IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テンパール工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-切替開閉器内蔵盤 図1
  • 特開-切替開閉器内蔵盤 図2
  • 特開-切替開閉器内蔵盤 図3
  • 特開-切替開閉器内蔵盤 図4
  • 特開-切替開閉器内蔵盤 図5
  • 特開-切替開閉器内蔵盤 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065545
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】切替開閉器内蔵盤
(51)【国際特許分類】
   H02B 1/40 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
H02B1/40 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174470
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000109598
【氏名又は名称】テンパール工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】山根 大樹
(72)【発明者】
【氏名】濱田 翼
【テーマコード(参考)】
5G211
【Fターム(参考)】
5G211AA11
5G211AA12
5G211BB04
5G211BB05
5G211BB06
5G211BB08
5G211BB13
5G211DD11
5G211DD39
5G211EE05
5G211EE06
5G211EE13
5G211GG04
(57)【要約】
【課題】配線誤りを抑制できる切替開閉器内蔵盤を提供する。
【解決手段】第一側端子部3aは、第一方向Y及び第二方向Zのうち、他方の方向において、電源導体挿通部231における他方の方向の中央よりも一方側Y1に配置され、且つ他方の方向における一方側Y1から第一導体Aと電気的に接続可能に構成され、第二側端子部3bは、他方の方向において、電源導体挿通部231における他方の方向の中央よりも他方側Y2に配置され、且つ他方の方向における他方側Y2から第二導体Bと電気的に接続可能に構成される、切替開閉器内蔵盤1。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷系統に対して電気を供給する電源系統を第一電源系統又は第二電源系統に切り替える切替開閉器であって、前記第一電源系統に電気的に接続可能な第一側端子部と、前記第二電源系統に電気的に接続可能な第二側端子部とを備える切替開閉器と、
前記切替開閉器を収容する筐体とを備え、
前記筐体には、前記第一側端子部と前記第一電源系統が有する第一電源とを電気的に接続する第一導体と、前記第二側端子部と前記第二電源系統が有する第二電源とを電気的に接続する第二導体とを挿通可能な電源導体挿通部が形成され、
前記電源導体挿通部は、前記筐体における前後方向に直交し、かつ、互いに直交する第一方向及び第二方向のうち、一方の方向において、前記切替開閉器よりも他方側に配置され、
前記第一側端子部は、前記第一方向及び前記第二方向のうち、他方の方向において、前記電源導体挿通部における前記他方の方向の中央よりも一方側に配置され、且つ前記他方の方向における一方側から前記第一導体と電気的に接続可能に構成され、
前記第二側端子部は、前記他方の方向において、前記電源導体挿通部における前記他方の方向の中央よりも他方側に配置され、且つ前記他方の方向における他方側から前記第二導体と電気的に接続可能に構成される、切替開閉器内蔵盤。
【請求項2】
前記筐体内に収容され、且つ、前記一方の方向において、前記切替開閉器よりも一方側に配置される主幹ブレーカを備え、
主幹ブレーカは、主幹入力端子部を備え、
前記切替開閉器は、前記負荷系統に電気的に接続可能な負荷側端子部を備え、
前記負荷側端子部と前記主幹入力端子部とは電気的に接続される、請求項1に記載の切替開閉器内蔵盤。
【請求項3】
前記負荷側端子部は、前記前後方向において、前記第一側端子部及び前記第二側端子部よりも後ろ側に配置されている、請求項2に記載の切替開閉器内蔵盤。
【請求項4】
前記主幹ブレーカは、主幹出力端子部を備え、
前記筐体内に収容され、且つ、前記一方の方向において、前記主幹ブレーカよりも一方側に配置される分岐ブレーカを備え、
前記分岐ブレーカは、分岐入力端子部を備え、
前記主幹出力端子部と前記分岐入力端子部とは電気的に接続される、請求項2又は3に記載の切替開閉器内蔵盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切替開閉器内蔵盤に関する。
【背景技術】
【0002】
前記切替開閉器内蔵盤としての分電盤として、例えば、特許文献1に記載されたものがある。この分電盤は、切替ユニットと、分散電源用回路遮断器と、負荷用回路遮断器と、筐体ベースとを備えている。前記切替ユニットは、商用電源に接続される第一入力端子部と、前記分散電源用回路遮断器を介して分散電源に接続される第二入力端子部と、入力された電力を前記負荷用回路遮断器を介して負荷機器へ給電する出力端子部とを備える。前記分散電源用回路遮断器は、一次側が前記分散電源に接続され、二次側が前記第二入力端子部に接続される。前記負荷用回路遮断器は、一次側が前記出力端子部に接続され、二次側が前記負荷機器に接続される。前記筐体ベースには、前記切替ユニット、前記分散電源用回路遮断器、前記負荷用回路遮断器などが収納されている。また、特許文献1に記載されていないが、前記筐体ベースには、前記切替ユニットと前記分散電源用回路遮断器よりも上側に開口部が形成されており、該開口部に、前記分散電源と前記分散電源用回路遮断器の一次側とに電気的に接続される分散電線と前記商用電源と前記第一入力端子部とに電気的に接続される商用電線とが挿通される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-182350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1記載の分電盤では、前記第一入力端子部と前記分散電源用回路遮断器の一次側とが前記開口部側としての上側に向くように、前記切替ユニットと前記分散電源用回路遮断器とが、前記筐体ベース内に配置されている。そのため、前記開口部を介して、前記分散電線と前記商用電線とを前記筐体ベース内に挿入して配線する際には、例えば、前記分散電線が上側から前記第一入力端子部に接続され、前記商用電線が上側から前記分散電源用回路遮断器の一側に接続される、といった配線誤りが発生するおそれがあった。
【0005】
なお、このような問題は、前記第一入力端子部が前記商用電源に接続され、前記第二入力端子部が前記分散電源用回路遮断器を介して分散電源に接続される場合に限らず、前記第一入力端子部及び前記第二入力端子部の各々が回路遮断器を介して又は介さずに前記商用電源又は前記分散電源に接続される場合全般において生じていた。
【0006】
そこで、本発明は、配線誤りを抑制できる切替開閉器内蔵盤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、負荷系統に対して電気を供給する電源系統を第一電源系統又は第二電源系統に切り替える切替開閉器であって、前記第一電源系統に電気的に接続可能な第一側端子部と、前記第二電源系統に電気的に接続可能な第二側端子部とを備える切替開閉器と、前記切替開閉器を収容する筐体とを備え、前記筐体には、前記第一側端子部と前記第一電源系統が有する第一電源とを電気的に接続する第一導体と、前記第二側端子部と前記第二電源系統が有する第二電源とを電気的に接続する第二導体とを挿通可能な電源導体挿通部が形成され、前記電源導体挿通部は、前記筐体における前後方向に直交し、かつ、互いに直交する第一方向及び第二方向のうち、一方の方向において、前記切替開閉器よりも他方側に配置され、前記第一側端子部は、前記第一方向及び前記第二方向のうち、他方の方向において、前記電源導体挿通部における前記他方の方向の中央よりも一方側に配置され、且つ前記他方の方向における一方側から前記第一導体と電気的に接続可能に構成され、前記第二側端子部は、前記他方の方向において、前記電源導体挿通部における前記他方の方向の中央よりも他方側に配置され、且つ前記他方の方向における他方側から前記第二導体と電気的に接続可能に構成される、切替開閉器内蔵盤である。
【0008】
前記構成によれば、前記第一導体と前記第二導体とを挿通可能な前記電源導体挿通部が、前記一方の方向において、前記切替開閉器よりも他方側に配置されるため、前記第一導体と前記第二導体とを前記電源導体挿通部を介してスムーズに筐体内に挿通でき、挿通された前記第一導体が、前記他方の方向において、前記電源導体挿通部における前記他方の方向の中央よりも一方側に配置される前記第一側端子部に対して、前記他方の方向における一方側から電気的に接続され、挿通された前記第二導体が、前記他方の方向において、前記電源導体挿通部における前記他方の方向の中央よりも他方側に配置される前記第二側端子部に対して、前記他方の方向における他方側から電気的に接続されることにより、前記第一導体を前記他方の方向における一方側、前記第二導体を前記他方の方向における他方側に分けるように配線できる。
【0009】
また、本発明では、前記筐体内に収容され、且つ、前記一方の方向において、前記切替開閉器よりも一方側に配置される主幹ブレーカを備え、主幹ブレーカは、主幹入力端子部を備え、前記切替開閉器は、前記負荷系統に電気的に接続可能な負荷側端子部を備え、前記負荷側端子部と前記主幹入力端子部とは電気的に接続されていてもよい。
【0010】
前記構成によれば、前記筐体内に収容される前記主幹ブレーカが、前記一方の方向において、前記切替開閉器よりも一方側に配置されるため、前記主幹ブレーカが、前記第一導体と前記第二導体の前記電源導体挿通部に対する挿通を妨げることを防止でき、前記負荷側端子部と前記主幹入力端子部とは電気的に接続されるため、前記主幹ブレーカを介して前記第一電源系統又は前記第二電源系統から供給された電気を前記負荷系統に供給できる。
【0011】
また、本発明では、前記負荷側端子部は、前記前後方向において、前記第一側端子部及び前記第二側端子部よりも後ろ側に配置されていてもよい。
【0012】
前記構成によれば、前記負荷側端子部は、前記前後方向において、前記第一側端子部及び前記第二側端子部よりも後ろ側に配置されているため、例えば、作業者が、前記第一側端子部と前記第一導体とを接続し、前記第二側端子部と前記第二導体とを接続する際に、前記負荷側端子部が接続の妨げになることを防止でき、接続作業をしやすい。
【0013】
また、本発明では、前記主幹ブレーカは、主幹出力端子部を備え、前記筐体内に収容され、且つ、前記一方の方向において、前記主幹ブレーカよりも一方側に配置される分岐ブレーカを備え、前記分岐ブレーカは、分岐入力端子部を備え、前記主幹出力端子部と前記分岐入力端子部とは電気的に接続されていてもよい。
【0014】
前記構成によれば、前記分岐ブレーカは、前記一方の方向において、前記主幹ブレーカよりも一方側に配置され、前記主幹出力端子部と前記分岐入力端子部とが電気的に接続されるため、前記筐体内において、前記電気は前記一方の方向の他方側から一方側に向かうように流れるため、前記電気の流れがわかりやすい。
【発明の効果】
【0015】
以上、本発明の切替開閉器内蔵盤によれば、前記第一導体を前記他方の方向における一方側、前記第二導体を前記他方の方向における他方側に分けるように配線できるため、配線誤りを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る切替開閉器内蔵盤の外観図である。
図2図2は、同実施形態に係る切替開閉器内蔵盤の内部の正面図である。
図3図3は、同実施形態に係る切替開閉器内蔵盤の内部の正面図であって、端子カバー部とカバー部とを外した状態を示す。
図4図4は、同実施形態に係る切替開閉器内蔵盤のうち、収容本体部に設置された切替開閉器と電気機器とカバー部の斜視図である。
図5図5は、図4における第一方向の一方側から見たときの側面図である。
図6図6は、図4における第一方向の他方側から見たときの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態に係る切替開閉器内蔵盤1について説明する。
【0018】
以下の説明において、切替開閉器内蔵盤1の正面と背面が並ぶ方向を「前後方向X」と、前後方向Xに直交する方向を「第一方向Y」と、前後方向Xと第一方向Yとに直交する方向を「第二方向Z」と称する。本実施形態において、第一方向Yは、設置状態の切替開閉器内蔵盤1を正面視したときの左右方向に対応する方向、第二方向Zは上下方向に対応する方向のことである。第一方向Yの一方側Y1とは右側、第一方向Yの他方側Y2とは左側のことである。また、第二方向Zの一方側Z1とは上側、第二方向Zの他方側Z2とは下側のことである。
【0019】
また、切替開閉器内蔵盤1における前記したそれぞれの方向とは別に、筐体2、切替開閉器3、電気機器4、導電接続部8及びカバー部9の構成を説明するに際して、それぞれの縦の方向を「縦方向z」と、それぞれの横の方向を「横方向y」と、それぞれの高さの方向を「高さ方向x」と規定する。なお、縦方向zと横方向yと高さ方向xとは直交している。図1において、縦方向zの一方側z1が上側、縦方向zの他方側z2が下側、横方向yの一方側y1が右側、横方向yの他方側y2が左側であるものとする。また、高さ方向xの一方側x1を図1の紙面表側、高さ方向xの他方側x2を図1の紙面裏側とする。
【0020】
切替開閉器内蔵盤1は、複数の電源系統と負荷系統の間に配置され、複数の電源系統と負荷系統との接続状態を切り替えるように構成されている。説明の便宜上、まず、電源系統と負荷系統について説明する。
【0021】
電源系統は、第一電源から電気が流れる第一電源系統と、第二電源から電気が流れる第二電源系統とを備える。第一電源系統は、商用電源(発電設備等)である第一電源と、第一電源に電気的に接続される第一導体Aと、を備えている。第二電源系統は、分散電源である第二電源と、第二電源に電気的に接続される第二導体Bとを備えている。第二電源は、電力を供給可能な電源であり、例えば、蓄電池が該当する。本実施形態では、第一導体Aとして、第一相用の第一導体Aと第二相用の第一導体Aとを備える。第二導体Bについても同様である。なお、第二電源は発電設備等の電源であってもよい。
【0022】
負荷系統は、負荷と、負荷に電気的に接続される負荷導体Cとを備える。負荷としては、例えば、分電盤や電化製品が該当する。本実施形態では、負荷導体Cとして、第一相用の負荷導体Cと第二相用の負荷導体Cとを備える。
【0023】
切替開閉器内蔵盤1は、第一電源系統と第二電源系統と負荷系統とに電気的に接続される。この切替開閉器内蔵盤1は、筐体2と、切替開閉器3と、電気機器4と、導電接続部8と、カバー部9とを備える。
【0024】
筐体2は、少なくとも後述する切替開閉器3を収容する。本実施形態の筐体2は、切替開閉器3、電気機器4、導電接続部8及びカバー部9を収容する。筐体2は、収容部20と、中蓋部2Aと、外蓋部2aとを備える。
【0025】
収容部20は、切替開閉器3や電気機器4や導電接続部8を収容するためのものである。収容部20は、枠部21と、枠部21内に位置する収容本体部22とを備える。
【0026】
図2に示すように、枠部21は、縦方向z及び横方向yにおいて、筐体2の周縁を規定する。枠部21は、周環状に構成される。この枠部21は、筐体2の高さ方向xにおける奥行を確保すべく、高さ方向xに延びる。本実施形態の枠部21は、正面視において、縦方向zが横方向yよりも長い長方形状に構成される。
【0027】
収容本体部22は、切替開閉器3を設置する際、例えば、壁に取り付けられる。収容本体部22は、縦方向zと横方向yに広がる面状に構成される。本実施形態の収容本体部22は、縦方向zが横方向yよりも長い長方形状である。収容本体部22は、筐体2の高さ方向xにおいて枠部21よりも他方側x2に位置し、筐体2の背面を規定する。そのため、収容部20は、収容本体部22を底面とし、枠部21を収容本体部22の周縁から高さ方向xの一方側x1に起立する側面として収容本体部22と対向する側が開口する箱状である。
【0028】
本実施形態の収容本体部22には、収容部20内に収容する機器を位置決めするための位置決構造と、収容部20内に第一導体Aや第二導体B、負荷導体Cを挿通するための導体挿通部230と、後述するブレーカ接続部7を支持する接続支持部240とが設けられる。
【0029】
位置決構造は、収容本体部22から高さ方向xで突出している。位置決構造は、後述する切替開閉器3を収容部20内で位置決めするための切替位置決部220と、後述する電気機器4を収容部20内で位置決めするための電気位置決部とを備える。
【0030】
図2に示すように、切替位置決部220は、縦方向zに延びる。本実施形態では、一対の切替位置決部220,220が、横方向yで離間して配置されている。また、本実施形態の一対の切替位置決部220,220は、横方向yで対向配置されている。
【0031】
図2に示すように、電気位置決部は、切替位置決部220よりも縦方向zの一方側z1に配置されている。電気位置決部は、後述する主幹ブレーカ5を収容部20内で位置決めするための主幹位置決部222と、後述する分岐ブレーカ6を収容部20内で位置決めするための分岐位置決部225とを備える。
【0032】
図2に示すように、主幹位置決部222は、横方向yに延びる主幹一方位置決部223と、横方向yに延び、且つ縦方向zで対向する一対の主幹他方位置決部224,224とを備える。主幹一方位置決部223は、一対の主幹他方位置決部224,224よりも横方向yの他方側y2、且つ縦方向zの一方側z1に配置されている。
【0033】
図2に示すように、分岐位置決部225は、横方向yに延びる。本実施形態では、一対の分岐位置決部225,225が、縦方向zで離間して配置されている。また、本実施形態の分岐位置決部225は、主幹位置決部222よりも縦方向zの一方側z1に配置されている。一対の分岐位置決部225,225のうち、縦方向zの一方側z1に配置される分岐位置決部225は、横方向yに延びることにより、後述する負荷導体挿通部233の縦方向zの他方側z2の一辺を規定している。
【0034】
図2,3に示すように、導体挿通部230は、第一導体Aと第二導体Bとを収容部20内に挿通可能な電源導体挿通部231と、負荷導体Cを収容部20内に挿通可能な負荷導体挿通部233とを備える。
【0035】
電源導体挿通部231は、収容本体部22を貫通するように形成される。本実施形態の電源導体挿通部231は、縦方向zの一方側z1から他方側z2に進むほど、横方向yの長さが長くなる台形状の開口として構成される。そのため、電源導体挿通部231は、横方向yの一方側y1において、縦方向zの一方側z1から他方側z2に進むほど横方向yの一方側y1に傾斜する一方の傾斜部232を備え、横方向yの他方側y2において、縦方向zの一方側z1から他方側z2に進むほど横方向yの他方側y2に傾斜する他方の傾斜部232を備える。本実施形態の電源導体挿通部231は、横方向yの長さが縦方向zの長さよりも長い。また、本実施形態の電源導体挿通部231は、横方向yの長さが、横方向yで離間する一対の切替位置決部220,220の距離よりも短い。さらに、本実施形態の電源導体挿通部231は、収容本体部22において、位置決構造よりも縦方向zの他方側z2に配置されている。具体的に、電源導体挿通部231は、位置決構造よりも縦方向zの他方側z2において、一対の切替位置決部220,220の間に配置される。
【0036】
負荷導体挿通部233は、収容本体部22を貫通するように形成される。図2,3に示すように、この負荷導体挿通部233は、横方向yの長さが縦方向zの長さよりも長い長方形状の開口として構成される。本実施形態の負荷導体挿通部233は、位置決構造よりも縦方向zの一方側z1に配置されている。そのため、電源導体挿通部231と負荷導体挿通部233とは、縦方向zで離間して配置されている。また、本実施形態の負荷導体挿通部233は、横方向yにおいて、電源導体挿通部231よりも長く構成されている。
【0037】
図3に示すように、接続支持部240は、後述するブレーカ接続部7を支持するために利用される。接続支持部240は、高さ方向xと横方向yに広がる第一隔絶部241と、高さ方向xと縦方向zに広がる第二隔絶部242とを備える。第二隔絶部242は、第一隔絶部241よりも横方向yの一方側y1、且つ縦方向zの一方側z1に配置される。接続支持部240は、縦方向zにおいて、主幹位置決部222と分岐位置決部225との間に配置されている。
【0038】
図1に示すように、中蓋部2Aは、切替開閉器3、電気機器4、導電接続部8、カバー部9を収容部20に収容した状態で、切替開閉器3、電気機器4、導電接続部8、カバー部9の前面を覆うためのものである。中蓋部2Aは、縦方向zと横方向yに広がる平板状に構成される。中蓋部2Aは、縦方向zが横方向yよりも長い長方形状である。本実施形態の中蓋部2Aには、切替開閉器3、主幹ブレーカ5及び分岐ブレーカ6の位置に合わせて、窓部(採番しない)が形成されている。
【0039】
外蓋部2aは、収容部20内を覆うためのものである。外蓋部2aは、収容部20に取り付けられる外蓋本体部2bと、外蓋本体部2b覆う外蓋扉部2dとを備える。外蓋本体部2bには、収容部20内の一部を露出させるための開口部2cが形成されている。外蓋扉部2dは、開口部2cを覆う。本実施形態の外蓋扉部2dは、外蓋本体部2bの縦方向zの一方側z1に取り付けられている。また、本実施形態の外蓋扉部2dは、揺動により、外蓋本体部2bの開口部2cを覆う閉位置と、開口部2cを開放する開位置とに切替可能に構成される。
【0040】
図2に示すように、筐体2は、負荷導体挿通部233が第二方向Zの一方側Z1、電源導体挿通部231が第二方向Zの他方側Z2に配置されるように、横方向yを第一方向Y、縦方向zを第二方向Z、高さ方向xを前後方向Xに合わせた状態で、壁に設置される。
【0041】
切替開閉器3は、負荷系統に対して電気を供給する電源系統を第一電源系統又は第二電源系統に切り替えるためのものである。切替開閉器3は、高さ方向xで対向し、且つ縦方向zと横方向yに広がる正面部30及び背面部31と、縦方向zと高さ方向xに広がる一対の縦側面部32,32と、横方向yと高さ方向xに広がる一対の横側面部33,33とを備える。
【0042】
切替開閉器3は、正面部30において、横方向yの一方側y1及び他方側y2の端部が切り欠かれている。そのため、正面部30は、高さ方向xの一方端として構成される正面本体部300と、前側台部301と、後側台部302とを備える。
【0043】
前側台部301は、高さ方向xにおいて略同一の位置になるように二つ配置されている。二つの前側台部301のうち、一方の前側台部301は、正面本体部300よりも横方向yの一方側y1に配置され、他方の前側台部301は、正面本体部300よりも横方向yの他方側y2に配置されている。本実施形態では、二つの前側台部301は、高さ方向xにおいて、正面本体部300よりも背面部31側に配置される。
【0044】
後側台部302は、高さ方向xにおいて二つの前側台部301よりも背面部31側に配置されている。後側台部302は、横方向yにおいて、一方の前側台部301よりも一方側y1に配置されている。
【0045】
二つの前側台部301及び後側台部302には、高さ方向xにおいて正面本体部300側に突出する壁部(採番しない)が設けられている。本実施形態の壁部は、横方向yに配置される一対の側壁部3A,3Aと、側壁部3A,3A同士の間に配置される間壁部3Bとを備える。
【0046】
本実施形態では、横側面部33の横方向yの長さが、縦側面部32の縦方向zの長さよりも長い。そのため、本実施形態の切替開閉器3は、横方向yの長さが縦方向zの長さよりも長く構成される。
【0047】
切替開閉器3は、第一電源系統に電気的に接続可能な第一側端子部3aと、第二電源系統に電気的に接続可能な第二側端子部3bと、負荷系統に電気的に接続可能な負荷側端子部3cとを備える。また、本実施形態の切替開閉器3は、電源系統を第一電源系統又は第二電源系統に切り替え操作するための切替ハンドル3dを有する。そのため、本実施形態の切替開閉器3は、手動切替開閉器である。
【0048】
本実施形態の第一側端子部3aは、ねじを挿通することにより固定を行う、いわゆる「挿通方式」の端子部である。第一側端子部3aは、横方向yの一方側y1に配置されている。図5に示すように、本実施形態の第一側端子部3aは、一方の前側台部301に配置されている。ここで、本実施形態の第一側端子部3aは、第一相用の第一側端子部3aと、第二相用の第一側端子部3aとを備える。そして、第一相用の第一側端子部3aと第二相用の第一側端子部3aとは、一方の前側台部301において、側壁部3Aと間壁部3Bとの間に配置されている。そのため、第一相用の第一側端子部3aと第二相用の第一側端子部3aとは、縦方向zに並ぶように配置されている。よって、第一相用の第一側端子部3aと第二相用の第一側端子部3aとは、間壁部3Bにより縦方向zで隔絶されている。また、本実施形態の第一相用の第一側端子部3aと第二相用の第一側端子部3aとは、側壁部3Aと間壁部3Bとの間に配置されることにより、横方向yの一方側y1から第一導体Aを接続可能である。よって、側壁部3Aと間壁部3Bとの間が横方向yの一方側y1へ向けて開口しており、その開口から第一導体Aを挿入可能で、第一導体Aを第一側端子部3aに接続できる。なお、図5に示すように、本実施形態では、第一相用の第一側端子部3aと第二相用の第一側端子部3aとは、高さ方向xで略同一の位置に配置される。
【0049】
本実施形態の第二側端子部3bは、ねじを挿通することにより固定を行う、いわゆる「挿通方式」の端子部である。図3に示すように、第二側端子部3bは、横方向yの他方側y2に配置されている。図6に示すように、本実施形態の第二側端子部3bは、他方の前側台部301に配置されている。よって、切替開閉器3において、第一側端子部3aと第二側端子部3bとは、正面部30の横方向yにおいて別々の側に設けられている。また、第一側端子部3aと第二側端子部3bとは、高さ方向xにおいて略同一の位置に配置されている。ここで、本実施形態の第二側端子部3bは、第一相用の第二側端子部3bと、第二相用の第二側端子部3bとを備える。そして、第一相用の第二側端子部3bと第二相用の第二側端子部3bとは、側壁部3Aと間壁部3Bとの間に配置されている。そのため、第一相用の第二側端子部3bと第二相用の第二側端子部3bとは、縦方向zに並ぶように配置されている。よって、第一相用の第二側端子部3bと第二相用の第二側端子部3bとは、間壁部3Bにより縦方向zで隔絶されている。また、本実施形態の第一相用の第二側端子部3bと第二相用の第二側端子部3bとは、側壁部3Aと間壁部3Bとの間に配置されることにより、横方向yの他方側y2から第二導体Bを接続可能である。よって、側壁部3Aと間壁部3Bとの間が横方向yの他方側y2へ向けて開口しており、その開口から第二導体Bを挿入可能で、第二導体Bを第二側端子部3bに接続できる。なお、図6に示すように、本実施形態では、第一相用の第二側端子部3bと第二相用の第二側端子部3bとは、高さ方向xで略同一の位置に配置される。
【0050】
本実施形態の負荷側端子部3cは、ねじを挿通することにより固定を行う、いわゆる「挿通方式」の端子部である。負荷側端子部3cは、横方向yの一方側y1に配置されている。図5に示すように、本実施形態では、負荷側端子部3cは、後側台部302に配置されている。そのため、本実施形態の負荷側端子部3cは、横方向yにおいて、第一側端子部3a及び第二側端子部3bよりも一方側y1に配置されている。また、本実施形態の負荷側端子部3cは、高さ方向xにおいて、第一側端子部3a及び第二側端子部3bよりも背面部31側に配置されている。
【0051】
本実施形態の負荷側端子部3cは、第一相用の負荷側端子部3cと、第二相用の負荷側端子部3cとを備える。そして、第一相用の負荷側端子部3cと第二相用の負荷側端子部3cとは、側壁部3Aと間壁部3Bとの間に配置されている。そのため、第一相用の負荷側端子部3cと第二相用の負荷側端子部3cとは、縦方向zに並ぶように配置されている。よって、第一相用の負荷側端子部3cと第二相用の負荷側端子部3cとは、間壁部3Bにより縦方向zで隔絶されている。また、本実施形態の第一相用の負荷側端子部3cと第二相用の負荷側端子部3cとは、側壁部3Aと間壁部3Bとの間に配置されることにより、横方向yの一方側y1から後述する導電接続部8を接続可能である。よって、側壁部3Aと間壁部3Bとの間が横方向yの一方側y1へ向けて開口しており、その開口から後述する導電接続部8を挿入可能で、導電接続部8を負荷側端子部3cに接続できる。なお、本実施形態では、第一相用の負荷側端子部3cと第二相用の負荷側端子部3cとは、高さ方向xで略同一の位置に配置される。
【0052】
上述の通り、本実施形態では、第一側端子部3aは第一相用及び第二相用の第一側端子部3aを備え、第二側端子部3bは第一相用及び第二相用の第二側端子部3bを備え、負荷側端子部3cは第一相用及び第二相用の負荷側端子部3cを備える。そのため、本実施形態の切替開閉器3は、単相二線式の回路で使用される切替開閉器3である。
【0053】
切替ハンドル3dは、接続する電源系統を第一電源系統又は第二電源系統に切り替えるために操作されるものである。ここで、本実施形態の切替ハンドル3dは、正面本体部300に設けられている。そのため、本実施形態の切替ハンドル3dは、横方向yにおいて、第一側端子部3aと第二側端子部3bとの間に配置されている。また、本実施形態の切替ハンドル3dは、横方向yに操作可能に構成される。具体的に、切替ハンドル3dは、横方向yに回動するように構成される。よって、本実施形態の切替ハンドル3dは、第一側端子部3a側に回動することにより、接続する電源系統を第一電源系統に切り替え、第二側端子部3b側に回動することにより、接続する電源系統を第二電源系統に切り替えるように構成される。
【0054】
切替開閉器3は、収容本体部22に設置される。本実施形態では、正面部30が前側、背面部31が後ろ側に配置され、第一側端子部3aが第一方向Yの一方側Y1、第二側端子部3bが第一方向Yの他方側Y2に配置されるように、横方向y、縦方向z及び高さ方向xそれぞれを第一方向Y、第二方向Z及び前後方向Xに合わせた状態で、切替開閉器3が収容本体部22に設置される。ここで、本実施形態の切替開閉器3は、横方向yの長さが一対の切替位置決部220,220の距離よりも短く構成される。そのため、切替開閉器3は、一対の切替位置決部220,220の間に配置できる。具体的に、本実施形態の切替開閉器3は、一対の縦側面部32,32を一対の切替位置決部220,220に当接した状態で、収容本体部22に設置される。よって、収容本体部22に設置した状態では、切替開閉器3は、第二方向Zにおいて電源導体挿通部231よりも一方側Z1、負荷導体挿通部233よりも他方側Z2に配置される。
【0055】
図3に示すように、横側面部33は、第一方向Yにおいて電源導体挿通部231よりも長く、切替開閉器3を収容本体部22に設置した状態では、第一方向Yの一方側Y1に配置される縦側面部32が、一方の傾斜部232よりも第一方向Yの一方側Y1に配置され、第一方向Yの他方側Y2に配置される縦側面部32が、他方の傾斜部232よりも第一方向Yの他方側Y2に配置される。また、第二方向Zの他方側Z2に配置される横側面部33は、第二方向Zにおいて、電源導体挿通部231の第二方向Zの一方側Z1の一辺よりも一方側Z1に配置されている。さらに、第二方向Zの他方側Z2に配置される横側面部33が、第二方向Zにおいて、電源導体挿通部231の第二方向Zの一方側Z1の一辺と並んでいる。
【0056】
切替開閉器3を収容本体部22に設置した状態では、第一側端子部3a及び負荷側端子部3cは、第一方向Yにおいて、電源導体挿通部231よりも一方側Y1に配置される。また、第二側端子部3bは、第一方向Yにおいて、電源導体挿通部231よりも他方側Y2に配置される。さらに、第一側端子部3aは、第一方向Yの一方側Y1に向けて配置されることにより、第一方向Yの一方側Y1から第一導体Aと電気的に接続可能に構成され、第二側端子部3bは、第一方向Yの他方側Y2に向けて配置されることにより、第一方向Yの他方側Y2から第二導体Bと電気的に接続可能に構成される。負荷側端子部3cは、第一側端子部3aよりも第一方向Yの一方側Y1に配置され、且つ第一方向Yの一方側Y1に向けて配置されることにより、第一方向Yの一方側Y1から後述する導電接続部8と電気的に接続可能に構成される。加えて、負荷側端子部3cは、前後方向Xにおいて、第一側端子部3a及び第二側端子部3bよりも後ろ側に配置される。切替ハンドル3dは、第一方向Yで操作可能となるように前側に配置される。
【0057】
また、図2に示すように、本実施形態では、切替開閉器3を収容本体部22に設置した状態において、第一側端子部3a及び第二側端子部3bが前側から端子カバー部3Xにより覆われる。
【0058】
また、切替開閉器3を収容本体部22に設置した状態では、切替ハンドル3dが電源導体挿通部231の第一方向Yにおける略中央から第二方向Zの一方側Z1に位置している。
【0059】
電気機器4は、電路において、切替開閉器3よりも負荷側に配置される。電気機器4は、切替開閉器3の負荷側端子部3cと電気的に接続可能な電気入力端子部と、負荷と電気的に接続可能な電気出力端子部とを備える。具体的に、本実施形態の電気機器4は、主幹ブレーカ5と、複数の分岐ブレーカ6と、主幹ブレーカ5と分岐ブレーカ6とを電気的に接続するブレーカ接続部7とを備える。
【0060】
主幹ブレーカ5は、電路を切断して負荷側の機器を保護するためのものである。主幹ブレーカ5は、高さ方向xで対向し、且つ縦方向zと横方向yに広がる主幹正面部50及び主幹背面部51と、縦方向zと高さ方向xに広がる一対の主幹縦側面部52,52と、横方向yと高さ方向xに広がる一対の主幹横側面部53,53とを備える。
【0061】
主幹ブレーカ5は、主幹正面部50において、横方向yの一方側y1及び他方側y2が切り欠かれている。そのため、主幹正面部50は、高さ方向xの一方端として構成される主幹正面本体部500と、高さ方向xで主幹正面本体部500よりも背面部31側に配置される一対の主幹台部501,501とを備える。
【0062】
一対の主幹台部501,501のうち、一方の主幹台部501は、主幹正面本体部500よりも横方向yの一方側y1に配置される。一方の主幹台部501は、縦方向zで切り欠きの深さが異なる。そのため、図5に示すように、一方の主幹台部501は、高さ方向xにおいて、主幹正面本体部500側に配置される他方主幹台本体部502と、主幹背面部51側に配置される一方主幹台本体部503とを備える。本実施形態では、縦方向zの一方側z1に一方主幹台本体部503が配置され、縦方向zの他方側z2に他方主幹台本体部502が配置されている。
【0063】
一方の主幹台部501には、縦方向zの両端部に一対の側壁部5A,5Aが設けられ、一方主幹台本体部503と他方主幹台本体部502との間に間壁部5Bが設けられている。
【0064】
一対の主幹台部501,501のうち、他方の主幹台部501は、主幹正面本体部500よりも横方向yの他方側y2に配置される。他方の主幹台部501は、縦方向zで切り欠きの深さが異なる。そのため、図6に示すように、他方の主幹台部501は、高さ方向xにおいて、主幹正面本体部500側に配置される他方主幹台本体部502と、背面部31側に配置される一方主幹台本体部503とを備える。本実施形態では、縦方向zの一方側z1に一方主幹台本体部503が配置され、縦方向zの他方側z2に他方主幹台本体部502が配置されている。
【0065】
他方の主幹台部501には、縦方向zの両端部に一対の側壁部5A,5Aが設けられ、一方主幹台本体部503と他方主幹台本体部502との間に間壁部5Bが設けられている。
【0066】
図5に示すように、本実施形態では、一対の主幹縦側面部52,52のうち、横方向yの一方側y1に配置される主幹縦側面部52には、主幹ブレーカ5を収容本体部22に設置する際に利用される主幹取付部520が形成される。主幹取付部520は、縦方向zと横方向yに広がる板状に構成される。この主幹取付部520には、ねじを挿通するためのねじ孔が形成される。また、この主幹取付部520は、主幹縦側面部52から横方向yの一方側y1に配置される。
【0067】
本実施形態では、主幹横側面部53の横方向yの長さが、主幹縦側面部52の縦方向zの長さよりも長い。そのため、本実施形態の主幹ブレーカ5は、横方向yの長さが縦方向zの長さよりも長く構成される。
【0068】
主幹ブレーカ5は、主幹入力端子部5aと、主幹出力端子部5bと、主幹ハンドル5cとを備える。
【0069】
本実施形態の主幹入力端子部5aは、ねじを挿通することにより固定を行う、いわゆる「挿通方式」の端子部である。主幹入力端子部5aは、横方向yの一方側y1に配置されている。本実施形態では、主幹入力端子部5aは、一方の主幹台部501に配置されている。ここで、本実施形態の主幹入力端子部5aは、第一相用の主幹入力端子部5aと、第二相用の主幹入力端子部5aとを備える。そして、第一相用の主幹入力端子部5aは、他方主幹台本体部502に配置され、第二相用の主幹入力端子部5aは、一方主幹台本体部503に配置されている。よって、本実施形態では、第一相用の主幹入力端子部5aと第二相用の主幹入力端子部5aとは、高さ方向xで異なる位置に配置されている。また、第一相用の主幹入力端子部5aと第二相用の主幹入力端子部5aとは、縦方向zに並ぶように配置されている。第一相用の主幹入力端子部5aと第二相用の主幹入力端子部5aとは、間壁部5Bにより縦方向zで隔絶されている。さらに、本実施形態の第一相用の主幹入力端子部5aと第二相用の主幹入力端子部5aとは、側壁部5Aと間壁部5Bとの間に配置されていることにより、横方向yの一方側y1から後述する導電接続部8を接続可能である。よって、側壁部5Aと間壁部5Bとの間が横方向yの一方側y1へ向けて開口しており、その開口から後述する導電接続部8を挿入可能で、導電接続部8を主幹入力端子部5aに接続できる。本実施形態では、主幹入力端子部5aが電気機器4の電気入力端子部として構成される。
【0070】
本実施形態の主幹出力端子部5bは、ねじを挿通することにより固定を行う、いわゆる「挿通方式」の端子部である。主幹出力端子部5bは、横方向yの他方側y2に配置されている。本実施形態の主幹出力端子部5bは、他方の主幹台部501に配置されている。よって、主幹入力端子部5aと主幹出力端子部5bとは、主幹ブレーカ5の横方向yにおいて、別々の端部に設けられている。ここで、本実施形態の主幹出力端子部5bは、第一相用の主幹出力端子部5bと、第二相用の主幹出力端子部5bとを備える。そして、第一相用の主幹出力端子部5bは他方主幹台本体部502に配置され、第二相用の主幹出力端子部5bは、一方主幹台本体部503に配置されている。よって、第一相用の主幹出力端子部5bと第二相用の主幹出力端子部5bとは、高さ方向xで異なる位置に配置されている。また、第一相用の主幹出力端子部5bと第二相用の主幹出力端子部5bとは、縦方向zに並ぶように配置されている。第一相用の主幹出力端子部5bと第二相用の主幹出力端子部5bとは、間壁部5Bにより縦方向zで隔絶されている。さらに、本実施形態の第一相用の主幹出力端子部5bと第二相用の主幹出力端子部5bとは、側壁部5Aと間壁部5Bとの間に配置されていることにより、横方向yの他方側y2から後述するブレーカ接続部7を接続可能である。よって、側壁部5Aと間壁部5Bとの間が横方向yの他方側y2へ向けて開口しており、その開口から後述するブレーカ接続部7を挿入可能で、ブレーカ接続部7を主幹出力端子部5bに接続できる。
【0071】
主幹ハンドル5cは、電気の導通と導通解除を切り替えるために操作されるものである。ここで、本実施形態の主幹ハンドル5cは、主幹正面本体部500に設けられている。そのため、主幹ハンドル5cは、横方向yにおいて、主幹入力端子部5aと主幹出力端子部5bとの間に配置される。また、本実施形態の主幹ハンドル5cは、横方向yに操作可能に構成される。具体的に、主幹ハンドル5cは、横方向yに回動するように構成される。
【0072】
主幹ブレーカ5は、収容本体部22に設置される。本実施形態では、主幹正面部50が前側、主幹背面部51が後ろ側に配置され、主幹入力端子部5aが第一方向Yの一方側Y1、主幹出力端子部5bが第一方向Yの他方側Y2に配置されるように、横方向y、縦方向z及び高さ方向xそれぞれを第一方向Y、第二方向Z及び前後方向Xに合わせた状態で、主幹ブレーカ5が収容本体部22に設置される。ここで、本実施形態では、一対の主幹横側面部53,53のうち、第二方向Zの一方側Z1に配置される主幹横側面部53は主幹一方位置決部223に当接し、主幹取付部520が一対の主幹他方位置決部224,224に当接するように、主幹ブレーカ5は、収容本体部22に設置される。よって、収容本体部22に設置した状態では、主幹ブレーカ5は、切替開閉器3よりも第二方向Zの一方側Z1に配置される。具体的に、主幹ブレーカ5は、第二方向Zで、切替開閉器3の隣に位置するように配置される。そのため、第二方向Zの他方側Z2に配置される主幹横側面部53は、第二方向Zの一方側Z1に配置される横側面部33と対向配置される。主幹入力端子部5aは、第二方向Zにおいて、第一側端子部3aと負荷側端子部3cよりも一方側Z1に配置され、主幹出力端子部5bは、第二方向Zにおいて、第二側端子部3bよりも一方側Z1に配置される。具体的に、図5に示すように、主幹入力端子部5aは、第二方向Zで、第一側端子部3aと負荷側端子部3cの隣に位置するように配置され、図6に示すように、主幹出力端子部5bは、第二方向Zで、第二側端子部3bの隣に位置するように配置される。
【0073】
主幹ブレーカ5が収容本体部22に設置された状態では、第一方向Yの一方側Y1に配置される主幹縦側面部52が、第一方向Yの一方側Y1に配置される縦側面部32よりも第一方向Yの他方側Y2に配置され、第一方向Yの他方側Y2に配置される主幹縦側面部52が、第一方向Yの他方側Y2に配置される縦側面部32よりも第一方向Yの他方側Y2に配置されるように、第一方向Yにおいて、主幹ブレーカ5が切替開閉器3に対して位置している。
【0074】
また、主幹ブレーカ5が収容本体部22に設置された状態では、主幹入力端子部5aが第一方向Yの一方側Y1に配置され、主幹出力端子部5bが第一方向Yの他方側Y2に配置される。そして、主幹入力端子部5aは、第一方向Yの一方側Y1に向けて配置されることにより、第一方向Yの一方側Y1から後述する導電接続部8と電気的に接続可能に構成され、主幹出力端子部5bは、第一方向Yの他方側Y2に向けて配置されることにより、第一方向Yの他方側Y2から後述するブレーカ接続部7と電気的に接続可能に構成される。さらに、主幹ハンドル5cは、第一方向Yに操作可能になるように前側に配置される。
【0075】
図5に示すように、本実施形態において、主幹ブレーカ5が収容本体部22に設置された状態では、第一相用の主幹入力端子部5aは、前後方向Xにおいて、第一側端子部3aと略同一の位置に配置される。また、第二相用の主幹入力端子部5aは、前後方向Xにおいて、第一側端子部3aよりも後ろ側に配置され、且つ負荷側端子部3cと略同一の位置に配置される。さらに、図6に示すように、第一相用の主幹出力端子部5bは、前後方向Xにおいて、第二側端子部3bと略同一の位置に配置される。加えて、第二相用の主幹出力端子部5bは、前後方向Xにおいて、第二側端子部3bよりも後ろ側に配置される。
【0076】
分岐ブレーカ6は、電路を切断して負荷側の機器を保護するためのものである。分岐ブレーカ6は、電路において、主幹ブレーカ5よりも負荷側に配置されている。分岐ブレーカ6は、高さ方向xで対向し、且つ縦方向zと横方向yに広がる分岐正面部60及び分岐背面部61と、縦方向zと高さ方向xに広がる一対の分岐縦側面部62,62と、横方向yと高さ方向xに広がる一対の分岐横側面部63,63とを備える。なお、本実施形態の分岐ブレーカ6は、縦方向zの長さが横方向yの長さよりも長い。
【0077】
分岐ブレーカ6は、後述するブレーカ接続部7と電気的に接続される分岐入力端子部6aと、負荷導体Cに電気的に接続可能な分岐出力端子部6bと、電気の導通と導通解除を切り替え操作するための分岐ハンドル6cとを備える。
【0078】
本実施形態の分岐入力端子部6aは、いわゆるプラグイン端子として構成されている。分岐入力端子部6aは、縦方向zの他方側z2に配置される分岐横側面部63に設けられている。本実施形態の分岐入力端子部6aは、第一相用の分岐入力端子部6aと、第二相用の分岐入力端子部6aとを備える。なお、本実施形態では、第一相用の分岐入力端子部6aと第二相用の分岐入力端子部6aとは、高さ方向xで異なる位置に配置されている。図6に示すように、本実施形態では、高さ方向xにおいて、第一相用の分岐入力端子部6aが分岐正面部60側に配置され、第二相用の分岐入力端子部6aが分岐背面部61側に配置される。よって、縦方向zの他方側z2に配置される分岐横側面部63には、分岐入力端子部6aとして縦方向zの他方側z2へ向けて開口が形成され、その開口から縦方向zで後述するブレーカ接続部7(具体的には、分岐接続部72)が挿入可能である。
【0079】
本実施形態の分岐出力端子部6bは、いわゆる速結端子として構成されている。分岐出力端子部6bは、縦方向zの一方側z1に配置される分岐横側面部63に設けられている。本実施形態の分岐出力端子部6bは、第一相用の分岐出力端子部6bと、第二相用の分岐出力端子部6bとを備える。本実施形態では、分岐出力端子部6bが、電気機器4の電気出力端子部として構成される。よって、縦方向zの一方側z1に配置される分岐横側面部63には、分岐出力端子部6bとして縦方向zの一方側z1へ向けて開口が形成され、その開口から縦方向zで負荷導体Cを挿入可能である。
【0080】
分岐ハンドル6cは、操作されることにより、電気の導通と導通解除を切り替える。ここで、本実施形態の分岐ハンドル6cは、分岐正面部60に設けられている。本実施形態の分岐ハンドル6cは、縦方向zに操作可能に構成される。具体的に、分岐ハンドル6cは、縦方向zに回動するように構成される。
【0081】
分岐ブレーカ6は、収容本体部22に設置される。本実施形態では、分岐正面部60が前側、分岐背面部61が後ろ側に配置され、分岐出力端子部6bが第二方向Zの一方側Z1、分岐入力端子部6aが第二方向Zの他方側Z2に配置されるように、横方向y、縦方向z及び高さ方向xそれぞれを第一方向Y、第二方向Z及び前後方向Xに合わせた状態で、分岐ブレーカ6が収容本体部22に設置される。よって、分岐入力端子部6aは、第二方向Zの他方側Z2に向けて配置され、分岐出力端子部6bは、第二方向Zの一方側Z1に向けて配置される。ここで、本実施形態の分岐ブレーカ6の縦方向zの長さは、一対の分岐位置決部225,225の距離よりも短く構成される。そのため、分岐ブレーカ6は、離間して配置される一対の分岐位置決部225,225の間に配置できる。具体的には、一対の分岐横側面部63,63を一対の分岐位置決部225,225に当接した状態で、分岐ブレーカ6は収容本体部22に設置される。よって、収容本体部22に設置した状態で、分岐ブレーカ6は、第二方向Zにおいて主幹ブレーカ5よりも一方側Z1に配置され、負荷導体挿通部233よりも他方側Z2に配置される。ここで、第二方向Zの一方側Z1に配置される分岐位置決部225が負荷導体挿通部233の第二方向Zの他方側Z2の一辺を規定している。そのため、分岐横側面部63を第二方向Zの一方側Z1の分岐位置決部225に当接することにより、分岐横側面部63に設けられる分岐出力端子部6bが、負荷導体挿通部233に向かって配置される。また、本実施形態では、複数(具体的には、2つ)の分岐ブレーカ6が、第一方向Yで並んだ状態で収容本体部22に設置される。具体的に、第一方向Yで並ぶ複数の分岐ブレーカ6の第一方向Yにおける長さが、負荷導体挿通部233の第一方向Yの長さと略同一である。そして、第一方向Yに並ぶ複数の分岐ブレーカ6のうち、第一方向Yのほぼ全域が、負荷導体挿通部233の第一方向Yの両辺の間に収まるように配置されている。そのため、複数の分岐ブレーカ6における分岐出力端子部6bが負荷導体挿通部233に近く配置され、分岐出力端子部6bに負荷導体Cを接続しやすい。
【0082】
分岐ブレーカ6を収容本体部22に設置した状態では、分岐入力端子部6aは、主幹ブレーカ5に向かって配置される。また、図6に示すように、第一相用の分岐入力端子部6aは、前後方向Xにおいて、第一相用の主幹出力端子部5bと略同一の位置に配置される。さらに、第二相用の分岐入力端子部6aは、前後方向Xにおいて、第二相用の主幹出力端子部5bと略同一の位置に配置される。
【0083】
ブレーカ接続部7は、主幹出力端子部5bと分岐入力端子部6aとを電気的に接続する。本実施形態のブレーカ接続部7は、導電性の板状部材(具体的には、銅板)により構成される。また、本実施形態では、第一相用のブレーカ接続部7と、第二相用のブレーカ接続部7とを備える。ブレーカ接続部7は、接続本体部70と、主幹出力端子部5bに接続される主幹接続部71と、分岐入力端子部6aに接続される分岐接続部72とを備える。
【0084】
接続本体部70は、主幹接続部71と分岐接続部72とを接続する。接続本体部70は、縦方向zに延びる接続縦部700と、接続縦部700に連設し且つ横方向yの一方側y1に延びる接続横部701とを備える。
【0085】
本実施形態の主幹接続部71は、ねじを挿通することにより固定を行う、いわゆる「挿通方式」の端子部として構成される。主幹接続部71は、接続縦部700から横方向yの一方側y1に延びる。本実施形態の分岐接続部72は、分岐入力端子部6aに挿し込まれることにより分岐ブレーカ6と電気的に接続される、いわゆる「プラグイン端子」として構成される。分岐接続部72は、接続横部701から縦方向zの一方側z1に延びる。また、本実施形態では、複数の分岐接続部72が横方向yに離間して配置されている。
【0086】
本実施形態では、ブレーカ接続部7は、主幹ブレーカ5の後に収容本体部22に設置される。ブレーカ接続部7を収容本体部22に設置する際には、第一方向Yに横方向yを合わせて接続横部701を接続支持部240に支持させ、接続縦部700が接続横部701から第二方向Zの他方側Z2に延びるように配置し、主幹接続部71を主幹出力端子部5bに接続する。ここで、接続縦部700は、第一方向Yにおいて主幹ブレーカ5及び分岐ブレーカ6よりも他方側Y2で第二方向Zに延び、接続横部701は、主幹ブレーカ5と分岐ブレーカ6との間で接続縦部700から第一方向Yの一方側Y1に延びる。よって、接続本体部70は、主幹出力端子部5bから第二方向Zの一方側Z1に延び、主幹ブレーカ5と分岐ブレーカ6との間で第一方向Yに延びる。また、本実施形態のブレーカ接続部7は、分岐ブレーカ6よりも前に収容本体部22に設置される。そのため、ブレーカ接続部7が収容本体部22に設置されてから、分岐ブレーカ6が収容本体部22に設置されることにより、分岐接続部72が分岐入力端子部6aに接続される。よって、主幹出力端子部5bと分岐入力端子部6aとが電気的に接続される。このように、本実施形態では、ブレーカ接続部7により主幹ブレーカ5と分岐ブレーカ6とが電気的に接続される。また、本実施形態では、複数の分岐ブレーカ6における分岐入力端子部6aが分岐接続部72に接続されることで、各分岐ブレーカ6の分岐入力端子部6aと主幹出力端子部5bとが電気的に接続される。なお、本実施形態では、第一相用のブレーカ接続部7が前側に配置され、第二相用のブレーカ接続部7が後ろ側に配置される。
【0087】
よって、本実施形態の電気機器4は、第二方向Zにおいて、切替開閉器3と電源導体挿通部231よりも一方側Z1、負荷導体挿通部233よりも他方側Z2に配置される。
【0088】
導電接続部8は、筐体2内において、切替開閉器3と電気機器4とを電気的に接続するためのものである。本実施形態の導電接続部8は、導電性の板状部材(具体的には、銅板)により構成される。また、本実施形態では、第一相用の導電接続部8と、第二相用の導電接続部8とを備える。導電接続部8は、導電本体部80と、負荷側端子部3cに接続される切替導電部81と、主幹入力端子部5aに接続される主幹導電部82とを備える。なお、本実施形態では、第一相用の導電接続部8と第二相用の導電接続部8において、導電本体部80の形状が異なる。
【0089】
図5に示すように、第一相用の導電接続部8において、本実施形態の導電本体部80は、縦方向zの一方側z1に進むほど高さ方向xの一方側x1(上側)に配置される段状(具体的には、三段状)に構成される。これに対し、第二相用の導電接続部8における導電本体部80は、平板状に構成される。切替導電部81と主幹導電部82とは、ねじを挿通することにより固定を行う、いわゆる「挿通方式」の端子部である。図3に示すように、切替導電部81と主幹導電部82とは、導電本体部80から横方向yの他方側y2に延出している。
【0090】
導電接続部8は、切替開閉器3及び主幹ブレーカ5の後に収容本体部22に設置される。第一相用の導電接続部8において、切替導電部81が第一相用の負荷側端子部3cに接続され、主幹導電部82が第一相用の主幹入力端子部5aに接続される。また、第二相用の導電接続部8において、切替導電部81が第二相用の負荷側端子部3cに接続され、主幹導電部82が第二相用の主幹入力端子部5aに接続される。また、この導電本体部80は、切替開閉器3と電気機器4よりも第一方向Yの一方側Y1において、第二方向Zに延びるように配置される。よって、負荷側端子部3cと主幹入力端子部5aとが電気的に接続される。このようにして、導電接続部8により、切替開閉器3と電気機器4とを電気的に接続できる。なお、本実施形態では、前後方向Xにおいて、第一相用の導電接続部8が第二相用の導電接続部8よりも前側に配置される。
【0091】
カバー部9は、切替開閉器3において、ブレーカ接続部7や導電接続部8を前側から覆う。カバー部9は、板状部材により構成される。図2に示すように、本実施形態のカバー部9は、主幹出力端子部5bとブレーカ接続部7を覆う接続カバー部90と、負荷側端子部3cと主幹入力端子部5aと導電接続部8とを覆う導電カバー部91とを備える。
【0092】
本実施形態の接続カバー部90は、略L字状の平板部材により構成される。本実施形態の接続カバー部90は、接続支持部240に載置されることによって、主幹出力端子部5bとブレーカ接続部7を前側から覆う。
【0093】
導電カバー部91は、導電カバー本体部910と、導電カバー部91を収容本体に取り付けるために利用されるカバー取付部914とを備える。本実施形態の導電カバー本体部910は、負荷側端子部3cと導電接続部8を覆う負荷側カバー部911と、主幹入力端子部5aと導電接続部8を覆う主幹側カバー部912と、負荷側カバー部911と主幹側端子部とを覆うカバー連結部913とを備える。
【0094】
主幹側カバー部912は、縦方向zと横方向yに広がる平板状に構成される。主幹側カバー部912は、縦方向zの長さが主幹ブレーカ5の縦方向zの長さよりも長い。図5に示すように、主幹側カバー部912は、横方向yにおいて、主幹入力端子部5aと導電接続部8とを覆うことができる長さに設定される。主幹側カバー部912は、負荷側カバー部911よりも縦方向zの一方側z1に配置される。
【0095】
負荷側カバー部911は、縦方向zと横方向yに広がる平板状に構成されている。負荷側カバー部911は、縦方向zの長さが切替開閉器3の縦方向zの長さよりも長い。負荷側カバー部911は、横方向yにおいて、負荷側端子部3cと導電接続部8とを覆うことができる長さに設定される。負荷側カバー部911は、主幹側カバー部912よりも縦方向zの他方側z2に配置されている。また、本実施形態の負荷側カバー部911は、主幹側カバー部912よりも高さ方向xの他方側x2(下側)に配置される。
【0096】
カバー連結部913は、横方向yと高さ方向xに広がる。カバー連結部913は、負荷側カバー部911と主幹側カバー部912とを高さ方向xで連結している。本実施形態のカバー連結部913は、負荷側カバー部911の縦方向zの一方端と主幹側カバー部912の縦方向zの他方端に連設している。
【0097】
カバー取付部914は、横方向yと高さ方向xに広がる。本実施形態では、一対のカバー取付部914,914が導電カバー本体部910の両側に配置されている。また、一対のカバー取付部914,914は、縦方向zで対向するように配置されている。縦方向zの一方側z1に配置されるカバー取付部914は、高さ方向xの長さが主幹ブレーカ5の主幹背面部51から一方の主幹台部501よりも長い。このカバー取付部914は、主幹側カバー部912の縦方向zの一方端に連設している。縦方向zの他方側z2に配置されるカバー取付部914は、高さ方向xの長さが切替開閉器3の背面部31から後側台部302よりも長い。また、このカバー取付部914は、負荷側カバー部911の縦方向zの他方端に連設している。
【0098】
導電カバー部91は、切替開閉器3、主幹ブレーカ5及び導電接続部8の後に、収容本体部22に設置される。導電カバー部91を収容本体部22に設置する際には、負荷側カバー部911で負荷側端子部3c及び導電接続部8を覆い、主幹側カバー部912で主幹入力端子部5a及び導電接続部8を覆うように、導電カバー本体部910を切替開閉器3及び主幹ブレーカ5の前側に配置する。そして、導電接続部8を第二方向Zの一方側Z1及び他方側Z2から覆うように、一対のカバー取付部914,914を第二方向Zで対向させる。
【0099】
よって、導電カバー部91を収容本体部22に設置した際には、主幹側カバー部912が前側に配置され、負荷側カバー部911が後ろ側に配置され、カバー連結部913が前後方向Xに延びる。具体的に、負荷側カバー部911は、負荷側端子部3cよりも前側で、且つ第二側端子部3bよりも後ろ側に配置される。また、カバー取付部914が第二方向Zの一方側Z1及び他方側Z2から導電接続部8を覆う。さらに、負荷側カバー部911は、第二側端子部3bよりも後ろ側に配置される。
【0100】
以上、本実施形態によれば、側壁部3Aと間壁部3Bとの間が横方向yの一方側y1へ向けて開口しており、その開口から第一導体Aを挿入可能で、第一導体Aを第一側端子部3aに接続できる。また、側壁部3Aと間壁部3Bとの間が横方向yの他方側y2へ向けて開口しており、その開口から第二導体Bを挿入可能で、第二導体Bを第二側端子部3bに接続できる。そのため、電源導体挿通部231を介して、筐体2内に挿通された第一導体Aと第二導体Bとを配線する際には、第一導体Aを第一方向Y及び第二方向Zのうち、他方の方向である第一方向Yの一方側Y1、第二導体Bを前記他方の方向である第一方向Yの他方側Y2に分けるように配線でき、作業者による配線誤りを抑制できる。具体的に、第一導体Aを第一方向Yの一方側Y1から第一側端子部3aに接続でき、第二導体Bを第一方向Yの他方側Y2から第二側端子部3bに接続できる。また、第一導体Aを第一方向Yの一方側Y1、第二導体Bを第一方向Yの他方側Y2に分けることにより、配線同士が干渉することを防止できる。
【0101】
また、本実施形態において、切替開閉器3を収容本体部22に設置した状態では、切替開閉器3は、第一方向Y及び第二方向Zのうち、一方の方向である第二方向Zにおいて電源導体挿通部231よりも一方側Z1に配置される。そのため、例えば、壁に取り付けた切替開閉器内蔵盤1に対して配線作業を行う際には、切替開閉器3が、電源導体挿通部231を介して、第一導体Aと第二導体Bとを筐体2内に挿通することの妨げになるのを防止でき、スムーズに配線作業を行うことができる。
【0102】
また、本実施形態の電気機器4は、第二方向Zにおいて、切替開閉器3と電源導体挿通部231よりも一方側Z1、負荷導体挿通部233よりも他方側Z2に配置される。そのため、電気機器4が第一導体Aと第二導体Bの電源導体挿通部231に対する挿通と負荷導体Cの負荷導体挿通部233に対する挿通を妨げることを防止できる。
【0103】
具体的に、本実施形態の負荷導体挿通部233は、位置決構造よりも第二方向Zの一方側Z1に配置されている。ここで、電気機器4が備える分岐ブレーカ6は、筐体2内において、位置決構造が備える分岐位置決部225に当接されることにより、負荷導体挿通部233よりも第二方向Zの他方側Z2に配置される。よって、負荷導体挿通部233は、第二方向Zにおいて、電気機器4よりも一方側Z1に配置される。したがって、負荷導体挿通部233を介して、負荷導体Cを筐体2内に挿通する際には、電気機器4が、負荷導体Cの挿通の妨げになることを防止でき、スムーズに配線作業を行うことができる。
【0104】
また、本実施形態の電源導体挿通部231は、横方向yの一方側y1において、縦方向zの一方側z1から他方側z2に進むほど横方向yの一方側y1に傾斜する一方の傾斜部232を備える。そして、第一側端子部3aは第一相用及び第二相用の第一側端子部3aを備える。そのため、例えば、第一相用の第一導体Aと第二相用の第一導体Aとを一方の傾斜部232に当てるように配線する際には、第一方向Yにおいて、第一相用の第一導体Aと第二相用の第一導体Aとを離間できるため、第一相用の第一導体Aと第二相用の第一導体Aとが干渉することを防止できる。なお、本実施形態の電源導体挿通部231は、他方の傾斜部232を備えるため、第二導体Bについても同様である。
【0105】
また、本実施形態では、正面部30が二つの前側台部301と後側台部302とを備え、後側台部302は、高さ方向xにおいて、二つの前側台部301よりも背面部31側に配置される。そして、第一側端子部3aは一方の前側台部301に配置され、第二側端子部3bは他方の前側台部301に配置され、負荷側端子部3cは後側台部302に配置されている。そのため、前後方向Xにおいて、負荷側端子部3cは第一側端子部3a及び第二側端子部3bよりも後ろ側に配置される。よって、例えば、作業者が、第一側端子部3aと第一導体Aとを接続し、第二側端子部3bと第二導体Bとを接続する配線作業を行う際には、負荷側端子部3cが接続の妨げになることを防止でき、接続作業を行いやすい。
【0106】
また、本実施形態では、切替開閉器3は、第二方向Zにおいて電源導体挿通部231よりも一方側Z1に配置され、電路において切替開閉器3よりも負荷側に配置される電気機器4が切替開閉器3よりも一方側Z1に配置され、且つ負荷導体挿通部233よりも他方側Z2に配置される。そのため、切替開閉器内蔵盤1内は、電気が第二方向Zの他方側Z2から一方側Z1に流れるように機器が配置されると共に配線がなされるように構成されているため、電気の流れがわかりやすい。
【0107】
また、本実施形態の収容本体部22には、導体挿通部230が形成されている。そのため、前後方向Xの後ろ側から配線できるため、例えば、収容本体部22を壁に設置する際には、壁内に通された導体を後ろ側から配線できると共に、導体を隠すことができるため、切替開閉器内蔵盤1の見栄えを良くできる。
【0108】
また、本実施形態では、第一側端子部3aは、第一方向Yにおける一方側Y1に配置され、第二側端子部3bは、第一方向Yにおいて、第一側端子部3aよりも他方側Y2に配置されている。そのため、第一導体A及び第二導体Bを筐体2内に挿入した際には、第一導体Aを第一方向Yにおける一方側Y1に配線し、第二導体Bを第二方向Zにおける他方側Z2に配線する必要があるため、筐体2内において、配線を整えることができる。
【0109】
また、本実施形態では、筐体2内に収容され、第二方向Zにおいて、切替開閉器3よりも一方側Z1に配置される電気機器4を備え、切替開閉器3は、負荷に電気的に接続可能な負荷側端子部3cを備え、電気機器4は、電気入力端子部を備え、負荷側端子部3cと電気入力端子部とは電気的に接続されている。そのため、電路において、切替開閉器3よりも負荷側に電気機器4を配置できる。具体的には、電気機器4は、主幹ブレーカ5を備え、主幹ブレーカ5の主幹入力端子部5aと負荷側端子部3cとが導電接続部8を介して電気的に接続されている。よって、電路において、切替開閉器3よりも負荷側に主幹ブレーカ5を配置でき、例えば、電路に過電流が流れた場合には、主幹ブレーカ5が電路を切断することにより、負荷側の機器を保護できる。なお、本実施形態では、主幹ブレーカ5よりも負荷側に分岐ブレーカ6が配置されているため、分岐ブレーカ6によっても負荷側の機器を保護できる。
【0110】
また、本実施形態では、主幹入力端子部5aは、第一方向Yにおける一方側Y1に配置され、負荷側端子部3cは、第一方向Yにおける一方側Y1に配置される。そのため、主幹入力端子部5aと負荷側端子部3cとは、第一方向Yにおける一方側Y1に配置されるため、主幹入力端子部5aと負荷側端子部3cとは接続しやすい。
【0111】
また、本実施形態では、負荷側端子部3cは、第一方向Yにおいて、第一側端子部3aよりも一方側Y1に配置されている。そのため、例えば、作業者は、前後方向Xの前側から、第一側端子部3aと負荷側端子部3cとを一緒に確認できる。
【0112】
また、本実施形態では、負荷側端子部3cと主幹入力端子部5aとを接続する導電接続部8と、導電接続部8を前後方向Xの前側から覆う導電カバー部91とを備え、導電カバー部91は、第二側端子部3bよりも後ろ側に配置される負荷側カバー部911を備える。そのため、作業者が第一導体Aを第一側端子部3aに接続する際には、導電接続部8が接続作業の妨げになることを防止できると共に、作業者が導電接続部8に触れて感電することを防止できる。
【0113】
また、本実施形態では、主幹入力端子部5aは、第一方向Yにおける一方側Y1に配置され、且つ第一方向Yにおける一方側Y1から負荷側端子部3cと電気的に接続可能に構成され、主幹出力端子部5bは、第一方向Yにおける他方側Y2に配置され、且つ第一方向Yにおける他方側Y2から分岐入力端子部6aと電気的に接続可能に構成される。そのため、第一方向Yにおいて、負荷側端子部3cと主幹入力端子部5aとの接続と、主幹出力端子部5bと分岐入力部との接続を分けることができ、互いに干渉することを防止できる。
【0114】
また、本実施形態では、分岐入力端子部6aが第二方向Zの他方側Z2に配置される。そのため、分岐入力端子部6aは、第二方向Zにおいて、主幹ブレーカ5に向かって配置される。よって、主幹出力端子部5bと分岐入力端子部6aの配置を近くできる。
【0115】
また、本実施形態では、第二方向Zにおいて、分岐ブレーカ6よりも一方側Z1には、負荷に電気的に接続される負荷導体Cが挿通される負荷導体挿通部233が形成され、分岐ブレーカ6は、負荷導体Cに電気的に接続可能な分岐出力端子部6bを備え、分岐出力端子部6bは、分岐入力端子部6aよりも第二方向Zにおける一方側Z1に配置され、且つ第二方向Zにおける一方側Z1から負荷導体Cが接続可能に構成される。そのため、分岐出力端子部6bに負荷導体Cを接続しやすい。
【0116】
また、本実施形態では、複数の分岐ブレーカ6を備え、各分岐ブレーカ6の分岐入力端子部6aと主幹出力端子部5bとが電気的に接続している。そのため、電路において、主幹ブレーカ5よりも負荷側は分岐するように構成できるため、複数の負荷側の機器に電気を流すことができる。
【0117】
また、本実施形態では、切替開閉器3は、前後方向Xにおける前側に、電源を第一電源系統又は第二電源系統に切り替え操作するための切替ハンドル3dを備え、主幹ブレーカ5は、前後方向Xにおける前側に、電気の導通と導通解除を切り替え操作するための主幹ハンドル5cを備え、切替ハンドル3dと主幹ハンドル5cとは、第一方向Yで操作可能に構成される。そのため、切替ハンドル3dと主幹ハンドル5cとを操作可能な方向が同一であるため、切替開閉器内蔵盤1の見栄えを良くできる。
【0118】
また、本実施形態では、分岐ブレーカ6は、前後方向Xにおける前側に、電気の導通と導通解除を切り替え操作するための分岐ハンドル6cを備え、分岐ハンドル6cは、第二方向Zで操作可能に構成される。そのため、分岐ハンドル6cの操作可能な方向を、切替ハンドル3dと主幹ハンドル5cの操作可能な方向とは変えることができるため、操作するハンドルの選択誤りを抑制できる。
【0119】
また、本実施形態では、主幹入力端子部5aは、第一相用の主幹入力端子部5aを備え、第一側端子部3aと第一相用の主幹入力端子部5aとが、前後方向Xで略同一の位置に配置される。そのため、端子同士の配置を整えることができ、見栄えを良くすることができる。
【0120】
また、本実施形態では、主幹入力端子部5aは、第二相用の主幹入力端子部5aを備え、負荷側端子部3cと第二相用の主幹入力端子部5aとが、前後方向Xで略同一の位置に配置される。そのため、端子同士の配置を整えることができ、見栄えを良くすることができる。特に、本実施形態において、第二相用の主幹入力端子部5aと第二相用の負荷側端子部3cとが前後方向Xで略同一の位置に配置されるため、導電接続部8による電気的な接続を行いやすい。
【0121】
また、本実施形態では、主幹出力端子部5bは、第一相用の主幹出力端子部5bと、第二相用の主幹出力端子部5bとを備え、分岐入力端子部6aは、第一相用の分岐入力端子部6aと、第二相用の分岐入力端子部6aとを備え、第一相用の主幹出力端子部5bと第一相用の分岐入力端子部6aとは、前後方向Xで略同一の位置に配置され、第二相用の主幹出力端子部5bと第二相用の分岐入力端子部6aとは、前後方向Xで略同一の位置に配置される。そのため、前後方向Xにおいて、第一相用のブレーカ接続部7と第二相用のブレーカ接続部7による各主幹出力端子部5bと各分岐入力端子部6aとの接続を行いやすい。
【0122】
また、本実施形態では、導電カバー本体部910が負荷側端子部3c、主幹入力端子部5a及び導電接続部8を前側から覆うため、筐体2内の見栄えを良くすることができると共に、作業者が負荷側端子部3c、主幹入力端子部5a及び導電接続部8に触れて感電することを防止できる。なお、接続カバー部90についても同様である。
【0123】
また、本実施形態では、カバー連結部913が負荷側カバー部911と主幹側カバー部912とを前後方向Xで連結している。そのため、作業者が、第二方向Zの他方側Z2から第一相用の導電本体部80に接触して感電することを防止できる。さらに、カバー取付部914が第二方向Zの一方側Z1及び他方側Z2から導電接続部8を覆うため、配線作業を行う作業者が、第二方向Zの一方側Z1及び他方側Z2から導電接続部8に接触して感電すること防止できる。
【0124】
また、本実施形態において、切替開閉器3を収容本体部22に設置した状態では、切替ハンドル3dが電源導体挿通部231の第一方向Yにおける略中央から第二方向Zの一方側Z1に位置している。そのため、第一方向Yに操作可能な切替ハンドル3dが、電源導体挿通部231の第一方向Yにおける略中央から第二方向Zの一方側Z1に位置していることにより、第一導体Aや第二導体Bを配線するときには、切替ハンドル3dを基準に、第一導体Aや第二導体Bを第一方向Yで分けることがしやすい。また、切替ハンドル3dを基準に、電源導体挿通部231の第一方向Yにおける略中央よりも一方側Y1と他方側Y2を視認しやすい。
【0125】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0126】
上記実施形態では、「一方の方向」が第二方向Zであり、「他方の方向」が第一方向Yである場合について説明したが、これに限らず、例えば、「一方の方向」が第一方向Yで、「他方の方向」が第二方向Zであってもよい。
【0127】
上記実施形態では、収容本体部22に導体挿通部230が設けられ、第一導体A、第二導体B及び負荷導体Cは、後側から筐体2内に挿通される場合について説明した。しかし、これに限らず、例えば、枠部21に導体挿通部230が設けられ、第一導体A、第二導体B及び負荷導体Cは、第二方向Zにおいて、筐体2内に挿通されてもよい。
【0128】
上記実施形態では、筐体2が切替開閉器3、電気機器4、導電接続部8及びカバー部9を収容する切替開閉器3である場合について説明したが、これに限らず、例えば、筐体2が切替開閉器3のみを収容している切替開閉器内蔵盤1であってもよい。
【0129】
上記実施形態では、第一側端子部3aは、第一方向Yにおいて、電源導体挿通部231よりも一方側Y1に配置され、第二側端子部3bは、第一方向Yにおいて、電源導体挿通部231よりも他方側Y2に配置されている場合について説明した。しかし、これに限らず、第一側端子部3aは、第一方向Yにおいて、電源導体挿通部231の第一方向Yの中央よりも一方側Y1に配置され、第二側端子部3bは、第一方向Yにおいて、電源導体挿通部231の第一方向Yの中央よりも他方側Y2に配置されていればよい。
【0130】
上記実施形態では、電気機器4が主幹ブレーカ5、分岐ブレーカ6及びブレーカ接続部7を備える場合について説明した。しかし、これに限らず、例えば、電気機器4が主幹ブレーカ5又は分岐ブレーカ6のみを備えるように構成されていてもよい。電気機器4が分岐ブレーカ6のみを備える場合には、導電接続部8により分岐ブレーカ6の分岐入力端子部6aと負荷側端子部3cとが電気的に接続されることが考えられる。また、電気機器4は、主幹ブレーカ5や分岐ブレーカ6といったブレーカ以外の機器(例えば、端子台)を備えていてもよい。
【0131】
上記実施形態では、切替開閉器3は、手動切替開閉器である場合について説明した。しかし、これに限らず、切替開閉器3は、手動切替開閉器に限らず、自動切替開閉器であってもよい。この場合、切替開閉器3は、切替ハンドル3dを有していなくてもよい。
【0132】
上記実施形態では、第一側端子部3aが一方の前側台部301に配置され、第二側端子部3bが他方の前側台部301に配置されている場合について説明したが、これに限らず、第一側端子部3aが他方の前側台部301、第二側端子部3bが一方の前側台部301に配置されてもよい。
【0133】
上記実施形態では、二つの前側台部301は、高さ方向xにおいて略同一の位置に配置されていた。そして、一方の前側台部301には第一側端子部3aが配置され、他方の前側台部301には第二側端子部3bが配置されていた。そのため、高さ方向xにおいて、第一側端子部3aと第二側端子部3bとが略同一の位置に配置されていた。しかし、これに限らず、例えば、第一側端子部3a及び第二側端子部3bのうち一方が他方よりも前側に配置されていてもよい。この場合、二つの前側台部301は、高さ方向xにおいて、異なる位置に配置されることが考えられる。
【0134】
上記実施形態では、負荷側端子部3cは、前後方向Xにおいて、第一側端子部3a及び第二側端子部3bよりも後ろ側に配置されている場合について説明した。しかし、これに限らず、負荷側端子部3cは、前後方向Xにおいて、第一側端子部3a及び第二側端子部3bよりも前側、又は第一側端子部3a及び第二側端子部3bと略同一の位置に配置されていてもよい。
【0135】
上記実施形態では、第一相用及び第二相用の導体と各端子部を備える二相式である場合について説明したが、これに限らず、一相式であってもよいし、三相以上であってもよい。
【0136】
上記実施形態では、主幹出力端子部5bが第一方向Yの他方側Y2に配置され、第一方向Yの他方側Y2からブレーカ接続部7と接続可能に構成されていた。しかし、これに限らず、例えば、主幹出力端子部5bが第二方向Zにおいて分岐入力端子部6aと対向するように配置されていてもよい。
【0137】
上記実施形態では、電気機器4は、第二方向Zにおいて、切替開閉器3よりも一方側Z1に配置されている場合について説明したが、これに限らず、例えば、電気機器4が第二方向Zにおいて、切替開閉器3と略同一位の位置に配置されていてもよい。この場合、例えば、電気入力端子部を負荷側端子部3cと対向するように配置させてもよい。
【符号の説明】
【0138】
1:切替開閉器内蔵盤、2:筐体、20:収容部、21:枠部、22:収容本体部、220:切替位置決部、222:主幹位置決部、223:主幹一方位置決部、224:主幹他方位置決部、225:分岐位置決部、230:導体挿通部、231:電源導体挿通部、232:傾斜部、233:負荷導体挿通部、240:接続支持部、241:第一隔絶部、242:第二隔絶部、2A:中蓋部、2a:外蓋部、2b:外蓋本体部、2c:開口部、2d:外蓋扉部、3:切替開閉器、30:正面部、300:正面本体部、301:前側台部、302:後側台部、31:背面部、32:縦側面部、33:横側面部、3A:側壁部、3B:間壁部、3X:端子カバー部、3a:第一側端子部、3b:第二側端子部、3c:負荷側端子部、3d:切替ハンドル、4:電気機器、5:主幹ブレーカ、50:主幹正面部、500:主幹正面本体部、501:主幹台部、502:他方主幹台本体部、503:一方主幹台本体部、51:主幹背面部、52:主幹縦側面部、520:主幹取付部、53:主幹横側面部、5A:側壁部、5B:間壁部、5a:主幹入力端子部、5b:主幹出力端子部、5c:主幹ハンドル、6:分岐ブレーカ、60:分岐正面部、61:分岐背面部、62:分岐縦側面部、63:分岐横側面部、6a:分岐入力端子部、6b:分岐出力端子部、6c:分岐ハンドル、7:ブレーカ接続部、70:接続本体部、700:接続縦部、701:接続横部、71:主幹接続部、72:分岐接続部、8:導電接続部、80:導電本体部、81:切替導電部、82:主幹導電部、9:カバー部、90:接続カバー部、91:導電カバー部、910:導電カバー本体部、911:負荷側カバー部、912:主幹側カバー部、913:カバー連結部、914:カバー取付部、A:第一導体、B:第二導体、C:負荷導体、X:前後方向、Y:第一方向、Y1:一方側、Y2:他方側、Z:第二方向、Z1:一方側、Z2:他方側、x:高さ方向、x1:一方側、x2:他方側、y:横方向、y1:一方側、y2:他方側、z:縦方向、z1:一方側、z2:他方側
図1
図2
図3
図4
図5
図6