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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065274
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】バグフィルタ
(51)【国際特許分類】
   B01D 46/02 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
B01D46/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174042
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000001812
【氏名又は名称】株式会社サタケ
(74)【代理人】
【識別番号】110003052
【氏名又は名称】弁理士法人勇智国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村上 充典
(72)【発明者】
【氏名】谷岡 佑亮
(72)【発明者】
【氏名】向 一輝
【テーマコード(参考)】
4D058
【Fターム(参考)】
4D058JA04
4D058KA16
4D058KB02
4D058KC52
4D058KC81
(57)【要約】
【課題】 バグフィルタの製造時の作業負荷を軽減して、生産性を改善する。
【解決手段】 バグフィルタは、第1室と第2室とを仕切る仕切板であって、第1室と第2室とを連通させる複数のフィルタ取付孔を有する仕切板と、複数のフィルタ取付孔ごとに設けられる筒状の複数の保持部材であって、第1室内に配置される複数のフィルタをそれぞれ保持する複数の保持部材と、仕切板に対して固定され、複数の保持部材を仕切板に取り付けるための補助となる取付補助部材と、を備える。複数の保持部材の各々は、複数のフィルタ取付孔のうちの対応するフィルタ取付孔の外縁部を取り囲むように第2室に配置されるフランジと、フランジから対応するフィルタ取付孔を通って第1室まで延在する延在部であって、フィルタを保持する延在部と、を備える。取付補助部材は、フランジと係合して、仕切板と平行な面内方向におけるフランジの位置を規制する規制部を備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バグフィルタであって、
集塵対象の気体が流入する第1室と、
前記第1室よりも前記気体の下流側に設けられた第2室と、
前記第1室と前記第2室とを仕切る仕切板であって、前記第1室と前記第2室とを連通させる複数のフィルタ取付孔を有する仕切板と、
前記複数のフィルタ取付孔ごとにそれぞれ設けられる筒状の複数の保持部材であって、前記第1室内に配置される複数のフィルタを直接的または間接的にそれぞれ保持する複数の保持部材と、
前記仕切板に対して固定され、前記複数の保持部材を前記仕切板に取り付けるための補助となる取付補助部材と
を備え、
前記複数の保持部材の各々は、
前記複数のフィルタ取付孔のうちの対応するフィルタ取付孔の外縁部を取り囲むように前記第2室に配置されるフランジと、
前記フランジから前記対応するフィルタ取付孔を通って前記第1室まで延在する延在部であって、前記フィルタを直接的または間接的に保持する延在部と
を備え、
前記取付補助部材は、前記フランジと係合して、前記仕切板と平行な面内方向における前記フランジの位置を規制する規制部を備える
バグフィルタ。
【請求項2】
請求項1に記載のバグフィルタであって、
前記取付補助部材は、前記複数の保持部材の前記フランジのうちの少なくとも二つのフランジに対して前記仕切板と反対側に配置される押圧部であって、固定具によって前記仕切板に対する位置が固定されることで前記少なくとも二つのフランジを一緒に前記仕切板に向けて押圧して、前記少なくとも二つのフランジに対応する少なくとも二つの保持部材を前記仕切板に対して固定する押圧部を備える
バグフィルタ。
【請求項3】
請求項2に記載のバグフィルタであって、
前記取付補助部材は、前記規制部を有する規制部材と、前記押圧部を有し、前記規制部材とは別体の押圧部材と、を含む
バグフィルタ。
【請求項4】
請求項3に記載のバグフィルタであって、
前記押圧部材は、前記規制部材と部分的に重なるように配置され、
前記フランジの厚みは、前記規制部材と前記押圧部材とが並ぶ方向の前記規制部材の厚みよりも大きい
バグフィルタ。
【請求項5】
請求項4に記載のバグフィルタであって、
前記規制部材および前記押圧部材は、前記仕切板に対する前記固定具の共締めによって前記仕切板に対して固定される
バグフィルタ。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載のバグフィルタであって、
前記規制部材および前記押圧部材は、部分的に互いに重なった状態で、同一方向に延在している
バグフィルタ。
【請求項7】
請求項6に記載のバグフィルタであって、
前記仕切板は、前記規制部材および前記押圧部材が延在する方向と交差する方向に延在するリブを備える
バグフィルタ。
【請求項8】
バグフィルタであって、
集塵対象の気体が流入する第1室と、
前記第1室よりも前記気体の下流側に設けられた第2室と、
前記第1室と前記第2室とを仕切る仕切板であって、前記第1室と前記第2室とを連通させる複数のフィルタ取付孔を有する仕切板と、
前記複数のフィルタ取付孔ごとにそれぞれ設けられる筒状の複数の保持部材であって、前記第1室内に配置される複数のフィルタを直接的または間接的にそれぞれ保持する複数の保持部材と
を備え、
前記複数の保持部材の各々は、
前記複数のフィルタ取付孔のうちの対応するフィルタ取付孔の外縁部を取り囲むように前記第2室に配置されるフランジと、
前記フランジから前記対応するフィルタ取付孔を通って前記第1室まで延在する延在部であって、前記フィルタを直接的または間接的に保持する延在部と
を備え、
前記仕切板は、前記フランジと係合して、前記仕切板と平行な面内方向における前記フランジの位置を規制する規制部を備える
バグフィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバグフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
バグフィルタと称される形式の集塵装置が従来から知られている。バグフィルタでは、集塵のために、有底筒状の複数のフィルタ(ろ布とも称される)が使用される。バグフィルタの筐体の内部は、仕切板によって、第1室と第2室とに仕切られている。第1室には、集塵対象の気体が流入する。仕切板は、第1室と第2室とを連通させる複数のフィルタ取付孔を備えている。第1室に流入した気体は、第2室側に向けて流れて複数のフィルタを通過することで除塵される。除塵された気体は、仕切板の複数のフィルタ取付孔を介して第2室に流入し、その後、排出される。
【0003】
下記の特許文献1は、そのようなバグフィルタにおけるフィルタの取付構造を開示している。具体的には、複数のフィルタは、フィルタの数と同数の筒状の取付管を介して、それぞれ取り付けられる。より具体的には、取付管は、仕切板の上に載置される(つまり、第2室に配置される)フランジと、フィルタが取り付けられる取付管部と、を備えている。フランジが仕切板の上(仕切板のフィルタ取付孔の周囲)に載置された状態では、取付管部は、フランジから仕切板のフィルタ取付孔を通って下方へ延在する。取付管部の外周には、フィルタが嵌め込まれる。フィルタの外周を締付バンドで締め付けることによって、フィルタが取付管部に固定される。取付管は、フランジを仕切板にビス留めすることによって、仕切板に対して固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3000497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のバグフィルタは、生産性において改善の余地を残している。例えば、特許文献1に記載されたバグフィルタでは、仕切板のフィルタ取付孔、および、取付管の取付管部は、確実に組み立てを行えるようにするために、互いの公差を考慮して、互いのクリアランスが比較的大きくなるように設計される。このため、バグフィルタの組み立て時には、仕切板のフィルタ取付孔の略中央の位置に取付管の取付管部の中央が位置するように、仕切板に対する取付管の位置決めが必要となる。比較的大規模なバグフィルタではフィルタの数は100個程度にも及ぶので、このようなセンター位置出し作業をフィルタ取付孔ごとに行うことは、作業負荷が非常に大きい。したがって、バグフィルタの製造時の作業負荷を軽減して、生産性を改善することが求められる。
【0006】
このような問題は、上述したビス留めによって取付管を仕切板に固定する取付構造に限らず、ボルト留め、溶接など、任意の取付構造に共通する。また、このような問題は、引用文献1に記載された取付管による取付構造に限らず、フィルタを直接的または間接的に保持する任意の形態の保持部材による取付構造に共通する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
【0008】
本発明の第1の形態によれば、バグフィルタが提供される。このバグフィルタは、集塵対象の気体が流入する第1室と、第1室よりも気体の下流側に設けられた第2室と、第1室と第2室とを仕切る仕切板であって、第1室と第2室とを連通させる複数のフィルタ取付孔を有する仕切板と、複数のフィルタ取付孔ごとにそれぞれ設けられる筒状の複数の保持部材であって、第1室内に配置される複数のフィルタを直接的または間接的にそれぞれ保持する複数の保持部材と、仕切板に対して固定され、複数の保持部材を仕切板に取り付けるための補助となる取付補助部材と、を備えている。複数の保持部材の各々は、複数のフィルタ取付孔のうちの対応するフィルタ取付孔の外縁部を取り囲むように第2室に配置されるフランジと、フランジから対応するフィルタ取付孔を通って第1室まで延在する延在部であって、フィルタを直接的または間接的に保持する延在部と、を備えている。取付補助部材は、フランジと係合して、仕切板と平行な面内方向におけるフランジの位置を規制する規制部を備えている。
【0009】
このバグフィルタによれば、バグフィルタの製造時において、取付補助部材を仕切板に対して固定し、その後、取付補助部材の規制部とフランジとが係合するように保持部材を配置すれば、フィルタ取付孔に対する保持部材の位置が自然に位置決めされる。したがって、従来技術では煩雑であった複数の保持部材の位置決め作業を簡略化でき、バグフィルタの製造時の作業負荷を軽減して、生産性を改善できる。
【0010】
本発明の第2の形態によれば、第1の形態において、取付補助部材は、複数の保持部材のフランジのうちの少なくとも二つのフランジに対して仕切板と反対側に配置される押圧部であって、固定具によって仕切板に対する位置が固定されることで少なくとも二つのフランジを一緒に仕切板に向けて押圧して、少なくとも二つのフランジに対応する少なくとも二つの保持部材を前記仕切板に対して固定する押圧部を備えている。この形態によれば、少なくとも二つの保持部材を仕切板に対して一緒に固定することができる。したがって、複数の保持部材を仕切板に対して個々に固定する構成と比べて、固定具の数を減らして、固定具による複数の保持部材の取付け手間を軽減できる。したがって、バグフィルタの製造時の作業負荷を軽減して、生産性を改善できる。固定具は、例えば、ボルトまたはビスであってもよい。
【0011】
本発明の第3の形態によれば、第2の形態において、取付補助部材は、規制部を有する規制部材と、押圧部を有し、規制部材とは別体の押圧部材と、を含む。この形態によれば、規制部と押圧部とを有する単一の部材が使用される場合と比べて、取付補助部材として使用する部材の形状を簡素化できる。したがって、取付補助部材を一般的な材料および機械で製造しやすくなるとともに、製作工数を低減することができ、生産性を改善できる。
【0012】
本発明の第4の形態によれば、第3の形態において、押圧部材は、規制部材と部分的に重なるように配置される。フランジの厚みは、規制部材と押圧部材とが並ぶ方向の規制部材の厚みよりも大きい。この形態によれば、押圧部材は、フランジを仕切板に向けて確実に押圧することができる。換言すれば、規制部材とフランジとを同じ厚みとする場合と比べて、規制部材およびフランジの公差を大きく設定できるので、厳密な寸法管理が不要となり、生産性を改善できる。
【0013】
本発明の第5の形態によれば、第4の形態において、規制部材および押圧部材は、仕切板に対する固定具の共締めによって仕切板に対して固定される。この形態によれば、固定具の数を更に減らして、固定具による複数の保持部材の取付け手間を軽減できる。また、固定具の固定箇所を基準として、規制部材および押圧部材の両方を容易に位置決めできる。
【0014】
本発明の第6の形態によれば、第4または第5の形態において、規制部材および押圧部材は、部分的に互いに重なった状態で、同一方向に延在している。この形態によれば、規制部材および押圧部材が仕切板を補強するためのリブとして機能して、規制部材および押圧部材が延在する方向に沿った仕切板の歪みが生じることを抑制できる。
【0015】
本発明の第7の形態によれば、第6の形態において、仕切板は、規制部材および押圧部材が延在する方向と交差する方向に延在するリブを備えている。この形態によれば、規制部材および押圧部材が延在する方向と交差する方向においても、仕切板の歪みが生じることを抑制できる。
【0016】
本発明の第8の形態によれば、バグフィルタが提供される。このバグフィルタは、集塵対象の気体が流入する第1室と、第1室よりも気体の下流側に設けられた第2室と、第1室と第2室とを仕切る仕切板であって、第1室と第2室とを連通させる複数のフィルタ取付孔を有する仕切板と、複数のフィルタ取付孔ごとにそれぞれ設けられる筒状の複数の保持部材であって、第1室内に配置される複数のフィルタを直接的または間接的にそれぞれ保持する複数の保持部材と、を備えている。複数の保持部材の各々は、複数のフィルタ取付孔のうちの対応するフィルタ取付孔の外縁部を取り囲むように第2室に配置されるフランジと、フランジから対応するフィルタ取付孔を通って第1室まで延在する延在部であって、フィルタを直接的または間接的に保持する延在部と、を備えている。仕切板は、フランジと係合して、仕切板と平行な面内方向におけるフランジの位置を規制する規制部を備えている。このバグフィルタによれば、第1の形態と同様の効果が得られる。第8の形態には、上述の押圧部材を付加することができる。この場合、第4,6,7のいずれかの形態をさらに付加することもできる(この場合、第4,6,7のいずれかの形態の「規制部材」は、仕切板の「規制部」と読み替えられる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】一実施形態によるバグフィルタの概略斜視図である。
図2】バグフィルタの概略縦断面図である。
図3図3(a)は、仕切板の部分平面図であり、図3(b)は、仕切板の部分側面図である。
図4図4(a)は、保持部材の平面図であり、図4(b)は、保持部材の側面図である。
図5】取付補助部材(規制部材および押圧部材)の平面図である。
図6図6(a)は、取付補助部材を用いて保持部材を仕切板に取り付けた状態を示す部分平面図であり、図6(b)は、図6(a)のA-A線に沿った断面図である。
図7図6(b)の部分拡大図である。
図8】取付補助部材(規制部材および押圧部材)、保持部材および仕切板の分解斜視図である。
図9】取付補助部材を用いて保持部材を仕切板に取り付ける手順を示す部分平面図である。
図10】取付補助部材を用いて保持部材を仕切板に取り付ける手順を示す部分平面図である。
図11】取付補助部材を用いて保持部材を仕切板に取り付ける手順を示す部分平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、一実施形態によるバグフィルタ20の概略斜視図である。図2は、バグフィルタ20の概略縦断面図である。図1に示すように、バグフィルタ20は、上部ケーシング30と下部ケーシング31とを備えている。上部ケーシング30は、中空の略直方体の形状を有している。図1において、上部ケーシング30の一つの面は、バグフィルタ20の内部を示すために取り除かれている。図1および図2に示すように、上部ケーシング30に連続して、上部ケーシング30の下方に配置された下部ケーシング31は、下方に向けて横断面が小さくなる中空の略円錐台形状を有している。下部ケーシング31の側方には、集塵対象の空気をバグフィルタ20内に取り込むための流入口32が形成されている。上部ケーシング30の頂部には、バグフィルタ20によって除塵された空気をバグフィルタ20から排出するための排出口33が形成されている。
【0019】
図1および図2に示すように、バグフィルタ20(上部ケーシング30および下部ケーシング31)の内部空間は、水平方向に平行な仕切板40によって、第1室36と第2室37とに仕切られている。仕切板40は、上部ケーシング30の横断面形状に対応する略矩形形状を有しており、上部ケーシング30の内部(より具体的には、上部ケーシング30の上寄りの位置)に配置される。第1室36は、仕切板40よりも下方に位置する空間であり、下部ケーシング31の内部空間と、上部ケーシング30の下側の内部空間と、を含む。第1室36には、流入口32を介して集塵対象の気体が流入する。第2室37は、仕切板40よりも上方に位置する(換言すれば、第1室36よりも気体の下流側の)空間である。
【0020】
図3(a)は、仕切板40の部分平面図である。以下、仕切板40に限らず、「平面図」とは、その平面図が表す部材を使用してバグフィルタ20が組み立てられた状態での当該部材の姿勢に対する平面図を意味する。図3(a)に示すように、仕切板40は、仕切板40を上下方向に貫通する複数のフィルタ取付孔41を有している。フィルタ取付孔41は、円形断面を有している。フィルタ取付孔41は、仕切板40の略矩形形状の互いに直交する2辺の各々に沿って、直線状に配列されている。図1に示すように、第1室36と第2室37とは、複数のフィルタ取付孔41を介して連通している。
【0021】
図1および図2に示すように、第1室36(より具体的には、上部ケーシング30に対応する空間)には、有底筒状の複数のフィルタ50(ろ布とも称される)が配置される。フィルタ50の数は、仕切板40の複数のフィルタ取付孔41の数と等しく、複数のフィルタ50は、複数のフィルタ取付孔41に対応する位置に、それぞれ配置される。これらのフィルタ50は、仕切板40から吊り下げられた状態で保持される。第1室36に流入した気体は、排出口33よりも下流側に配置された誘引ファン(図示せず)の作用によって、第2室37側に向けて流れて複数のフィルタ50を通過し、その際に除塵される。除塵された気体は、仕切板40の複数のフィルタ取付孔41を介して第2室37に流入し、その後、排出口33から排出される。
【0022】
このようなバグフィルタ20では、使用につれて、フィルタ50に捕集された微粒子によってフィルタ50が目詰まりして集塵機能が低下するので、逆洗浄によるフィルタ50の清掃が定期的に行われる。具体的には、図1および図2に示すように、仕切板40の上方には、フィルタ取付孔41の列(1列に並ぶフィルタ取付孔41の集合体)ごとに、ノズル管38が配置される。ノズル管38は、各々のフィルタ取付孔41に対向する位置に開口を有しており、空気圧縮機およびレギュレータ(いずれも図示ず)を介してノズル管38に供給された圧縮空気を開口から排出する。この圧縮空気は、図2に矢印AR1で示すように複数のフィルタ取付孔41を通って複数のフィルタ50に入り、さらに、フィルタ50を通って第1室36に流入する。集塵時とは逆方向のこの空気の流れによって、フィルタ50の外表面に付着した微粒子がフィルタ50から引き離され、第1室36の底部に落下する。第1室36の底部に落下した微粒子は、排出装置34によって、排塵口35から排出される。
【0023】
以下、図3~11を参照して、バグフィルタ20におけるフィルタ50の取付構造について詳しく説明する。本実施形態では、複数のフィルタ50の各々は、仕切板40のフィルタ取付孔41ごとに設けられる保持部材60を介して、仕切板40に取り付けられる。つまり、フィルタ50は、保持部材60に取り付けられ、保持部材60が仕切板40に取り付けられる。
【0024】
まず、フィルタ50を保持部材60に取り付けるための構成について説明する。図4(a)は、保持部材60の平面図であり、図4(b)は、保持部材60の側面図である。図4(a)および図4(b)に示すように、保持部材60は、貫通孔63を有する筒状の部材である。具体的には、保持部材60は、フランジ61と延在部62とを備えている。フランジ61は、板状の部分であり、その中央に貫通孔63が形成されることによって、環形状をなしている。延在部62は、フランジ61から貫通孔63の開口方向に(換言すれば、フランジ61が広がる方向と直交する方向に)延在する筒状の部分である。
【0025】
図4(a)および図4(b)に示すように、フランジ61の外縁部には、二つの係合部64が形成されている。二つの係合部64は、互いに対向する位置に配置されている。本実施形態では、係合部64の各々は、貫通孔63から離れる方向に、矩形状に突出している。延在部62は、フィルタ取付部65とベンチュリ部66とを備えている。フィルタ取付部65は、対応するフィルタ50を取り付けるための部分であり、フランジ61から略円筒状に延在している。フィルタ取付部65の外周には、周方向に延在する凹部が形成されている。ベンチュリ部66は、フィルタ取付部65から下方に向けて(フランジ61と反対側に向けて)筒状に延在する部分である。ベンチュリ部66は、ベンチュリ管として作用する部分であり、フィルタ取付部65から下方に向けて横断面積が徐々に小さくなり、ある箇所から横断面積が徐々に大きくなる形状を有している。
【0026】
有底筒状のフィルタ50は、その開口側(底と反対側)の端部を保持部材60のフィルタ取付部65の周囲に下方から嵌め込むことによって、保持部材60に取り付けられる。フィルタ取付部65の凹部の周囲に締付バンド(図示せず)を取付けて、締め付けることによって、フィルタ50は保持部材60に固定される。この状態において、ベンチュリ部66は、フィルタ50の内部に位置している。ベンチュリ部66は、その形状に起因して、逆洗浄のための圧縮空気を効率的にフィルタ50内に誘引する。
【0027】
次いで、フィルタ50を保持する保持部材60を仕切板40に取り付けるための構成について説明する。図3および図8に示すように、本実施形態では、仕切板40は、長方形の三つの平板を連結することによって形成されている。具体的には、三つの平板のうち、真ん中に位置する一つの平板は、その長辺に沿った両方の縁部に接合部42を有しており、両脇に位置する二つの平板は、その長辺に沿った一方の縁部に接合部42を有している。接合部42は、平板部分(水平方向に広がる部分)に対して垂直に平板部分から板状に突出した部分である。以下の説明では、接合部42が延在する方向(個々の平板の長手方向)を第1の方向D1とも呼ぶ。また、第1の方向D1と直交する方向(個々の平板の短手方向)を第2の方向D2とも呼ぶ。
【0028】
隣り合う平板の接合部42同士を重ね合わせて、接合部42を厚み方向に貫通する貫通孔に通したボルト47をナット48で締め付けることによって(図7および図8参照)、三つの平板が一体化される。このような構成によれば、簡単な組み立て方法で三つの平板を一体化できるとともに、接合部42がリブとして機能して、第1の方向D1に沿った仕切板40の歪みの発生を抑制できる。ただし、三つの平板の一体化方法は、特に限定されるものではなく、例えば、溶接であってもよい。また、仕切板40は、単一の平板から形成されてもよく、あるいは、二つまたは四つ以上の平板から形成されてもよい。
【0029】
また、仕切板40は、仕切板40を厚み方向に貫通する複数の貫通孔を有している。この複数の貫通孔は、一つのフィルタ取付孔41に着目すると、その周囲に四つ形成されている。より具体的には、貫通孔は、上から見て、フィルタ取付孔41を内接円とする正方形よりも大きな正方形の四つの頂点の位置に形成されている。また、この貫通孔は、第1の方向D1において、隣り合う二つのフィルタ取付孔41の間の位置にあり、第2の方向D2において、隣り合う二つのフィルタ取付孔41の間の位置にある。図3に示すように、この複数の貫通孔の各々には、下側からボルト45のねじ部が挿入される。本実施形態では、ボルト45の頭部は、仕切板40の下面に予め溶接されている。
【0030】
このような仕切板40には、保持部材60が取付補助部材70を利用して取り付けられる。本実施形態では、取付補助部材70は、規制部材80と押圧部材90とを備えている。図5および図7に示すように、規制部材80は、第2の方向D2を長手方向とする長尺状の板状部材である。規制部材80の短手方向(第1の方向D1)の両縁部には、長手方向に沿って一定の間隔で複数の規制部81が形成されている。本実施形態では、規制部81は、縁部を矩形形状に切り欠いた形状を有している。規制部81は、その内側に保持部材60の係合部64が僅かなクリアランスで嵌まり込む大きさおよび形状を有している。また、規制部材80は、複数の貫通孔82を有している。複数の貫通孔82は、仕切板40に溶接されたボルト45を通すために、ボルト45と同じ間隔で、規制部材80の長手方向沿って配列されている。
【0031】
図5および図7に示すように、押圧部材90は、第2の方向D2を長手方向とする長尺状の板状部材の、短手方向(第1の方向D1)の両縁部を上方に向けて折り曲げた形状を有している。具体的には、押圧部材90は、水平方向に平行な押圧部91と、押圧部91から略垂直に折れ曲がった二つの折曲部93と、を備えている。押圧部材90は、複数の貫通孔92を有している。複数の貫通孔92は、仕切板40に溶接されたボルト45を通すために、ボルト45と同じ間隔で、押圧部材90の長手方向に沿って配列されている。
【0032】
規制部材80および押圧部材90は、それらが設置される位置によって、その形状が異なっている。具体的には、図8に示すように、規制部材80は、仕切板40の二つの接合部42と干渉しないように、二つの接合部42の位置で、第2の方向D2に沿って三分割されている。そのうち、両端に配置されている規制部材80を、それぞれ規制部材80a,80cとも呼び、真ん中に配置されている規制部材80を規制部材80bとも呼ぶ。規制部材80bは、規制部材80a,80cと比べて、長手方向の長さが大きくなっているとともに、規制部81および貫通孔82の数が多い。同様に、押圧部材90には、押圧部材90a~90cが含まれ、押圧部材90bは、押圧部材90a,90cと比べて、長手方向の長さが大きくなっているとともに、貫通孔92の数が多い。図5は、厳密には、規制部材80a~80cおよび押圧部材90a~90cのうちの規制部材80bおよび押圧部材90bを示している。規制部材80および押圧部材90の、設置位置によるこのような違いは、二つの接合部42によって区切られる仕切板40の三つの領域の第2の方向D2の長さ(フィルタ取付孔41の数)に起因しており、規制部材80a~80cおよび押圧部材90a~90cの長手方向の長さは、当該三つの領域の長さに応じて、任意に設定され得る。また、仕切板40が接合部42を有していない場合には、規制部材80a~80cに代えて、規制部材80aの位置から規制部材80cの位置まで延在する単一の規制部材が使用されてもよい。この点は、押圧部材についても同様である。
【0033】
さらに、図6図8および図9に示すように、規制部材80は、規制部材80a~80cによって第2の方向D2に延在するように形成される列が、第1の方向D1に沿って複数並ぶように配置され、そのうちの第1の方向D1の両端に位置する列を形成する規制部材80a~80cは、他の列を形成する規制部材80a~80cとは形状が異なっている。具体的には、第1の方向D1の両端に位置する列を形成する規制部材80a~80cは、第1の方向D1の両縁部のうち、内側の縁部にのみ規制部81が形成されている。ただし、第1の方向D1の両端に位置する列を形成する規制部材80a~80cとして、図5に示したような、第1の方向D1の両縁部に規制部81が形成された規制部材80が使用されてもよい。
【0034】
同様に、図6図8および図11に示すように、押圧部材90は、押圧部材90a~90cによって第2の方向D2に延在するように形成される列が、第1の方向D1に沿って複数並ぶように配置され、そのうちの第1の方向D1の両端に位置する列を形成する押圧部材90a~90cは、他の列を形成する押圧部材90a~90cとは形状が異なっている。具体的には、第1の方向D1の両端に位置する列を形成する押圧部材90a~90cは、第1の方向D1の両縁部のうち、内側の縁部にのみ折曲部93が形成されている。ただし、第1の方向D1の両端に位置する列を形成する押圧部材90a~90cとして、図5に示したような、第1の方向D1の両縁部に折曲部93が形成された押圧部材90が使用されてもよい。
【0035】
このような規制部材80および押圧部材90を使用して、フィルタ50を保持する保持部材60は、以下のようにして仕切板40に取り付けられる。まず、図8および図9に示すように、仕切板40から上方に突出したボルト45のねじ部が規制部材80の貫通孔82を通るように、仕切板40上に規制部材80が配置される。この状態では、規制部材80の各々は、複数箇所(より正確には、規制部材80a,80cは3箇所であり、規制部材80bは5箇所)の貫通孔82でボルト45のねじ部と係合としているので、実質的に、第1の方向D1および第2の方向D2のいずれに対する移動も回転もできない。
【0036】
次いで、図8および図10に示すように、仕切板40のフィルタ取付孔41の各々に、上方から保持部材60が挿入される。具体的には、保持部材60のフランジ61が、対応するフィルタ取付孔41の外縁部を取り囲んで、当該外縁部と係合するように、第2室37内に配置される。このとき、フランジ61は、仕切板40上に載置されており、保持部材60の延在部62は、対応するフィルタ取付孔41を通って、第1室36まで延在する(図7参照)。また、保持部材60の係合部64の各々は、対応する規制部材80の規制部81内に嵌まり込んでいる。このため、作業者が保持部材60を水平方向(任意の水平面内方向)に移動させようとしても、保持部材60の係合部64が規制部材80の規制部81と係合するので、保持部材60を実質的に移動させることができず、水平方向におけるフランジ61(ひいては、保持部材60)の位置が規制される。つまり、フィルタ取付孔41の中心と保持部材60の中心とがほぼ一致するように、ボルト45の位置、ならびに、保持部材60および規制部材80の形状および大きさを設計しておけば、フィルタ取付孔41と保持部材60とのセンター位置出し作業を極めて容易に行うことができる。
【0037】
次いで、図8および図11に示すように、第2の方向D2における規制部材80の両脇で、長尺状の平板の形態の補強プレート43が仕切板40上に載置される。補強プレート43は、仕切板40の第1の方向D1の両端に位置するボルト45間を延在する。また、補強プレート43は、ボルト45と同じ間隔で、第1の方向D1に沿って配列された複数の貫通孔を有しており、ボルト45のねじ部がこの複数の貫通孔をそれぞれ通るように配置される。補強プレート43は、フランジ61よりも小さい厚みを有している。この補強プレート43は、第1の方向D1に沿った仕切板40の歪みを抑制するリブとして機能する。
【0038】
次いで、図8および図11に示すように、規制部材80の貫通孔82から上方に突出したボルト45のねじ部が押圧部材90の貫通孔92を通るように、フランジ61に対して仕切板40と反対側に複数の押圧部材90が配置される。このとき、図6図7および図11に示すように、押圧部材90は、上から見て、規制部材80と部分的に重なる(規制部材80の全体が押圧部材90と重なる)。
【0039】
また、このとき、図6図7および図11に示すように、押圧部材90は、複数の保持部材60のフランジ61と部分的に重なる。具体的には、押圧部材90の各々は、上から見て、押圧部材90(押圧部91)の第1の方向D1の両縁部が、押圧部材90の両脇に配置された二つのフランジ61の各々の第1の方向D1の一方の縁部と重なる(ただし、第1の方向D1の両端部に配置された押圧部材90は、押圧部材90の第1の方向D1の一方の縁部のみが、押圧部材90の一方側に配置されたフランジ61の第1の方向D1の一方の縁部と重なる)。さらに、押圧部材90の各々は、第2の方向D2に並ぶ複数のフランジ61(押圧部材90a,90cの場合は、三つのフランジ61であり、押圧部材90bの場合は、四つのフランジ)の各々の第1の方向D1の縁部と重なる。このように押圧部材90が配置されたとき、図7に示すように、押圧部材90(押圧部91)とフランジ61とは、上下方向に面接触している。ただし、押圧部材90とフランジ61との間に、ガスケットなどのシール部材が介在していてもよい。
【0040】
そして、このような状態において、ボルト45の各々のねじ部にナット46が取り付けられ、ナット46が締め付けられる。これにより、押圧部材90は、仕切板40に対する位置が固定される。このとき、押圧部材90(より具体的には、押圧部91)の各々は、複数のフランジ61を一緒に仕切板40に向けて押圧する。これによって、当該複数のフランジ61、ひいては、対応する複数の保持部材60が、仕切板40に対して固定される。
【0041】
図7に示すように、本実施形態では、フランジ61の厚みは、規制部材80の厚みよりも大きい。仮に、規制部材80とフランジ61とを同じ厚みに設計する場合には、製造誤差によって、規制部材80の厚みがフランジ61の厚みよりも大きくなってしまうと、押圧部材90は、フランジ61を仕切板40に向けて押圧することができなくなるので、規制部材80およびフランジ61の厳密な寸法管理が必要となる。一方、本実施形態によれば、そのような厳密な寸法管理を必要とすることなく、押圧部材90は、フランジ61を仕切板40に向けて確実に押圧することができる。したがって、生産性を改善できる。
【0042】
上述したバグフィルタ20によれば、バグフィルタ20の組立時において、規制部材80の規制部81と、保持部材60のフランジ61(より具体的には、係合部64)と、が係合するように保持部材60を配置すれば、フィルタ取付孔41に対する保持部材60の水平方向位置が自然に位置決めされる。したがって、従来は煩雑であった保持部材60の位置決め作業(フィルタ取付孔41と保持部材60とで中心位置を合わせるセンター位置出し作業)を簡略化できる。その結果、バグフィルタ20の製造時の作業負荷を軽減して、生産性を改善できる。
【0043】
さらに、バグフィルタ20によれば、保持部材60は、取付補助部材70および固定具(ボルト45およびナット46)によって、仕切板40に取り付けられる。このため、保持部材60を仕切板40に溶接する必要が無い。したがって、未熟な溶接作業によって仕切板40に溶接歪みが生じて、逆洗浄用の圧縮空気の噴射方向がフィルタ50の軸線方向に対して公差してしまい、その結果、清掃性能が低下し、ひいては、集塵性能が悪化するといった事象が生じない。あるいは、そのような溶接歪みが生じないようにするために、高価な溶接設備を導入したり、高度溶接技能者を確保したりする必要がない。
【0044】
さらに、バグフィルタ20によれば、一つの押圧部材90(押圧部91)が複数の保持部材60のフランジ61を一緒に仕切板40に向けて押圧するので、固定具(ボルト45およびナット46)の数を減らして、固定具による複数の保持部材60の取付け手間を軽減できる。したがって、バグフィルタ20の製造時の作業負荷を軽減して、生産性を改善できる。上述の実施形態では、ボルト45は、第1の方向D1および第2の方向D2の各々において、隣り合う保持部材60(フランジ61)の間に一つずつ配置されているので、各々のフランジ61の4隅を個別にボルト留めする構成と比べて、同等の固定強度を得つつ、ボルト留めの箇所数を大幅に減らすことができる。
【0045】
さらに、バグフィルタ20によれば、取付補助部材70は、規制部材80と、規制部材80とは別体の押圧部材90と、を備えている。このため、規制部材80の機能と押圧部材90の機能とを併せ持つ単一の部材(一体形成されている部材)が使用される構成と比べて、取付補助部材70として使用する部材の形状を簡素化できる。したがって、取付補助部材70を一般的な材料および機械で製造しやすくなるとともに、製作工数を低減することができ、生産性を改善できる。例えば、規制部材80および押圧部材90を、レーザ加工や簡易な折り曲げ加工で製造できる。
【0046】
さらに、バグフィルタ20によれば、規制部材80および押圧部材90は、仕切板40に対するボルト45およびナット46の共締めによって、仕切板40に対して固定される。したがって、規制部材80および押圧部材90を、それぞれ個別に仕切板40に対して固定する場合と比べて、固定具の数を更に減らして、固定具による複数の保持部材60の取付け手間を軽減できる。また、ボルト45のねじ部の位置を基準として、規制部材80および押圧部材90の両方を容易に位置決めできる。
【0047】
さらに、バグフィルタ20によれば、規制部材80および押圧部材90は、部分的に互いに重なった状態で、同一方向、すなわち、第2の方向D2に延在している。したがって、規制部材80および押圧部材90が仕切板40を補強するためのリブとして機能して、第2の方向D2に沿った仕切板40の歪みの発生を抑制できる。
【0048】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、上記した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれる。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、任意の省略が可能である。
【0049】
例えば、保持部材60のフランジ61の係合部64と、規制部材80の規制部81と、の係合構造は、上述した互いに嵌まり合う矩形形状の凹凸に限らず、フランジ61の水平方向の位置を規制可能な任意の形状に変形し得る。
【0050】
あるいは、規制部材80および押圧部材90に代えて、上方から見て互いに重ならないように配置されるとともに、それぞれ個別に、固定具によって仕切板40に対して固定される形態の規制部材および押圧部材が使用されてもよい。
【0051】
あるいは、取付補助部材70を仕切板40に対して固定して、保持部材60を仕切板40に取り付けるための固定具として、ボルト45およびナット46に代えて、任意の固定具(例えば、ビス)が使用されてもよい。
【0052】
あるいは、取付補助部材70に代えて、規制部材80と押圧部材90とが一体形成された形態の取付補助部材が使用されてもよい。あるいは、仕切板40に代えて、仕切板40と規制部材80とが一体形成された形態の仕切板が使用されてもよい。
【0053】
あるいは、保持部材60に代えて、直接的または間接的にフィルタ50を保持する任意の形態の保持部材が使用されてもよい。ここでの「間接的に」フィルタ50を保持するとは、保持部材と他の部材とが協働してフィルタ50を保持する態様や、フィルタ50を直接的に保持する他の部材を保持部材が保持する態様が含まれる。例えば、フランジと、フランジから下方に向けて延在する延在部であって、上部で連結された内筒と外筒とを有する延在部と、を備え、内筒と外筒との間にフィルタ50を下方から嵌め込むことができる保持部材が使用されてもよい。この場合、内筒は、ベンチュリ管として機能する形状を有していてもよい。
【0054】
あるいは、押圧部材90は省略されてもよい。この場合、複数の保持部材60を仕切板40に固定するために、各々の保持部材60のフランジ61は、その4隅で、仕切板40にボルト留めされてもよい。
【符号の説明】
【0055】
20...バグフィルタ
30...上部ケーシング
31...下部ケーシング
32...流入口
33...排出口
34...排出装置
35...排塵口
36...第1室
37...第2室
38...ノズル管
40...仕切板
41...フィルタ取付孔
42...接合部
43...補強プレート
45,47...ボルト
46,48...ナット
50...フィルタ
60...保持部材
61...フランジ
62...延在部
63...貫通孔
64...係合部
65...フィルタ取付部
66...ベンチュリ部
70...取付補助部材
80,80a,80b,80c...規制部材
81...規制部
82...貫通孔
90,90a,90b,90c...押圧部材
91...押圧部
92...貫通孔
93...折曲部
D1...第1の方向
D2...第2の方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11