(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065270
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び、記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06N 20/00 20190101AFI20240508BHJP
G06F 3/04847 20220101ALI20240508BHJP
【FI】
G06N20/00
G06F3/04847
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174035
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【弁理士】
【氏名又は名称】江上 達夫
(74)【代理人】
【識別番号】100131015
【弁理士】
【氏名又は名称】三輪 浩誉
(72)【発明者】
【氏名】吉田 慎一郎
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA11
5E555AA76
5E555BA21
5E555BB21
5E555BC13
5E555BC17
5E555BE09
5E555CA02
5E555CA12
5E555CA18
5E555CB02
5E555CB33
5E555CB40
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5E555DB22
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5E555DB53
5E555DB57
5E555DC54
5E555DD06
5E555DD08
5E555DD11
5E555EA06
5E555EA09
5E555EA19
5E555EA22
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】専門家以外のユーザであっても、機械学習モデルのパラメータ調整に係る良好な調整結果を得ることが可能な情報処理装置等を提供する。
【解決手段】情報処理装置において、パラメータ取得手段は、所定の機械学習モデルのパラメータとして、互いに異なる第1のパラメータ及び第2のパラメータを取得する。分析手段は、所定の機械学習モデルに対して第1のパラメータを適用した第1の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第1の分析結果を取得するとともに、所定の機械学習モデルに対して第2のパラメータを適用した第2の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第2の分析結果を取得する。表示画面生成手段は、第1の分析結果と、第2の分析結果と、を目視で比較したユーザに対し、第1の分析結果及び第2の分析結果のうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の機械学習モデルのパラメータとして、互いに異なる第1のパラメータ及び第2のパラメータを取得するパラメータ取得手段と、
前記所定の機械学習モデルに対して前記第1のパラメータを適用した第1の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第1の分析結果を取得するとともに、前記所定の機械学習モデルに対して前記第2のパラメータを適用した第2の機械学習モデルを用いて前記映像を分析することにより第2の分析結果を取得する分析手段と、
前記第1の分析結果と、前記第2の分析結果と、を目視で比較したユーザに対し、前記第1の分析結果及び前記第2の分析結果のうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する表示画面生成手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記表示画面生成手段は、前記所定の機械学習モデルのパラメータの再取得に係る指示を行うことが可能なユーザインターフェースを含む表示画面を生成する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記パラメータ取得手段は、前記指示が行われた際に、前記ユーザにより選択された前記一の分析結果に対応する一のパラメータを保持するとともに、前記ユーザに選択されなかった他の分析結果に対応する他のパラメータに代わる新たなパラメータを取得する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記パラメータ取得手段は、前記一のパラメータからの距離が前記他のパラメータよりも近いパラメータを前記新たなパラメータとして取得する請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記分析手段は、前記指示が所定回数以上連続して行われた際に、前記所定の機械学習モデルに対して前記一のパラメータを適用した一の機械学習モデルを用いて前記映像とは異なる複数の映像を個別に分析することにより複数の分析結果を取得し、
前記表示画面生成手段は、前記複数の分析結果と、前記一のパラメータの採用を推奨するメッセージと、を含む表示画面を生成する請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記パラメータ取得手段は、前記指示が行われた際に、前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータに代わる新たな2つのパラメータを取得する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示画面生成手段は、前記ユーザにより前記一の分析結果の選択が行われた後に、前記第1の分析結果及び前記第2の分析結果を個別に評価することが可能なユーザインターフェースを含む表示画面を生成する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータは、前記所定の機械学習モデルのハイパーパラメータである請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
所定の機械学習モデルのパラメータとして、互いに異なる第1のパラメータ及び第2のパラメータを取得し、
前記所定の機械学習モデルに対して前記第1のパラメータを適用した第1の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第1の分析結果を取得するとともに、前記所定の機械学習モデルに対して前記第2のパラメータを適用した第2の機械学習モデルを用いて前記映像を分析することにより第2の分析結果を取得し、
前記第1の分析結果と、前記第2の分析結果と、を目視で比較したユーザに対し、前記第1の分析結果及び前記第2の分析結果のうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する情報処理方法。
【請求項10】
所定の機械学習モデルのパラメータとして、互いに異なる第1のパラメータ及び第2のパラメータを取得し、
前記所定の機械学習モデルに対して前記第1のパラメータを適用した第1の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第1の分析結果を取得するとともに、前記所定の機械学習モデルに対して前記第2のパラメータを適用した第2の機械学習モデルを用いて前記映像を分析することにより第2の分析結果を取得し、
前記第1の分析結果と、前記第2の分析結果と、を目視で比較したユーザに対し、前記第1の分析結果及び前記第2の分析結果のうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、機械学習の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、映像分析等の様々な分野において、機械学習モデル等により構築されたAIが利用されている。機械学習モデルは、一般的に、ユーザの所望の出力を得られるようにするためのパラメータ調整が施された状態で用いられる。そして、例えば、特許文献1には、ユーザによる機械学習モデルのパラメータ調整に利用可能な技術が開示されている。
【0003】
具体的には、特許文献1には、学習モデルの性能に影響を与えるハイパーパラメータとハイパーパラメータの効果的な値の区間をガイドする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示された技術によれば、例えば、機械学習モデルのパラメータ調整に係る専門的な知識に乏しいユーザに対してガイドを行った場合に、良好なハイパーパラメータの調整結果を得ることが困難である、という問題点がある。
【0006】
すなわち、特許文献1に開示された技術によれば、専門家以外のユーザが機械学習モデルのパラメータ調整に係る良好な調整結果を得ることが困難である、という上記の問題点に応じた課題が生じている。
【0007】
本開示の1つの目的は、専門家以外のユーザであっても、機械学習モデルのパラメータ調整に係る良好な調整結果を得ることが可能な情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一つの観点では、情報処理装置は、所定の機械学習モデルのパラメータとして、互いに異なる第1のパラメータ及び第2のパラメータを取得するパラメータ取得手段と、前記所定の機械学習モデルに対して前記第1のパラメータを適用した第1の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第1の分析結果を取得するとともに、前記所定の機械学習モデルに対して前記第2のパラメータを適用した第2の機械学習モデルを用いて前記映像を分析することにより第2の分析結果を取得する分析手段と、前記第1の分析結果と、前記第2の分析結果と、を目視で比較したユーザに対し、前記第1の分析結果及び前記第2の分析結果のうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する表示画面生成手段と、を有する。
【0009】
本開示の他の観点では、情報処理方法は、所定の機械学習モデルのパラメータとして、互いに異なる第1のパラメータ及び第2のパラメータを取得し、前記所定の機械学習モデルに対して前記第1のパラメータを適用した第1の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第1の分析結果を取得するとともに、前記所定の機械学習モデルに対して前記第2のパラメータを適用した第2の機械学習モデルを用いて前記映像を分析することにより第2の分析結果を取得し、前記第1の分析結果と、前記第2の分析結果と、を目視で比較したユーザに対し、前記第1の分析結果及び前記第2の分析結果のうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する。
【0010】
本開示のさらに他の観点では、記録媒体は、所定の機械学習モデルのパラメータとして、互いに異なる第1のパラメータ及び第2のパラメータを取得し、前記所定の機械学習モデルに対して前記第1のパラメータを適用した第1の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第1の分析結果を取得するとともに、前記所定の機械学習モデルに対して前記第2のパラメータを適用した第2の機械学習モデルを用いて前記映像を分析することにより第2の分析結果を取得し、前記第1の分析結果と、前記第2の分析結果と、を目視で比較したユーザに対し、前記第1の分析結果及び前記第2の分析結果のうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録する。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、専門家以外のユーザであっても、機械学習モデルのパラメータ調整に係る良好な調整結果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【
図2】第1実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図。
【
図3】第1実施形態に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図。
【
図4】第1実施形態に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図。
【
図5】第1実施形態に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図。
【
図6】第1実施形態に係る情報処理装置により行われる探索処理の一例を説明するための図。
【
図7】第1実施形態に係る情報処理装置において行われる処理の一例を示すフローチャート。
【
図8】第1実施形態の変形例に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図。
【
図9】第1実施形態の変形例に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図。
【
図10】第1実施形態の変形例に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図。
【
図11】第2実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図。
【
図12】第2実施形態に係る情報処理装置において行われる処理を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本開示の好適な実施形態について説明する。
【0014】
<第1実施形態>
[ハードウェア構成]
図1は、第1実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置100は、
図1に示すように、インタフェース(IF)111と、プロセッサ112と、メモリ113と、記録媒体114と、データベース(DB)115と、表示装置116と、入力装置117と、を有している。
【0015】
IF111は、外部装置との間でデータの入出力を行う。例えば、サーバ装置等から送信されたデータがIF111を通じて情報処理装置100に入力される。
【0016】
プロセッサ112は、CPU(Central Processing Unit)などのコンピュータであり、予め用意されたプログラムを実行することにより、情報処理装置100の全体を制御する。具体的には、プロセッサ112は、例えば、後述の表示画面の生成に係る処理等を行う。
【0017】
メモリ113は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などにより構成される。メモリ113は、プロセッサ112による各種の処理の実行中に作業メモリとしても使用される。
【0018】
記録媒体114は、ディスク状記録媒体、半導体メモリなどの不揮発性で非一時的な記録媒体であり、情報処理装置100に対して着脱可能に構成される。記録媒体114は、プロセッサ112が実行する各種のプログラムを記録している。情報処理装置100が各種の処理を実行する際には、記録媒体114に記録されているプログラムがメモリ113にロードされ、プロセッサ112により実行される。
【0019】
DB115には、例えば、IF111を通じて入力されたデータ、及び、プロセッサ112の処理により得られた処理結果等が格納される。
【0020】
表示装置116は、例えば、液晶モニタ等により構成されている。また、表示装置116は、必要に応じ、後述の表示画面等を表示する。
【0021】
入力装置117は、例えば、キーボード、マウス及びタッチパネル等により構成されている。また、入力装置117は、後述の表示画面におけるGUI(Graphical User Interface)の操作等に利用される。
【0022】
[機能構成]
図2は、第1実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。情報処理装置100は、
図2に示すように、指示検出部11と、データ格納部12と、データ取得部13と、パラメータ探索部14と、分析処理部15と、表示画面生成部16と、を有している。
【0023】
指示検出部11は、ユーザによる入力装置117の操作に応じて後述の表示画面において行われた指示を検出し、当該検出した指示を出力する。
【0024】
データ格納部12には、学習済の機械学習モデルと、当該学習済の機械学習モデルにおけるハイパーパラメータの種類及び探索範囲を示すデータ(以降、パラメータ探索用データと称する)と、当該学習済の機械学習モデルによる分析に用いられるデータ(以降、分析用データと称する)と、が格納されている。また、データ格納部12には、分析処理部15から出力されたデータが格納される。
【0025】
なお、本実施形態においては、特に言及のない限り、物体検出モデルが学習済の機械学習モデルとしてデータ格納部12に格納されているとともに、時系列な画像を含む複数の映像が分析用データとしてデータ格納部12に格納されている場合について説明する。
【0026】
データ取得部13は、指示検出部11においてパラメータ調整の開始に係る指示が検出された際に、物体検出モデルと、当該物体検出モデルに対応するパラメータ探索用データと、をデータ格納部12から取得する。また、データ取得部13は、データ格納部12から取得した物体検出モデル及びパラメータ探索用データをパラメータ探索部14へ出力する。なお、データ取得部13は、データ格納部12の代わりに、外部装置から物体検出モデル及びパラメータ探索用データを取得するようにしてもよい。
【0027】
パラメータ探索部14は、パラメータ取得手段としての機能を有している。また、パラメータ探索部14は、データ取得部13により得られたパラメータ探索用データに基づき、ハイパーパラメータの探索に係る探索処理を行う。また、パラメータ探索部14は、指示検出部11においてパラメータの再探索に係る指示が検出された際に、データ取得部13により得られたパラメータ探索用データに基づき、ハイパーパラメータの再探索に係る探索処理を行う。また、パラメータ探索部14は、データ取得部13により得られた物体検出モデルに対し、探索処理により得られたハイパーパラメータを適用したものを分析処理部15へ出力する。探索処理は、パラメータ探索用データに含まれる探索範囲内からランダムにハイパーパラメータを取得(選択)する処理であってもよい。また、探索処理は、パラメータ探索用データに含まれる探索範囲内において所定の条件を満たすハイパーパラメータを取得(選択)する処理であってもよい。また、パラメータ探索部14は、指示検出部11においてパラメータ調整の終了に係る指示が検出された際に、当該指示に対応するハイパーパラメータ適用後の物体検出モデルをデータ格納部12に格納する。
【0028】
分析処理部15は、分析手段としての機能を有している。また、分析処理部15は、パラメータ探索部14により得られたハイパーパラメータ適用後の物体検出モデルを用い、データ格納部12から得られた映像を分析することにより、当該映像における所定の物体の有無に係る分析結果を取得する。また、分析処理部15は、前述の分析結果と、当該分析結果に対応する映像と、を表示画面生成部16へ出力する。
【0029】
表示画面生成部16は、指示検出部11において検出された指示に応じた表示画面を生成する。また、表示画面生成部16は、分析処理部15により得られた映像及び分析結果に基づき、物体検出モデルのパラメータ調整に係る指示を行うことが可能なGUIを備えた表示画面を生成する。また、表示画面生成部16は、前述のように生成した表示画面を表示装置116へ出力する。
【0030】
[具体例]
続いて、第1実施形態に係る情報処理装置において行われる処理の具体例について説明する。
【0031】
データ取得部13は、指示検出部11においてパラメータ調整の開始に係る指示が検出された際に、物体検出モデルDMと、当該物体検出モデルDMにおけるハイパーパラメータPx及びPyと、当該ハイパーパラメータPxの探索範囲Sxと、当該ハイパーパラメータPyの探索範囲Syと、を含むパラメータ探索用データをデータ格納部12から取得する。
【0032】
パラメータ探索部14は、データ取得部13により得られたパラメータ探索用データに含まれる探索範囲Sx及びSyに基づいて探索処理を行うことにより、(Px,Py)=(Pxa,Pya)と表されるハイパーパラメータの組合せを取得する。また、パラメータ探索部14は、データ取得部13により得られたパラメータ探索用データに含まれる探索範囲Sx及びSyに基づいて探索処理を行うことにより、(Px,Py)=(Pxb,Pyb)と表されるハイパーパラメータの組合せを取得する。すなわち、パラメータ探索部14は、物体検出モデルのパラメータとして、互いに異なるハイパーパラメータの組合せである(Pxa,Pya)及び(Pxb,Pyb)を取得する。また、パラメータ探索部14は、データ取得部13により得られた物体検出モデルDMに対し、ハイパーパラメータの組合せ(Pxa,Pya)を適用したモデルである物体検出モデルDMAを分析処理部15へ出力する。また、パラメータ探索部14は、データ取得部13により得られた物体検出モデルDMに対し、ハイパーパラメータの組合せ(Pxb,Pyb)を適用したモデルである物体検出モデルDMBを分析処理部15へ出力する。
【0033】
分析処理部15は、パラメータ探索部14により得られた物体検出モデルDMAを用い、データ格納部12から得られた映像VAを分析することにより、当該映像VAにおける所定の物体の有無に係る分析結果RAを取得する。また、分析処理部15は、パラメータ探索部14により得られた物体検出モデルDMBを用い、データ格納部12から得られた映像VAを分析することにより、当該映像VAにおける所定の物体の有無に係る分析結果RBを取得する。また、分析処理部15は、分析結果RAと、分析結果RBと、映像VAと、を表示画面生成部16へ出力する。
【0034】
表示画面生成部16は、分析処理部15から得られた映像VAにおける分析結果RAを示す分析結果映像RVAと、当該映像VAにおける分析結果RBを示す分析結果映像RVBと、を含む表示画面を生成する。このような表示画面生成部16の処理によれば、例えば、
図3に示すような表示画面HGAが生成される。
図3は、第1実施形態に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図である。
【0035】
表示画面HGAにおいては、分析結果映像RVAと、分析結果映像RVBと、が同時に再生される。また、
図3の表示画面HGAによれば、分析結果映像RVAの一のタイミングTMにおける所定の物体の検出位置を示す3つの検出枠KWが表示されている。また、
図3の表示画面HGAによれば、分析結果映像RVBの一のタイミングTMにおける所定の物体の検出位置を示す1つの検出枠KWが表示されている。そのため、ユーザは、表示画面HGAに表示される分析結果映像RVA及びRVBを確認することにより、分析結果RA及び分析結果RBを目視で比較することができる。
【0036】
表示画面生成部16は、例えば、表示画面HGAにおける分析結果映像RVA及びRVBの再生が終了した際に、分析結果RA及びRBのうちのいずれか一の分析結果の選択をユーザに促すための表示画面を生成する。このような表示画面生成部16の処理によれば、例えば、
図4に示すような表示画面HGBが生成される。
図4は、第1実施形態に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図である。
【0037】
表示画面HGBには、分析結果映像RVAと、分析結果映像RVBと、分析結果の選択を促すメッセージMSAと、が含まれている。また、表示画面HGBには、分析結果映像RVAに応じた分析結果RAを選択する指示を行うためのラジオボタンRBAと、分析結果映像RVBに応じた分析結果RBを選択する指示を行うためのラジオボタンRBBと、が含まれている。また、
図4の表示画面HGBによれば、メッセージMSAとして、「よりよいと感じた分析結果を選択下さい」という文が表示されている。すなわち、表示画面生成部16は、分析結果RAと、分析結果RBと、を目視で比較したユーザに対し、当該分析結果RA及び当該分析結果RBのうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する。
【0038】
パラメータ探索部14は、ラジオボタンRBAまたはRBBが押下されたことにより、分析結果RA及びRBのうちのいずれか一の分析結果の選択に係る指示が指示検出部11において検出された場合に、当該指示に対応するハイパーパラメータ及び物体検出モデルを保持する。具体的には、パラメータ探索部14は、例えば、ラジオボタンRBAが押下されたことにより、分析結果RAを選択する指示が指示検出部11において検出された場合に、(Pxa,Pya)及び物体検出モデルDMAを保持する。また、パラメータ探索部14は、例えば、ラジオボタンRBBが押下されたことにより、分析結果RBを選択する指示が指示検出部11において検出された場合に、(Pxb,Pyb)及び物体検出モデルDMBを保持する。
【0039】
表示画面生成部16は、表示画面HGBにおいてラジオボタンRBAまたはRBBが押下されたことにより、分析結果RA及びRBのうちのいずれか一の分析結果が選択された際に、当該一の分析結果に対応するハイパーパラメータの組合せでパラメータ調整を終了するか否かをユーザに確認するための表示画面を生成する。このような表示画面生成部16の処理によれば、例えば、
図5に示すような表示画面HGCが生成される。
図5は、第1実施形態に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図である。
【0040】
表示画面HGCには、分析結果映像RVA及びRVBと、ラジオボタンRBA及びRBBと、パラメータ調整を終了するか否かをユーザに確認するためのメッセージMSBと、が含まれている。また、表示画面HGCには、選択済の分析結果に応じたハイパーパラメータを保存してパラメータ調整を終了する指示を行うためのOKボタンNBAと、非選択の分析結果に応じたハイパーパラメータを破棄してパラメータを再探索する指示を行うための再探索ボタンNBBと、が含まれている。すなわち、再探索ボタンNBBは、物体検出モデルのパラメータの再取得に係る指示を行うことが可能なユーザインターフェースに相当する。また、
図5の表示画面HGCによれば、メッセージMSBとして、「こちらの分析結果でよろしいですか?」という文が表示されている。また、
図5の表示画面HGCにおいては、ラジオボタンRBAが押下されているため、分析結果RAが選択済になっている一方で、分析結果RBが非選択になっている。
【0041】
パラメータ探索部14は、表示画面HGCにおいてOKボタンNBAが押下されたことにより、分析結果RAが選択された状態でパラメータ調整を終了する指示が指示検出部11において検出された場合に、物体検出モデルDMAをデータ格納部12に格納する。すなわち、このような場合には、物体検出モデルDMにおけるハイパーパラメータの調整結果が(Pxa,Pya)となる。
【0042】
なお、表示画面生成部16は、表示画面HGCにおいてOKボタンNBAが押下された際に、分析結果映像RVAを先頭から再生するようにしてもよい。また、表示画面生成部16は、表示画面HGCにおいてOKボタンNBAが押下された際に、分析結果映像RVA及びRVBを先頭から同時に再生するようにしてもよい。
【0043】
パラメータ探索部14は、表示画面HGCにおいて再探索ボタンNBBが押下されたことにより、分析結果RAが選択された状態でパラメータの再探索を行う指示が指示検出部11において検出された場合に、物体検出モデルDMAを分析処理部15へ出力するとともに、(Pxb,Pyb)に代わる新たなハイパーパラメータの組合せを探索するための探索処理を行う。なお、このような再探索に係る探索処理が行われる場合には、例えば、
図6に示すように、(Px,Py)のパラメータ空間における(Pxa,Pya)からの距離が(Pxb,Pyb)よりも近い(Pxc,Pyc)が新たなハイパーパラメータの組合せとして取得されるようにすることが好ましい。また、パラメータ探索部14は、データ取得部13により得られた物体検出モデルDMに対し、ハイパーパラメータの組合せ(Pxc,Pyc)を適用したモデルである物体検出モデルDMCを分析処理部15へ出力する。
図6は、第1実施形態に係る情報処理装置により行われる探索処理の一例を説明するための図である。
【0044】
分析処理部15は、パラメータ探索部14により得られた物体検出モデルDMAを用い、データ格納部12から得られた映像VAを分析することにより、当該映像VAにおける所定の物体の有無に係る分析結果RAを取得する。また、分析処理部15は、パラメータ探索部14により得られた物体検出モデルDMCを用い、データ格納部12から得られた映像VAを分析することにより、当該映像VAにおける所定の物体の有無に係る分析結果RCを取得する。また、分析処理部15は、分析結果RAと、分析結果RCと、映像VAと、を表示画面生成部16へ出力する。
【0045】
その後、表示画面生成部16は、以上に述べた処理と同様の処理を行うことにより、分析結果RA及びRCに係る表示画面として、表示画面HGA、HGB及びHGCと同様の表示画面を生成することができる。
【0046】
[処理フロー]
続いて、第1実施形態に係る情報処理装置において行われる処理の流れについて説明する。
図7は、第1実施形態に係る情報処理装置において行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【0047】
まず、データ取得部13は、指示検出部11においてパラメータ調整の開始に係る指示が検出された際に、物体検出モデルと、当該物体検出モデルに対応するパラメータ探索用データと、を取得する(ステップS11)。
【0048】
次に、パラメータ探索部14は、ステップS11により得られたパラメータ探索用データに基づいて探索処理を行うことにより、第1のハイパーパラメータ及び第2のハイパーパラメータを取得する(ステップS12)。
【0049】
続いて、パラメータ探索部14は、ステップS11により得られた物体検出モデルに対し、ステップS12により得られた第1のハイパーパラメータを適用することにより、第1の物体検出モデルを取得する(ステップS13)。また、パラメータ探索部14は、ステップS11により得られた物体検出モデルに対し、ステップS12により得られた第2のハイパーパラメータを適用することにより、第2の物体検出モデルを取得する(ステップS13)。
【0050】
続いて、分析処理部15は、ステップS13により得られた第1の物体検出モデルを用い、データ格納部12から得られた映像を分析することにより、当該映像における所定の物体の有無に係る第1の分析結果を取得する(ステップS14)。また、分析処理部15は、ステップS13により得られた第2の物体検出モデルを用い、データ格納部12から得られた映像を分析することにより、当該映像における所定の物体の有無に係る第2の分析結果を取得する(ステップS14)。
【0051】
続いて、表示画面生成部16は、ステップS14により得られた第1の分析結果及び第2の分析結果のうちの一の分析結果の選択を促す表示画面を生成する(ステップS15)。
【0052】
続いて、表示画面生成部16は、ステップS15の表示画面において選択された一の分析結果に対応するハイパーパラメータの組合せでパラメータ調整を終了するか否かを確認するための表示画面を生成する(ステップS16)。
【0053】
パラメータ探索部14は、ステップS16の表示画面において行われた指示に基づき、パラメータ調整を終了するか否かに係る判定を行う(ステップS17)。
【0054】
パラメータ探索部14は、パラメータ調整を終了するとの判定結果を得た場合(ステップS17:YES)に、ステップS15の表示画面において選択された一の分析結果に対応する一の物体検出モデルをデータ格納部12に格納した(ステップS18)後、一連の処理を終了する。ステップS18の処理によれば、例えば、ステップS15の表示画面において第1の分析結果が選択された場合には、第1の物体検出モデルがデータ格納部12に格納される。また、ステップS18の処理によれば、例えば、ステップS15の表示画面において第2の分析結果が選択された場合には、第2の物体検出モデルがデータ格納部12に格納される。
【0055】
パラメータ探索部14は、パラメータの再探索に係る指示によりパラメータ調整を終了しないとの判定結果を得た場合(ステップS17:NO)に、ステップS15の表示画面において選択された一の分析結果に対応する一のハイパーパラメータを保持し、当該表示画面において選択されなかった他の分析結果に対応する他のハイパーパラメータを破棄した後、ステップS12の処理を続けて行う。このような処理によれば、パラメータ探索部14は、ステップS12における第1の及び第2のハイパーパラメータとして、前述の一のハイパーパラメータと、前述の他のハイパーパラメータに代わる新たなハイパーパラメータと、を得ることができる。
【0056】
以上に述べたように、本実施形態によれば、ユーザは、所定の物体検出モデルに対して互いに異なる複数のハイパーパラメータを適用した複数の物体検出モデルを用いた処理により得られた複数の分析結果を比較しつつ、当該所定の物体検出モデルのハイパーパラメータの調整を行うことができる。そのため、本実施形態によれば、専門家以外のユーザであっても、機械学習モデルのパラメータ調整に係る良好な調整結果を得ることができる。
【0057】
[変形例]
以下、上記の実施形態に対する変形例を説明する。なお、以降においては、簡単のため、既述の処理等を適用可能な部分に関する具体的な説明を適宜省略するものとする。
【0058】
(変形例1)
図8は、第1実施形態の変形例に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図である。表示画面生成部16は、例えば、分析結果RA及びRBのうちのいずれか一の分析結果が選択された際に、表示画面HGCの代わりに、
図8に示すような表示画面HGDを生成するものであってもよい。
【0059】
表示画面HGDは、分析結果RAに応じたハイパーパラメータと、分析結果RBに応じたハイパーパラメータと、を両方とも破棄してパラメータを再探索する指示を行うための両方再探索ボタンNBCを表示画面HGCに対して追加したものに相当する。すなわち、両方再探索ボタンNBCは、物体検出モデルのパラメータの再取得に係る指示を行うことが可能なユーザインターフェースに相当する。
【0060】
パラメータ探索部14は、表示画面HGDにおいて両方再探索ボタンNBCが押下されたことにより、分析結果の選択及び非選択に関わらずパラメータの再探索を行う指示が指示検出部11において検出された場合に、(Pxa,Pya)及び(Pxb,Pyb)に代わる新たな2組のハイパーパラメータを探索するための探索処理を行う。なお、このような再探索に係る探索処理においては、探索範囲Sx及びSyの中から、(Pxa,Pya)及び(Pxb,Pyb)以外の組合せを有する2組のハイパーパラメータがランダムに取得されるようにすることが好ましい。
【0061】
(変形例2)
図9は、第1実施形態の変形例に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図である。表示画面生成部16は、例えば、表示画面HGCにおいてOKボタンNBAが押下された後において、
図9に示すような表示画面HGEを生成するものであってもよい。
【0062】
表示画面HGEには、分析結果映像RVA及びRVBと、ラジオボタンRBA及びRBBと、分析結果に対するユーザの評価を促すメッセージMSDと、が含まれている。また、表示画面HGEには、分析結果RAを5段階評価で評価可能なスライダーSDAと、分析結果RBを5段階評価で評価可能なスライダーSDBと、当該スライダーSDA及び当該スライダーSDBによる分析結果の評価を確定する指示を行うための確定ボタンNBDと、が含まれている。すなわち、スライダーSDA及びスライダーSDBは、分析結果RAの選択が行われた後に、当該分析結果RA及び分析結果RBを個別に評価することが可能なユーザインターフェースに含まれる。また、
図9の表示画面HGEによれば、メッセージMSDとして、「これらの分析結果を評価下さい」という文が表示されている。また、
図9の表示画面HGEにおいては、スライダーSDAが「5」を指しており、ユーザによる分析結果RAの評価が非常に良いことが示されている。また、
図9の表示画面HGEにおいては、スライダーSDBが「2」を指しており、ユーザによる分析結果RBの評価がやや悪いことが示されている。
【0063】
パラメータ探索部14は、表示画面HGDにおいて確定ボタンNBDが押下されたことにより、分析結果の評価を確定する指示が指示検出部11において検出された場合に、スライダーSDAが最後に指していた数値を変換することにより(Pxa,Pya)に対する評価値HEAを取得するとともに、スライダーSDBが最後に指していた数値を変換することにより(Pxb,Pyb)に対する評価値HEBを取得する。具体的には、パラメータ探索部14は、例えば、スライダーSDAが最後に指していた数値が「5」である場合には、評価値HEAとして1.0を取得する。また、パラメータ探索部14は、例えば、スライダーSDBが最後に指していた数値が「2」である場合には、評価値HEBとして0.4を取得する。そして、パラメータ探索部14は、(Pxa,Pya)と評価値HEAの積算値HVAとを関連付けた評価値データHDAと、(Pxb,Pyb)と評価値HEBの積算値HVBとを関連付けた評価値データHDBと、をパラメータ探索用データとしてデータ格納部12に格納する。また、パラメータ探索部14は、分析結果RAに対する評価が行われる毎に評価値HEAを取得し、当該取得した評価値HEAを積算することにより積算値HVAを更新する。また、パラメータ探索部14は、分析結果RBに対する評価が行われる毎に評価値HEBを取得し、当該取得した評価値HEBを積算することにより、積算値HVBを更新する。このような処理によれば、例えば、データ格納部12に格納されている評価値データHDA及びHDB等を参照しつつ探索処理を行うことにより、分析結果に対するユーザの評価が良好なハイパーパラメータの組合せを取得しやすくすることができる。
【0064】
なお、パラメータ探索部14は、例えば、Optuna(登録商標)等のようなハイパーパラメータ探索用のアルゴリズムを用いた探索処理を行う場合において、データ格納部12に格納されている評価値データを用いた処理を行うものであってもよい。
【0065】
(変形例3)
パラメータ探索部14は、例えば、表示画面HGCにおいてOKボタンNBAが押下された際に、(Pxa,Pya)に対する評価値HEAと、(Pxb,Pyb)に対する評価値HEBと、を取得するようにしてもよい。また、パラメータ探索部14は、分析結果RA及びRBの最新の選択状況に応じ、データ格納部12に格納されている評価値データHDA及びHDBを更新するようにしてもよい。
【0066】
具体的には、パラメータ探索部14は、1回目のパラメータ調整において、分析結果RAが選択された状態でOKボタンNBAが押下された際に、評価値HEAとして1.0を取得するとともに、評価値HEBとして0を取得する。このような処理によれば、(Pxa,Pya)の積算値HVAが1.0であることを示す評価値データHDAと、(Pxb,Pyb)の積算値HVBが0であることを示す評価値データHDBと、がデータ格納部12に格納される。
【0067】
パラメータ探索部14は、2回目以降のパラメータ調整において、一の分析結果が選択された状態でOKボタンNBAが押下された際に、|HVA-HVB|=1となるような評価値HEA及び評価値HEBを取得して評価値データHDA及びHDBを更新する。
【0068】
具体的には、パラメータ探索部14は、例えば、2回目のパラメータ調整において、1回目のパラメータ調整と同様の分析結果RAが選択された状態でOKボタンNBAが押下された際に、評価値HEAとして1.0を取得するとともに、評価値HEBとして1.0を取得する。そして、このような場合において、パラメータ探索部14は、評価値データHDAの積算値HVAを2.0に更新するとともに、評価値データHDBの積算値HVBを1.0に更新する。
【0069】
また、パラメータ探索部14は、例えば、2回目のパラメータ調整において、1回目のパラメータ調整とは異なる分析結果RBが選択された状態でOKボタンNBAが押下された際に、評価値HEAとして0を取得するとともに、評価値HEBとして2.0を取得する。そして、このような場合において、パラメータ探索部14は、評価値データHDAの積算値HVAを1.0に維持するとともに、評価値データHDBの積算値HVBを2.0に更新する。
【0070】
(変形例4)
図10は、第1実施形態の変形例に係る情報処理装置により生成される表示画面の具体例を説明するための図である。表示画面生成部16は、例えば、一の分析結果が選択された状態で所定の回数以上連続して再探索ボタンNBBが押下された場合に、
図10に示すような表示画面HGFを生成するものであってもよい。なお、本変形例においては、分析結果RAが選択された状態で所定の回数以上連続して再探索ボタンNBBが押下された場合を例に挙げて説明する。
【0071】
表示画面HGFには、分析結果映像RVC、RVD、RVE及びRVFと、分析結果RAに対応するハイパーパラメータの組合せ(Pxa,Pya)の採用を推奨するメッセージMSEと、OKボタンNBAと、再探索ボタンNBBと、が含まれている。また、表示画面HGFにおいては、分析結果映像RVC、RVD、RVE及びRVFが同時に再生される。また、
図10の表示画面HGFによれば、メッセージMSEとして、「このパラメータを推奨します」という文が表示されている。また、
図10の表示画面HGFによれば、分析結果映像RVCの一のタイミングTNにおける所定の物体の検出位置を示す2つの検出枠KWが表示されている。また、
図10の表示画面HGFによれば、分析結果映像RVDの一のタイミングTNにおける所定の物体の検出位置を示す1つの検出枠KWが表示されている。また、
図10の表示画面HGFによれば、分析結果映像RVEの一のタイミングTNにおける所定の物体の検出位置を示す1つの検出枠KWが表示されている。また、
図10の表示画面HGFによれば、分析結果映像RVFの一のタイミングTNにおける所定の物体の検出位置を示す3つの検出枠KWが表示されている。
【0072】
ここで、分析結果映像RVC、RVD、RVE及びRVFの生成に係る処理について説明する。
【0073】
分析処理部15は、分析結果RAが選択された状態で所定の回数以上連続して再探索ボタンNBBが押下された場合に、映像VAとは異なる複数の映像をデータ格納部12から取得し、物体検出モデルDMAを用いて当該複数の映像を個別に分析することにより、当該複数の映像における所定の物体の有無に係る複数の分析結果を取得する。
【0074】
具体的には、分析処理部15は、パラメータ探索部14により得られた物体検出モデルDMAを用い、データ格納部12から得られた映像VCを分析することにより、当該映像VCにおける所定の物体の有無に係る分析結果RCを取得する。また、分析処理部15は、パラメータ探索部14により得られた物体検出モデルDMAを用い、データ格納部12から得られた映像VDを分析することにより、当該映像VDにおける所定の物体の有無に係る分析結果RDを取得する。また、分析処理部15は、パラメータ探索部14により得られた物体検出モデルDMAを用い、データ格納部12から得られた映像VEを分析することにより、当該映像VEにおける所定の物体の有無に係る分析結果REを取得する。また、分析処理部15は、パラメータ探索部14により得られた物体検出モデルDMAを用い、データ格納部12から得られた映像VFを分析することにより、当該映像VFにおける所定の物体の有無に係る分析結果RFを取得する。そして、分析処理部15は、映像VC、VD、VE及びVFと、分析結果RC、RD、RE及びRFと、を表示画面生成部16へ出力する。
【0075】
表示画面生成部16は、分析処理部15から得られた映像VCにおける分析結果RCを示す分析結果映像RVCと、分析処理部15から得られた映像VDにおける分析結果RDを示す分析結果映像RVDと、分析処理部15から得られた映像VEにおける分析結果REを示す分析結果映像RVEと、分析処理部15から得られた映像VFにおける分析結果RFを示す分析結果映像RVFと、を生成する。
【0076】
以上に述べた処理によれば、表示画面生成部16は、一の分析結果が選択された状態で所定の回数以上連続して再探索ボタンNBBが押下された場合に、当該一の分析結果に対応するハイパーパラメータが適用された物体検出モデルを用いて複数の映像を個別に分析することにより得られた複数の分析結果を併せて表示するための表示画面を生成することができる。
【0077】
<第2実施形態>
図11は、第2実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【0078】
本実施形態に係る情報処理装置500は、情報処理装置100と同様のハードウェア構成を有している。また、情報処理装置500は、パラメータ取得手段501と、分析手段502と、表示画面生成手段503と、を有している。
【0079】
図12は、第2実施形態に係る情報処理装置において行われる処理を説明するためのフローチャートである。
【0080】
パラメータ取得手段501は、所定の機械学習モデルのパラメータとして、互いに異なる第1のパラメータ及び第2のパラメータを取得する(ステップS51)。
【0081】
分析手段502は、所定の機械学習モデルに対して第1のパラメータを適用した第1の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第1の分析結果を取得するとともに、当該所定の機械学習モデルに対して第2のパラメータを適用した第2の機械学習モデルを用いて当該映像を分析することにより第2の分析結果を取得する(ステップS52)。
【0082】
表示画面生成手段503は、第1の分析結果と、第2の分析結果と、を目視で比較したユーザに対し、当該第1の分析結果及び当該第2の分析結果のうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する(ステップS53)。
【0083】
本実施形態によれば、専門家以外のユーザであっても、機械学習モデルのパラメータ調整に係る良好な調整結果を得ることができる。
【0084】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0085】
(付記1)
所定の機械学習モデルのパラメータとして、互いに異なる第1のパラメータ及び第2のパラメータを取得するパラメータ取得手段と、
前記所定の機械学習モデルに対して前記第1のパラメータを適用した第1の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第1の分析結果を取得するとともに、前記所定の機械学習モデルに対して前記第2のパラメータを適用した第2の機械学習モデルを用いて前記映像を分析することにより第2の分析結果を取得する分析手段と、
前記第1の分析結果と、前記第2の分析結果と、を目視で比較したユーザに対し、前記第1の分析結果及び前記第2の分析結果のうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する表示画面生成手段と、
を有する情報処理装置。
【0086】
(付記2)
前記表示画面生成手段は、前記所定の機械学習モデルのパラメータの再取得に係る指示を行うことが可能なユーザインターフェースを含む表示画面を生成する付記1の情報処理装置。
【0087】
(付記3)
前記パラメータ取得手段は、前記指示が行われた際に、前記ユーザにより選択された前記一の分析結果に対応する一のパラメータを保持するとともに、前記ユーザに選択されなかった他の分析結果に対応する他のパラメータに代わる新たなパラメータを取得する付記2の情報処理装置。
【0088】
(付記4)
前記パラメータ取得手段は、前記一のパラメータからの距離が前記他のパラメータよりも近いパラメータを前記新たなパラメータとして取得する付記3の情報処理装置。
【0089】
(付記5)
前記分析手段は、前記指示が所定回数以上連続して行われた際に、前記所定の機械学習モデルに対して前記一のパラメータを適用した一の機械学習モデルを用いて前記映像とは異なる複数の映像を個別に分析することにより複数の分析結果を取得し、
前記表示画面生成手段は、前記複数の分析結果と、前記一のパラメータの採用を推奨するメッセージと、を含む表示画面を生成する付記3の情報処理装置。
【0090】
(付記6)
前記パラメータ取得手段は、前記指示が行われた際に、前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータに代わる新たな2つのパラメータを取得する付記2の情報処理装置。
【0091】
(付記7)
前記表示画面生成手段は、前記ユーザにより前記一の分析結果の選択が行われた後に、前記第1の分析結果及び前記第2の分析結果を個別に評価することが可能なユーザインターフェースを含む表示画面を生成する付記1の情報処理装置。
【0092】
(付記8)
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータは、前記所定の機械学習モデルのハイパーパラメータである付記1の情報処理装置。
【0093】
(付記9)
所定の機械学習モデルのパラメータとして、互いに異なる第1のパラメータ及び第2のパラメータを取得し、
前記所定の機械学習モデルに対して前記第1のパラメータを適用した第1の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第1の分析結果を取得するとともに、前記所定の機械学習モデルに対して前記第2のパラメータを適用した第2の機械学習モデルを用いて前記映像を分析することにより第2の分析結果を取得し、
前記第1の分析結果と、前記第2の分析結果と、を目視で比較したユーザに対し、前記第1の分析結果及び前記第2の分析結果のうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する情報処理方法。
【0094】
(付記10)
所定の機械学習モデルのパラメータとして、互いに異なる第1のパラメータ及び第2のパラメータを取得し、
前記所定の機械学習モデルに対して前記第1のパラメータを適用した第1の機械学習モデルを用いて映像を分析することにより第1の分析結果を取得するとともに、前記所定の機械学習モデルに対して前記第2のパラメータを適用した第2の機械学習モデルを用いて前記映像を分析することにより第2の分析結果を取得し、
前記第1の分析結果と、前記第2の分析結果と、を目視で比較したユーザに対し、前記第1の分析結果及び前記第2の分析結果のうちのいずれか一の分析結果の選択を促すための表示画面を生成する処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録した記録媒体。
【0095】
以上、実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0096】
11 指示検出部
12 データ格納部
13 データ取得部
14 パラメータ探索部
15 分析処理部
16 表示画面生成部
100 情報処理装置