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特開2024-65518管材設置ユニットと管材の設置撤去方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065518
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】管材設置ユニットと管材の設置撤去方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 3/10 20060101AFI20240508BHJP
   E02D 3/12 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
E02D3/10 101
E02D3/12 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174429
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】池上 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】藤原 斉郁
【テーマコード(参考)】
2D040
2D043
【Fターム(参考)】
2D040AB01
2D040EA05
2D043DA04
2D043DB04
(57)【要約】
【課題】管材における貫入体との接合部の破損を防止することのできる、管材設置ユニットと、管材を利用した後に管材を効率的に地盤から撤去することのできる、管材の設置撤去方法を提供する。
【解決手段】芯材20と、芯材20に外装されている管材50と、それらの先端側に設けられている貫入体60とを備え、芯材20を打ち込むことにより管材50を地盤内に設置する管材設置ユニット100であり、貫入体60には、芯材20の先端が着脱される芯材着脱部70Aが直接的もしくは間接的に設けられ、管材50は、先端31を含む管材先端部30と管材一般部40との接続体であり、管材一般部40に比べて管材先端部30の剛性が高い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯材と、該芯材に外装されている管材と、該芯材と該管材の先端側に設けられている貫入体とを備え、該芯材を打ち込むことにより該管材を地盤内に設置する、管材設置ユニットであって、
前記貫入体には、前記芯材の先端が着脱される芯材着脱部が直接的もしくは間接的に設けられており、
前記管材は、前記先端を含む管材先端部と、管材一般部との接続体であり、該管材一般部に比べて該管材先端部の剛性が高いことを特徴とする、管材設置ユニット。
【請求項2】
前記貫入体には、前記管材先端部が固定される管材固定部がさらに設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の管材設置ユニット。
【請求項3】
前記管材先端部の長さが、前記管材固定部の長さの2倍以上に設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の管材設置ユニット。
【請求項4】
前記管材先端部と前記管材一般部の接続部において、補強部材が該管材先端部と該管材一般部に跨がって双方に固定されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の管材設置ユニット。
【請求項5】
前記貫入体が、縮径先端と、側面と、該縮径先端と反対側の背面とを備え、
前記背面には、前記芯材着脱部である第1着脱体が直接的もしくは間接的に取り付けられており、
前記第1着脱体に対して前記芯材が着脱自在に接続していることを特徴とする、請求項2に記載の管材設置ユニット。
【請求項6】
前記芯材が複数の分割芯材を備え、該分割芯材の端部には螺合継手があり、相互に接続される2つの該分割芯材の該螺合継手同士が接続されており、
前記第1着脱体が第1凹部もしくは第1凸部を有し、該第1凹部もしくは該第1凸部の表面にねじ溝が設けられており、
前記分割芯材のうち、前記第1着脱体に螺合する分割芯材の先端には第2着脱体が取り付けられ、該第2着脱体が前記第1凹部もしくは前記第1凸部に嵌まり込む第2凸部もしくは第2凹部を有し、該第2凸部もしくは該第2凹部の表面にねじ溝が設けられており、
前記螺合継手の螺合回転方向と、前記第1着脱体と前記第2着脱体との螺合回転方向が逆に設定されていることを特徴とする、請求項5に記載の管材設置ユニット。
【請求項7】
前記第1着脱体が前記第1凹部を有し、前記第2着脱体が前記第2凸部を有する場合において、
前記第1凹部が、前記第2着脱体側に向かって拡径しており、
前記第2凸部が、前記第1着脱体側に向かって縮径していることを特徴とする、請求項6に記載の管材設置ユニット。
【請求項8】
地盤内に管材を設置し、地盤内にて所定の目的の下で該管材を利用した後に、該管材を地上へ引き上げて撤去する、管材の設置撤去方法であって、
芯材と、該芯材に外装されている管材と、該芯材と該管材の先端側に設けられている貫入体とを備える管材設置ユニットを用意し、該芯材を地盤内に打ち込むことによって該管材を地盤内に設置する、管材設置工程と、
前記芯材を前記貫入体から取り外し、引き上げて撤去する、芯材撤去工程と、
前記管材を所定の目的の下で利用した後、前記芯材を該管材の内部に戻して前記貫入体に取り付け、芯材を引き上げることで前記管材を地盤から撤去する、管材撤去工程とを有することを特徴とする、管材の設置撤去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管材設置ユニットと管材の設置撤去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地盤内には、様々な目的に供するべく、塩化ビニル樹脂管(塩ビ管)等からなる管材が設置される。一例として、集水を目的とした集水井戸としての管材や、地盤改良を目的として薬液やセメントミルク等を地盤内へ注入するケーシングとしての管材、地盤の地層構造をその間隙率に応じた比抵抗を探査することにより特定することを目的とした探査管としての管材等を挙げることができる。
いずれの目的においても、管材を地盤内に挿入することから、地盤に影響を与えない材質の塩ビ管等が用いられることが往々にしてあり、比抵抗探査においては管材の設置期間が長期に及ぶことと、絶縁性能を要することから、塩ビ管が一般に用いられる。
塩ビ管等の管材を地盤内へ設置するに当たり、硬質で先鋭の貫入体(先端コーン)の側面に管材の先端を嵌め込んだり、螺合させることによって固定し、管材の内側に芯材を設置し、芯材の先端を貫入体の背面に固定もしくは当接させ、芯材を打ち込むこと(圧入も含む)により、管材に打ち込みの際の影響を与えることなく、地盤内へのスムーズな管材の設置を行う方法が適用される場合がある。
しかしながら、この方法では、硬質の貫入体に比べて相対的に剛性の低い塩ビ管等からなる管材における貫入体との接合部において、様々な理由から破損が生じる恐れがある。
【0003】
例えば、芯材に作用する押し込み力(下方への力)よりも管材と地盤との間の周面摩擦力(上方への力)が大きな場合は、管材における貫入体との接合部において引張破壊が生じ得る。
一方、芯材の打ち込み中に貫入体の先端が礫などに衝突した際には、礫を避けるようにして貫入体の貫入方向が側方へずれ、この貫入体の側方へのずれの際に、管材における貫入体との接合部には曲げ破壊が生じ得る。
【0004】
以上のことから、相対的に硬質の貫入体に管材の先端を取り付け、管材の内側に配設される芯材を打ち込むことにより管材を地盤内に設置するに際して、管材における貫入体との接合部の破損を防止できる管材設置ユニットが望まれる。
【0005】
また、地盤内に管材を設置した後、管材を所定の目的の下で利用するべく、管材の内側にある芯材は地上へ引き上げて撤去され、管材が利用されることになる。例えば、比抵抗探査においては、管材の内部に測定用のゾンデが挿入されることになる。また、集水井戸においては、管材の内部に水中ポンプ等が設置される。
そして、管材を所定の目的で利用した後は、地盤から管材を地上へ引き上げて撤去することにより、地盤内に人工部材が残置されないことから望ましい。
しかしながら、これまで、このように地盤内に管材を設置し、管材の設置に利用した芯材が先行して地上へ引き上げられて管材が所定の目的の下で利用された後に、管材を地上へ引き上げて地盤内から撤去する方法は確立されていない。
そこで、例えば、管材の撤去に際して、管材よりも口径の大きなケーシングを用いた所謂被せ掘りによる方法が一例として考えられるが、削孔時間と削孔コストがかかるといった課題がある。
【0006】
以上のことから、相対的に硬質の貫入体に管材の先端を取り付け、管材の内側に配設される芯材を打ち込むことにより管材を地盤内に設置し、管材を所定の目的の下で利用するべく、管材の内側にある芯材を地上へ引き上げて撤去し、管材を利用した後に、時間とコストをかけることなく、管材を効率的に地盤から撤去することのできる、管材の設置撤去方法が望まれる。
【0007】
ここで、特許文献1には、芯材と、芯材に外装された管材と、管材の先端に設けられた先端部材とを備える、管材打込みユニットが提案されている。この管材打込みユニットにおいて、先端部材には、芯材の先端を着脱するための芯材固定部が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2017-155432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載の管材打込みユニットによれば、管材の地盤内への設置に際して直接打ち込まれる芯材が、先端部材に着脱可能に固定されているため、芯材を転用することができ、工費の低減を図ることができる。しかしながら、特許文献1には、上記する課題、すなわち、相対的に硬質の貫入体に管材の先端を取り付け、管材の内側に配設される芯材を打ち込むことにより管材を地盤内に設置するに際して、管材における貫入体との接合部の破損を防止するための手段の開示はない。
また、特許文献1には、管材の内側に配設される芯材を打ち込むことにより管材を地盤内に設置し、管材を所定の目的の下で利用するべく、管材の内側にある芯材を地上へ引き上げて撤去し、管材を利用した後に、時間とコストをかけることなく、管材を効率的に地盤から撤去するための手段の開示もない。
【0010】
本発明は、相対的に硬質の貫入体に管材の先端を取り付け、管材の内側に配設される芯材を打ち込むことにより管材を地盤内に設置するに際して、管材における貫入体との接合部の破損を防止することのできる、管材設置ユニットを提供することを目的としている。また、管材の内側に配設される芯材を打ち込むことにより管材を地盤内に設置し、管材を所定の目的の下で利用するべく、管材の内側にある芯材を地上へ引き上げて撤去し、管材を利用した後に、時間とコストをかけることなく、管材を効率的に地盤から撤去することのできる、管材の設置撤去方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成すべく、本発明による管材設置ユニットの一態様は、
芯材と、該芯材に外装されている管材と、該芯材と該管材の先端側に設けられている貫入体とを備え、該芯材を打ち込むことにより該管材を地盤内に設置する、管材設置ユニットであって、
前記貫入体には、前記芯材の先端が着脱される芯材着脱部が直接的もしくは間接的に設けられており、
前記管材は、前記先端を含む管材先端部と、管材一般部との接続体であり、該管材一般部に比べて該管材先端部の剛性が高いことを特徴とする。
【0012】
本態様によれば、管材の先端側に貫入体がある構成において、管材が、この先端を含む管材先端部と、管材一般部との接続体であり、管材一般部に比べて管材先端部の剛性が高いことにより、管材における貫入体との接合部の剛性が高くなり、このことによって管材を地盤内に設置する際の管材の当該接合部における引張破壊や曲げ破壊といった各種の破壊を効果的に抑制することができる。
本態様において、管材先端部が例えば鋼管により形成され、管材一般部が例えば塩ビ管等の樹脂管により形成される形態を一例として挙げることができる。また、貫入体は、鋼製で先端が先鋭もしくは先端に向かって縮径した湾曲状を呈し、地盤内への貫入性に優れた形状を備えている部材であるのが好ましい。
ここで、本態様では、貫入体と管材が別体に製作され、貫入体に対して管材の先端が接続される形態と、貫入体と管材の管材先端部が一体に製作される形態の双方を含んでいる。後者の形態では、貫入体と管材の接続部は存在しないものの、管材における貫入体との境界付近の剛性が高いことから、この境界付近の破損を抑制することができる。
【0013】
また、貫入体に対して、芯材の先端が着脱される芯材着脱部が直接的もしくは間接的に設けられていることにより、貫入体からの芯材の着脱を可能にしている。ここで、「直接的もしくは間接的に設けられている」とは、貫入体に対して芯材着脱部が直接取り付けられていることの他に、貫入体に対して例えば軸状の部材が取り付けられ、この軸状の部材に対して芯材着脱部が取り付けれることにより、貫入体に対して芯材着脱部が間接的に取り付けられる形態等を含んでいる。貫入体に対して軸状の部材を取り付け、この軸状の部材によって芯材着脱部の取り付け位置を地上側へ所望にスライドさせることにより、貫入体に芯材着脱部を直接取り付けようとした際に、管材の内部構造によって取り付けが困難になる場合などに対応することが可能になる。また、芯材着脱部の取り付け位置が地上側へスライドすることにより、地上から芯材を挿入して芯材着脱部に取り付ける際の取り付け性も良好になる。
【0014】
また、本発明による管材設置ユニットの他の態様において、
前記貫入体には、前記管材先端部が固定される管材固定部がさらに設けられていることを特徴とする。
【0015】
本態様によれば、貫入体に管材先端部が固定される管材固定部が設けられていること、すなわち、貫入体の管材固定部に対して管材先端部が接続されることにより、貫入体と管材先端部が別体で製作されることから、双方の製作性が良好になる。ここで、管材固定部は、表面にねじ溝を有して管材先端部が螺合する形態や、表面にねじ溝を備えず、管材先端部が嵌まり込んでいる形態、この嵌まり込んだ状態で接続端同士が溶接されている形態等を挙げることができる。
【0016】
また、本発明による管材設置ユニットの他の態様は、
前記管材先端部の長さが、前記管材固定部の長さの2倍以上に設定されていることを特徴とする。
【0017】
本態様によれば、管材先端部の長さが管材固定部の長さの2倍以上に設定され、従って、管材先端部よりも剛性の低い管材一般部と管材先端部との接続箇所が管材固定部からその長さ以上離れた位置に設定されていることにより、芯材の打ち込み中に貫入体の先端が礫などに衝突した際に、礫を避けるようにして貫入体の貫入方向が側方へずれ、この貫入体の側方へのずれの際に、管材における貫入体との接合部に曲げが生じた場合でも、この曲げの影響を管材一般部と管材先端部の接続箇所に及ぼすことを抑制でき、相対的に剛性の低い管材一般部の曲げ破壊等を抑制できる。
【0018】
また、本発明による管材設置ユニットの他の態様は、
前記管材先端部と前記管材一般部の接続部において、補強部材が該管材先端部と該管材一般部に跨がって双方に固定されていることを特徴とする。
【0019】
本態様によれば、管材先端部と管材一般部の接続部において、補強部材が管材先端部と管材一般部に跨がって双方に固定されていることにより、接続部を補強部材にて効果的に補強することができる。ここで、補強部材には鋼管等が適用でき、管材先端部と管材一般部の内側に配設して裏当て鋼管とし、裏当て鋼管と管材先端部及び管材一般部を溶接やボルト、ネジ等で固定することができる。
【0020】
また、本発明による管材設置ユニットの他の態様は、
前記貫入体が、縮径先端と、側面と、該縮径先端と反対側の背面とを備え、
前記背面には、前記芯材着脱部である第1着脱体が直接的もしくは間接的に取り付けられており、
前記第1着脱体に対して前記芯材が着脱自在に接続していることを特徴とする。
【0021】
本態様によれば、貫入体が縮径先端と側面を備えていることにより、この側面が例えば管材固定部となり、縮径先端と干渉することなく管材先端部を貫入体に接続することができる。また、貫入体の背面に対して芯材着脱部である第1着脱体が直接的もしくは間接的に取り付けられていることにより、貫入体に対する芯材の良好な着脱を実現できる。
【0022】
また、本発明による管材設置ユニットの他の態様は、
前記芯材が複数の分割芯材を備え、該分割芯材の端部には螺合継手があり、相互に接続される2つの該分割芯材の該螺合継手同士が接続されており、
前記第1着脱体が第1凹部もしくは第1凸部を有し、該第1凹部もしくは該第1凸部の表面にねじ溝が設けられており、
前記分割芯材のうち、前記第1着脱体に螺合する分割芯材の先端には第2着脱体が取り付けられ、該第2着脱体が前記第1凹部もしくは前記第1凸部に嵌まり込む第2凸部もしくは第2凹部を有し、該第2凸部もしくは該第2凹部の表面にねじ溝が設けられており、
前記螺合継手の螺合回転方向と、前記第1着脱体と前記第2着脱体との螺合回転方向が逆に設定されていることを特徴とする。
【0023】
本態様によれば、第1着脱体の凹部もしくは凸部に対して、芯材を構成する複数の分割芯材の先端に取り付けられている第2着脱体の凸部もしくは凹部が螺合し、各分割芯材同士も螺合継手を介して相互に螺合する形態において、螺合継手の螺合回転方向と、第1着脱体と第2着脱体との螺合回転方向が逆に設定されていることにより、管材を地盤内に設置し、芯材を引き上げて撤去するに当たり、第1着脱体から第2着脱体を回転させて双方を分離する際に、分割芯材同士を繋ぐ螺合継手が分離することを防止できる。
このことにより、所定長さの分割芯材を繋いで多様な長さの芯材を形成することを可能にしながら、管材の地盤内設置後の貫入体からの芯材の分離及び引き上げ撤去を実現することを可能にする。
【0024】
また、本発明による管材設置ユニットの他の態様は、
前記第1着脱体が前記第1凹部を有し、前記第2着脱体が前記第2凸部を有する場合において、
前記第1凹部が、前記第2着脱体側に向かって拡径しており、
前記第2凸部が、前記第1着脱体側に向かって縮径していることを特徴とする。
【0025】
本態様によれば、第1着脱体の凹部が第2着脱体側に向かって拡径し、第2着脱体の凸部が第1着脱体側に向かって縮径していることにより、管材を地盤内で所定の目的の下で供用した後、管材の内側へ芯材を挿入して、貫入体に直接的もしくは間接的に取り付けられている第1着脱体に対して芯材の先端にある第2着脱体を回転させて接続する際の、位置合わせや接続性が良好になる。
【0026】
また、本発明による管材の設置撤去方法の一態様は、
地盤内に管材を設置し、地盤内にて所定の目的の下で該管材を利用した後に、該管材を地上へ引き上げて撤去する、管材の設置撤去方法であって、
芯材と、該芯材に外装されている管材と、該芯材と該管材の先端側に設けられている貫入体とを備える管材設置ユニットを用意し、該芯材を地盤内に打ち込むことによって該管材を地盤内に設置する、管材設置工程と、
前記芯材を前記貫入体から取り外し、引き上げて撤去する、芯材撤去工程と、
前記管材を所定の目的の下で利用した後、前記芯材を該管材の内部に戻して前記貫入体に取り付け、芯材を引き上げることで前記管材を地盤から撤去する、管材撤去工程とを有することを特徴とする。
【0027】
本態様によれば、本発明の管材設置ユニットを適用することにより、管材の内側に配設される芯材を打ち込むことによって管材を地盤内に設置し、管材を所定の目的の下で利用するべく、管材の内側にある芯材を地上へ引き上げて撤去し、管材を利用した後に、時間とコストをかけることなく、管材を効率的に地盤から引き上げて撤去することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の管材設置ユニットによれば、相対的に硬質の貫入体に管材の先端を取り付け、管材の内側に配設される芯材を打ち込むことにより管材を地盤内に設置するに際して、管材における貫入体との接合部の破損を防止することができる。また、本発明による管材の設置撤去方法によれば、管材の内側に配設される芯材を打ち込むことによって管材を地盤内に設置し、管材を所定の目的の下で利用するべく、管材の内側にある芯材を地上へ引き上げて撤去し、管材を利用した後に、管材を時間とコストをかけることなく、効率的に地盤から撤去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】実施形態に係る管材設置ユニットの一例の縦断面図である。
図2】第1着脱体の第1凹部に対して第2着脱体の第2凸部が位置合わせされ、螺合される状態を説明した図である。
図3】実施形態に係る管材設置ユニットの他の例の縦断面図である。
図4】実施形態に係る管材の設置撤去方法の一例の工程図である。
図5図4に続いて、実施形態に係る管材の設置撤去方法の一例の工程図である。
図6図5に続いて、実施形態に係る管材の設置撤去方法の一例の工程図である。
図7図6に続いて、実施形態に係る管材の設置撤去方法の一例の工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、実施形態に係る管材設置ユニットと管材の設置撤去方法について、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
【0031】
[実施形態に係る管材設置ユニット]
はじめに、図1乃至図3を参照して、実施形態に係る管材設置ユニットの複数の例について説明する。ここで、図1は、実施形態に係る管材設置ユニットの一例の縦断面図であり、図2は、第1着脱体の第1凹部に対して第2着脱体の第2凸部が位置合わせされ、螺合される状態を説明した図である。また、図3は、実施形態に係る管材設置ユニットの他の例の縦断面図である。
【0032】
以下で説明する管材設置ユニットを構成する管材は、地盤の地層構造をその間隙率に応じた比抵抗を探査することにより特定することを目的とした探査管として利用されるものであるが、管材はその他、集水を目的とした集水井戸として利用される形態や、地盤改良を目的として薬液やセメントミルク等を地盤内へ注入するケーシングとして利用される形態等であってもよい。
【0033】
図1に示すように、管材設置ユニット100は、芯材20と、芯材20に外装されている管材50と、芯材20と管材50の先端側に設けられている貫入体60とを有する。
【0034】
貫入体60は鋼製の部材であり、円錐状の縮径先端61と、縮径先端61の後方にある円柱体62とを有し、これらが一体に成形されている。円柱体62の側面63にはねじ溝が設けられており、円柱体62の背面64の中央には円柱体62の内部に延びる第3凹部65が設けられ、第3凹部65の内面にもねじ溝が設けられている。
【0035】
側面63のねじ溝には、以下で説明する管材50を形成する管材先端部30の先端が螺合するようになっており、従って、側面63は管材50を貫入体60に固定する管材固定部を形成する。ここで、側面63の長さ(円柱体62の高さ)はt1である。
【0036】
貫入体60の第3凹部65には、以下で説明する芯材20の先端が着脱する、鋼製の第1着脱体70A(芯材着脱部の一例)が取り付けられている。具体的には、第1着脱体70Aは、第3凹部65に螺合するねじ溝を表面に備えた円柱状の第3凸部71(縮径円柱体)と、第3凸部71よりも大径の大径円柱体72とを有し、大径円柱体72には、別途の第2着脱体70Bが螺合するねじ溝を表面に備えた第1凹部73が設けられている。
【0037】
管材設置ユニット100の全体を地盤内に設置するに当たり、打ち込み機等によって直接打ち込まれる芯材20は、所定の長さを有する複数の分割芯材10により形成される。分割芯材10は鋼管により形成されており、分割芯材10の両端部には螺合継手(雄継手11と雌継手12のいずれか一方)があり、相互に接続される2つの分割芯材10の螺合継手11,12同士が接続されるようになっている。
【0038】
複数の分割芯材10のうち、第1着脱体70A側に位置する分割芯材10の先端13の内面にはねじ溝があり、このねじ溝に対して、第2着脱体70Bを形成して表面にねじ溝を備えた円柱状の第4凸部77が螺合している。
【0039】
第2着脱体70Bも第1着脱体70Aと同様に鋼製であり、第4凸部77と、第4凸部77に一体に形成されている中央円柱体76と、中央円柱体76に一体に形成されて表面にねじ溝を備えた第2凸部75とを有する。
【0040】
ここで、第1着脱体70Aの第1凹部73は、第2着脱体70B側に向かって拡径しており、第2着脱体70Bの第2凸部75は、第1着脱体70A側に向かって縮径している。尚、図示例とは逆に、第1着脱体が凸部(第1凸部)を有し、第2着脱体が凹部(第2凹部)を有する形態であってもよい。
【0041】
管材50は、貫入体60に固定される先端31を含む円筒状の管材先端部30と、同様に円筒状の管材一般部40との接続体である。管材先端部30は鋼管により形成され、先端31には、貫入体60の管材固定部63に螺合するねじ溝が形成されている。
【0042】
一方、管材先端部30の後端32には係合溝が設けられており、管材一般部40の先端43が係合するようになっている。管材一般部40は、所定長さの複数の絶縁部41と、2つの絶縁部41の間にある導電部42とを有するハイブリッド管である。
【0043】
絶縁部41は塩ビ管により形成されているが、その他の素材の通電不可で一定の剛性のある合成樹脂管であってよく、例えばポリエチレン管等が代替管として挙げられる。
【0044】
このように、管材50は、主構成が塩ビ管からなる管材一般部40に比べて、鋼管からなる管材先端部30の剛性が高く設定されている。このように、管材一般部40に比べて管材先端部30の剛性が高く設定されていることにより、管材50における貫入体60との接合部(管材固定部63と接合される先端31及びその周辺箇所)の剛性が高くなり、このことによって管材50を地盤内に設置する際の管材50の当該接合部における引張破壊や曲げ破壊といった各種の破壊を効果的に抑制することができる。また、例えばN値が30程度の硬い地盤に対しても、これらの破壊を防止しながら管材50を地盤内に設置することが可能になる。
【0045】
ここで、引張破壊とは、既述するように、芯材20に作用する押し込み力よりも管材50と地盤との間の周面摩擦力が大きな場合に、管材50における貫入体60との接合部において生じ得る破壊である。一方、曲げ破壊とは、芯材20の打ち込み中に貫入体60の先端が礫などに衝突した際に、礫を避けるようにして貫入体60の貫入方向が側方へずれ、この貫入体60の側方へのずれの際に、管材50における貫入体60との接合部に生じ得る破壊である。
【0046】
ここで、管材先端部30の長さt2は、管材固定部63の長さt1の2倍以上に設定されている。管材先端部30の長さt2が管材固定部63の長さt1の2倍以上に設定されていること、言い換えると、管材先端部30よりも剛性の低い管材一般部40と管材先端部30との接続箇所が管材固定部63の端部から当該管材固定部63の長さt1以上離れた位置に設定されていることにより、上記する貫入体60の側方へのずれの際に管材50における貫入体60との接合部に曲げが生じた場合でも、この曲げの影響を管材一般部40と管材先端部30の接続箇所に及ぼすことを抑制でき、相対的に剛性の低い管材一般部40の曲げ破壊を抑制することが可能になる。
【0047】
また、管材先端部30と管材一般部40の接続部のうち、双方の内側には、裏当て鋼管により形成される補強部材80が双方に跨がるようにして配設され、複数の抵頭ネジ85により双方に固定されている。ここで、補強部材80を管材先端部30と管材一般部40に固定する手段は、抵頭ネジ85の他にも、溶接やボルト、これらの複数種の組み合わせであってよい。
【0048】
上記するように、管材先端部30の長さt2が管材固定部63の長さt1の2倍以上に設定されていることにより、管材先端部30と管材一般部40の接続部の曲げ破壊は効果的に抑制されるが、当該接続部が補強部材80にて補強されていることにより、異種部材による接続部ゆえに構造弱部となり得る当該接続部を効果的に補強することができる。
【0049】
管材設置ユニット100のうち、貫入体60と第1着脱体70Aの接続部、第1着脱体70Aと第2着脱体70Bの接続部、第2着脱体70Bと分割芯材10の接続部、及び隣接する2つの分割芯材10の螺合継手11,12の接続部はいずれも、双方のねじ溝同士が螺合することにより形成される。ここで、第1着脱体70Aと第2着脱体70Bとの螺合回転方向と、その他の部材同士の螺合回転方向は、相互に逆方向となるように設定されている。
【0050】
このように螺合回転方向が逆方向に設定されていることにより、地盤内に管材50を設置し、その内部にある芯材20を地上へ引き上げて撤去するに当たり、芯材20を回転させて第1着脱体70Aと第2着脱体70Bの螺合状態を解除しようとした際に、分割芯材10同士の螺合状態が同時に解除されることをはじめとして、その他の螺合状態が同時に解除されることを防止できる。
【0051】
すなわち、第1着脱体70Aと第2着脱体70Bの螺合状態のみを解除することにより、貫入体60(及び第1着脱体70A)から芯材20(及び第2着脱体70B)を速やかに取り外すことができ、スムーズかつ確実な芯材20の引き上げ撤去を実現できる。
【0052】
尚、管材50の地盤内における所定目的の下での供用後、管材50を地上へ引き上げて撤去する際には、管材50の内部に第2着脱体70を先端に備えた芯材20を再度挿入し、芯材20を回転させて第1着脱体70Aに対して第2着脱体70Bを螺合させた後、芯材20を引き上げることにより、管材設置ユニット100の地盤内からの引き上げ撤去を実現できる。
【0053】
ここで、この引き上げ撤去において第1着脱体70Aに対して第2着脱体70Bを螺合させる場合に、第1着脱体70Aの第1凹部73が第2着脱体70B側に向かって拡径し、第2着脱体70Bの第2凸部75が第1着脱体70A側に向かって縮径していることにより、図2に示すように、第2凸部75を第1凹部73に対してX1方向に近接させ、双方を位置合わせする際の操作性が容易となり、効率的に双方の螺合を実現することができる。
【0054】
尚、図示例は、各部材同士の接続がねじ溝同士による螺合によるものであるが、例えば、貫入体60と管材先端部30が溶接により一体とされてもよいし、貫入体60の第3凹部65と第1着脱体70Aも溶接により一体とされてもよい。さらに、貫入体60と管材先端部30が一体に成形されてもよく、貫入体60と第1着脱体70Aが一体に成形されてもよく、貫入体60と管材先端部30と第1着脱体70Aの三者が一体に成形されてもよい。
【0055】
図3に示す他の例の管材設置ユニット100Aは、貫入体60の第3凹部65に対して、第1着脱体70Aが直接螺合する代わりに、鋼管からなる軸状部材15の先端16の表面のねじ溝が螺合し、軸状部材15の後端17の表面のねじ溝に対して第1着脱体70Aの第3凸部71が螺合している点において、管材設置ユニット100と相違する。
【0056】
軸状部材15には例えば分割芯材を適用でき、その長さt3は、第1着脱体70Aの取り付け位置が管材先端部30と管材一般部40の接続部よりも地上側(図3では、紙面右側)となるように設定されている。
【0057】
このように、長さt3を備えた軸状部材15を介して貫入体60と第1着脱体70Aを接続することにより、補強部材80と第1着脱体70Aが干渉し、従って貫入体60に対して第1着脱体70Aを直接取り付けることができない場合でも、貫入体60に対して第1着脱体70Aを間接的に取り付けることが可能になる。
【0058】
[実施形態に係る管材の設置撤去方法]
次に、図4乃至図7を参照して、実施形態に係る管材の設置撤去方法の一例について説明する。ここで、図4乃至図7は順に、実施形態に係る管材の設置撤去方法の一例の工程図である。
【0059】
図示例の管材の設置撤去方法では、まず、図4に示すように、探査対象となる地盤Gに対して、管材設置ユニット100を挿入する。この際、管材50よりも芯材20の上端を上方に張り出させた上で、芯材20の上端が貫通するキャップ92を管材50の上端に被せ、キャップ92の上に芯材打ち込み機90を設置し、芯材打ち込み機90の下端に芯材20の上端を接続する。
【0060】
芯材打ち込み機90によって芯材20を打撃や振動圧入等によって下方へY1方向に打ち込むことにより、管材設置ユニット100が地盤G内へY2方向に打ち込まれる。この打ち込みにより、管材50を地盤Gに設置し、管材50の備える複数(図示例は3つ)の導電部42を地盤Gの対応する深度に位置合わせさせる(以上、管材設置工程)。
【0061】
次に、図5に示すように、芯材20をY5方向に回転させることにより、第1着脱体70Aに対して第2着脱体70Bのみが同方向であるY6方向に回転し、双方の螺合状態を解除する。この際、螺合接続される他の部材同士は、その回転方向が第1着脱体70A及び第2着脱体70Bの螺合回転方向と逆に設定されていることから、螺合状態がそのまま維持される。
【0062】
第1着脱体70Aと第2着脱体70Bとの螺合状態を解除した後、芯材20と第2着脱体70Bを地上へY7方向に引き上げて撤去する(以上、芯材撤去工程)。
【0063】
次に、図6に示すように、長尺な測定用ゾンデ95の外周に対して、各導電部42間の離間に応じた位置に複数(図示例は3つ)の電極96を取り付けた状態で、管材50の内部にY8方向に挿入し、各電極96を対応する導電部42に接触させた状態で測定用ゾンデ95を固定する。
【0064】
その後、測定用ゾンデ95に通電し、電極96及び導電部42を介して、地盤Gの各深度レベルにおいてそれぞれ、Z1方向、Z2方向、及びZ3方向へ電気を流す。ここで、図示例のような管材設置ユニット100は、探査対象地盤Gの複数箇所に設置されており、各導電部42から流された電気は、他の管材設置ユニット100の管材50の備える対応する深度レベルにある導電部42に通電されることになる。
【0065】
複数の管材設置ユニット100における対応した深度レベルでの導電部42の間で、地盤Gを介して交換直流電流が印加され、その際の電圧を測定する。計測された電圧データを逆解析することにより、地盤Gの2次元もしくは3次元の比抵抗分布を得ることができる。
【0066】
これは、地盤G内における間隙率に応じて比抵抗(電気抵抗)が変化する性質を利用して、各深度レベルにおける地盤性状を特定する比抵抗トモグラフィーによる電気探査であり、1次元情報であるボーリング調査地点の間に管材設置ユニット100を設置して上記比抵抗分布を求めることにより、1次元情報を補間して、面的な地層構造を効果的に把握することが可能になる。
【0067】
ここで、図示例では、測定用ゾンデ95に対して各導電部42の位置に固有の電極96が取り付けられている形態を利用しているが、測定用ゾンデ95に対して1つの電極96のみが取り付けられ、測定用ゾンデ95を挿入して電極96を測定深度レベルの導電部42に位置合わせし、これを各導電部42に対して実行する形態であってもよい。
【0068】
探査が終了した後、図7に示すように、管材50から測定用ゾンデ95を引き上げて撤去する。次に、第2着脱体70を先端に備えた芯材20を再度Y9方向に挿入し、芯材20をY10方向に回転させて第1着脱体70Aに対して第2着脱体70BをY11方向に螺合させた後、芯材20を地上へY12方向に引き上げることにより、管材設置ユニット100の地盤G内からの引き上げ撤去を行う(以上、管材撤去工程)。
【0069】
図示する管材の設置撤去方法によれば、管材50の内側に配設される芯材20を打ち込むことによって管材50を地盤G内に設置し、管材50を所定の目的の下で利用するべく、管材50の内側にある芯材20を地上へ引き上げて撤去し、管材50を利用した後に、時間とコストをかけることなく、管材50を効率的に地盤Gから引き上げて撤去することができる。
【0070】
尚、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、ここで示した構成に本発明が何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0071】
10:分割芯材
11:螺合継手(雄継手)
12:螺合継手(雌継手)
13:先端
15:軸状部材(分割芯材)
16:先端
17:後端
20:芯材
30:管材先端部
31:先端
32:後端
40:管材一般部
41:絶縁部
42:導電部
43:先端
50:管材
60:貫入体
61:縮径先端
62:円柱体
63:側面(管材固定部)
64:背面
65:第3凹部
70A:第1着脱体(芯材着脱部)
70B:第2着脱体
71:縮径円柱体(第3凸部)
72:大径円柱体
73:第1凹部
75:第2凸部
76:中央円柱体
77:第4凸部
80:補強部材(裏当て鋼管)
85:抵頭ネジ
90:芯材打ち込み機
92:キャップ
95:測定用ゾンデ
96:電極
100,100A:管材設置ユニット
G:地盤
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7