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特開2024-65104ケースクリーナー及びこれを含むケース洗浄システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065104
(43)【公開日】2024-05-14
(54)【発明の名称】ケースクリーナー及びこれを含むケース洗浄システム
(51)【国際特許分類】
   B08B 3/02 20060101AFI20240507BHJP
   B08B 5/02 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
B08B3/02 A
B08B5/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023185129
(22)【出願日】2023-10-29
(31)【優先権主張番号】P 2022173868
(32)【優先日】2022-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】595049622
【氏名又は名称】株式会社ジャストコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100124718
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 建
(74)【代理人】
【識別番号】100136216
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 恵美
(72)【発明者】
【氏名】滝波 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】田中 博志
(72)【発明者】
【氏名】吉田 俊之
(72)【発明者】
【氏名】辻 寿幸
【テーマコード(参考)】
3B116
3B201
【Fターム(参考)】
3B116AA26
3B116AB14
3B116BA02
3B116BA15
3B116BB23
3B116BB82
3B116BB87
3B116BB88
3B116CA06
3B116CC03
3B201AA26
3B201AB14
3B201BA02
3B201BA15
3B201BB23
3B201BB82
3B201BB87
3B201BB92
3B201CC12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ケースの正面又は裏面の不定の位置に、ランダムに粘着されたシールを、瞬時に剥離することができるケースクリーナーを提供する。
【解決手段】底部と天井部とこの両者を接続する側部とを有する函体の内部に挿入されたケースを洗浄するケースクリーナーにおいて、一端が高圧流体を吐出する高圧ポンプに接続された閉端導管の閉端が、側部を貫通して内部に挿入され、該閉端導管の閉端の近傍には一又は複数の噴出口が設けられており、表面にシールが粘着されたケースを前記函体の内部に挿入し、高圧流体を前記一又は複数の噴出口から噴射して、粘着されたシールを剥がすと共に該ケースの内外表面を洗浄し得る、ケースを出し入れする出入口が、側部の底部近傍に設けられており、該出入口からその底部上にケースを挿入し、該一又は複数の噴出口から底部方向に噴射する高圧流体を該ケースのシール粘着部分に直射して、粘着されたシールを剥離し得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部と天井部とこの両者を接続する側部とを有する函体の内部に挿入されたケース(以下、簡単のため「ケース」という)を洗浄するケースクリーナーにおいて、
一端が高圧流体を吐出する高圧ポンプに接続された閉端導管の閉端が、側部を貫通して内部に挿入され、該閉端導管の閉端の近傍には一又は複数の噴出口が設けられており、
表面にシールが粘着されたケースを前記函体の内部に挿入し、前記高圧ポンプにより供給された高圧流体を、前記一又は複数の噴出口に夫々取付けたノズルから噴射して、粘着されたシールを剥がすと共に該ケースの内外表面を洗浄し得るケースクリーナーであって、
前記函体は、
ケースを出し入れする出入口が、側部の底部近傍に設けられており、
該出入口からその底部上にケースを挿入し、前記ノズルから底部方向に噴射する高圧流体を該ケースのシール粘着部分に直射して、粘着されたシールを剥離し得るケースクリーナー。
【請求項2】
前記閉端導管の閉端の近傍に複数の噴出口を設け、夫々の噴出口同士の間隔を、1cm以上10cm未満とした、請求項1に記載のケースクリーナー。
【請求項3】
前記閉端導管の閉端の近傍に2つの噴出口を設け、この2つの噴出口同士の間隔を、4.5cm以上7.5cm未満とした、請求項1に記載のケースクリーナー。
【請求項4】
前記ノズルは旋回流を噴射する旋回ノズルであることを特徴とする請求項1に記載のケースクリーナー。
【請求項5】
前記出入口の前方に、底部と面一に接続するように受け皿が設けられ、
該受け皿に載置したケースを、該出入口から内部に円滑に出し入れし得る、請求項1に記載のケースクリーナー。
【請求項6】
前方に受け皿が設けられた前記出入口の、該受け皿と面一に接続された底部に、
該出入口から挿入されたケースを制止するための可動式ストッパーが設けられた、請求項5に記載のケースクリーナー。
【請求項7】
前記複数のノズルから噴射する高圧流体が、前記出入口から挿入したケースに当たる位置を確認し得る確認窓を、前記函体の側部又は天井面に設けた、請求項1に記載のケースクリーナー。
【請求項8】
前記出入口の上端に、該出入口を塞ぐようにブラシを設けた請求項1に記載のケースクリーナー。
【請求項9】
前記函体は、底部と天井部とを接続する側部が、左右の側面と正面と開閉可能な裏面から成る直方体であり、
正面の底部から上方に開口した前記出入口を設けると共に該出入口の上方に前記確認窓を設け、
前記閉端導管の閉端を、左側面又は右側面の上方を貫通して水平に内部に挿入し、前記一又は複数のノズルから噴射された高圧流体が、前記出入口から挿入されたケースを直射するように、該ノズルを一又は複数の噴出口に取り付けた、
請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のケースクリーナー。
【請求項10】
請求項9に記載のケースクリーナーと洗浄装置と乾燥装置と回収ターミナルとをベルトコンベアで接続し、洗浄したケースを該回収ターミナルに回収する洗浄システムであって、
前記ケースクリーナーは、
その函体の底部が、回転可能なシリンダが左右方向に一定間隔で配置されたシリンダベルトにより構成され、
該シリンダベルトは、該函体の左側面又は右側面に設けられた接続口を通して該函体の外部に延伸して、前記洗浄装置又は前記ベルトコンベアと接続されており、
該函体の右側面又は左側面の底部近傍に、前記一又は複数のノズルの下方に載置されたケースを左方又は右方に押し出すプッシャーが設けられ、
該函体の正面の出入口から挿入されて、前記一又は複数のノズルから噴射された高圧流体により洗浄されたケースが、該プッシャーにより左方又は右方に押し出されて該シリンダベルト上を移動し、前記ベルトコンベアに載って洗浄装置及び乾燥装置を経て回収ターミナルに回収される、ケース洗浄システム。
【請求項11】
前記洗浄装置は、
上方の回転洗浄用ブラシ及び下方の回転洗浄用ブラシからなる上下の回転洗浄用ブラシ対と、
該上下の回転洗浄用ブラシ対を挟んで直列に接続された2台のベルトコンベアと、
を含み、
上方の回転洗浄用ブラシ又は下方の回転洗浄用ブラシの回転方向が、該2台のベルトコンベアのベルトの回転方向と一致するように、該上下の回転洗浄用ブラシ対が該2台のベルトコンベア間に設置され、
該2台のベルトコンベア上を回収ターミナルへ移動するケースが、該上下の回転洗浄用ブラシ対の間を通過することにより、その表面及び裏面が洗浄される、請求項10に記載のケース洗浄システム。
【請求項12】
前記乾燥装置は、
内部に高圧風を送風する高圧ブロアーが設置された高圧ブロアー室と、
内部に熱風乾燥機を備えて高温状態に保持される高温乾燥室と、
からなり、
前記洗浄装置を経て前記ベルトコンベア上を回収ターミナルへ移動するケースが、
該高圧ブロアー室において、高圧ブロアーが該ケースの表面に付着した水分を飛ばし、
該高温乾燥室において、該ケースの表面に付着した水分を気化させる、
請求項10に記載のケース洗浄システム。
【請求項13】
前記高温乾燥室は、
高温の熱風を送風するドライヤー及び該熱風を拡散する送風機を備える熱風乾燥機と、
から構成され、
該ドライヤーの送風する高温の熱風が、該送風機の送風により室内に対流されて、高温状態を保持する、
請求項12に記載のケース洗浄システム。
【請求項14】
上端が開口された収容ボックスの該開口からケースを挿入して収容して成るDVD展示ケースを、分離装置が収容ボックスとケースに分離して洗浄し、回収ターミナルに回収するシステムにおいて、
前記分離装置は、分離した該収容ボックスと該ケースを、夫々収容ボックスクリーナーと前記ケースクリーナーに供給し、
該ケースクリーナー及び前記洗浄装置及び乾燥装置を経て洗浄された該ケースが、該収容ボックスクリーナーにより洗浄された該収容ボックスと共に、回収ターミナルに回収される、請求項10に記載のケース洗浄システムであって、
前記収容ボックスクリーナーは、
前方プーリと後方プーリにチェーンが巻回されて成るチェーンコンベアと、
該チェーンコンベア上に突出し、該チェーンコンベアに沿って細長の矩形状のベース、及び、該ベース上に立設され、前記収容ボックスをその開口部から挿入して被覆可能な挿入凸部からなるキャリヤーと、
該チェーンコンベアを挟んだ両脇に設置された1組の洗浄用ローラーと、
該洗浄用ローラーの後方において、該ベースの両側方に密接するように該チェーンコンベアに沿って延伸し、該チェーンコンベアの後方に向かって上方に傾斜したガイドレールと、
を備え、
その開口部から前記挿入凸部に倒立姿勢で挿入された収容ボックスが、
その開口部の前後の縁が前記ベースに係止されて前記キャリヤーと共に前記チェーンコンベア上を移動し、
その両側面が前記1組の洗浄用ローラーに挟まれて洗浄され、
洗浄された該収容ボックスの開口部の左右の縁が、前記ガイドレールに乗り上げることにより、
該収容ボックスがガイドレールに案内されて、該チェーンコンベアの上方に遊離され、
前記ケースクリーナー及び前記洗浄装置及び乾燥装置を経て回収されたケースと共に、回収ターミナルに回収される、ケース洗浄システム。
【請求項15】
前記チェーンコンベアの後方プーリの位置辺りより後方において、前記ガイドレールに連続するように、その一方又は両側に立設されたガイドフェンスが、
該チェーンコンベアに対して直角下方向にカーブすると共に90度捩じれるように延伸し、
該チェーンコンベアの後方かつ側方に、横倒し状態で水平方向に突出しており、
該ガイドレールに案内され、前記チェーンコンベアの後方プーリの位置辺りにおいて前記キャリヤーから上方に遊離された収容ボックスが、
該ガイドレールに連続するように立設された該ガイドフェンスに案内されて、該チェーンコンベアに対して直角下方向に横倒し状態で該ガイドフェンスの終端から放出され、
該ガイドフェンスの終端に配置された運搬用ベルトコンベア上に落下した該収容ボックスが、該運搬用ベルトコンベアに運搬されて前記回収ターミナルに回収される、
請求項14に記載のケース洗浄システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DVD等のディスク状記憶媒体を収納するプラスティックケースに粘着されたシールを剥離すると共に、その内外表面を洗浄するケースクリーナー、および、当該ケースクリーナーを含むケース洗浄システムに関し、更には、当該ケース洗浄システムに収容ボックスクリーナーを付加して、プラスティックケースを収容する収容ボックスも同時に洗浄可能なケース洗浄システム関する。
【背景技術】
【0002】
図13は、DVD 、CD 、ゲームソフト等のディスク状記憶媒体を収納し、レンタルショップ等の陳列棚に陳列されるプラスティックケース100の形態を示している。例えばDVDディスクを収納したプラスティックケース(以下、簡単のため「ケース」ともいう)100は、レンタルショップ等の陳列棚において、図14(a)~(c)に示すように、収容ボックス300に収容されて、DVD展示ケース500として展示されることが多い。
【0003】
レンタルショップ等の訪問客は、先ず、収容ボックス300に表示されたDVDの宣伝広告及び内容表示や、ケース100の上端に貼付された「DVD 貸出できます 7泊8日」のシール101などにより、借りたいDVDを確認する。そして、そのDVDディスクを収納したケース100を収容ボックス300から抜き取ってレジに持参し、貸出手続を行う(図14(a)、図13参照)。そして、借りたDVDがケース100に収容されて返却されると、DVDディスクの表面を店員等が布巾などで拭くなどした後、ケース100に収納され、ケース100は、基本的に、陳列棚に陳列されたままの元の収容ボックス300に、再び収容される。
【0004】
一般的に直方体のプラスティックケース100の表面には、図13に示すように、販売、レンタルのためにバーコード用のシール102が粘着されるが、近年ケース100は薄型化が進み、バーコード用シール102は面積の広い正面又は裏面の一定の位置に粘着されるのが通常である。また、ケース100の正面又は裏面には、バーコード用シール102の他にも宣伝広告や告知のための上記シール101などが粘着されるが、これらの位置は、そのシールの種類によってまちまちであり、店によっても異なることが多い。
【0005】
DVDディスク等を収納するケース100は、中身のDVDディスクが更新されても、洗浄してリサイクル使用するのが好ましいが、上記のように宣伝広告等のためのシール101やバーコード用シール102などが粘着されるため、これらのシールを剥離して洗浄する必要がある。また、ケース100を収容する収容ボックス300には、通常、シール等は貼付されないが、ケース100と共に洗浄して繰り返し使用するのが好ましい。
【0006】
プラスティックケースに貼付されたシールを剥して洗浄するシール剥がし機については、従来より多くの考案が開示されている。例えば、特許文献1は、プラスチック製の被粘着体の側面に粘着されたシールを剥がすシール剥がし機を開示する。このシール剥がし機は、高圧流体を吐出する高圧ポンプと、高圧ポンプからの高圧流体を前記被粘着体のシール粘着部分に向けて噴射する旋回ノズルとを備え、高圧ポンプの吐出圧が14MPaより大きく20MPa未満の範囲にあり、被粘着体とノズルとの間の離隔距離が15cm以下であることを特徴とする。また、被粘着体とノズルとの相対搬送速度を1cm/sec~5cm/secの範囲内として、コンベアなどに載置したプラスチック製の被粘着体をノズルに対して一定の速度で搬送して、被粘着体の側面に粘着されたシールを剥がすことができる。
【0007】
また、特許文献2に係る物品の洗浄装置は、個々の噴射ノズルに対応するそれぞれの被洗浄領域における洗浄の難易度に応じて、それらの噴射ノズルと被洗浄面との間の距離を調整し、個々の噴射ノズルの洗浄力を調整するとともに、個々の噴射ノズルの洗浄範囲を相互に補完するという技術手段を採用している。そのため、個々の噴射ノズルがより効率的に機能することから、より少ない個数の噴射ノズルによって物品の全洗浄範囲を的確に洗浄することができる。
【0008】
しかし、特許文献1シール剥がし機は、面積が狭く、粘着する位置が略一定であるケース等の側面に粘着されたシールを剥がすのには適しているが、面積が広く、粘着する位置が不定となる正面又は裏面に粘着されたシールを剥離するには不適当である。また、特許文献2に係る物品の洗浄装置は、個々の噴射ノズルをより効率的に機能させるために、噴射ノズルと被洗浄面との間の距離を調整する必要があり、正面又は裏面における粘着位置が不定であるシールの剥離には不向きである。
【0009】
他方、ケース100を収容する収容ボックス300は、通常、シール等が貼付されないため、人手により洗浄するのが一般的であった。したがって、その洗浄度には個人差が出て品質が一定しないため、ケース100を洗浄する際などに、収容ボックス300も洗浄機により洗浄するのが好ましい。しかし、ケース100と共に、これを収容する収容ボックス300も同時に洗浄して回収するケース洗浄システムは、従来存在しなかった。
【0010】
【特許文献1】特開2008-296081号公報
【特許文献2】特許第4201325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明は、ケースの正面又は裏面の不定の位置に、ランダムに粘着されたシールを、瞬時に剥離することができるケースクリーナー、および、当該ケースクリーナーによりシールを剥離したケースを洗浄、乾燥し、再利用可能にして回収するケース洗浄システムを提供する。また、本発明は、このケース洗浄システムに、ケースを収容する収容ボックスを洗浄するための収容ボックスクリーナーを付加し、レンタルショップ等から回収されたDVD展示ケースを、ケースと収容ボックスに分離して洗浄し、再度DVD展示ケースとしてレンタルショップ等に供給し得るケース洗浄システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1)ケースクリーナー
本発明に係るケースクリーナーは、底部と天井部とこの両者を接続する側部とを有する函体の内部に挿入されたケースを洗浄するケースクリーナーにおいて、
一端が高圧流体を吐出する高圧ポンプに接続された閉端導管の閉端が、側部を貫通して内部に挿入され、該閉端導管の閉端の近傍には一又は複数の噴出口が設けられており、
表面にシールが粘着されたケースを前記函体の内部に挿入し、前記高圧ポンプにより供給された高圧流体を、前記一又は複数の噴出口に夫々取付けたノズルから噴射して、粘着されたシールを剥がすと共に該ケースの内外表面を洗浄し得るケースクリーナーであって、
前記函体は、ケースを出し入れする出入口が、側部の底部近傍に設けられており、該出入口からその底部上にケースを挿入し、前記ノズルから底部方向に噴射する高圧流体を該ケースのシール粘着部分に直射して、粘着されたシールを剥離し得る。
【0013】
本発明に係るケースクリーナーは、前記閉端導管の閉端の近傍に複数の噴出口を設け、夫々の噴出口同士の間隔を、1cm以上10cm未満とするのが好ましい。
【0014】
本発明に係るケースクリーナーは、前記閉端導管の閉端の近傍に2つの噴出口を設け、この2つの噴出口同士の間隔を、4.5cm以上7.5cm未満するのが望ましい。
【0015】
本発明に係るケースクリーナーは、前記ノズルは旋回流を噴射する旋回ノズルであることを特徴とする。
【0016】
本発明に係るケースクリーナーは、前記出入口の前方に、底部と面一に接続するように受け皿が設けられ、該受け皿に載置したケースを、該出入口から内部に円滑に出し入れし得る。
【0017】
本発明に係るケースクリーナーは、前方に受け皿が設けられた前記出入口の、該受け皿と面一に接続された底部に、該出入口から挿入されたケースを制止するための可動式ストッパーを設けてもよい。
【0018】
本発明に係るケースクリーナーは、前記複数の噴出口又はノズルから噴射する高圧流体が、前記出入口から挿入したケースに当たる位置を確認し得る確認窓を、前記函体の側部又は天井面に設けてもよい。
【0019】
本発明に係るケースクリーナーは、前記出入口の上端に、該出入口を塞ぐようにブラシを設け得る。
【0020】
本発明に係るケースクリーナーにおいて、前記函体は、底部と天井部とを接続する側部が、左右の側面と正面と開閉可能な裏面から成る直方体であり、正面の底部から上方に開口した前記出入口を設けると共に該出入口の上方に前記確認窓を設け、前記閉端導管の閉端を、左側面又は右側面を貫通して水平に内部に挿入し、前記一又は複数のノズルから噴射された高圧流体が、前記出入口から挿入されたケースを直射するように、該ノズルを一又は複数の噴出口に取り付けてもよい。
【0021】
本発明に係るケースクリーナーは、ケースと前記ノズルとの間の離隔距離が7cm以上9cm以下であるのが好ましい。

(2)ケース洗浄システム
【0022】
本発明に係るケース洗浄システムは、上記ケースクリーナーと洗浄装置と乾燥装置と回収ターミナルとをベルトコンベアで接続し、洗浄したケースを該回収ターミナルに回収する洗浄システムであって、
前記ケースクリーナーは、その函体の底部が、回転可能なシリンダが左右方向に一定間隔で配置されたシリンダベルトにより構成され、該シリンダベルトは、該函体の左側面又は右側面に設けられた接続口を通して該函体の外部に延伸して、前記洗浄装置又は前記ベルトコンベアと接続されており、該函体の右側面又は左側面の底部近傍に、前記一又は複数のノズルの下方に載置されたケースを左方又は右方に押し出すプッシャーが設けられ、該函体の正面の出入口から挿入されて、前記一又は複数のノズルから噴射された高圧流体により洗浄されたケースが、該プッシャーにより左方又は右方に押し出されて該シリンダベルト上を移動し、前記ベルトコンベアに載って洗浄装置及び乾燥装置を経て回収ターミナルに回収される。
【0023】
本発明に係るケース洗浄システムにおいて、前記洗浄装置は、上方の回転洗浄用ブラシ及び下方の回転洗浄用ブラシからなる上下の回転洗浄用ブラシ対と、該上下の回転洗浄用ブラシ対を挟んで直列に接続された2台のベルトコンベアと、を含み、
上方の回転洗浄用ブラシ又は下方の回転洗浄用ブラシの回転方向が、該2台のベルトコンベアのベルトの回転方向と一致するように、該上下の回転洗浄用ブラシ対が該2台のベルトコンベア間に設置され、該2台のベルトコンベア上を回収ターミナルへ移動するケースが、該上下の回転洗浄用ブラシ対の間を通過することにより、その表面及び裏面が洗浄される。
【0024】
本発明に係るケース洗浄システムにおいて、前記乾燥装置は、内部に高圧風を送風する高圧ブロアーが設置された高圧ブロアー室と、内部に熱風乾燥機を備えて高温状態に保持される高温乾燥室と、からなり、
前記洗浄装置を経て前記ベルトコンベア上を回収ターミナルへ移動するケースが、該高圧ブロアー室において、高圧ブロアーが該ケースの表面に付着した水分を飛ばし、該高温乾燥室において、該ケースの表面に付着した水分を気化させる。
【0025】
本発明に係るケース洗浄システムにおいて、前記高温乾燥室は、高温の熱風を送風するドライヤー及び該熱風を拡散する送風機を備える熱風乾燥機と、から構成され、
該ドライヤーの送風する高温の熱風が、該送風機の送風により室内に対流されて、高温状態を保持する。

(3)収容ボックスクリーナーを備えたケース洗浄システム
【0026】
本発明に係るケース洗浄システムは、上端が開口された収容ボックスの該開口からケースを挿入して収容して成るDVD展示ケースを、分離装置が収容ボックスとケースに分離して洗浄し、回収ターミナルに回収するシステムにおいて、
前記分離装置は、分離した該収容ボックスと該ケースを、夫々収容ボックスクリーナーと前記ケースクリーナーに供給し、該ケースクリーナー及び前記洗浄装置及び乾燥装置を経て洗浄された該ケースが、該収容ボックスクリーナーにより洗浄された該収容ボックスと共に、回収ターミナルに回収される、上記ケース洗浄システムであって、
前記収容ボックスクリーナーは、前方プーリと後方プーリにチェーンが巻回されて成るチェーンコンベアと、該チェーンコンベア上に突出し、該チェーンコンベアに沿って細長の矩形状のベース、及び、該ベース上に立設され、前記収容ボックスをその開口部から挿入して被覆可能な挿入凸部からなるキャリヤーと、該チェーンコンベアを挟んだ両脇に設置された1組の洗浄用ローラーと、該洗浄用ローラーの後方において、該ベースの両側方に密接するように該チェーンコンベアに沿って延伸し、該チェーンコンベアの後方に向かって上方に傾斜したガイドレールと、を備え、
その開口部から前記挿入凸部に倒立姿勢で挿入された収容ボックスが、その開口部の前後の縁が前記ベースに係止されて前記キャリヤーと共に前記チェーンコンベア上を移動し、その両側面が前記1組の洗浄用ローラーに挟まれて洗浄され、洗浄された該収容ボックスの開口部の左右の縁が、前記ガイドレールに乗り上げることにより、該収容ボックスがガイドレールに案内されて、該チェーンコンベアの上方に遊離され、前記ケースクリーナー及び前記洗浄装置及び乾燥装置を経て回収されたケースと共に、回収ターミナルに回収される。
【0027】
本発明に係るケース洗浄システムは、前記チェーンコンベアの後方プーリの位置辺りより後方において、前記ガイドレールに連続するように、その一方又は両側に立設されたガイドフェンスが、該チェーンコンベアに対して直角下方向にカーブすると共に90度捩じれるように延伸し、該チェーンコンベアの後方かつ側方に、横倒し状態で水平方向に突出しており、該ガイドレールに案内され、前記チェーンコンベアの後方プーリの位置辺りにおいて前記キャリヤーから上方に遊離された収容ボックスが、該ガイドレールに連続するように立設された該ガイドフェンスに案内されて、該チェーンコンベアに対して直角下方向に横倒し状態で該ガイドフェンスの終端から放出され、該ガイドフェンスの終端に配置された運搬用ベルトコンベア上に落下した該収容ボックスが、該運搬用ベルトコンベアに運搬されて前記回収ターミナルに回収される。
【発明の効果】
【0028】
本発明に係るケースクリーナーは、函体の内部に挿入された閉端導管に設けられた一又は複数の噴出口から、高圧ポンプから閉端導管に供給される高圧流体を噴射することにより、函体の内部に挿入されたケースの表面に粘着されたシールを剥がすと共にケースの内外表面を洗浄することができる。函体の側部の底部近傍に設けられた出入口からその底部上にケースを挿入し、ノズルを取り付けた噴出口から底部方向に噴射する高圧流体を当該ケースのシール粘着部分に直射して、ケースの表面に粘着されたシールを剥離することができる。
【0029】
本発明のケースクリーナーは、直方体のケースの面積の広い正面や裏面を上にして、上記出入口から函体の底部上に手動で挿入することもできるので、面積の広い正面や裏面の外表面、あるいは内表面のランダムな位置に粘着されたシールを短時間で剥離することができる。そして、函体の側部又は天井面に設けた確認窓から、ノズルから噴射する高圧流体及びケースを確認できるので、高圧流体が噴射される位置に合わせてケースの位置を手動で移動させて、シール粘着部分や汚れ位置に高圧流体を直射させることができ、効率的にシールを剥離すると共に、その内外表面を効果的に洗浄することができる。本発明のケースクリーナーが、1個のケースに粘着された1又は2つのシールを剥離し、ケースの内外表面を洗浄するのに要する時間は1~2秒程度であり、極めて効率的に洗浄を終了して、ケースを再利用可能な状態にすることができる。
【0030】
本発明に係るケースクリーナーは、一又は複数の噴出口に取り付けるノズルを旋回ノズルとすると、より強力な剥離力を得ることができ、旋回ノズルから噴射される高圧流体がケースのシール粘着部分に直射すると、一瞬にして粘着されたシールを剥離することができる。函体の内部に挿入された閉端導管に設ける噴出口は1つでも複数でもよいが、複数の噴出口を1cm以上10cm未満の間隔で設けると、1つの噴出口当たりの噴出水量は減るものの、シールを剥離する能力は向上する。さらに、2つの噴出口を4.5cm以上7.5cm未満の間隔で設けて旋回ノズルを取り付けると、より高いシール剥離効率を得ることができ、最高効率の場合、ケースの表面に粘着されたシールを、平均1.4秒程度で剥離させることができる。
【0031】
本発明に係るケースクリーナーは、前記出入口の前方に、底部と面一に接続するように受け皿が設けられ、該受け皿に載置したケースを、該出入口から内部に円滑に出し入れすることができる。また、その受け皿と面一に接続された底部に、出入口から挿入されたケースを制止するための可動式ストッパーを設ければ、ケースの形状や大きさに合わせて可動式ストッパーの位置を調整することにより、ケースが函体内部に入り込んでしまうことを防止することができる。そのため、手動でケースを出入口から挿入する場合は、可動式ストッパーの位置を予め調整することにより、ケースを持つ手が高圧流体に直射されることを防いで安全性を確保することができ、ケースの洗浄・剥離作業の効率化を図ることができる。
【0032】
更に本発明のケースクリーナーは、函体に設けた出入口の上端から下方に垂下させて、出入口を塞ぐようにブラシを設けたので、底部やケース等に反射した高圧流体を、出入口において遮蔽することができる。このように出入口に設けたブラシは、洗浄後のケースを出入口から取り出す際に、ケースの表面に付着したシール等の残渣を効果的に取り除くことができる。また、函体の底部と面一に接続するように設けられた受け皿に多数の孔を設けたので、出入口から取り出したケースの表面に付着した水分を受け皿の下方に落下させることができる。
【0033】
また、本発明に係るケースクリーナーは、縦横の長さが10cm~20cm、厚さが1cm~2cm程度の直方体のプラスチック製DVD用ケースの洗浄を主たる目的としているが、ケースの大きさ・形状は特に限定されず、函体とその出入口の大きさ等を調整すれば大小のケースにも対応し得る。上記サイズのDVD用ケースを洗浄する場合は、旋回ノズルを取り付けた噴出口を5cm~6cmの間隔で2つ設けるのが最も好適である。また、函体内部に挿入するケースとノズルとの間の離隔距離は、7cm以上9cm以下とするのが好ましく、8cm前後とするのが最も好ましい。高圧ポンプの圧力を10MPaとして2つの旋回ノズルから高圧流体を噴射すれば、DVD用ケースの表面に粘着されたシールを最も効率的に剥離することができ、1.4秒ほどで洗浄を完了することができる。
【0034】
本発明に係るケース洗浄システムは、ケースクリーナーの函体の正面に設けられた出入口から挿入されたケースに、ノズルから噴射された高圧流体を直射して、シール剥離工程を行った後、プッシャーにより、ケースの出し入れ方向とは垂直の左方又は右方に押し出して、左側面又は右側面に設けられた接続口を介してベルトコンベア又は洗浄装置に搬送することができる。そして、ベルトコンベアに載せて運搬することにより、洗浄工程、乾燥工程を経て、シールが剥離されて再利用可能となったケースを、回収ターミナルに回収することができる。
【0035】
さらに、本発明に係るケース洗浄システムは、上記ケース洗浄システムに、ケースを収容する収容ボックスを洗浄するための収容ボックスクリーナーを付加することができる。この本発明に係る収容ボックスクリーナーは、ベルトコンベア上に突出させたキャリヤーに、収容ボックスをその開口部から挿入し、ベルトコンベアを挟んだ1組の洗浄用ローラーにより、収容ボックスを洗浄することができる。そして、ベルトコンベアの後方に向かって上方に傾斜したガイドレールを設けたので、運搬と共に収容ボックスの開口部の長辺の縁が当該ガイドレールに乗り上げることにより、洗浄用ローラーに洗浄された収容ボックスをベルトコンベアから分離し、回収ターミナルに回収することができる。
【0036】
本発明に係る収容ボックスクリーナーを備えるケース洗浄システムにおいて、ケースを収容ボックスに収容したDVD展示ケースは、分離装置において収容ボックスとケースに分離され、夫々収容ボックスクリーナーと上記ケースクリーナーに供給される。そして、上記ケースクリーナー及び上記洗浄装置及び乾燥装置を経て洗浄したケースを、収容ボックスクリーナーにより洗浄した収容ボックスと共に、回収ターミナルに回収することができる。したがって、本発明に係る収容ボックスクリーナーを備えるケース洗浄システムは、レンタルショップ等から回収されたDVD展示ケースを、ケースと収容ボックスに分離して洗浄し、再度DVD展示ケースに組み立てて、レンタルショップ等に再供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明に係るケースクリーナーの正面斜視図。
図2】本発明に係るケースクリーナーの平面斜視図。
図3】本発明に係るケースクリーナーの前方斜視図。
図4】本発明に係るケースクリーナーと高圧ポンプの平面配置図。
図5】ケースのシール剥離工程を表すケースクリーナーの平面透視図。
図6】ノズルの間隔とシール剥離効果の関係を表すノズル配置の正面模式図。
図7】ケース洗浄システムの平面模式図。
図8】(a)実施例に係るケース洗浄システムの平面図、(b)実施例に係るケース洗浄システムの側面図。
図9】収容ボックスクリーナーの側面図。
図10】収容ボックスクリーナーの部分拡大側面図。
図11】収容ボックスをその挿入凸部に挿入する様子を表すキャリヤーの側面図。
図12】収容ボックスクリーナーを備えたケース洗浄システムの平面模式図。
図13】ケースの正面図。
図14】(a)DVD展示ケースの平面模式図、(b)収容ボックスの平面模式図、(c)ケースの平面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、図面を参照しながら本発明に係るケースクリーナー及びこれを含むケース洗浄システムの実施形態、実施例について説明する。なお、以下各図面を通して同一の構成要素には同一の符号を使用するものとする。

(1)ケースクリーナー
【0039】
(ケースクリーナーの構成)
本発明に係るケースクリーナー1は、図4に示すように、高圧流体を吐出する高圧ポンプ50がホース52により接続された函体10に内蔵される。函体10は、図1のように、底部10Dと天井部10Tとこの両者を接続する側部10Sとを有し、ホース52を介して、一端20aが高圧ポンプ50に接続された閉端導管20の閉端20bが、側部10Sを貫通して内部に挿入される。
【0040】
(噴出口)
閉端導管20の閉端20bの近傍には一又は複数の噴出口21が設けられており、図3のように、表面にシール101、102(図6図13参照)が粘着されたケース100を函体10の内部に挿入し、高圧ポンプ50により供給された高圧流体を一又は複数の噴出口21から噴射して、粘着されたシール101、102を剥がすと共にケース100の内外表面を洗浄することができる。この閉端導管20の閉端20bの近傍に設けられた一又は複数の噴出口21には、それぞれ、函体10の底部10D方向に向けてノズル22を取付けるのが好ましい。なお、本発明に係るケースクリーナー1が剥がすシールは、シール101、102の一方でも両方でもよいので、特定のシールのみを剥離する場合以外は、以下、シール101及び/又は102などと表現する。
【0041】
(出入口)
函体10は、ケース100を出し入れする出入口12が、側部10Sの底部10D近傍に設けられている。出入口12は、ケース100を底部10Dに密着させて、底部10D上で出し入れできるように、側部10Sの底部10Dから上方に開口されるのが望ましい。このような出入口12からその底部10D上にケース100を挿入すると(図3参照)、一又は複数の噴出口21から底部10D方向に噴射する高圧流体をケース100のシール粘着部分に直射することにより、粘着されたシール101及び/又は102を剥離することができる。
【0042】
(噴出口の間隔)
本発明に係るケースクリーナー1は、閉端導管20の閉端20bの近傍に設けられた複数の噴出口21同士の間隔を、1cm以上10cm未満とするのが好ましい。噴出口21同士の間隔を1cm以上とするのは、噴出口21にノズル22を取付けるためであり、ノズル22の直径が小さければ、1cm未満であってよい。さらに、閉端導管20の閉端20bの近傍に2つの噴出口21を設け、この2つの噴出口21同士の間隔を、4.5cm以上7.5cm未満とするのが望ましい。
【0043】
(旋回ノズル)
また、噴出口21に取り付けるノズル22は、旋回流を噴射する旋回ノズル22とするのが効果的である。旋回ノズル22を噴出口21に取り付けることにより、噴出口21から直接高圧流体を噴射したり、通常のノズル22を噴出口21に取り付けて高圧流体を噴射する場合よりも、格段に効率的に粘着されたシール101及び/又は102を剥離することができる。
【0044】
(受け皿)
本発明に係るケースクリーナー1は、出入口12の前方に、底部10Dと面一に接続するように受け皿42が設けられ、受け皿42に載置したケース100を、出入口12から内部に円滑に出し入れすることができる。また、函体10の底部10Dと面一に接続するように設けられた受け皿12に多数の孔を設けたので、出入口12から取り出したケース100の表面に付着した水分を受け皿12の下方に落下させることができる。
【0045】
(可動式ストッパー)
この出入口12の、受け皿42と面一に接続された底部10Dには、出入口12から挿入されたケース100を制止するための可動式ストッパー16を設けるのが好適である。図4に示す可動式ストッパー16の位置を、ケース100の形状や大きさに合わせて調整することにより、ケース100が函体10の内部に入り込んでしまうことを防止することができる。また、手動でケース100を出し入れする場合、可動式ストッパー16の位置を予め調整することにより、ケース100を持つ手、指が高圧流体に直射されることを防いで安全性を確保することができると共に、ケース100の洗浄・剥離作業の効率化を図ることができる。
【0046】
本発明に係るケースクリーナー1は、複数の噴出口21又はノズル22から噴射する高圧流体が、出入口12から挿入したケース100に当たる位置を確認し得る確認窓30を、函体10の側部10S又は天井面10Tに設けるのが望ましい(図1図3参照)。
【0047】
また、本発明に係るケースクリーナー1は、出入口12の上端に、出入口12を塞ぐようにブラシ32を設けた(図1図3参照)。このブラシ32は、洗浄後のケース100を函体10の出入口12から取り出す際に、ケース100の表面に付着したシール101及び/又は102等の剥離後の残渣を効果的に取り除くことができる。
【実施例0048】
[ケースクリーナー]
本実施例1に係るケースクリーナー1において、函体10は、底部10Dと天井部10Tとを接続する側部10Sが、左右の側面10L、10Rと正面10Fと開閉可能な裏面10Bから成る直方体である(図1図3図5参照)。図2のように、函体10の底部10Dと天井部10Tは同形の長方形で、縦の長さは30cm、横の長さが50cmであり、その高さは30cm程度であり、底部10Dの下方には、底部10Dから落下する水を受ける容器が、函体10に連続するように設けられている。
【0049】
函体10及びその下方に設けられた容器は、図1のように、ステージ40の後方に載置されている。ステージ40の前方の上面には、受け皿42が配置されており、函体10の出入口12の前方に、底部10Dと面一に接続するように設けられている。
【0050】
このように、本実施例1に係るケースクリーナー1は、天井部10Tから下方へ30cmの位置の底部10Dと面一となるように受け皿42が設置され、図3のように、ケース100を出入口12から内部に円滑に出し入れすることができる。また、出入口12の上端には、出入口12を塞ぐようにブラシ32を設けているので、洗浄後のケース100を函体10の出入口12から取り出す際に、ケース100の表面に付着したシール101及び/又は102等の剥離後の残渣を効果的に取り除くことができる。さらに、受け皿12には多数の孔を設けたので、出入口12から取り出したケース100の表面に付着した水分を受け皿12の下方に落下させることができる。
【0051】
本実施例1のケースクリーナー1は、出入口12の上方に確認窓30を設け(図3参照)、図2のように、閉端導管20の閉端20bを右側面10Rを貫通して水平に内部に挿入している。そして、2つの噴出口21に取り付けた2つのノズル22から噴射された高圧流体を、出入口12から挿入されたケース100に直射することができ、この函体10の内部の様子を、確認窓30から確認することができる。
【実施例0052】
上記実施例1に係るケースクリーナー1は、縦横の長さが10cm~20cm、厚さが1cm~2cm程度の直方体のDVD用ケース100の洗浄を目的としている。本実施例2では、縦横の長さが186mmと130mm、厚さが12mmの直方体のDVD用ケース100を洗浄し、図13のDVD用ケース100の表面の下方に粘着されたバーコード用シール102の剥離を行った。ケース100には、バーコード用シール102の他に、その上端と下端に注意書き用シール101が2枚粘着されているが、これらは剥離せずに再利用できるため、バーコード用シール102のみを剥離した。
【0053】
本実施例2では、図5のように、幅130mmのケース100を縦方向にして出入口12に挿入するため、上記実施例1に係るケースクリーナー1において、噴出口21は1個又は2個とし、噴出口21には旋回ノズル22を取り付けた。また、高圧ポンプの圧力が大き過ぎると、旋回ノズル22から噴射される高圧流体により、薄厚のプラスチック製DVD用ケース100が破壊される虞があるため、本実施例2で用いた高圧ポンプの圧力の最大値を20MPaとした。そして、函体10の内部に挿入するケース100と旋回ノズル22との間の離隔距離を調整し、その距離が7cm~9cm程度のときに効率よく剥離できることを確認したため、ケース100と旋回ノズル22と離隔距離を8cmとした。
【0054】
本実施例2では、上記のように、旋回ノズル22を1個又は2個取り付け、どちらの場合が効率的にバーコード用シール102を剥離できるか確認した。また、旋回ノズル22が2個の場合は、2つの旋回ノズル22間の間隔を最初10cm以上とし、この間隔を狭めて最適な間隔を探した。例えば、図6のように、2つの旋回ノズル22間の間隔を10cmとすると、左側写真のように、シール102を剥離し損ねる場合があった。しかし、間隔を4.5cm以上7.5cm未満とすると、図6の右側写真のように、シール102を略確実に剥離することができ、5.5cmの場合が最適であった(図6の右側写真は、間隔が5.5cmの場合)。
【0055】
次に、高圧ポンプの圧力を0~10MPa又は20MPaとして1又は2つの旋回ノズル22から高圧流体を噴射した。
【0056】
表1と表2は、それぞれ、1つの噴出口21に旋回ノズル22を取り付けた場合と、5.5cmの間隔で2つ設けた噴出口に旋回ノズル22を取り付けた場合の、ケースクリーナー1の処理能力を比較した実験結果である。表1と表2において、数値は10回の実験結果の平均値である。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
表1の結果から、旋回ノズル22が1個の場合は、高圧ポンプ50の吐出圧が14MPaより大きく20MPa未満の範囲とし、ケース100と旋回ノズル22との間の離隔距離が15cm以下とするのが、シール剥離に最も好適であった。そして、高圧ポンプ50の圧力を20MPaとすると、10MPaの場合より噴出水量率(L/分)が1.5倍に上がり、1個当たりのシール剥離および洗浄に要する時間を1秒以上短縮することができた。
【0060】
表2の結果からは、旋回ノズル22が2個の場合に高圧ポンプ50の圧力を20MPaとすると、旋回ノズル22からの出力が出なかったので高圧ポンプ50の圧力の比較ができない。そこで、圧力を10MPa以下とすると、旋回ノズル22から高圧流体の噴射を得ることができ、旋回ノズル22からの1個当たりのシール剥離および洗浄に要する時間を、旋回ノズル22が1個の場合より、大幅に短縮することができた。
【0061】
旋回ノズル22が2個の場合、高圧ポンプ50の圧力が10MPaのときにシール剥離効率が最大となり、ケース1個当たりのシール剥離に要した時間は、約1.4秒であった。したがって、本実施例2に係るケースクリーナー1により、このサイズのDVD用ケースを洗浄する場合は、旋回ノズル22を取り付けた噴出口21を5cm~6cmの間隔で2つ設け、高圧ポンプ50の圧力を、2つの噴出口21から高圧流体を噴射し得る最大圧の10MPaとするのが最も好適であることが分かった。

(2)ケース洗浄システム
【0062】
(ケース洗浄システム)
本発明に係るケース洗浄システム2は、図7に示すように、ケースクリーナー1と洗浄装置70と乾燥装置80とが、ベルトコンベア90で接続され、ケースクリーナー1の出入口12から挿入したケース100に、夫々、シール剥離工程、洗浄工程及び乾燥工程を行って、これを回収するシステムである。
【0063】
本発明に係るケース洗浄システム2において、ケース100は、函体10の正面に設けられた出入口12から挿入され、シール剥離工程を経た後、後述するプッシャー60により右方に押し出され、右側面10Rに設けられた接続口13を介してベルトコンベア90又は洗浄装置70に搬送され、乾燥工程を経て回収される(図7参照)。
【0064】
(シリンダベルト)
このような本発明に係るケース洗浄システム2は、以下のように構成される。すなわち、本発明のケース洗浄システム2において、ケースクリーナー1は、その函体10の底部10Dが、回転可能なシリンダが左右方向に一定間隔で配置されたシリンダベルト62により構成される。シリンダベルト62は、シリンダが回転することにより、載置されて左右方向に力を受けたケース100を左右方向に運搬することができ、シリンダ間に設けられた隙間から、ケース100に付着した水分を、函体10の下方に落下させることができる。そして、このシリンダベルト62は、函体10の左側面10L又は右側面10Rに設けられた接続口13を通して函体10の外部に延伸して、洗浄装置70又はベルトコンベア90と接続し、ケース100を洗浄装置70に運搬することができる。
【0065】
(プッシャー)
また、函体10の右側面10R又は左側面10Lの底部近傍には、一又は複数のノズルの下方に載置されたケース100を左方又は右方に押し出すプッシャー60が設けられている。そして、函体10の正面の出入口から挿入されて、一又は複数のノズルから噴射された高圧流体により洗浄されたケース100が、プッシャー60により左方又は右方に押し出されてシリンダベルト62上を移動して、洗浄装置70又はベルトコンベア90に運搬される。あるいは、プッシャー60によりケース100を押し出す前に、ケース100の上下を裏返す機構を設けてもよい。
【0066】
(洗浄装置及び乾燥装置)
洗浄装置70及び乾燥装置80は、特に限定されず、市販のケース洗浄装置と乾燥装置を、ベルトコンベア90により接続すればよい。ベルトコンベア90も特に限定されないが、シール剥離工程、洗浄工程でケース100に付着した水分が落下するように、一定間隔で間隙が設けられたベルトを用いるのが好ましい。
【0067】
以上説明したように、本発明に係るケース洗浄システム2は、ケースクリーナー1の函体10の正面に設けられた出入口12から挿入されたケース100に、ノズル22から噴射された高圧流体を直射して、シール剥離工程を行った後、プッシャー60により右方に押し出して、右側面10Rに設けられた接続口13を介してベルトコンベア90又は洗浄装置70に搬送し、乾燥工程を経て回収することができる(図7参照)。
【実施例0068】
[ケース洗浄システム]
本実施例に係るケース洗浄システム2は、図8(a)、(b)に示すように、ケースクリーナー1と洗浄装置70と乾燥装置80と回収ターミナル4とをベルトコンベア90で接続し、洗浄したケース100を回収して回収ターミナル4に集積する洗浄システムである。
【0069】
上述のように、ケースクリーナー1は、その函体10の底部が、回転可能なシリンダが左右方向に一定間隔で配置されたシリンダベルト62により構成されている。そして、このシリンダベルト62は、函体10の右側面に設けられた接続口13を通して函体10の外部に延伸して、洗浄装置70又はベルトコンベア90と接続されている(図12図7参照)。
【0070】
また、函体10の左側面の底部近傍に、一又は複数のノズル22の下方に載置されたケース100を左方又は右方に押し出すプッシャー60が設けられている。そして、函体10の正面の出入口から挿入されて、一又は複数のノズル22から噴射された高圧流体により洗浄されたケース100は、プッシャー60により右方に押し出されてシリンダベルト62上を移動し、ベルトコンベア90に載って洗浄装置70及び乾燥装置80を経て回収ターミナル4に回収される(図12図7参照)。
【0071】
図8(a)、(b)に示すように、本実施例のケース洗浄システム2において、洗浄装置70は、上方の回転洗浄用ブラシ72u及び下方の回転洗浄用ブラシ72dからなる上下の回転洗浄用ブラシ対72と、上下の回転洗浄用ブラシ対72を挟んで直列に接続された2台のベルトコンベア90、90とから構成される。この上下の回転洗浄用ブラシ対72は、上方の回転洗浄用ブラシ72u又は下方の回転洗浄用ブラシ72dの回転方向が、2台のベルトコンベア90、90のベルトの回転方向と一致するように、2台のベルトコンベア90、90間に設置される。2台のベルトコンベア90、90のうちの一方は、シリンダベルト62と直接接続されてよい。
【0072】
2台のベルトコンベア90、90上を回収ターミナル4へ移動するケース100は、上下の回転洗浄用ブラシ対72の間を通過することにより、その表面及び裏面が洗浄される。上下の回転洗浄用ブラシ対72は、下方の回転洗浄用ブラシ72dをベルトコンベア90、90の流れと同方向に、上方の回転洗浄用ブラシ72uをその反対方向に回転させ、ケース100との接触位置辺りに水を噴射するのが好ましい。また、洗浄装置70において、ベルトコンベア90、90に用いるベルトは、既存のベルトにポンチ等で多数の孔を空け、噴射した水をベルトから落下させ得る構成が望ましい。
【0073】
ベルトコンベア90上を回収ターミナル4へ移動するケース100は、洗浄装置70を経た後、乾燥装置80を通過する。本実施例の乾燥装置80は、内部に高圧風を送風する高圧ブロアー821が設置された高圧ブロアー室82と、内部に熱風乾燥機841を備えて高温状態に保持される高温乾燥室84とからなる。乾燥装置80は、高圧ブロアー室82に設置した高圧ブロアー821がケース100の表面に付着した水分を飛ばし、高温乾燥室84において、ケース100の表面に付着した水分を気化させて乾燥させる。
【0074】
この高温乾燥室84は、図8(b)に示すように熱風乾燥機841を備え、この熱風乾燥機841は、高温の熱風を送風するドライヤー842及びこの熱風を拡散する送風機843とからなる。ドライヤー842の送風する高温の熱風が、送風機843の送風により室内に対流・拡散されて、高温乾燥室84を高温状態に保持する。なお、乾燥装置80(高圧ブロアー室82、高温乾燥室84)において用いるベルトコンベア90は、メッシュベルトを使用するのが好ましい。
【0075】
以上のように、本実施例に係るケース洗浄システム2は、ケースクリーナー1によりケース100に貼付・粘着されたシールを剥離し、このケース100をベルトコンベア90に載せて運搬し、回収ターミナル4において回収する。ケースクリーナー1と回収ターミナル4間において、シールを剥離したケース100は、洗浄装置70により洗浄された後、乾燥装置80により乾燥されて、回収ターミナル4に回収される。

(3)収容ボックスクリーナーを備えたケース洗浄システム
【0076】
以上、DVD等のディスク状記憶媒体を収納するケース100(ケース100)に貼付・粘着されたシールを剥離するケースクリーナー1、そしてシールを剥離したケース100を洗浄して再使用するために、回収ターミナル4に回収するケース洗浄システム2について説明した。しかし、上述のように、DVD等のディスク状記憶媒体を収納するケース100は、レンタル店などの店頭においては、収容ボックス300に収容されて、DVD展示ケース500として展示されるのが一般的である(図14(a)~(c)参照)。
【0077】
このような事情に鑑みて開発された本発明に係るケース洗浄システム2は、上述したケース洗浄システム2に、収容ボックスクリーナー5を付加した洗浄システムである。本発明に係る収容ボックスクリーナーを備えたケース洗浄システム2は、その全景を図12に示すように、上端が開口された収容ボックス300の開口からケース100を挿入して収容して成るDVD展示ケース500を、分離装置3が収容ボックス300とケース100に分離して洗浄し、回収ターミナル4に回収するシステムである。
【0078】
本発明に係るケース洗浄システム2において、分離装置3は、図12のように、分離した収容ボックス300とケース100を、夫々収容ボックスクリーナー5とケースクリーナー1に供給する。そして、ケースクリーナー1及び洗浄装置70及び乾燥装置80を経て洗浄されたケース100が、収容ボックスクリーナー5により洗浄された収容ボックス300と共に、回収ターミナル4に回収される。
【0079】
収容ボックスクリーナー5は、図9のように、前方プーリ212fと後方プーリ212bにチェーン214が巻回されて成るチェーンコンベア210と、チェーンコンベア210上に突出したキャリヤー220と、チェーンコンベア210を挟んだ両脇に設置された1組の洗浄用ローラー230と、洗浄用ローラー230の後方に立設したガイドレール240と、を備える。
【0080】
キャリヤー220は、図11のように、チェーンコンベア210上に定間隔で突出し、チェーンコンベア210に沿って細長の矩形状のベース222、及び、ベース222上に立設され、収容ボックス300をその開口部から挿入して被覆可能な挿入凸部224からなる。また、ガイドレール240は、ベース222の両側方に密接するようにチェーンコンベア210に沿って延伸し、チェーンコンベア210の後方に向かって上方に傾斜する(図9図10参照)。
【0081】
分離装置3から供給された収容ボックス300は、その開口部から挿入凸部224に倒立姿勢で挿入され、その開口部の前後の縁がベース222に係止されて、キャリヤー220と共にチェーンコンベア210上を移動する。収容ボックス300の両側面は、チェーンコンベア210による運搬と共に、1組の洗浄用ローラー230に挟まれて洗浄される。洗浄された収容ボックス300は、さらにチェーンコンベア210上を移動し、その開口部の長辺の縁(左右の縁)が、ガイドレール240に乗り上げることにより、収容ボックス300がガイドレール240に案内されて、チェーンコンベア210の上方に、ガイドレール240から遊離される(図9図10参照)。
【0082】
図10に示すように、チェーンコンベア210の後方プーリ212bの位置辺りより後方には、ガイドレール240と連続するように、その一方又は両側にガイドフェンス242が立設されている。そして、ガイドフェンス242は、チェーンコンベア210に対して直角下方向にカーブすると共に90度捩じれるように延伸し、チェーンコンベア210の後方かつ側方に、横倒し状態で水平方向に突出している。そのため、ガイドレール240に案内され、チェーンコンベア210の後方プーリ212bの位置辺りにおいてキャリヤー220から上方に遊離された収容ボックス300は、慣性により、ガイドレール240からガイドフェンス242に乗り移る。そして、ガイドフェンス242に案内されて、チェーンコンベア210に対して直角下方向に横倒し状態でガイドフェンス242の終端から放出される。
【0083】
ガイドフェンス242の終端には、図10に描かれるように、運搬用ベルトコンベア92が配置されており、ガイドフェンス242の終端から放出された収容ボックスが、運搬用ベルトコンベア92上に横倒し状態で落下する。そして運搬用ベルトコンベア92に運搬された収容ボックス300は、回収ターミナル4に回収される。
【0084】
以上、説明したように、本発明に係る収容ボックスクリーナー5を備えたケース洗浄システム2は、分離装置3が、分離した収容ボックス300とケース100を、夫々収容ボックスクリーナー5とケースクリーナー1に供給し、収容ボックスクリーナー5が洗浄した収容ボックス300は、図10で手前に描かれたベルトコンベア92上に落下し、図12のように回収ターミナル4に回収する。一方、ケースクリーナー1に供給されたケース100は、ケースクリーナー1及び洗浄装置70及び乾燥装置80により洗浄・乾燥され、回収ターミナル4に回収される。
【0085】
このように、本発明に係る収容ボックスクリーナー5を備えたケース洗浄システム2は、回収ターミナル4に回収したケース100を収容ボックス300に収容し、リサイクル品としてDVD展示ケース500を、関連業者に再提供することができる。
【0086】
以上、本発明に係るケースクリーナー及びこれを含むケース洗浄システムについて説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。
【0087】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明に係る本発明に係るケースクリーナーは、DVD 、CD 、ゲームソフト等のディスク状記憶媒体を収納するケース及び収容ボックスの洗浄に用いることができる。
【符号の説明】
【0089】
1:ケースクリーナー
2:ケース洗浄システム
3:分離装置
4:回収ターミナル
5:収容ボックスクリーナー
10:函体
10T:天井部
10D:底部
10S:側部
10F:正面
10B:裏面
10L:左側面
10R:右側面
12:出入口
13:接続口
14:開閉口
16:可動式ストッパー
17:レール
20:閉端導管
20a:一端
20b:閉端
21:噴出口
22:ノズル
30:確認窓
32:ブラシ
40:ステージ
42:受け皿
44:電源
46:スイッチ
50:高圧ポンプ
52:ホース
60:プッシャー
62:シリンダベルト
70:洗浄装置
72:回転洗浄用ブラシ対
72u:上方の回転洗浄用ブラシ
72d:下方の回転洗浄用ブラシ
80:乾燥装置
82:高圧ブロアー室
821:高圧ブロアー
84:高温乾燥室
841:熱風乾燥機
842:ドライヤー
843:送風機
90:ベルトコンベア
92:運搬用ベルトコンベア
100:ケース、ケース(ディスク状記憶媒体(DVD、CDなど)の収容ケース)
101:シール(宣伝広告や告知等)
102:バーコード用シール
210:チェーンコンベア
212:プーリ
212f:前方プーリ
212b:後方プーリ
214:チェーン
220:キャリヤー
222:ベース
224:挿入凸部
230:洗浄用ローラー
240:ガイドレール
242:ガイドフェンス
300:収容ボックス
500:DVD展示ケース

図1
図2
図3
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