(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024064942
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】ティーチング方法、ティーチング方法を実行する媒体に記憶されたプログラム及び搬送システム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240507BHJP
B25J 9/22 20060101ALI20240507BHJP
G05B 19/42 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J9/22 Z
G05B19/42 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043816
(22)【出願日】2023-03-20
(31)【優先権主張番号】10-2022-0140432
(32)【優先日】2022-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】キム,クワン スプ
(72)【発明者】
【氏名】リム,ミョン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ヨン ホ
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ヨン チュル
(72)【発明者】
【氏名】ソン,サン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】オー,ユン ホ
(72)【発明者】
【氏名】ヨ,ジ フン
(72)【発明者】
【氏名】シン,ジョン チョル
【テーマコード(参考)】
3C269
3C707
5F131
【Fターム(参考)】
3C269AB17
3C269AB33
3C269BB03
3C269BB09
3C269CC01
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5F131KB55
5F131KB56
5F131KB58
(57)【要約】
【課題】搬送ロボットの搬送位置をティーチングする方法を提供する。
【解決手段】第1センサーが取得する3D位置情報に基づいて、前記搬送ロボットが搬送する被搬送物が置かれる対象体を検索する段階と、前記第1センサーと異なる種類の第2センサーから取得されるデータに基づいて、前記対象体の第2方向の座標及び第3方向の座標を導出する段階と、を含むティーチング方法。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送ロボットの搬送位置をティーチングする方法であって、
第1センサーが取得する3D位置情報に基づいて、前記搬送ロボットが搬送する被搬送物が置かれる対象体を検索する段階と、
前記第1センサーと異なる種類の第2センサーから取得されるデータに基づいて、前記対象体の第2方向の座標及び第3方向の座標を導出する段階と、を含む、
ティーチング方法。
【請求項2】
前記第1センサー及び前記第2センサーと異なる種類である第3センサーが取得するデータに基づいて、前記対象体の第1方向の座標を導出する段階を含む、
請求項1に記載のティーチング方法。
【請求項3】
前記第1方向の座標、前記第2方向の座標及び前記第3方向の座標を含む対象体座標と、あらかじめ記憶された前記対象体の情報と、に基づいて前記搬送位置の座標であるティーチング座標を演算する段階を含む、
請求項2に記載のティーチング方法。
【請求項4】
前記対象体の情報は、前記対象体座標から前記ティーチング座標までの距離値を含む、
請求項3に記載のティーチング方法。
【請求項5】
前記距離値は、前記第1方向の距離値、前記第2方向の距離値、及び前記第3方向の距離値を含む、
請求項4に記載のティーチング方法。
【請求項6】
前記第1センサーは、ライダーセンサーであり、
前記第2センサーは、ビジョンセンサーであり、
前記第3センサーは、距離センサーである、
請求項2に記載のティーチング方法。
【請求項7】
前記第1センサーが取得する前記3D位置情報に基づいて前記対象体の座標を導出する段階と、
前記第1センサーが導出した前記対象体の座標と、前記第2センサーと前記第3センサーが導出した前記対象体の前記第1方向の座標、前記第2方向の座標及び前記第3方向の座標を互いに比べてその差が臨界値を超過するかどうかを確認する段階と、を含む、
請求項6に記載のティーチング方法。
【請求項8】
前記対象体が前記被搬送物を保管する保管器具である場合、
前記対象体座標は、前記対象体が有する面のうち前記搬送ロボットと向い合う面に属する特定支点の座標である、
請求項3に記載のティーチング方法。
【請求項9】
前記対象体が前記被搬送物が置かれる支持ユニットである場合、
前記対象体座標は前記対象体が有する支持ピンのうち少なくとも一つ以上の支持ピンの座標である、
請求項3に記載のティーチング方法。
【請求項10】
前記対象体座標は複数の前記支持ピンの座標を含み、
複数の前記支持ピンの座標から前記ティーチング座標を演算する、
請求項9に記載のティーチング方法。
【請求項11】
前記対象体が、前記被搬送物が置かれる支持ユニット、および、前記支持ユニットに置かれるティーチング用ジグを含む場合、
前記対象体座標は前記ティーチング用ジグに形成されたティーチングピンのうちの少なくとも一つ以上のティーチングピンの座標である、
請求項3に記載のティーチング方法。
【請求項12】
前記対象体座標は複数の前記ティーチングピンの座標を含み、
前記ティーチングピンの座標から前記ティーチング座標を演算する、
請求項11に記載のティーチング方法。
【請求項13】
請求項1のティーチング方法を実行するための、媒体に記憶されたプログラム。
【請求項14】
基板を搬送する搬送システムであって、
基板を搬送する搬送ロボットと、
前記搬送ロボットの動作を制御する制御機と、を含み、
前記搬送ロボットは、
基板が置かれるハンドと、
前記ハンドを第1方向、第1方向に垂直な方向である第2方向、第1方向及び第2方向に垂直な方向である第3方向に移動させる移動アセンブリーと、
前記搬送ロボットの周辺3D位置情報を取得するライダーセンサーと、
前記搬送ロボットが搬送する基板が置かれる対象体の前記第2方向の座標及び前記第3方向の座標を取得するために前記対象体のイメージを取得するビジョンセンサーと、
前記搬送ロボットと前記対象体との直線距離を取得する距離センサーと、を含む、
搬送システム。
【請求項15】
前記制御機は、
前記ライダーセンサーを利用して前記対象体を検索する動作と、
検索された前記対象体と近くなる方向に前記ハンドを移動させる動作と、を遂行するように前記搬送ロボットを制御する、
請求項14に記載の搬送システム。
【請求項16】
前記制御機は、
前記ビジョンセンサーが前記対象体のイメージを獲得する動作を遂行するように前記搬送ロボットを制御し、
前記ビジョンセンサーが獲得した前記イメージから前記対象体の第1方向の座標及び前記第2方向の座標を演算する、
請求項15に記載の搬送システム。
【請求項17】
前記制御機は、
前記距離センサーが前記対象体と前記搬送ロボットとの間の直線距離を測定するように前記搬送ロボットを制御し、
前記距離センサーが獲得した前記直線距離から前記対象体の前記第3方向の座標を演算する、
請求項16に記載の搬送システム。
【請求項18】
前記制御機は、
前記ライダーセンサーが取得する前記3D位置情報に基づいて前記対象体の座標を導出し、
前記ライダーセンサーが導出した前記対象体の座標と、前記ビジョンセンサーと前記距離センサーが導出した前記対象体の前記第1方向の座標、前記第2方向の座標及び前記第3方向の座標を互いに比べてその差が臨界値を超過するかどうかを確認する、
請求項17に記載の搬送システム。
【請求項19】
前記制御機は、
前記第1方向の座標、前記第2方向の座標及び前記第3方向の座標を含む対象体座標と、あらかじめ記憶された前記対象体の情報に基づいて搬送位置の座標であるティーチング座標を演算する、
請求項17に記載の搬送システム。
【請求項20】
前記制御機は、
前記対象体座標から前記ティーチング座標までの距離値を記憶する、
請求項19に記載の搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ティーチング方法、ティーチング方法を実行する媒体に記憶されたプログラム及び搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造する基板処理装置ではウェハーなどの基板に対してフォトリソグラフィー工程、エッチング工程、アッシング工程、薄膜蒸着工程、そして、洗浄工程など多様な工程らを遂行する。基板処理装置で、ウェハーは搬送ロボットによって基板処理装置の内部で搬送される。搬送ロボットは基板処理装置が具備するスピンチャック、ヒーティングプレート、支持棚などのようなウェハーを支持する支持器具物でウェハーを搬送する。ウェハーに対する工程が適切に遂行されるためには、搬送ロボットがこのような支持器具物にウェハーを正確な位置に搬送しなければならない。
【0003】
搬送ロボットがウェハーを基板処理装置内の支持器具物の正確な位置にローディングさせることができるように、搬送ロボットのウェハー搬送位置(例えば、ウェハー搬送座標)を確認し、調節するための作業であるティーチング(Teaching)がなされる。このようなティーチング作業はウェハーに対する工程が進行される前、より詳細には、搬送ロボットを設置時に使用者が遂行する。
【0004】
一般に、ティーチング作業は制御装置などを利用して搬送ロボットを使用者が手動で操作してなされる。具体的には、使用者が搬送ロボットを手動で操作してウェハーを支持器具物にローディングさせ、この時ウェハーの搬送座標を確認する方式でなされる。しかし、このような方式は使用者の熟練度と疲労度によってティーチング作業の精密度に差が発生し、作業時間が長くかかるという問題がある。
【0005】
このような問題を補うため、搬送ロボットにカメラなどのビジョンセンサーを設置し、ティーチング位置にQR Markなどのマーカーを付着する方法を利用さできる。この場合、使用者が搬送ロボットを手動で操作してウェハーを搬送位置におおよそ搬送し、搬送ロボットに設置されたビジョンセンサーがQR Markを認識すれば、QR Markを認識した位置情報を基準でウェハーの搬送座標を確認する。しかし、搬送ロボットにビジョンセンサーを設置する場合にも、ティーチング作業を遂行するためには使用者が搬送ロボットを手動操作が必ず必要であるため、作業時間を縮めることに限界がある。また、ビジョンセンサーの場合にはQR Markの2軸の座標は確認することができるが、3軸の座標は確認し難い。例えば、支持器具物が、ビジョンセンサーが撮像する方向の前方に位置する場合なら、ビジョンセンサーが撮像するイメージからi)左-右軸、ii)上-下軸の座標値を確認することはできるが、ビジョンセンサーから支持器具物までの距離である前-後軸の座標値は確認し難い。前-後軸の座標値を搬送ロボットに記憶させるためには、作業者が設計情報(例えば、搬送ロボットから支持器具物までの距離値)を直接入力するか、または、ウェハー型センサーなどの助けを借りた後続精密化作業が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国特許公開第10-2021-0129122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ティーチング作業の精密度を高めることができるティーチング方法、ティーチング方法を実行する媒体に記憶されたプログラム及び搬送システムを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、使用者の手動操作がなくても、ティーチング作業を自動で遂行することができるティーチング方法、ティーチング方法を実行するための、媒体に記憶されたプログラム及び搬送システムを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、ウェハー型センサーなどを利用した後続作業がなくてもティーチング作業を完了することができるティーチング方法、ティーチング方法を実行するための、媒体に記憶されたプログラム及び搬送システムを提供することを目的とする。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は上述した課題に限定されるものではなく、言及されない課題は本明細書及び添付された図面らから本発明の属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
搬送ロボットの搬送位置をティーチングする方法を提供する。ティーチング方法は、第1センサーが取得する3D位置情報に基づいて、前記搬送ロボットが搬送する被搬送物が置かれる対象体を検索する段階と、前記第1センサーと異なる種類の第2センサーから取得されるデータに基づいて、前記対象体の第2方向の座標及び第3方向の座標を導出する段階と、を含むことができる。
【0012】
一実施形態によれば、前記第1センサー及び前記第2センサーと異なる種類である第3センサーが取得するデータに基づいて、前記対象体の第1方向の座標を導出する段階を含むことができる。
【0013】
一実施形態によれば、前記第1方向の座標、前記第2方向の座標及び前記第3方向の座標を含む対象体座標と、あらかじめ記憶された前記対象体の情報に基づいて前記搬送位置の座標であるティーチング座標を演算する段階を含むことができる。
【0014】
一実施形態によれば、前記対象体の情報は、前記対象体座標から前記ティーチング座標までの距離値を含むことができる。
【0015】
一実施形態によれば、前記距離値は、前記第1方向の距離値、前記第2方向の距離値、及び前記第3方向の距離値を含むことができる。
【0016】
一実施形態によれば、前記第1センサーは、ライダーセンサーであり、前記第2センサーは、ビジョンセンサーであり、前記第3センサーは、距離センサーであることができる。
【0017】
一実施形態によれば、前記第1センサーが取得する前記3D位置情報に基づいて前記対象体の座標を導出する段階と、及び前記第1センサーが導出した前記対象体の座標と、前記第2センサーと前記第3センサーが導出した前記対象体の前記第1方向の座標、前記第2方向の座標及び前記第3方向の座標を互いに比べてその差が臨界値を超過するかどうかを確認する段階と、を含むことができる。
【0018】
一実施形態によれば、前記対象体が前記被搬送物を保管する保管器具の場合、前記対象体座標は、前記対象体が有する面らのうち前記搬送ロボットと向い合う面に属する特定支点の座標であることができる。
【0019】
一実施形態によれば、前記対象体が前記被搬送物が置かれる支持ユニットの場合、前記対象体座標は前記対象体が有する支持ピンのうち少なくとも一つ以上の支持ピンの座標であることができる。
【0020】
一実施形態によれば、前記対象体座標は複数の前記支持ピンの座標を含み、前記支持ピンの座標から前記ティーチング座標を演算することができる。
【0021】
一実施形態によれば、前記対象体が前記被搬送物が置かれる支持ユニット、および、前記支持ユニットに置かれるティーチング用ジグを含む場合、前記対象体座標は前記ティーチング用ジグに形成されたティーチングピンのうち少なくとも一つ以上のティーチングピンの座標であることができる。
【0022】
一実施形態によれば、前記対象体座標は複数の前記ティーチングピンの座標を含み、前記ティーチングピンの座標から前記ティーチング座標を演算することができる。
【0023】
また、本発明は、前記ティーチング方法らを実行するための、媒体に記憶されたプログラムを提供する。
【0024】
また、本発明は、基板を搬送する搬送システムを提供する。搬送システムは、基板を搬送する搬送ロボットと、前記搬送ロボットの動作を制御する制御機とを含み、前記搬送ロボットは、基板が置かれるハンドと、前記ハンドを第1方向、第1方向に垂直な方向である第2方向、第1方向及び第2方向に垂直な方向である第3方向に移動させる移動アセンブリーと、前記搬送ロボットの周辺3D位置情報を取得するライダーセンサーと、前記搬送ロボットが搬送する基板が置かれる対象体の前記第2方向の座標及び前記第3方向の座標を取得するために前記対象体のイメージを取得するビジョンセンサーと、前記搬送ロボットと前記対象体との直線距離を取得する距離センサーとを含むことができる。
【0025】
一実施形態によれば、前記制御機は、前記ライダーセンサーを利用して前記対象体を検索する動作と、検索された前記対象体と近くなる方向に前記ハンドを移動させる動作とを遂行するように前記搬送ロボットを制御することができる。
【0026】
一実施形態によれば、前記制御機は、前記ビジョンセンサーが前記対象体のイメージを獲得する動作を遂行するように前記搬送ロボットを制御し、前記ビジョンセンサーが獲得した前記イメージから前記対象体の第1方向の座標及び前記第2方向の座標を演算することができる。
【0027】
一実施形態によれば、前記制御機は、前記距離センサーが前記対象体と前記搬送ロボットとの間の直線距離を測定するように前記搬送ロボットを制御し、前記距離センサーが獲得した前記直線距離から前記対象体の前記第3方向の座標を演算することができる。
【0028】
一実施形態によれば、前記制御機は、前記ライダーセンサーが取得する前記3D位置情報に根拠して前記対象体の座標を導出し、前記ライダーセンサーが導出した前記対象体の座標と、前記ビジョンセンサーと前記距離センサーが導出した前記対象体の前記第1方向の座標、前記第2方向の座標及び前記第3方向の座標を互いに比べてその差が臨界値を超過するかどうかを確認することができる。
【0029】
一実施形態によれば、前記制御機は、前記第1方向の座標、前記第2方向の座標及び前記第3方向の座標を含む対象体座標と、あらかじめ記憶された前記対象体の情報に基づいて搬送位置の座標であるティーチング座標を演算することができる。
【0030】
一実施形態によれば、前記制御機は、前記対象体座標から前記ティーチング座標までの距離値を記憶することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明実施形態によれば、ティーチング作業の精密度を高めることができる。
【0032】
また、本発明実施形態によれば、使用者の手動操作がなくても、ティーチング作業を自動で遂行することができる。
【0033】
また、本発明実施形態によれば、ウェハー型センサーなどを利用した後続作業なしもティーチング作業を完了することができる。
【0034】
本発明の効果は上述した効果らに限定されるものではなく、言及されない効果は本明細書及び添付された図面らから本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明の一実施形態による搬送システムを概略的に示す図面である。
【
図2】本発明の一実施形態によるティーチング方法を示すフローチャートである。
【
図3】
図2の対象体検索段階を遂行する搬送システムを示す図面である。
【
図4】
図2のハンド移動段階を遂行する搬送システムを示す図面である。
【
図5】
図2のイメージ獲得段階と、対象体座標演算段階を説明するための図面である。
【
図6】
図2の町測定段階を遂行する搬送システムを示す図面である。
【
図7】基板が置かれる対象体の他の例を示す図面である。
【
図8】基板が置かれる対象体の他の例を示す図面である。
【
図9】本発明の搬送システムが獲得したスピンチャックのイメージを示す図面である。
【
図10】
図9のスピンチャックのイメージからティーチング座標を演算する段階を示す図面である。
【
図11】基板が置かれる対象体の他の例を示す図面である。
【
図12】
図11のスピンチャックにティーチング用ジグを安着させた姿を示す図面である。
【
図13】本発明の他の実施形態による搬送システムを概略的に示す図面である。
【
図14】本発明の他の実施形態による搬送システムを概略的に示す図面である。
【
図15】本発明の他の実施形態による搬送システムを概略的に示す図面である。
【
図16】本発明の他の実施形態による搬送ロボットを概略的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は相違なる多様な形態で具現されることができ、ここで説明する実施形態により限定されない。また、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明するにあたり、関連する公知の機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に不明確にすることがあると判断される場合にはその詳細な説明を省略することがある。また、類似の機能及び作用をする部分に対しては図面全体において等しい符号を使用する。
【0037】
ある構成要素を‘包含'するということは、特別に反対の記載がない限り他の構成要素を除くということではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的には,“含む”または“有する”などの用語は明細書に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0038】
単数の表現は文脈上明白に異なるように記載されない限り、複数の表現を含む。また、図面で要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0039】
以下では、
図1乃至
図15を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0040】
以下で説明する搬送システム10は、ウェハーなどの基板に対する処理工程を遂行する基板処理装置に適用できる。これと異なり、搬送システム10は半導体製造ラインに設置され、ウェハーなどの基板を搬送する物流装置に適用できる。
【0041】
図1は、本発明の一実施形態による搬送システムを概略的に見せてくれる図面である。
図1を参照すれば、搬送システム10は搬送ロボット100、および制御機200を含むことができる。
【0042】
搬送ロボット100は物品を搬送することができる。搬送ロボット100が搬送する被搬送物はウェハー、またはガラスなどの基板であり得る。搬送ロボット100は上述したようにウェハーなどの基板に対する処理工程を遂行する基板処理装置に適用できる。例えば、搬送ロボット100は半導体素子を製造するためのフォトリソグラフィー工程、エッチング工程、アッシング工程、薄膜蒸着工程、または、洗浄工程などを遂行する基板処理装置に設置されることができる。搬送ロボット100は基板処理装置のインデックス部、処理部、またはインターフェース部などに設置されることができる。ここで、インデックス部はカセット、FOUPなどの容器が置かれるロードポートを具備する部分であることができ、処理部は基板に対する処理工程を遂行する処理チャンバを具備する部分であることができ、インターフェース部は外部の露光装置などと連結される部分であることができる。
【0043】
搬送ロボット100はハンド110、駆動ユニット120、第1センサー130、第2センサー140、そして、第3センサー150を含むことができる。
【0044】
ハンド110はウェハーなどの基板を搬送することができる。ハンド110は基板が置かれることができる形状を有することができる。ハンド110は一対のフィンガーを有する形状を有することができる。
【0045】
駆動ユニット120はハンド110の位置を変更させることができる。駆動ユニット120はハンド110の位置を変更させてハンド110に置かれた基板を搬送することができる。駆動ユニット120はハンド110を第1方向(X)、第2方向(Y)及び/または第3方向(Z)に位置を変更させることができる。第1方向(X)は水平方向であり、第2方向(Y)は水平方向であるが、第1方向(X)と垂直な方向であることができ、第3方向(Z)は垂直方向であるが、第1方向(X)及び第2方向(Y)と垂直な方向であることができる。駆動ユニット120はアームアセンブリー121、昇降シャフト123及びベース125を含むことができる。アームアセンブリー121は複数個のアームを具備することができる。
【0046】
アームアセンブリー121は複数個のアームを具備することができ、複数個のアームはお互いに対して回転可能に結合されることができる。すなわち、アームアセンブリー121は多関節アームアセンブリーであることができる。アームアセンブリー121が有するアームによってハンド110は第1方向(X)及び/または第2方向(Y)に沿ってその位置が変更されることができる。
【0047】
昇降シャフト123はハンド110を第3方向(Z)に沿って移動させることができる。昇降シャフト123は複数個のアームで構成されるアームアセンブリー121と結合され、アームアセンブリー121を上下方向に移動させることができる。また、複数個のアームのうち、昇降シャフト123と直接締結されるアームは昇降シャフト123に対して回転可能に結合されることができる。
【0048】
ベース125は駆動機(図示せず)を含むことができる。ベース125は少なくとも一つ以上の駆動機を含むことができる。ベース125は昇降シャフト123及び/またはアームアセンブリー121を駆動させることができるモータのような駆動機を含むことができる。また、ベース125はアームアセンブリー121と昇降シャフト123が固定されることができる胴体として機能を遂行することができる。
【0049】
また、搬送ロボット100が基板処理装置に設置される場合、搬送ロボット100は固定された状態で設置されることができる。例えば、搬送ロボット100が基板に対する蝕刻工程を遂行するプラズマ装置に提供される場合、搬送ロボット100の位置は固定されることができる。しかし、これに限定されるものではなく、搬送ロボット100がロードポートを具備するインデックス部などに設置される場合、ベース125はインデックス部に設置される走行レールに沿って水平方向に移動可能に設置されることもできる。
【0050】
第1センサー130は位置情報を取得することができる。第1センサー130は3D位置情報を取得することができる。3D位置情報は、搬送ロボット100の周辺構造物の形状に関する情報、周辺構造物の座標に関する情報を含むことができる。第1センサー130はライダー(LiDAR:Light Detection And Ranging)センサーであってもよい。第1センサー130は秒当たり数百万個に達するレーザーパルスを発射して戻って来る時間を測定してスキャンすることにより搬送ロボット100が設置される周辺構造物に対する位置及び形状に関する情報を収集することができる。第1センサー130は収集された周辺構造物に対する3D位置情報を後述する制御機200に送ることができる。制御機200は第1センサー130が送る3D位置情報を通じて、搬送ロボット100の周辺にどのような構造物が存在するか、そして、その構造物の座標がどうなるかを確認することができる。第1センサー130はベース125に設置されることができる。しかし、これに限定されるものではなくて、第1センサー130は搬送ロボット100の周辺構造物の3D位置情報を獲得することができる多様な位置に設置されることができる。また、周辺構造物は後述する対象体を含むことができる。
【0051】
第2センサー140は対象体に関するイメージを獲得することができる。第2センサー140はカメラのようなビジョンセンサーであることができる。第2センサー140はベース125に設置されることができる。第2センサー140はArea Cameraであることがある。第2センサー140は被搬送物が置かれる対象体に対するイメージ(画像)を撮像し、撮像した対象体のイメージを制御機200に送ることができる。制御機200は第2センサー140が送る対象体に対するデータ、例えば、イメージデータから対象体の第2方向(Y)及び第3方向(Z)座標を導出することができる。すなわち、制御機200は第2センサー140が取得するイメージから対象体の第2方向(Y)及び第3方向(Z)座標である、2D位置情報を取得することができる。例えば、制御機200は第2センサー140が送る対象体に対するイメージから、対象体の特定位置の第2方向(Y)及び第3方向(Z)座標を算出することができる。第2センサー140は対象体と向い合う位置に設置されることができる。第2センサー140はベース125に設置されるが、対象体と向い合う位置に設置されることができる。
【0052】
第3センサー150は対象体とハンド110との間の距離を測定することができる。第3センサー150はアームアセンブリー121に設置されることができる。第3センサー150はアームアセンブリー121が有する複数個のアームのうちで、ハンド110と直接締結されるアームに設置されることができる。これと異なり、第3センサー150はハンド110に直接設置されることもでき、必要に応じてベース125に設置されて対象体と向い合うように設置されることもできる。第3センサー150は距離センサーであり得る。第3センサー150は超音波距離センサー、またはレーザー距離センサーであり得る。第3センサー150はハンド110と対象体との間の距離を測定し、測定された距離値を制御機200に送ることができる。制御機200は伝送を受けた距離値に基づいて対象体の特定位置の第1方向(X)座標を算出することができる。
【0053】
制御機200は搬送ロボット100を制御することができる。制御機200はデータなどを演算することができるプロセッサ、第1センサー130、第2センサー140、そして、第3センサー150が送るデータを保存する記憶媒体であるメモリーを含むことができる。また、メモリーには搬送ロボット100を動作するためのプログラムが記憶され得る。また、メモリーには搬送ロボット100のティーチング方法を遂行するためのプログラムが記憶され得る。また、メモリーには搬送ロボット100、そして、搬送ロボット100が設置される基板処理装置に関するサイズなどを含む設計情報があらかじめ記憶されてあり得る。また、メモリーには基板処理装置に置かれる保管器具であり得るFOUPなどの容器に関するサイズなどを含む設計情報が記憶され得る。また、制御機200は使用者から命令、データなどの入力を受けることができるインターフェース装置を含むことができる。インターフェース装置は、キーボード、マウスなどを含むことができる。制御機200は基板処理装置が具備する、基板処理装置制御用コンピューターであることがある。
【0054】
以下では、本発明の一実施形態によるティーチング方法に対して説明する。以下に説明するティーチング方法は、前述した多関節アームを有する搬送ロボット100のみならず、ティーチング作業が必要なすべての搬送ロボットに同一または類似に適用されることができる。以下では、搬送ロボット100が搬送する被搬送物である基板が置かれる対象を対象体と言う。、対象体の位置に関する座標(より詳細には、対象体で特定位置に関する座標)を対象体座標と言う。対象体で基板が置かれる位置である搬送位置をティーチング座標と定義し得る。対象体座標とティーチング座標は搬送ロボット100の中心位置を原点でたいてい、第1方向(X)、第2方向(Y)及び第3方向(Z)での座標を意味することができる。
【0055】
図2は、本発明の一実施形態によるティーチング方法を示すフローチャートである。
図2を参照すれば、本発明の一実施形態によるティーチング方法は、対象体検索段階(S10)、ハンド移動段階(S20)、イメージ獲得段階(S30)、距離測定段階(S40)、ティーチング座標演算段階(S50)及びティーチング座標検証段階(S60)を含むことができる。
【0056】
対象体検索段階(S10)は搬送ロボット100が搬送する基板が置かれる対象体を検索する段階(S10)であり得る(
図3参照)。対象体検索段階(S10)では第1センサー130が搬送ロボット100の周辺に位置した構造物の形状及び位置に関する情報を取得して制御機200へ送ることができる。制御機200はあらかじめ記憶された構造物の形状情報に基づいて搬送ロボット100の周辺に位置した構造物の種類が何なのかを判断して、構造物のうちティーチング座標のティーチングが必要な構造物を選別することができる。
【0057】
例えば、搬送ロボット100の周辺にはFOUPと共に基板を収納する保管器具である容器300が位置し得る。第1センサー130は搬送ロボット100周辺構造物の形状及び位置に関する情報を制御機200に送ることができる。制御機200は搬送ロボット100の周辺構造物のうちでティーチング作業が必要な構造物を選別することができる。例えば、周辺構造物のうちでは基板処理装置の内壁や、レールなどのようにティーチング作業が必要ではない構造物があって、容器300のようにティーチング作業が必要な構造物があり得る。制御機200はティーチング作業が必要な構造物の大略的な座標を導出することができる。
【0058】
ハンド移動段階(S20)では搬送ロボット100のハンド110をティーチング作業が必要な構造物である容器300へ向く方向にハンド110を移動させることができる(
図4参照)。すなわち、ハンド移動段階(S20)ではハンド110を対象体である容器300に近くなる方向に移動させることができる。
【0059】
イメージ獲得段階(S30)には第2センサー140が対象体である容器300を撮像して対象体のイメージ(IM)を獲得することができる(
図5参照)。対象体検索段階(S10)で制御機200が対象体である容器300の大略的な位置を把握すれば、第2センサー140は対象体である容器300の位置にフォーカスを合わせて容器300のイメージ(IM)を獲得することができる。制御機200は容器300のイメージ(IM)から容器300の第2方向(Y)の座標及び第3方向(Z)の座標値を算出することができる。例えば、制御機200は容器300のイメージ(IM)から容器300が有する面のうちで搬送ロボット100と向い合う面に属する特定支点(PP)の座標である第2方向(Y)の座標及び第3方向(Z)の座標をイメージ処理を通じて導出することができる。
【0060】
距離測定段階(S40)には第3センサー150を通じて対象体とハンド110との間の距離を測定することができる(
図6参照)。距離測定段階(S40)にはイメージ獲得段階(S30)から得られた特定支点(PP)の座標値を利用してハンド110を特定支点(PP)と向い合う位置に移動させることができる。第3センサー150は特定支点(PP)と搬送ロボット100との間の距離を測定することができる。例えば、第3センサー150はハンド110と容器300との間の距離を測定することができる。制御機200は第3センサー150が容器300との距離を測定する時のハンド110座標と、第3センサー150が測定する容器300とハンド110との間の距離値に基づいて特定支点(PP)の第1方向(X)の座標を演算して導出することができる。
【0061】
ティーチング座標演算段階(S50)では搬送位置(TP)の座標であるティーチング座標を演算することができる。制御機200は対象体の特定支点(PP)の座標である対象体座標からティーチング座標を演算することができる。前述したように制御機200には対象体の設計情報が記憶されていることができる。制御機200は対象体座標と、あらかじめ記憶された対象体である容器300の情報に根拠して搬送位置(TP)の座標であるティーチング座標を演算することができる。制御機200に記憶された情報は、対象体座標からティーチング座標までの距離値を含むことができる。距離値は第1方向(X)の距離値、第2方向(Y)の距離値、及び第3方向(Z)の距離値を含むことができる。
【0062】
ティーチング座標検証段階(S60)ではティーチング座標演算段階(S50)で導出されたティーチング座標を検証することができる。ティーチング座標検証段階(S60)では第1センサー130が再び3D位置情報を取り出すことができる。例えば、第1センサー130は容器300に関する位置情報に基づいて容器300の座標を導出することができる。この時、第1センサー130が導出した対象体の座標と第2センサー140及び第3センサー150が導出した対象体の座標を互いに比べてその差が臨界値を超過するかどうかを確認することができる。仮に、その差が臨界値を超過する場合上述したティーチング方法を再び遂行することができる。
【0063】
第1センサー130を高性能のライダーセンサーを利用する場合、対象体に関する座標を直ちに精密に導出し出すこともできる。しかし、高性能のライダーセンサーは非常に値段が高いことがある。第1センサー130に、値段が相対的に安いライダーセンサーを利用すると、対象体に関する座標を精密に導出し難くなり得る。本発明の一実施形態によれば、第1センサー130を通じて対象体の大略的な位置を捜し出して、第2センサー140及び第3センサー150を通じてティーチング座標を精密に導出し、再び第1センサー130を利用してティーチング座標を検証することで、ティーチング作業の精密度を高める。また、第2センサー140及び第3センサー150を通じてティーチング座標を完全に導出することができるようになるので、ウェハー型センサーなどを利用した後続作業がなくてもティーチング作業を完了することができるようになる。
【0064】
前述した例では対象体が容器300である場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、
図7に示されたところのように対象体は、被搬送物である基板を保管する保管器具のうちの一つであるバッファー装置であることができる。バッファー装置は基板を支持する支持棚と、基板の温度を調節する温度調節プレートなどを具備することができる。
【0065】
前述した例では対象体が容器300である場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、
図8に示されたところのように対象体は基板を支持して回転させる器具物であるスピンチャック500であることがある。スピンチャック500はチャックボディー510とチャックボディー510に設置される支持ピン530を含むことができる。対象体がスピンチャック500である場合には、前述した方法と類似して、チャックボディー510の特定支点に関する座標を導出し、これを通じてティーチング座標を導出し出すこともできるが、支持ピン530を利用してティーチング座標を導出し出すこともできる。
【0066】
例えば、搬送位置が支持ピン530の中心及び支持ピン530の上端高さであるとすると、第2センサー140及び第3センサー150を通じて第1支持ピン531上端の第1方向(X)の座標(x1)第2方向(Y)の座標(y1)、第2支持ピン532上端の第1方向(X)の座標(x2)第2方向(Y)の座標(y2)及び第3支持ピン533上端の第1方向(X)の座標(x3)第2方向(Y)の座標(y3)を導出することができる。制御機200には(x1、y1)、(x2、y2)、(x3、y3)を通る仮想の円(CR)の半径値があらかじめ記憶され得る。仮想の円(CR)の円の方程式は、下の通りである。
【0067】
(x-a)2- + (y-b)2 = r2 (a、bは円の中心、rは円の半径)
この時、(x1、y1)、(x2、y2)、(x3、y3)の座標値が分かっているので、これらのうちで少なくとも2支点の座標値を通じてa、bの値を導出することができる。すなわち、ティーチング座標のうちで第1方向(X)の座標及び第2方向(Y)の座標を導出することができる。
【0068】
場合により、
図11に示されたところのようにチャック600のチャックボディー610に設置されるピン620が非常に長さが短くてピン620の上端を認識し難いか、または、場合によってはピン620がチャックボディー610に設置されていないこともある。この場合には
図12に示されたようにチャック600に置かれることができるし、複数のティーチングピン631が設置されたティーチング用ジグ630を安着させ、ティーチング用ジグ630が安着されたチャック600を対象体にしてティーチング作業を遂行することができる。
【0069】
前述した例では第2センサー140がベース125に設置される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、
図13に示されたところのように第2センサー140は、第3センサー150の側方で、かつアームアセンブリー121に設置されることができる。場合によっては、第2センサー140はハンド110に設置されることもできる。
【0070】
前述した例では第2センサー140が1個だけ具備される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、
図14に示されたところのように複数のビジョンセンサー141、142、143、144がベース125に設置されることができる。ビジョンセンサー141、142、143、144それぞれお互いに異なる方向に位置された対象体を撮像することができるように配置されることができる。搬送ロボット100が複数のビジョンセンサー141、142、143、144を具備する場合、制御機200は対象体検索段階(S10)で検索された対象体の位置によって、撮像に利用されるビジョンセンサーを選択して対象体を撮像することができる。
【0071】
前述した例では第2センサー140が固定設置される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、
図15に示されたところのようにビジョンセンサー141、142、143、144はベース125に設置された移動レール(R1、R2、R3、R4)それぞれに設置され、第1方向(X)または第2方向(Y)に移動可能に構成されることができる。搬送ロボット100が移動可能に構成されるビジョンセンサー141、142、143、143、144を具備する場合、制御機200は対象体検索段階(S10)で検索された対象体の位置によって、撮像に利用されるビジョンセンサーの位置を変更して対象体の撮像をより効果的に遂行することができる。
【0072】
また、前述した例では搬送ロボット100が多関節アームを有するロボットである場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、
図16に示されたところのように搬送ロボット700は多関節アームを持たないロボットで提供されることができる。例えば、搬送ロボット700は、ハンド710、駆動ユニット720、ライダーセンサー730、ビジョンセンサー740及び距離センサー750を含むことができる。ライダーセンサー730、ビジョンセンサー740及び距離センサー750は上述した第1センサー130、第2センサー140及び第3センサー150とそれぞれ同一または類似なものであり得る。
【0073】
ハンド710は複数のハンド711、712、713を含むことができる。駆動ユニット720は複数のハンド711、712、713それぞれを前後方向及び/または上下方向に移動させることができるように構成されることができる。例えば、駆動ユニット720はハンド711、712、713それぞれを前後方向に移動させるリニアアセンブリー721及びリニアアセンブリー721を上下方向に移動させる昇降軸723、及び基板処理装置に設置されることができるレールに沿って移動可能に構成され、駆動機を含むベース725を含むことができる。ライダーセンサー730はベース725に設置され、ビジョンセンサー740及び距離センサー750はリニアアセンブリー721の前方に設置されることができる。
【0074】
以上の実施形態は本発明を例示するものである。また、上述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、記載された開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。記載された実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施形態、実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求の範囲には他の実施形態、実施状態をも含むと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0075】
10 搬送システム、
100 搬送ロボット、
110 ハンド、
120 駆動ユニット、
121 アーム、
123 昇降シャフト、
125 ベース、
130 第1センサー、
140 第2センサー、
150 第3センサー、
200 制御機。