形成されることができる。
【0085】
具体的には、線形状の単位パターン間の距離が近いと、単位面積当たりの蒸着領域66eのサイズが大きくなるため、反射率が向上することができる。また、単位面積当たりの蒸着領域66eのサイズが小さくなると、相対的に反射率が小さくなることができる。したがって、互いに隣り合う複数の単位パターン間の間隔を調整することで、反射率を調整することができる。
【0086】
したがって、第6実施形態による線形状の単位パターンは、単位パターンの幅は一定にし(約0.4mm程度)、光源41eから離れた位置に位置する単位パターンであるほどその間隔が広くすることができる。
【0087】
例えば、図18には、光源41eからの距離が異なる線形状の単位パターン間の間隔d1、d2、d3、d4が図示されている。図18を参照すると、図面符号d1、d2、d3、d4の順に、光源41eから離れた位置に位置する単位パターン間の間隔である。単位パターンの間の間隔を比較すると、光源41eから離れた位置に位置する単位パターンであるほど、その間隔が離れることを確認することができる(d1<d2<d3<d4)。
【0088】
一例として、線形状の単位パターンの厚さが0.4mmである場合、d1=0.7mm、d2=1.1mm、d3=2mm、d4=2.6mm程度であることができる。ただし、これは、一例を説明するためのものであって、線形状の単位パターンの厚さとこれらの間の間隔は、これに限定されるものではない。
【0089】
図16図18において、非蒸着領域67eである格子形状が、長方形ではなく菱形などの形に見えることは、曲面に形成された反射面61eを下部から見たためである。
【0090】
本発明の実施形態によると反射部の射出成形時に反射面に蛍光体を蒸着することで、別の工程を追加することなく反射部に蛍光体を実現することができ、光均一度を向上させてイメージの差別化を実現することができる。
【0091】
また、本発明の実施形態によると、反射部の製造時に反射面に蒸着される蛍光体の色相を多様にすることで、様々な波長と色相を有する光パターンを実現することができる。
【0092】
また、本発明の実施形態によると、エアギャップを長く確保して、光源から放出された光の移動経路を制御することができ、これにより、光の拡散を最小化して光学効率を増大することができる。
【0093】
以上、本発明の特定の実施形態について詳述しているが、本発明の思想および範囲は、このような特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって、特許請求の範囲に記載の本発明の要旨を変更しない範囲内で多様に修正および変形が可能である。
【符号の説明】
【0094】
10、10a、10b、10c、10d、10e 車両用ランプ
20、20a、20b、20c、20d、20e ハウジング
30、30a、30b、30c、30d、30e 基板部
40、40a、40b、40c、40d、40e 光源部
41、41a、41b、41c、41d、41e 光源
50、50a、50b、50c、50d、50e レンズ部
51a 光学部分
60、60a、60b、60c、60d、60e 反射部
61、61a、61b、61c、61d、61e 反射面
62b、62c 反射凹部
63、63a、63b、63c、63d、63e 蛍光体
64a 凹部
65d 円形蒸着領域
66e 線形蒸着領域
67e 非蒸着領域
D1 出射方向
図1
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