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特開2024-65456アスベスト含有調査の報告書生成システム、アスベスト含有調査の報告書生成方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065456
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】アスベスト含有調査の報告書生成システム、アスベスト含有調査の報告書生成方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20240508BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174318
(22)【出願日】2022-10-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】522426216
【氏名又は名称】株式会社metalab.
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100145012
【弁理士】
【氏名又は名称】石坂 泰紀
(74)【代理人】
【識別番号】100171099
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】前田 淳司
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】アスベスト含有調査の報告書の作成負担を軽減するのに有効なシステムを提供する。
【解決手段】報告書生成システム1は、サーバ装置100と、携帯端末装置200とを備える。サーバ装置100は、アスベスト含有確認結果を構造化するフォームデータを生成するフォーム生成部112と、アスベスト含有確認結果に基づいて、報告書を生成する報告書生成部117と、を有する。携帯端末装置200は、サーバ装置100からフォームデータを受信するフォーム受信部211と、フォームデータに即して建築物9の現地確認結果を入力可能なインタフェースを生成するインタフェース生成部213と、入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即してアスベスト含有確認結果を生成する確認結果生成部214と、アスベスト含有確認結果をネットワーク通信によりサーバ装置100に送信する確認結果送信部215と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調査対象の建築物について入力された情報に基づいて、前記建築物のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを生成するフォーム生成部と、
前記フォームデータに即して構造化された前記アスベスト含有確認結果に基づいて、前記建築物に対する前記報告書を生成する報告書生成部と、
を有するサーバ装置と、
ネットワーク通信により前記サーバ装置から前記フォームデータを受信するフォーム受信部と、
前記フォームデータに即して前記建築物の現地確認結果を入力可能なインタフェースを生成するインタフェース生成部と、
前記インタフェースに入力された前記現地確認結果に基づいて、前記フォームデータに即して前記アスベスト含有確認結果を生成する確認結果生成部と、
生成された前記アスベスト含有確認結果を前記ネットワーク通信により前記サーバ装置に送信する確認結果送信部と、
を有する携帯端末装置と、
を備え、
前記報告書生成部は、前記確認結果送信部により送信された前記アスベスト含有確認結果に基づいて前記報告書を生成する、アスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、複数の材料名に対してアスベストの含有の有無を示す材料データベースを有し、
前記インタフェース生成部は、前記現地確認結果として、前記建築物の材料名を入力可能な前記インタフェースを生成し、
前記確認結果生成部は、前記インタフェースに入力された前記材料名と、前記材料データベースとに基づいて、前記アスベスト含有確認結果を生成する、
請求項1記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項3】
前記携帯端末装置は、
ローカル材料データベースと、
前記ネットワーク通信により、前記サーバ装置の前記材料データベースに前記ローカル材料データベースを同期させるデータベース同期部と、
を更に有し、
前記確認結果生成部は、前記インタフェースに入力された前記材料名と、前記ローカル材料データベースとに基づいて、前記アスベスト含有確認結果を生成する、
請求項2記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項4】
前記フォーム生成部は、前記建築物の図面データを含む前記フォームデータを生成し、
前記インタフェース生成部は、前記建築物の図面において現地調査の対象部位の位置を指定可能な前記インタフェースを前記図面データに基づいて生成し、
前記確認結果生成部は、前記図面における前記対象部位の位置情報を含む前記アスベスト含有確認結果を生成し、
前記報告書生成部は、前記アスベスト含有確認結果が含む前記位置情報と、前記図面データとに基づいて、前記対象部位にマークが付された前記図面を含む前記報告書を生成する、
請求項1~3のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項5】
前記インタフェース生成部は、現地調査の対象部位を撮影可能な前記インタフェースを生成し、
前記確認結果生成部は、前記対象部位の撮影により取得された画像データを含む前記アスベスト含有確認結果を生成し、
前記報告書生成部は、前記アスベスト含有確認結果が含む前記画像データに基づいて、前記対象部位の画像を前記対象部位に対応付けて表示する前記報告書を生成する、
請求項1~3のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項6】
前記フォーム生成部は、前記建築物における複数の前記対象部位のリストを含む前記フォームデータを生成し、
前記インタフェース生成部は、前記リストから選択された前記対象部位を撮影可能な前記インタフェースを生成し、
前記携帯端末装置は、選択された前記対象部位の識別情報を表示するウィンドウを生成し、選択された前記対象部位の撮影により取得された前記画像データに前記ウィンドウを合成する画像合成部を更に有する、
請求項5記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項7】
前記確認結果生成部は、前記インタフェースへの入力に基づいて含有確認結果を取得できなかった未確認部位がある場合に、前記未確認部位の情報を含む前記アスベスト含有確認結果を生成し、
前記サーバ装置は、前記アスベスト含有確認結果が含む前記未確認部位の情報に基づいて、前記未確認部位に対する材料分析の依頼書を生成する分析依頼書生成部を更に備える、
請求項1~3のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項8】
前記サーバ装置は、
前記アスベスト含有確認結果を行政サーバへの登録フォーマットに合わせた登録データを生成するデータフォーミング部と、
前記登録データを前記行政サーバに登録するデータ登録部と、
を更に有する、
請求項1~3のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項9】
サーバ装置のフォーム生成部が、調査対象の建築物について入力された情報に基づいて、前記建築物のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを生成することと、
前記サーバ装置のフォーム送信部が、ネットワーク通信により、前記フォームデータを携帯端末装置に送信することと、
前記サーバ装置の確認結果受信部が、前記携帯端末装置により前記フォームデータに即して生成された前記アスベスト含有確認結果を前記ネットワーク通信により前記携帯端末装置から受信することと、
前記サーバ装置の報告書生成部が、前記携帯端末装置から確認結果受信部が受信した前記アスベスト含有確認結果に基づいて、前記建築物に対する前記報告書を生成することと、
を含むアスベスト含有調査の報告書生成方法。
【請求項10】
調査対象の建築物のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを、ネットワーク通信によりサーバ装置から受信することと、
前記フォームデータに即して前記建築物の現地確認結果を入力可能なインタフェースを生成することと、
前記インタフェースに入力された前記現地確認結果に基づいて、前記フォームデータに即して前記アスベスト含有確認結果を生成することと、
生成した前記アスベスト含有確認結果を前記ネットワーク通信により前記サーバ装置に送信することと、
を携帯端末装置に実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アスベスト含有調査の報告書生成システム、アスベスト含有調査の報告書生成方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、アスベスト統合管理システムが開示されている。アスベスト統合管理システムは、対象構造物のアスベストの含有情報を統合的に管理する情報管理サーバとラベル印刷機とを備える。情報管理サーバは、対象構造物に固有の識別IDとともに対象構造物の情報を保存する対象構造物登録部と、対象構造物から採取したサンプルに含まれるアスベストの分析データを、対象構造物の情報及びサンプルを採取した場所と関連付けて保存する分析データ管理部と、ユーザ端末にアスベストの分析データを提供する分析データ提供部とを有する。ラベル印刷機は、識別IDを含み、サンプル毎に異なるコードデータを受信して、サンプルの採取場所とサンプル容器にそれぞれ貼り付ける少なくとも2枚の1次元又は多次元コードラベルを印刷する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-039831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建築物の現地調査等によるアスベスト含有調査結果を収集し、その建築物の解体前に必要となるアスベスト含有調査の報告書を作成する作業は、手作業により長時間をかけて行われている。本開示は、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を軽減するのに有効なシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面に係る報告書生成システムは、調査対象の建築物について入力された情報に基づいて、建築物のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを生成するフォーム生成部と、フォームデータに即して構造化されたアスベスト含有確認結果に基づいて、建築物に対する報告書を生成する報告書生成部と、を有するサーバ装置と、ネットワーク通信によりサーバ装置からフォームデータを受信するフォーム受信部と、フォームデータに即して建築物の現地確認結果を入力可能なインタフェースを生成するインタフェース生成部と、インタフェースに入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即してアスベスト含有確認結果を生成する確認結果生成部と、生成されたアスベスト含有確認結果をネットワーク通信によりサーバ装置に送信する確認結果送信部と、を有する携帯端末装置と、を備え、報告書生成部は、確認結果送信部により送信されたアスベスト含有確認結果に基づいて報告書を生成する。
【0006】
この報告書生成システムによれば、アスベスト含有確認結果を構造化するためのフォームデータがサーバ装置において予め生成される。サーバ装置からのフォームデータの受信と、フォームデータに即して現地確認結果を入力可能なインタフェースの生成とが携帯端末装置において行われる。これにより、現地調査に携行可能な携帯端末装置に対して、フォームデータに即した現地確認結果の入力を容易に行うことが可能となる。インタフェースに現地確認結果に入力されると、入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即したアスベスト含有確認結果が携帯端末装置によって生成され、生成されたアスベスト含有確認結果が携帯端末装置からサーバ装置に送信される。携帯端末装置からサーバ装置に送信されるアスベスト含有確認結果は、フォームデータに即して構造化されているので、携帯端末装置から受信したアスベスト含有確認結果に基づいて、サーバ装置により報告書が容易に生成される。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を軽減するのに有効である。
【0007】
サーバ装置は、複数の材料名に対してアスベストの含有の有無を示す材料データベースを有し、インタフェース生成部は、現地確認結果として、建築物の材料名を入力可能なインタフェースを生成し、確認結果生成部は、インタフェースに入力された材料名と、材料データベースとに基づいて、アスベスト含有確認結果を生成してもよい。現地調査で確認可能な材料名と、予めサーバ装置により準備された材料データベースとに基づくことで、含有確認結果を即時に取得することができる。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を更に軽減することができる。
【0008】
携帯端末装置は、ローカル材料データベースと、ネットワーク通信により、サーバ装置の材料データベースにローカル材料データベースを同期させるデータベース同期部と、を更に有し、確認結果生成部は、インタフェースに入力された材料名と、ローカル材料データベースとに基づいて、アスベスト含有確認結果を生成してもよい。サーバ装置とのネットワーク通信が確立されている際に、ローカル材料データベースをサーバ装置の材料データベースに同期させておくことによって、サーバ装置とのネットワーク通信ができない建築物においても含有確認結果を即時に取得することができる。
【0009】
フォーム生成部は、建築物の図面データを含むフォームデータを生成し、インタフェース生成部は、建築物の図面において現地調査の対象部位の位置を指定可能なインタフェースを図面データに基づいて生成し、確認結果生成部は、図面における対象部位の位置情報を含むアスベスト含有確認結果を生成し、報告書生成部は、アスベスト含有確認結果が含む位置情報と、図面データとに基づいて、対象部位にマークが付された図面を含む報告書を生成してもよい。報告書の図面において現地調査の対象部位をマークするための情報を、携帯端末装置から容易に取得し、報告書に反映させることができる。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を更に軽減することができる。
【0010】
インタフェース生成部は、現地調査の対象部位を撮影可能なインタフェースを生成し、確認結果生成部は、対象部位の撮影により取得された画像データを含むアスベスト含有確認結果を生成し、報告書生成部は、アスベスト含有確認結果が含む画像データに基づいて、対象部位の画像を対象部位に対応付けて表示する報告書を生成してもよい。対象部位に対応付けられた画像データを携帯端末装置から取得することで、対象部位の画像を対象部位に報告書に対応付けて示す報告書を容易に生成することができる。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を更に軽減することができる。
【0011】
フォーム生成部は、建築物における複数の対象部位のリストを含むフォームデータを生成し、インタフェース生成部は、リストから選択された対象部位を撮影可能なインタフェースを生成し、携帯端末装置は、選択された対象部位の識別情報を表示するウィンドウを生成し、選択された対象部位の撮影により取得された画像データにウィンドウを合成する画像合成部を更に有してもよい。画像データと対象部位の識別情報との対応関係を携帯端末装置において画像データに含めることによって、画像データと対象部位とが分かりやすく対応付けられた報告書をサーバ装置において容易に生成することができる。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を更に軽減することができる。
【0012】
確認結果生成部は、インタフェースへの入力に基づいて含有確認結果を取得できなかった未確認部位がある場合に、未確認部位の情報を含むアスベスト含有確認結果を生成し、サーバ装置は、アスベスト含有確認結果が含む未確認部位の情報に基づいて、未確認部位に対する材料分析の依頼書を生成する分析依頼書生成部を更に備えてもよい。現地調査に加えて分析が必要となる部位について、サーバ装置によって材料分析の依頼書が生成される。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を更に軽減することができる。
【0013】
サーバ装置は、アスベスト含有確認結果を行政サーバへの登録フォーマットに合わせた登録データを生成するデータフォーミング部と、登録データを行政サーバに登録するデータ登録部と、を更に有してもよい。アスベストの含有調査の作成負担を更に軽減することができる。
【0014】
本開示の他の側面に係る報告書生成方法は、サーバ装置のフォーム生成部が、調査対象の建築物について入力された情報に基づいて、建築物のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを生成することと、サーバ装置のフォーム送信部が、ネットワーク通信により、フォームデータを携帯端末装置に送信することと、サーバ装置の確認結果受信部が、携帯端末装置によりフォームデータに即して生成されたアスベスト含有確認結果をネットワーク通信により携帯端末装置から受信することと、サーバ装置の報告書生成部が、携帯端末装置から確認結果受信部が受信したアスベスト含有確認結果に基づいて、建築物に対する報告書を生成することと、を含む。
【0015】
本開示の更に他の側面に係るプログラムは、調査対象の建築物のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを、ネットワーク通信によりサーバ装置から受信することと、フォームデータに即して建築物の現地確認結果を入力可能なインタフェースを生成することと、インタフェースに入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即してアスベスト含有確認結果を生成することと、生成したアスベスト含有確認結果をネットワーク通信によりサーバ装置に送信することと、を携帯端末装置に実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本開示によれば、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を軽減するのに有効なシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】報告書生成システムの構成を例示する模式図である。
図2】サーバ装置及び携帯端末装置の機能的な構成を例示するブロック図である。
図3】ホーム画面を例示する図である。
図4】フォーム生成画面を例示する図である。
図5】選択画面を例示する図である。
図6】個別入力画面を例示する図である。
図7】位置指定画面を例示する図である。
図8】撮影画面を例示する図である。
図9】サーバ装置及び携帯端末装置のハードウェア構成を例示するブロック図である。
図10】確認結果取得手順を例示するフローチャートである。
図11】報告書生成手順を例示するフローチャートである。
図12】分析依頼書生成手順を例示するフローチャートである。
図13】行政データ登録手順を例示するフローチャートである。
図14】データの事前取得手順を例示するフローチャートである。
図15】確認結果生成・送信手順を例示するフローチャートである。
図16】含有確認結果の更新手順を例示するフローチャートである。
図17】位置情報の取得手順を例示するフローチャートである。
図18】画像データの取得手順を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
〔報告書生成システム〕
図1に示す報告書生成システム1は、調査対象の建築物9についてアスベスト含有調査の報告書を生成するためのシステムである。調査対象の建築物9は、例えば解体又は改修等、アスベストの粉塵を発生させる可能性のある作業が予定された建築物である。
【0020】
アスベストの粉塵は、吸入した作業者に肺の健康被害を発生させる場合がある。このため、解体又は改修等、アスベストの粉塵を発生させる可能性のある作業を建築物に対して行う場合には、作業前にアスベスト含有調査を行うことが義務付けられている。解体又は改修等の作業は、アスベスト含有調査の報告書に基づく防護措置を施して行われる。
【0021】
アスベスト含有調査においては、建築物9の部位ごとにアスベスト含有確認が行われる。部位ごとのアスベスト含有確認は、図面又は建築仕様書等の既存ドキュメントに基づく確認と、現地にて採取したサンプルによる確認とのいずれかにより行われる。現状では、部位ごとのアスベスト含有確認結果が、紙媒体又は電子媒体へのメモ書きを含む不統一の形態で集約され、集約されたアスベスト含有確認結果に基づく報告書は、長時間の手作業により行われいる。報告書作成における手作業を削減することで、生産性の大幅な向上が期待される。
【0022】
報告書生成システム1は、報告書作成における手作業の削減を目的としたシステムであり、サーバ装置100と、携帯端末装置200とを備える。サーバ装置100と携帯端末装置200とは、ネットワーク2を介して互いに接続されている。ここでの接続は、必ずしも有線による物理的な接続に限られない。無線により相互通信が可能となっていることも、接続されていることに含まれる。ネットワーク2は、例えばインターネット等のワイドエリアネットワークを含んでいてもよい。サーバ装置100と携帯端末装置200とは、ワイドエリアネットワークを利用したVPN(Virtual Private Network)により接続されていてもよい。
【0023】
サーバ装置100は、建築物9について入力された情報に基づいて、建築物9のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを生成することと、フォームデータに即したアスベスト含有確認結果に基づいて、建築物9に対する報告書を生成することと、を実行するように構成されている。携帯端末装置200は、ネットワーク2を介したネットワーク通信によりサーバ装置100からフォームデータを受信することと、フォームデータに即して建築物9の現地確認結果を入力可能なインタフェースを生成することと、インタフェースに入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即してアスベスト含有確認結果を生成することと、生成されたアスベスト含有確認結果をネットワーク通信によりサーバ装置100に送信することと、を実行するように構成されている。サーバ装置100は、携帯端末装置200により送信されたアスベスト含有確認結果に基づいて報告書を生成する。
【0024】
報告書生成システム1によれば、アスベスト含有確認結果を構造化するためのフォームデータがサーバ装置100において予め生成される。サーバ装置100からのフォームデータの受信と、フォームデータに即して現地確認結果を入力可能なインタフェースの生成とが携帯端末装置200において行われる。これにより、現地調査に携行可能な携帯端末装置200に対して、フォームデータに即した現地確認結果の入力を容易に行うことが可能となる。、インタフェースに現地確認結果に入力されると、入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即したアスベスト含有確認結果が携帯端末装置200によって生成され、生成されたアスベスト含有確認結果が携帯端末装置200からサーバ装置100に送信される。携帯端末装置200からサーバ装置100に送信されるアスベスト含有確認結果は、フォームデータに即して構造化されているので、携帯端末装置200から受信したアスベスト含有確認結果に基づいて、サーバ装置100により報告書が容易に生成される。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を軽減するのに有効である。
【0025】
図2は、サーバ装置100及び携帯端末装置200の機能的な構成を例示するブロック図である。図2に示すように、サーバ装置100は、機能上の構成要素(以下、「機能ブロック」という。)として、インタフェース生成部111と、フォーム生成部112と、フォームデータ記憶部113と、フォーム送信部114と、確認結果受信部115と、確認結果記憶部116と、報告書生成部117とを有する。
【0026】
インタフェース生成部111は、建築物9についての情報を入力するためのインタフェース118を生成する。例えばインタフェース生成部111は、入力デバイス196(後述)による操作入力が可能なインタフェース118を表示デバイス195(後述)に表示させる。インタフェース118は、GUI(Graphical User Interface)であってもよく、CUI(Character-based User Interface)であってもよい。
【0027】
建築物9についての情報の例としては、建築物の基本情報、建築物の構造情報である図面データ、建築物の部位ごとの情報等が挙げられる。建築物の部位は、建築物内における一点であってもよく、建築物内において壁等により区画された一エリアであってもよい。基本情報は、例えば、名称、所在地、建築業者、及び建築年月日等を含む。図面データは、二次元図面データであってもよく、三次元図面データであってもよい。また、図面データは、紙の図面をスキャニングして生成された画像データであってもよい。
【0028】
建築物の部位ごとの情報は、部位の識別情報と、アスベスト含有確認結果とを含む。部位の識別情報は、例えば建築物における位置の情報を含む。建物における位置は、フロア番号、方角、及び部位の種別(「居室」、「炊事場」、「トイレ」、「浴室」等)により定性的に表されていてもよく、図面データにおいて予め定義された座標系により定量的に表されていてもよい。アスベスト含有確認結果は、未だ確認できていないことを示す「未確認」を含む。インタフェース118への情報入力時点においては、図面又は建築仕様書等からアスベスト含有確認結果を取得可能な部位のアスベスト含有確認結果が、「未確認」ではなく、「含有有り」又は「含有無し」とされる。
【0029】
フォーム生成部112は、建築物9についてインタフェース118に入力された情報に基づいて、建築物9のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを生成する。構造化とは、データが含む複数のデータ要素のそれぞれに、コンピュータが認識し得る識別情報を付与することで、複数のデータ要素のそれぞれの位置付けをコンピュータが認識し得るようにすることを意味する。識別情報の一例としては、列番号及び行番号が挙げられる。識別情報はテキストにより定義されたキーであってもよい。
【0030】
例えばフォームデータは、部位ごとに、アスベスト含有確認結果を入力するためのリストデータを含む。リストデータにおいては、複数の部位のそれぞれの識別情報に対して、部位ごとのアスベスト含有確認結果が対応付けられる。リストデータを含むフォームデータに即して構造化されたアスベスト含有確認結果によれば、部位ごとのアスベスト含有確認結果を示す報告書をコンピュータにより生成することが可能となる。
【0031】
フォームデータ記憶部113は、フォーム生成部112が生成したフォームデータを記憶する。フォーム送信部114は、ネットワーク2を介したネットワーク通信により、フォームデータ記憶部113が記憶するフォームデータを携帯端末装置200に送信する。例えばフォーム送信部114は、ネットワーク通信によりフォームデータの送信要求を携帯端末装置200から受信した場合に、フォームデータを携帯端末装置200に送信する。
【0032】
確認結果受信部115は、フォームデータに即して生成されたアスベスト含有確認結果をネットワーク通信により携帯端末装置200から受信し、確認結果記憶部116に記憶させる。例えば確認結果受信部115は、ネットワーク通信によりアスベスト含有確認結果の受信要求を携帯端末装置200から受信した場合に、アスベスト含有確認結果を携帯端末装置200から受信する。後述のとおり、フォームデータに即して生成されたアスベスト含有確認結果は、リストデータを含む。リストデータにおいては、複数の部位のそれぞれの識別情報に、現地確認結果に基づくアスベスト含有確認結果が対応付けられている。
【0033】
報告書生成部117は、確認結果記憶部116が記憶するアスベスト含有確認結果に基づいて、建築物9に対する報告書を生成する。報告書を生成するとは、報告内容を人が認識し得るように出力するためのデータを生成することを意味する。報告内容の出力は、紙媒体への印刷、表示デバイスへの表示、及び音声による出力等を含む。
【0034】
例えば報告書は、建築物9の基本情報を示すカバーレターと、部位ごとのアスベスト含有確認結果を示す確認結果一覧とを含む。報告書生成部117は、アスベスト含有確認結果が含む建築物9の基本情報に基づいてカバーレターのデータを生成し、アスベスト含有確認結果が含むリストデータに基づいて確認結果一覧を生成する。
【0035】
報告書生成部117は、生成した報告書を編集可能な編集用インタフェースを生成し、編集用インタフェースへの入力に基づいて報告書を修正するように構成されていてもよい。例えば報告書生成部117は、入力デバイス196(後述)による操作入力が可能な編集用インタフェースを表示デバイス195(後述)に表示させる。編集用インタフェースは、GUIであってもよく、CUIであってもよい。
【0036】
サーバ装置100は、材料データベース121と、データベース更新部122とを更に有してもよい。材料データベース121は、複数の材料名に対してアスベストの含有の有無を示す。データベース更新部122は、行政サーバ3が提供するデータベースに基づいて材料データベース121を更新する。行政サーバ3は、例えばネットワーク2を介してサーバ装置100と接続される。例えばデータベース更新部122は、国土交通省のサーバ(行政サーバ3の一例)が提供する「石綿(アスベスト)含有建材データベース」に基づいて材料データベース121を更新する。
【0037】
データベース更新部122は、ネットワーク2を介したネットワーク通信により、行政サーバ3のデータベースの更新を予め定められたタイミングにて繰り返し確認し、行政サーバ3のデータベースが更新された場合に、更新された行政サーバ3のデータベースに基づいて材料データベース121を更新してもよい。後述するように、材料データベース121は、携帯端末装置200への材料名の入力に基づいて、アスベスト含有確認結果を生成するのに用いられる。
【0038】
確認結果記憶部116が記憶するアスベスト含有確認結果(携帯端末装置200から送信されたアスベスト含有確認結果)は、アスベスト含有の有無を確認できなかった未確認部位の情報を含む場合がある。未確認部位の情報としては、アスベスト含有確認結果として上述の「未確認」が対応付けられた部位の識別情報が挙げられる。アスベスト含有の有無が確認されていないことは、必ずしも「未確認」と明示されなくてよく、「有り」及び「無し」のいずれも対応付けられていないことにより示されていてもよい。この場合、「有り」及び「無し」のいずれも対応付けられていない部位の識別情報が、未確認部位の情報となる。
【0039】
アスベスト含有確認結果に未確認部位の情報が含まれる場合には、未確認部位に対して材料分析等の追加調査を行うことが必要となる。そこで、サーバ装置100は分析依頼書生成部123を更に有してもよい。分析依頼書生成部123は、アスベスト含有確認結果が含む未確認部位の情報に基づいて、未確認部位に対する材料分析の依頼書を生成する。例えば分析依頼書は、建築物9の基本情報を示すカバーレターと、未確認部位の識別情報の一覧を示す分析対象一覧とを含む。報告書生成部117は、アスベスト含有確認結果が含む建築物9の基本情報に基づいてカバーレターのデータを生成し、アスベスト含有確認結果が含む未確認部位の情報に基づいて分析対象一覧を生成する。
【0040】
1以上の未確認部位において採取された1以上のサンプルのそれぞれに、未確認部位の識別情報を示すタグを付し、1以上のサンプルと分析依頼書生成部123が生成した分析依頼書とを分析機関に送付することで、未確認部位に対する材料分析を容易且つ迅速に手配することができる。
【0041】
報告書の生成に加えて、アスベスト含有確認結果を行政サーバ3(例えば国道交通省のサーバ)に登録する必要がある。そこで、サーバ装置100は、データフォーミング部124と、データ登録部125とを更に有してもよい。データフォーミング部124は、アスベスト含有確認結果を行政サーバ3への登録フォーマットに合わせた登録データを生成する。例えばデータフォーミング部124は、アスベスト含有確認結果から、行政サーバ3により報告が求められている項目を抽出し、抽出した項目を行政サーバ3が定める順序に配列して登録データを生成し、行政サーバ3が定めるファイル形式(例えばcsv形式)にて登録データを保存する。データ登録部125は、データフォーミング部124が生成した登録データを行政サーバ3に登録する。例えばデータ登録部125は、データフォーミング部124により保存された登録データをネットワーク通信により行政サーバ3に送信する。
【0042】
携帯端末装置200は、機能ブロックとして、フォーム受信部211と、フォームデータ記憶部212と、インタフェース生成部213と、確認結果生成部214と、確認結果送信部215とを有する。フォーム受信部211は、ネットワーク2を介したネットワーク通信により、サーバ装置100にフォームデータの送信を要求し、これに応じてサーバ装置100のフォーム送信部114から送信されたフォームデータを受信し、フォームデータ記憶部212に記憶させる。インタフェース生成部213は、フォームデータに即して建築物の現地確認結果を入力可能なインタフェース216を生成する。例えばインタフェース生成部213は、入力デバイス296(後述)によりフォームデータに即した現地確認結果を入力可能なインタフェース216を表示デバイス295(後述)に表示させる。インタフェース216は、GUIであってもよく、CUIであってもよい。
【0043】
フォームデータに即して建築物の現地確認結果を入力することは、データ要素の識別情報に対応付けて現地確認結果を入力することを含む。例えばインタフェース生成部213は、フォームデータのリストデータが含む複数の部位のそれぞれの識別情報に対応付けて、部位ごとの現地確認結果を入力可能なインタフェース216を生成する。
【0044】
例えばインタフェース生成部213は、リストデータに基づく複数の部位のリストから、一の部位を選択可能な選択画面と、選択された一の部位に対する現地確認結果を入力可能な個別入力画面と、を含むインタフェース216を生成する。インタフェース生成部213は、選択画面と個別入力画面とを並べて表示してもよく、選択画面における部位の選択に応じて選択画面を個別入力画面に切り替え、個別入力画面への入力完了に応じて個別入力画面を選択画面に切り替えてもよい。
【0045】
現地確認結果は、アスベスト含有確認結果であってもよく、事後的なアスベスト含有確認を可能にする情報であってもよい。事後的なアスベスト含有確認を可能にする情報の一例として、材料名が挙げられる。材料名は、材料の一般名称であってもよく、建材メーカー等により付された商品名であってもよい。現地現地確認結果が材料名である場合、インタフェース生成部213は、現地確認結果として、建築物の材料名を部位ごとに入力可能なインタフェース216を生成する。例えばインタフェース生成部213は、材料名を入力可能な個別入力画面を含むインタフェース216を生成する。
【0046】
確認結果生成部214は、インタフェース216に入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即してアスベスト含有確認結果を生成する。現地確認結果がアスベスト含有確認結果である場合、確認結果生成部214は、複数の部位のそれぞれの識別情報に、現地確認結果を対応付けてアスベスト含有確認結果を生成する。現地確認結果が材料名である場合、確認結果生成部214は、インタフェース216に入力された材料名と、上述した材料データベース121とに基づいて、アスベスト含有確認結果を生成する。例えば確認結果生成部214は、インタフェース216において個別入力画面に入力された材料名により特定される材料がアスベストを含有するか否かを材料データベース121に基づいて確認し、確認結果と、個別入力画面の対象部位の識別情報とを対応付けた部位ごとの確認結果を含むアスベスト含有確認結果を生成する。
【0047】
確認結果生成部214は、インタフェース216への入力に基づいて含有確認結果を取得できなかった未確認部位がある場合に、未確認部位を示す情報を含むアスベスト含有確認結果を生成してもよい。例えば確認結果生成部214は、材料データベース121には含まれない材料名が個別入力画面に入力された場合に、個別入力画面の対象部位の確認結果を「未確認」とする。確認結果生成部214は、個別入力画面の対象部位の確認結果を「有り」及び「無し」のいずれにもせずに空白にしてもよい。
【0048】
確認結果送信部215は、生成されたアスベスト含有確認結果をネットワーク通信によりサーバ装置100に送信する。サーバ装置100の報告書生成部117は、確認結果送信部215により送信されたアスベスト含有確認結果に基づいて上述の報告書を生成する。
【0049】
確認結果生成部214が、材料名と材料データベース121とに基づいてアスベスト含有確認結果を生成する場合、材料データベース121を参照するためには、サーバ装置100と携帯端末装置200との間のネットワーク通信が確立されている必要がある。しかしながら、特に解体、改修等の対象となる建築物9においては、サーバ装置100と携帯端末装置200との間のネットワーク通信を確立できない場合も想定される。そこで、携帯端末装置200は、ローカル材料データベース221と、データベース同期部222とを更に有していてもよい。データベース同期部222は、サーバ装置100と携帯端末装置200との間のネットワーク通信が確立されている状態にて、ローカル材料データベース221を材料データベース121に同期させる。例えばデータベース同期部222は、ローカル材料データベース221を最新の材料データベース121に一致させる。
【0050】
携帯端末装置200がローカル材料データベース221とデータベース同期部222とを有する場合、確認結果生成部214は、インタフェース216に入力された材料名と、ローカル材料データベース221とに基づいて、アスベスト含有確認結果を生成する。ネットワーク通信が確立されている間にローカル材料データベース221を材料データベース121に一致させておくことで、ネットワーク通信を確立できない建築物9においても、ローカル材料データベース221を参照してアスベスト含有確認結果を生成することができる。
【0051】
フォーム生成部112は図面データを含むフォームデータを生成してもよい。フォーム生成部112は、リストデータにおける複数の部位のそれぞれの識別情報に、図面データにおける位置を対応付けるように構成されたフォームデータを生成してもよい。インタフェース生成部213は、建築物の図面において現地調査の対象部位の位置を指定可能な位置指定画面を含むインタフェース216を図面データに基づいて生成してもよい。確認結果生成部214は、図面における対象部位の位置情報を含むアスベスト含有確認結果を生成してもよい。
【0052】
例えばインタフェース生成部213は、上述の個別入力画面において位置指定画面の表示を要求する操作がなされた場合に、個別入力画面の対象部位(選択画面においてリストから選択された部位)の位置を指定する位置指定画面を表示してもよい。確認結果生成部214は、位置指定画面において指定された位置と、個別入力画面の対象部位の識別情報とを対応付けた部位ごとの位置情報を含むアスベスト含有確認結果を生成してもよい。
【0053】
報告書生成部117は、アスベスト含有確認結果が含む対象部位の位置情報と、図面データとに基づいて、対象部位にマークが付された図面を含む報告書を生成してもよい。例えば報告書生成部117は、部位ごとの位置情報と、図面データとに基づいて、複数の部位に複数のマークがそれぞれ付された図面を含む報告書を生成してもよい。
【0054】
フォーム生成部112は、リストデータにおける複数の部位のそれぞれの識別情報に、現地で撮影された画像データを対応付けるように構成されたフォームデータを生成してもよい。インタフェース生成部213は、現地調査の対象部位を撮影可能な撮影画面を含むインタフェース216を生成してもよい。確認結果生成部214は、対象部位の撮影により取得された画像データを含むアスベスト含有確認結果を生成してもよい。
【0055】
例えばインタフェース生成部213は、上述の個別入力画面において撮影画面の表示を要求する操作がなされた場合に、個別入力画面の対象部位(選択画面においてリストから選択された部位)を撮影可能な撮影画面を表示してもよい。確認結果生成部214は、撮影画面における撮影により取得された画像データと、個別入力画面の対象部位の識別情報とを対応付けた部位ごとの画像データを含むアスベスト含有確認結果を生成してもよい。
【0056】
報告書生成部117は、アスベスト含有確認結果が含む画像データに基づいて、対象部位の画像を対象部位に対応付けて表示する報告書を生成してもよい。例えば報告書生成部117は、部位ごとの画像データにおける画像データと対象部位の識別情報との対応関係に基づいて、複数の画像を複数の部位にそれぞれ対応付けて表示する報告書を生成してもよい。
【0057】
携帯端末装置200は、画像合成部223を更に有してもよい。画像合成部223は、選択画面においてリストから選択された対象部位(個別入力画面の対象部位)の識別情報を表示するウィンドウを生成し、選択された対象部位の撮影により取得された画像データにウィンドウを合成する。画像データと対象部位の識別情報との対応関係を携帯端末装置200において画像データに含めることによって、画像データと対象部位の識別情報とが分かりやすく対応付けられた報告書をサーバ装置100において容易に生成することができる。
【0058】
〔インタフェース〕
以下、サーバ装置100においてインタフェース生成部111が生成するインタフェース118と、携帯端末装置200においてインタフェース生成部213が生成するインタフェース216とを例示する。例えばインタフェース118は、ホーム画面310と、フォーム生成画面320とを含み、インタフェース216は、選択画面410と、個別入力画面420と、位置指定画面430と、撮影画面440とを含む。
【0059】
図3は、ホーム画面310を例示する模式図である。図3に示すように、ホーム画面310は、フォーム生成ボタン311と、報告書生成ボタン312と、分析依頼書生成ボタン313と、行政データ登録ボタン314とを有する。フォーム生成ボタン311は、サーバ装置100に対してフォームデータの生成を要求するための操作オブジェクト(入力デバイス196により操作可能なオブジェクト)である。インタフェース生成部111は、入力デバイス196によりフォーム生成ボタン311に対する操作がなされた場合(例えばフォーム生成ボタン311が押された場合)に、後述するフォーム生成画面320を表示デバイス195に表示させる。報告書生成ボタン312は、サーバ装置100に対して報告書の生成を要求するための操作オブジェクトである。報告書生成部117は、入力デバイス196により報告書生成ボタン312に対する操作がなされた場合に、上述した報告書の生成を実行する。分析依頼書生成ボタン313は、サーバ装置100に対して分析依頼書の生成を要求するための操作オブジェクトである。分析依頼書生成部123は、入力デバイス196により分析依頼書生成ボタン313に対する操作がなされた場合に、上述した分析依頼書の生成を実行する。行政データ登録ボタン314は、サーバ装置100に対して登録データの生成及び行政サーバ3への登録を要求するための操作オブジェクトである。データフォーミング部124及びデータ登録部125は、入力デバイス196により行政データ登録ボタン314に対する操作がなされた場合に、上述した登録データの生成と登録とを実行する。
【0060】
図4は、フォーム生成画面320を例示する模式図である。図4に示すように、フォーム生成画面320は、基本情報入力ボタン323と、図面読み込みボタン324と、部位追加ボタン325と、フォーム登録ボタン326と、図面ウィンドウ321と、リストウィンドウ322とを有する。
【0061】
基本情報入力ボタン323は、サーバ装置100に対して基本情報の入力フォームの表示を要求するための操作オブジェクトである。インタフェース生成部111は、入力デバイス196により基本情報入力ボタン323に対する操作がなされた場合(例えば基本情報入力ボタン323が押された場合)に、基本情報入力フォームを表示デバイス195に表示させる。フォーム生成部112は、基本情報入力フォームに入力された基本情報をフォームデータに含める。
【0062】
図面読み込みボタン324は、サーバ装置100に対して図面データの読み込みを要求するための操作オブジェクトである。インタフェース生成部111は、入力デバイス196により図面読み込みボタン324に対する操作がなされた場合に、図面データのリストを表示デバイス195に表示させる。図面データのリストは、サーバ装置100内に保存された図面データを含んでいてもよく、サーバ装置100外に保存された図面データを含んでいてもよい。インタフェース生成部111は、図面データのリストにおいて選択された図面データに基づいて、図面ウィンドウ321に図面を表示させる。フォーム生成部112は、図面データのリストにおいて選択された図面データをフォームデータに含める。
【0063】
部位追加ボタン325は、サーバ装置100に対して、リストデータへの部位の追加を要求するための操作オブジェクトである。インタフェース生成部111は、入力デバイス196により部位追加ボタン325に対する操作がなされた場合に、部位ごとの情報の入力フォームを表示デバイス195に表示させる。インタフェース生成部111は、入力フォームに入力された部位ごとの情報のリストをリストウィンドウ322に表示させる。リストは、部位ごとのアスベスト含有確認結果を含む。部位ごとのアスベスト含有確認結果は、部位の識別情報と、その部位におけるアスベスト含有確認結果とを含む。フォーム生成部112は、リストウィンドウ322に表示されたリストに基づくリストデータをフォームデータに含める。
【0064】
フォーム登録ボタン326は、サーバ装置100に対して、フォーム生成画面320への入力に基づくフォームデータの生成を要求するための操作オブジェクトである。フォーム生成部112は、入力デバイス196によりフォーム登録ボタン326に対する操作がなされた場合に、フォーム生成画面320への入力に基づいてフォームデータを生成する。例えばフォーム生成部112は、基本情報入力フォームに入力された基本情報と、図面データのリストにおいて選択された図面データと、リストウィンドウ322に表示されたリストに基づくリストデータとを含むフォームデータを生成する。
【0065】
図5は、選択画面410を例示する模式図である。図5に示すように、選択画面410は、フォームデータ取得ボタン411と、複数の部位のリスト412と、確認結果送信ボタン413とを含む。フォームデータ取得ボタン411は、フォームデータの取得を携帯端末装置200に要求するための操作オブジェクトである。フォーム受信部211は、入力デバイス296によりフォームデータ取得ボタン411に対する操作がなされた場合に、サーバ装置100にフォームデータの送信を要求し、これに応じてフォーム送信部114から送信されたフォームデータを受信し、フォームデータ記憶部212に記憶させる。インタフェース生成部213は、フォームデータ記憶部212が記憶するリストデータに基づいてリスト412を生成する。リスト412は、部位ごとのアスベスト含有確認結果を含む。部位ごとのアスベスト含有確認結果は、部位の識別情報と、その部位におけるアスベスト含有確認結果とを含む。
【0066】
インタフェース生成部213は、入力デバイス296によってリスト412から一の部位が選択された場合に、選択された部位に対する個別入力画面420を表示デバイス295に表示させる。確認結果生成部214は、個別入力画面420への入力内容に基づいてリストデータを更新する。例えば確認結果生成部214は、個別入力画面420の対象部位のアスベスト含有確認結果を個別入力画面420への入力内容に基づいて更新する。インタフェース生成部213は、更新済みのリストデータに対応するようにリスト412を更新する。これにより、アスベスト含有確認の進捗を可視化し、重複した作業を防止することができる。
【0067】
確認結果送信ボタン413は、アスベスト含有確認結果をサーバ装置100に送信することを携帯端末装置200に対して要求するための操作オブジェクトである。確認結果送信部215は、入力デバイス296によりリスト412に対する操作がなされた場合(例えばリスト412が押された場合)に、更新済みのリストデータに基づくアスベスト含有確認結果をサーバ装置100に送信する。
【0068】
図6は、個別入力画面420を例示する模式図である。図6に示すように、個別入力画面420は、材料名入力ボックス421と、含有有無入力ボックス422と、位置指定ボタン423と、撮影ボタン424と、データ登録ボタン425とを含む。材料名入力ボックス421は、テキスト入力等による材料名の入力を可能にする入力オブジェクト(入力デバイス296による入力を取得するオブジェクト)である。インタフェース生成部213は、入力デバイス296により材料名入力ボックス421が選択された場合に、ローカル材料データベース221が含む材料名のリストボックスを表示し、リストボックスから材料名が選択された場合には、選択された材料名を材料名入力ボックス421に入力するように構成されていてもよい。確認結果生成部214は、材料名入力ボックス421に入力された材料名により特定される材料がアスベストを含有するか否かをローカル材料データベース221に基づいて確認する。
【0069】
含有有無入力ボックス422は、個別入力画面420の対象部位に対するアスベスト含有確認結果の入力を可能にする入力オブジェクトである。インタフェース生成部213は、確認結果生成部214による確認結果を含有有無入力ボックス422に表示させる。インタフェース生成部213は、入力デバイス296により含有有無入力ボックス422に対するテキスト入力が行われた場合には、テキスト入力の内容を含有有無入力ボックス422に表示させる。
【0070】
位置指定ボタン423は、個別入力画面420の対象部位の位置指定画面430を表示することをサーバ装置100に対して要求するための操作オブジェクトである。インタフェース生成部213は、入力デバイス296により位置指定ボタン423に対する操作がなされた場合に、個別入力画面420の対象部位の位置指定画面430を表示デバイス295に表示させる。確認結果生成部214は、位置指定画面430において指定された位置を個別入力画面420の対象部位の識別情報に対応付けた部位ごとの位置情報を生成する。
【0071】
撮影ボタン424は、個別入力画面420の対象部位の撮影画面440を表示することをサーバ装置100に対して要求するための操作オブジェクトである。インタフェース生成部213は、入力デバイス296により撮影ボタン424に対する操作がなされた場合に、個別入力画面420の対象部位の撮影画面440を表示デバイス295に表示させる。確認結果生成部214は、撮影画面440における撮影により取得された画像データを個別入力画面420の対象部位の識別情報に対応付けた部位ごとの画像データを生成する。
【0072】
データ登録ボタン425は、個別入力画面420への入力内容に基づくリストデータの更新をサーバ装置100に対して要求するための操作オブジェクトである。確認結果生成部214は、入力デバイス296によりデータ登録ボタン425に対する操作がなされた場合に、個別入力画面420への入力内容に基づいてリストデータを更新する。例えば確認結果生成部214は、リストデータにおいて、含有有無入力ボックス422に入力されたアスベスト含有確認結果を、個別入力画面420の対象部位の識別情報に対応付ける。また、確認結果生成部214は、位置指定画面430への入力に応じて生成した部位ごとの位置情報をリストデータに含め、撮影画面440への入力に応じて生成した部位ごとの画像データをリストデータに含める。確認結果生成部214によりリストデータが更新された後、インタフェース生成部213は個別入力画面420を閉じ、更新済みのリストデータに基づきフォームデータ取得ボタン411を更新する。
【0073】
図7は、位置指定画面430を例示する模式図である。位置指定画面430は、図面431と、マーク432と、位置登録ボタン433とを含む。インタフェース生成部213は、図面データに基づいて図面431を表示デバイス295に表示させ、入力デバイス296により図面431中の一点が選択された場合に、選択された一点にマーク432を表示させる。位置登録ボタン433は、図面431におけるマーク432の位置の登録をサーバ装置100に対して要求するための操作オブジェクトである。確認結果生成部214は、入力デバイス296により位置登録ボタン433に対する操作がなされた場合に、図面431におけるマーク432の位置を個別入力画面420の対象部位の識別情報に対応付けた部位ごとの位置情報を生成する。確認結果生成部214により部位ごとの位置情報が生成された後、インタフェース生成部213は位置指定画面430を閉じて個別入力画面420を表示させる。
【0074】
図8は、撮影画面440を例示する模式図である。図8に示すように、撮影画面440は、撮影対象ウィンドウ441と、情報ウィンドウ442と、撮影ボタン443と、登録ボタン444とを含む。インタフェース生成部213は、携帯端末装置200の撮像デバイス297(後述)が取得した画像データをリアルタイムで撮影対象ウィンドウ441に表示させる。画像合成部223は、個別入力画面420の対象部位の識別情報を表示するように情報ウィンドウ442を生成し、撮影対象ウィンドウ441内に表示させる。これにより、撮像デバイス297が取得した画像データに情報ウィンドウ442が合成される。撮影ボタン443は、撮影対象ウィンドウ441の表示内容に対応する画像データの取得をサーバ装置100に対して要求するための操作オブジェクトである。確認結果生成部214は、入力デバイス296により撮影ボタン443に対する操作がなされた場合に、撮影対象ウィンドウ441の表示内容に対応する画像データを取得する。登録ボタン444は、取得済みの画像データの登録をサーバ装置100に対して要求するための操作オブジェクトである。確認結果生成部214は、入力デバイス296により登録ボタン444に対する操作がなされた場合に、取得済みの画像データを個別入力画面420の対象部位の識別情報に対応付けた部位ごとの画像データを生成する。確認結果生成部214により部位ごとの画像データが生成された後、インタフェース生成部213は撮影画面440を閉じて個別入力画面420を表示させる。
【0075】
〔ハードウェア構成〕
図9は、サーバ装置100及び携帯端末装置200のハードウェア構成を例示するブロック図である。図9に示すように、サーバ装置100は、回路190を有する。回路190は、プロセッサ191と、メモリ192と、ストレージ193と、通信ポート194と、表示デバイス195と、入力デバイス196とを有する。プロセッサ191は、1以上の演算素子を含む。メモリ192は、1以上のメモリデバイス(例えばランダムアクセスメモリ)を含む。ストレージ193は、1以上の不揮発性の記憶媒体を含む。不揮発性の記憶媒体の例としては、ハードディスクドライブ、不揮発性メモリデバイス、リードオンリメモリ等が挙げられる。
【0076】
ストレージ193は、建築物9について入力された情報に基づいて、建築物9のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを生成することと、フォームデータに即したアスベスト含有確認結果に基づいて、建築物9に対する報告書を生成することと、をサーバ装置100に実行させるためのプログラムを記憶している。例えばストレージ193は、上述した各機能ブロックをサーバ装置100に構成させるためのプログラムを記憶している。
【0077】
メモリ192は、ストレージ193からロードされたプログラムを一時的に記憶する。プロセッサ191は、メモリ192にロードされたプログラムを実行することで、上述した各機能ブロックをサーバ装置100に構成させる。プログラムの実行過程において、プロセッサ191は途中演算結果を適宜メモリ192に記憶させる。
【0078】
通信ポート194は、プロセッサ191からの要求に応じて、行政サーバ3及び携帯端末装置200との間でネットワーク2を介したネットワーク通信を行う。表示デバイス195は、プロセッサ191からの要求に応じた画像を表示する。表示デバイス195の例としては、液晶モニタ、又は有機EL(Electro-Luminescence)モニタ等が挙げられる。入力デバイス196は、プロセッサ191からの要求に応じてオペレータによる操作入力を取得する。入力デバイス196の例としては、キーボード、マウス、又はタッチパッド等が挙げられる。入力デバイス196は、所謂タッチパネルとして表示デバイス195と一体化されていてもよい。
【0079】
携帯端末装置200は、回路290を有する。回路290は、プロセッサ291と、メモリ292と、ストレージ293と、通信ポート294と、表示デバイス295と、入力デバイス296と、撮像デバイス297とを有する。プロセッサ291は、1以上の演算素子を含む。メモリ292は、1以上のメモリデバイス(例えばランダムアクセスメモリ)を含む。ストレージ293は、1以上の不揮発性の記憶媒体を含む。不揮発性の記憶媒体の例としては、ハードディスクドライブ、不揮発性メモリデバイス、リードオンリメモリ等が挙げられる。
【0080】
ストレージ293は、建築物9のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを、ネットワーク通信によりサーバ装置100から受信することと、フォームデータに即して建築物9の現地確認結果を入力可能なインタフェース216を生成することと、インタフェース216に入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即してアスベスト含有確認結果を生成することと、生成したアスベスト含有確認結果をネットワーク通信によりサーバ装置100に送信することと、を携帯端末装置200に実行させるためのプログラムを記憶している。例えばストレージ293は、上述した各機能ブロックを携帯端末装置200に構成させるためのプログラムを記憶している。
【0081】
メモリ292は、ストレージ293からロードされたプログラムを一時的に記憶する。プロセッサ291は、メモリ292にロードされたプログラムを実行することで、上述した各機能ブロックを携帯端末装置200に構成させる。プログラムの実行過程において、プロセッサ291は途中演算結果を適宜メモリ292に記憶させる。
【0082】
通信ポート294は、プロセッサ291からの要求に応じて、サーバ装置100との間でネットワーク2を介したネットワーク通信を行う。表示デバイス295は、プロセッサ291からの要求に応じた画像を表示する。表示デバイス295の例としては、液晶モニタ、又は有機ELモニタ等が挙げられる。入力デバイス296は、プロセッサ291からの要求に応じてオペレータによる操作入力を取得する。入力デバイス296の例としては、キーボード、マウス、又はタッチパッド等が挙げられる。入力デバイス296は、所謂タッチパネルとして表示デバイス295と一体化されていてもよい。
【0083】
撮像デバイス297は、プロセッサ291からの要求に応じて上記対象部位を撮影する。例えば撮像デバイス297は、CCD(ChargeCoupled Device)又はCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)センサ等の撮像素子により画像データを取得する。
【0084】
〔報告書生成方法〕
報告書生成方法の一例として、サーバ装置100と携帯端末装置200とが実行する報告書生成手順を例示する。サーバ装置100が実行する手順は、建築物9について入力された情報に基づいて、建築物のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを生成することと、ネットワーク通信により、フォームデータを携帯端末装置200に送信することと、携帯端末装置200によりフォームデータに即して生成されたアスベスト含有確認結果をネットワーク通信により携帯端末装置200から受信することと、携帯端末装置200から受信したアスベスト含有確認結果に基づいて、建築物に対する報告書を生成することと、を含む。
【0085】
携帯端末装置200が実行する手順は、ストレージ293は、建築物9のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを、ネットワーク通信によりサーバ装置100から受信することと、フォームデータに即して建築物9の現地確認結果を入力可能なインタフェース216を生成することと、インタフェース216に入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即してアスベスト含有確認結果を生成することと、生成したアスベスト含有確認結果をネットワーク通信によりサーバ装置100に送信することと、を含む。
【0086】
以下、サーバ装置100が実行する手順を、確認結果取得手順と、報告書生成手順と、分析依頼書生成手順と、行政データ登録手順とに分けて例示する。携帯端末装置200が実行する手順を、データの事前取得手順と、確認結果生成・送信手順とに分けて例示する。
【0087】
(確認結果取得手順)
図10に示すように、サーバ装置100は、まずステップS01,S02を実行する。ステップS01では、インタフェース生成部111がフォームデータの生成開始要求を待機する。例えばインタフェース生成部111は、入力デバイス196によりフォーム生成ボタン311が操作されるのを待機する。ステップS02では、インタフェース生成部111がフォーム生成画面320を表示デバイス195に表示させる。
【0088】
次に、サーバ装置100はステップS03,S04を実行する。ステップS03では、フォーム生成部112が、フォーム生成画面320の内容に基づくフォームデータの登録要求を待機する。例えばフォーム生成部112は、入力デバイス196によりフォーム登録ボタン326が操作されるのを待機する。ステップS04では、フォーム生成部112が、フォーム生成画面320への入力に基づいてフォームデータを生成し、フォームデータ記憶部113に記憶させる。
【0089】
次に、サーバ装置100はステップS05,S06を実行する。ステップS05では、携帯端末装置200からフォームデータの送信が要求されるのをフォーム送信部114が待機する。ステップS06では、フォーム送信部114が、フォームデータ記憶部113のフォームデータを携帯端末装置200に送信する。
【0090】
次に、サーバ装置100はステップS07,S08を実行する。ステップS07では、携帯端末装置200からアスベスト含有確認結果の受信が要求されるのを確認結果受信部115が待機する。ステップS08では、確認結果受信部115が、アスベスト含有確認結果を携帯端末装置200から受信し、確認結果記憶部116に記憶させる。以上で確認結果取得手順が完了する。
【0091】
(報告書生成手順)
図11に示すように、サーバ装置100は、まずステップS11,S12,S13,S14を実行する。ステップS11では、報告書生成部117が、報告書の生成開始要求を待機する。例えば報告書生成部117は、入力デバイス196により報告書生成ボタン312が操作されるのを待機する。ステップS12では、確認結果記憶部116がアスベスト含有確認結果を記憶している一以上の建築物のリストを報告書生成部117が表示デバイス195に表示させる。ステップS13では、一以上の建築物のリストから一の建築物が選択されるのを報告書生成部117が待機する。ステップS14では、選択された建築物に対する報告書を、確認結果記憶部116のアスベスト含有確認結果に基づいて報告書生成部117が生成する。
【0092】
次に、サーバ装置100はステップS15,S16,S17を実行する。ステップS15では、生成済みの報告書の編集画面(編集用インタフェース)を報告書生成部117が表示デバイス195に表示させる。ステップS16では、編集画面における編集内容の反映が要求されるのを報告書生成部117が待機する。ステップS17では、報告書生成部117が、生成済みの報告書のデータに編集内容を反映させる。以上で報告書の生成手順が完了する。
【0093】
(分析依頼書生成手順)
図12に示すように、サーバ装置100は、まずステップS21,S22,S23,S24を実行する。ステップS21では、分析依頼書生成部123が、分析依頼書の生成開始要求を待機する。例えば分析依頼書生成部123は、入力デバイス196により分析依頼書生成ボタン313が操作されるのを待機する。ステップS22では、確認結果記憶部116がアスベスト含有確認結果を記憶している一以上の建築物のリストを分析依頼書生成部123が表示デバイス195に表示させる。ステップS23では、一以上の建築物のリストから一の建築物が選択されるのを分析依頼書生成部123が待機する。ステップS24では、選択された建築物に対する分析依頼書を、確認結果記憶部116のアスベスト含有確認結果に基づいて分析依頼書生成部123が生成する。
【0094】
次に、サーバ装置100はステップS25,S26,S27を実行する。ステップS25では、生成済みの分析依頼書の編集画面を分析依頼書生成部123が表示デバイス195に表示させる。ステップS26では、編集画面における編集内容の反映が要求されるのを分析依頼書生成部123が待機する。ステップS27では、分析依頼書生成部123が、生成済みの分析依頼書のデータに編集内容を反映させる。以上で分析依頼書の生成手順が完了する。
【0095】
(行政データ登録手順)
図13に示すように、サーバ装置100は、まずステップS31,S32,S33,S34を実行する。ステップS31では、データフォーミング部124が、行政データの登録開始要求を待機する。例えばデータフォーミング部124は、入力デバイス196により行政データ登録ボタン314が操作されるのを待機する。ステップS32では、確認結果記憶部116がアスベスト含有確認結果を記憶している一以上の建築物のリストをデータフォーミング部124が表示デバイス195に表示させる。ステップS33では、一以上の建築物のリストから一の建築物が選択されるのをデータフォーミング部124が待機する。ステップS34では、選択された建築物に対する登録データを、確認結果記憶部116のアスベスト含有確認結果に基づいてデータフォーミング部124が生成する。
【0096】
次に、サーバ装置100はステップS35,S36,S37を実行する。ステップS35では、生成済みの登録データの編集画面をデータフォーミング部124が表示デバイス195に表示させる。ステップS36では、登録データの登録が要求されるのをデータ登録部125が待機する。ステップS37では、データ登録部125が、編集画面における編集内容を登録データに反映し、編集内容が反映された登録データを行政サーバ3に送信する。以上で行政データ登録手順が完了する。
【0097】
(データの事前取得手順)
図14に示すように、携帯端末装置200は、まずステップS41,S42,S43を実行する。ステップS41では、インタフェース生成部213が選択画面410を表示デバイス295に表示させる。ステップS42では、フォームデータの取得が要求されるのをフォーム受信部211が待機する。例えばフォーム受信部211は、入力デバイス296によりフォームデータ取得ボタン411が操作されるのを待機する。ステップS43では、サーバ装置100と携帯端末装置200との間のネットワーク通信が確立されているか否かをフォーム受信部211が確認する。ステップS43において、サーバ装置100と携帯端末装置200との間のネットワーク通信は確立されていないと判定した場合、携帯端末装置200は処理をステップS41に戻す。
【0098】
ステップS43において、サーバ装置100と携帯端末装置200との間のネットワーク通信が確立されていると判定した場合、携帯端末装置200はステップS44,S45,S46を実行する。ステップS44では、フォーム受信部211が、サーバ装置100にフォームデータの送信を要求し、これに応じてフォーム送信部114から送信されたフォームデータを受信し、フォームデータ記憶部212に記憶させる。ステップS45では、フォームデータ記憶部212が記憶するフォームデータに基づいて、インタフェース生成部213がリスト412を生成し、選択画面410に表示させる。ステップS46では、データベース同期部222が、ローカル材料データベース221を材料データベース121に同期させる。
【0099】
ステップS46において、データベース同期部222は、前回ローカル材料データベース221を材料データベース121に同期させた後、材料データベース121が更新されているか否かを確認し、材料データベース121が更新されている場合にローカル材料データベース221を材料データベース121に同期させてもよい。以上でデータの事前取得手順が完了する。
【0100】
(確認結果生成・送信手順)
図15に示すように、携帯端末装置200は、まずステップS51を実行する。ステップS51では、入力デバイス296によりリスト412から一の部位が選択されたか否かをインタフェース生成部213が確認する。ステップS51において、リスト412から一の部位が選択されたと判定した場合、携帯端末装置200はステップS52を実行する。ステップS52において、携帯端末装置200は、選択された一の部位のアスベスト含有確認結果を更新する。ステップS52の内容については後述する。ステップS52の実行後、携帯端末装置200は処理をステップS51に戻す。
【0101】
ステップS51において、リスト412から一の部位は選択されていないと判定した場合、携帯端末装置200はステップS53を実行する。ステップS53では、アスベスト含有確認結果の送信が要求されているか否かを確認結果送信部215が確認する。例えば確認結果送信部215は、入力デバイス296により確認結果送信ボタン413が操作されたか否かを確認する。ステップS53において、アスベスト含有確認結果の送信を要求されていないと判定した場合、携帯端末装置200は処理をステップS51に戻す。
【0102】
ステップS53において、アスベスト含有確認結果の送信が要求されていると判定した場合、携帯端末装置200はステップS54を実行する。ステップS54では、サーバ装置100と携帯端末装置200との間のネットワーク通信が確立されているか否かを確認結果送信部215が確認する。ステップS54において、ネットワーク通信は確立されていないと判定した場合、携帯端末装置200は処理をステップS51に戻す。
【0103】
ステップS54において、ネットワーク通信が確立されていると判定した場合、携帯端末装置200はステップS55を実行する。ステップS55では、確認結果送信部215が、生成されたアスベスト含有確認結果をサーバ装置100に送信する。以上で確認結果生成・送信手順が完了する。
【0104】
図16は、ステップS52におけるアスベスト含有確認結果の更新手順を例示するフローチャートである。図16に示すように、携帯端末装置200は、まずステップS61,S62を実行する。ステップS61では、リスト412から選択された部位に対する個別入力画面420をインタフェース生成部213が表示デバイス295に表示させる。ステップS62では、入力デバイス296により材料名入力ボックス421に材料名が入力されたか否かを確認結果生成部214が確認する。
【0105】
ステップS62において、材料名入力ボックス421に材料名が入力されたと判定した場合、携帯端末装置200はステップS63を実行する。ステップS63では、材料名入力ボックス421に入力された材料名により特定される材料がアスベストを含有するか否かをローカル材料データベース221に基づいて確認結果生成部214が確認し、確認結果をインタフェース生成部213が含有有無入力ボックス422に表示させる。インタフェース生成部213は、入力デバイス296により含有有無入力ボックス422に対するテキスト入力が行われた場合に、テキスト入力の内容を含有有無入力ボックス422に表示させる。
【0106】
次に、携帯端末装置200はステップS64を実行する。ステップS62において、材料名入力ボックス421に材料名が入力されていないと判定した場合、携帯端末装置200はステップS63を実行することなくステップS64を実行する。ステップS64では、位置指定画面430の表示が要求されているか否かをインタフェース生成部213が確認する。例えばインタフェース生成部213は、入力デバイス296により位置指定ボタン423が操作されたか否かを確認する。ステップS64において、位置指定画面430の表示が要求されていると判定した場合、携帯端末装置200はステップS65を実行する。ステップS65において、携帯端末装置200は、個別入力画面420の対象部位の位置情報を取得する。ステップS65の内容については後述する。
【0107】
ステップS64において、位置指定画面の表示は要求されていないと判定した場合、携帯端末装置200はステップS66を実行する。ステップS66では、撮影画面440の表示が要求されているか否かをインタフェース生成部213が確認する。例えばインタフェース生成部213は、入力デバイス296により撮影ボタン424が操作されたか否かを確認する。ステップS66において、撮影画面440の表示が要求されていると判定した場合、携帯端末装置200はステップS67を実行する。ステップS67において、携帯端末装置200は、個別入力画面420の対象部位の画像データを取得する。ステップS67の内容については後述する。
【0108】
ステップS65,S67の後、携帯端末装置200は処理をステップS61に戻す。ステップS66において、撮影画面440の表示は要求されていないと判定した場合、携帯端末装置200はステップS71を実行する。ステップS71では、個別入力画面420への入力内容に基づくリストデータの更新が要求されているか否かを確認結果生成部214が確認する。例えば確認結果生成部214は、入力デバイス296によりデータ登録ボタン425が操作されたか否かを確認する。
【0109】
ステップS71において、リストデータの更新は要求されていないと判定した場合、携帯端末装置200は処理をステップS62に戻す。ステップS71において、リストデータの更新が要求されていると判定した場合、携帯端末装置200はステップS72を実行する。ステップS72では、確認結果生成部214が、個別入力画面420への入力内容に基づいてリストデータを更新する。例えば確認結果生成部214は、リストデータにおいて、含有有無入力ボックス422に入力されたアスベスト含有確認結果を、個別入力画面420の対象部位の識別情報に対応付ける。以上でアスベスト含有確認結果の更新手順が完了する。
【0110】
図17は、ステップS65における位置情報の取得手順を例示するフローチャートである。図17に示すように、携帯端末装置200は、まずステップS81,S82,S83を実行する。ステップS81では、個別入力画面420の対象部位に対する位置指定画面430をインタフェース生成部213が表示デバイス295に表示させる。ステップS82では、入力デバイス296により、位置指定画面430の図面431中の一点が選択されるのをインタフェース生成部213が待機する。ステップS83では、インタフェース生成部213が、選択された一点にマーク432を表示させる。
【0111】
次に、携帯端末装置200はステップS84,S85,S86を実行する。ステップS84では、確認結果生成部214が、マーク432の位置の登録が要求されるのを待機する。例えば確認結果生成部214は、入力デバイス296により位置指定画面430の位置登録ボタン433が操作されるのを待機する。ステップS85では、確認結果生成部214が、図面431におけるマーク432の位置を個別入力画面420の対象部位の識別情報に対応付けた部位ごとの位置情報を生成する。ステップS86では、インタフェース生成部213が位置指定画面430を閉じる。以上で位置情報の取得手順が完了する。
【0112】
図18は、ステップS67における画像データの取得手順を例示するフローチャートである。図18に示すように、携帯端末装置200は、まずステップS91,S92を実行する。ステップS91では、個別入力画面420の対象部位に対する撮影画面440をインタフェース生成部213が表示デバイス295に表示させる。インタフェース生成部213は、撮像デバイス297が取得した画像データをリアルタイムで撮影対象ウィンドウ441に表示させる。ステップS92では、画像合成部223が、個別入力画面420の対象部位の識別情報を表示するように情報ウィンドウ442を生成し、撮影対象ウィンドウ441内に表示させる。これにより、撮像デバイス297が取得した画像データに情報ウィンドウ442が合成される。
【0113】
次に、携帯端末装置200はステップS94,S95を実行する。ステップS94では、対象部位の撮影が要求されるのを確認結果生成部214が待機する。例えば確認結果生成部214は、入力デバイス296により撮影ボタン443が操作されるのを待機する。ステップS95では、確認結果生成部214が、撮影対象ウィンドウ441の表示内容に対応する画像データを取得する。次に、携帯端末装置200はステップS96,S97,S98を実行する。ステップS96では、取得済みの画像データの登録が要求されるのを確認結果生成部214が待機する。例えば確認結果生成部214は、入力デバイス296により登録ボタン444が操作されるのを待機する。ステップS97では、確認結果生成部214が、取得済みの画像データを個別入力画面420の対象部位の識別情報に対応付けた部位ごとの画像データを生成する。ステップS98では、インタフェース生成部213が撮影画面440を閉じる。以上で画像データの登録手順が完了する。
【0114】
〔まとめ〕
以上に説明した実施形態は、以下の構成を含む。
(1) 調査対象の建築物9について入力された情報に基づいて、建築物9のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを生成するフォーム生成部112と、フォームデータに即して構造化されたアスベスト含有確認結果に基づいて、建築物9に対する報告書を生成する報告書生成部117と、を有するサーバ装置100と、ネットワーク通信によりサーバ装置100からフォームデータを受信するフォーム受信部211と、フォームデータに即して建築物9の現地確認結果を入力可能なインタフェースを生成するインタフェース生成部213と、インタフェースに入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即してアスベスト含有確認結果を生成する確認結果生成部214と、生成されたアスベスト含有確認結果をネットワーク通信によりサーバ装置100に送信する確認結果送信部215と、を有する携帯端末装置200と、を備え、報告書生成部117は、確認結果送信部215により送信されたアスベスト含有確認結果に基づいて報告書を生成する、アスベスト含有調査の報告書生成システム1。
この報告書生成システム1によれば、アスベスト含有確認結果を構造化するためのフォームデータがサーバ装置100において予め生成される。サーバ装置100からのフォームデータの受信と、フォームデータに即して現地確認結果を入力可能なインタフェースの生成とが携帯端末装置200において行われる。これにより、現地調査に携行可能な携帯端末装置200に対して、フォームデータに即した現地確認結果の入力を容易に行うことが可能となる。インタフェースに現地確認結果に入力されると、入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即したアスベスト含有確認結果が携帯端末装置200によって生成され、生成されたアスベスト含有確認結果が携帯端末装置200からサーバ装置100に送信される。携帯端末装置200からサーバ装置100に送信されるアスベスト含有確認結果は、フォームデータに即して構造化されているので、携帯端末装置200から受信したアスベスト含有確認結果に基づいて、サーバ装置100により報告書が容易に生成される。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を軽減するのに有効である。
【0115】
(2) サーバ装置100は、複数の材料名に対してアスベストの含有の有無を示す材料データベース121を有し、インタフェース生成部213は、現地確認結果として、建築物9の材料名を入力可能なインタフェースを生成し、確認結果生成部214は、インタフェースに入力された材料名と、材料データベース121とに基づいて、アスベスト含有確認結果を生成する、(1)記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム1。
現地調査で確認可能な材料名と、予めサーバ装置100により準備された材料データベース121とに基づくことで、含有確認結果を即時に取得することができる。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を更に軽減することができる。
【0116】
(3) 携帯端末装置200は、ローカル材料データベース221と、ネットワーク通信により、サーバ装置100の材料データベース121にローカル材料データベース221を同期させるデータベース同期部222と、を更に有し、確認結果生成部214は、インタフェースに入力された材料名と、ローカル材料データベース221とに基づいて、アスベスト含有確認結果を生成する、(2)記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム1。
サーバ装置100とのネットワーク通信が確立されている際に、ローカル材料データベース221をサーバ装置100の材料データベース121に同期させておくことによって、サーバ装置100とのネットワーク通信ができない建築物9においても含有確認結果を即時に取得することができる。
【0117】
(4) フォーム生成部112は、建築物9の図面データを含むフォームデータを生成し、インタフェース生成部213は、建築物9の図面において現地調査の対象部位の位置を指定可能なインタフェースを図面データに基づいて生成し、確認結果生成部214は、図面における対象部位の位置情報を含むアスベスト含有確認結果を生成し、報告書生成部117は、アスベスト含有確認結果が含む位置情報と、図面データとに基づいて、対象部位にマークが付された図面を含む報告書を生成する、(1)~(3)のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム1。
報告書の図面において現地調査の対象部位をマークするための情報を、携帯端末装置200から容易に取得し、報告書に反映させることができる。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を更に軽減することができる。
【0118】
(5) インタフェース生成部213は、現地調査の対象部位を撮影可能なインタフェースを生成し、確認結果生成部214は、対象部位の撮影により取得された画像データを含むアスベスト含有確認結果を生成し、報告書生成部117は、アスベスト含有確認結果が含む画像データに基づいて、対象部位の画像を対象部位に対応付けて表示する報告書を生成する、(1)~(4)のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム1。
対象部位に対応付けられた画像データを携帯端末装置200から取得することで、対象部位の画像を対象部位に報告書に対応付けて示す報告書を容易に生成することができる。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を更に軽減することができる。
【0119】
(6) フォーム生成部112は、建築物9における複数の対象部位のリストを含むフォームデータを生成し、インタフェース生成部213は、リストから選択された対象部位を撮影可能なインタフェースを生成し、携帯端末装置200は、選択された対象部位の識別情報を表示するウィンドウを生成し、選択された対象部位の撮影により取得された画像データにウィンドウを合成する画像合成部223を更に有する、(5)記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム1。
画像データと対象部位の識別情報との対応関係を携帯端末装置200において画像データに含めることによって、画像データと対象部位とが分かりやすく対応付けられた報告書をサーバ装置100において容易に生成することができる。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を更に軽減することができる。
【0120】
(7) 確認結果生成部214は、インタフェースへの入力に基づいて含有確認結果を取得できなかった未確認部位がある場合に、未確認部位の情報を含むアスベスト含有確認結果を生成し、サーバ装置100は、アスベスト含有確認結果が含む未確認部位の情報に基づいて、未確認部位に対する材料分析の依頼書を生成する分析依頼書生成部123を更に備える、(1)~(6)のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム1。
現地調査に加えて分析が必要となる部位について、サーバ装置100によって材料分析の依頼書が生成される。従って、アスベスト含有調査の報告書の作成負担を更に軽減することができる。
【0121】
(8) サーバ装置100は、アスベスト含有確認結果を行政サーバ3への登録フォーマットに合わせた登録データを生成するデータフォーミング部124と、登録データを行政サーバ3に登録するデータ登録部125と、を更に有する(1)~(7)のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム1。
アスベストの含有調査の作成負担を更に軽減することができる。
【0122】
(9) サーバ装置100のフォーム生成部112が、調査対象の建築物9について入力された情報に基づいて、建築物9のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを生成することと、サーバ装置100のフォーム送信部が、ネットワーク通信により、フォームデータを携帯端末装置200に送信することと、サーバ装置100の確認結果受信部が、携帯端末装置200によりフォームデータに即して生成されたアスベスト含有確認結果をネットワーク通信により携帯端末装置200から受信することと、サーバ装置100の報告書生成部117が、携帯端末装置200から確認結果受信部が受信したアスベスト含有確認結果に基づいて、建築物9に対する報告書を生成することと、を含むアスベスト含有調査の報告書生成方法。
【0123】
(10) 調査対象の建築物9のアスベスト含有確認結果をアスベスト含有調査の報告書の生成に用い得るように構造化するフォームデータを、ネットワーク通信によりサーバ装置100から受信することと、フォームデータに即して建築物9の現地確認結果を入力可能なインタフェースを生成することと、インタフェースに入力された現地確認結果に基づいて、フォームデータに即してアスベスト含有確認結果を生成することと、生成したアスベスト含有確認結果をネットワーク通信によりサーバ装置100に送信することと、を携帯端末装置200に実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0124】
9…建築物、1…報告書生成システム、100…サーバ装置、112…フォーム生成部、117…報告書生成部、121…材料データベース、3…行政サーバ、123…分析依頼書生成部、124…データフォーミング部、125…データ登録部、200…携帯端末装置、211…フォーム受信部、213…インタフェース生成部、214…確認結果生成部、215…確認結果送信部、221…ローカル材料データベース、222…データベース同期部、223…画像合成部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2023-08-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調査対象の建築物について入力された情報に基づいて、前記建築物の部位ごとの識別情報によりアスベスト含有確認結果を構造化するためのフォームデータを生成するフォーム生成部と、
前記フォームデータに即して構造化された前記アスベスト含有確認結果に基づいて、前記建築物の部位ごとにアスベスト含有の有無を示す報告書を生成する報告書生成部と、
を有するサーバ装置と、
ネットワーク通信により前記サーバ装置から前記フォームデータを受信するフォーム受信部と、
前記フォームデータに基づいて、前記建築物の部位ごとにアスベスト含有の有無の現地確認結果を入力可能なインタフェースを生成するインタフェース生成部と、
前記インタフェースに前記建築物の部位ごとに入力された前記現地確認結果と、前記フォームデータとに基づいて、前記建築物の部位ごとの識別情報により構造化された前記アスベスト含有確認結果を生成する確認結果生成部と、
生成された前記アスベスト含有確認結果を前記ネットワーク通信により前記サーバ装置に送信する確認結果送信部と、
を有する携帯端末装置と、
を備え、
前記報告書生成部は、前記確認結果送信部により送信された前記アスベスト含有確認結果に基づいて前記報告書を生成する、アスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、複数の材料名に対してアスベストの含有の有無を示す材料データベースを有し、
前記インタフェース生成部は、前記現地確認結果として、前記建築物の材料名を入力可能な前記インタフェースを生成し、
前記確認結果生成部は、前記インタフェースに入力された前記材料名と、前記材料データベースとに基づいて、前記アスベスト含有確認結果を生成する、
請求項1記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項3】
前記携帯端末装置は、
ローカル材料データベースと、
前記ネットワーク通信により、前記サーバ装置の前記材料データベースに前記ローカル材料データベースを同期させるデータベース同期部と、
を更に有し、
前記確認結果生成部は、前記インタフェースに入力された前記材料名と、前記ローカル材料データベースとに基づいて、前記アスベスト含有確認結果を生成する、
請求項2記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項4】
前記フォーム生成部は、前記建築物の図面データを含む前記フォームデータを生成し、
前記インタフェース生成部は、前記建築物の図面において現地確認の対象位置を前記建築物の部位ごとに指定可能な前記インタフェースを前記図面データに基づいて生成し、
前記確認結果生成部は、前記建築物の部位ごとの識別情報に、前記現地確認結果と、前記図面における前記対象位置の位置情報とを対応付けた前記アスベスト含有確認結果を生成し、
前記報告書生成部は、前記建築物の部位ごとの識別情報に対応付けられた前記位置情報と、前記図面データとに基づいて、前記建築物の部位ごとに前記対象位置にマークが付された前記図面を含む前記報告書を生成する、
請求項1~3のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項5】
前記インタフェース生成部は、前記建築物の部位ごとに、現地確認の対象位置を撮影可能な前記インタフェースを生成し、
前記確認結果生成部は、前記建築物の部位ごとの識別情報に、前記現地確認結果と、前記対象位置の撮影により取得された画像データとを対応付けた前記アスベスト含有確認結果を生成し、
前記報告書生成部は、前記建築物の部位ごとの識別情報に対応付けられた前記画像データに基づいて、前記建築物の部位ごとに前記対象位置の画像を表示する前記報告書を生成する、
請求項1~3のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項6】
前記フォーム生成部は、前記建築物部位のリストを含む前記フォームデータを生成し、
前記インタフェース生成部は、前記建築物の部位を前記リストから選択可能にし、選択された部の前記対象位置を撮影可能にする前記インタフェースを生成し、
前記携帯端末装置は、前記選択された部位の識別情報を表示するウィンドウを生成し、前記選択された部位の前記対象位置の撮影により取得された前記画像データに前記ウィンドウを合成する画像合成部を更に有する、
請求項5記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項7】
前記確認結果生成部は、前記インタフェースへの入力に基づいてアスベスト含有の有無を特定できなかった未確認部位がある場合に、前記未確認部位の情報を含む前記アスベスト含有確認結果を生成し、
前記サーバ装置は、前記アスベスト含有確認結果が含む前記未確認部位の情報に基づいて、前記未確認部位に対する材料分析の依頼書を生成する分析依頼書生成部を更に備える、
請求項1~3のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項8】
前記サーバ装置は、
前記アスベスト含有確認結果を行政サーバへの登録フォーマットに合わせた登録データを生成するデータフォーミング部と、
前記登録データを前記行政サーバに登録するデータ登録部と、
を更に有する、
請求項1~3のいずれか一項記載のアスベスト含有調査の報告書生成システム。
【請求項9】
サーバ装置のフォーム生成部が、調査対象の建築物について入力された情報に基づいて、前記建築物の部位ごとの識別情報によりアスベスト含有確認結果を構造化するためのフォームデータを生成することと、
前記サーバ装置のフォーム送信部が、ネットワーク通信により、前記フォームデータを携帯端末装置に送信することと、
前記フォームデータに基づいて、前記建築物の部位ごとにアスベスト含有の現地確認結果を入力可能とするように前記携帯端末装置が生成したインタフェースに、前記建築物の部位ごとに入力された前記現地確認結果に基づいて、前記携帯端末装置が前記建築物の部位ごとの識別情報により構造化した前記アスベスト含有確認結果を、前記サーバ装置の確認結果受信部が前記携帯端末装置から受信することと、
前記サーバ装置の報告書生成部が、前記携帯端末装置から確認結果受信部が受信した前記アスベスト含有確認結果に基づいて、前記建築物の部位ごとにアスベスト含有の有無を示す報告書を生成することと、
を含むアスベスト含有調査の報告書生成方法。
【請求項10】
調査対象の建築物の部位ごとの識別情報によりアスベスト含有確認結果を構造化するためのフォームデータを生成し前記フォームデータに即して構造化された前記アスベスト含有確認結果に基づいて、前記建築物の部位ごとにアスベスト含有の有無を示す報告書を生成するサーバ装置から、ネットワーク通信により前記フォームデータを受信することと、
前記フォームデータに基づいて、前記建築物の部位ごとにアスベスト含有の有無の現地確認結果を入力可能なインタフェースを生成することと、
前記インタフェースに前記建築物の部位ごとに入力された前記現地確認結果に基づいて、前記建築物の部位ごとの識別情報により構造化された前記アスベスト含有確認結果を生成することと、
生成した前記アスベスト含有確認結果を前記ネットワーク通信により前記サーバ装置に送信することと、
を携帯端末装置に実行させるためのプログラム。