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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065528
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
A63F5/04 601B
A63F5/04 699
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174448
(22)【出願日】2022-10-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-15
(71)【出願人】
【識別番号】720010855
【氏名又は名称】山佐ネクスト株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐野 詳一
(72)【発明者】
【氏名】矢野 卓
【テーマコード(参考)】
2C182
【Fターム(参考)】
2C182DA22
2C182DA25
2C182DB07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】外部装置と通信を行う遊技機において、主制御基板は基板ケース内に封入されているなど、外部からのノイズや不正行為に対して対策が採られているが、通信基板に関してはなんら対策が採られていないため、ノイズや不正行為に脆弱な構造となっている
【解決手段】通信基板における通信情報の信号線をノイズ発生源である筐体内部とは反対側に敷設し、最少配線幅を主制御基板よりも太くすることで、ノイズの影響を受けづらくなり、ノイズや電波ゴトによる不具合を防ぐことができ、かつ日々の点検が困難とならない通信基板を搭載した遊技機を提供することができる。
【選択図】図52
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱型の筐体と、当該筐体の前面を覆う前扉で構成され、遊技用価値を使用して遊技を行い、遊技結果に応じて当該遊技用価値が付与される遊技機において、
遊技の進行に関する制御を行う主制御手段と、
遊技機外へ前記遊技用価値に関する通信情報が送信される送信手段と、
を備え、
前記送信手段から出力される前記通信情報は、通信基板を介して前記遊技機外へ出力されるものであり、
前記主制御手段が設置される主制御基板は、
一の面である主基板実装面に前記主制御手段が設置され、当該主基板実装面と反対側の他の面である主基板非実装面には前記主制御手段を含む電子部品が設置されず、
前記主制御手段に接続され、前記通信情報を通信するための第1の信号線が敷設されており、
前記通信基板は、
一の面である通信基板実装面に電子部品が設置され、当該通信基板実装面と反対側の他の面である通信基板非実装面には電子部品が設置されず、
前記通信情報を通信するための第2の信号線が前記通信基板非実装面に敷設されており、
前記筐体の壁面に前記通信基板実装面が前記筐体内部を向くように設置され、
前記主制御基板における前記第1の信号線の最少配線幅は、前記通信基板における前記第2の信号線の最少配線幅よりも狭い
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
箱型の筐体と、当該筐体の前面を覆う前扉で構成され、遊技用価値を使用して遊技を行い、遊技結果に応じて当該遊技用価値が付与される遊技機において、
遊技の進行に関する制御を行う主制御手段と、
遊技機外へ前記遊技用価値に関する通信情報が送信される送信手段と、
を備え、
前記送信手段から出力される前記通信情報は、通信基板を介して前記遊技機外へ出力されるものであり、
前記主制御手段が設置される主制御基板は、
一の面である主基板実装面に前記主制御手段が設置され、当該主基板実装面と反対側の他の面である主基板非実装面には前記主制御手段を含む電子部品が設置されず、
前記主制御手段に接続され、前記通信情報を通信するための第1の信号線が敷設されており、
前記通信基板は、
一の面である通信基板実装面に電子部品が設置され、当該通信基板実装面と反対側の他の面である通信基板非実装面には電子部品が設置されず、
前記通信情報を通信するための第2の信号線が前記通信基板非実装面に敷設されており、
前記筐体の壁面に通信基板実装面が前記筐体内部を向くように設置され、
前記主制御基板における前記第1の信号線同士の最少配線間距離は、前記第2の信号線同士の最少配線間距離よりも狭い
ことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
前記通信基板における前記通信基板実装面には、電源配線のみが敷設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記通信基板は、
敷設される前記電源配線が2種類以上存在し、
敷設される前記電源配線の種類によって第1領域と第2領域に区分され、
前記第1領域と前記第2領域にまたがるように前記通信基板の識別情報が印字されていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコホールなどの遊技場に設置され、外部の遊技機対応ユニットとの間で遊技用価値をデータとして交換する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、外部のカードユニットに隣接して設置され、当該カードユニットとの間で遊技用価値をデータとして交換する遊技機がある。
【0003】
このような遊技機において、主制御部が実装された主制御基板や払出制御部が実装された払出制御基板などを備える遊技機がある。特許文献1に記載されている遊技機では、払出制御部とカードユニットとの通信は、接続端子板を介して行われる。
【0004】
また、特許文献2に記載されている遊技機のように、主制御基板を外部から容易にアクセスできないように、カシメ機構を有する基板ケース内に封入するものがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-187772号公報(例えば、段落0056など)
【特許文献2】特開2019-076404号公報(例えば、段落0291など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示された構成では、主制御基板はセキュリティ対策として基板ケース内に封入されているほか、外部からのノイズや不正行為に強い体制を持つのに対し、接続端子板に関しては検討がされていない。接続端子板はカードユニットとの通信情報のみ絞られるため、構造が簡便であり、結果、不正行為の対象となりやすいとみなされる可能性がある。但し、接続端子板の設置状態で電子部品を視認困難とすると店員による日々の点検が困難となるため注意が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、通信基板自体のレイアウトを工夫し、ノイズや不正行為に強く、かつ日々の点検が困難とならないようにすることを目的とする。
【0008】
本発明は、箱型の筐体と、当該筐体の前面を覆う前扉で構成され、遊技用価値を使用して遊技を行い、遊技結果に応じて当該遊技用価値が付与される遊技機において、遊技の進行に関する制御を行う主制御手段と、遊技機外へ前記遊技用価値に関する通信情報が送信される送信手段と、を備え、前記送信手段から出力される前記通信情報は、通信基板を介して前記遊技機外へ出力されるものであり、前記主制御手段が設置される主制御基板は、一の面である主基板実装面に前記主制御手段が設置され、当該主基板実装面と反対側の他の面である主基板非実装面には前記主制御手段を含む電子部品が設置されず、前記主制御手段に接続され、前記通信情報を通信するための第1の信号線が敷設されており、前記通信基板は、一の面である通信基板実装面に電子部品が設置され、当該通信基板実装面と反対側の他の面である通信基板非実装面には電子部品が設置されず、前記通信情報を通信するための第2の信号線が前記通信基板非実装面に敷設されており、前記筐体の壁面に前記通信基板実装面が前記筐体内部を向くように設置され、前記主制御基板における前記第1の信号線の最少配線幅は、前記通信基板における前記第2の信号線の最少配線幅よりも狭いことを特徴とする遊技機である。
【0009】
かかる構成にあっては、通信基板における通信情報の信号線をノイズ発生源である筐体内部とは反対側に敷設し、最少配線幅を主制御基板よりも太くすることで、ノイズの影響を受けづらくなり、ノイズや電波ゴトによる不具合を防ぐことができる。
【0010】
本発明は、また、箱型の筐体と、当該筐体の前面を覆う前扉で構成され、遊技用価値を使用して遊技を行い、遊技結果に応じて当該遊技用価値が付与される遊技機において、遊技の進行に関する制御を行う主制御手段と、遊技機外へ前記遊技用価値に関する通信情報が送信される送信手段と、を備え、前記送信手段から出力される前記通信情報は、通信基板を介して前記遊技機外へ供給されるものであり、前記主制御手段が設置される主制御基板は、一の面である主基板実装面に前記主制御手段が設置され、当該主基板実装面と反対側の他の面である主基板非実装面には前記主制御手段を含む電子部品が設置されず、前記主制御手段に接続され、前記通信情報を通信するための第1の信号線が敷設されており、前記通信基板は、一の面である通信基板実装面に電子部品が設置され、当該通信基板実装面と反対側の他の面である通信基板非実装面には電子部品が設置されず、前記通信情報を通信するための第2の信号線が前記通信基板非実装面に敷設されており、前記筐体の壁面に通信基板実装面が前記筐体内部を向くように設置され、前記主制御基板における前記第1の信号線同士の最少配線間距離は、前記第2の信号線同士の最少配線間距離よりも狭いことを特徴とする遊技機であってもよい。
【0011】
かかる構成にあっては、通信基板における通信情報の信号線をノイズ発生源である筐体内部とは反対側に敷設し、最少配線間距離を主制御基板よりも太くすることで、ノイズの影響を受けづらくなり、ノイズや電波ゴトによる不具合を防ぐことができる。
【0012】
また、前記通信基板における前記通信基板実装面には、電源配線のみが敷設されていることを特徴とする遊技機が提案される。
【0013】
かかる構成にあっては、ノイズ発生源である筐体内部側の通信基板配線を電源配線のみとすることで、強いノイズが発生したとしても電源配線がアースの役目を果たし、通信情報に影響を及ぼすことを防止することができる。
【0014】
また、前記通信基板は、敷設される前記電源配線が2種類以上存在し、敷設される前記電源配線の種類によって第1領域と第2領域に区分され、前記第1領域と前記第2領域にまたがるように前記通信基板の識別情報が印字されていることを遊技機が提案される。
【0015】
かかる構成にあっては、通信基板の識別情報が領域にまたがって印字されていることで、不正行為者が通信基板を不正基板に取り換えた際、この識別情報により容易に発見することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態にかかる遊技機の一例であるスロットマシンとカードユニットの正面図である。
図2】スロットマシンの通信システムを示すブロック図である。
図3】カードユニットの装置構成とユニット制御基板の機能を示すブロック図である。
図4】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
図5図2の主制御基板、サブ制御基板およびメダル数制御基板の機能を示す機能ブロック図である。
図6】スロットマシンとカードユニットとの間を接続するコネクタのピン配列を説明するための図である。
図7】(a)は、スロットマシンとカードユニット間の通信に用いられる電文のフォーマットを示す図であり、(b)は電文のフォーマットの各項目を説明するための図である。
図8】スロットマシンとカードユニット間の通信に用いられる電文の一覧を示す図である。
図9図8の電文「遊技機情報通知」の電文フォーマットの詳細を示す図である。
図10図9の項目「遊技機情報」における項目「遊技機性能情報」を示す図である。
図11図9の項目「遊技機情報」における項目「遊技機設置情報」を示す図である。
図12図9の項目「遊技機情報」における項目「ホールコン・不正監視情報」を示す図である。
図13図12の項目「遊技情報」(項目「遊技情報数」を除く)を示す図である。
図14図8の電文「計数通知」の電文フォーマットの詳細を示す図である。
図15図8の電文「貸出通知」の電文フォーマットの詳細を示す図である。
図16図8の電文「貸出受領結果応答」の電文フォーマットの詳細を示す図である。
図17】スロットマシンとカードユニット間の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」を用いた基本通信シーケンスを示す図である。
図18】スロットマシンが先に起動した場合のスロットマシンとカードユニット間の基本通信シーケンスを示す図である。
図19】カードユニットが先に起動した場合のスロットマシンとカードユニット間の基本通信シーケンスを示す図である。
図20】電文「遊技機情報通知」における「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」の送信条件及び送信の優先順位を示す図である。
図21】スロットマシンとカードユニット間の電文「遊技機情報通知」(「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」)の基本通信シーケンスを示す図である。
図22図17のスロットマシンとカードユニット間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシンとカードユニット間での計数の一具体例を示す図である。
図23図17のスロットマシンとカードユニット間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシンとカードユニット間での貸出の一具体例を示す図である。
図24】スロットマシンにおける主制御CPUとメダル数制御CPU間のベットスイッチ操作時のメダルの投入に関わるシーケンスを示す図である。
図25】スロットマシンにおける主制御CPUとメダル数制御CPU間のメダルの払出時のメダルの払出に関わるシーケンスを示す図である。
図26】スロットマシンにおける主制御CPUとメダル数制御CPU間、スロットマシンのメダル数制御CPUとカードユニットのユニットCPU間の通信シーケンスを示す図である。
図27図26の通信シーケンスの続きの通信シーケンスを示す図である。
図28図27の通信シーケンスの続きの通信シーケンスを示す図である。
図29図28の通信シーケンスの続きの通信シーケンスを示す図である。
図30】第2実施形態におけるスロットマシンの通信システムを示すブロック図である。
図31】(a)は図30のROMのメモリマップを示す図であり、(b)はROMの各領域に記憶されているプログラムがROMの各領域に記憶されているプログラムの呼び出し可、不可を説明するための図である。
図32】(a)は図30のRAMのメモリマップを示す図であり、(b)はROMの各領域に記憶されているプログラムがRAMの各領域に記憶されているデータの更新及び参照夫々の可、不可を説明するための図である。
図33図30の主制御/メダル数制御基板及びサブ制御基板の機能を示す機能ブロック図である。
図34】投入におけるRAMの主制御用の使用領域とRAMのメダル数制御用の領域との間の疑似メダルの移動に関わる処理フローを示す図である。
図35】払出におけるRAMの主制御用の使用領域とRAMのメダル数制御用の領域との間の疑似メダルの移動に関わる処理フローを示す図である。
図36】スロットマシンの主制御/メダル数制御CPUとカードユニットのユニットCPU間の通信シーケンスを示す図である。
図37図36の通信シーケンスの続きの通信シーケンスを示す図である。
図38図31のROMのメダル数制御用の領域(プログラム領域)で記憶されているプログラムで監視するエラーに関する主制御/メダル数制御CPUによる処理を説明するための図である。
図39】スロットマシンにおける検知対象のエラーの一覧表を示す図である。
図40】計数通知に対応して計数報知を行う際のタイミングチャートである。
図41】貸出通知に対応して貸出報知を行う際のタイミングチャートである。
図42】スロットマシンの前面パネルが開いた状態での斜視図である
図43】基板ユニットの正面図である
図44】基板ユニットの基板ケースを分解した状態の斜視図である
図45】カバー部材を背面側から見た斜視図である
図46】主制御基板の部品実装面における正面図である
図47】主制御基板の部品実装面における電気配線を示す図である
図48図47の領域Bを拡大した図である
図49】(a)は図7のA-A断面図であり、(b)は図7のC-C断面図である
図50図47の領域Cを拡大した図である
図51】I/F基板の部品実装面における正面図である
図52】(a)はI/F基板の部品実装面における電気配線を示す図であり、(b)は反対面における電気配線を示す図である
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態について、図1図29を参照して説明する。なお、本件明細書では、記載の容易化のため、遊技メダルの代わりに遊技に用いる遊技用価値に当たるデータを、適宜、「疑似メダル」と記載する。
【0018】
(スロットマシンシステム)
まず、スロットマシンシステムについて図1および図2を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態にかかるスロットマシンSMとカードユニットCUの正面図、図2がスロットマシンシステムを示すブロック図である。
【0019】
図2に示すように、スロットマシンシステムは、遊技用価値を基に遊技を行うスロットマシンSMと、ホールコンピュータと、管理コンピュータと、スロットマシンSMに隣接して設置され、当該スロットマシンSMと接続されて遊技用価値の貸出及び返却をデータ形式で行うとともに、ホールコンピュータおよび管理コンピュータに各種情報を送信可能に構成されたカードユニットCUと、センタとで構成されている。この実施形態では、カードユニットCUからホールコンピュータへはボーナスの入賞回数やボーナス間のゲーム数などを特定可能な情報等が送信される。また、カードユニットCUから管理コンピュータへは、役物比率等スロットマシンSMの性能に関わる情報等が送信される。スロットマシンSMでは、疑似メダルの枚数がカードユニットCUから枚数データの形式でメダル数制御基板300に送られ、メダル数制御基板300による枚数データ管理により、遊技が実行される。
【0020】
また、本実施の形態では、スロットマシンシステムにおいて、遊技者が投入した現金の残高に関する残高データ及びスロットマシンSMに貸出可能な遊技者が所持する疑似メダルの枚数(以下、適宜、「持ちメダル数」と記載する。)を示す枚数データ(以下、適宜、「持ちメダル数データ」と記載する。)がカードユニットCUのユニット制御基板500の記憶手段502a(図3参照)に記憶される。また、スロットマシンSMでの遊技に使用可能な遊技者が所持する疑似メダルの枚数(以下、適宜、「遊技メダル数」と記載する。)を示す枚数データ(以下、適宜、「遊技メダル数データ」と記載する。)がスロットマシンSMのメダル数制御基板300の記憶手段302a(図5参照)に記憶される。なお、記憶手段502aはメモリ502のRAM部(揮発性メモリ)に形成され、記憶手段302aはメモリ302のRAM部(揮発性メモリ)に形成されており、記憶手段502a及び記憶手段302aは電源供給が行われている場合にだけ記憶内容を保持することが可能であり、電源供給が行われなくなると記憶内容が消去される。
【0021】
そして、カードユニットCUの貸出スイッチ503aに対する操作により、カードユニットCUからスロットマシンSMに所定の貸出枚数分の疑似メダルの貸出が行われる。この貸出では、カードユニットCUの記憶手段502aに記憶されている残高データまたは貸出可能枚数データが、所定の貸出枚数に相当する金額分減算された残高データまたは所定の貸出枚数分減算された貸出可能枚数データに書き換えられる。また、スロットマシンSMの記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、所定の貸出枚数分増加された遊技メダル数データに書き換えられる。
【0022】
また、スロットマシンSMのベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8に対する操作により、所定の賭け枚数(投入枚数)分の疑似メダルの賭け(投入)が行われる。この賭けでは、スロットマシンSMの記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、所定の賭け枚数分減算された遊技メダル数データに書き換えられる。
【0023】
また、疑似メダルの払出のある役の入賞により、スロットマシンSMから遊技者に対して所定の払出数の疑似メダルの払出が行われる。この払出では、スロットマシンSMの記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、所定の払出数分増加された遊技メダル数データに書き換えられる。この実施形態では、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との信号のやり取りにより、疑似メダルの投入、疑似メダルの払い出し、遊技メダル数データの書き換えが行われるが詳しくは後述する。
【0024】
また、メダル数制御基板300と、カードユニットCUとは、I/F基板90,550を介して双方向で情報のやり取りが行われる。また、I/F基板90,550を介してカードユニットCUからスロットマシンSMに内部電源(カードユニットCUの内部電源)を基にした電源(電圧)が供給される。
【0025】
以下では、まず、スロットマシンSMとカードユニットCUの機能について詳細に説明した後に、スロットマシンSMとカードユニットCUに関する電源供給とスロットマシンSMとカードユニットCUとの接続関係について詳細に説明する。
【0026】
(カードユニット)
図1図3に示すように、カードユニットCUは、ユニット情報表示装置505、現金投入装置506、カード挿入排出装置504、貸出スイッチ503a、ユニット制御基板500、I/F基板550を備えている。また、カードユニットCUは、電源基板(図示省略)や補助電源(図示省略)や返却スイッチ(図示省略)も備えている。
【0027】
ユニット情報表示装置505は、ユニット制御基板500の記憶手段502aに記憶されている残高データや持ちメダル数データに基づく遊技者の現金残高(度数)や遊技者の所持する疑似メダル数などを表示するものである。ユニット情報表示装置505は、例えば、複数の7セグメントLEDにより構成されたり、液晶表示器等により構成されたりする。
【0028】
現金投入装置506は、カードユニットCUから疑似メダルを借り受けるために紙幣等の現金が投入されるものであり、遊技者により投入された現金を検出する。
【0029】
カード挿入排出装置504は、挿入/排出口からメダルカードが挿入された場合は、当該メダルカードを収納するとともに、返却スイッチが操作された場合は、収容しているメダルカードを挿入/排出口から排出するものである。
【0030】
ユニット制御基板500には、図3に示すように、カードユニットCU全体の制御を行うユニットCPU501が実装されており、ユニットCPU501はメモリ502を有するとともに、受付処理手段501a、貸出処理手段501b、第2計数処理手段501c、返却処理手段501d、送受信手段501eとして機能する。
【0031】
(1)記憶手段502a
メモリ502は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えており、RAM部(揮発性メモリ)に記憶手段502aが形成されている。記憶手段502aは、残高データや持ちメダル数データ、メダル数制御基板300から受け取った記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データ、メダルカードに書き込まれたID情報などを保持するものである。
【0032】
(2)受付処理手段501a
受付処理手段501aは、メダルカードがカード挿入排出装置504の挿入/排出口に挿入されると、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データを、メダルカードに記憶されている金額(金額が「0」の場合もある)分増加した残高データまたは疑似メダルの枚数(枚数が「0」の場合もある)分増加した持ちメダル数データに書き換えて、メダルカードに記憶されている金額または疑似メダルの枚数を「0」にするものである。また、受付処理手段501aは、現金が現金投入装置506に投入されると、記憶手段502aに記憶されている残高データを、投入された金額分増加した残高データに書き換えるものである。
【0033】
(3)貸出処理手段501b
貸出スイッチ503aが操作された場合、スロットマシンSMへ所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号が送受信手段501eによって送信される。貸出処理手段501bは、この信号の送信に基づいて、記憶手段502aに記憶されている残高データまたは持ちメダル数データを、所定の貸出枚数に相当する金額分減算した残高データまたは所定の貸出枚数分減算した持ちメダル数データに書き換えるものである。なお、貸出処理手段501bは、所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号がスロットマシンSMに送信された場合に記憶手段502aの記憶内容を更新する代わりに、例えば、所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号がスロットマシンSMへ送信され、これに対する応答信号がスロットマシンSMから受信された場合に記憶手段502aの記憶内容を更新するようにしてもよい。
【0034】
なお、本実施形態では、記憶手段502aに記憶されている貸出可能枚数データに基づく疑似メダルの貸出では、貸出スイッチ503aの操作ごとに所定の貸出枚数分の疑似メダルを貸し出すようにしているが、例えば、貸出スイッチ503aが操作されると、一度に記憶手段502aに記憶されている疑似メダルの全てを貸し出すようにしてもよい。
【0035】
(4)第2計数処理手段501c
第2計数処理手段501cは、メダル数制御CPU301の第1計数処理手段301b2と協働して、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データの一部または全部をカードユニットCUの記憶手段502aに移す計数処理を行うものである。
【0036】
具体的には、スロットマシンSMの計数スイッチ31が操作された場合、スロットマシンSMからカードユニットCUに所定の計数分の枚数データに基づく信号がユニット間送受信手段301eを介して送信される。この信号を送受信手段501eが受信した場合、第2計数処理手段501cは、記憶手段502aに記憶されている持ちメダル数データを、所定の計数分加算した持ちメダル数データに書き換える。なお、この実施形態では、計数スイッチ31の押下時間が所定時間に満たない通常押下の場合は疑似メダル1枚の枚数データがカードユニットCU側に送信される。一方、計数スイッチ31の押下時間が所定時間以上の長押しの場合は、疑似メダル50枚の枚数データが所定の間隔(例えば、300ms)でカードユニットCU側に送信される。
【0037】
(5)返却処理手段501d
返却処理手段501dは、返却スイッチが操作された場合に、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データをカード挿入排出装置504に収容されているメダルカードに記憶させた上で、当該メダルカードを遊技者に返却するものである。
【0038】
具体的には、メダル数制御基板300から送信される遊技メダル数(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数)に関する情報、および、主制御基板100とメダル数制御基板300との間で投入処理が行われた疑似メダルの枚数に関する情報が共に「0」を示す状態で返却スイッチが操作された場合、返却処理手段501dは、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データをカード挿入排出装置504に収容されているメダルカードに記憶して当該メダルカードをカード挿入排出装置504の挿入/排出口から排出するとともに、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データを、残高「0」を示す残高データ及び枚数「0」を示す持ちメダル数データに書き換える。なお、投入処理が行われた疑似メダルの枚数に関する情報、および、メダル数制御基板300から送信される遊技メダル数に関する情報が共に「0」でない場合に返却スイッチが操作された場合は、液晶表示器14やスピーカ15,16などにより、計数(計数スイッチ31)や精算(精算スイッチ33)を促す報知が行われる。
【0039】
なお、送受信手段501eでは、所定周期(例えば300ms)で遊技メダル数(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数)に関するデータを受信している。
【0040】
(6)送受信手段501e
送受信手段501eは、メダル数制御基板300からの各種情報に基づく信号を受信するとともに、メダル数制御基板300に各種情報に基づく信号を送信するものである。メダル数制御基板300から受信する情報としては、疑似メダルの返却枚数(計数分の枚数データ)や、使用可能枚数(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数)、疑似メダルの総投入枚数、総払出枚数、役物比率等の役比モニタ47に表示される各種比率、エラー関連情報などである。また、メダル数制御基板300に送信する情報としては、疑似メダルの貸出枚数に関する情報などである。なお、送受信手段501eから受け取った遊技メダル数を示す遊技メダル数データ(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データ)は記憶手段502aに記憶され、これにより、カードユニットCUとメダル数制御基板300の双方で記憶されることになり、両者を利用することにより不正行為に対応することが可能になる。
【0041】
なお、カードユニットCUからホールコンピュータへは、各種遊技情報が送信される。各種遊技情報は、例えば、前面パネル2の開放状態、疑似メダルの投入枚数に関する情報、疑似メダルの払出枚数に関する情報、エラー発生情報、設定変更中である旨の情報、設定確認状態である旨の情報、ボーナス状態中である旨の情報、入賞・再遊技役・ボーナス役に入賞した旨の情報、各回転リール6L,6M,6Rが停止した旨の情報などである。
【0042】
(スロットマシン)
続いて、スロットマシンSMの構成の概略について、図1図4図5を参照して説明する。
【0043】
本実施形態におけるスロットマシンSMでは、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8の操作により、遊技を開始させるための所定条件を成立させるために疑似メダルの投入が行われる。また、疑似メダルの投入により所定枚数分の賭け数が設定されて所定条件が成立したことを条件として、遊技者によりスタートスイッチ9が操作されると、各々複数個の図柄が配列された複数の回転リール6L,6M,6Rが回転を開始する。また、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作により各回転リール6L,6M,6Rが停止する。このときの停止図柄表示結果が所定の入賞態様であれば、予め定められた所定の払出枚数分の疑似メダルの払出が行われることにより1回の遊技が終了する。ここで、疑似メダルの投入とは、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、当該遊技の賭け数に応じたメダル数が減じられた遊技メダル数データに書き換えることをいう。また、疑似メダルの払出とは、当該遊技で入賞した場合に、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、入賞役に応じて設定されたメダル数が加算された遊技メダル数データに書き換えることをいう。
【0044】
なお、疑似メダルの投入が行われ、遊技メダル数データが減じられた場合であってもスタートスイッチ9の操作が行われるまでは、設定された賭け数を変更することができ、これに応じて賭け数が適宜更新され、スタートスイッチ9を操作すると賭け数として設定された分が遊技に供されることとなる。例えば、規定数として「3」または「1」が設定されている遊技状態において賭け数を設定する場合、最大ベットスイッチ8を操作することで賭け数として「3」が設定されるとともに、遊技メダル数データからは「3」が減じられる。その後、賭け数を「1」に変更する場合、ベットスイッチ7を操作することで賭け数として「1」が設定されるとともに、遊技メダル数データには「2」が戻る(加算される)こととなる。
【0045】
スロットマシンSMは、例えば、図1に示すように構成されている。すなわち、このスロットマシンSMでは、前面が開放された箱型の筐体KYの前面が前面パネル2により開閉自在に閉塞され、この前面パネル2のほぼ中央高さの位置に操作板3が配設されると共に、この操作板3の上方に正面板4が配設されている。そして、この正面板4には横長矩形の表示窓5が設けられている。また、表示窓5の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右回転リール6L,6M,6Rが配置されている。
【0046】
左・中・右回転リール6L,6M,6Rそれぞれの周面には、所定の個数の図柄が所定の配列で設けられている。また、左・中・右回転リール6L,6M,6Rそれぞれの周面に設けられた複数の図柄には、種類が異なる複数種類の図柄が含まれている。なお、各回転リール6L,6M,6Rは、複数種類の図柄が印刷されたリールテープが回転リールの周面に貼り付けられて形成されている。また、各回転リール6L,6M,6Rが回転すると、各回転リール6L,6M,6Rそれぞれの周面に設けられた複数種類の図柄が所定の順序でそれぞれ表示窓5に変動表示される。また、各回転リール6L,6M,6Rの回転が停止すると、各回転リール6L,6M,6Rのそれぞれについて、表示窓5の上段、中段および下段のそれぞれに1個ずつの合計3個の図柄が表示されるように設定されている。すなわち、全ての回転リール6L,6M,6Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓5に停止表示される。
【0047】
また、各回転リール6L,6M,6Rをそれぞれ独立して回転駆動できるように、各回転リール6L,6M,6Rには、それぞれステッピングモータにより構成される左、中、右リールモータ27L,27M,27R(図4参照)が連結されている。また、各回転リール6L,6M,6Rを支持する支持枠体が筐体KY内の後壁に固定されて設けられており、各回転リール6L,6M,6Rは支持枠体に支持されて筐体KY内に配設されている。
【0048】
また、操作板3には、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、レバー状のスタートスイッチ9、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10R、計数スイッチ31、精算スイッチ33が設けられている。ベットスイッチ7は、遊技者が後述するメダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データから1枚分ずつの疑似メダルの投入を指示する操作を行うためのものである。最大ベットスイッチ8は、遊技者がメダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入数(規定数:3枚に設定されている)の疑似メダルの投入を指示する操作を行うためのものである。なお、ベットスイッチ7および最大ベットスイッチ8は、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データにより示されるメダル数が1枚以上である場合に有効化されるように設定されている。また、最大ベットスイッチ8が操作されたときに、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す遊技メダル数が規定数(例えば3枚)よりも少ない場合には、疑似メダルの貸し出しを遊技者に促す報知を行うようにしてもよいし、規定数(例えば3枚)より少ない所定数で遊技できるようにしてもよい。また、そもそもそのような場合には、最大ベットスイッチ8の操作を受付けないようにしてもよい。
【0049】
計数スイッチ31は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データをカードユニットCU側に送信する際の指示ボタンとして機能するものである。この実施形態では、通常の押下では1枚分の枚数データの送信の指示となり、長押しでは定期的に50枚分の枚数データの送信の指示となる。長押しの場合は押下されている間、所定時間ごとに50枚分の枚数データがカードユニットCUに送信される。なお、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが50枚未満となったときに送信の指示(長押しに基づく送信の指示)となった場合は、残りの全ての枚数データがカードユニットCUに送信される。精算スイッチ33は、疑似メダルの賭け数が設定されているときに、その賭け数を0にリセットするためのものである。
【0050】
スタートスイッチ9は、遊技者が各回転リール6L,6M,6Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させる操作を行うためのものである。左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rは、遊技者が左・中・右回転リール6L,6M,6Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる操作を行うためのものである。なお、スタートスイッチ9は、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データから所定数が減算された遊技メダル数データへの書き換え(所定数分の疑似メダルの投入)が行われた後、有効化されるように設定されている。また、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rは、スタートスイッチ9の操作により回転開始した各回転リール6L,6M,6Rが所定の加速期間が経過して定速回転するようになった後に有効化されるように設定されている。
【0051】
本実施の形態では、1ゲーム(1回の遊技)に必要な賭け数(所定数)は、1枚、2枚、3枚の3種類が設定されている。また、各回転リール6L,6M,6Rそれぞれにより複数種類の図柄を可変表示する可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ10L,10M,10Rは、各回転リール6L,6M,6Rのそれぞれに対応して設けられている。
【0052】
また、正面板4の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作態様を報知する演出を行ったりするための液晶表示器14が設けられている。
【0053】
また、正面板4の上方の左右には、音楽や音声などによる演出を行うための上部スピーカ15が設けられている。また、操作板3の下方には、装飾画などが表示された下部パネル18が設けられ、この下部パネル18の左右には、音楽や音声などによる演出を行うための下部スピーカ16が設けられている。
【0054】
また、前面パネル2の上側の周縁部分に上部ランプ部21が設けられ、前面パネル2の下部パネル18の左右に下部ランプ部22が設けられている。各ランプ部21,22それぞれは、発光ダイオードや有機EL等の発光素子、一般的な電球などの発光手段を備え、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行う。
【0055】
また、表示窓5の右下方には、遊技者が所有する疑似メダルの枚数を表示するための遊技メダル数表示器26が配設されている。この遊技メダル数表示器26は、例えば、5個の7セグメントLEDで構成され、5桁の疑似メダルの所持枚数が表示可能になっている。
【0056】
また、遊技メダル数表示器26の隣には、メダル投入数を示すためのベットランプ部30が配設されており、ベットランプ部30は3つのベットランプから構成されている。
【0057】
また、表示窓5の左下方には、疑似メダルの払出枚数を表示する払出表示器46が配設されている。この払出表示器46は、例えば、2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の疑似メダルの払出枚数が表示可能になっている。
【0058】
(スロットマシンの電気的な構成の概略)
スロットマシンSMの電気的な構成の概略について、図1も参照しつつ図4を参照して説明する。図4はスロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
【0059】
左・中・右リールセンサ55L,55M,55Rは、左・中・右回転リール6L,6M,6Rの回転位置をそれぞれ検出するためのもので、例えば左・中・右回転リール6L,6M,6Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右回転リール6L,6M,6Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号を主制御基板100に出力する。このスロットマシンSMでは、例えば左・中・右リールセンサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、各回転リール6L,6M,6Rそれぞれに設定された0~20番の図柄のコマ番号のうち、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓5の中段に位置するように構成されている。
【0060】
設定キースイッチ56は、主制御基板100に設けられており、設定変更キーを設定変更キーシリンダ収容部に配置されたキーシリンダに挿入して回転することによりON、OFFが切り換えられる。リセットスイッチ52は、操作スイッチ基板600に設けられ、設定変更中は1回押す度に1つ上位の設定値に仮設定される。なお、リセットスイッチ52は、エラーが発生した際のエラーを解除するためのスイッチとしても用いられる。
【0061】
また、このスロットマシンSMでは、遊技の進行に関する制御を行う主制御CPU101が実装された主制御基板100と、主制御基板100から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブ制御CPU201が実装されたサブ制御基板200と、遊技者が所持する疑似メダルの枚数の管理に関わる制御を行うメダル数制御CPU301が実装されたメダル数制御基板300と、遊技の進行に必要な操作手段(例えば、スタートスイッチ9)からの信号が入力される操作スイッチ基板600と、払出表示器46および遊技メダル数表示器26が設けられた表示基板700と、図2に示すように、外部機器と通信を行うためのI/F基板90が別々に設けられている。ここで、主制御基板100からサブ制御基板200に対して各種の遊技情報が一方向で送信される。また、主制御基板100とメダル数制御基板300とは各種の情報が双方向で送信される。また、メダル数制御基板300からサブ制御基板200に対し、主制御基板100を介して所定の情報が一方向で送信される。ここでいう所定の情報とは、例えば、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データに関する情報や、計数スイッチ31や貸出スイッチ503aが押下されたときにその旨を通知する情報などである。これにより、サブ制御基板200では、メダル数制御基板300から主制御基板100を介して受信した情報(所定の情報)に基づいて、液晶表示器14で遊技者が所持する疑似メダルの枚数を表示したり、計数スイッチ31や貸出スイッチ503aが押下されたときにスピーカ15,16から押下通知音を鳴らしたりする制御を行う。
【0062】
また、主制御基板100とメダル数制御基板300とはBtoB(Board tо Board)接続されるようにしてもよい。また、表示基板700と操作スイッチ基板600、操作スイッチ基板600とメダル数制御基板300、主制御基板100とサブ制御基板200とは、いずれもハーネスを介して接続されている。
【0063】
遊技の進行に必要な操作手段であるスタートスイッチ9、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、ストップスイッチ10L,10M,10Rからの信号ならびに精算スイッチ33、リセットスイッチ52からの信号は、まず操作スイッチ基板600に入力され、ハーネスを介してメダル数制御基板300に入力される。そして、メダル数制御基板300内の配線と、コネクタ接続(BtоB接続)を介して主制御基板100に入力される。計数スイッチ31からの信号は、操作スイッチ基板600に入力され、ハーネスを介してメダル数制御基板300に入力され、さらにメダル数制御CPU301に入力される。
なお、スタートスイッチ9やストップスイッチ10L,10M,10Rからの信号が、メダル数制御基板300を介さずに主制御基板100に直接入力されるようにしてもよい。さらに、操作手段(スタートスイッチ9、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、ストップスイッチ10L,10M,10R)、精算スイッチ33、リセットスイッチ52、計数スイッチ31からの信号が、ハーネスを介して主制御基板100に入力され、主制御基板100内の配線と、コネクタ-コネクタ接続(Board to Board接続)を介してメダル数制御基板300に入力されるようにしてもよい。
【0064】
払出表示器46の表示に用いられる制御信号(表示データを含む)は、主制御基板100から送信される。このとき、主制御基板100→メダル数制御基板300→操作スイッチ基板600→表示基板700の伝送経路となる。遊技メダル数表示器26の表示に用いられる制御信号(表示データを含む)は、メダル数制御基板300から送信される。このとき、メダル数制御基板300→操作スイッチ基板600→表示基板700の伝送経路となる。
【0065】
役比モニタ47は、各種比率を表示するものであり主制御基板100に設けられる。この実施形態において役比モニタ47は、4個の7セグメントLEDで構成されている。各種比率としては、役物比率、連続役物比率、有利区間比率などがある。役物比率は、疑似メダルの総払出数に対する役物(例えば、ビックボーナス(BB)、チャンスボーナス(CB)、シングルボーナス(SB)など)による払出数の総数が占める割合である。連続役物比率は、疑似メダルの総払出数に対する連続役物(例えば、ビックボーナス(BB)など)による払出数の総数が占める割合である。有利区間比率は、押し順によって疑似メダルの払出数が異なる役(AT役)に当選したときに有利な押し順の報知が許容される有利区間が有る場合に、総遊技数に対する当該有利区間が占める割合である。なお、役比モニタ47は、メダル数制御基板300に設けられていてもよい。また、役比モニタ47を設けずに、各種比率を特定可能な情報をカードユニットCU側に送信するようにしてもよい。また、役比モニタ47は指示込役物比率を表示するようにしてもよい。指示込役物比率とは、役物による払出数に加えて有利な押し順が報知された遊技での払出数を加算した数が払出数の総数に占める割合である。
【0066】
設定表示器48は、後述する設定値設定手段101bにより設定される設定値を表示するものであり主制御基板100に設けられる。この実施形態において設定表示器48は、1個の7セグメントLEDで構成されている。
【0067】
主制御基板100のメモリ102は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、遊技の進行に必要なデータやプログラムなどを記憶するROM部とを備えている。主制御基板100のRAM部は例えば各種フラグ、役抽選結果などを記憶する。また、主制御基板100のROM部は予め設定されたデータ(図5の抽選テーブル102aなど)や遊技機用プログラム(スロットマシンSM用のプログラム)を記憶するものである。
【0068】
また、主制御基板100の主制御CPU101は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM部に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。また、主制御CPU101は、抽選手段101e(図5参照)による役抽選結果に関する情報、各ストップスイッチ10L,10M,10R、スタートスイッチ9等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報などの種々の遊技情報をコマンド形式でサブ制御基板200(サブ制御CPU201)に送信する。
【0069】
また、サブ制御基板200のメモリ202は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板200のサブ制御CPU201は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブ制御CPU201は、主制御CPU101から送信されるスロットマシンSMに関する各種の遊技情報に基づいてメモリ202に格納されたプログラムを実行することで、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板200のサブ制御CPU201は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板200が有するI/Oポートを介して、液晶表示器14やスピーカ15,16などの演出機器の制御を行う。
【0070】
また、メダル数制御基板300のメモリ302は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、メダル数制御基板300のメダル数制御CPU301は、タイマ割込などの割込機能を有し、遊技者が所持する疑似メダルの枚数を、メモリ302のRAM部(揮発性メモリ)に形成された記憶手段302aに記憶される遊技メダル数データを用いて管理したり、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データに応じた疑似メダルの枚数を遊技メダル数表示器26に表示したりするなどの各種制御を行う。
【0071】
主制御基板100、サブ制御基板200、メダル数制御基板300それぞれは、外部から容易にアクセスできないように、カシメ機構を有する個別の基板ケース内に封印されている。不正行為を防止するための各基板の接続方法としては、それぞれに実装されたコネクタにより、直接基板間接続(BtoB接続)する方法、物理的アクセスの他に、電磁波ノイズの影響を抑えるワイヤカバーで被覆された信号線を用いて接続する方法、信号線を遊技者から視認し難い場所から引き回す方法、基板間の通信信号を暗号化する方法、各基板に設けたID情報を、定期的またはエラー発生時にやり取りする方法などがある。なお、基板それぞれに実装されたコネクタにより両基板を接続する場合は、基板の視認性が低下する積層接続ではなく、横並びに接続し、接続箇所を含めた基板ユニットとしてカバーすることでアクセスを困難にするとよい。また、主制御基板100とメダル数制御基板300で個々の基板ケースに収容せず、まとめて一つの基板ケースに収納して封印するようにしてもよい。
【0072】
(主制御基板)
主制御基板100の機能について図5を参照して説明する。
【0073】
(1)遊技制御手段101a
遊技制御手段101aは、メダルレスのスロットマシンSMにおいて実行される遊技を制御するためのものである。
【0074】
このスロットマシンSMの遊技では、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8が操作されて疑似メダルの投入の指示があると、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。この信号を受信したメダル数制御基板300では、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、疑似メダルの投入枚数分減算された遊技メダル数データに書き換えられる。このとき、書き換えたことを特定可能な情報に基づく信号が、メダル数制御基板300から主制御基板100に送信され、この信号がメダル管理送受信手段101nにより受信されることにより賭け数が設定される。また、スタートスイッチ9の操作がされるまでは賭け数の変更が可能であって、これに応じて記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データも更新されることとなる。そして、所定の賭け数が設定された後にスタートスイッチ9が操作されると、まず、当選か否かを決定する抽選手段101eによる乱数抽選が行われ、ほぼ同時に、3個すべての回転リール6L,6M,6Rの回転が開始する。
【0075】
その後に、3個のストップスイッチ10L,10M,10Rのうちの1個が操作されると、左・中・右回転リール6L,6M,6Rのうちの当該操作されたストップスイッチ10L,10M,10Rに対応した回転リールの回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ10L,10M,10Rに対する操作が終了すると、3個すべての回転リール6L,6M,6Rの回転が停止する。このとき、所定の図柄が所定の位置に停止すると入賞になり、所定枚数の疑似メダルの払出、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データの減算を行うことなく次回の遊技を実行可能なリプレイ、などの所定の利益が遊技者に対して付与される。
【0076】
また、遊技制御手段101aは、スロットマシンSMにおいて実行される遊技状態を複数の遊技状態の中から一つの遊技状態に制御するためのものである。
【0077】
この実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態、ボーナス内部当選状態、ボーナス遊技状態がある。通常遊技状態は、設定変更時やボーナス遊技状態の終了条件(例えば、ボーナス遊技状態での所定回の遊技や払出のある役の所定回の入賞)の成立により設定される遊技状態である。また、ボーナス内部当選状態は、通常遊技状態や有利遊技状態で、ボーナス役を含む当選役グループに当選したが、当該当選した遊技で当該ボーナス役に入賞しなかった場合に設定される遊技状態である。また、ボーナス遊技状態は、ボーナス役を含む当選役グループに当選して当該当選した遊技で当該ボーナス役に入賞した場合、ボーナス内部当選状態で持ち越しているボーナス役に入賞した場合に設定される遊技状態である。なお、スロットマシンSMに用意された遊技状態は上記のものに限定されない。
【0078】
また、遊技制御手段101aは、スロットマシンSMにおいて実行される遊技区間を複数の遊技区間の中から一つの遊技区間に制御するためのものである。
【0079】
この実施形態では、遊技区間として非有利区間と有利区間とがあり、有利区間には非出玉区間と出玉区間とがある。非有利区間は、疑似メダルの払出メダル数の異なる複数の小役から構成される当選役グループ(以下、「押し順当選役グループ」と記載する。)に当選した場合に最大の疑似メダルの払出メダル数が得られる小役に入賞する左・中・右ストップスイッチ10L,10M、10Rの正解の押し順を報知する報知演出を許容しない遊技区間であり、遊技者にとって不利な遊技区間である。有利区間は、押し順当選役グループに当選した場合に最大の疑似メダルの払出メダル数が得られる小役に入賞する左・中・右ストップスイッチ10L,10M、10Rの正解の押し順を報知する報知演出を許容する遊技区間であり、遊技者にとって有利な遊技区間である(非有利区間よりも遊技者にとって有利な遊技区間である)。有利区間中の非出玉区間は報知演出が許容されているものの実際には報知演出が行われない遊技区間であり(なお、非出玉区間の内容はこれに限定されるものではなく、例えば出玉区間と比べて報知演出が行われる割合が低い区間であってもよい)、有利区間中の出玉区間は報知演出が許容されていて実際に報知演出が行われる遊技区間である。非有利区間は、設定変更時や有利区間の終了条件(例えば、有利区間での所定回の遊技や所定メダル数の疑似メダルの増加、出玉区間での遊技数セットの消化)の成立により設定される。有利区間内の非出玉区間は、非有利区間で予め定められた当選役グループ(以下、「有利区間移行抽選当選役グループ」と記載する。)の当選を契機として行われる非有利区間から有利区間への移行抽選に当選した場合に設定され、非出玉区間では、出玉区間で遊技する権利がある所定の遊技数からなる遊技数セットの付与抽選(以下、「遊技数セット上乗せ抽選」と記載する。)が行われる。有利区間内の出玉区間は、非出玉区間で、出玉区間への移行条件を満たした後に設定され、出玉区間では遊技数セット上乗せ抽選が行われる。有利区間内の非出玉区間や出玉区間での遊技数セット上乗せ抽選は例えば所定の当選役グループ(以下、「上乗せ抽選当選役グループ」と記載する。)に当選した場合に行われ、選択肢として遊技数セット「0」、「1」がある。なお、選択肢は、「0」、「1」、「2」などであってもよい。なお、スロットマシンSMに用意された有利区間内の区間は上記のものに限定されない。なお、ここでは、左・中・右ストップスイッチ10L,10M、10Rに対する操作態様により有利量の異なる役として、疑似メダルの払出メダル数の異なる役を例に挙げているが、操作態様により次遊技からの遊技状態の移行先が異なる役や、有利区間の上乗せ量(例えば、遊技数セットの付与数)が異なる役等も有利量の異なる役として挙げられる。一例として、次遊技からの遊技状態の行き先が異なる複数の再遊技役から構成され、操作態様によらず必ず当該複数の再遊技役のいずれかの図柄組み合わせが揃うが、操作態様によって図柄組み合わせが揃う再遊技役が異なって次遊技からの遊技状態の行き先が異なることになる当選役グループがある。
【0080】
(2)設定値設定手段101b
図5の設定値設定手段101bは、所定の設定変更操作に基づいて、出玉率(総払出枚数÷総メダル投入数×100[%])の調整をするための設定(設定1~設定6)を変更するものである。
【0081】
ここで、設定値を変更するための設定変更操作の一例について説明する。例えば、スロットマシンSMの電源が投入される前に設定キースイッチ56(設定キー)をON状態にし、電源を投入すると、設定変更処理が開始される。このとき、リセットスイッチ52を1回押すと、電源投入前に設定された設定値から1つ上位の設定値に仮設定される(例えば、設定3から設定4に仮設定)。その後は、リセットスイッチ52を押す度に1つ上位の設定値に仮設定される。但し、仮設定値が6の場合にリセットスイッチ52を押すと、設定値が1に戻って仮設定される。そして、最後に、スタートスイッチ9のON操作により設定値が確定し、その時の仮設定値がスロットマシンSMの設定値になる。なお、設定値設定手段101bは、設定変更を行った場合は、設定値記憶領域102cに記憶されている設定値を変更後の設定値に書き換える。
【0082】
(3)テーブル選択手段101c
図5のテーブル選択手段101cは、遊技制御手段101aにより制御される遊技の種類(例えば、一般遊技状態、ボーナス遊技状態)、および、設定値設定手段101bにより設定された設定値(設定1から設定6)に基づき、複数の抽選テーブル102aから1つの抽選テーブルを選択するものである。例えば、一般遊技状態の遊技では、テーブル選択手段101cは、抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1~設定6)に応じて抽選テーブル102a(一般遊技用抽選テーブル)を選択する。
【0083】
(4)第1投入処理手段101d
第1投入処理手段101dは、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8が操作された場合に、後述するメダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3と協働して、疑似メダルの投入を行うことにより賭け数を設定して、遊技を開始するための所定条件を成立させるものである。また、第2投入処理手段301b3は、精算スイッチ33が操作された場合は、メダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3と協働して一度設定した賭け数のキャンセルを行う。
【0084】
ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8が操作された場合に、第1投入処理手段101dは、メモリ102に設けられた暫定投入数の記憶領域の値を1加算するとともに、投入処理要求信号をメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信する。投入処理要求信号を受信したメダル数制御基板300では記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数を1減算する処理を行った上で、当該処理の完了信号を主制御基板100に送信し、これにより1枚分の投入処理が完了する。最大ベットスイッチ8が操作された場合は、当該処理を3回繰り返す。そして、第1投入処理手段101dは、投入処理の結果、暫定投入数が1回の遊技に必要な値(例えば3枚)になれば、スタートスイッチ9の操作を有効化する。なお、投入処理の詳細については、図24を参照して後述する。
【0085】
この実施形態では、最大ベットスイッチ8により例えば3枚の疑似メダルの投入が指示された場合であっても、第1投入処理手段101dと第2投入処理手段301b3との間では1枚ずつ投入処理が行われる。なお、第1投入処理手段101dと第2投入処理手段301b3とが協働して行われる疑似メダルの投入処理については後述する。
【0086】
また、精算スイッチ33が操作された場合に、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を受信したメダル数制御基板300は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、ベット数に応じた枚数分加算した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主制御基板100に送信する。なお、3枚の疑似メダルの投入処理が完了している状態で精算スイッチ33が操作された場合であっても、第1投入処理手段101dと第2投入処理手段301b3との間では1枚ずつ精算処理(返却処理)が行われる。
【0087】
(5)抽選手段101e
抽選手段101eは、本実施の形態では、スタートスイッチ9の操作を契機に、所定の範囲内(本実施の形態では、例えば、10進数で0~65535)で乱数を発生させて抽出し、抽出した乱数と抽選テーブル102aとを基に、小役、再遊技役、ボーナス役を含む複数の役のいずれかに当選かまたはハズレかの抽選を行うためのものである。
【0088】
抽選テーブル102aは、抽選手段101eが発生させる所定の範囲内の各乱数について、予め設定されている抽選結果のいずれかに該当するか否かが予め定められたものである。
【0089】
(6)リール回転制御手段101f
リール回転制御手段101fは、遊技者によるストップスイッチ10L,10M,10Rに対する操作態様と抽選手段101eの抽選結果とに基づき、回転リール6L,6M,6Rの停止制御を行うものである。具体的には、リール回転制御手段101fは、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのそれぞれに対する操作に基づき、停止テーブル102bを用いて左・中・右リール6L,6M,6Rのそれぞれに対する停止制御を行い、左・中・右リール6L,6M,6Rのそれぞれにより可変表示される図柄を抽選手段101eの役抽選結果に対応した表示態様で停止させる。
【0090】
(7)判定手段101g
判定手段101gは、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作により全ての回転リール6L,6M,6Rが停止したときの停止図柄の表示態様を判定するものである。本実施の形態では、各回転リール6L,6M,6Rが停止したときの図柄の表示結果が所定の入賞態様であるかどうかが判定手段101gにより判定される。なお、入賞と判定される表示態様は、当選役毎に異なる表示態様が予め定められている。
【0091】
(8)第1払出処理手段101h
第1払出処理手段101hは、判定手段101gの判定結果が疑似メダルの払い出しがある役のいずれかの入賞態様であった場合に、後述するメダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4と協働して、当該役に応じた疑似メダルを払い出すことにより、遊技者に利益を付与するものである。判定手段101gの判定結果が疑似メダルの払い出しにかかる表示態様であった場合は、第1払出処理手段101hは、メモリ102に設けられた払出残数の記憶領域に当選役に応じた払出枚数を記憶させた後、当該払出残数の値を1減算した上で、払出処理要求信号をメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信する。払出処理要求信号を受信したメダル数制御基板300では記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数を1加算する処理を行った上で、当該処理の完了信号を主制御基板100に送信し、これにより1枚分の払出処理が完了する。当該払出処理を払出残数の値が「0」になるまで繰り返し、当該遊技での払出処理が完了する。なお、払出処理の詳細については、図25を参照して後述する。
【0092】
この実施形態では、入賞した役の疑似メダルの払出数が2枚以上であっても、第1払出処理手段101hと第2払出処理手段301b4との間では1枚ずつ払出処理が行われる。なお、第1払出処理手段101hと第2払出処理手段301b4とが協働して行われる疑似メダルの払出入処理については後述する。
【0093】
(9)エラー検知手段101i
エラー検知手段101iは、通常の状態とは異なる異常な状態が発生している状態、いわゆるエラーが発生したか否かを検知するものである。ただし、この実施形態では、カードユニットCUから電圧VLが供給されていない場合であっても、当該事由のみではエラーとして検知しない。
【0094】
(10)払出表示器制御手段101j
払出表示器制御手段101jは、払出表示器46の表示を制御するものである。具体的には、払出表示器制御手段101jは、当選役に入賞した際、払出表示器46に当該入賞役に設定された疑似メダルの払出数が表示されるように払出表示器46を制御する。また、払出表示器制御手段101jは、エラー検知手段101iによりエラーの発生が検知された場合、払出表示器46に検知したエラーに対して予め定められた識別番号が表示されるように払出表示器46を制御する。
【0095】
(11)コマンド作成手段101k
コマンド作成手段101kは、抽選手段101eの役抽選結果に関する情報、一般遊技状態やボーナス遊技状態などの遊技状態の種類に関する情報、各回転リール6L,6M,6Rの回転・停止状態、第1払出処理手段101hによる疑似メダルの払出状態などの種々の情報をサブ制御基板200(サブ制御CPU201)に送信するためのコマンドを生成するものである。そして、コマンド作成手段101kにより生成されたコマンドは、後述するコマンド送信手段101mによりサブ制御基板200に送信される。サブ制御基板200では、主制御基板100から送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。換言すれば、サブ制御基板200において実行される演出内容を指示するコマンドがコマンド作成手段101kにより作成される。
【0096】
(12)コマンド送信手段101m
コマンド送信手段101mは、主制御基板100からサブ制御基板200へ、コマンド作成手段101kにより作成された種々の情報を含むコマンドを一方通行で送信するものである。また、後述するメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300から受信した計数スイッチ31の押下を示す情報や貸出スイッチ503aの押下を示す情報もコマンド送信手段101mによりサブ制御基板200へ送信される。
【0097】
(13)メダル管理送受信手段101n
メダル管理送受信手段101nは、メダル数制御基板300に各種情報に基づく信号を送信するとともに、メダル数制御基板300からの各種情報に基づく信号を受信するものである。メダル数制御基板300に送信する情報としては、例えば、入賞役に関する情報やベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8の操作に関する情報、疑似メダルの投入に関する情報(投入処理要求信号)、疑似メダルの払い出しに関する情報(払出処理要求信号)、主制御CPU101のID番号、役物比率などの各種比率を含む遊技機情報などである。また、メダル数制御基板300から受信する情報としては、例えば、疑似メダルの投入に関する情報(投入処理応答信号)、疑似メダルの払出に関する情報(払出処理応答信号)、計数スイッチ31の押下を示す情報や貸出スイッチ503aの押下を示す情報などである。
【0098】
(14)操作等管理手段101p
操作等管理手段101pは、遊技の進行に関わる操作手段の操作を有効化するか、あるいは非有効化するかを管理するものである。
【0099】
後述するように、この実施形態ではカードユニットCUからスロットマシンSMに電圧(VL)が供給される。カードユニットCUに電源が投入されていない場合は、メダル数制御基板300との間の相互通信が不能な状態となるため、このような場合、操作等管理手段101pは、操作手段の操作を非有効化することにより、以降の遊技を進行できないようにする。
【0100】
具体的には、操作等管理手段101pは、メダル管理送受信手段101nがカードユニットCUから電圧(VL)が供給されていないことを特定可能な情報を受信している状況では、通常、操作手段の操作が許容される状況であっても、当該操作を非有効化する。一方、メダル管理送受信手段101nがカードユニットCUから電圧(VL)が供給されていないことを特定可能な情報を受信していない状況では、操作手段が操作された場合は、当該操作を有効化する。したがって、カードユニットCUから電圧(VL)が供給されない状況が発生したときは、以降の疑似メダルの投入や払出がなくなり、メダル数制御基板300からカードユニットCUに送信される疑似メダルの投入や払出に関する情報と、カードユニットCU側で把握する当該情報との間の齟齬を減らすことができる。
【0101】
この実施形態では、操作等管理手段101pによる対象の操作手段として、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、スタートスイッチ9、各ストップスイッチ10L,10M,10R,計数スイッチ31、精算スイッチ33が設定されている。
【0102】
また、操作等管理手段101pは、メダル管理送受信手段101nがカードユニットCUから電圧(VL)が供給されていないことを特定可能な情報を受信している状況では、遊技メダル数表示器26の各7セグメントの電源を供給しないように制御し、カードユニットCUから電圧(VL)が供給されていない状況で、遊技メダル数が表示されないようにする。なお、カードユニットCUから電圧(VL)が供給されていない状況であっても、払出表示器46、役比モニタ47等の表示は維持される。
【0103】
なお、この実施形態では、メダル管理送受信手段101nがカードユニットCUから電圧(VL)が供給されていないことを特定可能な情報を受信していることに基づいて、操作等管理手段101pが各操作手段の操作を非有効化するようにしたが、操作等管理手段101pが各操作手段の有効/非有効を管理せずとも、カードユニットCUからの電圧VLが供給されていない状況では各操作手段の操作が非有効化される回路を形成してもよい。
【0104】
例えば、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、計数スイッチ31、スタートスイッチ9、ストップスイッチ10L,10M,10Rそれぞれに対して、スロットマシンSM側の電圧VLと、カードユニットCU側の電圧VLの両方が供給されなければ用いることができない回路(アンド回路)を形成してもよい。また、遊技メダル数表示器26も同様に、スロットマシンSM側の電圧VLと、カードユニットCU側の電圧VLの両方が供給されなければ、各セグメントに電源が供給されない回路(アンド回路)を形成してもよい。
【0105】
なお、この実施形態では、各操作手段(ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、スタートスイッチ9、各ストップスイッチ10L,10M,10R,計数スイッチ31、精算スイッチ33)の全てについて、カードユニットCUからの電圧(VL)の供給の有無による操作の有効/非有効化の判定を主制御CPU101(操作等管理手段101p)で行っているが、各操作手段の全てについての当該判定をメダル数制御CPU301(VL供給判定手段301f)で行うようにしてもよい。
【0106】
また、例えば、電圧(VL)の供給の有無による計数スイッチ31の操作の有効/非有効化の判定は、メダル数制御CPU301で行い、その他の操作手段の操作の有効/非有効化の判定は主制御CPU101で行うなど、操作手段の種類に応じて当該判定を行う制御CPUが異なるようにしてもよい。この場合、当該操作手段の操作に特に大きく関わる方の制御CPUで、有効/非有効化の判定を行うなど、必要に応じて当該判定を行う制御CPUを変えることができる。
【0107】
さらに、制御CPUのようなソフト的な判定手段と、ハード的な判定手段とを組み合わせてもよい。例えば、計数スイッチ31の操作の有効/非有効化の判定はメダル数制御CPU301で行い、ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作の有効/非有効化の判定はハード的な判定手段で行い、その他の操作手段の操作の有効/非有効化の判定は主制御CPU101で行うなど、操作手段の種類に応じてこれらの判定手段を組み合わせて使用してもよい。
【0108】
(15)遊技履歴情報管理手段101q
図5の遊技履歴情報管理手段101qは、遊技の進行に応じて遊技履歴情報を集計するものである。例えば、遊技履歴情報として、総投入数(電源ONから再遊技を含まずに累積した投入数)、総払出数(電源ONから再遊技を含まずに累積した払出数)、MY(電源ON以降算出される最大MY)、役物払出数(電源ONから累積した役物の作動による払出数)、連続役物払出数(電源ONから累積した第一種特別役物の差動による払出数)、役物比率(役物払出数÷総払出数×100[%])、連続役物比率(連続役物払出数÷総払出数×100[%])、有利区間比率、指示込役物比率、役物等状態比率などがある。
【0109】
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板200の機能について図5を参照して説明する。
【0110】
(1)コマンド受信手段201a
コマンド受信手段201aは、主制御基板100のコマンド送信手段101mにより送信された種々の情報を含むコマンドを受信するものである。コマンド受信手段201aは、主制御基板100から送信されるコマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じてサブ制御基板200が備える各機能に通知を行う。
【0111】
(2)演出内容決定手段201b
演出内容決定手段201bは、コマンド受信手段201aにより受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、抽選手段101eの役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器14に表示される動画を決定したり、スピーカ15,16から流れる音楽や音声を決定したり、上部ランプ部21や下部ランプ部22の光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。
【0112】
そして、演出内容決定手段201bは、決定した演出内容に関するデータを含む信号を液晶表示制御手段201cおよび音声制御手段201dに送信する。
【0113】
(3)液晶表示制御手段201c
液晶表示制御手段201cは、演出内容決定手段201bから送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器14に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部21や下部ランプ部22などの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの制御を行うものである。例えば、液晶表示制御手段201cは演出内容決定手段201bから送信されるデータに基づいて上部ランプ部21や下部ランプ部22などの光源を一斉にあるいは個別にフラッシュさせる。
【0114】
(4)音声制御手段201d
音声制御手段201dは、演出内容決定手段201bから送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ15,16から音楽を流したり、音声を出力したりするなど制御を行うものである。例えば、音声制御手段201dは、演出内容決定手段201bから送信されるデータに基づいてスピーカ15から再遊技役の入賞音を鳴らしたり、スピーカ16からメダルの投入音を鳴らしたりする。
【0115】
(メダル数制御基板)
次に、メダル数制御基板300の機能について図5を参照して説明する。
【0116】
(1)記憶手段302a
記憶手段302aは、メモリ302のRAM部(揮発性メモリ)に形成され、遊技者が所持する疑似メダルの使用可能枚数データを記憶するものである。
【0117】
(2)フラグ格納手段302b
フラグ格納手段302bは、スタートスイッチ9が操作されて遊技が開始した旨を特定可能な情報を主基板間送受信手段301aが受信した場合にオン設定され、スタートスイッチ9が操作された後に当該遊技の投入メダル数を示す情報(「ホールコン・不正監視情報」の「遊技情報」:図13(b-1)参照)がカードユニットCUに送信されたとき、または送信されたと想定される時間が経過したときにオフに設定される、投入完了フラグを格納するものである。
【0118】
(3)主基板間送受信手段301a
主基板間送受信手段301aは、主制御基板100から送信される、疑似メダルの投入の指示や、入賞役にかかる疑似メダルの払出数に関する情報などの各種情報に基づく信号や、主制御CPU101のID番号、役物比率などの各種比率を含む遊技機情報などを受信するとともに、主制御基板100からの疑似メダルの投入指示や払出枚数に関する情報に対する応答信号を主制御基板100に送信するものである。主基板間送受信手段301aは、主制御基板100から送信される情報に基づく信号や、カードユニットCUから送信される情報に基づく信号を受信すると、情報の種類に応じてメダル数制御基板300が備える各機能に通知を行う。なお、主基板間送受信手段301aについては、主制御基板100からの信号を受信する手段と、カードユニットCUからの信号を受信する受信手段とが別々の手段であってもよい。
【0119】
(4)遊技メダル数管理手段301b
遊技メダル数管理手段301bは、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データの管理を行うものであり、借受処理手段301b1と、第1計数処理手段301b2と、第2投入処理手段301b3と、第2払出処理手段301b4とを備える。
【0120】
a)借受処理手段301b1
借受処理手段301b1は、カードユニットCUとの間で疑似メダルの借受処理を行うものである。具体的には、カードユニットCUの貸出スイッチ503aが操作された場合、カードユニットCUからスロットマシンSMに所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号が送信され、この信号が後述するユニット間送受信手段301eにより受信される。この信号がユニット間送受信手段301eにより受信された場合、借受処理手段301b1は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、所定の貸出枚数分増加した遊技メダル数データに書き換える。また、借受処理手段301b1は、所定の貸出枚数分増加した遊技メダル数データに書き換えたときは、貸出受領結果応答信号をユニット間送受信手段301eを介してカードユニットCUに送信する。
【0121】
b)第1計数処理手段301b2
第1計数処理手段301b2は、カードユニットCUの第2計数処理手段501cと協働して、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データの一部または全部をカードユニットCU側に移す計数処理を行うものである。具体的には、スロットマシンSMの計数スイッチ31が操作された場合、スロットマシンSMからカードユニットCUに所定の計数分の枚数データに基づく信号がユニット間送受信手段301eを介して送信される。この信号がユニット間送受信手段301eにより送信された場合、第1計数処理手段301b2は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、所定の計数分減算した遊技メダル数データに書き換える。
【0122】
この実施形態では、所定の計数分としては、計数スイッチ31の押下時間が所定時間に満たない通常押下の場合は疑似メダル1枚の枚数データ、計数スイッチ31の押下時間が所定時間以上の長押しの場合は疑似メダル50枚の枚数データとなっている。なお、長押しの場合は、計数スイッチ31の押下中、所定の間隔(例えば、300ms)で疑似メダル50枚の枚数データがカードユニットCUに送信される。これに伴い、第1計数処理手段301b2は、所定の間隔(例えば、300ms)のごとに記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、疑似メダル50枚分を減算した遊技メダル数データに書き換える。
【0123】
c)第2投入処理手段301b3
第2投入処理手段301b3は、主制御CPU101の第1投入処理手段101dと協働して、疑似メダルの投入を行うことにより賭け数を設定して、遊技を開始するための所定条件を成立させるものである。
【0124】
ベットスイッチ7が操作された場合、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aが受信した場合、第2投入処理手段301b3は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数を、ベット数に応じた枚数分(1枚)減算した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aを介して主制御基板100に送信する。
【0125】
最大ベットスイッチ8が操作された場合、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aが受信した場合、第2投入処理手段301b3は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、ベット数に応じた枚数分(3枚)減算した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aを介して主制御基板100に送信する。ただし、この実施形態では、疑似メダルを3枚投入する場合であっても、第1投入処理手段101dと第2投入処理手段301b3とのやり取りは1枚ずつ行われる。すなわち、ベットスイッチ7が操作された場合の第1投入処理手段101dと第2投入処理手段301b3とのやり取りを3回繰り返すことにより、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、ベット数に応じた枚数分(3枚)減算した遊技メダル数データに書き換える。投入処理のフローについては後述する。
【0126】
d)第2払出処理手段301b4
第2払出処理手段301b4は、判定手段101gの判定結果が疑似メダルの払い出しがある役のいずれかの入賞態様であった場合に、主制御CPU101の第1払出処理手段101hと協働して、当該役に応じた疑似メダルを払い出すことにより、遊技者に利益を付与するものである。
【0127】
判定手段101gの判定結果が疑似メダルの払い出しにかかる表示態様(小役等の払い出しがある役の入賞態様)であった場合は、第1払出処理手段101hにより遊技者に払い出しにかかる疑似メダルの払出枚数分の枚数データに基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aが受信した場合、第2払出処理手段301b4は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、払出枚数分増加した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主制御基板100に送信する。ただし、この実施形態では、入賞した役の疑似メダルの払出枚数が2枚以上であっても、第1払出処理手段101hと第2払出処理手段301b4との間では1枚ずつ払出処理が行われる。一方、第2払出処理手段301b4は、再遊技役に入賞しても、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データの書き換えを行わない。なお、第1払出処理手段101hと第2払出処理手段301b4とが協働して行われる疑似メダルの払出入処理のフローについては後述する。
【0128】
(5)遊技メダル数表示器制御手段301c
遊技メダル数表示器制御手段301cは、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを基に、当該遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数が遊技メダル数表示器26に表示されるように、遊技メダル数表示器26の制御を行うものである。
【0129】
(7)ユニット間送受信手段301e
ユニット間送受信手段301eは、疑似メダルの投入枚数や払出枚数に関する情報、スロットマシンSMで発生しているエラーに関する情報、役比モニタ47の表示される各種比率に関する情報、計数スイッチ31の操作に基づく計数分の枚数データを特定可能な情報、スロットマシンSMの固有の情報などの種々の情報をカードユニットCUに送信するとともに、貸出スイッチ503aの操作に基づいてカードユニットCUから送信される貸出枚数分の枚数データを特定可能な情報を受信するものである。
【0130】
(8)VL供給判定手段301f
スロットマシンSMは、コネクタを介してカードユニットCUから電圧VLが供給されている。カードユニットCUに電源が投入されていない場合や、スロットマシンSMとカードユニットCUとが正常に接続されていない場合はカードユニットCUから供給される電圧VLが途絶えることになる。VL供給判定手段301fは、メダル数制御基板300においてカードユニットCUから電圧VLが供給される配線ラインの電圧を検出することにより、カードユニットCUから電圧VLが供給されているか否かを判定するものである。
【0131】
(9)送信項目制御手段301g
ユニット間送受信手段301eによりカードユニットCUに送信される情報として、遊技機情報、計数情報、貸出受領結果応答に関する情報がある。送信項目制御手段301gは、これらの情報における送信内容または送信項目を制御するものであり、各情報とその送信については後述する。
【0132】
上記したスロットマシンSMのメダル数制御CPU301とカードユニットCUのユニットCPU501間の通信はシリアル通信により実施され、上記したスロットマシンSMの主制御CPU101とスロットマシンSMのメダル数制御CPU301間の通信はパラレル通信により実施される。なお、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301とカードユニットCUのユニットCPU501間の通信はシリアル通信に限定されるものではなく、また、スロットマシンSMの主制御CPU101とスロットマシンSMのメダル数制御CPU301間の通信はパラレル通信に限定されるものではない。
【0133】
以下、スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信に用いられる電文について、図7図16を参照して説明する。
【0134】
(電文のフォーマットとその各項目)
まず、スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信に用いられる電文のフォーマットと、電文のフォーマットの各項目について図7(a)、(b)を用いて説明する。
【0135】
スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信に用いられる電文は、図7(a)に示すように、5つの項目「電文長」、「コマンド」、「通番」、「データ部」、「チェックサム」を含み、各項目のデータ形式は、図7(b)に示すように、HEX(十六進)である。
【0136】
項目「電文長」は、図7(b)に示すように、項目「電文長」~「チェックサム」までの電文の長さを格納する。
【0137】
項目「コマンド」は、図7(b)に示すように、当該電文(図8の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」)に割り当てられたコマンドコードを格納する。
【0138】
項目「通番」は、図7(b)に示すように、当該電文(図8の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」)に付与されたシーケンス番号を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0xFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「255」)の値を格納する。
【0139】
項目「データ部」は、図7(b)に示すように、電文のデータを格納する。
【0140】
項目「チェックサム」は、図7(b)に示すように、項目「電文長」~「データ部」までのデータを加算し、総計の下位1バイトを格納する。項目「チェックサム」のデータは、電文を受けとった側の機器が通信中のエラー等により電文が壊れていないかを確認するのに用いられる。
【0141】
(電文の種類)
続いて、スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信に用いられる電文の種類について図8を用いて説明する。
【0142】
スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信に用いられる電文の種類として、電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」の4種類がある。
【0143】
電文「遊技機情報通知」は、スロットマシンSMからカードユニットCUへの「遊技機情報」の通知に用いられ、項目「コマンド」に格納する専用のコマンドコードが割り当てられている。電文「計数通知」は、スロットマシンSMからカードユニットCUへの「計数情報(計数メダル数)」の通知に用いられ、項目「コマンド」に格納する専用のコマンドコードが割り当てられている。電文「貸出通知」は、カードユニットCUからスロットマシンSMへの「貸出情報(貸出メダル数)」の通知に用いられ、項目「コマンド」に格納する専用のコマンドコードが割り当てられている。電文「貸出受領結果応答」は、電文「貸出通知」に対するスロットマシンSMからカードユニットCUへ応答であり、項目「コマンド」に格納する専用のコマンドコードが割り当てられている。なお、この実施の形態では、カードユニットCUからスロットマシンSMへの送信が許容されている電文は、電文「貸出通知」のみであるとする。
【0144】
以下、各電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」について順に説明する。
【0145】
(電文「遊技機情報通知」)
まず、電文「遊技機情報通知」の詳細について図9図13を用いて説明する。
【0146】
図9に示すように、電文「遊技機情報通知」は、項目「電文長」、「コマンド」、「通番」、「遊技機種類」、「遊技機情報種別」、「遊技機情報」、「チェックサム」を含む。ただし、項目「電文長」は図7の項目「電文長」に対応し、項目「コマンド」は図7の項目「コマンド」に対応し、項目「通番」は図7の項目「通番」に対応し、項目「遊技機種類」、「遊技機情報種別」、「遊技機情報」は図7の項目「データ部」に対応し、項目「チェックサム」は図7の項目「チェックサム」に対応する。
【0147】
項目「電文長」は、項目「電文長」~「チェックサム」までの電文の長さを格納する。
【0148】
項目「コマンド」は、電文「遊技機情報通知」の専用のコマンドコードを格納する。
【0149】
項目「通番」は、シーケンス番号を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0xFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「255」)の値を格納する。詳細には、電源投入時、項目「通番」に「0x00」(十六進表記:十進表記では「0」)を格納した電文「遊技機情報通知」が送信される。その後、電文「遊技機情報通知」の送信毎に、項目「通番」に「+1」(十進表記)した値を格納した電文「遊技機情報通知」が送信される。ただし、項目「通番」には、「0xFF」(十六進表記:十進表記では「255」)の次に「+2」(十進表記)した「0x01」(十六進表記:十進表記では「1」)が格納される。
【0150】
項目「遊技機種類」は、パチンコ遊技機、スロットマシンSMなどの回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、じやん球遊技機などにそれぞれ割り当てられている遊技機の種類を示す遊技機種類コードを格納する。
【0151】
項目「遊技機情報種別」は、遊技機情報の種別を示す遊技機情報種別コードを格納する。この実施形態では、「遊技機情報」として、後述する「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」の3種類が用意されており、遊技機情報種別コードとして、「遊技機性能情報」には「0x00」(十六進表記)が割り当てられ、「遊技機設置情報」には「0x01」(十六進表記)が割り当てられ、「ホールコン・不正監視情報」には「0x02」(十六進表記)が割り当てられている。
【0152】
項目「遊技機情報種別」に「0x00」(十六進表記)が格納される場合には、項目「遊技機情報」は、総投入数、総払出数、MY(ある期間(例えば電源ON以降)における最大の疑似メダルの差枚数)などの「遊技機性能情報」を格納する。また、項目「遊技機情報種別」に「0x01」(十六進表記)が格納される場合には、項目「遊技機情報」は、主制御/メダル数制御のメーカコード、製品コード、チップID番号の「遊技機設置情報」を格納する。また、項目「遊技機情報種別」に「0x02」(十六進表記)が格納される場合には、項目「遊技機情報」は、IN、OUT、BB、RB、AT、ドアオープン信号、セキュリティ信号などの「ホールコン・不正監視情報」を格納する。
【0153】
項目「チェックサム」は、項目「電文長」~「遊技機情報」までのデータを加算し、総計の下位1バイトを格納する。項目「チェックサム」のデータは、電文を受けとった側の機器が通信中のエラー等により電文が壊れていないかを確認するのに用いられる。
【0154】
以下、項目「遊技機情報」に格納される「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」について順に説明する。
【0155】
(遊技機性能情報)
まず、「遊技機性能情報」について図10を参照して説明する。「遊技機性能情報」は、役比モニタ47に表示する情報やそれに関連する情報などを含み、カードユニットCUから管理コンピュータに送信し、管理コンピュータからセンタへ送信する情報である。「遊技機性能情報」は、スロットマシンSMが審査に通る性能以上の性能が出ていないか、遊技者による不正が行われていないかなどの確認に利用される。
【0156】
「遊技機性能情報」は、項目「総投入数」、「総払出数」、「MY」、「役物払出数」、「連続役物払出数」、「役物比率」、「連続役物比率」、「有利区間比率」、「指示込役物比率」、「役物等状態比率」、「予備」、「予約」を含む。
【0157】
項目「総投入数」は、電源ONから再遊技を含まずに累積した投入数を格納する。また、項目「総払出数」は、電源ONから再遊技を含まずに累積した払出数を格納する。また、項目「MY」は、電源ON以降算出される最大MY(最大の疑似メダルの差枚数)を格納する。なお、他の項目については説明を省略する。
【0158】
(遊技機設置情報)
次に、「遊技機設置情報」について図11を参照して説明する。「遊技機設置情報」は、主制御チップ(主制御CPU101)やメダル数制御チップ(メダル数制御CPU301)に関わる情報を含み、カードユニットCUから管理コンピュータに送信し、管理コンピュータからセンタへ送信する情報である。「遊技機設置情報」は、スロットマシンSMが備える主制御CPU101やメダル数制御CPU301が正規なものであるか否かなどの確認に利用される。
【0159】
「遊技機設置情報」は、項目「主制御チップID番号」、「主制御チップメーカコード」、「主制御チップ製品コード」、「メダル数制御チップID番号」、「メダル数制御チップメーカコード」、「メダル数制御チップ製品コード」を含む。
【0160】
項目「主制御チップID番号」、「主制御チップメーカコード」、「主制御チップ製品コード」は、主制御チップ(主制御CPU101)のID番号、メーカコード、製品コードを格納する。また、項目「メダル数制御チップID番号」、「メダル数制御チップメーカコード」、「メダル数制御チップ製品コード」は、メダル数制御チップ(メダル数制御CPU301)のID番号、メーカコード、製品コードを格納する。ただし、メダル数制御チップ(メダル数制御CPU301)が非搭載の場合には、項目「メダル数制御チップID番号」、「メダル数制御チップメーカコード」、「メダル数制御チップ製品コード」には、「0x00」(十六進表記)が格納される。
【0161】
(ホールコン・不正監視情報)
最後に、「ホールコン・不正監視情報」について図12を参照して説明する。「ホールコン・不正監視情報」は、「遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)」や「遊技情報」を含み、カードユニットCUからホールコンピュータに送信する情報である。
【0162】
「遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)」は、項目「遊技メダル数」、「投入メダル数」、「払出メダル数」、「主制御状態1」、・・・、「遊技機エラー状態」、「遊技機不正1(主制御)」、・・・、「遊技機不正2(主制御又はメダル数制御)」、・・・を含む。なお、項目「投入メダル数」、「払出メダル数」のデータは、ホールコンピュータ用の信号として取り扱わず、それ以外の項目のデータは、ホールコンピュータ用の信号として取り扱うとするが、これに限定されるものではない。
【0163】
項目「遊技メダル数」は、遊技メダル数表示器26に表示されている現在の遊技メダル数を格納し、この実施形態では、「0x000000」~「0xFF3F00」(十六進表記:十進表記では「0」~「16383」)の値を格納する。なお、本実施形態では、遊技機は「0x000000」~「0xFF3F00」(十六進表記:十進表記では「0」~「16383」)の範囲で遊技メダル数を管理可能に設計されている。
【0164】
項目「投入メダル数」は、電文「遊技機情報通知」の送信は所定の周期での送信タイミングに行われ、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」を送信する送信タイミングの間で投入した疑似メダルの数を格納し、この実施形態では、「0xFD」~「0x03」(十六進表記:十進表記では「-3」~「+3」)の値を格納し、8ビットのうちの上位1ビットを符号(+/-)ビットとする。ここでの「投入した疑似メダルの数」は、ベットスイッチ(本実施形態ではベットスイッチ7や最大ベットスイッチ8)の押下操作に基づくメダルの投入がある場合には投入された疑似メダルの数であって加算され、精算スイッチ(本実施形態では精算スイッチ33)の押下操作に基づく疑似メダルの戻りがある場合には戻された疑似メダルの数であって減算されることにより得られる。
【0165】
項目「払出メダル数」は、電文「遊技機情報通知」の送信は所定の周期での送信タイミングに行われ、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」を送信する送信タイミングの間で払い出された疑似メダルの数を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0x15」(十六進表記:十進表記では「0」~「15」)の値を格納する。ここでの「払い出された疑似メダルの数」は、遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合に払い出された疑似メダル数であって加算されることにより得られる。
【0166】
なお、他の項目については説明を省略する。
【0167】
「遊技情報」は、項目「遊技情報数」、「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」を含む。なお、項目「遊技情報数」、「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」のデータは、ホールコンピュータ用の信号として取り扱う。
【0168】
項目「遊技情報数」は、種別情報とカウント情報のペアの個数(n)を格納し、この実施形態では、n=「0x00」~「0x02」(十六進表記:十進表記では「0」~「2」)の値を格納する。なお、項目「遊技情報数」が「0」の場合には、項目「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」を含まず、「1」の場合には項目「種別情報1」、「カウント情報1」を含み、「2」の場合には項目「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」を含む。
【0169】
項目「種別情報1」は、投入か払出のいずれかを格納する。また、項目「カウント情報1」は、項目「種別情報1」が投入である場合には当該遊技での疑似メダルの投入数、項目「種別情報1」が払出である場合には当該遊技での疑似メダルの払出数を格納する。ここでの「当該遊技での疑似メダルの投入数」は、図12の「投入メダル数」とは異なり、スタートスイッチ(本実施の形態では、スタートスイッチ9)の操作時の疑似メダルの投入数(1遊技に用いる(消費する)疑似メダルの枚数)であって、スタートスイッチ9の操作後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」に設定されて送信される。「当該遊技での疑似メダルの投入数」はこの実施形態では「0x01」~「0x11」(十六進表記:十進表記では「1」~「3」)である。また、ここでの「当該遊技での疑似メダルの払出数」は、図12の「払出メダル数」とは異なり、遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合の当該役に対して予め定められた疑似メダルの枚数であって、疑似メダルの払出数の確定後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」に設定されて送信される。
【0170】
項目「種別情報2」は、投入か払出のいずれかを格納する。また、項目「カウント情報2」は、項目「種別情報2」が投入である場合には当該遊技での疑似メダルの投入数、項目「種別情報2」が払出である場合には当該遊技での疑似メダルの払出数を格納する。ここでの「当該遊技での疑似メダルの投入数」は、図12の「投入メダル数」とは異なり、スタートスイッチ(本実施の形態では、スタートスイッチ9)の操作時の疑似メダルの投入数(1遊技に用いる(消費する)疑似メダルの枚数)であって、スタートスイッチ9の操作後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」に設定されて送信される。「当該遊技での疑似メダルの投入数」はこの実施形態では「0x01」~「0x11」(十六進表記:十進表記では「1」~「3」)である。また、ここでの「当該遊技での疑似メダルの払出数」は、図12の「払出メダル数」とは異なり、遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合の当該役に対して予め定められた疑似メダルの枚数であって、疑似メダルの払出数の確定後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」に設定されて送信される。
【0171】
ここで、図12の項目「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」について図13を用いて詳細に説明する。なお、「種別情報1」と「カウント情報1」とのペアと、「種別情報2」と「カウント情報2」とのペアとは同じ内容であることから、「種別情報」と「カウント情報」とのペアとしてまとめて説明することにする。
【0172】
図13(a)に示すように、2バイトの「遊技情報」は、1バイトの「種別情報」と、1バイトの「カウント情報」とを含む。
【0173】
1バイトの「種別情報」は、「遊技情報」が1遊技での投入に関わるものか、1遊技での払出に関わるものかを示す情報であり、図13(b)に示すように、「データ種別」と「データ番号」とを含み、Bit4~7(上位ビット)を「データ種別」に割り当て、Bit0~3(下位ビット)を「データ番号」に割り当てている。
【0174】
「データ種別」に割り当てたBit4~7には、図13(b-1)に示すように、当該「遊技情報」が投入に関連する通知(当該遊技の投入数の通知)であることを示す場合には「1(0001)」が設定され(「投入数(IN)」)、当該「遊技情報」が払出に関連する通知(当該遊技の払出数の通知)であることを示す場合には「2(0010)」が設定される(「払出数(OUT)」)。
【0175】
「データ番号」に割り当てたBit0~3には、図13(b-2)に示すように、「データ種別」に割り当てたBit4~7の値が「1(0001)」(投入数(IN))の場合には、Bit0~3の値は「1(0001)」に固定され、「0(0000)」、「2(0010)」~「15(1111)」は未使用になる。また、「データ種別」に割り当てたBit4~7の値が「2(0010)」(払出数(OUT))の場合には、Bit0~3の値は「1(0001)」に固定され、「0(0000)」、「2(0010)」~「15(1111)」は未使用になる。
【0176】
なお、Bit4~7の値「0(0000)」と、Bit0~3の値「0(0000)」~「15(1111)」との組み合わせ、Bit4~7の値「3(0011)」~「15(1111)」と、Bit0~3の値「0(0000)」~「15(1111)」との組み合わせは未使用になる。
【0177】
1バイトの「カウント情報」は、当該「遊技情報」が1遊技での投入に関わるものである場合には、当該遊技の投入数(スタートスイッチ9の操作時の投入数で、スタートスイッチ9の操作後に通知)を格納し、当該「遊技情報」が1遊技での払出に関わるものである場合には、当該遊技の払出数(疑似メダルの払出数が確定後に通知)を格納する。
【0178】
具体的には、「データ種別」が「1(0001)」(投入数(IN))の場合、図13(c-1)に示すように、「カウント情報」のBit0~7では、Bit4~7の値は「0(0000)」に固定され(未使用)、Bit0~3の値は当該遊技の投入数(「1(0001)」~「3(0011)」)に設定される(投入数)。ここでの「当該遊技の投入数」は1遊技に用いる(消費する)疑似メダルの枚数である。なお、この実施形態では、スロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技に用いるメダル数として設定が許容されている設定許容投入数は1~3枚である。
【0179】
また、「データ種別」が「2(0010)」(払出数(OUT))の場合、図13(c-2)に示すように、「カウント情報」のBit0~7では、Bit4~7の値は「0(0000)」に固定され(未使用)、Bit0~3の値は当該遊技の払出数(「1(0001)」~「15(1111)」)に設定される(払出数)。ここでの「当該遊技の払出数」は、遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合の当該役に対して予め定められた疑似メダルの枚数である。この実施形態では、スロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技で払い出すメダル数として設定が許容されている設定許容払出数は1~15枚である。
【0180】
図13(a)~(c-2)を用いて説明した[遊技情報]では、当該遊技の投入数が3枚の場合、図13(d-1)に示すように、「種別情報」の「データ種別」(Bit4~7)の値は当該「遊技情報」が投入に関連する通知(当該遊技の投入数の通知)であることを示す「1(0001)」に設定され、「種別情報」の「データ番号」(Bit0~3)の値は「1(0001)」(固定)に設定され、「カウント情報」の「未使用」(Bit4~7)の値は「0(0000)」(固定)に設定され、「カウント情報」の「投入数」の値は当該遊技の投入数「3(0011)」に設定される。
【0181】
当該遊技の払出数が10枚の場合、図13(d-2)に示すように、「種別情報」の「データ種別」(Bit4~7)の値は当該「遊技情報」が払出に関連する通知(当該遊技の払出数の通知)であることを示す「2(0010)」に設定され、「種別情報」の「データ番号」(Bit0~3)の値は「1(0001)」(固定)に設定され、「カウント情報」の「未使用」(Bit4~7)の値は「0(0000)」(固定)に設定され、「カウント情報」の「払出数」の値は当該遊技の払出数「10(1010)」に設定される。
【0182】
(電文「計数通知」)
次に、電文「計数通知」の詳細について図14を用いて説明する。
【0183】
電文「計数通知」は、項目「電文長」、「コマンド」、「計数通番」、「計数メダル数」、「計数累積メダル数」、「チェックサム」を含む。ただし、項目「電文長」は図7の項目「電文長」に対応し、項目「コマンド」は図7の項目「コマンド」に対応し、項目「計数通番」は図7の項目「通番」に対応し、項目「計数メダル数」、「計数累積メダル数」は図7の項目「データ部」に対応し、項目「チェックサム」は図7の項目「チェックサム」に対応する。
【0184】
項目「電文長」は、項目「電文長」~「チェックサム」までの電文の長さを格納する。
【0185】
項目「コマンド」は、電文「計数通知」の専用のコマンドコードを格納する。
【0186】
項目「計数通番」は、シーケンス番号を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0xFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「255」)の値を格納する。詳細には、電源投入時、項目「計数通番」に「0x00」(十六進表記:十進表記では「0」)を格納した電文「計数通知」が送信される。その後、電文「計数通知」の送信毎に、項目「計数通番」に「+1」(十進表記)した値を格納した電文「計数通知」が送信される。ただし、項目「計数通番」には、「0xFF」(十六進表記:十進表記では「255」)の次に「+2」(十進表記)した「0x01」(十六進表記:十進表記では「1」)が格納される。
【0187】
項目「計数メダル数」は、計数するメダル数(スロットマシンSMからカードユニットCUに移動するメダル数:「計数メダル数」と記載)を格納する。本実施形態では、計数メダル数として、「0x00」~「0x32」(十六進表記:十進表記では「0」~「50」)の値を格納する。
【0188】
項目「計数累積メダル数」は、今回の電文「計数通知」による計数メダル数を含む、電源投入からこれまでの計数メダル数の累積値(「計数累積メダル数」と記載)を格納し、計数累積メダル数は電源断により「0」にクリアされる。本実施形態では、計数累積メダル数として、「0x0000」~「0xFFFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「65535」)の値を格納する。詳細には、電源投入時、項目「計数累積メダル数」には「0x00(十六進表記:十進表記では0)」が格納される。その後、項目「計数累積メダル数」には、電文「計数通知」の送信毎に、当該電文「計数通知」の項目「計数メダル数」の値が加算されたものとなる。ただし、「0xFFFF」(十六進表記:十進表記では「65535」)の次は「0x0000」(十六進表記:十進表記では「0」)となるように加算が行われる。
【0189】
項目「チェックサム」は、項目「電文長」~「計数累積メダル数」までのデータを加算し、総計の下位1バイトを格納する。項目「チェックサム」のデータは、電文を受けとった側の機器が通信中のエラー等により電文が壊れていないかを確認するのに用いられる。
【0190】
(電文「貸出通知」)
次に、電文「貸出通知」の詳細について図15を用いて説明する。
【0191】
電文「貸出通知」は、項目「電文長」、「コマンド」、「貸出通番」、「貸出メダル数」、「チェックサム」を含む。ただし、項目「電文長」は図7の項目「電文長」に対応し、項目「コマンド」は図7の項目「コマンド」に対応し、項目「貸出通番」は図7の項目「通番」に対応し、項目「貸出メダル数」は図7の項目「データ部」に対応し、項目「チェックサム」は図7の項目「チェックサム」に対応する。
【0192】
項目「電文長」は、項目「電文長」~「チェックサム」までの電文の長さを格納する。
【0193】
項目「コマンド」は、電文「貸出通知」の専用のコマンドコードを格納する。
【0194】
項目「貸出通番」は、シーケンス番号を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0xFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「255」)の値を格納する。詳細には、カードユニットCUはスロットマシンSMとの通信開始時、項目「貸出通番」に「0x00」(十六進表記:十進表記では「0」)を格納した電文「貸出通知」が送信される。その後、項目「貸出通番」に直近に受信した電文「貸出受領結果応答」の項目「貸出通番」の値を「+1」(十進表記)した値を格納した電文「貸出通知」が送信される。ただし、項目「貸出通番」には、「0xFF」(十六進表記:十進表記では「255」)の次に「+2」(十進表記)した「0x01」(十六進表記:十進表記では「1」)が格納される。
【0195】
項目「貸出メダル数」は、貸し出すメダル数(カードユニットCUからスロットマシンSMに移動するメダル数:「貸出メダル数」と記載)を格納する。本実施形態では、貸出メダル数として、「0x00」~「0x32」(十六進表記:十進表記では「0」~「50」)の値を格納する。ただし、貸出を行うのに不適切な状態であったり、貸出より優先して処理すべき状態であったりする場合、例えば、(1)電文「遊技機情報通知」が未受信の場合、(2)電文「遊技機情報通知」で、項目「遊技機情報種別」に遊技機情報種別コード「0x02」(ホールコン・不正監視情報)以外の遊技機情報種別コードが格納されている場合、(3)電文「計数通知」で、項目「計数メダル数」に1(十進表記)以上の値が格納されている場合、のいずれかに該当する場合には、項目「貸出メダル数」に貸出メダル数「0」が設定される。なお、上記の(1)~(3)のいずれにも該当しない場合に、項目「貸出メダル数」に貸出メダル数「1」以上の設定が可能であり、この場合であっても項目「貸出メダル数」に貸出メダル数「0」が設定されることがある。
【0196】
項目「チェックサム」は、項目「電文長」~「貸出メダル数」までのデータを加算し、総計の下位1バイトを格納する。項目「チェックサム」のデータは、電文を受けとった側の機器が通信中のエラー等により電文が壊れていないかを確認するのに用いられる。
【0197】
(電文「貸出受領結果応答」)
最後に、電文「貸出受領結果応答」の詳細について図16を用いて説明する。
【0198】
電文「貸出受領結果応答」は、項目「電文長」、「コマンド」、「貸出通番」、「貸出メダル数受領結果」、「チェックサム」を含む。ただし、項目「電文長」は図7の項目「電文長」に対応し、項目「コマンド」は図7の項目「コマンド」に対応し、項目「貸出通番」は図7の項目「通番」に対応し、項目「貸出メダル数受領結果」は図7の項目「データ部」に対応し、項目「チェックサム」は図7の項目「チェックサム」に対応する。
【0199】
項目「電文長」は、項目「電文長」~「チェックサム」までの電文の長さを格納する。
【0200】
項目「コマンド」は、電文「貸出受領結果応答」の専用のコマンドコードを格納する。
【0201】
項目「貸出通番」は、シーケンス番号を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0xFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「255」)の値を格納する。詳細には、電源投入時、項目「貸出通番」の値を「0x00」(十六進表記:十進表記では「0」)」にクリアする。電文「貸出受領結果応答」の項目「貸出メダル数受領結果」に「0x00」(十六進表記)(正常)を格納するときは、電文「貸出受領結果応答」は、その項目「貸出通番」の値を直近に受信した電文「貸出通知」の項目「貸出通番」の値にして、送信される。一方、電文「貸出受領結果応答」の項目「貸出メダル数受領結果」に「0x01」(十六進表記)(異常)を格納するときは、電文「貸出受領結果応答」は、その項目「貸出通番」の値を、直近に項目「貸出メダル数受領結果」に「0x00(十六進表記)」(正常)を格納した電文「貸出受領結果応答」に対応する電文「貸出通知」の項目「貸出通番」の値にして、送信される。
【0202】
項目「貸出メダル数受領結果」は、貸出メダル数受領結果を格納する。本実施形態では、項目「貸出メダル数受領結果」は、貸出メダル数受領結果が正常のときには「0x00」(十六進表記)(正常)を格納し、貸出メダル数受領結果が異常のときには「0x01」(十六進表記)(異常)を格納する。項目「貸出メダル数受領結果」に「0x01」(十六進表記)(異常)を格納するのは、(1)電文「貸出通知」の項目「貸出通番」の値が連続していない場合、(2)スロットマシンSMがカードユニットCUから貸出を受けることができない状態、(3)遊技メダル数(スロットマシンSM側で管理している現在の遊技者のメダル数:遊技メダル数表示器26に表示されている現在の遊技メダル数)に電文「貸出通知」の項目「貸出メダル数」に格納されている貸出メダル数を加算した結果が「0xFF3F00」(十六進表記:十進表記では「16383」)を超える場合、のいずれかの場合であり、項目「貸出メダル数受領結果」に「0x00(十六進表記)」(正常)を格納するのは、(1)~(3)のいずれでもない場合である。
【0203】
項目「チェックサム」は、項目「電文長」~「貸出メダル数受領結果」までのデータを加算し、総計の下位1バイトを格納する。項目「チェックサム」のデータは、電文を受けとった側の機器が通信中のエラー等により電文が壊れていないかを確認するのに用いられる。
【0204】
(スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信シーケンス)
以下、スロットマシンSMとカードユニットCU間の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」を用いた通信シーケンスについて説明する。
【0205】
(基本通信シーケンス)
まず、スロットマシンSMとカードユニットCU間の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」を用いた基本通信シーケンスについて図17を参照して説明する。なお、図17では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現される。
【0206】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n」)を受信する(ステップS101)。メダル数制御CPU301は、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」)の送信後、90ms以上100ms以下の範囲でのタイミング(以下、「第2送信タイミング」と記載)に、ユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m」)を受信する(ステップS102)。ユニットCPU501は、電文「計数通知」(「計数通番=m」)の受信後、170ms以下のタイミング(以下、「第3送信タイミング」と記載)に、メダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k」)を受信する(ステップS103)。メダル数制御CPU301は、電文「貸出通知」(「貸出通番=k」)の受信後、10ms以下のタイミング(以下、「第4送信タイミング」と記載)に、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」)を受信する(ステップS104)。
【0207】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」)の送信後、300ms以上310ms以下の範囲でのタイミング(以下、「第1送信タイミング」と記載)に、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」)を受信する(ステップS105)。なお、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=n」)の受信から電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」)の送信までは20ms以上である。メダル数制御CPU301は、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」)の送信後、90ms以上100ms以下の範囲でのタイミング(第2送信タイミング)に、ユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m+1」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m+1」)を受信する(ステップS106)。ユニットCPU501は、電文「計数通知」(「計数通番=m+1」)の受信後、170ms以下のタイミング(第3送信タイミング)に、メダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」)を受信する(ステップS107)。メダル数制御CPU301は、電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」)の受信後、10ms以下のタイミング(第4送信タイミング)に、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」)を受信する(ステップS108)。ステップS108後も電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」はそれぞれ上記の対応する期間内のタイミングで送信される。
【0208】
なお、本実施形態では、メダル数制御CPU301は、電文「計数通知」の送信開始から規定の範囲内の時間に(電文「貸出受領結果応答」を送信するタイミングが来る前の規定時間(規定の範囲の上限の時間)までに)、電文「貸出通知」をユニットCPU501から受信することが定められている。本実施形態では、規定時間は電文「計数通知」の送信開始からの時間が170msである時間として設定されている。メダル数制御CPU301は、電文「計数通知」の送信開始から規定の範囲内の時間に(電文「貸出受領結果応答」を送信するタイミングが来る前の規定時間までに)、ユニットCPU501から電文「貸出通知」を受信した場合には、当該受信した電文「貸出通知」を破棄せず受け付けて、当該電文「貸出通知」で通知される貸出メダル数を用いたメモリ302に記憶されている遊技メダル数データの更新や、電文「貸出通知」に対する応答として電文「貸出受領結果応答」をカードユニットCUに対して送信する。一方で、メダル数制御CPU301は、電文「計数通知」の送信開始から規定の範囲外の時間に(電文「貸出受領結果応答」を送信するタイミングが来る前の規定時間を超えた時間に)、ユニットCPU501から電文「貸出通知」を受信した場合には、当該受信した電文「貸出通知」を破棄し、当該電文「貸出通知」で通知される貸出メダル数を用いたメモリ302に記憶されている遊技メダル数データの更新を行わず、電文「貸出通知」に対する応答としての電文「貸出受領結果応答」をカードユニットCUに対して送信しない。
【0209】
このように、この実施形態では、1周期分の時間長が300ms以上310ms以下の範囲である周期において、1周期内で電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」が互いに異なるタイミングに送信され、電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングを1周期の開始とし、電文「計数通知」の第2送信タイミングは電文「遊技機情報通知」の送信後90ms以上100ms以下の範囲であり、電文「貸出通知」の第3送信タイミングは電文「計数通知」の受信後170ms以下であり、電文「貸出受領結果応答」の第4送信タイミングは電文「貸出通知」の受信後10ms以下である。
【0210】
次に、スロットマシンSMが先に起動した場合のスロットマシンSMとカードユニットCU間の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」を用いた基本通信シーケンスについて図18を参照して説明する。
【0211】
スロットマシンSMとカードユニットCUの両方が電源OFFの場合、カードユニットCUから供給される電圧VはOFF(0V)である。また、スロットマシンSMから送信される接続確認信号(図6のピン番号:4)のON/OFFの判定も不能となる(図18ではPSI=OFFとする)。ここで、スロットマシンSMの電源と、カードユニットCUの電源が例えば同時にONにされた場合、それぞれで起動が開始される。
【0212】
カードユニットCUでは、起動が完了するまでスロットマシンSMに供給する電圧VLをOFF(0V)とするとともに接続確認信号のON/OFF判定を行わない(図18ではPSI=OFFとする)。スロットマシンSMの起動が先に完了した場合、スロットマシンSMからカードユニットCUに遊技機情報通知が送信される。このときの通番は「0」からスタートする。続いて、上記した通信タイミング(100ms後)に計数通知が送信される。このとき、通番「0」からスタートする。ただし、カードユニットCU側の起動は完了していないため、これらの通知を受信することはできない。
【0213】
以降、スロットマシンSMからは300msの周期で通番が+1ずつ加算された遊技機情報通知、計数通知の送信が行われる。その後、カードユニットCUの起動が完了すると、電圧VLをON(5V)としてスロットマシンSMへ電圧を供給するとともに、スロットマシンSMとの接続確認信号のON/OFF判定を開始し、スロットマシンSMとカードユニットCUとが接続されていることから当該信号をONと判定する。また、遊技機情報通知、計数通知の受信を開始し、貸出通知、貸出受領結果応答の通信も開始する。このとき、カードユニットCUでは、受信を開始したときの通番から管理する。例えば、起動が完了してから初めて遊技機情報通知が通番nのときは、ここから管理を開始する。
【0214】
次に、カードユニットCUが先に起動した場合のスロットマシンSMとカードユニットCU間の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」を用いた基本通信シーケンスについて図19を参照して説明する。
【0215】
スロットマシンSMが電源OFFの状態でカードユニットCUが電源ONされ、カードユニットCUが先に起動した場合、起動が完了するまではカードユニットCUから供給される電圧VはOFF(0V)である。また、スロットマシンSMから送信される接続確認信号(図6のピン番号:4)も判定開始していないのでOFFとなる。カードユニットCUの起動が完了すると、カードユニットCUから供給される電圧VLはON(5V)となる。また、スロットマシンSMは起動していないが、カードユニットCUとスロットマシンSMとの接続が正常の場合は接続確認信号(図6のピン番号:4)が送信されON判定となる。スロットマシンSMは依然電源OFFの状態のため、「遊技機情報通知」、「計数通知」はいずれも送信されず、スロットマシンSMの通信待機状態となる。次に、スロットマシンSMが電源ONとなって起動が開始しても、起動が完了するまでの間、カードユニットCUでは通信待機状態が維持される。
【0216】
スロットマシンSMの起動が完了した場合、スロットマシンSMからカードユニットCUに遊技機情報通知が送信される。このときの通番は「0」からスタートする。続いて、上記した通信タイミング(100ms後)にスロットマシンSMからカードユニットCUに計数通知が送信される。このとき、通番「0」からスタートする。続いて、カードユニットCUからスロットマシンSMに貸出通知が送信され、その後はスロットマシンSMからカードユニットCUに貸出受領結果応答が行われる。これらの通番も「0」からスタートし、受信側では各情報(「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」)において通番「0」から管理を開始する。
【0217】
(電文「遊技機情報通知」の基本通信シーケンス)
続いて、電文「遊技機情報通知」の基本通信シーケンスについて説明する。
【0218】
まず、当該電文「遊技機情報通知」における「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」の送信条件及び送信の優先順位について図20を参照して説明する。なお、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」は、時間長(300ms以上310ms以下の範囲内)を1周期の時間長とする周期で送信される電文「遊技機情報通知」に、それぞれの送信条件及び送信の優先順位に従って格納されて送信される。
【0219】
「遊技機性能情報」は、遊技機(この実施形態では、スロットマシンSM)の起動の完了からの電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲内)に送信され、その後、電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間長(60s以上62s以下の範囲内)を1周期の時間長とする周期で送信される。
【0220】
また、「遊技機設置情報」は、遊技機(この実施形態では、スロットマシンSM)の起動の完了からの電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲内)に送信され、その後、電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間長(180s以上186s以下の範囲内)を1周期の時間長とする周期で送信される。
【0221】
また、「ホールコン・不正監視情報」は、遊技機(この実施形態では、スロットマシンSM)の起動の完了直後に送信され、その後、電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間長(300ms以上310ms以下の範囲内)を1周期の時間長とする周期で送信される。
【0222】
上記の送信条件にて送信される「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」は、互いに送信タイミングが重なることがあることから、「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」に対して、送信の優先順位が予め定められており、この実施形態では、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」それぞれに、優先順位「1」(高)、優先順位「2」(中)、優先順位「3」(低)が割り当てられている。
【0223】
電文「遊技機情報通知」を送信する各第1送信タイミングで、「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」のうち送信条件を満たすものを送信候補としてストックしていく。そして、各第1送信タイミングで、送信候補としてこれまでにストックしているもののうち送信の優先順位が最も高いものを電文「遊技機情報通知」に格納して送信する。なお、「ホールコン・不正監視情報」が格納された電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングが、次の「ホールコン・不正監視情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになり、「遊技機性能情報」が格納された電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングが、次の「遊技機性能情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになり、「遊技機設置情報」が格納された電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングが、次の「遊技機設置情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。
【0224】
例えば、電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングA11で、「ホールコン・不正監視情報」の送信タイミングと、他の「遊技機情報」(「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」)の送信タイミングとが重なった場合、「ホールコン・不正監視情報」と他の「遊技機情報」とを送信候補としてストックし、第1送信タイミングA11では「ホールコン・不正監視情報」より優先順位が高い他の「遊技機情報」が電文「遊技機情報通知」に格納されて送信され、第1送信タイミングA11が次の他の「遊技機情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングA11の次の第1送信タイミングA12では、送信候補として「ホールコン・不正監視情報」がストックされている状態であり、第1送信タイミングA12では、第1送信タイミングA11で優先順位が低いとして送信されなかった「ホールコン・不正監視情報」が電文「遊技機情報通知」に格納されて送信され、第1送信タイミングA12が次の「ホールコン・不正監視情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。
【0225】
また、電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングA21で、「ホールコン・不正監視情報」の送信タイミングと、「遊技機性能情報」の送信タイミングと、「遊技機設置情報」の送信タイミングとが重なった場合、「ホールコン・不正監視情報」と「遊技機性能情報」と「遊技機設置情報」とを送信候補としてストックし、第1送信タイミングA21では一番優先順位が高い「遊技機設置情報」が電文「遊技機情報通知」に格納されて送信され、第1送信タイミングA21が次の「遊技機設置情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングA21の次の第1送信タイミングA22では、送信候補として、「ホールコン・不正監視情報」と「遊技機性能情報」がストックされている状態であり、第1送信タイミングA22では、第1送信タイミングA21で優先順位が低いとして送信されなかった「ホールコン・不正監視情報」と「遊技機性能情報」のうちの優先順位が高い「遊技機性能情報」が電文「遊技機情報通知」に格納されて送信され、第1送信タイミングA22が次の「遊技機性能情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングA22の次の第1送信タイミングA23では、送信候補として「ホールコン・不正監視情報」がストックされている状態であり、第1送信タイミングA23では、第1送信タイミングA21、A22で優先順位が低いとして送信されなかった「ホールコン・不正監視情報」が電文「遊技機情報通知」に格納されて送信され、第1送信タイミングA23が次の「ホールコン・不正監視情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。
【0226】
次に、図20の送信条件及び送信の優先順位の下でのスロットマシンSMとカードユニットCU間の電文「遊技機情報通知」(「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」)の基本通信シーケンスについて図21を参照して説明する。なお、図21では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現される。
【0227】
スロットマシンSMの起動完了時には、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」のうち、「ホールコン・不正監視情報」のみが送信条件を満たしているため、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS401)。
【0228】
その後の199回分の電文「遊技機情報通知」のそれぞれの第1送信タイミングは、前回「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるため、「ホールコン・不正監視情報」の送信条件を満たしているが、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)に達していないため、「遊技機設置情報」の送信条件を満たしておらず、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)に達していないため、「遊技機性能情報」の送信条件を満たしていない。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS402,・・・、S403)。
【0229】
次の電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングは、ステップS403で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるとともに、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)であるため、「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」の送信条件を満たしているが、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)に達していないため、「遊技機性能情報」の送信条件を満たしていない。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」より送信の優先順位が高い「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS404)。
【0230】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、ステップS404での「遊技機設置情報」の送信から電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲内)の第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、ステップS404で優先順位が低いとして送信されなかった「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS405)。
【0231】
その後の198回分の電文「遊技機情報通知」のそれぞれの第1送信タイミングは、前回「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるため、「ホールコン・不正監視情報」の送信条件を満たしているが、ステップS404で「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)に達していないため、「遊技機設置情報」の送信条件を満たしておらず、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)に達していないため、「遊技機性能情報」の送信条件を満たしていない。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する。
【0232】
ステップS406では、電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングは、前回「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるとともに、前回「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)であるため、「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」の送信条件を満たしているが、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)に達していないため、「遊技機性能情報」の送信条件を満たしていない。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、ユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」より送信の優先順位が高い「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する。
【0233】
ステップS407では、電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングは、前回「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるため、「ホールコン・不正監視情報」の送信条件を満たしているが、ステップS406で「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)に達していないため、「遊技機設置情報」の送信条件を満たしておらず、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)に達していないため、「遊技機性能情報」の送信条件を満たしていない。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する。
【0234】
ステップS407で送信された電文「遊技機情報通知」の次の電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングは、ステップS407で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるとともに、ステップS406で「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)であり、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)であるため、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」のうち全ての送信条件を満たす。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、一番優先順位が高い「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS408)。
【0235】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、ステップS408での「遊技機設置情報」の送信から電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲内)の第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、ステップS408で送信されなかった「遊技機性能情報」と「ホールコン・不正監視情報」とのうち、送信の優先順位が高い「遊技機性能情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS409)。この後、「遊技機性能情報」は、電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間長(180s以上186s以下の範囲内)を1周期の時間長とする周期の開始の基準を、ステップS409に対応する第1送信タイミングに変更して、周期的に送信される。なお、「遊技機性能情報」を送信する周期の開始の基準を変更しなくてもよい。
【0236】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、ステップS409での「遊技機性能情報」の送信から電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)の第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、ステップS408やステップS409で送信の優先順位が低いとして送信されなかった「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS410)。
【0237】
なお、カードユニットCUは、ホールコン・不正監視情報を格納した電文「遊技機情報通知」、遊技機設置情報を格納した電文「遊技機情報通知」、遊技機性能情報を格納した電文「遊技機情報通知」を受け取った時点で、ホールコン・不正監視情報のうちの所定の情報、遊技機設置情報のうちの所定の情報、遊技機性能情報のうちの所定の情報を混合させて管理コンピュータへ送信するための混合情報を生成するようにしてもよい。また、混合情報の生成は、例えば、遊技機性能情報を格納した電文「遊技機情報通知」を受け取る度に(3分毎に)行ってもよいし、電源投入時の1回のみ行うようにしてもよい。
【0238】
(基本通信シーケンスにおける計数の一具体例)
続いて、図17のスロットマシンSMとカードユニットCU間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシンSMとカードユニットCU間での計数の一具体例について図22を用いて説明する。ただし、図22の通信シーケンスでは、計数スイッチ31の押下操作前に、スロットマシンSM側でメダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数(メモリ302に記憶されている遊技メダル数データを用いて管理されているスロットマシンSM側で遊技者が所持しているメダル数)は「200」であり、カードユニットCU側でユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数(メモリ502に記憶されている持ちメダル数データを用いて管理されているカードユニットCU側で遊技者が所持しているメダル数)は「20」であるとする。なお、電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」の送信タイミングについて、その詳細は図17を用いて説明しているので、図22の説明では省略する。なお、図22では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現される。
【0239】
スロットマシンSM側のメダル数制御CPU301により、計数スイッチ31の押下操作が検出される(ステップS501)。この計数スイッチ31の押下操作は所定の時間(例えば、1s)を超える長押し(例えば1sを超える連続した押下)であるとする。
【0240】
この実施形態では、電文「計数通知」で通知される計数メダル数に関して、「50」を上限とする。なお、計数メダル数の上限を「計数メダル上限数」と記載する。長押しの場合には、電文「計数通知」で通知される計数メダル数は、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数が計数メダル上限数「50」以上であれば遊技メダル数に基づいて「50」に設定され、遊技メダル数が「1」以上で計数メダル上限数「50」未満であれば遊技メダル数に基づいて「メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数」に設定され、遊技メダル数が「0」であれば遊技メダル数に基づいて「0」に設定される。また、所定の時間(例えば1s)を超えない短押し(例えば1s以下の連続した押下)の場合には、電文「計数通知」で通知される計数メダル数は、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数が「1」以上であれば遊技メダル数に基づいて「1」に設定され、遊技メダル数が「0」であれば遊技メダル数に基づいて「0」に設定される。
【0241】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=200」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=200」)を受信する(ステップS502)。
【0242】
電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=200」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、第1計数処理手段301b2により、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数「200」を基に計数メダル数を計数メダル上限数「50」に決定する。そして、メダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=50」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=50」)を受信する(ステップS503)。メダル数制御CPU301は、第1計数処理手段301b2により、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数を、計数メダル数「50」分減算した「150」に更新する(ステップS504)。また、ユニットCPU501は、第2計数処理手段501cにより、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数を、計数メダル数「50」分加算した「70」に更新する(ステップS505)。
【0243】
電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=50」)の受信後、カードユニットCUのユニットCPU501は、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=0」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=0」)を受信する(ステップS506)。電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=0」)の受信後、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)を受信する(ステップS507)。なお、貸出メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「150」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「70」のままである。
【0244】
電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=150」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=150」)を受信する(ステップS508)。
【0245】
電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=150」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、第1計数処理手段301b2により、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数「150」を基に計数メダル数を計数メダル上限数「50」に決定する。そして、メダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=100」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=100」)を受信する(ステップS509)。メダル数制御CPU301は、第1計数処理手段301b2により、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数を、計数メダル数「50」分減算した「100」に更新する(ステップS510)。また、ユニットCPU501は、第2計数処理手段501cにより、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数を、計数メダル数「50」分加算した「120」に更新する(ステップS511)。
【0246】
電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=100」)の受信後、カードユニットCUのユニットCPU501は、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)を受信する(ステップS512)。電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)の受信後、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」、「受領結果=正常」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」、「受領結果=正常」)を受信する(ステップS513)。なお、貸出メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「100」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「120」のままである。
【0247】
その後、スロットマシンSM側のメダル数制御CPU301により、計数スイッチ31の押下操作の終了が検出される(ステップS514)。
【0248】
電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」、「受領結果=正常」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n+2」、「遊技メダル数=100」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n+2」、「遊技メダル数=100」)を受信する(ステップS515)。
【0249】
電文「遊技機情報通知」(「通番=n+2」、「遊技メダル数=100」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m+2」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=100」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m+2」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=100」)を受信する(ステップS516)。なお、計数メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「100」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「120」のままである。
【0250】
電文「計数通知」(「計数通番=m+2」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=100」)の受信後、カードユニットCUのユニットCPU501は、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k+2」、「貸出メダル数=0」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k+2」、「貸出メダル数=0」)を受信する(ステップS517)。電文「貸出通知」(「貸出通番=k+2」、「貸出メダル数=0」)の受信後、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+2」、「受領結果=正常」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+2」、「受領結果=正常」)を受信する(ステップS518)。なお、貸出メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「100」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「120」のままである。
【0251】
なお、図22の通信シーケンスにおける計数スイッチ31の押下操作前のスロットマシンSM側でメダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数が「70」の場合、ステップS503では計数メダル上限数「50」である計数メダル数「50」が電文「計数通知」を用いて通知され、ステップS509では計数メダル上限数「50」未満である計数メダル数「20」が電文「計数通知」を用いて通知される。
【0252】
また、計数スイッチ31が離されるタイミングが図22の通信シーケンスの場合よりも遅かった場合には、ステップS513の後、ステップS508~ステップS513と同様の処理(例えば電文「計数通知」(「数通番=m+2」、「計数メダル数=50」、計数累積メダル枚数=150」)の送受信や、遊技メダル数を「50」に更新する処理、持ちメダル数を「170」に更新する処理)が実施される。このように、例えば、計数スイッチ31の押下中は、計数メダル上限数を上限とする計数メダル数を通知する電文「計数通知」が1周期の時間長が300ms以上310ms以下の範囲である周期で繰り返し送受信される。
【0253】
また、図22の通信シーケンスにおけるステップS101での計数スイッチ31の押下操作が短押しの場合には、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301からカードユニットCUのユニットCPU501に、電文「計数通知」を用いて、計数メダル数「1」が通知される。
【0254】
(基本通信シーケンスにおける貸出の一具体例)
続いて、図17のスロットマシンSMとカードユニットCU間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシンSMとカードユニットCU間での貸出の一具体例について図23を用いて説明する。ただし、図23の通信シーケンスでは、貸出スイッチ503aの押下操作前に、スロットマシンSM側でメダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数(メモリ302に記憶されている遊技メダル数データを用いて管理されているスロットマシンSM側で遊技者が所持しているメダル数)は「10」であり、カードユニットCU側でユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数(メモリ502に記憶されている持ちメダル数データを用いて管理されているカードユニットCU側で遊技者が所持しているメダル数)は「150」であるとする。なお、電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」の送信タイミングについて、その詳細は図17を用いて説明しているので、図23の説明では省略する。なお、図23では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現される。
【0255】
カードユニットCU側のユニットCPU501により、貸出スイッチ503aの押下操作が検出される(ステップS601)。
【0256】
この実施形態では、電文「貸出通知」で通知される貸出メダル数に関して、「50」を上限とする。なお、貸出メダル数の上限を「貸出メダル上限数」と記載する。電文「貸出通知」で通知される貸出メダル数は、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数が貸出メダル上限数「50」以上であれば持ちメダル数に基づいて「50」に設定され、持ちメダル数が「1」以上で貸出メダル上限数「50」未満であれば持ちメダル数に基づいて「ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数」に設定される。また、持ちメダル数が「0」の場合には、電文「貸出通知」で通知される貸出メダル数は、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている現金残高(メモリ502に記憶されている残高データを用いて管理されているカードユニットCU側で遊技者が所持している現金残高)に相当するメダル数が貸出メダル上限数「50」以上であれば現金残高に基づいて「50」に設定され、現金残高に相当するメダル数が「1」以上で貸出メダル上限数「50」未満であれば現金残高に基づいて「ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている現金残高に相当するメダル数」に設定され、現金残高に相当するメダル数が「0」であれば現金残高に基づいて「0」に設定される。
【0257】
なお、持ちメダル数に基づく貸出が現金残高に基づく貸出よりも優先して行われるとしているが、これに限定されるものではない。また、例えば、47枚(等価)、200枚(5スロ)、500枚(2スロ)など、レート等によって現金1000円に対応する枚数が異なり、貸出スイッチ503aの1回で1000円分を貸し出したり(例えば、貸出スイッチ503aの1回の操作で47枚(等価)を貸し出したり)、貸出スイッチ503aの1回で500円分を貸し出したり(例えば、貸出スイッチ503aの1回の操作で100枚(5スロ)を50枚単位での2回の処理で貸し出したり)する。
【0258】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=10」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=10」)を受信する(ステップS602)。
【0259】
電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=10」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)を受信する(ステップS603)。なお、計数メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「10」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「150」のままである。
【0260】
電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)の受信後、カードユニットCUのユニットCPU501は、貸出処理手段501bにより、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数「150」を基に貸出メダル数を貸出メダル上限数「50」に決定する。ユニットCPU501は、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=50」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=50」)を受信する(ステップS604)。電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=50」)の受信後、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)を受信する(ステップS605)。メダル数制御CPU301は、借受処理手段301b1により、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数を、貸出メダル数「50」分加算した「60」に更新する(ステップS606)。また、ユニットCPU501は、貸出処理手段501bにより、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数を、貸出メダル数「50」分減算した「100」に更新する(ステップS607)。
【0261】
電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=60」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=60」)を受信する(ステップS608)。
【0262】
電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=60」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)を受信する(ステップS609)。なお、計数メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「60」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「100」のままである。
【0263】
電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)の受信後、カードユニットCUのユニットCPU501は、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)を受信する(ステップS610)。電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)の受信後、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」、「受領結果=正常」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」、「受領結果=正常」)を受信する(ステップS611)。なお、貸出メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「60」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「100」のままである。
【0264】
なお、図23の通信シーケンスにおける貸出スイッチ503aの押下操作前のユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数が「20」の場合、ステップS604では貸出メダル上限数「50」未満である貸出メダル数「20」が電文「貸出通知」を用いて通知される。
【0265】
なお、計数処理中(計数メダル数が「1」以上である電文「計数通知」の送受信中)は、貸出スイッチ503aを無効として貸出メダル数が「0」である電文「貸出通知」の送受信が行われるようにしてもよい。これに対して、貸出処理中(貸出メダル数が「1」以上である電文「貸出通知」やこれに対する電文「貸出受領結果応答」の送受信中)は、計数スイッチ31を有効とし、貸出処理中に計数スイッチ31が押下された場合には貸出処理から計数処理に切り替わるようにしてもよい。
【0266】
なお、この実施形態では、メダル数制御CPU301がメモリ302に記憶している遊技メダル数データを用いて管理できる最大の遊技メダル数(遊技メダル数表示器26に表示される最大の遊技メダル数)は16383(=214-1)である。
【0267】
この場合において、メダル数制御CPU301が遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数が0枚~15499枚(一例)である場合、払出を「可」、貸出を「可」とする。
【0268】
また、メダル数制御CPU301が遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数が15500枚~16383枚である場合、払出を「可」、貸出を「不可」とする。この場合、下記の(1)~(3)の処理が行われる。
(1)遊技者に対して計数スイッチ31の押下操作を促す報知を行う(例えば、メダル数制御CPU301がサブ制御CPU201へ当該報知の要求を行い、サブ制御CPU201は液晶表示器14(図1参照)に計数スイッチ31の押下操作を促す表示を行ったりするなどの計数スイッチ31の押下操作を促す報知を行う)。但し、計数スイッチ31の押下操作を促す報知のみで、遊技は継続可能な状態である。
(2)カードユニットCUからスロットマシンSMのメダル数制御CPU301への疑似メダルの貸出不可の状態とする。メダル数制御CPU301は、カードユニットCUから受け取った電文「貸出通知」に対する応答として、貸出メダル数受領結果が異常である電文「貸出受領結果応答」をカードユニットCUへ送信し、電文「貸出通知」の貸出メダル数が1以上であっても、メダル数制御CPU301は遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数を更新せず、カードユニットCUのユニットCPU501はメモリ502に記憶している持ちメダル数データを用いて管理している持ちメダル数を更新しない。
(3)計数スイッチ31の押下操作とは無関係に、例えば、スロットマシンSMにて、又は、試験装置に接続するための試験用インタフェース基板にて、試験用計数信号を所定期間(例えば、疑似メダルの500枚相当の約3500ms)生成して出力する。メダル数制御CPU301は、試験装置に(試験用インタフェース基板を介して)接続されている状態において、試験用計数信号が生成されている所定期間に、計数メダル数が50枚である電文「計数通知」をカードユニットCUに所定回数(例えば、10回)送信し、メダル数制御CPU301は遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数を更新し、カードユニットCUのユニットCPU501は持ちメダル数データを用いて管理している持ちメダル数を更新する。
【0269】
また、メダル数制御CPU301が遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数が疑似メダルの払出により16383枚を超える場合、払出を「不可」、貸出を「不可」とする。この場合、スロットマシンSMは払出処理の待機状態となり、計数スイッチ31の押下操作により計数メダル数が50枚である電文「計数通知」をカードユニットCUに送信して払出が「可」になり次第、スロットマシンSMは払出処理に自動復帰する。
【0270】
(スロットマシンにおける主制御CPUとメダル数制御CPU間の疑似メダルの移動)
以下、スロットマシンSMにおける主制御CPU101とメダル数制御CPU301間の疑似メダルの移動に関して、ベットスイッチ7の押下操作に関わるシーケンス(以下、「投入シーケンス」と記載)、疑似メダルの払出(遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合の当該役に対して予め定められた疑似メダルの枚数)の発生に関わるシーケンス(以下、「払出シーケンス」と記載)を図24図25を参照して順に説明する。
【0271】
ただし、主制御CPU101が用いるメモリ102には、
1遊技で用いる(消費する)メダル数を管理するための投入数CT11(図12の「カウント情報1」、「カウント情報2」の設定に使用)、
1遊技で払い出されるメダル数を管理するための払出数CT12(図12の「カウント情報1」、「カウント情報2」の設定に使用)、
疑似メダルの投入や精算(投入キャンセル)の過程で投入されているメダル数(投入の場合にはメダル1枚につき「+1」され、精算の場合にはメダル1枚につき「-1」される。:以下、「暫定投入数」と記載)を管理するための暫定投入数CT13、
疑似メダルの払出の過程でまだ払い出されていないメダル数(払い出されるメダル1枚につき「-1」される。:以下、「払出残り数」と記載)を管理するための払出残数CT14、
「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングと次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングとの間に、疑似メダルの投入や精算(投入キャンセル)の過程で投入されているメダル数(投入の場合にはメダル1枚につき「+1」され、精算の場合にはメダル1枚につき「-1」される。)を管理するための比較投入メダル数CT15(後述する投入メダル数CT31との比較に使用)、
「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングと次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングとの間に、疑似メダルの払出の過程で払い出されているメダル数(払い出されるメダル1枚につき「+1」される。)を管理するための比較払出メダル数CT16(後述する払出メダル数CT32との比較に使用)
などの各カウンタが形成されている。
【0272】
また、メダル数制御CPU301が用いるメモリ302には、
上記した遊技メダル数(スロットマシンSM側で遊技者が所持しているメダル数:投入の場合にはメダル1枚につき「-1」され、精算や払出の場合にはメダル1枚につき「+1」される。)を管理するための遊技メダル数CT30(上記の「遊技メダル数データ」:図12の「遊技メダル数」の設定に使用)、
「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングと次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングとの間に、疑似メダルの投入や精算(投入キャンセル)の過程で投入されているメダル数(投入の場合にはメダル1枚につき「+1」され、精算の場合にはメダル1枚につき「-1」される。)を管理するための投入メダル数CT31(図12の「投入メダル数」の設定に使用)、
「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングと次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングとの間に、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間でのメダルの払出の過程で払い出されているメダル数(払い出されるメダル1枚につき「+1」される。)を管理するための払出メダル数CT32(図12の「払出メダル数」の設定に使用)
などの各カウンタが形成されている。なお、遊技メダル数CT30の値は、電文「計数通知」に格納された「計数メダル数」分減算されたり、電文「貸出通知」に格納された「貸出メダル数」分加算されたりすることもある。
【0273】
(投入シーケンス)
まず、スロットマシンSMにおける主制御CPU101とメダル数制御CPU301間のベットスイッチ7操作時の疑似メダルの投入に関わるシーケンス(投入シーケンス)について図24を用いて説明する。なお、図24では、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の通信は、主制御CPU101のメダル管理送受信手段101nの機能と、メダル数制御CPU301の主基板間送受信手段301aの機能により実現される。
【0274】
メダル有無信号は、遊技メダル数CT30が1以上であるか否かをメダル数制御CPU301が主制御CPU101に通知するための信号であり、「ON」(1以上)のメダル有無信号がメダル数制御CPU301から主制御CPU101に出力されている(ステップS701)。主制御CPU101は、メダル有無信号が「ON」であることから、遊技メダル数CT30が1以上であることを確認する(ステップS702)。
【0275】
処理可能信号は、メダル数制御CPU301が主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間での疑似メダルの移動(以下、「主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動」と記載)の処理を新たに受け付けて実施可能か否かをメダル数制御CPU301が主制御CPU101に通知するための信号であり、「ON」(実施可)の処理可能信号が、メダル数制御CPU301から主制御CPU101に出力されている(ステップS703)。主制御CPU101は、処理可能信号が「ON」であることから、メダル数制御CPU301が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を新たに受け付けて実施可能であることを確認する(ステップS704)。
【0276】
ベットスイッチ7が押下操作されると(ステップS705)、主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、新たな主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理の開始を要求するための処理開始信号を「OFF」から「ON」(要求)に反転する(ステップS706)。メダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3は、処理開始信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、新たな主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を開始することが確認できたため、処理可能信号を「ON」から「OFF」に反転し、「ON」になった処理開始信号に対する応答として、主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を開始したことを通知するための処理中信号を「OFF」から「ON」(開始)に反転する(ステップS707)。
【0277】
主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、処理中信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301が新たな主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理中になったことを確認できたため、処理開始信号を「ON」から「OFF」に再反転し、メダル1枚分の投入の処理を要求するための投入処理要求信号を「OFF」から「ON」(要求)に反転する(ステップS708)。メダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3は、投入処理要求信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、要求処理がメダル1枚分の投入処理であることが確認できたため、処理中信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった投入処理要求信号に対する応答として、メダル1枚分の投入の処理を開始したことを通知するための投入処理応答信号を「OFF」から「ON」(開始)に反転する(ステップS709)。
【0278】
主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、投入処理応答信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の投入処理を開始したことを確認できたため、投入処理要求信号を「ON」から「OFF」に再反転し、要求したメダル1枚分の投入の処理に対応する主制御CPU101側での処理の完了に関する通知を行うための第1処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、暫定投入数CT13の値を1加算した値にし、比較投入メダル数CT15の値を1加算した値にする(ステップS710)。なお、この実施形態では、第1処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転は暫定投入数CT13や比較投入メダル数CT15の更新処理に先立って行われているので、「要求したメダル1枚分の投入の処理に対応する主制御CPU101側での処理の完了に関する通知」は、「当該主制御CPU101側での処理が完了することになることの通知」を指す。なお、比較投入メダル数CT15の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26図29参照)、比較投入メダル数CT15の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の投入メダル数となる。
【0279】
なお、本実施形態では、(1)投入処理要求信号の再反転、(2)第1処理完了信号の反転、(3)暫定投入数CT13の1加算及び比較投入メダル数CT15の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
【0280】
メダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3は、第1処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、主制御CPU101がメダル1枚分の投入処理が完了することが確認できたため、投入処理応答信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった第1処理完了信号に対する応答として、要求されたメダル1枚分の投入の処理に対応するメダル数制御CPU301側での処理の完了に関する通知を行うための第2処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、遊技メダル数CT30の値を1減算した値にし、投入メダル数CT31の値を1加算した値にする(ステップS711)。なお、この実施形態では、第2処理完了信号の「OFF」から「ON」の反転は遊技メダル数CT30や投入メダル数CT31の更新処理に先立って行われているので、「要求されたメダル1枚分の投入の処理に対応するメダル数制御CPU301側での処理の完了に関する通知」は、「当該メダル数制御CPU301側での処理が完了することになることの通知」を指す。なお、投入メダル数CT31の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26図29参照)、投入メダル数CT31の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の投入メダル数となる。
【0281】
なお、本実施形態では、(1)投入処理応答信号の再反転、(2)第2処理完了信号の反転、(3)遊技メダル数CT30の1減算及び投入メダル数CT31の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
【0282】
主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、第2処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の投入処理が完了することが確認できたため、第1処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転する。また、疑似メダルの投入が完了しているので、主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理の終了の指示を通知するための処理終了信号を「OFF」から「ON」(終了)に反転する(ステップS712)。メダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3は、処理終了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、主制御CPU101が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の全体の処理が完了したことを確認できたため、第2処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転し、処理可能信号を「OFF」から「ON」に反転する(ステップS713)。
【0283】
主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、処理可能信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の全体の処理が完了したことを確認できたため、処理終了信号を「ON」から「OFF」に再反転する(ステップS714)。なお、この処理可能信号が「OFF」から「ON」に反転すると、スタートスイッチ9が有効になる。
【0284】
その後、スタートスイッチ9が押下操作されると(ステップS715)、主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、投入数CT11の値を暫定投入数CT13の値にし、続いて、暫定投入数CT13の値を「0」にクリアし(ステップS716)、ステップS715でスタートスイッチ9が押下されて遊技が開始されると、スタートスイッチ9が無効になる。なお、投入数CT11の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26図29参照)、暫定投入数CT13の値が設定された投入数CT11の値、つまり、スタートスイッチ9の押下操作で開始される遊技に用いる(消費する)メダル数が、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信されるのは、スタートスイッチ9が押下操作された後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応した1回となる。
【0285】
(払出シーケンス)
次に、スロットマシンSMにおける主制御CPU101とメダル数制御CPU301間の疑似メダルの払出時の疑似メダルの払出に関わるシーケンス(払出シーケンス)について図25を用いて説明する。なお、図25では、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の通信は、主制御CPU101のメダル管理送受信手段101nの機能と、メダル数制御CPU301の主基板間送受信手段301aの機能により実現される。
【0286】
まず、メダル数制御CPU301が疑似メダルの移動処理を実行可能であることが判定されると、「ON」(実施可)の処理可能信号をメダル数制御CPU301から主制御CPU101に出力される(ステップS1101)。主制御CPU101は、処理可能信号が「ON」であることから、メダル数制御CPU301が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を新たに受け付けて実施可能であることを確認する(ステップS1102)。
【0287】
今回の遊技で疑似メダルを獲得する役の入賞による疑似メダルの払出が発生し(ステップS1103)、主制御CPU101の第1払出処理手段101hは払出数CT12の値を「A」にし、払出残数CT14の値を「A」にする(ステップS1104)。なお、払出数CT12の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26図29参照)、1遊技で払い出されるメダル数が、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信されるのは、払出の発生後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応した1回となる。
【0288】
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理の開始を要求するための処理開始信号を「OFF」から「ON」(要求)に反転する(ステップS1105)。メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、処理開始信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、新たな主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を開始することが確認できたため、処理可能信号を「ON」から「OFF」に反転し、「ON」になった処理開始信号に対する応答として、主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を開始したことを通知するための処理中信号を「OFF」から「ON」(開始)に反転する(ステップS1106)。
【0289】
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、処理中信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301が新たな主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理中になったことを確認できたため、処理開始信号を「ON」から「OFF」に再反転し、メダル1枚分の払出の処理を要求するための払出処理要求信号を「OFF」から「ON」(要求)に反転する(ステップS1107)。メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、払出処理要求信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、要求処理がメダル1枚分の払出処理であることが確認できたため、処理中信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった払出処理要求信号に対する応答として、メダル1枚分の払出の処理を開始したことを通知するための払出処理応答信号を「OFF」から「ON」(開始)に反転する(ステップS1108)。
【0290】
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、払出処理応答信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の払出処理を開始したことを確認できたため、払出処理要求信号を「ON」から「OFF」に再反転し、要求したメダル1枚分の払出の処理に対応する主制御CPU101側での処理の完了に関する通知を行うための第1処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、払出残数CT14の値を1減算した値にし、比較払出メダル数CT16の値を1加算した値にする(ステップS1109)。なお、この実施形態では、第1処理完了信号の「OFF」から「ON」の反転は払出残数CT14や比較払出メダル数CT16の更新処理に先立って行われているので、「要求したメダル1枚分の払出の処理に対応する主制御CPU101側での処理の完了に関する通知」は、「当該主制御CPU101側での処理が完了することになることの通知」を指す。なお、比較払出メダル数CT16の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26図29参照)、比較払出メダル数CT16の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の払出メダル数となる。
【0291】
なお、本実施形態では、(1)払出処理要求信号の再反転、(2)第1処理完了信号の反転、(3)払出残数CT14の1減算及び比較払出メダル数CT16の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
【0292】
メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、第1処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、主制御CPU101がメダル1枚分の払出処理が完了することが確認できたため、払出処理応答信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった第1処理完了信号に対する応答として、要求されたメダル1枚分の払出の処理に対応するメダル数制御CPU301側での処理の完了に関する通知を行うための第2処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、遊技メダル数CT30の値を1加算した値にし、払出メダル数CT32の値を1加算した値にする(ステップS1110)。なお、この実施形態では、第2処理完了信号の「OFF」から「ON」の反転は遊技メダル数CT30や投入メダル数CT31の更新処理に先立って行われているので、「要求されたメダル1枚分の払出に対応するメダル数制御CPU301側での処理の完了に関する通知」は、「当該メダル数制御CPU301側での処理が完了することになることの通知」を指す。なお、払出メダル数CT32の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26図29参照)、払出メダル数CT32の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の払出メダル数となる。
【0293】
なお、本実施形態では、(1)払出処理応答信号の再反転、(2)第2処理完了信号の反転、(3)遊技メダル数CT30の1加算及び払出メダル数CT32の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
【0294】
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、第2処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の精算処理が完了することが確認できたため、第1処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転するが、連続してメダル1枚分の払出処理を行うため、払出処理要求信号を「OFF」から「ON」(要求)の状態に反転する(ステップS1111)。メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、払出処理要求信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、要求処理がメダル1枚分の払出処理であることが確認できたため、第2処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった払出処理要求信号に対する応答として、払出処理応答信号を「OFF」から「ON」(開始)に反転する(ステップS1112)。
【0295】
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、払出処理応答信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の払出処理を開始したことを確認できたため、払出処理要求信号を「ON」から「OFF」に再反転し、第1処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、払出残数CT14の値を1減算した値にし、比較払出メダル数CT16の値を1加算した値にする(ステップS1113)。なお、比較払出メダル数CT16の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26図29参照)、比較払出メダル数CT16の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の払出メダル数となる。
【0296】
なお、本実施形態では、(1)払出処理要求信号の再反転、(2)第1処理完了信号の反転、(3)払出残数CT14の1減算及び比較払出メダル数CT16の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
【0297】
メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、第1処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、主制御CPU101がメダル1枚分の払出処理が完了することが確認できたため、払出処理応答信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった第1処理完了信号に対する応答として、第2処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、遊技メダル数CT30の値を1加算した値にし、払出メダル数CT32の値を1加算した値にする(ステップS1114)。なお、払出メダル数CT32の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26図29参照)、払出メダル数CT32の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の払出メダル数となる。
【0298】
なお、本実施形態では、(1)払出処理応答信号の再反転、(2)第2処理完了信号の反転、(3)遊技メダル数CT30の1加算及び払出メダル数CT32の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
【0299】
ステップS1111~S1114の処理は、ステップS1114の終了時点で払出残数CT14の値が「0」になるまで繰り返される。
【0300】
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、第2処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の払出処理が完了することが確認できたため、第1処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転する。また、疑似メダルの払出が完了しているので、主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理の終了の指示を通知するための処理終了信号を「OFF」から「ON」(終了)に反転する(ステップS1115)。メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、処理終了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、主制御CPU101が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の全体の処理が完了したことを確認できたため、第2処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転し、処理可能信号を「OFF」から「ON」に反転する(ステップS1116)。
【0301】
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、処理可能信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の全体の処理が完了したことを確認できたため、処理終了信号を「ON」から「OFF」に再反転する(ステップS1117)。
【0302】
なお、スロットマシンSMにおける主制御CPU101とメダル数制御CPU301間の疑似メダルの移動に関して、上記の他に、最大ベットスイッチ8の押下操作に関わるシーケンス(以下、「最大投入シーケンス」と記載)、精算スイッチ33の押下操作に関わるシーケンス(以下、「精算シーケンス」と記載)があり、最大投入シーケンス、精算シーケンスにおいても最大投入数に達するまで、精算が完了するまで、1枚単位で疑似メダルの移動が行われる。最大投入シーケンスにおける疑似メダルの1枚の移動では、主制御CPU101は暫定投入数CT13、比較投入メダル数CT15それぞれの値を1加算した値にし、メダル数制御CPU301は遊技メダル数CT30の値を1減算した値にし、投入メダル数CT31の値を1加算した値にする。また、精算シーケンスにおける疑似メダルの1枚の移動では、主制御CPU101は暫定投入数CT13、比較投入メダル数CT15それぞれの値を1減算した値にし、メダル数制御CPU301は遊技メダル数CT30の値を1加算した値にし、投入メダル数CT31の値を1減算した値にする。この精算シーケンスにおける疑似メダルの1枚の移動では、精算処理要求信号(主制御CPU101がメダル数制御CPU301に対してメダル1枚分の精算の処理を要求する要求信号)、精算処理応答信号(精算処理要求信号に対する応答として、メダル数制御CPU301が主制御CPU101へ送信する応答信号)、第1処理完了信号、第2処理完了信号が用いられる。
【0303】
(主制御CPU101とメダル数制御CPU301間、メダル数制御CPU301とユニットCPU501間の通信)
続いて、スロットマシンSMにおける主制御CPU101とメダル数制御CPU301間の通信と、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301とカードユニットCUのユニットCPU501間の通信の通信シーケンスについて図26図29を用いて説明する。なお、図26図29では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現され、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の通信は、主制御CPU101のメダル管理送受信手段101nの機能と、メダル数制御CPU301の主基板間送受信手段301aの機能により実現される。
【0304】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301とカードユニットCUのユニットCPU501との間では、上述したように、電文「遊技機情報通知」は、1周期分の時間長を300ms以上310ms以下の範囲内とする送信周期で、周期的に送信される。
【0305】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングに対応し、カードユニットCUのユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング(以下、「リクエストタイミング」と記載)に、スロットマシンSMの主制御CPU101に対して、情報のリクエストを行う(ステップS1301)。メダル数制御CPU301からリクエストを受けた主制御CPU101は、上述した「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」の各送信周期とこれらの優先順位とを基に、「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストであると判断し、リクエストタイミングから所定の時間の範囲内のタイミング(ユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング:以下、「レスポンスタイミング」と記載)に、「ホールコン・不正監視情報」の複数の項目のうち、少なくともメダル数制御CPU301側で管理されていない「カウント情報1」、「カウント情報2」などの項目に関わる情報(投入数CT11、払出数CT12など)、及び、メダル数制御CPU301での不正等の異常の監視に利用する項目の情報(比較投入メダル数CT15、比較払出メダル数CT16など)を、メダル数制御CPU301に対してレスポンスする(ステップS1302)。
【0306】
ここで、暫定投入数CT13の値が設定された投入数CT11の値(スタートスイッチ9が押下操作で開始される遊技に用いる(消費する)疑似メダル数)が、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信されるのは、スタートスイッチ9が押下操作された後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応した1回となる。なお、それ以外の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応して、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信される投入数CT11の値は、「0」である。
【0307】
また、遊技者が疑似メダルを獲得する役の入賞時に払い出される疑似メダルの払出数(遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合の当該役に対して予め定められた疑似メダルの枚数)が設定された払出数CT12の値が、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信されるのは、払出の発生後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応した1回となる。なお、それ以外の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応して、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信される払出数CT12の値は、「0」である。
【0308】
また、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信される比較投入メダル数CT15の値は、主制御CPU101側でカウントした、前回の「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストから今回の「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストまでの間に投入又は精算(投入のキャンセル)されたメダル数、つまり、前回の「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信した第1送信タイミングから今回の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングまでの間に投入又は精算(投入のキャンセル)されたメダル数である。なお、「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストに応じて比較投入メダル数CT15の値が送信された後、比較投入メダル数CT15の値は「0」にクリアされる。
【0309】
また、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信される比較払出メダル数CT16の値は、主制御CPU101側でカウントした、前回の「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストから今回の「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストまでの間に払い出されたメダル数、つまり、前回の「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信した第1送信タイミングから今回の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングまでの間に払い出されたメダル数である。なお、「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストに応じて比較払出メダル数CT16の値が送信された後、比較払出メダル数CT16の値は「0」にクリアされる。
【0310】
なお、ステップS1301で、メダル数制御CPU301が上述した「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」の各送信周期とこれらの優先順位とを基に「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストを行うと決定して当該リクエストを行い、ステップS1302で、主制御CPU101が「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストに対するレスポンスを行うようにしてもよい。
【0311】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングで、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS1303)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「計数通知」を送信する(ステップS1304)。続いて、ユニットCPU501は、メダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」を送信する(ステップS1305)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」を送信する(ステップS1306)。
【0312】
メダル数制御CPU301による「ホールコン・不正監視情報」の電文「遊技機情報通知」への格納は、「ホールコン・不正監視情報」の複数の項目のうち、メダル数制御CPU301側で管理している項目については、メダル数制御CPU301側で管理している内容を設定し、主制御CPU101側で管理している項目については、主制御CPU101にリクエストして主制御CPU101からのレスポンスにより取得した主制御CPU101側で管理している内容を設定する。
【0313】
「ホールコン・不正監視情報」の複数の項目のうち、例えば、図12の項目「遊技メダル数」、「投入メダル数」、「払出メダル数」は、メダル数制御CPU301側で値を管理している項目であり、項目「遊技メダル数」、「投入メダル数」、「払出メダル数」のそれぞれに、遊技メダル数CT30の値、投入メダル数CT31の値、払出メダル数CT32の値を格納する。
【0314】
なお、投入メダル数CT31の値は、メダル数制御CPU301側でカウントした、前回の「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングから今回の「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングまでの間に投入又は精算(投入のキャンセル)されたメダル数である。なお、「ホールコン・不正監視情報」への格納及び比較投入メダル数CT15との比較の終了後、投入メダル数CT31の値は「0」にクリアされる。
【0315】
また、払出メダル数CT32の値は、メダル数制御CPU301側でカウントした、前回の「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングから今回の「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングまでの間に払出されたメダル数である。なお、「ホールコン・不正監視情報」への格納及び比較払出メダル数CT16との比較の終了後、払出メダル数CT32の値は「0」にクリアされる。
【0316】
また、「ホールコン・不正監視情報」の複数の項目のうち、例えば、図12の項目「カウント情報1」、「カウント情報2」は、主制御CPU101側で値を管理している項目であり、次のようにして当該「カウント情報1」、「カウント情報2」を含む「遊技情報」(「遊技情報数」、「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」)に所定の情報を格納する。具体的には、主制御CPU101から送られてきた投入数CT11の値及び払出数CT12の値の双方が「0」の場合、項目「遊技情報数」に「0」が格納される。また、主制御CPU101から送られてきた投入数CT11の値が「0」以外で払出数CT12の値が「0」の場合、項目「遊技情報数」に「1」が格納され、項目「種別情報1」に投入を通知するための値が格納され、項目「カウント情報1」に投入数として投入数CT11の値が格納される。また、主制御CPU101から送られてきた投入数CT11の値が「0」で払出数CT12の値が「0」以外の場合、項目「遊技情報数」に「1」が格納され、項目「種別情報1」に払出を通知するための値が格納され、項目「カウント情報1」に払出数として払出数CT12の値が格納される。また、主制御CPU101から送られてきた投入数CT11の値が「0」以外で払出数CT12の値が「0」以外の場合、項目「遊技情報数」に「2」が格納され、項目「種別情報1」に投入を通知するための値が格納され、項目「カウント情報1」に投入数として投入数CT11の値が格納され、項目「種別情報2」に払出を通知するための値が格納され、項目「カウント情報2」に払出数として払出数CT12の値が格納される。なお、図12の項目「主制御状態1」、「遊技機不正1」なども主制御CPU101側で値を管理している項目である。
【0317】
メダル数制御CPU301は、ステップS1307において、下記の(処理1)~(処理4)を行う。
【0318】
(処理1)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った投入数CT11の値が「0」でない場合、投入数CT11の値が、スロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技で投入するメダル数として設定が許容されている設定許容投入数(この実施形態では、「1」~「3」)であるか否かを確認し、設定許容投入数でなければ所定の報知(例えば、1遊技での投入数の異常の報知)を行う。
【0319】
(処理2)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った払出数CT12の値が「0」でない場合、払出数CT12の値が、スロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技で払い出すメダル数として設定が許容されている設定許容払出数(この実施形態では、「1」~「15」)であるか否かを確認し、設定許容払出数でなければ所定の報知(例えば、1遊技での払出数の異常の報知)を行う。
【0320】
(処理3)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った比較投入メダル数CT15の値と投入メダル数CT31の値とを比較し、比較投入メダル数CT15の値から投入メダル数CT31の値を減算した減算結果が「-1」~「1」の範囲内であるか否かを確認し、範囲内でなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での投入数の異常の報知)を行う。なお、「-1」~「1」を正常の範囲とするのは、主制御CPU101によるカウント処理とメダル数制御CPU301によるカウント処理との間で「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングがあった場合、例えば、投入シーケンスや最大投入シーケンスでは、比較投入メダル数CT15の値が投入メダル数CT31の値より1大きくなり、精算シーケンスでは、比較投入メダル数CT15の値が投入メダル数CT31の値より1小さくなり、次の第1送信タイミングでは投入シーケンスや最大投入シーケンスでは、比較投入メダル数CT15の値が投入メダル数CT31の値より1小さくなり、精算シーケンスでは、比較投入メダル数CT15の値が投入メダル数CT31の値より1大きくなることがあることを踏まえたものである。
【0321】
(処理4)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った比較払出メダル数CT16の値と払出メダル数CT32の値とを比較し、比較払出入メダル数CT16の値から払出メダル数CT32の値を減算した減算結果が「-1」~「1」の範囲内であるか否かを確認し、範囲内でなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での払出数の異常の報知)を行う。なお、「-1」~「1」を正常の範囲とするのは、主制御CPU101によるカウント処理とメダル数制御CPU301によるカウント処理との間で「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングがあった場合、払出シーケンスでは、例えば、比較払出メダル数CT16の値が払出メダル数CT32の値より1大きくなり、次の第1送信タイミングでは比較払出メダル数CT16の値が払出メダル数CT32の値より1小さくなることがあることを踏まえたものである。
【0322】
主制御CPU101は、ステップS1302の処理の後、投入数CT11、払出数CT12、比較投入メダル数CT15、比較払出メダル数CT16の各値を「0」にクリアする(ステップS1308)。また、メダル数制御CPU301は、ステップS1307の処理の後、投入メダル数CT31、払出メダル数CT32の各値を「0」にクリアする(ステップS1309)。
【0323】
次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応したリクエストタイミングになるまでに、疑似メダルの投入、疑似メダルの精算(疑似メダルの投入のキャンセル)及び疑似メダルの払出のいずれかに関わる疑似メダルの移動の契機が発生したとき、当該リクエストタイミングになるのを待たずに、疑似メダルの移動シーケンスが行われ、ここでは移動シーケンス全体が行われる(ステップS1310)。
【0324】
ここで、疑似メダルの移動の契機がメダルの投入に関するベットスイッチ7の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは図24の投入シーケンスのステップS706~S716となる。また、疑似メダルの移動の契機が疑似メダルの投入に関する最大ベットスイッチ8の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは最大投入シーケンスとなる。また、疑似メダルの移動の契機が疑似メダルの精算(投入のキャンセル)に関する精算スイッチ33の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは精算シーケンスとなる。また、疑似メダルの移動の契機が疑似メダルの払出に関するものである場合、実施される移動シーケンスは図25の払出シーケンスのステップS1104~S1117となる。
【0325】
ステップS1311~ステップS1319では、上記したステップS1301~S1309と同内容が実施される。
【0326】
次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応したリクエストタイミングになるまでに、疑似メダルの投入、疑似メダルの精算(疑似メダルの投入のキャンセル)及び疑似メダルの払出のいずれかに関わる疑似メダルの移動の契機が発生したとき、当該リクエストタイミングになるのを待たずに、疑似メダルの移動シーケンスが行われるが、疑似メダルの移動シーケンス中に当該リクエストタイミングがやってくるとステップS1321~1329が優先して行われることとなる。ここでは移動シーケンスの前半のみが行われる(ステップS1320)。
【0327】
ここで、疑似メダルの移動の契機がメダルの投入に関するベットスイッチ7の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは図24の投入シーケンスのステップS706からの連続する一部となる。また、疑似メダルの移動の契機がメダルの投入に関する最大ベットスイッチ8の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは最大投入シーケンスの前半の連続する一部となる。また、疑似メダルの移動の契機がメダルの精算(投入のキャンセル)に関する精算スイッチ33の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは精算シーケンスの前半の連続する一部となる。また、疑似メダルの移動の契機が疑似メダルの払出に関するものである場合、実施される移動シーケンスは図25の払出シーケンスのステップS1104からの連続する一部となる。
【0328】
なお、この実施形態では、疑似メダルの移動シーケンス中にリクエストタイミングがやってくると即座に当該疑似メダルの移動シーケンスを中断してステップS1321~1329が優先して行われるようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば、図24のステップS708~S711の途中にリクエストタイミングがやってきた場合にはステップS711の処理が終了してから疑似メダルの移動シーケンスを中断してステップS1321~1329を行うようにするなど、メダル1枚分の移動処理の途中にリクエストタイミングがやってきた場合にはメダル1枚分の移動処理が完了するまでは疑似メダルの移動シーケンスを継続して行い、メダル1枚分の移動処理が完了した後に疑似メダルの移動シーケンスを中断してステップS1321~1329を行うようにしてもよい。この場合、主制御CPU101から受け取った比較投入メダル数CT15の値と投入メダル数CT31の値との比較では、比較投入メダル数CT15の値と投入メダル数CT31の値とが同じでなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での投入数の異常の報知)を行うようにし、主制御CPU101から受け取った比較払出メダル数CT16の値と払出メダル数CT32の値との比較では、比較払出入メダル数CT16の値と払出メダル数CT32の値とが同じでなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での払出数の異常の報知)を行うようにしてもよい。
【0329】
ステップS1321~ステップS1329では、上記したステップS1301~S1309と同内容が実施される。
【0330】
次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応したリクエストタイミングになるまでに、ステップS1320で前半が実施された移動シーケンスの後半が行われる(ステップS1330)。
【0331】
ここで、ステップS1320で投入シーケンスの前半が実施された場合には、図24の投入シーケンスの続きからステップS716までとなる。また、ステップS1320で最大投入シーケンスの前半が実施された場合には、最大投入シーケンスの続きからの後半となる。また、ステップS1320で精算シーケンスの前半が実施された場合には、精算シーケンスの続きからの後半となる。また、ステップS1320で払出シーケンスの前半が実施された場合には、図25の払出シーケンスの続きからステップS1117までとなる。
【0332】
ステップS1331~ステップS1339では、上記したステップS1301~S1309と同内容が実施される。
【0333】
なお、移動シーケンスは、前回の電文「遊技機情報通知」と今回の電文「遊技機情報通知」との間で一の移動シーケンスの全部又は一部と他の移動シーケンスの全部又は一部が行われる場合があってもよいし、移動シーケンスが3以上に分かれて実施される場合などがあってもよい。
【0334】
次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応したリクエストタイミングになるまでに、疑似メダルの投入、疑似メダルの精算(疑似メダルの投入のキャンセル)及び疑似メダルの払出のいずれに関わる疑似メダルの移動の契機も発生せず、移動シーケンスが行われない。この場合も、ステップS1340~S1348において、ステップS1301~S1309と同内容が実施される。
【0335】
続いて、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングに対応し、カードユニットCUのユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング(リクエストタイミング)に、スロットマシンSMの主制御CPU101に対して、情報のリクエストを行う(ステップS1349)。メダル数制御CPU301からリクエストを受けた主制御CPU101は、上述した「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」の各送信周期とこれらの優先順位とを基に、「遊技機設置情報」に関わるリクエストであると判断し、リクエストタイミングから所定の時間の範囲内のタイミング(ユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング:レスポンスタイミング)に、「遊技機設置情報」の複数の項目のうち、少なくともメダル数制御CPU301側で管理されていない項目(この実施形態では図11の項目「主制御チップID番号」~項目「主制御チップ製品コード」の項目)の情報を、メダル数制御CPU301に対してレスポンスする(ステップS1350)。
【0336】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS1351)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「計数通知」を送信する(ステップS1352)。続いて、ユニットCPU501は、メダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」を送信する(ステップS1353)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」を送信する(ステップS1354)。
【0337】
続いて、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングに対応し、カードユニットCUのユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング(リクエストタイミング)に、スロットマシンSMの主制御CPU101に対して、情報のリクエストを行う(ステップS1355)。メダル数制御CPU301からリクエストを受けた主制御CPU101は、上述した「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」の各送信周期とこれらの優先順位とを基に、「遊技機性能情報」に関わるリクエストであると判断し、リクエストタイミングから所定の時間の範囲内のタイミング(ユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング:レスポンスタイミング)に、「遊技機性能情報」の複数の項目のうち、少なくともメダル数制御CPU301側で管理されていない項目(この実施形態では図10の項目「総投入数」~項目「役物等状態比率」)の情報を、メダル数制御CPU301に対してレスポンスする(ステップS1356)。
【0338】
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「遊技機性能情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS1357)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「計数通知」を送信する(ステップS1358)。続いて、ユニットCPU501は、メダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」を送信する(ステップS1359)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」を送信する(ステップS1360)。
【0339】
なお、「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」や「遊技機性能情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングに関しては、図25のステップS1307~S1309に対応する処理は行われない。
【0340】
なお、本実施例では主制御基板100とメダル数制御基板300とを個別の基板で形成していたが、両制御基板は同一の制御基板内に領域を分けて形成されていてもよい。このように一つの制御基板に主制御CPU101とメダル数制御CPU301を実装した場合、基板ケース内に熱がこもる可能性がある。そのため、制御基板1000や基板ケースに放熱板を配置したり、こもった熱を基板ケースの外部に逃がす機構を設けたりしてもよい。
【0341】
本実施形態では主制御CPU101とメダル数制御CPU301との各通信はパラレル通信により行うようにしていたが、シリアル通信により行われてもよい。その場合、逐次的に送信されるシリアル信号にイベントパラメータを設定しておき、後に続く信号がメダル移動に関するものであるか、カードユニットCUとの通信に関するものであるかを示すようになっている。また、本実施形態ではメダル移動は枚数に関わらず1枚ずつの移動を行っていたが、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との通信をシリアル通信で行う場合はデータ設定することにより複数枚数を一度の通信で移動するようにしてもよい。
【0342】
また、本実施形態では計数スイッチ31や貸出スイッチ503aからの信号をメダル数制御CPU301から主制御CPU101に送信し、さらに当該信号を主制御CPU101からサブ制御CPU201に送信するようにしているが、計数スイッチ31や貸出スイッチ503aの押下に基づく報知音を鳴らすために、計数スイッチ31やカードユニットCUからの配線を主制御CPU101と、メダル数制御CPU301の両方に供給し、別々に制御するようにしてもよい。また、計数スイッチ31からの信号を主制御CPU101とメダル数制御CPU301の両方に送信する構成の場合は、当該信号を主制御CPU101からサブ制御CPU201に送信するようにしてもよい。
【0343】
主制御CPU101のRWM(メモリ102)がクリアされた場合、主制御CPU101に保存しているデータは消えるが、メダル数制御CPU301にあるデータは残った状態となる。したがって、例えば疑似メダルの投入があった状態で設定変更を行い(RWMクリア)、再度遊技可能状態に移行した場合、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とで疑似メダルの投入枚数が異なることになる。この場合、エラーとなる可能性がある。また、このような状態をエラーとしない仕様であっても、再度遊技可能となったときの主制御CPU101の疑似メダルの投入枚数は「0」なので、再度投入することになり、この場合はメダル数制御CPU301では規定枚数以上(3枚以上)の疑似メダルの投入があったとして、エラーとなる可能性がある。このようなエラーを回避するために、
(i)RWMクリア(例えば、設定変更)の操作(設定変更の操作)があったタイミングで自動的に投入枚数を精算する。
(ii)RWMクリアの情報をメダル数制御CPU301に送信し、投入履歴から投入メダル数を補填する。
(iii)電源断時にはメダル投入履歴に関するデータを消去する。
のいずれかを採用することができる。
【0344】
なお、例えば、投入メダル差許容数超過異常報知、払出メダル差許容数超過異常報知、投入メダル差許容継続時間超過異常報知、払出メダル差許容継続時間超過異常報知においてスピーカ15、16から出力される音を全て同じにしてもよいし、全て異なるようにしてもよい。また、投入メダル差許容数超過異常報知において出力される音と払出メダル差許容数超過異常報知において出力される音とを互いに同じにし、投入メダル差許容継続時間超過異常報知において出力される音と払出メダル差許容継続時間超過異常報知において出力される音とを互いに同じにし、投入メダル差許容数超過異常報知及び払出メダル差許容数超過異常報知において出力される音と投入メダル差許容継続時間超過異常報知及び払出メダル差許容継続時間超過異常報知において出力される音とを互いに異なるようにしてもよい。
【0345】
なお、投入メダル差許容数超過異常報知、払出メダル差許容数超過異常報知、投入メダル差許容継続時間超過異常報知、払出メダル差許容継続時間超過異常報知をスピーカ15、16からの音を用いて行うことに限定されるものではなく、例えば上部ランプ部21や下部ランプ部22による点灯や液晶表示器14の表示などを用いて行うようにしてもよい。
【0346】
また、本実施形態では、投入及び投入のキャンセル(精算)と払出とを分けて主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間を移動する疑似メダルのメダル数を監視しているが、これに限定されるものではなく、例えば、投入及び投入のキャンセル(精算)と払出とを分けずにまとめて主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間を移動する疑似メダルのメダル数を監視するようにしてもよい。
【0347】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について、図30図37を参照して説明する。なお、第1実施形態では主制御CPU101とメダル数制御CPU301とを別チップで構成しているが、第2実施形態では主制御CPU101とメダル数制御CPU301とを1チップ化したものである。第2実施形態では、第1実施形態との相違点を主に説明することとし、第1実施形態と同様の構成やステップについては第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略するものとする。
【0348】
第2実施形態では、図30に示すように、主制御基板100Aに主制御CPU101Aが実装され、主制御CPU101AはROM(Read Only Memory)102D及びRAM(Random Access Memory:RWM(Read Write Memory)の一つ)102Eを内蔵している。なお、主制御基板100A及び主制御CPU101Aは主制御及びメダル数制御の双方の機能を備えるので、主制御基板100A及び主制御CPU101Aを、以下では、「主制御/メダル数制御基板100A」及び「主制御/メダル数制御CPU101A」と記載する。
【0349】
主制御/メダル数制御CPU101Aは、遊技の進行に関する制御や、疑似メダルのメダル数の管理に関する制御等を1チップで行う。
【0350】
(ROM)
まず、図30のROM102Dについて図31を参照して説明する。図31(a)はROM102Dのメモリマップを示す図であり、図31(b)は最上段に記載のプロブラム(主制御プログラム(使用領域)、主制御プログラム(使用領域外)、メダル数制御プログラム)が図31(a)の各プログラム領域に記憶されているプログラムの呼び出しを許可するか否かを示す図である。なお、主制御プログラム(使用領域)は、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを指し、主制御プログラム(使用領域外)は、ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムを指し、メダル数制御プログラムは、ROM102Dのメダル数制御の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを指す。
【0351】
ROM102Dのメモリ領域は、図31(a)のメモリマップに示すように、主制御用の領域(使用領域(プログラム領域、データ領域)及び使用領域外(未使用領域、プログラム領域、データ領域、未使用領域))、メダル数制御用の領域(プログラム領域、データ領域)、管理領域にアドレスや容量を割り当てることにより分割されている。
【0352】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域、データ領域)には、主制御/メダル数制御CPU101Aが遊技の進行に関する制御を行うためのプログラムやデータ(抽選テーブル102aや停止テーブル102b等:図5参照)等が記憶されている。この主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行することにより、主制御/メダル数制御CPU101Aは図33の主制御機能部110Aの使用領域機能部110A1内の各手段として機能することになる。
【0353】
ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域、データ領域)には、主制御/メダル数制御CPU101AがRAM102Eのエラー(以下、適宜、「RAMエラー」と記載する。)やリール6L,6M,6Rのエラー(以下、適宜、「リールエラー」と記載する。)などの所定のエラーを検知するためのプログラムやデータ、エラー処理(例えば遊技を不能に制御)を行うためのプログラムやデータ等が記憶されている。この主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行することにより、主制御/メダル数制御CPU101Aは図33の主制御機能部110Aの使用領域外機能部110A2内の各手段として機能することになる。
【0354】
ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域、データ領域)には、主制御/メダル数制御CPU101Aが疑似メダルの枚数の管理に関する制御(例えば、図33の借受処理手段301b1や第1計数処理手段301b2で行われるカードユニットCUとの通信により当該カードユニットCUとの間の疑似メダルの移動するメダル数に関する制御など)やカードユニットCUのユニットCPU501との間の通信エラーや疑似メダルのメダル数の増減エラーなどの所定のエラーの検知を行うためのプログラムやデータ等が記憶されている。このメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行することにより、主制御/メダル数制御CPU101Aは図33のメダル数制御機能部120A内の各手段として機能することになる。
【0355】
図31(b)に示すように、主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムから、主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラム、主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラム、メダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しは可である。
【0356】
また、図31(b)に示すように、主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムから、主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しは可であるが、主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムから、主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラム、メダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しは不可である。
【0357】
また、図31(b)に示すように、メダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムから、メダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しは可であるが、メダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムから、主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラム、主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しは不可である。
【0358】
(RAM)
続いて、図30のRAM102Eのメモリマップについて図32を参照して説明する。図32(a)はRAM102Eのメモリマップを示す図であり、図32(b)は最上段に記載のプロブラム(主制御プログラム(使用領域)、主制御プログラム(使用領域外)、メダル数制御プログラム)が図32(a)の各データ領域に記憶されているデータの更新及び参照それぞれを許可するか否かを示す図である。なお、主制御プログラム(使用領域)は、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを指し、主制御プログラム(使用領域外)は、ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムを指し、メダル数制御プログラムは、ROM102Dのメダル数制御の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを指す。
【0359】
RAM102Eのメモリ領域は、図32(a)のメモリマップに示すように、主制御用の領域(使用領域及び使用領域外)、メダル数制御用の領域にアドレスや容量を割り当てることにより分割されている。
【0360】
図32(b)に示すように、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの実行に関し、RAM102Eの主制御用の使用領域の参照及び更新が可であり、RAM102Eの主制御用の使用領域外及びRAM102Eのメダル数制御用の領域の参照は可であるが更新は不可である。
【0361】
また、図32(b)に示すように、ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムの実行に関し、RAM102Eの主制御用の使用領域外の参照及び更新が可であり、RAM102Eの主制御用の使用領域及びRAM102Eのメダル数制御用の領域の参照は可であるが更新は不可である。
【0362】
また、図32(b)に示すように、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの実行に関し、RAM102Eのメダル数制御用の領域の参照及び更新が可であり、RAM102Eの主制御用の使用領域及びRAM102Eの主制御用の使用領域外の参照は可であるが更新は不可である。
【0363】
(主制御/メダル数制御CPU101Aの機能ブロック)
続いて、図30の主制御/メダル数制御CPU101Aについて図33を参照して説明する。
【0364】
主制御/メダル数制御CPU101Aは、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行することにより、主制御機能部110Aの使用領域機能部110A1の各手段として機能するものである。第1投入処理手段101dAは、後述する第2投入処理手段301b3Aと協働して、RAM102Eの主制御用の使用領域とRAM102Eのメダル数制御用の領域との間の投入や投入のキャンセル(精算)に係るメダル数分の疑似メダルの移動を行う。また、第1払出処理手段101hAは、後述する第2払出処理手段301b4Aと協働して、RAM102Eの主制御用の使用領域とRAM102Eのメダル数制御用の領域との間の払出に係るメダル数分の疑似メダルの移動を行う。エラー検知確認手段101rは後述するエラー検知手段301h等によりエラーが検知されたかを確認する。
【0365】
また、主制御/メダル数制御CPU101Aは、ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行することにより、図33の主制御機能部110Aの使用領域外機能部110A2の各手段として機能するものである。エラー検知手段101iAは、例えばRAM102Eの状態やリール6L,6M,6Rの状態を監視してRAMエラーやリールエラー等の検知を行うなど、特定の事象を監視して当該特定の事象に不具合があるか否かのエラー検知を行う。エラー処理手段101sは、エラー検知手段101iAでエラーが検知された特定の事象や、後述するエラー検知手段301hでエラーが検知された後述する所定の事象に応じたエラー処理を行う。
【0366】
また、主制御/メダル数制御CPU101Aは、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行することにより、図33のメダル数制御機能部120Aの各手段として機能する。第2投入処理手段301b3Aは、第1投入処理手段101dAと協働して、RAM102Eの主制御用の使用領域とRAM102Eのメダル数制御用の領域との間の投入や投入のキャンセル(精算)に係るメダル数分の疑似メダルの移動を行う。また、第2払出処理手段301b4Aは、第1払出処理手段101hAと協働して、RAM102Eの主制御用の使用領域とRAM102Eのメダル数制御用の領域との間の払出に係るメダル数分の疑似メダルの移動を行う。エラー検知手段301hは、例えばカードユニットCUとの間の通信の状態や疑似メダルの増減の状態や遊技メダル数CT30の状態を監視してカードユニットCUとの間の通信エラーや疑似メダルの増減エラーや疑似メダルの上限エラー等の検知を行うなど、エラー検知手段101iAでの監視対象の特定の事象とは異なる所定の事象を監視して当該所定の事象に不具合があるか否かのエラー検知を行う。
【0367】
(RAM102Eの主制御用の使用領域とRAM102Eのメダル数制御用の領域との間の疑似メダルの移動)
以下、主制御/メダル数制御CPU101AによるRAM102Eの主制御用の使用領域とRAM102Eのメダル数制御用の領域との間の疑似メダルの移動に関して、ベットスイッチ7の押下操作に関わる処理フロー(以下、「投入処理フロー」と記載する。)、疑似メダルの払出(遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合の当該役に対して予め定められた疑似メダルの枚数)の発生に関わる処理フロー(以下、「払出処理フロー」と記載する。)を図34図35を参照して順に説明する。
【0368】
ただし、RAM102Eの主制御用の使用領域には、投入数CT11、払出数CT12、暫定投入数CT13、払出残数CT14などの各カウンタが形成されている。また、RAM102Eのメダル数制御用の領域には、遊技メダル数CT30、投入メダル数CT31、払出メダル数CT32などの各カウンタが形成されている。
【0369】
(投入処理フロー)
ベットスイッチ7操作時の主制御/メダル数制御CPU101AによるRAM102Eの主制御用の使用領域とRAM102Eのメダル数制御用の領域との間の疑似メダルの移動に関わる処理フロー(投入処理フロー)について図34を用いて説明する。
【0370】
ベットスイッチ7が操作される(ステップS3001)と、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能する第1投入処理手段101dAは、RAM102Eのメダル数制御用の領域に記憶されている遊技メダル数CT30の値を参照し、1枚分の疑似メダルの投入が可能か確認し、この例では1枚分の疑似メダルの投入が可能であることを確認する(ステップS3002)。
【0371】
第1投入処理手段101dAは、RAM102Eの主制御用の使用領域に記憶されている暫定投入数CT13の値を1加算した値にする(ステップS3003)。
【0372】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101AはROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能する第2投入処理手段301b3Aは、RAM102Eのメダル数制御用の領域に記憶されている遊技メダル数CT30の値を1減算した値にし、投入メダル数CT31の値を1加算した値にする(ステップS3004)。
【0373】
遊技者が有する疑似メダルのメダル数は、暫定投入数CT13の値と遊技メダル数CT30の値とを加算した値である。疑似メダルの投入では、遊技者が有する1枚分の疑似メダルの遊技メダル数CT30から暫定投入数CT13への移動は、第1投入処理手段101dAが暫定投入数CT13の値を1増加させ、その後に、第2投入処理手段301b3Aが遊技メダル数CT30の値を1減算することにより行われる。
【0374】
その後、スタートスイッチ9が操作される(ステップS3005)。ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能する第1投入処理手段101dAは、RAM102Eの主制御用の使用領域に記憶されている投入数CT11の値を暫定投入数CT13の値にし、暫定投入数CT13の値を「0」にクリアする(ステップS3006)。
【0375】
(払出処理フロー)
疑似メダルの払出時の主制御/メダル数制御CPU101AによるRAM102Eの主制御用の使用領域とRAM102Eのメダル数制御用の領域との間の疑似メダルの移動に関わる処理フロー(払出処理フロー)について図35を用いて説明する。
【0376】
今回の遊技で疑似メダルを獲得する役の入賞による疑似メダルの払出が発生する(ステップS3101)と、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能する第1払出処理手段101hAは、RAM102Eの主制御用の使用領域に記憶されている払出数CT12の値を「A(今回の遊技で払い出される疑似メダルの払出数(遊技者が獲得した疑似メダルのメダル数)」にし、払出残数CT14の値を「A」にする(ステップS3102)。遊技者が有する疑似メダルのメダル数は、払出残数CT14の値と遊技メダル数CT30の値とを加算した値であり、ステップS3102の処理により「A」増加したことになる。
【0377】
第1払出処理手段101hAは、RAM102Eの払出残数CT14の値を「0」にクリアする(ステップS3103)。
【0378】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101AはROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能する第2払出処理手段301b4Aは、RAM102Eのメダル数制御用の領域に記憶されている遊技メダル数CT30の値を「A」加算した値にし、払出メダル数CT32の値を「A」加算した値にする(ステップS3104)。
【0379】
遊技者が有する疑似メダルのメダル数は、払出残数CT14の値と遊技メダル数CT30の値とを加算した値である。疑似メダルの払出では、遊技者が遊技で得たA枚分の疑似メダルの払出残数CT14から遊技メダル数CT30への移動は、第1払出処理手段101hAが払出残数CT14の値を「0」にクリアし(払出残数CT14の値を「A」減算し)、その後に、第2払出処理手段301b4Aが遊技メダル数CT30の値を「A」加算することにより行われる。
【0380】
なお、主制御/メダル数制御CPU101AによるRAM102Eの主制御用の使用領域とRAM102Eのメダル数制御用の領域との間の疑似メダルの移動に関して、上記の他に、最大ベットスイッチ8の押下操作に関わる処理フロー(以下、「最大投入処理フロー」と記載する。)、精算スイッチ33の押下操作に関わる処理フロー(以下、「精算処理フロー」と記載する。)がある。最大投入処理フローでは、最大投入数に達するのに要する疑似メダルのメダル数を「Ma」とした場合、第1投入処理手段101dAが暫定投入数CT13の値を「Ma」加算した値にし(CT13←CT13+Ma)、その後に、第2投入処理手段301b3Aが遊技メダル数CT30の値を「Ma」減算した値にし(CT30←CT30-Ma)、投入メダル数CT31の値を「Ma」加算した値にする(CT31←CT31+Ma)。また、精算処理フローでは、精算スイッチ33の操作時に暫定的に投入さている疑似メダルのメダル数(暫定投入数CT13の値)が「Mb」とした場合、第1投入処理手段101dAが暫定投入数CT13の値を「0」にクリアし(暫定投入数CT13の値を「Mb」減算し、CT13←0)、その後に、第2投入処理手段301b3Aが遊技メダル数CT30の値を「Mb」加算した値にし(CT30←CT30+Mb)、投入メダル数CT31の値を「Mb」減算した値にする(CT31←CT31-Mb)。
【0381】
(主制御/メダル数制御CPU101AとユニットCPU501間の通信シーケンス)
続いて、スロットマシンSMの主制御/メダル数制御CPU101AとカードユニットCUのユニットCPU501間の通信の通信シーケンスについて図36図37を用いて説明する。
【0382】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の送信タイミングになると、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能する送信項目制御手段301gは、「ホールコン・不正監視情報」の複数の項目のうち、少なくともRAM102Eのメダル数制御用の領域に記憶保持されていない「カウント情報1」、「カウント情報2」などの項目に関わる情報(投入数CT11、払出数CT12など)をRAM102Eの主制御用の使用領域や使用領域外を参照して取得し、それ以外の項目に関わる情報(遊技メダル数CT30、投入メダル数CT31、払出メダル数CT32など)をRAM102Eのメダル数制御用の領域を参照して取得して、「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」を作成し、ユニット間送受信手段301eは当該「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」をカードユニットCUのユニットCPU501に送信する(ステップS3501)。そして、送信項目制御手段301gは投入メダル数CT31の値及び払出メダル数CT32の値を「0」にクリアする(ステップS3502)。その後、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは投入数CT11の値及び払出数CT12の値を「0」にクリアする(ステップS3503)。
【0383】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、電文「計数通知」の送信タイミングになると、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能する第1計数処理手段301b2は、計数スイッチ31に対する押下操作の有無や押下時間、RAM102Eのメダル数制御用の領域に記憶されている遊技メダル数CT30の値を基に、カードユニットCUに渡す疑似メダルの計数メダル数を決定し、ユニット間送受信手段301eは決定された計数メダル数が項目「計数メダル数」に格納された電文「計数通知」をカードユニットCUのユニットCPU501に送信し、第1計数処理手段301b2は送信された電文「計数通知」の項目「計数メダル数」の値を基に遊技メダル数CT30の更新処理を行う(ステップS3504)。
【0384】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、電文「貸出通知」の受信タイミングになると、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能するユニット間送受信手段301eはカードユニットCUのユニットCPU501から電文「貸出通知」を受信する(ステップS3505)。
【0385】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、電文「貸出受領結果応答」の送信タイミングになると、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能する借受処理手段301b1は、貸出メダル数受領結果の内容を決定し、ユニット間送受信手段301eは決定された貸出メダル数受領結果が項目「貸出メダル数受領結果」に格納された電文「貸出受領結果応答」をカードユニットCUのユニットCPU501に送信し、借受処理手段301b1は、受信された電文「貸出通知」の項目「貸出メダル数」の値を基に遊技メダル数CT30の更新処理を行う(ステップS3506)。
【0386】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、「遊技機設置情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の送信タイミングになると、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能する送信項目制御手段301gは、「遊技機設置情報」の複数の項目のうち、少なくともRAM102Eのメダル数制御用の領域に記憶保持されていない項目(図11の項目「主制御チップID番号」~項目「主制御チップ製品コード」の項目)の情報をRAM102Eの主制御用の使用領域を参照して取得して、「遊技機設置情報」を格納する電文「遊技機情報通知」を作成し、ユニット間送受信手段301eは当該「遊技機設置情報」を格納する電文「遊技機情報通知」をカードユニットCUのユニットCPU501に送信する(ステップS3507)。例えば、図11の項目「主制御チップID番号」~項目「主制御チップ製品コード」の項目の情報がROM102Dの主制御用の使用領域(データ領域)に記憶されている場合には、前もってRAM102Eの主制御用の使用領域にコピーされるようにする。また、図11の項目「メダル数制御チップID番号」~項目「メダル数制御チップ製品コード」は主制御チップとメダル数制御チップが1チップ化されているので「0」が設定されて送信される。なお、「遊技機設置情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の送信に関しては、投入数CT11、払出数CT12、投入メダル数CT31、払出メダル数CT32の値の「0」クリアは行われない。
【0387】
ステップS3508~S3510において、図36のステップS3504~S3506と同内容の処理が行われる。
【0388】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、「遊技機性能情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の送信タイミングになると、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能する送信項目制御手段301gは、「遊技機性能情報」の複数の項目のうち、少なくともRAM102Eのメダル数制御用の領域に記憶保持されていない項目(図10の項目「総投入数」~項目「役物等状態比率」)の情報をRAM102Eの主制御用の使用領域を参照して取得して「遊技機性能情報」を格納する電文「遊技機情報通知」を作成し、ユニット間送受信手段301eは当該「遊技機性能情報」を格納する電文「遊技機情報通知」をカードユニットCUのユニットCPU501に送信する(ステップS3511)。なお、「遊技機性能情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の送信に関しては、投入数CT11、払出数CT12、投入メダル数CT31、払出メダル数CT32の値の「0」クリアは行われない。
【0389】
ステップS3512~S3514において、図36のステップS3504~S3506と同内容の処理が行われる。
【0390】
(ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)で記憶されているプログラムで監視するエラーに関する主制御/メダル数制御CPU101Aによる処理)
続いて、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)で記憶されているプログラムで監視するエラーに関する主制御/メダル数制御CPU101Aによる処理について図38を参照して説明する。
【0391】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能するエラー検知確認手段101rは、RAM102Eのメダル数制御用の領域の所定箇所(以下、「メダル数制御エラー管理箇所」と記載する。)の値を参照し、値「0」(エラー未検出)であることを確認する(図38(a))。この場合、エラー処理は行われない。なお、メダル数制御エラー管理箇所の値の参照は例えば定期的に行われる。
【0392】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、定期的に、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能するエラー検知手段301hは、エラー検知手段301hにてエラー検知を行う対象の事象にエラー(例えば、カードユニットCUとの間の通信エラー、疑似メダルの増減エラー、疑似メダルの上限エラー等)が起こっているか否かの確認を行う。なお、この確認は例えばデータの送受信(カードユニットCUとの通信、疑似メダルの増減、VL変化)や電源ON等のイベントの発生時に行われる。この例では、エラー検知手段301hは、カードユニットCUとの間に通信エラーが起こっていることを検出する(図38(b))。
【0393】
そして、エラー検知手段301hは、RAM102Eのメダル数制御用の領域のメダル数制御エラー管理箇所の値を「1」(エラー検出)に書き換える(図38(c))。なお、エラー検知手段301hにてエラー検知を行う対象の事象にエラーが起こっていることが確認されなければ、メダル数制御エラー管理箇所の値は「0」(エラー未検出)に維持される。なお、RAM102Eのメダル数制御用の領域のメダル数制御エラー管理箇所の値のリセットは、例えば、疑似メダルの上限エラー(疑似メダルのメダル数が遊技メダル数CT30の上限以下の規定値を超えるエラー)の場合は計数により疑似メダルのメダル数が規定値以下になることに基づいて行われ、カードユニットCUとの通信エラーの場合はVLオンに基づき自動で行われ、疑似メダルの増減エラーに関しては店員のリセット動作(リセットスイッチ52の押下操作)に基づき行われる。
【0394】
ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能するエラー検知確認手段101rはRAM102Eのメダル数制御用の領域のメダル数制御エラー管理箇所の値を参照し、値「1」(エラー検出)であることを確認する(図38(d))。
【0395】
エラー検知手段301hにてエラー検知を行う対象の事象にエラーが起こっているので、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能するエラー処理手段101sは、所定のエラー処理を行う(例えば、遊技の進行を不能に制御する)(図38(e))。
【0396】
なお、エラー検知手段301hにてエラー検知を行う対象の事象に応じて、エラー処理手段101sによるエラー処理の内容が異なる場合、RAM102Eのメダル数制御用の領域に、エラー検知手段301hにてエラー検知を行う対象の事象それぞれにメダル数制御エラー管理箇所を設けるようにする。また、エラー検知手段301hにて検出されたエラーに対するエラー処理をROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムにより行われるようにしてもよい。
【0397】
なお、ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)で記憶されているプログラムで監視するエラーに関する主制御/メダル数制御CPU101Aによる処理は、例えば、次のようにして行われる。ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムを例えば定期的に呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが機能するエラー検知手段101iAは、エラー検知手段101iAにてエラー検知を行う対象の事象にエラー(例えば、RAMエラー、リールエラーなど)が起こっているか否かを確認する。エラーが行っていることが確認された場合、エラー処理手段101sは所定のエラー処理を行う(例えば、遊技の進行を不能に制御する)。
【0398】
上記した第2実施形態によれば、遊技の進行に関する制御(主制御)と疑似メダルのメダル数に関する制御(メダル数制御)を1つの主制御/メダル数制御CPU101Aで行う場合に、ROM102Dのメモリ領域を主制御用の領域(使用領域、使用領域外)と、メダル数制御用の領域に分割し、主制御用の領域(使用領域、使用領域外)を使用領域と使用領域外に分割している。そして、主制御用の使用領域に記憶されているプログラムから他の領域(主制御用の使用領域外、メダル数制御用の領域)に記憶されているプログラムの呼び出しを可としているが、他の領域(主制御用の使用領域外、メダル数制御用の領域)に記憶されているプログラムから主制御用の使用領域に記憶されているプログラムの呼び出しを不可にしている。これにより、ROM102Dの他の領域(主制御用の使用領域外、メダル数制御用の領域)に記憶されているプログラムを改竄しても、ROM102Dの主制御用の使用領域に記憶されているプログラムの実行に対して不正を行うことができず、主制御用の使用領域に記憶されているプログラムのセキュリティを担保することができる。
【0399】
また、RAM102Eのメモリ領域を主制御用の領域(使用領域、使用領域外)と、メダル数制御用の領域に分割し、主制御用の領域(使用領域、使用領域外)を使用領域と使用領域外に分割している。そして、例えば、ROM102Dの他の領域(主制御用の使用領域外、メダル数制御用の領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101AはRAM102Eの主制御用の使用領域に記憶されているデータの参照は可であるが更新は不可となっているため、ROM102Dの他の領域(主制御用の使用領域外、メダル数制御用の領域)に記憶されているプログラムを改竄してもRAM102Eの主制御用の使用領域のデータを不正な値にすることができず、RAM102Eの主制御用の使用領域に記憶されているデータのセキュリティを担保することができる。なお、RAM102Eの他の領域(主制御用の使用領域外、メダル数制御用の領域)についても同様である。
【0400】
また、疑似メダルの投入、疑似メダルの投入のキャンセル(精算)、疑似メダルの払出それぞれに基づくRAM102Eの主制御用の使用領域とRAM102Eのメダル数制御用の領域との間の疑似メダルの移動では、疑似メダルの投入、疑似メダルの投入のキャンセル(精算)、疑似メダルの払出のいずれの場合であっても、ROM102Dの主制御用の使用領域に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが先にRAM102Eの主制御用の使用領域に記憶されている暫定投入数CT13や払出残数CT14の更新を行い、その後に、ROM102Dの主制御用の使用領域に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101AがROM102Dのメダル数制御用の領域に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101AがRAM102Eのメダル数制御用の領域に記憶されている遊技メダル数CT30の更新を行う。このようにすると、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムからROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しを必要とするが、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムからROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しを必要とせずに、RAM102Eの主制御用の使用領域とRAM102Eのメダル数制御用の領域との間の疑似メダルの移動が可能となるため、当該移動を、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムからROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しが不可であるという条件下で実現できる。
【0401】
特に、疑似メダルの投入では、疑似メダルの移動の流れは、遊技メダル数CT30から暫定投入数CT13に移動することが通常であるので、先ず遊技メダル数CT30の値を減少させ、その後に暫定投入数CT13の値を増加させるのが通常であると考えられる。しかしながら、このようにすると、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムからROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しを必要とするため、セキュリティを担保するためのROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムからROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しの不可の実現が困難になる。一方で、第2実施形態のように、疑似メダルの投入において、通常の疑似メダルの流れと逆の流れであるが、先ず暫定投入数CT13の値を増加させ、その後に遊技メダル数CT30の値を減少させる場合、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムからROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しを必要とするが、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムからROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しを必要としないため、セキュリティを担保するためのROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムからROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しの不可を実現できる。
【0402】
また、ROM102Dのメダル数制御用の領域に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、当該プログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが監視する(メダル数制御側で監視する)所定の事象のエラー(例えば、カードユニットCUとの間の通信エラーや疑似メダルの増減枚数エラーなど)が起こっているか否かを確認してエラーが起こっていることを確認すればRAM102Eのメダル数制御用の領域のメダル数制御エラー管理箇所の値を「1」(エラー検出)にする。ROM102Dの主制御用の使用領域に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aが定期的にメダル数制御エラー管理箇所の値を参照して当該値が「1」(エラー検出)になっているか否かを確認する。「1」(エラー検出)になっていることを確認すれば、主制御/メダル数制御CPU101Aは、ROM102Dの主制御用の使用領域外に記憶されているプログラムを呼び出して実行して、所定のエラー処理(例えば遊技不能に制御)を行う。このようにすると、メダル数制御用の領域に記憶されているプログラムから主制御用の領域(使用領域、使用外領域)に記憶されているプログラムの呼び出しを不可としてセキュリティを担保しながら、メダル数制御側で監視する所定の事象のエラー発生時に所定のエラー処理を速やかに実行することができる。
【0403】
また、特定の事象の監視はROM102Dの主制御用の使用領域外に記憶されているプログラム側のエラー検知手段101iAで行い、所定の事象の監視はROM102Dのメダル数制御用の領域に記憶されているプログラム側のエラー検知手段301hで行うことにより、ROM102Dの記憶領域を、主制御/メダル数制御CPU101Aが実現する機能別に明確に分けることができる。
【0404】
なお、ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムによりエラー検知手段101iAの機能を実現し、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムによりエラー検知手段301hの機能を実現し、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムによりエラー検知確認手段101r及びエラー処理手段101sの機能を実現するようにしてもよい。なお、エラー検知確認手段101r及びエラー処理手段101sの一方をROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムにより、他方をROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムにより実現されるようにしてもよい。
【0405】
特定の事象のエラーと所定の事象のエラーとに関して次のように処理が行われる。
【0406】
ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムで監視対象の特定の事象のエラーに関しては、例えば、次のようにする。ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、定期的に、ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、特定の事象にエラーが起こっているか否かの確認を行い、エラーが起こっていることを確認した場合にはRAM102Eの主制御用の使用領域外の所定箇所(以下、「使用領域外エラー管理箇所」と記載する。)の値を「1」(エラー検出)に書き換え、エラーが起こっていることを確認しなければ「0」(エラー未検出)のままにする。ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、定期的に、RAM102Eの主制御用の使用領域外の使用領域外エラー管理箇所の値を参照して「1」(エラー検出)であればエラーのあった事象に応じたエラー処理を行い、「0」(エラー未検出)であればエラー処理を行わないようにする。
【0407】
ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムで監視対象の所定の事象のエラーに関しては、例えば、次のようにする。ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、定期的に、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを呼び出して実行し、呼び出したプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、所定の事象にエラーが起こっているか否かの確認を行い、エラーが起こっていることを確認した場合にはRAM102Eのメダル数制御用の領域のメダル数制御エラー管理箇所の値を「1」(エラー検出)に書き換え、エラーが起こっていることを確認しなければ「0」(エラー未検出)のままにする。ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムを実行中の主制御/メダル数制御CPU101Aは、定期的に、RAM102Eのメダル数制御用の領域のメダル数制御エラー管理箇所の値を参照して「1」(エラー検出)であればエラーのあった事象に応じたエラー処理を行い、「0」(エラー未検出)であればエラー処理を行わないようにする。
【0408】
上記のようにすることにより、所定の事象の監視結果に基づいてエラーと判定された後の当該所定の事象に応じたエラー処理と特定の事象の監視結果に基づいてエラーと判定された後の当該特定の事象に応じたエラー処理を、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムでまとめて行うことができるため、所定の事象と特定の事象でエラー処理プログラムを共通化することにより、プログラム容量の削減を図ることができる。
【0409】
また、ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムにより、特定の事象の状況の確認は行うが、特定の事象の状況がエラーであるかまでの判定は行わないようにし、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムが特定の事象の状況の確認の結果から当該特定の事象の状況がエラーであるかの判定を行うようにしてもよい。また、ROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムにより、所定の事象の状況の確認は行うが、所定の事象の状況がエラーであるかまでの判定は行わないようにし、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラム又はROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムが所定の事象の状況の確認の結果から当該所定の事象の状況がエラーであるかの判定を行うようにしてもよい。
【0410】
また、ROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しやROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しは、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムのうち、割込み時に用いられるプログラムから行われるようにしてもよい。
【0411】
また、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムからROM102Dの主制御用の使用領域外(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しに制限はないが、ROM102Dの主制御用の使用領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムからROM102Dのメダル数制御用の領域(プログラム領域)に記憶されているプログラムの呼び出しは電源投入時と割込み処理中に制限される。
【0412】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0413】
例えば、上記した実施形態では、図26図29におけるシーケンスでは、ステップS1307において投入数CT11の値がスロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技に用いるメダル数として設定が許容されている設定許容投入数でない場合に所定の報知を行うとし、払出数CT12の値がスロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技で払い出すメダル数として設定が許容されている設定許容払出数でない場合に所定の報知を行うとしたが、この代わりに、投入数CT11の値がスロットマシンSMにおいて1遊技に用いるメダル数として設定されているメダル数(以下、「固有設定投入数」と記載)でない場合に所定の報知を行い、払出数CT12の値がスロットマシンSMにおいて1遊技において払い出されるメダル数として設定されているメダル数でない場合に所定の報知を行うようにしてもよく、この一例について図33を用いて説明する。なお、図33では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現され、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の通信は、主制御CPU101のメダル管理送受信手段101nの機能と、メダル数制御CPU301の主基板間送受信手段301aの機能により実現される。
【0414】
スロットマシンSMの電源が「ON」になると、スロットマシンSMの主制御CPU101からスロットマシンSMのメダル数制御CPU301に固有設定投入数、固有設定払出数が送信され(ステップS1401)、メダル数制御CPU301は主制御CPU101から受け取った固有設定投入数、固有設定払出数をメモリ302に保持する(ステップS1402)。
【0415】
ステップS1301~S1306において、図26において説明したステップS1301~S1306と同内容が実施される。
【0416】
メダル数制御CPU301は、ステップS1403において、下記の(処理1)~(処理4)を行う。
【0417】
(処理1)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った投入数CT11の値が「0」でない場合、投入数CT11の値が、固有設定投入数(この変形例では、「2」~「3」)であるか否かを確認し、固有設定投入数でなければ所定の報知(例えば、1遊技での投入数の異常の報知)を行う。
【0418】
(処理2)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った払出数CT12の値が「0」でない場合、払出数CT12の値が、固有設定払出数(この変形例では、「1」、「8」、「15」)であるか否かを確認し、固有設定払出数でなければ所定の報知(例えば、1遊技での払出数の異常の報知)を行う。
【0419】
(処理3)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った比較投入メダル数CT15の値と投入メダル数CT31の値とを比較し、比較投入メダル数CT15の値から投入メダル数CT31の値を減算した減算結果が「-1」~「1」の範囲内であるか否かを確認し、範囲内でなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での投入数の異常の報知)を行う。
【0420】
(処理4)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った比較払出メダル数CT16の値と払出メダル数CT32の値とを比較し、比較払出メダル数CT16の値から払出メダル数CT32の値を減算した減算結果が「-1」~「1」の範囲内であるか否かを確認し、範囲内でなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での払出数の異常の報知)を行う。
【0421】
ステップS1308~S1309において、図26において説明したステップS1308~S1309と同内容が実施される。
【0422】
例えばスロットマシンSMにおいて設定されている固有設定投入数や固有設定払出数が設定許容投入数や設定許容払出数の一部である場合には、投入数CT11や払出数CT12が設定許容投入数のうちの固有設定投入数以外の投入数や設定許容払出数のうちの固有設定払出以外の払出であっても不正等の異常が発生した状態である。
【0423】
この構成によれば、1遊技で用いる(消費する)メダル数(投入数CT11の値)を主制御CPU101から受け取った際、受け取ったメダル数が固有設定投入数でない場合は不正等の異常が発生した状態であることを検知し、このような場合に所定の報知(例えば、1遊技での投入数の異常の報知)を行うため、この不正等の異常の発生を容易に発見できる。また、メダル数制御CPU301は、1遊技で払い出されるメダル数(払出数CT12の値)を主制御CPU101から受け取った際、受け取ったメダル数が固有設定払出数でない場合は不正等の異常が発生した状態であることを検知し、このような場合に所定の報知(例えば、1遊技での払出数の異常の報知)を行うため、この不正等の異常の発生を容易に発見できる。
【0424】
また、電源投入時に固有設定投入数や固有設定払出数が主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信されてメダル数制御CPU301のメモリ302に保持されるため、事前に固有設定投入数や固有設定払出数をメダル数制御CPU301のメモリ302に設定するという作業負荷の発生を回避できる。
【0425】
なお、上記では、電源投入時に主制御CPU101からメダル数制御CPU301に固有設定投入数と固有設定払出数を送信して、メダル数制御CPU301は受信した固有設定投入数と固有設定払出数を保持するとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、スロットマシンSMに主制御CPU101を実装した主制御基板100とメダル数制御CPU301を実装するメダル数制御基板300とを取り付ける際に、メダル数制御CPU301のメモリ302に固有設定投入数と固有設定払出数を設定するようにしてもよい。
【0426】
また、上記した実施形態では、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間での1回当たりのメダルの授受量は1枚であるとしたが、これに限定されるものではなく、2枚以上であってもよい。
【0427】
また、上記した実施形態における各信号の「ON」の内容を「OFF」の内容とし、「OFF」の内容を「ON」の内容になるようにして、それに合わせて各信号の反転、再反転処理を行うようにしてもよい。
【0428】
また、計数スイッチ31が遊技者により押下されて、メダル数制御CPU301が計数スイッチ31の押下を検知し、電文「計数通知」を用いた計数処理を行う場合、メダル数制御CPU301はサブ制御CPU201に対して計数中であることを通知するための情報(以下、「計数中通知情報」と記載する。)を送信する。サブ制御CPU201は、計数中通知情報をメダル数制御CPU301から受信すると、液晶表示器14に「計数中」と表示したり、スピーカ15,16から「計数中です」の音声を出力したりするなど、計数の実施を報知するようにしてもよい。この構成によれば、遊技者に計数を実施していることを知らしめることができる。また、万が一、主制御CPU101が故障等で動作できない状況になっても、計数の実施の報知を行うことができる。
【0429】
また、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8、精算スイッチ33の押下に基づき実施される疑似メダルの主制御CPU101とメダル数制御CPU301との移動や、疑似メダルの払出がある役の入賞に基づき実施される疑似メダルの主制御CPU101とメダル数制御CPU301との移動の際に、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とはそれぞれ移動した疑似メダルのメダル数をカウントしている。主制御CPU101は当該主制御CPU101がカウントしている移動した疑似メダルのメダル数をサブ制御CPU201へ送信し、メダル数制御CPU301は当該メダル数制御CPU301がカウントしている移動した疑似メダルのメダル数をサブ制御CPU201へ送信する。サブ制御CPU201は、主制御CPU101から受け取った疑似メダルのメダル数と、メダル数制御CPU301から受け取った疑似メダルのメダル数とを比較するようにしてもよい。例えば、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の信号により疑似メダルの主制御CPU101とメダル数制御CPU301との移動が行われる場合、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の信号の偽造により、疑似メダルのメダル数を不正に獲得することが考えられる。しかしながら、この構成によれば、サブ制御CPU201が、両者から受け取った疑似メダルのメダル数を比較することにより、疑似メダルのメダル数の不正な獲得に対する監視を行うことができる。
【0430】
また、1回の遊技が終了すると、払出処理を行い、その後に役比モニタ47関連情報の数値算出を行い、その後にそれ以外の遊技機性能に関わる情報の数値算出を行い、その後に遊技状態の更新を行うようにしてもよい。カードユニットCUとの通信情報で言えば、遊技機性能情報のうち、役比モニタ47で表示する情報を先に計算し、残りを後で計算し、その後、ホールコン・不正情報の一部(AT、BB等)の情報の更新を行うようにしてもよい。
【0431】
また、上記したメダル数制御CPU301及び主制御CPU101それぞれによる検知対象のエラーについて図39を参照して説明する。
【0432】
図39において、エラーコードはエラーを識別するためにエラーそれぞれに一意に割り当てたコードであり、エラーの発生により遊技メダル数表示器26の上位3桁(万の位、千の位、百の位)に表示される。エラー名称は対応するエラーの名称である。検知CPUは対応するエラーを検知するCPUである。エラー発生条件は対応するエラーの発生条件である。エラー発生タイミングは対応するエラーの発生タイミングである。エラー解除条件は対応するエラーを解除する条件である。
【0433】
エラーコード「H00」であるエラーに関して、エラー名称はメダル上限エラーであり、当該エラーを検知する検知CPUはメダル数制御CPU301であり、エラー発生条件は入賞による払出等を契機に遊技メダル数が規定値「16383」(遊技メダル数の格納領域として14ビットが割り当てられているので、16383(=214-1))を超えることであり、エラーが発生する可能性があるエラー発生タイミングは払出中や貸出中であり、エラー解除条件は計数により規定値を下回ることである。なお、規定値は16383未満の値であってもよい。
【0434】
エラーコード「H01」であるエラーに関して、エラー名称はユニット接続エラーであり、当該エラーを検知する検知CPUはメダル数制御CPU301であり、エラー発生条件はカードユニットCUのVLがオフになることであり、エラーが発生する可能性があるエラー発生タイミングは常時であり、エラー解除条件はVLがオンになることである。なお、エラー状態への移行条件は、回胴(リール6L,6M,6R)回転中、設定変更中、エラー中以外である。また、VLがオンになるとユニット接続エラーは自動解除される。
【0435】
エラーコード「H02」であるエラーに関して、エラー名称は情報検知エラーであり、当該エラーを検知する検知CPUはメダル数制御CPU301であり、エラー発生条件は主制御CPU101で管理する疑似メダルの増減数とメダル数制御CPU301で管理する疑似メダルの増減数との誤差が2枚以上になることであり、エラーが発生する可能性があるエラー発生タイミングは常時であり、エラー解除条件はリセットスイッチ52の押下である。
【0436】
エラーコード「H03」であるエラーに関して、エラー名称はメダル数制御RAMエラーであり、当該エラーを検知する検知CPUはメダル数制御CPU301であり、エラー発生条件はメダル数制御CPU301が利用するRAMが異常になることであり、エラー発生タイミングはメダル数制御CPU301が利用するRAMの異常時であり、エラー解除条件はリセットスイッチ52の押下である。
【0437】
エラーコード「P04」であるエラーに関して、エラー名称は主制御RAMエラーであり、当該エラーを検知する検知CPUは主制御CPU101であり、エラー発生条件は主制御CPU101が利用するRAMが異常になることであり、エラー発生タイミングは主制御CPU101が利用するRAMの異常時であり、エラー解除条件は設定変更である。
【0438】
エラーコード「P05」であるエラーに関して、エラー名称は基板接続エラーであり、当該エラーを検知する検知CPUは主制御CPU101であり、エラー発生条件は主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間での遊技メダル数に関わる通信中に、3129ms以上応答がないことであり、エラーが発生する可能性があるエラー発生タイミングは投入、投入のキャンセル(精算)、払出中であり、エラー解除条件はリセットスイッチ52の押下である。
【0439】
<SM-CU間メダル移動報知音>
ところで、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間で疑似メダルの移動があった場合(電文「計数通知」に格納された「計数メダル数」が1以上又は電文「貸出通知」に格納された「貸出メダル数」が1以上の場合)には、メダル数制御CPU301はメダル数制御CPU301とユニットCPU501との間で疑似メダルの移動があった旨を通知するための通知情報(以下、「SM-CU間メダル移動通知情報」と記載する)を主制御CPU101へ送信する。主制御CPU101はSM-CU間メダル移動通知情報を受信すると、サブ制御CPU201へメダル数制御CPU301とユニットCPU501との間で疑似メダルの移動があったことの報知(以下、「SM-CU間メダル移動報知」と記載する)を行うための制御情報(以下、「SM-CU間メダル移動報知制御情報」と記載する)を送信する。そして、サブ制御CPU201は、SM-CU間メダル移動報知制御情報を受信すると、スピーカ15、16や液晶表示器14の演出装置等によりSM-CU間メダル移動報知を行う。
【0440】
これによれば、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信に対する不正行為による不正な計数や不正な貸出を防止することができるとともに、遊技者は計数スイッチ31又は貸出スイッチ503aの押下時にメダル数制御CPU301とユニットCPU501との間で疑似メダルの移動が正常に行われたことを容易に把握できる。
【0441】
また、サブ制御CPU201はSM-CU間メダル移動報知をスピーカ15、16から所定の音(以下、「SM-CU間メダル移動報知音」と記載する)を出力する出力制御により実施する場合、次のようにしてもよい。
【0442】
SM-CU間メダル移動報知音の出力音量は、遊技店の店員などの遊技店側の関係者は設定変更可能であるが、当該関係者以外の遊技者等は設定変更できないようにしてもよい。これは、例えば、SM-CU間メダル移動報知音の出力音量の調節スイッチを、前面パネル2を開けた状態で操作できるが前面パネル2を閉じた状態では操作できない位置(前面パネル2の背面側)に配置するなどすることにより実現できるが、実現方法は特に限定されるものではない。これによれば、不正行為者が遊技店の店員などに不正を気づかれにくくするためにSM-CU間メダル移動報知用の所定の音の出力音量を下げることができなくなる。なお、SM-CU間メダル移動報知音の出力音量は遊技者操作によって出力音量を調整できるようにしてもよい。
【0443】
また、サブ制御CPU201は遊技の進行に伴って行われる通常演出(例えば、バトル演出やナビ演出など)においてスピーカ15、16から所定の音(以下、「通常演出音」と記載する)を出力する出力制御を行う。また、サブ制御CPU201は、投入動作や払出動作、精算動作に伴ってメダル移動が行われる際、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間でメダル数の差異が発生する場合がある。この差異が発生した場合においてスピーカ15、16から所定の音(以下、「主制御-メダル数制御間メダル移動異常音」と記載する)を出力する出力制御を行う。この状況で、SM-CU間メダル移動報知音を出力する状況と通常演出音を出力する状況とが重なった場合には、通常演出音よりもSM-CU間メダル移動報知音の方を優先するが、SM-CU間メダル移動報知音よりも主制御-メダル数制御間メダル移動異常音の方を優先するようにしてもよい。これによれば、遊技者による計数スイッチ31又は貸出スイッチ503aによる押下の他に疑似メダルの不正獲得行為に起因することがあるSM-CU間メダル移動報知音の出力を、疑似メダルの不正獲得行為に起因しない通常演出音よりも優先することにより、不正獲得行為を効果的に防止できる。また、疑似メダルの不正獲得行為に起因する蓋然性の高い主制御-メダル数制御間メダル移動異常音を、疑似メダルの不正獲得行為の他に遊技者による計数スイッチ31又は貸出スイッチ503aによる押下に起因することがあるSM-CU間メダル移動報知音よりも優先することにより、不正獲得行為を効果的に防止できる。
【0444】
また、サブ制御CPU201は、前面パネル2が開放されると、遊技の進行は可能だがスピーカ15、16から所定の音(「前面パネル異常音」と記載する)を出力する出力制御を行う。この場合に、SM-CU間メダル移動報知音を出力する状況と通常演出音を出力する状況とが重なった場合には、通常演出音よりもSM-CU間メダル移動報知音の方を優先するが、SM-CU間メダル移動報知音よりも前面パネル異常音の方を優先するようにしてもよい。これによれば、遊技者による計数スイッチ31又は貸出スイッチ503aによる押下の他に疑似メダルの不正獲得行為に起因することがあるSM-CU間メダル移動報知音の出力を、疑似メダルの不正獲得行為に起因しない通常演出音よりも優先することにより、不正獲得行為を効果的に防止できる。また、疑似メダルの不正獲得行為に起因する蓋然性の高い前面パネル異常音を、疑似メダルの不正獲得行為の他に遊技者による計数スイッチ31又は貸出スイッチ503aによる押下に起因することがあるSM-CU間メダル移動報知音よりも優先することにより、不正獲得行為を効果的に防止できる。
【0445】
また、SM-CU間メダル移動報知音を出力する状況と通常演出音を出力する状況とが重なった場合には通常演出音の出力音量を下げることにより当該通常演出音よりもSM-CU間メダル移動報知音の方を優先するが、SM-CU間メダル移動報知音を出力する状況と主制御-メダル数制御間メダル移動異常音や前面パネル異常音を出力する状況とが重なった場合にはSM-CU間メダル移動報知音と主制御-メダル数制御間メダル移動異常音または前面パネル異常音とのチャンネルを分割してそれぞれの音を出力するようにしてもよい。
【0446】
また、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間で疑似メダルの移動があった場合(投入や投入のキャンセル(精算)、払出があった場合)には、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間で疑似メダルの移動があった旨を通知するための通知情報(以下、「主制御-メダル数制御間メダル移動通知情報」と記載する。)をサブ制御CPU201へ送信する。そして、サブ制御CPU201は、主制御-メダル数制御間メダル移動通知情報を受信すると、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間で疑似メダルの移動があったことの報知(以下、「主制御-メダル数制御間メダル移動報知」と記載する。)を行う。この主制御-メダル数制御間メダル移動報知は、スピーカ15、16から所定の音(以下、「主制御-メダル数制御間メダル移動報知音」と記載する。)を出力する出力制御により行われる。この場合に、SM-CU間メダル移動報知音を出力する状況と主制御-メダル数制御間メダル移動報知音を出力する状況とが重なったとき、(1)SM-CU間メダル移動報知音よりも主制御-メダル数制御間メダル移動報知音の方を優先させる、(2)主制御-メダル数制御間メダル移動報知音よりもSM-CU間メダル移動報知音の方を優先させる、(3)SM-CU間メダル移動報知音と主制御-メダル数制御間メダル移動報知音とをチャネル分割して並行して出力する、のいずれかとなるようにしてもよい。
【0447】
なお、SM-CU間メダル移動報知音は、メダル数制御CPU301からユニットCPU501への疑似メダルの移動(計数)とユニットCPU501からメダル数制御CPU301への疑似メダルの移動(貸出)とで同一のものであってもよいし、別々のものであってもよい。また、主制御-メダル数制御間メダル移動報知音は、投入、投入のキャンセル(精算)、払出に関して、全てが同一であってもよいし、一部だけが同じであってもよいし、全てが互いに異なっていてもよい。なお、特に好適であるものは貸出時と計数時でSM-CU間メダル移動報知音が異なる報知音を設定するものであるが、詳細については後述する。
【0448】
計数通知は保有する疑似メダルを全てカードユニットCUへ移動することが多いため、連続して計数通知を送信することが多い。そのため、計数通知に連動して、「計数を行います」のような長い報知音をSM-CU間メダル移動報知音(以下、計数報知と記載)として計数通知の送信ごとに出力すると、今回の計数通知に連動した計数報知が終了する前に次回の計数報知が開始され、計数報知が終了することなく何度も報知されることになり、操作した者に違和感を与えることになってしまう。そのため、計数報知は今回の計数通知の送信タイミングから次回の計数通知の送信タイミングまでに出力を終了するものや、今回の計数通知の送信タイミングから次回の計数通知の送信タイミングまで報知音が変化しないものであることが望ましい。計数報知が今回の計数通知の送信タイミングから次回の計数通知の送信タイミングまでに出力を終了するものであれば、連続した計数通知に対応する計数報知は単体の計数報知が連続するため操作者に違和感を抱かせることはないし、計数報知が今回の計数通知の送信タイミングから次回の計数通知の送信タイミングまで報知音が変化しないものであれば、連続した計数通知に対応する計数報知は長音での計数報知となるため、操作者に違和感を抱かせることはない。
【0449】
図40は計数通知に対応して計数報知を行う際のタイミングチャートであり、計数報知の報知タイミングについて以下に説明する。
【0450】
図40に示すように、タイミングT1でメダル数制御CPU301(あるいはメダル数制御機能部120A)が1枚以上のメダル移動を伴う計数通知をカードユニットCUへ送信すると、メダル数制御CPU301からメダル移動を伴う計数通知を送信した旨を主制御CPU101(あるいは主制御機能部110A)へ伝達する。主制御CPU101ではメダル数制御CPU301からの情報を受け、計数が行われることを認識し、サブ制御CPU201に計数報知を行わせるためのコマンドをタイミングT2に送信する。サブ制御CPU201では主制御CPU101からのコマンドを受け、タイミングT3からスピーカ15、16へ特定音を出力するための信号を出力し、スピーカ15、16で計数報知が開始される。計数報知はタイミングT4まで継続した後終了する。その後、タイミングT5でメダル数制御CPU301が1枚以上のメダル移動を伴う計数通知がカードユニットCUへ送信されるとタイミングT1~T4で行われた動作をタイミングT5~T8で実行する。
【0451】
図40で示すように、タイミングT1で送信された計数通知をもとにした計数報知はタイミングT3~T4の期間で行われ、この期間はタイミングT5で送信される計数通知をもとにした計数報知が行われるタイミングであるT7と重なることはない。そのため、連続した計数通知が行われたとしても遊技者に違和感を与えることはない。
【0452】
対して、貸出通知は最小単位の貸出のみ行って遊技を行うことが多いため、連続して貸出通知を受信することは少ない。そのため、貸出通知に連動して短い報知音をSM-CU間メダル移動報知音(以下、貸出報知と記載)として出力すると、遊技者が気づかない可能性がある。また、不正行為により金銭や貸出残高を消費せず貸出通知を遊技機に注入したとしても、店員が気づかない可能性がある。そのため、貸出報知は「貸出を行います」のように、ある程度の時間連続して報知し、意味のある音声による報知であることが望ましい。
【0453】
図41は貸出通知に対応して貸出報知を行う際のタイミングチャートであり、貸出報知の報知タイミングについて以下に説明する。
【0454】
図41に示すように、タイミングT1でメダル数制御CPU301(あるいはメダル数制御機能部120A)が1枚以上のメダル移動を伴う貸出通知をカードユニットCUから受信すると、メダル数制御CPU301からメダル移動を伴う貸出通知を受信した旨を主制御CPU101(あるいは主制御機能部110A)へ伝達する。また、この際、カードユニットCUでは貸出通知をスロットマシンSMが受領したことを受け、貸出ボタン503aを無効化する。主制御CPU101ではメダル数制御CPU301からの情報を受け、1枚以上の貸出が行われることを認識し、サブ制御CPU201に貸出報知を行わせるためのコマンドをタイミングT2に送信する。サブ制御CPU201では主制御CPU101からのコマンドを受け、タイミングT3からスピーカ15、16へ特定音を出力するための信号を出力し、スピーカ15、16で貸出報知が開始される。貸出報知はタイミングT5まで継続した後終了する。その後、カードユニットCUではタイミングT6で貸出ボタン503aが有効化される。
【0455】
図41で示すように、タイミングT1で受信された貸出通知をもとにした貸出報知はタイミングT3~T5の期間で行われ、この期間内に貸出通知を受信するタイミングは少なくともタイミングT4で訪れる。しかし、前述の通り貸出通知は最小単位の貸出のみ行って遊技を行うことが多いことに加え、T1~T6の期間は貸出ボタン503aが無効となっているため、この期間の貸出通知に1枚以上のメダル移動を伴うものはない。そのため、貸出報知をある程度の時間連続して意味のある音声により報知するものとすることができる。
【0456】
なお、前述にて貸出通知は連続して受信することが少ないと述べたが、低貸しのようにレートが異なる場合は例外的に連続する場合がある。例えば、現金1000円に対応する枚数が200枚である場合、貸出スイッチ503aを1回操作すると200枚分の貸出が行われるため、カードユニットCUから50枚分の貸出通知を4回連続で受信することになる。
【0457】
この連続した貸出通知に対応して貸出報知を連続して出力すると操作者に違和感を抱かせることになるため、最初の貸出報知を行ってから所定時間(例えば、最も低レートとした場合に貸出報知が連続すると想定される時間よりも長い時間)は新たに貸出通知を受信したとしても貸出報知を行わないようにする。これにより操作者が違和感を抱かないようにする。また、計数報知に対しても同様に新たな計数報知を行わないようにしても良いが、計数通知を送信するたびに計数報知を行うかの判定をしなければならないため、余計なプログラム処理が入ってしまう。また、計数報知の報知音がループするようなものでなければ、長時間計数スイッチ31が操作された場合に無音となってしまう可能性がある。そのため、計数報知は計数通知のたびに行われるのが望ましい。
【0458】
また、疑似メダル移動報知(主制御-メダル数制御間メダル移動報知、SM-CU間メダル移動報知)にスピーカ15、16を用いる代わりに、液晶表示器14や上部ランプ部21などを用いてもよい。
【0459】
また、本実施形態ではメダル数制御CPU301とユニットCPU501との間で疑似メダルの移動があった場合に、メダル数制御CPU301から主制御CPU101へSM-CU間メダル移動通知情報を送信し、主制御CPU101からサブ制御CPU201へSM-CU間メダル移動報知制御情報を送信していたが、メダル数制御CPU301から主制御CPU101を経由することなくサブ制御CPU201へと直接SM-CU間メダル移動報知制御情報を送信するようにしてもよい。
【0460】
(設定キースイッチ56の検知前遅延制御)
ところで、従来、設定変更用鍵により設定キースイッチ56をOFFからONした場合に、鍵穴の経年劣化により回転時の振動によりバウンスが発生することで、一瞬OFFとなってしまう事象があり、動作不良を起こしてしまう問題があった。そこで、設定キースイッチ56をOFFからONにし、主制御CPU101がON信号を検知して設定変更や設定確認状態に移行して設定表示器48に現在の設定値を表示すると、その後の一定時間設定キースイッチ56からの信号の変化を検知することがなくなる。その後、所定の遅延時間を経過すると、設定キースイッチ56からの信号変化を検知するようになる。これにより、ソフト制御による簡易な対策により、誤検知を防止することができる。また、同様に設定キースイッチ56をONからOFFした場合にも主制御CPU101はOFF信号を検知して遊技状態に移行すると、その後一定時間設定キースイッチ56からの信号の変化を検知することがなくなる。
【0461】
また、この遅延時間の間にメダル数制御CPU301からカードユニットCUに設定確認中である旨を伝達する情報、具体的には遊技機情報通知におけるホールコン・不正監視情報を送信するタイミングとなった場合、設定確認中である情報を含んだホールコン・不正監視情報を送信する。
【0462】
また、本実施形態では設定キースイッチ56をOFFからONに対し、主制御CPU101がON信号を検知して設定変更や設定確認状態に移行してから一定時間設定キースイッチ56からの信号の変化を検知しなくしていたが、設定キースイッチ56をOFFからONにし、主制御CPU101がOFF信号からON信号への変化を検知すると、設定確認状態に移行することなく所定時間設定キースイッチ56からの信号を受け付けない状態に移行し、所定時間経過後に設定キースイッチ56からの信号を確認して設定確認状態に移行するようにしてもよい。
【0463】
また、近年サブ制御CPU201の性能向上に伴い、複雑な演出制御を行ったり、高画質な画像を液晶表示器14に表示したりする要望が高まっている。そのため、サブ制御CPU201のメモリ202には大容量のプログラム容量が必要となり、特に電源投入時にはプログラムチェックに時間がかかることが予想される。仮に、設定キースイッチ56がONの状態で電源ONされ、主制御CPU101が設定変更状態に移行しようとするときにサブ制御CPU201がプログラムチェックを行っている最中だと、サブ制御CPU201から設定変更状態に移行したことをスピーカ15、16や液晶表示器14等で報知ができずに不正行為が行われていることを発見できない可能性がある。
【0464】
そのため、主制御CPU101では、電源ONされて電源が供給されると、タイマのカウントをスタートし、タイマの値がサブ制御CPU201の起動時間よりも大きい規定値となるまでは設定キースイッチ56を含む外部からの入力を受け付けないセキュリティモードへ移行する。これにより、メインCPU61が設定変更状態に移行するタイミングでは確実にサブ制御CPU201が起動しているため、設定変更報知を確実に行うことができる。
【0465】
また、タイマの値が規定値となる前に、メダル数制御CPU301からカードユニットCUに設定変更中である旨を伝達する情報、具体的には遊技機情報通知における遊技機設置情報を送信するタイミングとなった場合でも、主制御CPU101は設定変更状態となっていないため、メダル数制御CPU301からは設定変更中ではない情報を含んだホールコン・不正監視情報を送信する。または、メダル数制御CPU301にも主制御CPU101と同様のタイマ機能を搭載し、タイマの値がサブ制御CPU201の起動時間よりも大きい特定値となるまではカードユニットCUとの送受信を行わないようにしてもよい。
【0466】
また、上記した各実施形態では、スロットマシンを対象として説明したが、これに限定されるものではなく、パチンコ機などの他の遊技機にも適用することができる。
【0467】
また、上記実施形態や上記変形例等の内容を適宜組み合わせることができる。
【0468】
そして、パチンコホールなどの遊技場に設置される遊技機に本発明を広く適用することができる。
【0469】
(主制御ユニット)
次に、主制御基板100を内蔵する主制御ユニット105の構成について図42図49を参照して説明する。
【0470】
図42はスロットマシンSMの前面パネル2が開いた状態での斜視図であり、図43はスロットマシンSMの内部に設置される主制御ユニット105の正面図である。なお、主制御ユニット105は透明な基板ケース107に主制御基板100が収容されているため、正面視で主制御基板100の部品実装面(本発明の一の面、主基板実装面)が視認できる様子を示している。図42および図43に示すように、本実施の形態では主制御基板100が透明な基板ケース107に収容された主制御ユニット105は、スロットマシンSMの筐体KY後方に図示しない螺子と取付金具等により、主制御基板100の部品実装面が手前側を向くように固定されており、I/F基板90はスロットマシンSMの筐体KY側面に図示しない螺子と取付金具等により固定されている。なお、以下では、図42中の手前側を主制御基板100、基板ケース107、主制御ユニット105の正面側とし、奥側を主制御基板100、基板ケース107、主制御ユニット105の裏面側とする。図42中の上下、左右を、主制御基板100、基板ケース107、主制御ユニット105の上下、左右として説明する。
【0471】
図44は主制御ユニット105の基板ケース107を分解した状態での斜視図である。基板ケース107は、図44に示すように、背面側が開放された矩形箱状のカバー部材110と、正面側が開放された矩形箱状のベース部材111とを固定構造(図示省略)で組み付けてなるものであり、カバー部材110とベース部材111を組み付けた際に形成される内部空間に、主制御基板100が収容される。具体的には、カバー部材110及びベース部材111は、正面視において、主制御基板100よりも一回り大きい横長矩形状をなしており、基板ケース107の内部空間は、主制御基板100を全て収容可能な直方体形状をなしている。
【0472】
また、基板ケース107は、図示しない封印構造により封印されており、基板ケース107を開放する際には、封印構造を破壊しなくてはならない。すなわち、本実施の形態では、基板ケース107を開放した際に、封印構造に開放の痕跡が残ることとなり、この痕跡をチェックすることにより、基板ケース107が許可なく開放されていないかを確認することができる。
【0473】
カバー部材110及びベース部材111は、透明樹脂からなる成形品であり、カバー部材110とベース部材111を透して基板ケース107の内部を視認できるよう構成されている。図43,44に示すように、カバー部材110にはコネクタ開口部123が形成されており、基板ケース107に主制御基板100を収容した状態では、主制御基板100に実装されたコネクタ116がコネクタ開口部123から外部に露出し、主制御基板100の、コネクタを除く部分は、カバー部材110及びベース部材111によって密閉されている。また、カバー部材110には後述する放熱用開口124が形成されており、基板ケース107に主制御基板100を収容した状態で金属製放熱板125の設置領域と放熱用開口部124が正面視で重複するようになっている。
【0474】
図45はカバー部材110を裏面側から見た図であり、図46は、主制御基板100の部品実装面における部品配置を表す図であり、図47は主制御基板100の部品実装面における電気配線接続を表す図であり、図48図47における領域Bを拡大した図であり、図49図43におけるA-A、C-C断面図であり、図50図47における領域Cを拡大した図である。
【0475】
主制御ユニット105を構成する主制御基板100は、前述の通りスロットマシンSMの遊技の進行を制御管理するとともに、カードユニットCUとの通信管理や疑似メダル数の枚数管理をする制御基板である。図46に示すように、主制御基板100は横長矩形状をなしており、その四隅には、基板ケース107に固定するためのネジ貫通孔が形成される。主制御基板100は、正面側が主制御CPU101を含むすべての電子部品を実装する部品実装面となっており、主制御CPU101、メダル数制御CPU301の他、各種のIC161や電源レギュレータ162が配設される。なお、図面は省略するが、主制御基板100における部品実装面とは反対側となる面(本発明の他の面、主基板非実装面)には主制御CPU101を含むいかなる電子部品も実装されていない。
【0476】
また、図面は省略するが、主制御基板100に実装される各電子部品は、主制御基板100の両面に敷設された金属配線により接続され、遊技を進行するための情報や、カードユニットCUとの遊技媒体に関する情報をそれぞれ対応する装置と通信することによって必要となる情報をやり取りしている。
【0477】
ここで、主制御基板100に搭載される主制御CPU101とメダル数制御CPU301はそれぞれ遊技の進行とメダル数の増減を制御するため、各々別のタイミングで動作を行うこととなっている。そのため、電源レギュレータ162には常に高い負荷がかかるようになっており、状況によっては高温を発することもある。そのため、主制御ユニット105には放熱対策をすることが望ましい。
【0478】
本実施の形態では、図43、44に示すように、放熱対策として、カバー部材110の一部に複数の放熱用開口124を設けられている。但し、主制御CPU101やメダル数制御CPU301はその性質上、不正行為の目標とされる可能性があるため、放熱用開口124は不正行為を防止しつつ、電源レギュレータ162の発熱を抑えるものでなくてはならない。主制御ユニット105における不正行為を防止するための施策は後述する。
【0479】
図44、46に示すように、IC161は主制御基板100に設置されたとき、パッケージマーキング「DEF」(本実施の形態における文字情報)が部品実装面に対して平行となるように、換言すると、主制御基板100の部品実装面を正面視したときにパッケージマーキング「DEF」が視認容易となるように設置される、所謂横置きの電子部品であり、電源レギュレータ162は主制御基板100に設置されたとき、パッケージマーキング「ABC」が部品実装面に対して垂直となるように、換言すると、主制御基板100の部品実装面を正面視したときにパッケージマーキング「ABC」が視認困難となるように設置される、所謂縦置きの電子部品である。この電源レギュレータ162のパッケージマーキングとは反対の面に金属製放熱板125(本実施の形態における金属部品)を接触した状態で設置することで、電源レギュレータ162から熱伝導により金属製放熱板125へ熱が伝わり、金属製放熱板125から放熱用開口124を通して主制御ユニット105の外部へ放熱される。
【0480】
ここで、図43、46に示すように、カバー部材110に設けられる放熱用開口124は正面視で金属製放熱板125の設置領域125Aと重なるが、他の電子部品である主制御CPU101やメダル数制御CPU301の他、各種のIC161や電源レギュレータ162の設置位置とは正面視では重ならない。なお、本実施の形態における電子部品とは、通電することで利用可能なものであり、ICや抵抗、コンデンサ、コネクタ等が該当するものであるが、通電して利用しない金属製放熱板125は電子部品に該当するものではない。
【0481】
また、図47、48に示すように、金属製放熱板125の設置領域125Aの全体にはグラウンド電位が供給されるグラウンド電源配線GNDが敷設されており、電源レギュレータ162をはじめ、各電子部品にグラウンド電位を供給しているが、部品実装面と基板裏面とを接続するスルーホールSHのうち、金属製放熱板125を固定する放熱板固定用スルーホール125SH以外は設置されていない。また、放熱板固定用スルーホール125SHは金属製放熱板125の直下に存在するため、正面視では金属製放熱板125で放熱板固定用スルーホール125SHを視認することはできない。換言すると、放熱用開口124と正面視で重なる領域には、電子部品が配設されておらず、かつ、信号配線および正面視で視認可能なスルーホールが敷設されていないこととなる。これにより、設置領域125Aを非配線領域とするのに比べ、グラウンド電源配線の敷設領域を大きくすることができるため、高負荷のかかる電源レギュレータ162へ安定的にグラウンド電位を供給できるとともに、不正行為者が放熱用開口124から針金等を差し込んだとしても、導電性のある電子部品の端子やスルーホールSHへはアクセスすることができないため、不正行為を防止することができる。
【0482】
また、図45、49に示すように、カバー部材110は設置領域125Aを囲うように側壁110Wが設けられており、主制御基板100と近接して放熱用開口124から差し込まれた針金等が側壁110W外へ侵入させない隔壁の役割を果たすようになっている。
【0483】
また、図43、49に示すように、金属製放熱板125の設置領域125Aは放熱用開口124の開口よりも広く、金属製放熱板125の設置領域125Aと放熱用開口124の開口は正面視で重複するようになっており、金属製放熱板125は櫛歯状の形状をしている。そのため、放熱用開口124から差し込まれた針金等は側壁110Wへたどり着くまでに金属製放熱板125内の空間へ落ち込みやすくなっており、金属製放熱板125自体も隔壁としての役割を果たしている。
【0484】
また、カバー部材110の上部には側壁110Wがコの字状となるよう切り欠き部110UWが形成されている。この切り欠き部110UWに電源レギュレータ162が縦方向に差し込まれ、主制御基板100を収容した状態ではカバー部材110の上部側壁と電源レギュレータ162が近接して針金等が差し込まれる隙間を形成しないように構成されている。つまり、電源レギュレータ162が設置領域125Aを囲う隔壁の一部としての役割を果たしている。これにより、カバー部材110と主制御基板100との間にできる隙間を複雑化することができるとともに、切り欠き部110UW部分の側壁110Wが必要なくなり、コスト削減にもつなげることができる。
【0485】
以上のように、本実施形態を説明したが、上記実施の形態に限らず種々変更を加えることができる。例えば、上記実施の形態は、スロットマシン1の主制御基板100を収納する主制御ユニット105であるが、スロットマシンの他の制御基板(サブ制御基板200や画像制御基板等)を収納するユニットであってもよいし、他の遊技機(パチンコ機等)に係る制御基板を収納するユニットであってもよい。
【0486】
また、本実施の形態における主制御ユニット105は、筐体KYの背面側に取り付けられていたが、これに限定するものではない。例えば、前面パネル2の裏側に取り付けられたり、筐体KYの側面側に取り付けられたりするものとしてもよい。但し、主制御ユニット105が前面パネル2の裏側に取り付けられた場合は、前面パネル2の裏側方向が主制御基板100、基板ケース107、主制御ユニット105の正面側となり、前面パネル2の表側方向が主制御基板100、基板ケース107、主制御ユニット105の裏面側となる。いずれの例であっても、基板ユニット6はスロットマシン1の内部に、前面パネル2を開放すると主制御基板100の部品実装面が視認可能となるように設置されるものである。
【0487】
また、図46に示すように、本実施の形態における主制御基板100は、設置領域125A、または、金属製放熱板125に隣接した位置、より具体的には、金属製放熱板125の櫛歯の開放方向に隣接した位置に主制御基板100の識別情報「GHIJK」を示すシール130を貼付してもよい。これにより、冷却用開口部から針金を入れて不正行為を行おうとした際にシール130を傷つけることとなり、管理者が点検の際に不正行為の痕跡を発見しやすくなる。また、シール130が金属製放熱板125の櫛歯の開放方向に貼付されているため、針金をシール130の方向に誘導しやすくなっており、不正行為の痕跡をより発見しやすくなっている。なお、識別情報はシール130ではなく、シルク印刷によって示されるものであってもよい。また、識別情報は基板ごとの製造番号のほか、基板名や基板の種類、会社名、ロゴ等、視認することにより情報を認識できるもののであってもよいし、二次元コードに代表される読み取り機を使用することにより情報を認識できるものであってもよい
【0488】
また、本実施の形態における主制御ユニット105は、主制御基板100の表裏を確認するために主制御基板100を基板ケース107内に収納した状態で旋回可能に構成されていてもよい。この場合、主制御ユニット105が収納状態から旋回されて展開状態となった状態で、前面パネル2を開閉すると、主制御ユニット105と前面パネル2が開閉の途中で接触する可能性があるが、放熱用開口124は前面パネル2の開閉途中のどの状態であっても接触することはない。具体的には、主制御ユニット105は下側に回転軸を有しており、手前方向に旋回することで主制御基板100の裏側を視認することが可能となる。このとき、旋回により主制御ユニット105上部が手前に倒れるため、基板ケース107の下側に形成されている放熱用開口124は前面パネル2に接触することはない。
【0489】
(IF基板90)
次に、IF基板90の基板構成について図51図52を参照して説明する。図51はIF基板90の部品実装面(本発明の一の面、通信基板実装面)における部品配置を表す正面図であり、図52(a)はIF基板90の部品実装面の電気配線接続を表す図であり、図52(b)はIF基板90の部品実装面とは反対側となる面(本発明の他の面、通信基板非実装面)の電気配線接続を表す図である。
【0490】
図51に示すように、IF基板90は横長矩形状をなしており、ユニット側コネクタ171、主制御側コネクタ172の他、すべての電子部品173が片側の面(以下、部品実装面)に実装されている。また、図示は省略するが、主制御基板100における部品実装面とは反対側となる面(以下、非実装面)にはいかなる電子部品も実装されておらず、各電子部品やコネクタを接続するための金属配線が敷設されている。
【0491】
図42に示すように、I/F基板90は基板ケース等に封入されることなく、スロットマシンSMの筐体KYの側面(左側)に部品実装面が右側を向く形で取り付けられている。そのため、前面パネル2を開放した状態でI/F基板90の部品実装面が視認でき、非実装面は視認できない状態となっている。
【0492】
図52に示すように、IF基板90の両面には金属配線が敷設されている。図52(a)に示すように、IF基板90の部品実装面にはLG、VL、GND、5Vの金属配線が敷設されており、LG、GNDはグラウンド電位が供給される配線であり、VL、5Vは電源電位が供給される配線である。以下、グラウンド電位が供給される配線、および電源電位が供給される配線のことを総称して電源系配線(本発明の電源配線)と呼ぶことがある。また、図52(b)に示すように、IF基板90の非実装面には信号線177をはじめとする金属配線が敷設されており、部品実装面に設置された電子部品の接続端子にスルーホールを経由して接続されている。ここで、信号線177は例えばメダル数制御CPU301とカードユニットCUとの通信のための信号(本発明の通信情報)が通る配線(本発明の第2の信号線)となっている。信号線177は電子部品の接続端子用のスルーホールより細い配線幅となっており、それによってLGやGNDの敷設領域を広くすることができる。
【0493】
また、図52に示すように、IF基板90はそれぞれの電子部品に供給される電源系配線によってGND、5Vの敷設領域の遊技機側領域175とLG、VLの敷設領域であるユニット側領域176に分けられており、IF基板90の部品実装面における遊技機側領域175とユニット側領域176にまたがる領域174に「ABC123」というIF基板90の識別番号がシルク印刷により印字されている。このように、複数領域にまたがってIF基板90の識別番号が印字されていることで基板製造の難度が上がり、不正行為者がIF基板90を同じように製造することが難しくなる。それにより、IF基板90をすり替える不正行為が行われたとしても識別番号を店員が点検することで発見することができる。
【0494】
ここで、一般的に主制御基板100は、カシメ機構を有する基板ケース107内に封印されていたり、前面パネル2から遠い位置である筐体KYの背面側に設置されていたりすることに代表される様々な対策が採られており、不正行為者がスロットマシンSMの手前側から電波を照射したりや針金等によりアクセスしたりするような人為的な影響や、筐体内部から発生するノイズや静電気等による自然発生的な影響を受けづらくなるように構成されているが、前述したように、I/F基板90は、コスト面の問題や遊技機内部のスペース面の問題から基板ケース等に封入されることなく、スロットマシンSMの筐体KYの側面(左側)に部品実装面が右側を向く形で取り付けられていたり、主制御ユニット105よりも前面パネル2に近い位置に設置されていたりして、主基板と比して人為的な影響や自然発生的な影響を考慮されていないことが多い。そのため、I/F基板90はスロットマシンSMの手前側から照射される電波や、筐体内部から発生するノイズの影響を受けやすくなっている。
【0495】
そのため、前述したようにIF基板90の部品実装面にはLG、VL、GND、5Vの電源系配線が敷設されており、IF基板90の非実装面には信号線177をはじめとする金属配線が敷設されている。IF基板90をこのような構成とし、部品実装面が視認できるようにI/F基板90を設置することにより、ノイズや電波は部品実装面の電源系配線で吸収され、信号線177に影響が及びづらくなっている。また、信号線177を部品実装面に敷設せず、非実装面に信号線177を敷設し、非実装面が視認できないようにI/F基板90を設置することで、不正行為者が針金等により信号線177に直接アクセスするようなことも困難になる。
【0496】
また、IF基板90における信号線177の最少配線幅L4と、主制御基板100においてIF基板90を介してカードユニットCUと通信するための配線(本発明の第1の信号線)のうち、最少配線幅となるL2(図50参照)とを比較すると、L4>L2の関係となるよう構成されており、IF基板90における信号線177同士の最少配線間距離L3と、主制御基板100における最少配線間距離L1(図50参照)とを比較すると、L3>L1の関係となるよう構成されている。これにより、IF基板90は更にノイズの影響を受けづらくなり、ノイズや電波ゴトによる不具合を防ぐことができる。
【0497】
前述の通り、種々の対策によって電波やノイズの影響を受けづらい構成となっている主制御基板100は、基板を小型化できるように配線幅を細く、配線間距離を短くすることができ、IF基板90は、配線幅を太く、配線間距離を短くするといった簡便な方法によりコストが増大することなく電波やノイズの影響を受けづらい構成とすることができる。これにより各々の基板を設置状況に応じた基板構成とすることができる。
【0498】
なお、最少配線幅L2および最少配線間距離L1の対象をカードユニットCUと通信するための配線に限定したが、基板全体の最少配線幅および最少配線間距離としてもよい。ただし、本実施例では基板全体の最少配線幅はL2であり、最少配線間距離はL1である。
【0499】
以上のように、本実施形態におけるI/F基板90の構成を説明したが、上記実施の形態に限らず種々変更を加えることができる。例えば、I/F基板90はメダル数制御基板300とカードユニットCUとの中継基板であり、メダル数制御基板300からの送信信号とカードユニットCUからの受信信号の両方が供給されるが、送信信号または受信信号の片方が供給されるものであってもよい。
【0500】
また、本実施形態ではI/F基板90の基板両面に電源系配線LG,GNDを敷設し、基板を貫通して両面の金属配線を接続するビアを全面に配置することで電位を一定に保っているが、電源系配線は少なくとも部品実装面に敷設していれば、非実装面に敷設しないか、I/F基板90の基板両面に電源系配線を敷設するとしても信号線177の周辺に電源系配線を敷設しないようにしてもよい。前述したように、ノイズや電波は部品実装面の電源系配線で吸収されるため、非実装面には敷設せず、無配線領域とすることで、余計な配線やビアを設置する必要が無くなり、コストカットにつながる。また、図2に示すように、I/F基板90はスロットマシンSMからカードユニットCUへの信号の出口となる基板であるため、カードユニットCU等、外部から電源系配線の方が静電気等による影響を受け、それが信号線177に伝搬する可能性がある。しかし、信号線177同士の間を電源系配線ではなく無配線領域とすることで、静電気等による電源系配線からのノイズの影響を受けなくなり、ノイズ耐性の優れた基板を提供することができる。
【0501】
また、本実施形態ではI/F基板90の信号線177は電子部品の端子にかかるスルーホール部分以外では基板全面で一定の配線幅となっているが、遊技機側領域175とユニット側領域176で配線幅を変えるようにしてもよい。具体的にはユニット側領域176における配線幅を太くするようにしてもよい。遊技機側領域175よりもユニット側領域176の方が遊技機外に近い領域となっているため、遊技機外の影響を受けやすくなる。そのため、ユニット側領域176における配線幅を太くするようにすれば、カードユニットCUで発生した静電気がI/F基板90へ到達したとしても、信号線177への影響を軽減することができる。
【符号の説明】
【0502】
SM…スロットマシン、CU…カードユニット、90…I/F基板、100…主制御基板、101…主制御CPU、200…サブ制御基板、201…サブ制御CPU、300…メダル数制御基板、301…メダル数制御CPU
図1
図2
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図49
図50
図51
図52
【手続補正書】
【提出日】2023-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱型の筐体と、当該筐体の前面を覆う前扉で構成され、遊技用価値を使用して遊技を行い、遊技結果に応じて当該遊技用価値が付与される遊技機において、
遊技の進行に関する制御を行う主制御手段と、
遊技機外へ前記遊技用価値に関する通信情報が送信される送信手段と、
を備え、
前記送信手段から出力される前記通信情報は、通信基板を介して前記遊技機外へ出力されるものであり、
前記主制御手段が設置される主制御基板は、
一の面である主基板実装面に前記主制御手段が設置され、当該主基板実装面と反対側の他の面である主基板非実装面には前記主制御手段を含む電子部品が設置されず、
前記主制御手段に接続され、前記通信情報を通信するための第1の信号線が敷設されており、
前記通信基板は、
一の面である通信基板実装面に電子部品が設置され、当該通信基板実装面と反対側の他の面である通信基板非実装面には電子部品が設置されず、
前記通信情報を通信するための第2の信号線が前記通信基板実装面には敷設されることなく前記通信基板非実装面に敷設され、前記通信基板実装面には、電源系配線が敷設されており、
前記筐体の壁面に前記通信基板実装面が前記筐体内部を向くように設置され、
前記主制御基板における前記第1の信号線の最少配線幅は、前記通信基板における前記第2の信号線の最少配線幅よりも狭い
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
箱型の筐体と、当該筐体の前面を覆う前扉で構成され、遊技用価値を使用して遊技を行い、遊技結果に応じて当該遊技用価値が付与される遊技機において、
遊技の進行に関する制御を行う主制御手段と、
遊技機外へ前記遊技用価値に関する通信情報が送信される送信手段と、
を備え、
前記送信手段から出力される前記通信情報は、通信基板を介して前記遊技機外へ出力されるものであり、
前記主制御手段が設置される主制御基板は、
一の面である主基板実装面に前記主制御手段が設置され、当該主基板実装面と反対側の他の面である主基板非実装面には前記主制御手段を含む電子部品が設置されず、
前記主制御手段に接続され、前記通信情報を通信するための第1の信号線が敷設されており、
前記通信基板は、
一の面である通信基板実装面に電子部品が設置され、当該通信基板実装面と反対側の他の面である通信基板非実装面には電子部品が設置されず、
前記通信情報を通信するための第2の信号線が前記通信基板実装面には敷設されることなく前記通信基板非実装面に敷設され、前記通信基板実装面には、電源系配線が敷設されており、
前記筐体の壁面に通信基板実装面が前記筐体内部を向くように設置され、
前記主制御基板における前記第1の信号線同士の最少配線間距離は、前記第2の信号線同士の最少配線間距離よりも狭い
ことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
前記主制御基板は、基板ケースに封入された状態で前記遊技機内に設置され、
前記通信基板は、基板ケースに封入されていない状態で前記遊技機内に設置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明は、箱型の筐体と、当該筐体の前面を覆う前扉で構成され、遊技用価値を使用して遊技を行い、遊技結果に応じて当該遊技用価値が付与される遊技機において、遊技の進行に関する制御を行う主制御手段と、遊技機外へ前記遊技用価値に関する通信情報が送信される送信手段と、を備え、前記送信手段から出力される前記通信情報は、通信基板を介して前記遊技機外へ出力されるものであり、前記主制御手段が設置される主制御基板は、一の面である主基板実装面に前記主制御手段が設置され、当該主基板実装面と反対側の他の面である主基板非実装面には前記主制御手段を含む電子部品が設置されず、前記主制御手段に接続され、前記通信情報を通信するための第1の信号線が敷設されており、前記通信基板は、一の面である通信基板実装面に電子部品が設置され、当該通信基板実装面と反対側の他の面である通信基板非実装面には電子部品が設置されず、前記通信情報を通信するための第2の信号線が前記通信基板実装面には敷設されることなく前記通信基板非実装面に敷設され、前記通信基板実装面には、電源系配線が敷設されており、前記筐体の壁面に前記通信基板実装面が前記筐体内部を向くように設置され、前記主制御基板における前記第1の信号線の最少配線幅は、前記通信基板における前記第2の信号線の最少配線幅よりも狭いことを特徴とする遊技機である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明は、また、箱型の筐体と、当該筐体の前面を覆う前扉で構成され、遊技用価値を使用して遊技を行い、遊技結果に応じて当該遊技用価値が付与される遊技機において、遊技の進行に関する制御を行う主制御手段と、遊技機外へ前記遊技用価値に関する通信情報が送信される送信手段と、を備え、前記送信手段から出力される前記通信情報は、通信基板を介して前記遊技機外へ出力されるものであり、前記主制御手段が設置される主制御基板は、一の面である主基板実装面に前記主制御手段が設置され、当該主基板実装面と反対側の他の面である主基板非実装面には前記主制御手段を含む電子部品が設置されず、前記主制御手段に接続され、前記通信情報を通信するための第1の信号線が敷設されており、前記通信基板は、一の面である通信基板実装面に電子部品が設置され、当該通信基板実装面と反対側の他の面である通信基板非実装面には電子部品が設置されず、前記通信情報を通信するための第2の信号線が前記通信基板実装面には敷設されることなく前記通信基板非実装面に敷設され、前記通信基板実装面には、電源系配線が敷設されており、前記筐体の壁面に通信基板実装面が前記筐体内部を向くように設置され、前記主制御基板における前記第1の信号線同士の最少配線間距離は、前記第2の信号線同士の最少配線間距離よりも狭いことを特徴とする遊技機であってもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
また、前記主制御基板は、基板ケースに封入された状態で前記遊技機内に設置され、前記通信基板は、基板ケースに封入されていない状態で前記遊技機内に設置されていることを特徴とする遊技機が提案される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
かかる構成にあっては、通信基板を基板ケースに封入しないことにより、コスト面で従来よりも優位性を保つことができ、かつノイズの影響を受けづらい通信基板の設置方法を提供することができる。