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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065532
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】配電機器
(51)【国際特許分類】
   H01H 73/06 20060101AFI20240508BHJP
   H01H 71/02 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
H01H73/06 A
H01H71/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174453
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000109598
【氏名又は名称】テンパール工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】尾原 孝明
(72)【発明者】
【氏名】古用 智弘
(72)【発明者】
【氏名】藤原 椋柊
(72)【発明者】
【氏名】濱田 翼
(72)【発明者】
【氏名】中道 大介
【テーマコード(参考)】
5G030
【Fターム(参考)】
5G030XX19
5G030YY08
(57)【要約】
【課題】他の配電機器に対して向きが不揃いになることを抑制できる配電機器の提供。
【解決手段】所定の並び方向で筐体2を隣接させた状態で複数個並べて配置可能な配電機器1であり、筐体2は、並び方向における一方側に形成される一方隣接部23と、並び方向における他方側に形成される他方隣接部24とを備え、一方隣接部23は、筐体2の一側面である一方隣接面230に形成される一方嵌合部231を有し、他方隣接部24は、筐体2の他側面である他方隣接面240に形成される他方嵌合部241を有し、一方嵌合部231は、一方隣接面230と他の配電機器1の他方隣接面240が対向している状態で他の配電機器1の他方嵌合部241と嵌合し、他方嵌合部241は、他方隣接面240と他の配電機器1の一方隣接面230が対向している状態で他の配電機器1の一方嵌合部231と嵌合する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の並び方向でそれぞれの筐体を隣接させた状態で複数個並べて配置可能である配電機器であって、
前記筐体は、
複数の前記配電機器を並べる並び方向における一方側に形成される一方隣接部と、
前記並び方向における他方側に形成される他方隣接部と、を備え、
前記一方隣接部は、
前記並び方向における前記筐体の一側面を形成する一方隣接面と、
前記一方隣接面に形成される一方嵌合部と、を有し、
前記他方隣接部は、
前記並び方向における前記筐体の他側面を形成する他方隣接面と、
前記他方隣接面に形成され且つ前記一方嵌合部と嵌合可能な他方嵌合部と、を有し、
前記一方嵌合部は、前記一方隣接面に対して前記他方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、該他の配電機器の前記他方嵌合部と対向して嵌合し、且つ前記一方隣接面に対して前記一方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、該他の配電機器の前記一方隣接面又は前記一方嵌合部に対向するように構成され、
前記他方嵌合部は、前記他方隣接面に対して前記一方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、前記他の配電機器の前記一方嵌合部と対向して嵌合し、且つ前記他方隣接面に対して前記他方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、該他の配電機器の前記他方隣接面又は前記他方嵌合部に対向するように構成される、
配電機器。
【請求項2】
前記一方嵌合部は、前記一方隣接面から突出する凸部によって構成される一方凸部を含み、
前記他方嵌合部は、前記他方隣接面に形成される凹部によって構成される他方凹部を含み、
前記一方凸部は、前記一方隣接面に対して前記他方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、該他の配電機器の前記他方凹部と対向して嵌合し、前記一方隣接面に対して前記一方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、該他の配電機器の前記一方隣接面又は前記一方凸部に突き当たる、
請求項1に記載の配電機器。
【請求項3】
前記並び方向で並ぶ前記一方嵌合部と前記他方嵌合部のうちの一方が凸部によって構成され、前記一方嵌合部と前記他方嵌合部のうちの他方が凹部によって構成され、
前記筐体には、前記一方嵌合部と前記他方嵌合部とに亘って挿通される補強材が挿通される
請求項1に記載の配電機器。
【請求項4】
前記筐体は、載置する場所に当接する支持構造を有し、
前記筐体には、取付場所に向けて配置される取付面と、取付面とは反対側の露出面とが含まれ、
前記一方嵌合部は、前記一方隣接面における前記露出面側に形成される凸部により構成される前記一方凸部を有し、
前記支持構造は、
前記一方凸部により構成される高支持部と、
前記一方隣接面において前記高支持部よりも前記取付面側に位置し、且つ前記高支持部よりも高さが低い低支持部と、を有する、
請求項1に記載の配電機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気回路を内蔵する配電機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、配電機器の組み込み作業を行う現場等では、組み込み作業で使用する配電機器を複数個並べて配置することがある。このような現場で用いられる配電機器は、隣り合う別の配電機器との位置関係を定める位置決め構造を有するように構成されている。
【0003】
上記の配電機器として、例えば特許文献1に開示されている2極式切替開閉器(以下、切替開閉器と称する)のような、複数の切替開閉器を正しい配置で重ね合せる位置決め作業に用いられる位置決め手段が筐体の側面に形成されているものが知られている。
【0004】
位置決め手段には、筐体の長さ方向における一端部側に形成される前方の位置決め手段と筐体の長さ方向における他端部側に形成される後方の位置決め手段とが含まれている。
【0005】
前方の位置決め手段は、筐体の一方の側面(以下、一側面と称する)に形成された第1凸部と第2凹部と、筐体の他方の側面(以下、他側面と称する)に形成された第1凹部と第2凸部から構成されている。
【0006】
後方の位置決め手段は、筐体の一側面に形成された第3凹部と第4凸部と、筐体の他側面に形成された第3凸部と第4凹部から構成されている。
【0007】
そして、前記位置決め作業において切替開閉器同士を隣接させると、一方の切替開閉器の筐体の一側面に形成されている第1凸部と第2凹部に対して他方の切替開閉器の筐体の他側面に形成されている第1凹部と第2凸部が嵌合すると、筐体の長手方向の前方側が位置決めされ、一方の切替開閉器の筐体の一側面に形成されている第3凹部と第4凸部に対して他方の切替開閉器の他側面に形成されている第3凸部と第4凹部が嵌合すると、筐体の長手方向の後方側が位置決めされるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2015-90836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上記従来の切替開閉器では、筐体の一側面に形成されている第1凸部と第2凹部に対して筐体の一側面に形成されている第3凹部と第4凸部も互いに嵌合可能であり、また、筐体の他側面に形成されている第1凹部と第2凸部に対して筐体の他側面に形成されている第3凸部と第4凹部も嵌合可能である。
【0010】
そのため、上記従来の切替開閉器では、隣接する切替開閉器のそれぞれの筐体が一側面同士を対向させている状態であっても、或いは隣接する切替開閉器のそれぞれの筐体が他側面同士を対向させている状態であっても切替開閉器同士が位置決めされるため、複数の切替開閉器がそれぞれの向きが不揃いのまま重ね合わされていることがあった。
【0011】
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、並べて配置される他の配電機器と向きが不揃いになることを抑制できる配電機器の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の配電機器は、
所定の並び方向でそれぞれの筐体を隣接させた状態で複数個並べて配置可能である配電機器であって、
前記筐体は、
複数の前記配電機器を並べる並び方向における一方側に形成される一方隣接部と、
前記並び方向における他方側に形成される他方隣接部と、を備え、
前記一方隣接部は、
前記並び方向における前記筐体の一側面を形成する一方隣接面と、
前記一方隣接面に形成される一方嵌合部と、を有し、
前記他方隣接部は、
前記並び方向における前記筐体の他側面を形成する他方隣接面と、
前記他方隣接面に形成され且つ前記一方嵌合部と嵌合可能な他方嵌合部と、を有し、
前記一方嵌合部は、前記一方隣接面に対して前記他方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、該他の配電機器の前記他方嵌合部と対向して嵌合し、且つ前記一方隣接面に対して前記一方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、該他の配電機器の前記一方隣接面又は前記一方嵌合部に対向するように構成され、
前記他方嵌合部は、前記他方隣接面に対して前記一方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、前記他の配電機器の前記一方嵌合部と対向して嵌合し、且つ前記他方隣接面に対して前記他方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、該他の配電機器の前記他方隣接面又は前記他方嵌合部に対向するように構成される。
【0013】
上記構成の配電機器を複数個並べて配置する際、隣り合う配電機器の一方隣接面と他方隣接面とが対向していれば、一方嵌合部と他方嵌合部とが対向する位置に配置されることで互いに嵌合し、これにより、隣り合う配電機器が位置決めされる。
【0014】
一方で、隣り合う配電機器の一方隣接面同士が対向していると、一方嵌合部と一方隣接面が対向した状態、若しくは一方嵌合部同士が対向した状態になるため、一方嵌合部と他方嵌合部とが嵌合せず、隣り合う配電機器が位置決めできない状態になる。
【0015】
また、隣り合う配電機器の他方隣接面同士が対向している場合においても、他方嵌合部と他方隣接面が対向した状態、若しくは他方嵌合部同士が対向した状態になるため、他方嵌合部と一方嵌合部とが嵌合せず、隣り合う配電機器が位置決めできない状態になる。
【0016】
このように、上記構成の配電機器は、並べて配置される他の配電機器と向きが揃っていなければ隣り合う配電機器同士が位置決めされず、これにより、他の配電機器と向きが揃っていない状態のまま並べて配置されることが抑制される。
【0017】
また、本発明の前記配電機器において、
前記一方嵌合部は、前記一方隣接面から突出する凸部によって構成される一方凸部を含み、
前記他方嵌合部は、前記他方隣接面に形成される凹部によって構成される他方凹部を含み、
前記一方凸部は、前記一方隣接面に対して前記他方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、該他の配電機器の前記他方凹部と対向して嵌合し、前記一方隣接面に対して前記一方隣接面が対向するように他の配電機器が隣り合う場合には、該他の配電機器の前記一方隣接面又は前記一方凸部に突き当たる、ように構成されていてもよい。
【0018】
上記構成の配電機器は、一方隣接面が他の配電機器の一方隣接面に対していると、一方凸部が他の配電機器の一方隣接面又は一方凸部に突き当たるため、一方凸部が他の配電機器の他方凹部に嵌合できない状態になる。
【0019】
そのため、上記構成の配電機器においても、並べて配置される他の配電機器と向きが揃っていなければ隣り合う配電機器同士が位置決めされず、他の配電機器と向きが揃っていない状態のまま並べて配置されることが抑制される。
【0020】
また、本発明の前記配電機器において、
前記並び方向で並ぶ前記一方嵌合部と前記他方嵌合部のうちの一方が凸部によって構成され、前記一方嵌合部と前記他方嵌合部のうちの他方が凹部によって構成され、
前記筐体には、前記一方嵌合部と前記他方嵌合部とに亘って挿通される補強材が挿通されるように構成されていてもよい。
【0021】
このようにすれば、一方嵌合部又は他方嵌合部を構成する凸部は、内部に補強材が挿通されることによって強度が高まる。そのため、一方嵌合部又は他方嵌合部を構成する凸部の破損が抑制される。
【0022】
また、本発明の前記配電機器において、
前記筐体は、載置する場所に当接する支持構造を有し、
前記一方嵌合部は、前記一方隣接面における前記露出面側に形成される凸部により構成される前記一方凸部を有し、
前記支持構造は、
前記一方凸部により構成される高支持部と、
前記一方隣接面において前記高支持部よりも前記取付面側に位置し、且つ前記高支持部よりも高さが低い低支持部と、を有するようにしてもよい。
【0023】
上記構成の配電機器によれば、一方隣接部を下向きにして載置されると、高さ(一方隣接面を基準とする高さ)が異なる高支持部と低支持部が設置場所に当接し、筐体の露出面側が筐体の取付面側よりも上方に起こされた状態になる。そのため、上記構成の配電機器は、配電機器を扱う者が作業をしやすい状態にすることができる。
【発明の効果】
【0024】
以上のように、本発明の配電機器は、並べて配置される他の配電機器と向きが不揃いになることを抑制できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る複数の配電機器の斜視図である。
図2図2は、同実施形態に係る複数の配電機器を図1とは反対側から見た斜視図である。
図3図3は、同実施形態に係る1つの配電機器の斜視図である。
図4図4は、同実施形態に係る配電機器の側面図である。
図5図5は、同実施形態に係る配電機器を図4とは反対側から見た側面図である。
図6図6は、同実施形態に係る配電機器を露出面側から見た図である。
図7図7は、同実施形態に係る配電機器の一方隣接部と他方隣接部とを対向させた状態の説明図である。
図8図8は、同実施形態に係る配電機器の一方隣接部同士を対向させた状態の説明図である。
図9図9は、同実施形態に係る配電機器の他方隣接部同士を対向させた状態の説明図である。
図10図10は、同実施形態に係る配電機器の筐体を支持構造により支持している状態である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態にかかる配電機器について、添付図面を参照しつつ説明する。本実施形態の配電機器は、所定の方向に沿って並べて配置する際に、他の配電機器と向きが不揃いになってしまうことを抑制できるように構成されたものである。以下、配電機器を並べる方向を並び方向と称する。
【0027】
本実施形態に係る配電機器1は、図1図2に示すように、筐体2と、筐体2の外部に取り付けられている複数の外部端子3と、筐体2に対して往復動可能な状態で取り付けられるハンドル4と、筐体2の外面に形成される表示部5と、を備えている。
【0028】
なお、本実施形態の配電機器1は、外部端子3上に配置する端子カバー6も備えている。
【0029】
筐体2は、図3に示すように、外部端子3を配置する端子配置部20と、ハンドル4が往復動可能な状態で挿通されるハンドル挿通部21と、筐体2の外面に形成される被保持部22と、複数の配電機器を並べる方向(以下、並び方向と称する)における一方側に形成される一方隣接部23(図2参照)と、並び方向における他方側に形成される他方隣接部24(図1参照)と、一方隣接部23又は他方隣接部24の一方に形成され、該一方隣接部23又は他方隣接部24の一方を下向きにして配電機器1が載置された状態で、筐体2を傾斜させた状態で支持する支持構造25(図2参照)と、を有する。
【0030】
筐体2には、配電機器1の取付場所に向けて配置される取付面F10と、取付面F10とは反対側の露出面F11とが含まれており(図4参照)、取付面F10と露出面F11とが並ぶ方向を高さ方向と称する。
【0031】
筐体2は、高さ方向に直交する方向のうちの一方向における寸法が高さ方向に直交する方向のうちの他方向における寸法よりも長くなっている。そのため、以下の説明においては、高さ方向に直交する方向のうちの一方向を長さ方向と称し、高さ方向に直交する方向のうちの他方向(高さ方向と長さ方向とに直交する方向)を幅方向と称する。
【0032】
また、筐体2の幅方向における一方の面は一側面F20、他方の面は他側面F21と称する(図6参照)。一側面F20は、図2において手前側に向けて配置されている一面であり、他側面F21は、図1において手前側に向けて配置されている一面である。
【0033】
本実施形態の筐体2は、複数の端子配置部20を有する。
【0034】
本実施形態の筐体2は、長さ方向における一端部に位置する2つの端子配置部20と、長さ方向における他端部に位置する1つの端子配置部20とを有する。
【0035】
長さ方向における一端部に位置する2つの端子配置部20は、高さ方向における形成位置が異なっている。
【0036】
端子配置部20は、外部端子3(後述する導電板部30)が載置される載置部200を有する(図6参照)。
【0037】
なお、1つの端子配置部20が有する載置部200の数は1つであっても複数であってもよいが、本実施形態の端子配置部20は、2つの載置部200を有するように構成されている。
【0038】
ハンドル挿通部21は、筐体2の露出面F11の一部を構成している。また、ハンドル挿通部21は、筐体2の外方(露出面F11の前方)に向かって凸となるように湾曲する複数の湾曲部210を有し、複数の湾曲部210は、幅方向で互いに間隔を空けて並んでいる。そのため、隣り合う湾曲部210の間には、長さ方向に延びるスリット211が形成されている。
【0039】
被保持部22は、配電機器1を持つ者が指で掴む部分である。
【0040】
本実施形態の配電機器1では、筐体2の一側面F20(図5参照)と他側面F21(図4参照)とに一つずつ被保持部22が形成されている。
【0041】
被保持部22は、幅方向で真っすぐに見た形状が円形状になっている。また、被保持部22の外周縁部220よりも内側の部分は、中心部に向かうにつれて幅方向における内側に向かうように湾曲した凹面221によって構成されている。
【0042】
一方隣接部23は、図5に示すように、並び方向における筐体2の一側面F20を形成する一方隣接面230と、一方隣接面230に形成される一方嵌合部231と、を有する。
【0043】
一方隣接面230には、複数の一方嵌合部231が形成されている。そして、複数の一方嵌合部231には、一方隣接面230の露出面F11側に形成される一方露出側嵌合部231aと、一方隣接面230の取付面F10側に形成される一方取付側嵌合部231bとが含まれている。
【0044】
一方隣接面230の露出面F11側には、長さ方向で並ぶ2つの一方露出側嵌合部231aが形成されている。
【0045】
この2つの一方露出側嵌合部231aは、長さ方向における一方隣接面230(筐体2)の中心(図5に示す中心線CL)を境として非対称となる位置に形成されている。そのため、長さ方向においては、一方の一方露出側嵌合部231aから一方隣接面230の中心までの距離と、他方の一方露出側嵌合部231aから一方隣接面230の中心までの距離とがそれぞれ異なっている。
【0046】
本実施形態の一方隣接部23では、2つの一方露出側嵌合部231aのそれぞれが一方隣接面230から突出する凸部によって構成されている(すなわち、一方凸部である)。
【0047】
一方隣接面230の取付面F10側には、長さ方向で並ぶ2つの一方取付側嵌合部231bが形成されている。
【0048】
この2つの一方取付側嵌合部231bは、長さ方向における一方隣接面230(筐体2)の中心(図5に示す中心線CL)を境として対称となる位置に形成されている。そのため、長さ方向においては、一方の一方取付側嵌合部231bから一方隣接面230の中心までの距離と、他方の一方取付側嵌合部231bから一方隣接面230の中心までの距離は同一である。
【0049】
本実施形態の一方隣接部23では、2つの一方取付側嵌合部231bのそれぞれが一方隣接面230に形成される凹部によって構成されている(すなわち、一方凹部である)。
【0050】
なお、2つの一方取付側嵌合部231bのそれぞれは、長さ方向において、一方露出側嵌合部231aよりも外側に形成されている。
【0051】
他方隣接部24は、図4に示すように、並び方向における筐体2の他側面F21を形成する他方隣接面240と、他方隣接面240に形成される他方嵌合部241と、を有する。
【0052】
他方隣接面240には、複数の他方嵌合部241が形成されている。より具体的に説明すると、他方隣接面240のうちの並び方向において一方嵌合部231と並ぶ位置のそれぞれには、他方嵌合部241が1つずつ形成されている。
【0053】
また、他方嵌合部241は、並び方向で並ぶ一方嵌合部231とは種類が異なるものとなっている。一方嵌合部231が凸部で構成されている場合、並び方向でこの一方嵌合部231と並ぶ他方嵌合部241は凹部で構成される。そして、一方嵌合部231が凹部で構成されている場合、並び方向でこの他方嵌合部241と並ぶ他方嵌合部241は凸部で構成される。
【0054】
そのため、複数の他方嵌合部241には、他方隣接面240の露出面F11側に形成される他方露出側嵌合部241aと、他方隣接面240の取付面F10側に形成される他方取付側嵌合部241bとが含まれている。
【0055】
他方隣接面240の露出面F11側には、長さ方向で並ぶ2つの他方露出側嵌合部241aが形成されている。
【0056】
この2つの他方露出側嵌合部241aは、長さ方向における他方隣接面240(筐体2)の中心(図4に示す中心線CL)を境として非対称となる位置に形成されている。そのため、長さ方向においては、一方の他方露出側嵌合部241aから他方隣接面240の中心までの距離と、他方の他方露出側嵌合部241aから他方隣接面240の中心までの距離とは、それぞれ異なっている。
【0057】
本実施形態の他方隣接部24では、2つの他方露出側嵌合部241aのそれぞれが他方隣接面240に形成される凹部によって構成されている(すなわち、一方凸部と嵌合可能な他方凹部である)。
【0058】
他方隣接面240の取付面F10側には、長さ方向で並ぶ2つの他方取付側嵌合部241bが形成されている。
【0059】
この2つの他方取付側嵌合部241bは、長さ方向における他方隣接面240(筐体2)の中心(図4に示す中心線CL)を境として対称となる位置に形成されている。そのため、長さ方向においては、一方の他方取付側嵌合部241bから他方隣接面240の中心までの距離と、他方の他方取付側嵌合部241bから他方隣接面240の中心までの距離は同一である。
【0060】
本実施形態の他方隣接部24では、2つの他方取付側嵌合部241bのそれぞれが他方隣接面240から突出する凸部によって構成されている(すなわち、一方凹部と嵌合可能な他方凸部である)。
【0061】
なお、2つの他方取付側嵌合部241bのそれぞれは、長さ方向において、他方露出側嵌合部241aよりも外側に形成されている。
【0062】
本実施形態の支持構造25は、図5に示すように、一方隣接部23に形成されている。
【0063】
支持構造25は、一方隣接部23の露出面F11側に形成されている高支持部250と高支持部250よりも取付面F10側に形成され、且つ高支持部250よりも一方隣接部23からの突出量が小さくなっている低支持部251と、を有する。
【0064】
高支持部250は、一方隣接面230の露出面F11側に形成されている凸部で構成される一方露出側嵌合部231aによって構成されている。
【0065】
低支持部251は、一方隣接面230の取付面F10側の端縁部によって構成されている。
【0066】
そのため、一方隣接面230が下向きの状態で配電機器1が載置されると、筐体の露出面F11側が筐体の取付面F10側に比べて上方に起こされる(図10参照)。
【0067】
ここで、本実施形態の筐体2には、図6に示すように、並び方向で並ぶ一方嵌合部231から他方嵌合部241に亘って補強材7が挿通されており、一方嵌合部231又は他方嵌合部241を構成する凸部の強度が高まるように構成されている。なお、補強材7は、例えば、筐体2を構成する外装部品を連結するためのリベットで構成されていてもよい。
【0068】
外部端子3は、図3に示すように、導電性を有する導電板部300と、幅方向において導電板部300の端部から外方に突出する突出片部301と、を有する。
【0069】
複数の外部端子3には、1つの常用端子3と、該常用端子3に電気的に接続された状態と、該常用端子3に電気的に切り離された状態とに切替可能な切替端子3とが含まれている。本実施形態の配電機器1では、複数の外部端子3が1つの常用端子3と2つの切替端子3とで構成されている。
【0070】
常用端子3は、具体的には、負荷に対して電気的に接続される負荷用端子であり、2つの切替端子3のうちの一方は、商用電源に対して電気的に接続される商用端子であり、2つの切替端子3のうちの他方は、分散電源に対して電気的に接続される分散端子である。
【0071】
負荷用端子となる常用端子3は、長さ方向における一端部に位置する2つの端子配置部20のうち取付面F10側に位置する端子配置部20に配置され、商用端子となる切替端子3は、長さ方向における一端部に位置する2つの端子配置部20のうち露出面側に位置する端子配置部20に配置され、分散端子となる切替端子3は、長さ方向における他端部に位置する端子配置部20に配置される。
【0072】
なお、図1図2においては、常用端子3には符号「3A」を付し、常用端子3用の端子配置部20には符号「20A」を付している。また、商用端子となる切替端子3には符号「3B」を付し、かかる切替端子3用の端子配置部20には符号「20B」を付している。さらに、分散端子となる切替端子3には符号「3C」を付し、かかる切替端子3用の端子配置部20には符号「20C」を付している。
【0073】
ハンドル4は、筐体2の外部に配置される掴部40と、掴部40の外面に形成される滑止部41と、掴部40から延出し、筐体2内に挿し込まれている脚部42と、を有する。
【0074】
ハンドル4は、脚部42が筐体2内で幅方向に延びる回転軸に対して回転可能に取り付けられているため、配電機器1を筐体2の露出面側から見ると、掴部40は長さ方向において往復動し、配電機器1を一側面、若しくは他側面側から見ると、掴部40は回転軸を中心とする円弧状の軌道に沿って動くようになっている(図4参照)。
【0075】
また、本実施形態の配電機器1では、被保持部22の上端部は、掴部40の軌道に合わせて湾曲した形状になっており、配電機器1を扱う者に掴部40の軌道(掴部40を動かす方向)を想起させやすくなっている。
【0076】
なお、掴部40は往復動する往復動方向に対して直交する方向には動かないため、この方向を不動方向と称する。本実施形態の配電機器1では、往復動方向と長さ方向が一致し、不動方向と幅方向及び並び方向が一致している。
【0077】
表示部5は、図6に示すように、筐体2の露出面F11に形成される複数の切欠領域50を有する。この複数の切欠領域50は、取付面F10を配電機器1の取付場所に配置した状態で、正面側に向けられる露出面F11に形成されているため、配電機器1を扱う者が視認しやすくなっている。
【0078】
本実施形態の配電機器1の構成は以上の通りである。続いて配電機器1の並べ方についての説明を行うこととする。
【0079】
複数の配電機器1を並べる方向は上下方向であってもよいし、水平方向であってもよいが、以下の説明においては、複数の配電機器1を上下方向に並べること、すなわち、複数の配電機器1を上下方向に重ねることを一例に挙げている。
【0080】
複数の配電機器1を上下方向に重ねて並べる際、隣り合う配電機器1のうちの一方の一方隣接面230と隣り合う配電機器1のうちの他方の他方隣接面240とが対向していれば、一方露出側嵌合部231aと他方露出側嵌合部241aが互いに嵌合し、また、一方取付側嵌合部231bと他方取付側嵌合部241bも互いに嵌合する。
【0081】
従って、配電機器1の向きが他の配電機器1の向きと揃っている場合は、隣り合う配電機器1が互いに位置決めされる。
【0082】
また、一方隣接面230に形成される複数の一方嵌合部231と他方隣接面240に形成される複数の他方嵌合部241とが互いに嵌合するため、隣り合う配電機器1は、互いに回り止めされた状態にもなる。
【0083】
さらに、隣り合う配電機器1のうちの一方の一方隣接面230全体と隣り合う配電機器1のうちの他方の他方隣接面240全体とが当接する(図7参照)。
【0084】
一方で、複数の配電機器1を上下方向に重ねて並べる際、隣り合う配電機器1のうちの一方の一方隣接面230と隣り合う配電機器1のうちの他方の一方隣接面230とが対向していると一方の配電機器1の一方露出側嵌合部231aは他方の配電機器1の一方隣接面230に突き当たり、他方の配電機器1の一方露出側嵌合部231aは一方の配電機器1の一方隣接面230に突き当たる。
【0085】
従って、配電機器1の向きが他の配電機器1と揃っていない場合は、隣り合う配電機器1が互いに位置決めされず、また、回り止めもされない。そして、隣り合う配電機器1の一方隣接面230同士の間には隙間が形成される(図8参照)。
【0086】
また、複数の配電機器1を上下方向に重ねて並べる際、隣り合う配電機器1のうちの一方の他方隣接面240と隣り合う配電機器1のうちの他方の他方隣接面240とが対向していると一方の配電機器1の他方取付側嵌合部241bと他方の配電機器1の他方取付側嵌合部241bとが突き当たる。
【0087】
従って、この場合においても、配電機器1の向きが他の配電機器1と揃っていない場合は、隣り合う配電機器1が互いに位置決めされず、また、回り止めもされない。そして、隣り合う配電機器1の他方隣接面240同士の間には隙間が形成される(図9参照)。
【0088】
なお、隣り合う配電機器1のうちの一方の他方隣接面240と隣り合う配電機器1のうちの他方の他方隣接面240とが対向する場合は、凸部により構成される他方取付側嵌合部241b同士が突き当たるため、隣り合う配電機器1の他方隣接面240同士の間に形成される隙間は、隣り合う配電機器1の一方隣接面230同士の間に形成される隙間よりも大きくなる。
【0089】
以上のように、本実施形態の配電機器1は、並べて配置する他の配電機器1と向きが揃っていなければ隣り合う配電機器1同士が位置決めされないため、他の配電機器1と向きが不揃いのまま並べて配置されることを抑制できるという優れた効果を奏し得る。
【0090】
さらに、本実施形態の一方嵌合部231には、凸部で構成される2つの一方露出側嵌合部231aが含まれており、この2つの一方露出側嵌合部231aは、長さ方向における一方隣接面230(筐体2)の中心を境として非対称となる位置に形成されている。
【0091】
そのため、配電機器1が一方隣接部23を他の配電機器1の一方隣接部23に対向させた状態になっていると、一方露出側嵌合部231aが他の配電機器1の一方隣接面230に突き当たるため、一方露出側嵌合部231aが他の配電機器1の他方露出側嵌合部241aとは嵌合できない状態、すなわち、隣り合う配電機器1を位置決めできない状態になり、これにより、他の配電機器1と向きが不揃いのまま並べて配置されることが抑制される。
【0092】
また、配電機器1が一方隣接部23を他の配電機器1の一方隣接部23に対向させた状態になっていると、隣り合う配電機器1の一方隣接面230同士の間には隙間が形成されるため、この隙間により、配電機器1を扱う者に配電機器1の向きが他の配電機器1の向きと異なっていることを気付かせやすくなる。
【0093】
そして、本実施形態の他方嵌合部241には、凸部で構成される2つの他方取付側嵌合部241bが含まれており、この2つの他方取付側嵌合部241bは、長さ方向における他方隣接面240(筐体2)の中心を境として対称となる位置に形成されている。
【0094】
そのため、配電機器1が他方隣接部24を他の配電機器1の他方隣接部24に対向させた状態になっていると、他方取付側嵌合部241bが他の配電機器1の他方取付側嵌合部241bに突き当たるため、他方取付側嵌合部241bが他の配電機器1の一方取付側嵌合部231bとは嵌合できない状態、すなわち、隣り合う配電機器1を位置決めできない状態になり、これにより、他の配電機器1と向きが不揃いのまま並べて配置されることが抑制される。
【0095】
また、配電機器1が他方隣接部24を他の配電機器1の他方隣接部24に対向させた状態になっていると、隣り合う配電機器1の他方隣接面240同士の間には隙間が形成されるため、この隙間により、配電機器1を扱う者に配電機器1の向きが他の配電機器1の向きと異なっていることを気付かせやすくなる。
【0096】
なお、本実施形態の配電機器1は、一方隣接面230が他の配電機器1の他方隣接面240に対向していれば、複数の一方嵌合部231と複数の他方嵌合部241とが互いに嵌合するように構成されているため、他の配電機器1に対する長さ方向や高さ方向でスライドによる位置ずれに加えて、回転による位置ずれも防止されるようになっている。
【0097】
さらに、本実施形態の配電機器1は、一方露出側嵌合部231aと一方取付側嵌合部231bの長さ方向における形成位置が異なっており、高さ方向で並んでいないため、取付面F10と露出面F11の向きが他の配電機器1の取付面F10と露出面F11の向きと揃っていない場合も、一方露出側嵌合部231aと一方取付側嵌合部231bが他の配電機器1の他方露出側嵌合部241aと他方取付側嵌合部241bに嵌合しないようになっている。
【0098】
そのため、本実施形態の配電機器1は、筐体2の取付面F10と露出面F11の向きが不揃いになることも抑制できるようになっている。
【0099】
さらに、本実施形態の配電機器1の筐体2には、並び方向で並ぶ一方嵌合部231と他方嵌合部241とに亘って補強材7が挿通されているため、一方嵌合部231や他方嵌合部241のうち凸部で構成されるものの破損が抑制される。本実施形態の配電機器1では、一方露出側嵌合部231aと他方取付側嵌合部241bが凸部で構成されているため、これらの破損が抑制されるようになっている。
【0100】
さらに、本実施形態の配電機器1では、一方隣接面230の露出面側には高支持部250(凸部で構成される一方露出側嵌合部231a)が形成され、一方隣接面230の取付面F10側(より具体的には、高支持部250よりも取付面F10側)には高支持部250よりも低い低支持部251(一方隣接面230の取付面F10側の端縁部)が形成されているため、一方隣接面230を下向きにして配電機器を作業台等に置いた場合、配電機器の露出面側が取付面F10側よりも上方に起こされた状態になり、配電機器1を扱う者が作業(特に、配電機器1の組み立てや修理等の筐体2の内部に行う作業)をしやすい状態にすることができる。
【0101】
また、2つの高支持部250の高さが揃っているため、筐体2の露出面F11側では、長さ方向における一端側と長さ方向における他端側の高さを揃えることができる。また、低支持部251は、長さ方向に略真っすぐに延びた形状であるため、筐体2の取付面F10側においても、長さ方向における一端側と長さ方向における他端側の高さを揃えることができる。
【0102】
なお、本実施形態の配電機器1のような、筐体2の長さ方向における一端部には常用端子3用の端子配置部20と商用端子となる切替端子3用の端子配置部20が形成され、筐体の長さ方向における他端部には分散端子となる切替端子3用の端子配置部20が形成されたものでは、設置する配電機器1の一端部と他端部の向きが定められていることがある。
【0103】
このような場合、並べて配置されている配電機器1の向きが全て揃っていると、それぞれの常用端子3用の端子配置部20が一列に並び、それぞれの商用端子となる切替端子3用の端子配置部20が一列に並び、それぞれの分散端子となる切替端子3用の端子配置部20が一列に並んだ状態になるため、配電機器1を扱う者が同じ向きの配電機器1を手に取ることができるようになり、これにより、配電機器1が不適切な向きで設置されてしまうことを抑制することもできる。
【0104】
なお、本発明に係る配電機器は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0105】
上記実施形態の配電機器1の説明において特に言及しなかったが、配電機器1は、切替開閉器や、回路遮断器等、配電用の機器のことである。
【0106】
上記実施形態の配電機器1の説明において特に言及しなかったが、ハンドル4は、手動での操作に加えて自動で作動するように構成されたものであってもよい。また、配電機器1は、ハンドル4を備えておらず、自動的に作動するものであったり、遠隔制御により作動するものであってもよい。
【0107】
上記実施形態の配電機器1は、1つの常用端子3に対する2つの切替端子3の接続状態を切り替えるものであったが、例えば、1つの常用端子3に対する1つの切替端子3の接続状態を切り替えるものであってもよい。具体的に説明すると、上記実施形態の配電機器1は、いわゆる、切替開閉器であってもよいし、ブレーカや、開閉器等の機器であってもよい。
【0108】
上記実施形態の一方隣接部23は、4つの一方嵌合部231を有していたが、この構成に限定されない。例えば、一方隣接部23は、1つの一方嵌合部231を有するように構成されていてもよいし、2つ、3つ、若しくは5つ以上の一方嵌合部231を有するように構成されていてもよい。
【0109】
また、上記実施形態の他方隣接部24は、一方嵌合部231の数に合わせて4つの他方嵌合部241を有していたが、この構成に限定されない。例えば、他方隣接部24も、1つの他方嵌合部241を有するように構成されていてもよいし、2つ、3つ、若しくは5つ以上の他方嵌合部241を有するように構成されていてもよい。なお、一方嵌合部231と他方嵌合部241の数は一致していることが好ましい。
【0110】
上記実施形態の複数の一方嵌合部231には、凸部で構成されるものと、凹部で構成されるものが含まれていたが、この構成に限定されない。例えば、複数の一方嵌合部231は、全てが凸部であってもよいし、全てが凹部であってもよい。
【0111】
複数の一方嵌合部231が全てが凸部で構成される場合は、複数の他方嵌合部241が全てが凹部で構成され、複数の一方嵌合部231が全てが凹部で構成される場合は、複数の他方嵌合部241が全てが凸部で構成される。
【0112】
上記実施形態の一方隣接部23では、長さ方向で並ぶ複数の一方嵌合部231は、全て同種のもの(すなわち、凸部で構成されるもの、又は凹部で構成されるもの)となっていたが、この構成に限定されない。例えば、長さ方向で並ぶ複数の一方嵌合部231は、異種のものであってもよい。具体的に説明すると、長さ方向で並ぶ複数の一方嵌合部231には、凸部で構成されるものと、凹部で構成されるものが含まれていてもよい。但し、このようにする場合、複数の一方嵌合部231には、長さ方向における一方隣接面230の中心までの距離が異なるものが含まれている必要がある。
【0113】
上記実施形態の他方隣接部24も同様に、長さ方向で並ぶ複数の他方嵌合部241は、全て同種のもの(すなわち、凸部で構成されるもの、又は凹部で構成されるもの)となっていたが、例えば、長さ方向で並ぶ複数の他方嵌合部241は、異種のものであってもよい。具体的に説明すると、長さ方向で並ぶ複数の他方嵌合部241には、凸部で構成されるものと、凹部で構成されるものが含まれていてもよい。但し、このようにする場合においても、複数の他方嵌合部241には、長さ方向における他方隣接面240の中心までの距離が異なるものが含まれている必要がある。
【0114】
上記実施形態の配電機器1では、支持構造25が一方隣接部23に形成されていたが、
支持構造25は、一方隣接部23に形成されていてもよいし、他方隣接部24に形成されていてもよいため、他方隣接部24に形成することも可能である。
【0115】
なお、支持構造25が他方隣接部24に形成されている場合は、他方隣接面240の露出面F11側が他方隣接面240の取付面F10側よりも上方に起こした状態にすることができるようになる。
【0116】
上記実施形態の支持構造25では、低支持部251が一方隣接面230の取付面F10側の端縁部(筐体2の一部)で構成されていたが、この構成に限定されない。例えば、低支持部251は、高支持部250を構成する一方嵌合部231(一方露出側嵌合部231a)よりも低い一方嵌合部231を一方隣接面230の取付面F10側に形成し、この一方嵌合部231を低支持部251としてもよい。
【符号の説明】
【0117】
1…配電機器、2…筐体、3…外部端子、4…ハンドル、5…表示部、6…端子カバー、7…補強材、20…端子配置部、21…ハンドル挿通部、22…被保持部、23…一方隣接部、24…他方隣接部、25…支持構造、30…導電板部、40…掴部、41…滑止部、42…脚部、50…切欠領域、200…載置部、210…湾曲部、211…スリット、220…外周縁部、221…凹面、230…一方隣接面、230…第一隣接面、231…一方嵌合部、231a…一方露出側嵌合部、231b…一方取付側嵌合部、240…他方隣接面、241…他方嵌合部、241a…他方露出側嵌合部、241b…他方取付側嵌合部、250…高支持部、251…低支持部、300…導電板部、301…突出片部、CL…中心線、F10…取付面、F11…露出面、F20…一側面、F21…他側面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10