IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 学校法人明治大学の特許一覧

特開2024-65718推奨意向算出装置、補正値算出装置、推奨意向算出システム及びプログラム
<>
  • 特開-推奨意向算出装置、補正値算出装置、推奨意向算出システム及びプログラム 図1
  • 特開-推奨意向算出装置、補正値算出装置、推奨意向算出システム及びプログラム 図2
  • 特開-推奨意向算出装置、補正値算出装置、推奨意向算出システム及びプログラム 図3
  • 特開-推奨意向算出装置、補正値算出装置、推奨意向算出システム及びプログラム 図4
  • 特開-推奨意向算出装置、補正値算出装置、推奨意向算出システム及びプログラム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024065718
(43)【公開日】2024-05-15
(54)【発明の名称】推奨意向算出装置、補正値算出装置、推奨意向算出システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240508BHJP
   G06Q 50/00 20240101ALI20240508BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174725
(22)【出願日】2022-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】801000027
【氏名又は名称】学校法人明治大学
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100181722
【弁理士】
【氏名又は名称】春田 洋孝
(72)【発明者】
【氏名】加藤 拓巳
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC20
5L050CC20
(57)【要約】
【課題】調査対象者のSNSの利用状況に基づいた、より妥当な推奨意向の調査結果を得る。
【解決手段】補正値算出装置は、ネットワーク上の他人の投稿に対して推奨意向の調査対象者が行った肯定的な回答の動機の種類を取得する動機取得部と、取得された動機の種類に基づいて、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とを含む複数の群のうち、調査対象者が属する群を判定する群判定部と、推奨意向調査対象の商材についての調査対象者の推奨意向を取得する推奨意向取得部と、推奨意向の程度を補正する補正値であって、群ごとに算出された補正値を取得する補正値取得部と、取得された補正値のうち、調査対象者の属する群に対応した補正値に基づいて、調査対象者の推奨意向を補正する推奨意向補正部と、調査対象者の補正後の推奨意向を出力する推奨意向出力部とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク上の他人の投稿に対して推奨意向の調査対象者が行った肯定的な回答の動機の種類を取得する動機取得部と、
取得された動機の種類に基づいて、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とを含む複数の群のうち、前記調査対象者が属する群を判定する群判定部と、
推奨意向調査対象の商材についての前記調査対象者の推奨意向を取得する推奨意向取得部と、
推奨意向の程度を補正する補正値であって、前記群ごとに算出された補正値を取得する補正値取得部と、
取得された前記補正値のうち、前記調査対象者の属する群に対応した前記補正値に基づいて、前記調査対象者の推奨意向を補正する推奨意向補正部と、
前記調査対象者の補正後の前記推奨意向を出力する推奨意向出力部と
を備える推奨意向算出装置。
【請求項2】
前記第1群に対応した前記補正値である第1補正値よりも、前記第2群に対応した前記補正値である第2補正値のほうが、推奨意向の程度が低くなるようにして、前記補正値が算出されている
請求項1に記載の推奨意向算出装置。
【請求項3】
前記補正値は、商材の種類ごとに算出されており、
推奨意向調査対象の商材の種類を取得する商材種類取得部
をさらに備え、
前記推奨意向補正部は、取得された前記補正値のうち、前記調査対象者の属する群に対応し、かつ、取得された前記推奨意向調査対象の商材の種類に対応した前記補正値に基づいて、前記調査対象者の推奨意向を補正する
請求項1に記載の推奨意向算出装置。
【請求項4】
ネットワークを介したコミュニケーションツールのユーザについて、コミュニケーションツールの利用頻度と、他人の投稿に対して行った肯定的な回答の動機の種類を取得するユーザ情報取得部と、
取得された前記利用頻度と、前記動機の種類と、あらかじめ定められた分類基準とに基づいて、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とを含む複数の群に、前記ユーザを分類する分類部と、
前記分類の結果に基づいて、前記群ごとに、推奨意向の補正値を算出する補正値算出部と、
算出した前記補正値を出力する補正値出力部と、
を備える補正値算出装置。
【請求項5】
請求項1に記載の推奨意向算出装置と、請求項4に記載の補正値算出装置とを備える
推奨意向算出システム。
【請求項6】
コンピュータに、
ネットワーク上の他人の投稿に対して推奨意向の調査対象者が行った肯定的な回答の動機の種類を、前記調査対象者ごとに取得させ、
取得された動機の種類に基づいて、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とを含む複数の群のうち、前記調査対象者が属する群を判定させ、
推奨意向調査対象の商材についての前記調査対象者の推奨意向を取得させ、
推奨意向の程度を補正する補正値であって、前記群ごとに算出された補正値を取得させ、
取得された前記補正値のうち、前記調査対象者の属する群に対応した前記補正値に基づいて、前記調査対象者の推奨意向を補正させ、
前記調査対象者の補正後の前記推奨意向を出力させる
ためのプログラム。
【請求項7】
コンピュータに、
ネットワークを介したコミュニケーションツールのユーザについて、コミュニケーションツールの利用頻度と、他人の投稿に対して行った肯定的な回答の動機の種類を、前記ユーザごとに取得させ、
取得された前記利用頻度と、前記動機の種類と、あらかじめ定められた分類基準とに基づいて、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とを含む複数の群に、前記ユーザを分類させ、
前記分類の結果に基づいて、前記群ごとに、推奨意向の補正値を算出させ、
算出された前記補正値を出力させる
ためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、推奨意向算出装置、補正値算出装置、推奨意向算出システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品やサービスなどの商材に関する顧客調査が行われている。この顧客調査において、調査対象の商材について、当該商材の購入を他人に推奨したいと思っているか(すなわち、推奨意向)の調査が行われることがある。
近年、コンピュータ装置どうしが電子的ネットワークを介して接続された社会的ネットワークサービス(Social Networking Service; いわゆるSNS)が発展している。これらのSNSの利用状況によっては、利用者間において推奨意向の傾向に相違が生じることが判明してきている。
一方、SNSでのユーザの利用状況から活性度を求める方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-77151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、利用者間において推奨意向の傾向に相違が生じることが判明してきているとしても、従来の技術では、推奨意向の調査結果に、SNSの利用状況を反映することまではできなかった。このため、従来の技術では、推奨意向の調査結果をより妥当なものにすることができない、という課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、調査対象者のSNSの利用状況に基づいた、より妥当な推奨意向の調査結果を得ることができる推奨意向算出装置、補正値算出装置、推奨意向算出システム及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、ネットワーク上の他人の投稿に対して推奨意向の調査対象者が行った肯定的な回答の動機の種類を取得する動機取得部と、取得された動機の種類に基づいて、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とを含む複数の群のうち、前記調査対象者が属する群を判定する群判定部と、推奨意向調査対象の商材についての前記調査対象者の推奨意向を取得する推奨意向取得部と、推奨意向の程度を補正する補正値であって、前記群ごとに算出された補正値を取得する補正値取得部と、取得された前記補正値のうち、前記調査対象者の属する群に対応した前記補正値に基づいて、前記調査対象者の推奨意向を補正する推奨意向補正部と、前記調査対象者の補正後の前記推奨意向を出力する推奨意向出力部とを備える推奨意向算出装置である。
【0007】
また、本発明の一実施形態は、上述の推奨意向算出装置において、前記第1群に対応した前記補正値である第1補正値よりも、前記第2群に対応した前記補正値である第2補正値のほうが、推奨意向の程度が低くなるようにして、前記補正値が算出されている。
【0008】
また、本発明の一実施形態は、上述の推奨意向算出装置において、前記補正値は、商材の種類ごとに算出されており、推奨意向調査対象の商材の種類を取得する商材種類取得部をさらに備え、前記推奨意向補正部は、取得された前記補正値のうち、前記調査対象者の属する群に対応し、かつ、取得された前記推奨意向調査対象の商材の種類に対応した前記補正値に基づいて、前記調査対象者の推奨意向を補正する。
【0009】
また、本発明の一実施形態は、ネットワークを介したコミュニケーションツールのユーザについて、コミュニケーションツールの利用頻度と、他人の投稿に対して行った肯定的な回答の動機の種類を取得するユーザ情報取得部と、取得された前記利用頻度と、前記動機の種類と、あらかじめ定められた分類基準とに基づいて、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とを含む複数の群に、前記ユーザを分類する分類部と、前記分類の結果に基づいて、前記群ごとに、推奨意向の補正値を算出する補正値算出部と、算出した前記補正値を出力する補正値出力部と、を備える補正値算出装置である。
【0010】
また、本発明の一実施形態は、上述の推奨意向算出装置と、上述の補正値算出装置とを備える推奨意向算出システムである。
【0011】
本発明の一実施形態は、コンピュータに、ネットワーク上の他人の投稿に対して推奨意向の調査対象者が行った肯定的な回答の動機の種類を、前記調査対象者ごとに取得させ、取得された動機の種類に基づいて、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とを含む複数の群のうち、前記調査対象者が属する群を判定させ、推奨意向調査対象の商材についての前記調査対象者の推奨意向を取得させ、推奨意向の程度を補正する補正値であって、前記群ごとに算出された補正値を取得させ、取得された前記補正値のうち、前記調査対象者の属する群に対応した前記補正値に基づいて、前記調査対象者の推奨意向を補正させ、前記調査対象者の補正後の前記推奨意向を出力させるためのプログラムである。
【0012】
本発明の一実施形態は、コンピュータに、ネットワークを介したコミュニケーションツールのユーザについて、コミュニケーションツールの利用頻度と、他人の投稿に対して行った肯定的な回答の動機の種類を、前記ユーザごとに取得させ、取得された前記利用頻度と、前記動機の種類と、あらかじめ定められた分類基準とに基づいて、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とを含む複数の群に、前記ユーザを分類させ、前記分類の結果に基づいて、前記群ごとに、推奨意向の補正値を算出させ、算出された前記補正値を出力させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、調査対象者のSNSの利用状況に基づいた、より妥当な推奨意向の調査結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態の推奨意向算出システムの構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態の制御部の動作の流れの一例を示す図である。
図3】本実施形態の分類部による分類動作の流れの一例を示す図である。
図4】本実施形態の補正情報の一例を示す図である。
図5】本実施形態の制御部の動作の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[背景技術]
一般に、商品やサービスなどの商材に関する顧客調査が行われている。顧客調査に利用される指標としては、
(1)認知:消費者が、その商材を知っているか。
(2)購入意向:消費者が、その商材を購入したいと思っているか。
(3)支払意思額:消費者が、その商材をいくらでなら購入したいと思っているか。
(4)ロイヤルティ:消費者が、購入した商材を、再購入したいと思っているか。
などがある。特に、ロイヤルティについては、上述した再購入意向に加えて、当該商材の購入を他人に推奨したいと思っているか(すなわち、推奨意向)が、当該商材のブランドへの強いコミットメントの表れと捉えることができることから、重要な指標であるといえる。
【0016】
これらの指標についての調査結果は、調査対象者(例えば、消費者)に対するアンケート形式の質問に対する回答として得られる。例えば、推奨意向の場合、ある商材を他人に推奨したい程度を、複数の評価段階(例えば、「非常に推奨したい」、…、「どちらともいえない」、…、「全く推奨したくない」などの7段階)に区切った、いわゆるリッカート尺度による質問を用意する。この質問に対する調査対象者の回答を統計処理することにより、当該商材の推奨意向を算出する。
【0017】
推奨意向には、他人に働きかけるという要素が含まれる。このため、例えば、満足度や好意度などの消費者の内面に留まり、他人への働きかけが不要な指標に比べて、推奨意向について高評価の回答を行うことは、調査対象者にとって心理的障壁が高い、ということが知られている。
【0018】
ところで、近年、コンピュータ装置どうしが電子的ネットワークを介して接続された社会的ネットワークサービス(Social Networking Service; いわゆるSNS)が発展している。SNSには、他人の投稿に対して肯定的な回答(例えば「いいね」や「LIKE」をいう。肯定的回答とも表記する。)を行うことができるコミュニケーションツールが存在する。これらのコミュニケーションツールでは、他人に対する肯定的な回答が日々行われている。この他人に対して肯定的な回答をする行為は、他人に対する推奨行為であるともいえる。
すなわち、SNSの利用者においては、他人に対する推奨行為の頻度が高まっている。このため、SNSの利用者においては、推奨意向の心理的障壁が低下していると考えられる。したがって、例えば、SNSをよく利用している調査対象者と、SNSをあまり利用していない調査対象者との間において、ある商材についての推奨意向の調査結果の傾向が異なることが想定される。
【0019】
本実施形態の推奨意向算出システム1は、上述したSNSの利用状況による心理的障壁の低下の傾向を加味した補正値を算出し、推奨意向の回答結果に対して補正を加えることにより、より妥当な推奨意向の調査結果を得る。以下、図を参照しながら、本実施形態の推奨意向算出システム1の実施形態について説明する。
【0020】
[推奨意向算出システム1の構成]
図1は、本実施形態の推奨意向算出システム1の構成の一例を示す図である。推奨意向算出システム1は、補正値算出装置10と、記憶装置20と、推奨意向算出装置30と、入出力装置40とを備える。
【0021】
補正値算出装置10は、SNSなどの利用者(以下、単に利用者、あるいはユーザという。)のネットワーク上の行動を取得することにより、利用者の属性を分析する。
【0022】
一例として、利用者の中には、他人の投稿に対して真に肯定的な感情を抱いた場合に肯定的な回答を行う群(以下、真の肯定的回答が多い群、あるいは第1群という。)や、他人の投稿に対して惰性的に肯定的な回答を行う群(以下、惰性的な肯定的回答が多い群、あるいは第2群という。)などが存在する。惰性的な肯定的回答が多い群(第2群)の利用者の中には、
・他人の投稿を見たことを伝えるため(例えば、「既読」の代わりに)に肯定的回答をする群
・他人が自分の投稿に対してした肯定的回答に対する社会的つながりの維持(例えば、他人からの「いいね」に対するお返しの「いいね」)のために肯定的回答をする群
・他人の投稿に対して肯定的回答を行うことが癖になっている群
などが存在する。
【0023】
なお、本実施形態において「真の肯定的回答が多い群」及び「惰性的な肯定的回答が多い群」は、SNSの投稿履歴データや、消費者に対するアンケート調査などの結果を踏まえて定められていてもよい。例えば、
・SNSの投稿履歴データの内容に基づいて、ある利用者の投稿のうち一定の割合以上が惰性による投稿であった利用者を、「惰性的な肯定的回答が多い群」(第1群)に分類する。
・消費者に対するSNSへの投稿動機のアンケート調査結果に基づいて、ある利用者の投稿のうち一定の割合以上が惰性による投稿であった利用者を、「惰性的な肯定的回答が多い群」(第1群)に分類する。
なお、ここでいう一定の割合とは、利用者を「真の肯定的回答が多い群」と「惰性的な肯定的回答が多い群」とを区別する閾値であり、例えば、ある利用者の投稿数の50%である。
また、「真の肯定的回答が多い群」及び「惰性的な肯定的回答が多い群」の傾向は、例えば、利用者の属する国、地域、SNS上で展開される仮想空間内の文化的な特性、などによって変化することが考えられる。例えば、自身の意見の独自性(ユニークさ)を競う風潮がある国や地域では、他の国や地域に比べて「惰性的な肯定的回答」を行う傾向が低いと考えられる。この場合、「真の肯定的回答が多い群」と「惰性的な肯定的回答が多い群」とを区別する閾値が、他の国や地域に比べて低く設定されていてもよい。すなわち、利用者を「真の肯定的回答が多い群」と「惰性的な肯定的回答が多い群」とを区別する閾値は、利用者の属する国、地域、文化的な特性ごとに定められていてもよい。
【0024】
以下の説明において、利用者が肯定的な回答を行う動機のことを、単に動機ともいう。上述した(a)他人の投稿に対して真に肯定的な感情を抱いた、(b)他人の投稿を見たことを伝える、(c)他人が自分の投稿に対してした肯定的回答に対する社会的つながりの維持、および(d)他人の投稿に対して肯定的回答を行うことが癖になっている、などを動機の種類ともいう。
【0025】
ある商材を他人に推奨する場合において、真の肯定的回答が多い群(第1群)に属する人に比べ、惰性的な肯定的回答が多い群(第2群)に属する人のほうが、商材を他人に対して推奨しやすい傾向がある。
この傾向は、上述のようなコミュニケーションツールにおいて他人の投稿に対して惰性的な肯定的回答を頻繁に行うことで、他人に商品を推奨する際の心理的な障壁が低下することによるものと考えられる。
【0026】
[補正値算出装置10の機能構成]
補正値算出装置10は、コンピュータ装置によって、あるいはクラウドコンピュータを構成する装置群によって構成される。補正値算出装置10は、制御部100を備えている。
【0027】
制御部100は、中央演算処理装置(Central Processing Unit; CPU)を備えており、不図示の記憶部に記憶されたプログラムに基づいて動作することにより、各種の機能を提供する。制御部100は、ユーザ情報取得部110と、分類部120と、補正値算出部130と、補正値出力部140とを、その機能部として備える。
【0028】
以下では、図1に加えて、図2を参照しつつ、制御部100の動作の流れについても併せて説明する。
図2は、本実施形態の制御部100の動作の流れの一例を示す図である。
【0029】
(ステップS110)ユーザ情報取得部110は、ネットワークを介したコミュニケーションツールのユーザについて、コミュニケーションツールの利用頻度と、他人の投稿に対して行った肯定的な回答の動機の種類を取得する。
【0030】
なお、ユーザ情報取得部110は、上述した利用頻度と、他人の投稿に対して行った肯定的な回答の動機の種類に加えて、コミュニケーションツールにおける他人の投稿に対する肯定的回答の頻度や、商材に対するユーザの推奨意向の傾向の情報を取得してもよい。ここで、ユーザの推奨意向の傾向とは、当該ユーザがある商材について推奨意向をする傾向が強い(つまり、推奨意向の心理的障壁が低い)ことや、または当該ユーザがある商材について推奨意向をする傾向が弱い(つまり、推奨意向の心理的障壁が高い)ことなどをいう。
【0031】
以下の説明において、コミュニケーションツール(あるいはSNS)の利用頻度や、コミュニケーションツールにおける他人の投稿に対する肯定的回答の頻度、肯定的回答の動機、および推奨意向の傾向などの情報を総称して、ユーザ情報ともいう。
すなわち、ユーザ情報取得部110は、ユーザ情報を取得する。
【0032】
具体的には、多数のユーザに対して、SNSの利用頻度、他人の投稿に対する肯定的回答の頻度、および肯定的回答の動機についてのアンケートを実施する。ユーザ情報取得部110は、このアンケート結果を取得する。このアンケートは、オンライン形式で行われてもよいし、オフライン形式(例えば、調査員との対面形式)で行われてもよい。
また、ユーザ情報取得部110は、コミュニケーションツール上でのユーザどうしのやりとりの情報を直接的あるいは間接的に取得し、取得した情報の中から、ユーザ情報を抽出するように構成されていてもよい。また、ユーザ情報取得部110は、上述のユーザ情報の抽出において、例えば、コミュニケーションツール上でのユーザどうしのやりとりに関する機械学習結果を用いてもよい。
ユーザ情報取得部110は、取得したユーザ情報を、分類部120に出力する。
【0033】
(ステップS120)分類部120は、取得された利用頻度と、動機の種類と、あらかじめ定められた分類基準とに基づいて、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とを含む複数の群に、ユーザを分類する。
ここで、あらかじめ定められた分類基準とは、例えば、利用頻度のしきい値や、肯定的回答の頻度のしきい値、肯定的回答のうちの真の肯定的回答の頻度のしきい値などである。
【0034】
図3は、本実施形態の分類部120による分類動作の流れの一例を示す図である。分類部120は、ユーザ情報を提供したユーザごとに下記の分類動作を行う。
【0035】
(ステップS121)分類部120は、分類対象のユーザ(以下、当該ユーザとも記載する。)のSNSの利用頻度が高いか否かを判定する。分類部120は、上述した利用頻度のしきい値と比較して、当該ユーザのSNSの利用頻度が高くない(ステップS121;NO)と判定した場合には、当該ユーザをA群に分類する(ステップS122)。分類部120は、当該ユーザのSNSの利用頻度が高い(ステップS121;YES)と判定した場合には、処理をステップS123に進める。
【0036】
(ステップS123)分類部120は、当該ユーザが肯定的回答を行う頻度が高いか否かを判定する。分類部120は、上述した肯定的回答の頻度のしきい値と比較して、当該ユーザの肯定的回答の頻度が高くない(ステップS123;NO)と判定した場合には、当該ユーザをB群に分類する(ステップS124)。分類部120は、当該ユーザの肯定的回答の頻度が高い(ステップS123;YES)と判定した場合には、処理をステップS125に進める。
【0037】
(ステップS125)分類部120は、当該ユーザが「真の肯定的回答」を行う頻度が高いか否かを判定する。分類部120は、上述した真の肯定的回答の頻度のしきい値と比較して、当該ユーザの真の肯定的回答の頻度が高い(ステップS125;YES)と判定した場合には、当該ユーザをC群に分類する(ステップS126)。分類部120は、当該ユーザの真の肯定的回答の頻度が高くない(ステップS125;NO)と判定した場合には、当該ユーザをD群に分類する(ステップS127)。
【0038】
分類部120は、上述したステップS121~ステップS127を、ユーザ情報を提供したユーザごとに繰り返し実施することで、ユーザ情報を提供した全ユーザをA群~D群のいずれかの群に分類する。
ここで、C群とは、上述した「真の肯定的回答が多い群」、すなわち第1群に相当する。D群とは、上述した「惰性的な肯定的回答が多い群」、すなわち第2群に相当する。
【0039】
(ステップS130)補正値算出部130は、分類部120による分類の結果に基づいて、群ごとに、推奨意向の補正値を算出する。
【0040】
一例として、補正値算出部130は、分類部120がA群~D群に分類したユーザの頻度分布に基づいて、各群の補正値を算出してもよい。
また、他の一例として、補正値算出部130は、A群~D群の各群における、推奨意向の一般的傾向に基づいて、各群の補正値を算出してもよい。
【0041】
また、他の一例として、ユーザ情報取得部110が、商材に対するユーザの推奨意向の傾向の情報を取得している場合がある。この場合には、補正値算出部130は、各群に分類されたユーザの推奨意向の傾向に基づいて、各群の補正値を算出してもよい。具体的な一例として、補正値算出部130は、A群内の各ユーザの推奨意向の傾向を統計演算することにより、A群の推奨意向の傾向の統計値(例えば、平均値、中央値、分散、標準偏差など)を算出する。補正値算出部130は、B群~D群の各群についても同様に、各群の推奨意向の傾向の統計値を算出する。この結果、A群~D群間における、推奨意向の傾向の統計値の関係性(例えば、統計値の分布や標準偏差など)が算出される。補正値算出部130は、各群間の統計値の関係性に基づいて、各群の補正値を算出する。
【0042】
なお、上述した一例では、補正値算出部130は、A群~D群のすべての群について補正値を算出するとして説明したが、これに限られない。補正値算出部130は、C群あるいはD群の少なくとも一方についての補正値を算出すれば足りる。
また、補正値算出部130は、補正の必要がない群について、推奨意向が変化しない補正値を算出して(例えば、推奨意向に補正値が乗除算される場合には補正値を1として、または、推奨意向に補正値が加減算される場合には補正値を0として)もよい。
以下の説明において、C群(真の肯定的回答が多い群)に対応した補正値を第1補正値という。また、D群(惰性的な肯定的回答が多い群)に対応した補正値を第2補正値という。
【0043】
補正値算出部130は、C群(真の肯定的回答が多い群)に対応した第1補正値よりも、D群(惰性的な肯定的回答が多い群)に対応した第2補正値のほうが、推奨意向の程度が低くなるようにして、補正値を算出する。
換言すれば、第1群に対応した補正値である第1補正値よりも、第2群に対応した補正値である第2補正値のほうが、推奨意向の程度が低くなるようにして、補正値が算出されている。
上述したように、D群(惰性的な肯定的回答が多い群)は、C群(真の肯定的回答が多い群)に比べて、推奨意向の心理的障壁が低い傾向がある。したがって、ある商材について、D群の推奨意向の程度が、C群の推奨意向の程度よりも高く回答されることが想定される。
本実施形態の補正値算出装置10は、D群の推奨意向の程度が低くなるように補正値を算出する。このように構成された補正値算出装置10によれば、D群の推奨意向の回答と、その他の群(例えば、C群)の推奨意向の回答とを対比する際に、ユーザの群ごとの心理的障壁の高低の傾向に応じた、より妥当な対比結果を得ることができる。
【0044】
補正値算出部130は、算出した補正値を補正値出力部140に出力する。
【0045】
(ステップS140)補正値出力部140は、ステップS130において補正値算出部130が算出した補正値を記憶装置20に出力して、一連の動作を終了する。
【0046】
なお、上述した補正値算出装置10の一連の動作は、消費者心理の変化に応じたタイミングで繰り返し実施されることが好ましい。消費者心理の変化に応じたタイミングとは、例えば、新たな商材の上市(例えば、新製品の販売開始、新サービスの提供開始)や、新たなコミュニケーションツールの提供の開始、コミュニケーションツールのバージョンアップ、社会的なトレンドの変化、などをいう。
【0047】
また、補正値は、商材の種類ごとに算出されていてもよい。この場合、補正値算出装置10は、商材の種類ごとに、上述の手順によって補正値を算出する。補正値算出装置10は、算出した補正値と、商材の種類とを対応付けて、記憶装置20に出力する。
なお、本実施形態において、商材の種類とは、調査対象の特定の商材を意味してもよく、商材群を包含するブランドを意味してもよく、商材が属するカテゴリを意味してもよい。
【0048】
[記憶装置20の構成]
図1に戻り、記憶装置20は、半導体メモリやハードディスク装置などの記憶部を備えており、補正値算出装置10が算出する補正値を、補正情報21として記憶する。
なお、記憶装置20は、クラウドサーバなどの仮想化された装置として構成されていてもよい。
【0049】
図4は、本実施形態の補正情報21の一例を示す図である。補正情報21とは、商材の種類と、A群~D群の各補正値とが対応付けられた情報である。
【0050】
[推奨意向算出装置30の構成]
図1に戻り、推奨意向算出装置30は、コンピュータ装置によって、あるいはクラウドコンピュータを構成する装置群によって構成される。
【0051】
推奨意向算出装置30は、一例として、推奨意向の調査者(すなわち、インタビュアー)が操作する入出力装置40に接続されている。入出力装置40は、キーボードやマウスなどの入力デバイスと、液晶ディスプレイなどの出力デバイスとを備える。
この一例の場合、推奨意向の調査者は、推奨意向の調査対象者(すなわち、インタビュイー)に対して対面形式で商材に関するアンケートを行い、入出力装置40を操作することにより、アンケートの結果を推奨意向算出装置30に提供する。
このアンケートには、推奨意向の調査対象者の属性(例えば、デモグラフィック変数、ジオグラフィック変数、サイコグラフィック変数など)を調査する第1パートと、商材に関する事項を調査する第2パートとを含んでいる。第1パートでは、推奨意向の調査対象者のSNSの利用有無、SNSの利用頻度、SNSにおける肯定的回答の頻度、肯定的回答の動機について質問がなされる。第2パートでは、調査対象の商材についての推奨意向に関する質問が成される。
推奨意向の調査者は、調査対象の商材の種類と、質問に対する調査対象者の回答とを、入出力装置40を介して推奨意向算出装置30に提供する。
【0052】
なお、推奨意向の調査が、調査対象者による対面形式のアンケートによって行われると説明したが、これは一例であって、他の形式によるものでもよい。例えば、入出力装置40がスマートフォンなどのコンピュータ装置であり、入出力装置40ディスプレイに表示された質問事項に、調査対象者が自らを操作することで回答するように構成されていてもよい。
【0053】
推奨意向算出装置30は、制御部300を備えている。制御部300は、中央演算処理装置(Central Processing Unit; CPU)を備えており、不図示の記憶部に記憶されたプログラムに基づいて動作することにより、各種の機能を提供する。制御部300は、動機取得部310と、群判定部320と、商材種類取得部330と、推奨意向取得部340と、補正値取得部350と、推奨意向補正部360と、推奨意向出力部370とを、その機能部として備える。
【0054】
以下では、図1に加えて、図5を参照しつつ、制御部300の動作の流れについても併せて説明する。
図5は、本実施形態の制御部300の動作の流れの一例を示す図である。
【0055】
調査対象者に対して、肯定的回答の動機の質問が行われる。上述したように、肯定的回答の動機の質問には、(a)他人の投稿に対して真に肯定的な感情を抱いた、(b)他人の投稿を見たことを伝える、(c)他人が自分の投稿に対してした肯定的回答に対する社会的つながりの維持、および(d)他人の投稿に対して肯定的回答を行うことが癖になっている、などの選択肢が含まれる。調査対象者は、いずれかの選択肢を選択する。調査対象者による選択結果は、入出力装置40を介して推奨意向算出装置30に提供される。
【0056】
(ステップS310)動機取得部310は、調査対象者の肯定的回答の動機を入出力装置40を介して取得する。
すなわち、動機取得部310は、ネットワーク上の他人の投稿に対して推奨意向の調査対象者が行った肯定的な回答の動機の種類を取得する。
【0057】
(ステップS320)群判定部320は、取得された動機の種類に基づいて、調査対象者が属する群を判定する。
上述したように動機の種類には、
(a)他人の投稿に対して真に肯定的な感情を抱いた
(b)他人の投稿を見たことを伝える
(c)他人が自分の投稿に対してした肯定的回答に対する社会的つながりの維持
(d)他人の投稿に対して肯定的回答を行うことが癖になっている
などがある。また、調査対象者が属する群には、上述したように、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とがある。
群判定部320は、調査対象者が(a)と回答している場合には、当該調査対象者が真の肯定的回答が多い第1群に属すると判定する。群判定部320は、調査対象者が(b)~(d)と回答している場合には、当該調査対象者が惰性的な肯定的回答が多い第2群に属すると判定する。
すなわち、群判定部320は、取得された動機の種類に基づいて、真の肯定的回答が多い第1群と、惰性的な肯定的回答が多い第2群とを含む複数の群のうち、調査対象者が属する群を判定する。
【0058】
(ステップS330)商材種類取得部330は、入出力装置40から、推奨意向調査対象の商材の種類を取得する。なお、推奨意向調査対象の商材の種類があらかじめ特定されている場合もあり得る。この場合には、入出力装置40から商材の種類を入力することなく、アンケートが進められる。この場合には、ステップS330は省略されてもよい。
【0059】
(ステップS340)推奨意向取得部340は、入出力装置40から、推奨意向調査対象の商材についての調査対象者の推奨意向を取得する。
【0060】
(ステップS350)補正値取得部350は、記憶装置20から補正情報21を取得する。この補正情報21とは、推奨意向の程度を補正する補正値であって、群ごとに算出された補正値である。
すなわち、補正値取得部350は、推奨意向の程度を補正する補正値であって、群ごとに算出された補正値を取得する。
【0061】
(ステップS360)推奨意向補正部360は、ステップS350において取得された補正値の中から、ステップS320において判定された調査対象者の属する群に対応した補正値を選択する。推奨意向補正部360は、選択した補正値に基づいて、調査対象者の推奨意向を補正する。
例えば、ステップS320において、調査対象者が第1群(C群:真の肯定的回答が多い群)に分類されている場合には、推奨意向補正部360は、C群に対応する補正値を選択する。一例として、調査対象の商材の種類が「商材1」であり、調査対象者が第1群(C群)に分類されている場合には、図4に示した補正情報21の中から、補正値1Cを推奨意向の補正値として選択する。
【0062】
すなわち、補正値が商材の種類ごとに算出されている場合には、推奨意向補正部360は、取得された補正値のうち、調査対象者の属する群に対応し、かつ、取得された推奨意向調査対象の商材の種類に対応した補正値に基づいて、調査対象者の推奨意向を補正する。
【0063】
ここで、一般的に、商材の種類によって、推奨意向が比較的されにくい商材と、推奨意向が比較的されやすい商材とがあり得る。例えば、チョコレートなどのお菓子類については、推奨意向の心理的障壁が比較的低く、推奨意向されやすい傾向がある。また、例えば、隠れ家的レストランやバーなどについては、推奨意向の心理的障壁が比較的高く、推奨意向されにくい傾向がある。
上述のように構成された推奨意向算出システム1によれば、商品の種類ごとに補正値が算出されているため、商材の種類ごとの推奨意向の心理的障壁の高低を、補正値に反映することができる。したがって、本実施形態の推奨意向算出システム1によれば、商材の種類ごとの心理的障壁の高低の傾向に応じた、より妥当な調査結果を得ることができる。
【0064】
なお、調査対象の商材の種類があらかじめ特定されている場合には、補正値が商材の種類ごとに算出されておらず、特定の商材についての補正値のみが算出されている場合もあり得る。この場合には、推奨意向補正部360は、調査対象の商材の種類を判別することなく、取得された補正値のうち、調査対象者の属する群に対応した補正値に基づいて、調査対象者の推奨意向を補正するように構成されていれば足りる。
【0065】
(ステップS370)推奨意向出力部370は、推奨意向補正部360が算出した補正後の推奨意向を、入出力装置40に対して出力する。
すなわち、推奨意向出力部370は、調査対象者の補正後の推奨意向を出力する。
この結果、入出力装置40の表示装置には、補正後の推奨意向が調査結果として表示される。なお、推奨意向出力部370は、入出力装置40への出力に代えて(あるいは、加えて)、記憶装置20などの外部装置に調査結果を出力してもよい。
【0066】
以上説明したように、本実施形態の推奨意向算出システム1によれば、調査対象者による推奨意向の回答に対して、当該調査対象者のSNSの利用状況に基づいた補正値を適用する。このように構成された推奨意向算出システム1によれば、より妥当な推奨意向の調査結果を得ることができる。
【0067】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。上述した各実施形態に記載の構成を組み合わせてもよい。
【0068】
なお、上記の実施形態における各装置が備える各部は、専用のハードウエアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびマイクロプロセッサにより実現させるものであってもよい。
【0069】
なお、各装置が備える各部は、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、各装置が備える各部の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
【0070】
また、各装置が備える各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、制御部が備える各部による処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウエアを含むものとする。
【0071】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【符号の説明】
【0072】
1…推奨意向算出システム、10…補正値算出装置、20…記憶装置、21…補正情報、30…推奨意向算出装置、40…入出力装置、110…ユーザ情報取得部、120…分類部、130…補正値算出部、140…補正値出力部、310…動機取得部、320…群判定部、330…商材種類取得部、340…推奨意向取得部、350…補正値取得部、360…推奨意向補正部、370…推奨意向出力部
図1
図2
図3
図4
図5