(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065086
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】化粧品ディスペンサ
(51)【国際特許分類】
A45D 34/00 20060101AFI20240507BHJP
【FI】
A45D34/00 510B
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023184441
(22)【出願日】2023-10-27
(31)【優先権主張番号】22306639.0
(32)【優先日】2022-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】522152898
【氏名又は名称】メゾン エム
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ロッチサニ,マリー
(72)【発明者】
【氏名】ビッソン,クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】クラリッソ,ローラン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザを満足させる人間工学的形状を可能にしながらも携帯可能であり、かつコンパクトな、いくつかの製品の種類の吐出を可能にする塗布装置を提供する。
【解決手段】本発明は、本体(110)と、少なくとも2つの区画を含む選択装置と、本体(110)と協働する本体キャップ(130)とを備え、各区画は本体(110)の中に移動可能に収容された製品を含み、かつ包装キャップを備える包装要素を収容することができ、選択装置は吐出位置と貯蔵位置との間で各区画を移動させるように構成されており、本体キャップ(130)および包装キャップは、本体キャップ(130)の取り外しにより包装キャップの取り外しを同時に引き起こすように構成されている、複数の製品、特に化粧品を吐出するための装置(100)に関する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の製品、特に化粧品を吐出するための装置(100)であって、
・側壁(112)および吐出開口部(117)を備える本体(110)と、
・少なくとも2つの区画(144)を含む製品支持体(140)を備える選択装置であって、各区画(144)は製品を含む包装要素(150)を収容することができ、前記製品支持体(140)は前記本体(110)の中に移動可能に収容されており、各包装要素(150)は、包装壁、包装軸(C)、前記包装軸(C)に実質的に垂直な開放端(152)、および前記包装要素(150)の開放端(152)を可逆的に閉鎖するために前記包装要素(150)と協働する包装キャップ(154)を備える、選択装置と、
・前記吐出開口部(117)を可逆的に閉鎖するために前記本体(110)と協働する本体キャップ(130)と、
を備える、装置(100)であり、
前記選択装置は、前記製品の吐出を可能にするために前記区画(144)が前記吐出開口部(117)に面している吐出位置と、前記区画(144)を前記吐出開口部(117)から離す貯蔵位置と間で各区画(144)を移動させるために、前記製品支持体(140)を移動させるように構成されており、
前記本体キャップ(130)および前記包装キャップ(154)は、前記本体キャップ(130)の吐出開口部(117)からの取り外しにより、前記吐出位置では前記包装要素(150)の開放端(152)からの前記包装キャップ(154)の取り外しを同時に引き起こすように構成されている、複数の製品を吐出するための装置(100)。
【請求項2】
前記本体(110)は本体軸(Z)を有し、前記吐出開口部(117)は前記本体の第1の端部(114)に含まれており、かつ前記本体軸(Z)に実質的に平行な吐出軸(D)を有し、各区画(144)は区画軸(E)を有し、前記区画軸(E)は前記吐出位置では前記吐出軸(D)と位置合わせされ、かつ前記区画軸(E)は前記貯蔵位置では前記吐出軸(D)からオフセットされる、請求項1に記載の複数の製品を吐出するための装置(100)。
【請求項3】
各区画(144)は前記本体軸(Z)に平行な回動軸(P)の周りに位置決めされており、前記区画軸(E)は前記回動軸(P)に平行であり、かつ前記選択装置は、前記回動軸(P)の周りでの前記製品支持体(140)の回転によって前記吐出位置と前記貯蔵位置との間で各区画(144)を移動させることを可能にする回転リングを備える、請求項2に記載の複数の製品を吐出するための装置(100)。
【請求項4】
各包装キャップ(154)は、前記製品を塗布するように構成された塗布装置(156)を備え、前記塗布装置(156)の第1の端部は前記包装キャップ(154)に固定されており、かつ前記製品を塗布するように構成された第2の端部は、前記包装キャップ(154)が前記包装要素(150)の開放端(152)を閉鎖している場合に前記包装要素(150)内に配置される、請求項1~3のいずれか1項に記載の複数の製品を吐出するための装置(100)。
【請求項5】
・前記本体キャップ(130)は第1の可逆的固定要素(136a)を備え、かつ
・各包装キャップ(154)は第2の可逆的固定要素(136b)を備え、前記第1の可逆的固定要素(136a)は前記区画(144)が前記吐出位置にある場合に、前記包装キャップ(154)を前記本体キャップ(130)に固定するために前記第2の可逆的固定要素(136b)と協働することができる、
請求項1~4のいずれか1項に記載の複数の製品を吐出するための装置(100)。
【請求項6】
前記第1および第2の可逆的固定要素(136a、136b)はそれぞれ第1および第2の磁性接触面、特に横断面である、請求項5に記載の複数の製品を吐出するための装置(100)。
【請求項7】
前記本体キャップ(130)は、
・伸長軸(132)に従って延在しており、かつ前記本体キャップ(130)が前記本体(110)と協働する際に前記吐出開口部(117)と位置合わせされるように構成されている伸長部(132)であって、前記伸長部(132)は前記第1の磁性接触面を保持している、伸長部(132)と、
・前記包装キャップ(154)を受け入れるように構成されており、かつ前記本体キャップ(130)が前記本体(110)の上に配置されている格納位置と、前記本体キャップ(130)が前記本体(110)から離される固定位置との間で前記伸長軸(132)に従って前記伸長部(132)上に摺動可能に装着されている保持要素(134)であって、それによって、前記固定位置では、前記保持要素(134)が前記吐出位置に配置された区画(144)に収容された、前記包装要素(150)の包装キャップ(154)を受け入れ、かつ前記格納位置では、前記保持要素(134)が前記吐出位置では前記区画(144)において前記包装要素(150)の包装キャップ(154)から離される、保持要素(134)と、
を備える、請求項6に記載の複数の製品を吐出するための装置(100)。
【請求項8】
前記包装要素(150)を収容している区画(144)の吐出位置を前記貯蔵位置に切り換える場合に、前記包装キャップ(154)に剪断力を印加するように構成された分離装置をさらに備える、請求項5~7のいずれか1項に記載の複数の製品を吐出するための装置(100)。
【請求項9】
・各区画(144)は、前記吐出開口部(117)に対向する、前記区画軸(E)に実質的に垂直な底を備え、
・前記包装要素(150)は前記底に近接する低位置と前記底から離れている高位置との間で前記区画軸(E)に平行に移動可能であり、
・前記装置(100)は前記包装要素(150)を前記高位置に向かって促すように構成された持ち上げ要素(146)を備える、
請求項1~8のいずれか1項に記載の複数の化粧品を吐出するための装置(100)。
【請求項10】
前記本体(130)は第2の開放端(116)を備え、前記装置(100)は前記第2の端部(116)を可逆的に閉鎖することができる基部(120)をさらに備え、前記製品支持体(140)は前記第2の開放端(116)を通して前記本体(130)から取り出すことができる、請求項1~9のいずれか1項に記載の複数の化粧品を吐出するための装置(100)。
【請求項11】
前記装置(100)は口紅である、請求項1~10のいずれか1項に記載の複数の化粧品を吐出するための装置(100)。
【請求項12】
複数の製品、特に化粧品を吐出するためのシステムであって、
・請求項1~11のいずれか1項に記載の複数の製品を吐出するための装置(100)と、
・前記製品支持体(140)の区画(144)にそれぞれ受け入れられた少なくとも2つの製品と、
を備える、複数の製品、特に化粧品を吐出するためのシステム。
【請求項13】
請求項12に記載の複数の製品、特に化粧品を吐出するためのシステムを使用するための方法であって、少なくとも2つの製品は複数の製品を吐出するための装置(100)の区画(144)の中に配置されており、前記方法は、前記区画(144)の1つを前記吐出位置に切り換えることにより化粧品を選択する工程を含む、方法。
【請求項14】
複数の製品、特に化粧品を吐出するためのシステムを再充填するための方法であって、
・ユーザが少なくとも1つの製品を選択する工程と、
・各選択された製品のために前記製品を準備する工程と、
・前記ユーザが前記製品を受け取り、かつ各製品を請求項1~11のいずれか1項に記載の複数の製品を吐出するための装置(100)の区画(144)の1つの中に配置する工程と、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出するために製品のうちの1つを選択するのを可能にする、製品を吐出するための装置およびシステム、ならびにそのようなシステムを使用および再充填するための方法に関する。
【0002】
より具体的には、本発明はカスタム可能であり、ユーザによる異なる製品の選択を可能にする化粧品を吐出するための装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
多くの製品ディスペンサが知られている。例えば、液体ソープ、マスカラ、マニキュア液などのディスペンサが知られている。しかし、これらのディスペンサは1種類の製品を吐出することしかできない。従って、ユーザがいくつかの異なる製品を必要とする場合、ユーザは必要とされる製品と同じだけ多くのディスペンサを購入しなければならない。さらに、これらのディスペンサは1種類の使用を対象としており、これは大量の廃棄物を意味している。
【0004】
米国特許出願US2016/135567は、複数の口紅の吐出を可能にするディスペンサについて記載している。しかし、これらの異なる口紅へのアクセスは複雑である。実際に、ディスペンサの使用は独立した選択装置を必要とする。従って、ユーザは一方の手でディスペンサを保持し、他方の手で選択装置を保持しなければならない。これにより選択装置の紛失というリスクが生じ、ディスペンサを使用不可能にさせる。さらに、このディスペンサを使用するための方法は、ユーザによく知られている独特な製品ディスペンサの使用とはかなり異なる。従って、この特許出願のディスペンサの使用は複雑であり、ユーザは自身の使用習慣を変える必要がある。
【0005】
故に、ユーザを満足させる人間工学的形状を可能にしながらも携帯可能であり、かつコンパクトな、いくつかの製品の種類の吐出を可能にする塗布装置を提供することが必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
この目的のために、本発明は、
・側壁および吐出開口部を備える本体と、
・少なくとも2つの区画を含む製品支持体を備える選択装置であって、各区画は製品を含む包装要素を収容することができ、製品支持体は本体の中に移動可能に収容されており、各包装要素は、包装壁、包装軸、包装軸に実質的に垂直な開放端、および前記包装要素の開放端を可逆的に閉鎖するために前記包装要素と協働する包装キャップを備える選択装置と、
・吐出開口部を可逆的に閉鎖するために本体と協働する本体キャップと、
を備え、
選択装置は、製品の吐出を可能にするために前記区画が吐出開口部に面している吐出位置と、前記区画を吐出開口部から離す貯蔵位置との間で各区画を移動させるために、製品支持体を移動させるように構成されており、
本体キャップおよび包装キャップは、吐出位置では本体キャップの吐出開口部からの取り外しにより包装キャップを包装要素の開放端から同時に取り外すように構成されている、
複数の製品、特に化粧品を吐出するための装置に関する。
【0007】
実際に本発明に係る装置は、ユーザがただ1つの装置に含まれている複数の製品の中から製品を選択するのを可能にする。
【0008】
さらに本装置は、製品の選択および吐出に必要なより少ない数の要素を備える。故に本発明に係る装置はコンパクトであり、かつ使用が容易である。
【0009】
包装要素は、ユーザがその中に包装された製品をより容易に取り扱うのを可能にする。従ってユーザは、包装要素をディスペンサの中に容易に挿入するかそこから取り出し、従って本装置によって吐出することができる製品を選択することができる。さらに、これは再利用可能な装置を得ることを可能にする。実際に、包装要素のみを交換することができ、これにより廃棄物を減らす。
【0010】
ただ1つの本体キャップは、ユーザが異なる塗布装置を独立して取り扱ったり、選択された包装要素の内部にアクセスしたりするのを可能にする。故に本装置の形態および使用は、1種類の製品装置のためのユーザによって知られているものに近い。
【0011】
包装要素の閉鎖のおかげで、包装キャップは包装要素を本装置の外で取り扱う場合に、製品を包装要素の外に散乱させるのを回避するのを可能にする。同じことが包装要素が本装置内にある場合に当てはまる。すなわち包装キャップのおかげで、本装置の取り扱いで製品が本装置の内部でこぼれることはない。
【0012】
本発明の別の有利な態様によれば、本体は本体軸を有し、吐出開口部は本体の第1の端部に含まれており、かつ本体軸に実質的に平行な吐出軸を有し、各区画は区画軸を有し、前記区画軸は吐出位置では吐出軸と位置合わせされ、かつ前記区画軸は貯蔵位置では吐出軸からオフセットされる。
【0013】
本発明の別の有利な態様によれば、各区画は本体軸に平行な回動軸の周りに位置決めされており、区画軸は回動軸に平行であり、かつ選択装置は、回動軸の周りでの製品支持体の回転によって吐出位置と貯蔵位置との間で各区画を移動させることを可能にする回転リングを備える。
【0014】
区画を回動軸の周りに位置決めすることにより本装置のコンパクト性を最適化するのを可能にし、本体軸に平行であり、かつ従って吐出軸に平行なただ1つの軸の周りでの単純な回転により区画の移動を容易にする。
【0015】
本発明の別の有利な態様によれば、各包装キャップは製品を塗布するように構成された塗布装置を備え、塗布装置の第1の端部は包装キャップに固定されており、製品を塗布するように構成された第2の端部は包装キャップが前記包装要素の開放端を閉鎖している場合に包装要素内に配置される。
【0016】
実際に塗布装置は、液体製品、例えば口紅またはマスカラの容易な塗布を可能にする。包装キャップが前記包装要素の開放端を閉鎖している場合に塗布装置は製品を引き出して、包装キャップの取り外しにより引き出した製品を本装置の外に運ぶ。
【0017】
本発明の別の有利な態様によれば、本体キャップは第1の可逆的固定要素を備え、かつ各包装キャップは第2の可逆的固定要素を備え、第1の可逆的固定要素は区画が吐出位置にある場合に、包装キャップを本体キャップに固定するために第2の可逆的固定要素と協働することができる。
【0018】
可逆的固定要素は、包装キャップを引き剥がし、従って本体キャップの単純な取り外しにより包装要素を開放するために、包装キャップを本体キャップに固定するのを可能にする。この可逆性により、本体キャップが吐出開口部を閉鎖している(従って包装キャップが包装要素を閉鎖している)場合に、製品支持体を移動させることにより別の包装要素を選択するのを可能にし、次いで前に互いに固定されていた2つのキャップを分離することができ、次いで本体キャップを別の包装キャップに固定することができる。
【0019】
本発明の別の有利な態様によれば、第1および第2の可逆的固定要素はそれぞれ第1および第2の磁性接触面、特に横断面である。
【0020】
本発明の別の有利な態様によれば、本体キャップは、伸長軸に従って延在しており、かつ本体キャップが本体と協働する際に吐出開口部と位置合わせされるように構成されている伸長部であって、伸長部は第1の磁性接触面を有している、伸長部と、包装キャップを受け入れるように構成されており、かつ本体キャップが本体の上に配置されている格納位置と、本体キャップが本体から離される固定位置との間で伸長軸に従って伸長部上に摺動可能に装着されている保持要素であって、それによって、固定位置では、保持要素が、吐出位置に配置された区画に収容された、包装要素の包装キャップを受け入れ、かつ格納位置では、保持要素が吐出位置において区画にある包装要素の包装キャップから離される、保持要素と、を備える。
【0021】
保持要素は、ユーザが製品を塗布する場合に塗布装置に印加される剪断力による塗布装置の傾きを回避するために、本体キャップと包装キャップとの間の確実な固定を可能にする。この実施形態は、本体キャップを取り外す際に保持要素の本体キャップおよび包装キャップの周りでの自動位置決めも可能にする。従って固定は自動であり、ユーザの介入を必要とせず、これにより本装置の使用および安全性が容易になる。
【0022】
本発明の別の有利な態様によれば、本装置は包装要素を収容している区画の吐出位置を貯蔵位置に切り換える場合に、包装キャップに剪断力を印加するように構成された分離装置をさらに備える。
【0023】
分離装置は、製品支持体を移動させることによる別の包装要素の選択の際に、本体キャップと包装キャップとの分離を容易にするのを可能にする。
【0024】
本発明の有利な態様によれば、本体は第2の開放端を備え、本装置は前記第2の端部を可逆的に閉鎖することができる基部をさらに備え、製品支持体は第2の開放端を通して本体から取り出すことができる。
【0025】
取り外し可能な基部は、製品を吐出する際に、本体の他端に配置された異なる要素(キャップ、吐出開口部、保持要素など)によって妨害されることなく包装要素の交換を容易にするのを可能にする。
【0026】
本発明の別の有利な態様によれば、各区画は、吐出開口部に対向する、区画軸に実質的に垂直な底を備え、包装要素は底に近接する低位置と底から離れている高位置との間で区画軸に平行に移動可能であり、本装置は包装要素を高位置に向かって促すように構成された持ち上げ要素を備える。
【0027】
包装要素が吐出位置にある場合にそれを持ち上げることは、本装置の衛生および清潔さを保存するのを可能にする。実際に包装要素内部の塗布装置を交換することは、吐出開口部が狭いのと同じだけ高い正確性を必要とする。従ってユーザは、誤って吐出開口部の周りに製品を散乱させることがある。包装要素を持ち上げることは、塗布装置の交換を容易にするのを可能にし、正確性の欠如は本装置の上ではなく包装要素の開放端の縁部(これも交換可能である)の上のみへの液体の散乱を意味している。
【0028】
本発明の別の有利な態様によれば、本装置は口紅である。
【0029】
故に、本装置の中に挿入することができる複数の製品は、ただ1つの装置を用いていくつかの口紅の色合いの中から選択するのを可能にする。
【0030】
さらに本発明は、吐出装置と、それぞれ製品支持体の区画内に受け入れられた少なくとも2つの製品とを備える、複数の製品、特に化粧品を吐出するためのシステムにも関する。
【0031】
さらに本発明は、複数の製品を吐出するために少なくとも2つの製品が本装置の区画の中に配置されている吐出システムを使用するための方法であって、区画の1つを吐出位置に切り換えることにより化粧品を選択する工程を含む方法にも関する。
【0032】
さらに本発明は、
・ユーザが少なくとも1つの製品を選択する工程、
・各選択された製品のために製品を準備する工程、
・ユーザが製品を受け取り、かつ各製品を複数の製品を吐出するための本装置の区画の1つの中に配置する工程
を含む、複数の製品、特に化粧品を吐出するためのシステムを再充填するための方法にも関する。
【0033】
故に再充填する方法は、廃棄物の減少により環境に優しい方法で本装置の中に挿入される製品の完全なカスタマイズを可能にする。
【0034】
本発明の他の特徴および利点は、決して限定されないそれらの実施形態を例示している添付の図面を参照しながら以下でなされる説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図2】本体キャップが吐出開口部を閉鎖している本装置の3次元図である。
【
図3】包装要素を含めて使用する場合の本装置の3次元図である。
【
図4】本装置が押しボタンを用いて本体の外への製品支持体の取り外しを可能にする基部を備える第1の実施形態における、3つの包装要素を含む本装置の3次元図である。
【
図6】包装要素を含めて使用する場合の本装置の断面図である。
【
図7】本体キャップが吐出開口部を閉鎖している本装置の断面図である。
【
図9】保持要素を収容することができる伸長部を備える本体キャップの図である。
【
図11】本システムを再充填するための方法の図である。
【
図12】本装置がタッピングにより本体の外への製品支持体の取り外しを可能にする基部を備える実施形態における、包装要素を備える第2の実施形態に係る本装置の3次元図である。
【
図13】包装要素を含めて使用中の第2の実施形態に係る装置の断面図である。
【
図14】本体キャップが吐出開口部を閉鎖している第2の実施形態に係る装置の断面図である。
【
図16】第2の実施形態に係る装置を備える本システムを再充填するための方法の図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
第1の実施形態
図1~
図11は、本発明の第1の実施形態に係る複数の製品を吐出するための装置(100)を示す。
【0037】
吐出することができる製品は固体または液体の形態であってもよい。好ましくは、製品は化粧品からなる。例えば限定されるものではないが、製品はファンデーション、マスカラ(固形または液体の形態)、口紅(スティックまたは液体の形態)またはマニキュア液からなってもよい。異なるの種類製品を装置(100)に含めてもよい。例えば装置(100)は、液体マスカラ、スティックの形態の口紅または液体の口紅を吐出するのを可能にしてもよい。製品が同じ種類のもの、例えば液体の口紅である場合、製品は1つ以上の特徴、特に色が互いに異なってもよい。
【0038】
装置(100)は、
・側壁(112)および吐出開口部(117)を備える本体(110)と、
・少なくとも2つの区画(144)を含む製品支持体(140)を備える選択装置と、
を備える。
【0039】
好ましくは、吐出装置(100)の一般的な構造を形成している部分は非強磁性である。好ましくは、この部分は水、埃および空気に対しても密閉されており、衝撃および引っ掻きに強い。使用される材料はバイオ由来、リサイクルされたもの、またはリサイクル可能なものであってもよい。
【0040】
本体
本体(110)は
図1~
図3に示されている。側壁(112)は実質的に長手形状を有し、従って
図1~
図3に示されている本体軸(Z)を画定していてもよい。例えば本体の側壁(112)は平行六面体、楕円体または円筒体形状などを有していてもよい。例えば本体の側壁(112)が円筒体である場合、本体軸(Z)は円筒体の回転軸に対応している。好ましくは、本体(110)は装置(100)がユーザの手に保持されるのを可能にするサイズを有する。側壁(112)は
図1~
図3に示すように、本体(110)の内部への可視アクセスを可能にする点検開口部(119)を備えていてもよい。
【0041】
側壁(112)は、本体軸に従った側壁(112)の対向縁部によって区切られている2つの表面に対応する本体の2つの端部(114、116)を画定している。従って、本体の側壁(112)および2つの端部(114、116)によって画定される体積は、本体(110)から外に向かって本体(110)の内部を分離するのを可能にする。
【0042】
図の中で、吐出開口部(117)は本体の第1の端部(114)の中に形成されている。例えば
図1および
図3に示すように、本体の第1の端部(114)はその中に吐出開口部(117)が形成されている密閉壁(118)を備えていてもよい。有利には密閉壁(118)は、本体(110)の内部への容易なアクセスを有するために、本体(110)から取り外し可能であってもよい。本発明の説明を容易にするために、吐出開口部(117)を備える第1の端部(114)は、本体(110)の上端(上面または上部)として定められている場合がある。逆に、吐出開口部(117)を備えていない第2の端部(116)は本体(110)の低端(下面または下部)として定められている場合がある。
【0043】
吐出開口部(117)は本体軸(Z)に実質的に平行な吐出軸(D)を有する(
図1および
図3)。好ましくは吐出軸(D)は本体軸(Z)とは別個であるが、本体(110)の内部に含まれている。
【0044】
装置(100)は、本体の第2の端部(116)を可逆的に閉鎖することができる基部(120)をさらに備えていてもよい。第1の実施形態では、
図4、
図6、
図7および
図11に示すように、基部(120)は、本体(110)の外側からアクセス可能な少なくとも1つの押しボタン(121)(
図4)を備えるクリップシステム(122)で第2の端部(116)を閉鎖してもよい。次いでユーザは、少なくとも1つの押しボタン(121)を押して基部(120)を外し、次いで本体(110)の内側に向かって圧力を加えることにより第2の端部(116)上の基部(120)を交換することができる。本体(110)の壁の内部は、基部(120)を本体の第2の端部(116)上にロックするためにクリップ(122)と協働することができる少なくとも1つのガイド溝(123)を備えていてもよい(以下により詳細に説明されている
図11Cを参照)。有利には、ガイド溝(123)は全てが本体の側壁(112)の外周に沿って存在してもよい。これは、基部(120)が本体の側壁(112)に対して自由に回転するのを可能にする。次いで、第2の開放端(116)によって製品支持体(140)を本体(110)から取り外すことができるため、基部(120)の可逆的な閉鎖は有利である。実際に製品支持体(140)は
図4に示すように、基部(120)の取り外しにより製品支持体(140)の取り出しを引き起こすように基部(120)上に固定されていてもよい。
【0045】
本体キャップ
装置(100)は特に
図2に示すように、吐出開口部(117)を可逆的に閉鎖するために本体(110)と協働する本体キャップ(130)をさらに備えていてもよい。本体キャップ(130)は本体の第1の端部(114)の全体を覆ってもよい。
【0046】
図9に示すように、本体キャップ(130)は、伸長軸(132)に従って延在しており、かつキャップが本体(110)と協働した場合に吐出開口部(117)と位置合わせされるように構成された伸長部(132)を備えていてもよい。さらに、本体キャップ(130)は保持要素(134)を備えていてもよい。例えば、保持要素(134)は中空であり、かつ伸長部(132)の外側部分に対応する内側部分を含んでいてもよい。
【0047】
最後に、本体キャップ(130)は第1の可逆的固定要素(136a)を備えていてもよい。例えば、この第1の可逆的固定要素(136a)は伸長部(132)が有していてもよい。
【0048】
選択装置
本明細書の上に記載されているように、選択装置は少なくとも2つの区画(144)を含む製品支持体(140)を備える。製品支持体(140)は本体(110)内に移動可能に収容されている。従って本体(110)は、製品支持体(140)の全体を包み込むのを可能にするのに十分な程に大きくなければならない。製品支持体(140)はそこに挿入したりそこから取り出したりすることができるため、本体(110)から取り出し可能でもある。
【0049】
図示されている実施形態では、限定されるものではないが、製品支持体(140)は支持体軸(
図5に示されている回動軸(P)に対応する)を有し、支持体軸の周りに分散された3つの区画(144)を含む。各区画(144)は平行六面体、立方体、楕円体、円筒体または球体形状を有していてもよい。各区画(144)は区画軸(E)を有していてもよい(
図4および
図5)。例えば区画(144)が一般的な円筒体形状を有する場合(区画壁(144)は閉じられているか閉じられていない)、区画軸(E)は円筒体の回転軸に対応している。
【0050】
図5に示すように、製品支持体(140)は3つの部分、すなわち内側構造(141)、外側構造(142)およびガイド要素(143)によって形成されていてもよい。これらの3つの部分は、内側構造(141)が外側構造(142)の中に嵌合し、それにより各区画(144)のために異なる区画(144)を区切る閉鎖された区画(144)壁を作り出すように、同軸上に入れ子状であってもよい。次いでガイド要素(143)は外側構造(142)に嵌合することができる。このガイド要素(143)は区画(144)と同じだけ多くの開口部を備える。従って、開口部は区画(144)の開放端(145)を形成する。
【0051】
各区画(144)は、
図4に示すように製品を含む包装要素(150)を収容することができる。有利にはこれは、区画(144)が製品を直接含む場合のように、必ずしも対応する区画(144)を空にして綺麗にすることなく単に包装要素(150)を交換することにより、消耗される化粧品を交換するのを可能にする。例えば各包装要素(150)を対応する区画(144)の開放端(145)によって、包装要素(150)を区画軸(144)に平行にガイドするのを可能にするガイド要素の開口部に挿入してもよい。
【0052】
選択装置は区画(144)の1つを、前記区画(144)が吐出開口部(117)に面している吐出位置と前記区画(144)を吐出開口部(117)から離す貯蔵位置との間で切り替えさせるために、製品支持体(140)を移動させるように構成されている。吐出位置では、区画軸(E)は吐出軸(D)と位置合わせされてもよい(
図6および
図7)。貯蔵位置では、区画軸(E)は吐出軸(D)をから離す。故に選択装置は、異なる区画(144)に配置することができる製品の中から、吐出される製品を選択するのを可能にする。
【0053】
選択装置は回転リングを備えていてもよく、各区画(144)は本体軸(Z)に平行な回動軸(P)の周りに位置決めされている。好ましくは、回動軸(P)は本体軸(Z)に一致している(
図7)。次いで区画軸(E)は、回転リングが作動された場合に、本体の側壁(112)に対して回動軸(P)の周りでの製品支持体(140)の回転によって区画(144)の1つを吐出位置と貯蔵位置との間で切り換えるのを可能にするために、吐出軸(D)に平行であり、好ましくは回動軸(P)に平行である。回転リングは、製品支持体(140)を本体の側壁(112)に対して第1の方向、第1の方向に対向する第2の方向または第1および第2の方向に回転させることができる。本体キャップ(130)および吐出開口部(117)は本体の側壁(112)に対して回転中に固定されるため、製品支持体の回転(140)は区画(144)の1つをその吐出位置に配置するのを可能にする。好ましくは、回転リングは本体(110)の外側からアクセス可能である。例えば回転リングは本体の側壁(112)に重なっている。第1の実施形態では、回転リングは本体の基部(120)であり、後者は本明細書の上に説明されているクリップ(122)およびガイド溝(123)システムにより自由に回転する。回転リングは、ユーザによって作動可能であってもよく、あるいは自動的、機械的、電子的および/または磁気的に作動されてもよい。
【0054】
持ち上げ要素
各区画(144)は、吐出開口部(117)に対向する(本体の底側に)、区画軸(E)に実質的に垂直な底を備えていてもよい。包装要素(150)が区画(144)に配置されている場合、この包装要素(150)は、底に近接する低位置と底から離れている高位置との間で区画軸(E)に平行に移動可能であってもよい。次いで各区画(144)は、包装要素(150)を本体(110)の高位置に向かって移動させるように構成された持ち上げ要素(146)を備える。従って、包装要素(150)を含む区画(144)が吐出位置にある場合、包装要素(150)の開放端(152)(および必要に応じてその包装キャップ(154))は吐出開口部(117)全体を通して持ち上げられる。逆に、区画(144)がその貯蔵位置にある場合、包装要素(150)は低位置にある。例えば持ち上げ要素(146)は、圧縮バネなどの弾性付勢要素(本明細書で後に記載されている
図6および
図11A)または柔軟なエラストマーであってもよい。また持ち上げ要素(146)は、一方が包装要素(150)の非開放端に位置決めされており、他方が区画(144)の底に位置決めされている一対の磁石からなる。次いで磁石は斥力を発生するように構成されている。また持ち上げ要素(146)は、包装要素(150)の非開放端に位置決めされた磁石および区画(144)の底に位置決めされた金属面からなるか、あるいはその逆からなる。次いで磁石は金属面に対向する斥力を発生するように構成されている。
【0055】
包装要素
好ましくは、
図8に示されている包装要素(150)は区画(144)の中に移動可能に配置されている。好ましくは、それは区画軸(E)に沿って移動することができるが、本明細書の上に説明されているように区画(144)から取り出したりその中に挿入したりすることもでき、従って装置(100)から取り出したりその中に挿入したりすることもできる。
【0056】
図8に示されている実施形態では、包装要素(150)は貯蔵器またはカートリッジの形態である。それは包装壁、開放端(152)および前記包装要素(150)の開放端(152)を可逆的に閉鎖するために前記包装要素(150)と協働する包装キャップ(154)を備える。有利には包装要素(150)のこの構成は、液体製品を包装するのを可能にする。
【0057】
各包装要素(150)は
図8に示されている包装軸(C)も含む。次いで、開放端(152)は包装軸(C)に実質的に垂直である。好ましくは、包装要素(150)が区画(144)の中に収容されている場合、包装軸(C)は区画軸(E)と位置合わせされ、開放端(152)は、例えば
図4に示すように本体(110)の上部に向かって方向づけられる。
【0058】
各包装キャップ(154)は、製品を塗布するように構成された塗布装置(156)を備えていてもよい。好ましくは、塗布装置(156)は2つの端部を含む長手形状を有する。塗布装置の第1の端部(156)は包装キャップ(154)と協働し、第2の端部は包装キャップ(154)が包装要素(150)の開放端(152)を閉鎖している場合に対応する包装要素(150)の中に配置される。故に塗布装置(156)の長さは、好ましくは包装軸(C)に沿って測定された包装要素(150)の長さよりも短い。同様に塗布装置(156)の幅は、包装要素(150)の開放端(152)によって挿入されるように構成されている。
【0059】
塗布される製品が固形マスカラまたはスティック口紅のような固体である場合、塗布装置(156)は、包装要素(150)の内部に面する包装キャップ(154)の表面にあるネジまたは突起部の形態である。次いで固体の製品を塗布装置(156)に螺合または嵌合させる。従って包装キャップ(154)の取り外しは、その塗布のための製品の取り出しを意味する。
【0060】
塗布される製品が液体である場合、塗布装置(156)の長さは好ましくは、
図3、
図6および
図8に示すように包装キャップ(154)が包装要素(150)の開放端(152)を閉鎖している場合に包装要素(150)の底に到達するように構成されている。例えば塗布装置(156)は、マスカラの塗布を可能にするブラシまたは液体の口紅またはマニキュア液の塗布を可能にする筆である。好ましくは、包装キャップ(154)は、前記包装要素(150)の開放端(152)を密閉的かつ可逆的に閉鎖するように構成されている。
【0061】
包装キャップ(154)が液体製品の塗布を可能にする塗布装置(156)を備える場合、対応する包装要素(150)はその開放端(152)に位置決めされた拭取部(158)も備える。拭取部(158)は中空であり、かつ塗布装置(156)の最大外径と実質的に等しいかそれよりも僅かに小さい最小内径を有する、下側縁部から上方に延在する側壁(112)を有する。これは、包装キャップ(154)を取り外し、従って塗布装置(156)を包装要素(150)から抜き出すことにより塗布装置(156)に沿って、あるいはその第2の端部において過剰な液体製品を除去するのを可能にする。有利には、拭取部(158)は過剰な製品の除去の効率を高めるために、エラストマーなどの柔軟な内壁を備えていてもよい。
【0062】
最後に、包装要素(150)はその壁に半径方向に延在する突起部も備える。次いで各位置(144)は、包装要素(150)を区画(144)の中に挿入する場合に突起部と協働するように構成された括れ部分を含む。有利にはこれは、包装要素(150)と本体キャップ(130)との間の適切な向きを保証するためにフールプルーフとして機能する。
【0063】
吐出位置
本明細書の上に説明されているように、区画(144)の1つが製品を収容している場合、その吐出位置は、吐出開口部(117)を介して本体(110)の外側に製品を吐出するのを可能にする。従って吐出開口部(117)は、製品を吐出するのを可能にするのに十分な程に大きいサイズを有していなければならない。製品の吐出は
図3および
図6に示すように、包装キャップ(154)の取り外しを可能にするように構成された本体キャップ(130)の取り外しによってなされてもよい。例えば各包装キャップ(154)は、前記包装キャップ(154)に対応する包装要素(150)を含む区画(144)が包装キャップ(154)を本体キャップ(130)に固定するためにその吐出位置にある場合に、本体キャップ(130)の第1の可逆的固定要素(136a)と協働することができる第2の可逆的固定要素(136b)を備え、次いで本体キャップ(130)の取り外しにより、吐出開口部(117)を介して包装キャップ(154)の取り外しを同時に引き起こす。有利には、包装要素(150)をその高位置まで持ち上げることにより、その協働を容易にするために吐出位置に切り換えた際に本体キャップ(130)および包装キャップ(154)を接触させることを可能にする。第1および第2の可逆的固定要素(136a、136b)は、磁石と磁性金属との対または磁石と磁石との対であってもよい。また固定要素(136a、136b)は、面ファスナあるいは吸引カップ、ネジ、挟持体または止めピンによる結合を可能にするように構成されていてもよい。好ましくは可逆的固定要素は、実質的に平らな表面、特に横断面の形態である。可逆的固定要素(136a、136b)が磁石と磁性金属との対または磁石と磁石との対からなる場合、少なくとも2つの対は
図4、
図7、
図8および
図9に示すように存在してもよい。有利には、これはフールプルーフとして機能し、それらが固定されるたびに本体キャップ(130)と包装キャップ(154)との間の適切な向きを保証する。
【0064】
さらに
図9に示されている保持要素(134)は、区画(144)の1つが吐出位置にあり、かつ塗布装置(156)を備える包装要素(150)を含む場合に、塗布装置(156)を包装軸(C)に実質的に平行に保持するように構成されている。保持要素(134)は本体キャップ(130)の伸長部(132)に装着されており、本体キャップ(130)が本体(110)の上に配置されている格納位置(
図7)と本体キャップ(130)が本体(110)から離される固定位置(
図8)との間を伸長軸(132)に従って摺動することができる。さらに保持要素(134)は、包装キャップ(154)を受け入れるように構成されている。従って固定位置では、保持要素(134)は前記区画(144)の包装要素(150)の包装キャップ(154)を受け入れる。これは、本体キャップ(130)と包装キャップ(154)との確実な固定を可能にする。実際にその固定位置にある保持要素(134)は、包装キャップ(154)と本体キャップ(130)との分離を意味する剪断力を防止する。格納位置では、保持要素(134)は包装キャップ(154)から離される。そのために、保持要素(134)の外径は有利には吐出開口部(117)のサイズよりも大きくてもよい。これは、本体キャップ(130)により吐出開口部(117)を閉鎖することにより、包装要素(150)内の塗布装置(156)を交換する場合に、その格納位置になるようにそれを伸長部(132)に沿って滑らせるために保持要素(134)を密閉壁(118)に押し付けることを可能にする。保持要素(134)が伸長部(132)に沿って滑るように構成されているこの実施形態では、保持要素(134)の固定位置への切り換えは、
図9に示すように本体キャップ(130)の底と保持要素(134)の端部の1つとの間の弾性付勢要素の存在によって容易になる。
【0065】
分離装置
装置(100)は、前記包装キャップ(154)を備える包装要素(150)を収容している区画(144)を吐出位置から貯蔵位置に切り換える場合に、包装キャップ(154)に剪断力を印加するように構成された分離装置もさらに備えていてもよい。これは、本体キャップ(130)と前記包装キャップ(154)との容易な分離を可能にする。例えば、本体キャップ(130)と包装キャップ(154)との固定が磁石である場合、分離装置は密閉壁(118)であるか、分離リングおよび押圧部材を備える。区画(144)およびひいては包装要素(150)の移動時または分離リングの回転時に、開口部または押圧部材の縁部が包装キャップ(154)に当接し、それにより包装軸(C)に平行でない力をそこに印加する(
図10)。
【0066】
歯止めシステム
第1の実施形態に係る吐出装置は、製品支持体(140)に含まれている歯止めシステムを備えていてもよい。歯止めシステムは、その吐出位置における区画(144)の適切な位置決めをユーザに知らせる短い音を発するのを可能にする。歯止めシステムは、製品支持体(140)(
図11に示されている)に含まれている少なくとも1つのボールおよび本体側壁(112)の内面に含まれている少なくとも1つの凹部を備えていてもよい。少なくとも1つのボールの一部および少なくとも1つの凹部は、区画(144)がその吐出位置にある場合に協働するように構成されている。少なくとも1つのボールの一部と少なくとも1つの凹部との協働は使用される材料に応じて、区画(144)のその吐出位置における位置決めをユーザに知らせる音を発してもよい。さらに、少なくとも1つのボールおよび少なくとも1つの凹部が協働する場合、製品支持体(140)は、製品を吐出する際に区画(144)がその吐出位置のその外に出ないように僅かに阻止されてもよい。その阻止は選択装置に最小の力を印加することにより、ユーザによる製品支持体(140)の移動を可能にするように構成されている。
【0067】
使用方法
本発明は、少なくとも2つの製品が複数の製品を吐出するための装置(100)の区画(144)の中に配置されている吐出システムを使用するための方法にも関する。例えば製品は、区画(144)の中に配置されている包装要素の中に配置されている。
【0068】
本方法は、区画(144)の1つをその吐出位置に切り換えることにより化粧品を選択する工程を含む。例えばこの切り換えは、ユーザが回転リングをその吐出位置まで回転させた場合になされてもよい(任意に歯止めシステムによって示される)。本明細書の上に記載されているように、区画(144)が吐出位置にある場合、包装キャップ(154)は本体キャップ(130)に固定される。
【0069】
有利には、点検開口部(119)は、吐出位置において区画(144)内に位置している製品が選択された製品であることを確認するのを可能にする。この目的のために、異なる区画(144)または包装要素はそれらの壁に別個の印を有していてもよい。例えば、各包装要素(150)の色はこの包装要素(150)に含まれている製品の色に対応している。別の例では、含まれている製品の名称が各包装要素(150)の上または区画(144)の壁に記載されていてもよい。有利には、区画(144)および必要に応じて包装要素の壁は部分的に透明であってもよい。これは区画(144)が吐出位置にある場合に、点検開口部(119)を介して製品の利用可能な量を確認するのを可能にする。
【0070】
本方法は、本体キャップ(130)を取り外す工程も含む。従って本明細書の上に説明されているように、この取り外しは、吐出位置において区画(144)に収容された製品を吐出するのを可能にする。例えば、本体キャップ(130)の取り外しは包装キャップ(154)の取り外しを引き起こす。従って塗布装置(156)は、本体(110)から外に向かって包装要素(150)の内部の製品を運ぶのを可能にする。
【0071】
その後に、吐出された製品はユーザによって使用することができる。例えば液体の口紅の場合、ユーザは本体キャップ(130)を自身の指の間で保持し、液体の口紅を塗布装置(156)の第2の端部を用いて自身の唇に塗布することができる。次いで、唇と塗布装置(156)の第2の端部との接触により伸長軸(132)に平行でない成分を有する力が生じるので、保持要素(134)はこの場合に有利である。この力の成分は本体キャップ(130)と包装キャップ(154)との分離を引き起こす場合がある。従って保持要素(134)は、塗布装置(156)のあらゆる傾きを回避する。
【0072】
本方法は、本体(110)上の本体キャップ(130)を交換することにより吐出開口部(117)を閉鎖する工程も含む。これは、製品のあらゆる望ましくない吐出を回避しながらもユーザが吐出装置(100)を運ぶのを可能にする。
【0073】
再充填する方法
本発明は、複数の製品、特に化粧品を吐出するためのシステムを再充填するための方法にも関する。
【0074】
再充填する方法の第1の工程は、ユーザが少なくとも1つの製品を選択する工程である。実際にユーザは、複数の製品を選択することにより自身の吐出システムをカスタマイズすることができ、その後にユーザは自身の吐出システムに既に含まれている製品を配置または交換することができる。これは吐出システムの完全なカスタマイズを可能にする。この選択は専用のウェブサイトまたは店舗を介して行ってもよい。
【0075】
その後に各選択された製品のために、製品は特に例えば化粧品工場において遠くで、あるいは店舗において近くで準備される。例えば包装要素(150)がただ1つの製品を含むように、製品が包装要素(150)に挿入される。
【0076】
その後に、ユーザは製品を受け取り、複数の製品を吐出するための装置(100)の区画(144)の1つの中に配置する。例えば各包装要素(150)を吐出装置(100)の区画(144)の1つの中に配置する(
図11B)。好ましくは、各包装要素(150)の開放端(152)を本体(110)の上部に向かって方向づける。有利には、その第2の端部(116)における本体(110)から取り外し可能な基部(120)の存在は、ユーザが包装要素を容易に配置または交換するのを可能にする。実際にユーザは、基部(120)を外して製品支持体(140)を本体(110)の外に滑らせ(
図11B)、かつ包装要素を区画(144)の中に挿入した後、本体(110)内の製品支持体(140)を交換し、かつ本体の第2の端部(116)を基部(120)で閉鎖する(
図11C)だけでよい。
図6、
図7、
図8および
図11に示されている第1の実施形態では、ユーザは少なくとも1つの押しボタン(121)を押してクリップ(122)をガイド溝(123)から離し、次いで基部(120)を本体の底に向かって引いてそれを外す。第2の端部(116)を閉鎖するために、ユーザは製品支持体(140)を本体の中に挿入し、クリップ(122)がガイド溝(123)において協働するまで基部(120)を本体の上部に向かって押す。
【0077】
その後に、本体キャップ(130)により再び本体の第1の端部(114)を閉鎖してもよい(
図11D)。またその配置は製造業者またはユーザ自身が行ってもよい。
【0078】
第2の実施形態
次に
図12~
図16を参照しながら、第2の実施形態に係る吐出装置について説明する。
図1~
図11と共通する参照符号は同じ要素を指す。第1の実施形態と異なる構成要素についてのみ詳細に説明する。第1の実施形態の構成要素と同一のそれ以外の構成要素に関しては、既になされたそれらの説明を参照する。
【0079】
この第2の実施形態は、基部(120)が製品支持体(140)上に存在するタッピング(123)を用いて本体の第2の端部(116)を閉鎖しているという点で第1の実施形態とは異なる。基部(120)は製品支持体(140)と回転中に固定され、ユーザは基部(120)を回して緩めてそれを本体(110)から外し、かつ製品支持体(140)を取り出し、次いで製品支持体(140)を本体の中に挿入し、かつ第2の端部(116)を閉鎖するために基部(120)を再び螺合することができる。第1の実施形態と同様に、製品支持体は、それにより包装要素(150)を挿入することができる開放端(145)を備える少なくとも2つの区画(144)を含む。
【0080】
第2の実施形態に係る装置は、少なくとも1つの阻止溝(124)を備える阻止クラウン(127)をさらに備えていてもよい。
図15の分解図に示すように、阻止クラウン(127)は基部(120)の中に挿入され、製品支持体(140)は阻止クラウン(127)の中に挿入される。阻止クラウンは本体(110)に対して固定され、製品支持体(140)に固定された基部(120)は阻止クラウン(127)に対して自由に回転する。少なくとも1つの突起部(126)は、少なくとも1つの阻止溝(124)と協働するために本体の側壁(112)の内部に含まれていてもよい(
図16D)。従って、製品支持体(140)が本体(110)に螺合された場合、各突起部(126)は、基部(120)の意図しない開放を阻止するために、螺合が完了した際に阻止溝(124)の1つと協働する。少なくとも1つの阻止溝(124)は本体の上部に向かって凹状の曲線を形成する経路を有していてもよい。従ってユーザが基部を阻止したくない場合、ユーザは例えば本体の上部に向かって基部に力を印加し、かつ各突起部を阻止溝(124)から抜け出るように基部を回転させてもよい。さらにこの例では、持ち上げ要素(146)により本体(110)の底に向かって製品支持体(140)に加えられる力によって阻止が保証されてもよい(
図16A)。
【0081】
最後に、阻止クラウン(127)は少なくとも1つの磁力要素(128b)を備えていてもよく、製品支持体(140)の底部は少なくとも1つの区画(144)がその吐出位置にある場合に、阻止クラウン(127)の少なくとも1つの磁力要素(128b)と協働することができる少なくとも1つの磁力要素(128a)を備えていてもよい。有利にはこれは、製品を吐出する際に製品支持体(140)の不注意による回転を防止するのを可能にする。好ましくは、阻止クラウン(127)および製品支持体(140)の底部はそれぞれ、
図15に示されている区画(144)よりも2倍多くの磁力要素(128b)を備える(3つの区画(144)のために6つの磁力要素(128a、128b))。これは、磁力要素(128b)が適切に構成されている場合に区画(144)と同じだけ多くの吐出位置を得ることを可能にし、1つの吐出位置から次の位置への切り換えは、阻止クラウン(127)の2つの非連続的な磁力要素と製品支持体(140)の底部との間に加えられる斥力によって容易になる。故に、これらの磁力要素(128a、128b)は上記歯止めシステムと同様の役割を果たす。
【0082】
第2の実施形態に係る吐出システムを再充填するための方法の適用中に、少なくとも1つの突起部(126)を対応する阻止溝(124)から抜き出し、次いで製品支持体(140)を回して緩めて第2の端部(116)を開放し、かつ製品を充填または交換するために、ユーザは本体の上部に向かって基部(120)に力を印加し、基部(120)を回転させる(
図16B)。
【0083】
第2の端部(116)を閉鎖するために、本体キャップ(130)を本体の第1の端部(114)に装着し(
図16C)、ユーザは製品支持体(140)を本体の中に螺合する(
図16D)。少なくとも1つの突起部(126)は、螺合が完了した際に少なくとも1つの阻止溝(124)の中に自動的に嵌合する。次いでユーザは、少なくとも1つの突起部(126)をブロックするために、本体の上部に向かって力を加えながら基部(120)を螺合し続ける。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の製品を吐出するための吐出装置(100)であって、前記吐出装置(100)は、
・側壁(112)および吐出開口部(117)を備える本体(110)と、
・少なくとも2つの区画(144)を含む製品支持体(140)を備える選択装置であって、各区画(144)は製品を含む包装要素(150)を収容することができ、前記製品支持体(140)は前記本体(110)の中に移動可能に収容されており、各包装要素(150)は、包装壁、包装軸(C)、前記包装軸(C)に実質的に垂直な開放端(152)、および前記包装要素(150)の開放端(152)を可逆的に閉鎖するために前記包装要素(150)と協働する包装キャップ(154)を備える、選択装置と、
・前記吐出開口部(117)を可逆的に閉鎖するために前記本体(110)と協働する本体キャップ(130)と、
を備える、吐出装置(100)であり、
前記選択装置は、前記製品の吐出を可能にするために前記区画(144)が前記吐出開口部(117)に面している吐出位置と、前記区画(144)を前記吐出開口部(117)から離す貯蔵位置と間で各区画(144)を移動させるために、前記製品支持体(140)を移動させるように構成されており、
前記本体キャップ(130)および前記包装キャップ(154)は、前記本体キャップ(130)の吐出開口部(117)からの取り外しにより、前記吐出位置では前記包装要素(150)の開放端(152)からの前記包装キャップ(154)の取り外しを同時に引き起こすように構成されている、吐出装置(100)。
【請求項2】
前記本体(110)は本体軸(Z)を有し、前記吐出開口部(117)は前記本体の第1の端部(114)に含まれており、かつ前記本体軸(Z)に実質的に平行な吐出軸(D)を有し、各区画(144)は区画軸(E)を有し、前記区画軸(E)は前記吐出位置では前記吐出軸(D)と位置合わせされ、かつ前記区画軸(E)は前記貯蔵位置では前記吐出軸(D)からオフセットされる、請求項1に記載の吐出装置(100)。
【請求項3】
各区画(144)は前記本体軸(Z)に平行な回動軸(P)の周りに位置決めされており、前記区画軸(E)は前記回動軸(P)に平行であり、かつ前記選択装置は、前記回動軸(P)の周りでの前記製品支持体(140)の回転によって前記吐出位置と前記貯蔵位置との間で各区画(144)を移動させることを可能にする回転リングを備える、請求項2に記載の吐出装置(100)。
【請求項4】
各包装キャップ(154)は、前記製品を塗布するように構成された塗布装置(156)を備え、前記塗布装置(156)の第1の端部は前記包装キャップ(154)に固定されており、かつ前記製品を塗布するように構成された第2の端部は、前記包装キャップ(154)が前記包装要素(150)の開放端(152)を閉鎖している場合に前記包装要素(150)内に配置される、請求項1に記載の吐出装置(100)。
【請求項5】
・前記本体キャップ(130)は第1の可逆的固定要素(136a)を備え、かつ
・各包装キャップ(154)は第2の可逆的固定要素(136b)を備え、前記第1の可逆的固定要素(136a)は前記区画(144)が前記吐出位置にある場合に、前記包装キャップ(154)を前記本体キャップ(130)に固定するために前記第2の可逆的固定要素(136b)と協働することができる、
請求項1に記載の吐出装置(100)。
【請求項6】
前記第1の可逆的固定要素(136a)は第1の磁性接触面であり、前記第2の可逆的固定要素(136b)は第2の磁性接触面である、請求項5に記載の吐出装置(100)。
【請求項7】
前記第1の磁性接触面および前記第2の磁性接触面は横断面である、請求項6に記載の吐出装置。
【請求項8】
前記本体キャップ(130)は、
・伸長軸(132)に従って延在しており、かつ前記本体キャップ(130)が前記本体(110)と協働する際に前記吐出開口部(117)と位置合わせされるように構成されている伸長部(132)であって、前記伸長部(132)は前記第1の磁性接触面を保持している、伸長部(132)と、
・前記包装キャップ(154)を受け入れるように構成されており、かつ前記本体キャップ(130)が前記本体(110)の上に配置されている格納位置と、前記本体キャップ(130)が前記本体(110)から離される固定位置との間で前記伸長軸(132)に従って前記伸長部(132)上に摺動可能に装着されている保持要素(134)であって、それによって、前記固定位置では、前記保持要素(134)が前記吐出位置に配置された区画(144)に収容された、前記包装要素(150)の包装キャップ(154)を受け入れ、かつ前記格納位置では、前記保持要素(134)が前記吐出位置では前記区画(144)において前記包装要素(150)の包装キャップ(154)から離される、保持要素(134)と、
を備える、請求項6に記載の吐出装置(100)。
【請求項9】
前記包装要素(150)を収容している区画(144)の吐出位置を前記貯蔵位置に切り換える場合に、前記包装キャップ(154)に剪断力を印加するように構成された分離装置をさらに備える、請求項5に記載の吐出装置(100)。
【請求項10】
・各区画(144)は、前記吐出開口部(117)に対向する、前記区画軸(E)に実質的に垂直な底を備え、
・前記包装要素(150)は前記底に近接する低位置と前記底から離れている高位置との間で前記区画軸(E)に平行に移動可能であり、
・前記吐出装置(100)は前記包装要素(150)を前記高位置に向かって促すように構成された持ち上げ要素(146)を備える、
請求項1に記載の吐出装置(100)。
【請求項11】
前記本体(130)は第2の開放端(116)を備え、前記吐出装置(100)は前記第2の端部(116)を可逆的に閉鎖することができる基部(120)をさらに備え、前記製品支持体(140)は前記第2の開放端(116)を通して前記本体(130)から取り出すことができる、請求項1に記載の吐出装置(100)。
【請求項12】
前記製品は化粧品である、請求項1に記載の吐出装置(100)。
【請求項13】
前記吐出装置(100)は口紅である、請求項1に記載の吐出装置(100)。
【請求項14】
複数の製品を吐出するためのシステムであって、
・請求項1に記載の吐出装置(100)と、
・前記製品支持体(140)の区画(144)にそれぞれ受け入れられた少なくとも2つの製品と、
を備える、システム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムを使用するための方法であって、前記少なくとも2つの製品は前記吐出装置(100)の区画(144)の中に配置されており、前記方法は、前記区画(144)の1つを前記吐出位置に切り換えることにより化粧品を選択する工程を含む、方法。
【請求項16】
複数の製品を吐出するためのシステムを再充填するための方法であって、
・ユーザが少なくとも1つの製品を選択する工程と、
・各選択された製品のために前記製品を準備する工程と、
・前記ユーザが前記製品を受け取り、かつ各製品を請求項1に記載の吐出装置(100)の区画(144)の1つの中に配置する工程と、
を含む、方法。
【外国語明細書】