(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065636
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】操作装置及び遮蔽装置
(51)【国際特許分類】
E06B 9/322 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
E06B9/322
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174611
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000134958
【氏名又は名称】株式会社ニチベイ
(74)【代理人】
【識別番号】100107928
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正則
(74)【代理人】
【識別番号】110003362
【氏名又は名称】弁理士法人i.PARTNERS特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】舩木 俊太
【テーマコード(参考)】
2E043
【Fターム(参考)】
2E043AA01
2E043AA04
2E043BB02
2E043BC06
2E043DA03
2E043DA04
(57)【要約】
【課題】回転方向が異なる同一回転速度の入力軸の回転に対して駆動軸における同一回転方向の回転速度を異ならせることができる技術を提供する。
【解決手段】遮蔽装置における遮蔽材を開閉駆動する昇降軸22を操作する操作装置8であって、第1回転方向周りまたは第1回転方向周りの逆方を向く第2回転方向周りの回転力が入力される入力軸811と、入力軸811に第1回転方向周りの回転力が入力された場合に回転力を第1伝達経路を介して昇降軸22に伝達し、入力軸811に第2回転方向周りの回転力が入力された場合に回転を第2伝達経路を介して第1回転方向周りに反転した回転力を昇降軸22に伝達する切替機構とを備え、切替機構は、第1伝達経路または第2伝達経路のいずれか一方において、入力軸811に入力された回転を互いに異なる変速比に変速することを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮蔽装置における遮蔽材を開閉駆動する駆動軸を操作する操作装置であって、
第1回転方向周りまたは該第1回転方向周りの逆方を向く第2回転方向周りの回転力が入力される入力軸と、
前記入力軸に前記第1回転方向周りの回転力が入力された場合に該回転力を第1伝達経路を介して前記駆動軸に伝達し、前記入力軸に前記第2回転方向周りの回転力が入力された場合に第2伝達経路を介して前記回転を前記第1回転方向周りに反転した回転力を前記駆動軸に伝達する切替機構とを備え、
前記切替機構は、前記第1伝達経路または前記第2伝達経路のいずれか一方において、前記入力軸に入力された回転を互いに異なる変速比に変速することを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記切替機構は、
前記入力軸と一体回転可能、且つ前記入力軸の軸方向に移動可能に前記入力軸に軸支され、前記入力軸が前記第1回転方向周りに回転された場合に前記軸方向における第1方向に移動し、前記入力軸が前記第2回転方向周りに回転された場合に前記第1方向と逆方向を向く第2方向に移動するクラッチと、
前記入力軸に相対回転可能に軸支され、前記第1方向に移動されたクラッチと係合して該クラッチと一体回転して前記第1伝達経路を介して前記駆動軸に回転力を伝達する第1クラッチ受けと、
前記入力軸に相対回転可能に軸支され、前記第2方向に移動されたクラッチと係合して該クラッチと一体回転して前記第2伝達経路を介して前記駆動軸に回転力を伝達する第2クラッチ受けとを更に備える請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記第1伝達経路は、前記第1クラッチ受けに伝達された回転を変速せずに前記駆動軸に伝達し、
前記第2伝達経路は、前記第2クラッチ受けに伝達された回転を変速して前記駆動軸に伝達することを特徴とする請求項2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記第2伝達経路は、複数のギアを介して前記第2クラッチ受けに伝達された回転を反転するとともに変速して前記駆動軸に伝達することを特徴とする請求項3に記載の操作装置。
【請求項5】
前記第1クラッチ受けは、該第1クラッチ受けと一体回転するギア部と、該第1クラッチ受けと一体回転し前記駆動軸に回転力を伝達する出力軸とを有し、
前記第2クラッチ受けは、該第2クラッチ受けと一体回転するギア部を有し、
前記第2伝達経路は、
前記第1クラッチ受けのギア部と噛み合う第1ギアと、
前記第2クラッチ受けのギア部と噛み合う第2ギアと、
前記第2ギアの回転を前記第1ギアに反転して伝達する中継ギアとを備えることを特徴とする請求項4に記載の操作装置。
【請求項6】
前記第1クラッチ受けのギア部と前記第1ギアとのギア比、または前記第2クラッチ受けのギア部と前記第2ギアとのギア比の少なくとも一方によって、前記第2クラッチ受けに伝達された回転が変速されて前記駆動軸に伝達されることを特徴とする請求項5に記載の操作装置。
【請求項7】
遮蔽装置における遮蔽材を開閉操作するための操作装置であって、
前記遮蔽装置に対する回転操作により入力される回転の回転方向に応じて、該回転が伝達される前記遮蔽材を開閉駆動するための駆動軸を第1回転速度で一方向に回転させる第1操作状態と、前記駆動軸を前記第1回転速度とは異なる第2回転速度で一方向に回転させる第2操作状態とに切り替える切替機構を備える操作装置。
【請求項8】
請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の前記操作装置を備える遮蔽装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、遮蔽装置の遮蔽材を開閉操作する操作装置、及びその操作装置を備える遮蔽装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遮蔽材を開閉操作するための操作装置を備える遮蔽装置として、特許文献1に示される日射遮蔽装置が知られている。この日射遮蔽装置は、操作手段の操作に基づいて正逆回転される入力軸の遮蔽材下降方向の回転を、遮蔽材上昇方向の回転より増速して駆動軸に伝達する伝達手段を備えている。
【0003】
このような遮蔽装置によれば、遮蔽材の引き上げ操作時には入力軸と同速度で駆動軸を回転させることができるとともに、遮蔽材の下降操作時には遮蔽材の引き上げ速度よりも遮蔽材の下降速度を高速化することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の日射遮蔽装置によれば、同一回転速度の入力軸の回転に対して、引き上げ操作時と下降操作時とにおける駆動軸の回転速度、すなわち、駆動軸における正回転方向速度と逆方向回転速度とを互いに異ならせることができるものの、駆動軸における同一回転方向の回転速度を変更することができないという問題がある。
【0006】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、回転方向が異なる同一回転速度の入力軸の回転に対して駆動軸における同一回転方向の回転速度を異ならせる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様は、遮蔽装置における遮蔽材を開閉駆動する駆動軸を操作する操作装置であって、第1回転方向周りまたは該第1回転方向周りの逆方を向く第2回転方向周りの回転力が入力される入力軸と、前記入力軸に前記第1回転方向周りの回転力が入力された場合に該回転力を第1伝達経路を介して前記駆動軸に伝達し、前記入力軸に前記第2回転方向周りの回転力が入力された場合に第2伝達経路を介して前記回転を前記第1回転方向周りに反転した回転力を前記駆動軸に伝達する切替機構とを備え、前記切替機構は、前記第1伝達経路または前記第2伝達経路のいずれか一方において、前記入力軸に入力された回転を互いに異なる変速比に変速することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一態様は、遮蔽装置における遮蔽材を開閉操作するための操作装置であって、前記遮蔽装置に対する回転操作により入力される回転の回転方向に応じて、該回転が伝達される前記遮蔽材を開閉駆動するための駆動軸を第1回転速度で一方向に回転させる第1操作状態と、前記駆動軸を前記第1回転速度とは異なる第2回転速度で一方向に回転させる第2操作状態とに切り替える切替機構を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、回転方向が異なる同一回転速度の入力軸の回転に対して駆動軸における同一回転方向の回転速度を異ならせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態に係る遮蔽装置の構成を示す正面図である。
【
図2】第1実施形態に係る操作装置における駆動機構の構成を示す正面図である。
【
図3】第1実施形態に係る操作装置における切替機構の構成を示す正面図である。
【
図6】第1実施形態に係るクラッチの構成を示す正面図である。
【
図8】円筒部材と第2伝達部材とを示す斜視図である。
【
図9】円筒部材にクラッチばねを取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図10】円筒部材にカム部材を取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図11】第1実施形態に係る第1係合状態にあるクラッチ機構を示す正面図である。
【
図12】第1実施形態に係る第2係合状態にあるクラッチ機構を示す正面図である。
【
図13】第1実施形態に係る第1操作状態にある切替機構を示す正面図である。
【
図14】第1実施形態に係る第2操作状態にある切替機構を示す正面図である。
【
図15】第2実施形態に係る切替機構の構成を示す正面図である。
【
図16】第2実施形態に係る第1操作状態にある切替機構を示す正面図である。
【
図17】第2実施形態に係る第2操作状態にある切替機構を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態においては、遮蔽材として複数のスラットを備える横型ブラインドに本発明を適用した遮蔽装置を例にとり説明を行う。なお、本実施形態においては、遮蔽装置が設けられた際の室内側の面を正面、室外側の面を背面、正面と背面とからなる方向を前後方向、遮蔽装置の長手方向を左右方向と称して以後説明を行う。また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
<第1実施形態>
(全体構成)
第1実施形態に係る遮蔽装置の全体構成について説明する。
図1は本実施形態に係る遮蔽装置の構成を示す正面図である。なお、
図1は、ボトムレールが最下降位置まで下降された状態にある遮蔽装置を示しており、ヘッドボックスの一部が透過されることによってヘッドボックスに内蔵された構成要素が示されている。
【0013】
図1に示されるように、本実施形態に係る遮蔽装置1は、ヘッドボックス2、複数のスラット4、複数の昇降コード5、複数のラダーコード6、ボトムレール7、操作装置8、昇降軸22、回転軸23、複数のドラム装置24、ストッパ(不図示)を備える。
【0014】
ヘッドボックス2は、内部に収容空間を画成する略直方体状に形成され、複数のブラケット21を介して不図示の窓枠等に固定される。ヘッドボックス2内には、昇降軸22、回転軸23、巻取ドラム及び回転ドラムを有するドラム装置24、ストッパが収容される。また、ヘッドボックス2の一端部には操作装置8が設けられる。
【0015】
複数のスラット4は、それぞれ、ヘッドボックス2とボトムレール7との間において、ヘッドボックス2から垂下するラダーコード6によって、上下方向に複数配置されるように支持される。複数のラダーコード6は、一端が対応するドラム装置24における回転ドラムに巻取り及び巻解き可能に連結されてヘッドボックス2から垂下すると共に、他端がボトムレール7に連結され、スラット4を挟むようにその前方及び後方に配されてスラット4を個別に支持する。
【0016】
ボトムレール7は、ヘッドボックス2から垂下する昇降コード5により遮蔽装置1の最下端に位置するように吊り下げ支持される。複数の昇降コード5は、一端が対応するドラム装置24における巻取ドラムに巻取り及び巻解き可能に連結されるとともに、他端がボトムレール7に連結されることによって、ボトムレール7を吊り下げ支持する。
【0017】
昇降軸22は、その軸方向がヘッドボックス2の長手方向、即ち左右方向を向くように、ヘッドボックス2内において回転可能に支持される。複数のドラム装置24のそれぞれにおける巻取ドラムは、昇降軸22により回転され、ボトムレール7を昇降させることによってスラット4をも昇降させる。昇降軸22の回転は、後に詳述するように、遮蔽装置1に対する所定の操作がなされることによって、ストッパによって規制される。
【0018】
回転軸23は、昇降軸22の上方に位置づけられ、その軸方向がヘッドボックス2の長手方向、即ち左右方向を向くように、ヘッドボックス2内において回転可能に支持される。複数のドラム装置24のそれぞれにおける回転ドラムは、回転軸23により所定の角度範囲だけ回転され、これによって、前方及び後方のラダーコード6が上下方向に相対移動してスラット4が回転される。
【0019】
(操作装置の構成)
第1実施形態に係る操作装置の構成について説明する。
図2、
図3は、それぞれ、本実施形態に係る操作装置における駆動機構、切替機構の構成を示す正面図である。
【0020】
本実施形態に係る遮蔽装置1は、
図2、
図3に示すように、プーリ800、操作部材801、第1筐体部802、複数の遊星歯車803、駆動ギア804、出力軸805、従動ギア806、第2筐体部810、入力軸811、第1クラッチ受け812、第2クラッチ受け813、第1ギア815、第2ギア816、中継ギア817、クラッチ82を備える。
【0021】
図2に示すように、プーリ800、操作部材801、第1筐体部802、複数の遊星歯車803、駆動ギア804、出力軸805、従動ギア806は、駆動機構を構成する。
図3に示すように、第2筐体部810、入力軸811、第1クラッチ受け812、第2クラッチ受け813、第1ギア815、第2ギア816、中継ギア817、クラッチ82は、切替機構を構成する。
【0022】
(駆動機構の構成)
第1実施形態に係る駆動機構の構成について
図2を参照して説明する。
【0023】
操作部材801は、無端の紐状に形成された部材である。プーリ800は、昇降軸22と略同心となるように回転可能に設けられ、操作部材801が巻き掛けられるように形成される。操作部材801は、プーリ800に巻き掛けられた状態において、操作者が牽引可能に操作装置8における前後方向に異なる2箇所から垂下する。垂下する操作部材801の室内側が操作者により牽引されることによって、プーリ800が第1回転方向に回転する。また、垂下する操作部材801の室外側が操作者により牽引されることによって、プーリ800が第1回転方向とは逆方を向く第2回転方向に回転する。
【0024】
第1筐体部802は、内歯車が形成された部材であり、ヘッドボックス2に対して固定的に設けられる。複数の遊星歯車803は、第1筐体部802に形成された内歯車、不図示の太陽歯車などと協働して遊星歯車機構を構成する。遊星歯車機構にはプーリ800の回転が入力され、遊星歯車機構は入力された回転を減速して出力軸805に伝達する。
【0025】
出力軸805は、昇降軸22及びプーリ800と略同心となり、その軸方向が左右方向を向くように回転可能に設けられる。出力軸805は、入力軸811と一体回転可能に連結されることによって、切替機構に回転力を出力する。駆動ギア804は、出力軸805と一体回転可能に設けられ、従動ギア806と噛み合う。従動ギア806は、回転軸23と一体回転可能に設けられ、駆動ギア804に噛み合う。
【0026】
このような駆動機構によれば、プーリ800の回転力が減速されて切替機構、回転軸23に伝達される。また、操作部材801の室内側が牽引されるとプーリ800が左右方向外方側から見て反時計回り(第1回転方向)に回転され、操作部材801の室外側が牽引されるとプーリ800が左右方向外方側から見て時計回り(第2回転方向)に回転される。
【0027】
(切替機構の構成)
第1実施形態に係る切替機構の構成について
図3~
図5を参照して説明する。
図4、
図5は、それぞれ、
図3のA-A線断面図、B-B線断面図である。
【0028】
第2筐体部810は、収容空間を画成する部材であり、ヘッドボックス2に対して固定的に設けられる。第2筐体部810の収容空間には、入力軸811、第1クラッチ受け812、第2クラッチ受け813、第1ギア815、第2ギア816、中継ギア817、クラッチ82が収容される。また、入力軸811、第1ギア815、第2ギア816、中継ギア817は、第2筐体部810により回転可能に軸支される。
【0029】
入力軸811は、昇降軸22、プーリ800、出力軸805と略同心となり、その軸方向が左右方向を向くように回転可能に設けられる。入力軸811の左右方向外方側(
図3中右側)が出力軸805に一体回転可能に連結されることによって、出力軸805からの回転力が入力軸811に入力される。入力軸811は、第1クラッチ受け812、第2クラッチ受け813、クラッチ82を挿通して軸支する。入力軸811、第1クラッチ受け812、第2クラッチ受け813、クラッチ82によれば、クラッチ機構が構成される。
【0030】
第1及び第2クラッチ受け812,813は、いずれも、全体として中心に貫通孔が形成された円盤状に形成され、この貫通孔に入力軸811が挿通されることによって、入力軸811により相対回転可能に軸支される。入力軸811に軸支された状態において、第1クラッチ受け812はクラッチ82に対して左右方向内方側(
図3中左側)に位置し、第2クラッチ受け813はクラッチ82に対して左右方向外方側(
図3中右側)に位置する。
【0031】
第1クラッチ受け812における第2クラッチ受け813と対向する対向面には、周方向に離間する複数の突起が形成される。同様に、第2クラッチ受け813における第1クラッチ受け812と対向する対向面には、周方向に離間する複数の突起が形成される。第1及び第2クラッチ受け812,813における複数の突起のそれぞれには、周方向に対して傾斜する傾斜面と、対向面に垂直な垂直面とが形成される。本実施形態において、第1クラッチ受け812に形成された複数の突起の傾斜面は、左右方向外方側から見て突起の反時計回り方向側に形成される。同様に、第2クラッチ受け813に形成された複数の突起の傾斜面は、左右方向内方側から見て突起の反時計回り方向側に形成される。
【0032】
第1クラッチ受け812には、第1クラッチ受け812と一体回転するギア部812G及び出力軸812Aが設けられる。ギア部812Gは、第1クラッチ受け812が入力軸811に軸支された状態において、第1クラッチ受け812に対して左右方向内方側に位置するように設けられ、
図4に示すように、後述する第1ギア815の平歯車815Gと噛み合う平歯車である。本実施形態において、ギア部812Gと平歯車815Gとのギア比は19:23とする。出力軸812Aは、第1クラッチ受け812が入力軸811に軸支された状態においてギア部812Gに対して左右方向内方側に設けられ、昇降軸22の一端部が一体回転可能に連結される。切替機構に入力された回転力は、出力軸812Aを介して昇降軸22に出力される。
【0033】
第2クラッチ受け813には、第2クラッチ受け813と一体回転するギア部813Gが設けられる。ギア部813Gは、第2クラッチ受け813が入力軸811に軸支された状態において、第2クラッチ受け813に対して左右方向外方側に位置するように設けられ、
図5に示すように、後述する第2ギア816の平歯車816Gと噛み合う平歯車である。本実施形態において、ギア部813Gと平歯車816Gとのギア比は23:19とする。
【0034】
クラッチ82は、後に詳述するように、相対回転不能且つ軸方向に移動可能に入力軸811に軸支される。クラッチ機構は、クラッチ82が左右方向内方側に移動された場合にクラッチ82と第1クラッチ受け812とが一体回転可能に係合される第1係合状態に移行し、クラッチ82が左右方向外方側に移動された場合にクラッチ82と第2クラッチ受け813とが一体回転可能に係合される第2係合状態に移行する。なお、クラッチ82の構成及びクラッチ機構の動作については後述する。
【0035】
第1ギア815は、互いに一体回転に設けられた平歯車815Gと斜歯歯車815Hとを有し、左右方向を向く軸周りに回転可能に軸支される。斜歯歯車815Hは、第1ギア815が軸支された状態において、平歯車815Gに対して左右方向外方側に位置する。第2ギア816は、互いに一体回転に設けられた平歯車816Gと斜歯歯車816Hとを有し、左右方向を向く軸周りに回転可能に軸支される。斜歯歯車816Hは、第2ギア816が軸支された状態において、平歯車816Gに対して左右方向内方側に位置する。
【0036】
中継ギア817は、左右方向において斜歯歯車815Hと斜歯歯車816Hとの間に設けられ、上下方向を向く軸周りに回転可能に軸支される斜歯歯車である。上述したように、平歯車815G,816Gは、それぞれ、第1クラッチ受け812のギア部812G、第2クラッチ受け813のギア部813Gと噛み合う。斜歯歯車815H,816Hは、中継ギア817と噛み合う。
【0037】
ギア部812G,813G、第1及び第2ギア815,816、中継ギア817によれば、第2クラッチ受け813の回転を反転し変速して第1クラッチ受け812に伝達する反転変速機構が構成される。本実施形態において、反転変速機構は、入力軸811の回転を(19/23)2のギア比で増速して出力軸812Aに伝達する。
【0038】
(クラッチの構成)
第1実施形態に係るクラッチの構成について説明する。
図6は、本実施形態に係るクラッチの構成を示す正面図である。
図7は、
図3のC-C線断面図である。
図8は、円筒部材と第2伝達部材とを示す斜視図である。
図9は、円筒部材にクラッチばねを取り付けた状態を示す斜視図である。
図10は、円筒部材にカム部材を取り付けた状態を示す斜視図である。
【0039】
図6~
図10に示すように、クラッチ82は、円筒部材823、カム部材824、クラッチばね825、第1及び第2伝達部材826A,826B、第1及び第2嵌合部826A1,826B1を備える。
【0040】
図6に示すように、第1及び第2伝達部材826A,826Bは、いずれも、入力軸811が挿通可能な貫通孔が中心部に形成された円盤状に形成される。入力軸811が挿通された状態において、第1伝達部材826Aは第2伝達部材826Bに対して左右方向内方側(
図6中左側)に位置し、第2伝達部材826Bは、第1伝達部材826Aに対して左右方向外方側(
図6中右側)に位置する。
【0041】
第1伝達部材826Aにおける第1クラッチ受け812と対向する対向面には、周方向に離間する複数の突起が形成される。同様に、第2伝達部材826Bにおける第2クラッチ受け813と対向する対向面には、周方向に離間する複数の突起が形成される。第1及び第2伝達部材826A,826Bにおける複数の突起のそれぞれには、周方向に対して傾斜する傾斜面と、対向面に垂直な垂直面とが形成される。本実施形態において、第1伝達部材826Aに形成された複数の突起の傾斜面は、左右方向内方側から見て突起の反時計回り方向側に形成される。同様に、第2伝達部材826Bに形成された複数の突起の傾斜面は、左右方向外方側から見て突起の反時計回り方向側に形成される。
【0042】
図7に示すように、第2嵌合部826B1は、第2伝達部材826Bにおける第1伝達部材826Aと対向する対向面に設けられ、略筒状に形成される。入力軸811の周面には、径外方向に突出するとともに軸方向に沿って延在する突出部が3つ形成されており、3つの突出部間に軸方向に沿う3つのガイド溝が形成される。第2嵌合部826B1は、このような入力軸811の周壁に形状合致するように凹凸状に形成されており、入力軸811に対して一体回転可能に嵌合する。第2嵌合部826B1の軸方向長さは、3つのガイド溝より短く形成されており、これにより第2嵌合部826B1が設けられる第2伝達部材826Bが3つのガイド溝に沿って軸方向に摺動可能となる。また、第2嵌合部826B1の外周面には、入力軸811の3つのガイド溝に対応する周方向位置に3つのガイド溝が形成される。
【0043】
図7に示すように、第1嵌合部826A1は、第1伝達部材826Aにおける第2伝達部材826Bと対向する対向面に設けられ、3つの板状部材を有する。3つの板状部材は、それぞれ、周方向に互いに他の板状部材と離間するように対向面に設けられ、入力軸811の軸方向に延在する。3つの板状部材が第2嵌合部826B1の3つのガイド溝に嵌合することによって、第1伝達部材826Aが第2嵌合部826B1に対して一体回転可能に組み付けられる。
【0044】
図7に示すように、円筒部材823は、中空の円筒状に形成されており、その中空部分に第1及び第2嵌合部826A1,826B1が挿通され、第1及び第2嵌合部826A1,826B1により軸支される。
図8に示すように、円筒部材823の外周壁一部には、第2伝達部材826Bにおける中空部分の内周壁に形成された突起826B2が嵌合する嵌合溝823Gが形成されている。この嵌合溝823Gに突起826B2が嵌合することにより、円筒部材823は第2伝達部材826Bに対して一体回転可能に固定される。したがって、入力軸811の回転に応じて、円筒部材823は第1及び第2伝達部材826A,826Bと共に一体回転することができる。
【0045】
図7、
図9、
図10に示すように、クラッチばね825は、円筒部材823外周面に螺旋状に巻回される線状の弾性部材であり、その両端部825Eが径外方向に折り曲げられる。クラッチばね825は、弾性力による締め付けにより円筒部材823に締着されるクラッチ締着状態にある場合には円筒部材823と一体回転し、後に詳述するように拡径されてクラッチ締着状態が解除されるクラッチ解除状態にある場合には円筒部材823に対して相対回転可能な状態となる。
【0046】
図6、
図7、
図10に示すように、カム部材824は、中空円筒状に形成されており、その中空部分にクラッチばね825が巻回された円筒部材823が挿通されることにより軸支される。
図10に示すように、カム部材824の外周壁には、クラッチばね825の両端部825Eのそれぞれが個別に挿通される2つの挿通孔824Hが形成される。クラッチばね825がクラッチ締着状態にある場合、入力軸811の回転に応じて円筒部材823と共にクラッチばね825が回転する。これによって、両端部825Eのいずれか一方が挿通される挿通孔824Hの壁面に当接して、カム部材824がクラッチばね825を介して円筒部材823と一体回転する。一方、クラッチばね825がクラッチ解除状態にある場合、カム部材824とクラッチばね825が円筒部材823に対して相対回転可能となり、クラッチ82におけるカム部材824とクラッチばね825以外の構成要素とが入力軸811と一体回転する。
【0047】
図6に示すように、カム部材824には、その外周壁に周方向に対して左右方向に傾斜するカム溝824Gが形成される。カム溝824Gには鋼球829が摺動可能に嵌め込まれており、鋼球829は第2筐体部810の前方側内壁に移動不能に固定される。本実施形態においては、カム溝824Gは、鋼球829がカム溝824Gの略中央にある状態で、上端部が左右方向外方側に位置し、下端部が左右方向内方側に位置するように傾斜される。入力軸811の回転に応じて回転すると、鋼球829がカム溝824Gに沿って摺動する。この際、鋼球829が移動不能に固定され、クラッチ82が入力軸811に対して軸方向に移動可能であるため、回転運動が左右方向を向く直線運動に変換され、クラッチ82が回転方向に応じて回転しつつ左右方向内方また左右方向外方に移動する。
【0048】
(クラッチ機構の動作)
第1実施形態に係るクラッチ機構の動作について説明する。
図11、
図12は、それぞれ、本実施形態に係る第1係合状態、第2係合状態にあるクラッチ機構を示す正面図である。
【0049】
図11に示すように、入力軸811が左右方向外方側から見て反時計回りに回転されると、クラッチ82が反時計回りに回転されて鋼球829がカム溝824Gの上方側へ摺動することによってクラッチ82が左右方向内方側(
図11中左側)に移動され、クラッチ機構が第1係合状態となる。この際、第1クラッチ受け812の突起の垂直面と第1伝達部材826Aの突起の垂直面とが互いに当接して周方向に係合し、クラッチ82の回転力が第1クラッチ受け812に伝達可能となる。
【0050】
クラッチ機構が第1係合状態にある場合、鋼球829がカム溝824Gの上端に位置することによってカム部材824の反時計回りの回転が鋼球829により規制される。この際、入力軸811が反時計回りに更に回転されると、クラッチばね825がクラッチ解除状態となり、カム部材824が入力軸811に対して相対回転可能となる。したがって、クラッチ82は、鋼球829によって反時計回りの回転が阻害されることなく、第1伝達部材826Aを介して入力軸811の回転力を第1クラッチ受け812に伝達することができる。
【0051】
図12に示すように、入力軸811が左右方向外方側から見て時計回りに回転されると、クラッチ82が時計回りに回転されて鋼球829がカム溝824Gの下方側へ摺動することによってクラッチ82が左右方向外方側(
図12中右側)に移動され、クラッチ機構が第2係合状態となる。この際、第2クラッチ受け813の突起の垂直面と第2伝達部材826Bの突起の垂直面とが互いに当接して周方向に係合し、クラッチ82の回転力が第2クラッチ受け813に伝達可能となる。
【0052】
クラッチ機構が第2係合状態にある場合、鋼球829がカム溝824Gの下端に位置することによってカム部材824の時計回りの回転が鋼球829により規制される。この際、入力軸811が時計回りに更に回転されると、クラッチばね825がクラッチ解除状態となり、カム部材824が入力軸811に対して相対回転可能となる。したがって、クラッチ82は、鋼球829によって時計回りの回転が阻害されることなく、第2伝達部材826Bを介して入力軸811の回転力を第2クラッチ受け813に伝達することができる。
【0053】
なお、鋼球829がカム溝824Gの上端、下端のいずれにも位置しない場合、クラッチ機構は、第1伝達部材826Aが第1クラッチ受け812と係合せず、且つ、第2伝達部材826Bが第2クラッチ受け813と係合しない非係合状態(
図6参照)となる。
【0054】
(切替機構の動作)
第1実施形態に係る切替機構の動作について説明する。
図13、
図14は、それぞれ、本実施形態に係る第1操作状態、第2操作状態にある切替機構を示す正面図である。
【0055】
図13に示すように、クラッチ機構が第1係合状態に移行されると、第1伝達経路を介して入力軸811の回転力を出力軸812Aに出力する第1操作状態に切替機構が移行される。切替機構が第1操作状態にある場合に入力軸811が左右方向外方側から見て反時計回りに回転されると、クラッチ82を介して、第1クラッチ受け812に一体回転可能に設けられる出力軸812Aと連結された昇降軸22が反時計回りに回転される。第1係合状態においては、入力軸811に入力された回転力が変速されずに出力軸812Aから出力される。
【0056】
第1操作状態において、第1クラッチ受け812に一体回転可能に設けられたギア部812Gの回転力が、第1ギア815、中継ギア817、第2ギア816を介して、ギア部813Gが設けられた第2クラッチ受け813に伝達される。第2クラッチ受け813は入力軸811に相対回転可能に軸支されているため、第1操作状態における第2クラッチ受け813の回転は昇降軸22の回転に影響を及ぼさない。
【0057】
図14に示すように、クラッチ機構が第2係合状態に移行されると、第2伝達経路を介して入力軸811の回転力を出力軸812Aに出力する第2操作状態に切替機構が移行される。切替機構が第2操作状態にある場合に入力軸811が左右方向外方側から見て時計回りに回転されると、クラッチ82を介して、第2クラッチ受け813に一体回転可能に設けられたギア部813Gが時計回りに回転される。
【0058】
ギア部813Gの回転力は第2ギア816に伝達される際に反転され、第2ギア816が反時計回りに回転される。第2ギア816の回転力は中継ギア817を介して第1ギア815に伝達される際に反転され、第1ギア815が時計回りに回転される。第1ギア815の回転力は第1クラッチ受け812のギア部812Gに伝達される際に反転され、ギア部812Gと一体回転する出力軸812Aに連結された昇降軸22が反時計回りに回転される。
【0059】
第2操作状態においては、入力軸811の回転力が反転変速機構を介して昇降軸22に伝達されるため、増速された回転力により第1係合状態と同じ回転方向に昇降軸22を回転させることができる。
【0060】
第1操作状態、第2操作状態のいずれにおいても、昇降軸22が回転されると複数のドラム装置24のそれぞれにおける巻取ドラムにより複数の昇降コード5が巻き取られることによって、ボトムレール7が上昇される。また、操作者が操作部材801を手放すと、昇降軸22の回転がストッパにより規制され、ボトムレール7が上昇された位置に維持される。
【0061】
また、第1操作状態において、操作部材801の室内側が所定距離だけ牽引されるか、第2操作状態において、操作部材801の室外側が所定距離だけ牽引されると、ストッパの規制が解除され、ボトムレール7が自重により下降する。この際、クラッチ機構は非係合状態となるため、ボトムレール7が下降されて複数の昇降コード5が対応する巻取ドラムから巻き取られることによって生じる昇降軸22の回転力がプーリ800に伝達されることが防止される。
【0062】
このように、本実施形態に係る操作装置8によれば、入力された回転方向に応じて、遮蔽材を開閉駆動する駆動軸としての昇降軸22の同一回転方向の回転速度を異ならせることができる。
【0063】
<第2実施形態>
第2実施形態に係る操作装置について説明する。
図15は、本実施形態に係る切替機構の構成を示す正面図である。
図16、
図17は、本実施形態に係る第1操作状態、第2操作状態にある切替機構を示す正面図である。
【0064】
図15に示すように、本実施形態に係る操作装置8aは、クラッチ機構の構成が第1実施形態に係る操作装置8とは異なる。具体的には、操作装置8aは、第1クラッチ受け812、クラッチ82に代えて、第1クラッチ受け812a、クラッチ82aを備える点、ばね818を更に備える点において、操作装置8とは異なる。
【0065】
第1クラッチ受け812aは、その円盤状部分がギア部812G及び出力軸812Aと左右方向に分離され、出力軸812Aに一体回転可能に軸支される点が第1クラッチ受け812とは異なる。また、第1クラッチ受け812aは、その円盤状部分とギア部812Gとの間に、周方向全域に亘って出力軸812Aの径外方向に延在するフランジ部812Fが設けられる点において、第1クラッチ受け812とは異なる。ばね818は、フランジ部812Fと第1クラッチ受け812aの円盤状部分との間に軸支され、第1クラッチ受け812の円盤状部分をフランジ部812Fに対して左右方向外方側に付勢する圧縮コイルばねである。
【0066】
クラッチ82aは、クラッチ82の第1及び第2伝達部材826A,826Bに相当する部材が一体形成される部材である。クラッチ82aは、クラッチ82と同様に、第1クラッチ受け812aと第2クラッチ受け813との間で左右方向に移動可能に、且つ入力軸811と一体回転可能に入力軸811に軸支される。
【0067】
図16に示すように、入力軸811が左右方向外方側から見て反時計回りに回転されると、クラッチ82aの左右方向外方側に設けられた突起に形成された傾斜面と、第2クラッチ受け813の突起の傾斜面とが摺接し、クラッチ82aが左右方向内方側に移動されてクラッチ機構が第1係合状態に移行される。
【0068】
図17に示すように、入力軸811が左右方向外方側から見て時計回りに回転されると、クラッチ82aの左右方向内方側に設けられた突起に形成された傾斜面と、第1クラッチ受け812aの突起の傾斜面とが摺接し、クラッチ82aが左右方向外方側に移動されてクラッチ機構が第2係合状態に移行される。
【0069】
ばね818によれば、第1クラッチ受け812の突起の先端とクラッチ82aの左右方向内方側の突起の先端とが噛み合うことが防止され、これによって、クラッチ82aの回転と左右方向の移動とが確実に行われる。なお、本実施形態に係るクラッチ機構の詳細については、特開2020-94360号公報を参照されたい。
【0070】
このように、操作装置8aの切替機構は、第1実施形態とは異なるクラッチ機構を用いて、入力軸811の回転方向に応じて同一方向への回転速度を異ならせることができる。
【0071】
なお、上述した実施形態においては、第2操作状態において回転力が増速されるものとしたが、第2操作状態において回転力が減速されるようにギア比を変更した操作装置8,8aが構成されても良い。また、操作装置8,8aは、第1操作状態または第2操作状態の少なくともいずれかにおいて回転力が互いに変速比が異なるように変速されるように構成されるものであれば良い。
【0072】
また、上述した実施形態においては、反転変速機構が複数のギアに構成されるものとしたが、例えば、回転力を相互に伝達可能に設けられた複数のスプロケット、複数の滑車など、回転を反転可能且つ変速可能な他の構成要素により構成されても良い。
【0073】
また、上述した実施形態において、操作装置8,8aによる操作対象をボトムレール7を昇降させる昇降軸22としたが、操作装置8,8aは遮蔽材を開閉駆動する如何なる駆動軸を操作対象としても良い。また、上述した実施形態において、操作装置8,8aが設けられる遮蔽装置1を横型ブラインドとしたが、例えば、縦型ブラインド、ロールスクリーンなどの他種の遮蔽装置に操作装置8,8aを適用しても良い。
【0074】
本発明は、その要旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、全て本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0075】
1 遮蔽装置
22 昇降軸(駆動軸)
8,8a 操作装置
811 入力軸
812 第1クラッチ受け
813 第2クラッチ受け
82,82a クラッチ
815 第1ギア
816 第2ギア
817 中継ギア