(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065052
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】基板検査装置およびそれを含む基板処理システム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/66 20060101AFI20240507BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
H01L21/66 Z
H01L21/304 642A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023183017
(22)【出願日】2023-10-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0141690
(32)【優先日】2022-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ジョン フン
(72)【発明者】
【氏名】ウォン,オー ヨル
(72)【発明者】
【氏名】リム,ジュン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ドン ミン
【テーマコード(参考)】
4M106
5F157
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106AB15
4M106BA04
4M106CA50
4M106DH12
4M106DH31
4M106DJ11
5F157AB02
5F157AB03
5F157AB13
5F157AB33
5F157AB34
5F157AB72
5F157AC13
5F157AC14
5F157BB02
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5F157CB13
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5F157CD16
5F157CF14
5F157CF22
5F157CF34
5F157CF40
5F157CF42
5F157CF60
5F157CF92
5F157CF99
(57)【要約】 (修正有)
【課題】カメラと照明を含むビジョンシステムを用いて基板を検査する基板検査装置およびそれを含む基板処理システムを提供する。
【解決手段】基板処理システム100は、第1基板処理装置、第2基板処理装置、第1基板処理装置から第2基板処理装置に複数の基板が収容された容器を搬送する搬送ユニットおよび複数の基板を検査する基板検査装置を含み、基板検査装置は、複数の基板が位置する方向に照明する照明モジュール、複数の基板が照明されると、複数の基板と関連するイメージを取得するカメラモジュールおよび前記複数の基板と関連するイメージに基づいて複数の基板を検査する制御モジュールを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板処理装置;
第2基板処理装置;
前記第1基板処理装置から前記第2基板処理装置に複数の基板が収容された容器を搬送する搬送ユニット;および
前記複数の基板を検査する基板検査装置を含み、
前記基板検査装置は、
前記複数の基板が位置する方向に照明する照明モジュール;
前記複数の基板が照明されると、前記複数の基板と関連するイメージを取得するカメラモジュール;および
前記イメージに基づいて前記複数の基板を検査する制御モジュールを含む、基板処理システム。
【請求項2】
前記制御モジュールは基板検査に基づいて前記複数の基板に対して存在有無、数量、装着状態および傾きの有無のうち少なくとも一つを判別する、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項3】
前記制御モジュールは前記容器内のそれぞれの基板がチャック上に位置するか否かに基づいて前記存在有無を判別する、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項4】
前記制御モジュールは前記容器内のそれぞれの基板が対向する一対のスロット溝に挿入されているか否かに基づいて前記装着状態を判別する、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項5】
前記制御モジュールは前記容器内のそれぞれの基板が一対のスロット溝にすべて挿入されているか否かに基づいて前記傾きの有無を判別する、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項6】
前記制御モジュールは前記容器内で隣接する二つの基板の間の間隔に基づいてそれぞれの基板に対して前記傾きの有無を判別する、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項7】
前記制御モジュールは前記容器内でチャックの長手方向とそれぞれの基板の幅方向の間の角度に基づいてそれぞれの基板に対して前記傾きの有無を判別する、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項8】
前記制御モジュールは前記イメージから関心領域を抽出し、前記関心領域を二値化し、二値化された領域をブロッブ(Blob)単位で区分し、反射光と関連するブロッブを除いた残りを除去して前記イメージを処理する、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項9】
前記制御モジュールは前記ブロッブの個数に基づいて前記複数の基板を検査する、請求項8に記載の基板処理システム。
【請求項10】
前記制御モジュールはそれぞれのブロッブの長軸を計算して得られた結果に基づいて前記複数の基板を検査する、請求項8に記載の基板処理システム。
【請求項11】
前記制御モジュールはそれぞれのブロッブ間の距離を測定して得られた結果に基づいて前記複数の基板を検査する、請求項8に記載の基板処理システム。
【請求項12】
前記照明モジュールは複数で設けられ、前記カメラモジュールの両側に配置される、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項13】
前記カメラモジュールは前記照明モジュールによる前記複数の基板表面での反射光に基づいて前記イメージを取得する、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項14】
前記基板検査装置は前記搬送ユニットが前記容器を搬送する際に前記複数の基板を検査する、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項15】
前記第1基板処理装置はバッチ式設備であり、前記第2基板処理装置は枚葉式設備である、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項16】
前記第1基板処理装置は基板処理液を使用して前記複数の基板をエッチングまたはリンスを行う設備であり、
前記第2基板処理装置はスピンドライ方式または超臨界乾燥方式を用いてそれぞれの基板を乾燥させる設備である、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項17】
第1基板処理装置;
第2基板処理装置;
前記第1基板処理装置から前記第2基板処理装置に複数の基板が収容された容器を搬送する搬送ユニット;および
前記複数の基板を検査する基板検査装置を含み、
前記基板検査装置は、
前記複数の基板が位置する方向に照明する照明モジュール;
前記複数の基板が照明されると、前記複数の基板と関連するイメージを取得するカメラモジュール;および
前記イメージに基づいて前記複数の基板を検査する制御モジュールを含み、
前記第1基板処理装置はバッチ式設備であり、前記第2基板処理装置は枚葉式設備であり、
前記基板検査装置は前記搬送ユニットが前記容器を搬送する際に前記複数の基板を検査し、
前記制御モジュールは前記イメージから関心領域を抽出し、前記関心領域を二値化し、二値化された領域をブロッブ(Blob)単位で区分し、反射光と関連するブロッブを除いた残りを除去して前記イメージを処理し、
前記イメージ処理結果から得られた前記ブロッブの個数、それぞれのブロッブの長軸を計算して得られた結果、およびそれぞれのブロッブ間の距離を測定して得られた結果に基づいて前記複数の基板を検査する、基板処理システム。
【請求項18】
容器内に収容された複数の基板が位置する方向に照明する照明モジュール;
前記複数の基板が照明されると、前記複数の基板と関連するイメージを取得するカメラモジュール;および
前記イメージに基づいて前記複数の基板を検査する制御モジュールを含み、
前記制御モジュールは搬送ユニットが第1基板処理装置から第2基板処理装置に前記容器を搬送する際に前記複数の基板を検査し、
前記第1基板処理装置はバッチ式設備であり、前記第2基板処理装置は枚葉式設備である、基板検査装置。
【請求項19】
前記制御モジュールは基板検査に基づいて前記複数の基板に対して存在有無、数量、装着状態および傾きの有無のうち少なくとも一つを判別する、請求項18に記載の基板検査装置。
【請求項20】
前記制御モジュールは前記イメージから関心領域を抽出し、前記関心領域を二値化し、二値化された領域をブロッブ(Blob)単位で区分し、反射光と関連するブロッブを除いた残りを除去して前記イメージを処理し、
前記イメージ処理結果から得られた前記ブロッブの個数、それぞれのブロッブの長軸を計算して得られた結果、およびそれぞれのブロッブ間の距離を測定して得られた結果に基づいて前記複数の基板を検査する、請求項18に記載の基板検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板検査装置およびそれを含む基板処理システムに関する。より詳細には、半導体製造工程に適用される基板検査装置およびそれを含む基板処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程は半導体製造設備内で連続的に行われることができ、前工程と後工程に区分することができる。ここで、前工程はウェハ上に回路パターンを形成して半導体チップを完成する工程をいい、後工程は前工程により完成された製品の性能を評価する工程をいう。
【0003】
半導体製造設備は半導体を製造するためにファブ(Fab)と定義される半導体製造工場内に設置されることができる。ウェハは蒸着工程、フォト工程、エッチング工程、アッシング工程、イオン注入工程、洗浄工程、パッケージ工程、検査工程など半導体を生産するためのそれぞれの工程を順に経るためにトランスファモジュールによりそれぞれの工程が行われる設備に移動することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トランスファモジュール(Transfer Module)はそれぞれの基板処理工程が行われる設備に基板(Wafer)を搬送する。半導体製造工程ではトランスファモジュールが基板を搬送する場合に基板に対する検査が行われることができる。
【0005】
しかし、基板との距離を測定して基板に対する検査を行う場合、基板の有無のみを判別することができ、基板の数量や状態について判別することは不可能である。
【0006】
本発明で解決しようとする技術的課題は、カメラと照明を含むビジョンシステムを用いて基板を検査する基板検査装置およびそれを含む基板処理システムを提供することにある。
【0007】
本発明の技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記技術的課題を達成するための本発明の基板処理システムの一態様(Aspect)は、第1基板処理装置;第2基板処理装置;前記第1基板処理装置から前記第2基板処理装置に複数の基板が収容された容器を搬送する搬送ユニット;および前記複数の基板を検査する基板検査装置を含み、前記基板検査装置は、前記複数の基板が位置する方向に照明する照明モジュール;前記複数の基板が照明されると、前記複数の基板と関連するイメージを取得するカメラモジュール;および前記イメージに基づいて前記複数の基板を検査する制御モジュールを含む。
【0009】
また、前記技術的課題を達成するための本発明の基板処理システムの他の態様は、第1基板処理装置;第2基板処理装置;前記第1基板処理装置から前記第2基板処理装置に複数の基板が収容された容器を搬送する搬送ユニット;および前記複数の基板を検査する基板検査装置を含み、前記基板検査装置は、前記複数の基板が位置する方向に照明する照明モジュール;前記複数の基板が照明されると、前記複数の基板と関連するイメージを取得するカメラモジュール;および前記イメージに基づいて前記複数の基板を検査する制御モジュールを含み、前記第1基板処理装置はバッチ式設備であり、前記第2基板処理装置は枚葉式設備であり、前記基板検査装置は前記搬送ユニットが前記容器を搬送する際に前記複数の基板を検査し、前記制御モジュールは前記イメージから関心領域を抽出し、前記関心領域を二値化し、二値化された領域をブロッブ(Blob)単位で区分し、反射光と関連するブロッブを除いた残りを除去して前記イメージを処理し、前記イメージ処理結果から得られた前記ブロッブの個数、それぞれのブロッブの長軸を計算して得られた結果、およびそれぞれのブロッブ間の距離を測定して得られた結果に基づいて前記複数の基板を検査する。
【0010】
また、前記技術的課題を達成するための本発明の基板検査装置の一態様は、容器内に収容された複数の基板が位置する方向に照明する照明モジュール;前記複数の基板が照明されると、前記複数の基板と関連するイメージを取得するカメラモジュール;および前記イメージに基づいて前記複数の基板を検査する制御モジュールを含み、前記制御モジュールは搬送ユニットが第1基板処理装置から第2基板処理装置に前記容器を搬送する際に前記複数の基板を検査し、前記第1基板処理装置はバッチ式設備であり、前記第2基板処理装置は枚葉式設備である。
【0011】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】基板検査装置を含む基板処理システムの内部構成を概略的に示す図である。
【
図2】基板処理システムを構成する第1基板処理装置の内部構造を概略的に示す例示図である。
【
図3a】第1基板処理装置を用いて複数の基板を処理する方法を説明するための第1例示図である。
【
図3b】第1基板処理装置を用いて複数の基板を処理する方法を説明するための第2例示図である。
【
図4】基板処理システムを構成する第2基板処理装置の内部構造を概略的に示す例示図である。
【
図5】距離測定センサを用いて基板を検査する場合を説明するための例示図である。
【
図6】ビジョンシステムを用いて基板を検査する場合を説明するための第1例示図である。
【
図7】ビジョンシステムを用いて基板を検査する場合を説明するための第2例示図である。
【
図8】基板検査装置を構成する照明モジュールの多様な配置構造を説明するための第1例示図である。
【
図9】基板検査装置を構成する照明モジュールの多様な配置構造を説明するための第2例示図である。
【
図10】基板検査方法のうち存在有無検査を説明するための第1例示図である。
【
図11】基板検査方法のうち存在有無検査を説明するための第2例示図である。
【
図12】基板検査方法のうち不安定検査を説明するための第1例示図である。
【
図13】基板検査方法のうち不安定検査を説明するための第2例示図である。
【
図14】基板検査方法のうち傾き検査を説明するための第1例示図である。
【
図15】基板検査方法のうち傾き検査を説明するための第2例示図である。
【
図16】基板検査方法のうち傾き検査を説明するための第3例示図である。
【
図17】基板検査方法のうち傾き検査を説明するための第4例示図である。
【
図18】基板検査方法のうち傾き検査を説明するための第5例示図である。
【
図19】基板検査装置の基板検査方法を説明するための流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では添付する図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図面上の同じ構成要素に対しては同じ参照符号を使用し、これらに係る重複する説明は省略する。
【0014】
トランスファモジュール(Transfer Module)は半導体製造設備内で基板(例えば、ウェハ(Wafer))を搬送する役割をする。トランスファモジュールはバッチ式(Batch type)設備から枚葉式(Single type)設備に基板を搬送することができる。ここで、バッチ式設備は複数の基板を同時に処理する設備をいい、枚葉式設備はそれぞれの基板を順次処理する設備をいう。
【0015】
バッチ式設備から枚葉式(シングル)設備に基板を搬送する場合、トランスファモジュールは複数の基板を一度に搬送することができる。バッチ式設備から枚葉式(シングル)設備に基板を搬送する段階において、それぞれの基板は搬送ロボットにより一枚ずつ処理され、搬送前基板の状態異常が発生した場合、該当不良基板に対する処理が必ず必要である。したがって、バッチ式設備から枚葉式(シングル)設備に搬送される直前に処理槽で基板を検査することは非常に重要である。
【0016】
従来には基板が枚葉式(シングル)設備に搬送される前に距離測定センサを用いて基板を検査した。この方式によれば、ガイド(Guide)および固定ツール(Tool)に位置する基板を検査するが、このような方式の基板検査はセンサ移動時のモータの繰り返し的な認識段階が行われることを考慮しなければならない短所がある。
【0017】
また、ポジション(Position)センサによるスキャニング(Scanning)により基板までの距離を測定すると、ガイド上に位置する基板の有無は判断できるが、基板の傾き、不安定、基板の枚数などについては判断できない。すなわち、従来の方式により基板を検査すると、基板の有無を判別することは可能であるが、基板の数量や状態異常などについて判別することは不可能である。
【0018】
本発明はこのような問題点を解決するために案出されたものであり、カメラと照明を含むビジョンシステムを用いて基板を検査することができる。以下では図面などを参照して本発明について詳細に説明する。
【0019】
図1は基板検査装置を含む基板処理システムの内部構成を概略的に示す図である。
図1によれば、基板処理システム100は第1基板処理装置110、第2基板処理装置120、搬送ユニット130および基板検査装置140を含んで構成することができる。
【0020】
第1基板処理装置110および第2基板処理装置120は基板を処理する役割をする。第1基板処理装置110および第2基板処理装置120は、蒸着工程(Deposition Process)、フォト工程(Photo Lithography Process)、エッチング工程(Etching Process)、洗浄工程(Cleaning Process)などの基板処理工程を行うプロセスチャンバ(Process Chamber)として設けられる。
【0021】
搬送ユニット130は第1基板処理装置110と第2基板処理装置120の間で基板を搬送する役割をする。搬送ユニット130は第1基板処理装置110から第2基板処理装置120に基板を搬送できるが、これに限定されず、第1基板処理装置110から第2基板処理装置120に基板を搬送するだけでなく、第2基板処理装置120から第1基板処理装置110に基板を搬送することも可能である。搬送ユニット130はトランスファモジュール(Transfer Module)として設けられることができる。
【0022】
前述したが、搬送ユニット130はバッチ式設備から枚葉式設備に基板を搬送することができる。このような場合を参酌すると、第1基板処理装置110と第2基板処理装置120のいずれか一つの装置はバッチ式設備として設けられ、他の一つの装置は枚葉式設備として設けられることができる。
【0023】
以下では第1基板処理装置110がバッチ式設備として設けられ、第2基板処理装置120は枚葉式設備として設けられる場合を例に挙げて説明するが、本実施形態では搬送ユニット130がバッチ式設備からバッチ式設備に基板を搬送することも可能である。または、搬送ユニット130は枚葉式設備から枚葉式設備に基板を搬送することも可能である。
【0024】
第1基板処理装置110はバッチ式設備として設けられる場合、処理液が収容される水槽に複数の基板を浸漬して処理することができる。例えば、第1基板処理装置110は複数の基板を純水(DIW;De-Ionized Water)が入った水槽に浸漬してプリウエット(Prewetting)を行うことができる。または、第1基板処理装置110は複数の基板を第1処理液が入った水槽に浸漬してエッチング(Etching)を行うことができる。または、第1基板処理装置110は複数の基板を第2処理液が入った水槽に浸漬してリンス(Rinse)を行うことができる。
【0025】
前記で、第1処理液はケミカル(Chemical)であり得る。例えば、第1処理液は強酸または強塩基の性質を有するケミカルであり得る。この場合、第1処理液は、SC-1洗浄液であるAPM(Ammonia-Hydrogen Peroxide Mixture)、SC-2洗浄液であるHPM(Hydrochloric acid-Hydrogen Peroxide Mixture)、FPM(Hydrofluoric acid-Hydrogen Peroxide Mixture)、DHF(Diluted Hydrofluoric acid)、SiNを除去するケミカル、リン酸を含むケミカル、硫酸を含むケミカルなどから適宜選択することができる。
【0026】
前記で、第2処理液はリンス液であり得る。第2処理液は純水またはオゾン水などから適宜選択することができる。
【0027】
第1基板処理装置110が複数の基板を第1処理液、第2処理液などの基板処理液が入った水槽に浸漬してエッチング、リンスなどの処理をする場合、第1基板処理装置110は
図2に図示のように処理槽210、処理液供給源220、処理液供給ライン230、処理液排出ライン240および第1加熱部材250を含んで構成することができる。
【0028】
図2は基板処理システムを構成する第1基板処理装置の内部構造を概略的に示す例示図である。以下の説明は
図2を参照する。
【0029】
処理槽210は内部に基板処理液Lが収容される収容空間210aを有することができる。処理槽210は上部が開放された筒形状を有することができる。処理槽210は底部、そして上部から見るとき底部の縁領域から上側方向(第3方向30)に延びる側部を含み得る。
【0030】
処理液供給源220は処理槽210の収容空間210aに第1処理液、第2処理液などの基板処理液Lを供給し得る。処理液供給源220は処理液供給ライン230と連結され得る。処理液供給ライン230の一端は処理槽210の収容空間210aと連結され、処理液供給ライン230の他端は処理液供給源220と連結され得る。処理液供給源220は処理液供給ライン230に基板処理液Lを供給し、処理液供給ライン230は処理槽210の収容空間210aに基板処理液Lを供給し得る。また、処理槽210の収容空間210aで使用された基板処理液Lは処理液排出ライン240を介して外部に排出されることができる。
【0031】
第1加熱部材250は処理槽210の収容空間210aに供給された基板処理液Lの温度を調節することができる。例えば、第1加熱部材250は処理槽210の収容空間210aに供給された基板処理液Lを設定温度に加熱できる。第1加熱部材250は処理槽210の底部、そして側部に設けられる。または、第1加熱部材250は処理槽210内に設けられることも可能である。
【0032】
第1加熱部材250は冷熱または温熱を発生させて処理槽210の収容空間210aに供給された基板処理液Lの温度を調節することができる。第1加熱部材250はヒータであり得る。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1加熱部材250は処理槽210の収容空間210aに供給された基板処理液Lの温度を効率的に調節できるものであれば、公知のいかなる装置にも多様に変形して適用できるのはもちろんである。
【0033】
図3aは第1基板処理装置を用いて複数の基板を処理する方法を説明するための第1例示図である。そして、
図3bは第1基板処理装置を用いて複数の基板を処理する方法を説明するための第2例示図である。以下の説明は
図2、
図3aおよび
図3bを参照する。
【0034】
複数の基板W、例えば25~50枚程度の基板Wが収納された収納容器Cは搬送ユニット130により処理槽210の収容空間210aに供給された基板処理液Lに浸漬され得る。この過程を細部段階に分けて説明すると、次のとおりである。
【0035】
先に、処理槽210の収容空間210aに基板処理液Lを流入させて前記収容空間210aを基板処理液Lで満たす(
図2を参照)。
【0036】
次に、搬送ユニット130の把持部130aが収納容器Cを把持した状態で、搬送ユニット130の駆動部(図示せず)がレールRに沿って処理槽210の上部に移動する(
図3aを参照)。
【0037】
次に、搬送ユニット130の昇降部130bが下降して収納容器Cを処理槽210の収容空間210aに搬入させる。この場合、収納容器Cに収納された複数の基板Wは垂直な姿勢を維持することができる(
図3bを参照)。
【0038】
前記過程(
図2→
図3a→
図3b)を順に経ると、収納容器Cが処理槽210の収容空間210a内で基板処理液Lに浸る。その後、基板処理液Lは収納容器Cの収納空間に流入して複数の基板Wを処理することができる。
【0039】
第1基板処理装置110がバッチ式設備として設けられ、第2基板処理装置120が枚葉式設備として設けられる場合、第2基板処理装置120は第2処理液によってリンスが行われた基板を乾燥する役割をすることができる。第2基板処理装置120は例えば、スピンドライ工程(Spin Drying Process)を適用してそれぞれの基板を乾燥することができ、超臨界乾燥工程(Supercritical Drying Process)を適用してそれぞれの基板を乾燥することも可能である。
【0040】
以下では超臨界乾燥工程によりそれぞれの基板を乾燥する場合について説明する。
図4は基板処理システムを構成する第2基板処理装置の内部構造を概略的に示す例示図である。
【0041】
図4によれば、第2基板処理装置120はハウジング310、昇降ユニット320、支持ユニット330、第2加熱部材340、流体供給ユニット350、遮断部材360および排気部材370を含んで構成することができる。
【0042】
第2基板処理装置120は超臨界流体を用いて基板を処理し得る。第2基板処理装置120は例えば、超臨界流体として二酸化炭素(CO2)を用いて基板を乾燥させることができる。
【0043】
ハウジング310は内部に超臨界乾燥工程が行われる処理空間を提供する。ハウジング310は臨界圧力以上の高圧に耐えられる材質で設けられる。
【0044】
ハウジング310は上部モジュール310aと下部モジュール310bを含む。下部モジュール310bは上部モジュール310aの下で上部モジュール310aと結合されて提供される。上部モジュール310aと下部モジュール310bの組み合わせにより生成された空間は基板処理工程を行う処理空間として提供される。
【0045】
上部モジュール310aは外部構造物に固定されるように設置される。下部モジュール310bは上部モジュール310aに対して昇降可能に提供される。下部モジュール310bは下降して上部モジュール310aから離隔すると、第2基板処理装置120の内部に処理空間が開放される。すると、基板Wは第2基板処理装置120の内部空間に搬入されるか、内部空間から搬出されることができる。
【0046】
第2基板処理装置120に搬入される基板Wは洗浄液(例えば、純水(DIW))が残留する状態であり得る。下部モジュール310bが上昇して上部モジュール310aに密着すると第2基板処理装置120の内部に処理空間が密閉される。密閉された処理空間では超臨界流体により基板が処理されることができる。上述した例とは異なり、ハウジング310で下部モジュール310bが固定設置され、上部モジュール310aが昇降する構造として提供されることもできる。
【0047】
昇降ユニット320は下部モジュール310bを昇降させる。昇降ユニット320は昇降シリンダ320aおよび昇降ロッド320bを含む。昇降シリンダ320aは下部モジュール310bに結合されて上下方向の駆動力を発生させる。昇降シリンダ320aは超臨界流体を用いる基板処理が行われる間、第2基板処理装置120内部の臨界圧力以上の高圧に耐え、上部モジュール310aと下部モジュール310bを密着させて第2基板処理装置120を密閉させ得る程度の駆動力を発生させる。昇降ロッド320bはその一端が昇降シリンダ320aに挿入されて垂直上方(第3方向30)に延びて他端が上部モジュール310aに結合される。
【0048】
昇降シリンダ320aで駆動力が発生と、昇降シリンダ320aと昇降ロッド320bが相対的に昇降して昇降シリンダ320aに結合された下部モジュール310bが昇降し得る。昇降シリンダ320aにより下部モジュール310bが昇降する間、昇降ロッド320bは上部モジュール310aと下部モジュール310bが水平方向(第1方向10または第2方向20)に動くことを防止し、昇降方向を案内して、上部モジュール310aと下部モジュール310bが互いに定位置から離脱することを防止することができる。
【0049】
支持ユニット330はハウジング310の処理空間に位置して基板Wを支持する。支持ユニット330は上部モジュール310aに結合される。支持ユニット330は垂直部330aと水平部330bを含む。
【0050】
垂直部330aはハウジング310の上部壁から下へ延びて設けられる。垂直部330aは上部モジュール310aの下面に設置される。垂直部330aは上部モジュール310aの下方に延びて設けられる。垂直部330aの終端は水平部330bと垂直に結合される。水平部330bは垂直部330aの終端でハウジング310の内側に延びて設けられる。水平部330bには基板Wが置かれる。水平部330bは基板Wの縁領域の底面を支持する。
【0051】
支持ユニット330が基板Wの縁領域に接触して基板Wを支持して基板W上面の全体領域と下面の大部分の領域に対して超臨界流体による基板処理が行われることができる。ここで、基板Wはその上面がパターン面であり、下面が非パターン面であり得る。
【0052】
支持ユニット330は上部モジュール310aに設置される。支持ユニット330は下部モジュール310bが昇降する間比較的安定的に基板Wを支持することができる。
【0053】
支持ユニット330が設置される上部モジュール310aには水平調整部材380が設置される。水平調整部材380は上部モジュール310aの水平度を調整する。上部モジュール310aの水平度が調整され、上部モジュール310aに設置された支持ユニット330に載置した基板Wの水平が調整される。上部モジュール310aが昇降して下部モジュール310bが固定されて設置されるか、支持ユニット330が下部モジュール310bに設置される場合には、水平調整部材380は下部モジュール310bに設置されることもできる。
【0054】
第2加熱部材340は第2基板処理装置120の内部を加熱する。第2加熱部材340は第2基板処理装置120の内部に供給された超臨界流体を臨界温度以上に加熱して超臨界流体相を維持する。第2加熱部材340は超臨界流体が液化した場合には再び超臨界流体になるように超臨界流体を加熱し得る。第2加熱部材340は上部モジュール310aおよび下部モジュール310bのうち少なくとも一つの壁内に埋設されて設置される。第2加熱部材340は外部から電源を受けて熱を発生させる。第2加熱部材340は例えば、ヒータとして提供することができる。
【0055】
流体供給ユニット350は第2基板処理装置120に流体を供給する。供給される流体は超臨界流体であり得る。いくつかの実施形態により供給される超臨界流体は二酸化炭素であり得る。
【0056】
流体供給ユニット350は上部流体供給部350a、下部流体供給部350b、供給配管350c、弁350d,350eおよび超臨界流体貯蔵部350fを含み得る。
【0057】
上部流体供給部350aは基板Wの上面に直接超臨界流体を供給する。上部流体供給部350aは上部モジュール310aに連結されて設けられる。上部流体供給部350aは基板Wの中央上面に対向する上部モジュール310aに連結されて設けられる。
【0058】
下部流体供給部350bは基板Wの下面に超臨界流体を供給する。下部流体供給部350bは下部モジュール310bに連結されて設けられる。下部流体供給部350bは基板Wの中央下面に対向する下部モジュール310bに連結されて設けられる。
【0059】
上部流体供給部350aと下部流体供給部350bから噴射される超臨界流体は基板Wの中央領域に到達して縁領域に広がって基板Wの全領域に均一に提供される。
【0060】
供給配管350cは上部流体供給部350aおよび下部流体供給部350bと連結される。供給配管350cは外部に別途備えられる超臨界流体貯蔵部350fから超臨界流体の供給を受けて上部流体供給部350aと下部流体供給部350bに超臨界流体を供給する。
【0061】
弁350d,350eは供給配管350cに設置される。弁350d,350eは供給ラインに複数設けられることができる。それぞれの弁350d,350eは上部流体供給部350aと下部流体供給部350bに供給される超臨界流体の流量を調節する。
図3には示していないが、弁350d,350eは制御装置によってハウジング310の内部に供給される流量調節が可能である。
【0062】
流体供給ユニット350は先に下部流体供給部350bから超臨界流体を供給し得る。その後、上部流体供給部350aが超臨界流体を供給し得る。超臨界乾燥工程は初期に第2基板処理装置120の内部が臨界圧力に未達の状態で行われ得る。第2基板処理装置120の内部が圧力に未達の場合は、内部に供給される超臨界流体は液化し得る。超臨界流体が液化すると重力により基板Wに落下して基板Wを損傷させ得る。
【0063】
したがって、下部流体供給部350bから先に超臨界流体を供給する。第2基板処理装置120に超臨界流体が供給された後、内部圧力は臨界圧力に到達する。第2基板処理装置120の内部圧力が臨界圧力に到達した後、上部流体供給部350aで超臨界流体を供給する。下部流体供給部350bで上部流体供給部350aより先に超臨界流体を供給して超臨界流体が液化して基板Wに落下することを防止することができる。
【0064】
遮断部材360は流体供給ユニット350から供給される超臨界流体が基板Wの下面に直接噴射されることを防止する。遮断部材360は遮断プレート360aおよび支持台360bを含む。
【0065】
遮断プレート360aはハウジング310の内部すなわち、処理空間に位置する。遮断プレート360aは支持ユニット330と下部流体供給部350bの間に配置される。遮断プレート360aは基板Wに対応する形状に設けられる。一例として、遮断プレート360aは円形の板形状に設けられることができる。遮断プレート360aの半径は基板Wと類似するかより大きく設けられることができる。遮断プレート360aは支持ユニット330に置かれる基板Wの下面に位置して下部流体供給部350bを介して供給される超臨界流体が基板Wの下面に直接噴射されることを防止することができる。遮断プレート360aの半径が基板Wと類似するかより大きく設けられる場合には超臨界流体が基板Wに直接噴射されることを完全に遮断することができる。
【0066】
これとは異なり、遮断プレート360aの半径は基板Wより小さく設けられることもできる。この場合、超臨界流体が基板Wに直接噴射されることを遮断する。また、超臨界流体の流速を最小限に低下させて基板Wに超臨界流体が比較的容易に到達できるようにする。遮断プレート360aの半径が基板Wより小さく提供される場合、基板Wに対する超臨界乾燥工程を効果的に進行することができる。
【0067】
支持台360bは遮断プレート360aを支持する。支持台360bは遮断プレート360aの後面を支持する。支持台360bはハウジング310の下部壁に設置されて垂直(第3方向30)に設けられる。支持台360bと遮断プレート360aは別途結合せずに遮断プレート360aの重力により支持台360bに置かれられるように設置されることができる。
【0068】
これとは異なり、支持台360bと遮断プレート360aがナットやボルトなどの結合手段により結合されることができる。または、支持台360bと遮断プレート360aは一体に設けられることもできる。
【0069】
排気部材370は第2基板処理装置120から超臨界流体を排気する。排気部材370は超臨界流体を排気する排気ラインに連結され得る。
図3には図示していないが、前記の場合、排気部材370には排気ラインに排気する超臨界流体の流量を調節する弁が設置されることができる。
【0070】
排気ラインを介して排気する超臨界流体は大気中に放出され得る。または、超臨界流体は超臨界流体再生システムにより供給されることもできる。排気部材370は下部モジュール310bに結合され得る。
【0071】
超臨界流体による基板処理工程の後期には第2基板処理装置120から超臨界流体が排気してその内部圧力が臨界圧力以下に減圧して超臨界流体が液化し得る。液化した超臨界流体は重力により下部モジュール310bに形成された排気部材370を介して排出され得る。
【0072】
【0073】
基板検査装置140は基板Wを検査する役割をする。基板検査装置140はカメラと照明を含むビジョンシステムを用いて基板Wを検査することができる。
【0074】
前述したが、従来には距離測定センサS1を用いて基板Wを検査した。このような検査方法によれば、距離測定センサS1を用いて基板Wまでの距離を測定するので基板Wの存在有無のみを判別することができ、基板Wの状態異常などを判別することはできない。また、収納容器Cに格納されている複数の基板Wを順次検査するので、基板W全体に対する存在有無を判別するまで長い時間を必要とし得る。
図5は距離測定センサを用いて基板を検査する場合を説明するための例示図である。
【0075】
本実施形態ではカメラと照明を含むビジョンシステム(Vision System)を用いて基板Wを検査するので、基板Wの存在有無の他にも基板Wの数量や状態異常などを判別することができ、複数の基板Wを検査するためにかかる時間を従来の場合より短縮させる効果も得ることができる。
【0076】
図6はビジョンシステムを用いて基板を検査する場合を説明するための第1例示図である。以下の説明は
図6を参照する。
【0077】
図6によれば、基板検査装置140はビジョンシステムを含んで設けられる場合、カメラモジュール410、照明モジュール420a,420bおよび制御モジュール430を含んで構成することができる。
【0078】
カメラモジュール410は複数の基板Wに対するイメージ情報を取得する役割をする。カメラモジュール410は照明モジュール420a,420bにより出力された光が複数の基板Wから反射すると、その反射光を用いて複数の基板Wに対するイメージ情報を取得することができる。すなわち、カメラモジュール410は基板W表面の反射光を測定するために
図6に示すような方式で基板Wを撮影することができる。
【0079】
照明モジュール420a,420bは複数の基板Wを照明する役割をする。照明モジュール420a,420bはこのためにカメラモジュール410の両側に配置されることができる。照明モジュール420a,420bは例えば、LUV照明で設けられる。
【0080】
照明モジュール420a,420bはカメラモジュール410が収納容器C内に格納されているすべての基板Wに対するイメージ情報を鮮明に取得できるように複数の基板W全体を照明し得る。
図6の例示では照明モジュール420a,420bが二つである場合を説明しているが、基板検査装置140は前記目的を達成するために3個以上の照明モジュールを含むことも可能である。
【0081】
または、基板検査装置140は前記目的を達成できるものであれば、単一個の照明モジュールを含むことも可能である。この場合、照明モジュール420cは
図7に示すようにカメラモジュール410の左側に配置され得るが、これに限定されず、カメラモジュール410の右側に配置されることも可能である。
図7はビジョンシステムを用いて基板を検査する場合を説明するための第2例示図である。
【0082】
なお、照明モジュールは基板検査装置140内に二つ420a,420bまたはそれ以上の複数で設けられる場合、複数の照明モジュールはすべての基板Wに対するイメージ情報を鮮明に取得できるように基板Wの配列方向に平行な方向に配列されることができる。例えば、複数の基板Wが第1方向10に配列されると、複数の照明モジュールも第1方向10に配列されることができる。
【0083】
照明モジュール420a,420bはカメラモジュール410と同一線上に配置されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。すべての基板Wに対するイメージ情報を鮮明に取得できるものであれば、照明モジュール420a,420bはカメラモジュール410と同一線上に配置されなくても構わない。例えば、二つの照明モジュール420a,420bが
図8に示すようにカメラモジュール410より基板Wからさらに近い距離に配置されることができ、二つの照明モジュール420a,420bが
図9に図示のようにカメラモジュール410より基板Wからさらに遠い距離に配置されることもできる。
図8は基板検査装置を構成する照明モジュールの多様な配置構造を説明するための第1例示図である。そして、
図9は基板検査装置を構成する照明モジュールの多様な配置構造を説明するための第2例示図である。
【0084】
一方、
図8および
図9の例示では二つの照明モジュール420a,420bが同一線上に配置される場合を説明しているが、本実施形態で二つの照明モジュール420a,420bは同一線上に配置されないことも可能である。例えば、照度が異なる複数の照明モジュールを用いる場合、照度が高い照明モジュールを照度が低い照明モジュールより基板Wからさらに遠い距離に配置することができる。
【0085】
【0086】
制御モジュール430はカメラモジュール410により取得されたイメージ情報に基づいて収納容器Cに格納されている複数の基板Wを検査する役割をする。制御モジュール430は前記イメージ情報に基づいて基板Wの存在有無、基板Wの数量など多様な種類の状態異常について判別することができる。
【0087】
収納容器C内には例えば、10枚の基板Wがチャック(Chuck)上に位置し得る。制御モジュール430はカメラモジュール410により取得されたイメージ情報に基づいて収納容器C内に格納されているそれぞれの基板Wに対してその存在有無を判別することができる。
図10は正常な場合の例示であり、
図11は異常な場合の例示である。ここで、正常な場合は10枚の基板Wがすべてチャック510上に位置する場合を示し、異常な場合は10枚の基板Wのうち一部の基板Wがチャック510上に位置しない場合を示す。
図11の例示は左側から3番目の基板、7番目の基板、9番目の基板などがチャック510上に位置しない場合を示す。
図10は基板検査方法のうち存在有無検査を説明するための第1例示図である。そして、
図11は基板検査方法のうち存在有無検査を説明するための第2例示図である。
【0088】
制御モジュール430はカメラモジュール410により取得されたイメージ情報に基づいて収納容器C内に格納されているそれぞれの基板Wに対して安定性の有無を判別することも可能である。不安定検査ではそれぞれの基板Wがチャック510上で対を形成するスロット溝520a,520bに正確に嵌合しているか否かに基づいてそれぞれの基板Wに対して安定性の有無を判別することができる。
図12は安定と判別された場合の例示であり、
図13は不安定と判別された場合の例示である。ここで、安定と判別された場合は10枚の基板Wがすべて対を形成するスロット溝520a,520bに正確に嵌合している場合を示し、不安定と判別された場合は10枚の基板Wのうち一部の基板Wが対を形成するスロット溝520a,520bに正確に嵌合していない場合を示す。
図13の例示は左側から3番目の基板と8番目の基板が対を形成しないスロット溝520a,520bに嵌合している場合を示す。
図12は基板検査方法のうち不安定検査を説明するための第1例示図である。そして、
図13は基板検査方法のうち不安定検査を説明するための第2例示図である。
【0089】
制御モジュール430はカメラモジュール410により取得されたイメージ情報に基づいて収納容器C内に格納されているそれぞれの基板Wに対して傾いているか否かを判別することも可能である。傾き検査ではそれぞれの基板Wがチャック510内のスロット溝520a,520bから外れて傾きが生じたか否かに基づいてそれぞれの基板Wに対して垂直に立設しているか否かを判別することができる。
図14は傾きの未発生と判別された場合の例示であり、
図15は傾きの発生と判別された場合の例示である。ここで、傾きの未発生と判別された場合は10枚の基板Wがすべてチャック510の長手方向(第1方向10)に対して垂直方向(第3方向30)にスロット溝520a,520bに挿入されている場合を示し、傾きの発生と判別された場合は10枚の基板Wのうち一部の基板Wがチャック510の長手方向に対して垂直方向にスロット溝520a,520bに挿入されていない場合を示す。
図15の例示は左側から6番目の基板と8番目の基板がチャック510の長手方向に対してそれぞれθ
1とθ
2の角度に傾いている場合を示す。θ
1とθ
2は0度より大きく90度より小さい値を有することができる(0°<θ
1<90°,0°<θ
2<90°)。
図14は基板検査方法のうち傾き検査を説明するための第1例示図である。そして、
図15は基板検査方法のうち傾き検査を説明するための第2例示図である。
【0090】
一方、制御モジュール430は基板Wが両側のスロット溝520a,520bのうち少なくともいずれか一方のスロット溝(520aおよび/または520b)に挿入されていないと、前記基板Wは傾きが発生したと判別することもできる。
図16の例示は左側から2番目の基板と6番目の基板が両側のスロット溝520a,520bのうちの一方のスロット溝(520aと520bのいずれか一つ)に挿入されていない場合を示す。具体的に説明すると、2番目の基板が両側のスロット溝520a,520bのいずれか一方のスロット溝520aに挿入されていない場合を示し、6番目の基板が他の一方のスロット溝520bに挿入されていない場合を示す。
図16は基板検査方法のうち傾き検査を説明するための第3例示図である。
【0091】
なお、制御モジュール430は隣接する二つの基板Wの間の間隔に基づいて傾きの発生の有無を判別することも可能である。
図17は傾きの未発生と判別された場合の例示であり、
図18は傾きの発生と判別された場合の例示である。ここで、傾きの未発生と判別された場合は10枚の基板Wがすべて一定の間隔d
1で配列されている場合を示し、傾きの発生と判別された場合は10枚の基板Wのうち一部の基板Wが一定の間隔で配列されていない場合を示す。
図18の例示は左側から4番目の基板と9番目の基板が隣り合う5番目の基板と10番目の基板にそれぞれd
2とd
3の間隔で配列されている場合を示す。d
2とd
3はd
1と異なる値を有することができる(d
2≠d
1,d
3≠d
1)。
図17は基板検査方法のうち傾き検査を説明するための第4例示図である。そして、
図18は基板検査方法のうち傾き検査を説明するための第5例示図である。
【0092】
制御モジュール430は基板検査装置140の制御を実行するマイクロプロセッサ(コンピュータ)からなるプロセスコントローラと、オペレータが基板検査装置140を管理するためにコマンドの入力操作などを行うキーボードや、基板検査装置140の稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどからなるユーザインタフェースと、基板検査装置140で実行される処理をプロセスコントローラの制御で実行するための制御プログラムや、各種データおよび処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち処理レシピが保存された記憶部を備えることができる。また、ユーザインタフェースおよび記憶部はプロセスコントローラに接続されている。処理レシピは記憶部のうち記憶媒体に記憶されていることができ、記憶媒体はハードディスクであってもよく、CD-ROM、DVDなどの可搬性ディスクや、フラッシュメモリなどの半導体メモリであってもよい。
【0093】
制御モジュール430は、以上の
図10ないし
図18を参照して説明した通り、カメラモジュール410により取得されたイメージ情報に基づいて複数の基板Wに対して多様な種類の状態異常を判別することができる。以下では基板Wの状態異常を検査するための映像処理アルゴリズムについて説明する。
【0094】
図19は基板検査装置の基板検査方法を説明するための流れ図である。以下の説明は
図6および
図19を参照する。
【0095】
先に、照明モジュール420a,420bが複数の基板Wを照明すると、次に、カメラモジュール410が基板Wの表面の反射光領域を撮影して複数の基板Wと関連するイメージ情報を取得する(S610)。
【0096】
その後、制御モジュール430はカメラモジュール410から前記イメージ情報の提供を受け、前記イメージ情報から関心領域(ROI;Region Of Interest)を抽出する(S620)。制御モジュール430は全体映像のうち反射光領域を関心領域として抽出し得る。
【0097】
その後、制御モジュール430は関心領域に関連する映像を二値化し、二値化した領域をブロッブ(Blob;Binary Large Object)単位で見つける(S630)。
【0098】
その後、制御モジュール430は基板Wに対する反射光と関連するブロッブ(Blob)を残して、その他の残りのブロッブ(Blob)に対しては除去する。すなわち、制御モジュール430はノイズを除去する(S640)。また、制御モジュール430は基板Wのノッチ(Notch)領域の場合、ノイズ除去段階でまとめて一つに連結する。
【0099】
その後、制御モジュール430はブロッブ(Blob)の個数を用いて基板Wの存在有無を判別する(S650)。また、制御モジュール430はそれぞれのブロッブ(Blob)の長軸を計算し、異常点(Outlier)がある場合は不安定と認識する(S660)。また、制御モジュール430はそれぞれのブロッブ(Blob)間の距離を測定し、現在のブロッブ(Blob)の前後間隔で距離差が多く発生する場合は傾きと認識する(S670)。
【0100】
搬送ユニット130はバッチ式設備から枚葉式設備に基板Wを搬送することができ、基板検査装置140は搬送ユニット130が収納容器Cを搬送する際に収納容器C内の複数の基板Wを検査し得る。この場合、第1基板処理装置110はバッチ式設備として設けられ、第2基板処理装置120は枚葉式設備として設けられる。第1基板処理装置110はバッチ式設備として設けられる場合、第2処理液(例えば、リンス液)を用いて基板Wのリンスを行う装置であり得る。または、第1基板処理装置110は第1処理液(例えば、ケミカル)を用いて基板Wのエッチングを行い、次に第2処理液を用いて基板Wのリンスを行う装置であり得る。そして、第2基板処理装置120は枚葉式設備として設けられる場合、スピンドライ工程(Spin Drying Process)を用いて基板Wを乾燥する装置であり得る。または、第2基板処理装置120は超臨界乾燥工程(Supercritical Drying Process)を用いて基板Wを乾燥する装置であり得る。また、基板検査装置140は複数の基板Wに対して存在有無検査、数量検査、不安定検査、傾き検査などを行うことができる。
【0101】
搬送ユニット130はバッチ式設備からバッチ式設備に基板Wを搬送することもできる。この場合にも、基板検査装置140は上で説明したように、搬送ユニット130が収納容器Cを搬送する際に収納容器C内の複数の基板Wを検査することができる。第1基板処理装置110と第2基板処理装置120がいずれもバッチ式設備として設けられる場合、第1基板処理装置110は第1処理液を用いて基板Wのエッチングを行う装置であり得る。そして、第2基板処理装置120は第2処理液を用いて基板Wのリンスを行う装置であり得る。一方、基板検査装置140は複数の基板Wに対して存在有無検査、数量検査、不安定検査、傾き検査などを行うことができる。
【0102】
搬送ユニット130は枚葉式設備から枚葉式設備に基板Wを搬送することもできる。基板検査装置140はこの場合にも、搬送ユニット130が基板Wを搬送する際に基板Wを検査することができる。搬送ユニット130は枚葉式設備から枚葉式設備に基板Wを搬送する場合、単一個の基板Wを搬送することができる。基板検査装置140は、このような場合、前記基板Wに対して存在有無検査、不安定検査、傾き検査などを行うことができる。第1基板処理装置110と第2基板処理装置120がいずれも枚葉式設備として設けられる場合、第1基板処理装置110は第2処理液を用いて基板Wのリンスを行う装置であり、第2基板処理装置120はスピンドライ工程または超臨界乾燥工程を用いて基板Wを乾燥する装置であり得る。
【0103】
本発明はカメラと照明を含むビジョンシステムを用いて基板を検査する基板検査装置140およびそれを含む基板処理システム100に関するものである。基板検査装置140はバッチ設備トランスファモジュール内の基板検査装置として設けられることができる。
【0104】
基板検査装置140はビジョンシステムを用いてトランスファモジュールのアーム(Arm)やチャック(Chuck)に固定されている基板Wをスキャニング(Scanning)し、基板表面に反射光を誘導および撮影して得られた結果に基づいて映像処理アルゴリズムによりイメージ処理を行い、その結果によって収納容器Cに格納されている複数の基板W(例えば、50枚のウェハ)に対して基板の存在有無、数量、不安定、傾きなど状態異常を検査することができる。
【0105】
基板検査装置140はトランスファモジュール基盤のバッチ単位で基板を移動する時、ビジョンシステムを用いて収納容器C内の各スロットの基板Wの状態異常を検査することができる。本発明ではこの技術により工程中に発生できる基板Wの状態異常を感知することができる。例えば、基板Wをバッチ式設備から枚葉式設備に伝達中に発生し得る基板Wの状態異常を感知することができる。また、本発明では一度の映像撮影で収納容器C内の基板Wをすべて検査できるので、検査時間を短縮することも容易である。
【0106】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で製造することができ、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0107】
100 基板処理システム
110 第1基板処理装置
120 第2基板処理装置
130 搬送ユニット
130a 把持部
130b 昇降部
140 基板検査装置
210 処理槽
220 処理液供給源
230 処理液供給ライン
240 処理液排出ライン
250 第1加熱部材
310 ハウジング
320 昇降ユニット
330 支持ユニット
340 第2加熱部材
350 流体供給ユニット
360 遮断部材
370 排気部材
380 水平調整部材
410 カメラモジュール
420a、420b、420c 照明モジュール
430 制御モジュール
510 チャック
520a、520b スロット溝