(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065644
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240508BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20240508BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20240508BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20240508BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240508BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240508BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 127B
G06F3/04817
G06F3/0484
B41J29/00 E
B41J29/38 203
B41J29/42 F
G03G21/00 386
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174621
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】浦川 豊
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AR03
2C061CG15
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HJ07
2C061HK11
2C061HN08
2C061HN15
2H270KA59
2H270KA60
2H270KA61
2H270LA58
2H270LD05
2H270MF01
2H270MF08
2H270MF24
2H270NA03
2H270NA05
2H270ND02
2H270ND25
2H270QA06
2H270QA13
2H270QA23
2H270QA33
2H270QA34
2H270QA35
2H270QA40
2H270QA46
2H270QB05
2H270QB14
2H270QB24
2H270ZC03
2H270ZC04
2H270ZC08
2H270ZD04
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA12
5C062AA14
5C062AA37
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC34
5C062AC58
5C062AE15
5C062AF12
5E555AA71
5E555BA27
5E555BB27
5E555BC03
5E555BC04
5E555CA43
5E555CB22
5E555CC01
5E555DB03
5E555DC05
5E555EA05
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザがショートカットを選択して表示させる際の操作負担を軽減することを目的とする。
【解決手段】コントローラ11は、ユーザ認証前のホーム画面が表示された状態でICカード19の接近を無線通信IF17が検知したことにより、認証処理が実行された場合は、ショートカット実行処理を実行する。コントローラ11は、ユーザ認証前のユーザ認証画面が表示された状態でICカード19の接近を無線通信IF17が検知したことにより、認証処理が実行された場合は、ショートカット実行処理を実行することなく、ホーム画面をユーザIF16に表示させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザインタフェースと、
無線通信インタフェースと、
メモリと、
画像形成部と、
コントローラと、を備える画像形成装置であって、
前記無線通信インタフェースは、前記画像形成装置に接近したモバイル機器を検知可能であり、
前記コントローラは、
複数のアイコンを配置可能なホーム画面と、ユーザ認証情報を用いたユーザ認証に関する指示を受付可能なユーザ認証画面とを、前記ユーザインタフェースに表示させることが可能であり、
複数の設定項目それぞれに対応する設定値を用いて、前記画像形成部に、画像形成処理を実行させることが可能であり、
前記ユーザインタフェースを介して受付けた指示に応じて、ショートカットアイコンに関連付けて、前記画像形成処理の種類と、当該画像形成処理に用いられる前記設定値と、を示すショートカット情報を前記メモリに登録する登録処理と、
前記ユーザインタフェースを介して受付けた指示に応じて、前記ショートカットアイコンを、前記ホーム画面に配置されるアイコンの1つとして配置する配置処理と、
前記ショートカットアイコンに対する操作に応じて、前記画像形成部に、前記ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された種類の画像形成処理を、前記ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された設定値を用いて実行させるショートカット実行処理と、
前記モバイル機器の識別情報と、前記ユーザ認証情報とを関連付けて前記メモリに記憶させる記憶処理と、
前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知した場合に、近接が検知された前記モバイル機器の識別情報に関連付けられた前記ユーザ認証情報を用いた前記ユーザ認証を行う認証処理と、を実行可能な構成であり、
前記コントローラは、
前記ユーザ認証前の前記ホーム画面が表示された状態で前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知したことにより、前記認証処理が実行された場合は、前記ショートカット実行処理を実行し、
前記ユーザ認証前の前記ユーザ認証画面が表示された状態で前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知したことにより、前記認証処理が実行された場合は、前記ショートカット実行処理を実行することなく、前記ホーム画面を前記ユーザインタフェースに表示させる、ように構成されている画像形成装置。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記ユーザ認証前の前記ホーム画面が表示された状態で前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知したことにより、前記認証処理と前記ショートカット実行処理とが実行された後は、前記ユーザ認証前の前記ホーム画面を前記ユーザインタフェースに表示させる、ように構成されている請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記ユーザ認証画面が表示された状態で前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知したことにより、前記ユーザ認証が実行され、前記ホーム画面が表示された状態で、表示された前記ホーム画面に含まれる前記ショートカットアイコンに対する操作により前記ショートカット実行処理が実行された後は、前記ユーザ認証後の前記ホーム画面を表示させる、ように構成されている請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記ユーザ認証画面が表示された状態で前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知したことにより、前記ユーザ認証が実行され、前記ホーム画面が表示された状態で、前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知した場合に、前記無線通信インタフェースを介して、前記モバイル機器の識別情報を取得し、取得した前記識別情報に関連付けられた前記ショートカット情報に従った前記ショートカット実行処理を実行する、ように構成されている請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記モバイル機器の識別情報と、前記ホーム画面に配置された前記ショートカットアイコンを示すショートカット情報とを関連付けて前記メモリに記憶することが可能であり、
前記コントローラは、
前記ユーザ認証前の前記ホーム画面が表示された状態で前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知したことにより、前記認証処理が実行されると、前記識別情報に関連付けられた前記ショートカット情報で示される前記ショートカットアイコンが配置された前記ホーム画面を前記ユーザインタフェースに表示させ、
前記ショートカットアイコンが操作されると、操作された前記ショートカットアイコンに関連付けられた前記ショートカット情報に従って、前記ショートカット実行処理を実行する、ように構成されている請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記コントローラは、
前記モバイル機器の識別情報と、前記ホーム画面に配置された前記ショートカットアイコンを示す前記ショーカット情報とを関連付けてメモリに記憶することが可能であり、
前記コントローラは、
前記ユーザ認証前の前記ホーム画面が表示された状態で前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知したことにより、前記認証処理が実行された場合に、前記識別情報に関連付けられた前記ショートカット情報で示される前記ショートカットアイコンに関連付けられた前記ショートカット情報に含まれる設定値を示す設定画面を前記ユーザインタフェースに表示させ、
前記設定画面を用いた実行指示を、前記ユーザインタフェースを介して受付けると、前記ショートカット情報に含まれる前記設定値に従って、前記ショートカット実行処理を実行する、ように構成されている請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記コントローラは、
前記ユーザ認証前の前記ホーム画面が表示されている状態で前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知した場合に、
前記無線通信インタフェースが検知した前記モバイル機器の識別情報が、前記ユーザ認証情報に関連付けられているが、前記ショートカットアイコンに関連付けられていなければ、前記識別情報に関連付けられた前記ユーザ認証情報を用いた前記ユーザ認証を行い、
その後、前記ホーム画面に配置された前記ショートカットアイコンが操作されると、前記ショートカットアイコンに関連付けられた前記ショートカット情報に従って、前記ショートカット実行処理を実行し、
前記コントローラは、
前記ユーザ認証を必要としない前記ホーム画面が表示されている状態で、前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知した場合に、
前記無線通信インタフェースが検知した前記モバイル機器の識別情報が、前記ショートカットアイコンに関連付けられていれば、前記ユーザ認証を行うことなく、前記ショートカット実行処理を実行し、
前記コントローラは、
前記ユーザ認証を必要する前記ホーム画面が表示されている状態で、前記モバイル機器の接近を前記無線通信インタフェースが検知した場合に、
前記無線通信インタフェースが検知した前記モバイル機器の前記識別情報が、前記ユーザ認証情報に関連付けられていなければ、前記ユーザ認証を行わず、かつ前記ショートカット実行処理を実行しない、
ように構成されている請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成処理を実行する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成処理をショートカットアイコンに関連付けて登録しておき、ショートカットアイコンに対する操作で、関連付けられた画像形成処理を実行することができる装置が記載されている。具体的には、画像形成装置は、ショートカットアイコンを、ユーザインタフェースに表示されるホーム画面上に配置させることができる。また、ホーム画面は、複数の画面により構成されており、ユーザは、ホーム画面を構成する複数の画面のうち、任意の画面上にショートカットアイコンを配置させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像形成装置に対してショートカットの登録数が多くなると、ユーザは、個々のショートカットアイコンが配置される画面を把握しておく必要が生じる。例えば、画像形成装置を複数人で共有する場合では、自身が認識していないショートカットアイコンが配置されることも想定され、ホーム画面を構成する複数の画面からユーザが意図するショートカットアイコンを見つけ出すのに時間を要する場合がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みたものであり、ユーザがショートカットを選択して表示させる際の操作負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本実施形態に開示された画像形成装置では、ユーザインタフェースと、無線通信インタフェースと、メモリと、画像形成部と、コントローラと、を備え、無線通信インタフェースは、画像形成装置に接近したモバイル機器を検知可能である。コントローラは、複数のアイコンを配置可能なホーム画面と、ユーザ認証情報を用いたユーザ認証に関する指示を受付可能なユーザ認証画面とを、ユーザインタフェースに表示させることが可能であり、複数の設定項目それぞれに対応する設定値を用いて、画像形成部に、画像形成処理を実行させることが可能であり、ユーザインタフェースを介して受付けた指示に応じて、ショートカットアイコンに関連付けて、画像形成処理の種類と、当該画像形成処理に用いられる設定値と、を示すショートカット情報をメモリに登録する登録処理と、ユーザインタフェースを介して受付けた指示に応じて、ショートカットアイコンを、ホーム画面に配置されるアイコンの1つとして配置する配置処理と、ショートカットアイコンに対する操作に応じて、画像形成部に、ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された種類の画像形成処理を、ショートカットアイコンに関連付けられたショートカット情報に示された設定値を用いて実行させるショートカット実行処理と、モバイル機器の識別情報と、ユーザ認証情報とを関連付けてメモリに記憶させる記憶処理と、モバイル機器の接近を無線通信インタフェースが検知した場合に、近接が検知されたモバイル機器の識別情報に関連付けられたユーザ認証情報を用いたユーザ認証を行う認証処理と、を実行可能な構成である。コントローラは、ユーザ認証前のホーム画面が表示された状態でモバイル機器の接近を無線通信インタフェースが検知したことにより、認証処理が実行された場合は、ショートカット実行処理を実行する。コントローラは、ユーザ認証前のユーザ認証画面が表示された状態でモバイル機器の接近を無線通信インタフェースが検知したことにより、認証処理が実行された場合は、ショートカット実行処理を実行することなく、ホーム画面をユーザインタフェースに表示させる、ように構成されている。
【0007】
上記構成では、モバイル機器を近接させて認証処理を行う場面において、ユーザ認証前のホーム画面が表示された状態であれば、ユーザ認証が実行され、ショートカット実行処理が実行される。一方、ユーザ認証前のユーザ認証画面が表示された状態であれば、ユーザ認証が行われた後は、ショートカット実行処理を実行することなく、ホーム画面がユーザインタフェースに表示される。
これにより、ユーザインタフェースに表示されている画面に応じて、認証処理後にショートカット実行処理を実行するか否かが切換えられるため、ユーザがショートカットアイコンに係る処理を実行する際の利便性を高めることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ショートカットアイコンを操作して、特定の画像形成処理を実行する場合に、ユーザの利便性を高めた、画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】ショートカットアイコンを登録する際の画面遷移図である。
【
図3】メモリに記憶されたショートカット情報等を説明する図である。
【
図4】ホーム画面が操作された際の処理の手順を示すフローチャートである。
【
図5】ホーム画面が操作された際の画面遷移図である。
【
図6】
図4のS25の処理の手順を示すフローチャートである。
【
図7】カードにショートカットを紐づける際の画面遷移図である。
【
図8】
図3のS18の処理の手順を示すフローチャートである。
【
図9】認証処理と、ショートカットの実行との手順を説明するフローチャートである。
【
図10】カードを接近させた際の画面遷移図である。
【
図11】
図9のS56の処理の手順を説明するフローチャートである。
【
図12】カードを接近させた際の画面遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
画像形成装置の実施形態をMFP(Multi Function Peripheralの略)を用いて説明する。MFP10は、コントローラ11、メモリ12、プリンタ13、FAXIF14、スキャナ15、ユーザIF16、無線通信IF17、通信IF18を備えている。これらの構成要素は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
【0011】
通信IF18は、MFP10を不図示のネットワークに接続する。これにより、MFP10は、ネットワークに接続されたPC等の他の装置との間で所定のプロトコルに従い通信を行うことができる。スキャナ15は、例えば、CCDやCISなどの読取センサを有し、原稿の読取りに応じた画像データを生成する。画像データの生成は、画像形成の一例である。プリンタ13は、シートやディスクなどの被記録媒体に画像を印刷する印刷動作を実行する。シートを用紙とも呼ぶ。印刷は画像形成の一例である。プリンタ13の記録方式としては、インクジェット方式や、電子写真方式などを採用することができる。
【0012】
ユーザIF16は、ユーザによるMFP10に対する各種操作を受付可能なインタフェースである。ユーザIF16は、液晶ディスプレイを含むタッチパネルや各種スイッチ等を含んでいる。通信IF18は、例えば無線LAN通信を行い、無線LANに接続されている不図示のPCおよびサーバなどと通信を行う。プリンタ13、FAXIF14、及びスキャナ15は、画像形成部の一例であり、コントローラ11からの指示に応じて、コピー処理、スキャン処理、FAX送信処理、及びFAX受信処理を実行する。
【0013】
無線通信IF17は、無線通信によって、ICカード19に記憶された情報を読み取るハードウェアである。MFP10は,本体の前面にICカードの読取台(不図示)を備えており,当該読取台の裏側に無線通信IF17を配置している。ICカード19には、ICカード19を識別するための情報であるCard番号が記憶されている。ユーザが、読取台に向けて、ICカード19を接近させることで、無線通信IF17は、ICカード19に記憶されたCard番号を読取ることが可能となる。無線通信IF17は、例えば、NFC(Near Field Communication)に従った無線通信を行う。本実施形態では、ICカード19がモバイル機器の一例である。Card番号が、モバイル器機器の識別情報の一例である。
【0014】
メモリ12は、RAMなどの揮発性メモリ、NVRAMなどの不揮発性メモリ、ROM等が組み合わされて構成されている。不揮発性のメモリとして、SSD、HDDなどを用いてもよい。各種プログラムの実行時に用いられる、コントローラ11が備えるバッファも、メモリ12の一部とみなしてよい。なお、メモリ12は、コントローラ11が読取り可能なストレージ媒体であってもよい。コントローラ11が読取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読取り可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0015】
コントローラ11は、CPUや、内部メモリが組み合わされて構成されている。本実施形態では、主に、プログラムに記述された命令に従ったコントローラ11の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」等の処理は、コントローラ11の処理を表している。なお「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、コントローラ11が要求することなくデータを受信するという処理も、「コントローラ11がデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コントローラに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。なお、コントローラ11は、1つに限らず、複数のコントローラにより構成されていてもよい。この場合において、コントローラ11により実行される後述する各処理は、複数のコントローラにより分散されて実行されてもよい。
【0016】
コントローラ11は、MFP10Aの電源がONされたことを契機に、
図2(a)に示すホーム画面40をユーザIF16に表示させる。ホーム画面40には、アイコンをm行n列(m,nは自然数)のアイコン表示領域44に表示するよう構成されている。
図2(a)では、アイコン表示領域44を破線で囲んでいる。具体的には、ホーム画面40のアイコン表示領域44には、初期状態としてMFP10が実行可能な画像形成処理のいずれかに対応するアイコン「FAX」、「コピー」、「スキャン」の各機能の実行指示を受付けるアイコン41A,41B,41Cが含まれている。ホーム画面40は、複数の画面により構成されており、本実施形態では、画面下部に表示されたタブ43A~43Cを操作することで、ユーザIF16に、操作されたタブ43に対応する画面を表示させることができる。
図2(a)に示すホーム画面40は、タブ43Aに対応する「Basic1」の画面を表示している。タブ43Cが操作されると、コントローラ11は、
図2(h)などに示す「Custom1」に対応する画面をユーザIF16に表示させる。
【0017】
ホーム画面40でのタブ43の配置は、ホーム画面40の下部に限らず、ホーム画面40の上部や、左右の端に配置されていてもよい。また、タブ43は、矩形状に配列するものに限らず、円や多角形状であってもよく、各タブ43が離間して配置されていてもよい。本実施形態では、タブ43が、画面対応画像の一例である。
【0018】
ユーザが、FAX機能に関するアイコン41Aを操作したことを契機に、コントローラ11は、FAXIF14を用いたFAX送信機能を実行する。FAX送信機能は、スキャナ15が読取ることで生成されたスキャンデータ、通信IF18を介して例えばPCから送信された送信データ、USBメモリなどから読み出した記録データを、FAXIF14を介して送信先の装置に送信する機能である。これ以外にも、ユーザがアイコン41Aを操作したことを契機に、FAXIF14を用いたFAX受信処理を行うことができる。FAX受信処理では、FAXIF14を介して受信したFAX受信データをプリンタ13によりシートに印刷する、通信IF18を介して他の外部装置に送信する、更には、USBメモリへ書き込む機能である。
【0019】
ユーザが、コピー機能に関するアイコン41Bを操作したことを契機に、コントローラ11は、プリンタ13、及びスキャナ15を用いたコピー機能を実行する。コピー機能は、スキャナ15が原稿を読取ることで生成されたスキャンデータをプリンタ13により印刷させる機能である。ユーザがスキャン機能に関するアイコン41Cを操作したことを契機に、コントローラ11は、スキャナ15を用いたスキャン機能を実行する。スキャン機能は、スキャナ15が原稿を読取ることで生成されたスキャンデータを、通信IF18を介して例えばPC又はサーバなどへ送信する機能や、USBメモリへ保存する機能である。プリンタ13及びスキャナ15が実行するコピー機能、スキャナ15が実行するスキャン機能、FAXIF14が実行するFAX送信処理、及びFAX受信処理は、画像形成処理の一例である。コントローラ11は、ホーム画面40に含まれるアイコン41A~41Cに対応する機能を実行する前に、後述するように実行対象となる機能に対応する確認画面66(
図5(c))を表示することで、ユーザに現在の設定値を確認させ、設定値を変更する操作を受付けることが可能である。この場合において、コントローラ11は、確認画面66に含まれるスタートボタン68の操作を検出すると、機能を実行する。
【0020】
ホーム画面40のアイコン表示領域44には、ショートカットアイコン90や、他のショートカットアイコンを割り当てることが可能な未登録キー42を含んでいる。ショートカットアイコンは、MFP10の機能、及び機能により用いられる各種の設定値を関連付ける画像である。コントローラ11は、ユーザIF16を介して受付けた指示に応じて、ショートカットアイコンに関連付けて、MFP10の機能や、この機能により使用される設定値を登録したショートカット情報20をメモリ12に記憶する登録処理を実行可能である。ユーザがショートカットアイコン90を操作すると、コントローラ11は、操作されたショートカットアイコン90に関連付けられたMFP10の機能及び各種設定を、一連の機能の選択操作及び各種設定の設定操作を省略して実行することができる。以下では、ショートカットアイコンに、MFP10の機能、及び機能により用いられる設定値を関連付けることを「ショートカット登録」とも記載する。
【0021】
次に、MFP10Aに表示されたホーム画面40に、後述するショートカットアイコン91を追加登録する場合の処理を説明する。なお、ホーム画面40には、ショートカットアイコン91の登録に先立ち、ショートカットアイコン90が登録済みであるものとする。
【0022】
ユーザがホーム画面40上で、タブ43Cを操作し、ユーザIF16に表示された
図2(b)に示すホーム画面45に含まれる未登録キー42に所定の操作、例えば長押し、がされると、コントローラ11は、メモリ12のうち揮発性メモリに、レコードを一時記憶する。レコードは、メモリ12に記憶されたショートカット情報20のうち、ショートカット登録の対象となる機能に対応する情報である、Short Cut表示名、Tab番号、登録位置番号、機能、初期値、OneTouchの各設定項目を含んでいる。レコードに含まれる各情報は、
図3(a)に示すショートカット情報20に含まれるレコードに対応している。ショートカット情報20及びレコードについては後述する。また、コントローラ11は、ユーザIF16に表示された画面に対応するTab番号と、表示された画面上で操作された未登録キー42に対応する登録位置番号の各値を、レコードのTab番号、及び登録位置番号として書き込む。
【0023】
図3(b)に示すように、メモリ12には、タブ43の操作によりユーザIF16に表示される画面をを識別する画面情報であるTab情報30を記憶している。Tab情報30には、操作されるタブ43を識別する番号であるTab番号と、タブ43の操作により表示される画面の名称と、Tab種別とが登録されている。Tab種別は、タブ43の操作により表示される画面が、特定のユーザに割り当てられた画面であるか、複数のユーザで共用可能な画面であるかを示す情報であり、ユーザが割り当てられていない場合は「Public Tab」の値となり、ユーザが割り当てられている場合は「Private Tab」を示す値となる。
図2(a)で示すホーム画面40において、タブ43Aに対応するTab番号「1」には、名称「Basic1」と、Tab種別「Public」とが対応づけられている。タブ43Cに対応するTab番号「3」には、名称「Custiom1」と、Tab種別「Public Tab」とが対応付けられている。コントローラ11は、Tab情報30を参照することで、操作されたタブ43Cに対応するTab番号「3」を一時記憶されたレコードに書き込み、表示された画面において操作された未登録キー42に対応する登録位置番号「17」を一時記憶されたレコードに書き込む。
【0024】
コントローラ11は、
図2(c)で示す大区分選択画面50をユーザIF16に表示させる。大区分選択画面50は、ショートカット登録の対象となる機能を大まかに特定するための大区分の選択操作を受付ける画面である。
図2(c)で示す大区分選択画面50では、大区分に対応する複数のボタン51である、「コピー機能」を示すボタン51A、「FAX機能」を示すボタン51B、「スキャン機能」を示すボタン51C、「ネットワーク接続」を示すボタン51D、「アプリケーションの実行」を示すボタン51Eを含んでいる。
【0025】
コントローラ11は、大区分選択画面50におけるいずれかのボタン51が操作されたことを検出すると、小区分選択画面52をユーザIF16に表示させる。小区分選択画面52は、大区分選択画面50の操作により特定される機能をより詳細に特定するための小区分の指定を受付ける画面である。この例では、ユーザが、大区分として「スキャン機能」を示すボタン51Cを操作することで、コントローラ11は、
図2(d)に示す、小区分であるスキャンデータの保存先の指定を受付ける小区分選択画面52をユーザIF16に表示させる。小区分選択画面52には、スキャンデータの保存先を示す複数のボタン53A~53Eを含んでおり、具体的には、USBメモリを指定するボタン53A、PCを指定するボタン53B、E―mailサーバを指定するボタン53C、FTPサーバ又はSFTPサーバを指定するボタン53D、ネットワーク上の接続された装置を指定するボタン53Eを含んでいる。なお、小区分選択画面52において、スクロールバーを操作することで、ボタン53A~53E以外の小区分に応じたボタンを表示させることができる。
【0026】
ユーザが、小区分選択画面52において、いずれかのボタン53A~53Eを操作することで、コントローラ11は、各画面50,52において選択された区分により特定される機能を、一時記憶されたレコードに、機能として書き込む。ここで、機能は、ショートカット登録の対象となる機能を示す情報である。この例では、大区分選択画面50で「スキャン処理」が選択され、小区分選択画面52で、「E―mailサーバへの保存」が選択されているため、コントローラ11は、一時記憶されたレコードの機能「Scan to E-Mail Server」を書き込み、初期値に、予め定められた「Scan to E-Mail Server」に対応する各設定項目の初期値を書き込む。コントローラ11は、一時記憶されたレコードにおいて、OneTouchの値として、「OFF」を書き込む。
【0027】
なお、「一時記憶」は、「登録」前の情報を、作業用に、メモリ12の揮発領域に記憶させることである。「一時記憶」には、レコードの一時記憶と、レコードとは別に、情報を一時記憶することと、がある。「登録」は、「一時記憶」された情報を、メモリ12の不揮発領域に記憶させることである。
【0028】
コントローラ11は、ショートカット登録の対象となる機能の設定が終了すると、
図2(e)に示す初期値設定画面55をユーザIF16に表示させる。初期値設定画面55には、一時記憶されたレコードにおける、機能で示される機能の各設定項目に対応するボタン56A~56Eを含んでいる。
図2(e)に例示する画面では、「Scan to Email Server」の設定項目に対応するボタン56A~56Eを含んでいる。
【0029】
ショートカット実行時に用いられる設定値は、ショートカット登録される機能によって異なる。例えば、機能がコピーに関するものであれば、設定項目「出力サイズ」、「品質」、「色」の設定値、設定項目「コピー枚数」、「両面印刷」などの設定値が用いられる。また、例えば、「機能」がスキャンに関するものであれば、設定項目「保存先」、「読取りサイズ」、「出力サイズ」、「品質」、「色」の設定値、設定項目「拡大縮小」の設定値などが用いられる。ここで、機能「Scan to E-mail Server」は、スキャン機能の一種であるため、「保存先」の一種である「アドレス(Address)」、「読取りサイズ」「スキャンサイズ(ScanSize)」、「出力サイズ」の一種である「ファイルサイズ(File Size)」、「品質」の一種である、明るさを示す「ブライトネス(Brightness)」、コントラストの強さを示す「コントラスト(Contrast)」という各項目の設定値が用いられる。また、機能「Scan to E-mail Server」では、保存ファイル名を示す「ファイルネーム(File Name)」、ファイル名のスタイルを示す「ファイルネームスタイル(File Name Style)」、白紙原稿のスキャンデータ保存対象から除外するか否かを示す「スキップブランクページ(Skip Blank Page)」という各項目の設定値が用いられる。機能「Scan to E-mail Server」について、予め定められた設定値は、例えば、「アドレス」は空白、「スキャンサイズ」は「A4」、「ブライトネス」は「0」、「ファイルネーム」は「mail」、「コントラスト」は「0」、「ファイルネームスタイル」は「Name_Counter」、「ファイルサイズ」は、「Medium」、「スキップブランクページ」は「OFF」である。
【0030】
コントローラ11は、初期値設定画面55において、テキスト入力対象ではない設定項目に対応するボタン56、例えば、ボタン56A,56B、56D,56Eのいずれかが操作されたことを検出すると、対象となる設定項目に対応する値を初期値から変更させる操作を受付ける詳細設定画面を、初期値が設定されていることを示す態様で、ユーザIF16に表示させる。例えば、「ブライトネス」「コントラスト」に対応するボタン56A、56Bのいずれかが操作された場合、コントローラ11は、0~10のいずれかの設定値を入力するための詳細設定画面を表示させる。
【0031】
各詳細設定画面での入力は、上述したように数値を入力するものでもよいし、選択肢を選択することで選択された値を入力するものでもよい。コントローラ11は、詳細設定画面で入力された値を揮発性メモリに一時記憶する。コントローラ11は、入力終了を示す操作を受付けると、一時記憶されたレコードにおける該当する設定項目に対応する初期値を、メモリ12に一時記憶しておいた値で書き換える。そして、ユーザIF16の表示を、
図2(e)に示す初期値設定画面55に戻す。
【0032】
コントローラ11は、初期値設定画面55において、テキスト入力対象である設定項目に対応するボタン56、例えば、設定項目「ファイルネーム」に対応するボタン56Cが操作されたことを検出すると、設定値の変更操作を受付けるための詳細設定画面をユーザIF16に表示させる。コントローラ11は、詳細設定画面を介して設定値であるテキストが入力されると、メモリ12に一時記憶されている設定値を、入力されたテキストで書き換える。そして、ユーザIF16の表示を、
図2(e)に示す初期値設定画面55に戻す。
【0033】
コントローラ11は、初期値設定画面55の確定ボタン57が操作されたことを検出すると、
図2(f)に示す名称設定画面60をユーザIF16に表示させる。名称設定画面60は、一時記憶されたレコードにおける、Short Cut表示名に対する変更操作を受付ける画面である。名称設定画面60の表示欄61には、一時記憶されたレコードのうち、Short Cut表示名として、予め定められた値を示す態様で表示されている。なお、本実施形態では、Short Cut表示名に予め定められている値は、“Shortcut”と数字を組み合わせた文字列である。これ以外にも、Short Cut表示名に予め定められている値は、空白であってもよい。ユーザは、入力キー62を操作して、表示欄61に表示された名称を変更する入力することができる。ユーザが確定ボタン57を操作すると、コントローラ11は、一時記憶されたレコードのうち、Short Cut表示名で示される設定値を、表示欄61に入力されている名称に書き換える。そして、コントローラ11は、
図2(g)に示すモード設定画面63を表示させる。
【0034】
図2(g)に示すモード設定画面63は、一時記憶されたレコードのうち、OneTouchで示されるワンタッチショートカットの有効「ON」、無効「OFF」の変更操作を受付ける画面である。モード設定画面63において、説明表示欄64には、ワンタッチショートカットを有効にする場合に、モード選択ボタン65を操作することを示すテキストが表示される。モード選択ボタン65は、一時記憶されたレコードのうち、OneTouchとして予め定められた値を示す態様で表示されている。本実施形態では、OneTouchとして予め定められた値は、無効「OFF」である。コントローラ11は、ユーザによりモード選択ボタン65が1回操作されたことを検出する都度、モード選択ボタン65のチェックありとなしとをトグル切替する。ユーザが確定ボタン57を操作すると、コントローラ11は、モード選択ボタン65にチェックありの場合は「ON」、なしの場合は「OFF」を、OneTouchの値として、一時記憶する。
【0035】
コントローラ11は、一時記憶されているレコードの値を、メモリ12に記憶されているショートカット情報20に登録する。コントローラ11は、ホーム画面40に、機能「Scan to E-mail Server」に関連付けられたショートカットアイコンを、登録されたTab番号で指定された画面における登録位置番号で指定された位置に表示させる。具体的には、
図2(h)に示すホーム画面45は、ホーム画面を構成する画面のうち、ショートカット情報20に登録されたTab番号「3」で指定されるタブ43Cが操作された場合に、ユーザIF16に表示される画面である。ホーム画面45には、登録位置番号「17」で指定される位置に、ショートカット登録された機能である「Scan to E-mail Server」を呼び出すためのショートカットアイコン91が追加表示される。ホーム画面40に追加されるショートカットアイコン91は、ショートカット情報20のうち、このショートカットアイコン91に関連付けられたレコードに含まれるShort Cut表示名で指定される「Short Cut17」が表示されている。
【0036】
図3(a)は、機能「Scan to E-mail Server」に対応するレコードが登録されている状態のショートカット情報20を示している。ショートカット情報20において、Short Cut表示名、Tab番号、登録位置番号、機能、初期値、OneTouchの各情報は、上述したショートカット登録時において、一時記憶されたレコードの各設定項目に対応している。
【0037】
ショートカット情報20は、データベース形式の情報であり、Short Cut表示名である「Short Cut13」、「Short Cut17」以外のレコードが登録されていてもよい。この場合において、レコードは、MFP10の製造時に登録されたレコードがあってもよく、MFP10を販売するベンダー、MFP10の管理者、MFP10を含むシステムの管理者によって登録されたレコードがあってもよい。本実施形態においては、MFP10の設計時に予め定められた情報が、MFP10の製造時にメモリ12の不揮発性領域、あるいは書き換え不能領域に書き込まれている。予め定められた情報には、設定値だけでなく、後述するパスワードなども含まれる。予め定められた情報は、MFP10を販売するベンダー、MFP10の管理者、MFP10を含むシステムの管理者によって書き換えることが可能な情報であってもよい。
【0038】
次に、MFP10のユーザIF16に表示されたショートカットアイコンに対する操作に応じて、コントローラ11が実行する処理を、
図4を用いて説明する。コントローラ11は、
図5(a),(b)に示すホーム画面40,45において、いずれかのアイコンが操作されたことを契機に、
図4に示す処理を実行する。まずは、ユーザIF16には、
図5(a)で示すホーム画面40が表示されているものとする。なお、
図5(a)で示すホーム画面40は、
図2(a)で示すホーム画面40と同じ画面である。
【0039】
ユーザが、
図5(a)に示すホーム画面40において、何らかの操作をすると、コントローラ11は、ステップ(以下、ステップを「S」とも記載する。)10で、アイコンの長押しを検出したか否かを判断する。コントローラ11は、長押しを検出していない場合(S10:NO)、S20に進み、操作されたアイコンは、ショートカットアイコンであるか否かを判断する。
【0040】
コントローラ11は、ショートカットアイコンが操作されていないと判断すると(S20:NO)、S24に進み、ホーム画面40において、ユーザ表示欄46に対してユーザ情報の選択操作がされたか否かを判断する。ここでは、ユーザ情報の選択操作がされていないとして、コントローラ11は、
図4の処理を終了する。この場合において、コントローラ11は、ショートカットアイコン及びユーザ表示欄46以外のアイコンが操作されている場合は、操作されたアイコンに対応する処理を実行する。
【0041】
次に、タブ43Cが操作されることで、コントローラ11は、ホーム画面40を、
図5(b)に示すタブ43Cに対応するホーム画面45に切換え、切換え後のホーム画面45において、ユーザがショートカットアイコン91を通常操作、例えば短押し、したとする。コントローラ11は、アイコンの長押しを検出しないため(S10:NO)、ショートカットアイコン91の操作を検出し(S20:YES)、S21に進む。S21では、コントローラ11は、操作されたショートカットアイコン91に対応する確認画面66をユーザIF16に表示させる。具体的には、メモリ12に記憶されたショートカット情報20から操作されたショートカットアイコン91に対応する、レコードを読み出し、読み出されたレコードを用いて
図5(c)に示す確認画面66を表示させる。
【0042】
図5(c)に示す確認画面66では、
図2(e)で示した初期値設定画面55と同じ構成の画面である。確認画面66において、ボタン67A~67Eは、初期値設定画面55におけるボタン56A~56Eと同様のボタンである。これにより、ユーザは、ショートカット実行時に用いられる設定値を確認することができる。また、ユーザが、ボタン67A~67Eを操作すれば、ボタン56A~56Eを操作した場合と同様に、対応する設定項目における詳細設定画面を表示させることができる。コントローラ11は、詳細設定画面を介して、設定値を変更する入力を受付けた場合、入力に従った設定値を一時記憶する。
【0043】
コントローラ11は、確認画面66においてスタートボタン68の操作を検出すると、機能「Scan to E-Mail Server」を、一時記憶されたレコードの各値を用いて実行する。具体的には、コントローラ11は、ショートカットアイコン91が操作された後に、確認画面66の操作により詳細設定画面が表示され、設定値を変更する操作を受付けた設定項目については、変更後の設定値を用いて機能を実行する。一方、コントローラ11は、ショートカットアイコン91が操作された後に、詳細設定画面が表示されたものの、設定値を変更する操作を受付けていない設定項目については、詳細設定画面を表示するときに一時記憶した設定値を用い、ショートカットアイコンが操作された後に、詳細設定画面を表示していない設定項目については、初期値を用いて、機能を実行する、このとき、コントローラ11は、
図5(d)に示す実行画面80をユーザIF16に表示させて、ショートカット登録された機能の実行中であることをユーザに示す。コントローラ11は、機能の実行後、
図5(b)に示すホーム画面45の表示に戻る。
【0044】
一方、コントローラ11は、ホーム画面40において、操作されたアイコンがショートカットアイコンではなく(S20:NO)、ユーザ表示領欄46であれば(S24:YES)、S25に進み、ICカード19にユーザ情報を紐づける処理を実行する。
図6は、S25で実行される処理の手順を説明するフローチャートである。ここでは、
図6で示す処理により、Card番号「3001」のICカード19に、ログインユーザのユーザ情報「User1」が紐づけられる場合を例に説明を行う。
【0045】
S30では、コントローラ11は、
図5(e)に示すユーザ選択画面77を表示させる。ユーザ選択画面77には、ユーザ選択ボタン78と、紐づけボタン79とを含んでいる。ユーザ選択ボタン78は、ICカード19への紐づけ対象となるユーザ情報を指定する場合に操作されるボタンである。各ユーザ選択ボタン78で指定されるユーザ情報は、MFP10に既にユーザ認証の候補として登録されているユーザである。例えば、ユーザ選択ボタン78Aが操作されると、ユーザ情報「USER1」が紐づけ対象に指定される。
【0046】
S31では、コントローラ11は、紐づけボタン79の操作を検出すると(S31:YES)、S32に進み、
図5(f)に示すカードタッチ待受け画面72をユーザIF16に表示させる。カードタッチ待受け画面72には、説明表示領域73と、登録ボタン74とを含んでいる。説明表示領域73は、MFP10に対してICカード19をかざす読取台の位置を指定する画像が表示されている。
【0047】
S33では、コントローラ11は、ICカード19の読取台への接近を検知したか否かを判断する。コントローラ11は、所定期間内に、ICカード19の読取台への接近を検知すると(S33:YES)、S34に進み、ICカード19から無線通信IF17を介してCard番号を取得する。S35では、コントローラ11は、S34で取得したCard番号を、既に表示されている、カードタッチ待受け画面72の説明表示領域73に表示させる。
図5(d)で示すカードタッチ待受け画面72では、説明表示領域73に、S32で取得されたCard番号「3001」が表示されている。
【0048】
S36では、コントローラ11は、登録ボタン74が操作されたことを検知すると(S36:YES)、S37に進む。S37では、コントローラ11は、S34で取得したCard番号と、ユーザ情報「USER1」とをメモリ12に記憶された紐づけ情報31に登録することで、両値の紐づけを行う。コントローラ11は、S37の処理を終了すると、
図4、
図6の処理を終了する。
【0049】
次に、
図7(a)で示すホーム画面45に含まれるショートカットアイコン91を操作して、ショートカット登録された機能「Scan to E-mail Server」をICカード19に紐づける場合の処理を説明する。
図7(a)で示すホーム画面45は、
図5(b)で示すホーム画面45と同じ画面である。
【0050】
図4のS10で、コントローラ11は、長押し操作を検出すると(S10:YES)、S11に進み、長押し操作されたのはショートカットアイコンであるか否かを判断する。長押し操作されたのがショートカットアイコンであれば(S11:YES)、コントローラ11は、S12に進み、表示画面設定「ShortCut」と、操作されたショートカットアイコン91の登録位置番号と、このショートカットアイコン91が配置されているホーム画面45に対応するTab番号とをメモリ12に一時記憶する。表示画面設定は、後述する紐づけ情報31に登録される値であり、ICカード19の読取台への接近に応じてユーザIF16に表示される画面態様を指定する情報である。
【0051】
S13では、コントローラ11は、
図7(b)に示す編集メニュー画面70をユーザIF16に表示させる。編集メニュー画面70には、ショートカット情報20の各種処理に対応するボタン71A~71Eを含んでいる。このうち、ボタン71Aは、対象となる機能「Scan to E-mail Server」に対応するレコードのうち、Short Cut表示名の変更指示を受付ける場合に操作されるボタンである。ボタン71Bは、機能「Scan to E-mail Server」に対応するレコードを、不図示のUSBメモリに複製する際に操作されるボタンである。ボタン71Cは、機能「Scan to E-mail Server」に対応するレコードの削除指示を受付ける場合に操作されるボタンである。ボタン71Dは、機能「Scan to E-mail Server」のショートカットアイコンを、ICカード19に登録する際に操作されるボタンである。ボタン71Eは、ICカード19に登録された機能「Scan to E-mail Server」のショートカットアイコンを、削除する際に操作されるボタンである。
【0052】
コントローラ11は、ボタン71D以外のボタン71A,71B,71C、71Eが操作されたことを検出すると(S17:NO)、S19に進み、操作されたボタン71に応じた処理を実行する。コントローラ11は、S19の処理を終了すると、
図4の処理を終了し、ユーザIF16に表示された画面を
図7(a)に示すホーム画面45に戻す。
【0053】
コントローラ11は、編集メニュー画面70において、ボタン71Dが操作されたことを検出すると(S17:YES)、S18に進み、操作されたショートカットアイコン91に対応する機能をICカード19に登録するための紐づけ処理を実行する。
図8は、S18で実行される紐づけ処理1の手順を説明するフローチャートである。
【0054】
S40では、コントローラ11は、
図7(c)に示すカードタッチ待受け画面72をユーザIF16に表示させる。S41では、コントローラ11は、ICカード19の読取台への接近を検知したか否かを判断する。ユーザが、説明表示領域73で表示された画像に従って、ICカード19を読取台にかざすと、無線通信IF17は、ICカード19の接近を検知する。なお、コントローラ11は、所定期間の経過後も、ICカード19の読取台への接近を検知しなければ(S41:NO)、
図8で示す処理を終了する。コントローラ11は、所定期間内に、ICカード19の読取台への接近を検知すると(S41:YES)、S42に進み、ICカード19から無線通信IF17を介してCard番号を取得する。
【0055】
S43では、コントローラ11は、S42で取得したCard番号を、既に表示されている、カードタッチ待受け画面72の説明表示領域73に表示させる。
図7(d)で示すカードタッチ待受け画面72では、説明表示領域73に、S42で取得されたCard番号「2000」が表示されている。
【0056】
S44では、コントローラ11は、登録ボタン74が操作されたことを検知すると(S44:YES)、S45に進む。なお、コントローラ11は、登録ボタン74が操作されることなく所定期間が経過した場合、
図7の処理を終了する。S45では、コントローラ11は、S12でメモリ12に一時記憶したのは、ショートカットアイコンの情報であるか否かを判断する。具体的には、コントローラ11は、S12で、表示画面設定「ShortCut」を一時記憶していれば(S45:YES)、S46に進む。
【0057】
S46で、コントローラ11は、
図7(e)で示す選択画面75をユーザIF16に表示させる。選択画面75には、表示画面設定として、ショートカット「ShortCut」を指定するボタン76Aと、タブ「Tab」を指定するボタン76Bとを含んでいる。表示画面設定が「ShortCut」であれば、ICカード19が読取台にかざされたときに、ショートカットアイコンが操作されたときと同様、対応する確認画面66が表示される。一方、表示画面設定が「Tab」であれば、ICカード19が読取台にかざされたときに、タブ43が操作されたときと同様、ホーム画面40のうち、操作されたタブ43に対応する画面が表示される。
【0058】
コントローラ11は、選択画面75で、ボタン76Bが操作されたことを検出すると(S47:NO)、S49に進み、ICカード19のCard番号に関連付けて、メモリ12に一時記憶していたTab番号と、登録位置番号と、選択画面75に対する操作で指定された表示画面設定「Tab」とを、紐づけ情報31に登録する。この例では、
図3(c)で示される紐づけ情報31に、ICカード19のCard番号「2000」に関連付けて、Tab番号「3」、登録位置番号「17」、表示画面設定「Tab」が登録される。
【0059】
一方、コントローラ11は、選択画面75で、ボタン76Aが操作されたことを検出すると(S47:YES)、S48に進み、ICカード19のCard番号に紐づけて、メモリ12に一時記憶していたTab番号と、登録位置番号と、選択画面75に対する操作で指定された表示画面設定「ShortCut」とを、紐づけ情報31に登録する。コントローラ11は、S48又はS49の処理を終了すると、
図4,
図8の処理を終了する。なお、コントローラ11が、S48で、Card番号に紐づけて、Tab番号を保存しない、という実施形態を採用してもよい。コントローラ11が、S49で、Card番号に紐づけて、登録位置番号を保存しない、という実施形態を採用してもよい。
【0060】
次に、ホーム画面45で、タブ43を長押し操作することで、ショートカットアイコンに係る機能をCard番号「3000」のICカード19に紐づける場合の例を説明する。
図4において、長押し操作されたのがショートカットアイコンではなく(S11:NO)、タブ43であれば(S14:YES)、コントローラ11は、S15に進み、表示画面設定「Tab」と、操作されたタブ43のTab番号と、をメモリ12に一時記憶する。
【0061】
S16では、コントローラ11は、編集メニュー画面をユーザIF16に表示させる。S16で表示される編集メニュー画面は、S13で表示された編集メニュー画面と同様の画面であるが、編集対象がタブ43であることが異なる。コントローラ11は、編集メニュー画面において、ボタン71Dが操作されたことを検出すると(S17:YES)、S18に進み、
図8に示す処理を実行する。コントローラ11は、
図8で示す処理において、カードタッチ待受け画面72を表示し、Card番号「3000」のICカード19の検出がされると(S40~S43)、S44に進む。コントローラ11は、カードタッチ待受け画面72において、登録ボタン74が操作されたことを検知すると(S44:YES)、S45に進む。S45では、コントローラ11は、S15により、表示画面設定「Tab」を一時記憶していれば(S45:NO)、選択画面75を表示させることなくS49に進む。
【0062】
コントローラ11は、S49で、ICカード19のCard番号「3000」に関連付けて、Tab番号「3」、表示画面設定「Tab」を紐づけ情報31に登録する。コントローラ11は、S49の処理を終了すると、
図4,
図8の処理を終了する。なお、この例では、コントローラ11は、S15で登録位置番号を一時記憶していないため、S49で、紐づけ情報31に、登録位置番号を登録しない。また、コントローラ11が、S15で、紐づけ情報31に登録するTab番号に対応するホーム画面45の、ショートカットアイコンが配置されている登録位置番号を全て取得し、取得した登録位置番号を、紐づけ情報31に登録する。という実施形態を採用してもよい。また、コントローラ11が、登録位置番号を、全て登録するのではなく、登録位置番号のいずれかを選択して登録する、という実施形態を採用してもよい。
【0063】
S48,S49で登録するTab番号に対応するホーム画面が、ユーザ情報を用いてログインをしなければ表示しないよう設定されているホーム画面の場合、コントローラ11は、ユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報も紐づけ情報31に登録する。ユーザ情報は、ユーザを識別する情報である。例えば
図3(c)に示す紐づけ情報31には、Card番号「3001」に紐づけて、Tab番号「4」と、ユーザ情報「User1」とが登録されている。なお、コントローラ11によるユーザ情報の取得は、メモリ12に記憶されている設定情報から取得してもよいし、ユーザIF16を介した入力操作によって取得してもよい。
【0064】
次に、ICカード19に、ショートカットアイコンに係る機能「Scan to E-mail Server」が紐づけられた後、このICカード19が、MFP10の読取台に接近されたことを契機に、MFP10のコントローラ11が実行する処理を、
図9を用いて説明する。まずは、
図10(a)に示す、ユーザIF16にホーム画面40が表示された状態で、Card番号「1000」が登録されたICカード19を、読取台にかざす場合を例に説明する。なお、
図10(a)に示すホーム画面40は
図2(a)で示すタブ「Basic1」に対応するページと同じ画面である。
【0065】
コントローラ11は、S50で、無線通信IF17がICカード19の接近を検知していれば(S50:YES)、S51で、ICカード19からCard番号を取得する。この例では、S51で取得されるICカード19のCard番号は、「1000」である。
【0066】
コントローラ11は、S52で、S51で取得したCard番号が紐づけ情報31に登録されているか否かを判断する。コントローラ11は、紐づけ情報31に、Card番号「1000」が登録されているため(S52:YES)、S53に進み、紐づけ情報31に、Card番号に紐づけてユーザ情報が登録されているか否かを判断する。ここでは、紐づけ情報31に、Card番号「1000」に紐づけて、ユーザ情報が登録されてないため(S53:NO)、S56に進み、コントローラ11は、紐づけ情報31に、Card番号「1000」に紐づけられている表示画面設定の確認を行う。
【0067】
図11は、S56で実行される処理の手順を説明するフローチャートである。S71で、コントローラ11は、現在、ユーザIF16にユーザ選択画面77が表示されているか否かを判断する。ここでは、ユーザ選択画面77が表示されていないとして(S71:NO)、S72に進み、紐づけ情報31に記憶されている表示画面設定が「Tab」であるか否かを判断する。ここでは、紐づけ情報31において、Card番号「1000」に紐づけられた表示画面設定は「ShortCut」であるため(S72:NO、S76:YES)、S77に進み、Tab情報30からTab種別を確認する。具体的には、コントローラ11は、紐づけ情報31において、Card番号「1000」に紐づけられたTab番号「1」を参照し、Tab情報30においてTab番号「1」に紐づけられたタブ種別「Public Tab」を参照する。
【0068】
コントローラ11は、タブ種別が「Public Tab」であるため(S78:YES)、S79に進み、ショートカット情報20のうち、Tab番号「1」に対応するレコードを取得し、確認画面66(
図10(b))を表示させる。また、コントローラ11は、メモリ12に記憶されているShortCutフラグを「ON」に設定する。
【0069】
なお、Tab種別が「Private Tab」である場合において、ログインユーザがTab種別で指定されるユーザと異なる場合、使用が禁止されているユーザによるタブの使用になる。この場合、コントローラ11は、S78を否定判断(S78:NO)し、S81に進み、ユーザIF16にエラー画面を表示させる。後述する、S74での処理においても同様である。
【0070】
図9に戻り、S57では、コントローラ11は、ログイン中のユーザは存在しないため(S57:NO)、S59に進む。コントローラ11は、ショートカットフラグが「ON」に設定されているか否かを判断する。この例では、コントローラ11は、S79の処理により、ショートカットフラグを「ON」に設定しているため(S59:YES)、S60に進む。
【0071】
S60では、コントローラ11は、ユーザIF16に表示されている確認画面66において、スタートボタン68が操作されると(S60:YES)、S61に進み、ICカード19に紐づけられた機能を実行する。この例では、Card番号「1000」に紐づけられた機能「Scan to Email Server」を実行する。コントローラ11は、メモリ12に記憶されたCard Loginフラグが「OFF」であるため、S64に進み、CardLoginフラグを「OFF」、ShortCutフラグを「OFF」にそれぞれ設定し、
図9に示す処理を終了する。
【0072】
次に、
図10(a)に示すようにユーザIF16にホーム画面40が表示された状態で、Card番号「2000」が登録されたICカード19を、読取台にかざす場合を例に説明する。コントローラ11は、紐づけ情報31に、S51で取得したCard番号「2000」が登録されているため(S52:YES)、S53に進み、Card番号「2000」に紐づけて、ユーザ情報が登録されてないため(S53:NO)、S56に進む。
図11のS71で、コントローラ11は、現在、ユーザIF16にユーザ選択画面が表示されていないため(S71:NO)、S72に進む。コントローラ11は、紐づけ情報31において、Card番号「2000」に紐づけられた表示画面設定は「Tab」であるため(S72:YES)、S74に進み、Tab情報30からTab種別を確認する。
【0073】
コントローラ11は、タブ種別が「Public Tab」であるため(S74:YES)、S75に進み、紐づけ情報31において、Card番号「2000」に対応するTab番号「3」で示されるホーム画面をユーザIF16に表示させる。この例では、
図10(c)に示すホーム画面45がユーザIF16に表示される。
【0074】
図9に戻り、S57では、コントローラ11は、ログイン中のユーザは存在しないため(S57:NO)、S59に進み、ShortCutフラグが「ON」に設定されているか否かを判断する。この例では、ShortCutフラグが「OFF」であるため(S59:NO)、S64に進み、CardLoginフラグを「OFF」、ShortCutフラグを「OFF」にそれぞれ設定し、
図10に示す処理を終了する。
【0075】
即ち、ICカード19がかざれた場合でも、コントローラ11は、Tab情報で指定されるホーム画面のみを表示する。なお、ユーザIF16に表示されたホーム画面45に対してショートカットアイコン91が操作されると、コントローラ11は、
図10(b)と同様の確認画面66を表示させる。コントローラ11は、この確認画面66において、スタートボタン68が操作されると、ショートカットアイコン91に関連付けられた機能を実行する。
【0076】
次に、
図12(a)に示すホーム画面40のユーザ表示欄46が操作されることで、
図12(b)に示すユーザ選択画面77が表示された状態で、Card番号「3001」が登録されたICカード19を、読取台にかざす場合を例に説明する。Card番号「3001」のICカード19は、紐づけ情報31において、Tab番号、表示画面設定、及びユーザ情報が紐づけられ、登録位置番号が紐づけられていないカードである。
図12(a)で示すホーム画面40は、ログイン前の画面であるため、ユーザ表示欄46には、ユーザ情報が表示されていない。本実施形態では、ユーザ選択画面77が、ユーザ認証画面の一例である。
【0077】
コントローラ11は、紐づけ情報31に、Card番号「3001」が登録されているため(S52:YES)、S53に進み、Card番号「3001」に紐づけて、ユーザ情報が登録されているため(S53:YES)、S54に進む。
【0078】
S54では、コントローラ11は、ログイン済みであるか否かを判断する。この例では、ログイン前であるため、コントローラ11は、S55に進み、ユーザ認証を実行する。具体的には、紐づけ情報31に登録されているユーザ情報を用いてパスワードを読み出し、このパスワードを用いたユーザ認証を行う。コントローラ11は、ユーザ認証が成立すると、ログインを許可し、CardLoginフラグを「ON」に設定し、S56に進む。なお、コントローラ11は、ユーザ認証が成立しないと、ログインを許可することなく、
図9の処理を終了する。この場合、ユーザIF16にエラー表示を行っても良い。コントローラ11は、上述したS48,S49で、ユーザ情報と共にパスワードも紐づけ情報31に登録している場合、このパスワードを用いてユーザ認証を実行してもよい。更には、コントローラ11は、S55で、ユーザIF16を介した入力操作によってパスワードを受付け、受付けたパスワードを用いてユーザ認証を実行してもよい。
【0079】
コントローラ11は、S56に進み、
図11のS71で、現在、ユーザIF16にユーザ選択画面が表示されているため(S71:YES)、S80に進み、ホーム画面40を表示させる。
図9に戻り、S57では、コントローラ11は、ログイン中のユーザが存在するため(S57:YES)、S58に進み、ホーム画面40にユーザ情報「USER1」を追加表示する。
図12(c)に示すホーム画面40には、ユーザ表示欄46に、ユーザ情報「USER1」が表示されることで、ログインが完了したことを示している。なお、本実施形態では、ユーザIF16に、ホーム画面40を表示させている。これ以外にも、紐づけ情報31において、Card番号「3001」に紐づけられたTab番号に対応するホーム画面45を表示させるものであってもよい。
【0080】
S59に進み、コントローラ11は、ShortCutフラグが「OFF」であるため(S59:NO)、S64に進みS64に進み、CardLoginフラグを「OFF」、ShortCutフラグを「OFF」にそれぞれ設定し、
図9に示す処理を終了する。即ち、この実施形態では、ICカード19を読取台に接近させても、ショートカット処理を実行しない。
【0081】
図12(c)に示すホーム画面40において、タブ43Cが操作された場合、コントローラ11は、
図12(e)に示すように、タブ43Dに対応するホーム画面45をユーザIF16に表示させる。このホーム画面45においても、ユーザ表示欄46には、ログイン中のユーザ情報「USER1」が表示されている。
【0082】
比較例として、
図12(b)に示すユーザ選択画面77において、いずれかのボタン78A~78Cが手動操作された場合を説明する。コントローラ11は、
図12(d)に示すパスワード入力画面100をユーザIF16に表示させる。そして、コントローラ11は、パスワード入力画面100において、パスワードが入力され、確定キー103が操作されたことを検出すると、
図12(c)で示したのと同様のホーム画面40をユーザIF16に表示させる。このホーム画面40においても、ユーザ表示欄46には、ユーザ選択画面77で手動選択されたユーザのユーザ情報、すなわち、「USER1」~「USER3」のいずれかが表示される。
【0083】
次に、ログイン前(即ち、ユーザ認証前)のホーム画面40が表示された状態で、Card番号「4001」が登録されたICカード19を、読取台にかざす場合を例に説明する。Card番号「4001」のICカード19は、紐づけ情報31に、ユーザ名「USER2」のみが紐づけられ、Tab番号、登録位置番号、表示画面設定のいずれも紐づけられていないカードである。
【0084】
コントローラ11は、Card番号「4001」に紐づけて、ユーザ情報が登録されているため(S53:YES)、S54に進み、ログイン済みであるか否かを判断する。この例では、ログイン前であるため、S55に進み、ユーザ名「USER2」に対してユーザ認証を行う。
図11のS71で、コントローラ11は、現在、ユーザIF16にユーザ選択画面77が表示されていないため(S71:NO)、S72に進む。コントローラ11は、表示画面設定が登録されていないため(S72:NO、S76:NO)、S80に進みホーム画面40をユーザIF16に表示させる。
【0085】
図9に戻り、S57では、コントローラ11は、ログイン中のユーザが存在するため(S57:YES)、S58に進み、ホーム画面40にユーザ情報「USER2」を追加表示する。S59に進み、コントローラ11は、ShortCutフラグが「OFF」であるため(S59:NO)、S64に進み、CardLoginフラグを「OFF」、ShortCutフラグを「OFF」にそれぞれ設定し、
図9に示す処理を終了する。即ち、この例では、ユーザ名「USER2」に対するユーザ認証のみが実行される。
【0086】
最後に、ユーザ認証前のホーム画面40が表示された状態で、Card番号「5001」が登録されたICカード19を、読取台にかざす場合を例に説明する。Card番号「5001」のICカード19は、紐づけ情報31に、登録位置番号「17」と、ユーザ情報「USER3」とが紐づけられ、Tab情報が紐づけられていないカードである。ホーム画面40は、Tab番号「1」に対応するホーム画面である。
【0087】
コントローラ11は、Card番号「5001」に紐づけて、ユーザ情報が登録されているため(S53:YES)、S54に進み、ログイン済みであるか否かを判断する。この例では、ログイン前であるため、S55に進み、ユーザ情報「USER3」に対してユーザ認証を行う。
図11のS71で、コントローラ11は、現在、ユーザIF16にユーザ選択画面77が表示されていないため(S71:NO)、S72に進む。コントローラ11は、表示画面設定が「ShortCut」であるため(S72:NO、S76:YES)、S77で、Tab種別を確認し、S78に進む。コントローラ11は、Tab番号「1」に対応するTab種別がPublicタブであるため(S78:YES)、S79に進み、確認画面66をユーザIF16に表示させ、ShortCutフラグを「ON」に設定する。
【0088】
図9に戻り、S57では、コントローラ11は、ログイン中のユーザが存在するため(S57:YES)、S58に進み、ホーム画面40のユーザ表示欄46にユーザ情報「USER3」を追加表示する。S59に進み、コントローラ11は、ShortCutフラグが「ON」であるため(S59:YES)、S60に進む。コントローラ11は、スタートボタンが操作されることで(S60:YES)、S61で、ショートカットアイコンに対応付けられた機能を実行する。
【0089】
コントローラ11は、S62で、Card Loginフラグが「ON」に設定されているか否かを判断する。この例では、S79で、Card Loginフラグを「ON」に設定しているため、コントローラ11は、S63に進み、自動ログアウトを実行する。即ち、この例では、コントローラ11は、ICカード19を接近させることで、S55でログイン処理を自動で行った場合は、自動でログアウトを行う。コントローラ11は、S64に進み、CardLoginフラグを「OFF」、ShortCutフラグを「OFF」にそれぞれ設定し、
図9に示す処理を終了する。
【0090】
以上説明した実施形態では、以下の効果を奏することができる。
コントローラ11は、ICカード19を近接させて認証処理を行う場面において、ユーザ認証前のホーム画面が表示された状態であれば、ユーザ認証を実行し、ショートカット実行処理を実行する。一方、ユーザ認証前のユーザ選択画面77が表示された状態であれば、ユーザ認証が行われた後は、ショートカット実行処理を実行することなく、ホーム画面をユーザIF16に表示する。これにより、ユーザIF16に表示されている画面に応じて、認証処理後にショートカット実行処理を実行するか否かが切換えられるため、ユーザがショートカットアイコンに係る処理を実行する際の利便性を高めることができる。
【0091】
コントローラ11は、ユーザ認証前のホーム画面が表示された状態でICカード19の接近を無線通信IF17が検知したことにより、認証処理とショートカット実行処理とが実行された後は、ユーザ認証前のホーム画面をユーザIF16に表示させる。これにより、ユーザ選択画面77が表示されていない状態でユーザ認証が行われた場合は、ショートカット実行処理が終了すると、ユーザ認証前のホーム画面を表示されるため、セキュリティの低下を抑制することができる。
【0092】
コントローラ11は、ユーザ選択画面77が表示された状態でICカード19の接近を無線通信IF17が検知したことにより、ユーザ認証が実行され、表示されたホーム画面に含まれるショートカットアイコンに対する操作によりショートカット実行処理が実行された後は、ユーザ認証後のホーム画面を表示させる。これにより、ユーザ認証後の画像形成装置が、再び、ユーザ認証前の状態に戻るのを防止することができる。
【0093】
コントローラ11は、ユーザ認証前のホーム画面が表示されている状態でICカード19の接近を無線通信IF17が検知した場合に、Card番号が、ユーザ情報に関連付けられているが、ショートカットアイコンに関連付けられていなければ、Card番号に関連付けられたユーザ情報を用いたユーザ認証を行う。コントローラ11は、ユーザ認証を必要としないホーム画面が表示されている状態で、ICカード19の接近を通信インタフェースが検知した場合に、ユーザ認証を行うことなく、ホーム画面をユーザIF16に表示させる。コントローラ11は、ユーザ認証を必要するホーム画面が表示されている状態で、ICカード19の接近を無線通信IF17が検知した場合において、Card番号が、ユーザ情報に関連付けられていなければ、ユーザ認証を行わず、かつショートカット実行処理を実行しない。これにより、ユーザ認証が必要な場面において、ICカード19に対して認証情報が関連付けらていなければ、ユーザ認証と、ショートカット情報とを実行しないため、セキュリティの低下を抑制することができる。
【0094】
(その他の実施形態)
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上述の実施形態では、モバイル機器としてICカード19を例に説明を行った。これに代えて、モバイル機器は、スマートフォンといった携帯端末であってもよい。
【0095】
画像形成装置の説明として、MFPを用いたことは一例であり、画像形装置は、プリント動作又はスキャン動作といった単体の機能のみを有する装置であってもよい。
【符号の説明】
【0096】
11…コントローラ、12…メモリ、13…プリンタ、14…FAXIF、15…スキャナ、20…ショートカット情報、40,45…ホーム画面、90,91…ショートカットアイコン