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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006527
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】原料供給装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 65/48 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
B65G65/48 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022107517
(22)【出願日】2022-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】596092595
【氏名又は名称】三光機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112955
【弁理士】
【氏名又は名称】丸島 敏一
(72)【発明者】
【氏名】大川 正一
【テーマコード(参考)】
3F075
【Fターム(参考)】
3F075AA08
3F075BA01
3F075BB01
3F075CA06
3F075CA09
3F075CB01
3F075CB12
3F075CD10
3F075DA01
(57)【要約】
【課題】原料供給装置において、粒状原料を計量する際のばらつきを抑える。
【解決手段】原料供給装置は、粒状原料を貯留するホッパー内下方に傾斜した姿勢で挿通されて、ホッパー内の粒状原料を回転動作によって切り出す切り出し筒を備える。切り出し筒において、一部の面が開放された樋状の導入部がホッパー内に挿入される。切り出し筒の筒部は、導入部と一体であり、ホッパー下部から計量器に向けて伸びる円筒状の形状を備える。規制板は、少なくとも導入部の一部内面と筒部の一部内面とを連続的に繋ぐ経路である導入口を有して、導入部と筒部との間を塞ぐ。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状原料を貯留するホッパーと、
前記ホッパー内下方に傾斜した姿勢で挿通されて前記ホッパー内の前記粒状原料を回転動作によって切り出す切り出し筒と
を具備する原料供給装置であって、
前記切り出し筒は、
前記ホッパー内に挿入されて一部の面が開放された樋状の導入部と、
前記導入部と一体であって前記ホッパー下部から出口に向けて伸びる円筒状の筒部と、
少なくとも前記導入部の一部内面と前記筒部の一部内面とを連続的に繋ぐ経路である導入口を有して前記導入部と前記筒部との間を塞ぐ規制板とを備える
原料供給装置。
【請求項2】
前記ホッパー内底面に設置されて前記切り出し筒との隙間を埋めて、前記ホッパー内底面付近の粒状原料を前記切り出し筒に誘導するガイド部材をさらに具備する請求項1記載の原料供給装置。
【請求項3】
前記切り出し筒によって切り出された前記粒状原料を受けて量目を計測する計量器と、
前記計量器によって計測された前記粒状原料を所定のタイミングで次工程の機器へ送り出す供給シャッターと
をさらに具備する請求項1記載の原料供給装置。
【請求項4】
前記規制板の前記導入口は、扇状の形状を有する
請求項1記載の原料供給装置。
【請求項5】
前記規制板の前記導入口は、前記導入部に向けた突起により狭まった形状を有する
請求項4記載の原料供給装置。
【請求項6】
前記切り出し筒は、その内面の少なくとも一部において粗面加工が施されている
請求項1記載の原料供給装置。
【請求項7】
前記導入部は、前記ホッパー内への挿入長さが前記導入口の半径よりも長い
請求項1記載の原料供給装置。
【請求項8】
前記切り出し筒は、前記導入部に対して前記規制板が分離可能に挿通されたものである
請求項1記載の原料供給装置。
【請求項9】
前記切り出し筒の回転動作を制御し、前記導入口が下方に差し掛かった時の回転速度と前記導入口が上方に差し掛かった時の回転速度とを個別に設定可能であるコントローラーをさらに具備する請求項1記載の原料供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒状原料(内容物)を自動充填包装機に対して被包装物として計量供給する原料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、粒状原料(内容物)を自動的に充填包装する包装機では、原料を一旦自動充填包装機のホッパーに貯留させており、製袋動作に合わせてこの貯留させた原料を予め設定された充填量に計量する。そして、この原料を、包装袋の投入口を経由して袋内部に供給し、その後、投入口を熱封止(ヒートシール)し、切り離すことによって個別の包装袋を製袋している(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5936978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術では、インスタント食品のかやくや、植物の種などの不定形な粒状原料を計量して自動充填包装機に供給するために、次のような構成を採用している。すなわち、ホッパー下部から排出された原料は、回転手段により同一方向に回転している下方傾斜した切り出し筒から、連続的に切り出されて受け部材内に投下され、計量器により計量される。その後、所定重量に達した後に開閉手段により受け部材の開閉蓋を開けて、計量された原料を排出する。
【0005】
しかしながら、このような従来の原料供給装置は、切り出し筒による回転と下方傾斜によって不定形な粒状原料を切り出しているため、原料同士の絡まりや固まり等により、切り出し筒へ流入する粒状原料の量が変動し易く、計量のばらつきが問題となっていた。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、粒状原料の計量のばらつきを抑えて、包装袋製品の品質向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、粒状原料を貯留するホッパーと、上記ホッパー内下方に傾斜した姿勢で挿通されて上記ホッパー内の上記粒状原料を回転動作によって切り出す切り出し筒とを具備する原料供給装置であって、上記切り出し筒は、上記ホッパー内に挿入されて一部の面が開放された樋状の導入部と、上記導入部と一体であって上記ホッパー下部から出口に向けて伸びる円筒状の筒部と、少なくとも上記導入部の一部内面と上記筒部の一部内面とを連続的に繋ぐ経路である導入口を有して上記導入部と上記筒部との間を塞ぐ規制板とを備える原料供給装置である。これにより、ホッパー内に貯留された粒状原料をばらつきなく筒部に誘導させるという作用をもたらす。
【0008】
また、この第1の側面において、上記ホッパー内底面に設置されて上記切り出し筒との隙間を埋めて、上記ホッパー内底面付近の粒状原料を上記切り出し筒に誘導するガイド部材をさらに具備してもよい。これにより、粒状原料をホッパー内に取り残さずに筒部に誘導させるという作用をもたらす。
【0009】
また、この第1の側面において、上記切り出し筒によって切り出された上記粒状原料を受けて量目を計測する計量器と、上記計量器によって計測された上記粒状原料を所定のタイミングで次工程の機器へ送り出す供給シャッターとをさらに具備してもよい。これにより、切り出された粒状原料を適正に計量して送り出すという作用をもたらす。
【0010】
また、この第1の側面において、上記規制板の上記導入口は、扇状の形状を有してもよい。この場合において、上記規制板の上記導入口は、上記導入部に向けた突起により狭まった形状を有してもよい。
【0011】
また、この第1の側面において、上記切り出し筒は、その内面の少なくとも一部において粗面加工が施されていてもよい。これにより、粒状原料の供給を適正に維持するという作用をもたらす。
【0012】
また、この第1の側面において、上記切り出し筒は、上記導入部に対して上記規制板が分離可能に挿通されたものであってもよい。これにより、利用する粒状原料に合わせて規制板を適宜選択するという作用をもたらす。
【0013】
また、この第1の側面において、上記切り出し筒の回転動作を制御し、上記導入口が下方に差し掛かった時の回転速度と上記導入口が上方に差し掛かった時の回転速度とを個別に設定可能であるコントローラーをさらに具備してもよい。これにより、粒状原料を供給する際のバラツキを制御するという作用をもたらす。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ホッパーから切り出し筒への粒状原料の流入について入り口を狭くする規制板で規制するとともに、樋状の導入部による回転撹拌によって切り出し筒入口の粒状原料を撹拌することで滞留を防止し、また、導入部により粒状原料を回転筒内へスムーズにガイドする。これにより、粒状原料を計量する際のばらつきを抑えて、包装袋製品の品質向上を図ることができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態における計量装置100の正面の一例を示す図である。
図2】本発明の実施の形態における計量装置100の側面の一例を示す図である。
図3】本発明の実施の形態における計量装置100の断面の一例を示す図である。
図4】本発明の実施の形態におけるホッパー110の外観の一例を示す図である。
図5】本発明の実施の形態における切り出し筒130の構造の一例を示す図である。
図6】本発明の実施の形態において切り出し筒130の導入部132が上位置にある場合の例を示す図である。
図7】本発明の実施の形態における規制板133の導入口134の形状の変形例を示す図である。
図8】本発明の実施の形態における規制板133の構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の実施の形態における計量装置100の正面の一例を示す図である。図2は、本発明の実施の形態における計量装置100の側面の一例を示す図である。
【0017】
計量装置100は、ホッパー110と、切り出し駆動部120と、切り出し筒130と、計量シャッター150と、集合シャッター160と、操作パネル170と、コントローラー180と、基台190とを備える。
【0018】
ホッパー110は、粒状原料を貯留するものである。粒状原料としては、例えば、乾燥具材やインスタント具材などの乾燥食品や固形食品の不均一な粒子状原料が想定される。
【0019】
切り出し筒130は、ホッパー110内に貯留された粒状原料を回転動作によって切り出す筒である。この切り出し筒130は、ホッパー110内の下方に、傾斜した姿勢で挿通される。
【0020】
なお、この切り出し筒130の内面は、少なくとも一部において粗面加工が施されていることが望ましい。例えば、ショットブラストによるディンプル加工により半球状のデコボコ形状を形成することにより、切り出し筒130の内面に粒状原料が張り付くことや、粒状原料が滑り出して過剰に供給されること等を防止することができる。
【0021】
切り出し駆動部120は、切り出し筒130における回転動作を駆動するためのものである。なお、切り出し筒130における回転動作は、正回転、逆回転および揺動の何れの動作も含み得る。
【0022】
計量シャッター150は、切り出し筒130によって切り出された粒状原料を受けて、量目を計測し、計測された粒状原料を所定のタイミングで集合シャッター160へ送り出すものである。この例では、5つの切り出し筒130の各々に対応して計量シャッター150が設けられており、これら5つの計量シャッター150のそれぞれにおいて計量が行われる。そして、これら5つの計量シャッター150から必要な量目の粒状原料が送り出されるように、計量シャッター150の各々のシャッターの開閉が制御される。ただし、これら切り出し筒130の数は一例であり、いくつであっても構わない。
【0023】
集合シャッター160は、計量シャッター150から送り出された粒状原料をまとめて、所定のタイミングで次工程の機器へ送り出すものである。
【0024】
コントローラー180は、計量装置100の各種制御を行う制御装置である。このコントローラー180は、切り出し筒130の回転動作や、計量シャッター150における計測動作および送り出し動作などを制御する。操作パネル170は、コントローラー180に対する入出力インターフェースである。
【0025】
基台190は、計量装置100の各部を搭載するための筐体である。
【0026】
図3は、本発明の実施の形態における計量装置100の断面の一例を示す図である。ここでは、ホッパー110内に貯留する粒状原料である被計量物11が、切り出し筒130において被計量物12として搬送され、被計量物13として切り出される様子を示している。
【0027】
ホッパー110の内部の底面には、ガイド部材115が設置される。このガイド部材115は、ホッパー110内の底面と切り出し筒130とに隙間が生じないようにその隙間を埋めるものであり、ホッパー110の内部の底面付近の粒状原料を切り出し筒130に誘導する。
【0028】
切り出し筒130は、ホッパー110内の下方に挿入される導入部132を備える。この導入部132は、上面が開放された樋(とい)状の形状を備える。切り出し筒130の回転動作に伴い、導入部132はホッパー110内の粒状原料である被計量物11を切り出し筒130の内部に導入する。
【0029】
切り出し筒130の回転動作は、切り出し駆動部120によって駆動される。切り出し駆動部120は、切り出し筒駆動モーター121と、モーターブラケット122と、切り出し筒駆動ギア123と、切り出し筒取付筒124と、切り出し筒従動ギア125と、切り出し筒軸受け126および127とを備える。
【0030】
切り出し筒駆動モーター121は、切り出し筒130の回転動作を駆動するためのモーターである。モーターブラケット122は、切り出し筒駆動モーター121を覆うブラケットである。切り出し筒駆動ギア123は、切り出し筒駆動モーター121の回転動力を切り出し筒130に伝達するための駆動側ギアである。切り出し筒取付筒124は、切り出し筒130を計量装置100に取り付けるための筒である。切り出し筒従動ギア125は、切り出し筒駆動モーター121の回転動力を切り出し筒130に伝達するための従動側のギアである。切り出し筒軸受け126および127は、切り出し筒130を支持するものである。これら切り出し駆動部120による切り出し筒130の駆動は、コントローラー180によって制御される。
【0031】
図4は、本発明の実施の形態におけるホッパー110の外観の一例を示す図である。
【0032】
ホッパー110の底面111aにはガイド部材115Aが設置される。ここでは、一例として、3つの切り出し筒130の各々に対応して3つの導入部132が記載されているが、この数はいくつであっても構わない。
【0033】
ホッパー110内の底部に臨んで配設されている複数の導入部132の周囲のそれぞれには、粒状原料を導入部132の各々に導くために上方が開放されるとともに、揺動動作される導入部132の下方外周を覆うように構成されたガイド部材115Aが備えられている。
【0034】
このガイド部材115Aは、ホッパー110内に収容されている粒状原料が、滞留することなく、導入部132に導かれるようにするためのもので、ホッパー110の底面111a(ホッパー110の内側面)、各側面111b 、111c 、111d 、111e(ホッパー110の内側面) との間にも隙間が生じないように構成されている。
【0035】
すなわち、ガイド部材115Aは、ホッパー110内の底部に配置され、ガイド部材115Aのガイド面115Bの最下位置が、導入部132の外形の最下位置と同等かそれ以上の高さとなるように形成されているとともに、粒状原料が澱みなく導入部132の方向に移動できるように、そのガイド面115Bが、対応する導入部132に向かって低くなるように傾斜されている。
【0036】
図5は、本発明の実施の形態における切り出し筒130の構造の一例を示す図である。
【0037】
切り出し筒130は、導入部132と一体であって、ホッパー110の下部から計量シャッター150へ向けた吐出口139に伸びる円筒状の筒部131を備える。
【0038】
そして、切り出し筒130は、筒部131と導入部132との間の継ぎ目の部分において、筒部131と導入部132との間を塞ぐ規制板133を備える。この規制板133は、筒部131側にフランジ形状を備え、係止用切り欠き136によって筒部131に係止される。
【0039】
また、この規制板133は、少なくとも導入部132の一部内面と筒部131の一部内面とを連続的に繋ぐ経路である導入口134を有する。すなわち、導入口134の少なくとも何れかの内周が導入部132および筒部131の内面に沿った形状を備える。したがって、筒部131と導入部132との間の内面の少なくとも一部において、段差や突起などによって妨げられることがなく、連続的な経路が存在する。導入口134は、後述するように様々な形状を備えることができるが、この例では扇状または半円形の形状を備えることを想定する。
【0040】
この形状において、導入口134の下部の曲線状の部分は筒部131の内面に沿っており、規制板133によって被計量物11を妨げない。一方、規制板133の上部は塞がれており、被計量物11の筒部131への侵入を妨げるようになっている。すなわち、導入口134が垂下位置付近にあるときに被計量物11が供給され、導入口134が垂上位置付近にあるときに被計量物11が規制される。
【0041】
筒部131と導入部132が一体で形成される一方で、規制板133は、分離可能に挿通して構成される。これにより、使用される被計量物11に合わせて、その被計量物11に適した導入口134を備える規制板133に差し替えて利用することが可能となる。
【0042】
図6は、本発明の実施の形態において切り出し筒130の導入部132が上位置にある場合の例を示す図である。
【0043】
切り出し筒130の回転動作において、上述の図3のように導入部132が下位置にある場合においては、被計量物11は規制板133の導入口134から筒部131に容易に導かれる。一方、図6のように導入部132が上位置にある場合においては、被計量物11は規制板133のうち導入口134が空いていない部分によって規制されて、筒部131への侵入が妨げられる。
【0044】
すなわち、導入部132が上位置にある場合には導入部132が傘として機能して、導入口134への被計量物11の流入を防ぐ。したがって、この傘としての役割を機能させるためには、導入部132のホッパー110内への挿入長さが導入口134の半径よりも長いことが望ましい。
【0045】
また、このような導入部132の位置により被計量物11の筒部131への流入量が異なることを利用して、切り出し筒130の回転速度の比率を変化させることにより精度を変化させることができる。すなわち、回転動作における速度比率として、導入口134が垂下位置付近にある時間が長いほど被計量物11の供給は増やせるが、バラツキも増える可能性がある。逆に、導入口134が垂下位置付近にある時間を減らして被計量物11の供給を減らせば、バラツキを減らすことができる。したがって、導入口134が下方に差し掛かった時の回転速度と導入口134が上方に差し掛かった時の回転速度とをコントローラー180によって制御することによって、計測精度を制御することができる。
【0046】
図7は、本発明の実施の形態における規制板133の導入口134の形状の変形例を示す図である。
【0047】
同図におけるa乃至cは、導入口134の形状が扇状である規制板133の例である。同図におけるaは、導入口134の高さH1が切り出し筒130の内径の1/2となっている例である。同図におけるbは、導入口134の高さH2がH1より高い例である。同図におけるcは、導入口134の高さH3がH1より低い例である。導入口134の高さが高いほど吐出量が増加し、導入口134の高さが低いほど吐出量が減少する。
【0048】
同図におけるd乃至fは、導入口134の形状が部分ドーナツ状である規制板133の例である。これらにおいては、規制板133が下方に突出しており、等間隔の隙間A4乃至A6の導入口134が形成されている。導入口134の高さは、同図におけるdのH4に比べて、同図におけるeのH5が高く、同図におけるfのH6が低くなっている。この場合においても、導入口134の高さが高いほど吐出量が増加し、導入口134の高さが低いほど吐出量が減少する。
【0049】
同図におけるg乃至iは、導入口134の形状が半月状である規制板133の例である。これらにおいては、規制板133が下方に突出しており、隙間が一様ではない導入口134が形成されている。すなわち、同図におけるgにおいては、最大隙間A7および最小隙間B7である。同図におけるhにおいては、最大隙間A8および最小隙間B8である。同図におけるiにおいては、最大隙間A9および最小隙間B9である。この場合においても、導入口134の高さが高いほど吐出量が増加し、導入口134の高さが低いほど吐出量が減少する。
【0050】
図8は、本発明の実施の形態における規制板133の構造の一例を示す図である。
【0051】
ここでは、上述の図7におけるdの例を示している。突起によって導入口134の開口長がT2となっている場合において、T1の厚みを有する被計量物11を筒部131に供給することを想定する。
【0052】
この場合、被計量物11の厚みT1がT2より大きい場合には導入口134を通過することはできないことは自明であるが、被計量物11の厚みT1がT2より小さくても供給速度は一定ではない。例えば、導入口の高さT2を12mmとした場合に、乾燥豆腐のサイズT1が10mm角であれば良好な供給を維持できるが、乾燥豆腐のサイズT1を10.5mm角とすると供給速度が極端に落ちるとともに頻繁に詰りが発生するという実験結果を得た。
【0053】
すなわち、規制板133における導入口134の設定のためには、想定する被計量物11のサイズを考慮する必要がある。したがって、上述のように、被計量物11に適した導入口134を備える規制板133に差し替えることが有用である。
【0054】
このように、本発明の実施の形態によれば、計量装置100において粒状原料を計量する際のばらつきを抑えることができ、粒状原料を包装する包装袋製品の品質向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0055】
11~13 被計量物
100 計量装置
110 ホッパー
111a 底面
111b~e 側面
115、115A ガイド部材
115B ガイド面
120 切り出し駆動部
121 切り出し筒駆動モーター
122 モーターブラケット
123 切り出し筒駆動ギア
124 切り出し筒取付筒
125 切り出し筒従動ギア
130 切り出し筒
131 筒部
132 導入部
133 規制板
134 導入口
136 係止用切り欠き
139 吐出口
150 計量シャッター
160 集合シャッター
170 操作パネル
180 コントローラー
190 基台
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8