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  • 特開-テニスボール用容器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065584
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】テニスボール用容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/24 20060101AFI20240508BHJP
   B65D 81/20 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
B65D81/24 D
B65D81/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174524
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】広瀬 亮平
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 邦夫
(72)【発明者】
【氏名】阪本 尚桂
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA17
3E067AB99
3E067AC03
3E067BA01A
3E067EA01
3E067EE22
3E067FB20
3E067FC01
3E067GA16
(57)【要約】
【課題】環境に優しいテニスボール用容器4の提供。
【解決手段】テニスボール用容器4は、ボトル8、紙ラベル10、内蓋12及び紙キャップ14を有している。ボトル8は、ボトム18及びネック20を有している。紙ラベル10はボトル8に収容されており、このボトル8の内周面に沿っている。紙ラベル10は、紙に印刷が施されることで、得られうる。この紙は、生分解性である繊維が膠着されることで得られる。ボトル8の軸方向において、紙ラベル10の上縁26は、ネック20と同じ位置か、又はネック20よりもボトム18側に位置する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトム及びネックを有しておりかつ透明であるボトルと、上記ボトルの内周面に沿う紙ラベルとを備えており、
上記紙ラベルが、生分解性である繊維を主として含み、
上記ボトルの軸方向において、上記紙ラベルの上縁が、上記ネックと同じ位置か、又は上記ネックよりもボトム側に位置する、テニスボール用容器。
【請求項2】
上記紙ラベルが、上記ボトルの内周面の全周に渡っている、請求項1に記載のテニスボール用容器。
【請求項3】
上記ボトルの軸方向における、上記紙ラベルの上縁と上記ネックとの距離が、0mm以上4mm以下である、請求項1又は2に記載のテニスボール用容器。
【請求項4】
上記紙ラベルの坪量が75g/m以上である、請求項1又は2に記載のテニスボール用容器。
【請求項5】
上記ボトルと嵌まり合う紙キャップをさらに備えており、
上記紙キャップが、生分解性である繊維を主として含む、請求項1又は2に記載のテニスボール用容器。
【請求項6】
(1)ボトム及びネックを有しておりかつ透明であるボトルと、上記ボトルの内周面に沿う紙ラベルとを有しており、上記紙ラベルが生分解性である繊維を主として含み、上記ボトルの軸方向において上記紙ラベルの上縁が上記ネックと同じ位置か又は上記ネックよりもボトム側に位置するテニスボール用容器、
並びに
(2)上記ボトルに収容されたテニスボール
を備えた、テニスボール包装製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、テニスボールの輸送、保管、展示、携帯等の目的で使用される容器を開示する。
【背景技術】
【0002】
テニスボールは、中空構造を有している。一般的な硬式テニスボールは、大気圧よりも大きい内圧を有する。内圧維持の目的で、テニスボールは、その内圧が大気圧よりも大きい容器に封入されて、保管される。いわゆるプレッシャーレスボールが、容器に収容されることもある。テニスボールのための容器の一例が、特開2012-111524公報に開示されている。この容器は、材質が合成樹脂であるボトルと、材質が金属である蓋とを有している。
【0003】
テニスボールのための一般的な容器は、ボトルの表面にシュリンクフィルム製のラベルを有している。このラベルには、ブランド名、メーカー名、内容量、法律で定められたマーク等が表示される。ラベルは着色されており、光線を遮蔽しうる。このラベルにより、テニスボールの変色が抑制されうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-111524公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シュリンクフィルムの材質は、合成樹脂である。容器が開封された後、ラベルが投棄されると、投棄物が自然界に残存し続ける。投棄物は、環境及び生態系に悪影響を与える。この合成樹脂は石油由来なので、ラベルの廃棄は石油資源の持続性に悪影響を与える。もしラベルが焼却されると、二酸化炭素が発生し、地球温暖化を助長する。2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」の観点から、シュリンクフィルム製のラベルの使用は、好ましいものではない。
【0006】
本出願人の意図するところは、「持続可能な開発目標」の趣旨に合致したテニスボール用容器の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書が開示するテニスボール用容器は、ボトム及びネックを有しておりかつ透明であるボトルと、このボトルの内周面に沿う紙ラベルとを有する。この紙ラベルは、生分解性である繊維を主として含む。このボトルの軸方向において、紙ラベルの上縁は、ネックと同じ位置か、又はネックよりもボトム側に位置する。
【発明の効果】
【0008】
このテニスボール用容器では、紙ラベルに必要事項が表示される。この容器には、シュリンクフィルムは不要である。紙ラベルは、生分解しうる。このテニスボール用容器は、環境にやさしい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、一実施形態に係るテニスボール包装製品が示された斜視図である。
図2図2は、図1のテニスボール包装製品が示された分解正面図である。
図3図3は、図2のIII-III線に沿った拡大断面図である。
図4図4は、図2の包装製品の容器の一部が示された拡大断面図である。
図5図5は、図2の包装製品の紙ラベルが示された斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態が詳細に説明される。
【0011】
図1-4に示されたテニスボール包装製品2は、容器4と、4つのテニスボール6とを含んでいる。それぞれのテニスボール6は、容器4に収納されている。包装製品2に含まれるテニスボール6の数は、3以下でもよく、5以上でもよい。容器4は、ボトル8、紙ラベル10、内蓋12及び紙キャップ14を有している。
【0012】
ボトル8は、ボディ16、ボトム18及びネック20を有している。ボディ16は、概して筒状である。図4に示されるように、ボディ16はトップ22を有している。ボディ16は、トップ22において開口している。図2に示されるように、ボディ16はテール24を有している。ボトム18は、テール24においてボディ16を閉塞している。ボトム18は、ボディ16と一体である。ネック20は、トップ22のやや下方に位置している。ネック20の外径は、ボディ16の外径よりも若干小さい。ボトム18は、複数の脚25を有している。このボトム18は、ペタロイドボトムである。ボトル8が、平坦なボトム(シャンペンボトム)を有してもよい。
【0013】
ボトル8の材質は、合成樹脂組成物である。ボトム18の典型的な基材樹脂は、ポリエチレンテレフタレートである。ボトル8は、透明である。本明細書における透明とは、ボトル8の内部が外部から視認できる性質を意味する。透明の概念には、いわゆる半透明が含まれる。「JIS K 7136」の規定に準拠して測定されたボディ16のヘーズは、好ましくは、75以下である。
【0014】
図3に示されるように、紙ラベル10はボトル8に収容されている。紙ラベル10は、ボディ16の内周面に沿っている。図5に、ボトル8に収容される前の紙ラベル10が示されている。この紙ラベル10は、平坦である。この紙ラベル10は、上縁26、下縁28、第一側縁30及び第二側縁32を有している。この紙ラベル10が筒状に巻かれてボトル8に投入されることにより、この紙ラベル10が発揮する形状復元力が、この紙ラベル10を内周面に沿わせる。従って紙ラベル10は、ボディ16に接着される必要がない。必要に応じ、紙ラベル10がボディ16に接着されてもよい。図4に示されるように、本実施形態では、上縁26は、ネック20よりも若干下方に位置している。図示されていないが、紙ラベル10がボトル8に収容された状態では、第二側縁32の近傍は、第一側縁30の近傍と重なっている。
【0015】
紙ラベル10は、紙に印刷が施されることで、得られうる。この紙は、多数の繊維が膠着されることで得られる。本実施形態では、紙ラベル10の紙は、生分解性である繊維が膠着されることで得られる。従ってこの紙ラベル10は、微生物によって無機質に分解されうる。
【0016】
内蓋12は、リングフレーム34、メインプレート36及びプルタブ38(図1参照)を有している。リングフレーム34とメインプレート36との境界は、スコア40(図4参照)である。この内蓋12は、フルオープンタイプのイージーオープン蓋である。内蓋12の材質は、金属である。内蓋12の典型的な材質は、アルミニウム合金である。リングフレーム34は、ボトル8のトップ22の近傍とともに巻かれている。この構造は、「二重巻締め」と称されている。二重巻締めにより、内蓋12がボトル8に堅固に固定されている。この二重巻締めにより、容器4の気密が達成されている。二重巻締めが、リングフレーム34とボトル8のトップ22の近傍との間に、シールを有してもよい。好ましいシールの材質は、架橋ゴム組成物又は樹脂組成物である。
【0017】
図1及び2において矢印A1で示されるように、紙キャップ14はボトル8と嵌まり合う。紙キャップ14は、ボトル8のトップ22の近傍と内蓋12とを覆う。紙キャップ14は、トップペーパー42と、サイドペーパー44とを有している。紙キャップ14は、紙に印刷が施されることで、得られうる。この紙は、多数の繊維が膠着されることで得られる。本実施形態では、紙キャップ14の紙は、生分解性である繊維が膠着されることで得られる。従ってこの紙キャップ14は、微生物によって無機質に分解されうる。
【0018】
このテニスボール包装製品2が得られるには、平らな紙ラベル10が、図5において矢印A2で示されるように巻かれる。この紙ラベル10は、筒状を呈する。この紙ラベル10が、ボトル8に投入される。前述の通り紙ラベル10は、形状復元性を有している。従って、筒である紙ラベル10は、その直径を大きくする方向に変形する。この変形により、紙ラベル10はボディ16の内周面に沿う。このボトル8に、複数のテニスボール6が順次投入される。本実施形態では、4つのテニスボール6がボトル8に投入される。このボトル8に内蓋12がかぶせられ、二重巻締めがなされる。この二重巻締めは、大気圧よりも高圧な雰囲気下でなされる。この二重巻締めにより、ボトル8に高圧気体が蓄えられる。このボトル8に、紙キャップ14がかぶせられ、テニスボール包装製品2が完成する。テニスボール6がプレッシャーレスタイプである場合、ボトル8の内圧が大気圧と同じであってもよい。
【0019】
複数のテニスボール包装製品2が、段ボール箱等に梱包される。この段ボール箱は運搬され、倉庫に保管される。ショップでは、段ボール箱からそれぞれの包装製品2が取り出され、陳列される。この包装製品2を購入したプレーヤーは、この包装製品2を携帯して、テニスコート等へ向かう。プレーヤーは、ボトル8から紙キャップ14を外す。プレーヤーはさらに、プルタブ38を引き、メインプレート36をリングフレーム34から分離する。この分離により、ボトル8に開口が形成される。プレーヤーは、この開口からテニスボール6を取り出し、使用する。ボトル8は、リサイクルに供されうる。情報の提示は紙ラベル10が担うので、ボトル8に情報が印刷される必要は無い。印刷のなされていないボトル8は、リサイクルに適している。紙ラベル10及び紙キャップ14は、廃棄される。紙ラベル10及び紙キャップ14が、再生紙の原料とされてもよい。
【0020】
前述の通り、紙ラベル10は生分解性である。従って、もし紙ラベル10が投棄されても、自然界に残存し続けない。この容器4は、環境を破壊しにくい。生分解性である繊維として、植物性繊維及び動物性繊維が例示される。一般的な合成樹脂は生分解されないが、ポリ乳酸等の一部の合成樹は生分解されうる。生分解されうる合成樹脂からなる繊維も、紙ラベル10に適している。石油資源の持続性の観点から、植物性繊維及び動物性繊維が好ましい。典型的には、木質繊維からなる紙が、紙ラベル10に使用される。その表面にコーティングを有する紙も、紙ラベル10に用いられうる。好ましいコーティングの材質は、生分解性樹脂である。紙ラベル10に適した原紙として、上質紙、コート紙、クラフト紙、再生紙及び合成紙が例示される。
【0021】
紙ラベル10の紙が、生分解性である繊維と、生分解性でない繊維とを含んでもよい。好ましくは、紙ラベル10は、生分解性である繊維を主として含む。換言すれば、全ての繊維量に対する、生分解性である繊維の比率は50質量%以上が好ましい。この比率は80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が特に好ましい。理想的には、この比率は、100質量%である。
【0022】
前述の通り、紙キャップ14は生分解性である。従って、もし紙キャップ14が投棄されても、自然界に残存し続けない。この容器4は、環境を破壊しにくい。紙ラベル10に関して前述された繊維は、紙キャップ14にも適している。すなわち、植物性繊維及び動物性繊維が、紙キャップ14に適している。生分解されうる合成樹脂からなる繊維が、紙キャップ14に用いられてもよい。紙キャップ14の紙が、生分解性である繊維と、生分解性でない繊維とを含んでもよい。この場合、全ての繊維量に対する、生分解性である繊維の比率は50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が特に好ましい。理想的には、この比率は、100質量%である。容器4が、合成樹脂の成形品であるキャップを有してもよい。
【0023】
前述の通り、ボトル8は透明である。従って紙ラベル10は、ボトル8を通して視認されうる。ヒトは、ボトル8を開封しなくても、紙ラベル10の表示内容(ブランド名、メーカー名、内容量、法律で定められたマーク等)を認識しうる。
【0024】
ボトル8は、非透水性である。従って、このボトル8に水が付着しても、この水はラベルには到着しない。従って、水による紙ラベル10の損傷は生じない。さらに、ボトル8が他の物と擦動しても、紙ラベル10の損傷は生じない。
【0025】
紙ラベル10には、ボトル8を通過した光線が照射される。この光線に起因する紙ラベル10の劣化及び退色の抑制の観点から、紙ラベル10への印刷が耐光性インクでなされることが好ましい。
【0026】
このテニスボール包装製品2では、ボディ16の内周面に沿った紙ラベル10のさらに内側に、テニスボール6が存在する。従って、光線が紙ラベル10で遮蔽されうる。この容器4は、テニスボール6への光線(太陽光、照明光)の照射が、抑制されうる。包装製品2では、テニスボール6の変色が抑制される。
【0027】
図3から明らかなように、紙ラベル10は、ボディ16の内周面の全周に渡って存在している。この紙ラベル10は、光線を十分に遮蔽しうる。この紙ラベル10は、テニスボール6の変色を十分に抑制しうる。テニスボール6の表面の材質は、フェルトである。内周面の全周に渡って存在する紙ラベル10には、このフェルトの毛羽が引っかかりにくい。周方向の一部において紙ラベル10が存在しない容器4に、テニスボール6が収容されてもよい。
【0028】
図4において矢印L1は、ネック20の下端46から紙ラベル10の上縁26までの、軸方向下向きの距離である。距離L1は、0mm以上が好ましい。換言すれば、紙ラベル10の上縁26がネック20の下端46と同じ位置か、又はネック20の下端46よりもボトム18側に位置することが好ましい。このテニスボール包装製品2では、輸送中の紙ラベル10のズレが生じにくい。この紙ラベル10では、輸送中の皺が抑制されうる。この観点から、距離L1は1mm以上が特に好ましい。距離L1は、4mm以下が好ましい。距離L1が4mm以下である容器4では、テニスボール6への光線の照射が抑制されうる。この観点から、距離L1は3mm以下がより好ましく、2mm以下が特に好ましい。
【0029】
紙ラベル10の坪量は、75g/m以上が好ましい。坪量がこの範囲である紙ラベル10は、形状復元性に優れる。さらに、坪量がこの範囲である紙ラベル10は、光線の遮蔽性にも優れる。形状復元性及び光線遮蔽性の観点から、坪量は95g/m以上がより好ましく、105g/m以上が特に好ましい。紙ラベル10の取り扱い製の観点から、坪量は215g/m以下が好ましいく、195g/m以下がより好ましく、175g/m以下が特に好ましい。
【実施例0030】
以下、実施例に係るテニスボール用容器の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本明細書で開示された範囲が限定的に解釈されるべきではない。
【0031】
[実施例1]
図1-4に示されたテニスボール用容器を製作した。この容器は、坪量が105g/mである紙ラベルを有していた。ネックの下端と紙ラベルの上縁との距離L1は、1mmであった。
【0032】
[実施例2-5並びに比較例1及び2]
距離L1を下記の表1及び2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2-5並びに比較例1及び2のテニスボール用容器を得た。比較例1及び2の容器では、紙ラベルの上縁が、ネックの下端よりも、図4における上方に位置している。
【0033】
[実施例6-9]
紙ラベルの坪量を下記の表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例6-9のテニスボール用容器を得た。
【0034】
[耐光試験]
「JIS L 0842」の規定に準拠し、カーボンアーク4級照射試験を行った。テニスボール用容器にテニスボールを充填したものを被験サンプルとし、各被験サンプル表面から25cmの距離に紫外線カーボンアーク灯を光源として設置し、光を照射した。光照射は、前記JIS試験で定められる4級ブルースケールが標準褪色に至る時間まで行った。照射前後でのテニスボールのLab値を測色計で測定し、測定したLab値から色差ΔEを算出した。この結果が、下記の表1及び2に示されている。
【0035】
[作業性]
熟練の作業者が、テニスボール用容器にテニスボールを投入した。この作業者に、下記の基準に従って、作業性を評価させた。この結果が、下記の表1及び2に示されている。
A:作業性がよい。
B:時々、ボールが紙ラベルに引っかかる。
C:頻繁に、ボールが紙ラベルに引っかかる。
この結果が、下記の表1及び2に示されている。
【0036】
[外観評価]
容器にテニスボールを投入して、テニスボール包装製品を得た。この包装製品を、市販の段ボール箱で梱包した。この段ボール箱をトラックに積載し、このトラックを70km離れた地点まで走行させた。その後の紙ラベルの状態を、3名の評価者が目視で確認した。これらの評価者が合議し、下記の基準に従って、外観を評価した。この結果が、下記の表1及び2に示されている。
A:外観がよい。
B:上縁の近傍に、多少の皺がある。
C:上縁の近傍に、多くの皺がある。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
表1及び2から明らかな通り、各実施例のテニスボール用容器は、各評価項目において優れている。この評価結果から、この容器の優位性は明らかである。
【0040】
[開示項目]
以下の項目のそれぞれは、好ましい実施形態の開示である。
【0041】
[項目1]
ボトム及びネックを有しておりかつ透明であるボトルと、上記ボトルの内周面に沿う紙ラベルとを備えており、
上記紙ラベルが、生分解性である繊維を主として含み、
上記ボトルの軸方向において、上記紙ラベルの上縁が、上記ネックと同じ位置か、又は上記ネックよりもボトム側に位置する、テニスボール用容器。
【0042】
[項目2]
上記紙ラベルが、上記ボトルの内周面の全周に渡っている、項目1に記載のテニスボール用容器。
【0043】
[項目3]
上記ボトルの軸方向における、上記紙ラベルの上縁と上記ネックとの距離が、0mm以上4mm以下である、項目1又は2に記載のテニスボール用容器。
【0044】
[項目4]
上記紙ラベルの坪量が75g/m以上である、項目1から3のいずれかに記載のテニスボール用容器。
【0045】
[項目5]
上記ボトルと嵌まり合う紙キャップをさらに備えており、
上記紙キャップが、生分解性である繊維を主として含む、項目1から4のいずれかに記載のテニスボール用容器。
【0046】
[項目6]
(1)ボトム及びネックを有しておりかつ透明であるボトルと、上記ボトルの内周面に沿う紙ラベルとを有しており、上記紙ラベルが生分解性である繊維を主として含み、上記ボトルの軸方向において上記紙ラベルの上縁が上記ネックと同じ位置か又は上記ネックよりもボトム側に位置するテニスボール用容器、
並びに
(2)上記ボトルに収容されたテニスボール
を備えた、テニスボール包装製品。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上説明された容器は、種々の物の収容に適している。
【符号の説明】
【0048】
2・・・テニスボール包装製品
4・・・容器
6・・・テニスボール
8・・・ボトル
10・・・紙ラベル
12・・・内蓋
14・・・紙キャップ
16・・・ボディ
18・・・ボトム
20・・・ネック
22・・・トップ
24・・・テール
26・・・上縁
28・・・下縁
30・・・第一側縁
32・・・第二側縁
34・・・リングフレーム
36・・・メインプレート
38・・・プルタブ
40・・・スコア
42・・・トップペーパー
44・・・サイドペーパー
図1
図2
図3
図4
図5