(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065524
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】イメージセンサー回路
(51)【国際特許分類】
H04N 25/78 20230101AFI20240508BHJP
【FI】
H04N5/378
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174438
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】319006047
【氏名又は名称】シャープセミコンダクターイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森川 佳直
(72)【発明者】
【氏名】牛永 健雄
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024CY16
5C024HX23
5C024HX32
5C024HX57
(57)【要約】
【課題】高速で動作し、小さな面積しか占めないイメージセンサー回路を提供する。
【解決手段】イメージセンサー回路は、複数のカラムアナログ/デジタル変換回路を備え、前記複数のカラムアナログ/デジタル変換回路に含まれる各カラムアナログ/デジタル変換回路は、画素により出力されたアナログ信号をアナログ/デジタル変換することにより得られるアナログ/デジタル変換データを構成する第1から第nまでのビットデータをそれぞれ記憶し、前記nが2以上の整数である第1から第nまでの記憶素子と、第1から第n-1までの記憶素子から、第2から第nまでの記憶素子へ、前記第1から第n-1までの記憶素子に記憶されたビットデータをそれぞれ転送する第1から第n-1までの転送経路と、第nの記憶素子から前記各カラムアナログ/デジタル変換回路の外部へ前記第nの記憶素子に記憶されたビットデータを転送する第nの転送経路と、を備える。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のカラムアナログ/デジタル変換回路を備え、
前記複数のカラムアナログ/デジタル変換回路に含まれる各カラムアナログ/デジタル変換回路は、
画素により出力されたアナログ信号をアナログ/デジタル変換することにより得られるアナログ/デジタル変換データを構成する第1から第nまでのビットデータをそれぞれ記憶し、前記nが2以上の整数である第1から第nまでの記憶素子と、
第1から第n-1までの記憶素子から、第2から第nまでの記憶素子へ、前記第1から第n-1までの記憶素子に記憶されたビットデータをそれぞれ転送する第1から第n-1までの転送経路と、
第nの記憶素子から前記各カラムアナログ/デジタル変換回路の外部へ前記第nの記憶素子に記憶されたビットデータを転送する第nの転送経路と、
を備える
イメージセンサー回路。
【請求項2】
前記第1から第nまでの記憶素子に含まれる各記憶素子は、ラッチ回路である
請求項1に記載のイメージセンサー回路。
【請求項3】
前記第1から第nまでの記憶素子に含まれる各記憶素子は、前記各記憶素子により記憶されるビットデータに応じた電位を有するノードを備え、
前記第1から第n-1までの転送経路は、前記第2から第nまでの記憶素子に備えられるノードを前記第1から第n-1までの記憶素子に備えられるノードと導通させるオン状態及び前記第2から第nまでの記憶素子に備えられるノードを前記第1から第n-1までの記憶素子に備えられるノードと導通させないオフ状態から選択された状態になる第1から第n-1までのスイッチ回路をそれぞれ備える
請求項1又は2に記載のイメージセンサー回路。
【請求項4】
第1から第nまでの転送経路を制御して前記各カラムアナログ/デジタル変換回路に前記第1から第nまでのビットデータを前記第nの記憶素子から出力させる転送動作を行わせ、前記複数のカラムアナログ/デジタル変換回路に含まれる2個以上のカラムアナログ/デジタル変換回路に前記転送動作を同時に行わせるコントローラーを備える
請求項1又は2に記載のイメージセンサー回路。
【請求項5】
前記第1から第nまでのビットデータがシリアル入力され、前記第1から第nまでのビットデータをパラレル出力するシフトレジスター回路を備える
請求項1又は2に記載のイメージセンサー回路。
【請求項6】
前記複数のカラムアナログ/デジタル変換回路に含まれる2個以上のカラムアナログ/デジタル変換回路の各々から前記第1から第nまでのビットデータがシリアル入力され、前記2個以上のカラムアナログ/デジタル変換回路から選択した1個のカラムアナログ/デジタル変換回路からシリアル入力された第1から第nまでのビットデータを前記シフトレジスター回路にシリアル入力するマルチプレクス回路を備える
請求項5に記載のイメージセンサー回路。
【請求項7】
前記各カラムアナログ/デジタル変換回路は、
前記第1から第nまでのビットデータをそれぞれ記憶する第1から第nまでの転送元記憶素子と、
前記第1から第nまでの転送元記憶素子から、前記第1から第nまでの記憶素子へ、前記第1から第nまでのビットデータをそれぞれ転送する第1から第nまでのビットデータ転送経路と、
を備え、
第1から第nまでの転送経路及び前記第1から第nまでのビットデータ転送経路を制御して、前記各カラムアナログ/デジタル変換回路に、前記第1から第nまでの転送元記憶素子に前記第1から第nまでのビットデータをそれぞれ記憶させるアナログ/デジタル変換動作及び前記第1から第nまでのビットデータを前記第nの記憶素子から出力させる転送動作を同時に行わせるコントローラーを備える
請求項1又は2に記載のイメージセンサー回路。
【請求項8】
前記各カラムアナログ/デジタル変換回路は、
前記第1から第nまでのビットデータを記憶するリップルカウンターと、
前記リップルカウンターから、前記第1から第nまでの記憶素子へ、前記第1から第nまでのビットデータをそれぞれ転送する第1から第nまでのビットデータ転送経路と、
を備え、
第1から第nまでの転送経路及び前記第1から第nまでのビットデータ転送経路を制御して、前記各カラムアナログ/デジタル変換回路に、前記リップルカウンターに前記第1から第nまでのビットデータを記憶させるアナログ/デジタル変換動作及び前記第1から第nまでのビットデータを前記第nの記憶素子から出力させる転送動作を同時に行わせるコントローラーを備える
請求項1又は2に記載のイメージセンサー回路。
【請求項9】
前記各カラムアナログ/デジタル変換回路は、
前記第1から第nまでのビットデータに含まれるm個のビットデータをそれぞれ記憶し、前記mが1以上n-1以下の整数であるm個の転送元記憶素子と、
前記第1から第nまでのビットデータに含まれるn-m個のビットデータを記憶するリップルカウンターと、
前記m個の転送元記憶素子及び前記リップルカウンターから、前記第1から第nまでの記憶素子へ、前記第1から第nまでのビットデータをそれぞれ転送する第1から第nまでのビットデータ転送経路と、
を備え、
第1から第n1までの転送経路及び前記第1から第nまでのビットデータ転送経路を制御して、前記m個の転送元記憶素子及び前記リップルカウンターに前記n個のビットデータを記憶させるアナログ/デジタル変換動作及び前記第1から第nまでのビットデータを前記第nの記憶素子から出力させる転送動作を同時に行わせるコントローラーを備える
請求項1又は2に記載のイメージセンサー回路。
【請求項10】
前記第1から第nまでのビットデータが入力され、前記複数のカラムアナログ/デジタル変換回路にそれぞれ備えられる複数の第nの記憶素子に沿って配置される後段ロジック回路を備え、
前記イメージセンサー回路は、裏面照射スタックチップに搭載される
請求項1又は2に記載のイメージセンサー回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、イメージセンサー回路に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、CMOSイメージセンサーを開示する。当該CMOSイメージセンサーにおいては、nビットの画素データが、カラムAD回路のnビットのラッチに保持され、n本の水平信号線を介して出力回路に入力される(段落0012,0015,0036)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたCMOSイメージセンサーにおいては、n本の水平信号線が大きな面積を占める。この問題は、CMOSイメージセンサーのフレームレートを高くするために水平信号線が並列化された場合は、さらに顕著になる。
【0005】
本開示の一態様は、この問題に鑑みてなされた。本開示の一態様は、例えば、高速で動作し、小さな面積しか占めないイメージセンサー回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様のイメージセンサー回路は、イメージセンサー回路は、複数のカラムアナログ/デジタル変換回路を備え、前記複数のカラムアナログ/デジタル変換回路に含まれる各カラムアナログ/デジタル変換回路は、画素により出力されたアナログ信号をアナログ/デジタル変換することにより得られるアナログ/デジタル変換データを構成する第1から第nまでのビットデータをそれぞれ記憶し、前記nが2以上の整数である第1から第nまでの記憶素子と、第1から第n-1までの記憶素子から、第2から第nまでの記憶素子へ、前記第1から第n-1までの記憶素子に記憶されたビットデータをそれぞれ転送する第1から第n-1までの転送経路と、第nの記憶素子から前記各カラムアナログ/デジタル変換回路の外部へ前記第nの記憶素子に記憶されたビットデータを転送する第nの転送経路と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】第1実施形態の相補型金属酸化物半導体(CMOS)イメージセンサーのブロック図である。
【
図2】第1実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられるコンパレーターの出力の時間変化の例を示すタイムチャートである。
【
図3】第1実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各カラムA/D変換回路の回路図である。
【
図4】第1実施形態のイメージセンサー回路に備えられるコントローラー及び第1から第nまでの転送経路のブロック図である。
【
図5】第1実施形態のイメージセンサー回路に備えられるコントローラーにより行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】参考例のCMOSイメージセンサーにおけるA/D変換データの出力方向を示す図である。
【
図7】第1実施形態のCMOSイメージセンサーにおけるA/D変換データの出力方向を示す図である。
【
図8】第2実施形態のCMOSイメージセンサーのブロック図である。
【
図9】第3実施形態のCMOSイメージセンサーのブロック図である。
【
図10】第3実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各シフトレジスター回路の第1の例の回路図である。
【
図11】第3実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各シフトレジスター回路の第2の例の回路図である。
【
図12A】第4実施形態のCMOSイメージセンサーのブロック図である。
【
図13】第4実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各カラムA/D変換回路の回路図である。
【
図14】第4実施形態のイメージセンサーに備えられるコントローラーより行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図15A】第5実施形態のCMOSイメージセンサーのブロック図である。
【
図16】第5実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各カラムA/D変換回路の回路図である。
【
図17】第5実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられるコンパレーター、クロック発生回路及びANDゲートの出力の時間変化の例を示すタイムチャートである。
【
図18】第6実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各カラムA/D変換回路の回路図である。
【
図19】第7実施形態のCMOSイメージセンサーを模式的に図示する断面図である。
【
図20】第7実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる第2のBSIスタックチップを模式的に図示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0009】
1 第1実施形態
1.1 CMOSイメージセンサー
図1Aは、第1実施形態の相補型金属酸化物半導体(CMOS)イメージセンサーのブロック図である。
図1Bは、
図1Aの一部を拡大した拡大図である。
【0010】
図1Aに示される第1実施形態のCMOSイメージセンサー1は、被写体像を撮像し、撮像した被写体像に応じた画像データを出力する。
【0011】
図1Aに示されるように、CMOSイメージセンサー1は、p×q個の画素11、p本の垂直信号線12及びイメージセンサー回路13を備える。p及びqは、2以上の整数である。
【0012】
p×q個の画素11は、マトリクス状に配列される。pは、行方向D1に配列される画素11の数である。qは、列方向D2に配列される画素11の数である。p×q個の画素11に含まれる各画素11は、受光した光に応じたアナログ信号を出力する。
【0013】
p本の垂直信号線12は、q個の行から順次に選択された行に属するp個の画素11により出力されるp個のアナログ信号をp個の画素11からイメージセンサー回路13にそれぞれ伝送する。これにより、p本の垂直信号線12は、p×q個の画素11によりそれぞれ出力されるp×q個のアナログ信号をイメージセンサー回路13に伝送する。
【0014】
イメージセンサー回路13は、伝送されてきたp×q個のアナログ信号から画像データを生成し、生成した画像データをCMOSイメージセンサー1の外部に出力する。
【0015】
1.2 イメージセンサー回路
図1Aに示されるように、イメージセンサー回路13は、参照電圧発生回路21、参照電圧伝送線22、クロック発生回路23、カウンター24、第1から第nまでのカウントコード伝送線25-1,25-2,25-3,・・・,25-n-1,25-n、p個のカラムアナログ/デジタル(A/D)変換回路26、複数のマルチプレクス(MUX)回路27及び後段ロジック回路29を備える。nは、2以上の整数である。
【0016】
参照電圧発生回路21は、時間が経過するにつれて高く又は低くなる参照電圧を発生させる。
【0017】
参照電圧伝送線22は、発生した参照電圧を参照電圧発生回路21からp個のカラムA/D変換回路26に含まれる各カラムA/D変換回路26まで伝送する。
【0018】
クロック発生回路23は、クロックを発生させる。
【0019】
カウンター24は、発生したクロックに含まれるクロックパルスの数をカウントし、カウントした数を示すカウントコードを発生させる。カウントコードは、n桁のビット列である。このため、カウントコードは、第1から第nまでのビットデータにより構成される。
【0020】
第1から第nまでのカウントコード伝送線25-1,25-2,25-3,・・・,25-n-1,25-nは、発生したカウントコードを構成する第1から第nまでのビットデータをカウンター24から各カラムA/D変換回路26までそれぞれ伝送する。
【0021】
p個のカラムA/D変換回路26には、選択された行に属するp個の画素11によりそれぞれ出力されたp個のアナログ信号が入力される。p個のカラムA/D変換回路26に含まれる各カラムA/D変換回路26は、伝送されてきた参照電圧が入力されたアナログ信号の電圧に達したタイミングにおいて発生していたカウントコードを構成する第1から第nまでのビットデータを記憶する。これにより、各カラムA/D変換回路26は、入力されたアナログ信号をA/D変換することにより得られるA/D変換データを構成する第1から第nまでのビットデータを記憶する。
【0022】
複数のMUX回路27に含まれる各MUX回路27には、p個のカラムA/D変換回路26に含まれる2個以上のカラムA/D変換回路26の各々から第1から第nまでのビットデータがシリアル入力される。各MUX回路27は、2個以上のカラムA/D変換回路26から選択した1個のカラムA/D変換回路26からシリアル入力された第1から第nまでのビットデータをシリアル出力し、シリアル出力した第1から第nまでのビットデータを後段ロジック回路29にシリアル入力する。各MUX回路27は、選択する1個のカラムA/D変換回路26を順次に切り替える。これにより、複数のMUX回路27は、p×q個の画素11の全部について、第1から第nまでのビットデータをシリアル出力する。
【0023】
後段ロジック回路29は、シリアル入力された第1から第nまでのビットデータを処理する。後段ロジック回路29は、p×q個の画素11の全部について、第1から第nまでのビットデータを処理して画像データを生成し、生成した画像データをCMOSイメージセンサー1の外部に出力する。
【0024】
1.3 カラムA/D変換回路
図1A及び
図1Bに示されるように、各カラムA/D変換回路26は、コンパレーター31、第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-n、第1から第nまでの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1,33-nを備える。コンパレーター31は、第1の入力端子31a、第2の入力端子31b及び出力端子31cを備える。第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nに含まれる各記憶素子32は、イネーブル端子32a、第1の入力端子32b、第2の入力端子32c及び出力端子32dを備える。
【0025】
図2は、第1実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられるコンパレーターの出力の時間変化の例を示すタイムチャートである。
【0026】
コンパレーター31は、第1の入力端子31aに入力された電圧が第2の入力端子31bに入力された電圧より高い場合は、出力端子31cから第1の論理値「1」を出力する。一方、コンパレーター31は、第1の入力端子31aに入力された電圧が第2の入力端子31bに入力された電圧より低い場合は、出力端子31cから第2の論理値「0」を出力する。
【0027】
コンパレーター31の第1の入力端子31aは、参照電圧伝送線22に電気的に接続される。これにより、第1の入力端子31aには、参照電圧伝送線22により伝送される参照電圧が入力される。コンパレーター31の第2の入力端子31bは、垂直信号線12に電気的に接続される。これにより、第2の入力端子31bには、垂直信号線12により伝送されるアナログ信号の電圧が入力される。
【0028】
これらにより、コンパレーター31は、参照電圧がアナログ信号の電圧に達して参照電圧及びアナログ信号の電圧の大小が逆転したタイミングに、論理値を反転させる。
図2に示されるように、コンパレーター31は、参照電圧がアナログ信号の電圧より高い電圧からアナログ信号の電圧より低い電圧に逆転したタイミングTに、論理値を第1の論理値「1」から第2の論理値「0」に反転させる。
【0029】
各記憶素子32は、イネーブル端子32aに第1の論理値「1」が入力されている間は、イネーブルされる。一方、各記憶素子32は、イネーブル端子32aに第2の論理値「0」が入力されている間は、ディスエーブルされる。
【0030】
各記憶素子32は、イネーブルされている間は、現在のタイミングにおいて第1の入力端子32bに入力されているビットデータをそのまま出力端子32dから出力する。一方、各記憶素子32は、ディスエーブルされている間は、ディスエーブルされたタイミングTにおいて第1の入力端子32bに入力されていたビットデータを保持し、保持したビットデータを出力端子32dから出力する。各記憶素子32は、ディスエーブルされている間であっても、第2の入力端子32cに入力されたビットデータを保持し、保持したビットデータを出力端子32dから出力することができる。
【0031】
各記憶素子32のイネーブル端子32aは、コンパレーター31の出力端子31cに電気的に接続される。これにより、各記憶素子32のイネーブル端子32aには、コンパレーター31の出力端子31cから出力される論理値が入力される。第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nの第1の入力端子32bは、第1から第nまでのカウントコード伝送線25-1,25-2,25-3,・・・,25-n-1,25-nにそれぞれ電気的に接続される。これにより、第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nの第1の入力端子32bには、第1から第nまでのカウントコード伝送線25-1,25-2,25-3,・・・,25-n-1,25-nにより伝送される第1から第nまでのビットデータがそれぞれ入力される。
【0032】
これらにより、第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nは、コンパレーター31の出力端子31cから出力される論理値が第1の論理値「1」から第2の論理値「0」に反転したタイミングTにカウンター24により発生させられた第1から第nまでのビットデータをそれぞれ保持し、保持した第1から第nまでのビットデータを出力端子32dからそれぞれ出力する。これにより、第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nは、画素11により出力されたアナログ信号をA/D変換することにより得られるA/D変換データを構成する第1から第nまでのビットデータをそれぞれ記憶する。
【0033】
各記憶素子32は、ラッチ回路である。各記憶素子32が、ラッチ回路以外の記憶素子であってもよい。
【0034】
第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1,33-nは、第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1の一端から、第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1の他端まで、ビットデータをそれぞれ伝送する。
【0035】
第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1の一端は、第1から第n-1までの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1の出力端子32dにそれぞれ電気的に接続される。第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1の他端は、第2から第nまでの記憶素子32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nの第2の入力端子32cに電気的に接続される。
【0036】
これらにより、第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1は、第2から第nまでの記憶素子32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nの第2の入力端子32cを、隣接する第1から第n-1までの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1の出力端子32dに、それぞれ電気的に接続する。これにより、第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1は、第1から第n-1までの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1から、第2から第nまでの記憶素子32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nへ、第1から第n-1までの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1に記憶されたビットデータをそれぞれ転送する。
【0037】
第nの転送経路33-nは、第nの転送経路33-nの一端から第nの転送経路33-nの他端までビットデータを伝送する。
【0038】
第nの転送経路33-nの一端は、第nの記憶素子32-nの出力端子32dに電気的に接続される。第nの転送経路33-nの他端は、MUX回路27に電気的に接続される。
【0039】
これらにより、第nの転送経路33-nは、MUX回路27を第nの記憶素子32-nの出力端子32dに電気的に接続する。これにより、第nの転送経路33-nは、第nの記憶素子32-nから各カラムA/D変換回路26の外部のMUX回路27へ第nの記憶素子32-nに記憶されたビットデータを転送する。
【0040】
第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-n及び第1から第nまでの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1,33-nは、行方向D1と平行をなす水平方向にA/D変換データを転送するHスキャンバスと異なり、列方向D2と平行をなす垂直方向にA/D変換データを転送する。このため、これらは、垂直信号線12がアナログ信号を伝送する方向と同じ方向にA/D変換データを転送する。したがって、これらは、水平方向にA/D変換データを転送する場合に用いられるHスキャンと呼ばれる回路の問題点を解消することができる。
【0041】
1.4 記憶素子
図3は、第1実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各カラムA/D変換回路の回路図である。
【0042】
図3に示されるように、各記憶素子32は、保持回路41、第1のスイッチ42及び第2のスイッチ43を備える。各カウントコード伝送線25は、非反転カウントコード伝送線25x及び反転カウントコード伝送線25yを備える。各記憶素子32の第1の入力端子32bは、第1の非反転入力端子32bx及び第1の反転入力端子32byを備える。各記憶素子32の第2の入力端子32cは、第2の非反転入力端子32cx及び第2の反転入力端子32cyを備える。各記憶素子32の出力端子32dは、非反転出力端子32dx及び反転出力端子32dyを備える。第1から第nまでの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1,33-nに含まれる各転送経路33は、非反転転送経路33x及び反転転送経路33yを備える。
【0043】
図3に示されるように、保持回路41は、第1のインバータ51、第2のインバータ52、非反転ノード53及び反転ノード54を備える。第1のインバータ51は、入力端子51a及び出力端子51bを備える。第2のインバータ52は、入力端子52a及び出力端子52bを備える。
【0044】
第1のインバータ51は、入力端子51aに入力されたビットデータを反転させたビットデータを出力端子51bから出力する。第2のインバータ52は、入力端子52aに入力されたビットデータを反転させたビットデータを出力端子52bから出力する。
【0045】
第1のインバータ51の入力端子51a及び第2のインバータ52の出力端子52bは、非反転ノード53に電気的に接続される。第1のインバータ51の出力端子51b及び第2のインバータ52の入力端子52aは、反転ノード54に電気的に接続される。第1のインバータ51及び第2のインバータ52は、電気的に逆並列接続される。
【0046】
これらにより、保持回路41は、ビットデータを保持することができる。非反転ノード53及び反転ノード54は、保持回路41に保持されるビットデータすなわち各記憶素子32により記憶されるビットデータに応じた電位を有する。非反転ノード53及び反転ノード54は、相補的な電位を有する。非反転ノード53及び反転ノード54は、各記憶素子32がビットデータ「1」を記憶する場合は、第1の電位H及び第2の電位Lをそれぞれ有する。一方、非反転ノード53及び反転ノード54は、各記憶素子32がビットデータ「0」を記憶する場合は、第2の電位L及び第1の電位Hをそれぞれ有する。非反転ノード53及び反転ノード54は、各記憶素子32の第2の非反転入力端子32cx及び第2の反転入力端子32cyにそれぞれ電気的に接続される。非反転ノード53及び反転ノード54は、各記憶素子32の非反転出力端子32dx及び反転出力端子32dyにそれぞれ電気的に接続される。これにより、保持回路41は、各記憶素子32の第2の入力端子32cに入力されたビットデータを保持し、保持したビットデータを各記憶素子32の出力端子32dから出力することができる。
【0047】
図3に示されるように、第1のスイッチ42は、制御端子42a、第1の端子42b及び第2の端子42cを備える。第2のスイッチ43は、制御端子43a、第1の端子43b及び第2の端子43cを備える。
【0048】
第1のスイッチ42は、制御端子42aに第1の論理値「1」が入力されている間は、第2の端子42cを第1の端子42bと導通させるオン状態になる。一方、第1のスイッチ42は、制御端子42aに第2の論理値「0」が入力されている間は、第2の端子42cを第1の端子42bと導通させないオフ状態になる。第2のスイッチ43は、制御端子43aに第1の論理値「1」が入力されている間は、第2の端子43cを第1の端子43bと導通させるオン状態になる。第2のスイッチ43は、制御端子43aに第2の論理値「0」が入力されている間は、第2の端子43cを第1の端子43bと導通させないオフ状態になる。
【0049】
第1のスイッチ42の制御端子42a及び第2のスイッチ43の制御端子43aは、各記憶素子32のイネーブル端子32aに電気的に接続される。第1のスイッチ42の第1の端子42bは、各記憶素子32の第1の非反転入力端子32bxに電気的に接続される。第1のスイッチ42の第2の端子42cは、非反転ノード53に電気的に接続される。第2のスイッチ43の第1の端子43bは、各記憶素子32の第1の反転入力端子32byに電気的に接続される。第2のスイッチ43の第2の端子43cは、反転ノード54に電気的に接続される。これにより、各記憶素子32は、イネーブル端子32aに第1の論理値「1」が入力されている間は、現在のタイミングにおいて第1の入力端子32bに入力されているビットデータを出力端子32dから出力する。一方、各記憶素子32は、イネーブル端子32aに第2の論理値「0」が入力されている間は、第2の論理値「0」の入力が開始されたタイミングTにおいて第1の入力端子32bに入力されていたビットデータを保持し、保持したビットデータを出力端子32dから出力する。
【0050】
各記憶素子32の第1の非反転入力端子32bx及び第1の反転入力端子32byは、非反転カウントコード伝送線25x及び反転カウントコード伝送線25yにそれぞれ電気的に接続される。第1から第nまでのカウントコード伝送線25-1,25-2,25-3,・・・,25-n-1,25-nの非反転カウントコード伝送線25xは、第1から第nまでのビットデータをそれぞれ伝送する。第1から第nまでのカウントコード伝送線25-1,25-2,25-3,・・・,25-n-1,25-nの反転カウントコード伝送線25yは、第1から第nまでのビットデータを反転したビットデータをそれぞれ伝送する。これにより、第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nの第1の非反転入力端子32bxには、第1から第nまでのビットデータがそれぞれ入力される。第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nの第1の反転入力端子32byには、第1から第nまでのビットデータを反転したビットデータがそれぞれ入力される。
【0051】
図3に示されるように、非反転転送経路33xは、スイッチ回路61xを備える。反転転送経路33yは、スイッチ回路61yを備える。
【0052】
スイッチ回路61xは、非反転転送経路33xの他端を非反転転送経路33xの一端と導通させるオン状態及び非反転転送経路33xの他端を非反転転送経路33xの一端と導通させないオフ状態から選択された状態になる。スイッチ回路61yは、反転転送経路33yの他端を反転転送経路33yの一端と導通させるオン状態及び反転転送経路33yの他端を反転転送経路33yの一端と導通させないオフ状態から選択された状態になる。
【0053】
第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1の非反転転送経路33xの一端は、第1から第n-1までの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1の非反転出力端子32dxにそれぞれ電気的に接続される。第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1の非反転転送経路33xの他端は、第2から第nまでの記憶素子32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nの第2の非反転入力端子32cxにそれぞれ電気的に接続される。第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1の反転転送経路33yの一端は、第1から第n-1までの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1の反転出力端子32dyにそれぞれ電気的に接続される。第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1の反転転送経路33yの他端は、第2から第nまでの記憶素子32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nの第2の反転入力端子32cyにそれぞれ電気的に接続される。
【0054】
これらにより、第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1のスイッチ回路61xは、それぞれ、第2から第nまでの記憶素子32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nに備えられる非反転ノード53を、第1から第n-1までの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1に備えられる非反転ノード53と導通させるオン状態及び第2から第nまでの記憶素子32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nの非反転ノード53を、第1から第n-1までの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1の非反転ノード53と導通させないオフ状態から選択された状態になる。第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1のスイッチ回路61yは、それぞれ、第2から第nまでの記憶素子32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nの反転ノード54を、第1から第n-1までの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1のスイッチ回路61yと導通させるオン状態及び第2から第nまでの記憶素子32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nの反転ノード54を、第1から第n-1までの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1のスイッチ回路61yと導通させないオフ状態から選択された状態になる。
【0055】
第nの転送経路33-nの非反転転送経路33xの一端は、第nの記憶素子32-nの非反転出力端子32dxに電気的に接続される。第nの転送経路33-nの非反転転送経路33xの他端は、MUX回路27に電気的に接続される。第nの転送経路33-nの反転転送経路33yの一端は、第nの記憶素子32-nの反転出力端子32dyに電気的に接続される。第nの転送経路33-nの反転転送経路33yの他端は、MUX回路27に電気的に接続される。
【0056】
これらにより、第nの転送経路33-nのスイッチ回路61xは、MUX回路27を第nの記憶素子32-nの非反転ノード53と導通させるオン状態及びMUX回路27を第nの記憶素子32-nの非反転ノード53と導通させないオフ状態から選択された状態になる。第nの転送経路33-nのスイッチ回路61yは、MUX回路27を第nの記憶素子32-nの反転ノード54と導通させるオン状態及びMUX回路27を第nの記憶素子32-nの反転ノード54と導通させないオン状態から選択された状態になる。
【0057】
1.5 コントローラー
図4は、第1実施形態のイメージセンサー回路に備えられるコントローラー及び第1から第nまでの転送経路のブロック図である。
【0058】
図4に示されるように、イメージセンサー回路13は、コントローラー71を備える。
【0059】
コントローラー71は、各転送経路33のスイッチ回路61x及びスイッチ回路61yを制御することにより、各転送経路33を制御する。
【0060】
図5は、第1実施形態のイメージセンサー回路に備えられるコントローラーにより行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0061】
コントローラー71は、第1から第nまでの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1,33-nを制御して、各カラムA/D変換回路26にA/D変換動作及び転送動作を行わせる。コントローラー71は、p個の画素11を含む1個の行が選択されるごとに、各カラムA/D変換回路26にA/D変換動作及び転送動作を行わせる。
図5に示されるように、コントローラー71は、ステップS101において各カラムA/D変換回路26にA/D変換動作を行わせた後に、ステップS102において各カラムA/D変換回路26に転送動作を行わせる。
【0062】
コントローラー71は、各カラムA/D変換回路26にA/D変換動作を行わせる場合は、第1から第nまでの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1,33-nのスイッチ回路61x及びスイッチ回路61yをオフ状態にする。これにより、コントローラー71は、コンパレーター31により出力される論理値が第1の論理値「1」から第2の論理値「0」へ逆転するのに同期して、第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nに、A/D変換データを構成する第1から第nまでのビットデータをそれぞれ記憶させる。
【0063】
コントローラー71は、各カラムA/D変換回路26に転送動作を行わせる場合は、第1から第nまでの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1,33-nの一部の転送経路のスイッチ回路61x及びスイッチ回路61yをオン状態にし、第1から第nまでの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1,33-nの残余の転送経路のスイッチ回路61x及びスイッチ回路61yをオフ状態にする。コントローラー71は、第1から第nまでのビットデータが破壊されないようにオン状態にするスイッチ回路を順次に変更する。これにより、コントローラー71は、各カラムA/D変換回路26に、第1から第nまでのビットデータを第nの記憶素子32-nから出力させる。
【0064】
1.6 参考例と第1実施形態との比較
図6は、参考例のCMOSイメージセンサーにおけるA/D変換データの出力方向を示す図である。
図7は、第1実施形態のCMOSイメージセンサーにおけるA/D変換データの出力方向を示す図である。
【0065】
CMOSイメージセンサーの性能指標は、1秒に出力することができる画像データの数を示すフレームレートを含む。近年においては、後段ロジック回路にA/D変換データを出力する際のスループットを大きくし、CMOSイメージセンサーのフレームレートを高くすることが要望されている。このため、CMOSイメージセンサーに備えられる回路を並列動作させること、当該回路を高速動作させること等が提案されている。
【0066】
CMOSイメージセンサーに備えられる、Hスキャンと呼ばれる回路は、後段ロジック回路に出力されるA/D変換データを行方向D1と平行をなす水平方向に転送するH方向スキャンバスを備える。当該回路を並列動作させるためには、H方向スキャンバスを並列化すなわち多重化することが考えられる。当該回路を高速動作させるためには、H方向スキャン動作が同期される基準クロックの周波数を高くすることが考えられる。
【0067】
しかし、H方向スキャンバスが並列化された場合は、
図6に図示されるように、多数のH方向スキャンバス901が、密集する。また、H方向スキャンバス901により転送される信号が、複数のカラムA/D変換回路902からなるブロックの横に密集する。また、H方向スキャンバス901が占める面積が大きくなる。
【0068】
また、H方向スキャン動作が同期される基準クロックの周波数が著しく高くされた場合は、当該回路が正常に動作しなくなる。また、当該基準クロックの周波数は、後段ロジック回路にA/D変換データを出力する際のスループットに適合する周波数である。このため、当該基準クロックの周波数が高くされた場合は、後段ロジック回路の受け取り動作が同期される基準クロックの周波数も高くされなければならない。
【0069】
これに対して、第1実施形態のCMOSイメージセンサー1においては、
図7に図示されるように、p個のカラムA/D変換回路26が、後段ロジック回路29にA/D変換データを出力する複数のバスになる。
【0070】
これにより、後段ロジック回路29にA/D変換データを出力するバスを並列化すなわち多重化することができる。これにより、後段ロジック回路29にA/D変換データを出力する動作を高速化することができ、後段ロジック回路29にA/D変換データを出力する際のスループットを大きくすることができる。これにより、CMOSイメージセンサー1のフレームレートを高くすることができる。
【0071】
また、後段ロジック回路29にA/D変換データを出力するバスが密集することを抑制することができる。また、バスにより転送される信号がp個のカラムA/D変換回路26からなるブロックの横に密集することを抑制することができる。
【0072】
また、A/D変換データを出力する配線を減らすことができる。したがって、当該配線が占める面積を小さくすることができる。
【0073】
これらのことから、高速で動作し、小さな面積しか占めないイメージセンサー回路13を提供することができる。
【0074】
また、後段ロジック回路29がA/D変換データを取り込むタイミングを設計することが容易になる。
【0075】
2 第2実施形態
以下では、第2実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第2実施形態においても採用される。
【0076】
図8は、第2実施形態のCMOSイメージセンサーのブロック図である。
図1Bは、
図8の一部を拡大した拡大図でもある。
【0077】
図8に示されるように、第2実施形態のCMOSイメージセンサー2においては、コントローラー71が、p個のカラムA/D変換回路26に含まれる2個以上のカラムA/D変換回路26sに転送動作を同時に行わせる。このように2個以上のカラムA/D変換回路26sが同時に活性化されることにより、2個以上のカラムA/D変換回路26sによりそれぞれ記憶される2個以上のA/D変換データを後段ロジック回路29に同時に出力することができる。これにより、後段ロジック回路29にA/D変換データを出力する動作を高速化することができ、後段ロジック回路29にA/D変換データを出力する際のスループットを大きくすることができる。2個以上のA/D変換データが、
図1Aに示されるMUX回路27を経由して後段ロジック回路29に出力されてもよい。
【0078】
3 第3実施形態
以下では、第3実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第3実施形態においても採用される。
【0079】
図9は、第3実施形態のCMOSイメージセンサーのブロック図である。
図1Bは、
図9の一部を拡大した拡大図でもある。
【0080】
図9に示されるように、第3実施形態のCMOSイメージセンサー3においては、イメージセンサー回路13が、複数のシフトレジスター回路28を備える。
【0081】
複数のMUX回路27は、第1から第nまでのビットデータをシリアル出力し、シリアル出力した第1から第nまでのビットデータを複数のシフトレジスター回路28にそれぞれシリアル入力する。これにより、2個以上のカラムA/D変換回路26が1個のシフトレジスター回路28を共有することができる。これにより、複数のシフトレジスター回路28が占める面積を小さくすることができる。複数のMUX回路27は、カラムA/D変換回路26によるA/D変換データの出力レートが低くならないように構成される。
【0082】
複数のシフトレジスター回路28に含まれる各シフトレジスター回路28は、シリアル入力された第1から第nまでのビットデータを記憶し、記憶した第1から第nまでのビットデータをパラレル出力する。これにより、各シフトレジスター回路28は、シリアル入力された第1から第nまでのビットデータからなるシリアルデータを、パラレル出力される第1から第nまでのビットデータからなるパラレルデータに変換する。後段ロジック回路29は、パラレル入力された第1から第nまでのビットデータを処理する。
【0083】
第1実施形態のCMOSイメージセンサー1においては、1個の画素11により出力されるアナログ信号ををA/D変換することにより得られるA/D変換データを構成する第1から第nまでのビットデータが後段ロジック回路29に順次に出力される。
【0084】
これに対して、第3実施形態のCMOSイメージセンサー3においては、当該第1から第nまでのビットデータが後段ロジック回路29に同じタイミングに一括して出力される。これにより、後段ロジック回路29は、データ処理の単位を1個の画素11についてのデータとすることができる。これにより、後段ロジック回路29は、1個の画素11についてのデータを揃って処理することができる。
【0085】
図10は、第3実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各シフトレジスター回路の第1の例の回路図である。
【0086】
図10に示されるように、第1の例においては、シフトレジスター回路28は、n個のD型フリップフロップ91を備える。n個のD型フリップフロップ91に含まれる各D型フリップフロップ91は、クロック入力端子91a、D入力端子91b及びQ出力端子91cを備える。
【0087】
各D型フリップフロップ91は、クロック入力端子91aに入力されたクロックパルスが立ち上がるタイミングにD入力端子91bに入力されたビットデータを保持し、保持したビットデータをQ出力端子91cから出力する。
【0088】
n個のD型フリップフロップ91のクロック入力端子91aは、クロック発生回路に電気的に接続される。これにより、n個のD型フリップフロップ91のクロック入力端子91aには、クロック発生回路により発生させられた共通のクロックが入力される。最前段のD型フリップフロップ91のD入力端子91bは、MUX回路27に電気的に接続される。これにより、最前段のD型フリップフロップ91のD入力端子91bには、MUX回路27により出力されるA/D変換データを構成する第1から第nまでのビットデータがシリアル入力される。n個のD型フリップフロップ91は、電気的に直列接続される。このため、最前段のD型フリップフロップ91以外のn-1個のD型フリップフロップ91のD入力端子91bは、ひとつ前段のn-1個のD型フリップフロップ91のQ出力端子91cにそれぞれ電気的に接続される。これにより、最前段のD型フリップフロップ91以外のn-1個のD型フリップフロップ91のD入力端子91bには、ひとつ前段のn-1個のD型フリップフロップ91のQ出力端子91cから出力されたビットデータがそれぞれ入力される。n個のD型フリップフロップ91のQ出力端子91cは、後段ロジック回路29に電気的に接続される。これにより、n個のD型フリップフロップ91のQ出力端子91cから、n個のD型フリップフロップ91が保持したビットデータがそれぞれ出力される。また、出力されたビットデータが、後段ロジック回路29に入力される。
【0089】
これらにより、シフトレジスター回路28は、クロックパルスが立ち上がるタイミングごとに、最後段のD型フリップフロップ91以外のn-1個のD型フリップフロップ91が保持するビットデータを、ひとつ後段のn-1個のD型フリップフロップ91にそれぞれ保持させるシフト動作を行う。また、シフトレジスター回路28は、第1から第nまでのビットデータに含まれる1個のビットデータが入力されるごとにシフト動作を行うことにより、入力されたビットデータを最前段のD型フリップフロップ91から最後段のD型フリップフロップ91に向かって転送する。シフトレジスター回路28に第1から第nまでのビットデータが入力され、n個のD型フリップフロップ91が第1から第nまでのビットデータを保持した後には、n個のD型フリップフロップ91のクロック入力端子91aにクロックを入力することが停止される。n個のD型フリップフロップ91は、クロックを入力することが停止されている間に、保持した第1から第nまでのビットデータをパラレル出力し、パラレル出力した第1から第nまでのビットデータを後段ロジック回路29にパラレル入力する。
【0090】
図11は、第3実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各シフトレジスター回路の第2の例の回路図である。
【0091】
図11に示されるように、第2の例においては、シフトレジスター回路28は、n個のD型フリップフロップ91、n個のスイッチ92及びn個のラッチ回路93を備える。n個のスイッチ92に含まれる各スイッチ92は、第1の端子92a及び第2の端子92bを備える。n個のラッチ回路93に含まれる各ラッチ回路93は、入力端子93a及び出力端子93bを備える。
【0092】
第2の例におけるn個のD型フリップフロップ91は、第1の例におけるn個のD型フリップフロップ91と同様のD型フリップフロップである。
【0093】
各スイッチ92は、第2の端子92bが第1の端子92aと導通するオン状態及び第2の端子92bが第1の端子92aと導通しないオフ状態から選択された状態になる。
【0094】
n個のスイッチ92の第1の端子92aは、n個のD型フリップフロップ91のQ出力端子91cにそれぞれ電気的に接続される。n個のスイッチ92の第2の端子92bは、n個のラッチ回路93の入力端子93aにそれぞれ電気的に接続される。
【0095】
これらにより、n個のスイッチ92は、n個のラッチ回路93の入力端子93aをn個のD型フリップフロップ91のQ出力端子91cと導通させるオン状態及びn個のラッチ回路93の入力端子93aをn個のD型フリップフロップ91のQ出力端子91cと導通させないオフ状態から選択された状態になる。
【0096】
各ラッチ回路93は、入力端子93aに入力されたビットデータを保持し、保持したビットデータを出力端子93bから出力する。
【0097】
n個のラッチ回路93の入力端子93aは、n個のスイッチ92の第2の端子92bにそれぞれ電気的に接続され、n個のスイッチ92を介してn個のD型フリップフロップ91のQ出力端子91cにそれぞれ電気的に接続される。n個のラッチ回路93の出力端子93bは、後段ロジック回路29に電気的に接続される。
【0098】
これらにより、n個のラッチ回路93は、n個のスイッチ92がオフ状態になっている間は、n個のスイッチ92がオフ状態になったタイミングにおいて入力端子93aに入力されていたビットデータを保持し、保持したビットデータを出力端子93bから出力し、出力したビットデータを後段ロジック回路29に入力する。
【0099】
コントローラー71は、n個のD型フリップフロップ91が第1から第nまでのビットデータをそれぞれ保持した後に、n個のスイッチ92をオン状態にする。これにより、n個のD型フリップフロップ91のQ出力端子91cから出力される第1から第nまでのビットデータが、n個のラッチ回路93の入力端子93aにそれぞれ入力される。すなわち、第1から第nまでのビットデータは、n個のD型フリップフロップ91のQ出力端子91cからn個のラッチ回路93の入力端子93aまでそれぞれ転送される。
【0100】
コントローラー71は、第1から第nまでのビットデータが転送された後に、n個のスイッチ92をオフ状態にする。これにより、n個のラッチ回路93は、転送されてきた第1から第nまでのビットデータを保持し、保持した第1から第nまでのビットデータをパラレル出力し、パラレル出力した第1から第nまでのビットデータを後段ロジック回路29にパラレル入力する。
【0101】
これにより、後段ロジック回路29によるA/D変換データの取り込みセットアップ、ホールドタイミングの設計が容易になる。
【0102】
4 第4実施形態
以下では、第4実施形態が第3実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第3実施形態において採用される構成と同様の構成が第4実施形態においても採用される。
【0103】
図12Aは、第4実施形態のCMOSイメージセンサーのブロック図である。
図12Bは、
図12Aの一部を拡大した拡大図である。
図13は、第4実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各カラムA/D変換回路の回路図である。
【0104】
図12A、
図12B及び
図13に示されるように、第4実施形態のCMOSイメージセンサー4においては、各カラムA/D変換回路26が、第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-n、第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-n及び第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nを備える。第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nに含まれる各転送元記憶素子101は、出力端子101dを備える。第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nに含まれる各転送先記憶素子103は、入力端子103a及び出力端子103bを備える。
【0105】
第4実施形態のCMOSイメージセンサー4に備えられる第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nは、第1実施形態のCMOSイメージセンサー1に備えられる第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nと同様に、A/D変換データを構成する第1から第nまでのビットデータをそれぞれ記憶する。
【0106】
第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nに含まれる各ビットデータ転送経路102は、各ビットデータ転送経路102の一端から各ビットデータ転送経路102の他端までビットデータを伝送する。
【0107】
第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nの一端は、第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nの出力端子101dにそれぞれ電気的に接続される。第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nの他端は、第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nの入力端子103aにそれぞれ電気的に接続される。
【0108】
これらにより、第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nは、第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nの入力端子103aを、第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nの出力端子101dに、それぞれ電気的に接続する。これにより、第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nは、第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nから、第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nへ、第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nに記憶された第1から第nまでのビットデータをそれぞれ転送する。
【0109】
各転送先記憶素子103は、入力端子103aに入力されたビットデータを保持し、保持したビットデータを出力端子103bから出力する。
【0110】
第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nの入力端子103aは、第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nの他端にそれぞれ電気的に接続される。
【0111】
これらにより、第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nは、第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nにより転送されてきた第1から第nまでのビットデータをそれぞれ記憶する。
【0112】
各転送経路33は、各転送経路33の一端から各転送経路33の他端までビットデータを伝送する。
【0113】
第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1の一端は、第1から第n-1までの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1の出力端子103bにそれぞれ電気的に接続される。第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1の他端は、第2から第nまでの転送先記憶素子103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nの入力端子103aにそれぞれ電気的に接続される。
【0114】
これらにより、第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1は、第2から第nまでの転送先記憶素子103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nの入力端子103aを、隣接する第1から第n-1までの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,,103-nの出力端子103bに、それぞれ電気的に接続する。これにより、第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1は、第1から第n-1までの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1から、第2から第nまでの転送先記憶素子103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nへ、第1から第n-1までの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nに記憶されたビットデータをそれぞれ転送する。
【0115】
第nの転送経路33-nは、第nの転送経路33-nの一端から第nの転送経路33-nの他端までビットデータを伝送する。
【0116】
第nの転送経路33-nの一端は、第nの転送先記憶素子103-nの出力端子103bに電気的に接続される。第nの転送経路33-nの他端は、MUX回路27に電気的に接続される。
【0117】
これらにより、第nの転送経路33-nは、MUX回路27を第nの転送先記憶素子103-nの出力端子103bに電気的に接続する。これにより、第nの転送経路33-nは、第nの転送先記憶素子103-nから各カラムA/D変換回路26の外部のMUX回路27へ第nの転送先記憶素子103-nに記憶されたビットデータを転送する。
【0118】
図13に示されるように、各ビットデータ転送経路102は、スイッチ回路111を備える。
【0119】
スイッチ回路111は、各ビットデータ転送経路102の他端を各ビットデータ転送経路102の一端と導通させるオン状態及び各ビットデータ転送経路102の他端を各ビットデータ転送経路102の一端と導通させないオフ状態から選択された状態になる。
【0120】
これにより、第1から第n-1までのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1のスイッチ回路111は、第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nの入力端子103aを、第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nの出力端子101dと導通させるオン状態及び第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nの入力端子103aを、第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nの出力端子101dと導通させないオフ状態から選択された状態になる。
【0121】
コントローラー71は、スイッチ回路111を制御することにより、各ビットデータ転送経路102を制御する。
【0122】
図14は、第4実施形態のイメージセンサーに備えられるコントローラーより行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0123】
コントローラー71は、第1から第nまでの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1,33-n及び第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nを制御して、各カラムA/D変換回路26にA/D変換動作、第1の転送動作及び第2の転送動作を行わせる。コントローラー71は、p個の画素11を含む1個の行が選択されるごとに、各カラムA/D変換回路26にA/D変換動作、第1の転送動作及び第2の転送動作を行わせる。
図14に示されるように、コントローラー71は、ステップS111において各カラムA/D変換回路26にA/D変換動作を行わせた後に、ステップS112において各カラムA/D変換回路26に第1の転送動作を行わせる。また、コントローラー71は、ステップS112において各カラムA/D変換回路26に第1の転送動作を行わせた後に、ステップS113において各カラムA/D変換回路26に第2の転送動作を行わせる。コントローラー71は、各カラムA/D変換回路26に第2の転送動作を行わせるのと同時に、各カラムA/D変換回路26に次に選択された行のA/D変換動作を行わせる。
【0124】
コントローラー71は、各カラムA/D変換回路26にA/D変換動作を行わせる場合は、第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nのスイッチ回路111をオフ状態にする。これにより、コントローラー71は、コンパレーター31により出力される論理値が第1の論理値「1」から第2の論理値「0」へ逆転するのに同期して、第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nに、A/D変換データを構成する第1から第nまでのビットデータをそれぞれ記憶させる。
【0125】
コントローラー71は、各カラムA/D変換回路26に第1の転送動作を行わせる場合は、第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nのスイッチ回路111をオン状態にする。これにより、コントローラー71は、第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nに、第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nから、第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nへ、第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nに記憶された第1から第nまでのビットデータをそれぞれ転送させる。
【0126】
コントローラー71は、各カラムA/D変換回路26に第2の転送動作を行わせる場合は、第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nのスイッチ回路111をオフ状態にし、第1から第nまでの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1,33-nの一部の転送経路のスイッチ回路121をオン状態にし、第1から第nまでの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1,33-nの残余の転送経路のスイッチ回路121をオフ状態にする。コントローラー71は、第1から第nまでのビットデータが破壊されないようにオン状態にするスイッチ回路121を順次に変更する。これにより、コントローラー71は、各カラムA/D変換回路26に、第1から第nまでのビットデータを第nの転送先記憶素子103-nから出力させる。
【0127】
第1実施形態のCMOSイメージセンサー1においては、第1から第nまでのビットデータに含まれる各ビットデータを記憶するために、記憶素子32からなる1個の記憶素子が設けられる。また、A/D変換データが最初に記憶される第1から第nまでの記憶素子32-1,32-2,32-3,・・・,32-n-1,32-nが、互いに電気的に接続され、A/D変換データを後段ロジック回路29に出力する経路を構成する。
【0128】
これに対して、第4実施形態のCMOSイメージセンサー4においては、第1から第nまでのビットデータに含まれる各ビットデータを記憶するために、転送元記憶素子101及び転送先記憶素子103からなる2個の記憶素子が設けられる。また、A/D変換データが最初に記憶される第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nが、互いに電気的に接続されず、A/D変換データを後段ロジック回路29に出力する経路を構成しない。その代わりに、第1から第nまでの転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nから、第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nへ、A/D変換データが転送される。また、第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nが、互いに電気的に接続され、A/D変換データを後段ロジック回路29に出力する経路を構成する。これにより、各カラムA/D変換回路26に、第2の転送動作及び次に選択された行のA/D変換動作を同時に行わせることができる。これにより、パイプライン動作が可能になる。これにより、CMOSイメージセンサー4のフレームレートを高くすることができる。
【0129】
5 第5実施形態
以下では、第5実施形態が第3実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第3実施形態において採用される構成と同様の構成が第5実施形態においても採用される。
【0130】
図15Aは、第5実施形態のCMOSイメージセンサーのブロック図である。
図15Bは、
図15Aの一部を拡大した拡大図である。
図16は、第5実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各カラムA/D変換回路の回路図である。
図17は、第5実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられるコンパレーター、クロック発生回路及びANDゲートの出力の時間変化の例を示すタイムチャートである。
【0131】
図15A、
図15B及び
図16に示されるように、第5実施形態のCMOSイメージセンサー5においては、各カラムA/D変換回路26が、ANDゲート131、リップルカウンター132、第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-n及び第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nを備える。ANDゲート131は、第1の入力端子131a、第2の入力端子131b及び出力端子131cを備える。リップルカウンター132は、入力端子132a及び第1から第nまでの出力端子132b-1,132b-2,132b-3,・・・,132b-n-1,132b-nを備える。
【0132】
第5実施形態のCMOSイメージセンサー5に備えられる第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nは、それぞれ、第4実施形態のCMOSイメージセンサー4に備えられる第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nと同様のビットデータ転送経路である。第5実施形態のCMOSイメージセンサー5に備えられる第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nは、それぞれ、第4実施形態のCMOSイメージセンサー4に備えられる第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nと同様の転送先記憶素子である。
【0133】
ANDゲート131は、第1の入力端子131a及び第2の入力端子131bの両方に第1の論理値「1」が入力されている間は、出力端子131cから第1の論理値「1」を出力する。ANDゲート131は、第1の入力端子131a及び第2の入力端子131bの両方又は片方に第2の論理値「0」が入力されている間は、出力端子131cから第2の論理値「0」を出力する。
【0134】
ANDゲート131の第1の入力端子131aには、クロック発生回路23が電気的に接続される。これにより、ANDゲート131の第1の入力端子131aには、クロック発生回路23により発生させられたクロックが入力される。ANDゲート131の第2の入力端子131bには、コンパレーター31の出力端子31cが電気的に接続される。これにより、ANDゲート131の第2の入力端子131bには、コンパレーター31の出力端子31cから出力される論理値が入力される。
【0135】
これらにより、
図17に示されるように、ANDゲート131は、コンパレーター31の出力端子31cから第1の論理値「1」が出力されている間は、出力端子131cからクロックを出力する。一方、ANDゲート131は、コンパレーター31の出力端子31cから第2の論理値「0」が出力されている間は、出力端子131cからクロックを出力しない。
【0136】
リップルカウンター132は、入力端子132aに入力されたクロックパルスの数をカウントし、カウントした数を示す第1から第nまでのビットデータを第1から第nまでの出力端子132b-1,132b-2,132b-3,・・・,132b-n-1,132b-nからそれぞれ出力する。
【0137】
リップルカウンター132の入力端子132aは、ANDゲート131の出力端子131cに電気的に接続される。これにより、リップルカウンター132の入力端子132aには、ANDゲート131の出力端子131cから出力されるクロックが入力される。
【0138】
これらにより、リップルカウンター132は、コンパレーター31の出力端子31cから出力されるクロックパルスの数をカウントし、カウントした数を示す第1から第nまでのビットデータを保持する。これにより、リップルカウンター132は、カウンター24により出力されるカウントコードを構成する第1から第nまでのビットデータと同様の第1から第nまでのビットデータを記憶する。リップルカウンター132は、記憶した第1から第nまでのビットデータを第1から第nまでの出力端子132b-1,132b-2,132b-3,・・・,132b-n-1,132b-nからそれぞれ出力する。
【0139】
第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nは、第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nの入力端子103aを、リップルカウンター132の第1から第nまでの出力端子132b-1,132b-2,132b-3,・・・,132b-n-1,132b-nに、それぞれ電気的に接続する。これにより、第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,102-3,・・・,102-n-1,102-nは、リップルカウンター132から、第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nへ、リップルカウンター132に記憶された第1から第nまでのビットデータをそれぞれ転送する。
【0140】
第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nは、転送されてきた第1から第nまでのビットデータをそれぞれ記憶する。
【0141】
第1から第n-1までの転送経路33-1,33-2,33-3,・・・,33-n-1は、第1から第n-1までの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1から、第2から第nまでの転送先記憶素子103-2,103-3,・・・,103-n-1,103-nへ、第1から第n-1までの転送先記憶素子103-1,103-2,103-3,・・・,103-n-1に記憶されたビットデータをそれぞれ転送する。
【0142】
第nの転送経路33-nは、第nの転送先記憶素子103-nから各カラムA/D変換回路26の外部のMUX回路27へ第nの転送先記憶素子103-nに記憶されたビットデータを転送する。
【0143】
図16に示されるように、リップルカウンター132は、第1から第nまでのT型フリップフロップ141-1,141-2,141-3,・・・を備える。第1から第nまでのT型フリップフロップ141-1,141-2,141-3,・・・に含まれる各T型フリップフロップ141は、T入力端子141a及びQ出力端子141bを備える。
【0144】
各T型フリップフロップ141は、T入力端子141aに第1の論理値「1」、第2の論理値「0」及び第1の論理値「0」が順次に入力された場合に、Q出力端子141bから出力する論理値を反転する。
【0145】
第1のT型フリップフロップ141-1のT入力端子141aは、リップルカウンター132の入力端子132aに電気的に接続される。第1から第nまでのT型フリップフロップ141-1,141-2,141-3,・・・は、電気的に直列接続される。このため、第2から第nまでのT型フリップフロップ141-2,141-3,・・・のT入力端子141aは、第1から第n-1までのT型フリップフロップ141-1,141-2,141-3,・・・のQ出力端子141bにそれぞれ電気的に接続される。第1から第nまでのT型フリップフロップ141-1,141-2,141-3,・・・のQ出力端子141bは、リップルカウンター132の第1から第nまでの出力端子132b-1,132b-2,132b-3,・・・,132b-n-1,132b-nにそれぞれ電気的に接続される。
【0146】
第5実施形態のCMOSイメージセンサー4に備えられるコントローラー71は、第1から第nまでのビットデータの転送元がリップルカウンター132である点を除いて、第4実施形態のCMOSイメージセンサー4に備えられるコントローラー71と同様に各カラムA/D変換回路26にA/D変換動作、第1の転送動作及び第2の転送動作を行わせる。
【0147】
第5実施形態のCMOSイメージセンサー5においても、第4実施形態のCMOSイメージセンサー4と同様に、第2の転送動作及び次に選択された行のA/D変換動作を同時に行わせることができる。これにより、パイプライン動作が可能になる。これにより、CMOSイメージセンサー5のフレームレートを高くすることができる。
【0148】
6 第6実施形態
以下では、第6実施形態が第4実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第4実施形態において採用される構成と同様の構成が第6実施形態においても採用される。
【0149】
図18は、第6実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる各カラムA/D変換回路の回路図である。
【0150】
図18に示されるように、第6実施形態のCMOSイメージセンサーにおいては、各カラムA/D変換回路26が、m個の転送元記憶素子101-1,101-2,・・・,101-m及びリップルカウンター132を備える。mは、1以上n-1以下の整数である。
【0151】
m個の転送元記憶素子101-1,101-2,・・・,101-mは、第1から第nまでのビットデータに含まれるm個のビットデータをそれぞれ記憶する。
【0152】
リップルカウンター132は、第1から第nまでのビットデータに含まれるn-m個のビットデータを記憶する。
【0153】
第4実施形態のCMOSイメージセンサー4においては、n個の転送元記憶素子101-1,101-2,101-3,・・・,101-n-1,101-nが、第1から第nまでのビットデータを記憶する。また、第5実施形態のCMOSイメージセンサー5においては、リップルカウンター132が、第1から第nまでのビットデータを記憶する。これに対して、第6実施形態のCMOSイメージセンサーにおいては、m個の転送元記憶素子101-1,101-2,・・・,101-m及びリップルカウンター132が、第1から第nまでのビットデータを共同で記憶する。これにより、各カラムA/D変換回路26の動作電流を小さくすることができる。
【0154】
第1から第nまでのビットデータ転送経路102-1,102-2,・・・,102-m,102-m+1,102-m+2,・・・は、m個の転送元記憶素子101-1,101-2,・・・,101-m及びリップルカウンター132から、第1から第nまでの転送先記憶素子103-1,103-2,・・・,103-m,103-m+1,103-m+2,・・・へ、m個の転送元記憶素子101-1,101-2,・・・,101-m及びリップルカウンター132に記憶された第1から第nまでのビットデータをそれぞれ転送する。
【0155】
第6実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられるコントローラー71は、第1から第nまでのビットデータの転送元がm個の転送元記憶素子101-1,101-2,・・・,101-m及びリップルカウンター132である点を除いて、第4実施形態のCMOSイメージセンサー4に備えられるコントローラー71と同様に各カラムA/D変換回路26にA/D変換動作、第1の転送動作及び第2の転送動作を行わせる。
【0156】
第6実施形態のCMOSイメージセンサーにおいても、第4実施形態のCMOSイメージセンサー4と同様に、第2の転送動作及び次に選択された行の変換動作を同時に行わせることができる。これにより、パイプライン動作が可能になる。これにより、CMOSイメージセンサーのフレームレートを高くすることができる。
【0157】
7 第7実施形態
以下では、第7実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第7実施形態においても採用される。
【0158】
図19は、第7実施形態のCMOSイメージセンサーを模式的に図示する断面図である。
【0159】
図19に図示される第7実施形態のCMOSイメージセンサー7は、裏面照射(BSI)スタックチップ構造を有する。このため、
図19に図示されるように、CMOSイメージセンサー7は、p×q個の画素11が搭載される第1のBSIスタックチップ151及びイメージセンサー回路13が搭載される第2のBSIスタックチップ152を備える。イメージセンサー回路13は、ロジック回路となる周辺回路であるため、第2のBSIスタックチップ152は、ロジックチップ等とも呼ばれる。
【0160】
第2のBSIスタックチップ152は、表面照射(FSI)シングルチップと異なり、p個のカラムA/D変換回路26及び後段ロジック回路29のレイアウトを制約するp×q個の画素11を備えない。このため、第2のBSIスタックチップ152においては、p×q個の画素11によりp個のカラムA/D変換回路26及び後段ロジック回路29のレイアウトが制約されることなく、p個のカラムA/D変換回路26及び後段ロジック回路29のレイアウトを行うことができる。
【0161】
図20は、第7実施形態のCMOSイメージセンサーに備えられる第2のBSIスタックチップを模式的に図示する平面図である。
【0162】
図20に図示されるように、第2のBSIスタックチップ152においては、p個のカラムA/D変換回路26が、ブロック161を構成する。ブロック161は、長辺及び短辺を有する矩形状の平面形状を有する。p個のカラムA/D変換回路26は、当該長辺と平行をなす方向に配列される。このため、p個のカラムA/D変換回路26にそれぞれ備えられ第1から第nまでのビットデータを出力するp個の第nの記憶素子32-nは、当該長辺に沿って配置される。
【0163】
後段ロジック回路29は、当該長辺に沿って配置される。これにより、後段ロジック回路29は、当該p個の第nの記憶素子32-nに沿って配置される。これにより、第1から第nまでのビットデータを出力する第nの記憶素子32-nから第1から第nまでのビットデータを処理する後段ロジック回路29までの距離を短くすることができる。これにより、配線を減らすことができ、配線が占める面積を小さくすることができる。
【0164】
ブロック161から後段ロジック回路29へ向かう配線は、p個のカラムA/D変換回路26の配列ピッチに応じた配列ピッチを有する。これにより、当該配線が密集することを抑制することができる。また、当該配線は、ブロック161と後段ロジック回路29との間の面積を利用して効率的にレイアウトすることができる。
【0165】
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0166】
1,2,3,4,5,7 CMOSイメージセンサー、11 画素、12 垂直信号線、13 イメージセンサー回路、21 参照電圧発生回路、22 参照電圧伝送線、23 クロック発生回路、24 カウンター、25-1,25-2,25-3,25-n-1,25-n,25 カウントコード伝送線、25x 非反転カウントコード伝送線、25y 反転カウントコード伝送線、26,26s カラムアナログ/デジタル(A/D)変換回路、27 マルチプレクス(MUX)回路、28 シフトレジスター回路、29 後段ロジック回路、31 コンパレーター、31a 第1の入力端子、31b 第2の入力端子、31c 出力端子、32-1,32-2,32-3,32-n-1,32-n,32 記憶素子、32a イネーブル端子、32b 第1の入力端子、32bx 第1の非反転入力端子、32by 第1の反転入力端子、32c 第2の入力端子、32cx 第2の非反転入力端子、32cy 第2の反転入力端子、32d 出力端子、32dx 非反転出力端子、32dy 反転出力端子、33-1,33-2,33-3,33-n-1,33-n,33 転送経路、33x 非反転転送経路、33y 反転転送経路、41 保持回路、42 第1のスイッチ、42a 制御端子、42b 第1の端子、42c 第2の端子、43 第2のスイッチ、43a 制御端子、43b 第1の端子、43c 第2の端子、51 第1のインバータ、51a 入力端子、51b 出力端子、52 第2のインバータ、52a 入力端子、52b 出力端子、53 非反転ノード、54 反転ノード、61x スイッチ回路、61y スイッチ回路、71 コントローラー、901 H方向スキャンバス、902 カラムA/D変換回路、91 D型フリップフロップ、91a クロック入力端子、91b D入力端子、91c Q出力端子、92 スイッチ、92a 第1の端子、92b 第2の端子、93 ラッチ回路、93a 入力端子、93b 出力端子、101-1,101-2,101-3,101-n-1,101-n,101 転送元記憶素子、101d 出力端子、102-1,102-2,102-3,102-n-1,102-n,102ビットデータ転送経路、103-1,103-2,103-3,103-n-1,103-n,103 転送先記憶素子、103a 入力端子、103b 出力端子、111 スイッチ回路、121 スイッチ回路、131 ANDゲート、131a 第1の入力端子、131b 第2の入力端子、131c 出力端子、132 リップルカウンター、132a 入力端子、132b-1,132b-2,132b-3,132b-n-1,132b-n 出力端子、141-1,141-2,141-3,141 T型フリップフロップ、141a T入力端子、141b Q出力端子、101-1,101-2,101-m 転送元記憶素子、151 第1のBSIスタックチップ、152 第2のBSIスタックチップ、161 ブロック、D1 行方向、D2 列方向。