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特開2024-65096非地上ネットワークにおけるドップラーシフトを補償するための電子装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065096
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】非地上ネットワークにおけるドップラーシフトを補償するための電子装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 84/06 20090101AFI20240507BHJP
   H04W 80/02 20090101ALI20240507BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20240507BHJP
   H04W 74/08 20240101ALI20240507BHJP
   H04W 60/00 20090101ALI20240507BHJP
【FI】
H04W84/06
H04W80/02
H04W72/231
H04W74/08
H04W60/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023184772
(22)【出願日】2023-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2022-0140764
(32)【優先日】2022-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】516163947
【氏名又は名称】シンクウェア コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】THINKWARE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】9Fl., Samwhan Hipex A, 240, Pangyoyeok-ro, Bundang-gu, Seongnam-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】カン,ジョンギュ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ダウォン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,テギュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE07
5K067JJ16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】NTN(non-terrestrial network)装置のための天体力(ephemeris)情報及びUE(user equipment)の位置情報に基づいて、ドップラーシフト(doppler shift)のための補償を行うUEによって実行する方法を提供する。
【解決手段】無線通信システムにおいて、UEは、少なくとも1つの送受信機と、該少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサとを含む。プロセッサは、補償に基づいて、補償情報を含むメッセージを、NTN装置を介してネットワークノードに送信する。補償情報は、ドップラーシフトに応じた周波数シフト値又は単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも1つを指す。NTNペイロードは、天体力情報に基づいて移動する衛星(satellite)を含む。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UE(user equipment)によって実行される方法において、
NTN(non-terrestrial network)装置のための天体力(ephemeris)情報及び前記UEの位置情報に基づいて、ドップラーシフト(doppler shift)のための補償を行う動作と、
前記報償に基づいて、報償情報を含むメッセージを、前記NTN装置を介してネットワークノードに送信する動作とを含み、
前記補償情報は、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも1つを指し、
前記NTN装置は、前記天体力情報に基づいて移動する衛星(satellite)を含む、方法。
【請求項2】
前記補償情報は、MAC(medium access control)CE(control element)を介して送信され、
前記MAC CEの送信は、以前に報告された補償値と現在の補償値との差が閾値以上である場合、トリガされ、
前記閾値は、RRC(radio resource control)シグナリングを介して構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記補償情報は、ランダムアクセス手順(random access procedure)のランダムアクセスプリアンブルの送信によって送信され、
前記ランダムアクセスプリアンブルのシーケンス、又は、前記ランダムアクセスプリアンブルが送信されるPRACH(physical random access channel)機会(occasion)のうち少なくとも1つは、前記周波数シフト値を指す、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークノードから、前記NTN装置を介して周波数オフセットに関する情報を受信する動作をさらに含み、
前記周波数オフセットは、前記ドップラーシフトに対するネットワークにおける補償に関連し、
前記周波数オフセットは、セル、BWP ID、又はビーム識別子のうち少なくとも1つに関連付けられている(associated with)、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記周波数オフセットの範囲を指すためのRRC(radio resource control)メッセージを、前記NTN装置を介して、前記ネットワークノードから受信する動作をさらに含み、
前記情報は、前記範囲内で前記周波数オフセットを指すためのMAC(medium access control)CE(control element)又はDCI(downlink control information)を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ネットワークノードによって実行される方法において、
ドップラーシフト(doppler shift)のための補償情報を含むメッセージを、NTN(non-terrestrial network)装置を介して、UE(user equipment)から受信する動作と、
前記補償情報から、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも一つを識別する動作とを含み、
前記補償情報は、前記NTN装置のための天体力(ephemeris)情報及び前記UEの位置情報に関連する、方法。
【請求項7】
前記補償情報は、MAC(medium access control)CE(control element)を介して受信され、
前記MAC CEの送信は、以前に報告された補償値と現在の補償値との差が閾値以上である場合、トリガされ、
前記閾値は、RRC(radio resource control)シグナリングを介して構成される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記補償情報は、ランダムアクセス手順(random access procedure)のランダムアクセスプリアンブルの送信によって受信され、
前記ランダムアクセスプリアンブルのシーケンス又は前記ランダムアクセスプリアンブルが送信されるPRACH(physical random access channel)機会(occasion)のうち少なくとも1つは、前記周波数シフト値を指す、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
周波数オフセットに関する情報を、前記NTN装置を介して前記UEに送信する動作をさらに含み、
前記周波数オフセットは、前記ドップラーシフトに対するネットワークにおける補償に関連し、
前記周波数オフセットは、セル、BWP ID、又はビーム識別子のうち少なくとも1つに関連付けられている(associated with)、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記周波数オフセットの範囲を指すためのRRC(radio resource control)メッセージを、前記NTN装置を介して、前記UEに送信する動作をさらに含み、
前記情報は、前記範囲内で前記周波数オフセットを指すためのMAC(medium access control)CE(control element)又はDCI(downlink control information)を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
UE(user equipment)の装置において、
少なくとも1つの送受信機;及び
前記少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサを含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
NTN(non-terrestrial network)装置のための天体力(ephemeris)情報及び前記UEの位置情報に基づいて、ドップラーシフト(doppler shift)のための補償を行い、
前記報償に基づいて、報償情報を含むメッセージを、前記NTN装置を介してネットワークノードに送信するように構成され、
前記補償情報は、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも1つを指し、
前記NTN装置は、前記天体力情報に基づいて移動する衛星(satellite)を含む、装置。
【請求項12】
前記補償情報は、MAC(medium access control)CE(control element)を介して送信され、
前記MAC CEの送信は、以前に報告された補償値と現在の補償値との差が閾値以上である場合、トリガされ、
前記閾値は、RRC(radio resource control)シグナリングを介して構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記補償情報は、ランダムアクセス手順(random access procedure)のランダムアクセスプリアンブルの送信によって送信され、
前記ランダムアクセスプリアンブルのシーケンス、又は、前記ランダムアクセスプリアンブルが送信されるPRACH(physical random access channel)機会(occasion)のうち少なくとも1つは、前記周波数シフト値を指す、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ネットワークノードから、前記NTN装置を介して、周波数オフセットに関する情報を受信するようにさらに構成され、
前記周波数オフセットは、前記ドップラーシフトに対するネットワークにおける補償に関連し、
前記周波数オフセットは、セル、BWP ID、又はビーム識別子のうち少なくとも1つに関連付けられている(associated with)、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記周波数オフセットの範囲を指すためのRRC(radio resource control)メッセージを、前記NTN装置を介して、前記ネットワークノードから受信するようにさらに構成され、
前記情報は、前記範囲内で前記周波数オフセットを指すためのMAC(medium access control)CE(control element)又はDCI(downlink control information)を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
ネットワークノードの装置において、
少なくとも1つの送受信機;及び
前記少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサを含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
ドップラーシフト(doppler shift)のための補償情報を含むメッセージを、NTN(non-terrestrial network)装置を介して、UE(user equipment)から受信し、
前記補償情報から、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも1つを識別するように構成され、
前記補償情報は、前記NTN装置のための天体力(ephemeris)情報及び上記UEの位置情報に関連する、装置。
【請求項17】
前記補償情報は、MAC(medium access control)CE(control element)を介して受信され、
前記MAC CEの送信は、以前に報告された補償値と現在の補償値との差が閾値以上である場合、トリガされ、
前記閾値は、RRC(radio resource control)シグナリングを介して構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記補償情報は、ランダムアクセス手順(random access procedure)のランダムアクセスプリアンブルの送信によって受信され、
前記ランダムアクセスプリアンブルのシーケンス、又は、前記ランダムアクセスプリアンブルが送信されるPRACH(physical random access channel)機会(occasion)のうち少なくとも1つは、前記周波数シフト値を指す、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つのプロセッサは、周波数オフセットに関する情報を、前記NTN装置を介して、前記UEに送信するようにさらに構成され、
前記周波数オフセットは、前記ドップラーシフトに対するネットワークにおける補償に関連し、
前記周波数オフセットは、セル、BWP ID、又はビーム識別子のうち少なくとも1つに関連付けられている(associated with)、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記周波数オフセットの範囲を指すためのRRC(radio resource control)メッセージを、前記NTN装置を介して、前記UEに送信するようにさらに構成され、
前記情報は、前記範囲内で前記周波数オフセットを指すためのMAC(medium access control)CE(control element)又はDCI(downlink control information)を含む、請求項19に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示(disclosure)は、一般に非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)に関し、より具体的には、非地上ネットワークにおけるドップラーシフト(doppler shift)を補償するための電子装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムを提供する地上ネットワーク(terrestrial network)を補うために、非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)が導入された。非地上ネットワークは、地上ネットワークの構築が困難な地域や災害状況でも、通信サービスを提供することができる。さらに、近年の衛星上げコストの低減により、効率的なアクセスネットワーク環境の提供が可能となっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
実施形態では、UE(user equipment)によって実行される方法は、NTN(non-terrestrial network)装置のための天体力(ephemeris)情報及び前記UEの位置情報に基づいて、ドップラーシフト(doppler shift)のための補償を行う動作を含むことができる。この方法は、前記補償に基づいて、報償情報を含むメッセージを、前記NTN装置を介してネットワークノードに送信する動作を含むことができる。前記補償情報は、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも1つを指すことができる。前記NTN装置は、前記天体力情報に基づいて移動する衛星(satellite)を含むことができる。
【0004】
実施形態では、ネットワークノードによって実行される方法は、ドップラーシフト(doppler shift)のための補償情報を含むメッセージを、NTN(non-terrestrial network )装置を介して、UE(user equipment )から受信する動作を含むことができる。前記補償情報から、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも1つを識別する動作を含むことができる。前記補償情報は、前記NTN装置のための天体力(ephemeris)情報及び前記UEの位置情報と関連付けられ得る。
【0005】
実施形態では、UE(user equipment)の装置は、少なくとも1つの送受信機と、前記少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサとを含むことができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、NTN(non-terrestrial network)装置のための天体力(ephemeris)情報及び前記UEの位置情報に基づいて、ドップラーシフト(doppler shift)のための補償を行うように構成されてもよい。前記少なくとも1つのプロセッサは、前記補償に基づいて、補償情報を含むメッセージを、前記NTN装置を介してネットワークノードに送信するように構成されてもよい。前記補償情報は、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも1つを指すことができる。前記NTN装置は、前記天体力情報に基づいて移動する衛星(satellite)を含むことができる。
【0006】
実施形態では、ネットワークノードの装置は、少なくとも1つの送受信機と、前記少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサとを含むことができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、ドップラーシフト(doppler shift)のための補償情報を含むメッセージを、NTN(non-terrestrial network)装置を介して、UE(user equipment)から受信するように構成されてもよい。前記少なくとも1つのプロセッサは、前記補償情報から、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも1つを識別するように構成されてもよい。前記補償情報は、前記NTN装置のための天体力(ephemeris)情報及び前記UEの位置情報と関連付けられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態による無線通信システムを示す。
図2】実施形態による非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)の例を示す。
図3a】実施形態による制御プレーン(control plane、C-プレーン)の例を示す。
図3b】実施形態によるユーザプレーン(user plane、U-プレーン)の例を示す。
図4】実施形態による無線通信システムにおいて、時間周波数領域のリソース構造の例を示す。
図5】一実施形態によるNTNの実施例を示す。
図6】一実施形態によるNTNにおける衛星(satellite)の移動及び端末の移動の例を示す。
図7】一実施形態によるNTNにおけるドップラーシフト(doppler shift)を説明するための図である。
図8】一実施形態によるNTNにおけるドップラーシフト(doppler shift)を説明するための図である。
図9】一実施形態によるNTNにおけるドップラーシフト(doppler shift)の報告(reporting)の例を示す。
図10】一実施形態によるNTNにおける周波数オフセットの設定(configuration)の例を示す。
図11a】一実施形態によるNTNペイロード(payload)の構成要素を示す。
図11b】一実施形態によるNTNゲートウェイ(gateway)の構成要素を示す。
図12】一実施形態による端末の構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであり、他の実施形態の範囲を限定することを意図していない。単数の表現は、文脈上、特に断りのない限り、複数の表現を含むことができる。技術的又は科学的な用語を含めて、本明細書で使用される用語は、本開示に記載されている技術分野における通常の知識を有する者によって一般に理解されるのと同じ意味を有することができる。本開示で使用される用語中、一般的な辞書に定義されている用語は、関連技術の文脈における意味と同一又は類似の意味を有するものとして解釈される場合があり、本開示で明確に定義されない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されない。場合によっては、本開示で定義された用語であっても、本開示の実施形態を排除するように解釈することはできない。
【0009】
以下に説明される本開示の様々な実施形態では、ハードウェア的なアプローチを例として説明する。しかしながら、本開示の様々な実施形態は、ハードウェアとソフトウェアの両方を使用する技術を含むので、本開示の様々な実施形態は、ソフトウェアベースのアプローチを除外するものではない。
【0010】
以下の説明で使用される信号を指す用語(例えば、信号、情報、メッセージ、シグナリング)、リソースを指す用語(例えば、シンボル(symbol)、スロット(slot)、サブフレーム(subframe)、無線フレーム(radio frame)、サブキャリア(subcarrier)、RE(resource element)、RB(resource block)、BWP(bandwidth part)、機会(occasion))、演算状態のための用語(例えば、ステップ(step)、動作(operation) 、手順(procedure))、データを指す用語(例えば、パケット、ユーザストリーム、情報(information)、ビット(bit)、シンボル(symbol)、コードワード(codeword))、チャネルを指す用語、ネットワークエンティティ(network entity)を指す用語、装置の構成要素を指す用語などは、説明の便宜のために例示されている。したがって、本開示は、後述の用語に限定されず、同等の技術的意味を有する他の用語を使用することができる。
【0011】
以下の説明では、物理チャネル(physical channel)と信号(signal)は、データ又は制御信号と同じ意味で使用される場合がある。例えば、PDSCH(physical downlink shared channel)は、データが送信される物理チャネルを指す用語であるが、データを指すために、PDSCHが使用されることもある。すなわち、本開示では、「物理チャネルを送信する」という表現は、「物理チャネルを介してデータ又は信号を送信する」という表現と同等に解釈されることがある。
【0012】
以下、本開示において、上位シグナリングとは、基地局から物理層のダウンリンクデータチャネルを用いて端末に、又は端末から物理層のアップリンクデータチャネルを用いて基地局に伝達される信号伝達方法を意味する。上位シグナリングは、RRC(radio resource control)シグナリング又はMAC制御要素(control element、以下、「CE」という)と理解することができる。
【0013】
さらに、本開示では、特定の条件を満たす(satisfied)、充足する(fulfilled)か否かを判断するために、超過又は未満の表現を使用することができるが、これは、一例を表すための説明に過ぎず、以上又は以下の記載を排除するものではない。「以上」と記載された条件は、「超過」、「以下」と記載された条件は、「未満」、「以上及び未満」と記載された条件は、「超過及び以下」に置き換えることができる。また、以下、「A」~「B」は、Aから(Aを含む)Bまでの(Bを含む)要素のうち少なくとも1つを意味する。
【0014】
本開示は、いくつかの通信規格、例えば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)、ETSI(European Telecommunications Standards Institute)、xRAN(extensible radio access network)、O-RAN(open-radio access network)で使用される用語を用いて、様々な実施形態を説明するが、これは、説明のための例示に過ぎない。本開示の様々な実施形態は、他の通信システムにおいても、容易に修正及び適用することができる。
【0015】
図1は、実施形態による無線通信システムを示す。
【0016】
図1を参照すると、図1は、無線通信システムにおいて無線チャネルを使用するノード(node)の一部として、端末110及び基地局120を示す。図1は、1つの基地局のみを示しているが、無線通信システムは、基地局120と同一又は類似の他の基地局をさらに含んでもよい。
【0017】
端末110は、ユーザによって用いられる装置であり、端末110と無線チャネルを介して通信を行う。基地局120から端末110に向かうリンクは、ダウンリンク(downlink、DL)、端末120から基地局120に向かうリンクは、アップリンク(uplink、UL)と呼ばれる。また、図1には示されていないが、端末110とは異なる端末は、相互間無線チャネルを介して通信を行うことができる。このとき、端末110及び他の端末間リンク(device-to-device link、D2D)は、サイドリンク(sidelink)と呼ばれ、サイドリンクは、PC5インターフェースと混用されることがある。他のいくつかの実施形態では、端末110は、ユーザの関与なしで操作することができる。一実施形態によれば、端末110は、機械タイプ通信(machine type communication、MTC)を実行するための装置であり、ユーザによって携帯されなくてもよい。さらに、一実施形態によれば、端末110は、NB(Narrowband)-IoT(Internet of things)機器であってもよい。
【0018】
端末110は、端末(terminal)の他、「ユーザ機器(user equipment、UE)」、「車両(vehicle)」、「顧客宅内装置(customer premises equipment、CPE)」、「移動局(mobile station)」、「加入者局(subscriber station)」、「遠隔端末(remote terminal)」、「無線端末(wireless terminal)」、電子装置(electronic device)、又は「ユーザ装置(user device)」、又は同等の技術的意味を有する他の用語と称されてもよい。
【0019】
基地局120は、端末110に無線接続を提供するネットワークインフラストラクチャ(infrastructure)である。端末110は、信号を送信することができる距離に基づいて定義されるカバレッジ(coverage)を有する。端末110は、基地局(base station)の他に、「アクセスポイント(access point、AP)」、「イノードビー(eNodeB、eNB)」、「5Gノード(5th generation node)」、「ジノードビー(next generation nodeB、gNB)」、「無線ポイント(wireless point)」、「送受信ポイント(transmission/reception point、TRP)」、又は同等の技術的意味を有する他の用語と称されてもよい。
【0020】
基地局120は、コアネットワークエンティティ130と通信を行うことができる。例えば、コアネットワークエンティティ130は、AMF(access and management function)を含むことができる。さらに、例えば、コアネットワークエンティティ130は、UPF(user plane function)を含むことができる。
【0021】
端末110は、基地局120とビームフォーミングを行うことができる。端末110と基地局120とは、比較的に低い周波数帯域(例えば、NRのFR1(frequency range 1))で無線信号を送受信することができる。また、端末110と基地局120とは、比較的に高い周波数帯域(例えば、NRのFR2(又は、FR2-1、FR2-2、FR2-3)、FR3)、ミリ波(mmWave)帯域(例えば、28GHz、30GHz、38GHz、60GHz)で無線信号を送受信することができる。チャネル利得を向上させるために、端末110及び基地局120は、ビームフォーミング(beamforming)を実行することができる。ここで、ビームフォーミングは、送信ビームフォーミング及び受信ビームフォーミングを含むことができる。端末110及び基地局120は、送信信号又は受信信号に方向性(directivity)を与えることができる。このために、端末110及び基地局120は、ビームサーチ(beam search)又はビーム管理(beam management)手順を介して、サービング(serving)ビームを選択することができる。サービングビームが選択された後、通信は、サービングビームを送信したリソースとQCL関係にあるリソースを介して実行することができる。
【0022】
第1のアンテナポート上のシンボルを伝達したチャネルの広範囲な(large-scale)特性が、第2のアンテナポート上のシンボルを伝達したチャネルから推定される(inferred)ことができる場合、第1のアンテナポートと第2のアンテナポートとは、QCL関係にあると評価できる。例えば、広範な特性は、遅延スプレッド(delay spread)、ドップラースプレッド(doppler spread)、ドップラーシフト(doppler shift)、平均利得(average gain)、平均遅延(average delay)、空間的受信パラメータ(spatial receiver parameter)のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0023】
端末110及び基地局120の両方が、ビームフォーミングを実行することができるが、本開示の実施形態は、必ずしもこれに限定されるわけではない。いくつかの実施形態では、端末110は、ビームフォーミングを実行しても、実行しなくてもよい。また、基地局120は、ビームフォーミングを行ってもよく、行っていなくてもよい。すなわち、端末110と基地局120のいずれか一方のみが、ビームフォーミングを行ってもよく、又は端末110と基地局120の両方が、ビームフォーミングを行っていなくてもよい。
【0024】
本開示において、ビーム(beam)とは、無線チャネルにおける信号の空間的な流れを意味し、1つ以上のアンテナ(又はアンテナ要素(antenna elements))によって形成され、そのような形成プロセスは、ビームフォーミングと呼ばれることがある。ビームフォーミングは、アナログビームフォーミング又はデジタルビームフォーミング(例えば、プリコーディング)のうち少なくとも1つを含んでもよい。ビームフォーミングに基づいて送信される基準信号(reference signal)は、例えば、DM-RS(demodulation-reference signal)、CSI-RS(channel state information-reference signal)、SS/PBCH(synchronization signal/physical broadcast channel)、SRS(sounding reference signal)を含むことができる。さらに、各基準信号の構成(configuration)として、CSI-RSリソース又はSRSリソースなどのIEを使用することができ、このような構成は、ビームに関連付けられた(associated with)情報を含むことができる。ビームに関連付けられた情報とは、当該構成(例えば、CSI-RSリソース)が、他の構成(例えば、同じCSI-RSリソースセット内の他のCSI-RSリソース)と同じ空間ドメインフィルタ(spatial domain filter)を使用するか、又は他の空間ドメインフィルタを使用するかの可否、又はどの基準信号とQCL(quasi-co-located)されているか、QCLされている場合、どのタイプ(例えば、QCLタイプA、B、C、D)であるかを意味することができる。
【0025】
以下、実施形態を説明するために、端末は、UE110と呼ばれ、基地局は、gNB120と呼ばれる。
【0026】
図2は、実施形態による非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)の例を示す。NTNは、航空(airborne)又は宇宙(space-borne)ベースのNTN車両に搭載されたNTNペイロードとNTNゲートウェイを介して、UE(UE110など)への非地上NRアクセスを提供するNG-RANを意味する。NG-RANは、1つ以上のgNB(例えば、gNB120)を含んでもよい。
【0027】
図2を参照すると、NTN200は、gNB120として、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223を含むことができる。NTNペイロード221は、サービスリンク(後述)とフィーダリンク(後述)との間に、接続機能を提供する衛星又はHAPS(high altitude platform station)に搭載されたネットワークノードである。NTNゲートウェイ223は、フィーダリンクを使用して、NTNペイロード221に接続を提供する、地球の表面に配置された地球局(earth station)である。NTNゲートウェイ223は、TNL(transport network layer)ノードである。NTN200は、UE110に非地上NRアクセスを提供することができる。NTN200は、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223を介して、UE110に非地上NRアクセスを提供することができる。NTNペイロード221とUE110との間のリンクは、サービスリンク(service link)と呼ばれることがある。NTNゲートウェイ223とUE110との間のリンクは、フィーダリンク(feeder link)と呼ばれることがある。フィーダリンクは、無線リンク(wireless link)に対応し得る。
【0028】
NTNペイロード221は、UE110からサービスリンクを介して、無線プロトコルデータを受信することができる。NTNペイロード221は、無線プロトコルデータを、フィーダリンクを介して、透過的に(transparently)NTNゲートウェイ223に伝達することができる。したがって、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223は、UE110の観点からは、1つのgNB120のように見えることができる。NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223は、一般的な無線プロトコルであるUuインターフェースを介して、UE110と通信を実行することができる。すなわち、NTNペイロード221とNTNゲートウェイ223とは、1つのgNB120のように、UE110と無線プロトコル通信を行うことができる。NTNゲートウェイ223は、コアネットワークエンティティ235(AMF又はUPF)と、NGインターフェースを介して通信を行うことができる。
【0029】
一実施形態によれば、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223は、後述する図3aの制御プレーンにおける無線プロトコルスタックを用いることができる。さらに、一実施形態によれば、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223は、図3bのユーザプレーンにおける無線プロトコルスタックを用いることができる。
【0030】
図2では、gNB120に含まれる1つのNTNペイロード221、1つのNTNゲートウェイ223が説明されているが、本開示の実施形態は、これに限定されない。例えば、gNBは、複数のNTNペイロードを含んでもよい。さらに、例えば、NTNペイロードは、複数のgNBによって提供されてもよい。すなわち、図2に示す実施シナリオは、一例であり、本開示の実施形態を限定しない。
【0031】
図3aは、実施形態による制御プレーン(control plane、C-プレーン)の例を示す。NTNペイロード(例えば、NTNペイロード221)及びNTNゲートウェイ(例えば、NTNゲートウェイ223)は、gNB(例えば、gNB120)として機能することができる。以下、NTNペイロード及びNTNゲートウェイによるプロトコルは、gNB120の動作として理解することができる。
【0032】
図3aを参照すると、Cプレーンにおいて、UE110及びAMF235は、NAS(non-access stratum)シグナリングを実行することができる。Cプレーンでは、UE110及びgNB120は、RRC層、PDCP層、RLC層、MAC層、及びPHY層のそれぞれで指定されたプロトコルに従って通信を実行することができる。
【0033】
NTNアクセスにおいて、RRC層の主な機能は、以下の機能のうち少なくとも一部を含むことができる:
-AS(access stratum)及びNAS関連システム情報放送
-5GC(5Gコア)又はNG-RAN(next generation-radio access network)によって開始されたページング(paging)
-以下を含むUEとNG-RANとの間のRRC接続の設定、維持、及び解除:
-キャリアアグリゲーションの追加、修正、及び解除
-NR又はE-UTRA(Evolved UMTS(Universal Mobile Telecommunication System) Terrestrial Radio Access Network)とNRとの間のデュアルコネクティビティ(dual connectivity)の追加、修正、及び解除
-キー管理を含むセキュリティ機能
-SRB(Signaling Radio Bearer)及びDRB(Data Radio Bearer)の設定、構成、保守及び解除
-以下を含む移動機能:
-ハンドオーバー及びコンテキスト送信
-UEセルの選択及び再選択、及びセル選択及び再選択の制御
-RAT間の移動性
-QoS(quality of service)管理機能
-UE測定の報告及び報告の制御
-無線リンク障害(radio link failure)の検出及び回復
-UEから/に、NASに/から、NASにメッセージを送信。
【0034】
NTNアクセスにおいて、PDCP層の主な機能は、以下の機能のうち少なくとも一部を含むことができる:
-ヘッダー圧縮及び圧縮解除機能(Header compression and decompression: ROHC only)
-ユーザデータ送信機能(Transfer of user data)
-順次的な伝達機能(In-sequence delivery of upper layer PDUs)
-非順次的な伝達機能(Out-of-sequence delivery of upper layer PDUs)
-順序の並べ替え機能(PDCP PDU reordering for reception)
-重複検出機能(Duplicate detection of lower layer SDUs)
-再送信機能(Retransmission of PDCP SDUs)
-暗号化及び復号化機能(Ciphering and deciphering)
-タイマーベースのSDU削除機能(Timer-based SDU discard in uplink)。
【0035】
NTNアクセスにおいて、RLC層の主な機能は、以下の機能のうち少なくとも一部を含むことができる:
-データ送信機能(Transfer of upper layer PDUs)
-順次的な伝達機能(In-sequence delivery of upper layer PDUs)
-非順次的な伝達機能(Out-of-sequence delivery of upper layer PDUs)
-ARQ機能(Error Correction through ARQ)
-接合、分割、再組立機能(Concatenation, segmentation and reassembly of RLC SDUs)
-再分割機能(Re-segmentation of RLC data PDUs)
-順序の並べ替え機能(Reordering of RLC data PDUs)
-重複検出機能(Duplicate detection)
-エラー検出機能(Protocol error detection)
-RLC SDU削除機能(RLC SDU discard)
-RLC再構築機能(RLC re-establishment)。
【0036】
NTNアクセスにおいて、MAC層は、1つの端末に構成されたいくつかのRLC層装置と接続することができ、MACの主な機能は、以下の機能のうち少なくとも一部を含むことができる:
-マッピング機能(Mapping between logical channels and transport channels)
-多重化及び逆多重化機能(Multiplexing/demultiplexing of MAC SDUs)
-スケジューリング情報報告機能(Scheduling information reporting)
-HARQ機能(Error correction through HARQ)
-ロジカルチャネル間の優先順位調整機能(Priority handling between logical channels of one UE)
-端末間の優先順位調整機能(Priority handling between UEs by means of dynamic scheduling)
-MBMSサービス確認機能(MBMS service identification)
-送信フォーマット選択機能(Transport format selection)
-パディング機能(Padding)。
【0037】
NTNアクセスにおいて、物理層は、上位層データをチャネル符号化及び変調し、OFDMシンボルにして、無線チャネルに送信するか、又は無線チャネルを介して受信したOFDMシンボルを復調し、チャネル復号して、上位層に伝達する動作を含むことができる。
【0038】
図3bは、実施形態によるユーザプレーン(user plane、Uプレーン)の例を示す。NTNペイロード(例えば、NTNペイロード221)及びNTNゲートウェイ(例えば、NTNゲートウェイ223)は、gNB(例えば、gNB120)として機能することができる。以下、NTNペイロード及びNTNゲートウェイによるプロトコルは、gNB120の動作として理解することができる。
【0039】
図3bを参照すると、Uプレーンにおいて、UE110及びgNB120は、SDAP層、PDCP層、RLC層、MAC層、及びPHY層のそれぞれで指定されたプロトコルに従って通信を実行することができる。SDAP層を除いて、PDCP層、RLC層、MAC層、及びPHY層については、図3aの説明を参照することができる。
【0040】
NTNアクセスにおいて、SDAP層は、5GCのQoSフロー(flow)を提供することができる。SDAPの単一プロトコルエンティティは、個々のPDUセッションごとに構成することができ、SDAP層の機能は、以下の機能のうち少なくとも一部を含むことができる:
-QoSフローとデータ無線ベアラとの間のマッピング
-DLパケットとULパケットの両方で、QoSフローID(identifier)(QFI)を表示する。
【0041】
図4は、実施形態による無線通信システムにおいて、時間周波数領域のリソース構造の一例を示す。図4は、ダウンリンク又はアップリンクでデータ又は制御チャネルが送信される無線リソース領域である時間周波数領域の基本構造を示す。
【0042】
図4を参照すると、横軸は、時間領域を、縦軸は、周波数領域を示す。時間領域における最小送信単位は、OFDMシンボルであり、Nsymb個のOFDMシンボル402が集まって、1つのスロット406を構成する。サブフレームの長さは、1.0msと定義され、無線フレーム(radio frame)414の長さは、10msと定義される。周波数領域における最小送信単位は、サブキャリア(subcarrier)であり、リソースグリッド(resource grid)を構成するキャリア帯域幅(carrier bandwidth)は、NBW個のサブキャリア404で構成される。
【0043】
時間周波数領域におけるリソースの基本単位は、リソース要素(resource element、以下、「RE」という)412であり、OFDMシンボルインデックス及びサブキャリアインデックスとして表すことができる。リソースブロックは、複数のリソース要素を含み得る。LTEシステムでは、リソースブロック(resource block、RB)(又は物理的リソースブロック(physical resource block、以下、「PRB」という))は、時間領域でNsymb個の連続したOFDMシンボルと、周波数領域でNSC RB個の連続したサブキャリアと定義される。NRシステムでは、リソースブロック(RB)408は、周波数領域において、NSC RB個の連続したサブキャリア410と定義することができる。1つのRB408は、周波数軸にNSC RB個のRE412を含む。一般に、データの最小送信単位は、RBであり、サブキャリアの数NSC RB=12である。周波数領域は、共通リソースブロック(common resource block、CRB)を含むことができる。周波数領域上の帯域幅部分(bandwidth resource block、BWP)において、物理的リソースブロック(PRB)を定義することができる。CRB番号とPRB番号とは、サブキャリア間隔(subcarrier spacing)に基づいて決定できる。端末にスケジュールされているRBの数に比例して、データレート(data rate)が増加する可能性がある。
【0044】
NRシステムにおいて、ダウンリンクとアップリンクとを、周波数で区分して運用するFDD(frequency division duplex)システムの場合、ダウンリンク送信帯域幅と、アップリンク送信帯域幅とは、異なる場合がある。チャネル帯域幅は、システム送信帯域幅に対応するRF(radio frequency)帯域幅を示す。[表1]は、xGHzより低い周波数帯域(例えば、FR(frequency range)1(410MHz~7125MHz))におけるNRシステムで定義されたシステム送信帯域幅、サブキャリア間隔(subcarrier spacing、SCS)及びチャネル帯域幅(channel bandwidth)の対応関係の一部を示す。そして、[表2]は、yGHzより高い周波数帯域(例:FR2(24250MHz~52600MHz)又はFR2-2(52600MHz~71000MHz))におけるNRシステムで定義された送信帯域幅、サブキャリア間隔、及びチャネル帯域幅の対応関係の一部を示す。例えば、30kHzサブキャリア間隔で100MHzチャネル帯域幅を有するNRシステムは、送信帯域幅が273個のRBで構成される。[表1]及び[表2]において、N/Aは、NRシステムによってサポートされていない帯域幅‐サブキャリアの組み合わせであり得る。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
図5は、一実施形態によるNTNの実施例を示す。
【0048】
図5を参照すると、NTN500は、gNB120として、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223を含むことができる。NTNペイロード221は、宇宙船(又は空中)車両に搭載され、救助、電力、指揮、遠隔測定、衛星への姿勢制御(対応するHAPS)及び適切な熱環境、輻射遮蔽を提供することができる。
【0049】
NTN500の動作のために、O&M(operation and maintenance)510は、NTN500に関連する1つ以上のパラメータを、gNB120に提供することができる。O&M510は、NTN制御機能520及び非NTNインフラストラクチャgNB機能530を制御することができる。
【0050】
NTN制御機能520は、NTNインフラストラクチャ525(NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223)の無線リソースのみならず、宇宙船(又は航空)車両を制御することができる。さらに、NTN制御機能520は、非NTNインフラストラクチャgNB機能530に、制御データ(例えば、天体力(ephemeris)情報)を提供することができる。
【0051】
gNB120は、非NTNインフラストラクチャgNB機能530と、NTNサービスリンクプロビジョニングシステム535とに細分することができる。NTNインフラストラクチャ525は、NTN制御機能520と、NTNサービスリンクプロビジョニングシステム535とに細分化することができる。NTNサービスリンクプロビジョニングシステム535は、1つ以上のNTNペイロード(例えば、NTNペイロード221)と、NTNゲートウェイ(例えば、NTNゲートウェイ223)とから構成され得る。NTNサービスリンクプロビジョニングシステム535は、NR-Uu無線プロトコルを、NTNインフラストラクチャ525の無線リソース(例えば、ビーム、チャネル、Tx電力)にマッピングすることができる。
【0052】
O&M(operation and maintenance)510は、動作のために、少なくとも次のNTN関連パラメータを、gNB120に提供することができる。
【0053】
a)地球固定ビーム(earth fixed beams):特定のNTNペイロードによって提供される各ビームについて:
-ビームにマッピングされたセル識別子(NG及びUu)
-セルの基準位置(例えば、セルの中心と範囲)
b)準地球固定ビーム(quasi earth fixed beams):特定のNTNペイロードによって提供される各ビームについて:
-ビームにマッピングされたセル識別子(NG及びUu)及び時間ウィンドウ
-セル/ビームの基準位置(例:セルの中心と範囲)
-連続切り替え(switch-over)の時間ウィンドウ(フィーダリンク、サービスリンク)
-サービスを提供するすべての衛星とNTNゲートウェイの識別子と時間ウィンドウ
c)地球移動ビーム(earth moving beams):特定のNTNペイロードによって提供される各ビームについて:
-ビームにマッピングされたUuセル識別子、及び、NGに報告された固定の地理的領域のマッピング情報、地球上のビームのフットプリント(foot-print)の動きに関する情報
-NTNペイロードの高度(elevation)
-NTNゲートウェイ/gNBの連続サービススケジュール
-連続切り替え(switch-over)スケジュール(フィーダリンク、サービスリンク)。
【0054】
図6は、一実施形態によるNTNにおける衛星(satellite)の移動と端末の移動の例を示す。衛星は、NTNペイロード221を示し、端末は、UE110を示す。
【0055】
図6を参照すると、UE110は、NTNペイロード221とサービスリンク610を介して接続することができる。NTNペイロード221は、NTNゲートウェイ223とフィーダリンク620を介して接続することができる。基準点(reference point、RP)625とNTNペイロード221との間のRTT630に対応するオフセットは、共通TAに対応することができる。NTNペイロード221を介して、RP625とUE110との間のRTT630に対応するオフセットは、TTAと呼ぶことがある。
【0056】
NTNペイロード221は、一定方向に飛行している。NTNペイロード221が、一定方向に移動するにつれて、NTNペイロード221は、UE110に近づくことができる。NTNペイロード221は、他の端末である、UE631とは異なるサービスリンク611を介して接続することができる。しかしながら、NTNペイロード221が、一定方向に移動するにつれて、NTNペイロード221は、UE631から離れることができる。以下、説明の便宜のために、NTNペイロード221の移動に応じて近づく端末は、下流UE、離れる端末は、上流UEと称されることがある。
【0057】
図7及び図8は、一実施形態によるNTNにおけるドップラーシフトを説明するための図である。図7では、下流UEであるUE110とNTNペイロード221との関係が例示される。図8では、上流UEであるUE631とNTNペイロード221との関係が例示される。
【0058】
図7を参照すると、NTNペイロード221は、UE110にサービスリンク上で、周波数fSLd1のダウンリンク送信信号701を送信することができる。ドップラー現象により、UE110から受信されるダウンリンク受信信号703の周波数を、高周波側にドップラーシフトfだけシフトさせることができる。UE110は、周波数f'SLd1(=fSLd1+f)のダウンリンク受信信号703を受信することができる。一方、UE110からのアップリンクでは、ダウンリンク受信信号703の周波数f'SLd1を基準として、UE110は、周波数f'SLu1(=fSLd1+f)のアップリンク送信信号705を送信することができる。そして、ドップラー現象により、NTNペイロード221は、周波数が高周波側にドップラーシフトfだけシフトされた、周波数f'SLu1(=fSLu1+f)のアップリンク受信信号707を、UE110から受信できる。その結果、実質的に、ダウンリンクの2倍に近い周波数シフトが、サービスリンクで発生することがある。
【0059】
図8を参照すると、NTNペイロード221は、UE110にサービスリンク上で、周波数fSLd2のダウンリンク送信信号801を送信することができる。ドップラー現象により、UE110から受信されるダウンリンク受信信号803の周波数を、低周波側にドップラーシフトfだけシフトさせることができる。UE110は、周波数f'SLd2(=fSLd2-f)のダウンリンク受信信号803を受信することができる。一方、UE110からのアップリンクでは、ダウンリンク受信信号803の周波数f'SLd2を基準として、UE110は、周波数f'SLu2(=fSLd2-f)のアップリンク送信信号805を送信することができる。そして、ドップラー現象により、NTNペイロード221は、周波数が高周波側にドップラーシフトfだけシフトされた、周波数f'SLu2(=fSLu2-f)のアップリンク受信信号807を、UE110から受信できる。その結果、実質的に、ダウンリンクの2倍に近い周波数シフトが、サービスリンクで発生することがある。
【0060】
図7及び図8に記載されているように、NTNペイロード221の移動に応じて、送信端と受信端で認識される通信周波数が変わり得る。UE110が移動する状況(例えば、車両(vehicle)、電車、V2X)において、UE110の移動方向と、NTNペイロード221の移動方向とが異なると、相対移動速度は、より大きくなることがある。一般に、移動通信システムのUEは、基地局からの基準信号などを用いて、ドップラー現象によりシフトされた周波数を、新しい周波数の基準とすることで、ドップラーシフトを補正することができる。しかしながら、相対速度が大きくなり、ドップラーシフトが、閾値範囲よりも大きい場合、UEは、ドップラーシフトを完全に補正することができない。すなわち、ドップラー現象により発生した受信信号の周波数のドップラーシフトが、補正可能な範囲よりも大きくなってしまい、通信品質が低下する。
【0061】
前述の問題を解決するために、本開示の実施形態による、UE110(以下、上流UEとして、UE631も含む)及びネットワーク(例えば、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223)は、ドップラーシフトを補償し、補償されたドップラーシフト情報を共有することができる。一実施形態によれば、UE110は、事前補償された(pre-compensated)ドップラーシフトに関する情報を、ネットワーク端、即ち、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223に送信することができる。さらに、一実施形態によれば、UE110は、ネットワーク側で補償された又は補償のために使用されるドップラーシフトに関する情報を、NTNペイロード221から受信することができる。以下、図9図10を介して、具体的なシグナリングについて説明する。
【0062】
サービングセルの場合、ネットワークは、天体力情報と共通TAパラメータをブロードキャスト(broadcast)することができる。UE110は、NTNセルに接続する前に、有効なGNSS位置と衛星天体力及び共通TAを有することが要求される。同期化を達成するために、NTNセルに接続する前と、接続中に、UEは、GNSS位置及び衛星天体力に基づいて、サービスリンクRTTを計算し、自動的にTTAを事前に補償することができる。
【0063】
UE110は、UE110の位置と衛星天体力(ephemeris)を考慮して、周波数ドップラーシフトを計算することができる。UE110が、有効なGNSS(global navigation satellite system)位置及び/又は有効な衛星天体力を有していない場合、UE110は、有効なGNSS位置及び有効な衛星天体力の両方を有するまで、ネットワークと通信しなくてもよい。接続モード(connected mode)では、UE110は、TA(timing advance)及び周波数事前補償を継続的に更新できなければならない。一実施形態によれば、UE110は、ランダムアクセス手順中又は接続モードで、TAを報告するように構成されてもよい。UE110は、ランダムアクセス手順中又は接続モードで、周波数事前補償情報を報告するように構成されてもよい。
【0064】
図9は、一実施形態によるNTNにおけるドップラーシフトの報告(reporting)の例を示す。
【0065】
図9を参照すると、動作901において、UE110は、ドップラーシフトを補償することができる。ドップラーシフトとは、送信機、受信機、又は両方の動きによる信号周波数の移動を意味する。すなわち、UE110は、NTNペイロード221の移動又はUE110の移動によって変化する信号の周波数を補償することができる。図7及び図8で説明したように、NTNペイロード221からUE110によって受信された信号上のドップラーは、NTNペイロード221の動き及び/又はUE110の動きにより影響を受ける。例えば、公称キャリア周波数(nominal carrier frequency)で、NTNペイロード221、即ち、衛星が受信した信号は、ドップラー信号の影響を受ける。ドップラーシフトFは、以下の数式に基づいて計算することができる。
<数式1>
【0066】
【数1】
【0067】
ここで、Foは、公称キャリア周波数、vは、UE速度、θは、移動方向と通信方向との間の角度(angle)を意味する。通信方向は、UE110におけるNTNペイロード221の方向を意味する。cは、光の速度を示す。
【0068】
UE110は、ドップラーシフトに基づいて、補償情報を生成することができる。UE110で実行される補償は、事前補償(pre-compensation)に対応することができる。補償情報は、UE110で実行される事前補償に関する様々な情報を含むことができる。一実施形態によれば、補償情報は、ドップラーシフト値に関する情報を含んでもよい。ドップラーシフト値は、周波数ドメインで、周波数が移動した値(例えば、図7及び図8のf)を意味する。さらに、一実施形態によれば、補償情報は、ドップラー率に関する情報を含んでもよい。ドップラー率とは、指定された時間中のドップラー移動を示し、ドップラー変化率(doppler variation rate)と呼ばれることがある。ドップラーシフト及びドップラー率は、NTNペイロード221の相対速度、UE110の相対速度、及びキャリア周波数に応じて変わり得る。さらに、一実施形態によれば、補償情報は、ドップラーシフトが実行されたキャリア周波数に関する情報を含んでもよい。キャリア周波数を明示的に含めることによって、UE110は、UE110で実行された事前補償をネットワークに知らせることができる。例えば、UE110は、補償された周波数情報を送信することができる。さらに、例えば、UE110は、ドップラーシフト値と補償前のキャリア周波数に関する情報とを一緒に送信することができる。さらに、一実施形態によれば、補償情報は、速度情報を含むことができる。例えば、UE110は、NTNペイロード221の衛星天体力情報に基づいて計算された相対速度を、補償情報に含めることができる。
【0069】
動作903において、UE110は、NTNペイロード221に補償情報を送信することができる。動作905において、NTNペイロード221は、NTNゲートウェイ223に補償情報を送信することができる。図9では、動作903と動作905とが分けられて説明されているが、2つの動作は、一連の動作として理解され得る。すなわち、UE110は、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223を介して、補償情報をネットワークに送信することができる。
【0070】
<送信方法>
いくつかの実施形態では、UE110は、ランダムアクセス手順を介して、補償情報を送信することができる。UE110は、ドップラーシフトのためのランダムアクセス手順を開始することができる。ランダムアクセス手順は、UE110の側面では、ランダムアクセスプリアンブル送信及びランダムアクセス応答受信を含むことができる。UE110は、ランダムアクセスプリアンブル送信を介して、ネットワークに補償情報を送信することができる。
【0071】
一実施形態によれば、ランダムアクセスプリアンブルを生成するためのシーケンスは、ドップラーシフト値を指すことができる。RRC(radio resource control)シグナリングによって構成されたプリアンブルの集合では、ドップラーシフトのための用途として定義された特定のプリアンブルシーケンスを識別することができる。プリアンブルシーケンスの値は、ドップラーシフト値に依存してもよい。例えば、プリアンブルシーケンスのためのインデックスが1の場合、ドップラーシフト値は、約-707Hz(hertz)であり得る。さらに、例えば、プリアンブルシーケンスのためのインデックスが2である場合、ドップラーシフト値は、約-1414Hzであり得る。
【0072】
一実施形態によれば、ランダムアクセスプリアンブルが送信される時間周波数リソース、即ち、PRACH機会(occasion)は、ドップラーシフト値を指すことができる。複数のPRACH機会の各々は、特定のドップラーシフト値に関連付けることができる(associated with)。 RRCシグナリングを介して、PRACH機会と事前定義されたドップラーシフト値との間の関係を構築することができる。PRACH機会のインデックスは、ドップラーシフト値に依存してもよい。例えば、PRACH機会のインデックスが3の場合、ドップラーシフト値は、約2.25Hz(hertz)であり得る。さらに、例えば、PRACH機会のインデックスが4の場合、ドップラーシフト値は、約22.5Hzであり得る。
【0073】
一実施形態によれば、ランダムアクセスプリアンブルが送信されるPRACH機会及びシーケンスの組み合わせは、ドップラーシフト値を指すことができる。例えば、PRACH機会は、ドップラーシフト値のグループを指示し、シーケンスは、グループ内の特定のドップラーシフト値を指示することができる。さらに、例えば、シーケンスは、ドップラーシフト値のグループを指示し、PRACH機会は、グループ内の特定のドップラーシフト値を指示することができる。
【0074】
他のいくつかの実施形態では、UE110は、制御シグナリングを介して、補償情報を送信することができる。一実施形態によれば、UE110は、別途に定義された物理層シグナリングを介して、補償情報を送信することができる。例えば、補償情報の少なくとも一部は、CSI(channel state information)の構成要素として含まれてもよい。UE110は、補償情報をPUCCH(physical uplink control channel)を介して、基地局端(例えば、gNB120、ネットワーク(NTNペイロード221、NTNゲートウェイ223))に送信することができる。
【0075】
一実施形態によれば、UE110は、別途に定義されたMAC CE(control element)を介して、補償情報を送信することができる。補償情報を含むMAC CEは、LCIDを有するMACサブヘッダによって識別することができる。補償情報を含むMAC CEは、固定サイズを有し、1つ又はそれ以上のオクテットで構成することができる。MAC CEを送信するために、2つのRRCパラメータをさらに定義することができる。一実施形態によれば、周波数閾値は、UE110のために構成されてもよい。以前に報告された周波数補償値(すなわち、ドップラーシフト値)と現在の周波数補償値との差が、周波数閾値を超えると、MAC CEの送信がトリガされ得る。さらに、一実施形態によれば、補償SR(scheduling request)がUE110のために構成されてもよい。報告のためのアップリンクリソース(例:UL-SCH(shared channel)リソース)がない場合、UE110は、補償SRが設定された場合、スケジューリング要求をトリガすることができる。さらなる一実施形態によれば、MAC CEは、TA(timing advance)報告(reporting)のために一緒に使用されてもよい。現在の仕様は、別途にTAR(timing advance report)MAC CEを定義するが、TAR MAC CEに含まれるTA値は、MAC CEに含まれて一緒に送信されてもよい。
【0076】
<報告設定>
UE110の報償情報を報告するために、基地局端(例えば、gNB120、ネットワーク(NTNペイロード221、NTNゲートウェイ223))は、UE110に報告のための設定情報を、RRCシグナリングを介して送信することができる。一実施形態によれば、報償情報を報告するためのRRC構成メッセージを定義することができる。RRC構成メッセージは、ドップラーシフトの補償情報に関する時間ドメイン行動情報、ドップラーシフト値のインデックス情報ドップラー計算時に適用される基本パラメータ(default parameters)を含むことができる。時間ドメイン行動情報は、前記報告が周期的(periodic)、半固定的(semi-persistent)、非周期的(aperiodic)であるかを示すことができる。報告が周期的又は半固定的である場合、時間ドメイン行動情報は、周期に関する情報をさらに含んでもよい。インデックス情報は、ドップラーシフト値を指すことができる。例えば、様々なドップラーシフト値は、指定された範囲に分けられ、各範囲とインデックスは、関連付けられてもよい。あるいは、別の例では、ドップラーシフト値は、単一のサブキャリアに対する比率(例えば、1、1/2、1/4、1/8、1/16)の形で表され、各比率の値 は、インデックスに関連付けられてもよい。インデックス情報は、関連付けを示すための情報を含むことができる。適用される基本パラメータは、衛星(即ち、NTNペイロード221)の移動に関連するパラメータ、又はUE110とNTNペイロード221との間のサービスリンクのための基本チャネルモデルに関連するパラメータを含むことができる。
【0077】
図10は、一実施形態によるNTNにおける周波数オフセットの設定(configuration)の例を示す。周波数オフセットの補償が、アップリンク及び/又はダウンリンクで、それぞれネットワーク(例えば、gNB120)によって実行される場合、ネットワークによって補償された周波数オフセット値の指示(indication)もサポートされ得る。gNB120のために、図2図5の説明を参照することができる。図10では、gNB120は、ネットワーク基地局端を例示しているが、アクセスネットワークがE-UTRANに対応する場合、gNB120は、eNBに置き換えられてもよい。
【0078】
図10を参照すると、動作1001において、gNB120は、ドップラーシフトを補償することができる。gNB120は、NTNペイロード221の移動又はUE110の移動によって変化する信号の周波数を補償することができる。図7及び図8で説明したように、NTNペイロード221からUE110によって受信された信号上のドップラーは、NTNペイロード221の動き及び/又はUE110の動きにより影響を受ける。UE110側での事前補償でドップラーシフトによる影響が十分に補償されにくい場合、gNB120は、ドップラーシフトによる影響を補償することができる。gNB120で行われる補償は、事後補償(post-compensation)に対応することができる。
【0079】
gNB120は、ドップラーシフトに基づいて、周波数オフセット情報を生成することができる。一実施形態によれば、補償情報は、ドップラーシフト値に関する情報を含むことができる。一実施形態によれば、補償情報は、ドップラー率に関する情報を含んでもよい。一実施形態によれば、補償情報は、ドップラーシフトが実行されたキャリア周波数に関する情報を含んでもよい。
【0080】
gNB120は、指定された単位ごとの周波数オフセット情報を生成することができる。一実施形態によれば、gNB120は、セルごとの周波数オフセット情報を生成することができる。数式1を参照すると、セルごとにキャリア周波数が定義されるからである。gNB120は、周波数オフセット情報とセルインデックス(例えば、Ci、iはインデックス番号)とを関連付けることができる。さらに、一実施形態によれば、gNB120は、BWPごとの周波数オフセット情報を生成することができる。通信を実行する場合、UL又はDLで1つのBWPのみを活性化することができる。各BWPは、中心周波数を有するので、数式1を参照すると、ドップラーシフトの影響は、BWPに依存的であってもよい。gNB120は、周波数オフセット情報とBWP IDとを関連付けることができる。一例として、初期BWPのBWP IDは、「0」であってもよい。さらに、一実施形態によれば、gNB120は、ビームごとの周波数オフセット情報を生成することができる。gNB120の無線通信モジュールは、NTNペイロード221に配置することができる。NTNペイロード221とUE110との間のリンク、即ち、サービスリンクの長さ及び方向は、サービングビーム(例えば、SSBRI(SSB)(synchronization signal block)resource indicator)、CRI(CSI-RS indicator)に依存的である。数式1を参照すると、移動方向とリンクとの間の角度
【0081】
【数2】
【0082】
は、サービングビームの指向性に依存的であってもよい。gNB120は、周波数オフセット情報とビーム情報を関連付けることができる。
【0083】
動作1003において、gNB120は、周波数オフセット情報をUE110に送信することができる。gNB120は、様々な方法で周波数オフセット情報をUE110に送信することができる。一実施形態によれば、gNB120は、RRCメッセージを介して、周波数オフセット情報をUE110に送信することができる。さらに、一実施形態によれば、gNB120は、MAC CEを介して、周波数オフセット情報をUE110に送信することができる。さらに、一実施形態によれば、gNB120は、DCI(downlink control information)を介して、周波数オフセット情報をUE110に送信することができる。さらに、一実施形態によれば、周波数オフセット情報は、単一のシグナリングではなく、2つの制御シグナリングに基づいて指示されてもよい。例えば、RRCメッセージを介して、周波数オフセット情報の範囲が構成され、MAC CE又はDCIが、範囲内のコードポイントを指示するために使用されてもよい。
【0084】
図10では、gNB120の動作として説明されているが、gNB120の動作は、1つ以上の動作を含むことができる。例えば、gNB120の動作は、ドップラーシフトの補償と、NTNペイロード221及びNTNゲートウェイ223間の周波数オフセット情報の送信手順を含むことができる。さらに、例えば、ドップラーシフトの補償による周波数オフセットを決定するエンティティと、補償情報をUE110に直接送信するエンティティとは、NTNシステム(例えば、NTNサービスリンクプロビジョニングシステム535)内で区別することができる。
【0085】
図11aは、一実施形態によるNTNペイロード(payload)の構成要素を示す。NTNペイロードは、NTNペイロード221を例示する。以下で使用される「・・・部」、「・・・機」などの用語は、少なくとも1つの機能又は動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア又はソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装することができる。
【0086】
図11aを参照すると、NTNペイロード221は、送受信機1101、プロセッサ1103、メモリ1105を含むことができる。
【0087】
送受信機1101は、無線チャネルを介して、信号を送受信する機能を実行する。例えば、送受信機1101は、ベースバンド信号をRF帯域信号にアップコンバートした後、アンテナを介して送信し、アンテナを介して受信したRF帯域信号を、ベースバンド信号にダウンコンバートする。例えば、送受信機1101は、送信フィルタ、受信フィルタ、アンプ、ミキサ、発振器、DAC、ADCなどを含むことができる。
【0088】
送受信機1101は、複数の送受信経路(path)を含むことができる。さらに、送受信機1101は、アンテナ部を含むことができる。送受信機1101は、複数のアンテナ要素から構成される少なくとも1つのアンテナアレイを含むことができる。ハードウェアの観点からは、送受信機1101は、デジタル回路及びアナログ回路(例えば、RFIC(radio frequency integrated circuit))から構成することができる。ここで、デジタル回路及びアナログ回路は、1つのパッケージで実現することができる。さらに、送受信機1101は、複数のRFチェーンを含むことができる。送受信機1101は、ビームフォーミングを実行することができる。送受信機1101は、送受信しようとする信号に、プロセッサ1103の設定に応じた方向性を付与するために、信号にビームフォーミング重みを適用することができる。一実施形態によれば、送受信機1101は、RF(radio frequency)ブロック(又はRF部)を含むことができる。
【0089】
送受信機1101は、無線アクセスネットワーク(radio access network)上で信号を送受信することができる。例えば、送受信機1101は、ダウンリンク信号を送信することができる。ダウンリンク信号は、同期信号(synchronization signal、SS)、基準信号(reference signal、RS)(例えば、CRS(cell-specific reference signal)、DM(demodulation)-RS)、システム情報(例:MIB、SIB、RMSI(remaining system information)、OSI(other system information))、設定メッセージ(configuration message)、制御情報(control information)、又はダウンリンクデータなどを含むことができる。さらに、例えば、送受信機1101は、アップリンク信号を受信することができる。アップリンク信号は、ランダムアクセス関連信号(例えば、ランダムアクセスプリアンブル(random access preamble、RAP)(又はMsg1(message 1))、Msg3(message 3))、基準信号(例えば、SRS(sounding reference signal)、DM-RS)、又は電力ヘッドルーム報告(power headroom report、PHR)などを含むことができる。図11aには、送受信機1101のみが示されているが、他の実施形態によれば、NTNペイロード221は、2つ以上のRF送受信機を含んでもよい。
【0090】
プロセッサ1103は、NTNペイロード221の全体的な動作を制御する。プロセッサ1103は、制御部と呼ぶことができる。例えば、プロセッサ1103は、送受信機1101を介して信号を送信及び受信する。また、プロセッサ1103は、メモリ1105にデータを書き込み、読み取る。そして、プロセッサ1103は、通信規格で要求されるプロトコルスタックの機能を実行することができる。図11aには、プロセッサ1103のみが示されているが、他の実施形態によれば、NTNペイロード221は、2つ以上のプロセッサを含んでもよい。プロセッサ1103は、メモリ1105に格納された命令セット又はコードであり、プロセッサ1103に少なくとも一時的に常駐する(resided)命令 /コード又は命令/コードを格納した記憶空間であっても、又はプロセッサ1103を構成する回路(circuitry)の一部であってもよい。さらに、プロセッサ1103は、通信を実行するための様々なモジュールを含むことができる。プロセッサ1103は、NTNペイロード221が実施形態による動作を実行するように制御することができる。
【0091】
メモリ1105は、NTNペイロード221の動作のための基本プログラム、アプリケーションプログラム、設定情報などのデータを記憶する。メモリ1105は、記憶部と呼ばれることがある。メモリ1105は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又は揮発性メモリと不揮発性メモリとの組み合わせで構成することができる。そして、メモリ1105は、プロセッサ1103の要求に応じて、記憶されたデータを提供する。一実施形態によれば、メモリ1105は、SRS送信方式に関連する条件、命令、又は設定値のためのメモリを含んでもよい。
【0092】
図11bは、一実施形態によるNTNゲートウェイ(gateway)の構成要素を示す。NTNゲートウェイは、NTNゲートウェイ223を例示する。以下で使用される「・・・部」、「・・・機」などの用語は、少なくとも1つの機能又は動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア又はソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装することができる。
【0093】
図11bを参照すると、NTNゲートウェイ223は、送受信機1151、プロセッサ1153、メモリ1155、及びバックホール送受信機1157を含むことができる。
【0094】
送受信機1151は、有線通信の環境において、信号を送受信するための機能を実行することができる。送受信機1151は、伝送媒体(transmission medium)(例えば、銅線、光ファイバ)を介して、装置と装置との間の直接接続を制御するための有線インタフェースを含み得る。例えば、送受信機1151は、銅線を介して、他の装置に電気信号を伝達するか、電気信号と光信号との間の変換を実行することができる。NTNゲートウェイ223は、送受信機1151を介して、NTNペイロード221と通信を行うことができる。NTNゲートウェイ223は、送受信機1151を介して、コアネットワーク又は分散配置のCUに接続することができる。
【0095】
送受信機1151は、無線通信の環境において、信号を送受信するための機能を実行することもできる。例えば、送受信機1151は、システムの物理層規格に従って、ベースバンド信号及びビット列間の変換機能を実行することができる。例えば、データ送信時に、送受信機1151は、送信ビット列を符号化及び変調することによって、複素シンボル(complex-valued symbols)を生成する。また、データを受信するとき、送受信機1151は、ベースバンド信号を復調及び復号化して、受信ビット列を復元する。さらに、送受信機1151は、複数の送受信経路(path)を含むことができる。さらに、一実施形態によれば、送受信機1151は、コアネットワークに接続されてもよく、他のノード(例えば、IAB(integrated access backhaul))に接続されてもよい。
【0096】
送受信機1151は、前述したように信号を送信及び受信する。したがって、送受信機1151の全部又は一部は、「通信部」、「送信部」、「受信部」、又は「送受信部」と呼ばれることがある。なお、以下の説明では、無線チャネルを介して行われる送信及び受信は、送受信機1151によって、前述したような処理が実行されることを含む意味として使用される。
【0097】
プロセッサ1153は、NTNゲートウェイ223の全体的な動作を制御する。プロセッサ1153は、制御部と呼ぶことがある。例えば、プロセッサ1153は、送受信機1151を介して(又はバックホール送受信機1157を介して)信号を送受信する。また、プロセッサ1153は、メモリ1155にデータを書き込み、読み取る。そして、プロセッサ1153は、通信規格で要求されるプロトコルスタック(protocol stack)の機能を実行することができる。図11bには、プロセッサ1153のみが示されているが、他の実施形態によれば、NTNゲートウェイ223は、2つ以上のプロセッサを含んでもよい。
【0098】
メモリ1155は、NTNゲートウェイ223の動作のための基本プログラム、アプリケーションプログラム、設定情報などのデータを記憶する。メモリ1155は、記憶部と呼ばれることがある。メモリ1155は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又は揮発性メモリと不揮発性メモリとの組み合わせで構成することができる。そして、メモリ1155は、プロセッサ1153の要求に応じて、記憶されたデータを提供する。
【0099】
NTNゲートウェイ223は、コアネットワーク又は他の基地局と接続するためのバックホール送受信機1157をさらに含むことができる。バックホール送受信機1157は、ネットワーク内の他のノードと通信を実行するためのインターフェースを提供する。すなわち、バックホール送受信機1157は、基地局において、他のノード、例えば、他の接続ノード、他の基地局、上位ノード、コアネットワークなどに送信されるビット列を、物理信号に変換し、他のノードから受信した物理信号を、ビット列に変換する。
【0100】
図12は、一実施形態による端末の構成要素を示す。端末は、UE110を例示する。UE110は、NTNを介してNRアクセスを提供するgNB(例えば、gNB120)に接続を実行することができる。
【0101】
図12を参照すると、UE110は、少なくとも1つのプロセッサ1201、少なくとも1つのメモリ1203、少なくとも1つの送受信機1205を含むことができる。以下、構成要素は、単数で記述されるが、複数の構成要素又はサブ構成要素の実装は、排除されない。
【0102】
プロセッサ1201は、UE110の全体的な動作を制御する。例えば、プロセッサ1201は、メモリ1203にデータを書き込み、読み取る。例えば、プロセッサ1201は、送受信機1205を介して信号を送受信する。図12は、1つのプロセッサを示しているが、本開示の実施形態は、これに限定されない。UE110は、本開示の実施形態を実行するために、少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。プロセッサ1201は、制御部(control unit)又は制御手段(control means)と呼ばれることがある。実施形態によれば、プロセッサ1201は、UE110が本開示の実施形態による動作又は方法のうち少なくとも1つを実行するように制御することができる。
【0103】
メモリ1203は、UE110の動作のための基本プログラム、アプリケーションプログラム、設定情報などのデータを記憶することができる。メモリ1203は、少なくとも1つの構成要素(例えば、送受信機1205、プロセッサ1201)によって使用される様々なデータを記憶することができる。データは、例えば、ソフトウェアと、それに関連する命令に対する入力データ又は出力データとを含んでもよい。メモリ1203は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又は揮発性メモリと不揮発性メモリとの組み合わせで構成することができる。そして、メモリ1203は、プロセッサ1201の要求に従って、記憶されたデータを提供することができる。
【0104】
送受信機1205は、無線チャネルを介して、信号を送受信する機能を実行する。例えば、送受信機1205は、システムの物理層規格に従って、ベースバンド信号及びビット列間の変換機能を実行する。例えば、データ送信時に、送受信機1205は、送信ビット列を符号化及び変調することによって、複素シンボルを生成する。また、データを受信するとき、送受信機1205は、ベースバンド信号を復調及び復号化して、受信ビット列を復元する。また、送受信機1205は、ベースバンド信号をRF(radio frequency)帯域信号にアップコンバートした後、アンテナを介して送信し、アンテナを介して受信したRF帯域信号を、ベースバンド信号にダウンコンバートする。
【0105】
この目的のために、送受信機1205は、送信フィルタ、受信フィルタ、アンプ、ミキサ(mixer)、発振器(oscillator)、DAC(digital to analog convertor)、ADC(analog to digital convertor)などを含むことができる。さらに、送受信機1205は、複数の送受信経路(path)を含むことができる。さらに、送受信機1205は、複数のアンテナ要素(antenna elements)から構成された少なくとも1つのアンテナアレイ(antenna array)を含むことができる。ハードウェアの観点からは、送受信機1205は、デジタルユニット(digital unit)及びアナログユニット(analog unit)から構成することができ、アナログユニットは、動作電力、動作周波数などに応じて、複数のサブユニット(sub-unit)で構成することができる。
【0106】
送受信機1205は、前述したように信号を送受信する。したがって、送受信機1205は、「送信部」、「受信部」又は「送受信部」と呼ばれることがある。なお、以下の説明において、無線チャネル、バックホールネットワーク、光ケーブル、イーサネット、その他の有線経路を介して行われる送信及び受信は、送受信機1205によって、前述したような処理が行われることを含む意味として使用される。一実施形態によれば、送受信機1205は、ネットワーク内の他のノードと通信を実行するためのインターフェースを提供することができる。すなわち、送受信機1205は、UE110において、他のノード、例えば、他の接続ノード、他の基地局、上位ノード、コアネットワークなどに送信されるビット列を、物理信号に変換し、他のノードから受信される物理信号を、ビット列に変換できる。
【0107】
実施形態において、UE(user equipment)によって実行される方法は、NTN(non-terrestrial network)装置のための天体力(ephemeris)情報及び前記UEの位置情報に基づいて、ドップラーシフト(doppler shift)のための補償を行う動作を含むことができる。この方法は、前記報償に基づいて、報償情報を含むメッセージを、前記NTN装置を介してネットワークノードに送信する動作を含むことができる。前記補償情報は、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも1つを指すことができる。前記NTN装置は、前記天体力情報に基づいて移動する衛星(satellite)を含んでもよい。
【0108】
一実施形態によれば、前記補償情報は、MAC(medium access control)CE(control element)を介して送信されてもよい。前記MAC CEの送信は、以前に報告された補償値と現在の補償値との差が閾値以上である場合、トリガされ得る。前記閾値は、RRC(radio resource control)シグナリングを介して構成することができる。
【0109】
一実施形態によれば、前記補償情報は、ランダムアクセス手順(random access procedure)のランダムアクセスプリアンブルの送信によって送信することができる。前記ランダムアクセスプリアンブルのシーケンス又は前記ランダムアクセスプリアンブルが送信されるPRACH(physical random access channel)機会(occasion)のうち少なくとも1つは、前記周波数シフト値を指すことができる。
【0110】
一実施形態によれば、前記方法は、前記ネットワークノードから、前記NTN装置を介して周波数オフセットに関する情報を受信する動作を含むことができる。前記周波数オフセットは、前記ドップラーシフトに対するネットワークにおける補償に関連することができる。前記周波数オフセットは、セル、BWP ID、又はビーム識別子のうち少なくとも1つに関連付けられてもよい(associated with)。
【0111】
一実施形態によれば、前記方法は、前記周波数オフセットの範囲を指すためのRRC(radio resource control)メッセージを、前記NTN装置を介して、前記ネットワークノードから受信する動作を含むことができる。前記情報は、前記範囲内で前記周波数オフセットを指すためのMAC(medium access control)CE(control element)又はDCI(downlink control information)を含んでもよい。
【0112】
実施形態において、ネットワークノードによって実行される方法は、ドップラーシフト(doppler shift)のための補償情報を含むメッセージを、NTN(non-terrestrial network)装置を介して、UE(user equipment)から受信する動作を含むことができる。前記補償情報から、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも一つを識別する動作を含むことができる。前記補償情報は、前記NTN装置のための天体力(ephemeris)情報及び前記UEの位置情報に関連され得る。
【0113】
一実施形態によれば、前記補償情報は、MAC(medium access control)CE(control element)を介して受信されてもよい。前記MAC CEの送信は、以前に報告された補償値と現在の補償値との差が閾値以上である場合、トリガされ得る。前記閾値は、RRC(radio resource control)シグナリングを介して構成されてもよい。
【0114】
一実施形態によれば、前記補償情報は、ランダムアクセス手順(random access procedure)のランダムアクセスプリアンブルの送信によって受信されてもよい。前記ランダムアクセスプリアンブルのシーケンス又は前記ランダムアクセスプリアンブルが送信されるPRACH(physical random access channel)機会(occasion)のうち少なくとも1つは、前記周波数シフト値を指すことができる。
【0115】
一実施形態によれば、前記方法は、周波数オフセットに関する情報を、前記NTN装置を介して前記UEに送信する動作を含むことができる。前記周波数オフセットは、前記ドップラーシフトに対するネットワークにおける補償に関連されてもよい。前記周波数オフセットは、セル、BWP ID、又はビーム識別子のうち少なくとも1つに関連付けられてもよい(associated with)。
【0116】
一実施形態によれば、前記周波数オフセットの範囲を指すためのRRC(radio resource control)メッセージを、前記NTN装置を介して、前記UEに送信する動作をさらに含むことができる。前記情報は、前記範囲内で前記周波数オフセットを指すためのMAC(medium access control)CE(control element)又はDCI(downlink control information)を含んでもよい。
【0117】
実施形態において、UE(user equipment)の装置は、少なくとも1つの送受信機;及び前記少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、NTN(non-terrestrial network)装置のための天体力(ephemeris)情報及び前記UEの位置情報に基づいて、ドップラーシフト(doppler shift)のための補償を行うように構成されてもよい。前記少なくとも1つのプロセッサは、前記報償に基づいて、報償情報を含むメッセージを、前記NTN装置を介してネットワークノードに送信するように構成されてもよい。前記補償情報は、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも1つを指すことができる。前記NTN装置は、前記天体力情報に基づいて移動する衛星(satellite)を含んでもよい。
【0118】
一実施形態によれば、前記補償情報は、MAC(medium access control)CE(control element)を介して送信されてもよい。前記MAC CEの送信は、以前に報告された補償値と現在の補償値との差が閾値以上である場合、トリガされ得る。前記閾値は、RRC(radio resource control)シグナリングを介して構成されてもよい。
【0119】
一実施形態によれば、前記補償情報は、ランダムアクセス手順(random access procedure)のランダムアクセスプリアンブルの送信によって送信されてもよい。前記ランダムアクセスプリアンブルのシーケンス又は前記ランダムアクセスプリアンブルが送信されるPRACH(physical random access channel)機会(occasion)のうち少なくとも1つは、前記周波数シフト値を指すことができる。
【0120】
一実施形態によれば、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ネットワークノードから、前記NTN装置を介して、周波数オフセットに関する情報を受信するようにさらに構成されてもよい。前記周波数オフセットは、前記ドップラーシフトに対するネットワークにおける補償に関連することができる。前記周波数オフセットは、セル、BWP ID、又はビーム識別子のうち少なくとも1つに関連付けられてもよい(associated with)。
【0121】
一実施形態によれば、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記周波数オフセットの範囲を指すためのRRC(radio resource control)メッセージを、前記NTN装置を介して、前記ネットワークノードから受信するようにさらに構成されてもよい。前記情報は、前記範囲内で前記周波数オフセットを指すためのMAC(medium access control)CE(control element)又はDCI(downlink control information)を含んでもよい。
【0122】
実施形態において、ネットワークノードの装置は、少なくとも1つの送受信機;及び前記少なくとも1つの送受信機と結合される少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。前記少なくとも1つのプロセッサは、ドップラーシフト(doppler shift)のための補償情報を含むメッセージを、NTN(non-terrestrial network)装置を介して、UE(user equipment)から受信するように構成されてもよい。前記少なくとも1つのプロセッセは、前記補償情報から、前記ドップラーシフトに応じた周波数シフト値、又は、単位時間当たりの周波数シフト値の変化率を示すドップラーシフト変化率のうち少なくとも1つを識別するように構成されてもよい。前記補償情報は、前記NTN装置のための天体力(ephemeris)情報及び上記UEの位置情報に関連することができる。
【0123】
一実施形態によれば、前記補償情報は、MAC(medium access control)CE(control element)を介して受信されてもよい。前記MAC CEの送信は、以前に報告された補償値と現在の補償値との差が閾値以上である場合、トリガされ得る。前記閾値は、RRC(radio resource control)シグナリングを介して構成されてもよい。
【0124】
一実施形態によれば、前記補償情報は、ランダムアクセス手順(random access procedure)のランダムアクセスプリアンブルの送信によって受信されてもよい。前記ランダムアクセスプリアンブルのシーケンス又は前記ランダムアクセスプリアンブルが送信されるPRACH(physical random access channel)機会(occasion)のうち少なくとも1つは、前記周波数シフト値を指すことができる。
【0125】
一実施形態によれば、前記少なくとも1つのプロセッサは、周波数オフセットに関する情報を、前記NTNデバイスを介して、前記UEに送信するように構成されてもよい。前記周波数オフセットは、前記ドップラーシフトに対するネットワークにおける補償に関連することができる。前記周波数オフセットは、セル、BWP ID、又はビーム識別子のうち少なくとも1つに関連付けられてもよい(associated with)。
【0126】
一実施形態によれば、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記周波数オフセットの範囲を指すためのRRC(radio resource control)メッセージを、前記NTN装置を介して、前記UEに送信するように構成されてもよい。前記情報は、前記範囲内で前記周波数オフセットを指すためのMAC(medium access control)CE(control element)又はDCI(downlink control information)を含んでもよい。
【0127】
本開示の実施形態によれば、非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)において、ドップラーシフトに関する情報を送信することによって、効果的な周波数補償を提供することができる。より具体的には、UEは、事前補償を実行し、補償情報をネットワークに提供することによって、ネットワーク側は、UEで実行されたドップラーシフトに対する補償を識別することができる。ネットワークノード(例えば、gNB120)は、必要に応じて、追加の補償を介して、前記事前補償を補完し、変更された周波数オフセットをUEに指示することができる。
【0128】
本開示で得られる効果は、前記で言及した効果に限定されず、言及していない他の効果は、以下の記載から本開示が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるだろう。
【0129】
本開示の特許請求の範囲又は明細書に記載の実施形態による方法は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせの形態で実装する(implemented)ことができる。
【0130】
ソフトウェアで実施される場合、1つ以上のプログラム(ソフトウェアモジュール)を格納するコンピュータ可読記憶媒体を提供することができる。コンピュータ可読記憶媒体に格納された1つ以上のプログラムは、電子装置(device)内の1つ以上のプロセッサによって実行可能に構成される(configured for execution)。1つ以上のプログラムは、電子装置に本開示の特許請求の範囲又は明細書に記載の実施形態による方法を実行させる命令(instructions)を含む。
【0131】
このようなプログラム(ソフトウェアモジュール、ソフトウェア)は、ランダムアクセスメモリ(random access memory)、フラッシュ(flash)メモリを含む不揮発性(non-volatile)メモリ、ローム(read only memory、ROM)、電気的消去可能プログラム可能ローム(electrically erasable programmable read only memory、EEPROM)、磁気ディスク記憶装置(magnetic disc storage device)、コンパクトディスクローム(compact disc-ROM, CD-ROM)、デジタル多目的ディスク(digital versatile discs, DVDs)、又は他の形式の光学記憶装置、磁気カセット(magnetic cassette)に格納することができる。あるいは、それらの一部又は全部の組み合わせから構成されたメモリに記憶することができる。また、各構成メモリは、複数含まれてもよい。
【0132】
また、プログラムは、インターネット(Internet)、イントラネット(Intranet)、LAN(local area network)、WAN(wide area network)、SAN(storage area network)などの通信ネットワーク、又はそれらの組み合わせから構成された通信ネットワークを介して、アクセス(access)できる取り付け可能な(attachable)記憶装置(storage device)に記憶することができる。そのような記憶装置は、外部ポートを介して、本開示の実施形態を実行する装置に接続することができる。さらに、通信ネットワーク上の別途の記憶装置が、本開示の実施形態を実行する装置に接続することもできる。
【0133】
前記の本開示の特定の実施形態では、開示に含まれる構成要素は、提示された特定の実施形態に従って、単数又は複数で表されている。ただし、単数又は複数の表現は、説明の便宜のために提示した状況に適して選択されたものであり、本開示が単数又は複数の構成要素に限定されるものではなく、複数で表される構成要素であっても、単数で構成されても、単数で表現された構成要素であっても、複数で構成されてもよい。
【0134】
なお、本開示の詳細な説明では、具体的な実施形態について説明したが、本開示の範囲から逸脱しない限り、様々な変形が可能であることは言うまでもない。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11a
図11b
図12