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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065095
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】電力変換デバイス及び装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20240507BHJP
【FI】
H02M7/48 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023184715
(22)【出願日】2023-10-27
(31)【優先権主張番号】63/419,819
(32)【優先日】2022-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517094840
【氏名又は名称】ソーラーエッジ テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】イラン ヨスコヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】トザチ グロヴィンスキー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ズムード
(72)【発明者】
【氏名】ディヴィッド アブラハム
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770AA05
5H770BA11
5H770DA01
5H770DA03
5H770DA11
5H770DA22
5H770DA27
5H770DA34
5H770DA41
5H770DA44
5H770EA01
5H770HA02Y
5H770JA19X
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数の並列高周波スイッチングレッグ及び低周波スイッチングレッグを採用する電力変換器を提供する。
【解決手段】電力変換器100の高周波スイッチングレッグ102~120と低周波スイッチングレッグ104との間に、負荷122が結合される。電力変換器によって生成される電力波形のレベルの数は、高周波スイッチングレッグのレベルの数よりも多くなり、低周波スイッチングレッグは、低スイッチング周波数特性及び低伝導損失を有し、かつ、より安価なスイッチを採用することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラと、
直流(DC)電源に結合されたDC端子と、
第1の複数のスイッチを備える第1のスイッチングレッグであって、前記DC端子及び第1の交流(AC)端子に結合されている、第1のスイッチングレッグと、
第2の複数のスイッチを備える第2のスイッチングレッグであって、前記DC端子及び前記第1のAC端子に結合されている、第2のスイッチングレッグと、
第3の複数のスイッチを備える第3のスイッチングレッグであって、前記DC端子及び第2のAC端子に結合されている、第3のスイッチングレッグと、を備え、
前記コントローラは、
前記第1のAC端子において第1の電力波形を生成するように、前記第1のスイッチングレッグの前記第1の複数のスイッチを第1の周波数でスイッチングするように制御し、前記第2のスイッチングレッグの前記第2の複数のスイッチを第2の周波数でスイッチングするように制御し、
前記第2のAC端子において第2の電力波形を生成するように、前記第3のスイッチングレッグを第3の周波数でスイッチングするように制御するように構成されており、前記第3の周波数は、前記第1の周波数及び前記第2の周波数よりも低い、
電力変換器。
【請求項2】
前記第1のスイッチングレッグ、前記第2のスイッチングレッグ、又は前記第3のスイッチングレッグが、2レベルスイッチングレッグを備え、
前記2レベルスイッチングレッグが、ノードにおいて直列に結合された2つのスイッチを備える、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項3】
前記第1のスイッチングレッグ、前記第2のスイッチングレッグ、又は前記第3のスイッチングレッグが、3レベルスイッチングレッグを備える、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項4】
前記3レベルスイッチングレッグが、中性点クランプレッグを備え、
前記中性点クランプレッグが、少なくとも4つのスイッチを備え、
前記少なくとも4つのスイッチのうちの最初の2つが、ノードにおいて直列に結合され、
前記少なくとも4つのスイッチのうちの次の2つが、第3のDC端子と、前記ノード又は前記第2のAC端子のうちの1つとの間に直列に結合されている、請求項3に記載の電力変換器。
【請求項5】
インダクタを更に備え、
前記インダクタが、前記第1のAC端子と前記第2のスイッチングレッグとの間に結合されており、
前記インダクタが、第1の端部及び第2の端部を有する第1の巻線を備え、
前記インダクタが、第3の端部及び第4の端部を有する第2の巻線を備え、
前記第1の巻線の前記第1の端部が、ノードにおいて前記第2の巻線の前記第3の端部に結合されており、
前記第1の巻線の前記第2の端部が、前記第1のスイッチングレッグに結合されており、
前記第2の巻線の前記第4の端部が、前記第2のスイッチングレッグに結合されている、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項6】
前記第3の周波数が、電力供給ネットワークの電力波形の周波数である、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項7】
前記コントローラが、ある時間に電圧レベルによってバイアスされた前記第1の電力波形を生成するように、前記第1のスイッチングレッグ及び前記第2のスイッチングレッグを制御するように構成されており、
前記コントローラが、前記時間に、前記電圧レベルを含む振幅を有する前記第2の電力波形を生成するように、前記第3のスイッチングレッグを制御するように構成されている、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項8】
前記コントローラが、パルス幅変調(PWM)信号に基づいて前記第1のスイッチングレッグ及び前記第2のスイッチングレッグを制御するように構成されており、
前記コントローラが、基準信号及びキャリア信号に基づいて前記PWM信号を生成するように構成されており、
前記基準信号が、前記時間に、前記電圧レベルに比例する第2の電圧レベルによってバイアスされる、請求項7に記載の電力変換器。
【請求項9】
前記第2の電力波形が、方形波である、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項10】
前記第2の電力波形が、修正方形波である、請求項9に記載の電力変換器。
【請求項11】
前記第2の電力波形が、電力供給ネットワークの電力信号に同期されている、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項12】
前記コントローラが、前記第1のスイッチングレッグと前記第2のスイッチングレッグとの間の位相シフトを決定するように構成されている、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項13】
前記コントローラが、相内で前記第1のスイッチングレッグ内の前記第1の複数のスイッチと前記第2のスイッチングレッグ内の前記第2の複数のスイッチとをスイッチングするように構成されている、請求項12に記載の電力変換器。
【請求項14】
コントローラによって、第1の周波数でスイッチングするように第1のスイッチングレッグ内の第1の複数のスイッチを制御することと、
前記第1の複数のスイッチを制御することに基づいて、第1の交流(AC)端子において、第1の電力波形を生成することと、
前記コントローラによって、第2の周波数であって、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数でスイッチングするように、第2のスイッチングレッグ内の第2の複数のスイッチを制御することと、
前記第2の複数のスイッチを制御することに基づいて、第2のAC端子において、第2の電力波形を生成することと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記第1の電力波形の前記生成が、
基準信号及び変調信号に基づいて、前記第1の複数のスイッチのための第1のスイッチング方式を決定することと、
前記第1のスイッチングレッグのノードにおいてパルス電力波形を生成するために、前記第1のスイッチング方式に基づいて、前記第1の周波数においてオン状態とオフ状態との間で遷移するように前記第1の複数のスイッチを制御することと、
前記第1の電力波形を生成するために前記パルス電力波形をフィルタリングすることと、を含み、
前記第2の電力波形の前記生成が、
第2の基準信号に基づいて、前記第2の複数のスイッチのための第2のスイッチング方式を決定することと、
前記第2のスイッチングレッグのノードにおいて前記第2の電力波形を生成するために、前記第2のスイッチング方式に基づいて、第2の周波数においてオン状態とオフ状態との間で遷移するように前記第2の複数のスイッチを制御することと、を含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2022年10月27日に出願された米国仮出願第63/419,819号の優先権を主張するものであり、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して電力システムに関する。より具体的には、本開示は、電力変換デバイス、装置、及び方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
電力変換器は、入力電圧を1つの設定(例えば、レベル、周波数、又はその両方)から別の設定に変更することができる。そのような電力変換器は、直流(direct current、DC)電力を交流(alternating current、AC)電力に変換するように構成することができる。そのようなDC-AC変換器は、インバータと称され得る。電力変換器はまた、DC電力(例えば、1つの電圧レベルにおける)をDC電力(例えば、別の電圧レベルにおける)に変換することができ、DC-DC変換器と称され得る。電力変換器は、AC電力からDC電力へ変換することもできる。そのようなAC-DC変換器は、整流器と称され得る。
【0004】
(開示の簡単な概要)
以下は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するための簡略化された概要を提示する。本概要は、本開示の包括的な概説ではない。本開示の鍵となる要素若しくは重要な要素を特定すること、又は本発明の範囲を叙述することは、意図されていない。以下の概要は、以下に提供されるより詳細な説明の前置きとして、本開示のいくつかの概念を簡略化した形式で単に提示するに過ぎない。
【0005】
本開示の第1の態様は、電力を変換する(例えば、DC電力をAC電力に変換する、DC電力をDC電力に変換する、又はAC電力をDC電力に変換する)ように構成された電力変換器に関する。電力変換器は、複数の高周波スイッチングレッグと、低周波スイッチングレッグとを備え得る。複数の高周波スイッチングレッグの各々、及び低周波スイッチングレッグは、複数のスイッチを備え得る。高周波スイッチングレッグ及び低周波スイッチングレッグは両方とも、一対のDC端子間に結合され得る。高周波スイッチングレッグは、第1のAC端子において第1の電力波形を提供するように構成され得る。第1の電力波形は、バイアスされた(例えば、ある時間又は時間間隔において電圧レベルによってバイアスされた)電力波形であり得る。低周波スイッチングレッグは、第2の電力波形を提供するように構成され得る。例えば、第2の電力波形は、その時間又は時間間隔において、第2のAC端子における第1の電力波形のバイアスに対応する電圧レベルを有してもよい(例えば、第2の電力波形は、方形波又は修正方形波であってもよい)。負荷が、第1のAC端子と第2のAC端子との間に結合され得る。したがって、負荷は、第1の電力波形と第2の電力波形との間の差と関連付けられてもよく、結果としてAC電力信号をもたらし得る。
【0006】
本開示の第2の態様は、多相電力を変換するための複数の電力変換器の使用に関し得る。
【0007】
本開示の第3の態様は、インバータの対応相がAC端子において接続される複数のインバータの使用に関し得る。
【0008】
本開示の第4の態様は、第1の電力波形が第1のAC端子で生成され、第2の電力波形が第2のAC端子で生成される方法に関し得る。
【0009】
本開示の第5の態様は、基準信号及び1つ又は複数の変調信号に基づいて、高周波スイッチングレッグ内の第1の複数のスイッチのためのスイッチング方式が決定される方法に関し得る。複数のスイッチは、高周波スイッチングレッグの高周波ノードにおいてパルス電力波形を生成するために、決定されたスイッチング方式に基づいて、第1の周波数においてオン状態とオフ状態との間で遷移するように制御される。第1の電力波形は、パルス電力波形をフィルタリングすることによって第1のAC端子において決定される。
【0010】
本開示の第6の態様は、電力変換器の低周波スイッチングレッグの複数のスイッチのためのスイッチング方式が基準信号に基づいて決定される方法に関し得る。低周波スイッチングレッグの複数のスイッチは、電力変換器の第2のAC端子において第2の電力波形を生成するために、スイッチング方式に基づいて、第2の周波数でオン状態とオフ状態との間で遷移するように制御される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示のより完全な理解及びその利点は、添付の図面を考慮して以下の説明を参照することによって得ることができるが、ここでは、類似の参照番号は同様の特徴を示している。
【0012】
図1】本明細書に開示の態様による電力変換器の例を例示する。
図2A】本明細書に開示の態様による電力変換器の一例を例示する。
図2B】本明細書に開示の態様による電力変換器の基準波形及び変調波形の一例を例示する。
図2C】本明細書に開示の態様による電力変換器のパルス電力波形の一例を例示する。
図2D】本明細書に開示の態様による電力変換器の第1の電力波形の一例を例示する。
図2E】本明細書に開示の態様による電力変換器の第2の電力波形の一例を例示する。
図2F】本明細書に開示の態様による電力変換器のPWM電力波形の一例を例示する。
図2G】本明細書に開示の態様による電力変換器のAC電力波形の一例を例示する。
図3A】本明細書に開示の態様による電力変換器及び関連波形の一例を例示する。
図3B】本明細書に開示の態様による電力変換器の基準波形及び変調波形の一例を例示する。
図3C】本明細書に開示の態様による電力変換器のパルス電力波形の一例を例示する。
図3D】本明細書に開示の態様による電力変換器の第1の電力波形の一例を例示する。
図3E】本明細書に開示の態様による電力変換器の第2の電力波形の一例を例示する。
図3F】本明細書に開示の態様による電力変換器のPWM電力波形の一例を例示する。
図3G】本明細書に開示の態様による電力変換器のAC電力波形の一例を例示する。
図4A】本明細書に開示の態様による電力変換器及び関連波形の一例を例示する。
図4B】本明細書に開示の態様による電力変換器の基準波形及び変調波形の一例を例示する。
図4C】本明細書に開示の態様による電力変換器のパルス電力波形の一例を例示する。
図4D】本明細書に開示の態様による電力変換器の第1の電力波形の一例を例示する。
図4E】本明細書に開示の態様による電力変換器の第2の電力波形の一例を例示する。
図4F】本明細書に開示の態様による電力変換器のPWM電力波形の一例を例示する。
図4G】本明細書に開示の態様による電力変換器のAC電力波形の一例を例示する。
図5】本明細書に開示の態様による電力変換器の一例を例示する。
図6】本明細書に開示の態様による3相装置の一例を例示する。
図7】本明細書に開示の態様による2つの3相インバータを採用する装置を例示する。
図8A】本明細書に開示の態様による第1の電力波形の及び一例を例示する。
図8B】本明細書に開示の態様による第1の電力波形の及び一例を例示する。
図8C】本明細書に開示の態様によるAC電力波形の一例を例示する。
図8D】本明細書に開示の態様による第1の電力波形の及び一例を例示する。
図8E】本明細書に開示の態様によるAC電力波形の一例を例示する。
図9A】本明細書に開示の態様によるAC電力波形を生成するための方法の一例を例示する。
図9B】本明細書の開示による高周波スイッチングレッグを動作させるための方法の一例を例示する。
図9C】本明細書の開示による低周波スイッチングレッグを動作させるための方法の一例を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
様々な実施形態の以下の説明において、添付図面を参照するが、添付図面は、本明細書の一部を形成するものであり、そこには、本開示が実施され得る様々な実施形態が例示として示されている。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用してもよく、構造的及び機能的な変更を行ってもよいことを理解されたい。
【0014】
特定のシステムでは、マルチレベル電力変換器(例えば、3レベルインバータ、5レベルインバータ、7レベルインバータなど)を採用することが有利であり得る。いくつかの利点を挙げると、マルチレベル電力変換器を採用することにより、全高調波ひずみ(total harmonic distortion、THD)を低減し得、電力変換器のスイッチ間の電圧差を低減し得、かつ/又は入力電流におけるひずみを低減し得る。
【0015】
本明細書に記載のシステム及び方法は、複数の並列高周波スイッチングレッグ及び低周波スイッチングレッグを採用し、負荷が、高周波スイッチングレッグと低周波スイッチングレッグとの間に結合され得る、電力変換器を含む。「高」及び「低」という用語は、本明細書では相対的な意味であり(例えば、「高周波数」は「低周波数」よりも高い)、特定の値又は値の範囲に関係することが意図されていないことに留意されたい。本明細書に記載の電力変換器において、電力変換器によって生成されるPWM電力波形のレベル数は、高周波レッグのレベル数よりも高くなり得る。例えば、3レベル波形は、2レベル高周波スイッチングレッグ及び2レベル低周波スイッチングレッグから生成され得る(例えば、図2A図2Gに示されるとおり)。5レベル波形は、3レベル高周波スイッチングレッグ及び2レベル低周波スイッチングレッグによって生成され得る(例えば、図3A図3Gに示されるとおり)。低周波スイッチングレッグには、低スイッチング周波数特性、低伝導損失を有し得る、(例えば、高スイッチング周波数特性を有するスイッチに対して)より安価であり得るスイッチを採用し得る。低周波スイッチングレッグ内のスイッチを低周波数でスイッチングすることは、(例えば、高周波スイッチングレッグ内のスイッチのスイッチング損失に対して)低いスイッチング損失をもたらし得る。また、低周波スイッチングレッグにはより安価なスイッチを採用し得るため、本明細書に開示の電力変換器は、改善された費用効率を有し得る。相内でスイッチングし得る複数の並列高周波スイッチングレッグを採用することで、各高周波スイッチングレッグにおいてより低い電流定格を有するスイッチを採用することを可能にし得る。位相をずらしてスイッチングし得る複数の並列高周波スイッチングレッグを採用することは、有効スイッチング周波数を維持しつつ、各高周波スイッチングレッグのスイッチング周波数の低減を可能にし得る。
【0016】
本明細書に開示の態様は、電力変換器及び電力を変換するための装置に関する。例えば、本明細書に開示の態様は、DC電力をAC電力に変換するか、又は(例えば、ある電圧レベルの)DC電力を(例えば、別の電圧レベルの)DC電力に変換するように構成された電力変換器に関し得る。本明細書に開示の態様は、AC電力をDC電力に変換するように構成された電力変換器に関し得る。本明細書に開示の態様による電力変換器は、複数の高周波スイッチングレッグと、低周波スイッチングレッグとを備え得る。複数の高周波スイッチングレッグ及び低周波スイッチングレッグは、複数のスイッチを備え得る。コントローラは、第1のAC端子において第1の電力波形を生成するように、対応する高周波でスイッチングするように高周波スイッチングレッグのスイッチを制御し得る。制御部は、第2のAC端子において第2の電力波形を生成するように、低周波数でスイッチングするように低周波スイッチングレッグのスイッチを制御し得る。高周波スイッチングレッグの対応する高周波数は、互いに異なり得るが、低周波スイッチングレッグの低周波数より高い。コントローラは、第1の電力波形を生成し、第1の電力波形が、ある時間又は時間間隔において、電圧レベルによってバイアスされ得るように高周波スイッチングレッグを制御するように構成され得る。コントローラは、第2の波形を生成し、その時間又は時間間隔における第2の電力波形の電圧レベルが、第1の電力波形にバイアスをかける電圧レベルに対応するように、低周波スイッチングレッグを制御するように構成され得る。負荷が、第1のAC端子と第2のAC端子との間に結合され得る。負荷には、第1の電力波形と第2の電力波形との間の差が提供されてもよく、これは、AC電力波形をもたらし得る。
【0017】
図1を参照すると、本明細書に開示の態様による、概して、電力変換器100として参照される、電力変換器の一例が例示されている。電力変換器100は、複数の高周波スイッチングレッグ102、102、...、102と、低周波スイッチングレッグ104とを備え得る。高周波スイッチングレッグ102、102、...、102の各々は、複数のスイッチ(例えば、図2A図3A、及び/又は図4Aに関連して以下で更に詳述されるとおり)と、高周波ノード106、106、...、106のうちの対応する1つとを備え得る。低周波スイッチングレッグ104は、複数のスイッチ(例えば、図2A図3A、及び/又は図4Aに関連して以下で更に詳述されるとおり)と、AC端子108とを備え得る。電力変換器100は、AC端子110を備え得る。電力変換器100は、一対のDC端子114及び114と、コントローラ116とを備え得る。電力変換器100は、複数のフィルタ118、118、...、118を更に備えてもよく、各々が、高周波スイッチングレッグ102、102、...、102のそれぞれ1つに対応する。電力変換器100は、複数のセンサ120、120、...、120を備えてもよく、各々が、高周波スイッチングレッグ102、102、...、102のそれぞれ1つに対応する。
【0018】
高周波スイッチングレッグ102、102、...、102、及び低周波スイッチングレッグ104は、図1のラベル「Vsource」及び「Vref」によって示されるように、DC端子114と114との間に(例えば、並列に)結合され得る。フィルタ118、118、...、118の各々は、高周波ノード106、106、...、106のうちの対応する1つとAC端子110との間に結合され得る。センサ120、120、...、120の各々は、高周波ノード106、106、...、106のうちの対応する1つとAC端子110との間に結合され得る。コントローラ116は、高周波スイッチングレッグ102、102、...、102の各々(例えば、図1のラベル「高周波レッグへ」によって示されるように)、低周波スイッチングレッグ104、及びセンサ120、120、...、120の各々(例えば、図1のラベル「センサへ」によって示されるように)に結合され得る。負荷120は、AC端子110とAC端子108との間に結合され得る。
【0019】
フィルタ118、118、...、118の各々は、決定された対応するフィルタ特性(例えば、決定されたフィルタ伝達関数)に基づいて、それへの入力信号をフィルタ処理するように構成され得る。例えば、フィルタ118、118、...、118の各々は、インダクタ、キャパシタ、トランジスタ、ダイオード、又は演算増幅器など、受動構成要素、能動構成要素、又は受動構成要素と能動構成要素の両方を用いて実装される、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、バンドストップフィルタ、ノッチフィルタ、ハイパスフィルタなどであり得る。図1の例では、フィルタ118、118、...、118は、少なくとも1つのインダクタを含み得る。フィルタ118、118、...、118は、接続点(例えば、本明細書では「ノード」と称されることもある)において直列に結合された2つのインダクタと、ノードと基準ノードとの間に結合されたキャパシタとを含み得る。
【0020】
センサ120、120、...、120のうちの1つ以上は、(例えば、変流器(Current Transformer、CT)センサ、ホール効果センサ、ゼロ磁束センサなどによって実装される)電流センサであり得る。センサ120、120、...、120のうちの1つ以上は、電圧センサであり得る(例えば、抵抗分圧器又は容量分圧器、抵抗ブリッジ又は容量ブリッジ、比較器などによって実装される)。センサ120、120、...、120のうちの1つ以上は、2つ以上のセンサ(例えば、電流センサ及び電圧センサ)を備え得る。コントローラ116は、制御命令のセットを実行するように構成されたマイクロコントローラ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、又は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)として実装され得る。コントローラ116は、いくつかのコントローラを備える分散型デバイスであり得る。例えば、1つのコントローラが高周波スイッチングレッグ102、102、...、102を制御してもよく、別のコントローラが低周波スイッチングレッグ104を制御してもよい。場合によっては、コントローラ116は、いくつかのコントローラを含んでもよく、これらのコントローラは、ネットワーク(例えば、通信プロトコルを使用する、有線又は無線ネットワーク等を使用する通信バス)を介して、相互間で通信してもよい。
【0021】
コントローラ116は、高周波ノード106、106、...、106のうちの対応する1つにおいてパルス電力波形(例えば、図2C図3C、及び/又は図4Cに描画されるとおり)を生成するように、スイッチング方式に基づいて、対応する高周波でスイッチングするように高周波スイッチングレッグ102、102、...、102の各々におけるスイッチを制御し得る。パルス電力波形は、2つ以上のレベルを有するパルス幅変調(pulse width modulation、PWM)信号であり得る。パルス電力波形は、(例えば、図2B図3B、及び/又は図4Bに描画されるとおり)基準信号に基づいてもよい。基準信号は、ある時間又は時間間隔において第1の電圧レベルによってバイアスされ得る。フィルタ118、118、...、118の各々は、高周波ノード106、106、...、106のうちの対応する1つにおいてパルス電力波形をフィルタリングし、AC端子110において第1の電力波形を提供し得る。第1の電力波からは、その時間又は時間間隔において、AC端子110における第1の電圧レベル(例えば、図2D図3D、及び/又は図4Dに描画されるとおり)に対応する第2の電圧レベルによってバイアスされ得る。コントローラ116は、AC端子108において、第2の電力波形(例えば、図2E図3E、及び/又は図4Eに描画されるとおり)を生成するように、低周波スイッチングレッグ104を制御し得る。その時間又は時間間隔における第2の電力波形の1つ又は複数の電圧レベルは、第1の電力波形にバイアスをかける第2の電圧レベルに対応し得る(例えば、同じであり得るか、又は比例し得る)。第1の電力波形の基本周波数と第2の電力波形の基本周波数とは同じであってもよい。負荷122などの負荷は、AC端子110とAC端子108との間に結合され得る。したがって、負荷122には、AC端子110における第1の電力波形とAC端子108における第2の電力波形との間の差が提供され得る。この差は、(例えば、図2G図3G、及び/又は図4Gに描画されるとおり)AC電力信号をもたらし得る。
【0022】
本明細書に開示の態様によれば、高周波ノード106、106、...、106の各々を通る電流は、平衡されなければならない。電流を平衡させるために、センサ120、120、...、120の各々は、高周波ノード106、106、...、106のうちの対応する1つを通る電流に関する測定値をコントローラ116に提供し得る。コントローラ116は、高周波ノード106、106、...、106を流れる電流間の差動電流を検出し得る。コントローラ116が差動電流を検出する場合、コントローラ116は、平衡基準に基づいて高周波ノード106、106、...、106を通る電流を平衡させるように、高周波スイッチングレッグ102、102、...、102のうちの1つ、いくつか、又は全てのスイッチング方式を調整し得る。例えば、コントローラ116は、高周波スイッチングレッグ102、102、...、102のうちの1つ、いくつか、又は全てを制御することによって、対応するPWM信号(例えば、PWM信号のデューティサイクル)を調整し得る。
【0023】
ここで図2A図2Gを参照すると、本明細書の開示の態様による、概して、200で参照される電力変換器と関連波形との一例が例示されている。電力変換器200は、電力変換器100(図1)の一例である。電力変換器200は、2つの高周波スイッチングレッグ202及び202と、低周波スイッチングレッグ204と、AC端子210と、AC端子208とを備え得る。電力変換器200は、一対のDC端子214及び214-と、コントローラ216とを備え得る。電力変換器200は、2つのフィルタ218及び218を更に備えてもよく、各々が、高周波スイッチングレッグ202及び202のそれぞれ1つに対応する。電力変換器200は、2つのセンサ220及び220を更に備えてもよく、各々が、高周波スイッチングレッグ202及び202のそれぞれ1つに対応する。
【0024】
図2Aの例では、高周波スイッチングレッグ202及び202、並びに低周波スイッチングレッグ204の各々は、2レベルスイッチングレッグを備え得る(例えば、直列に結合された2つのスイッチを備える)。図2Aの例では、高周波スイッチングレッグ202及び202、並びに低周波スイッチングレッグ204の各々は、ハーフブリッジスイッチングレッグとして描画されている。例えば、高周波スイッチングレッグ202は、高周波ノード206において直列に結合されたスイッチ222及びスイッチ222を備え得る。高周波スイッチングレッグ202は、高周波スイッチングノード206において直列に結合されたスイッチ224及びスイッチ224を備え得る。低周波スイッチングレッグ204は、AC端子208において直列に結合されたスイッチ226及びスイッチ226を備え得る。スイッチ222、222、224、224、226、又は226の各々は、電界効果トランジスタ(field effect transistor、FET)、バイポーラ接合トランジスタ(bipolar junction transistor、BJT)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(insulate-gate bipolar transistor、IGBT)、ダイアック、トライアック、シリコン制御整流器(silicon controlled rectifier、SCR)、又はダイオードであり得る。スイッチ222及び222の直列結合、ひいては高周波スイッチングレッグ202は、DC端子214と214との間に結合され得る。スイッチ224及び224の直列結合、ひいては高周波スイッチングレッグ202は、DC端子214と214との間に結合され得る。スイッチ226及び226の直列結合、ひいては低周波スイッチングレッグ204は、DC端子214と214との間に結合され得る。したがって、高周波スイッチングレッグ202及び202、又は低周波スイッチングレッグ204は、DC端子226と226との間に(例えば、並列に)結合され得る。
【0025】
フィルタ218及び218の各々は、フィルタ114、114、...、114図1)と同様であってもよく、高周波ノード206及び206のうちの対応する1つと、AC端子210との間に結合されてもよい。センサ220及び220の各々は、センサ120、120、・・・、120図1)と同様であってもよく、高周波ノード206及び206のうちの対応する1つと、AC端子210との間に結合されてもよい。コントローラ216は、コントローラ116(図1)と同様であってもよく、高周波スイッチングレッグ202のスイッチ222及び222、高周波スイッチングレッグ202のスイッチ224及び224、又は低周波スイッチングレッグ204のスイッチ226及び222に結合されてもよい。コントローラ216は、センサ220及び220の各々に結合され得る。負荷228は、AC端子210とAC端子208との間に結合され得る。
【0026】
DC端子214及び214は、電源230(例えば、光起電力ストリング、光起電力アレイ、バッテリ)に結合され得る。電源230は、DC端子214及び214において電力を供給し得る。コントローラ216は、オフ状態(例えば、非導通)とオン状態(例えば、導通)との間、又はその逆に遷移させて、高周波ノード206及び206でパルス電力波形(例えば、パルス電力信号234-図2C)を生成するように、高周波スイッチングレッグ202のスイッチ222及び222、並びに/又は高周波スイッチングレッグ202のスイッチ224及び224を制御し得る。コントローラ216は、スイッチング方式に基づいて、スイッチ222、222、224、及び/又は224のオフ状態とオン状態との間、又はその逆の遷移を決定し得る。例えば、スイッチング方式は、スイッチ222、222、224及び/又は224の各々の状態間の遷移のタイミングを決定し得る。コントローラ216は、基準信号230(例えば、図2Bに示されるとおり)などの基準信号と、第1の周波数(例えば、数十キロヘルツ、数百キロヘルツ、又は数千キロヘルツほど)を有する変調信号232(例えば、三角波信号又は鋸歯状波信号)とに基づいてスイッチング方式を決定してもよく、これは、PWMスイッチング方式をもたらし得る。したがって、スイッチ222、222、224、及び/又は224は、第1の周波数において、オン状態とオフ状態との間、及びその逆に遷移し得る。それにもかかわらず、スイッチ222及び222のスイッチング周波数は、第1の周波数であり得、スイッチ224及び224のスイッチング周波数は、(例えば、第2の周波数を有する変調信号に基づく)第2の周波数であり得ることに留意されたい。基準信号230は、ある時間又は時間間隔で他の基準信号にバイアスをかけることにより、別の基準信号(例えば、電力分配ネットワークからのAC信号に基づく正弦波)に基づき得る。例えば、基準信号230は、ある時間又は時間間隔において第1の電圧によってバイアスされ得る。例えば、基準信号230は、時間Tf/2とTfとの間の第1の電圧レベルによってバイアスされ得る正弦波として描画される。高周波スイッチングレッグ202及び202が2レベルスイッチングレッグであり得るため、図2Cの例では、パルス電力波形234は2レベル信号である。
【0027】
フィルタ218は、ノード206におけるパルス電力波形をフィルタリングし、フィルタ218は、ノード206におけるパルス電力波形をフィルタリングする。フィルタ218及びフィルタ218の出力は、AC端子210において、第1の電力波形(例えば、第1の電力波形236-図2D)を提供し得る。第1の電力波形236は、ある時間又は時間間隔において、基準信号のバイアスに対応する(例えば、比例する)第2の電圧によってバイアスされ得る。例えば、第1の電力波形236は、時間Tf/2とTfとの間でバイアスされ得る正弦波として描画されている(例えば、基準信号230と同様であるが、異なる電圧レベルを有する)。基準信号230及び第1の電力波形236は同様の形態を有し得ることに留意されたい。しかしながら、これらの信号は異なる電圧レベルを有し得る。例えば、基準信号230の電圧レベルは、数ボルトほど(例えば、3.3V、5V、7.5V、9V、10V、12V、又は15V)であり得る。第1の電力波形236の電圧レベルは、数十又は数百ボルト(例えば、50V、100V、300V、350V、400V、500V、600V、又は800V)以上ほどであり得る。
【0028】
コントローラ216は、オフ状態とオン状態との間、又はその逆で遷移させて、AC端子208において、第2の電力波形を生成するように、低周波スイッチングレッグ204のスイッチ226及び226を制御し得る。第1の電力波形がバイアスされる時間又は時間間隔における第2の電力波形の電圧レベルは、第1の電力波形をバイアスする第2の電圧レベルに対応する。例えば、図2Eでは、第2の電力波形は方形波238として描画されている。コントローラ216は、スイッチング方式に基づいてスイッチ226及び226を制御し得る。コントローラ216は、第3の周波数(例えば、電力送達ネットワークの周波数)を有する基準信号に基づいてスイッチング方式を決定し得る。例えば、基準信号が配電ネットワークからのAC信号に基づく正弦波である場合、コントローラ216は、基準信号が(例えば、基準に対して)正である時間中、スイッチ226をオン状態になるように制御し、スイッチ226をオフ状態になるように制御し得る。コントローラ216は、基準信号が(例えば、基準レベルに対して)負である時間中、スイッチ226をオフ状態になるように、かつスイッチ226をオン状態になるように制御し得る。したがって、コントローラ216は、コントローラ216がスイッチ222、222、224、及び224を制御する第1の周波数又は第2の周波数より低くてもよい第3の周波数で、オン状態とオフ状態との間、及びその逆に遷移するように、スイッチ226及び226を制御し得る。
【0029】
基準信号230、パルス電力波形236、及び第2の電力波形238の基本周波数は、同じ基本周波数であり得ることに留意されたい。例えば、基準信号230及び第2の電力波形238は、配電ネットワーク(例えば、電力網)からの電力信号に基づいて生成され得る。したがって、これらの信号の周波数は、電力信号の周波数(例えば、50Hz又は60Hz)であり得る。
【0030】
図2A図2Gの例では、パルス電力信号234と第2の電力波形238との間の差は、図2Fに描画されるPWM電力波形240などの3レベルPWM電力波形をもたらし得る。AC端子210における第1の電力波形236とAC端子208における第2の電力波形238との間の差は、図2Gに描画されるAC電力信号242をもたらし得る。したがって、負荷228は、AC電力信号242を受信し得る。
【0031】
ここで図3A図3Gを参照すると、本明細書に開示の態様による、概して電力変換器300として参照される電力変換器と関連波形との一例を例示している。電力変換器300は、(図1に描画され得るような)電力変換器100の一例であり得る。図3A図3Gの例では、電力変換器300は、2つの高周波スイッチングレッグ302及び302、低周波スイッチングレッグ304、AC端子310、並びに低周波端子308を備え得る。電力変換器300は、3つのDC端子314、314-、及び314と、コントローラ316とを備え得る。電力変換器300は、2つのフィルタ318及び318を更に備えてもよく、各々が、高周波スイッチングレッグ302及び302のそれぞれ1つに対応する。電力変換器300は、2つのセンサ320及び320を更に備えてもよく、各々が、高周波スイッチングレッグ302及び302のそれぞれ1つに対応する。
【0032】
図3Aの例では、高周波スイッチングレッグ302及び302の各々は、3レベルスイッチングレッグであってもよく、各々が、対応する高周波ノード306及び306を備えてもよい。したがって、DC端子314、314、及び314は各々、(例えば、ラベル「Vsource」及び「Vref」及び「Vn」によって示されるような)それぞれの電圧レベルに対応し得る。例えば、図3Aにおいて、高周波スイッチングレッグ302及び203の各々は、T型中性点クランプ(neutral point clamped、NPC)スイッチングレッグとして描画されている。高周波スイッチングレッグ302は、スイッチ(例えば、FET)322、322、324、及び324を備え得る。スイッチ322及び322は、(例えば、高周波ノード306において)直列に結合される。例えば、スイッチ322及び322がNチャネルFETである場合など、スイッチ322のソースは、高周波ノード306においてスイッチ322のドレインに結合され得る。スイッチ322及び322の直列結合は、DC端子314と314との間に結合され得る。スイッチ324及び324は、DC端子314と高周波ノード306との間に直列に結合され得る。例えば、スイッチ324及び324がNチャネルFETである場合など、スイッチ324のドレインは、スイッチ324のドレインに結合され得る。
【0033】
高周波スイッチングレッグ302は、スイッチ(例えば、FET)326、326、328、及び328を備え得る。スイッチ326及び326は、高周波ノード306において直列に結合され得る。例えば、スイッチ326及び326がNチャネルFETである場合など、スイッチ326のソースは、高周波ノード306においてスイッチ326のドレインに結合され得る。スイッチ326及び326の直列結合は、DC端子314と314との間に結合され得る(例えば、図3Aにおいてラベル「Vsource」及び「Vref」によって示されるとおり)。スイッチ328及び328は、DC端子314と高周波ノード306との間に直列に結合され得る。例えば、スイッチ328及び328がNチャネルFETである場合など、スイッチ328のドレインは、スイッチ328のドレインに結合され得る。
【0034】
低周波スイッチングレッグ304は、2レベルスイッチングレッグであってもよく、低周波端子308において直列に結合された2つのスイッチ(例えば、IGBT)330及び330を備えてもよい。例えば、330及び330がIGBTである場合など、スイッチ330のエミッタは、スイッチ330のコレクタに結合され得る。スイッチ330及び330の直列結合は、DC端子314と314との間に結合され得る。図2Aに関連して上述したように、スイッチ322、322、324、324、326、326、328、328、330、又は330の各々は、FET、BJT、IGBT、ダイアック、トライアック、SCR、又はダイオードであり得る。
【0035】
フィルタ318及び318の各々は、フィルタ118、118、...、118図1)と同様であってもよく、高周波ノード306及び306のうちの対応する1つと、AC端子310との間に結合されてもよい。センサ320及び320の各々は、センサ120、120、・・・、120図1)と同様であってもよく、高周波ノード306及び306のうちの対応する1つと、AC端子310との間に結合されてもよい。コントローラ316は、コントローラ116(図1)と同様であってもよく、高周波スイッチングレッグ302のスイッチ322、222、324若しくは324の各々、又は高周波スイッチングレッグ302のスイッチ326、326、328若しくは328の各々に結合されてもよい。コントローラ316は、低周波スイッチングレッグ304のスイッチ330又は330と結合され得る。コントローラ316は、センサ320又は320の各々と結合され得る。負荷326は、第1のAC端子310と第2のAC端子308との間に結合され得る。
【0036】
電源332(例えば、光起電力源、バッテリ)は、DC端子314と314との間でDC電力を生成し得る。一対のDC側キャパシタ334及び334は、DC端子314において直列に結合され得る。キャパシタ334及び334の直列結合は、DC端子314と314との間に結合され得る。キャパシタ334及び334の直列結合は、DC端子314においてDC端子314と314との間の電圧を分割する容量分割器を作成し得る。
【0037】
コントローラ316は、オフ状態とオン状態との間、又はその逆に遷移して、高周波ノード306及び306においてパルス電力波形(例えば、パルス電力波形344-図3C)を生成するように、高周波スイッチングレッグ302のスイッチ322、322、324、及び/又は324、若しくは高周波スイッチングレッグ302のスイッチ326、326、328、及び/又は328を制御し得る。コントローラ316は、スイッチング方式に基づいて、オフ状態とオン状態との間、又はその逆で遷移するように、高周波スイッチングレッグ302のスイッチ322、322、324、及び/又は324、若しくは高周波スイッチングレッグ302のスイッチ326、326、328-1、及び/又は328を制御し得る。コントローラ316は、(図3Bに描画されるような)基準信号340などの基準信号と、第1の周波数(例えば、数十キロヘルツ、数百キロヘルツ、又は数千キロヘルツほど)を有する2つの変調信号342及び342(例えば、三角波信号又は鋸歯状波信号)とに基づいて、スイッチング方式を決定し得る。したがって、スイッチ322、322、324、324、326、326、328、及び/又は328は、第1の周波数において、オン状態とオフ状態との間、及びその逆に遷移し得る。代替的として、スイッチ322、322、324、及び324のスイッチング周波数は、第1の周波数であってもよく、スイッチ326、326、328、及び328のスイッチング周波数は、(例えば、異なる変調信号に基づく)第2の周波数であってもよいことに留意されたい。基準信号340は、基準信号230(図2Bに描画されるとおり)に関して上述したのと同様に、ある時間又は時間間隔で第1の電圧によって基準信号にバイアスをかけることによって、別の基準信号(例えば、配電ネットワークからのAC信号に基づく正弦波)に基づき得る。図3A図3Gの例では、パルス電力波形344は3レベル信号である。
【0038】
フィルタ318は、高周波ノード306におけるパルス電力波形をフィルタリングし、フィルタ318は、高周波ノード306におけるパルス電力波形をフィルタリングする。フィルタ318及びフィルタ318の出力は、AC端子310において、(図3Dに描画されるとおり)電力波形信号346などの第1の電力波形を提供する。第1の電力波形346は、ある時間又は時間間隔において第2の電圧によってバイアスされ得る。基準信号340及び第1の電力波形346は同様の形態を有し得るが、これらの信号は異なる電圧レベル(例えば、図2A図2Gに関連して上述したものと同様)を有し得ることに留意されたい。
【0039】
コントローラ316は、オフ状態とオン状態との間、又はその逆で遷移させて、AC端子308において、第2の電力波形を生成するように、低周波スイッチングレッグ304のスイッチ330及び330を制御し得る。第1の電力波形がバイアスされる時間又は時間間隔における第2の電力波形の電圧振幅(例えば、電圧レベルを含む振幅)は、第1の電力波形をバイアスする第2の電圧レベルに対応する。例えば、図3Eでは、第2の電力波形が方形波348として描画されている。コントローラ316は、スイッチング方式に基づいてスイッチ330及び330を制御し得る。コントローラ316は、図2Aに関連して上述したものと同様に、第3の周波数を有する基準信号に基づいてスイッチング方式を決定し得る。基準信号330、パルス電力波形334、及び方形波348の基本周波数は、(例えば、図2A図2Gに関連して上述したとおり)同じ基本周波数であり得ることに留意されたい。したがって、コントローラ316は、第3の周波数でオン状態とオフ状態との間、及びその逆で遷移するように、スイッチ330及び330を制御し得る。
【0040】
図3A図3Gの例では、パルス電力波形344と第2の電力波形348との間の差は、(図3Fに描画されるとおり)PWM電力波形350などの5レベルPWM電力波形をもたらし得る。AC端子310における第1の電力波形346とAC端子308における第2の電力波形348との間の差は、図3Gに描画されるAC電力信号352をもたらし得る。したがって、負荷326は、AC電力信号352を受信し得る。
【0041】
上記の図2A図2G及び図3A図3Gの例では、低周波スイッチングレッグは、2レベルスイッチングレッグ(例えば、ハーフブリッジ)として記載されている。本明細書の開示によれば、低周波スイッチングレッグは、マルチレベル(例えば、中性点クランプ、又はフライングキャパシタ)スイッチングレッグであり得る。3レベルスイッチングレッグを採用することにより、スイッチング損失を低減し得る。
【0042】
ここで図4A図4Gを参照すると、低周波スイッチングレッグがマルチレベルスイッチングレッグである、本明細書に開示の態様による、概して400で参照される電力変換器及び関連波形の一例を例示している。電力変換器400は、電力変換器100(図1)の一例である。図4A図4Gの例では、電力変換器400は、2つの高周波スイッチングレッグ402及び402と、低周波スイッチングレッグ404と、AC端子410と、AC端子408とを備え得る。図4Aの例では、高周波スイッチングレッグ402及び402、並びに低周波スイッチングレッグ404は、マルチレベル(例えば、3レベル)スイッチングレッグであり得る。電力変換器400は、3つのDC端子414、414-、及び414と、コントローラ416とを備え得る。電力変換器400は、2つのフィルタ418及び418を更に備えてもよく、各々が、高周波スイッチングレッグ402及び402のそれぞれ1つに対応する。電力変換器400は、2つのセンサ420及び420を更に備えてもよく、各々が、高周波スイッチングレッグ402及び402のそれぞれ1つに対応する。
【0043】
図4Aの例では、高周波スイッチングレッグ402及び402の各々は、3レベルスイッチングレッグであってもよく、各々が、対応する高周波スイッチングノード406及び406を備える。図4Aの例では、低周波スイッチングレッグ404はまた、AC端子408を備える3レベルスイッチングレッグであり得る。DC端子414、414、及び414は各々、(例えば、ラベル「Vsource」及び「Vref」及び「Vn」によって示されるとおり)それぞれの電圧レベルに対応し得る。例えば、図4Aにおいて、高周波スイッチングレッグ402及び403、並びに低周波スイッチングレッグ404の各々は、T型中性点クランプ(neutral point clamped、NPC)スイッチングレッグとして描画されている。高周波スイッチングレッグ402は、スイッチ(例えば、FET)422、422、424、又は424を備え得る。スイッチ422及び422は、(例えば、高周波ノード406において)直列に結合され得る。スイッチ422及び422がNチャネルFETである場合、スイッチ422のソースは、高周波ノード406においてスイッチ422のドレインに結合され得る。スイッチ422及び422の直列結合は、DC端子414と414との間に結合され得る。スイッチ424及び424は、DC端子414と高周波ノード406との間に直列に結合され得る。例えば、スイッチ424及び424がNチャネルFETである場合、スイッチ424のドレインは、スイッチ424のドレインに結合される。
【0044】
高周波スイッチングレッグ402は、スイッチ(例えば、FET)426、426、428、及び/又は428を備え得る。スイッチ426及び426は、高周波ノード406において直列に結合され得る。例えば、スイッチ426及び426がNチャネルFETである場合など、スイッチ426のソースは、高周波ノード406においてスイッチ426のドレインに結合され得る。スイッチ426及び426の直列結合は、DC端子414と414との間に結合され得る(例えば、図4Aにおいてラベル「Vsource」及び「Vref」によって示されるとおり)。スイッチ428及び428は、DC端子414と高周波ノード406との間に直列に結合され得る。例えば、スイッチ428及び428がNチャネルFETである場合、スイッチ428のドレインは、スイッチ428のドレインに結合され得る。
【0045】
低周波スイッチングレッグ404は、マルチレベル(例えば、3レベル)スイッチングレッグであってもよく、スイッチ(例えば、IGBT)430、430、432、及び/又は432を備えてもよい。スイッチ430及び430は、AC端子408において直列に結合され得る。例えば、430及び430がIGBTである場合、スイッチ430のエミッタは、スイッチ430のコレクタに結合され得る。スイッチ430及び430の直列結合は、DC端子414と414との間に結合され得る。スイッチ432及び432は、DC端子414とAC端子408との間に直列に結合され得る。例えば、スイッチ432及び432がIGBTである場合、スイッチ432のエミッタは、スイッチ432のエミッタに結合され得る。図2A又は図3Aに関連して上述したとおり、スイッチ422、422、424、424、426、426、428、428、430、430、432、及び/又は432の各々は、FET、BJT、IGBT、ダイアック、トライアック、SCR、又はダイオードであり得る。
【0046】
フィルタ418及び418の各々は、フィルタ118、118、...、118図1に描画されるとおり)と同様であってもよく、高周波ノード406及び406のうちの対応する1つとAC端子410との間に結合されてもよい。センサ420及び420の各々は、センサ120、120、…、120図1に描画されるとおり)と同様であってもよく、高周波ノード406及び406のうちの対応する1つとAC端子410との間に結合されてもよい。コントローラ416は、(図1に描画されるとおり)コントローラ116と同様であってもよく、高周波スイッチングレッグ402のスイッチ422、422、424及び424の各々と、高周波スイッチングレッグ402のスイッチ426、426、428及び428の各々とに結合されてもよい。コントローラ416は、低周波スイッチングレッグ404のスイッチ430、430、432、又は432の各々と結合され得る。コントローラ416は、センサ420又は420の各々と結合され得る。負荷426は、AC端子410とAC端子408との間に結合され得る。
【0047】
電源436は、DC端子414と414との間でDC電力を生成し得る。一対のDC側キャパシタ434及び434は、DC端子414において直列に結合され得る。キャパシタ434及び434の直列結合は、DC端子414と414との間に結合され得る。キャパシタ434及び434の直列結合は、DC端子414と414との間の電圧をDC端子314において所定の比率で分割する容量分割器を作成し得る。
【0048】
コントローラ416は、オフ状態とオン状態との間、又はその逆に遷移して、高周波ノード406及び406において、パルス電力波形(例えば、図4Cに描画され得るようなパルス電力波形444)を生成するように、高周波スイッチングレッグ402のスイッチ422、422、424、及び424、並びに高周波スイッチングレッグ402のスイッチ426、426、428、及び428を制御し得る。コントローラ416は、スイッチング方式に基づいて、オフ状態とオン状態との間、又はその逆で遷移するように、スイッチ422、422、424、及び424、並びにスイッチ426、426、428、及び428を制御し得る。コントローラ416は、(図4Bに描画されるとおり)信号440などの基準信号と、第1の周波数(例えば、数十キロヘルツ、数百キロヘルツ、又は数千キロヘルツほど)を有する2つの変調信号442及び442(例えば、三角波信号又は鋸歯状波信号)とに基づいて、スイッチング方式を決定し得る。したがって、スイッチ422、422、424、424、426、426、428、及び/又は428は、第1の周波数において、オン状態とオフ状態との間、及びその逆に遷移し得る。代替的として、スイッチ422、422、424、及び424のスイッチング周波数は、第1の周波数であってもよく、スイッチ426、426、428、及び428のスイッチング周波数は、(例えば、第2の周波数を有する変調信号に基づく)第2の周波数であってもよいことに留意されたい。基準信号440は、別の基準信号(例えば、正弦波のセクションにバイアスをかけることによる、配電ネットワークからのAC信号に基づく正弦波)に基づき得る。例えば、基準信号440は、ある時間又は時間間隔において第1の電圧によってバイアスされ得る。例えば、基準信号440は、時間T0~T1、T2~T3、及びT4~Tfの間で第1の電圧レベルによってバイアスされ得る正弦波として描画されている。基準信号400は、時間T3~T4の間でバイアスされ得る。図4A図4Gの例では、パルス電力波形444は、3レベル信号である。
【0049】
フィルタ418は、高周波ノード406においてパルス電力波形をフィルタリングしてもよく、フィルタ418は、高周波ノード406においてパルス電力波形をフィルタリングし得る。フィルタ418及びフィルタ418の出力は、ACターミナル410において、(図4Dに描画されるとおり)第1の電力波形446のような第1の電力波形を提供し得る。第1の電力波形446は、ある時間又は時間間隔で、基準信号440のバイアスに対応する第2の電圧によってバイアスされ得る。図2A図2G又は図3A図3Gに関する上記の開示と同様に、基準信号430及び第1の電力波形446は、同様の形態を有し得るが、これらの信号は、異なる電圧レベルを有し得る。
【0050】
コントローラ416は、オフ状態とオン状態との間、又はその逆で遷移するようにし、AC端子408において第2の電力波形を生成し得るように、低周波スイッチングレッグ404のスイッチ430、430、432、及び/又は432を制御し得る。第1の電力波形がバイアスされる時間又は時間間隔における第2の電力波形の電圧振幅は、第1の電力波形をバイアスし得る第2の電圧レベルに対応し得る。例えば、図4Eに描画されるとおり、第2の電力波形は、修正された方形波448であり得る。コントローラ416は、第3の周波数(例えば、図2A図2G又は図3A図3Gに関連して上で考察されたものと同様であり得る)を有する基準信号に基づいてスイッチング方式を決定し得る。パルス電力波形444及び第2の電力波形448の基準信号430の基本周波数は、(例えば、図2A図2G又は図3A図3Gに関連して上述したとおり)同じ基本周波数であってもよいことに留意されたい。したがって、スイッチ430、430、432及び432は、第2の周波数において、オン状態とオフ状態との間、及びその逆で推移し得る。
【0051】
図4A図4Gの例では、パルス電力波形444と第2の電力波形448との間の差は、図4Fに描画されるPWM電力波形450などの5レベルPWM信号をもたらし得る。AC端子410における第1の電力波形446とAC端子408における第2の電力波形448との間の差は、図4Gに描画されるAC電力信号452をもたらし得る。したがって、負荷426は、AC電力信号452を受信し得る。
【0052】
本明細書に開示の態様によれば、高周波ノードは、結合インダクタを介してAC端子に結合され得る。ここで図5を参照すると、結合インダクタを採用する、本明細書に開示の態様による、概して500で参照される電力変換器の一例を例示している。電力変換器500は、2つの高周波スイッチングレッグ502及び502と、低周波スイッチングレッグ504とを備え得る。高周波スイッチングレッグ502及び502は、(例えば、図2A図3A、又は図4Aに関連して上で詳述したとおり)複数のスイッチと、高周波ノード506及び506のうちの対応する1つとを備え得る。低周波スイッチングレッグ504は、複数のスイッチ(例えば、図2A図3A、又は図4Aに関連して上で詳述したとおり)と、AC端子508とを備え得る。電力変換器500は、変圧器510を備え得る。電力変換器は、一対のDC端子514及び514と、コントローラ516とを備え得る。電力変換器500は、フィルタ518を更に備え得る。電力変換器500は、センサ520及び520を備えてもよく、各々が、高周波スイッチングレッグ502及び502のうちのそれぞれ1つに対応する。電力変換器500は、センサ520及び結合インダクタ512を更に備え得る。
【0053】
結合インダクタ512は、第1の端部524及び第2の端部526を備える第1の巻線522を備え得る。結合インダクタ512は、第1の端部524及び第2の端部526を備える第2の巻線522を更に備え得る。第1の巻線522-及び第2の巻線522は、共通コア526の周りに巻かれ得る。第1の巻線522の第1の端部524は、高周波ノード506に結合され得る。第2の巻線522の第1の端部524は、高周波ノード506に結合され得る。第1の巻線522の第2の端部526は、ノード511において第2の巻線522の第2の端部526に結合され得る。
【0054】
高周波スイッチングレッグ502及び502、並びに低周波スイッチングレッグ504は、図5においてラベル「Vsource」及び「Vref」によって示されるとおり、DC端子515と515との間に(例えば、並列に)結合され得る。フィルタ518は、フィルタ118、118、…、118図1に例示されるとおり)と同様であってもよく、ノード511とAC端子510との間に結合されてもよい。図5の例では、フィルタ518は、少なくともキャパシタ519を備え得る。それにもかかわらず、フィルタリング機能は、(例えば、結合インダクタ512が漏れインダクタンスを有し得るので)結合インダクタ512によって部分的に実行され得ることに留意されたい。センサ520、520、及び520は、センサ120、120、…、120図1に記載のとおり)と同様で得る。センサ520は、高周波スイッチングレッグ506と第1の巻線522の第1の端部524との間に結合され得る。センサ520は、高周波スイッチングレッグ506と第1の巻線522の第1の端部524との間に結合され得る。センサ520は、ノード511とAC端子510との間に結合され得る。コントローラ516は、それぞれ図1図2A図3A図4Aに関連して上述したコントローラ116、216、316、又は416と同様であり得る。コントローラ516は、高周波スイッチングレッグ502及び502の各々(例えば、図5のラベル「高周波レッグへ」によって示されるとおり)、低周波スイッチングレッグ504、並びにセンサ520及び520の各々(例えば、図5のラベル「センサへ」によって示されるとおり)に結合され得る。負荷530は、AC端子510とAC端子508との間に結合され得る。
【0055】
コントローラ516は、高周波ノード506又は506のうちの対応する1つにおいて(例えば、図2C図3C、又は図4Cに関連して上述したとおり)パルス電力波形を生成するように、スイッチング方式に基づいて高周波スイッチングレッグ502及び502の各々を制御し得る。コントローラ516は、高周波ノード506において第1のパルス電力波形を生成するように、高周波スイッチングレッグ502を制御し得る。コントローラ516は、高周波ノード506において第2の電力波形を生成し、第2のパルス電力波形の位相が第1のパルス電力波形の位相に対して決定された位相シフトだけシフトされるように高周波スイッチングレッグ502を制御してもよい。例えば、コントローラ516は、ノード511におけるリップル電流を制御するように、第1のパルス電力波形と第2のパルス電力波形との間の位相シフトを決定し得る。例えば、コントローラ516は、センサ520、520、及び520から、電圧、電流、又は電圧及び電流の両方に関する測定値を受信し得る。コントローラ516は、センサ520及び520からの測定値に基づいて、第1のパルス電力波形と第2のパルス電力波形との間の位相シフトを決定し得る。コントローラ516は、センサ520からの1つ又は複数の測定値に基づいて電流リップルを決定し得る。コントローラ516は、ノード511におけるリップル電流を制御するように、高周波スイッチングレッグ502、502、又は高周波スイッチングレッグ502及び502の両方のスイッチング方式を調整し得る。例えば、コントローラ516は、高周波スイッチングレッグ502及び502のスイッチング方式を決定するために使用される変調信号間の位相を調整し得る。
【0056】
フィルタ518は、ノード511においてリップル電流をフィルタリングし、AC端子510において(例えば、図2D図3D、及び/又は図4Dに描画されるとおり)第1の電力波形を提供し得る。(例えば、図1図2A図2G図3A図3G、及び/又は図4A図4Gに関連した)上記の説明と同様に、コントローラ516は、AC端子508において第2の電力波形(例えば、図2E又は図3Eに描画される方形波)を生成するように、低周波スイッチングレッグ504を制御し得る。負荷530などの負荷は、AC端子510とAC端子508との間に結合され得る。したがって、負荷530には、AC端子510における第1の電力波形とAC端子508における第2の電力波形との間の差が提供され得る。この差は、(例えば、図2G図3G、及び/又は図4Gに描画されるとおり)AC電力信号をもたらし得る。
【0057】
多相装置(例えば、3相装置)は、各相のために使用され得る対応する電力変換器(例えば、電力変換器100-図1、電力変換器200-図2A、電力変換器300-図3A、電力変換器400-図4A、及び/又は電力変換器500-図5Aとして描画される)を備え得る。図6は、本明細書に開示の態様による、概して装置600として参照される3相装置の一例を例示し得る。装置600は、3つの電力変換器602、602、及び602を備えてもよく、各々が、配電ネットワーク628などの3相負荷のそれぞれの相に対応する。電力変換器601は相-1に対応してもよく、電力変換器601は相-2に対応してもよく、電力変換器601は相-3に対応してもよい。電力変換器601、601、及び601の各々は、電力変換器100(図1に描画されるとおり)、電力変換器200(図2Aに描画されるとおり)、電力変換器300(図3Aに描画されるとおり)、電力変換器400(図4Aに描画され得るとおり)、又は電力変換器500(図5に描画されるとおり)と同様であり得る。
【0058】
電力変換器601、601、及び601の各電力変換器は、対応する複数の高周波スイッチングレッグと、対応する低周波スイッチングレッグとを備え得る。電力変換器601は、高周波スイッチングレッグ60211と、高周波スイッチングレッグ60212と、低周波スイッチングレッグ604とを備え得る。電力変換器601は、高周波スイッチングレッグ60221と、高周波スイッチングレッグ60222と、低周波スイッチングレッグ604とを備え得る。電力変換器601は、高周波スイッチングレッグ60231と、高周波スイッチングレッグ60232と、低周波スイッチングレッグ604とを備え得る。各高周波スイッチングレッグは、対応する高周波ノードを備えてもよく、各低周波スイッチングレッグは、対応するAC端子を備えてもよい。高周波スイッチングレッグ60211は、高周波ノード60611を備えてもよく、高周波スイッチングレッグ60212は、高周波スイッチングノード60612を備えてもよく、低周波スイッチングレッグ604は、AC端子608を備えてもよい。高周波スイッチングレッグ60221は、高周波ノード60621を備えてもよく、高周波スイッチングレッグ60222は、高周波ノード60622を備えてもよく、低周波スイッチングレッグ604は、AC端子608を備えてもよい。高周波スイッチングレッグ60231は高周波ノード60631を備えてもよく、高周波スイッチングレッグ60232は高周波ノード60632を備えてもよく、低周波スイッチングレッグ604はAC端子608を備えてもよい。
【0059】
電力変換器601、601、及び601の各電力変換器は、対応する2つのAC端子を備え得る。電力変換器601は、対応するAC端子610及びAC端子608を備え得る。電力変換器601は、AC端子610及びAC端子608を備え得る。電力変換器601は、AC端子610及びAC端子608を備え得る。電力変換器601、601、及び601の各々は、対応するフィルタと、対応するセンサとを備え得る。電力変換器601は、フィルタ61411及び61412と、センサ61611及び61612とを備え得る。電力変換器601は、フィルタ61421及び61422と、センサ61621及び61622とを備え得る。電力変換器601は、フィルタ61431及び61432と、センサ61631及び61632とを備え得る。
【0060】
装置600は、コントローラ618と、変圧器620(例えば、3相変圧器)とを更に備え得る。変圧器620は、3つの変換器側巻線622、622、及び622と、3つの対応するネットワーク側巻線624、624、及び624とを備え得る。変換器側巻線622及びネットワーク側巻線624は、コアレッグ626の周りに巻かれ得る。変換器側巻線622及びネットワーク側巻線624は、コアレッグ626の周りに巻かれ得る。変換器側巻線622及びネットワーク側巻線624は、コアレッグ626の周りに巻かれ得る。コアレッグ626、626、及び626は、別個のコアレッグであってもよく、又は共通コア内の3つのレッグであってもよい。ネットワーク側巻線624、624、及び624は、スター構成又はデルタ構成で結合され得る。図6の例では、ネットワーク側巻線624、624、及び624は、中性ノード630を含み得るスター構成で接続され、ネットワーク側巻線624、624、及び624の各々は、配電ネットワーク628の対応する位相に更に接続され得る。
【0061】
フィルタ61411、61412、61421、61422、61431、及び61432の各々は、高周波ノード60611、60612、60621、60622、60631、又は60632と対応するAC端子610、610、及び610との間に結合され得る。センサ61611、61612、61621、61622、61631、及び61632の各々は、高周波ノード60611、60612、60621、60622、60631、又は60632のうちの対応する1つと対応するAC端子610、610、及び610との間に結合され得る。コントローラ616は、図6のラベル「変換器601へ」、「変換器601へ」、及び「変換器601へ」によって示されるとおり、電力変換器601、601、及び601の各々に結合され得る(例えば、図1図2A、及び/又は図3Aに関連する上記の説明と同じ又は同様である)。変換器側巻線622は、AC端子610とAC端子608との間に結合され得る。変換器側巻線622は、AC端子610とAC端子608との間に結合され得る。変換器側巻線622は、AC端子610とAC端子608との間に結合され得る。
【0062】
電力変換器601、601、及び601の各々は、図1図2A図2G図3A図3G、及び/又は図4A図4Gに関連した上記の説明と同様に動作し得る。それにもかかわらず、第1の電力変換器601及び第2の電力変換器601に対応する基準信号の位相、並びに第1の電力変換器601及び第2の電力変換器601に対応する第2の電力波形の位相は、一方が他方に対して120度シフトされ得る。同様に、第2の電力変換器601及び第3の電力変換器601に対応する基準信号の位相、並びに第1の電力変換器601及び第2の電力変換器601に対応する第2の電力波形の位相は、一方が他方に対して120度シフトされ得る。
【0063】
高周波スイッチングレッグ60211、60212、60221、60222、60231、及び/又は60232は、同じDC端子(例えば、Vsource、Vref、又はVn)に接続され得ることに留意されたい。例えば、高周波スイッチングレッグ60211、60212、60221、60222、60231、又は60232が2レベルスイッチングレッグ(例えば、図2の高周波スイッチングレッグ202又は202)である場合、高周波スイッチングレッグ60211、60212、60221、60222、60231、又は60232は、VrefとVsourceとの間に接続され得る。高周波スイッチングレッグ60211、60212、60221、60222、60231、及び/又は60232が3レベルスイッチングレッグ(例えば、図3Aの高周波スイッチングレッグ302又は302)である場合、高周波スイッチングレッグ60211、60212、60221、60222、60231、及び/又は60232は、同じ3つのDC端子Vref、Vsource、及びVnに接続され得る。同様に、低周波スイッチングレッグ604、604、及び604は、同じDC端子(例えば、Vsource、Vref、又はVn)に接続され得る。例えば、低周波スイッチングレッグ604、604、及び604が2レベルスイッチングレッグ(例えば、図2Aの低周波スイッチングレッグ204若しくは204、又は図3Aの低周波スイッチングレッグ304若しくは304)である場合、低周波スイッチングレッグ604、604、及び604は、VrefとVsourceとの間に接続され得る。低周波スイッチングレッグ604、604、及び604が3レベルスイッチングレッグ(例えば、図4Aの低周波スイッチングレッグ404又は404)である場合、低周波スイッチングレッグ604、604、及び604は、同じ3つのDC端子Vref、Vsource、及びVnに接続され得る。
【0064】
上記の図6の説明では、本開示による3相装置は、各相に1つずつ、3つの電力変換器から構築されるものとして説明され得る。本明細書の開示によれば、3相装置は、2つ以上の3相インバータと、各相のための対応する低周波スイッチングレッグとを採用することによって実装され得る。ここで図7を参照すると、本開示の態様による、2つの3相インバータを採用した、概して装置700で参照される装置の概略図である。図7の例では、装置700は、3相インバータ701、3相インバータ701、並びに低周波スイッチングレッグ704、704、及び704を備え得る。装置700は、コントローラ718及び変圧器720を更に備え得る。装置700は、AC端子710、710、及び710を備えてもよく、各々がそれぞれの位相に対応する。
【0065】
3相インバータ701は、高周波スイッチングレッグ70211、70212、及び70213と、高周波ノード70611、70612、及び70613とを備えてもよく、各々が、高周波スイッチングレッグ70211、70212、又は70213のそれぞれ1つに対応する。3相インバータ701は、フィルタ71411、71412、及び71413を備えてもよく、各々が高周波スイッチングレッグ70211、70212、又は70213のうちのそれぞれ1つに対応する。3相インバータ701は、センサ71611、71612、及び71613を備えてもよく、各々が高周波スイッチングレッグ70211、70212、又は70213のうちのそれぞれ1つに対応する。
【0066】
3相インバータ701は、高周波スイッチング70221、70222、及び70223と、高周波ノード70621、70622、及び70623とを備えてもよく、各々が、高周波スイッチングレッグ70221、70222、又は70223のそれぞれ1つに対応する。3相インバータ701は、フィルタ71421、71422、及び71423を備えてもよく、各々が高周波スイッチングレッグ70221、70222、又は70223のうちのそれぞれ1つに対応する。3相インバータ701は、センサ71621、71622、及び71623を備えてもよく、各々が高周波スイッチングレッグ70221、70222、又は70223のそれぞれの1つに対応する。
【0067】
高周波スイッチングレッグ70211、70212、70213、70221、70222、及び70223のいずれか1つ、いくつか、又は全てが、高周波スイッチングレッグ102~102図1)、高周波スイッチングレッグ202~202図2Aに描画されるとおり)、高周波スイッチングレッグ302~302図3Aに描画されるとおり)、高周波スイッチングレッグ402~402図4Aに描画されるとおり)、又は高周波スイッチングレッグ506~506図5に描画されるとおり)と同様であり得る。低周波スイッチングレッグ704、704、及び704のうちのいずれか1つ、いくつか、又は全てが、低周波スイッチングレッグ104(図1に描画されるとおり)、低周波スイッチングレッグ204(図2Aに描画されるとおり)、低周波スイッチングレッグ304(図3Aに描画されるとおり)、低周波スイッチングレッグ404(図4Aに描画されるとおり)、又は低周波スイッチングレッグ504(図5に描画され得るとおり)と同様であり得る。コントローラ718は、図1図2A図2G図3A図3G図4A図4G図5、及び図6に関連して上述したものと同様に、高周波スイッチングレッグ70211、70212、70213、70221、70222、及び70223、並びに/又は低周波スイッチングレッグ704、704、及び704を制御し得る。
【0068】
変圧器720は、3つの変換器側巻線722、722、及び722と、3つの対応するネットワーク側巻線724、724、及び724とを備え得る。変換器側巻線722及びネットワーク側巻線724は、コアレッグ726の周りに巻かれ得る。変換器側巻線722及びネットワーク側巻線724は、コアレッグ726の周りに巻かれ得る。変換器側巻線722及びネットワーク側巻線724は、コアレッグ726の周りに巻かれ得る。コアレッグ726、726、及び726は、別個のコアレッグであってもよく、又は共通コア内の3つのレッグであってもよい。ネットワーク側巻線724、724、及び724は、スター構成又はデルタ構成で結合され得る。図4の例では、ネットワーク側巻線724、724、及び724は、中性ノード730を含み得るスター構成で接続されているものとして示されており、ネットワーク側巻線724、724、及び724の各々は、配電ネットワーク728の対応する位相に接続され得る。
【0069】
フィルタ71411、71412、71413、71423、71422、及び71423の各々は、フィルタ118~118図1に描画されるとおり)と同様であってもよく、高周波ノード70611、70612、70621、70622、70631、及び70632のうちの対応する1つと、対応するAC端子710、710、及び710との間に結合されてもよい。センサ71611、71612、71613、71621、71622、及び71623センサの各々は、センサ120~120と同様であってもよく、高周波ノード70611、70612、70613、70621、70622、及び70623のうちの対応する1つと、AC端子710、710、及び710のうちの対応する1つとの間に結合され得る。コントローラ716は、図7のラベル「変換器701へ」及び「変換器701へ」によって示されるとおり、電力変換器701、701の各々に結合され得る(例えば、図1図2A図3A図4A、又は図5に関連して上述したものと同様)。変換器側巻線722は、AC端子710とAC端子708との間に結合され得る。変換器側巻線722は、AC端子710とAC端子708との間に結合され得る。変換器側巻線722は、AC端子710とAC端子708との間に結合され得る。
【0070】
図7の例では、高周波スイッチングレッグ70211、高周波スイッチングレッグ70221、及び低周波スイッチングレッグ708は、本明細書の開示による電力変換器として動作し得る(例えば、電力変換器100-図1、電力変換器200-図2A図2G、電力変換器300-図3A図3G、電力変換器400-図4A図4G、又は電力変換器500-図5によって描画されるとおり)。高周波スイッチングレッグ70211、高周波スイッチングレッグ70221、及び低周波スイッチングレッグ708は、第1の位相に対応し得る。同様に、高周波スイッチングレッグ70212、高周波スイッチングレッグ70222、及び低周波スイッチングレッグ708は、本明細書の開示による電力変換器として動作してもよく、第2の位相に対応してもよい。高周波スイッチングレッグ70213、高周波スイッチングレッグ70223及び低周波スイッチングレッグ708はまた、本明細書の開示による電力変換装置とみなされてもよく、第3の位相に対応してもよい。したがって、装置700は、3相電力信号を生成し得る。
【0071】
図6及び図7に関連して以上に挙げた例では、各電力変換器601、601、若しくは601、又は各3相インバータ701若しくは7012,は、(例えば、図3AのDC側キャパシタ334及び334、並びに/又は図4AのDC側キャパシタ434及び434によって示されるとおり)そのDC端子間に1つ又は複数のDC側キャパシタを備え得る。AC端子(例えば、AC端子610又はAC端子720)における第1の電力波形は、必ずしも正弦波でなくてもよいが、1つ又は複数のDC側キャパシタを通るリップル電流は、依然として、AC端子における正弦波の場合と同様であり得る(例えば、AC端子における50Hz正弦波の場合、150Hzリップル)。
【0072】
本明細書の開示によれば、複数の高周波スイッチングレッグは、1つのコントローラによって制御されてもよく、低周波スイッチングレッグは、別のコントローラによって制御されてもよい。これらのコントローラは、同期されてもされなくてもよい(例えば、同じクロック信号を受信しなくてもよい)。コントローラは、同じ基準信号を採用して、基準信号及び第2の電力波形を生成してもよい。そのような場合、第1の電力波形の立ち上がり又は立ち下がりインスタンスは、第2の電力波形の対応する立ち上がり又は立ち下がりインスタンスとは異なり得る。対応する立ち上がり又は立ち下がりインスタンスにおけるこの差は、(例えば、以下で更に説明され得るとおり)AC電力信号におけるアーチファクトをもたらし得る。ここで図8A図8Eを参照すると、本明細書に開示の態様によるタイミング図の例が例示され得る。図8Aは、第1の波形信号800を示す。図8Bは、第2の電力波形802を示す。図8Cは、第1の電力波形800と第2の電力波形802との間の差から生じ得るAC電力波形804を示す。図8A図8Eに示されるとおり、第1の電力波形800は、時間インスタンスTf/2で立ち上がってもよく、時間インスタンスTfで立ち下がってもよい。第2の電力波形802は、時間インスタンスTf/2の前に立ち上がってもよく、(例えば、高周波スイッチングレッグを制御するコントローラと低周波スイッチングレッグを制御するコントローラとの間の同期の欠如に起因して)時間インスタンスTfの前に立ち下がってもよい。この差は、時間インスタンスTf/2付近であり得る、AC電力波形804内のアーチファクト806等のアーチファクト(例えば、「ゼロ交差アーチファクト」と称され得る)をもたらし得る。アーチファクト806などのアーチファクトは、AC電力波形804の全高調波歪み(total harmonic distortion、THC)に寄与し得る。
【0073】
コントローラは、低周波スイッチングレッグを制御し得る。立ち上がり時間及び立ち下がり時間が、第2の電力波形に導入され得る。これは、高周波スイッチングレッグを制御するコントローラ間の同期の欠如の影響を低減するという利点を有し得る。図8Dは、立ち上がり時間ΔT及び立ち下がり時間ΔTを含み得る第2の電力波形808を示す。図8Eは、ゼロ交差アーチファクトが低減された、第1の電力波形800と第2の電力波形808との間の差から生じ得るAC電力波形810を示す。
【0074】
ここで図9A図9B図9Cを参照すると、本明細書の開示の態様による電力変換器の動作に関連した方法の例を例示している。図9A図9B、及び図9Cの方法は、本明細書の開示による電力変換器(例えば、電力変換器100-図1、電力変換器200-図2A、電力変換器300-図3A、電力変換器400-図4A、電力変換器500-図5、電力変換器601、601、又は601図6、3相インバータ701又は701図7によって示されるとおり)の動作に関する。
【0075】
図9Aは、本明細書の開示によるAC電力波形を生成するための方法に関する。ステップ900において、(例えば、高周波スイッチングレッグ102、102、...、102図1によって示されるとおり)複数の高周波スイッチングレッグは、(例えば、第1のAC端子110-図1によって示されるとおり)第1のAC端子において、(例えば、第1の電力波形236-図2D、第1の電力波形346-図3D、及び/又は第1の電力波形446-図4Dによって示されるとおり)第1の電力波形を生成し得る。例えば、図2A図2Gを参照してなど、高周波スイッチングレッグ202及び202は、第1のAC端子210において第1の電力波形236を生成し得る。別の例では、例えば、図3A図3Gを参照すると、高周波スイッチングレッグ302及び302は、第1のAC端子310において第1の電力波形346を生成し得る。別の例では、例えば、図4A図4Gを参照すると、高周波スイッチングレッグ402及び402は、第1のAC端子410において第1の電力波形446を生成し得る。
【0076】
ステップ902において、(例えば、低周波スイッチングレッグ104-図1によって示されるとおり)低周波スイッチングレッグは、(例えば、第2のAC端子108-図1によって示されるとおり)第2のAC端子において、(例えば、第2の電力波形238-図2E、第2の電力波形348-図3E、又は第2の電力波形448-図4Eによって示されるとおり)第2の電力波形を生成し得る。例えば、図2A図2Gを参照してなど、低周波スイッチングレッグ204は、第2のAC端子208において第2の電力波形238を生成し得る。別の例では、例えば図3A図3Gを参照すると、低周波スイッチングレッグ304は、第2のAC端子308において第2の電力波形348を生成し得る。別の例では、例えば、図4A図4Gを参照すると、低周波スイッチングレッグ404は、第2のAC端子410において第2の電力波形448を生成し得る。
【0077】
図9Bは、本明細書の開示による高周波スイッチングレッグを動作させるための方法に関する。図9Bを参照すると、ステップ910において、コントローラ(例えば、図1のコントローラ116によって示されるとおり)は、電力変換器の第1の複数の高周波スイッチングレッグのうちの高周波スイッチングレッグ内の複数のスイッチのための第1のスイッチング方式を決定し得る。第1のスイッチング方式は、基準信号と変調信号とに基づき得る。例えば、図2A及び図2Bを参照すると、コントローラ216は、基準信号230及び変調信号232に基づいて、スイッチ222、222、224、及び/又は224のスイッチング方式を決定し得る。別の例では、図3A及び図3Bを参照すると、コントローラ316は、基準信号340並びに変調信号342及び342に基づいて、スイッチ322、322、324、324、326、326、328、及び/又は328のスイッチング方式を決定し得る。別の例では、図4A及び図4Bを参照すると、コントローラ416は、基準信号440並びに変調信号442及び442に基づいて、スイッチ422、422、424、424、426、426、428、及び/又は428のスイッチング方式を決定し得る。
【0078】
ステップ912において、コントローラは、高周波スイッチングレッグのノードにおいてパルス電力波形を生成するように、決定されたスイッチング方式に基づいて、第1の周波数においてオン状態とオフ状態との間で遷移するように、高周波スイッチングレッグ内の第1の複数のスイッチを制御し得る。例えば、図2Aを参照すると、コントローラ216は、高周波ノード206又は206においてパルス電力波形(例えば、パルス電力信号234-図2C)を生成するように、決定されたスイッチング方式に基づいて、第1の周波数においてオン状態とオフ状態との間で遷移するように、スイッチ222、222、224又は224を制御し得る。別の例では、コントローラ316は、高周波ノード306又は306でパルス電力波形344-図3C)を生成するように、決定されたスイッチング方式に基づいて、第1の周波数でオン状態とオフ状態との間で遷移するように、スイッチ322、222、324、324、326、326、328、又は328を制御し得る。別の例では、コントローラ416は、高周波ノード406又は406でパルス電力波形444-図4C)を生成するように、決定されたスイッチング方式に基づいて、第1の周波数でオン状態とオフ状態とを遷移するように、スイッチ422、422、424、424、426、426、428、又は428を制御し得る。
【0079】
ステップ914において、コントローラは、第1のAC端子において第1の電力波形を生成するように、パルス電力波形をフィルタリングし得る。例えば、図1を参照すると、フィルタ118、118、...、118は、AC端子110において第1の電力波形を生成するように、対応する高周波ノード106、106、...、106においてパルス電力波形をフィルタリングし得る。別の例では、図2A図2Gを参照すると、フィルタ218及び218は、対応する高周波ノード206及び206におけるパルス電力波形234を、AC端子210における第1の電力波形236にフィルタリングし得る。別の例では、図3A図3Gを参照すると、フィルタ318及び318は、AC端子310において第1の電力波形346を生成するように、対応する高周波ノード306及び306においてパルス電力波形をフィルタリングし得る。別の例では、図4A図4Gを参照すると、フィルタ418及び418は、AC端子310において第1の電力波形446を生成するように、対応する高周波ノード406及び406においてパルス電力波形をフィルタリングし得る。
【0080】
図9Cは、本明細書の開示による低周波スイッチングレッグを動作させるための方法に関する。ステップ920において、コントローラは、基準信号に基づいて、電力変換器の低周波スイッチングレッグの第2の複数のスイッチのためのスイッチング方式を決定し得る。基準信号は、電力送達ネットワーク(例えば、電力網)の電力信号に基づき得る。例えば、図2A及び図2Bを参照すると、コントローラ216は、基準信号240に基づいて、スイッチ226及び222のうちの1つ以上のスイッチング方式を決定し得る。別の例では、図3A及び図3Bを参照すると、コントローラ316は、基準信号340に基づいて、スイッチ330及び330のうちの1つ以上のスイッチング方式を決定し得る。別の例では、図4A及び図4Bを参照すると、コントローラ416は、基準信号440に基づいて、スイッチ430、430、432、及び432のうちの1つ以上のスイッチング方式を決定し得る。
【0081】
ステップ922において、コントローラは、電力変換器のAC端子において第2の電力波形を生成するために、スイッチング方式に基づいて、第2の周波数においてオン状態とオフ状態との間で遷移するように、低周波スイッチングレッグの第2の複数のスイッチを制御し得る。例えば、図2A及び図2Eを参照すると、コントローラ216は、AC端子208において第2の電力波形238を生成するために、第2の周波数においてオン状態とオフ状態との間で遷移するようにスイッチ226及び222のうちの1つ以上を制御し得る。別の例では、図3A及び図3Eを参照すると、コントローラ316は、AC端子308において第2の電力波形348を生成するために、第2の周波数でオン状態とオフ状態との間で遷移させるように、スイッチ330及び330のうちの1つ以上を制御し得る。別の例では、図4A及び図4Eを参照すると、コントローラ416は、AC端子308において第2の電力波形348を生成するために、第2の周波数でオン状態とオフ状態との間で遷移させるように、スイッチ430、430、432及び432のうちの1つ以上を制御し得る。
【0082】
本明細書の開示による電力変換器は、互いに並列に結合され、かつ低周波スイッチングレッグに結合された複数の高周波スイッチングレッグを含む。上述したように、高周波スイッチングレッグのスイッチは、高周波で状態間を遷移するように制御される。低周波スイッチングレッグのスイッチは、高周波数より低くてもよい低周波数で状態間を遷移するように制御される。相内でスイッチングする複数の並列高周波スイッチングレッグを採用することにより、各レッグにおいてより低い電流定格を有するスイッチを採用することを可能にし得る。例えば、図2Aを参照すると、スイッチ222及び224は、相内の状態間で遷移してもよく、スイッチ222及び224は、相内の状態間で遷移してもよい。したがって、高周波スイッチングレッグ202及び202の各々を通って流れる電流(例えば、IWS1及びIWS2)は、電力変換器200に流れ込む総電流(I)と低周波スイッチングレッグ204に流れ込む電流(I)との間の差の半分であり得る。相内でスイッチングするN個の高周波スイッチングレッグの場合、各高周波スイッチングレッグを通る電流は、電力変換器に流れ込む全電流と低周波スイッチングレッグに流れ込む電流との間の差の1/Nであり得る。
【0083】
複数の並列高周波スイッチングレッグを採用することにより、各高周波スイッチングレッグのスイッチング周波数の低減を可能にし得る。例えば、図2Aを参照すると、スイッチ222及び224は、位相がずれた状態間で遷移し得る(例えば、スイッチ222はオン状態であってもよく、スイッチ224はオフ状態であってもよく、又はその逆であってもよい)。同様に、スイッチ222及び224は、位相がずれた状態間で遷移し得る。このような場合、高周波スイッチングレッグ202及び202は、DC端子214又は214とAC端子214との間で電流を交互に伝導し得る。したがって、スイッチ222、222、224、及び224のスイッチング周波数は、(例えば、相内スイッチングに対して)低減され得る。しかしながら、有効スイッチング周波数は維持され得る。
【0084】
本明細書における上記の説明は、電源(例えば、電源230-図2A、電源332-図3A、電源436-図4A)が負荷(例えば、負荷228-図2A、負荷326-図3A、負荷426-図4A)に電力を供給する装置に関連し得るが、本明細書の開示の態様は、電力の流れの方向が反転され得る場合に関連し得る。例えば、本明細書に開示の態様による装置は、インバータ又は整流器であり得る。
【0085】
本開示の1つ以上の態様は、コンピュータ使用可能データで具体化することができ、1つ以上のコンピュータ又は他のデバイスにより実行される1つ以上のプログラムモジュール内の命令のようなコンピュータ実行可能命令で具体化することができる。概して、プログラムモジュールは、コンピュータ又は他のデバイス内のプロセッサにより実行されると、特定のタスクを実行するか又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などを含む。コンピュータ実行可能命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、ソリッドステートメモリ、RAMなどのコンピュータ可読媒体に記憶され得る。当業者には理解されるように、プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態において所望に応じて組み合わせられ得るか、又は分散され得る。加えて、機能性は、全体的又は部分的に、ファームウェア、又は集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)などのようなハードウェア均等物において具現化されてもよい。特定のデータ構造を使用して、本開示の1つ以上の態様をより効果的に実現することができ、このようなデータ構造は、本明細書において説明されるコンピュータ実行可能命令及びコンピュータ使用可能データの範囲内で企図される。
【0086】
本主題は、構造的な特徴及び/又は方法論的な行為に固有の言語で記載されているが、添付の特許請求の範囲に定義される主題は、必ずしも上記の特定の特徴又は行為に限定されるものではないことを、理解されたい。むしろ、上に記載した特定の特徴及び行為は、特許請求の範囲を実行する例示的な形態として記載される。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9A
図9B
図9C
【外国語明細書】