(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065393
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】照明装置及び表示装置
(51)【国際特許分類】
H05B 47/105 20200101AFI20240508BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240508BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240508BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240508BHJP
F21Y 105/16 20160101ALN20240508BHJP
【FI】
H05B47/105
F21V23/00 117
F21S2/00 481
F21Y115:10
F21Y105:16
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174238
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】520487808
【氏名又は名称】シャープディスプレイテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安永 博敏
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 寿史
(72)【発明者】
【氏名】増田 岳志
【テーマコード(参考)】
3K014
3K244
3K273
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K244AA01
3K244BA08
3K244BA32
3K244BA37
3K244BA39
3K244BA48
3K244CA02
3K244DA01
3K244GA01
3K244GA02
3K244GA04
3K244GA05
3K273PA09
3K273QA05
3K273SA22
3K273SA23
3K273SA34
3K273SA37
3K273SA46
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA37
3K273TA40
3K273TA49
3K273TA77
3K273UA22
3K273VA06
3K273VA08
(57)【要約】
【課題】輝度ムラの発生を抑制する。
【解決手段】照明装置12は、発光面16Aを有する光源16と、光源16の発光面16Aと対向する第1主面19Aを有する第1光学部材15Aと、第1光学部材15Aの一部に固定される固定部24と、を備え、第1光学部材15Aは、少なくとも一部が光源16と重畳して光を反射する光反射部22と、光反射部22とは非重畳となるよう配されて光を透過する光透過部21と、を有し、光源16における平面に視た中心が第1中心16Cとされ、光反射部22における平面に視た中心が第2中心22Cとされ、光反射部22は、第1温度では第2中心22Cが固定部24と第1中心16Cとの間に位置し、第1温度よりも高い第2温度では第2中心22Cの位置が第1温度での第2中心22Cの位置よりも第1中心16Cに近い。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光面を有する光源と、
前記光源の前記発光面と対向する第1主面を有する第1光学部材と、
前記第1光学部材の一部に固定される固定部と、を備え、
前記第1光学部材は、少なくとも一部が前記光源と重畳して光を反射する光反射部と、前記光反射部とは非重畳となるよう配されて光を透過する光透過部と、を有し、
前記光源における平面に視た中心が第1中心とされ、前記光反射部における平面に視た中心が第2中心とされ、
前記光反射部は、第1温度では前記第2中心が前記固定部と前記第1中心との間に位置し、前記第1温度よりも高い第2温度では前記第2中心の位置が前記第1温度での前記第2中心の位置よりも前記第1中心に近い照明装置。
【請求項2】
前記固定部から前記第1中心までの最短距離を「d」とし、前記第1光学部材の線膨張係数を「α」とし、前記第1温度と前記第2温度との差分を「A」としたとき、
前記光反射部は、前記固定部のうちの前記光源に最も近い位置と前記第1中心とを結ぶ直線に前記第2中心が重なり、前記第1温度での前記第1中心と前記第2中心との間の距離が「Aαd」とされる請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
前記光反射部は、前記固定部のうちの前記光源に最も近い位置と前記第1中心とを結ぶ直線に前記第2中心が重なり、前記直線に平行な長軸または長辺を有する細長い平面形状を有する請求項1または請求項2記載の照明装置。
【請求項4】
前記光源及び前記光反射部は、前記第1主面の面内において前記固定部からの距離が異なるよう複数ずつが並んで配されており、
複数の前記光反射部は、前記固定部からの距離が大きくなるほど、前記長軸または前記長辺と直交する短軸または短辺の長さに対する前記長軸または前記長辺の長さの比率が大きい請求項3記載の照明装置。
【請求項5】
前記固定部から前記第1中心までの最短距離を「d」とし、前記第1光学部材の線膨張係数を「α」とし、前記第2温度よりも高い第3温度と前記第2温度との差分を「B」とし、前記光反射部において前記長軸または前記長辺と直交する短軸または短辺の長さを「L1」とし、前記長軸または前記長辺の長さを「L2」とし、平面に視て前記第1中心を通り前記光源の外端と交差する線分の最大長さを「L3」としたとき、
前記光反射部は、前記第2温度では前記第2中心が前記第1中心と一致し、前記短軸または前記短辺の長さL1と、前記長軸または前記長辺の長さL2と、が下記の式(1)及び式(2)を満たす請求項3記載の照明装置。
L1>L3 (1)
L2=L1+2Bαd (2)
【請求項6】
前記光源を制御する制御部と、
電源がONされてからの経過時間を計時するタイマと、を備えており、
前記制御部は、前記タイマにより計時される前記経過時間が閾値に達するまでは、前記経過時間が前記閾値を超えた場合に比べて、前記光源の発光量を多くする請求項1または請求項2記載の照明装置。
【請求項7】
前記光源を制御する制御部と、
前記第1光学部材または前記第1光学部材付近の温度を検出する温度センサと、を備えており、
前記制御部は、前記温度センサにより検出される前記温度が閾値以下の場合は、前記温度が閾値を超える場合に比べて、前記光源の発光量を多くする請求項1または請求項2記載の照明装置。
【請求項8】
前記光源と前記第1光学部材との間に介在し、前記第1光学部材の前記第1主面と対向する第2主面を有する第2光学部材を備えており、
前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方には、複数の突部が設けられている請求項1または請求項2記載の照明装置。
【請求項9】
発光面を有する光源と、
前記光源の前記発光面と対向する第1主面を有する第1光学部材と、
前記第1光学部材の一部に固定される固定部と、を備え、
前記第1光学部材は、少なくとも一部が前記光源と重畳して光を反射する光反射部と、前記光反射部とは非重畳となるよう配されて光を透過する光透過部と、を有し、
前記光源における平面に視た中心が第1中心とされ、前記光反射部における平面に視た中心が第2中心とされ、
前記光反射部は、前記固定部のうちの前記光源に最も近い位置と前記第1中心とを結ぶ直線に重なって配され、前記直線に平行な長軸または長辺を有する細長い平面形状を有する照明装置。
【請求項10】
前記光反射部は、前記直線に前記第2中心が重なって配される請求項9記載の照明装置。
【請求項11】
前記固定部から前記第1中心までの最短距離を「d」とし、前記第1光学部材の線膨張係数を「α」とし、前記第1温度と前記第2温度との差分を「A」とし、前記光反射部において前記長軸または前記長辺と直交する短軸または短辺の長さを「L1」とし、前記長軸または前記長辺の長さを「L2」とし、平面に視て前記第1中心を通り前記光源の外端と交差する線分の最大長さを「L3」としたとき、
前記光反射部は、前記短軸または前記短辺の長さL1と、前記長軸または前記長辺の長さL2と、が下記の式(3)及び式(4)を満たす請求項10記載の照明装置。
L1>L3 (3)
L2=L1+2Aαd (4)
【請求項12】
前記光反射部は、第1温度では前記第2中心が前記第1中心と一致し、前記第1温度よりも高い第2温度では前記第2中心が前記第1中心よりも前記固定部から遠くに位置する請求項10または請求項11記載の照明装置。
【請求項13】
請求項1、請求項2、請求項9、請求項10、請求項11のいずれか1項に記載の照明装置と、
前記照明装置から照射される光を利用して画像を表示する表示パネルと、を備える表示装置。
【請求項14】
前記光源及び前記表示パネルを制御する制御部を備え、
前記光源は、前記第1主面の面内において複数が並んで配されており、
前記制御部は、映像信号に基づく画像を前記表示パネルに書き込み、複数の前記光源を前記映像信号に基づいて制御し、前記画像に最小階調となる最小階調領域が含まれる場合は、前記最小階調領域に光を照射する関係の前記光源を点灯させる請求項13記載の表示装置。
【請求項15】
前記光源及び前記表示パネルを制御する制御部と、
電源がONされてからの経過時間を計時するタイマと、を備えており、
前記制御部は、前記タイマにより計時される前記経過時間が閾値に達するまでは、前記経過時間が前記閾値を超えた場合に比べて、前記光源の発光量を多くするとともに、映像信号を補正して前記映像信号よりも低い階調の補正信号を生成し、前記補正信号に基づく画像を前記表示パネルに書き込む請求項13記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、照明装置及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶表示装置に備わる照明装置の一例として下記特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載の照明装置は、反射シートと、該反射シートから所定間隔離して配置された配光調整部材との間の空間に、複数のLEDが一列状に配列されたLED列から照明装置の光の出射面と平行な方向に光の出射するように構成されている。上記LED列は、上記LEDの光出射方向に沿って複数配列されており、上記LED列毎に対応して配光調整部材が配置されている。配光調整部材の相互間には、第1間隙が設けられている。そして、上記LEDの光出射方向における上記LED列の配列間隔をPyとしたとき、第1間隙が、上記LED列から上記LEDの光出射方向にPy/2以上の位置に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2014/006696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1に記載の照明装置によれば、配光調整部材を、LEDの光出射方向に沿って複数並べる配置とすることで、配光調整部材の熱膨張による輝度ムラを抑制することができる、とのことである。しかしながら、配光調整部材の相互間には、第1間隙が設けられているため、LEDから発せられた光の一部が第1間隙によって配光調整部材を透過することなく出射する。このため、出射光に輝度ムラが生じ易くなる、という問題があった。また、配光調整部材に熱膨張が生じると、配光調整部材に備わる印刷パターンがLEDに対して変位することには変わりがない。このため、配光調整部材が熱膨張したとき、印刷パターンによる配光調整機能が適切に発揮されず、輝度ムラが生じるおそれがあった。
【0005】
本明細書に記載の技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、輝度ムラの発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本明細書に記載の技術に関わる照明装置は、発光面を有する光源と、前記光源の前記発光面と対向する第1主面を有する第1光学部材と、前記第1光学部材の一部に固定される固定部と、を備え、前記第1光学部材は、少なくとも一部が前記光源と重畳して光を反射する光反射部と、前記光反射部とは非重畳となるよう配されて光を透過する光透過部と、を有し、前記光源における平面に視た中心が第1中心とされ、前記光反射部における平面に視た中心が第2中心とされ、前記光反射部は、第1温度では前記第2中心が前記固定部と前記第1中心との間に位置し、前記第1温度よりも高い第2温度では前記第2中心の位置が前記第1温度での前記第2中心の位置よりも前記第1中心に近い。
【0007】
(2)また、上記照明装置は、上記(1)に加え、前記固定部から前記第1中心までの最短距離を「d」とし、前記第1光学部材の線膨張係数を「α」とし、前記第1温度と前記第2温度との差分を「A」としたとき、前記光反射部は、前記固定部のうちの前記光源に最も近い位置と前記第1中心とを結ぶ直線に前記第2中心が重なり、前記第1温度での前記第1中心と前記第2中心との間の距離が「Aαd」とされてもよい。
【0008】
(3)また、上記照明装置は、上記(1)または上記(2)に加え、前記光反射部は、前記固定部のうちの前記光源に最も近い位置と前記第1中心とを結ぶ直線に前記第2中心が重なり、前記直線に平行な長軸または長辺を有する細長い平面形状を有してもよい。
【0009】
(4)また、上記照明装置は、上記(3)に加え、前記光源及び前記光反射部は、前記第1主面の面内において前記固定部からの距離が異なるよう複数ずつが並んで配されており、複数の前記光反射部は、前記固定部からの距離が大きくなるほど、前記長軸または前記長辺と直交する短軸または短辺の長さに対する前記長軸または前記長辺の長さの比率が大きくてもよい。
【0010】
(5)また、上記照明装置は、上記(3)または上記(4)に加え、前記固定部から前記第1中心までの最短距離を「d」とし、前記第1光学部材の線膨張係数を「α」とし、前記第2温度よりも高い第3温度と前記第2温度との差分を「B」とし、前記光反射部において前記長軸または前記長辺と直交する短軸または短辺の長さを「L1」とし、前記長軸または前記長辺の長さを「L2」とし、平面に視て前記第1中心を通り前記光源の外端と交差する線分の最大長さを「L3」としたとき、前記光反射部は、前記第2温度では前記第2中心が前記第1中心と一致し、前記短軸または前記短辺の長さL1と、前記長軸または前記長辺の長さL2と、が下記の式(1)及び式(2)を満たしてもよい。
【0011】
L1>L3 (1)
L2=L1+2Bαd (2)
【0012】
(6)また、上記照明装置は、上記(1)から上記(5)のいずれかに加え、前記光源を制御する制御部と、電源がONされてからの経過時間を計時するタイマと、を備えており、前記制御部は、前記タイマにより計時される前記経過時間が閾値に達するまでは、前記経過時間が前記閾値を超えた場合に比べて、前記光源の発光量を多くしてもよい。
【0013】
(7)また、上記照明装置は、上記(1)から上記(5)のいずれかに加え、前記光源を制御する制御部と、前記第1光学部材または前記第1光学部材付近の温度を検出する温度センサと、を備えており、前記制御部は、前記温度センサにより検出される前記温度が閾値以下の場合は、前記温度が閾値を超える場合に比べて、前記光源の発光量を多くしてもよい。
【0014】
(8)また、上記照明装置は、上記(1)から上記(7)のいずれかに加え、前記光源と前記第1光学部材との間に介在し、前記第1光学部材の前記第1主面と対向する第2主面を有する第2光学部材を備えており、前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方には、複数の突部が設けられてもよい。
【0015】
(9)本明細書に記載の技術に関わる照明装置は、発光面を有する光源と、前記光源の前記発光面と対向する第1主面を有する第1光学部材と、前記第1光学部材の一部に固定される固定部と、を備え、前記第1光学部材は、少なくとも一部が前記光源と重畳して光を反射する光反射部と、前記光反射部とは非重畳となるよう配されて光を透過する光透過部と、を有し、前記光源における平面に視た中心が第1中心とされ、前記光反射部における平面に視た中心が第2中心とされ、前記光反射部は、前記固定部のうちの前記光源に最も近い位置と前記第1中心とを結ぶ直線に重なって配され、前記直線に平行な長軸または長辺を有する細長い平面形状を有する。
【0016】
(10)また、上記照明装置は、上記(9)に加え、前記光反射部は、前記直線に前記第2中心が重なって配されてもよい。
【0017】
(11)また、上記照明装置は、上記(10)に加え、前記固定部から前記第1中心までの最短距離を「d」とし、前記第1光学部材の線膨張係数を「α」とし、前記第1温度と前記第2温度との差分を「A」とし、前記光反射部において前記長軸または前記長辺と直交する短軸または短辺の長さを「L1」とし、前記長軸または前記長辺の長さを「L2」とし、平面に視て前記第1中心を通り前記光源の外端と交差する線分の最大長さを「L3」としたとき、前記光反射部は、前記短軸または前記短辺の長さL1と、前記長軸または前記長辺の長さL2と、が下記の式(3)及び式(4)を満たしてもよい。
【0018】
L1>L3 (3)
L2=L1+2Aαd (4)
【0019】
(12)また、上記照明装置は、上記(10)または上記(11)に加え、前記光反射部は、第1温度では前記第2中心が前記第1中心と一致し、前記第1温度よりも高い第2温度では前記第2中心が前記第1中心よりも前記固定部から遠くに位置してもよい。
【0020】
(13)本明細書に記載の技術に関わる表示装置は、上記(1)から上記(12)のいずれかに記載の照明装置と、前記照明装置から照射される光を利用して画像を表示する表示パネルと、を備える。
【0021】
(14)また、上記表示装置は、上記(13)に加え、前記光源及び前記表示パネルを制御する制御部を備え、前記光源は、前記第1主面の面内において複数が並んで配されており、前記制御部は、映像信号に基づく画像を前記表示パネルに書き込み、複数の前記光源を前記映像信号に基づいて制御し、前記画像に最小階調となる最小階調領域が含まれる場合は、前記最小階調領域に光を照射する関係の前記光源を点灯させてもよい。
【0022】
(15)また、上記表示装置は、上記(13)または上記(14)に加え、前記光源及び前記表示パネルを制御する制御部と、電源がONされてからの経過時間を計時するタイマと、を備えており、前記制御部は、前記タイマにより計時される前記経過時間が閾値に達するまでは、前記経過時間が前記閾値を超えた場合に比べて、前記光源の発光量を多くするとともに、映像信号を補正して前記映像信号よりも低い階調の補正信号を生成し、前記補正信号に基づく画像を前記表示パネルに書き込んでもよい。
【発明の効果】
【0023】
本明細書に記載の技術によれば、輝度ムラの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図2】実施形態1に係るバックライト装置を構成するシャーシ、光制御シート及びLED等を示す平面図
【
図3】実施形態1に係るシャーシ、光制御シート、LED及びLED基板等を示す
図2のiii-iii線断面図
【
図4】実施形態1に係る第1温度での光反射パターンとLEDとの位置関係を表す平面図
【
図5】実施形態1に係る第2温度での光反射パターンとLEDとの位置関係を表す平面図
【
図6】実施形態1に係る固定部と、固定部から最も遠いLEDと、そのLEDに対して重畳する第1光反射部と、の位置関係を示す平面図
【
図7】実施形態1に係る液晶表示装置の電気的構成を示すブロック図
【
図8】実施形態1に係る第1表示モードでの表示から第2表示モードでの表示への切り替えに係る制御を示すフローチャート
【
図9】実施形態1に係る第1表示モードでの画像に係る階調とLEDの発光量との関係を示すグラフ
【
図10】実施形態1に係る第2表示モードでの表示処理を示すフローチャート
【
図11】実施形態1に係る第2表示モードにおいて画像に最小階調領域が含まれない場合での画像に係る階調とLEDの発光量との関係を示すグラフ
【
図12】実施形態1に係る第2表示モードにおいて画像に最小階調領域が含まれる場合での画像に係る階調とLEDの発光量との関係を示すグラフ
【
図13】実施形態2に係る第1温度での光反射パターンとLEDとの位置関係を表す平面図
【
図14】実施形態2に係る第2温度での光反射パターンとLEDとの位置関係を表す平面図
【
図15】実施形態2に係る固定部と、固定部から最も遠いLEDと、そのLEDに対して重畳する第1光反射部と、の位置関係を示す平面図
【
図16】実施形態3に係る第1温度での光反射パターンとLEDとの位置関係を表す平面図
【
図17】実施形態3に係る第2温度での光反射パターンとLEDとの位置関係を表す平面図
【
図18】実施形態3に係る固定部と、固定部から最も遠いLEDと、そのLEDに対して重畳する第1光反射部と、の位置関係を示す平面図
【
図19】実施形態4に係る第1温度でのバックライト装置を構成するシャーシ、光制御シート、LED及び第1支持部材等を示す平面図
【
図20】実施形態4に係るシャーシ、光制御シート、LED、LED基板及び第1支持部材等を示す
図19のxx-xx線断面図
【
図21】実施形態5に係る第1温度でのバックライト装置を構成するシャーシ、光制御シート、LED及び第2支持部材等を示す平面図
【
図22】実施形態5に係るシャーシ、光制御シート、LED、LED基板及び第2支持部材等を示す
図21のxxii-xxii線断面図
【
図23】実施形態5に係るシャーシ、光制御シート、LED、LED基板及び第2支持部材等等を示す
図21のxxiii-xxiii線断面図
【
図24】実施形態6に係るバックライト装置を構成するシャーシ、光制御シート、LED及びLED基板等を示す断面図
【
図25】実施形態7に係るバックライト装置を構成するシャーシ、光制御シート、LED及びLED基板等を示す断面図
【
図26】実施形態8に係るバックライト装置を構成するシャーシ、光制御シート、LED及びLED基板等を示す断面図
【
図27】実施形態9に係る液晶表示装置の電気的構成を示すブロック図
【
図28】実施形態9に係る第1表示モードでの表示から第2表示モードでの表示への切り替えに係る制御を示すフローチャート
【
図29】実施形態10に係るバックライト装置を構成するシャーシ、光制御シート及びLED等を示す平面図
【
図30】実施形態11に係る固定部と、固定部から最も遠いLEDと、そのLEDに対して重畳する第1光反射部と、の位置関係を示す平面図
【
図31】実施形態12に係る固定部と、固定部から最も遠いLEDと、そのLEDに対して重畳する第1光反射部と、の位置関係を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0025】
<実施形態1>
実施形態1を
図1から
図12によって説明する。本実施形態では、液晶表示装置(表示装置)10について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、
図1及び
図3に示す上側を表側とし、同図下側を裏側とする。
【0026】
液晶表示装置10の概略的な構成について、
図1を参照して説明する。液晶表示装置10は、
図1に示すように、画像を表示する液晶パネル(表示パネル)11と、液晶パネル11に表示のための光を供給するバックライト装置(照明装置)12と、液晶パネル11を表側から支持可能な第1パネル支持部材(ベゼル)13と、を少なくとも備える。
【0027】
液晶パネル11は、
図1に示すように、主面がX軸方向及びY軸方向に並行する板状であり、一対の主面の法線方向(厚さ方向)がZ軸方向と一致している。液晶パネル11における一対の主面のうち、裏側の主面は、バックライト装置12と対向していてバックライト装置12からの光が入射される。液晶パネル11は、主面における中央側部分が、画像を表示可能な表示領域となっており、表示領域を取り囲む額縁状の外周端側部分が非表示領域となっている。液晶パネル11は、一対の基板と、一対の基板間に封入された液晶層と、を有する。液晶パネル11を構成する一対の基板のうち、表側に配されるものが対向基板であり、裏側に配されるものがアレイ基板(TFT基板)である。対向基板には、R(赤色),G(緑色),B(青色)等を呈するカラーフィルタや隣り合うカラーフィルタの間を仕切る遮光部(ブラックマトリクス)等が設けられている。アレイ基板(TFT基板)には、互いに直交するゲート配線及びソース配線と、ゲート配線及びソース配線に接続されるスイッチング素子(例えばTFT)と、スイッチング素子に接続されていて画素を構成する画素電極と、が少なくとも設けられている。なお、液晶パネル11を構成するアレイ基板及び対向基板の各内面には、それぞれ配向膜が設けられている。また、液晶パネル11を構成するアレイ基板及び対向基板の各外面には、それぞれ偏光板が取り付けられている。
【0028】
第1パネル支持部材13は、金属製(例えばステンレス鋼製、アルミニウム製等)とされ、
図1に示すように、液晶パネル11の外周縁に沿って延在し、全体として枠状をなしている。第1パネル支持部材13は、液晶パネル11における非表示領域である外周端部に対してZ軸方向について表側に対向するよう配される第1パネル支持部13Aと、第1パネル支持部13Aの外縁から裏側に向けて突出してバックライト装置12を取り囲むよう配される第1外枠部13Bと、から構成される。第1パネル支持部13Aは、液晶パネル11の外周端部をほぼ全周にわたって表側から支持可能とされる。
【0029】
バックライト装置12の構成について
図1及び
図2を参照して説明する。なお、
図2は、バックライト装置12の平面図であるが、後述する光制御シート15A以外の光学部材15(ダイクロイックフィルタ15B、波長変換シート15C、拡散シート15D,15E及びプリズムシート15F,15G)と、第2パネル支持部材18と、を取り除いた状態とされる。バックライト装置12は、
図1に示すように、いわゆる直下型とされる。詳しくは、バックライト装置12は、表側に向けて開口した略箱型をなすシャーシ14と、シャーシ14の開口を覆う形で配される光学部材15と、シャーシ14内に収容される光源であるLED(Light Emitting Diode)16と、複数のLED16が実装された光源基板であるLED基板17と、液晶パネル11を裏側から支持可能な第2パネル支持部材(フレーム)18と、を少なくとも備える。バックライト装置12は、
図2に示すように、全体として平面に視て横長の略方形状をなしている。バックライト装置12における長辺方向が各図面のX軸方向と一致し、短辺方向が各図面のY軸方向と一致し、さらに厚さ方向が各図面のZ軸方向と一致している。なお、液晶パネル11の平面形状も上記したバックライト装置12と同様に、平面に視て横長の略方形状である。
【0030】
シャーシ14は、ポリカーボネート等の合成樹脂製とされ、表面が光の反射性に優れた白色を呈する。シャーシ14は、
図2に示すように、全体として平面に視て横長の略方形状をなしている。シャーシ14は、
図1に示すように、底部14Aと、第1側部14Bと、受け部14Cと、第2側部14Dと、を有する。底部14Aは、液晶パネル11の主面に並行する主面を有する板状をなしており、平面に視て横長の略方形状をなしている。底部14Aは、表側の主面が後述するLED基板17の裏側の主面に接しており、LED基板17を裏側から支持する。第1側部14Bは、底部14Aの外周縁から表側に向けて立ち上がっている。第1側部14Bは、
図1及び
図2に示すように、底部14Aの外周縁を構成する2つずつの長辺及び短辺毎に設けられており、全体として短筒状をなしている。受け部14Cは、各第1側部14Bの外縁からそれぞれ外側に向けて突き出し、その主面がX軸方向及びY軸方向に並行する。4つの受け部14Cには、2つの短辺側の受け部14Cと、2つの長辺側の受け部14Cと、が含まれる。各受け部14Cは、表側の主面が後述する光学部材15の外周端部における裏側の主面に接しており、光学部材15を裏側から支持する。各受け部14Cは、各第1側部14BによってLED16に対して表側に離れた位置に保たれており、それにより光学部材15をLED16に対して表側に間隔を空けた位置に支持している。第2側部14Dは、各受け部14Cの外縁からそれぞれ表側に向けて立ち上がっており、その主面がZ軸方向に並行する。各第2側部14Dは、内側を向いた主面が光学部材15の外周端面と対向している。各第2側部14Dの内側を向いた主面と、光学部材15の外周端面と、の間に間隔が空けられることで、光学部材15が熱膨張してもその外周端面が第2側部14Dの内側を向いた主面に干渉し難くなる。これにより、熱膨張した光学部材15に撓みや皺等の変形が生じ難くなっている。
【0031】
LED16は、
図1に示すように、LED基板17上に表面実装されるとともにその発光面16AがLED基板17側とは反対側(表側)を向いた、いわゆる頂面発光型とされている。LED16は、その光軸がZ軸方向と一致している。ここで言う「光軸」とは、LED16における発光光のうち、発光強度が最も高い(ピークとなる)光の進行方向と一致する軸のことである。LED16は、LED基板17に実装された基板部上にLEDチップを封止材により封止した構成とされる。他にも、LED16を、いわゆるCSP(Chip Scale Package)としてもよい。また、LED16として、ミニLEDを用いることができる。LED16としては、青色の単色光を発する青色LEDを用いることもできる。青色LEDは、青色光を単色発光するLEDチップを備え、封止材には蛍光体を含まない構成とされる。
【0032】
LED基板17は、合成樹脂製(例えばガラスエポキシ樹脂製等)または金属製(アルミニウム製)とされ、可撓性を有してもよいが、リジッドであってもよい。LED基板17は、
図1及び
図2に示すように、シャーシ14の底部14Aの主面に並行する主面を有する板状をなしており、平面に視て横長の略方形状をなしている。LED基板17は、シャーシ14内に収容され、底部14Aによって裏側から支持されている。LED基板17の板面のうちの表側を向いた板面には、複数のLED16が表面実装されており、ここが実装面17Aとなっている。LED16は、LED基板17の実装面17A内においてX軸方向及びY軸方向についてそれぞれ間隔を空けた位置に複数ずつがマトリクス状に並んで配列されている。LED基板17の実装面17Aには、光の反射性に優れた反射層が設けられていてもよい。反射層によりLED16からの光を反射することで、光の利用効率を向上させることができる。反射層は、白色を呈する合成樹脂(例えばPET(Polyethyleneterephthalate)等)により構成されてもよいが、ESR(Enhanced Specular Reflector)のような多層膜反射シートにより構成されてもよい。なお、LED基板17には、外部の電源(LED駆動基板など)から駆動電力が供給されるようになっている。
【0033】
第2パネル支持部材18は、表面が光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製(PC(polycarbonate)製)とされ、
図1に示すように、液晶パネル11及び光学部材15の外周縁に沿って延在し、全体として枠状をなしている。第2パネル支持部材18は、液晶パネル11における非表示領域である外周端部に対してZ軸方向について裏側に対向するよう配される第2パネル支持部18Aと、第2パネル支持部18Aの外縁から裏側に向けて突出してシャーシ14を取り囲むよう配される第2外枠部18Bと、から構成される。第2パネル支持部18Aは、液晶パネル11の外周端部をほぼ全周にわたって裏側から支持可能とされる。第2パネル支持部18Aは、光学部材15の外周端部に対してZ軸方向について表側に対向するよう配され、光学部材15の外周端部をほぼ全周にわたって表側から支持可能とされる。第2パネル支持部18Aと、最も表側に位置する光学部材15(後述するプリズムシート15G)と、の間には、間隔が空けられるようになっている。この間隔が確保されることで、光学部材15の外周端部が拘束されるのが避けられるので、熱膨張・熱収縮に伴う光学部材15の伸縮が許容される。これにより、光学部材15が熱膨張・熱収縮する際に撓みや皺等の変形が生じ難くなっている。第2外枠部18Bは、シャーシ14の第2側部14Dと、第1パネル支持部材13の第1外枠部13Bと、の間に挟まれる。
【0034】
光学部材15には、
図1に示すように、Z軸方向について互いに積層される7枚が含まれている。7枚の光学部材15は、裏側から順に、光制御シート(ライティングカーテン、第1光学部材)15A、ダイクロイックフィルタ15B、波長変換シート15C、2枚の拡散シート15D,15E、2枚のプリズムシート15F,15Gとされる。光制御シート15Aの詳しい構成に関しては、後に改めて説明する。ダイクロイックフィルタ15Bは、屈折率の異なる誘電体薄膜を多層コーティングしてなる誘電体多層膜であり、光の干渉を利用して特定の波長の光を透過し、それ以外の波長の光を反射することができる。本実施形態に係るダイクロイックフィルタ15Bは、「青透過フィルタ」であり、LED16の発光光である青色光(一次光)を透過し、それ以外の可視光(緑色光及び赤色光(二次光)等)を反射する。
【0035】
波長変換シート15Cは、青色LEDであるLED16からの青色光(一次光)を励起光として、二次光を発光する蛍光体が含有されている。蛍光体には、二次光として緑色光を発する緑色蛍光体と、二次光として赤色光を発する赤色蛍光体と、が含まれている。これら緑色蛍光体及び赤色蛍光体は、励起波長が蛍光波長よりも短波長とされるダウンコンバージョン型(ダウンシフティング型)であり、例えば量子ドット蛍光体(Quantum Dot Phosphor)、無機蛍光体、有機蛍光体等であってもよい。波長変換シート15Cの出射光は、LED16からの青色光と、緑色蛍光体及び赤色蛍光体により波長変換された緑色光及び赤色光と、を含むので、加法混色により概ね白色を呈する。なお、波長変換シート15Cにて波長変換された緑色光及び赤色光は、全てが表側に向けて出射せず、一部が裏側に向かって進行するものの、ダイクロイックフィルタ15Bにより反射されることで、表側に向かうようになっている。
【0036】
2枚の拡散シート15D,15Eは、いずれもほぼ透明な基材における裏側の主面に、微小な凹部が多数設けられた構成とされる。凹部は、四角錐状(ピラミッド状)をなしており、各拡散シート15D,15Eの裏側の主面内においてX軸方向及びY軸方向に沿って複数ずつがマトリクス状に平面充填されている。波長変換シート15Cからの出射光は、各拡散シート15D,15Eにおける凹部の斜面によって屈折されることで、拡散されつつ表側に向けて出射される。2枚のプリズムシート15F,15Gは、互いに直交するプリズムをそれぞれ有している。2枚のプリズムシート15F,15Gのうちの一方は、X軸方向に沿って延在するプリズムをY軸方向に沿って多数並べて設けた構成とされる。2枚のプリズムシート15F,15Gのうちの一方は、プリズムの並び方向であるY軸方向について選択的に集光作用を付与することができる。2枚のプリズムシート15F,15Gのうちの他方は、Y軸方向に沿って延在するプリズムをX軸方向に沿って多数並べて設けた構成とされる。2枚のプリズムシート15F,15Gのうちの他方は、プリズムの並び方向であるX軸方向について選択的に集光作用を付与することができる。2枚のプリズムシート15F,15Gは、互いに貼り合わせられていてもよい。
【0037】
ここで、光制御シート15Aの詳しい構成について説明する。光制御シート15Aは、
図1に示すように、透過基板19と、透過基板19に設けられて光を反射する光反射パターン20と、を有する。透過基板19のうち、光反射パターン20が非形成とされる部分が、光を透過する光透過部21を構成する。透過基板19は、裏側の主面(第1主面)19Aが、LED16の発光面16Aと他の部材を介さずに直接的に対向しており、発光面16Aとの間に所定の間隔が空けられている。透過基板19は、ほぼ透明な合成樹脂製(例えばアクリル樹脂製)とされ、光を透過するものである。透過基板19は、裏側の主面19Aがフラットでもよいが、裏側の主面19Aに微小な凹部を多数有してもよい。凹部が透過基板19に設けられる場合、凹部は、既述した拡散シート15D,15Eに備わる凹部と同様に、四角錐状(ピラミッド状)をなしており、裏側の主面19A内においてX軸方向及びY軸方向に沿って複数ずつがマトリクス状に平面充填される。また、上記した凹部に代えて透過基板19の裏側の主面19Aに、X軸方向またはY軸方向に沿って延在するプリズムが複数設けられてもよい。また、透過基板19は、光を拡散させる拡散粒子を含有してもよいが、拡散粒子を含有しなくてもよい。
【0038】
光反射パターン20は、光反射率に優れた白色を呈するインク(白色塗料)からなる。光反射パターン20は、透過基板19における表側の主面(出光面)19Bに対して例えばスクリーン印刷、インクジェット装置やディスペンサ装置を用いた印刷、グラビア印刷等により印刷形成される。それ以外にも、光反射パターン20の材料を金属材料(アルミニウムや銀など)とし、蒸着法(マスク蒸着)により金属薄膜を透過基板19の表側の主面19Bに蒸着することで光反射パターン20を形成することも可能である。
【0039】
光反射パターン20は、
図2に示すように、透過基板19の表側の主面19Bの面内において所定の分布でもって分散配置された多数のドットからなる。本実施形態では、光反射パターン20を構成する多数のドットは、平面形状がいずれも円形状とされる。光反射パターン20を構成する多数のドットには、第1光反射部(光反射部)22と、第2光反射部23と、が含まれる。第1光反射部22は、光反射パターン20を構成する多数のドットの中でも径寸法及び面積が最大とされる。第1光反射部22は、少なくとも一部が平面に視てLED16と重畳し、LED16に対して直上または直上付近に位置する。第1光反射部22は、LED16と同様に、X軸方向及びY軸方向についてそれぞれ間隔を空けた位置に複数ずつがマトリクス状に並んで配列されている。第1光反射部22の設置数は、LED16の設置数と同一である。複数の第1光反射部22は、径寸法及び面積が同一である。
【0040】
第2光反射部23は、第1光反射部22に比べると、径寸法及び面積がいずれも小さい。第2光反射部23は、第1光反射部22の周囲に複数が所定の配列でもって配されている。複数の第2光反射部23は、第1光反射部22に対してそれぞれ間隔を空けて配されている。複数の第2光反射部23には、径寸法及び面積が異なる複数種類の第2光反射部23が含まれる。複数の第2光反射部23には、同じ種類に属していて径寸法及び面積が同一の第2光反射部23が複数ずつ含まれる。複数の第2光反射部23は、第1光反射部22からの距離に応じて径寸法及び面積が異なっている。具体的には、複数の第2光反射部23のうち、第1光反射部22に近い第2光反射部23ほど径寸法及び面積が大きく、第1光反射部22から遠い第2光反射部23ほど径寸法及び面積が小さくなる傾向とされる。複数の第2光反射部23は、第1光反射部22の中心(後述する第2中心22C)に対して概ね点対称となるよう配されている。
【0041】
1つの第1光反射部22と、その第1光反射部22の周囲に配列される複数の第2光反射部23と、が、1つのLED16に対応付けられた単位光反射パターンを構成している。光反射パターン20は、LED16の設置数と同数の単位光反射パターンを含む。単位光反射パターンに含まれる複数の第2光反射部23は、第1光反射部22から遠ざかるほど径寸法及び面積が小さくなり、逆に第1光反射部22に近づくほど径寸法及び面積が大きくなる分布とされる。従って、透過基板19における光反射パターン20の非形成箇所である光透過部21は、第1光反射部22に近づくほど面積が小さくなり、第1光反射部22から遠ざかるほど面積が大きくなる。つまり、光透過部21のパターンに係る分布は、光反射パターン20とは逆相関の関係となる分布とされる。ここで、LED16から発せられて光制御シート15Aに照射される光量は、平面に視て第1光反射部22に近づくほど多くなり、第1光反射部22から遠ざかるほど少なくなる傾向にある。従って、上記のような分布とされる光反射パターン20及び光透過部21によれば、光反射パターン20による反射光量が、LED16に近づくほど多くなり、LED16から遠ざかるほど少なくなる。これにより、光透過部21の透過光量、つまり光制御シート15Aの出射光量は、平面に視てLED16からの距離に拘わらず均一化される。このように、光反射パターン20及び光透過部21によって出射光量の分布が均一になるよう制御される。特に、第1光反射部22は、少なくとも一部がLED16に対して重畳しているので、LED16が表側から直接的に視認される事態(「目玉ムラ」と呼ばれる輝度ムラ)が生じ難くなっている。
【0042】
このような構成の光制御シート15Aは、
図2及び
図3に示すように、シャーシ14の受け部14Cに対して固定部24によって固定されている。固定部24は、光制御シート15Aの透過基板19における裏側の主面19Aと、シャーシ14の受け部14Cにおける表側の主面と、に接した状態で固定されている。固定部24は、例えば両面テープにより構成される。両面テープ以外にも、固定部24は、接着剤により構成されてもよい。固定部24は、4つの受け部14Cのうち、1つの長辺側の受け部14Cにのみ選択的に取り付けられている。固定部24は、取り付け対象の受け部14Cにおける長さ方向(X軸方向)についての概ね中央位置に配されている。固定部24は、光制御シート15Aの外周端部のうちの1つの長辺側の外端部における長さ方向(X軸方向)についての中央付近に配されている。固定部24は、X軸方向についての寸法が、光制御シート15Aの長辺側の外端部における長さ寸法の1/3以下程度とされる。このような配置の固定部24とLED16との間の距離は、シャーシ14におけるLED16の配置に応じて異なっている。具体的には、固定部24とLED16との間の距離は、シャーシ14におけるX軸方向について端に近いLED16ほど大きくなり、シャーシ14におけるY軸方向について固定部24が非設置とされる長辺側の受け部14Cに近いLED16ほど大きくなる。固定部24が光制御シート15Aの長辺側の外端部における中央付近に配されることで、X軸方向について両端に位置するLED16から固定部24までの距離が等しくなる。仮に固定部をX軸方向について偏在させた場合に比べると、LED16と固定部24との間の距離に係る最大値を小さくすることができる。以上のように、LED16及び第1光反射部22は、平面に視て固定部24からの距離が異なるよう複数ずつが並んで配されている、と言える。温度環境の変動に伴って光制御シート15Aが熱膨張または熱収縮すると、固定部24により固定された部位を始点(基準点)として伸縮するようになっている。
【0043】
上記したように光制御シート15Aが熱膨張または熱収縮するのに伴って伸縮すると、光反射パターン20が固定部24から遠ざかる向きに変位し、LED16に対する光反射パターン20の位置関係が変化する。従来では、配光調整部材に備わる印刷パターンがLEDに対して変位することで、印刷パターンによる配光調整機能が適切に発揮されず、輝度ムラが生じるおそれがあった。また、従来では、配光調整部材の相互間には、第1間隙が設けられているため、LEDから発せられた光の一部が第1間隙によって配光調整部材を透過することなく出射する。このため、出射光に輝度ムラが生じ易くなる、という問題があった。
【0044】
そこで、本実施形態に係る光反射パターン20に含まれる第1光反射部22は、
図4に示すように、第1温度では第1光反射部22の平面に視た中心である第2中心22Cが、固定部24とLED16の平面に視た中心である第1中心16Cとの間に位置する。
図4は、第1温度での光反射パターン20とLED16との位置関係を表す平面図である。そして、第1光反射部22は、
図5に示すように、第1温度よりも高い第2温度では第1光反射部22の第2中心22Cの位置が第1温度での第2中心22Cの位置よりもLED16の第1中心16Cに近い。
図5は、第2温度での光反射パターン20とLED16との位置関係を表す平面図である。なお、本実施形態に言う「第1中心16C」は、LED16を平面に視た外形に属する全ての点にわたってとった算術平均の位置のことであり、幾何中心と同義である。同様に、本実施形態に言う「第2中心22C」は、第1光反射部22を平面に視た外形に属する全ての点にわたってとった算術平均の位置のことであり、幾何中心と同義である。このようにすれば、例えば、LED16の点灯に伴って第1温度から第2温度に至るまで温度環境が高温化した場合、第1光反射部22は、第2中心22Cが固定部24とLED16の第1中心16Cとの間の位置から、第1中心16Cに近づくよう変位する。仮に、第1温度において第1光反射部の第2中心がLED16の第1中心16Cと一致する配置とされた場合に比べると、第2温度において第1光反射部22の第2中心22CがLED16の第1中心16Cに近い位置関係となり、LED16に対する第1光反射部22の重畳面積も多く確保することができる。このように、温度環境が高温化するのに伴って光制御シート15Aが熱膨張して第1光反射部22が固定部24から遠ざかる向きに変位しても、LED16に対する第1光反射部22の位置関係を適切な状態に保つことができる。これにより、LED16が光出射側から直接的に視認される事態が生じ難くなるので、輝度ムラの発生を抑制することができる。
【0045】
しかも、光反射パターン20には、上記した第1光反射部22の第2中心22Cに対して概ね点対称となるよう配される複数の第2光反射部23が含まれている。このようにすれば、温度環境が高温化するのに伴って光制御シート15Aが熱膨張して複数の第2光反射部23が固定部24から遠ざかる向きに変位しても、LED16に対する複数の第2光反射部23の位置関係を適切な状態に保つことができる。これにより、光制御シート15Aの出射光量の分布に偏りが生じ難くなり、輝度ムラの発生を抑制することができる。
【0046】
また、光制御シート15Aは、裏側の主面19Aが全てのLED16の発光面16Aと対向しており、従来のように複数の配光調整部材が第1間隙を空けて並ぶ構成とはなっていないので、従来のような第1間隙を透過する光漏れが生じることが避けられる。これにより、光制御シート15Aの出射光に輝度ムラが生じ難くなっている。
【0047】
なお、本実施形態では、第1温度を、例えば一般的な常温に相当する25℃とし、第2温度を、例えば実使用時の平均的な温度に相当する55℃としている。第2温度を55℃とした理由について説明する。バックライト装置12の温度が最大限に上昇した場合の数値としては、80℃程度が想定される。実使用時の平均的な温度は、常温である25℃と、想定される最大温度である80℃と、の中間程度になると想定される。これに基づき、本実施形態では、第2温度を、25℃と80℃との中間程度に相当する55℃としている。本実施形態では、第1温度と第2温度との差分(温度差)が30℃となっている。つまり、本実施形態では、バックライト装置12の電源がONされてから、バックライト装置12の内部温度が実使用時の平均的な温度に至るまで、30℃程度の温度上昇が想定されている。
【0048】
本実施形態に係る第1光反射部22は、
図4及び
図5に示すように、固定部24のうちのLED16に最も近い位置とLED16の第1中心16Cとを結ぶ直線L10~L16に第2中心22Cが重なるよう配されている。
図4及び
図5には、固定部24のうちの各LED16に最も近い位置と各LED16の第1中心16Cとを結ぶ直線L10~L16がそれぞれ補助線(仮想線)として示されている。固定部24に対してY軸方向に沿って並ぶ複数のLED16の第1中心16Cと、固定部24のうちのこれらのLED16に最も近い位置と、を結ぶ直線L16は、Y軸方向に平行である。これに対し、他の直線L10~L15は、いずれもX軸方向及びY軸方向の双方に対して傾いている。なお、
図4及び
図5には、バックライト装置12に備わる光反射パターン20のうち、
図2に示される右側の約半分が代表して図示されているが、
図2に示される左側の約半分も同様である。このようにすれば、光制御シート15Aが熱膨張または熱収縮するのに伴って第1光反射部22が変位すると、第2中心22Cが直線L10~L16上を移動することになる。
【0049】
その上で、第1光反射部22は、
図5に示すように、第2温度では第2中心22CがLED16の第1中心16Cと一致するよう配されている。つまり、第1温度での第1光反射部22の配置は、第1温度から第2温度に至るまでの温度上昇に伴う第1光反射部22の変位量分、第1中心16Cよりも固定部24に近い位置に設定されている。具体的には、
図6に示すように、固定部24からLED16の第1中心16Cまでの最短距離を「d」とし、光制御シート15Aの線膨張係数を「α」とし、第1温度と第2温度との差分を「A」とし、第1温度での第1光反射部22の第2中心22Cと、LED16の第1中心16Cと、の間の距離を「D1」としたとき、「D1=Aαd」が成り立つ。なお、上記した距離D1は、「Aαd」と完全に一致している必要はなく、「Aαd」に、例えば光反射パターン20の寸法公差や各部品の組み付け公差を加算した値であってもよい。「Aαd」に加算される寸法公差や組み付け公差の数値は、例えば0.15mm程度とされる。
図6は、固定部24と、固定部24から最も遠いLED16と、そのLED16に対して重畳する第1光反射部22と、の位置関係を示す平面図であり、第1温度での第1光反射部22を二点鎖線にて図示し、第2温度での第1光反射部22を実線にて図示している。また、
図6には、第1温度での第1光反射部22の第2中心22Cが図示され、第2温度での第2中心22Cは、第1中心16Cと重なっている。
【0050】
上記した固定部24からLED16の第1中心16Cまでの最短距離dは、固定部24のうちのLED16に最も近い位置とLED16の第1中心16Cとを結ぶ直線L10~L16のうち、固定部24から第1中心16Cまでの線分の長さである。上記した固定部24からLED16の第1中心16Cまでの最短距離dは、固定部24に対するLED16の位置関係に応じて異なる。光制御シート15Aの線膨張係数αは、透過基板19に用いる材料に応じて変動する。例えば、透過基板19の材料をPETとした場合は、線膨張係数αが「1.5・10-5/℃」程度となる。また、透過基板19の材料をPCとした場合は、線膨張係数αが「6.8・10-5/℃」程度となる。また、透過基板19の材料をPS(polystyrene)とした場合は、線膨張係数αが「6~8・10-5/℃」程度となる。また、透過基板19の材料をアクリル樹脂とした場合は、線膨張係数αが「6・10-5/℃」程度となる。第1温度と第2温度との差分Aは、既述した通り、本実施形態では30℃となる。第1温度と第2温度との差分Aと、光制御シート15Aの線膨張係数αと、を乗算した「Aα」の数値は、透過基板19の材料をPETとした場合は、「4.5・10-4」程度となる。透過基板19の材料をPCとした場合の「Aα」の数値は、「2.04・10-3」程度となる。透過基板19の材料をPSとした場合の「Aα」の数値は、「1.8~2.4・10-3」程度となる。透過基板19の材料をアクリル樹脂とした場合の「Aα」の数値は、「1.8・10-3」程度となる。
【0051】
第1温度から第2温度に至るまで温度環境が高温化するのに伴って光制御シート15Aが熱膨張したときの第1光反射部22の変位量は、固定部24からLED16の第1中心16Cまでの最短距離dと、光制御シート15Aの線膨張係数αと、第1温度と第2温度との差分Aと、を乗算した「Aαd」となる。これに対し、既述した通り、第1温度でのLED16の第1中心16Cと第1光反射部22の第2中心22Cとの間の距離D1が「Aαd」とされているので、第1温度から第2温度に至るまで温度環境が高温化するのに伴って第1光反射部22は、第2中心22CがLED16の第1中心16Cと一致する位置に至るまで変位することになる。これにより、第2温度においてLED16が光出射側から直接的に視認される事態がより生じ難くなる。
【0052】
第1温度での第1光反射部22の第2中心22Cと、LED16の第1中心16Cと、の間の距離D1は、「Aαd」とされているので、固定部24に対する第1光反射部22の位置関係に応じて異なる。具体的には、第1温度での第1光反射部22の第2中心22Cと、LED16の第1中心16Cと、の間の距離は、固定部24から遠い第1光反射部22ほど大きくなり、固定部24に近い第1光反射部22ほど小さくなる。このような構成によれば、複数の第1光反射部22において、光制御シート15Aの熱膨張に伴う変位量が互いに異なっていても、各LED16に対する各第1光反射部22の重畳面積が十分に確保され易い。これにより、各LED16に対する各第1光反射部22の位置関係を適切な状態に保つことができる。なお、複数の第1光反射部22には、第1温度においてLED16の全域に対して重畳する第1光反射部22と、第1温度においてLED16の大部分(半分以上)に重畳するものの一部とは非重畳となる第1光反射部22と、が含まれる。また、複数の第2光反射部23には、第1温度においてLED16とは非重畳とされる第2光反射部23と、第1温度においてLED16の一部に重畳する第2光反射部23と、が含まれる。殆どの第2光反射部23は、LED16とは非重畳とされる。LED16の一部と重畳する第2光反射部23は、固定部24からの距離が一定以上とされる第1光反射部22に近接する配置のものに限られる。
【0053】
また、第1温度において、光制御シート15Aの外周端部のうち、固定部24が固定される長辺側の外端部とは反対側に位置する長辺側の外端部(
図4及び
図5の上側の端部)と、対向するシャーシ14の第2側部14Dと、の間には、
図4に示すように、所定の距離D2が空けられている。上記した距離D2に関しては、固定部24から光制御シート15Aの上記した長辺側の外端部までの最短距離を「x」としたとき、「D2≧Aαx」が成り立つ。第1温度から第2温度に至るまで温度環境が高温化するのに伴って光制御シート15Aが熱膨張したときの上記した長辺側の外端部の変位量は、「Aαx」となる。従って、第1温度において、光制御シート15Aの上記した長辺側の外端部と、対向する第2側部14Dと、の間の距離D2が、「Aαx」以上とされることで、光制御シート15Aの上記した長辺側の外端部が、対向する第2側部14Dに干渉する事態を回避することができる。これにより、熱膨張した光制御シート15Aに撓みや皺等の変形が生じ難くなる。
【0054】
次に、上記した液晶パネル11及びバックライト装置12の駆動を制御するための回路構成について
図7のブロック図を参照しつつ説明する。液晶表示装置10は、
図7に示すように、液晶パネル11及びバックライト装置12の駆動を制御する制御部40を有する。制御部40は、映像信号処理回路41と、補正回路42と、パネル制御回路43と、バックライト制御回路44と、を含む。映像信号処理回路41は、外部のホストシステムから供給される映像信号を処理し、処理済みの映像信号を出力する。補正回路42は、映像信号処理回路41から出力される処理済みの映像信号を補正して生成した補正信号を出力するか、処理済みの映像信号を補正せずに出力する。パネル制御回路43は、補正信号または処理済みの映像信号に基づく画像を液晶パネル11に書き込む。液晶表示装置10が、液晶パネル11に画像を書き込むためのゲートドライバやソースドライバを備える場合、パネル制御回路43は、ゲートドライバやソースドライバの駆動を制御する。バックライト制御回路44は、LED16を制御することで、LED16の発光量等を調整する。バックライト制御回路44は、LED16を制御するにあたり、例えばPWM(Pulse Width Modulation)調光等を行うことができる。液晶表示装置10が、LED16を駆動するLEDドライバを備える場合、バックライト制御回路44は、LEDドライバの駆動を制御する。バックライト制御回路44は、映像信号処理回路41から出力される映像信号に基づいて点灯するLED16の輝度(発光量)をローカルディミング制御することができる。
【0055】
液晶表示装置10は、上記した制御部40に加えて、電源がONされてからの経過時間を計時するタイマ45を備える。制御部40は、
図8に示すように、タイマ45により計時される経過時間に応じて第1表示モードでの表示から第2表示モードでの表示へと切り替えることができる。第1表示モードは、第2表示モードに比べて、LED16の最大発光量を多く設定し、LED16の設定に応じて液晶パネル11に表示される画像に係る階調を調整するものである。第2表示モードは、液晶パネル11に表示される画像に最小階調領域が含まれるか否かに応じてLED16の発光量を調整するものである。
【0056】
制御部40による第1表示モードでの表示と第2表示モードでの表示との切り替えに係る制御に関して説明する。
図8によれば、液晶表示装置10の電源がONされると、制御部40は、第1表示モードでの表示処理を行う(ステップS10)。続いて、制御部40は、タイマ45により計時される経過時間が閾値に達したか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果がNOの場合は、ステップS10に戻り、制御部40は、第1表示モードでの表示処理を継続する。ステップS11の判定結果がYESの場合は、制御部40は、第2表示モードでの表示処理に切り替える(ステップS12)。
【0057】
第1表示モードでの表示処理について
図9を用いて説明する。
図9には、画像に係る階調と、LED16の発光量と、の関係がグラフ化して示されている。
図9のグラフにおける縦軸がLED16の発光量であり、横軸が画像のうちLED16からの光が照射される領域の階調(以下では、「画像に係る階調」または「階調」という)である。
図9において、縦軸の発光量が0の場合は、LED16が非点灯であることを意味する。
図9において、横軸の階調が0の場合は、最小階調であり、黒表示されていることを意味する。第1表示モードにおいて制御部40は、
図9に示すように、LED16の最大発光量MAX1を、第2表示モードでのLED16の最大発光量MAX2(
図11及び
図12を参照)に比べると、多くなるよう制御している。詳しくは、制御部40に備わるバックライト制御回路44は、LED16の発光量を画像に係る階調に応じて階段状に変化させており、階調が高くなるほどLED16の発光量を多くすることで、ローカルディミング制御を実現している。第1表示モードにおいてバックライト制御回路44は、各階調毎のLED16の発光量を、第2表示モードでの各階調毎のLED16の発光量よりも概ね多くしている。特に、第1表示モードにおいてバックライト制御回路44は、画像に係る階調が0の場合、LED16を最小発光量MIN1に制御しているが、この最小発光量MIN1が0よりも多い。つまり、画像の少なくとも一部に最小階調領域(黒表示部分)が含まれる場合であっても、第1表示モードではバックライト制御回路44は最小階調領域に光を照射する関係のLED16を敢えて発光させている。
【0058】
ここで、液晶表示装置10の電源がONされた直後では、バックライト装置12の内部温度が常温(第1温度)に近い温度であり、LED16から発せられる熱によって光制御シート15Aが十分に熱膨張していない。そこで、上記したようにタイマ45により計時される経過時間が閾値に達するまでは、制御部40により第1表示モードでの表示処理が行われるので、発光量の多いLED16からは多くの熱が発せられる。この熱によって光制御シート15Aの熱膨張を促進させることができるので、温度環境が第1温度から第2温度に至るまでに要する時間を短縮化することができる。これにより、光制御シート15Aにおいて第1光反射部22を、第2中心22CがLED16の第1中心16Cに近い位置にまで短時間で変位させることができる。
【0059】
さらには、第1表示モードにおいて制御部40は、映像信号を補正して映像信号よりも低い階調の補正信号を生成し、補正信号に基づく画像を液晶パネル11に書き込んでいる。詳しくは、第1表示モードにおいて制御部40に備わる補正回路42は、映像信号処理回路41から出力される処理済みの映像信号を補正し、元の映像信号よりも低い階調の補正信号を生成する。第1表示モードにおいて制御部40に備わるパネル制御回路43は、補正回路42から出力される補正信号に基づく画像を液晶パネル11に書き込む。このようにすれば、第1表示モードにおいてバックライト制御回路44によってLED16の発光量が第2表示モードよりも多くなるよう制御されても、実際の表示階調を、元の映像信号に基づく階調に近づけることができる。これにより、表示品位を良好に保つことができる。
【0060】
次に、第2表示モードでの表示処理について
図10から
図12を用いて説明する。
図10には、第2表示モードでの表示処理に関するフローチャートが示されている。
図11及び
図12には、画像に係る階調と、LED16の発光量と、の関係がグラフ化して示されている。
図11及び
図12のグラフにおける横軸が画像に係る階調であり、縦軸がLED16の発光量である。
図11及び
図12において、横軸の階調が0の場合は、最小階調であり、黒表示されていることを意味する。
図11及び
図12において、縦軸の発光量が0の場合は、LED16が非点灯であることを意味する。
【0061】
第2表示モードでは、制御部40は、
図10に示すように、映像信号に基づいて画像に最小階調領域が含まれるか否かを判定する(ステップS20)。ステップS20の判定結果がNOの場合は、制御部40は、LED16の最小発光量MIN2を、第1表示モードでの最小発光量MIN1よりも少なくし、LED16の最大発光量MAX2を、第1表示モードでの最大発光量MAX1よりも少なくする(ステップS21)。ステップS20の判定結果がYESの場合は、LED16の最小発光量MIN3を、第1表示モードでの最小発光量MIN1と同じにし、LED16の最大発光量MAX3を、第1表示モードでの最大発光量MAX1よりも少なくする(ステップS22)。
【0062】
詳しくは、ステップS21において制御部40に備わるバックライト制御回路44は、
図11に示すように、LED16の最小発光量MIN2を、第1表示モードでの最小発光量MIN1(
図9を参照)よりも少なくなるよう制御する。このとき、バックライト制御回路44は、LED16の最小発光量MIN2を、0になるよう制御する。なお、ステップS21では、画像に最小階調領域が含まれないことが前提であるから、実際にLED16の発光量を最小発光量MIN2とし、非点灯とすることは殆どない。一方、ステップS21においてバックライト制御回路44は、LED16の最大発光量MAX2を、第1表示モードでのLED16の最大発光量MAX1(
図9を参照)よりも少なくなるよう制御する。このとき、バックライト制御回路44は、LED16の最大発光量MAX2を、ステップS22でのLED16の最大発光量MAX3(
図12を参照)と同じになるよう制御する。また、ステップS21においてバックライト制御回路44は、最小発光量MIN2と最大発光量MAX2との差分を、最小発光量MIN1と最大発光量MAX1との差分と同じにする。これに伴い、ステップS21においてバックライト制御回路44は、画像に係る階調の変化に伴う発光量の変化量及び変化率を、第1表示モードでの発光量の変化量及び変化率(
図9を参照)と同じとする。以上のように、画像に最小階調領域が含まれない場合は、バックライト制御回路44は、LED16の最小発光量MIN2を0とし、最大発光量MAX2を最大発光量MAX1よりも少なくするので、パネル制御回路43は、補正回路42による補正処理を経ない映像信号に基づいて画像を書き込んでいる。バックライト制御回路44は、映像信号に基づいてLED16をローカルディミング制御する。
【0063】
ステップS22において制御部40に備わるバックライト制御回路44は、
図12に示すように、LED16の最小発光量MIN3を、最小発光量MIN2(
図11を参照)よりも多くし、第1表示モードでの最小発光量MIN1(
図9を参照)と同じになるよう制御する。つまり、画像に最小階調領域が含まれる場合は、第2表示モードにおいてバックライト制御回路44は、最小階調領域に光を照射する関係のLED16を敢えて発光させている。一方、ステップS22においてバックライト制御回路44は、LED16の最大発光量MAX3を、第1表示モードでのLED16の最大発光量MAX1(
図9を参照)よりも少なくなるよう制御する。このとき、バックライト制御回路44は、LED16の最大発光量MAX3を、ステップS21でのLED16の最大発光量MAX2(
図11を参照)と同じになるよう制御する。また、ステップS22においてバックライト制御回路44は、最小発光量MIN3と最大発光量MAX3との差分を、最小発光量MIN1と最大発光量MAX1との差分よりも小さくする。これに伴い、ステップS22においてバックライト制御回路44は、画像に係る階調の変化に伴う発光量の変化量及び変化率を、第1表示モードでの発光量の変化量及び変化率(
図9を参照)よりも小さくする。
【0064】
ここで、仮に第2表示モードにおいて最小階調領域に光を照射する関係のLED16を非点灯とした場合には、例えば画像に最小階調領域が広く、長時間にわたって含まれると、LED16からの発熱量が少なくなり、結果として光制御シート15Aが十分に熱膨張していなくなるおそれがある。その点、バックライト制御回路44は、上記したようにLED16の最小発光量MIN3を0よりも多くし、第2表示モードにおいて最小階調領域に光を照射する関係のLED16を発光させているから、画像に最小階調領域が広く、長時間にわたって含まれた場合でも、LED16からの発熱量を十分に確保することができる。これにより、バックライト装置12の温度環境の変動が抑制されるので、光制御シート15Aの伸縮を抑制することができる。
【0065】
以上説明したように本実施形態のバックライト装置(照明装置)12は、発光面16Aを有するLED(光源)16と、LED16の発光面16Aと対向する主面(第1主面)19Aを有する光制御シート(第1光学部材)15Aと、光制御シート15Aの一部に固定される固定部24と、を備え、光制御シート15Aは、少なくとも一部がLED16と重畳して光を反射する第1光反射部(光反射部)22と、第1光反射部22とは非重畳となるよう配されて光を透過する光透過部21と、を有し、LED16における平面に視た中心が第1中心16Cとされ、第1光反射部22における平面に視た中心が第2中心22Cとされ、第1光反射部22は、第1温度では第2中心22Cが固定部24と第1中心16Cとの間に位置し、第1温度よりも高い第2温度では第2中心22Cの位置が第1温度での第2中心22Cの位置よりも第1中心16Cに近い。
【0066】
LED16の発光面16Aから発せられた光は、光制御シート15Aの第1光反射部22では反射されるものの、光透過部21を透過することで出射される。第1光反射部22の少なくとも一部がLED16と重畳して配されることで、発光面16Aからの光の多くを反射することができ、LED16が光出射側から直接的に視認され難くなる。光透過部21がLED16とは非重畳となるよう配されることで、光の出射が促される。このように、第1光反射部22及び光透過部21によって出射光量の分布が制御される。
【0067】
LED16が点灯すると、LED16からの発熱によって当該バックライト装置12の温度環境が高温化する。このとき、光制御シート15Aは、熱膨張することで固定部24により固定された部位を始点として伸長し、それに伴って第1光反射部22も固定部24から遠ざかる向きに変位する。例えば、LED16の点灯に伴って第1温度から第2温度に至るまで温度環境が高温化した場合、第1光反射部22は、第2中心22Cが固定部24とLED16の第1中心16Cとの間の位置から、第1中心16Cに近い位置にまで変位する。このように、温度環境が高温化するのに伴って光制御シート15Aが熱膨張して第1光反射部22が固定部24から遠ざかる向きに変位しても、LED16に対する第1光反射部22の位置関係を適切な状態に保つことができる。これにより、LED16が光出射側から直接的に視認される事態が生じ難くなるので、輝度ムラの発生を抑制することができる。
【0068】
また、固定部24から第1中心16Cまでの最短距離を「d」とし、光制御シート15Aの線膨張係数を「α」とし、第1温度と第2温度との差分を「A」としたとき、第1光反射部22は、固定部24のうちのLED16に最も近い位置と第1中心16Cとを結ぶ直線L10~L16に第2中心22Cが重なり、第1温度での第1中心16Cと第2中心22Cとの間の距離が「Aαd」とされる。光制御シート15Aが熱膨張するのに伴って第1光反射部22は、固定部24のうちのLED16に最も近い位置とLED16の第1中心16Cとを結ぶ直線L10~L16に沿って変位する。第1温度から第2温度に至るまで温度環境が高温化するのに伴って光制御シート15Aが熱膨張したときの第1光反射部22の変位量は、固定部24から第1中心16Cまでの最短距離dと、光制御シート15Aの線膨張係数αと、第1温度と第2温度との差分Aと、を乗算した「Aαd」となる。第1温度でのLED16の第1中心16Cと第1光反射部22の第2中心22Cとの間の距離が「Aαd」とされているので、第1温度から第2温度に至るまで温度環境が高温化するのに伴って第1光反射部22は、第2中心22CがLED16の第1中心16Cと一致する位置に至るまで変位する。これにより、第2温度においてLED16が光出射側から直接的に視認される事態がより生じ難くなる。
【0069】
また、LED16を制御する制御部40と、電源がONされてからの経過時間を計時するタイマ45と、を備えており、制御部40は、タイマ45により計時される経過時間が閾値に達するまでは、経過時間が閾値を超えた場合に比べて、LED16の発光量を多くする。電源がONされた直後では、LED16から発せられる熱によって光制御シート15Aが十分に熱膨張していない。そこで、制御部40は、電源がONされてからの経過時間が閾値に達するまでは、経過時間が閾値を超えた場合に比べて、LED16の発光量を多くすることで、光制御シート15Aの熱膨張を促進させることができる。このようにすれば、温度環境が第1温度から第2温度に至るまでに要する時間を短縮化することができるので、第1光反射部22を、第2中心22CがLED16の第1中心16Cに近い位置にまで短時間で変位させることができる。
【0070】
本実施形態に係る液晶表示装置(表示装置)10は、上記記載のバックライト装置12と、バックライト装置12から照射される光を利用して画像を表示する液晶パネル(表示パネル)11と、を備える。このような表示装置によれば、バックライト装置12から照射される光に輝度ムラが生じ難くなっているから、優れた表示品位で画像を表示することができる。
【0071】
また、LED16及び液晶パネル11を制御する制御部40を備え、LED16は、主面19Aの面内において複数が並んで配されており、制御部40は、映像信号に基づく画像を液晶パネル11に書き込み、複数のLED16を映像信号に基づいて制御し、画像に最小階調となる最小階調領域が含まれる場合は、最小階調領域に光を照射する関係のLED16を点灯させる。制御部40により画像に含まれる最小階調領域に光を照射する関係のLED16を点灯させることで、最小階調領域に光を照射する関係のLED16から発せられる熱によって温度環境の変動を抑制することができる。
【0072】
また、LED16及び液晶パネル11を制御する制御部40と、電源がONされてからの経過時間を計時するタイマ45と、を備えており、制御部40は、タイマ45により計時される経過時間が閾値に達するまでは、経過時間が閾値を超えた場合に比べて、LED16の発光量を多くするとともに、映像信号を補正して映像信号よりも低い階調の補正信号を生成し、補正信号に基づく画像を液晶パネル11に書き込む。電源がONされた直後では、LED16から発せられる熱によって光制御シート15Aが十分に熱膨張していない。そこで、制御部40は、電源がONされてからの経過時間が閾値に達するまでは、経過時間が閾値を超えた場合に比べて、LED16の発光量を多くすることで、光制御シート15Aの熱膨張を促進させることができる。その上で、制御部40は、映像信号を補正して映像信号よりも低い階調の補正信号を生成し、補正信号に基づく画像を液晶パネル11に書き込むことで、LED16の発光量が多くなっても実際の表示階調を、元の映像信号に基づく階調に近づけることができる。これにより、表示品位を良好に保つことができる。
【0073】
<実施形態2>
実施形態2を
図13から
図15によって説明する。この実施形態2では、光反射パターン120の構成を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0074】
本実施形態に係る光反射パターン120を構成する多数のドットは、
図13及び
図14に示すように、平面形状がいずれも楕円形状とされる。光反射パターン120を構成する第1光反射部122は、光反射パターン120を構成する多数のドットの中でも長軸寸法、短軸寸法及び面積がいずれも最大とされる。第1光反射部122において互いに直交する短軸AX1と長軸AX2とが交差する位置が、第2中心122Cとなっている。第1光反射部122は、固定部124のうちのLED116に最も近い位置と第1中心116Cとを結ぶ直線L10~L16に第2中心122Cが重なるよう配される。そして、第1光反射部122は、上記した直線L10~L16に平行な長軸AX2を有する細長い平面形状であり、楕円形状とされる。第1光反射部122は、固定部124のうちのLED116に最も近い位置とLED116の第1中心116Cとを結ぶ直線L10~L16に第2中心122Cが重なる。第2光反射部123は、第1光反射部122に比べると、長軸寸法、短軸寸法及び面積がいずれも小さい。
【0075】
このような構成によれば、光制御シート115Aの熱膨張に起因して第1光反射部122が、固定部124のうちのLED116に最も近い位置とLED116の第1中心116Cとを結ぶ直線L10~L16に沿って変位しても、LED116に対して重畳する面積が変動し難くなっている。これにより、LED116に対する第1光反射部122の位置関係を適切な状態に保つことができる。第1光反射部122は、上記した直線L10~L16に第2中心122Cが重なる関係であるから、長軸AX2と直交する短軸AX1が、直線L10~L16によって二等分される。これにより、上記した短軸AX1に沿う方向についてLED116に対する第1光反射部122の位置関係を適切な状態に保つことができる。
【0076】
固定部124からの距離が異なる複数の第1光反射部122は、
図13及び
図14に示すように、固定部124からの距離に応じて平面形状が異なっている。具体的には、複数の第1光反射部122は、固定部124からの距離が大きくなるほど、短軸AX1の長さL1に対する長軸AX2の長さL2の比率が大きい。ここで、固定部124からの距離が異なる複数の第1光反射部122は、光制御シート115Aの熱膨張に伴う変位量が異なっており、固定部124からの距離が大きくなるほど、変位量が大きい傾向にある。固定部124からの距離が大きい第1光反射部122は、固定部124からの距離が小さい第1光反射部122に比べると、短軸AX1の長さL1に対する長軸AX2の長さL2の比率が大きいから、光制御シート115Aの熱膨張に伴う変位量が大きくても、LED116に対して重畳する面積が十分に確保され易い。これにより、LED116に対する第1光反射部122の位置関係を適切な状態に保つことができる。
【0077】
第1光反射部122の短軸AX1の長さL1と、長軸AX2の長さL2と、については、次のように一般化することができる。まず、
図15に示すように、固定部124から第1中心116Cまでの最短距離を「d」とし、光制御シート115Aの線膨張係数を「α」とし、第2温度よりも高い第3温度と第2温度との差分を「B」とし、平面に視て第1中心116Cを通りLED116の外端と交差する線分の最大長さを「L3」とする。なお、
図15では、第1温度での第1光反射部122を二点鎖線にて図示し、第2温度での第1光反射部122を実線にて図示している。また、
図15には、第1温度での第1光反射部122の第2中心122Cが図示され、第2温度での第2中心122Cは、第1中心116Cと重なっている。本実施形態では、第2温度よりも高い第3温度を、実施形態1にて説明した第2温度(55℃)と、想定される最大温度(80℃)と、の中間程度としている。具体的には、第3温度を70℃としている。従って、第3温度と第2温度との差分Bは、15℃となっている。上記した線分の最大長さL3は、LED116の平面形状が長方形であることから、平面に視たLED116の対角線の長さと一致している。短軸AX1の短半径は、「L1/2」であり、長軸AX2の長半径は、「L2/2」である。また、
図15には、第1温度での第1光反射部122の第2中心122Cが図示され、第2温度での第2中心122Cは、第1中心116Cと重なっている。そして、第1光反射部122は、短軸AX1の長さL1と、長軸AX2の長さL2と、が下記の式(5)及び式(6)を満たすよう構成される。下記の式(6)によれば、長軸AX2の長半径は、「L1/2+Bαd」である。つまり、長軸AX2の長半径は、短軸AX1の短半径に「Bαd」を足した大きさである。「Bαd」は、温度環境が第2温度から第3温度に至るまで高温化するのに伴う光反射部122の変位量に相当する。なお、実施形態1と同様に、第1温度と第2温度との差分を「A」としたとき、第1温度での第1光反射部122の第2中心122Cと、LED116の第1中心116Cと、の間の距離D1は、「Aαd」となっている。
【0078】
L1>L3 (5)
【0079】
L2=L1+2Bαd (6)
【0080】
第1光反射部122における短軸AX1の長さL1が上記した式(5)を満たしており、その短軸AX1の長さL1よりも長軸AX2の長さL2の方が大きいことから、少なくとも第2温度においてはLED116の全域に対して第1光反射部122を重畳させることができる。ここで、ローカルディミング制御に伴うLED116の駆動状況や電源がONされてからの経過時間等の条件によっては、光制御シート115Aの温度環境が第2温度を超える状態が継続する場合もあれば、第2温度に満たない状態が継続する場合もある。例えば、温度環境が第2温度を超えて第3温度に至るまで高温化するのに伴って光制御シート115Aが熱膨張すると、第1光反射部122は第2中心122CがLED116の第1中心116Cよりも固定部124から遠い位置に至るまで変位する。この場合でも、第1光反射部122における長軸AX2の長さL2は、上記した式(6)を満たしており、温度環境が第2温度から第3温度に至るまで高温化するのに伴う光反射部122の変位量を加味した大きさとなっている。従って、温度環境が第3温度に至るまで高温化した場合でも、LED116の少なくとも一部に対して第1光反射部122を重畳させることができる。また、温度環境が第2温度に至らない場合において、第2温度との差分が上記した差分Bと等しい場合であっても、第1光反射部122における長軸AX2の長さL2が上記した式(6)を満たすことで、LED116の少なくとも一部に対して第1光反射部122を重畳させることができる。以上により、LED116に対する第1光反射部122の位置関係を適切な状態に保つことができる。
【0081】
以上説明したように本実施形態によれば、第1光反射部122は、固定部124のうちのLED116に最も近い位置と第1中心116Cとを結ぶ直線L10~L16に第2中心122Cが重なり、直線L10~L16に平行な長軸AX2を有する細長い平面形状を有する。光制御シート115Aが熱膨張するのに伴って第1光反射部122は、固定部124のうちのLED116に最も近い位置とLED116の第1中心116Cとを結ぶ直線L10~L16に沿って変位する。第1光反射部122は、この直線L10~L16に平行な長軸AX2を有する細長い平面形状とされているから、光制御シート115Aの熱膨張に起因して変位しても、LED116に対して重畳する面積が変動し難くなっている。これにより、LED116に対する第1光反射部122の位置関係を適切な状態に保つことができる。第1光反射部122は、上記した直線L10~L16に第2中心122Cが重なるから、長軸AX2と直交する短軸AX1が、直線L10~L16によって二等分される。これにより、上記した短軸AX1に沿う方向についてLED116に対する第1光反射部122の位置関係を適切な状態に保つことができる。
【0082】
また、LED116及び第1光反射部122は、主面119Aの面内において固定部124からの距離が異なるよう複数ずつが並んで配されており、複数の第1光反射部122は、固定部124からの距離が大きくなるほど、長軸AX2と直交する短軸AX1の長さL1に対する長軸AX2の長さL2の比率が大きい。固定部124からの距離が異なる複数の第1光反射部122は、光制御シート115Aの熱膨張に伴う変位量が異なっており、固定部124からの距離が大きくなるほど、変位量が大きい傾向にある。固定部124からの距離が大きい第1光反射部122は、固定部124からの距離が小さい第1光反射部122に比べると、短軸AX1の長さL1に対する長軸AX2の長さL2の比率が大きいから、光制御シート115Aの熱膨張に伴う変位量が大きくても、LED116に対して重畳する面積が十分に確保され易い。これにより、LED116に対する第1光反射部122の位置関係を適切な状態に保つことができる。
【0083】
また、固定部124から第1中心116Cまでの最短距離を「d」とし、光制御シート115Aの線膨張係数を「α」とし、第2温度よりも高い第3温度と第2温度との差分を「B」とし、第1光反射部122において長軸AX2と直交する短軸AX1の長さを「L1」とし、長軸AX2の長さを「L2」とし、平面に視て第1中心116Cを通りLED116の外端と交差する線分の最大長さを「L3」としたとき、第1光反射部122は、短軸AX1の長さL1と、長軸AX2の長さL2と、が上記した式(5)及び式(6)を満たす。
【0084】
まず、第1光反射部122における短軸AX1の長さL1が上記した式(5)を満たすことで、少なくとも第2温度においてLED116の全域に対して第1光反射部122を重畳させることができる。温度環境が第2温度を超えて第3温度に至るまで高温化するのに伴って光制御シート115Aが熱膨張すると、第1光反射部122は第2中心122CがLED116の第1中心116Cよりも固定部124から遠い位置に至るまで変位する。この場合でも、第1光反射部122における長軸AX2の長さL2が上記した式(6)を満たすことで、LED116の少なくとも一部に対して第1光反射部122を重畳させることができる。また、温度環境が第2温度に至らない場合において、第2温度との差分が上記した差分Bと等しい場合であっても、第1光反射部122における長軸AX2の長さL2が上記した式(6)を満たすことで、LED116の少なくとも一部に対して第1光反射部122を重畳させることができる。以上により、LED116に対する第1光反射部122の位置関係を適切な状態に保つことができる。
【0085】
<実施形態3>
実施形態3を
図16から
図18によって説明する。この実施形態3では、上記した実施形態2から光反射パターン220の構成を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0086】
本実施形態に係る光反射パターン220に含まれる第1光反射部222は、
図16及び
図17に示すように、固定部224のうちのLED216に最も近い位置と第1中心216Cとを結ぶ直線L10~L16に重なって配され、直線L10~L16に平行な長軸AX2を有する細長い平面形状であり、楕円形状とされる。第1光反射部222は、直線L10~L16に第2中心222Cが重なって配されている。
【0087】
このようにすれば、LED216の点灯に伴って光制御シート215Aが熱膨張すると、第1光反射部222は、固定部224のうちのLED216に最も近い位置と、LED216の第1中心216Cと、を結ぶ直線L10~L16に沿って変位する。第1光反射部222は、この直線L10~L16に重なって配され、直線L10~L16に平行な長軸AX2を有する細長い平面形状とされているから、光制御シート215Aの熱膨張に起因して変位しても、LED216に対して重畳する面積が変動し難くなっている。このように、温度環境が高温化するのに伴って光制御シート215Aが熱膨張して第1光反射部222が固定部224から遠ざかる向きに変位しても、LED216に対する第1光反射部222の位置関係を適切な状態に保つことができる。これにより、LED216が光出射側から直接的に視認される事態が生じ難くなるので、輝度ムラの発生を抑制することができる。しかも、第1光反射部222は、直線L10~L16に第2中心222Cが重なって配されるので、第1光反射部222のうちの短軸AX1が上記した直線L10~L16によって二等分される。これにより、上記した短軸AX1に沿う方向についてLED216に対する第1光反射部222の位置関係を適切な状態に保つことができる。
【0088】
そして、第1光反射部222は、
図18に示すように、第1温度では第2中心222Cが第1中心216Cと一致し、第2温度では第2中心222Cが第1中心216Cよりも固定部224から遠くに位置する。なお、
図18では、第1温度での第1光反射部222を二点鎖線にて図示し、第2温度での第1光反射部222を実線にて図示している。また、
図18には、第1温度での第1光反射部222の第2中心222Cが図示され、第1温度での第2中心222Cは、第1中心216Cと重なっている。このようにすれば、例えば、LED216の点灯に伴って第1温度から第2温度に至るまで温度環境が高温化した場合、第1光反射部222は、第2中心222CがLED216の第1中心216Cと一致する位置から第1中心216Cよりも固定部224から遠い位置にまで変位する。第1温度において第1光反射部222は、第2中心222CがLED216の第1中心216Cと一致する位置にあることから、例えば電源がONされた直後のような低温環境であっても、LED216に対する第1光反射部222の位置関係が適切な状態に保たれ易く、輝度ムラの発生を抑制する上で好適である。
【0089】
第1光反射部222の短軸AX1の長さL1と、長軸AX2の長さL2と、については、次のように一般化することができる。まず、
図18に示すように、固定部224から第1中心216Cまでの最短距離を「d」とし、光制御シート215Aの線膨張係数を「α」とし、第1温度と第2温度との差分を「A」とし、第1光反射部222において短軸AX1の長さを「L1」とし、長軸AX2の長さを「L2」とし、平面に視て第1中心216Cを通りLED216の外端と交差する線分の最大長さを「L3」とする。上記した線分の最大長さL3は、LED216の平面形状が長方形であることから、平面に視たLED216の対角線の長さと一致している。短軸AX1の短半径は、「L1/2」であり、長軸AX2の長半径は、「L2/2」である。また、
図18には、第2温度での第1光反射部222の第2中心222Cが図示され、第1温度での第2中心222Cは、第1中心216Cと重なっている。そして、第1光反射部222は、短軸AX1の長さL1と、長軸AX2の長さL2と、が下記の式(7)及び式(8)を満たすよう構成される。下記の式(8)によれば、長軸AX2の長半径は、「L1/2+Aαd」である。つまり、長軸AX2の長半径は、短軸AX1の短半径に「Aαd」を足した大きさである。「Aαd」は、温度環境が第1温度から第2温度に至るまで高温化するのに伴う光反射部222の変位量に相当する。なお、第2温度での第1光反射部222の第2中心222Cと、LED216の第1中心216Cと、の間の距離D3は、「Aαd」となっている。
【0090】
L1>L3 (7)
【0091】
L2=L1+2Aαd (8)
【0092】
第1光反射部222における短軸AX1の長さL1が上記した式(7)を満たしており、その短軸AX1の長さL1よりも長軸AX2の長さL2の方が大きいことから、少なくとも第1温度においてはLED216の全域に対して第1光反射部222を重畳させることができる。第1光反射部222における長軸AX2の長さL2が上記した式(8)を満たしているので、長軸AX2の長半径は、短軸AX1の短半径と、温度環境が第1温度から第2温度に至るまで高温化するのに伴う光反射部222の変位量と、の和となる。従って、温度環境が第1温度から第2温度に至るまで高温化するのに伴って、第1光反射部222の第2中心222Cが第1中心216Cと一致した位置から、固定部224から遠ざかるよう変位しても、第2温度においてLED216の全域に対して第1光反射部222を重畳させることができる。これにより、第1温度から第2温度に至るまで温度環境が変化する間、常にLED216の全域に対して第1光反射部222を重畳させることができ、LED216が光出射側から直接的に視認される事態が生じ難くなる。
【0093】
以上説明したように本実施形態のバックライト装置212は、発光面16A(
図1を参照)を有するLED216と、LED216の発光面16Aと対向する主面19A(
図1を参照)を有する光制御シート215Aと、光制御シート215Aの一部に固定される固定部224と、を備え、光制御シート215Aは、少なくとも一部がLED216と重畳して光を反射する第1光反射部222と、第1光反射部222とは非重畳となるよう配されて光を透過する光透過部221と、を有し、LED216における平面に視た中心が第1中心216Cとされ、第1光反射部222における平面に視た中心が第2中心222Cとされ、第1光反射部222は、固定部224のうちのLED216に最も近い位置と第1中心216Cとを結ぶ直線L10~L16に重なって配され、直線L10~L16に平行な長軸AX2を有する細長い平面形状を有する。
【0094】
LED216の発光面16Aから発せられた光は、光制御シート215Aの第1光反射部222では反射されるものの、光透過部221を透過することで出射される。第1光反射部222の少なくとも一部がLED216と重畳して配されることで、発光面16Aからの光の多くを反射することができ、LED216が光出射側から直接的に視認され難くなる。光透過部221がLED216とは非重畳となるよう配されることで、光の出射が促される。このように、第1光反射部222及び光透過部221によって出射光量の分布が制御される。
【0095】
LED216が点灯すると、LED216からの発熱によって温度環境が高温化する。このとき、光制御シート215Aは、熱膨張することで固定部224により固定された部位を始点として伸長し、それに伴って第1光反射部222も固定部224から遠ざかる向きに変位する。ここで、第1光反射部222は、固定部224のうちのLED216に最も近い位置と、LED216の第1中心216Cと、を結ぶ直線L10~L16に沿って変位する。第1光反射部222は、この直線L10~L16に重なって配され、直線L10~L16に平行な長軸AX2を有する細長い平面形状とされているから、光制御シート215Aの熱膨張に起因して変位しても、LED216に対して重畳する面積が変動し難くなっている。このように、温度環境が高温化するのに伴って光制御シート215Aが熱膨張して第1光反射部222が固定部224から遠ざかる向きに変位しても、LED216に対する第1光反射部222の位置関係を適切な状態に保つことができる。これにより、LED216が光出射側から直接的に視認される事態が生じ難くなるので、輝度ムラの発生を抑制することができる。
【0096】
また、第1光反射部222は、直線L10~L16に第2中心222Cが重なって配される。このような構成によれば、第1光反射部222のうち、長軸AX2と直交する短軸AX1が、上記した直線L10~L16によって二等分される。これにより、上記した短軸AX1に沿う方向についてLED216に対する第1光反射部222の位置関係を適切な状態に保つことができる。
【0097】
また、固定部224から第1中心216Cまでの最短距離を「d」とし、光制御シート215Aの線膨張係数を「α」とし、第1温度と第2温度との差分を「A」とし、第1光反射部222において長軸AX2と直交する短軸AX1の長さを「L1」とし、長軸AX2の長さを「L2」とし、平面に視て第1中心216Cを通りLED216の外端と交差する線分の最大長さを「L3」としたとき、第1光反射部222は、短軸AX1の長さL1と、長軸AX2の長さL2と、が上記した式(7)及び式(8)を満たす。
【0098】
まず、第1光反射部222における短軸AX1の長さL1が上記した式(7)を満たすことで、少なくとも第1温度においてLED216の全域に対して第1光反射部222を重畳させることができる。第1温度から第2温度に至るまで温度環境が高温化するのに伴って光制御シート215Aが熱膨張したときの第1光反射部222の変位量は、固定部224から第1中心216Cまでの最短距離dと、光制御シート215Aの線膨張係数αと、第1温度と第2温度との差分Aと、を乗算した「Aαd」となる。このことから、第1光反射部222における長軸AX2の長さL2が上記した式(8)を満たすことで、第2温度においてLED216の全域に対して第1光反射部222を重畳させることができる。これにより、第1温度から第2温度に至るまで温度環境が変化する間、常にLED216の全域に対して第1光反射部222を重畳させることができ、LED216が光出射側から直接的に視認される事態が生じ難くなる。
【0099】
また、第1光反射部222は、第1温度では第2中心222Cが第1中心216Cと一致し、第1温度よりも高い第2温度では第2中心222Cが第1中心216Cよりも固定部224から遠くに位置する。例えば、LED216の点灯に伴って第1温度から第2温度に至るまで温度環境が高温化した場合、第1光反射部222は、第2中心222CがLED216の第1中心216Cと一致する位置から第1中心216Cよりも固定部224から遠い位置にまで変位する。第1温度において第1光反射部222は、第2中心222CがLED216の第1中心216Cと一致する位置にあることから、例えば電源がONされた直後のような低温環境であっても、LED216に対する第1光反射部222の位置関係が適切な状態に保たれ易く、輝度ムラの発生を抑制する上で好適である。
【0100】
<実施形態4>
実施形態4を
図19または
図20によって説明する。この実施形態4では、上記した実施形態1から固定部324を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0101】
本実施形態に係るバックライト装置312は、
図19及び
図20に示すように、光制御シート315Aを裏側から支持する第1支持部材25を備える。第1支持部材25は、LED基板317と光制御シート315Aとの間に介在しており、LED基板317の実装面317Aから表側に向けて立ち上がる柱状をなしている。第1支持部材25の先端面には、固定部324が取り付けられている。第1支持部材25の先端面に取り付けられた固定部324が、光制御シート315Aに対して固定されている。第1支持部材25及び固定部324は、シャーシ314及び光制御シート315AにおけるX軸方向及びY軸方向についての略中央位置に配されている。
【0102】
光制御シート315Aは、X軸方向及びY軸方向についての略中央部分が第1支持部材25によって支持されることで、裏側に撓むよう変形する事態が生じ難くなり、各主面319A,319Bの平坦性が担保される。光制御シート315Aは、X軸方向及びY軸方向についての略中央部分が固定部324によって固定されるので、温度環境の変化に伴って上記した略中央部分を始点として伸縮する。つまり、光制御シート315Aは、熱膨張または熱収縮する際に、外周端部が略中央部分を中心とした放射方向に変位する。固定部324が上記のような配置とされることで、固定部324のうちのLED316に最も近い位置と、LED316の第1中心316Cと、を結ぶ直線L17~L20は、いずれも平面に視た固定部324の中心を通る放射状をなす。なお、
図19では、複数のLED316の中から固定部324から最も遠い4つのLED316を代表して直線L17~L20を図示しているが、他のLED316に係る直線に関しても、平面に視た固定部324の中心を通る放射状をなす。
【0103】
そして、第1温度では複数の第1光反射部322は、
図19に示すように、複数のLED316の第1中心316Cに対して光制御シート315Aの略中央部分を中心とした放射方向の内側にそれぞれ位置している。温度環境が第1温度から第2温度に至るまで高温化し、光制御シート315Aが熱膨張すると、複数の第1光反射部322は、光制御シート315Aの略中央部分を中心とした放射方向の外側に変位し、各第2中心322Cが、複数のLED316の第1中心316Cとそれぞれ一致する。このとき、各第2中心322Cは、上記した直線L17~L20上を移動する。
【0104】
本実施形態によれば、実施形態1~3に比べると、固定部324からLED316の第1中心316Cまでの最短距離dに関する最大値を小さくすることができる。これにより、光制御シート315Aが熱膨張するのに伴う第1光反射部322の変位量Aαdを小さくすることができる。従って、光制御シート315Aが熱膨張したときの、LED316に対する第1光反射部322の重畳面積に係る変動幅を小さくすることができ、輝度ムラの低減を図る上で好適となる。また、光制御シート315Aが熱膨張するのに伴う外周端部の変位量も小さくなる。従って、第1温度において、光制御シート315Aの外周端部と、対向する第2側部314Dと、の間の距離を小さく設定することができ、狭額縁を図る上で好適となる。
【0105】
<実施形態5>
実施形態5を
図21から
図23によって説明する。この実施形態5では、上記した実施形態4から第1支持部材25に代えて第2支持部材26を用いた場合を示す。なお、上記した実施形態4と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0106】
本実施形態に係るバックライト装置412は、
図21及び
図22に示すように、光制御シート415Aを裏側から支持する第2支持部材26を備える。第2支持部材26は、LED基板417と光制御シート415Aとの間に介在しており、平面に視て格子状をなしている。第2支持部材26は、X軸方向に沿って延在する第1壁部26Aと、Y軸方向に沿って延在する第2壁部26Bと、を複数ずつ有する。LED416は、2つずつの第1壁部26A及び第2壁部26Bにより周りを囲まれている。複数のLED416は、第2支持部材26によって個別に仕切られている。光制御シート415Aは、平面に視て格子状をなす第2支持部材26によって裏側から支持されるので、裏側に撓むよう変形する事態が実施形態4よりもさらに生じ難くなり、各主面419A,419Bの平坦性が担保される。
【0107】
第2支持部材26の表側の端面のうち、平面に視た略中央位置には、
図21及び
図23に示すように、固定部424が取り付けられている。固定部424は、光制御シート415AにおけるX軸方向及びY軸方向についての略中央位置に固定されている。このようにすれば、光制御シート315Aは、実施形態4と同様に、温度環境の変化に伴って固定部424により固定された略中央部分を始点として伸縮する。固定部424のうちのLED416に最も近い位置と、LED416の第1中心416Cと、を結ぶ直線L17~L20は、いずれも平面に視た固定部424の中心を通る放射状をなす。なお、
図23では、複数のLED416の中から固定部424から最も遠い4つのLED416を代表して直線L17~L20を図示しているが、他のLED416に係る直線に関しても、平面に視た固定部424の中心を通る放射状をなす。以上の構成により、実施形態4と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0108】
<実施形態6>
実施形態6を
図24によって説明する。この実施形態6では、上記した実施形態1から光制御シート515A及びLED基板517の構成を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0109】
本実施形態に係るLED基板517には、
図24に示すように、保護層(第2光学部材)27が設けられている。保護層27は、透明な合成樹脂材料等からなり、全てのLED516を表側から覆う形で実装面517A上に設けられている。保護層27によってLED516の保護を図ることができる。保護層27は、例えばシリコン樹脂をLED基板上にモールド成形することで設けられる。それ以外にも、保護層27は、PET等の合成樹脂製の透明なフィルムを、OCA(Optical Clear Adhesive)を用いてLED基板517の実装面517Aに貼り付けることで設けられる。保護層27は、LED516と光制御シート515Aとの間に介在しており、表側の主面(第2主面)27Aが光制御シート515Aの裏側の主面519Aと対向する。光制御シート515Aの裏側の主面519Aには、複数の微小な突部28が設けられている。突部28は、透明な合成樹脂材料等からなり、主面519Aの面内においてX軸方向及びY軸方向に沿って複数ずつが並んで配されている。突部28は、保護層27の表側の主面27Aに対して点接触されている。突部28は、主面519Aからの突出高さが例えば100μm以下とされ、外形幅が例えば200μm以下とされる。このような複数の突部28によって光制御シート515Aと保護層27との接触面積が減少することで、光制御シート515Aが保護層27に対して密着し難くなる。これにより、光制御シート515Aが熱膨張する際に光制御シート515Aが保護層27に対して変位し易くなり、光制御シート515Aに撓み等の変形が生じ難くなる。
【0110】
以上説明したように本実施形態によれば、LED516と光制御シート515Aとの間に介在し、光制御シート515Aの主面519Aと対向する主面(第2主面)27Aを有する保護層(第2光学部材)27を備えており、主面519A及び主面27Aの少なくとも一方には、複数の突部28が設けられている。複数の突部28によって光制御シート515Aと保護層27との接触面積が減少することで、光制御シート515Aが保護層27に対して密着し難くなる。これにより、光制御シート515Aが熱膨張する際に光制御シート515Aが保護層27に対して変位し易くなり、光制御シート515Aに撓み等の変形が生じ難くなる。
【0111】
<実施形態7>
実施形態7を
図25によって説明する。この実施形態7では、上記した実施形態6から突部628を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態6と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0112】
本実施形態に係る突部628は、
図25に示すように、保護層627の表側の主面627Aに設けられている。突部628は、主面627Aの面内においてX軸方向及びY軸方向に沿って複数ずつが並んで配されている。突部628は、光制御シート615Aの裏側の主面619Aに対して点接触されている。このような構成であっても、上記した実施形態6と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0113】
<実施形態8>
実施形態8を
図26によって説明する。この実施形態8では、上記した実施形態6から突部28に代えてスペーサ29を設けた場合を示す。なお、上記した実施形態6と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0114】
本実施形態に係る光制御シート715Aの裏側の主面719Aと、保護層727の表側の主面727Aと、の間には、
図26に示すように、スペーサ29が介在して設けられている。スペーサ29は、透明な合成樹脂材料等からなり、各主面719A,727Aの面内においてX軸方向及びY軸方向に沿って複数ずつが並んで配されている。スペーサ29は、各主面719A,727Aに対してそれぞれ点接触されている。スペーサ29は、径寸法が例えば100μm以下とされる。このような複数のスペーサ29によって光制御シート715Aと保護層727との接触面積が減少することで、光制御シート715Aが保護層727に対して密着し難くなる。これにより、光制御シート715Aが熱膨張する際に光制御シート715Aが保護層727に対して変位し易くなり、光制御シート715Aに撓み等の変形が生じ難くなる。
【0115】
<実施形態9>
実施形態9を
図27または
図28によって説明する。この実施形態9では、上記した実施形態1からタイマ45に代えて温度センサ46を設けた場合を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0116】
本実施形態に係るバックライト装置812は、
図27に示すように、光制御シート15A(
図2を参照)または光制御シート15A付近の温度を検出する温度センサ46を備える。温度センサ46は、サーミスタ等からなる。温度センサ46は、光制御シート15Aに対して直接取り付けられてもよいが、光制御シート15Aの近くに位置するよう、例えばシャーシ14等に取り付けられてもよい。温度センサ46は、制御部840に接続されており、検出した温度に係る信号を制御部840に出力することができる。制御部840は、温度センサ46により入力された信号に基づいて光制御シート15Aまたは光制御シート15A付近の温度を把握することができる。
【0117】
制御部840は、
図28に示すように、温度センサ46により検出された温度に応じて第1表示モードでの表示から第2表示モードでの表示へと切り替えることができる。第1表示モード及び第2表示モードは、上記した実施形態1にて説明した通りである。制御部840による第1表示モードでの表示と第2表示モードでの表示との切り替えに係る制御に関して説明する。
図28によれば、液晶表示装置10の電源がONされると、制御部840は、第1表示モードでの表示処理を行う(ステップS30)。続いて、制御部840は、温度センサ46により検出される温度Tが閾値Ttに達したか否かを判定する(ステップS31)。ステップS31の判定結果がNOの場合は、ステップS30に戻り、制御部840は、第1表示モードでの表示処理を継続する。ステップS31の判定結果がYESの場合は、制御部840は、第2表示モードでの表示処理に切り替える(ステップS32)。このように、制御部840は、温度センサ46により検出される温度Tが閾値Tt以下の場合は、第1表示モードでの表示処理を行い、温度Tが閾値Ttを超える場合に行われる第2表示モードでの表示処理に比べて、LED816の発光量を多くする。これにより、温度センサ46により検出される温度Tが閾値Tt以下の場合において、LED816からの発熱によって温度上昇を促すことができ、光制御シート15Aの熱膨張を促進させることができる。このようにすれば、温度環境が第1温度から第2温度に至るまでに要する時間を短縮化することができるので、第1光反射部22(
図6を参照)を、第2中心22CがLED816の第1中心16Cに近い位置にまで短時間で変位させることができる。
【0118】
以上説明したように本実施形態によれば、LED816を制御する制御部840と、光制御シート15Aまたは光制御シート15A付近の温度を検出する温度センサ46と、を備えており、制御部840は、温度センサ46により検出される温度が閾値以下の場合は、温度が閾値を超える場合に比べて、LED816の発光量を多くする。光制御シート15Aまたは光制御シート15A付近の温度が低い状況では、光制御シート15Aが十分に熱膨張していない。そこで、制御部840は、温度センサ46により検出される温度が閾値以下の場合は、温度が閾値を超えた場合に比べて、LED816の発光量を多くすることで、光制御シート15Aの熱膨張を促進させることができる。このようにすれば、温度環境が第1温度から第2温度に至るまでに要する時間を短縮化することができるので、第1光反射部22(
図6を参照)を、第2中心22CがLED816の第1中心16Cに近い位置にまで短時間で変位させることができる。
【0119】
<実施形態10>
実施形態10を
図29によって説明する。この実施形態10では、上記した実施形態1から光制御シート915Aの構成及び固定部924の配置を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0120】
本実施形態に係る光制御シート915Aは、
図29に示すように、外周端部のうちの一方の長辺側の外端部に、片部30を有する。片部30は、上記した一方の長辺側の外端部からY軸方向に沿って突き出している。固定部924は、この片部30に固定されている。このような構成であっても、上記した実施形態1と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0121】
<実施形態11>
実施形態11を
図30によって説明する。この実施形態11では、上記した実施形態2から光反射パターン1020の構成を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0122】
本実施形態に係る光反射パターン1020の第1光反射部1022は、
図30に示すように、平面形状が長方形とされる。詳しくは、第1光反射部1022は、固定部1024のうちのLED1016に最も近い位置と第1中心1016Cとを結ぶ直線L10に第2中心1022Cが重なり、直線L10に平行な長辺LSを有する細長い平面形状を有する。また、複数の第1光反射部1022は、固定部1024からの距離が大きくなるほど、長辺LSと直交する短辺SSの長さL4に対する長辺LSの長さL5の比率が大きい。なお、第1光反射部1022における短辺SSの長さL4は、上記した実施形態2にて示した式(5)の「L1」に代入することができ、長辺LSの長さL5は、実施形態2にて示した式(6)の「L2」に代入することができる。このような構成であっても、上記した実施形態2と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0123】
以上説明したように本実施形態によれば、第1光反射部1022は、固定部1024のうちのLED1016に最も近い位置と第1中心1016Cとを結ぶ直線L10に第2中心1022Cが重なり、直線L10に平行な長辺LSを有する細長い平面形状を有する。光制御シート1015Aが熱膨張するのに伴って第1光反射部1022は、固定部1024のうちのLED1016に最も近い位置とLED1016の第1中心1016Cとを結ぶ直線L10に沿って変位する。第1光反射部1022は、この直線L10に平行な長辺LSを有する細長い平面形状とされているから、光制御シート1015Aの熱膨張に起因して変位しても、LED1016に対して重畳する面積が変動し難くなっている。これにより、LED1016に対する第1光反射部1022の位置関係を適切な状態に保つことができる。第1光反射部1022は、上記した直線L10に第2中心1022Cが重なるから、長辺LSと直交する短辺SSが、直線L10によって二等分される。これにより、上記した短辺SSに沿う方向についてLED1016に対する第1光反射部1022の位置関係を適切な状態に保つことができる。
【0124】
また、LED1016及び第1光反射部1022は、主面19Aの面内において固定部1024からの距離が異なるよう複数ずつが並んで配されており、複数の第1光反射部1022は、固定部1024からの距離が大きくなるほど、長辺LSと直交する短辺SSの長さL4に対する長辺LSの長さL5の比率が大きい。固定部1024からの距離が異なる複数の第1光反射部1022は、光制御シート1015Aの熱膨張に伴う変位量が異なっており、固定部1024からの距離が大きくなるほど、変位量が大きい傾向にある。固定部1024からの距離が大きい第1光反射部1022は、固定部1024からの距離が小さい第1光反射部1022に比べると、短辺SSの長さL4に対する長辺LSの長さL5の比率が大きいから、光制御シート1015Aの熱膨張に伴う変位量が大きくても、LED1016に対して重畳する面積が十分に確保され易い。これにより、LED1016に対する第1光反射部1022の位置関係を適切な状態に保つことができる。
【0125】
<実施形態12>
実施形態12を
図31によって説明する。この実施形態12では、上記した実施形態3から光反射パターン1120の構成を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態3と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0126】
本実施形態に係る光反射パターン1120の第1光反射部1122は、
図31に示すように、平面形状が長方形とされる。詳しくは、第1光反射部1122は、固定部1124のうちのLED1116に最も近い位置と第1中心1116Cとを結ぶ直線L10に第2中心1122Cが重なり、直線L10に平行な長辺LSを有する細長い平面形状を有する。また、複数の第1光反射部1122は、固定部1124からの距離が大きくなるほど、長辺LSと直交する短辺SSの長さL4に対する長辺LSの長さL5の比率が大きい。なお、第1光反射部1122における短辺SSの長さL4は、上記した実施形態2にて示した式(7)の「L1」に代入することができ、長辺LSの長さL5は、実施形態3にて示した式(8)の「L2」に代入することができる。このような構成であっても、上記した実施形態3と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0127】
以上説明したように本実施形態のバックライト装置1112は、発光面16A(
図1を参照)を有するLED1116と、LED1116の発光面16Aと対向する主面19A(
図1を参照)を有する光制御シート1115Aと、光制御シート1115Aの一部に固定される固定部1124と、を備え、光制御シート1115Aは、少なくとも一部がLED1116と重畳して光を反射する第1光反射部1122と、第1光反射部1122とは非重畳となるよう配されて光を透過する光透過部1121と、を有し、LED1116における平面に視た中心が第1中心1116Cとされ、第1光反射部1122における平面に視た中心が第2中心1122Cとされ、第1光反射部1122は、固定部1124のうちのLED1116に最も近い位置と第1中心1116Cとを結ぶ直線L10に重なって配され、直線L10に平行な長辺LSを有する細長い平面形状を有する。
【0128】
LED1116の発光面16Aから発せられた光は、光制御シート1115Aの第1光反射部1122では反射されるものの、光透過部1121を透過することで出射される。第1光反射部1122の少なくとも一部がLED1116と重畳して配されることで、発光面16Aからの光の多くを反射することができ、LED1116が光出射側から直接的に視認され難くなる。光透過部1121がLED1116とは非重畳となるよう配されることで、光の出射が促される。このように、第1光反射部1122及び光透過部1121によって出射光量の分布が制御される。
【0129】
LED1116が点灯すると、LED1116からの発熱によって温度環境が高温化する。このとき、光制御シート1115Aは、熱膨張することで固定部1124により固定された部位を始点として伸長し、それに伴って第1光反射部1122も固定部1124から遠ざかる向きに変位する。ここで、第1光反射部1122は、固定部1124のうちのLED1116に最も近い位置と、LED1116の第1中心1116Cと、を結ぶ直線L10に沿って変位する。第1光反射部1122は、この直線L10に重なって配され、直線L10に平行な長辺LSを有する細長い平面形状とされているから、光制御シート1115Aの熱膨張に起因して変位しても、LED1116に対して重畳する面積が変動し難くなっている。このように、温度環境が高温化するのに伴って光制御シート1115Aが熱膨張して第1光反射部1122が固定部1124から遠ざかる向きに変位しても、LED1116に対する第1光反射部1122の位置関係を適切な状態に保つことができる。これにより、LED1116が光出射側から直接的に視認される事態が生じ難くなるので、輝度ムラの発生を抑制することができる。
【0130】
また、第1光反射部1122は、直線L10に第2中心1122Cが重なって配される。このような構成によれば、第1光反射部1122のうち、長辺LSと直交する短辺SSが、上記した直線L10によって二等分される。これにより、上記した短辺SSに沿う方向についてLED1116に対する第1光反射部1122の位置関係を適切な状態に保つことができる。
【0131】
また、第1光反射部1122は、第1温度では第2中心1122Cが第1中心1116Cと一致し、第1温度よりも高い第2温度では第2中心1122Cが第1中心1116Cよりも固定部1124から遠くに位置する。例えば、LED1116の点灯に伴って第1温度から第2温度に至るまで温度環境が高温化した場合、第1光反射部1122は、第2中心1122CがLED1116の第1中心1116Cと一致する位置から第1中心1116Cよりも固定部1124から遠い位置にまで変位する。第1温度において第1光反射部1122は、第2中心1122CがLED1116の第1中心1116Cと一致する位置にあることから、例えば電源がONされた直後のような低温環境であっても、LED1116に対する第1光反射部1122の位置関係が適切な状態に保たれ易く、輝度ムラの発生を抑制する上で好適である。
【0132】
<他の実施形態>
本明細書が開示する技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されず、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
【0133】
(1)実施形態1,2,4~11に記載の構成において、第1温度での第1光反射部22,122,322,1022の第2中心22C,122C,322C,1022Cと、LED16,116,316,416,516,816,1016の第1中心16C,116C,316C,416C,1016Cと、の間の距離D1は、「Aαd」よりも大きくてもよく、また「Aαd」よりも小さくてもよい。
【0134】
(2)実施形態3,12に記載の構成において、第2温度での第1光反射部222,1122の第2中心222C,1122Cと、LED216,1116の第1中心216C,1116Cと、の間の距離D3は、「Aαd」よりも大きくてもよく、また「Aαd」よりも小さくてもよい。
【0135】
(3)実施形態1,4~10に記載の構成において、第1光反射部22,322の平面形状は、円形以外にも正方形、正三角形等の正多角形でもよい。
【0136】
(4)実施形態2,3,11,12に記載の構成において、第1光反射部122,222,1022,1122の平面形状は、楕円形や長方形以外にも長円形、平行四辺形、菱形、台形等でもよい。
【0137】
(5)実施形態1,2,4~11に記載の構成において、第2温度で第1光反射部22,122,322,1022の第2中心22C,122C,322C,1022CがLED16,116,316,416,516,816,1016の第1中心16C,116C,316C,416C,1016Cとは一致しない配置でもよい。第2温度で第1光反射部22,122,322,1022の第2中心22C,122C, 322C,1022Cが、LED16,116,316,416,516,816,1016の第1中心16C,116C,316C,416C,1016Cに対して固定部24,124,324,424,924,1024に近い側に位置していてもよいが、第1中心16C,116C,316C,416C,1016Cに対して固定部24,124,324,424,924,1024から遠い側に位置していてもよい。
【0138】
(6)実施形態3,12に記載の構成において、第1温度で第1光反射部222,1122の第2中心222C,1122CがLED216,1116の第1中心216C,1116Cとは一致しない配置でもよい。第1温度で第1光反射部222,1122の第2中心222C,1122Cが、LED216,1116の第1中心216C,1116Cに対して固定部224,1124に近い側に位置していてもよいが、第1中心216C,1116Cに対して固定部224,1124から遠い側に位置していてもよい。
【0139】
(7)第1光反射部22,122,222,322,1022,1122の第2中心22C,122C,222C,322C,1022C,1122Cが、固定部24,124,224,324,424,924,1024,1124のうちのLED16,116,216,316,416,516,816,1016,1116に最も近い位置と第1中心16C,116C,216C,316C,416C,1016C,1116Cとを結ぶ直線L10~L20とは重ならない配置であってもよい。その場合であっても、第1光反射部22,122,222,322,1022,1122の一部が、固定部24,124,224,324,424,924,1024,1124のうちのLED16,116,216,316,416,516,816,1016,1116に最も近い位置と第1中心16C,116C,216C,316C,416C,1016C,1116Cとを結ぶ直線L10~L20と重なる関係であるのが好ましい。
【0140】
(8)第1温度と第2温度との差分Aの具体的な数値は、30℃以外にも適宜に変更可能である。
【0141】
(9)第2温度と第3温度との差分Bの具体的な数値は、15℃以外にも適宜に変更可能である。
【0142】
(10)第2光反射部23,123の設置数・配置・平面に視た大きさ等は、図示以外にも適宜に変更可能である。例えば、第1光反射部22,122,222,322,1022,1122からの距離が同じ第2反射部23,123の面積を同一に統一してもよいが、異ならせてもよい。例えば、複数の第2光反射部23,123は、第1光反射部22,122,222,322,1022,1122の第2中心22C,122C,222C,322C,1022C,1122Cに対して非点対称となるよう配されてもよい。
【0143】
(11)光反射パターン20,120,220,1020,1120は、透過基板19の表側の主面19B,319B,419Bに設けられていてもよい。
【0144】
(12)光制御シート15A,115A,215A,315A,415A,515A,615A,715A,915A,1015A,1115Aは、透過基板19に代えて光を反射する反射基板を有してもよい。反射基板は、白色の合成樹脂製であってもよいが、銀色を呈する金属製であってもよい。また、反射基板は、誘電体多層膜によって構成されてもよい。反射基板に開口をパターニングすることで、光透過パターンを設けることができる。反射基板において光透過パターンの形成部分が光透過部21,221,1121を構成する。反射基板において光透過パターンの非成部分が光反射パターン20,120,220,1020,1120を構成する。
【0145】
(13)固定部24,124,224,324,424,924,1024,1124は、シャーシ14の受け部14Cから表側に突出する突起であってもよい。光制御シート15A,115A,215A,315A,415A,515A,615A,715A,915A,1015A,1115Aには、固定部24,124,224,324,424,924,1024,1124である突起を通す固定孔を設け、固定部24,124,224,324,424,924,1024,1124を固定孔の孔縁に接触させることで、光制御シート15A,115A,215A,315A,415A,515A,615A,715A,915A,1015A,1115Aを固定することができる。
【0146】
(14)固定部24,124,224,324,424,924,1024,1124を第2パネル支持部材18に設置してもよい。例えば、光制御シート15A,115A,215A,315A,415A,515A,615A,715A,915A,1015A,1115Aを光学部材15の中で最も表側に配置し、第2パネル支持部材18の第2パネル支持部18Aにおける裏側の面に取り付けた固定部24,124,224,324,424,924,1024,1124を、光制御シート15A,115A,215A,315A,415A,515A,615A,715A,915A,1015A,1115Aの表側の主面19B,319B,419Bに固定することが可能である。また、第2パネル支持部18の第2パネル支持部18Aから裏側に向けて突出する突起を固定部24,124,224,324,424,924,1024,1124とし、その固定部24,124,224,324,424,924,1024,1124を、光制御シート15A,115A,215A,315A,415A,515A,615A,715A,915A,1015A,1115Aに設けた固定孔に通すことで、光制御シート15A,115A,215A,315A,415A,515A,615A,715A,915A,1015A,1115Aを固定してもよい。
【0147】
(15)実施形態5に記載の構成において、第2支持部材26は、LED416を複数ずつ取り囲むよう構成されてもよい。具体的には、2つずつの第1壁部26A及び第2壁部26Bにより取り囲む領域に複数のLED416が配される構成とすることも可能である。
【0148】
(16)実施形態6~8に記載の構成において、保護層27,627,727がLED基板517の実装面517Aの面内において部分的に設けられてもよい。その場合、透明な合成樹脂材料をLED基板517上にポッティングすることで保護層27,627,727を設けることができる。
【0149】
(17)実施形態6~8に記載の構成において、保護層27,627,727に代えて光学シートを用いることも可能である。
【0150】
(18)補正回路42は、映像信号処理回路41から出力される処理済みの映像信号に対してローカルディミングのための補正処理を行って補正信号を生成してもよい。
【0151】
(19)LED16,116,216,316,416,516,816,1016,1116として、白色光を発する白色LEDを用いることも可能である。その場合、光学部材15に波長変換シート15Cを含ませなくてもよい。
【0152】
(20)光学部材15の枚数、種類、積層順等は、適宜に変更可能である。
【0153】
(21)LED基板17,317,417,517の実装面17A,317A,517A上における複数のLED16,116,216,316,416,516,816,1016,1116の具体的な並べ方は、適宜に変更可能である。例えば、複数のLED16,116,216,316,416,516,816,1016,1116は、千鳥状に並んでいてもよい。
【0154】
(22)LED16,116,216,316,416,516,816,1016,1116に代えて、有機EL(Electro Luminescence)等の光源を用いることも可能である。
【符号の説明】
【0155】
10…液晶表示装置(表示装置)、11…液晶パネル(表示パネル)、12,212,312,412,812,1112…バックライト装置(照明装置)、15A,115A,215A,315A,415A,515A,615A,715A,915A,1015A,1115A…光制御シート(第1光学部材)、16,116,216,316,416,516,816,1016,1116…LED(光源)、16A…発光面、16C,116C,216C,316C,416C,1016C,1116C…第1中心、19A,119A,319A,419A,519A,619A,719A…主面(第1主面)、22,122,222,322,1022,1122…第1光反射部(光反射部)、22C,122C,222C,322C,1022C,1122C…第2中心、24,124,224,324,424,924,1024,1124…固定部、27,627,727…保護層(第2光学部材)、27A,627A,727A…主面(第2主面)、28,628…突部、40,840…制御部、45…タイマ、46…温度センサ、AX1…短軸、AX2…長軸、L10~L20…直線、LS…長辺、SS…短辺