(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006539
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】建設用3Dプリンティング装置
(51)【国際特許分類】
B28B 1/30 20060101AFI20240110BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20240110BHJP
B29C 64/106 20170101ALI20240110BHJP
B29C 64/232 20170101ALI20240110BHJP
B29C 64/393 20170101ALI20240110BHJP
B29C 64/209 20170101ALI20240110BHJP
【FI】
B28B1/30
B33Y30/00
B29C64/106
B29C64/232
B29C64/393
B29C64/209
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022107538
(22)【出願日】2022-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】593006630
【氏名又は名称】学校法人立命館
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】程宇軒
(72)【発明者】
【氏名】シビニン ミハイル
(72)【発明者】
【氏名】白 楊
【テーマコード(参考)】
4F213
4G052
【Fターム(参考)】
4F213AH47
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL85
4F213WL87
4G052DA01
4G052DB12
4G052DC06
(57)【要約】
【課題】印刷できる容積の制限を無くすことができると共に、小型化することができる建設用3Dプリンティング装置を提供する。
【解決手段】自走可能な移動機構3を備え、この移動機構3には、鉛直上下方向に延びる支持棒30dが設けられている。そして、この支持棒30dに沿って上昇可能な上昇機構4を備え、この上昇機構4には、印刷機構2が接続されている。そのため、印刷機構2は、上昇機構4の上昇に伴って上昇する。この際、印刷機構2には、建設構造物を構築可能な第1ノズル22が存在しているから、印刷機構2の上昇に合わせて第1ノズル22も上昇する。これにより、建設構造物を構築することが可能となる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自走可能な移動機構と、
前記移動機構に設けられ、鉛直上下方向に延びる支持部と、
前記支持部に沿って上昇可能な上昇機構と、
前記上昇機構に接続されている印刷機構と、を有し、
前記印刷機構は、前記上昇機構の上昇に伴って上昇すると共に、建設構造物を構築可能な構築用ノズルを有してなる建設用3Dプリンティング装置。
【請求項2】
前記上昇機構は、
前記支持部に沿って上昇する上昇部と、
前記上昇部の上昇を制御する制御手段と、を有し、
前記上昇部は、前記印刷機構に接続されてなる請求項1に記載の建設用3Dプリンティング装置。
【請求項3】
前記上昇機構は、
前記支持部に沿って上昇する第1上昇部と、
前記支持部に沿って上昇する第2上昇部と、
前記第1上昇部の上昇及び前記第2上昇部の上昇を制御する第1制御手段と、を有し、
前記第1上昇部は、前記支持部を掴むことが可能な第1固定部と、第1可動部とを備え、さらに、前記第1可動部を、前記支持部を掴んでいる状態から解放させる方向に移動させることが可能で、且つ、前記支持部を掴んでいる状態となる方向に移動させることが可能な第2制御手段と、を有し、
前記第2上昇部は、前記印刷機構に接続されてなり、さらに、前記支持部を掴むことが可能な第2固定部と、第2可動部とを備え、さらに、前記第2可動部を、前記支持部を掴んでいる状態から解放させる方向に移動させることが可能で、且つ、前記支持部を掴んでいる状態となる方向に移動させることが可能な第3制御手段と、を有し、
前記第1制御手段は、
前記第2上昇部に取り付けられている駆動手段によって回転可能なネジ軸と、
前記ネジ軸を回転可能に支持すると共に、前記第1上昇部に取り付けられているナットと、を有してなる請求項1に記載の建設用3Dプリンティング装置。
【請求項4】
前記印刷機構は、前記支持部の上部に該支持部の高さを継ぎ足す継ぎ足し構造物を構築可能な継ぎ足し用ノズルをさらに有してなる請求項1に記載の建設用3Dプリンティング装置。
【請求項5】
前記印刷機構は、前記継ぎ足し用ノズルを、X軸方向、Y軸方向に移動させることが可能な移動手段をさらに有してなる請求項4に記載の建設用3Dプリンティング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設用3Dプリンティング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅の建設は、人類史上長く存続している問題であり、人々は様々な天災が発生したとしても、安全に、そして快適に暮らせる住み場を求め続けている。しかしながら、建設にかかるコストは増加傾向にあり、これによって、人々への経済的負担も増加傾向にある。そのため、このような経済的負担を軽減させるべく、近年急速に発展している3Dプリンティング技術を活用した建設用3Dプリンティング装置が提案されている(例えば、特許文献1、非特許文献1~2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Pan, Y., Zhang, Y. et al, “3D printing in construction: state of the art and applications” Int. Journal of Advanced Manufacturing Technology, vol. 115, pp. 1329-1348 (2021), https://doi.org/10.1007/s00170-021-07213-0
【非特許文献2】Nematollahi, B., Xia, M., & Sanjayan, J, “Current Progress of 3D Concrete Printing Technologies”, Proceedings of the 34th International Symposium On Automation And Robotics In Construction (IAARC), Taipei, Taiwan, 2017, pp. 260-267, https://doi.org/10.22260/ISARC2017/0035
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような従来の建設用3Dプリンティング装置は、主に伝統フレーム式、Z軸回しレール式、そして、アーム式という三種類に分けることができる。伝統フレーム式は、印刷できる容積が、枠の中に制限されているため、枠を建設物と同等のサイズにするか、或いは、別の場所で印刷したものを建設現場に運ぶしかないという問題があった。
【0006】
また、Z軸回しレール式とアーム式は、レールとアームの長さが固定されているため、X軸方向とY軸方向とZ軸方向が制限されているという問題があった。すなわち、X軸方向とY軸方向が制限されているということは広さが制限されているということであり、さらに、Z軸方向が制限されているということは高さが制限されているということである。そのため、結局のところ、印刷できる容積が制限されてしまうという問題があった。
【0007】
またさらには、上記のような従来の建設用3Dプリンティング装置は、大型機械であるため、装置自身を建設現場に持ち込むのは非常に困難を伴うという問題があった。特に道の狭い建設空間が少ない都市(例えば、東京等)では、この問題が顕著であるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、印刷できる容積の制限を無くすことができると共に、小型化することができる建設用3Dプリンティング装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0010】
請求項1に係る建設用3Dプリンティング装置は、自走可能な移動機構(3)と、
前記移動機構(3)に設けられ、鉛直上下方向に延びる支持部(支持棒30d)と、
前記支持部(支持棒30d)に沿って上昇可能な上昇機構(4)と、
前記上昇機構(4)に接続されている印刷機構(2)と、を有し、
前記印刷機構(2)は、前記上昇機構(4)の上昇に伴って上昇すると共に、建設構造物(K1)を構築可能な構築用ノズル(第1ノズル22)を有してなることを特徴としている。
【0011】
請求項2に係る建設用3Dプリンティング装置は、上記請求項1に記載の建設用3Dプリンティング装置において、前記上昇機構(4)は、
前記支持部(支持棒30d)に沿って上昇する上昇部(下部上昇部41)と、
前記上昇部(下部上昇部41)の上昇を制御する制御手段(ステッピングモータ42、ネジ棒43、ナット44、シャフト軸45)と、を有し、
前記上昇部(下部上昇部41)は、前記印刷機構(2)に接続されてなることを特徴としている。
【0012】
請求項3に係る建設用3Dプリンティング装置は、上記請求項1に記載の建設用3Dプリンティング装置において、前記上昇機構(4)は、
前記支持部(支持棒30d)に沿って上昇する第1上昇部(上部上昇部40)と、
前記支持部(支持棒30d)に沿って上昇する第2上昇部(下部上昇部41)と、
前記第1上昇部(上部上昇部40)の上昇及び前記第2上昇部(下部上昇部41)の上昇を制御する第1制御手段と、を有し、
前記第1上昇部(上部上昇部40)は、前記支持部(支持棒30d)を掴むことが可能な第1固定部(上部固定部40a)と、第1可動部(上部可動部40b)とを備え、さらに、前記第1可動部(上部可動部40b)を、前記支持部(支持棒30d)を掴んでいる状態から解放させる方向に移動させることが可能で、且つ、前記支持部(支持棒30d)を掴んでいる状態となる方向に移動させることが可能な第2制御手段(シャフト軸40a1、ナット40d、ネジ棒40e、サーボモータ40g)と、を有し、
前記第2上昇部(下部上昇部41)は、前記印刷機構(2)に接続されてなり、さらに、前記支持部(支持棒30d)を掴むことが可能な第2固定部(下部固定部41a)と、第2可動部(下部可動部41b)とを備え、さらに、前記第2可動部(下部可動部41b)を、前記支持部(支持棒30d)を掴んでいる状態から解放させる方向に移動させることが可能で、且つ、前記支持部(支持棒30d)を掴んでいる状態となる方向に移動させることが可能な第3制御手段(シャフト軸41a1、ナット41d、ネジ棒41e、サーボモータ41g)と、を有し、
前記第1制御手段は、
前記第2上昇部(下部上昇部41)に取り付けられている駆動手段(ステッピングモータ42)によって回転可能なネジ軸(ネジ棒43)と、
前記ネジ軸(ネジ棒43)を回転可能に支持すると共に、前記第1上昇部(上部上昇部40)に取り付けられているナット(44)と、を有してなることを特徴としている。
【0013】
請求項4に係る建設用3Dプリンティング装置は、上記請求項1に記載の建設用3Dプリンティング装置において、前記印刷機構(2)は、前記支持部(支持棒30d)の上部に該支持部(支持棒30d)の高さを継ぎ足す継ぎ足し構造物(K2)を構築可能な継ぎ足し用ノズル(第2ノズル27)をさらに有してなることを特徴としている。
【0014】
請求項5に係る建設用3Dプリンティング装置は、上記請求項4に記載の建設用3Dプリンティング装置において、前記印刷機構(2)は、前記継ぎ足し用ノズル(第2ノズル27)を、X軸方向、Y軸方向に移動させることが可能な移動手段(ノズル移動ラック25)をさらに有してなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】
請求項1に係る発明によれば、移動機構(3)は自走可能であるから、X軸方向、Y軸方向の制限を無くすことができる。また、印刷機構(2)は、鉛直上下方向に延びる支持部(支持棒30d)に沿って上昇する上昇機構(4)の上昇に伴って上昇すると共に、建設構造物(K1)を構築可能な構築用ノズル(第1ノズル22)を有しているから、上昇しながら、構築用ノズル(第1ノズル22)にて、建設構造物(K1)を構築することができることから、Z軸方向の制限を無くすことができる。さらに、建設用3Dプリンティング装置(1)は、自走し、上昇することができることから、従来の建設用3Dプリンティング装置に比べて、小型化することが可能となる。
【0017】
したがって、本発明によれば、印刷できる容積の制限を無くすことができると共に、小型化することができる。
【0018】
上昇機構(4)としては、請求項2に記載の構成、又は、請求項3に記載の構成にするのが好ましい。なお、請求項3に記載の構成にすれば、第1上昇部(上部上昇部40)によって、ナット(44)の位置を上昇させることができることから、第2上昇部(下部上昇部41)及び印刷機構(2)の上昇位置が制限されないという利点がある。
【0019】
請求項4に係る発明によれば、支持部(支持棒30d)の上部に該支持部(支持棒30d)の高さを継ぎ足す継ぎ足し構造物(K2)を構築することができるから、支持部(支持棒30d)を1つ用意するだけで、建設現場の様々な高さに対応することができる。さらに、継ぎ足し構造物(K2)を構築することで、強度の強い支持部(支持棒30d)を構築することができる。
【0020】
請求項5に係る発明によれば、継ぎ足し用ノズル(第2ノズル27)を、X軸方向、Y軸方向に移動させることができるから、様々な支持部(支持棒30d)に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明に係る建設用3Dプリンティング装置の一実施形態を示す斜視図である。
【
図2】同実施形態に係る建設用3Dプリンティング装置の正面図である。
【
図3】同実施形態に係る建設用3Dプリンティング装置の側面図である。
【
図4】同実施形態に係る建設用3Dプリンティング装置の縦断面図である。
【
図5】同実施形態に係る建設用3Dプリンティング装置の使用例を示す説明図であって、(a)は、使用前の状態を示し、(b)は、下部上昇部と印刷機構を上昇させて、1層目の建設構造物と、1層目の継ぎ足し構造物を構築している状態を示し、(c)は、下部上昇部と印刷機構をさらに上昇させて、2層目の建設構造物と、2層目の継ぎ足し構造物を構築している状態を示し、(d)は、下部上昇部と印刷機構の上昇を停止させ、上部上昇部を上昇させている状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態に係る建設用3Dプリンティング装置を、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0023】
<建設用3Dプリンティング装置の説明>
本実施形態に係る建設用3Dプリンティング装置は、印刷できる容積の制限を無くすことができると共に、小型化することができるものである。具体的に説明すると、
図1に示すように、建設用3Dプリンティング装置1は、印刷機構2と、移動機構3と、上昇機構4とで、主に構成されている。以下、各構成について詳しく説明することとする。
【0024】
<印刷機構の説明>
印刷機構2は、
図4に示すように、断面視逆L字状のフレーム20を有している。このフレーム20は、
図4に示すように、断面視矩形状の水平フレーム部20aと、断面視縦長矩形状の垂直フレーム部20bと、断面視矩形状の連結部20cと、で構成されている。さらに詳しく説明すると、
図4に示すように、水平フレーム部20aの左側面20a1と、連結部20cの右側面20c1とが溶接等によって連結され、さらに、垂直フレーム部20bの上部右側面20b1と、連結部20cの左側面20c2とが溶接等によって連結されている。これにより、水平フレーム部20aと垂直フレーム部20bとは、連結部20cを介して連結固定されることとなる。かくして、このようにして、フレーム20は、構成されることとなる。
【0025】
一方、
図3及び
図4に示すように、垂直フレーム部20bの下部左側面20b2には、矩形状のノズル支持部21が連結固定されており、このノズル支持部21には、第1ノズル22が鉛直下向きとなるように連結固定されている。この第1ノズル22は、モルタル等のセメント系材料やFRP等の樹脂系材料等の各種材料を吐出することができるもので、
図5に示すような建設構造物K1を構築することができるものである。なお、この第1ノズル22には、図示はしないが、各種材料が供給されるチューブなどの付帯設備が接続されている。
【0026】
他方、
図3に示すように、水平フレーム部20aの下部には、側面視横長矩形状のノズル支持台23が設けられており、このノズル支持台23と水平フレーム部20aとは、側面視縦長矩形状の複数の柱24にて固定支持されている。これにより、ノズル支持台23と水平フレーム部20aとは、複数の柱24を介して連結固定されることとなる。
【0027】
一方、
図3に示すように、ノズル支持台23の上部には側面視横長矩形状のノズル移動ラック25が設けられている。このノズル移動ラック25は、
図2に示すように、正面視H形状の本体25aを有しており、この本体25aの上部には、ラックレール25bが固定支持されている。このラックレール25bには、
図2に示すように、歯車25cが噛み合っており、この歯車25cは、
図4に示すモータ25dを駆動させることにより回転するようになっている。そして、このモータ25dは、
図4に示すように、矩形状の可動枠25e内に設けられており、この可動枠25eには、一対のシャフト軸25fが挿入支持されている。このシャフト軸25fは、
図2に示すように、本体25aの左右方向に架け渡されるように本体25aに固定されている。これにより、モータ25dが駆動し歯車25cが回転すると、歯車25cとラックレール25bとの噛み合いによって、可動枠25eは、一対のシャフト軸25fに沿って、
図2に示す、矢印Y1方向(図示左右方向)に移動することとなる。
【0028】
ところで、この可動枠25eには、
図4に示すように、矩形状のノズル支持部26が連結固定されており、このノズル支持部26には、第2ノズル27が鉛直下向きとなるように連結固定されている。これにより、可動枠25eが、
図2に示すように、矢印Y1方向(図示左右方向)に移動すると、それに合わせて、第2ノズル27も矢印Y1方向(図示左右方向)に移動することとなる。なお、この第2ノズル27は、モルタル等のセメント系材料やFRP等の樹脂系材料等の各種材料を吐出することができるもので、
図5に示すような継ぎ足し構造物K2を構築することができるものである。なおまた、この第2ノズル27には、図示はしないが、各種材料が供給されるチューブなどの付帯設備が接続されている。
【0029】
一方、
図1に示すように、本体25aの側面には、本体25aと間隔を開けて、長手方向(図示左右方向)に向かってラックレール28が設けられている。このラックレール28には、
図1及び
図3に示すように、モータ25gを介して本体25aに回転可能に取り付け固定されている歯車25hが噛み合っている。この歯車25hは、モータ25gを駆動させることにより回転するものである。
【0030】
一方、
図4に示すように、本体25aの下部には、シャフト軸25iが挿入支持されている。このシャフト軸25iは、
図4に示すように、ノズル支持台23の図示左右方向に架け渡されるようにノズル支持台23に固定されている。これにより、モータ25gが駆動し歯車25hが回転すると、歯車25hとラックレール28との噛み合いによって、本体25aは、シャフト軸25iに沿って、
図4に示す、矢印Y2方向(図示左右方向)に移動することとなる。それゆえ、上記説明したように、本体25aには第2ノズル27が設けられているから、本体25aの移動に合わせて、第2ノズル27も矢印Y2方向(図示左右方向)に移動することとなる。
【0031】
したがって、上記のような構成とすることにより、第2ノズル27は、X軸方向、Y軸方向への移動が可能となる。なお、言うまでもないが、第2ノズル27が各種材料を鉛直下向きに吐出し、
図5に示すような継ぎ足し構造物K2を構築できるように、ノズル支持台23には、
図4に示すように、上下方向に貫通した空洞Sが形成されている。
【0032】
<移動機構の説明>
移動機構3は、
図1に示すように、一対の前輪30aと、一対の後輪30bとを支持する矩形状の支持台30cとで主に構成されており、
図4に示すように、この支持台30cの上面には、側面視縦長矩形状の支持棒30dが起立状に固定配置されている。なお、一対の前輪30aと、一対の後輪30bとは、図示しないモータにて駆動できるようになっており、これによって、移動機構3は、自走できるようになっている。
【0033】
<上昇機構の説明>
上昇機構4は、
図1に示すように、上部上昇部40と、上部上昇部40の下方向に所定間隔開けた位置に設けられている下部上昇部41と、で主に構成されている。上部上昇部40は、
図1、
図3、
図4に示すように、上部固定部40aと、上部可動部40bと、で主に構成されている。上部固定部40aは、
図3に示すように、側面視矩形状の板状に形成されており、支持棒30dを跨ぐように、
図1に示す前後方向に一対設けられている。そして、この一対の上部固定部40aは、
図4に示す、断面視略矩形状の上部連結部40cによって、連結固定されており、この上部連結部40cは、支持棒30dに接触している。
【0034】
一方、上部固定部40aには、
図3に示すように、上下方向に一対のシャフト軸40a1が突出して取り付け固定されており、このシャフト軸40a1は、上部可動部40bに挿入支持されている。なお、上部固定部40aには、
図1に示すように、それぞれ、一対のシャフト軸40a1が突出して取り付け固定されている。
【0035】
上部可動部40bは、
図2に示すように、正面視横長矩形状の板状に形成されており、シャフト軸40a1に沿って、矢印Y3方向(図示左右方向)に移動できるようになっている。すなわち、上部可動部40bは、支持棒30dに接触し、さらに、支持棒30dから離間する方向に移動できるようになっている。
【0036】
一方、上部可動部40bには、
図1に示すように、右側面40b1に、上下方向に位置する一対のシャフト軸40a1間にナット40dが取り付け固定されている。そして、このナット40dには、
図1に示すように、長尺状のネジ棒40eが回転可能に挿入支持されている。
【0037】
ところで、このネジ棒40eは、
図1及び
図3に示すように、上部可動部40bにも挿入支持されており、さらに、コネクタ40fを介して、上部可動部40bの外方の側面に取り付け固定されているサーボモータ40gに回転可能に取り付けられている。
【0038】
かくして、サーボモータ40gを駆動させると、ネジ棒40eが所定方向に回転し、その回転に伴い、リニアアクチュエータの動作原理に基づき、シャフト軸40a1に沿って、上部可動部40bが、
図3に示す矢印Y3の図示右方向、すなわち、支持棒30dから離間する方向に移動する。一方、サーボモータ40gを駆動させて、ネジ棒40eを所定方向とは逆方向に回転させると、その回転に伴い、リニアアクチュエータの動作原理に基づき、シャフト軸40a1に沿って、上部可動部40bが、
図3に示す矢印Y3の図示左方向、すなわち、支持棒30dに接触する方向に移動する。
【0039】
したがって、このような動作を行い、上部可動部40bと支持棒30dとを接触させれば、上部可動部40bと上部固定部40a(上部連結部40c)とで、支持棒30dを挟み込むことができる。これにより、上部上昇部40は、支持棒30dを掴むことが可能となる。一方、上記のような動作を行い、上部可動部40bと支持棒30dとを離間させれば、支持棒30dの挟み込みを解放するすることができ、これによって、上部上昇部40による支持棒30dの掴みを解放することができる。
【0040】
下部上昇部41は、
図1、
図3、
図4に示すように、下部固定部41aと、下部可動部41bと、で主に構成されている。下部固定部41aは、
図3に示すように、側面視矩形状の板状に形成されており、支持棒30dを跨ぐように、
図1に示す前後方向に一対設けられている。そして、この一対の下部固定部41aは、
図4に示す、断面視略矩形状の下部連結部41cによって、連結固定されており、この下部連結部41cは、支持棒30dに接触している。
【0041】
一方、下部固定部41aには、
図3に示すように、上下方向に一対のシャフト軸41a1が突出して取り付け固定されており、このシャフト軸41a1は、下部可動部41bに挿入支持されている。なお、下部固定部41aには、
図1に示すように、それぞれ、一対のシャフト軸41a1が突出して取り付け固定されている。
【0042】
下部可動部41bは、
図2に示すように、正面視横長矩形状の板状に形成されており、シャフト軸41a1に沿って、矢印Y3方向(図示左右方向)に移動できるようになっている。すなわち、下部可動部41bは、支持棒30dに接触し、さらに、支持棒30dから離間する方向に移動できるようになっている。
【0043】
一方、下部可動部41bには、
図1に示すように、右側面41b1に、上下方向に位置する一対のシャフト軸41a1間にナット41dが取り付け固定されている。そして、このナット41dには、
図1に示すように、長尺状のネジ棒41eが回転可能に挿入支持されている。
【0044】
ところで、このネジ棒41eは、
図1及び
図3に示すように、下部可動部41bにも挿入支持されており、さらに、コネクタ41fを介して、下部可動部41bの外方の側面に取り付け固定されているサーボモータ41gに回転可能に取り付けられている。
【0045】
かくして、サーボモータ41gを駆動させると、ネジ棒41eが所定方向に回転し、その回転に伴い、リニアアクチュエータの動作原理に基づき、シャフト軸41a1に沿って、下部可動部41bが、
図3に示す矢印Y3の図示右方向、すなわち、支持棒30dから離間する方向に移動する。一方、サーボモータ41gを駆動させて、ネジ棒41eを所定方向とは逆方向に回転させると、その回転に伴い、リニアアクチュエータの動作原理に基づき、シャフト軸41a1に沿って、下部可動部41bが、
図3に示す矢印Y3の図示左方向、すなわち、支持棒30dに接触する方向に移動する。
【0046】
したがって、このような動作を行い、下部可動部41bと支持棒30dとを接触させれば、下部可動部41bと下部固定部41a(下部連結部41c)とで、支持棒30dを挟み込むことができる。これにより、下部上昇部41は、支持棒30dを掴むことが可能となる。一方、上記のような動作を行い、下部可動部41bと支持棒30dとを離間させれば、支持棒30dの挟み込みを解放するすることができ、これによって、下部上昇部41による支持棒30dの掴みを解放することができる。
【0047】
ところで、下部上昇部41の下部連結部41cには、
図4に示すように、ステッピングモータ42が取り付け固定されている。そして、このステッピングモータ42には、
図4に示すように、長尺状のネジ棒43が回転可能に取り付けられている。このネジ棒43は、
図4に示すように、鉛直上下方向に延びて設けられており、上部上昇部40の上部連結部40cに取り付け固定されているナット44に回転可能に挿入支持され、さらに、フレーム20の水平フレーム部20aに回転可能に挿入支持されている。
【0048】
また、
図4に示すように、下部上昇部41の下部連結部41cには、一対のシャフト軸45が取り付け固定されており、この一対のシャフト軸45は、
図4に示すように、鉛直上下方向に延びて設けられており、上部上昇部40の上部連結部40cに挿入支持され、さらに、フレーム20の水平フレーム部20aに取り付け固定されている。これにより、下部上昇部41の下部連結部41cと、フレーム20の水平フレーム部20aとは、一対のシャフト軸45を介して接続されている。
【0049】
かくして、上部上昇部40が支持棒30dを掴み、下部上昇部41が支持棒30dの掴みを解放している状態で、ステッピングモータ42を駆動させると、ネジ棒43が
図3及び
図4に示すように、矢印Y4方向(時計回り)に回転する。これにより、ネジ棒43は上昇することとなるから、リニアアクチュエータの動作原理に基づき、ステッピングモータ42が取り付け固定されている下部連結部41c、すなわち、下部上昇部41が
図3及び
図4に示す矢印Y5方向に上昇する。そしてさらに、一対のシャフト軸45を介して下部連結部41cとフレーム20の水平フレーム部20aが接続されているから、下部上昇部41の上昇に合わせて、印刷機構2も
図3及び
図4に示す矢印Y5方向に上昇することとなる。なお、上部上昇部40は、支持棒30dを掴んでいる状態であるから、そのままの位置に固定されることとなる。
【0050】
次いで、上部上昇部40が支持棒30dの掴みを解放し、下部上昇部41が支持棒30dを掴んでいる状態で、ステッピングモータ42を駆動させて、ネジ棒43を
図3及び
図4に示す矢印Y4方向(時計回り)とは反対方向に回転させると、ネジ棒43は下降することとなる。しかしながら、下部上昇部41が支持棒30dを掴んでいる状態であるから下部上昇部41はそのままの位置に固定され、さらに、印刷機構2もそのままの位置に固定されることとなる。一方で、上部上昇部40が支持棒30dの掴みを解放しているから、リニアアクチュエータの動作原理に基づき、上部上昇部40が
図3及び
図4に示す矢印Y5方向に上昇する。
【0051】
<建設用3Dプリンティング装置の使用例の説明>
ここで、上記のように構成される建設用3Dプリンティング装置1の使用例を説明することで、上記のように構成される建設用3Dプリンティング装置1の使用方法を詳しく説明することとする。
【0052】
まず、
図5(a)に示すように、上部上昇部40が支持棒30dを掴み、下部上昇部41が支持棒30dを掴んでいる状態にする。この際、フレーム20の水平フレーム部20aと、上部上昇部40の上部固定部40aとの距離をh1とし、上部上昇部40の上部固定部40aと、下部上昇部41の下部固定部41aとの距離をh2とする。
【0053】
かくして、この状態で、
図5(b)に示すように、下部上昇部41における支持棒30dの掴みを解放し(サーボモータ41gを駆動させて、ネジ棒41eを所定方向に回転させて、下部可動部41bを支持棒30dから離間させる方向に移動させる)、ステッピングモータ42を駆動させて、下部上昇部41及び印刷機構2を上昇させていくようにする。この際、図示しないモータを制御し移動機構3を自走させると(例えば、
図5(b)に示す矢印Y6参照)、それに合わせて、建設用3Dプリンティング装置1も移動、すなわち、第1ノズル22も移動することとなる。それゆえ、その移動に合わせて第1ノズル22から各種材料を吐出すれば、
図5(b)に示すような第1層目の建設構造物K1を構築することができる。そしてさらに、印刷機構2の上昇に合わせて、第2ノズル27から各種材料を吐出すれば、
図5(b)に示すように、支持棒30dの上部に第1層目の継ぎ足し構造物K2を構築することができる。なお、上部上昇部40の上部固定部40aとの距離h1は、
図5(a)に比べて大きくなり、上部上昇部40の上部固定部40aと、下部上昇部41の下部固定部41aとの距離h2は、
図5(a)に比べて小さくなる。また、第2ノズル27から各種材料を吐出する際、支持棒30dの位置や幅に合わせて、第2ノズル27をX軸方向、Y軸方向へ移動させるようにすれば良い。したがって、このように第2ノズル27をX軸方向、Y軸方向へ移動できる構成にしておけば、様々な支持棒30dに対応することが可能となる。
【0054】
次いで、ステッピングモータ42を駆動させて、
図5(c)に示すように、さらに、下部上昇部41及び印刷機構2を上昇させていくようにする。この際、図示しないモータを制御し移動機構3を自走させると(例えば、
図5(c)に示す矢印Y6参照)、それに合わせて、建設用3Dプリンティング装置1も移動、すなわち、第1ノズル22も移動することとなる。それゆえ、その移動に合わせて第1ノズル22から各種材料を吐出すれば、
図5(c)に示すような第1層目に積層された第2層目の建設構造物K1を構築することができる。そしてさらに、印刷機構2の上昇に合わせて、第2ノズル27から各種材料を吐出すれば、
図5(c)に示すように、支持棒30dの上部に第1層目に積層された第2層目の継ぎ足し構造物K2を構築することができる。なお、上部上昇部40の上部固定部40aとの距離h1は、
図5(b)に比べて大きくなり、上部上昇部40の上部固定部40aと、下部上昇部41の下部固定部41aとの距離h2は、ほとんど無い状態となる。
【0055】
そこで、上部上昇部40の上部固定部40aと、下部上昇部41の下部固定部41aとの距離h2を取るべく、
図5(d)に示すように、上部上昇部40における支持棒30dの掴みを解放し(サーボモータ40gを駆動させて、ネジ棒40eを所定方向に回転させて、上部可動部40bを支持棒30dから離間させる方向に移動させる)、下部上昇部41が支持棒30dを掴んでいる状態(サーボモータ41gを駆動させて、ネジ棒41eを所定方向とは逆方向に回転させて、下部可動部41bを支持棒30dに接触させる方向に移動させる)にする。
【0056】
次いで、この状態で、ステッピングモータ42を駆動させて、
図5(d)に示すように、上部上昇部40を上昇させていくようにする。これにより、上部上昇部40の上部固定部40aと、下部上昇部41の下部固定部41aとの距離h2は、
図5(d)に示すように、
図5(c)に比べ大きくなる。なお、この際、図示しないモータを制御し移動機構3を自走させても良いし、停止させても良い(本実施形態においては停止させている)。
【0057】
次いで、この状態で、再び、上部上昇部40に対し支持棒30dを掴ませ(サーボモータ40gを駆動させて、ネジ棒40eを所定方向とは逆方向に回転させて、上部可動部40bを支持棒30dに接触させる方向に移動させる)、下部上昇部41における支持棒30dの掴みを解放(サーボモータ41gを駆動させて、ネジ棒41eを所定方向に回転させて、下部可動部41bを支持棒30dから離間させる方向に移動させる)させる。そして、この状態で、
図5(b)~(c)を用いて説明した動作を繰り返し、上部上昇部40の上部固定部40aと、下部上昇部41の下部固定部41aとの距離h2が、ほとんど無い状態となれば、
図5(d)を用いて説明した動作を行い、再び、
図5(b)~(c)を用いて説明した動作を繰り返す・・・・といような動作を繰り返し行うようにすれば、複数の層に積層された建設構造物K1、継ぎ足し構造物K2を構築することが可能となる。
【0058】
ところで、上部上昇部40の上部固定部40aと、下部上昇部41の下部固定部41aとの距離h2を取った後、上記説明では、再び、上部上昇部40に対し支持棒30dを掴ませると説明したが、
図5(d)に示すように、上部上昇部40は、既存の支持棒30dの上部に構築されている継ぎ足し構造物K2の位置に位置していることから、正確には、上部上昇部40は、支持棒30dの上部に位置している継ぎ足し構造物K2を掴むこととなる。したがって、このように、既存の支持棒30dの上部に継ぎ足し構造物K2を構築していくようにすれば、支持棒30dの高さは、継ぎ足し構造物K2によって高くなっていくから、上部上昇部40及び下部上昇部41並びに印刷機構2は、高さ(Z軸方向)の制限なく上昇していくことが可能となる。
【0059】
また、上記説明したように、建設用3Dプリンティング装置1は自走することが可能であるから、縦横自由に移動することができる。そのため、X軸方向、Y軸方向の制限を無くすことができる。
【0060】
さらに、上記説明したように、建設用3Dプリンティング装置1は自走することができ、さらに、上部上昇部40及び下部上昇部41並びに印刷機構2は、上昇していく構成であるから、建設用3Dプリンティング装置1自体を小型化することが可能となる。
【0061】
したがって、上記説明してきた建設用3Dプリンティング装置1によれば、印刷できる容積の制限を無くすことができると共に、小型化することができる。これにより、従来よりも簡単容易に建設現場に持ち込むことができ、建設現場の人件費、また、フレームなどを設置する建材費や器材レンタル費を削減することができる。
【0062】
また、上記説明してきた建設用3Dプリンティング装置1の移動ルートは、事前に設定することができる。これにより、人の制御が不要となり、建設現場の省人化、乃至、無人化に大きく貢献することができる。
【0063】
<変形例の説明>
なお、本実施形態において示した形状等はあくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、本実施形態において例示した支持棒30dの形状は、側面視縦長矩形状に限らず、上部上昇部40及び下部上昇部41が支持棒30dを掴めればどのような形状でも良い。
【0064】
また、本実施形態においては、支持棒30dの上部に継ぎ足し構造物K2を構築している例を示したが、それに限らず、さらに長尺の支持棒30dを用意するだけでも良い。しかしながら、これでは、建設現場に応じた支持棒30dを用意しなければならず、製造コストが増すこととなる。そのため、支持棒30dの上部に継ぎ足し構造物K2を構築するようにすれば、建設現場の様々な高さに対応することが可能となるから、支持棒30dの上部に継ぎ足し構造物K2を構築した方が好ましい。また、支持棒30d内に伸縮可能な別の支持棒を用意しておき、シリンダ機構等で、別の支持棒を上昇させるようにしても良い。しかしながら、これでは、支持棒30d内を空洞にしなければならないことから、強度が弱くなる可能性がある。してみると、上部上昇部40及び下部上昇部41が支持棒30dを掴んだ際、不具合が生じる可能性が高くなる。それゆえ、強度を考慮すれば、本実施形態のように、支持棒30dの上部に継ぎ足し構造物K2を構築するのが好ましい。この際、継ぎ足し構造物K2を構築する際の材料としては、強度の高いモルタル等のセメント系材料を用いるのが好適である。
【0065】
また、第1ノズル22及び第2ノズル27に接続されている付帯設備は、建設用3Dプリンティング装置1に乗せても良いし、別の場所に用意しておいても良い。
【0066】
また、本実施形態においては、上部上昇部40を設ける例を示したが、単にナット44だけを設けて、上部上昇部40を無くしても良い。しかしながら、これでは、ナット44の位置が固定されることとなるから、下部上昇部41及び印刷機構2の上昇位置が制限されてしまうこととなる。そのため、本実施形態のように、上部上昇部40にナット44を取り付け固定しておけば、上部上昇部40の上昇によってナット44の位置も上昇することとなるから、下部上昇部41及び印刷機構2の上昇位置が制限されてしまうことがない。それゆえ、上部上昇部40を設けた方が好ましい。
【0067】
ところで、本実施形態における建設用3Dプリンティング装置1は、高層ビルに適用させることもできるし、宇宙開発事業等、様々な建設現場に適用可能である。なお、高層ビルに適用させた際、鳶職人などが不要となり、高所での作業リスクを低減させることができるという利点がある。
【符号の説明】
【0068】
1 建設用3Dプリンティング装置
2 印刷機構
22 第1ノズル(構築用ノズル)
25 ノズル移動ラック(移動手段)
27 第2ノズル(継ぎ足し用ノズル)
3 移動機構
30d 支持棒(支持部)
4 上昇機構
40 上部上昇部(第1上昇部)
40a 上部固定部(第1固定部)
40a1 シャフト軸(第2制御手段)
40b 上部可動部(第1可動部)
40d ナット(第2制御手段)
40e ネジ棒(第2制御手段)
40g サーボモータ(第2制御手段)
41 下部上昇部(上昇部、第2上昇部)
41a 下部固定部(第2固定部)
41a1 シャフト軸(第3制御手段)
41b 下部可動部(第2可動部)
41d ナット(第3制御手段)
41e ネジ棒(第3制御手段)
41g サーボモータ(第3制御手段)
42 ステッピングモータ(制御手段、駆動手段)
43 ネジ棒(制御手段、ネジ軸)
44 ナット(制御手段)
45 シャフト軸(制御手段)
K1 建設構造物
K2 継ぎ足し構造物